JP2014168156A - 電気音響変換器及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型で、高音質、且つ音圧レベルを高めた音響再生が可能な圧電型の電気音響変換器を提供する。
【解決手段】以下の電気音響変換器が提供される。該電気音響変換器は、第1圧電素子を含む。また、該電気音響変換器は、高剛性部材と上記高剛性部材よりも低剛性の低剛性部材とを一の方向に交互に複数配置することにより形成され、その一面において第1圧電素子の主面を拘束する第1振動板を含む。さらに、該電気音響変換器は、第1振動板の縁部と接合し第1振動板を支持するフレームを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気音響変換器及び電子機器に関する。
電子機器の音響再生部品として、動電型電気音響変換器が利用されている。この動電型電気音響変換器は、永久磁石とボイスコイルと振動膜から構成されている。その動作原理は、磁石を用いたステータの磁気回路の作用によりボイスコイルに固定された有機フィルム等の振動膜が振動し、音波を発生させるものである。
近年、携帯電話機やスマートフォン等の携帯端末が増加しているため、電気音響変換器の小型化への要求が高まっている。電気音響変換器の音響性能として重要項目である音圧レベルは、振動膜の空気に対する体積排除によって決定される。従って、電気音響変換器を小型化する場合には振動膜の放射面面積が減少するため、音圧レベルが低下してしまうという問題がある。
音圧レベルを向上する手段として、磁気回路の発生力を高め、振動膜の振幅を増加させる方法がある。しかしながら、この手段の場合、磁束密度の増加や駆動電流の増加が必要になり、永久磁石の体積増加やボイスコイルの太線化により、磁気回路の厚みが増加するという問題がある。さらに、電流量増大に伴う消費電力が増加してしまう問題もある。
一方、小型で薄型の電気音響変換器を実現する手段として、圧電セラミックスによる圧電効果を利用した圧電型電気音響変換器がある。この圧電方式は、セラミックス素材の圧電効果を利用して、電気信号の入力による電歪作用により、振動振幅を発生させるものである。圧電型電気音響変換器では、上下層を電極材料で拘束されたセラミックス自体が振動し、これが駆動源として機能するため、磁石やボイスコイルなどの多数の部材から構成される磁気回路を備える動電型電気音響変換器に比べて、部材点数が少なくなり、薄型化に関して優位である。
特許文献1には、複数の圧電素子を分極の向きが1枚毎に逆になるように配置した積層型圧電アクチュエータが開示されている(特許文献1の図5を参照)。該積層型圧電アクチュエータでは、各層間に配置される分極用電極と外部電極とを絶縁する絶縁部材に弾性コンブライアンスの大きな材料を用いることで、内部応力の集中による圧電素子の破壊を防止している。
特開昭63−275192号公報
以下の分析は、本発明により与えられる。
圧電型電気音響変換器は、内部損失が低いセラミックス材料を振動源とするため、有機フィルムを通して振幅を発生させる動電型電気音響変換器に比べ、機械品質係数Qが高い傾向にある。例えば、動電型は3〜5程度に対して、圧電型では約50程度となる。機械品質係数Qは共振時に先鋭度を示すため、圧電型電気音響変換器では、基本共振周波数近傍では音圧が高く、それ以外の帯域では音圧が減衰する傾向になる。すなわち、音圧レベルの周波数特性において山谷が発生し、特定周波数の音が強調されたたり、消失されたりして、音楽再生などに十分な音質が得られないという問題がある。また、脆性材料であるセラミックスを用いるため、落下時の衝撃安定性が弱く、携帯電話などの小型電子機器に搭載した場合の信頼性確保に問題がある。
また、特許文献1では、積層型圧電素子を拘束し振動振幅を発生させるシム板については、十分な検討がなされていない。
かくて、小型で、高音質、且つ音圧レベルを高めた音響再生が可能な圧電型電気音響変換器の実現が望まれている。
そこで、本発明は、小型で、高音質、且つ音圧レベルを高めた音響再生の実現に貢献しうる圧電型電気音響変換器を提供することを目的とする。
