JP2014165316A - カーボンナノチューブを用いた発光素子及びカーボンナノチューブ薄膜トランジスタ兼用発光素子 - Google Patents

カーボンナノチューブを用いた発光素子及びカーボンナノチューブ薄膜トランジスタ兼用発光素子 Download PDF

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Abstract

【課題】
一組の電極間に電界発光材料を配置した発光素子において、十分な発光強度を得ること。
【解決手段】
本発明の発光素子は、所定の間隔をあけて形成された第1の電極および第2の電極を有し、前記第1電極と第2電極間にカーボンナノチューブ分散ネットワークが形成された発光素子であって、前記カーボンナノチューブ分散ネットワーク上に電界発光材料が形成されている。またカーボンナノチューブ分散ネットワークの上または下にゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成すると、カーボンナノチューブ薄膜トランジスタ兼用の発光素子になる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、カーボンナノチューブ(CNT:Carbon Nano Tube)を用いた発光素子及びカーボンナノチューブ薄膜トランジスタ兼用発光素子に関する。
発光素子として、有機電界発光材料(有機EL(Electroluminescence)材料)を用いた、有機電界発光素子(有機EL素子)の開発が進められている。有機EL素子は、一般的に縦方向(基板に対して垂直方向)に配置された1対の電極間に有機EL材料を含有する発光層を挟み込む構造で製造され、電極間の距離は、数十〜数百nm程度が一般的である。
図12は一般的な有機EL素子の断面図である。基板120上に形成した有機EL素子は、電極121と電極122の間に発光材料125を挟み込んだ構造である。有機EL素子の場合、素子に電流を流す必要があるため、電極121、電極122はどちらかが陽極でもう一方が陰極である。
図12の発光材料125は、非常に簡便にあらわした模式図であり、発光効率を高めるために、実際には複数層からなる発光層を形成する場合が多い。複数からなる発光層の場合、陽極に近い側からホール注入層、ホール輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層などが、形成される。1つの材料が複数の機能を兼ねることができる場合には、これらの層は省略され、より少ない層で素子を形成することも多い。
電極材料としては、発光層にホールもしくは電子を注入することができれば、特に材料に限定はされないが、一般的には、金、銀、銅などの金属材料や、ITO(Indium Tin Oxide:酸化インジウム錫合金)などの無機酸化導電材料を用いることが多い。また、前述のように、素子から発光を取り出すことが必要であるため、どちらかの電極に光透過性を持たせる場合が多く、この場合には、ITOなどの透明導電材料を用いることが多い。一般的な有機発光素子の場合、電極間距離は数十〜数百nmである。
この一般的な有機EL素子の製造方法としては、現在のところ、真空蒸着法やスパッタ法などの真空製膜プロセスを用いることが多い。より低コストな印刷プロセスを用いた製造方法も検討されているが、複数の層しかも、化学的には溶解性など類似の性質を有する有機層を重ねて製膜することが必要であるため、重ね塗りに対応可能な材料インクの開発が必要であり、工業的に十分適用が可能な印刷プロセスでの製造は開発にいたっていないのが現状である。
一方、カーボンナノチューブは、グラフェンシートを円筒状に丸めた構造を有しており、一般的には、ストローもしくは麦わら状の構造を有している。カーボンナノチューブは単一のチューブからなるシングルウォールカーボンナノチューブ(SWCNT)、直径の異なる2本のチューブが積層した構造のダブルウォールカーボンナノチューブ(DWCNT)、直径の異なる多数のチューブが積層した構造のマルチウォールカーボンナノチューブ(MWCNT)に分類され、そのそれぞれの構造において特徴を活かした応用研究が進められている。
たとえば、SWCNTは、グラフェンシートの巻き方により半導体特性を有する構造が存在し、高い移動度が期待されることから、薄膜トランジスタ(TFT)への応用が期待され活発に研究が進められている。たとえば、S.J.Tansら、NATURE、393号、49頁、1998年、R.Martelら、Appl.Phys.Lett.、73巻、17号、2447頁、1998年、S.Windら、Appl.Phys.Lett.、80巻、20号、3817頁、2002年、K.Xiaoら、Appl.Phys.Lett.、83巻、1号、150頁、2003年などの報告では、カーボンナノチューブを用いたTFTがシリコンもしくはシリコン以上の性能を有することが示されている。
カーボンナノチューブをチャネルの半導体材料として用いる場合、カーボンナノチューブを1本、数本または多数本分散させてTFTを製造することになる。このうちカーボンナノチューブを少数本用いる場合、一般的にカーボンナノチューブの長さが1μm程度もしくはそれ以下のものが多いため、TFTを作る際に微細加工が必要となり、ソース電極、ドレイン電極間いわゆるチャネル長をサブミクロンスケールで製造する必要がある。
これに対して、カーボンナノチューブを多数本用いる場合、カーボンナノチューブ分散ネットワーク(以下カーボンナノチューブネットワーク、CNTネットワークと略す)をチャネルとして利用するため、チャネル長を大きくすることが可能となり、簡便に製造することが出来るようになる。多数本のカーボンナノチューブを分散させてTFTを製造する報告例としてはS.Kumarら、Appl.Phys.Lett.、89巻、143501頁、2006年などが挙げられる。
