JP2014165991A - 電動機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ステータに設けられたインシュレータにコイルを巻き付ける速度が低減することを抑制し、電動機の生産性が損なわれることを抑制することができる。
【解決手段】インシュレータは、コイルがピッチ方向にずれながら巻き付けられる一対の対向する短手面と、短手面の端部側に形成され、コイルが一方の短手面側から他方の短手面側に向かう方向に平行に巻き付けられる一対の対向する長手面とを有し、短手面は、巻き付けられているコイルと、長手面に直交する方向との間に傾斜角が設けられるように形成されているものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、電動機に関するものである。
冷媒などを圧縮するのに利用される圧縮機は、たとえば、密閉容器であるシェルと、シェルの内周面に固定されるステータと、シャフトに接続されて回転自在に支持されているローターと、ローターの回転がシャフトを介して伝達され、この伝達された動力を冷媒の圧縮に利用する圧縮機構とを有している。
なお、ステータは、たとえば電磁鋼板を複数積層させて構成される鉄心コアと、樹脂などの絶縁体で構成されるインシュレータと、インシュレータに巻き付けられるコイルとを有している。このコイルは、インシュレータに複数層巻き付けられる。
インシュレータにコイルを巻き付ける方法としては、たとえば、インシュレータの短手面にコイルの位置を規制する位置決め用の溝を設け、コイルが短手面でピッチ方向にずれるように巻き付けるようにしたものが提案されている(たとえば、特許文献1、2参照)。また、インシュレータにコイルを巻き付ける方法としては、長手面にダミーコイルを設け、短手面の任意の層のコイルと、この任意の層に隣接する層のコイルとがクロスするようにしたものも提案されている(たとえば、特許文献3参照)。
特許文献1〜3に記載の技術は、短手面の任意の層のコイルを平面視したとき、コイルがピッチ方向に巻き付けられるので、コイルがピッチ方向に対して垂直ではなく斜めに巻き付けられる。そして、短手面の任意の層が巻き終わると、その上の層の巻き付けがなされるが、この上の層は下の層のコイルとクロスするように巻き付けられる。すなわち、特許文献1〜3に記載の技術では、短手面の任意の層のコイルと、この任意の層に隣接する層のコイルとがクロスするように、コイルがインシュレータに巻き付けられている。
これにより、ローターの周囲に複数配置されるインシュレータに巻き付けられたコイル同士が干渉しないように、電動機のシャフト方向にコイルが巻き膨む結果、コイルの形状が俵状となってコイル占積率を確保している。
ここで、インシュレータにコイルを巻き付けるのにあたり、たとえば、集中巻線機が用いられる。この集中巻線機は、コイルをインシュレータに供給するノズルを有する回転自在のフライヤと、フライヤを軸回転させるとともにピッチ方向に移動させることができる空シャフトとを有しているものである。
この集中巻線機は、インシュレータの短手面から巻き始めるとしたとき、第1短手面、第1長手面、第2短手面及び第2長手面の順番でコイルを巻き付けることで、インシュレータを1周する。なお、第1短手面と第2短手面とはお互いが対向面であり、第1長手面と第2長手面とはお互いに対向面である。
インシュレータにコイルを巻き付ける速度は、「ノズルの送り量」及び「フライヤの送り回転範囲」の関係で決定される。
「フライヤの送り回転範囲」について、たとえば、第1短手面を例として説明する。「第2長手面にコイルを当接させた状態のコイル」と「ノズルが回転することで形成される円」との交点を交点1とする。また、第2長手面を巻き終えてフライヤ及びノズルが回転し、第1短手面とコイルとが当接したとき、「第1短手面にコイルを当接させた状態のコイル」と「ノズルが回転することで形成される円」との交点を交点2とする。
第1短手面の「フライヤの送り回転範囲」とは、この交点1と交点2とによって形成される回転範囲を指している。
特開平3−106756号公報(たとえば、図18) 特開2006−67778号公報(たとえば、図4、図5及び図12) 特開平11−341720号公報(たとえば、図7)
特許文献1、2に記載の技術は、インシュレータの予め設定された箇所にダミーコイルとしての溝を複数形成したものである。ここで、この溝の形状とコイル径とが合っていないと巻乱れが発生しやすいので、この溝の形状はコイル径に応じて設定される。すなわち、特許文献1、2に記載の技術は、圧縮機の大きさなどに応じて採用するコイル径が異なるため、その分、そのコイル径に合った溝が形成されたインシュレータを保有していなければならず、汎用性を損ねてしまうという課題があった。
特許文献3に記載の技術は、長手面にダミーコイルが設置されている分、長手面同士の対向間隔に対応するインシュレータの厚みが大きくなってしまい、コイル占積率が低減してしまうという課題があった。すなわち、長手面にダミーコイルが設置されていると、隣接するインシュレータのコイルとの間隔が小さくなってしまい、コイル占有率が低減してしまうという課題があった。