本発明の第1の視点による電気音響変換器は、以下の構成要素を含む。即ち、該電気音響変換器は、第1圧電素子を含む。また、該電気音響変換器は、高剛性部材と前記高剛性部材よりも低剛性の低剛性部材とを一の方向に交互に複数配置することにより形成され、その一面において前記第1圧電素子の主面を拘束する第1振動板を含む。さらに、該電気音響変換器は、前記第1振動板の縁部と接合し前記第1振動板を支持するフレームを含む。
本発明の第2の視点による電子機器は、第1の視点の電気音響変換器をスピーカとして備える。
本発明によれば、小型で、高音質、且つ音圧レベルを高めた音響再生の実現に貢献しうる圧電型電気音響変換器を提供することが可能になる。
第1の実施形態に係る電気音響変換器の分解図である。 第1の実施形態に係る電気音響変換器の平面図である。 第1の実施形態に係る電気音響変換器の断面図である。 第1の実施形態の変形例に係る電気音響変換器の平面図である。 第1の実施形態の変形例に係る電気音響変換器の断面図である。 第2の実施形態に係る電気音響変換器の断面図である。 第2の実施形態の変形例に係る電気音響変換器の断面図である。 比較例1に係る電気音響変換器の断面図である。 比較例2に係る電気音響変換器の断面図である。 第2の実施形態に係る電気音響変換器と比較例2に係る電気音響変換器のそれぞれの音圧レベルの周波数特性を示すグラフである。
まず、本発明の実施形態の概要について説明する。なお、実施形態の概要の説明において付記した図面参照符号は専ら理解を助けるための例示であり、図示の態様に限定することを意図するものではない。
本発明の一実施形態における電気音響変換器1は、図1〜図3のいずれかに示すように、第1圧電素子2と、高剛性部材(例えば、金属板3a〜d)と上記高剛性部材よりも低剛性の低剛性部材(例えば、樹脂4a〜c)とを一の方向(図1の第1方向)に交互に複数配置(ないし並置)することにより形成され、その一面において第1圧電素子2の主面を拘束する(即ち、該主面に接合ないし結合された)第1振動板5を含む。さらに、電気音響変換器1は、第1振動板5の縁部と接合し第1振動板5を支持するフレーム6を含む。
上記の構成によれば、第1振動板5を高剛性部材(例えば、金属板)と低剛性部材(例えば、樹脂)を交互に配置する構成にしたことから、第1振動板5の剛性を低減できると同時に、低剛性部材の減衰効果により、第1振動板5と第1圧電素子で構成される圧電アクチュエータの機械品質係数を低減させることができる。これにより、電気音響変換器1の音圧レベルの周波数特性をより平坦にすることができ、高音質な音響再生が実現できる。また、第1振動板5をフレーム6と接合する際に、接合部の一部を低剛性部材(例えば、樹脂)で接合することで、第1振動板5の端部(図2の23a、23c等)の剛性が低減されることから、振幅発生の際の可動範囲を拡大でき、振動振幅を拡大することができる。これにより、音圧レベルを高めた音響再生が実現できる。
図5に示すように、電気音響変換器11は、高剛性部材(例えば、金属板3e〜h)と低剛性部材(例えば、樹脂4d〜f)を一の方向(図1の第1方向)と交差する方向(図1の第2方向)に交互に複数配置することにより形成された第2振動板15を、上記の電気音響変換器1に対して、さらに備えるようにしてもよい。ここで、第2振動板15は、第1振動板5の一面(第1振動板5において、第1圧電素子2と接合している面)と対向する他面と接合する。そして、第1振動板5と第2振動板15の両方の縁部がフレーム6と接合するようにしてもよい。
また、図6に示すように、電気音響変換器101は、電気音響変換器1に対してさらに第2圧電素子12を備え、第2圧電素子12の主面は、第1振動板5の一面(第1振動板5において、第1圧電素子2と接合している面)と対向する他面において拘束されるようにしてもよい。
また、図7に示すように、電気音響変換器111は、電気音響変換器11に対してさらに第2圧電素子12を備え、第2圧電素子12の主面は、第2振動板15が第1振動板5と接合する一面と対向する他面において拘束されるようにしてもよい。
また、上記低剛性部材(例えば、4a〜f)は、樹脂材料を含むことが好ましい。
