JP2014164290A - ブレ補正装置及び光学機器 - Google Patents

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Hideshi Mikamoto
英志 三家本
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Abstract

【課題】良好なブレ補正が可能なブレ補正装置及び光学機器を提供する。
【解決手段】本発明のブレ補正装置100は、カメラ1の角速度を検出する角速度センサ12Bと、カメラ1の加速度を検出する加速度センサ12Aと、加速度センサ12Aの出力を元に、カメラ1の姿勢を演算する姿勢演算部31と、姿勢演算部31により演算された姿勢、及び、角速度センサ12B出力を元に、加速度センサ12A出力に含まれる重力加速度成分を演算する重力加速度成分演算部32と、重力加速度成分演算部32の演算結果を元に、加速度センサ12Aの出力から、重力加速度成分を除去する重力加速度成分減算部33と、姿勢演算部31における再度の姿勢演算の要否を判定する姿勢再演算判定部50と、を有し、姿勢演算部31は、姿勢再演算判定部50において再度の姿勢演算が要と判定された場合、カメラ1の姿勢を再演算すること、を特徴とする。
【選択図】図7

Description

本発明は、ブレ補正装置及び光学機器に関するものである。
高倍率撮影時においては、並進ブレの影響が大きくなるが、角速度センサのみを用いる一般的なブレ補正システムでは、並進ブレを検出することができない。このため、高倍率撮影時にはブレ補正精度が悪化するという問題がある。
3軸の加速度センサと、3軸の角速度センサを用いてカメラの姿勢を演算し、加速度センサ出力に含まれる重力加速度成分を演算、除去することで、並進ブレ成分のみを演算して、補正することで、高倍率撮影時のブレ補正精度を向上させる技術(特許文献1)が提案されている。これは、6軸センサの出力を基に、並進ブレの変位量を求めるものである。
特開平7−225405号公報
加速度センサ出力に含まれる重力加速度成分を除去するため、角速度センサの情報を用いてカメラの姿勢情報を演算する必要がある。しかし、角速度センサ情報は、HPF(ハイパスフィルタ)(カットオフ周波数:0.1Hz程度)処理後の信号であるため、構図変更のような、低周波で振幅の大きいブレが加わった場合、姿勢情報に大きく誤差を持つことになる。この場合、重力加速度の除去が十分に行えない為、並進ブレ演算精度が悪化するという問題がある。
本発明の課題は、良好なブレ補正が可能なブレ補正装置及び光学機器を提供することである。
請求項1に記載の発明は、カメラの角速度を検出する角速度センサと、前記カメラの加速度を検出する加速度センサと、前記加速度センサの出力を元に、前記カメラの姿勢を演算する姿勢演算部と、前記姿勢演算部により演算された前記姿勢、及び、前記角速度センサ出力を元に、前記加速度センサ出力に含まれる重力加速度成分を演算する重力加速度成分演算部と、前記重力加速度成分演算部の演算結果を元に、前記加速度センサの出力から、重力加速度成分を除去する重力加速度成分減算部と、前記姿勢演算部における再度の姿勢演算の要否を判定する姿勢再演算判定部と、を有し、前記姿勢演算部は、前記姿勢再演算判定部において再度の姿勢演算が要と判定された場合、前記カメラの姿勢を再演算すること、を特徴とするブレ補正装置である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のブレ補正装置において、前記姿勢再演算判定部は、前記カメラの姿勢が初期姿勢に対して所定角度以上変化した場合、再度の姿勢演算要と判定すること、を特徴とするブレ補正装置である。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のブレ補正装置において、前記姿勢再演算判定部は、前記角速度センサの出力が入力されるハイパスフィルタと、前記ハイパスフィルタの出力が入力される構図変更判定部と、を備え、前記構図変更判定部において構図変更と判定された場合に、構図変更判定中に前記ハイパスフィルタのカットオフ周波数を、構図変更判定中以外の場合よりも低く設定すること、を特徴とするブレ補正装置である。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載のブレ補正装置において、前記姿勢再演算判定部は、前記カメラの姿勢が、重力方向を軸として回転する変化の場合、前記再度の姿勢演算を行わないこと、を特徴とするブレ補正装置である。