特許文献3に記載の技術は、短手面の巻き付け面が、両方の長手面に直交するように形成されている。このように、短手面の巻き付け面が、両方の長手面に直交するように形成されていると、短手面における「フライヤの送り回転範囲」を稼ぐことができず、結果として集中巻線機による巻き付け速度が低減してしまい、電動機の生産性を損ねてしまうという課題があった。
本発明は、以上のような課題のうちの少なくとも1つを解決するためになされたもので、ステータに設けられたインシュレータにコイルを巻き付ける速度が低減することを抑制する電動機を提供することを目的としている。
本発明に係る電動機は、回転自在に設けられたローターと、電磁鋼板で構成されるコア、コアに装着されるインシュレータ、及び、インシュレータを介してコアに複数層巻き付けられるコイルを有し、ローターを回転させるステータと、を備え、インシュレータは、コイルがピッチ方向にずれながら巻き付けられる一対の対向する短手面と、短手面の端部側に形成され、コイルが一方の短手面側から他方の短手面側に向かう方向に平行に巻き付けられる一対の対向する長手面とを有し、短手面は、巻き付けられているコイルと、長手面に直交する方向との間に傾斜角が設けられるように形成されているものである。
本発明に係る電動機によれば、上記構成を有しているため、ステータに設けられたインシュレータにコイルを巻き付ける速度が低減することを抑制し、電動機の生産性が損なわれることを抑制することができる。
本発明の実施の形態に係る電動機を備えた圧縮機の概要構成例図である。 本発明の実施の形態に係る電動機のステータの説明図である。 図2に示すステータに装着されたインシュレータなどの概要構成例図である。 図3に示すインシュレータにコイルを巻き付けた状態の概要構成例図である。 図4に示すA−A断面図である。 任意の層のコイルとこの層に隣接する層のコイルとが交差するようにインシュレータにコイルを巻き付けた状態の説明図である。 集中巻線機等の模式図である。 傾斜角が設けられていない短手面を有するインシュレータ等の説明図である。 図8に示すB−B断面図である。 インシュレータの変形例1の概要構成例図である。 インシュレータの変形例2の概要構成例図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
実施の形態.
図1は、実施の形態に係る電動機1bを備えた圧縮機100の概要構成例図である。図2は、実施の形態に係る電動機1bのステータ2の説明図である。なお、図2(a)は、ステータ2を上側から見た図であり、図2(b)は、ステータ2をステータ2の外周面側から見た図である。
本実施の形態に係る電動機1bは、ステータ2に設けられたインシュレータ7にコイル6を巻き付ける速度が低減することを抑制する改良が加えられたものである。
[構成説明]
圧縮機100は、「密閉容器1」と、「密閉容器1内に冷媒を供給するための吸入パイプ1g」と、「吸入パイプ1gに接続される液だめ容器1h」と、「吸入パイプ1gに接続され、冷媒を圧縮する圧縮機構1d」と、「回転するシャフト1c、シャフト1cに接続されるローター3及びローター3を回転させるステータ2を有する電動機1b」と、「密閉容器1から圧縮された冷媒を吐出する吐出パイプ1f」とを有しており、ローリングピストン型の圧縮機である。
(密閉容器1)
密閉容器1は、圧縮機100の外郭を構成するものである。密閉容器1内には、圧縮機構1d及び電動機1bなどが少なくとも設けられている。密閉容器1は、上シェル1a1と、圧縮機100の胴体部及び下部の外郭を構成する下シェル1a2とから構成されている。
上シェル1a1は、密閉容器1の上部を構成する端部側シェルであり、たとえば絞り加工などが施され、略お椀形状をしているものである。上シェル1a1は、密閉容器1の内外とを連通して設けられる吐出パイプ1fが接続されている。また、図示は省略しているが、上シェル1a1には、電動機1bに電流を流すのに利用されるガラス端子が設置される。
下シェル1a2は、密閉容器1の中間部分及び下部を構成するものであり、たとえば、下側が閉塞されている有底筒状をしているものである。すなわち、下シェル1a2には、上側に開口部が形成されて上シェル1a1が圧入されるとともに、下側が閉塞されて圧縮機構1dの摺動摩擦を軽減するのに利用される冷凍機油が貯留されるようになっている。
下シェル1a2は、密閉容器1内に冷媒を供給するための吸入パイプ1gが接続されている。また、下シェル1a2の内周面には、電動機1bのステータ2が取り付けられ、下シェル1a2の内周面であってステータ2の取り付けられる面の下側には、圧縮機構1dが取り付けられている。
(吸入パイプ1g及び液だめ容器1h)
吸入パイプ1gの一方は、圧縮機構1dのシリンダと連通するように、密閉容器1の下シェル1a2に接続されているものである。吸入パイプ1gの他方は、液だめ容器1hに接続されている。
液だめ容器1hは、圧縮機100に流入する冷媒音などを低減するマフラーとしての機能を有するものである。また、液だめ容器1hは、液冷媒を貯留することができるアキュムレータとしての機能も有している。この液だめ容器1hは、一方が吸入パイプ1gに接続されている。
(圧縮機構1d)
圧縮機構1dは、液だめ容器1h及び吸入パイプ1gを介して供給される冷媒を圧縮し、密閉容器1の内部に放出するものである。圧縮機構1dは、下シェル1a2の内側面に取り付けられている。