また、DWCNTやMWCNTの場合、高い電気伝導性を示すため、電極材料や配線材料、帯電防止膜、透明電極への応用が期待され研究が進められている。
カーボンナノチューブを多数本分散させて薄膜を形成させるためには、カーボンナノチューブの溶液や分散液を用いると容易に薄膜を形成させることが出来る。N.Saranら、J.Am.Chem.Soc.、126巻、4462頁、2004年、Z.Wuら、SCIENCE、305号、1273頁、2004年、M.Zhangら、SCIENCE、309号、1215頁、2005年、Y.Zhouら、Appl.Phys.Lett.、88巻、123109頁、2006年などにカーボンナノチューブの薄膜を溶液、分散液から形成する方法が報告されている。
半導体層の材料としてカーボンナノチューブを使用し、カーボンナノチューブの薄膜を溶液、分散液をもちいた工程で形成することにより、素子・デバイス、製品の基板、材料もガラスなどの硬い材料はもちろんのこと、樹脂やプラスチックを適用することで素子、デバイス、製品全体にフレキシブル性を持たせることが可能となる。さらに、塗布プロセスを採用することができるため、塗布プロセス、印刷プロセスを適用した製造方法により素子・デバイス、製品の低コスト化を実現できる可能性を有している。
再公表特許WO2008/062642
S.J.Tansら、NATURE 393号、49頁、1998年 R.Martelら、Appl.Phys.Lett.、73巻、17号、2447頁、1998年 S.Windら、Appl.Phys.Lett.、80巻、20号、3817頁、2002年 K.Xiaoら、Appl.Phys.Lett.、83巻、1号、150頁、2003年 S.Kumarら、Appl.Phys.Lett.、89巻、143501頁、2006年 N.Saranら、J.Am.Chem.Soc.、126巻、4462頁、2004年 Z.Wu、SCIENCE、305号、1273頁、2004年 M.Zhangら、SCIENCE、309号、1215頁、2005年 Y.Zhouら、Appl.Phys.Lett.、88巻、123109頁、2006年
有機EL材料からの発光は、球状に全方位に光が放出されるが、基板の表側もしくは裏側に光を取り出すことが一般的であるため、一方を光透過性電極で製造しないと発光を取り出すことができない。さらに、最近では、製造コストの低減、大面積デバイス化の要求から印刷プロセスを用いた製造方法で素子を製造することが求められているが、複数層を重ねて印刷することは後から塗布したインクの溶媒で、先に形成されている層を溶解したりするなどの問題があり、技術的に困難な状況である。
図13及び図14は印刷プロセスの適用を比較的容易とし、かつ発光を取り出すために透明電極を必要としない、横型配置の有機発光素子の平面図および断面図である。基板130上に電極131,132を離して形成し、電極131,132間に発光材料135を形成する。発光部位の上下に電極を必要としないため、電極に透明電極を用いなくても、電極131と132の間から発光を取り出せると考えられるが、通常、電極間距離は数μm(印刷形成であるとすると数十μm)であり、距離が長すぎて、素子内に十分な電流を流すことができず、発光素子として機能しないことが多い。
また特許文献1(再公表特許WO2008/062642)には、有機EL素子とその駆動素子を集積化したものが記載されている。この素子は、有機物などの発光層を、イオン化ポテンシャルが小さいドナーを内包させた単層カーボンナノチューブ陰極とアクセプタを内包させたカーボンナノチューブ陽極で挟んだ構造の有機EL発光素子である。さらに、前記単層カーボンナノチューブ陰極をソース電極またはドレイン電極とし、チャネル層、ドレイン電極またはソース電極を設けた駆動用TFTを有する。
しかしこの有機EL素子は、多くの層を積層するため構造が複雑になり、製造コストが高くなる。
本発明の目的は、一組の電極間に電界発光材料を配置した発光素子において、十分な発光強度を得ることである。
本発明の、カーボンナノチューブを用いた発光素子は、所定の間隔をあけて形成された第1の電極および第2の電極を有し、前記第1電極と第2電極間にカーボンナノチューブ分散ネットワークが形成された発光素子であって、前記カーボンナノチューブ分散ネットワーク上に電界発光材料が形成されていることを特徴とする。
また本発明のカーボンナノチューブ薄膜トランジスタ兼用の発光素子は、第3の電極および絶縁体層がこの順に積層され、絶縁体層上に所定の間隔をあけて形成された第1の電極および第2の電極を有し、前記第1電極と前記第2電極間の前記絶縁体層上にカーボンナノチューブ分散ネットワークが形成され、前記カーボンナノチューブ分散ネットワーク上に電界発光材料が形成されていることを特徴とする。
また本発明のカーボンナノチューブ薄膜トランジスタ兼用発光素子は、所定の間隔をあけて形成された第1の電極および第2の電極を有し、前記第1電極と第2電極間にカーボンナノチューブ分散ネットワークが形成され、前記カーボンナノチューブ分散ネットワーク上に電界発光材料が形成され、前記電界発光材料上に絶縁体層と第3電極がこの順に形成されていることを特徴とする。
本発明の発光素子の製造方法は、基板上に第1,第2の電極を形成し、その上にカーボンナノチューブインクを塗布してカーボンナノチューブ分散ネットワークを形成し、電界発光材料を溶媒に溶解させたインクをインクジェットヘッド装置から前記基板に噴霧して前記カーボンナノチューブ分散ネットワーク上に電界発光材料を形成することを特徴とする。