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のブレ補正装置を備えた光学機器である。
本発明によれば、良好なブレ補正が可能なブレ補正装置及び光学機器を提供することが可能となる。
本発明のカメラの第1実施形態を模式的に示す断面図である。 本発明によるブレ補正装置の第1実施形態のカメラ座標系を説明する図である。 本発明によるブレ補正装置の第1実施形態を示すブロック図である。 本発明によるブレ補正装置の第1実施形態の動作を説明するフローチャートである。 本発明によるブレ補正装置の第1実施形態のブレ補正演算を説明するフローチャートである。 第1実施形態に係るブレ補正装置の並進ブレ量演算のサブルーチンを示すフローチャートである。 本実施形態のブレ補正装置、加速度センサ及び角速度センサのブロック図である。 (a)はHPFを説明する図で、(b)はHPFと等価なLPHを説明する図である。 (a)は、時刻:t1で構図変更動作を開始し、時刻:t2で構図変更動作を終了した場合の理想的な角速度の波形(真値)であり、(b)は角速度を積分した後の理想的な角度ブレの波形(真値)である。 (a)は構図変更動作時における角速度の真値、LPFの出力値(積分基準値)及びHPF処理後の角速度であり、(b)は積分後の角度ブレθの真値及びHPF処理後の角速度で演算した結果である。 (a)は構図変更動作時における角速度の真値、姿勢リセット判定部のHPFの出力値及び重力加速度補正部でのHPFの出力値であり、(b)は積分後の角度ブレの真値(実線)及び出力値ω’を基準としたときの積分フィルタの出力(破線)、重力加速度補正部での積分結果を示したグラフである。 姿勢演算部でのリセット判定のフローチャートである。 (a)は、重力方向に沿ってカメラの姿勢が変化した場合を示した図であり、(b)は、重力方向を横切るようにカメラの姿勢が変化した場合を示した図である。 第3実施形態のフローチャートである。
(第1実施形態)
以下、図面等を参照して、本発明の実施の形態について、さらに詳しく説明する。
図1は、第一実施形態のブレ補正装置を備えるカメラ1を模式的に示す断面図である。
カメラ1は、デジタル一眼レフカメラであり、カメラ筐体1Aと、このカメラ筐体1Aに対して着脱自在に装着されるレンズ鏡筒1Bとを備えている。
CPU2は、ズーム群4、フォーカス群5、ブレ補正群6等のレンズ群の移動量演算や、カメラ1の全体の制御を行う中央処理装置であり、本実施形態のブレ補正装置100を含む。
撮像素子3は、撮影レンズ(4,5,6)により形成された被写体像を撮像する素子であり、被写体光を露光して電気的な画像信号に変換し、信号処理回路15へ出力する。撮像素子3は、例えばCCD、CMOSなどの素子により構成されている。
ズーム群4は、ズーム群駆動機構7により駆動され、光軸方向に沿って移動することにより、像の倍率を連続的に変化させるレンズ群である。フォーカス群5は、フォーカス群駆動機構8により駆動され、光軸方向に移動して、焦点を合わせるレンズ群である。ブレ補正群6は、VCM等のブレ補正群駆動機構9により光学的にブレ補正駆動され、光軸に垂直な面上で可動なレンズ群である。
絞り10は、絞り駆動機構11に駆動され、撮影レンズ(4,5,6)を通過する被写体光の光量を制御する機構である。
加速度センサ12A、角速度センサ12Bは、それぞれセンサユニットに生じる振れの加速度、角速度を検出するセンサである。
記録媒体13は、撮像された画像データを記録するための媒体であり、SDカード、CFカード等が使用される。
EEPROM14は、加速度センサ12Aのゲイン値などの調整値情報、レンズ鏡筒固有の情報等を記憶するメモリであって、CPU2に出力する。
信号処理回路15は、撮像素子3からの出力を受けて、ノイズ処理やA/D変換等の処理を行う回路である。
AFセンサ16は、AF(自動焦点調節)を行うためのセンサであって、CCD等を用いることができる。
レリーズスイッチ17は、カメラ1の撮影操作を行う部材であって、シャッタ駆動のタイミング等を操作するスイッチである。
背面液晶18は、カメラ1のカメラ筐体1Aの背面に設けられ、撮像素子3で撮影した被写体像(再生画像、ライブビュー画像)や操作に関連した情報(メニュー)などを表示するカラー液晶ディスプレイである。
シャッタ20は、ミラー19の後方に配置されている。シャッタ20には、ミラー19が上へ回転して撮影可能状態となったときに、被写体光が入射される。シャッタ20は、レリーズスイッチ17などによる撮影指示に応じてシャッタ幕を走行させ、撮像素子3に入射する被写体光を制御する。
