JP2014166746A - パターン形成装置およびパターン形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】版または基板とブランケットとを高い位置精度で当接させる。
【解決手段】パターン形成材料PTを一方面に担持するブランケットBLを、パターン形成材料の担持面を上向きにした水平姿勢で支持する第1保持手段61と、パターン形成材料をパターニングするための版PP、またはパターンが転写される基板SBを処理対象物として、該処理対象物を第1保持手段61に保持されたブランケットBLの上面に近接対向させて保持する第2保持手段41と、ブランケットBLの下面側からブランケットBL中央部の有効領域を部分的に押し上げて第2保持手段41に保持された処理対象物に当接させ、しかもブランケットBLの下面に沿って移動してブランケットBLの押し上げ位置を変化させる押し上げ手段641とを備える。
【選択図】図13

Description

この発明は、ブランケットに担持されたパターン形成材料を版によりパターニングしたり、形成されたパターンを基板に転写することでパターンを形成するパターン形成装置およびパターン形成方法に関するものである。
ガラス基板や半導体基板などの基板にパターンを形成する技術として、パターンを担持するブランケットを基板に密着させてパターンを基板に転写するものがある。また、ブランケットにパターンを担持させる技術として、パターン形成材料によりブランケット表面に形成された一様な膜に版(ネガ版)を押し当て、該膜のうち不要な部分を版に付着させて除去することで、パターンとなる部分のみをブランケット上に残留させてパターン形成(パターニング)するものがある。
このような技術の1つとして、例えば特許文献1に記載されたような印刷技術をパターン転写に応用したものがある。例えば特許文献2に記載の技術では、一方向に張力を付与してフレームに張架した版を、基板に対して傾けた状態で基板の上方に配置し、プレスローラにより版をその一方端部から順に基板に押し付けてゆき、その後に版を剥離することで、版上のパターンを基板に転写する。
特開平07−125179号公報 特開2002−036499号公報
上記従来技術には、版と基板との位置合わせ精度において改善の余地が残されている。すなわち、上記技術では、ローラ当接のため版の上面を開放した状態で版を保持する必要があり、自重による撓みで版が基板に接触することを防止するためには当初の版と基板とのギャップをある程度大きく取らなければならない。このため、その状態から両者を近接させ押し付ける過程での位置ずれが生じやすい。また、基板と版とが近接する一方端側では位置合わせを行うことができるが他方端側では位置合わせを行うことができず、また端から順に押し付けてゆく過程で位置ずれが次第に増大する可能性がある。
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、版または基板をブランケットに当接させてパターン形成を行うパターン形成装置およびパターン形成方法において、版または基板とブランケットとを高い位置精度で当接させることが可能な技術を提供することを目的とする。
この発明にかかるパターン形成装置は、上記目的を達成するため、パターン形成材料を一方面に担持するブランケットを、前記パターン形成材料の担持面を上向きにした水平姿勢で保持する第1保持手段と、前記パターン形成材料をパターニングするための版、またはパターンが転写される基板を処理対象物として、該処理対象物を前記第1保持手段に保持された前記ブランケットの上面に近接対向させて保持する第2保持手段と、前記ブランケットの下面側から前記ブランケット中央部の有効領域を部分的に押し上げて前記第2保持手段に保持された前記処理対象物に当接させ、しかも前記ブランケットの下面に沿って移動して前記ブランケットの押し上げ位置を変化させる押し上げ手段とを備えている。
また、この発明にかかるパターン形成方法は、上記目的を達成するため、パターン形成材料をパターニングするための版、またはパターンが転写される基板を処理対象物として、該処理対象物を処理対象面を下向きにした水平姿勢に保持するとともに、前記パターン形成材料を一方面に担持するブランケットを、前記パターン形成材料の担持面を上向きにした水平姿勢で前記処理対象物の下面に近接対向させて保持する保持工程と、前記ブランケットの下面側から前記ブランケット中央部の前記有効領域を部分的に押し上げて前記処理対象物に当接させ、しかも前記ブランケットの下面に沿って、前記ブランケットの押し上げ位置を変化させる押し上げ工程とを備えている。
これらの発明では、処理対象物(版または基板)の下方に対向配置されたブランケットの下面側からブランケットを部分的に押し上げることで、ブランケットを処理対象物に当接させる。このような構成では、上側に配置された処理対象物の保持については特に制約を受けないので、撓みを抑えた状態での保持が可能である。一方、下側に配置されたブランケットは自重で下方に撓むことがあるが、上側の処理対象物から離間する方向へ撓むため、撓みにより処理対象物に接触することはない。このため、処理対象物とブランケットとを従来より近接させて、両者の間のギャップを極めて小さな値に設定することができる。また処理対象物とブランケットとが互いに平行となるような配置が可能である。
したがって、このように両者が近接した状態で位置合わせを行うことができるとともに、近接させた状態から当接させるまでの相対移動量が小さいので、その間の位置ずれについても小さく抑えることができる。これらのことから、本発明によれば、処理対象物としての版または基板とブランケットとを高い位置精度で当接させることが可能である。なお、ここでいう処理対象物とブランケットとの当接は、ブランケットの担持面に担持されたパターン材料を介して両者が当接することを包含する概念である。
これらの発明においては、例えば、ブランケットの下面のうち一の軸方向に沿った有効領域の長さよりも長い領域を一括して押し上げるとともに、該軸方向に直交する方向における有効領域の一方端から他方端へ向けて一方向に押し上げ位置を移動させるようにしてもよい。またこれを可能とするために、軸方向に延設された押し上げローラと、該押し上げローラを回転自在に支持しながら軸方向に直交する方向に移動する移動部とを有する押し上げ手段を設けるようにしてもよい。処理対象物とブランケットとの当接を一方端から他方端へ向けて一方向に行わせることで、パターン形成材料に歪みが生じたり処理対象物とブランケットとの間に気泡が入るなどの欠陥の発生を防止することができる。
また例えば、第1保持手段は、有効領域の下方を開放した状態でブランケットの周縁部を保持する構成であってもよい。このような構成では、有効領域に対応する下面中央部が開放された状態でブランケットが保持されるため、ブランケットの保持と、押し上げ手段の移動とが互いに干渉することなく実現される。
このとき、ブランケットのうち少なくとも、軸方向に直交する方向における両端の周縁部が保持されることが好ましい。こうすることで、押し上げ位置の変化に伴ってブランケットがその変化方向に沿って変位するのを防止することができる。撓み防止の観点からはブランケットの全周にわたって周縁部が保持されることがより好ましい。
例えば、有効領域に対応する開口を有しブランケットの周縁部に対応する上面が平面となった環状の保持枠にブランケットを載置して保持する構成であってもよい。環状の保持枠でブランケット周縁部を保持することで、ブランケットの周縁部が全周で保持されるので、ブランケットの自重による撓みや押し上げ時の変位を効果的に抑えることができる。
また、ブランケットの下面に部分的に当接して、補助保持手段をさらに設けてもよい。こうすることで、当接前のブランケットの撓みをより小さくするとともに、処理対象物との間のギャップ量の管理を容易にすることができる。
また処理対象物の保持については、例えば、下面が処理対象物の平面サイズ以上の平面サイズを有する平面になったプレート状部材の下面に処理対象物の上面を当接させて保持するようにしてもよい。上面をプレート状部材に当接させることで処理対象物の撓みを防止することができるとともに、押し上げられたブランケットとの当接によって処理対象物が変形するのを防止することができる。
また例えば、第1保持手段は、上面が平坦かつブランケットの有効領域よりも平面サイズの大きな当接面となった当接部を有し、該当接面がブランケットの下面に当接することによりブランケットを保持し、当接部は、押し上げ手段の移動に伴って押し上げ手段の移動方向に移動する構成であってもよい。このような構成によれば、当接面にブランケット下面を当接させることで撓みのない状態でブランケットを保持することができ、また押し上げ手段の移動に伴って当接部が移動することで、当接部と押し上げ手段との干渉も回避される。
あるいは例えば、第1保持手段は、ブランケットの下面にそれぞれ局所的に当接してブランケットの有効領域を下面側から支持する複数の局所支持部を有し、複数の局所支持部は、押し上げ手段の移動方向に沿って並べて設けられ、かつ互いに独立して昇降可能である構成であってもよい。
このような構成によれば、複数の局所支持部でブランケットを水平姿勢に保持することができ、しかも複数の局所支持部は独立してブランケット下面に対し当接・離間することができる。押し上げ手段により押し上げられて処理対象物に密着したブランケットについては下方から支持する必要がないので、押し上げ手段との当接を受けていない部分のみを局所支持部が支持すれば足りる。そして、押し上げ手段の接近に合わせてその進行方向にある局所支持部を順次下方へ退避させるようにすれば、押し上げ手段との干渉を回避しつつ、押し上げ手段による当接を受ける前のブランケットを水平姿勢に保持しておくことができる。
また、押し上げによって処理対象物と当接したブランケットの有効領域については、少なくとも有効領域の全てが処理対象物と当接するまでの間、処理対象物と当接した状態が維持されることが好ましい。押し上げによって当接した処理対象物とブランケットとが該押し上げの解除によって自然に離間する場合、当接した部分と離間した部分との境界部でパターン形成材料に予期せぬせん断力が加わって損壊するおそれがある。これを避けるために、ブランケットの有効領域の全体が処理対象物に当接された後で、適切に管理された方法で両者の離間が行われるようにすることが有効である。
また、処理対象物とブランケットとの対向配置の過程では、処理対象物を水平姿勢に位置決めした後に、ブランケットを処理対象物の下方へ搬入して処理対象物と対向させることが好ましい。こうすることで、処理対象物の位置決めの段階でゴミ等の異物が落下した場合にこれがブランケットに付着するのを防止することができる。
この発明によれば、処理対象物の下方に対向配置したブランケットをその下面側から押し上げて処理対象物に当接させるので、処理対象物とブランケットとのギャップを小さくしてこれらを対向させることができる。このため、当接時の位置ずれを小さくして、処理対象物である版または基板とブランケットとを高い位置精度で当接させることが可能である。
この発明にかかるパターン形成装置の第1実施形態を示す斜視図である。 このパターン形成装置の制御系を示すブロック図である。 下ステージブロックの構造を示す斜視図である。 昇降ハンドユニットの構造を示す図である。 転写ローラユニットの構造を示す図である。 上ステージアセンブリの構造を示す図である。 パターン形成処理を示すフローチャートである。 処理の各段階における装置各部の位置関係を模式的に示す第1の図である。 処理の各段階における装置各部の位置関係を模式的に示す第2の図である。 処理の各段階における装置各部の位置関係を模式的に示す第3の図である。 処理の各段階における装置各部の位置関係を模式的に示す第4の図である。 処理の各段階における装置各部の位置関係を模式的に示す第5の図である。 処理の各段階における装置各部の位置関係を模式的に示す第6の図である。 版または基板とブランケットとの位置関係を示す図である。 処理の各段階における装置各部の位置関係を模式的に示す第7の図である。 下方からブランケットを押圧する構成の優位性を説明するための図である。 この発明にかかるパターン形成装置の第2実施形態の主要部を示す図である。 下ステージと基板およびブランケットとの位置関係を示す図である。 第2実施形態のパターン形成処理の各段階における装置各部の位置関係を模式的に示す第1の図である。 第2実施形態のパターン形成処理の各段階における装置各部の位置関係を模式的に示す第2の図である。 この発明にかかるパターン形成装置の第3実施形態の主要部を示す図である。 支持ハンド機構の詳細な構造およびその動きを示す図である。 ブランケット受け部材のより詳細な構造を示す図である。 ブランケット受け部材と基板およびブランケットとの位置関係を示す図である。 第3実施形態のパターン形成処理の各段階における装置各部の位置関係を模式的に示す第1の図である。 第3実施形態のパターン形成処理の各段階における装置各部の位置関係を模式的に示す第2の図である。 第2実施形態の変形例を示す図である。 変形例におけるブランケット押圧機構および転写ローラのブランケットへの当接位置を示す図である。
<第1実施形態>
図1はこの発明にかかるパターン形成装置の第1実施形態を示す斜視図である。また、図2はこのパターン形成装置の制御系を示すブロック図である。なお、図1では、装置の内部構成を示すために外部カバーを除いた状態を示している。各図における方向を統一的に示すために、図1右下に示すようにXYZ直交座標軸を設定する。ここでXY平面が水平面、Z軸が鉛直軸を表す。より詳しくは、(+Z)方向が鉛直上向き方向を表している。装置から見たときの正面方向は(−Y)方向であり、物品の搬入出を含む外部からの装置へのアクセスはY軸方向に沿ってなされる。
このパターン形成装置1は、メインフレーム2に上ステージブロック4および下ステージブロック6が取り付けられた構造を有している。図1では、各ブロックの区別を明示するために、上ステージブロック4には粗いピッチのドットを、また下ステージブロック6にはより細かいピッチのドットを付している。パターン形成装置1は上記以外に、予め記憶された処理プログラムに従い装置各部を制御して所定の動作を実行する制御ユニット7(図2)を有している。上ステージブロック4および下ステージブロック6の詳細な構成については後に説明することとし、まず装置1の全体構成を説明する。
