JP2014164339A - 車両検知装置及びその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】間隔をおいて設置された複数のセンサ5と、センサ5からの光軸7が遮光されたことを検知することによって車両20の通過を検知する制御部9と、を備えた車両検知装置100において、制御部9は、第1所定数以上のセンサ5が遮光したことを検知した場合に車両検知状態を開始し、第1所定数よりも少ない第2所定数以下でかつ1以上のセンサ5が所定時間にわたって遮光したことを検知した場合に、遮光したセンサ5を不使用とし、その後、車両検知状態を終了する車両検知装置100を採用する。
【選択図】図1
Description
間隔をおいて設置された複数の送受光器と、前記送受光器からの光が遮光されたことを検知することによって車両の通過を検知する制御部と、を備えた車両検知装置において、前記制御部は、第1所定数以上の前記送受光器が遮光したことを検知した場合に車両検知状態を開始し、前記第1所定数よりも少ない第2所定数以下でかつ1以上の前記送受光器が所定時間にわたって遮光したことを検知した場合に、遮光した前記送受光器を不使用とし、その後、前記車両検知状態を終了する車両検知装置を採用する。
本発明によれば、第2所定数は、制御部が車両後部に接続された付属物の大きさに対応して制御部が遮光を検知する送受光器の数よりも小さい数であることから、例えば牽引車の牽引棒のように車両後部に接続された付属物と、車両検知中に発生した異常とが区別できる。また、車両後部に接続された付属物の通過中にもかかわらず車両通過完了とされるのを防止できる。
各送受光器間の間隔の大小によって、一定の大きさに対して遮光される送受光器の数は異なるが、この間隔に応じて第2所定数を変更することにより、各送受光器間の間隔の大小にかかわらず一定の大きさ(例えば、牽引車の牽引棒の大きさ)を車体判定の基準として用いることができる。
複数の送受光器を複数のグループに分け、グループ毎に送受光器の第1所定数及び第2所定数を設定することとした。その上で、各グループに対して、第1所定数よりも少ない第2所定数以下でかつ1以上の送受光器が所定時間にわたって遮光したことを検知した場合に、遮光した前記送受光器を不使用とし、その後、車両検知状態を終了することとした。これにより、送受光器不使用処理による光軸即時切離し機能をグループ毎に行うことができ、送受光器不使用処理条件(切離し条件)を可変に設定することができる。
本発明によれば、異常を検知され不使用となった送受光器を、車両検知状態においては遮光した送受光器の数に含めることから、例えば該当する送受光器がある車両の検知において遮光される送受光器の一つであり、また該車両により遮光される送受光器の数が第1所定数と等しい場合に、該車両を車両として検知可能となる。
本発明によれば、異常な状態から復旧した送受光器の不使用を解除することから、付着していた異物が取れるなど、車両検知のための送受光器として異常送受光器が正常に使用可能となった場合に対応できる。
本発明によれば、車両検知状態の開始からさかのぼった所定時間にわたって送受光器が遮光しているか否かを検知し、該当する送受光器を不使用とするため、該当する送受光器の遮光が車両検知前に発生した異常によるものと判定され、送受光器の異常な遮光が車両による遮光であると誤って検知されるのを防止できる。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態について、図1を用いて説明する。
図1には、本実施形態にかかる車両検知装置及びその制御方法の概略構成が示されている。
図1に示されるように、車両検知装置100は、複数の光学式のセンサ(送受光器)5と支柱体3と制御部9を備えている。
支柱体3は、車両20が走行する道路Rの両側にそれぞれ設置され、例えば料金所の入口車線または出口車線に設けられる。
各センサ5は、支柱体3の内部に上下方向に所定の間隔をおいて設置されている。各センサ5は上段、中段および下段の各グループに分けられて設置されている。このように設置するセンサ5をグループ分けすることにより、グループ毎に異なる処理が制御部9にて独立して可能となっている。
下段グループに配置された各センサ5の間隔は、中段グループおよび上段グループに配置された各センサ5の間隔よりも狭く(すなわち密に)設定されている。これにより、一般に車両の下方に位置する車両牽引部等の細かい部分が通過した場合であっても高い分解能で精度良く検出できる。本実施形態では、例えば上段グループおよび中段グループに設けられた各センサ5の間隔は等しく30mmとされ、下段グループに設けられた各センサ5の間隔は上段グループおよび中段グループと比較して狭く15mmとされている。