さらに、本発明のカーボンナノチューブ薄膜トランジスタ兼用の発光素子の製造方法は、基板上にゲート電極及びゲート絶縁膜をこの順に形成し、前記ゲート絶縁膜上に前記ゲート電極を挟んで第1,第2の電極を形成し、その上にカーボンナノチューブインクを塗布してカーボンナノチューブ分散ネットワークを形成し、電界発光材料を溶媒に溶解させたインクをインクジェットヘッド装置から前記基板に噴霧して前記カーボンナノチューブ分散ネットワーク上に電界発光材料を形成することを特徴とする。
本発明の発光素子によると、電極間の間においても電界発光材料に基づく発光が効率よく得られる。また本発明のカーボンナノチューブ薄膜トランジスタ兼用の発光素子では、簡単な構造で薄膜トランジスタと発光素子の両方の機能を持つ素子を得ることができる。さらに本発明の製造方法では、製膜に印刷プロセスを用いることが可能で、その場合低コスト、大面積で製造できる。
一般的なCNT薄膜トランジスタにおけるCNTチャネル部の平面図である。 図1の一般的なCNT薄膜トランジスタにおけるCNTチャネル部の断面図である 第1の実施形態のカーボンナノチューブ含有発光素子の平面図である。 第1の実施形態のカーボンナノチューブ含有発光素子の断面図である。 第1の実施形態のカーボンナノチューブ含有発光素子の発光を示す平面図である。 一般的なCNT薄膜トランジスタの平面図である。 一般的なCNT薄膜トランジスタの断面図ある。 一般的なCNT薄膜トランジスタの断面図である。 第2の実施形態のカーボンナノチューブ薄膜トランジスタ兼用の発光素子を示す平面図である。 第2の実施形態の、ボトムゲート型カーボンナノチューブ薄膜トランジスタ兼用の発光素子を示す断面図である。 第2の実施形態の、トップゲート型カーボンナノチューブ薄膜トランジスタ兼用の発光素子を示す断面図である。 一般的な有機EL素子の断面図である。 横型配置の有機発光素子の平面図である。 図12の横型配置の有機発光素子の断面図である。
(第1の実施形態:カーボンナノチューブ含有発光素子)
本発明者らは、上述の課題を解決するために鋭意検討した結果、平面状に配置された一組の電極間にCNTをランダムに配置させ、半導体性CNTの結合を利用したCNT薄膜トランジスタと、金属性CNTを発光材料の電極として利用した発光素子を同時に得ることができ、さらに本実施形態の素子は印刷プロセスで容易に製造することができることを見出した。
図1及び2は、一般的なCNT薄膜トランジスタにおけるCNTチャネル部の平面図及び断面図を示す。ただし図1,2はゲート絶縁体層とゲート電極の形成前の状態である。基板110上に電極111と電極112を離して形成し、両電極間にCNT分散ネットワークを含む薄膜を形成する。
CNTネットワークをトランジスタとして利用するためには、半導体性CNT30が電極間で結合する濃度と、金属性CNT40が電極間結合しない濃度の範囲で使用する。この濃度範囲では、図1及び2の半導体性CNT30は電極間を直接橋渡しするが、金属性CNT40はチャネル内のどこかで切断されている。金属性CNT40が直接結合してしまうと、電極間の短絡が生じ、トランジスタとして動作しない。
そのため、トランジスタとして動作しているCNTチャネル内は、図1及び2のようなモデルの状態(金属性CNT40は素子内で断線し、使用したCNT中の金属成分の割合に応じて、切断箇所が存在する)である。
本実施形態の発光素子では、この切断された金属性CNT40を発光材料の電極として利用する。図3及び4は図1,2の状態のCNTネットワーク上に発光材料125を形成した発光素子100(以下これをカーボンナノチューブ含有発光素子と呼ぶことがある)の平面図及び断面図である。これは図1,2で示したCNT薄膜トランジスタのチャネル構造に有機EL材料(発光材料125)を重ねて積層したものである。本実施形態の発光素子100の場合、金属性CNT40の端部(図3、4の端部20及び端部21)の距離は、図3から明白なように、電極111,112の間よりもはるかに短い距離である。そのため、図13,142に示した横型配置の発光素子と比較して、同じ横型配置でも発光材料内の電荷移動、再結合が起こりやすく、図5のように十分な発光を得ることができる。
さらに、CNTネットワークは電極111,112の間にまんべんなく広がっており、発光できる金属性CNT同士の接近している部位は素子内に広く、均一に存在するため、素子全体として発光を確認することが出来る。CNT中の金属成分の含有量は、市販されているCNT材料中の金属含有量の33%程度で十分機能を実現することができ、1%〜40%程度の含有量が本発明の効果を実現するのに適した範囲である。
金属性CNT含有量が少ない場合(1〜10%程度)、CNT全体の密度を上げることができ、素子全体として電流量を増やすことができる。1%よりも少ない場合、金属性CNT同士の接近部位が極端に少なくなるため、発光箇所も減ってしまい、素子全体の発光強度が小さくなってしまう。一方、金属性CNT含有量が40%を超える場合には、半導体性CNTが電極間で結合形成するよりも、金属成分だけで電極間の結合形成が発生し、素子全体として短絡してしまう。
本実施形態9,10で用いられる、電極材料、基板材料等は、一般的なCNT薄膜トランジスタと同様な材料を用いることができ、電極形成プロセスもCNT薄膜トランジスタと同様のプロセスで形成することができる。発光層の材料としては、一般的な有機EL材料を用いることができる。発光材料として用いる有機EL材料としては、N,N‘−ジナフチル−N,N’−ジフェニルベンジジン(α−NPD)などの低分子蛍光材料や、有機イリジウム錯体などのような燐光材料、トリフェニルアミン骨格などを主鎖に含有する高分子材料を用いることができる。