パターン形成装置1は、下ステージブロック6により保持されたブランケットBLと、上ステージブロック4により保持された版PPまたは基板SBとを互いに当接させることでパターン形成を行う装置である。この装置1によるパターン形成プロセスは、より具体的には以下の通りである。まず、パターン形成材料が一様に塗布されたブランケットBLに対して、形成すべきパターンに対応して作成された版PPを当接させることにより、ブランケットBLに担持された塗布層をパターニングする(パターニング処理)。そして、こうしてパターニングされたブランケットBLと基板SBとを当接させることで、ブランケットBLに担持されたパターンを基板SBに転写する(転写処理)。これにより、基板SBに所望のパターンが形成される。
このように、このパターン形成装置1は基板SBに所定のパターンを形成するパターン形成プロセスにおけるパターニング処理および転写処理の両方に使用することが可能であるが、これらの処理の一方のみを受け持つ態様で用いられてもよい。
パターン形成装置1の下ステージブロック6は、メインフレーム2のベースフレーム21により支持されている。一方、上ステージブロック4は、下ステージブロック6をX方向から挟むようにベースフレーム21から立設されY方向に延びる1対の上ステージ支持フレーム22,23に取り付けられている。
また、メインフレーム2には、装置に搬入される基板SBとブランケットBLとの位置検出を行うためのプリアライメントカメラが取り付けられている。具体的には、Y軸方向に沿って装置に搬入される基板SBのエッジを異なる3か所で検出するための3基の基板用プリアライメントカメラ241,242,243が、上ステージ支持フレーム22,23から立設されたブームにそれぞれ取り付けられている。同様に、Y軸方向に沿って装置に搬入されるブランケットBLのエッジを異なる3か所で検出するための3基のブランケット用プリアライメントカメラ244,245,246が上ステージ支持フレーム22,23から立設されたブームにそれぞれ取り付けられている。なお図1では、上ステージブロック4の背後に位置する1基のブランケット用プリアライメントカメラ246が現れていない。また、図2では基板用プリアライメントカメラを「基板用PAカメラ」と、ブランケット用プリアライメントカメラを「ブランケット用PAカメラ」と、それぞれ略記している。
図3は下ステージブロックの構造を示す斜視図である。下ステージブロック6では、中央部が開口するプレート状のアライメントステージ601の四隅にそれぞれ支柱602が鉛直方向(Z方向)に立設されており、これらの支柱602により、ステージ支持プレート603が支持されている。図示を省略しているが、アライメントステージ601の下部には、鉛直方向Zに延びる回転軸を回転中心とする回転方向(以下、「θ方向」と称する)、X方向およびY方向の3自由度を有する例えばクロスローラベアリング等のアライメントステージ支持機構605(図2)が設けられており、該アライメントステージ支持機構605を介してアライメントステージ601はベースフレーム21に取り付けられている。したがって、アライメントステージ支持機構605の作動によって、アライメントステージ601はベースフレーム21に対してX方向、Y方向およびθ方向に所定の範囲で移動可能である。
ステージ支持プレート603の上部に、上面が略水平面と一致する平面となり中央部に開口窓611が形成された環状矩形の下ステージ61が配置されている。下ステージ61の上面にブランケットBLが載置され、下ステージ61がこれを保持する。
開口窓611の開口サイズについては、ブランケットBLの表面領域のうち、パターン形成領域として有効に機能する中央部の有効領域(図示せず)の平面サイズよりは大きいことが必要である。つまり、ブランケットBLが下ステージ61に載置されたとき、ブランケットBL下面のうち有効領域に対応する領域の全体が開口窓611に臨み、有効領域の下方が完全に開放された状態である必要がある。またパターン形成材料による塗布層は、少なくとも有効領域の全体を覆うように形成される。
下ステージ61の上面61aには、開口窓611の周縁各辺にそれぞれ沿うように複数の溝612が設けられており、各溝612は図示しない制御バルブを介して制御ユニット7の負圧供給部704に接続されている。各溝612は、ブランケットBLの平面サイズよりも小さい平面サイズの領域内に配置されている。そして、図において一点鎖線で示すように、ブランケットBLは、これらの溝612を全て覆うようにして下ステージ61に載置される。またこれを可能とするために、下ステージ上面61aにブランケットBLの位置規制用のストッパ部材613が適宜配置される。
各溝612に負圧が供給されることにより各溝612は真空吸着溝として機能し、こうしてブランケットBLの周縁部の四辺が下ステージ61の上面61aに吸着保持される。真空吸着溝を互いに独立した複数の溝612で構成することにより、何らかの原因で一部の溝において真空破壊が生じても他の溝によるブランケットBLの吸着が維持されるので、ブランケットBLを確実に保持することができる。また、単独の溝を設けた場合よりも強い吸着力でブランケットBLを吸着することができる。
下ステージ61の開口窓611の下方には、ブランケットBLをZ軸方向に上下動させるための昇降ハンドユニット62,63と、ブランケットBLに下方から当接して押し上げる転写ローラユニット64とが設けられている。
図4は昇降ハンドユニットの構造を示す図である。2つの昇降ハンドユニット62,63の構造は同一であるので、ここでは一方の昇降ハンドユニット62の構造について説明する。昇降ハンドユニット62は、ベースフレーム21からZ方向に立設された2本の支柱621,622を有しており、これらの支柱621,622に対してプレート状のスライドベース623が上下動可能に取り付けられている。より具体的には、2本の支柱621,622にはそれぞれ鉛直方向(Z方向)に延びるガイドレール6211,6221が取り付けられており、スライドベース623の背面、つまり(+Y)側主面に取り付けられた図示しないスライダがガイドレール6211,6221に摺動自在に取り付けられる。そして、例えばモータおよびボールねじ機構などの適宜の駆動機構を備える昇降機構624が、制御ユニット7からの制御指令に応じてスライドベース623を上下動させる。
スライドベース623には複数(この例では4本)のハンド625が上下動自在に取り付けられている。各ハンド625の構造は、配設位置に応じてベース部分の形状が異なる点を除いて基本的に同一である。各ハンド625は、スライドベース623の正面、つまり(−Y)側主面に鉛直方向(Z方向)に沿って取り付けられたガイドレール626に対して摺動自在に係合されたスライダ627に固定されている。スライダ627はスライドベース623の背面に取り付けられた例えばロッドレスシリンダなどの適宜の駆動機構を備える昇降機構628に連結されており、該昇降機構628の作動によりスライドベース623に対して上下方向に移動する。各ハンド625にはそれぞれ独立の昇降機構628が設けられており、各ハンド625を個別に上下動させることができる。
つまり、昇降ハンドユニット62では、昇降機構624がスライドベース623を上下動させることで各ハンド625を一体的に昇降させることができるとともに、各昇降機構628が独立して作動することで各ハンド625を個別に昇降させることが可能となっている。
ハンド625の上面625aはY方向を長手方向とする細長い平面状に仕上げられており、該上面625aをブランケットBLの下面に当接させてブランケットBLを支持することができる。また上面625aには、図示しない配管および制御バルブを介して制御ユニット7に設けられた負圧供給部704と連通する吸着孔625bが設けられている。これにより、吸着孔625bには必要に応じて負圧供給部704からの負圧が供給されて、ハンド625の上面625aにブランケットBLを吸着保持することができる。そのため、ハンド625でブランケットBLを支持する際の滑りを防止することができる。
また、吸着孔625bに対しては、図示しない配管および制御バルブを介して制御ユニット7のガス供給部706から適宜の気体、例えば乾燥空気や不活性ガスなどが必要に応じて供給される。すなわち、制御ユニット7により制御される各制御バルブの開閉によって、吸着孔625bには、負圧供給部704からの負圧およびガス供給部706からの気体が選択的に供給される。
ガス供給部706からの気体が吸着孔625bに供給されるとき、吸着孔625bからは少量の気体が吐出される。これによりブランケットBLの下面とハンド上面625aとの間に微小な隙間が形成され、ハンド625はブランケットBLを下方から支持しつつ、ブランケットBL下面からは離間した状態となる。そのため、各ハンド625によりブランケットBLを支持しながら、ブランケットBLを各ハンド625に対して摺擦させることなく水平方向に移動させることができる。なお、気体吐出孔を吸着孔625bとは別にハンド上面625aに設けてもよい。
図3に戻って、下ステージブロック6では、上記のような構成を有する昇降ハンドユニット62,63がハンド625を内向きにしてY方向に向かい合うように対向配置されている。各ハンド625が最も下降した状態では、ハンド上面625aは下ステージ上面61aよりも下方、つまり(−Z)方向に大きく後退した位置にある。一方、各ハンド625が最も上昇した状態では、各ハンド625の先端は下ステージ61の開口窓611から上方へ突き出した状態となり、ハンド上面625aは下ステージ上面61aよりも上方、つまり(+Z)方向に突出した位置まで到達する。
また、上方から見たとき、両昇降ハンドユニット62,63の互いに向かい合うハンド625の先端同士の間には一定の間隔が設けられており、これらが接触することはない。また次に述べるように、この隙間を利用して、転写ローラユニット64がX方向に移動する。
図5は転写ローラユニットの構造を示す図である。転写ローラユニット64は、Y方向に延びる円筒状のローラ部材である転写ローラ641と、該転写ローラ641の下方に沿ってY方向に延びその両端部で転写ローラ641を回転自在に支持する支持フレーム642と、適宜の駆動機構を有し支持フレーム642をZ方向に上下動させる昇降機構644とを有している。転写ローラ641は回転駆動機構と接続されておらず、自由回転する。また、支持フレーム642には、転写ローラ641の表面に下方から当接して転写ローラ641の撓みを防止するバックアップローラ643が設けられている。
Y方向における転写ローラ641の長さは、下ステージ61の開口窓611の四辺のうちY方向に沿った辺の長さ、つまり開口窓611のY方向における開口寸法よりは短く、かつ、後述する上ステージに保持されたときの版PPまたは基板SBのY方向に沿った長さよりは長い。ブランケットBLのうちパターン形成領域として有効な有効領域の長さは当然に版PPまたは基板SBの長さ以下であるから、Y方向において転写ローラ641は有効領域よりも長い。
昇降機構644は、ベース部644aと、該ベース部644aから上方に延びて支持フレーム642のY方向における中央付近に連結された支持脚644bを有している。支持脚644bはモータまたはシリンダ等の適宜の駆動機構によりベース部644aに対して上下動可能となっている。ベース部644aは、X方向に延設されたガイドレール646に対して摺動自在に取り付けられており、さらに例えばモータおよびボールねじ機構などの適宜の駆動機構を備える移動機構647に連結されている。ガイドレール646は、X方向に延設されてベースフレーム21に固定された下部フレーム645の上面に取り付けられている。移動機構647が作動することにより、転写ローラ641、支持フレーム642および昇降機構644が一体的にX方向に走行する。
詳しくは後述するが、このパターン形成装置1では、下ステージ61に保持されたブランケットBLに転写ローラ641を当接させてブランケットBLを部分的に押し上げることにより、上ステージに保持されてブランケットBLに近接対向配置された版PPまたは基板SBにブランケットBLを当接させる。
昇降機構644は、昇降ハンドユニット62,63の互いに向かい合うハンド625が作る隙間を通って走行する。また各ハンド625は、その上面625aが転写ローラユニット64の支持フレーム642の下面より下方まで(−Z)方向に後退可能となっている。したがってこの状態で昇降機構644が走行することで、転写ローラユニット64の支持フレーム642が各ハンド625の上面625aの上方を通過し、転写ローラユニット64とハンド625とが衝突することが回避される。
次に上ステージブロック4の構造について説明する。図1に示すように、上ステージブロック4は、X方向に延びる構造体である上ステージアセンブリ40と、上ステージ支持フレーム22,23からそれぞれ立設されて上ステージアセンブリ40のX方向両端部をそれぞれ支持する1対の支持柱45,46と、例えばモータおよびボールねじ機構などの適宜の駆動機構を備え上ステージアセンブリ40全体をZ方向に昇降移動させる昇降機構47とを備えている。
図6は上ステージアセンブリの構造を示す図である。上ステージアセンブリ40は、下面に版PPまたは基板SBを保持する上ステージ41と、上ステージ41の上部に設けられた補強フレーム42と、補強フレーム42に結合されてX方向に沿って水平に延びる梁状構造体43と、上ステージ41に装着される上部吸着ユニット44とを備えている。図6に示すように、上ステージアセンブリ40はその外形上の中心を含むXZ平面およびYZ平面に対してそれぞれ概ね対称な形状を有している。
上ステージ41は、保持すべき版PPまたは基板SBの平面サイズより少し小さい平板状部材であり、水平姿勢に保持されたその下面41aが版PPまたは基板SBを当接させて保持する保持平面となっている。保持平面は高い平面度が要求されるので、その材料としては石英ガラスまたはステンレス板が好適である。また保持平面には後述する上部吸着ユニット44の吸着パッドを装着するための貫通孔が設けられている。
