JP2014167212A - 内窓および内窓施工方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】既設の外窓2の額縁5にスペーサ6を介して内窓枠12を取り付け、この内窓枠12に内窓面材13を支持し、隙間Dをカバー部材7A,7Bで閉塞し、カバー部材7A,7Bは、隙間Dの室内側を覆う被覆片部71と額縁5に固着具70で取り付けられる取付片部72とを備え、内窓枠12に取付片部72を固着具70で額縁5に取り付けるための固着具取付用挿通孔14Aを形成した。
【選択図】図1
Description
この二重窓の従来例として、建屋の開口枠材の内周面に内窓サッシを取り付け、この内窓サッシの屋外側に外窓サッシを取り付け、内窓サッシの屋内側に化粧額縁を取り付けたものがある(特許文献1)。
化粧額縁は、内窓サッシと建屋の開口枠材の内周面との間の隙間を隠すために、建屋の開口枠材の屋内側面とサッシ下枠とにそれぞれ当接する構造である。
そして、内窓枠と既設開口部との間の隙間の屋内側をカバー部材の被覆片部で覆うとともに、取付片部を既設開口部に固着具で取り付ける。この際、カバー部材は、被覆片部が内窓枠の屋内側に近接するように既設開口部への位置決めをし、その後、固着具を内窓枠の内周側から固着具取付用挿通孔を挿通し、固着具で取付片部を既設開口部に取り付ける。
カバー部材は既設開口部に固着具で取り付けられる取付片部を有するので、取付片部の既設開口部への取付位置を調整することで、既設開口部の見込み方向の寸法にかかわらず内窓枠を既設開口部に取り付けることができる。
この構成では、カバー部材の内窓枠への取り付けは、被覆片部を内窓枠の屋内側に保持した状態で行えるので、カバー部材が仮保持されているので、カバー部材の内窓枠への取付作業を容易に行うことができる
この構成では、保持部材として両面テープを用いるので、カバー部材の保持作業を容易に行うことができる。
この構成では、レール部より屋内側に固着具取付用挿通孔が形成されているから、固着具でカバー部材を既設開口部に取り付ける作業を屋内側から行うにあたり、レール部が邪魔になりにくいので、カバー部材の取付作業を容易に行うことができる。
この構成では、樹脂製の内窓枠は金属製に比べて軽量であるので、窓部への内窓への後付作業を容易に行うことができるとともに、内窓の取り付けによって、窓の断熱性を向上することができる。
この構成では前述と同様の効果を奏する内窓施工方法を提供することができる。
この構成では、まず、既設開口部の下額縁材に内窓枠を載置した後、上額縁材と内窓枠との隙間にスペーサを挿入する作業を行うので、内窓枠は作業員などで保持された内窓枠と既設開口部との隙間にスペーサを挿入する場合に比べて、スペーサの挿入作業を容易に行うことができる。
図1および図2において、本実施形態の二重窓1は、建物開口部Aに設置される既設窓である外窓2と、この外窓2の屋内側に設けられる内窓10とを備えて構成され、これらの外窓2と内窓10との間に中間空間Sが形成されている。
外窓2は、建物開口部Aに固定される外窓枠3と、この外窓枠3に支持される面材としての一対の外障子4と、外窓枠3の屋内側に配置された既設開口部としての額縁5とを備えている。
上枠31、下枠32および左右の縦枠33は、それぞれ一対の外障子4および図示しない網戸を支持する枠本体部311,321,331を有する。これらの枠本体部311,321,331は、ビス30で建物開口部Aに固定されている。
額縁5は、上額縁材5A、下額縁材5Bおよび左右の縦額縁材5Cを備え、かつ、建物開口部Aに取り付けられている。
内窓枠12は、それぞれ樹脂製の上枠14、下枠15および左右の縦枠16を有して構成され、一対の内窓面材13は、それぞれ樹脂製の上框13A、下框13Bおよび左右の縦框13Cを四周框組みした内部にガラスパネル13Dを嵌め込んで構成されている。