有機EL材料の製膜方法としては、材料に応じて、真空蒸着法や、インクを用いたスピンコート法、インクジェットなどの印刷方法などを用いることができ、特に限定されない。製膜方法として印刷プロセスを用いた場合には、低コストでデバイスを製造することが可能となり、さらに大面積デバイスを容易に製造することが可能となり、工業的に非常に有用である。
(第2の実施形態:CNT薄膜トランジスタ兼用発光素子)
第1の実施形態の発光素子は二端子素子であった。しかし第1の実施形態の構造に、ゲート電極とゲート絶縁膜を追加すると、発光素子とCNT薄膜トランジスタを兼ねた素子となり、さらに効果的である。
図6、7、8は一般的なCNT薄膜トランジスタの平面図及び断面図である。図7はCNTネットワークの下にゲート絶縁膜164,更に下にゲート電極168を有するボトムゲート型、図8はCNTネットワーク上にゲート絶縁膜164をその上にゲート電極169を有するトップゲート型である。基板160,電極161,162は図3〜5と同じである。ゲート電極に電圧を印加し、電極161をソース電極、電極162をドレイン電極として用いた場合には、この素子を薄膜トランジスタ素子として用いることができる。
図9は、本実施形態のCNT薄膜トランジスタ兼用の発光素子を示す平面図、図10,11は同じく断面図である。図10はCNTネットワークの下にゲート絶縁膜167,更に下にゲート電極166を有するボトムゲート型、図11はCNTネットワーク上にゲート絶縁膜167をその上にゲート電極169を有するトップゲート型である。
図9、10,11は基本的に図6,7,8の構造に発光材料195を設けたものである。CNTネットワークをチャネル材料として用いることにより、一般的な薄膜トランジスタよりも高速にかつ大電流を流すことが可能となり、有機発光素子を駆動することが十分に可能な特性を持たせることができる。一方、電極161を陽極として用い、電極162を陰極として用いることにより、図1,2,3,説明した高性能の有機発光素子として動作させることができる。ゲート電極が不透明な素子の場合、ゲート電極の反対側から、発光を取り出すことができ、ゲート電極に透明電極を用いる場合には、両面発光素子としても利用することができる。
有機発光素子を発光デバイスとして用いる場合には、発光素子へ導入する電流を別途設けた薄膜トランジスタで駆動することが一般的であり、発光素子の構造、トランジスタの構造を別々に設計し、最適な配置にすることが必要であるが、本実施形態の素子の場合、まったく同一の構造を配置することで、電流の制御、発光のふたつの機能を発現させることができるためデバイス構造そのものが非常に簡便となり、デバイス設計、プロセスが容易となる。製造面においても、複雑な積層構造を有さないため、印刷プロセスへの適用が容易であり、特に有機層同士の重ねあわせがほとんど存在しないため、印刷による重ね合わせも複雑なインク設計を必要としないで実現することができる。
ここでCNTネットワークに用いるCNTついて説明する。CNTのランダムネットワークを利用した、CNT薄膜トランジスタを効率よく製造するためには、単層CNTを用いるとよい。CNTは、製造する時の条件に応じて、CNTが一本単独のままで製造される単層CNT(Single Wall CNT:SWCNT)と、単層CNTが木の年輪のように複数重なった構造を有する多層CNT(Multi Wall CNT:MWCNT)の大きく分けて2種類のCNTの形状が存在する。
また、CNTは、グラフェンシートの一部分が結合し、ストロー状になった構造を有しているが、結合する部分に応じて、電気的に半導体の性質を有するものと、金属の性質を有するものの2種類のCNTが存在する。半導体の性質を有するか、金属の性質を有するかは、CNTの構造に依存し、現在の一般的なCNTの製造方法では、半導体性CNTと金属性CNTを作り分けることは非常に困難であり、製造されたCNTのうち、3分の2が半導体性を示し、3分の1が金属性を示す。SWCNTの場合、一本ずつのCNTが半導体か金属のどちらかを示し、製造後に分離することも可能である。
一方、MWCNTの場合、それぞれの層を構成するCNTが半導体か金属の性質を示すため、複数のCNTが重なったMWCNTでは、全体として金属性を示すことが一般的である。従って、CNT薄膜トランジスタを製造するためには、SWCNTを用いる。
SWCNTを用いたCNT薄膜トランジスタにおいて、金属成分の含有率がトランジスタの性能を決定することになる。金属性のCNTの含有率が高すぎると、トランジスタの電極間で電気的な短絡を引き起こし、トランジスタの歩留まりは非常に低いものとなってしまう。そのため、前述のように、SWCNTの製造後に金属成分の分離を行うことも行われているが、金属成分を完全に除去することは非常に困難で、数%〜10%程度の金属成分が残留することが一般的である。
金属成分が含有したままで、トランジスタとして動作させるためには、金属成分同士が電極間を直接結合しないような濃度(チャネル内のCNT密度)でトランジスタを製造することが必要で、この場合、トランジスタ内の半導体性CNTと金属性CNTの結合は図1に示すような配置とすると、トランジスタ特性を示す、CNT薄膜トランジスタを得ることができる。
CNT薄膜トランジスタを構成するゲート電極の大きさは、チャネルと同じ大きさであると効率よくトランジスタ動作させることができるが、チャネルより小さくても大きくてもトランジスタとして動作させることは可能である。ゲート電極の材料としては、電気抵抗が低い材料であれば特に限定されず、一般的には、金、銀、銅などの金属材料や、ITOなどの酸化物導電材料、PEDOT/PSS(Poly(3,4ethylenedioxythiophene):styrenesulfonate、水分散ポリチオフェン誘導体)のような有機導電材料を用いることができる。