また、上記高剛性部材(例えば、3a〜h)は、金属材料を含むことが好ましい。
本発明の一実施形態における電子機器は、上記電気音響変換器(1、11、101、111)のいずれかをスピーカとして備える。
以下、本発明の各実施形態について、図面を参照して詳しく説明する。
(第1の実施形態)
第1の実施形態の構成について、図1を参照しながら詳細に説明する。図1は第1の実施形態に係る電気音響変換器1の分解図である。図1において、電気音響変換器1は、第1圧電素子2と、シム板(第1振動板)5と、シム板5を支持するフレーム6とを備えている。
ここで、シム板5は、図1に示すように、第1方向に金属板(3a〜d)と樹脂(4a〜c)を交互にパラレル状に配置することにより形成される。ここで、各々の金属板と樹脂間(3aと4a間、4aと3b間、3bと4b間、4bと3c間、3cと4c間、4cと3d間)は、例えばエポキシ系接着材などの接着材により接合される。
第1圧電素子2は、図1に示すように、上記のように形成したシム板5の一面の上に、接合される。このように接合することで、シム板5は第1圧電素子2の主面を拘束し、第1圧電素子2及びシム板5がモノモルフ構造の圧電アクチュエータを構成する。ここで、第1圧電素子2とシム板5間は、例えばエポキシ系接着材などの接着材により接合される。
また、シム板5の縁部22a〜dはフレーム6の内壁と接合され、フレーム6はシム板5を支持する。ここで、シム板5の縁部22a〜dとフレーム6間は、例えばエポキシ系接着材などの接着材により接合される。
次に、図2は、第1の実施形態に係る電気音響変換器1の平面図である。図2は、上記したシム板5と第1圧電素子2間の接合、及びシム板5とフレーム6間の接合がなされた状態を示している。図1、図2から分かるように、シム板5の縁部22a、22cでは金属板と樹脂が交互にフレーム6と接合しているため、縁部22a、22cにそれぞれ対応するシム板5の端部23a、23cの剛性は、低減される。
次に、図3は、第1の実施形態に係る電気音響変換器1のA−A断面図である。図3に示すように、第1圧電素子2は、圧電セラミックス7と、圧電セラミックス7を拘束する1対の電極8a、8bにより構成される。圧電セラミックス7としては、例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)などを使用することができる。勿論、各種の多くの圧電セラミックス等の圧電素子を必要に応じ選択して用いることができる。
第1圧電素子2の電極8a、8b間に電圧を印加すると、第1圧電素子2において圧電縦効果、圧電横効果などが生じ、そのうちの圧電横効果により径伸縮運動が発生する。そして、その径伸縮運動がシム板5に伝達すると、シム板5が振動して音圧が発生する。
(比較例1)
続いて、関連技術である比較例1に係る電気音響変換器200について図8を参照しながら説明する。図8は、比較例1に係る電気音響変換器200の断面図である。図8を図3(第1の実施形態)と比較すると分かるように、図8の電気音響変換器200は、図3のシム(第1振動板)5を、シム板(金属板)25に置き換えた構成となっている。尚、上記以外の構成は同じであるため、同じ参照符号を付している。シム板25は、単一の高剛性の金属部材で形成されており、フレーム6に対するシム板25の接合部は、いずれも高剛性の金属部材の縁部となる。従って、シム板25の端部は高剛性の性質を有している。
(第1の実施形態と比較例1の比較)
以下に、第1の実施形態に係る電気音響変換器1と比較例1に係る電気音響変換器200を比較しながら、第1の実施形態に係る電気音響変換器1で得られる効果について説明する。
まず、比較例1の電気音響変換器200では、シム板25全体を高剛性の金属板で構成している。そのため、基本共振周波数の低減が困難であり、基本共振周波数近傍では高い音圧レベルを確保できるが、それ以外の帯域では音圧レベルが減衰してしまう。即ち、音圧レベルの周波数特性に山谷が存在する。