圧縮機構1dには、吸入パイプ1gから供給される冷媒を圧縮するシリンダ、及び当該シリンダを摺動自在に回転するピストンなどが設けられている。このピストンは、シャフト1cに接続され、シリンダ内を偏心運動する。圧縮機構1dには、上端面側及び下端面側にシャフト1cを回転自在に支持する軸受1eが設けられている。
(電動機1b)
電動機1bは、下端側が圧縮機構1dの軸受1eに接続されるシャフト1cと、シャフト1cが固定され自身の回転をシャフト1cに伝達するローター3と、複数相のコイル6が巻き付けられているステータ2とを有している。
シャフト1cは、圧縮機構1dの接続位置の上側にローター3が固定され、ローター3の回転とともに自身が回転し、圧縮機構1dのピストンを回転させるものである。
ローター3は、図示省略の永久磁石が設けられ、シャフト1cによって回転自在に支持されているものである。ローター3は、ステータ2の内側に対して、予め設定された間隔を空けて支持されている。
ステータ2は、ローター3を回転させるものであり、外周面が下シェル1a2の内周面に固定されて設けられている。ステータ2は、複数の電磁鋼板などで構成したコア5と、コア5に装着されるインシュレータ7と、インシュレータ7を介してコア5に複数層巻き付けられるコイル6とを有しているものである。
コア5は、複数の電磁鋼板を積層して得られたものを、円環状に複数配置することで構成されるものである。コア5には、コイル6とコア5との絶縁に利用されるインシュレータ7が装着されている。
インシュレータ7は、コイル6とコア5との絶縁がなされるように、たとえば樹脂などで構成されるものである。ここで、インシュレータ7のうちの圧縮機構1d側をインシュレータ下部7aとし、インシュレータ7のうち上シェル1a1側をインシュレータ上部7bとする。すなわち、コア5から下端面の下側に位置する部分をインシュレータ下部7aとし、コア5から上端面の上側に位置する部分をインシュレータ上部7bとする。
インシュレータ下部7aは、図2に示すように、ステータ2の外周側からステータ2を見ると、インシュレータ7に巻き付けられたコイル6の一部が見えていることが分かる。
インシュレータ上部7bには、図示省略のキャビティー部が形成されており、U相、V相及びW相に電気を供給するのに利用されるリード線9が接続されたマグメイト(登録商標)8が埋め込まれている。また、U相、V相及びW相は、お互いがジャンパー線10を介して電気的に接続されている。
コイル6は、インシュレータ7を介してコア5に複数層巻き付けられるものである。コイル6に電流が供給されることによりステータ2が電磁石として機能し、ローター3に設けられた永久磁石と相互作用してローター3の回転力が生じるようになっている。
なお、ステータ2の構成の詳細説明は、後述の図3〜7でする。
(吐出パイプ1f)
吐出パイプ1fは、圧縮機構1dで圧縮された密閉容器1内の高温・高圧冷媒を吐出する配管である。この吐出パイプ1fは、一方が流路の切り替えなどを行うのに利用される図示省略の四方弁などに接続され、他方が密閉容器1の内外を連通するように上シェル1a1に接続されている。
[ステータ2の詳細説明]
図3は、図2に示すステータ2に装着されたインシュレータ7などの概要構成例図である。図4は、図3に示すインシュレータ7にコイル6を巻き付けた状態の概要構成例図である。図5は、図4に示すA−A断面図である。図6は、任意の層のコイル6とこの層に隣接する層のコイル6とが互いに交差するようにインシュレータ7にコイル6を巻き付けた状態の説明図である。
なお、図3(a)及び図4(a)はステータ2の内周面側からインシュレータ7などを見た図であり、図3(b)及び図4(b)はステータ2の下側(圧縮機構1d側)からインシュレータ7などを見た図であり、図3(c)及び図4(c)はインシュレータ7の側面側からインシュレータ7などを見た図であり、図3(d)及び図4(d)はステータ2の上側(上シェル1a1側)からインシュレータ7などを見た図である。
図3〜図6を参照して、特に、インシュレータ7及びコイル6について詳しく説明する。
(インシュレータ7)
インシュレータ7は、インシュレータ7の外周側の一部を構成するインシュレータ下部7a及びインシュレータ上部7bに加えて、「コイル6が巻き付けられる部分である巻付部7c」と、「内側面がローター3の外周面と対向し、外側面がコイル6と対向する内周部7d」とを有している。なお、以下の説明においては、インシュレータ下部7a及びインシュレータ上部7bを含むインシュレータ7の外周側部分を外周部7Aと称する。
このように、インシュレータ7は、外周部7A、巻付部7c及び内周部7dを有しているということである。
巻付部7cは、内径側が内周部7dに接続されており、外径側が外周部7Aに接続されているものである。巻付部7cは、図示は省略しているがコア5のティースと呼ばれる部分の一部を覆うように形成されているものである。
ここで、図3(a)の紙面の右側から左側にかけての寸法(図3(b)(d)の上側から下側にかけての寸法)を幅寸法とする。巻付部7cを垂直断面視すると、垂直方向の寸法の方が幅寸法よりも長くなっている。そこで、巻付部7cの垂直方向の寸法に対応する面を長手面と定義し、巻付部7cの幅寸法に対応する面を短手面と定義する。
