JP2014167043A - 炭素質燃料ガス化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】堆積物の付着や固着による伝熱管バンクの機能低下を防止又は抑制することのできる炭素質燃料のガス化装置を提供することを目的とする。
【解決手段】このガス化炉は、炭素質燃料のガラス転移点以上の生成ガスに接触し熱交換する高温側伝熱管バンク21,22のバンク高さが、他の伝熱管バンク23,24のバンク高さよりも低くなるように形成されているので、他の伝熱管バンク23,24に比べて、除煤装置30の煤吹管のノズル孔から伝熱管バンクの中央部迄の距離が短い。従って、煤吹管のノズル孔から噴射される蒸気が伝熱管の全体に亘って及び易く、高温側伝熱管バンク21,22に堆積するチャーの固化・成長を効果的に除去することができ、チャーの固化・成長による高温側伝熱管バンクの機能低下を防止又は抑制することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、炭素質燃料ガス化装置に関し、より具体的には、運転中に伝熱管バンクの除煤を行う炭素質燃料ガス化装置に関するものである。
炭素質燃料ガス化装置は例えば石炭ガス化複合発電(IGCC: Integrated coal Gasification Combined Cycle)に利用されている。石炭ガス化複合発電施設では、ガス化装置で微粉炭(石炭)等の炭素質燃料をガス化して得た可燃性ガスによるガスタービンの駆動力と、ガスタービンの排熱等を回収して得られる蒸気タービンの駆動力によって発電する。ここでいう炭素質燃料は、微粉炭(石炭)の他、農業生産物又は副産物、木材、植物等の生物体等のバイオマス燃料も含まれる。
上記のように石炭ガス化複合発電施設に利用される炭素質燃料ガス化装置としては、例えば、図7に示すように、微粉炭、チャー(微粉炭中の未燃炭素分と灰分を含む粉状体)、酸化剤等を反応させ可燃性のガスを生成するガス化部110と、ガス化部110と連通した熱交換部120とを有するものが知られている。この熱交換部120には、ガス化部110で生成された生成ガスとの熱交換を行う複数の伝熱管バンク121〜124が設けられ、ガス化部にて生成された可燃性のガスが前記ガスタービンの駆動等に利用されるようになっている。
ここで、前記各伝熱管バンク121〜124は、図2に示すように、伝熱管を複数回に亘って折り返すことにより、熱交換部120における生成ガス流通方向に伝熱管を並設させたものである。また、各伝熱管バンク121〜124の伝熱管の中には水や蒸気等の熱媒体が流通しており、伝熱管を介して熱媒体と可燃性ガスとの間で熱交換が行われることにより可燃性ガスの温度が低下する。
一方、各伝熱管バンク121〜124は可燃性ガスの冷却以外の機能も有する。例えば、特許文献1の装置には4つの伝熱管バンクが設けられており、各伝熱管バンクはそれぞれ、伝熱管の中を流通する蒸気を過熱して蒸気タービンの駆動に用いられる過熱蒸気を生成する過熱器や、伝熱管の中を流通する水を蒸発させる蒸発器や、前記蒸発器に供給するための水を加熱する節炭器として機能する。
このように、各伝熱管バンク121〜124は、可燃性ガスの温度を下げる機能と、可燃性ガスと熱交換した熱媒体を他の機器に供給する機能とを有し、さらに、各伝熱管バンク121〜124は上記のように互いに連携して機能する場合も多いので、各伝熱管バンク121〜124が常に要求される機能を発揮することが望ましい。
しかしながら、ガス化炉部110で生成され熱交換部120に送られる可燃性ガスの中にはチャー等の粉状体が含まれており、この粉状体が各伝熱管バンク121〜124の伝熱管に堆積し、伝熱管を介した可燃性ガスと熱媒体との熱交換効率が低下する。そして、熱交換効率が低下することにより、熱媒体が供給される他の機器の機能低下、熱交換部120の下流側で可燃性ガスの温度が設計値以上となることによる熱交換部の下流側機器の損傷等を招来する。
このため、各伝熱管バンク121〜124の機能を維持するために除煤装置が設けられ、炭素質燃料ガス化装置の運転中に各伝熱管バンクに堆積した粉状体の除去が定期的に行われている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2011−241781号公報 特開平8−189630号公報