各グループにおけるセンサ5の設置数も下段グループが最も多く設定されている。本実施形態では、支柱体3一本あたりの全センサ5の数が50個であるとした場合、下段グループには下から1番目〜32番目のセンサ5の32個を配置し、続いて中段グループには下から33番目〜41番目のセンサ5の9個を配置し、続いて上段グループには42番目〜50番目のセンサ5の9個を配置する。
なお、センサ5のグループ分けは、車両検知装置100が設置される使用状況に応じて変更することができ、本実施形態のように上段、中段および下段の3つではなく、2つや4つ以上であってもよい。各グループに設置されたセンサ5の設置間隔および設置個数についても、使用状況に応じてグループ毎に変更してもよい。
また、車両牽引部の形状として、例えば棒形状のものが挙げられるが、これに限らずロープ、チェーン及びフック等他の形状であってもよい。
また、制御部9は、例えばコンピュータであり、CPU(中央演算装置)、HDD(Hard Disk Drive)、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)等で構成されている。後述の各種機能を実現するための一連の処理過程は、プログラムの形式でHDD等に記録されており、このプログラムをCPUがRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、後述の各種機能を実現させる。
図2には、第1段階として、監視の前処理の手順が示されている。
図2に示すように、料金所の入口または出口車線に車両20が進入すると(S1)、全センサ5のうち、第1所定数以上のセンサ5が遮光されることで、制御部9は車両が進入していると判断し、車両検知信号の出力をON状態とし、車両検知状態を開始する(S2)。ここで、第1所定数は、センサ5の故障やゴミや異物など車両以外の物体を誤検知しないように設定された数であるとし、例えば、上段および中段は7(センサ5の総数はそれぞれ9)、下段は25(センサ5の総数は32)であるとする。各グループにおいて検知される車両以外の物体として、上段および中段は鳥などの進入物が多く、下段は牽引車の牽引棒などの車両に接続された付属物が多いことから、グループにより各々、遮光する可能性の高い進入物に対応した第1所定数を設定する。下段の第1所定数には、牽引棒等を考慮して、例えば牽引棒の高さを5〜10cmと想定する場合、遮光範囲が30〜40cmに相当する数を設定することが望ましい。
次に、車両20が車両検知装置100の各センサ5の前を通過し、車線から退出する(S3)。続いて、車両通過後に遮光が続いているセンサ5が存在するか否かの判断が行われ(S4)、存在しない場合にはBに遷移する。
一方、上記ステップS4において、遮光が続いているセンサ5が存在する場合には、Aに遷移する。
ステップS4にて車両通過後に遮光が続いているセンサ5が存在すると判断された場合には、図3に示すように、遮光箇所が車両検知装置100の下段グループ、中段グループおよび上段グループのいずれであるのかが判断され(S5)、その場所により処理が振り分けられる。下段グループに遮光箇所が存在する場合は、遮光しているセンサ5が異常遮光状態であるかどうかを判定し、異常遮光状態であれば不使用とするセンサ不使用処理(下段)に遷移し、中段グループに遮光箇所が存在する場合はセンサ不使用処理(中段)に遷移し、上段グループに遮光箇所が存在する場合はセンサ不使用処理(上段)に遷移する。
一方、上記ステップS6において、遮光しているセンサ5の数が第2所定数以下の場合には、ステップS7に遷移する。
ここで、第2所定数は、第1所定数よりも少ない数とする。また第2所定数は、車両後部に接続された牽引棒等の付属物の大きさに対応して制御部9が遮光を検知するセンサ5の数よりも小さい数とする。本実施形態では、車両後部に接続された付属物の大きさを5〜10cm以上であるとし、下段グループにおける第2所定数は5とする(ここでは、付属物の大きさに対応して遮光されるセンサ5の数を6と想定している)。なお、第2所定数は、その目的に応じて値を設定可能であり、例えば、車両後部に接続された付属物の検知を優先する場合は値を小さく、異物(例えば、泥はね、ゴミ等)やセンサ故障による誤検知防止を優先する場合は値を大きく設定することができる。