巻付部7cは、縦断面形状が台形状となっている台形部7B及び台形部7Cと、巻付部7cのうちの側面を構成する第1長手面7c3と、第1長手面7c3の対向位置に形成されている第2長手面7c4とを有している。なお、第1長手面7c3と第2長手面7c4とはお互いが対向面である。
そして、台形部7Bには巻付部7cのうちの下端面を構成する第1短手面7c1が形成され、台形部7Cには巻付部7cのうちの上端面を構成する第2短手面7c2が形成されている。なお、第1短手面7c1と第2短手面7c2とはお互いが対向面である。
このように、巻付部7cには、外周面としての第1短手面7c1、第2短手面7c2、第1長手面7c3、及び第2長手面7c4が形成されている。
第1短手面7c1は、図5に示すように、紙面の右側から左側に向かって紙面下側に傾斜する斜面を有するものである。すなわち、第1短手面7c1には、第1長手面7c3側から第2長手面7c4側に向かって傾斜する斜面を有するものである。第1短手面7c1は、電動機1bが密閉容器1に取り付けられた状態において、水平面に対して傾斜する斜面を有しているということである。
なお、第1短手面7c1は、第1長手面7c3に接続される側の端部側が、尖り形状となっている。一方、第1短手面7c1は、第2長手面7c4に接続される側の端部側は、この尖り形状よりも緩やかに形成されている。
第1短手面7c1には、第1短手面7c1に巻き付けられているコイル6がピッチ方向にずれるようにコイル6を位置決めするのに利用される第1ダミーコイル33が設けられている。
第1ダミーコイル33は、コイル6を第1短手面7c1に巻き付けたときに、コイル6がピッチ方向に半ピッチ分だけ移動するように形成されたものである。なお、本実施の形態では、第1ダミーコイル33がインシュレータ7とともに一体形成されたものとして説明するがそれに限定されるものではなく、インシュレータ7とは別体であり、巻付部7cに取り付けるようにしてもよい。
第2短手面7c2は、図5に示すように、第1短手面7c1と平行な斜面を有するものである。すなわち、第2短手面7c2には、第2長手面7c4側から第1長手面7c3側にかけて、第1短手面7c1と平行な斜面を有している。第2短手面7c2は、電動機1bが密閉容器1に取り付けられた状態において、水平面に対して傾斜する斜面を有しているということである。
なお、第2短手面7c2は、第2長手面7c4に接続される側の端部側が、尖り形状となっている。一方、第2短手面7c2は、第1長手面7c3に接続される側の端部側は、この尖り形状よりも緩やかに形成されている。
第2短手面7c2には、第2短手面7c2に巻き付けられているコイル6がピッチ方向にずれるようにコイル6を位置決めするのに利用される第2ダミーコイル32が設けられている。
第2ダミーコイル32は、コイル6を第2短手面7c2に巻き付けたときに、コイル6がピッチ方向に半ピッチ分だけ移動するように形成されたものである。すなわち、コイル6が巻付部7cを一周すると、第1ダミーコイル33で半ピッチずれ、第2ダミーコイル32で半ピッチずれる。このように、インシュレータ7は、コイル6が巻付部7cを一周すると、コイル6が1ピッチ分だけピッチ方向にずれるように構成されている。
なお、本実施の形態では、第1短手面7c1と第2短手面7c2とが平行であるものとして説明したが、それに限定されるものではなく、平行でなくてもよい。
また、本実施の形態では、第2ダミーコイル32がインシュレータ7とともに一体形成されたものとして説明するがそれに限定されるものではなく、インシュレータ7とは別体であり、巻付部7cに取り付けるようにしてもよい。
このように、第1短手面7c1及び第2短手面7c2は、電動機1bが密閉容器1に取り付けられた状態において、水平面に対して傾斜する斜面を有している。このため、第1短手面7c1及び第2短手面7c2をステータ3の径方向と直交する垂直断面で見たときに、「第1短手面7c1及び第2短手面7c2に巻き付けられているコイル6と」、「第1長手面7c3及び第2長手面7に直交する方向」との間には、傾斜角αが設けられる。すなわち、インシュレータ7は、コイル6との間に傾斜角αが形成されるように、第1短手面7c1及び第2短手面7c2が形成されているということである。
これにより、インシュレータ7にコイル6を巻き付けることを高速化することができるようになっている。これについては、後述の図7の[短手面におけるフライヤ送り回転範囲25]で説明する。
第1長手面7c3は、図3〜図5に示すように、垂直方向に平行な面を有するものである。すなわち、第1長手面7c3は、電動機1bが密閉容器1に取り付けられた状態において、水平面に対して直交する面を有している。
なお、第2長手面7c4については、図5に示すように、第1長手面7c3と平行な面を有するものである。すなわち、第2長手面7c4は、電動機1bが密閉容器1に取り付けられた状態において、水平面に対して直交する面を有している。
第1長手面7c3及び第2長手面7c4は、第1短手面7c1及び第2短手面7c2の端部側に形成され、第1短手面7c1側から第2短手面7c2側に向かう方向に平行にコイル6が巻き付けられる。
なお、本実施の形態では、第1長手面7c3と第2長手面7c4とは平行であるものとして説明するが、それに限定されるものではなく、平行からずれていてもよい。