しかしながら、各伝熱管バンクの機能を維持するために、炭素質燃料ガス化装置の運転中に除煤装置を定期的に作動させても、一部の伝熱管バンクの堆積物を除去することができず、このため、堆積物が堆積する傾向のある伝熱管バンクの機能が徐々に低下する傾向があった。また、各伝熱管バンクのうち上流側に配置された伝熱管バンクで前記堆積が発生し易いという傾向があった。
このため、上流側に配置された伝熱管バンクの熱交換効率が徐々に低下し、蒸気の流量が低減する。また、熱交換部の下流側に流れる可燃性ガスの温度が上昇し、設計値以上となることで、熱交換部の下流側に配置されている機器の損傷等を招来する可能性があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、堆積物の付着や固化・成長による伝熱管バンクの機能低下を防止又は抑制することのできる炭素質燃料ガス化装置を提供することを目的とする。
発明者らは、伝熱管バンクが配置される位置のガスの温度と付着した堆積物の固化・成長との関係に着眼し、上記課題を解決するために、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明のある態様にかかる炭素質燃料ガス化装置は、生成ガスの流通方向後流に設置され、前記生成ガスと接触して熱交換する複数の伝熱管バンクと、該伝熱管バンクの除煤を行うための除煤装置と、を備えた炭素質燃料ガス化装置であって、前記複数の伝熱管バンクのうち接触する前記生成ガスの温度が炭素質燃料のガラス転移点以上である高温側伝熱管バンクは、前記生成ガス流通方向におけるバンク高さが他の伝熱管バンクのバンク高さよりも低くなるように形成されている。
この態様によれば、前記高温側伝熱管バンクはバンク高さが他の伝熱管バンクのバンク高さよりも低くなるように形成されている。このため、例えば高温側伝熱管バンクのすぐ上流側に除煤装置を配置する場合、他の伝熱管バンクに比べて、除煤装置から伝熱管バンクの中央部又は下流側端部迄の距離が短い。従って、除煤装置から噴射される除煤用流体が伝熱管の全体に及び易く、高温側伝熱管バンクに付着する堆積物を効果的に除去することができる。
なお、発明者らは、炭素質燃料のガラス転移点以上の雰囲気で堆積物の固化が早期に発生し、堆積物の固化・成長により除煤装置での除去が困難になることを見出し、除煤装置により伝熱管の全体に除煤用流体が及び易くなるように上記手段を採用したものである。
上記態様において、前記高温側伝熱管バンクのバンク高さは2m以下となるように形成されていることが好ましい。他の伝熱管バンクは、前記ガラス転移点以上の生成ガスに接触しないことから、早期にチャーの固化・成長による伝熱管の機能低下を生ずる可能性が低いので、経済性の面から無用にバンク高さを低くせずに、他の伝熱管バンクおよびその接続機器の機能を維持することができる。
また、上記態様において、各煤吹管は、それぞれ対応する伝熱管バンクの上流側に配置され、該伝熱管バンクに蒸気を噴射して除煤を行うものである。また、前記各伝熱管バンクとその隣の伝熱管バンクとの間に少なくとも1つの前記煤吹管が配置されている。つまり、煤吹管によって隣り合う伝熱管バンクの境が明確になっている。このため、隣り合う煤吹管の間の伝熱管の束により伝熱管バンクが形成されており、その伝熱管バンクの生成ガス流通方向一端の伝熱管と他端の伝熱管によってバンク高さが決まる。
本発明によれば、除煤装置から噴射される除煤用流体が、前記ガラス転移点以上の生成ガスに接触する伝熱管バンクの全体に及び易いので、チャーの固化・成長による高温側伝熱管バンクの機能低下を防止又は抑制することができる。
一方、前記ガラス転移点以上の生成ガスに接触しない他の伝熱管バンクについては無用にバンク高さを低減する必要が無いので、除煤装置の個数を低減することもでき、経済性の面において有利である。
本発明の一実施形態に係る石炭ガス化炉の縦断面図である。 伝熱管バンクの構成を示す石炭ガス化炉の要部拡大図である。 除煤装置の構成を示す石炭ガス化炉の要部拡大図である。 除煤装置の動作説明図である。 除煤装置の動作説明図である。 高温側伝熱管バンクの有効除媒範囲を示す図である。 従来の石炭ガス化炉の縦断面図である。
以下、図1〜図5を参照して本発明にかかる一実施形態について説明する。