ゲート電極の製造方法としては、一般的な薄膜形成手法を用いることができ、真空プロセスである蒸着、スパッタなどの手法や、スクリーン印刷、反転印刷、インクジェットのような印刷プロセスを用いることも可能である。
また、ゲート電極とCNTチャネルの間にはゲート絶縁膜を有する。ゲート絶縁膜は、ゲート電極と半導体チャネル、ゲート電極と図3〜5の電極111,112とが短絡しないために配置する。このゲート電極と、チャネル・電極111,112が短絡しなければ、どのような形状を有していてもよい。ゲート絶縁膜の材料としては、二酸化珪素(SiO2)、珪素のチッ化膜(SiON)などのような無機酸化物、金属の酸化物(アルミナや、酸化銀など)、ポリイミドやアクリル樹脂のような有機絶縁ポリマーなどを用いることができる。ゲート絶縁膜の製造方法としては、一般的な薄膜形成手法を用いることができ、真空プロセスである蒸着、スパッタなどの手法や、スクリーン印刷、反転印刷、インクジェットのような印刷プロセスを用いることも可能である。
チャネル材料としてのCNTは前述のようにSWCNTを用いるが、SWCNTの製造方法としては、CVD法やレーザーアブレーション法等種々存在し、どの製造方法で製造したSWCNTでも利用でき、製造方法に限定されない。SWCNTの直径は、0.5〜2.0nmのものを用いることが一般的であるが、SWCNTの直径が細くなりすぎると、炭素炭素結合歪みが大きくなり化学的に不安定になり、また、直径が太くなりすぎるとSWCNTの金属性が増大してくるため、トランジスタとして用いるためには、特に0.7〜1.2nmのものが望ましい。SWCNTの長さは、0.5〜10μmのものを用いることが一般的であるが、短くなりすぎると、SWCNT同士の結合が形成しにくくなり、また、長くなりすぎると、金属性CNT同士の結合が発生しやすくなり、発光が得にくくなるため、特に0.7〜2.0μmのものが望ましい。
SWCNT薄膜の形成方法としては、薄膜を均一に形成することが出来れば溶液プロセスやドライプロセス等の方法いずれでも限定されないが、複数のSWCNTの薄膜を均一に形成する場合には、溶液からの作製が望ましい。溶液からカーボンナノチューブの薄膜を形成する場合、塗布に用いるカーボンナノチューブインクのカーボンナノチューブの含有量は特に限定されない。カーボンナノチューブの含有量が10%を超えると、インク組成物そのものが粘ちょう性を増し、ペースト状になってくる。印刷特にインクジェット装置の利用を考慮した場合、1%程度までの濃度が扱いやすい。
電極111,112,161,162は、薄膜トランジスタに用いる場合、それぞれどちらかをソース電極、もう一方をドレイン電極として用いる。電極111,112,161,162に夫々用いることが可能な材料としては、酸化インジウム錫合金(ITO)、酸化錫(NESA)、金、銀、白金、銅、インジウム、アルミニウム、マグネシウム、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、アルミニウム−リチウム合金、アルミニウムースカンジウムーリチウム合金、マグネシウム−銀合金等の金属や合金の他、導電性ポリマーなどの有機材料が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
電極111,112,161,162の作製方法としては、真空蒸着法、スパッタ法、エッチング法、リフトオフ等通常の電極形成プロセスを利用でき、特に限定されない。また、導電性ポリマーのような有機材料を電極として使用する場合には、スピンコート法、ディップ法等の溶液プロセスさらには、スクリーン印刷、反転印刷、インクジェットのような印刷プロセスを用いることもでき、この場合にも特に限定されない。
また、これらの素子・要素を保持するために基板を用いることが一般的であるが、基板として用いることが可能な材料としては、ガラス、シリコン等の無機材料やアクリル系樹脂のようなプラスチックなどその上に形成されるカーボンナノチューブ薄膜トランジスタを保持できる材料であれば特に限定はされない。また、基板以外の構成要素によりカーボンナノチューブ薄膜トランジスタの構造を十分に支持し得る場合には、使用しない事も可能である。
以下の実施例でより具体的に説明する。
(実施例1)
本実施例では、図3,4のカーボンナノチューブ含有発光素子100を以下の手順で作製した。まず、基板110(ポリイミド基板)上に金属マスクを通して、マグネシウム−銀合金を100nmの膜厚でライン/スペース=100μm/100μmの大きさでストライプ状に製膜して、電極111,112を形成した。
引き続き、カーボンナノチューブ(CNI社,purifiedグレード)をジクロロエタン中に5ppm混合し、超音波装置で1時間処理し、単分散化させ、さらに超遠心分離装置で20分処理し、触媒金属などの不純物を取り除いたカーボンナノチューブインクを作製し、スピンコート法(2000rpm、60秒)により、カーボンナノチューブ薄膜を形成した。本実施例では、スピンコート法塗布のため、カーボンナノチューブのパターニングは行わなかった。この状態が図1,2である。
次に最後に、N,N‘−ジナフチル−N,N’−ジフェニルベンジジン(α−NPD)を、パターニング用の金属マスクを用いた真空蒸着法で製膜して発光材料115とし、カーボンナノチューブ含有発光素子100を得た。この状態が図3,4である。