また、本実施の形態では、第1長手面7c3及び第2長手面7c4は、たとえば耐熱性などを有する絶縁フィルムで構成される場合を例に説明する。第1長手面7c3及び第2長手面7c4の位置を絶縁フィルムとすると、インシュレータ7で一体成形して第1長手面7c3及び第2長手面7c4を構成するよりも薄くすることができる。ただし、絶縁フィルムではなく、第1短手面7c1及び第2短手面7c2と同様に一体成形して第1長手面7c3及び第2長手面7c4を構成してもよいが、絶縁フィルムの方が薄い分、コイル占有率をより確保することができる。
内周部7dは、内側面がローター3の外周面と対向し、外側面がコイル6と対向するように形成されたものである。内周部7dは、巻付部7cのうちステータ2の内径側部分に接続され、上下に延出するように形成されているものである。内周部7dは、巻付部7cに巻き付けられるコイル6が脱落などしないように規制することができる。
(コイル6)
コイル6は、インシュレータ7の巻付部7cの周囲に複数層巻き付けられるものであり、たとえば銅線などで構成されるものである。コイル6のうち第1短手面7c1に巻き付けられている部分をコイル下側部分6a、コイル6のうち第2短手面7c2に巻き付けられている部分をコイル上側部分6b、コイル6のうち第1長手面7c3に巻き付けられている部分をコイル側面部分6c、コイル6のうち第2長手面7c4に巻き付けられている部分をコイル側面部分6dとする。
巻付部7cと当接する最内層のコイル6は、図4(b)及び図4(d)に示すように、第1ダミーコイル33及び第2ダミーコイル32の作用により、1周するごとに、ピッチ方向に1ピッチずつずれて巻き付けられている。すなわち、コイル下側部分6a及びコイル上側部分6bは、図4(b)及び図4(d)に示すように、外周部7A側から内周部7d側に向かう径方向に対して直交しているのではなく、傾斜している。
なお、図6に示すように、コイル上側部分6bのうちの最内層6c1と、その上の層6c2とは互いに交差するように巻き付けられている。最内層のコイル上側部分6bと二層目のコイル上側部分6bとがクロスするようにコイル6は巻き付けられているということである。
また、図示は省略しているが、コイル下側部分6aについても、最内層のコイル下側部分6aと二層目のコイル下側部分6aとがクロスするようにコイル6は巻き付けられている。これにより、隣接するインシュレータ7に巻き付けられたコイル6同士が干渉しないように、シャフト1c方向にコイル6が巻き膨む結果、コイル6の形状が俵状となってコイル占積率を確保しやすくなっている。
なお、本実施の形態では、コイル下側部分6a及びコイル上側部分6bの両方でコイル6が互いに交差するように巻き付けるものとして説明するが、それに限定されるものではない。たとえば、コイル下側部分6a及びコイル上側部分6bのうちの一方でコイル6が交差するように巻き付けるようにしてもよい。ただし、この場合には第1ダミーコイル33及び第2ダミーコイル32の形状を変更する。すなわち、第1短手面7c1のみで交差させる例について説明すれば、第1ダミーコイル33は、コイル6がピッチ方向に半ピッチではなく、1ピッチ分だけ移動するように形成する。
コイル側面部分6c、6dについては、図4(c)に示すように、外周部7A側から内周部7d側に向かう径方向に対して直交している。すなわち、コイル側面部分6c、6dは、電動機1bが密閉容器1に取り付けられた状態において、垂直方向に平行となっている。
[集中巻線機の説明]
図7は、集中巻線機等の模式図である。上述した図5及び図7を参照してインシュレータ7にコイル6を巻き付ける動作などについて説明する。
集中巻線機は、コア5の1スロットに集中してコイル6を巻き付けるものである。集中巻線機は、インシュレータ7にコイル6を供給するノズル20aと、回転自在に設けられ、ノズル20aに供給するコイル6の方向を変化させるプーリー20bと、ノズル20a及びプーリー20bが設けられ、軸回転自在及び紙面の上下方向に移動自在なフライヤ20cと、コイル6を通すことができるように内部が中空となっている空シャフト20eと、コア5及びインシュレータ7を支持するチャック22とを有している。
フライヤ20cの角度θ及びフライヤ20cのX軸方向の位置に応じてコイル6をノズル20aからインシュレータ7に送ると「第1短手面7c1及び第2短手面7c2にてコイル6が交差巻」となり、「第1長手面7c3及び第2長手面7c4ではコイル6が図5の上下方向に平行となる整列巻」となる。
第2短手面7c2側の第2長手面7c4からコイル6を導入してコイル6を反時計回り(図5の符号35参照)でインシュレータ7の巻付部7cの側面に巻き付ける。まず、一層目のコイル6の巻き付け方法について説明する。
(1A)第2短手面7c2には、一層目のコイル6の位置を決める機能を有する第2ダミーコイル32が設けられているため、コイル6の半ピッチに対応する分だけ、フライヤ20cをX軸方向に移動させ、ノズル20aを半ピッチ送る。そして、第2短手面7c2とコイル6とが当接している状態では、コイル6の延長線と、図5の紙面の水平線Hとは交差する(図5の6e参照)。
(2A)フライヤ20cをθ方向に回転させて第1長手面7c3にコイル6を巻き付ける。第1長手面7c3では、図5の紙面の下から上に向かってコイル6が巻き付けられる。そして、第1長手面7c3では、図5の紙面の垂直方向に平行にコイル6が当接するようにコイル6が巻き付けられる。