一方、第1の実施形態の電気音響変換器1では、シム板5を金属板(3a〜d)と樹脂(4a〜c)を交互に配置する構成にしている。これによりシム板5の剛性を低減できると同時に、樹脂材料の減衰効果により、第1圧電素子2とシム板5により構成される圧電アクチュエータの機械品質係数が低減される。これにより、音圧レベルの周波数特性は山谷が少なく、比較例1の電気音響変換器200と比べて高音質の音響再生が可能になる。
次に、比較例1の電気音響変換器200では、シム板25全体が金属板で形成されているため、フレーム6と接合されるシム板25の縁部に隣接した端部は、固定端として拘束される。そのため、端部の可動範囲が狭くなると同時に、圧電素子及び金属板自体の機械品質係数が高くなり、その振動姿勢は屈曲状となり、小さな振動振幅しか得られないという問題がある。
一方、第1の実施形態の電気音響変換器1では、シム板5をフレーム6と接合する際に、シム板の端部(23a、23c等)の剛性が低減できることから、振幅発生の際の可動範囲を拡大でき、振動振幅が拡大する。即ち、振動姿勢はよりピストン状に近づき、振動の際の体積排除量は拡大する。音圧レベルは、振動の際の空気への体積排除量に依存することから、比較例1の電気音響変換器200と比べて、大きな音圧レベルの出力が可能になる。
次に、比較例1の電気音響変換器200では、落下時の機械衝撃が圧電セラミックス7に伝わりやすく、圧電セラミックス7は脆性材料であるため、機械破壊を起こす虞があるという問題がある。
一方、第1の実施形態の電気音響変換器1では、シム板5の端部(23a、23c等)において柔軟性に富む樹脂材料が介在することで、衝撃エネルギーを吸収できるため、落下時に機械破損が生じにくくなる。
以上説明したように、第1の実施形態の電気音響変換器1によれば、小型で、高音質、且つ音圧レベルを高めると共に、落下時に機械破損が生じにくい電気音響変換器を提供することが可能になる。
(第1の実施形態の変形例)
次に第1の実施形態の変形例について、図4、図5を参照しながら説明する。図4は第1の実施形態の変形例に係る電気音響変換器11の平面図である。また、図5(A)は電気音響変換器11のB−B断面図、図5(B)は電気音響変換器11のC−C断面図である。図5(A)、(B)を図3(第1の実施形態)と比較すると分かるように、図5(A)、(B)の電気音響変換器11では、シム板として、第1の実施形態のシム板(第1振動板)5に対して、新たにシム板(第2振動板)15を追加している。それ以外の点については、第1の実施形態と同様な構成であるため、同じ参照符号を付して重複する説明を省略する。
シム板(第2振動板)15は、図5(A)、(B)に示すように、図1の第2方向(即ち、第1方向と直交する方向)に、金属板3e〜h、4d〜fをパラレル状に交互に配置することにより構成される。電気音響変換器11では、シム板15上にシム板5と第1圧電素子2が積層される。シム板15とシム板5間は、例えばエポキシ系の接着材などの接着材により接合される。そして、シム板15、シム板5、及び第1圧電素子2がモノモルフ構造の圧電アクチュエータを構成する。尚、図5(A)、(B)では、シム板(第2振動板)15とシム板(第1振動板)5における金属板及び樹脂の配置方向を互いに直交させる場合について示しているがそれに限定されず、互いに任意角度をなす方向に配置してもよい。また、圧電アクチュエータの機械品質係数が所望の特性になるように該角度を調整するようにしてもよい。
電気音響変換器11では、追加したシム板25の端部(図4の33b、33d)に隣接した縁部がフレーム6と接合する際に、低剛性の樹脂4d〜fがフレーム6と接合するため、接合部が樹脂となる箇所が増加する。それにより、電気音響変換器1(第1の実施形態)に比べて、さらに、シム板5、25の端部の剛性が低減できることから、振幅発生の際の可動範囲を拡大でき、振動振幅が拡大する。従って、大きな音圧レベルの出力が可能になる。