図1は、本発明を適用可能な炭素質燃料ガス化炉として石炭ガス化炉の一例を示す縦断面図である。この石炭ガス化炉は、微粉炭、チャー(微粉炭中の未燃炭素分と灰分を含む粉状体)、酸化剤等を反応させ可燃性のガスを生成するガス化部10と、ガス化部10と上端で連通され、生成ガスが上から下に向かって流通する熱交換部20とを有する。
熱交換部20内には、ガス化部10で生成された生成ガスとの熱交換を行う複数の伝熱管バンク21〜24と、各伝熱管バンク21〜24の機能を維持するための除煤装置30とが設けられ、伝熱管バンク21〜24で温度が低下した生成ガスが熱交換部20の下端部からガスタービン等に供給されるようになっている。
ガス化部10は一般的な構成を有しており、例えば特開2012−172131号公報や特開2011−68812号公報に開示されている構成とすることが可能である。
生成ガスはガス化炉部10の上部であるガス化炉出口10aを通過して熱交換部20に流入する。本実施形態では、ガス化炉出口10aの温度は1000℃〜1200℃程度となっている。
各伝熱管バンク21〜24は、図2に示すように、伝熱管を複数回に亘って折り返すことにより、熱交換部20における生成ガス流通方向である上下方向に伝熱管を設置させたものである。また、本実施形態における各伝熱管バンク21〜24は、前記折り返して並設させた伝熱管が水平方向(図2における紙面奥行方向)にも複数並設されている。このため、各伝熱管バンク21〜24は、上下方向および水平方向に伝熱管が並設された構成を有する。本実施形態では、図3に示すように、各伝熱管の直径Dは25〜60mm程度であり、隣り合う伝熱管同士の上下方向の配置距離L1は前記直径Dの2〜5倍程度であり、また隣り合う伝熱管同士の水平方向の配置距離L2は前記直径Dの2〜5倍程度である。各伝熱管バンク21〜24にはそれぞれ入口管21a,22a,23a,24aと出口管21b,22b,23b,24bが接続されており、入口管21a,22a,23a,24aから水、蒸気等の熱媒体が各伝熱管バンク21〜24に流入し、伝熱管を介して熱媒体と生成ガスとの間で熱交換が行われ、熱交換が行われた熱媒体が出口管21b,22b,23b,24bから流出するように構成されている。
各伝熱管バンク21〜24はそれぞれ、伝熱管の中を流通する蒸気を過熱して過熱蒸気を生成する過熱器や、伝熱管の中を流通する水を蒸気化する蒸発器や、前記蒸発器に供給するための水を加熱する節炭器として機能する。また、各伝熱管バンク21〜24はそれぞれ、各入口管21a,22a,23a,24aおよび出口管21b,22b,23b,24bを介して蒸気ドラム、蒸気タービン等の各種機器に接続されている。
図2に示すように、各伝熱管バンク21〜24は生成ガス流通方向、つまり本実施形態では上下方向のバンク高さhを有している。伝熱管バンクのバンク高さhは、伝熱管バンクの生成ガス流通方向における一端(本実施形態では上端)を構成する伝熱管の中心軸と他端(本実施形態では下端)を構成する伝熱管の中心軸との距離である。本実施形態では、伝熱管バンク21および22のバンク高さは2m以下であり、伝熱管バンク23、24のバンク高さは3〜4mである。同じく、伝熱管バンク21〜24の幅方向(図2における奥行方向)のバンクの幅は2〜4m程度であり、伝熱管バンク21〜24の伝熱管の延設方向(図2における左右方向)のバンクの幅は2〜4m程度である。
熱交換部20内は生成ガスが上流から下流に向かって流通し、流通する過程で生成ガスが各伝熱管バンク21〜24に接触して熱交換を行い、これにより、熱交換部20の上方から下方に向かって生成ガスの温度が下がっていく。本実施形態では、図1に示すように、伝熱管バンク21,22は生成ガスが炭素質燃料のガラス転移点以上である範囲AR1内に配置され、前記ガラス転移点以上の生成ガスに接触して熱交換を行う。
一方、図3〜図5に示すように、熱交換部20には各伝熱管バンク21〜24の機能を維持するために除煤装置30が設けられている。除煤装置30は各伝熱管バンク21〜24に対して生成ガス流通方向の上流側および下流側に配置されている。