補強フレーム42は、上ステージ41の上面にZ方向に延設された補強リブの組み合わせからなっており、図に示すように、上ステージ41の撓みを防止してその下面(保持平面)41aの平面度を維持するために、YZ平面と平行な補強リブ421と、XZ平面と平行な補強リブ422とがそれぞれ複数適宜組み合わされている。補強リブ421,422は例えば金属板により構成することができる。
また、梁状構造体43は、複数の金属板を組み合わせて形成されたX方向を長手方向とする構造体であり、その両端部が支持柱45,46に支持されて上下動可能となっている。具体的には、支持柱45,46にはZ方向に延びるガイドレール451,461がそれぞれ設けられる一方、これと対向する梁状構造体43の(+Y)側主面に図示しないスライダが取り付けられており、これらが摺動自在に係合されている。そして、図1に示すように、梁状構造体43と支持柱46とは昇降機構47によって連結されており、昇降機構47が作動することにより、梁状構造体43が水平姿勢を維持したまま鉛直方向(Z方向)に移動する。上ステージ41は補強フレーム42を介して梁状構造体43と一体的に結合されているので、昇降機構47の作動により、上ステージ41が保持平面41aを水平に保ったまま上下動する。
なお、補強フレーム42および梁状構造体43の構造は図示したものに限定されない。ここではYZ平面と平行な板状部材とXZ平面と平行な板状部材とを組み合わせて必要な強度を得ているが、これ以外の形状に板金やアングル部材等を適宜組み合わせてもよい。このような構造とするのは上ステージアセンブリ40を軽量に構成するためである。各部の撓みを低減させるために、上ステージ41の厚みを増したり梁状構造体43を中実体とすることも考えられるが、そのようにすると上ステージアセンブリ40全体の質量が大きくなってしまう。
装置の上部に配置される構造物の重量が大きくなると、これを支持したり移動させたりするための機構にさらなる強度および耐久性が必要となり、装置全体も非常に大きく重くなってしまう。板材等の組み合わせにより必要な強度を得つつ、構造物全体の軽量化を図ることがより現実的である。
また、補強フレーム42により囲まれた上ステージ41の上部には、1対の上部吸着ユニット44が装着される。一方の上部吸着ユニット44が上方へ取り出された状態が図6上部に示されている。上部吸着ユニット44では、支持フレーム441から下方へ延びる複数のパイプ442の下端に例えばゴム製の吸着パッド443がそれぞれ装着されている。各パイプ442の上端側は図示しない配管および制御バルブを介して制御ユニット7の負圧供給部704に接続されている。支持フレーム441は、補強フレーム42を構成するリブ421,422と干渉しない形状とされる。
支持フレーム441は、1対のスライダ444とこれに係合する1対のガイドレール445を介して、ベースプレート446に対し鉛直方向に移動自在に支持されている。また、ベースプレート446と支持フレーム441とは、例えばモータおよびボールねじ機構などの適宜の駆動機構を有する昇降機構447により結合されている。昇降機構447の作動により、ベースプレート446に対して支持フレーム441が昇降し、これと一体的にパイプ442および吸着パッド443が昇降する。
ベースプレート446が上ステージ41に固定されることで、上部吸着ユニット44が上ステージ41に装着される。この状態では、各パイプ442の下端および吸着パッド443は、上ステージ41に設けられた図示しない貫通孔に挿通されている。そして、昇降機構447の作動により、吸着パッド443は、その下面が上ステージ41の下面(保持平面)41aよりも下方まで吐出した吸着位置と、下面が上ステージ41の貫通孔の内部(上方)に退避した退避位置との間で昇降移動する。また吸着パッド443の下面が上ステージ41の保持平面41aとほぼ同一高さに位置決めされたとき、上ステージ41と吸着パッド443とが協働して、版PPまたは基板SBを保持平面41aに保持することができる。
図1に戻って、上記のように構成された上ステージアセンブリ40はベースプレート481上に設けられている。より詳しくは、支持柱45,46がそれぞれベースプレート481に立設されており、該支持柱45,46に対して上ステージアセンブリ40が昇降可能に取り付けられている。ベースプレート481は、上ステージ支持フレーム22,23に取り付けられ例えばクロスローラベアリング等の適宜の可動機構を備える上ステージブロック支持機構482により支持されている。
このため、上ステージアセンブリ40全体が、メインフレーム2に対して水平移動可能となっている。具体的には、ベースプレート481が上ステージブロック支持機構482の作動により水平面、すなわちXY平面内で水平移動する。支持柱45,46のそれぞれに対応して設けられた1対のベースプレート481は互いに独立して移動可能となっており、これらの移動に伴って、上ステージアセンブリ40はメインフレーム2に対してX方向、Y方向およびθ方向に所定の範囲で移動可能である。
上記のように構成されたパターン形成装置1の各部は、制御ユニット7により制御される。図2に示すように、制御ユニット7は、装置全体の動作を司るCPU701と、各部に設けられたモータを制御するモータ制御部702と、各部に設けられた制御バルブ類を制御するバルブ制御部703と、各部に供給する負圧を発生する負圧供給部704とを備えている。なお、外部から供給される負圧を利用可能である場合には制御ユニット7が負圧供給部を備えていなくてもよい。
モータ制御部702は、各機能ブロックに設けられたモータ群を制御することで、装置各部の位置決めや移動を司る。また、バルブ制御部703は、負圧供給部704から各機能ブロックに接続される負圧の配管経路上およびガス供給部706からハンド625に接続される配管経路上に設けられたバルブ群を制御することで、負圧供給による真空吸着の実行およびその解除と、ハンド上面625aからのガス吐出とを司る。
また、この制御ユニット7は、カメラにより撮像された画像に対し画像処理を施す画像処理部705を備えている。画像処理部705は、メインフレーム2に取り付けられた基板用プリアライメントカメラ241〜243およびブランケット用プリアライメントカメラ244〜246により撮像された画像に対して所定の画像処理を行うことで、基板SBおよびブランケットBLの概略位置を検出する。また、後述する精密アライメント用のアライメントカメラCMにより撮像された画像に対して所定の画像処理を行うことで、基板SBとブランケットBLとの位置関係をより精密に検出する。CPU701は、これらの位置検出結果に基づいて上ステージブロック支持機構482およびアライメント支持機構605を制御し、上ステージ41に保持された版PPまたは基板SBと下ステージ61に保持されたブランケットBLとの位置合わせ(プリアライメント処理および精密アライメント処理)を行う。
次に、上記のように構成されたパターン形成装置1におけるパターン形成処理について説明する。このパターン形成処理では、上ステージ41に保持された版PPまたは基板SBと、下ステージ61に保持されたブランケットBLとが微小なギャップを隔てて近接対向配置される。そして、転写ローラ641がブランケットBLの下面に当接してブランケットBLを局所的に上方へ押し上げながらブランケットBL下面に沿って移動する。押し上げられたブランケットBLは版PPまたは基板SBとまず局所的に当接し、ローラ移動に伴って当接部分が次第に拡大して最終的には版PPまたは基板SBの全体と当接する。これにより、版PPからブランケットBLへのパターニング、またはブランケットBLから基板SBへのパターン転写が行われる。
図7はパターン形成処理を示すフローチャートである。また、図8ないし図15は処理の各段階における装置各部の位置関係を模式的に示す図である。以下、パターン形成処理における各部の動作を図8ないし図15を参照しつつ説明する。なお、処理の各段階における各部の関係をわかりやすく示すために、当該段階の処理に直接に関係しない構成またはそれに付すべき符号の図示を省略することがある。また、上ステージ41に保持される処理対象物が版PPであるときと基板SBであるときとの間では一部を除いて動作が同じであるため、図を共通として版PPと基板SBとを適宜読み替えることとする。
このパターン形成処理では、初期化されたパターン形成装置1に対して、まず形成すべきパターンに対応する版PPを搬入して上ステージ41にセットし(ステップS101)、次いで、パターン形成材料による一様な塗布層が形成されたブランケットBLを搬入して下ステージ61にセットする(ステップS102)。版PPはパターンに対応する有効面を下向きにして、またブランケットBLは塗布層を上向きにして搬入される。
図8は、版PPまたは基板SBが装置に搬入され上ステージ41にセットされるまでの過程を示している。図8(a)に示すように、初期状態では、上ステージ41が上方に退避して下ステージ61との間隔が大きくなっており、両ステージの間に広い処理空間SPが形成されている。また、各ハンド625は下ステージ61の上面よりも下方に退避している。転写ローラ641は下ステージ61の開口窓611に臨む位置のうち最も(−X)方向に寄った位置で、かつ鉛直方向(Z方向)には下ステージ61の上面よりも下方に退避した位置にある。負圧供給部704に接続される各制御バルブは閉じられている。
この状態で、装置の正面側から、つまり(−Y)方向から(+Y)方向に向かって、外部の版用ハンドHPに載置された版PPが、予めその厚みが計測された上で処理空間SPに搬入される。版用ハンドHPは、オペレータにより手動操作される操作治具であってもよく、また外部の搬送ロボットのハンドであってもよい。このときハンド625および転写ローラ641が下方に退避していることで、搬入作業を容易にすることができる。版PPが所定の位置に位置決めされると、矢印で示すように上ステージ41が降下してくる。
上ステージ41が版PPに近接した所定の位置まで降下すると、図8(b)に示すように、上ステージ41に設けられた吸着パッド443が上ステージ41の下面、つまり保持平面41aよりも下方までせり出してきて、版PPの上面に当接する。吸着パッド443につながる制御バルブが開かれることで、吸着パッド443により版PPの上面が吸着されて版PPが保持される。そして、吸着を継続したまま吸着パッド443を上昇させることで、版PPは版用ハンドHPから持ち上げられる。この時点で版用ハンドHPは装置外へ移動する。
最終的には、図8(c)に示すように、吸着パッド443の下面が保持平面41aと同一高さあるいはそれより僅かに高い位置まで上昇し、これにより版PPの上面が上ステージ41の保持平面41aに密着した状態で保持される。上ステージ41の下面に吸着溝もしくは吸着孔を設け、これらにより版PPを吸着する構成であってもよい。このようにして版PPの保持が完了する。同様の手順により、基板用ハンドHSにより基板SBを搬入することができる。
図9および図10は、版PPの搬入後、ブランケットBLが搬入されて下ステージ61に保持されるまでの過程を示している。上ステージ41による版PPの保持が完了すると、図9(a)に示すように、上ステージ41を上昇させて再び広い処理空間SPを形成するとともに、各ハンド625を下ステージ61の上面61aよりも上方まで上昇させる。このとき、各ハンド625の上面625aが全て同一高さとなるようにする。
この状態で、図9(b)に示すように、上面にパターニング形成材料による塗布層PTが形成されたブランケットBLが外部のブランケット用ハンドHBに載置されて処理空間SPに搬入されるのを受け付ける。ブランケットBLは搬入に先立ってその厚みが計測される。ブランケット用ハンドHBは、ハンド625と干渉することなくそれらの隙間を通って進入することができるように、Y方向に延びるフィンガーを有するフォーク型のものであることが望ましい。
ブランケット用ハンドHBが進入後降下する、またはハンド625が上昇することによって、ハンド625の上面625aはブランケットBLの下面に当接し、図9(c)に示すように、それ以降ブランケットBLはハンド625により支持される。ハンド625に設けた吸着孔625b(図4)に負圧を供給することで、支持をより確実なものとすることができる。こうしてブランケットBLはブランケット用ハンドHBからハンド625に受け渡され、ブランケット用ハンドHBについては装置外へ排出することができる。
その後、図10(a)に示すように、各ハンド625の上面625aの高さを揃えたままハンド625を降下させ、最終的にはハンド上面625aを下ステージ61の上面61aと同じ高さとする。これにより、ブランケットBL四辺の周縁部が下ステージ61の上面61aに当接する。
このとき、図10(b)に示すように、下ステージ上面61aに設けた真空吸着溝612に負圧を供給して、ブランケットBLを吸着保持する。これに伴い、ハンド625での吸着は解除する。これにより、ブランケットBLは、その四辺の周縁部を下ステージ61により吸着保持された状態となる。図10(b)では、ハンド625による吸着保持を解除したことを明示するためにブランケットBLとハンド625とが離間しているが、実際にはブランケットBLの下面がハンド上面625aに当接した状態が維持される。
仮にこの状態でハンド625を離間させたとすると、ブランケットBLは自重によって中央部が下方へ撓み、全体として下に凸の形状になると考えられる。ハンド625を下ステージ上面61aと同じ高さに維持することによって、このような撓みを抑えてブランケットBLを平面状態に維持することができる。こうして、ブランケットBLはその周縁部が下ステージ61により吸着保持されつつ、中央部についてはハンド625により補助的に支持された状態となって、ブランケットBLの保持が完了する。
版PPとブランケットBLとの搬入順序は上記と逆であっても構わない。ただし、ブランケットBLを搬入した後に版PPを搬入する場合、版PPの搬入時にブランケットBL上に異物が落下してパターン形成材料による塗布層PTを汚染したり欠陥を発生させるおそれがある。上記のように版PPを上ステージ41にセットした後に下ステージ61にブランケットBLをセットすることで、そのような問題を未然に回避することが可能である。