内窓10は外窓2と同様に、内窓枠12の内部に一対の内窓面材13が左右引違い形式に開閉可能に支持された引違い窓である。
ベース部141と上額縁材5Aとの間の所定位置にはスペーサ6が配置されている。
スペーサ6の見込み方向寸法をL1とし、上枠14の見込み方向寸法をL2とすると、L2はL1より大きい。
なお、額縁5と内窓枠12との間における隙間Dが発生しない部分には、特別にスペーサ6を設ける必要はない。また、スペーサは一対の楔部材ではなく隙間Dの間隔に応じた一枚の板材でもよい。このことは、上枠、左右の縦枠、下枠においても同様である。
ベース部141は、ビス140によってスペーサ6ごと上額縁材5Aに固定されている。ビス140は、ベース部141の中心位置である一対の上レール部142の間から上額縁材5Aに打ち込まれる。
ベース部141の上レール部142より屋内側であって突出片部143の屋外側位置には固着具取付用挿通孔14Aが形成されている。この固着具取付用挿通孔14Aは、後述する固着具70が挿通できる程度の大きさを有するものであれば、その平面形状は問われるものではなく、例えば、円形、楕円形などでもよい。
カバー部材7Aの長手方向と直交する断面は、隙間Dの室内側を覆う被覆片部71と上額縁材5Aに固着具70で取り付けられる取付片部72とを有するL字状である。
被覆片部71は、その先端が上枠14の突出片部143の屋内側面と対向している。
取付片部72は、その上面が上額縁材5Aの下面と当接した状態で、固着具70により、上額縁材5Aに固定されている。
固着具70はビスである。なお、ビスに代えて釘を用いてもよい。
保持部材8Aは、被覆片部71と突出片部143との間に設けられカバー部材7Aの長手方向に沿った1本の両面テープから構成される。なお、本実施形態では、カバー部材7Aの長手方向に沿って互いに所定間隔離して配置された複数本の両面テープから保持部材8Aを構成するものでもよい。
ベース部151は、下額縁材5Bに直接配置されており、一対の下レール部152の間においてビス150によって下額縁材5Bに固定されている。
ベース部161と縦額縁材5Cとの間の所定位置にもスペーサ6が配置されている。
このスペーサ6は、縦額縁材5Cの内面と対向する板材61と、ベース部161の外面に対向する一対の楔部材62,63とを備えており、その屋外側端部は縦枠16の屋外側端部とほぼ同じ位置である。
スペーサ6の見込み方向寸法をL1とし、縦枠16の見込み方向寸法をL3とすると、L3はL1より大きい。
ベース部161の屋内側の位置には、固着具70を挿通するのに十分な大きさを有する固着具取付用挿通孔16Aが形成されている。この固着具取付用挿通孔16Aも固着具取付用挿通孔14Aと同様に、その平面形状は限定されるものではない。
被覆片部71は、その先端が縦枠16の突出片部164の屋内側面と対向している。
取付片部72は、その外面が縦額縁材5Cの内面と当接した状態で、固着具70により、縦額縁材5Cに固定されている。
保持部材8Bは、被覆片部71と突出片部164との間に設けられた両面テープである。
まず、図5(A)に示される通り、既設の額縁5に内窓枠12を挿入する。さらに、額縁5の下額縁材5Bの上に内窓枠12を載置した後、上額縁材5Aと内窓枠12の上枠14との間の隙間の大きい部分にスペーサ6を挿入し、縦額縁材5Cと内窓枠12の縦枠16との間の隙間の大きい部分にスペーサ6を挿入する。この際、スペーサ6は、挿入する隙間の寸法に合わせて、予めその厚さ寸法を設定しておく。なお、額縁5と内窓枠12との間における隙間Dが発生しない部分には、特別にスペーサ6を設ける必要はない。
図5(B)に示される通り、スペーサ6は、内窓枠12の屋内側から露出しないようにする。