本実施形態において除煤装置30はスーツブロアと呼ばれるものであり、例えば特開平1−234711号公報や特開2010−117067号公報に開示されているものを用いることが可能である。本実施形態では、除煤装置30は、先端にノズル孔31a,31bが設けられた煤吹管31と、煤吹管31をその軸方向に移動自在に支持すると共にその軸周りに回動させる管支持機構32と、煤吹管31の軸方向の位置を検出する軸方向位置センサ33と、煤吹管31の前記軸周りの回動位置を検出する回動方向位置センサ34と、煤吹管31及び蒸気供給装置(図示せず)に接続され煤吹管31内に蒸気を供給する蒸気供給管35と、蒸気供給管35を開閉する開閉弁36と、管支持機構32、軸方向位置センサ33、回動方向位置センサ34および開閉弁36に接続された制御装置37と、を有する。尚、図1の最も上の除煤管31にはノズル孔31bが設けられておらず、図1の最も下の除煤管31にはノズル孔31aが設けられていない。また、煤吹管31はその先端側が熱交換部20の壁20aに設けられた孔20bに挿入された状態で管支持機構32によって支持されており、管支持機構32によって熱交換部20内に進入するようになっている。
各除煤装置30は、例えば、制御装置37に格納されているプログラムに基づき、所定の時間おきに各伝熱管バンク21〜24の除煤を行う。除煤時の制御装置37に制御される管支持機構32および開閉弁36の動作について以下に簡単に説明する。
前記所定の時間が経過すると、管支持機構32は煤吹管31を熱交換部20の中心方向に移動させ始める。続いて、煤吹管31のノズル孔31a,31bが煤吹管31から見て一番手間の伝熱管の上方又は下方に達する前に、開閉弁36が解放されて煤吹管31はノズル孔31a,31bから蒸気を噴射し始めると共に、管支持機構32は煤吹管31の所定の回動範囲での往復動を開始する。前記回動範囲は特に限定されないが、一例として、図5に示すように、ノズル孔31aが真下を、ノズル孔31bが真上を向く位置を中心に、ノズル孔31a,31bから噴射される蒸気が伝熱管に万遍なく吹きかけられる回動範囲とすることができる。
次に、煤吹管31のノズル孔31a,31bが煤吹管31から見て一番遠い伝熱管の上方又は下方を通過すると、前記回動動作および上記の噴射を維持したまま、管支持機構32は煤吹管31を熱交換部20の外側に向かって移動させ始める。続いて、煤吹管31のノズル孔31a,31bが煤吹管31から見て一番手前の伝熱管の上方又は下方を通過すると、管支持機構32および開閉弁36は前記回動動作および上記噴射を停止させ、煤吹管31が所定の待機位置まで移動すると、管支持機構32は煤吹管31の軸方向の移動を停止させる。この一連の煤吹動作が行われると、煤吹管31のノズル孔31a,31bから噴射される蒸気によって、各伝熱管に付着又は堆積したチャー等の粉状体の除去が行われる。尚、本実施形態ではノズル孔31aが下方に蒸気を噴射しノズル孔31bが上方に蒸気を噴射するものを示したが、煤吹管31にノズル孔31aだけを設け、煤吹管31の回動範囲を広くすることにより、ノズル孔31aによって上方および下方に蒸気を噴射することも可能である。
上記のように構成された石炭ガス化炉は、ガス化部10で生成された生成ガスが各伝熱管バンク21〜24を通過してガスタービン等に供給されるように運転される。この運転が行われている状態において、前述のように所定時間おきに各伝熱管バンク21〜24の除煤が行われる。
ここで、本実施形態では、炭素質燃料のガラス転移点以上の生成ガスに接触し熱交換する高温側伝熱管バンク21,22のバンク高さが、他の伝熱管バンク23,24のバンク高さよりも低くなるように形成されている。これは、発明者らが、伝熱管バンクが配置される位置のガス温度と伝熱管へのチャーの固化・成長との関係に着眼し、チャーの固化・成長を低減又は無くすために工夫を行った結果である。具体的には、発明者らの綿密なガス化炉内、特に伝熱管バンク部分の点検を繰り返すことで、生成ガス温度が前記ガラス転移点より低い領域には除煤装置による除煤効果が得られており、伝熱配管表面には堆積したチャーの固化・成長はほとんど無い状況であった。一方、生成ガス温度が前記ガラス転移点以上の領域では、伝熱管バンクの中央部に、チャーの固化・成長が確認された。すなわち、生成ガス温度が前記ガラス転移点より低い領域か、高い領域かにより除煤装置30による除煤効果が大きく変化し、伝熱配管の表面に堆積したチャーを固化・成長させないことが可能となる環境条件分岐温度点が存在することを発見した。一方、バンク高さが高いと、除煤装置30の煤吹管31のノズル孔31a,から伝熱管バンクの中央部迄の距離が長くなり、ノズル孔31a,31bから噴射される蒸気により伝熱管バンクの中央部に付着した堆積物(主に粉状体)を効率的に除去できないことにも注目した。