図7に戻って、こうして上下ステージに版PPおよびブランケットBLがそれぞれセットされると、続いて版PPおよびブランケットBLのプリアライメント処理が行われる(ステップS103)。さらに、両者が予め設定されたギャップを隔てて対向するように、ギャップ調整が行われる(ステップS104)。
図11はギャップ調整処理およびアライメント処理の過程を示す図である。このうち図11(c)に示す精密アライメント処理は後述する転写処理のみにおいて必要な処理であるので、これについては後の転写処理の説明において述べる。上記のように版PP、基板SBまたはブランケットBLが外部から搬入されるが、その受け渡しの際に位置ずれが起こり得る。プリアライメント処理は、上ステージ41に保持された版PPまたは基板SBと、下ステージ61に保持されたブランケットBLとのそれぞれを、以後の処理に適した位置に概略位置決めするための処理である。
図11(a)はプリアライメントを実行するための構成の配置を模式的に示す側面図である。前述したように、この実施形態では、装置上部に全部で6基のプリアライメントカメラ241〜246が設けられている。このうち3基のカメラ241〜243は、上ステージ41に保持された版PP(または基板SB)の外縁を検出するための基板用プリアライメントカメラである。また、他の3基のカメラ244〜246は、ブランケットBLの外縁を検出するためのブランケット用プリアライメントカメラである。なお、ここではプリアライメントカメラ241〜243を便宜的に「基板用プリアライメントカメラ」と称しているが、これらは版PPの位置合わせおよび基板SBの位置合わせのいずれにも使用可能なものであり、またその処理内容も同じである。
図1および図11(a)に示すように、基板用プリアライメントカメラ241,242はX方向には略同位置でY方向に互いに位置を異ならせて設置されており、版PPまたは基板SBの(−X)側外縁部を上方からそれぞれ撮像する。上ステージ41は基板SBより少し小さい平面サイズに形成されているため、上ステージ41の端部よりも外側まで延びた版PP(または基板SB)の(−X)側外縁部を上方から撮像することができる。また、図には現れないが、図11(a)紙面の手前側にはもう1基の基板用プリアライメントカメラ243が設けられており、該カメラ243は版PP(または基板SB)の(−Y)側外縁部を上方から撮像する。
一方、ブランケット用プリアライメントカメラ244,246はX方向には略同位置でY方向に互いに位置を異ならせて設置されており、下ステージ61に載置されるブランケットBLの(+X)側外縁部を上方からそれぞれ撮像する。また、図11(a)紙面の手前側にもう1基のブランケット用プリアライメントカメラ245が設けられており、該カメラ245はブランケットBLの(−Y)側外縁部を上方から撮像する。
これらのプリアライメントカメラ241〜246による撮像結果から版PP(または基板SB)およびブランケットBLの位置がそれぞれ把握される。そして、必要に応じて上ステージブロック支持機構482およびアライメントステージ支持機構605が作動することにより、版PP(または基板SB)およびブランケットBLがそれぞれ予め設定された目標位置に位置決めされる。
なお、下ステージ61とともにブランケットBLを水平移動させるとき、図11(a)に示すように、各ハンド625の上面625aとブランケットBLの下面とは僅かに離間させておくことが好ましい。この目的のために、ガス供給部706から供給されるガスをハンド625の吸着孔625bから吐出させておくことができる。これは後述する精密アライメント処理においても同様である。
また、薄型あるいは大型で撓みが生じやすい基板SBについては、取り扱いを容易にするために例えば背面に板状の支持部材を当接させた状態で基板SBが処理に供する場合がある。このような場合、たとえ支持部材が基板SBよりも大型のものであっても、例えば支持部材を透明材料で構成したり、支持部材に部分的に透明な窓または貫通孔を設けるなど、基板SBの外縁部の位置を検出容易な構成としておけば、上記と同様のプリアライメント処理が可能である。
次いで、図11(b)に示すように、ブランケットBLを保持する下ステージ61に対して、版PPを保持する上ステージ41を降下させて、版PPとブランケットBLとの間隔Gを予め定められた設定値に合わせる。このとき、事前に計測された版PPおよびブランケットBLの厚みが考慮される。すなわち、版PPおよびブランケットBLの厚みを加味した上で両者のギャップが所定値になるように、上ステージ41と下ステージ61との間隔が調整される。ここでのギャップ値Gとしては、例えば300μm程度とすることができる。
版PPおよびブランケットBLの厚みについては、製造上の寸法ばらつきによる個体差があるほか、同一部品であっても例えば膨潤による厚みの変化が考えられるので、使用の都度計測されることが望ましい。また、ギャップGについては、版PPの下面とブランケットBLの上面との間で定義されてもよく、また版PPの下面と、ブランケットBLに担持されたパターン形成材料の塗布層PTの上面との間で定義されてもよい。塗布層PTの厚みが塗布段階で厳密に管理されている限り、技術的には等価である。
図7に戻って、こうして版PPとブランケットBLとがギャップGを隔てて対向配置されると、続いて転写ローラ641をブランケットBLの下面に当接させつつX方向に走行させることで、版PPとブランケットBLとを当接させる。これによりブランケットBL上のパターン形成材料の塗布層PTを版PPによりパターニングする(パターニング処理;ステップS105)。
図12はパターニング処理の過程を示している。具体的には、図12(a)に示すように、転写ローラ641をブランケットBLの直下位置まで上昇させるとともに、X方向には転写ローラ641の中心線が版PPの端部と略同じ位置、またはこれよりも(−X)方向に僅かに外れた位置に、転写ローラ641を配置する。この状態で、図12(b)に示すように、転写ローラ641をさらに上昇させてブランケットBLの下面に当接させ、該当接された位置のブランケットBLを局所的に上方に押し上げる。これにより、ブランケットBL(より厳密にはブランケットBLに担持されたパターン形成材料の塗布層PT)が所定の押圧力で版PPの下面に押圧される。転写ローラ641はY方向において版PP(および有効領域)より長いので、版PPの下面のうちY方向における一方端から他方端に至るY方向に沿った細長い領域がブランケットBLと当接する。
こうして転写ローラ641がブランケットBLを押圧した状態のまま昇降機構644が(+X)方向に向けて走行することで、ブランケットBLの押し上げ位置を(+X)方向に移動させる。このときハンド625が転写ローラ641と接触するのを防止するため、図12(c)に示すように、転写ローラ641とのX方向距離が所定値以下となったハンド625については少なくとも当該ハンド625の上面625aが支持フレーム642の下面より低い位置となるまで下方に退避させる。
ハンド625による吸着は既に解除されているので、ハンド625の降下とともにブランケットBLが下方へ引き下げられることはない。また、降下を開始するタイミングを転写ローラ641の走行に同期して適宜に管理することで、ハンド625による支持を失ったブランケットBLが自重で下方へ垂れ下がることも防止することが可能である。
図13は転写ローラ641の走行過程を示している。いったん当接した版PPとブランケットBLとはパターン形成材料の塗布層PTを介して密着した状態が維持されるので、図13(a)に示すように、転写ローラ641の走行に伴って版PPとブランケットBLとが密着した領域が次第に(+X)方向に拡大してゆく。この際、同図に示すように、転写ローラ641が接近するにつれてハンド625を順次降下させる。
こうして最終的には、図13(b)に示すように、全てのハンド625が降下し、転写ローラ641が下ステージ61下方の(+X)側端部まで到達する。この時点で転写ローラ641は版PPの(+X)側端部の略直下またはこれより僅かに(+X)側の位置に到達しており、版PPの下面全てがブランケットBL上の塗布層PTに当接される。
転写ローラ641が一定の高さを維持して走行する間、ブランケットBL下面のうち転写ローラ641により押圧される領域の面積は一定である。したがって、昇降機構644が一定の荷重を与えながら転写ローラ641をブランケットBLに押し付けることによって、版PPとブランケットBLとは間にパターン形成材料の塗布層PTを挟みながら一定の押圧力で互いに押圧されることになる。これにより、版PPからブランケットBLへのパターニングを良好に行うことができる。
なお、パターニングに際しては、版PPの表面領域の全体が有効に利用できることが理想的であるが、版PPの周縁部には傷や搬送時のハンドとの接触等により有効利用できない領域が不可避的に生じる。図13(b)に示すように、版PPの端部領域を除外した中央部分を版として有効に機能する有効領域ARとしたとき、少なくとも有効領域AR内では転写ローラ641の押圧力および走行速度が一定であることが望ましい。このためには、転写ローラ641のY方向長さが同方向における有効領域ARの長さよりも長い必要がある。またX方向においては、(−X)方向における有効領域ARの端部よりも(−X)側位置から転写ローラ641の走行を開始し、少なくとも(+X)方向における有効領域ARの端部に到達するまでは一定速度を維持することが望ましい。版PPの有効領域ARと対向するブランケットBLの表面領域が、ブランケットBL側の有効領域となる。
図14は版または基板とブランケットとの位置関係を示している。より具体的には、この図は版PPまたは基板SBがブランケットBLに当接するときの位置関係を上方から見た平面図である。図に示すように、ブランケットBLは版PPまたは基板SBよりも大きな平面サイズを有している。ブランケットBLのうち図においてドットを付した周縁部に近い領域R1は、下ステージ61に保持されるときに下ステージ上面61aに当接する領域である。これより内側の領域については下面が開放された状態で、ブランケットBLは下ステージ61に保持される。
版PPと基板SBとはほぼ同じサイズであり、これらは下ステージ61の開口窓サイズよりも小さい。また、実際のパターン形成に有効に使用される有効領域ARは、版PPまたは基板SBのサイズよりも小さい。したがって、ブランケットBLのうち有効領域ARに対応する領域は下面が開放されて下ステージ61の開口窓611に臨んだ状態である。
ハッチングを付した領域R2は、ブランケットBL下面のうち転写ローラ641によって同時に押圧を受ける領域(押圧領域)を示している。押圧領域R2は、ローラ延設方向、つまりY方向に延びる細長い領域であり、そのY方向における両端部は版PPまたは基板SBの端部よりも外側までそれぞれ延びている。したがって、ブランケットBL下面と平行な状態で転写ローラ641がブランケットBLを押圧するとき、その押圧力は、Y方向における有効領域ARの一方端部から他方端部までの間でY方向に一様である。
こうしてY方向に一様な押圧力を有効領域ARに与えながら転写ローラ641がX方向に移動することで、有効領域AR内の全体で、版PPまたは基板SBとブランケットBLとが一様な押圧力で互いに押圧されることになる。これにより、不均一な押圧に起因するパターン損傷を防止して良質なパターンを形成することが可能となる。
こうして転写ローラ641が(+X)側端部まで到達すると、転写ローラ641の走行を停止するとともに、図13(c)に示すように転写ローラ641を下方へ退避させる。これにより、転写ローラ641はブランケットBL下面から離間してパターニング処理が終了する。
図7に戻って、こうしてパターニング処理が終了すると版PPおよびブランケットBLの搬出が行われる(ステップS106)。図15は版およびブランケットの搬出の過程を示している。まず、図15(a)に示すように、パターニング処理時に降下していた各ハンド625を再び上昇させて、上面625aが下ステージ61の上面61aと同一高さとなる位置に位置決めする。この状態で、上ステージ41の吸着パッド443による版PPの吸着を解除する。これにより上ステージ41による版PPの保持が解除され、版PPとブランケットBLとがパターン形成材料の塗布層PTを介して一体化された積層体が下ステージ61上に残される。積層体の中央部についてはハンド625により支持される。
続いて、図15(b)に示すように、上ステージ41を上昇させて広い処理空間SPを形成し、下ステージ61の溝612による吸着を解除するとともに、ハンド625をさらに上昇させて下ステージ61よりも上方へ移動させる。このときハンド625により積層体を吸着保持することが好ましい。
こうすることで外部からのアクセスが可能となる。そこで、図15(c)に示すように、ブランケット用ハンドHBを外部から受け入れて、搬入時とは逆の動作をすることで、版PPを密着させた状態のブランケットBLが外部へ搬出される。こうして密着した版PPをブランケットBLから適宜の剥離手段によって剥離すれば、ブランケットBL上に所定のパターンが形成される。
次に、ブランケットBLに形成されたパターンをその最終的な目的物である基板SBに転写する場合について説明する。その工程は基本的にパターニング処理の場合と同じである。すなわち、図7に示すように、まず基板SBを上ステージ41にセットし(ステップS107)、次いでパターン形成済みのブランケットBLを下ステージ61にセットする(ステップS108)。そして、基板SBとブランケットBLとのプリアライメント処理およびギャップ調整を行った後(ステップS109、S110)、ブランケットBL下部で転写ローラ641を走行させることで、ブランケットBL上のパターンを基板SBに転写する(転写処理;ステップS112)。転写終了後は、一体化されたブランケットBLと基板SBとを搬出して処理は終了する(ステップS113)。これら一連の動作も、図8ないし図15に示したものと同じである。なお、これらの図において版PPを基板SBと読み替えるとき、符号PTはパターニング処理後のパターンを意味するものとする。