なお、額縁5への内窓枠12の取り付けは、上記のように予め内窓枠12を四方組みして施工しても良いが、まず左右の縦枠16を縦額縁材5Cに取り付け、次いで、下枠15を下額縁材5Bに取り付け、最後に縦枠16を縦額縁材5Cに取り付けてもよい。
その後、内窓枠12に内窓面材13を取り付けて内窓10の施工が完了する。
(1)既設の外窓2の額縁5に内窓枠12を取り付け、この内窓枠12に内窓面材13を支持し、額縁5と内窓枠12との間の隙間Dにスペーサ6を設け、隙間Dをカバー部材7A,7Bで閉塞し、カバー部材7A,7Bを、隙間Dの室内側を覆う被覆片部71と額縁5に固着具70で取り付けられる取付片部72とを備えて内窓10を構成し、内窓枠12に取付片部72を固着具70で額縁5に取り付けるための固着具取付用挿通孔14Aを形成したので、額縁5の見込み方向の寸法にかかわらず内窓枠12を額縁5に取り付けることができるから、内窓10を既設の外窓2に対して容易に後付することができる。
例えば、前記実施形態では、内窓10は、カバー部材7A,7Bの被覆片部71を内窓枠12の屋内側に保持するための保持部材8A,8Bを備えた構成としたが、本発明では、図8および図9に示される通り、保持部材8A,8Bを省略するものであってもよい。この場合、上枠14の突出片部143とカバー部材7Aの被覆片部71との間に若干の間隔があり、同様に、縦枠16の突出片部164とカバー部材7Bの被覆片部71との間に若干の間隔がある。なお、図8および図9の例では、カバー部材7A,7Bを作業員が保持しながら、額縁5への取付作業を行う。
仮に、保持部材8A,8Bを用いる場合であっても、保持部材8A,8Bは、両面テープに限定されるものではなく、例えば、接着剤などを用いてもよい。
Claims (7)
- 屋内側に既設開口部を有する既設窓に取り付けられる内窓であって、
前記既設開口部に取り付けられる内窓枠と、この内窓枠に支持される内窓面材と、前記既設開口部と前記内窓枠との間の隙間に設けられるスペーサと、前記隙間を隠蔽するカバー部材とを備え、
前記カバー部材は、前記隙間の室内側を覆う被覆片部と前記既設開口部に固着具で取り付けられる取付片部と、を有し、
前記内窓枠には、前記取付片部を前記固着具で前記既設開口部に取り付けるために前記固着具が挿通する固着具取付用挿通孔が形成されている内窓。 - 前記被覆片部を前記内窓枠の室内側に保持する保持部材を備えた請求項1に記載の内窓。
- 前記保持部材は両面テープである請求項2に記載の内窓。
- 前記内窓枠は、前記内窓面材を開閉自在に支持するレール部を備え、このレール部より屋内側に前記固着具取付用挿通孔が形成されている請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の内窓。
- 前記内窓枠は樹脂製である請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の内窓。
- 屋内側に既設開口部を有する既設窓に、内窓枠を有する内窓を取り付ける内窓施工方法であって、
前記既設開口部と前記内窓枠との間の隙間にスペーサを介して前記内窓枠を前記既設開口部に取り付け、
被覆片部および取付片部を有するカバー部材の前記被覆片部を前記内窓枠の室内側に保持し、前記内窓枠に予め形成された固着具取付用挿通孔に固着具を挿通させて前記取付片部を前記既設開口部に前記固着具で取り付ける内窓施工方法。 - 前記既設開口部は上額縁材および下額縁材を含み、
前記既設開口部と前記内窓枠との間の隙間への前記スペーサの挿入は、前記下額縁材に前記内窓枠を載置した後、前記上額縁材と前記内窓枠との間の隙間に前記スペーサを挿入する請求項6に記載の内窓施工方法。
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