(3A)フライヤ20cをθ方向に回転させて第1短手面7c1にコイル6を巻き付ける。第1短手面7c1には、第1ダミーコイル33が設けられているため、コイル6の半ピッチに対応する分だけ、フライヤ20cをX軸方向に移動させ、ノズル20aを半ピッチ送る。
(4A)フライヤ20cをθ方向に回転させて第2長手面7c4にコイル6を巻き付ける。第2長手面7c4では、図5の紙面の上から下に向かってコイル6が巻き付けられる。そして、第2長手面7c4では、第1長手面7c3と同様に、図5の紙面の垂直方向に平行にコイル6が当接するようにコイル6が巻き付けられる。
以上(1A)〜(4A)を複数回繰り返すことでインシュレータ7に最内層のコイル6が巻き付けられる。
次に、二層目のコイル6の巻き付け方法について説明する。
(1B)第2短手面7c2では、一層目のコイルと交差する方向にコイル6が巻き付けられる。すなわち、コイル6の半ピッチに対応する分だけ、フライヤ20cを−X軸方向に移動させ、ノズル20aを半ピッチ送る。なお、−X軸方向とは、(1A)におけるノズル20aとは逆の方向にノズル20aを移動させるということである。
(2B)第1長手面7c3では、図5の紙面の下から上に向かってコイル6が巻き付けられる。第1長手面7c3では、一層目のコイル6と平行に二層目のコイル6が巻き付けられる。
(3B)第1短手面7c1でも、一層目のコイルと交差する方向にコイル6が巻き付けられる。すなわち、コイル6の半ピッチに対応する分だけ、フライヤ20cを−X軸方向に移動させ、ノズル20aを半ピッチ送る。
(4B)第2長手面7c4では、図5の紙面の上から下に向かってコイル6が巻き付けられる。第2長手面7c4では、一層目のコイル6と平行に二層目のコイル6が巻き付けられる。
以上(1B)〜(4B)を複数回繰り返すことでインシュレータ7に二層目のコイル6が巻き付けられる。三層目では、(1A)〜(4A)と同様の要領でコイル6が巻き付けられ、四層目では、(1B)〜(4B)と同様の要領でコイル6が巻き付けられる。5層目以降も同様である。
このように、第1短手面7c1及び第2短手面7c2の両方でコイル6を交差させるようにしているので、フライヤ20cのノズル20aの送り量を分散させることができ、コイル6をインシュレータ7に巻き付ける作業を高速化することができる。
たとえば、仮に第1短手面7c1及び第2短手面7c2のうちの一方で巻線を交差させる場合には、ノズル20aの速度が940rpm程度であるが、本実施の形態のように第1短手面7c1及び第2短手面7c2の両方でコイル6を交差させると、約1880rpm程度となりインシュレータ7にコイル6を巻き付ける速度を約2倍にすることができる。
[短手面におけるフライヤ送り回転範囲25]
上述の図5及び図7を参照して第1短手面7c1及び第2短手面7c2において、フライヤ20cの送り回転範囲が拡大し、その分、インシュレータ7へのコイル6の巻き付けを高速化することができることについて説明する。
「コイル側面部分6cの延長線L1」と「ノズル20aが回転軌道上の軌跡であるノズル回転軌道線23」との交点を点Cとする。また、「第2短手面7c2にコイル6が押しつけられた状態におけるコイル上側部分6bの延長線L2」と「ノズル回転軌道線23」との構成を点Dとする。
このとき、第2短手面7c2におけるフライヤ送り回転範囲25とは、この点Cと点Dとで形成される角度範囲に対応する。
本実施の形態に係る電動機1bのインシュレータ7の第2短手面7c2は、このフライヤ送り回転範囲25が91.3°となるように形成されている。
すなわち、第2短手面7c2は、第1長手面7c3側との接続部分が尖り形状となっており、そこから斜面が形成されたものであり、フライヤ送り回転範囲25が91.3°となっている。また、第1短手面7c1は、第2短手面7c2と平行に形成されているので、第1短手面7c1のフライヤ送り回転範囲25も91.3°である。
ここで、仮に、電動機1bが密閉容器1に取り付けられた状態において、第1短手面7c1及び第2短手面7c2が、水平面に対して傾斜する斜面を有していないと、図8及び図9に示すように、フライヤ送り回転範囲25が75.3°になる。なお、図8及び図9中の符号にふられた「’」は、本実施の形態に係る電動機1bの各構成に対応する箇所を示しているが、本実施の形態に係る電動機1bのインシュレータ7とは異なるインシュレータであることを表している。
すなわち、実施の形態に係る電動機1bのインシュレータ7の方が、図8及び図9に示す態様よりも、フライヤ送り回転範囲25が16°大きくなる。
これにより、インシュレータ7にコイル6を巻き付ける速度が、約2280rpm程度となる。すなわち、本実施の形態に係る電動機1bのインシュレータ7にコイル6を巻き付ける速度は、「図8及び図9に示すように、両方の短手面が水平面に対して傾斜する斜面を有しておらず、且つ、一方の短手面にてコイルを交差させる場合」と比較すると約2.4倍向上している。
[変形例1]
図10は、インシュレータ7の変形例1の概要構成例図である。
本実施の形態では、インシュレータ7の巻付部7cが、第1短手面7c1が形成されている台形部7B及び第2短手面7c2が形成されている台形部7Cを有するものとして説明したが、それに限定されるものではない。