ただし、転写処理においては、基板SBの所定位置にパターンを適正に転写するために、基板SBとブランケットBLとを当接させる前に両者のより精密な位置合わせ(精密アライメント処理)を実行する(ステップS111)。図11(c)がその過程を示している。
図1では記載を省略したが、このパターン形成装置1には、ベースフレーム21から(+Z)方向に立設された支持柱に支持された精密アライメントカメラCMが設けられている。精密アライメントカメラCMは、下ステージ61の開口窓611を通して基板SBの四隅をそれぞれ撮像するように、その光軸を鉛直上向きにして計4基設けられている。
基板SBの四隅には予め位置基準となるアライメントマーク(基板側アライメントマーク)が形成される一方、ブランケットBLのこれと対応する位置には、版PPによりパターニングされるパターンの一部としてブランケット側アライメントマークが形成されている。これらを精密アライメントカメラCMの同一視野で撮像し、それらの位置関係を検出することで両者の位置ずれ量を求め、これを補正するようなブランケットBLの移動量を求める。アライメントステージ支持機構605により、求められた移動量だけアライメントステージ601を移動させることで、下ステージ61が水平面内で移動し、基板SBとブランケットBLとの位置ずれが補正される。
基板SBとブランケットBLとを微小なギャップGを隔てて対向させた状態で、かつそれぞれに形成されたアライメントマークを同一カメラで撮像することで、基板SBとブランケットBLとの高精度な位置合わせを行うことができる。この意味において、上記アライメント処理は、基板SBおよびブランケットBLを個別に撮像して位置調整を行う場合に比べてより高精度な精密アライメント処理ということができる。その状態から両者を当接させることで、この実施形態では、基板SBの所定位置に高精度に位置合わせされたパターンを形成することが可能である。そして、基板SBおよびブランケットBLのプリアライメント処理を予め行っておくことにより、基板SBおよびブランケットBLにそれぞれ形成されたアライメントマークを精密アライメントカメラCMの視野内に位置決めすることができる。
なお、版PPによるブランケットBLへのパターン形成の際には、必ずしもそのように精密なアライメント処理を要しない。というのは、ブランケット側アライメントマークがパターンと一緒に予め版PPに作り込まれることで、ブランケットBL上に形成されるパターンとブランケット側アライメントマークとの間での位置ずれが生じることはなく、ブランケット側アライメントマークと基板側アライメントマークとで精密アライメントがなされる限り、版PPとブランケットBLとの多少の位置ずれはパターン形成に影響しないからである。この点から、パターニング処理においてはプリアライメント処理のみが実行される。
また、このように精密な位置合わせが可能となるのは、このパターン形成装置1がブランケットBLの下方から転写ローラ641を当接させた構成を有しているからである。この点について、図16を参照しながら説明する。なお、以下では位置合わせの重要性を鑑み基板SBとブランケットBLとの組み合わせで説明するが、版PPとブランケットBLとの組み合わせでも同様である。
図16は下方からブランケットを押圧する構成の優位性を説明するための図である。図16(a)に示す比較例1は、ブランケットBLを上方に、版PPまたは基板SBを下方に配置して、ブランケットBLの上方からローラRにより押圧する構成である。このような構成では原理的にブランケットBLは周縁部でしか保持することができないため、同図に示すように、ブランケットBLが自重で撓み、周縁部より中央部が垂れ下がってしまうことが避けられない。特に近年では基板の大型化が進んでおり、これに対応するブランケットも大型にする必要があるためこの傾向が顕著となる。またこの撓み量を制御することは困難である。
したがって、押圧前における基板SBとブランケットBLとの意図しない接触を避けるためには、押圧前の対向状態における基板SBとブランケットBLとのギャップGをある程度大きく取らざるを得ない。そうすると、大きく離れた基板SBとブランケットBLとの間で位置合わせを行わなければならず、精密な位置合わせが難しくなる。また、基板SBとブランケットBLとを接近させ当接させるまでの移動量が大きくなり、この移動の過程で位置ずれが大きくなってしまうという問題がある。
また、図16(b)に示す比較例2は、前述した特許文献2に記載された技術のように、ブランケットBLの一方端を基板SBに近接配置し他方端をより遠くに配置した状態から転写を行うことで、意図しない接触を回避しようとするものである。この場合、ギャップG1の小さい一方端側では高精度な位置合わせが可能であったとしても、ギャップG2の大きい他方端側での位置合わせができず、またやはり他方端側で移動量が大きいため、転写の進行に伴って位置ずれが次第に増大するおそれがある。
これらに対して、図16(c)に示す本実施形態では、下側に配置したブランケットBLの下方にローラRを当接させる構成としているので、ブランケットBLの中央部が垂れ下がったとしても基板SBからは離れる方向であり、意図せぬ接触が生じることはない。そのため、微小なギャップGをローラ走行方向の両端側で設定することが可能であり、これにより高精度な位置合わせが可能になるとともに、転写時の移動量も小さいので位置合わせ後の位置ずれも小さく抑えられる。
また、上側の基板SBについては上部にローラが配置されないため上面側の保持において制約が少なく、撓みを生じさせない保持が可能である。またブランケットBLについても、本実施形態のハンド625のように、ローラ走行に支障を来さない範囲でブランケットBL下面を補助的に支持することが可能であり、撓みをより低減することが可能である。
以上説明したように、この実施形態では、下ステージ61が本発明の「第1保持手段」および「保持枠」として機能している、また、上ステージ41が本発明の「第2保持手段」および「プレート状部材」として機能している。また、転写ローラ641が本発明の「押し上げローラ」として機能する一方、昇降機構644が本発明の「移動部」として機能しており、これらが一体的に本発明の「押し上げ手段」として機能している。また、この実施形態では、ハンド625が本発明の「補助保持手段」として機能している。さらに、この実施形態では、版PPおよび基板SBが本発明の「処理対象物」に相当している。
<第2実施形態>
次に、この発明にかかるパターン形成装置の第2実施形態について説明する。第2実施形態のパターン形成装置では、上記した第1実施形態のパターン形成装置1に対して下ステージブロックの構造が一部相違している。その一方、第1実施形態におけるその他の構成、すなわちメインフレーム2、上ステージブロック4および制御ユニット7等は、基本的にそのまま第2実施形態におけるメインフレーム、上ステージブロックおよび制御ユニット等として適用することが可能である。そこで、以下では第1実施形態と相違する箇所、特に下ステージブロックの構造およびその動作を中心に説明する。また、第1実施形態と同一の構成には同一符号を付して説明を省略する。
図17はこの発明にかかるパターン形成装置の第2実施形態の主要部を示す図である。より詳しくは、図17は、第2実施形態における下ステージブロック8の構造を示す図である。下ステージブロック8はアライメントステージ801を備えている。このアライメントステージ801は、第1実施形態におけるアライメントステージ601に相当するものであり、その構造および機能もほぼ同じである。すなわち、アライメントステージ801は中央部が開口したプレート形状を有しており、第1実施形態のアライメントステージ605と同等の機能を有するアライメントステージ支持機構805により、ベースフレーム21(図1)に対して所定範囲内で移動可能に支持されている。
アライメントステージ801の上方に、下ステージ81が配置されている。具体的には、アライメントステージ801の上面に下ステージ支持機構82が取り付けられており、下ステージ機構82により下ステージ81が支持されている。下ステージ81は略水平姿勢に支持されたプレート状の部材であり、その上面が、略平坦に仕上げられてブランケットBLの下面に当接する当接面811となっている。当接面811にブランケットBLが載置されることにより、下ステージ81がブランケットBLを支持する。
下ステージ81は略矩形の外形を有するが、矩形の四辺のうち1辺に、後述する転写ローラ841を入り込ませるための切り欠き部812が設けられている。後述するように、このような切り欠き部を設けることは必須の要件ではない。
また、下ステージ81上面の当接面811には複数の溝813が刻設されている。なお溝の数および配置については、図に示されるものに限定されず任意である。各溝813には、制御ユニット7に設けられた負圧供給部704(図2)から供給される負圧、および本実施形態において新たに制御ユニット7に設けられた正圧供給部707から供給される正圧が、図示しない配管を介して選択的に供給される。溝813に負圧が供給された状態では、下ステージ81は上面に載置されたブランケットBLを吸着保持することができる。一方、溝813に正圧が供給された状態では、下ステージ81とブランケットBLとの間に薄い空気の層が形成されて、ブランケットBLは下ステージ81上面の当接面811から浮上した状態に保持されることになる。このようにする理由については後述する。
下ステージ81には、その上面(当接面)811から下面へ貫通して設けられた複数の貫通孔814が分散配置されている。それぞれの貫通孔814にはリフトピン831が挿通されている。より具体的には、アライメントステージ801中央の開口部に臨んでリフタユニット83が配置されており、該リフタユニット83に設けられた複数のリフトピン831が、それぞれの貫通孔814に挿通されている。なお、図17ではリフタユニット83の一部のみが図示されているが、リフタユニット83は、ステージ81に設けられた各貫通孔814に対応するリフトピン831を備えている。
リフタユニット83はリフトピン昇降機構830により昇降自在に支持されており、リフトピン昇降機構830がリフタユニット83を上昇させて上方位置に位置決めした状態では、各リフトピン831の上端が貫通孔814から下ステージ81の上面(当接面)811よりも上方に突出する。この状態では、リフタユニット83が、ブランケットBLを下ステージ81から離間させた状態で支持することができる。したがって、外部のロボットハンド等により保持されて装置に搬入されてくる未処理のブランケットBLを受け取ったり、処理済みのブランケットBLをロボットハンド等に受け渡すことが可能となる。
一方、リフトピン昇降機構830がリフタユニット83を下降させた状態では、各リフタピン831の上端は下ステージ81の上面(当接面)811よりも下方に位置し、この状態では下ステージ81が当接面811によりブランケットBLを支持する。このように、リフタユニット83の昇降により、この下ステージブロック8と外部装置との間でブランケットBLの受け渡しを行うことが可能となっている。
さらに、下ステージ81には、例えば石英ガラスにより形成された透明窓815が4箇所に設けられており、この透明窓815を介して下ステージ81の下面側から上面側を見通すことができるようになっている。図示を省略しているが、第1実施形態と同様に、この実施形態においても4基の精密アライメントカメラCM(図2)が設けられており、4つの透明窓815それぞれの下方にそれぞれ1基ずつ、鉛直方向上向きを撮像方向として、精密アライメントカメラCMがベースフレーム21に(より厳密にはベースフレーム21に立設された支持柱に)固定されている。したがって、4基の精密アライメントカメラCMは、アライメントステージ81の開口部、下ステージ81の透明窓815および下ステージ81に載置されるブランケットBLを通してブランケットマーク(ブランケットBLの上面に形成されたブランケット側アライメントマークおよび基板SBに形成された基板側ブランケットマーク)を撮像することができる。
このように構成された下ステージ81は、下ステージ支持機構82を介してアライメントステージ801に取り付けられている。下ステージ支持機構82は、下ステージ81のY方向両端部、つまり(+Y)側端部と(−Y)側端部とにX方向に延設された1対のガイドレール821,821を有し、ガイドレール821に対して摺動自在に取り付けられたスライダ822に、下ステージ81が固定されている。(−Y)側に位置するガイドレール821の一方端部近傍にはモータ823が設けられ、モータ823の回転軸にはX方向に沿って延びるボールねじ機構824が連結されている。ボールねじ機構824を構成するボールナットはスライダ822と一体化されている。したがって、制御ユニット7からの制御指令を受けてモータ823が回転すると、その回転運動がボールねじ機構824により直線運動に変換されて、スライダ822とともに下ステージ81をX方向に移動させる。
下ステージ81の(−X)側に隣接して、転写ローラユニット84が設けられている。この転写ローラユニット84の具体的構成は第1実施形態の転写ローラユニット64と同等である。すなわち、転写ローラユニット84はローラ状に形成されY方向を軸方向として回転自在に支持された転写ローラ841を有しており、転写ローラ841は鉛直方向(Z方向)に移動することでブランケットBL下面に対し近接・離間可能に構成されるとともに、ブランケットBL下面に当接しながらX方向に移動可能となっている。すなわち、この実施形態では、転写ローラ841の移動方向と下ステージ81の移動方向とが同じである。
この他、この実施形態の下ステージブロック8は、第1実施形態の下ステージブロック6と同様に、溝814への正圧および負圧の供給・停止を制御するバルブ群や各部を機械的に駆動するモータ群を備えており、これらは制御ユニット7により制御される。
図18は下ステージと基板およびブランケットとの位置関係を示す図である。より具体的には、図18(a)は、第2実施形態において下ステージ81とこれに載置されるブランケットBLおよびブランケットBLと対向配置される基板SB(または版)との水平方向における位置関係を示している。