作製したカーボンナノチューブ含有発光素子100について、電源装置を用いて、電極111および電極112間に10Vの電圧を印加した。その結果、素子全体から、緑色のN,N‘−ジナフチル−N,N’−ジフェニルベンジジン(α−NPD)由来の発光が観測され、下記比較例1と比較して、本発明の効果が確認された。
(比較例1)
比較例1では、実施例1のCNTを製膜しない以外は、実施例1とまったく同様の手順で発光素子を製造した。
作製した発光素子について、電源装置を用いて、電極111および電極112間に10Vの電圧を印加したが、素子からは、発光は全く観測されなかった。
(実施例2)
本実施例2では、図3,4のカーボンナノチューブ含有発光素子100を、印刷プロセスを用いて、以下の手順で作製した。まず、ポリイミド基板110上に、ナノ銀インクを用い、反転印刷法を用いて、銀薄膜を200nmの膜厚でライン/スペース=100μm/100μmの大きさでストライプ状に製膜して、電極111及び電極112を形成した。
引き続き、カーボンナノチューブ(CNI社,purifiedグレード)をジクロロエタン中に5ppm混合し、超音波装置で1時間処理し、単分散化させ、さらに超遠心分離装置で20分処理し、触媒金属などの不純物を取り除いたカーボンナノチューブインクを作製し、インクジェット法(インクジェット装置はリコー社製、GEN4ヘッドを使用)により、電極111及び電極112間にカーボンナノチューブ薄膜を形成した。図1,2はこの状態を示す。
最後にN,N‘−ジナフチル−N,N’−ジフェニルベンジジン(α−NPD)をジクロロベンゼンに溶解し、インクジェット法(インクジェット装置はリコー社製、GEN4ヘッドを使用)でCNTネットワーク上に製膜して発光材料115とし、図3,4に示すようなカーボンナノチューブ含有発光素子100を得た。
作製したカーボンナノチューブ含有発光素子100について、電源装置を用いて、電極111
および電極112間に15Vの電圧を印加した。その結果、素子全体から、緑色のN,N‘−ジナフチル−N,N’−ジフェニルベンジジン(α−NPD)由来の発光が観測され、下記比較例2と比較して、本発明の効果が確認された。
(比較例2)
比較例2では、実施例2のCNTを製膜しない以外は、実施例2とまったく同様の手順で発光素子を製造した。
作製した発光素子について、電源装置を用いて、電極111および電極112間に15Vの電圧を印加したが、素子からは、発光は全く観測されなかった。
(実施例3)
本実施例では、図9,10のCNT薄膜トランジスタ兼用発光素子300を以下の手順で作製した。まず、ポリイミド基板160上にクロミウムを真空蒸着法により100nmの膜厚で製膜してゲート電極166とした。次いで、このゲート電極上に、クロロホルムにポリアクリル酸アミドを1.5wt%溶解させた溶液を用いてスピンコート法(2000rpm、60秒)によって500nmの膜厚に製膜し、これをゲート絶縁膜167とした。更に、このゲート絶縁膜上に、金属マスクを通して、マグネシウム−銀合金を100nmの膜厚でライン/スペース=100μm/100μmの大きさでストライプ状に製膜して、電極161,162を形成した。
引き続き、カーボンナノチューブ(CNI社,purifiedグレード)をジクロロエタン中に5ppm混合し、超音波装置で1時間処理し、単分散化させ、さらに超遠心分離装置で20分処理し、触媒金属などの不純物を取り除いたカーボンナノチューブインクを作製し、スピンコート法(2000rpm、60秒)により、カーボンナノチューブ薄膜を形成した。最後にN,N‘−ジナフチル−N,N’−ジフェニルベンジジン(α−NPD)をパターニング用の金属マスクを用いた真空蒸着法で製膜して発光材料195とし、図9,10に示すようなCNT薄膜トランジスタ兼用発光素子300を得た。
作製したCNT薄膜トランジスタ兼用発光素子300について、電源装置を用いて、電極161および電極162間に15Vの電圧を印加した。その結果、素子全体から、緑色のN,N‘−ジナフチル−N,N’−ジフェニルベンジジン(α−NPD)由来の発光が観測され、下記比較例3と比較して、発明の効果が確認された。
さらに、電極161をソース電極、電極162をドレイン電極として、電極162に−2Vの電圧を印加し、ゲート電極166に−50Vから+50Vまでの電圧(1Vステップ)を掃引させたところ、電極162からのドレイン電流は−4.3μAから−21pAまで変化し、カーボンナノチューブ含有発光素子がCNT薄膜トランジスタとしても動作することを確認できた。
(比較例3)
比較例3では、実施例3のCNTを製膜しない以外は、実施例3とまったく同様の手順で発光素子を製造した。
作製した発光素子について、電源装置を用いて、電極1および電極2間に10Vの電圧を印加したが、素子からは、発光は全く観測されなかった。
(実施例4)
実施例4では、図9,10のCNT薄膜トランジスタ兼用発光素子300を、印刷プロセスを用いて以下の手順で作製した。まず、ポリイミド基板160上に銀ペーストインクを用いて、スクリーン印刷法により200nmの膜厚で製膜してゲート電極166とした。次いで、このゲート電極上に、クロロホルムにポリアクリル酸アミドを15wt%溶解させた溶液を用いてスクリーン印刷法によって500nmの膜厚に製膜し、これをゲート絶縁膜164とした。更にこのゲート絶縁膜164上に、ナノ銀インクを用い、反転印刷法を用いて、銀薄膜を200nmの膜厚でライン/スペース=100μm/100μmの大きさでストライプ状に製膜して、電極161、162を形成した。電極161をソース電極、電極162をドレイン電極とした。