第1の実施形態の変形例では、圧電アクチュエータを構成する各構成要素の積層順を、シム板15、シム板5、第1圧電素子2の順としているが、それに限定されず、積層順を変更することが可能である。例えば、シム板15、第1圧電素子2、シム板5のように、2つのシム板で圧電素子を挟む構成にしてもよい。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について、図6を参照しながら説明する。図6は第2の実施形態に係る電気音響変換機器101の断面図である。図6を図3(第1の実施形態)と比較すると分かるように、図6の電気音響変換機器101では、第2圧電素子12が新たに追加されている。第2圧電素子12は、第1圧電素子2と同様に、圧電セラミックス17と圧電セラミックス17を拘束する1対の電極18a、18bにより構成される。図6において、それ例外の構成要素は、図3と同様であり、同じ参照符号を付して説明を省略する。
電気音響変換機器101では、図6に示すように、第1圧電素子2と第2圧電素子12がシム板5を挟むように配置され、シム板5が第1圧電素子2と第2圧電素子12の主面を拘束する。即ち、第1圧電素子2、シム板5、及び第2圧電素子12によりバイモルフ構造の圧電アクチュエータを構成している。
(比較例2)
続いて、関連技術である比較例2に係る電気音響変換器201について図9を参照しながら説明する。図9は、比較例2に係る電気音響変換器201の断面図である。図9を図8(比較例1)と比較すると分かるように、図9の電気音響変換器201は、図8の電気音響変換器200に対して、第2圧電素子12を追加してバイモルフ構造の圧電アクチュエータを構成したものである。
(第2の実施形態と比較例2の比較)
以下に、第2の実施形態に係る電気音響変換器101と比較例2に係る電気音響変換器201を比較する。図10は、第2の実施形態に係る電気音響変換器101と比較例2に係る電気音響変換器201のそれぞれの音圧レベルの周波数特性を示すグラフである。電気音響変換器101の各構成要素は、以下のものを使用した。第1及び第2圧電素子(2、12)は、PZTを使用した圧電セラミックスで、長さ10mmの正方形で、厚み0.1mmである。シム板5は、長さ12mmの正方形で、厚み0.1mmである。シム板5を構成する金属板はリン青銅、樹脂はPETフィルムを使用し、各金属板及び樹脂の短辺は2mmである。また、比較例2の電気音響変換器201の各構成要素は、以下のものを使用した。第1及び第2圧電素子(2、12)は、PZTを使用した圧電セラミックスで、長さ10mmの正方形、厚み0.1mmである。シム板25の金属はリン青銅を使用し、長さ12mmの正方形で、厚み0.1mmである。
図10を参照すると、比較例2では、1000Hzのピークと4000〜7000Hzのピークの2つのピークの間に谷間が生じている。一方、第2の実施形態では、その部分の谷間がなくなり周波数特性が改善されている。さらに、1000Hz未満の部分を比較すると、第2の実施形態は比較例2に対して、5〜10dBの音圧レベルの向上がみられる。また、500〜1000Hzの部分を比較すると、第2の実施形態のほうが比較例2に対して平坦である。即ち、平坦な領域が低周波側に拡大している。
(第2の実施形態と第1の実施形態の比較)
第2の実施形態に係る電気音響変換機器101では、バイモルフ構造とすることにより、モノモルフ構造の電気音響変換機器1(第1の実施形態)に比べて、圧電アクチュエータの駆動力が増加する。これにより、音圧レベルを高めることができるという効果が得られる。
(第2の実施形態の変形例)
次に、第2の実施形態の変形例について、図7を参照しながら説明する。図7は、第2の実施形態の変形例に係る電気音響変換器111の断面図である。図7を図5(第1の実施形態の変形例)と比較すると分かるように、図7の電気音響変換器111では新たに第2圧電素子12が追加され、バイモルフ構造の圧電アクチュエータを構成している。
第2の実施形態の変形例の電気音響変換機器111では、バイモルフ構造とすることにより、モノモルフ構造の電気音響変換機器11(第1の実施形態の変形例)に比べて、圧電アクチュエータの駆動力が増加する。これにより、音圧レベルを高めることができるという効果が得られる。
第2の実施形態の変形例では、圧電アクチュエータを構成する各構成要素の積層順を、第2圧電素子12、シム板15、シム板5、第1圧電素子2の順としているが、それに限定されず、積層順を変更することが可能である。例えば、シム板15、第2圧電素子12、シム板5、第1圧電素子2のように、シム板と圧電素子とを交互に積層する構成にしてもよい。