図18(a)に示すように、下ステージ81の当接面811は、ブランケットBLのうちパターンが担持される有効領域ARよりも大きな平面サイズを有している。このように、有効領域ARの全体が当接面811により支持されることが必要であるが、有効領域ARよりも外側におけるブランケットBLの支持態様については、重力によるブランケットBLの周縁部の下方への撓みを抑えることができる限りにおいて任意である。この実施形態では、Y方向においてブランケットBLの長さよりも下ステージ81の長さの方が大きくなるようにしている。したがって、ブランケットBLのY方向両端部が重力により撓むことは回避されている。また、ブランケットBLの(+X)側端部よりも外側、つまり(+X)側まで、下ステージ81の当接面811が延びている。
一方、ブランケットBLの(−X)側端部は、下ステージ81の端部よりも外側、つまり(−X)側にまではみ出した状態で保持される。より具体的には、ブランケットBLのうち有効領域ARの(−X)側端部は当接面811の端部より内側に位置するが、ブランケットBL自体の(−X)側端部は当接面811よりも(−X)側にはみ出しており、当接面811による支持を受けていない。なお、ブランケットBLの(−X)側端部が支持されないことが必要とされているわけではなく、転写ローラ841を配置するためのスペースを確保するためにこのような構成となっている。
転写ローラ841は、所定の初期位置に位置決めされるとき、下ステージ81の(−X)側端部に隣接して、かつ下ステージ81の切り欠き部812の内側に入り込むように配置される。そのため、Y方向において転写ローラ841の両端部よりも外側では、下ステージ81が(−X)方向に延びており、この部分でブランケットBLを支持する。これにより、ブランケットBLが重力により下方、つまり転写ローラ841側へ撓みこむことが防止されている。
そして、第1実施形態と同様に上ステージ41(図6)によりブランケットBLと対向して保持される基板SB(または版PP)は、その(−X)側の端部が下ステージ81の(−X)側端部近傍に設けられた切り欠き部812から外側に僅かにはみ出した状態に位置決めされる。そのため、有効領域ARよりも外側において、基板SB(または版PP)の(−X)側端部の直下位置に転写ローラ841が位置することになる。なお、第1実施形態と同様に、Y方向における転写ローラ841の長さは、基板SB(または版PP)の長さよりも長い。
図18(b)は下ステージの最小サイズを示している。同図に示す下ステージ89はブランケットBLを有効に保持するために必要最小限の平面サイズを有するものであり、このように、下ステージは少なくともブランケットBLの有効領域ARの平面サイズよりは大きいことが必要であるが、基板SB(または版PP)およびブランケットBLよりも大きいことを必要とするものではない。また、転写ローラ841を入り込ませるための切り欠き部を設けない構造であってもよい。特に、ブランケットBLにおいて有効領域ARよりも外側の余白部分のサイズが比較的小さいとき、周縁部が支持されないことによるブランケットBLの撓みも小さいと考えられるため、下ステージが余白部分まで延びていなくてもよいケースがある。
要するに、有効領域ARよりも外側で基板SB(または版PP)の直下に転写ローラ841を配置することができ、かつブランケットBLを撓みなく水平姿勢に支持することが可能である限りにおいて、下ステージの形状やサイズについては上記実施形態に限定されず適宜に定めることができる。
次に、この実施形態のパターン形成装置におけるパターン形成処理について説明する。この処理の目的や基本的な動作は、上記した第1実施形態における処理(図7)と同様である。ただし、下ステージブロックの構造の相違に起因して、下ステージブロックを構成する各部の動作が第1実施形態とは異なっている。具体的には、基板SBまたは版PPが装置に搬入されて上ステージ41により保持されるプロセスは、第1実施形態のものと同じである。一方、ブランケットBLが装置に搬入され、上ステージ41に保持された基板SBまたは版PPと密着されるまでのプロセスが、第1実施形態のものとは異なっている。以下、第1実施形態と相違するプロセスを中心に、図19および図20を参照しながら動作を説明する。
図19および図20は第2実施形態のパターン形成処理の各段階における装置各部の位置関係を模式的に示す図である。なお、ここでは、上ステージ41に基板SBが保持され、下ステージ81にパターン形成済みのブランケットBLが搬入されて転写処理(図7のステップS107〜S112)が実行される際の各部の動作を説明する。しかしながら、第1実施形態において説明したように、版PPとブランケットBLとを用いてパターニング処理(図7のステップS101〜S105)を行うための動作は、精密アライメント処理を行わないことを除けば基本的に転写処理と同じである。したがって、以下の説明において「基板SB」を「版PP」に置き換え、精密アライメント処理を省くことにより、パターニング処理における動作も説明される。
図19(a)に示すように、ブランケットBLが外部から搬入されるとき、リフタユニット83が上方位置に位置決めされ、これにより各リフトピン831は下ステージ81の上面811よりも上方に突出した状態となっている。したがって、外部の搬送ロボット等が有するブランケット用ハンド(図示せず)からブランケットBLを受け取ることができる。なおこのとき、転写ローラ841は図18に示した初期位置よりもさらに(−X)側に退避した退避位置に位置決めされており、昇降するリフトピン831との干渉が回避されている。
この状態から、リフタユニット83が下降してリフトピン831が下ステージ81の当接面811よりも下方に退避することで、図19(b)に示すように、ブランケットBLはリフタユニット83から下ステージ81に受け渡される。下ステージ81の上面(当接面)811にブランケットBLが載置されると、当接面811に設けられた溝814に負圧供給部704からの負圧が供給され、これによりブランケットBLは当接面811に吸着保持される。つまりこのとき溝814は真空吸着溝として機能している。
次にプリアライメント処理を行う。プリアライメント処理では、第1実施形態における同処理と同様に、ブランケット用プリアライメントカメラ244〜246によりブランケットBLの周縁部を撮像し、その撮像結果に応じてブランケットBLを水平面内で移動させることにより、ブランケットBLを目標位置に位置決めする。このとき、図19(c)に示すように、アライメントステージ支持機構805がアライメントステージ801とともに下ステージ81をXYθ方向に移動させることにより、ブランケットBLの位置決めを行う。
続いて、ギャップ調整を経て精密アライメント処理を行う。図19(d)に示すように、下ステージ81の下方に配置したアライメントカメラCMにより、下ステージ81の透明窓815を通してブランケットBLと、上ステージ41に保持されてブランケットBLに対向配置された基板SBとを撮像する。撮像されたアライメントマークの位置関係に基づきアライメントステージ801が移動されることで精密アライメント処理が実現される点は、第1実施形態と同じである。
こうして上ステージ41に保持された基板SBと下ステージ81に保持されたブランケットBLとの位置合わせが完了すると、ブランケットBLを押し上げて基板SBに密着させることでパターン転写を行う。すなわち、図20(a)に示すように、転写ローラ841を基板SBの(−X)側端部直下の初期位置まで移動させた後、転写ローラ841を上方へ移動させることで、図20(b)に示すように、ブランケットBLを転写ローラ841により押し上げて、基板SBの下面に当接させる。
そして、転写ローラ841をブランケットBL下面に当接させたまま(+X)方向へ移動させるが、このとき、図20(c)に示すように、下ステージ81を転写ローラ841と同方向に同速度で移動させる。これにより、転写ローラ841と下ステージ81とは見かけ上一体的に(+X)方向に移動することとなるため、転写ローラ841の進行を下ステージ81が妨げることが回避される。また、転写ローラ841による押し上げを受ける直前までブランケットBLの姿勢を水平状態に維持することができるので、ブランケットBL上のパターンを基板SB上の所定位置に転写することができる。
このような動作を可能とするために、下ステージ81に設けられた溝814は次のように機能する。すなわち、精密アライメント処理が終了すると、溝814への負圧の供給が停止され、ブランケットBLの真空吸着が解除される。この時点では、ブランケットBLは単に下ステージ81上に載置されているだけである。したがって、転写ローラ841による押し上げにより、ブランケットBLは容易に上方へ変位し基板SBと密着する。
ブランケットBLの一部が基板SBに密着すると、溝814には正圧供給部707から正圧が供給される。印加される正圧はごく小さいが、これによりブランケットBL下面と下ステージ81の当接面811との間には薄い空気の層が形成され、ブランケットBLは下ステージ81から僅かに浮上した状態で支持されることになる。このように空気の層を形成することで、下ステージ81とブランケットBLとの間の摩擦を極めて小さくして、転写ローラ841の移動に伴う下ステージ81の移動をスムーズに行うことができる。
転写ローラ841による押し上げよりも前に溝814への正圧の供給を開始すると、ブランケットBLが水平方向に移動して基板SBとの間に位置ずれを生じるおそれがある。転写ローラ841による押し上げでブランケットBLと基板SBとの当接が開始されてから正圧を供給することで、このような位置ずれを回避することが可能である。
図20(d)に示すように、転写ローラ841が基板SBの(+X)側端部まで移動してくることで、基板SBの全体がブランケットBLに密着し、ブランケットBL上のパターンが基板SBに転写される。その後、図20(e)に示すように、上ステージ41により保持されている基板SBとブランケットBLとが一体化された積層体の直下位置までリフトピン831が上昇し、上ステージ41による基板SBの真空保持が解除されることで、積層体が上ステージ41からリフタユニット83に受け渡される。さらに外部のロボットハンド等に積層体が受け渡されて搬出されることで、パターン形成処理が終了する。なお、積層体の搬出は、転写ローラ841および下ステージ81を図19(a)に示す元の位置まで戻してから行う態様であってもよい。
以上説明したように、この実施形態においては、下ステージブロック8が全体として本発明の「第1保持手段」として機能しており、特に下ステージ81が本発明の「当接部」としての機能を有している。また、転写ローラユニット84が本発明の「押し上げ手段」として機能している。なお、他の各構成については、第1実施形態と共通である。
<第3実施形態>
次に、この発明にかかるパターン形成装置の第3実施形態について説明する。第3実施形態のパターン形成装置では、上記した第1実施形態のパターン形成装置1に対して下ステージブロックの構造が一部相違している。その一方、第1実施形態におけるその他の構成、すなわちメインフレーム2、上ステージブロック4および制御ユニット7等は、基本的にそのまま第3実施形態におけるメインフレーム、上ステージブロックおよび制御ユニット等として適用することが可能である。そこで、以下では第1実施形態と相違する箇所、特に下ステージブロックの構造およびその動作を中心に説明する。また、第1実施形態と同一の構成には同一符号を付して説明を省略する。
図21はこの発明にかかるパターン形成装置の第3実施形態の主要部を示す図である。より詳しくは、図21は、第3実施形態における下ステージブロック9の構造を示す図である。下ステージブロック9はアライメントステージ901を備えている。このアライメントステージ901は、第1実施形態におけるアライメントステージ601に相当するものであり、その構造および機能もほぼ同じである。すなわち、アライメントステージ901は中央部が開口したプレート形状を有しており、第1実施形態のアライメントステージ605と同等の機能を有するアライメントステージ支持機構905により、ベースフレーム21(図1)に対して所定範囲内で移動可能に支持されている。
アライメントステージ901の上面に、複数の支持ハンド機構が設けられている。より具体的には、アライメントステージ901の中央開口部に対して(−Y)側に当たるアライメントステージ901の上面に、(−X)側から(+X)側に向けて順に5基の支持ハンド機構91a,91b,91c,91d,91eが設けられている。これらの5基の支持ハンド機構91a,91b,91c,91d,91eの構造は互いに同一である。
一方、アライメントステージ901の中央開口部に対して(+Y)側に当たるアライメントステージ901の上面に、(−X)側から(+X)側に向けて順に5基の支持ハンド機構92a,92b,92c,92d,92eが設けられている。これらの5基の支持ハンド機構92a,92b,92c,92d,92eの構造は互いに同一である。そして、支持ハンド機構91aと支持ハンド機構92aとは、X軸に対して互いに対称な形状を有しているが、その機能は同じである。また、支持ハンド機構91a,91b,91c,91d,91eの各々は、X方向においてそれぞれ支持ハンド機構92a,92b,92c,92d,92eと同一位置に配置されている。詳しくは後述するが、この実施形態では、これらの支持ハンド機構91a,91b,91c,91d,91e,92a,92b,92c,92d,92eが協働してブランケットBLを水平姿勢に支持する。
また、最も(−X)側に位置する支持ハンド機構91a,92aの(−X)側に隣接して、転写ローラユニット94が設けられている。この転写ローラユニット94の具体的構成は第1実施形態の転写ローラユニット64と同等である。すなわち、転写ローラユニット94はローラ状に形成されY方向を軸方向として回転自在に支持された転写ローラ941を有しており、転写ローラ941は鉛直方向(Z方向)に移動することでブランケットBL下面に対し近接・離間可能に構成されるとともに、ブランケットBL下面に当接しながらX方向に移動可能となっている。転写ローラ941は、第1実施形態の転写ローラ641と同様、ブランケットBLを部分的に押し上げることで基板SB(または版PP)に当接させて、ブランケットBLから基板SBへのパターン転写、またはブランケットBL上のパターン形成材料の版PPによるパターニングを実現する機能を有する。