引き続き、カーボンナノチューブ(CNI社,purifiedグレード)をジクロロエタン中に5ppm混合し、超音波装置で1時間処理し、単分散化させ、さらに超遠心分離装置で20分処理し、触媒金属などの不純物を取り除いたカーボンナノチューブインクを作製し、インクジェット法(リコー社製、GEN4ヘッドを使用)により、電極1,2間にカーボンナノチューブ薄膜を形成した。最後にN,N‘−ジナフチル−N,N’−ジフェニルベンジジン(α−NPD)をジクロロベンゼンに溶解し、インクジェット法(リコー社製、GEN4ヘッドを使用)でCNTネットワーク上に製膜して発光材料195とし、図9,10に示すようなCNT薄膜トランジスタ兼用発光素子300を得た。
作製したカーボンナノチューブ含有発光素子300について、電源装置を用いて、電極1および電極2間に15Vの電圧を印加した。その結果、素子全体から、緑色のN,N‘−ジナフチル−N,N’−ジフェニルベンジジン(α−NPD)由来の発光が観測され、下記比較例4と比較して、発明の効果が確認された。
さらに、電極161をソース電極、電極162をドレイン電極として、電極162に−2Vの電圧を印加し、ゲート電極に−50Vから+50Vまでの電圧(1Vステップ)を掃引させたところ、電極162からのドレイン電流は、−530nAから、−112pAまで変化しカーボンナノチューブ含有発光素子が薄膜トランジスタとして動作することを確認できた。
(比較例4)
比較例4では、実施例4のCNTを製膜しない以外は、実施例3とまったく同様の手順で発光素子を製造した。
作製した発光素子について、電源装置を用いて、電極161及び電極162間に10Vの電圧を印加したが、素子からは、発光は全く観測されなかった。
なお図11に示すようなトップゲート型のCNT薄膜トランジスタ兼用発光素子400は、図3,4のカーボンナノチューブ含有発光素子100の上に、ゲート絶縁膜167、その上にゲート絶縁膜169をこの順に形成する。
以上述べた実施例では電極111(161)と112(162)の距離は100μmとしたが、図3、4等に示したように1〜数十μmでもよい。また実施形態と実施例では、発光材料として有機EL材料を用いたが、無機電界発光材料を用いることもできる。
以上、本発明をその好適な実施形態及び実施例に基づいて説明したが、本発明に係るカーボンナノチューブ含有発光素子は、上記実施形態例の構成にのみ限定されるものではなく、上記実施形態及び実施例の構成から種々の修正及び変更を施したカーボンナノチューブ含有発光素子、CNT薄膜トランジスタ兼用発光素子も、本発明の範囲に含まれる。
(付記)上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
所定の間隔をあけて形成された第1の電極および第2の電極を有し、前記第1電極と第2電極間にカーボンナノチューブ分散ネットワークが形成された発光素子であって、
前記カーボンナノチューブ分散ネットワーク上に電界発光材料が形成されているすことを特徴とするカーボンナノチューブを用いた発光素子。
(付記2)
第3の電極および絶縁体層がこの順に積層され、絶縁体層上に所定の間隔をあけて形成された第1の電極および第2の電極を有し、前記第1電極と前記第2電極間の前記絶縁体層上にカーボンナノチューブ分散ネットワークが形成され、
前記カーボンナノチューブ分散ネットワーク上に電界発光材料が形成されていることを特徴とするカーボンナノチューブ薄膜トランジスタ兼用の発光素子。
(付記3)
所定の間隔をあけて形成された第1の電極および第2の電極を有し、前記第1電極と第2電極間にカーボンナノチューブ分散ネットワークが形成され、
前記カーボンナノチューブ分散ネットワーク上に電界発光材料が形成され、
前記電界発光材料上に絶縁体層と第3電極がこの順に形成されていることを特徴とするカーボンナノチューブ薄膜トランジスタ兼用の発光素子。
(付記4)
前記カーボンナノチューブ分散ネットワークには金属性カーボンナノチューブが含まれ、前記金属性カーボンナノチューブは電極間結合しておらず、前記第1電極側の金属性カーボンナノチューブと前記第2電極側の金属性カーボンナノチューブの間の前記発光材料が発光する付記1〜3のいずれか一項に記載の発光素子。
(付記5)
前記カーボンナノチューブ分散ネットワーク中には、半導体性カーボンナノチューブと金属性カーボンナノチューブが含まれ、前記半導体性カーボンナノチューブは電極間結合し、前記金属性カーボンナノチューブは電極間結合しておらず、前記第1電極側の金属性カーボンナノチューブと前記第2電極側の金属性カーボンナノチューブの間の前記発光材料が発光する付記1〜4のいずれか一項に記載の発光素子。
(付記6)
前記カーボンナノチューブが単層カーボンナノチューブであり、かつ前記単層カーボンナノチューブ中の金属性カーボンナノチューブの割合が、1〜40%であることを特徴とする付記1〜5のいずれか一項に記載の表示素子。
(付記7)
前記電界発光材料は有機電界発光材料である付記1〜6のいずれか一項に記載の発光素子。
(付記8)
基板上に第1,第2の電極を形成し、その上にカーボンナノチューブインクを塗布してカーボンナノチューブ分散ネットワークを形成し、電界発光材料を溶媒に溶解させたインクをインクジェットヘッド装置から前記基板に噴霧して前記カーボンナノチューブ分散ネットワーク上に電界発光材料を形成することを特徴とするカーボンナノチューブを用いた発光素子の製造方法。
(付記9)
基板上にゲート電極及びゲート絶縁膜をこの順に形成し、前記ゲート絶縁膜上に前記ゲート電極を挟んで第1,第2の電極を形成し、その上にカーボンナノチューブインクを塗布してカーボンナノチューブ分散ネットワークを形成し、電界発光材料を溶媒に溶解させたインクをインクジェットヘッド装置から前記基板に噴霧して前記カーボンナノチューブ分散ネットワーク上に電界発光材料を形成することを特徴とするカーボンナノチューブ薄膜トランジスタ兼用の発光素子の製造方法。