具体的には、図6に示すように、生成ガス温度が前記ガラス転移点以上の領域では、伝熱管バンク上端より1m以内の範囲およびバンク下端より1m以内の範囲では伝熱配管の表面にはチャーの固化・成長はほとんど無い状況であるのに対して、伝熱管バンク上端より1m以上の範囲且つバンク下端より1m以上の範囲では、チャーの固化・成長が確認された。そこで、前記ガラス転移点以上の生成ガスに接触し熱交換する高温側伝熱管バンク21,22のバンク高さを低くする検討を行い、高温側伝熱管バンク21,22のバンク高さが2m以下であれば、除煤装置30により伝熱管バンク21,22の全体に蒸気が及び易くなり、チャーの固化・成長による高温側伝熱管バンクの機能低下を防止又は抑制することができるという結果を得た。
前述のように、本実施形態によれば、前記ガラス転移点以上の生成ガスに接触し熱交換する高温側伝熱管バンク21,22のバンク高さが、他の伝熱管バンク23,24のバンク高さよりも低くなるように形成されているので、他の伝熱管バンク23,24に比べて、除煤装置30の煤吹管31のノズル孔31a,31bから伝熱管バンクの中央部迄の距離が短い。従って、煤吹管31のノズル孔31a,31bから噴射される蒸気が伝熱管の全体に亘って及び易く、高温側伝熱管バンク21,22に付着するチャー堆積を効果的に除去することができ、チャーの固化・成長による高温側伝熱管バンクの機能低下を防止又は抑制することができる。
一方、前記ガラス転移点以上の生成ガスに接触しない他の伝熱管バンク23,24については無用にバンク高さを低減する必要が無いので、除煤装置30の個数を低減することもでき、経済性の面において有利である。
また、本実施形態では、ガラス転移点以上の生成ガスに接触しない他の伝熱管バンク23,24のそのバンク高さが2mよりも高くなるように形成されている。前記ガラス転移点以上の温度の生成ガスに接触しないことから、チャーの固化・成長による機能低下を生ずる可能性が低いので、無用にバンク高さを低くせずに、他の伝熱管バンク23,24およびその接続機器の機能を維持することができる。
尚、本発明は上記の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更や改良を加えることができ、このように変更や改良を加えた実施形態も本発明の権利範囲に含まれるものとする。
例えば、上記の実施形態では、煤吹管31のノズル31a,31bから上記を噴射して煤吹を行うものを示したが、他の除煤用流体、粒状体を伝熱管バンクに向かって噴射して除煤を行う場合であっても、当該噴射口から高温側伝熱管バンクの中央部までの距離を、高温側伝熱管バンクのバンク高さを上記のように構成することにより短くすることができるので、上記と同様の効果を期待できる。
10 ガス化部
20 熱交換部
21 伝熱管バンク
22 伝熱管バンク
23 伝熱管バンク
24 伝熱管バンク

Claims (3)

  1. 炭素質燃料と酸化剤を反応させるガス化炉部と、前記ガス化炉部で生成させた生成ガスの流通方向に並設されると共に前記生成ガスと接触して熱交換する複数の伝熱管バンクと、該伝熱管バンクの除煤を行うための除煤装置と、を備えた炭素質燃料ガス化装置であって、
    前記複数の伝熱管バンクのうち接触する前記生成ガスの温度が前記炭素質燃料のガラス転移点以上である高温側伝熱管バンクは、前記生成ガス流通方向におけるバンク高さが他の伝熱管バンクのバンク高さよりも低くなるように形成されている、ことを特徴とする炭素質燃料ガス化装置。
  2. 前記高温側伝熱管バンクは、前記バンク高さが2m以下となるように形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の炭素質燃料ガス化装置。
  3. 前記除煤装置は複数の煤吹管を有し、
    各煤吹管は、それぞれ対応する伝熱管バンクの上流側および下流側に配置され、該伝熱管バンクに蒸気等を噴射して除煤を行うものである、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の炭素質燃料ガス化装置。
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