また、中段グループ及び上段グループにおける第2所定数についても、各センサ5の間隔の大きさと目的に応じて適宜設定されている。本実施形態では、上段グループおよび中段グループにおける第2所定数は2に設定されている。
車両通過時間は、車両検知信号の出力がON状態になってから、車両通過完了条件を満たすまでの時間を表す。また、遮光しているセンサ5の監視の所定時間をセンサ監視時間とし、このセンサ監視時間は、車両通過時間の後に連続して続く所定の時間(長さ)に設定される。ここで、所定時間は、短い間隔かつ低速で走行する2台の車両を基準として、1台目の車両の通過後から2台目の車両の進入開始までの時間を設定するとし、例えば0.5m間隔かつ時速5kmで走行する車両を基準として、360msを設定する。これを設定することにより、センサ監視時間中に次車両が進入することで条件が解除され、2台の車両が1台として誤検知されるのを防止する。
また、車両通過時間をTとした場合、たとえばセンサ監視時間をT/3と設定してもよい。実際は速度の速い車両や遅い車両が混在するため、このセンサ監視時間には最大値を設定し、T/3が最大値を超える場合は、センサ監視時間は最大値を使用する。
一方、上記ステップS7において、遮光しているセンサ5の遮光時間が所定時間以上の場合、すなわちセンサ5が監視開始から終了まで継続して遮光された場合は、該当するセンサ5を異常遮光状態とみなし異常センサとして不使用とする処理を行う(S8)。この遮光センサを不使用とする処理により、センサ5の光軸7が即時に切り離される(光軸即時切離し機能)。
ここで、軽故障判定とは、異常ではあるが車両検知装置100の使用は停止しない軽微な故障、すなわち軽故障が発生しているか否かの判定であり、軽故障出力とは、図示しない出力部に対して車両を検知するセンサ5の光軸7が切り離されていることを出力する、制御部9が行う処理である。
図4に示すように、ステップS4にて車両通過後に遮光が続いているセンサ5が存在しないと判断された場合、又は、ステップS8にてセンサ不使用処理が終了した場合には、車両検知信号の出力がOFF状態となる(S11)。そして、下段グループ、中段グループおよび上段グループで不使用となったセンサ5の総数が重故障判定の規定個数以上か否かの判断が行われ(S12)、規定個数未満と判断された場合にはステップS13を経ずに処理を終了し、規定個数以上と判断された場合にはステップS13にて重故障出力を行い、処理を終了する。
ここで、重故障判定とは、車両検知装置100の使用停止が必要となる重度の故障、すなわち重故障が発生しているか否かの判定であり、重故障出力とは、図示しない出力部に対して車両検知装置100における車両の進入および退出を検知する機能に異常が発生していることを出力する、制御部9が行う処理である。
ここで、不使用とされたセンサ5は、図2に示すステップS2の車両検知状態においては遮光したセンサ5の数に含めることとしてもよい。
また、不使用とされたセンサ5は、送光側のセンサ5から受光側のセンサ5へ光軸7が到達すると異常な遮光状態から復旧したとされ、再び使用されることとしてもよい。
制御部9は、第1所定数以上のセンサ5の遮光を検知すると車両検知状態を開始し、第1所定数よりも少ない第2所定数以下でかつ1以上のセンサ5の所定時間にわたる遮光を検知すると、該当するセンサ5を不使用とすることから、該当するセンサ5の遮光が車両検知中に発生した異常によるものと判定され、センサ5の異常な遮光が車両20による遮光であると誤って検知されるのを防止できる。車両検知中に発生する異常とは、例えばゴミの付着、鳥の進入またはセンサ5の故障などである。
以下、本発明の第2実施形態について、図6を用いて説明する。
上記した第1実施形態では車両通過時間の後にセンサ監視時間を設定したが、本実施形態では、さらに、遮光しているセンサ5の監視時間を加えるものである。その他の点については第1実施形態と同様であるので、説明は省略する。
本実施形態では、遮光しているセンサ5の監視時間を、車両通過時間の直前に設定した車両通過前センサ監視時間とし、車両通過前センサ監視時間と車両通過時間は連続した時間として設定するものである。
車両通過時間は、車両検知信号の出力がON状態になってから、車両通過完了条件を満たすまでの時間を表す。また、車両通過前センサ監視時間を車両通過時間の直前に設定した時間とし、車両通過前センサ監視時間と車両通過時間は連続した時間として設定する。