図10に示すように、台形部7B及び台形部7Cの代わりに、縦断面形状が平板状の傾斜形状7Dとしても、台形部7B及び台形部7Cとしたときと同様の効果を得ることができる。
[変形例2]
図11は、インシュレータ7の変形例2の概要構成例図である。
本実施の形態では、台形部7B及び台形部7Cの代わりに、第1突起部7E1及び第2突起部7E2と第1突起部7F1及び第2突起部7F2を形成してもよい。
すなわち、第1短手面7c1には、第1短手面7c1に対して突出するように形成された第1突起部7E1及び第2突起部7E2を形成する。また、第2短手面7c2には、第2短手面7c2に対して突出するように形成された第1突起部7F1及び第2突起部7F2を形成する。
第1突起部7E1はコイル6の曲げ角度が鈍角となる方の長手面である第2長手面7c4側に形成され、第2突起部7E2はコイル6の曲げ角度が鋭角となる方の長手面である第1長手面7c3側に形成されている。すなわち、第1突起部7E1は第1短手面7c1と第2長手面7c4との接続位置に形成されており、第2突起部7E2は第1短手面7c1と第1長手面7c3との接続位置に形成されている。
第1突起部7F1はコイル6の曲げ角度が鈍角となる方の長手面である第1長手面7c3側に形成され、第2突起部7F2はコイル6の曲げ角度が鋭角となる方の長手面である第2長手面7c4側に形成されている。すなわち、第1突起部7F1は第2短手面7c2と第1長手面7c3との接続位置に形成されており、第2突起部7F2は第2短手面7c2と第2長手面7c4との接続位置に形成されている。
なお、第2突起部7E2の方が第1突起部7E1よりも第1短手面7c1に対して突出するように形成され、第2突起部7F2の方が第1突起部7F1よりも第2短手面7c2に対して突出するように形成されている。
次に、コイル6を巻き付ける動作について説明する。
第2短手面7c2側の第2長手面7c4からコイル6を導入してコイル6を反時計回り(図11の符号35参照)でインシュレータ7の巻付部7cの側面に巻き付ける。なお、一層目のコイル6の巻き付け方法について説明するものとし、二層目以降は記載を省略する。
(1C)第2短手面7c2には、第2突起部7F2が形成されているため、コイル6が屈曲し、フライヤ20cを回転させていくと、第1突起部7F1に当接する。この第2突起部7F2に当接してから第1突起部7F1に当接するまでの間に、フライヤ20cをX軸方向に送る。
(2C)フライヤ20cを回転させて第1長手面7c3にコイル6を巻き付ける。なお、フライヤ20cをX軸方向に送る動作は行わない。
(3C)第1短手面7c1には、第2突起部7E2が形成されているため、コイル6が屈曲し、フライヤ20cを回転させていくと、第1突起部7E1に当接する。この第2突起部7E2に当接してから第1突起部7E1に当接するまでの間に、フライヤ20cをX軸方向に送る。
(4C)フライヤ20cを回転させて第2長手面7c4にコイル6を巻き付ける。なお、(2C)と同様にフライヤ20cをX軸方向に送る動作は行わない。
以上(1C)〜(4C)を複数回繰り返すことでインシュレータ7にコイル6を巻き付けることができる。なお、説明は省略したが、上述の(1B)〜(4B)と同様の要領で巻き付けることで第1短手面7c1及び第2短手面7c2のコイル6を交差させることができる。
図11に示すように、台形部7B及び台形部7Cの代わりに、第1突起部7E1及び第2突起部7E2と第1突起部7F1及び第2突起部7F2を形成しても、台形部7B及び台形部7Cとしたときと同様の効果を得ることができる。
本実施の形態では、第1短手面7c1及び第2短手面7c2の両方に、台形状(7B、7C)、傾斜形状(7D)、或いは突起(7E1、7E2、7F1、7F2)を形成した場合を例に説明したが、それに限定されるものではなく、第1短手面7c1及び第2短手面7c2のうちの一方でもよい。ただし、両方に形成した方が、コイル6をインシュレータ7に巻き付ける速度を向上させる効果が大きい。
[本実施の形態に係る電動機1bの有する効果]
本実施の形態に係る電動機1bは、電動機1bが密閉容器1に取り付けられた状態において、インシュレータ7の巻付部7cの第1短手面7c1及び第2短手面7c2に水平面に対して傾斜する斜面が形成されている。このため、第1短手面7c1及び第2短手面7c2におけるフライヤ送り回転範囲25を拡大することができ、コイル6をインシュレータ7に巻き付ける速度を向上させることができる。これにより、電動機1bの生産性が損なわれることを抑制することができる。
本実施の形態に係る電動機1bは、第1短手面7c1及び第2短手面7c2の両方において、任意の層のコイル6とその層に隣接する層のコイル6とが交差するように巻き付けられているので、シャフト1c方向にコイル6が巻き膨む結果、コイル6の形状が俵状となってコイル占積率を確保することができるようになっている。
本実施の形態に係る電動機1bは、第1短手面7c1及び第2短手面7c2の両方において、任意の層のコイル6とその層に隣接する層のコイル6とが交差するように巻き付けられているので、フライヤ20cのノズル20aの送り量を分散させることができ、コイル6をインシュレータ7に巻き付ける速度を向上させることができる。これにより、電動機1bの生産性が損なわれることを抑制することができる。