図22は支持ハンド機構の詳細な構造およびその動きを示す図である。ここではアライメントステージ901の(−Y)側に配置された一の支持ハンド91aと、アライメントステージ901の(+Y)側に配置された一の支持ハンド92aとを例として挙げるが、上記した通り、支持ハンド機構91b,91c,91d,91eは支持ハンド91aと同一構造であり、支持ハンド機構92b,92c,92d,92eは支持ハンド92aと同一構造である。また、支持ハンド機構92aは、X軸に対して支持ハンド機構91aと対称な構造を有している。
図22(a)に示すように、支持ハンド機構91aは、アライメントステージ901の上面から(+Y)側に傾斜して斜め上方に延びるベース部911と、ベース部911からベース部911の延設方向と同方向に延びるアーム912と、アーム912の上端に連結されて上面がY方向に沿って水平方向に延びるブランケット受け部材913とを備えている。同様に、支持ハンド機構92aは、アライメントステージ901の上面から(−Y)側に傾斜して斜め上方に延びるベース部921と、ベース部921からベース部921の延設方向と同方向に延びるアーム922と、アーム922の上端に連結されて上面がY方向に沿って水平方向に延びるブランケット受け部材923とを備えている。
ブランケット受け部材913,923は、上面が略平坦に仕上げられ、その上面のZ方向における位置は互いに同一とされている。したがって、支持ハンド機構91a,92aは一体として、ブランケットBLを下方から支持してY軸と平行な姿勢に保持することができる。なお、以下において、支持ハンド機構91a〜91eのそれぞれに設けられたブランケット受け部材913を区別する必要がある場合には、各支持ハンド機構を区別するための添え字(a〜e)を符号に付加することとする。例えば、支持ハンド機構91aに設けられたブランケット受け部材には符号913aを付す。支持ハンド機構92a〜92eのそれぞれに設けられたブランケット受け部材923を区別する場合も同様とする。
支持ハンド機構91aのアーム912はハンド駆動機構906に連結されており、アーム912の延設方向に沿って、ベース部911に対して進退移動可能に構成されている。同様に、支持ハンド機構92aのアーム922もハンド駆動機構906に連結されており、アーム922の延設方向に沿って、ベース部921に対して進退移動可能に構成されている。ハンド駆動機構906は、制御ユニット7(図2)からの制御指令に応じて2つのアーム912,922を一体的に進退移動させる。これにより、ブランケット受け部材913,923はそれぞれ水平姿勢を維持したまま、また互いの高さを揃えたままZ方向およびY方向に移動する。
このように、Y方向において同一位置にある1対の支持ハンド機構91a,92aでは、各々が有するブランケット受け部材913(913a),923(923a)が一体的に昇降する。同様に、Y方向位置が互いに同一である1対の支持ハンド機構91b,92bの間、支持ハンド機構91c,92cの間、支持ハンド機構91d,92dの間および支持ハンド機構91e,92eの間においても、各々に設けられたブランケット受け部材913,923が高さ方向(Z方向)において互いに同一位置を保ちながら昇降する。ただし、X方向に位置が互いに異なる支持ハンド機構91a,91b,91c,91d,91eの間(または支持ハンド機構92a,92b,92c,92d,92eの間)においては、アーム912(またはアーム922)の昇降を互いに独立して行うことができるように、ハンド昇降機構906は構成されている。
ハンド昇降機構906によりブランケット受け部材913,923が図22(a)に示される上部位置に位置決めされた状態では、ブランケット受け部材913,923がブランケットBLの下面に当接することでブランケットBLを支持する。各支持ハンド機構91a〜91e,92a〜92eのブランケット受け部材913,923が同一高さに位置決めされることで、こられが一体としてブランケットBLを水平姿勢に維持することが可能である。
一方、ハンド昇降機構906によりブランケット受け部材913,923が図22(b)に示される下部位置に位置決めされた状態について説明する。各支持ハンド機構91a〜91e,92a〜92eのブランケット受け部材913,923が全て下部位置に下降していれば、このときのブランケット受け部材913,923の上面位置でブランケットBLが水平姿勢に支持されることになるが、支持ハンド機構91a〜91e(または支持ハンド機構92a〜92e)の間ではブランケット受け部材913(またはブランケット受け部材923)が独立して昇降可能である。
一部の支持ハンド機構のブランケット受け部材913,923のみが下部位置にあり、他の支持ハンド機構のブランケット受け部材が上部位置にある状態を考える。ここでは、支持ハンド機構91a,92aのブランケット受け部材913a,923aのみが下部位置にあり、他の支持ハンド機構91b〜91e,92b〜92eが上部位置にある場合を例として考える。
この場合、ブランケットBLは上部位置にあるブランケット受け部材913b〜913e,923b〜923eによって、図22(a)に示される位置と同じ位置に支持されている。したがって、下部位置にある支持ハンド機構91a,92aのブランケット受け部材913a,923aは、ブランケットBLからは離間して下方に退避した状態となっている。
支持ハンド機構91aのブランケット受け部材913aを支持するアーム912およびベース部911は斜め方向に延設されており、ブランケット受け部材813aは、上部位置から下部位置に移動する際(−Z)方向への移動に加えて(−X)方向への移動を伴う。同様に、支持ハンド機構92aのブランケット受け部材923aは、上部位置から下部位置に移動する際(−Z)方向への移動に加えて(+X)方向への移動を伴う。その結果、2つのブランケット受け部材913a,923aは、Z方向における位置を同一としつつ、Y方向には、上部位置にあるときよりも互いに離間した状態で下部位置に位置決めされる。
こうしてブランケットBL下面とブランケット受け部材913a,923aとの間に形成された空間に、転写ローラユニット94を進入させることができる。具体的には、下部位置に位置決めされたブランケット受け部材913a,923aの上面とブランケットBL下面との間に形成されたZ方向の隙間に、転写ローラ941およびこれを支持する支持フレーム942(第1実施形態における支持フレーム642に相当)を進入させることができる。また、ブランケット受け部材913a,923aが互いに離間することで形成されたY方向の隙間に、支持フレーム942を支持する支持脚944(第1実施形態における支持脚644bに相当)を進入させることができる。
このような構成では、転写ローラユニット94をX方向に移動させる際に、その進路に当たる位置にあるブランケット受け部材913,923を下部位置へ退避させることにより、転写ローラユニット94とブランケット受け部材913,923との干渉を避けることが可能である。そして、転写ローラユニット94とは干渉しない位置にあるブランケット受け部材913,923を上部位置に位置決めしておくことで、ブランケットBLを一定高さで水平姿勢に保持し続けることができる。したがって、この実施形態においても、第1実施形態と同様に、ブランケットBLを水平姿勢に維持しつつ、その下面に沿って転写ローラ941を水平移動させることが可能である。
図23はブランケット受け部材のより詳細な構造を示す図である。より詳しくは、図23(a)はブランケット受け部材913上部の構造を示す斜視図であり、図23(b)はその断面図である。ここでは一方のブランケット受け部材913を例として説明するが、これと対向する他方のブランケット受け部材923の構造も同じである。
ブランケット受け部材913の上面は平坦に仕上げられており、ブランケットBLとの間での摩擦抵抗を低減するために、鏡面研磨仕上げまたは例えばフッ素樹脂などの適宜の材料によるライニング加工がなされている。また、ブランケット受け部材913の上面にはブランケットBL下面を吸着保持するための複数の吸着孔914が設けられている。図23(b)に示すように、各吸着孔914には、制御ユニット7の負圧供給部704から供給される負圧、またはこの実施形態において制御ユニット7に設けられる正圧供給部707から供給される正圧が、三方弁95により選択的に供給される。各吸着孔914に負圧供給部704から負圧が供給されると、各吸着孔914によりブランケットBLはブランケット受け部材913の上面に吸着保持される。一方、各吸着孔914に正圧供給部707から正圧が供給された場合には、各吸着孔914から噴き出される気体により、ブランケットBLはブランケット受け部材913の上面から僅かに浮上した状態で支持される。このとき、ブランケット受け部材913とブランケットBLとの間の摩擦は極めて小さくなる。なお、ブランケット受け部材913において、このように吸着孔914から気体を噴出させてブランケットBLを浮上させる機能は必須のものではない。
この他、この実施形態の下ステージブロック9は、第1実施形態の下ステージブロック6と同様に、吸着孔914への正圧および負圧の供給・停止を制御するバルブ群や各部を機械的に駆動するモータ群を備えており、これらは制御ユニット7により制御される。
図24はブランケット受け部材と基板およびブランケットとの位置関係を示す図である。図24(a)に示すように、複数のブランケット受け部材913,923は、ブランケットBL中央部の有効領域AR全体をカバーするように略均等に分散配置されており、ブランケットBLのうち特に有効領域ARの下面を支持する。これにより、有効領域ARが水平姿勢に保持される。
なお、有効領域ARの外部において各ブランケット受け部材913,923がブランケットBLをどのように支持するかは、ブランケットBLを水平姿勢に支持することができる限りにおいて任意である。例えば図24(b)に示すように、Y方向においてブランケットBLの端部よりも外側まで延びるブランケット受け部材963を設けてもよく、また有効領域ARの外側のみでブランケットBLに当接するブランケット受け部材973を設けてもよい。
転写ローラ941は、所定の初期位置に位置決めされるとき、ブランケット受け部材913,923のうち最も(−X)側に位置するブランケット受け部材913a,923aの(−X)側に隣接する。より具体的には、転写ローラ941は、ブランケット受け部材913a,923aの(−X)側に隣接する位置で、有効領域ARよりも外側つまり(−X)側、かつ第1実施形態と同様に上ステージ41に保持される基板SB(または版PP)の(−X)側端部よりは(+X)側の位置で、ブランケットBL下面の直下位置でブランケットBLから離間した位置を初期位置としている。このとき転写ローラ941は、有効領域ARの外側の基板SB(または版PP)の下方に位置していることになる。
次に、この実施形態のパターン形成装置におけるパターン形成処理について説明する。この処理の目的や基本的な動作は、上記した第1実施形態における処理(図7)と同様である。ただし、下ステージブロックの構造の相違に起因して、下ステージブロックを構成する各部の動作が第1実施形態とは異なっている。具体的には、基板SBまたは版PPが装置に搬入されて上ステージ41により保持されるプロセスは、第1実施形態のものと同じである。一方、ブランケットBLが装置に搬入され、上ステージ41に保持された基板SBまたは版PPと密着されるまでのプロセスが、第1実施形態のものとは異なっている。以下、第1実施形態と相違するプロセスを中心に、図25および図26を参照しながら動作を説明する。
図25および図26は第3実施形態のパターン形成処理の各段階における装置各部の位置関係を模式的に示す図である。なお、ここでは、上ステージ41に基板SBが保持され、下ステージブロック9にパターン形成済みのブランケットBLが搬入されて転写処理(図7のステップS107〜S112)が実行される際の各部の動作を説明する。しかしながら、第1実施形態において説明したように、版PPとブランケットBLとを用いてパターニング処理(図7のステップS101〜S105)を行うための動作は、精密アライメント処理を行わないことを除けば基本的に転写処理と同じである。したがって、以下の説明において「基板SB」を「版PP」に置き換え、精密アライメント処理を省くことにより、パターニング処理における動作も説明される。
図25(a)に示すように、ブランケットBLが外部から搬入されるとき、全てのブランケット受け部材913a〜913e,923a〜923eが上部位置に位置決めされた状態となっている。したがって、外部の搬送ロボット等が有するブランケット用ハンド(図示せず)からブランケットBLを受け取ることができる。なおこのとき、転写ローラ941は図24に示した初期位置よりもさらに(−X)側に退避した退避位置に位置決めされており、外部から進入してくるブランケット用ハンドやブランケットBLとの干渉が回避されている。また、各ブランケット受け部材の上面に設けられた吸着孔914に負圧が供給されて、受け取ったブランケットBLを吸着保持する。
次にプリアライメント処理を行う。プリアライメント処理では、第1実施形態における同処理と同様に、ブランケット用プリアライメントカメラ244〜246によりブランケットBLの周縁部を撮像し、その撮像結果に応じてブランケットBLを水平面内で移動させることにより、ブランケットBLを目標位置に位置決めする。このとき、アライメントステージ支持機構905がアライメントステージ901とともに各支持ハンド機構91a〜91e,92a〜92eを一体的にXYθ方向に移動させることにより、ブランケットBLの位置決めを行う。
続いて、ギャップ調整を経て精密アライメント処理を行う。図25(b)に示すように、ブランケットBLの下方に配置したアライメントカメラCMにより、ブランケット受け部材の隙間を通してブランケットBLと、上ステージ41に保持されてブランケットBLに対向配置された基板SBとを撮像する。撮像されたアライメントマークの位置関係に基づきアライメントステージ901が移動されることで精密アライメント処理が実現される点は、第1実施形態と同じである。