(付記10)
基板上に第1,第2の電極を形成し、その上にカーボンナノチューブインクを塗布してカーボンナノチューブ分散ネットワークを形成し、電界発光材料を溶媒に溶解させたインクをインクジェットヘッド装置から前記基板に噴霧して前記カーボンナノチューブ分散ネットワーク上に電界発光材料を形成し、その上にゲート絶縁膜及びゲート電極をこの順に形成したことを特徴とするカーボンナノチューブ薄膜トランジスタ兼用の発光素子の製造方法。
(付記11)
前記第1,第2の電極は、金属微粒子を溶媒に分散させたインクを用いて、インクジェットヘッド装置から噴霧させてパターニングを行うか、または、スクリーン印刷もしくは反転印刷を用いてパターニングを行うことで形成する付記8〜10いずれか一項に記載の発光素子の製造方法。
(付記12)
前記ゲート電極及びゲート絶縁膜は、インクジェットヘッド装置から噴霧させてパターニングを行うか、または、スクリーン印刷もしくは反転印刷を用いて行うことで形成する付記8〜11いずれか一項に記載の発光素子の製造方法。
(付記13)
前記電界発光材料は有機電界発光材料である付記8〜12のいずれか一項に記載の発光素子の製造方法。
(付記14)
前記カーボンナノチューブ分散ネットワークに含まれるカーボンナノチューブは単層カーボンナノチューブである付記1〜7に記載の発光素子。
111,112,131,132,161,162 電極
20,21 端部
30 半導体性CNT
40 金属性CNT
100 発光素子
110,120,130、160 基板
115,135,195 発光材料
166,168,169 ゲート電極
164,167 ゲート絶縁膜
300、400 CNT薄膜トランジスタ兼用発光素子

Claims (10)

  1. 所定の間隔をあけて形成された第1の電極および第2の電極を有し、前記第1電極と第2電極間にカーボンナノチューブ分散ネットワークが形成された発光素子であって、
    前記カーボンナノチューブ分散ネットワーク上に電界発光材料が形成されていることを特徴とするカーボンナノチューブを用いた発光素子。
  2. 第3の電極および絶縁体層がこの順に積層され、絶縁体層上に所定の間隔をあけて形成された第1の電極および第2の電極を有し、前記第1電極と前記第2電極間の前記絶縁体層上にカーボンナノチューブ分散ネットワークが形成され、
    前記カーボンナノチューブ分散ネットワーク上に電界発光材料が形成されていることを特徴とするカーボンナノチューブ薄膜トランジスタ兼用の発光素子。
  3. 所定の間隔をあけて形成された第1の電極および第2の電極を有し、前記第1電極と第2電極間にカーボンナノチューブ分散ネットワークが形成され、
    前記カーボンナノチューブ分散ネットワーク上に電界発光材料が形成され、
    前記電界発光材料上に絶縁体層と第3電極がこの順に形成されていることを特徴とするカーボンナノチューブ薄膜トランジスタ兼用の発光素子。
  4. 前記カーボンナノチューブ分散ネットワークには金属性カーボンナノチューブが含まれ、前記金属性カーボンナノチューブは電極間結合しておらず、前記第1電極側の金属性カーボンナノチューブと前記第2電極側の金属性カーボンナノチューブの間の前記発光材料が発光する請求項1〜3のいずれか一項に記載の発光素子。
  5. 前記カーボンナノチューブ分散ネットワーク中には、半導体性カーボンナノチューブと金属性カーボンナノチューブが含まれ、前記半導体性カーボンナノチューブは電極間結合し、前記金属性カーボンナノチューブは電極間結合しておらず、前記第1電極側の金属性カーボンナノチューブと前記第2電極側の金属性カーボンナノチューブの間の前記発光材料が発光する請求項1〜4のいずれか一項に記載の発光素子。
  6. 前記カーボンナノチューブが単層カーボンナノチューブであり、かつ前記単層カーボンナノチューブ中の金属性カーボンナノチューブの割合が、1〜40%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の表示素子。
  7. 前記電界発光材料は有機電界発光材料である請求項1〜6のいずれか一項に記載の発光素子。
  8. 基板上に第1,第2の電極を形成し、その上にカーボンナノチューブインクを塗布してカーボンナノチューブ分散ネットワークを形成し、電界発光材料を溶媒に溶解させたインクをインクジェットヘッド装置から前記基板に噴霧して前記カーボンナノチューブ分散ネットワーク上に電界発光材料を形成することを特徴とするカーボンナノチューブを用いた発光素子の製造方法。
  9. 基板上にゲート電極及びゲート絶縁膜をこの順に形成し、前記ゲート絶縁膜上に前記ゲート電極を挟んで第1,第2の電極を形成し、その上にカーボンナノチューブインクを塗布してカーボンナノチューブ分散ネットワークを形成し、電界発光材料を溶媒に溶解させたインクをインクジェットヘッド装置から前記基板に噴霧して前記カーボンナノチューブ分散ネットワーク上に電界発光材料を形成することを特徴とするカーボンナノチューブ薄膜トランジスタ兼用の発光素子の製造方法。
  10. 前記第1,第2の電極は、金属微粒子を溶媒に分散させたインクを用いて、インクジェットヘッド装置から噴霧させてパターニングを行うか、または、スクリーン印刷もしくは反転印刷を用いてパターニングを行うことで形成する請求項9に記載のカーボンナノチューブ薄膜トランジスタ兼用の発光素子の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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