本実施の形態に係る電動機1bは、第1短手面7c1及び第2短手面7c2に、第1ダミーコイル33及び第2ダミーコイル32が設けられている。すなわち、本実施の形態に係る電動機1bは、巻付部7cに複数の溝などを形成してコイル6を規制する態様を採用していないため、コイル6の径によらないで、コイル6をピッチ方向にずらしながら巻き付けることができ、汎用性を損ねてしまうことを抑制することができるようになっている。
本実施の形態に係る電動機1bは、第1長手面7c3及び第2長手面7c4ではなく、第1短手面7c1及び第2短手面7c2に第1ダミーコイル33及び第2ダミーコイル32が設けられているので、インシュレータ7の短手方向に対応する厚みが大きくなってしまうことを抑制することができ、コイル占積率を確保することができるようになっている。
1 密閉容器、1a1 上シェル、1a2 下シェル、1b 電動機、1c シャフト、1d 圧縮機構、1e 軸受、1f 吐出パイプ、1g 吸入パイプ、1h 液だめ容器、2 ステータ、3 ローター、5 コア、6 コイル、6a コイル下側部分、6b コイル上側部分、6c コイル側面部分、6c1 最内層、6c2 層、6d コイル側面部分、7 インシュレータ、7A 外周部、7B 台形部、7C 台形部、7D 傾斜形状、7E1 第1突起部、7E2 第2突起部、7F1 第1突起部、7F2 第2突起部、7a インシュレータ下部、7b インシュレータ上部、7c 巻付部、7c1 第1短手面、7c2 第2短手面、7c3 第1長手面、7c4 第2長手面、7d 内周部、8 マグメイト(登録商標)、9 リード線、10 ジャンパー線、20a ノズル、20b プーリー、20c フライヤ、20e 空シャフト、22 チャック、23 ノズル回転軌道線、25 フライヤ送り回転範囲、32 第2ダミーコイル、33 第1ダミーコイル、100 圧縮機、H 水平線、L1 延長線、L2 延長線、α 傾斜角。

Claims (9)

  1. 回転自在に設けられたローターと、
    電磁鋼板で構成されるコア、前記コアに装着されるインシュレータ、及び、前記インシュレータを介して前記コアに複数層巻き付けられるコイルを有し、前記ローターを回転させるステータと、
    を備え、
    前記インシュレータは、
    前記コイルがピッチ方向にずれながら巻き付けられる一対の対向する短手面と、
    前記短手面の端部側に形成され、前記コイルが一方の前記短手面側から他方の前記短手面側に向かう方向に平行に巻き付けられる一対の対向する長手面とを有し、
    前記短手面は、
    巻き付けられている前記コイルと、前記長手面に直交する方向との間に傾斜角が設けられるように形成されている
    ことを特徴とする電動機。
  2. 一方の前記短手面及び他方の前記短手面の少なくとも一方で、
    隣接する層の前記コイルが互いに交差するように前記コイルが前記インシュレータに巻き付けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の電動機。
  3. 前記短手面には、
    一方の前記長手面側から他方の前記長手面側にかけて傾斜面が形成されている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電動機。
  4. 一方の前記短手面及び前記他方の前記短手面の両方に、前記傾斜面が形成されている
    ことを特徴とする請求項3に記載の電動機。
  5. 前記短手面は、
    前記コイルの曲げ角度が鈍角となる方の前記長手面側に形成され、前記短手面に対して突出している第1突起部と、
    前記コイルの曲げ角度が鋭角となる方の前記長手面側に形成され、前記第1突起部よりも前記短手面に対して突出している第2突起部とを有する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電動機。
  6. 一方の前記短手面及び前記他方の前記短手面の両方に、前記第1突起部及び前記第2突起部が形成されている
    ことを特徴とする請求項5に記載の電動機。
  7. 一方の前記短手面に設けられ、一方の前記短手面の前記コイルがピッチ方向にずれるように前記コイルを位置決めする第1ダミーコイルを有する
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の電動機。
  8. 他方の前記短手面に設けられ、他方の前記短手面の前記コイルがピッチ方向にずれるように前記コイルを位置決めする第2ダミーコイルを有し、
    前記第1ダミーコイル及び前記第2ダミーコイルは、
    前記第1ダミーコイルによる前記コイルの前記ピッチ方向のずれと、前記第2ダミーコイルによる前記コイルの前記ピッチ方向のずれとをあわせると、前記コイルが1ピッチずれるように形成されている
    ことを特徴とする請求項7に記載の電動機。
  9. 前記第1ダミーコイル及び前記第2ダミーコイルは、
    それぞれ前記コイルが半ピッチずつずれるように形成されている
    ことを特徴とする請求項8に記載の電動機。
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