こうして上ステージ41に保持された基板SBと、支持ハンド機構91a〜91e,92a〜92eにより支持されたブランケットBLとの位置合わせが完了すると、ブランケットBLを押し上げて基板SBに密着させることでパターン転写を行う。すなわち、図25(c)に示すように、転写ローラ941を基板SBの(−X)側端部直下の初期位置まで移動させた後、転写ローラ941を上方へ移動させることで、図26(a)に示すように、ブランケットBLを転写ローラ841により押し上げて、基板SBの下面に密着させる。これによりブランケットBL上のパターンの基板SBへの転写が開始される。
なお、ブランケットBLが搬入されてから精密アライメント処理が終了するまでの間は、ブランケットBLが支持ハンド機構91a〜91e,92a〜92eに対して変位するのを防止するために、ブランケット受け部材913,923の各吸着孔914に負圧を供給してブランケットBLを吸着保持する。一方、転写ローラ941によるブランケットBLの押し上げが開始されるのに先立って、各吸着孔914への負圧の供給は停止され、吸着保持は解除される。
そして、転写ローラ941をブランケットBL下面に当接させたまま(+X)方向へ移動させる。このとき、図26(b)および図26(c)に示すように、転写ローラ941の移動に同期させて、転写ローラ941の進路に当たり転写ローラ941と干渉する位置にあるブランケット受け部材913,923を順次下部位置へ退避させる。こうすることで、転写ローラ941とブランケット受け部材913,923との干渉を回避する。このときの各ブランケット受け部材913,923の動きは、第1実施形態におけるハンド625の動きに類似している。
転写ローラ941による押し上げを受ける直前までブランケット受け部材913,923をブランケットBL下面に当接させておくことで、ブランケットBLの姿勢を水平状態に維持することができる。これにより、ブランケットBL上のパターンを基板SB上の所定位置に転写することができる。一方、ブランケットBLのうち転写ローラ941による押し上げを受けた領域については、基板SBと密着した状態であるため、さらにブランケット受け部材913,923により支持する必要はない。したがって、下部位置へ退避したブランケット受け部材913,923を上部位置へ戻す必要はない。
なお、転写ローラ941による押し上げに伴うブランケットBLの水平方向への位置ずれを防止するために、各ブランケット受け部材913,923については、下部位置への移動を開始する直前まで吸着孔814に負圧が供給される態様であってもよい。この場合、各ブランケット受け部材913,923ごとに負圧供給のタイミングが独立して制御可能な構成となっている必要がある。
こうしてブランケット受け部材913,923を順次退避させながら、図26(d)に示すように、基板SBの全体がブランケットBLに密着し、ブランケットBL上のパターンが基板SBに転写される。その後、転写ローラ941を元の位置に戻し、各ブランケット受け部材913,914を上昇させて、基板SBとブランケットBLとが一体化された積層体を上ステージ41から受け取る。さらに外部のロボットハンド等に積層体が受け渡されて搬出されることで、パターン形成処理が終了する。
以上説明したように、この実施形態においては、支持ハンド機構91a〜91e,92a〜92eが一体として本発明の「第1保持手段」として機能しており、特にブランケット受け部材913,923が本発明の「局所支持部」としての機能を有している。また、転写ローラユニット94が本発明の「押し上げ手段」として機能している。なお、他の各構成については、第1実施形態と共通である。
<その他>
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記実施形態では、版PPまたは基板SBとブランケットBLとがいずれも真空吸着保持されるが、保持の態様はこれに限定されず任意である。
また例えば、上記第1実施形態では、矩形のブランケットBLの四辺周縁部を環状の下ステージ61により保持しているが、ブランケットの姿勢が維持される限り、周縁部の一部が開放されていてもよい。ただし、ローラ走行に伴う位置ずれを防止するために、少なくともローラ走行方向(X方向)における両端部が保持されることが好ましい。
また例えば、上記第1実施形態では、転写ローラ641により押圧される前のブランケットBLをハンド625により下方から補助的に支持しているが、このことは必須ではない。例えばブランケットBLのサイズが小さければ周縁部の保持のみによって撓みを小さく抑えることが可能な場合もあり、このような場合には補助的な支持は特に必要ない。ただしブランケットが大型になる場合には、撓みによる破損を防止するためにも補助的な支持が有効である。
また例えば、上記第2実施形態では、転写ローラ841による押し上げに起因してブランケットBLが水平方向にずれるのを防止するために、転写ローラ841により押し上げられたブランケットBLが基板SBに当接した後で、下ステージ81によるブランケットBLの吸着保持を解除するようにしている。この場合、特に基板SBとの密着面積が小さい初期段階においては、転写ローラ841の水平移動に伴ってブランケットBLが同方向に動いてしまうおそれがある。これを防止するために、例えば次のようにしてもよい。
図27は第2実施形態の変形例を示す図である。以下では、第2実施形態と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。図27(a)に示すように、この変形例では、下ステージ81に支持されたブランケットBLの下方であって、上ステージ41の(−X)側端部の直下に当たる位置に、ブランケット押圧機構86が設けられている。ブランケット押圧機構86は、Y方向を長手方向とし略垂直姿勢に立設された板状部材861と、板状部材861の上端に取り付けられた弾性部材862と、制御ユニット7からの制御指令に応じて板状部材861を昇降させる昇降機構863とを備えている。
図27(b)に示すように、転写ローラ841が上方へ移動してブランケットBLの端部を押し上げるとき、ブランケット押圧機構86も、弾性部材862の上端が転写ローラ841の上端と略同一の高さまで上昇する。つまりこのとき、ブランケットBLは、ブランケット押圧機構86および転写ローラ841の両方により上方へ押し上げられ、基板SBに押しつけられる。この状態から、図27(c)に示すようにブランケット押圧機構86の位置を維持したまま、第2実施形態と同様に転写ローラ841および下ステージ81を(+X)方向に移動させる。このとき、ブランケットBLは、基板SBに密着しているだけではなく、ブランケット押圧機構86により基板SBに押しつけられた状態となっているため、転写ローラ841の水平移動に伴って水平方向、より具体的には(+X)方向に移動することが回避される。これにより、基板SBとブランケットBL上のパターンとの間で位置ずれが生じるのを防止することができる。
図28はこの変形例におけるブランケット押圧機構および転写ローラのブランケットへの当接位置を示す図である。図27(a)に示す初期状態においては、転写ローラ841は、X方向においてブランケット押圧機構86の板状部材861と下ステージ81との間に配置される。第2実施形態と同様、図28に示すように、転写ローラ841はブランケットBL中央部の有効領域ARよりも外側、つまり(−X)側でブランケットBL下面に最初に当接する。一方、ブランケット押圧機構86は、転写ローラ841よりもさらに(−X)側でブランケットBLに当接する。上側が開放されたブランケットBLを押圧することによりブランケットBLが上方へ変形するのを防止するために、その押圧位置は、基板SBの(−X)側端部よりは(+X)側、さらに好ましくは、図27(b)に示すように上ステージ41の(−X)側端部よりも(+X)側であることが望ましい。
このようなブランケット押圧機構は、ブランケットBLを多数の支持ハンド機構で支持する第3実施形態の装置においても有効に機能し、ブランケットBLの位置ずれをより効果的に防止することが可能である。
この発明は、ガラス基板や半導体基板などの各種基板にパターンを形成するパターン形成プロセスのうち、版によりブランケット上のパターン形成材料をパターニングする処理、およびブランケット上のパターンを基板に転写する処理の一方または両方に対して好適に適用可能である。
1 パターン形成装置
4 上ステージブロック
6,8,9 下ステージブロック
41 上ステージ(第2保持手段、プレート状部材)
61 下ステージ(第1保持手段、保持枠)
81 下ステージ(第1保持手段、当接部)
91a〜91e,92a〜92e 支持ハンド機構(第1保持手段)
625 ハンド(補助保持手段)
641,841,941 転写ローラ(押し上げローラ、押し上げ手段)
644 昇降機構(移動部、押し上げ手段)
913,923 ブランケット受け部材(局所支持部)
PP 版(処理対象物)
SB 基板(処理対象物)

Claims (16)

  1. パターン形成材料を一方面に担持するブランケットを、前記パターン形成材料の担持面を上向きにした水平姿勢で保持する第1保持手段と、
    前記パターン形成材料をパターニングするための版、またはパターンが転写される基板を処理対象物として、該処理対象物を前記第1保持手段に保持された前記ブランケットの上面に近接対向させて保持する第2保持手段と、
    前記ブランケットの下面側から前記ブランケット中央部の有効領域を部分的に押し上げて前記第2保持手段に保持された前記処理対象物に当接させ、しかも前記ブランケットの下面に沿って移動して前記ブランケットの押し上げ位置を変化させる押し上げ手段と
    を備えるパターン形成装置。
  2. 前記押し上げ手段は、前記ブランケットの下面のうち一の軸方向に沿った前記有効領域の長さよりも長い領域を一括して押し上げるとともに、該軸方向に直交する方向における前記有効領域の一方端から他方端へ向けて一方向に移動する請求項1に記載のパターン形成装置。
  3. 前記押し上げ手段は、前記軸方向に延設された押し上げローラと、前記押し上げローラを回転自在に支持しながら前記軸方向に直交する方向に移動する移動部とを有する請求項2に記載のパターン形成装置。
  4. 前記第1保持手段は、前記有効領域の下方を開放した状態で前記ブランケットの周縁部を保持する請求項1ないし3のいずれかに記載のパターン形成装置。
  5. 前記第1保持手段は、前記有効領域に対応する開口を有し前記ブランケットの前記周縁部に対応する上面が平面となった環状の保持枠を有し、該保持枠に載置された前記ブランケットを保持する請求項4に記載のパターン形成装置。
  6. 前記ブランケットの下面に部分的に当接する補助保持手段を備える請求項1ないし5のいずれかに記載のパターン形成装置。
  7. 前記第2保持手段は、下面が前記処理対象物の平面サイズ以上の平面サイズを有する平面になったプレート状部材を有し、該プレート状部材の下面に前記処理対象物の上面を当接させて保持する請求項1ないし6のいずれかに記載のパターン形成装置。
  8. 前記第1保持手段は、上面が平坦かつ前記ブランケットの前記有効領域よりも平面サイズの大きな当接面となった当接部を有し、該当接面が前記ブランケットの下面に当接することにより前記ブランケットを保持し、前記当接部は、前記押し上げ手段の移動に伴って前記押し上げ手段の移動方向に移動する請求項1ないし3のいずれかに記載のパターン形成装置。
  9. 前記第1保持手段は、前記ブランケットの下面にそれぞれ局所的に当接して前記ブランケットの前記有効領域を下面側から支持する複数の局所支持部を有し、
    前記複数の局所支持部は、前記押し上げ手段の移動方向に沿って並べて設けられ、かつ互いに独立して昇降可能である請求項1ないし3のいずれかに記載のパターン形成装置。
  10. パターン形成材料をパターニングするための版、またはパターンが転写される基板を処理対象物として、該処理対象物を処理対象面を下向きにした水平姿勢に保持するとともに、前記パターン形成材料を一方面に担持するブランケットを、前記パターン形成材料の担持面を上向きにした水平姿勢で前記処理対象物の下面に近接対向させて保持する保持工程と、
    前記ブランケットの下面側から前記ブランケット中央部の前記有効領域を部分的に押し上げて前記処理対象物に当接させ、しかも前記ブランケットの下面に沿って、前記ブランケットの押し上げ位置を変化させる押し上げ工程と
    を備えるパターン形成方法。
  11. 前記保持工程では、前記有効領域の下方を開放した状態で前記ブランケットの周縁部を保持する請求項10に記載のパターン形成方法。
  12. 前記押し上げ工程では、前記ブランケットの下面のうち一の軸方向に沿った前記有効領域の長さよりも長い領域を一括して押し上げるとともに、該軸方向に直交する方向における前記有効領域の一方端から他方端へ向けて一方向に押し上げ位置を変化させる請求項10または11に記載のパターン形成方法。
  13. 前記保持工程では、前記ブランケットのうち、前記軸方向に直交する方向における両端の周縁部を保持する請求項12に記載のパターン形成方法。
  14. 前記押し上げ工程では、押し上げによって前記処理対象物と当接した前記ブランケットの前記有効領域については、少なくとも前記有効領域の全てが前記処理対象物と当接するまでの間、前記処理対象物と当接した状態を維持する請求項10ないし13のいずれかに記載のパターン形成方法。
  15. 前記保持工程では、前記処理対象物を水平姿勢に位置決めした後に、前記ブランケットを前記処理対象物の下方へ搬入して前記処理対象物と対向させる請求項10ないし14のいずれかに記載のパターン形成方法。
  16. 前記押し上げ工程では、下面が前記処理対象物の平面サイズ以上の平面サイズを有する平面になったプレート状部材の下面に前記処理対象物の上面を当接させて保持する請求項10ないし15のいずれかに記載のパターン形成方法。
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