この車両通過前センサ監視時間を用いて、車両検知状態からさかのぼった所定時間にわたって第1実施形態と同様に各センサ5の監視を行う。遮光しているセンサ5の遮光時間が所定時間以上の場合、すなわちセンサ5が監視開始から監視終了まで継続して遮光された場合は、該当するセンサ5を異常遮光状態とみなし、車両通過完了条件を満たした時点で異常センサとして不使用とする処理を行う。この不使用とする処理により、センサ5の光軸7が即時に切り離される(光軸即時切離し機能 前方切離し機能)。ここで、例えば本実施形態における所定時間は600msとする。
また、車両通過時間をTとした場合、たとえば車両通過前センサ監視時間をT/5と設定してもよい。ただし、実際は速度の速い車両や遅い車両が混在するため、この車両通過前センサ監視時間には最大値を設定し、T/5が最大値を超える場合は、車両通過前センサ監視時間は最大値を使用する。
以上の処理により、車両通過前における異常遮光状態のセンサ5は不使用となる。
上述の各実施形態では、各センサ5の設置方向を上下方向として説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、各センサ5を車線上方の車両幅方向および/又は車線上方の進行方向に並べて車両20の通過を検知する等といったように用いることもできる。
また、上述の各実施形態では、センサ5は光学式のセンサであるとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、超音波式など他の方式のセンサを使用することとしてもよい。
5 センサ(送受光器)
7 光軸(光)
9 制御部
20 車両
100 車両検知装置
Claims (8)
- 間隔をおいて設置された複数の送受光器と、
前記送受光器からの光が遮光されたことを検知することによって車両の通過を検知する制御部と、
を備えた車両検知装置において、
前記制御部は、第1所定数以上の前記送受光器が遮光したことを検知した場合に車両検知状態を開始し、
前記第1所定数よりも少ない第2所定数以下でかつ1以上の前記送受光器が所定時間にわたって遮光したことを検知した場合に、遮光した前記送受光器を不使用とし、
その後、前記車両検知状態を終了する車両検知装置。 - 前記第2所定数は、前記車両の後部に接続された付属物の大きさに対応して前記制御部が遮光を検知する前記送受光器の数よりも小さい数とされている請求項1に記載の車両検知装置。
- 前記第2所定数は、各送受光器間の間隔の大きさに応じて変更することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両検知装置。
- 複数の前記送受光器は、複数のグループに分けられ、
各前記グループには、それぞれ、前記第1所定数および前記第2所定数が設定され、
前記制御部は、各前記グループに対して、前記第1所定数よりも少ない第2所定数以下でかつ1以上の前記送受光器が所定時間にわたって遮光したことを検知した場合に、遮光した前記送受光器を不使用とし、
その後、前記車両検知状態を終了する請求項1から3のいずれかに記載の車両検知装置。 - 不使用とした前記送受光器は、車両検知状態においては遮光した送受光器の数に含めることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の車両検知装置。
- 不使用とした前記送受光器は、異常な遮光状態から復旧した場合に再び使用されることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の車両検知装置。
- 前記制御部は、前記第1所定数以上の前記送受光器が遮光したことを検知した場合に車両検知状態を開始し、前記第1所定数よりも少ない第2所定数以下でかつ1以上の前記送受光器が前記車両検知状態開始からさかのぼった所定時間にわたって遮光したことを検知した場合に、遮光した前記送受光器を不使用とし、その後、前記車両検知状態を終了することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の車両検知装置。
- 間隔をおいて設置された複数の送受光器と、
前記送受光器からの光が遮光されたことを検知することによって車両の通過を検知する制御部と、
を備えた車両検知装置の制御方法において、
前記制御部は、第1所定数以上の前記送受光器が遮光したことを検知した場合に車両検知状態を開始するステップと、
前記第1所定数よりも少ない第2所定数以下でかつ1以上の前記送受光器が所定時間にわたって遮光したことを検知した場合に、遮光した前記送受光器を不使用とするステップと、
その後、前記車両検知状態を終了するステップと、
を備えている車両検知装置の制御方法。
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