尚、各実施形態の電気音響変換器のシム板(振動板)において、図示された金属板と樹脂の数は例示にすぎず、任意数の金属板と樹脂が適用可能である。また、所望の特性(例えば、機械品質係数など)が得られるように、金属板と樹脂の数を調整することが好ましい。
尚、各実施形態の電気音響変換器において、シム板(振動板)を構成する部材は、高剛性部材として金属板を、低剛性部材として樹脂を使用する場合について説明したが、それに限定されず、他の高剛性部材と低剛性部材を用いてもよく各実施形態で説明した効果が得られる。
また、各実施形態の電気音響変換器は、小型、薄型、軽量で、且つ、高音質で音圧レベルが向上しているため、種々の電子機器のスピーカとして好適である。
本発明の電気音響変換器は、音響再生機能を有する電子機器全般に好適に適用され、具体的には、携帯電話機、スマートフォン、ゲーム機、タブレットPC(Personal Computer)、ノートPC、PDA(Personal Data Assistants:携帯情報端末)、ディジタルカメラ等に適用される。
なお、本発明の全開示(請求の範囲及び図面を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせないし選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲及び図面を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。特に、本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が、別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。
1、11、101、111、200、201:電気音響変換器
2:第1圧電素子
3a〜h:金属板(高剛性部材)
4a〜f:樹脂(低剛性部材)
5:シム板(第1振動板)
6:フレーム
7、17:圧電セラミックス
8a、8b、18a、18b:電極
15:シム板(第2振動板)
12:第2圧電素子
22a〜d:シム板の縁部
23a〜d、33a〜d:シム板の端部
25:シム板(金属板)

Claims (7)

  1. 第1圧電素子と、
    高剛性部材と前記高剛性部材よりも低剛性の低剛性部材とを一の方向に交互に複数配置することにより形成され、その一面において前記第1圧電素子の主面を拘束する第1振動板と、
    前記第1振動板の縁部と接合し前記第1振動板を支持するフレームと、
    を備える、ことを特徴とする電気音響変換器。
  2. 前記高剛性部材と前記低剛性部材を前記一の方向と交差する方向に交互に複数配置することにより形成され、前記第1振動板の前記一面と対向する他面と接合する第2振動板をさらに備え、
    前記第1振動板と前記第2振動板の両方の縁部が前記フレームと接合する、ことを特徴とする請求項1に記載の電気音響変換器。
  3. 第2圧電素子をさらに備え、
    前記第2圧電素子の主面は、前記第1振動板の前記一面と対向する他面において拘束される、ことを特徴とする請求項1に記載の電気音響変換器。
  4. 第2圧電素子をさらに備え、
    前記第2圧電素子の主面は、前記第2振動板が前記第1振動板と接合する一面と対向する他面において拘束される、ことを特徴とする請求項2に記載の電気音響変換器。
  5. 前記低剛性部材は、樹脂材料を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載の電気音響変換器。
  6. 前記高剛性部材は、金属材料を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一に記載の電気音響変換器。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一に記載の電気音響変換器をスピーカとして備えたことを特徴とする電子機器。
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