図2は、本発明によるブレ補正装置100の第1実施形態のカメラ座標系を説明する図である。
加速度センサ12Aは、図2(A)に示すように、カメラ1のX軸、Y軸、Z軸方向に感度を有する加速度を検出するセンサであり、Gセンサなどが用いられている。この実施形態では、撮像素子3の撮像面と撮影レンズ(4,5,6)の光軸との交点を直交座標の原点Oとし、撮影レンズ(4,5,6)の光軸をZ軸、撮像素子3の撮像面をXY平面として表している。
角速度センサ12Bは、X軸回り(Pitch)、Y軸回り(Yaw)、Z軸回り(Roll)の角速度を検出する振動ジャイロ等のセンサである。
加速度センサ12Aの出力値には、並進運動で発生する加速度と重力加速度とが含まれている。また、カメラ1の回転運動によってカメラ1の姿勢が変化するので、カメラ座標系に固定された加速度センサ12Aの検出軸方向と重力加速度方向とのなす角が変化する。このため、加速度センサ12Aの出力値に含まれる重力加速度の大きさが変化する。従って、加速度センサ12Aの出力値から重力加速度成分を除去し、並進運動で発生する加速度成分のみを用いて変位を算出するようにする。
図3は、本発明によるブレ補正装置100の第1実施形態を示すブロック図である。
カメラ1は、上記重力加速度成分を除去するために、カメラ姿勢演算部31、重力加速度成分演算(g演算)部32、重力加速度成分減算部33を備える。
カメラ姿勢演算部31は、カメラ1の初期姿勢を求める部分であり、加速度センサ12Aの出力から求められる重力加速度方向を利用して求める。ここで、カメラ1には回転振動及び並進振動が存在するので、重力加速度方向を適宜の時間の間測定し続け、その測定結果の平均を算出することで平均的な重力加速度方向を求める。このようにして、図2に示すカメラ座標系42における重力加速度方向により、慣性座標系41に対するカメラの平均的な姿勢を求め、これをカメラ1の初期姿勢に設定する。
重力加速度成分演算部32は、静止座標系である慣性座標系41から運動座標系であるカメラ座標系42へ変換するための座標変換マトリックスを演算し、慣性座標系41における重力加速度成分にその座標変換マトリックスを乗じて、カメラ座標系42における重力加速度成分を求めるものである。
上記座標変換マトリックスは、カメラ姿勢演算部31の出力であるカメラ1の初期姿勢と、角速度センサ12Bの出力である3軸回りの角速度(後述する角度ブレ量演算部35で信号処理されたもの)とを用いて算出される。この演算方法は、ストラップダウン方式の慣性航法装置等に用いられている方法であり、その詳細は、例えば特開平2−309702号公報に開示されている。また、座標変換マトリックスの演算方法は、特開平7−225405号公報に開示されている。
重力加速度成分減算部33は、加速度センサ12Aの出力値であるX軸,Y軸方向の加速度から、重力加速度成分演算部32の出力を減算して重力加速度成分を除去することにより、並進運動で発生する加速度を求める。
並進ブレ量演算部34は、重力加速度成分減算部33の出力からHPFで低周波成分を除去したのち、積分フィルタで積分することを、2回繰り返すことにより、X軸,Y軸方向の並進運動の変位を算出し、レンズ目標位置演算部36に出力する。
角度ブレ量演算部35は、角速度センサ12BのX軸回り(Pitch)、Y軸回り(Yaw)、Z軸回り(Roll)の出力からHPFで低周波成分を除去したのち、積分フィルタで積分して、回転運動の変位を演算し、レンズ目標位置演算部36に出力する。
本実施形態ではさらに、角速度センサ12Bの出力が入力される姿勢リセット判定部50を備える。姿勢リセット判定部50に関しては後述する。
レンズ目標位置演算部36は、並進ブレ量演算部34及び角度ブレ量演算部35と、フォーカス情報取得部37からの情報に基づいて、レンズの目標位置を演算する。
レンズ駆動量演算部38は、レンズ目標位置演算部36からの目標位置と、レンズ位置検出部21により検出されたブレ補正群6の現在位置から、ブレ補正群駆動機構(VCM)9の駆動量を演算する。
図4は、本発明によるブレ補正装置100の第1実施形態の動作を説明するフローチャートである。
S1において、レリーズスイッチ17が半押しされたか否かを判定し、半押しされた場合には、S2に進む。
ついで、焦点距離情報の取得(S2)、被写体距離情報の取得(S3)を行う。
S4において、撮影倍率:β情報の取得を行い、その撮影倍率:βが所定の閾値βth以上か否かを判断し(S5)、肯定の場合には、S6へ進み、否定の場合には、S7に進む。
S6では、マイクロ用ブレ補正演算のサブルーチンをコールする。
図5は、マイクロ用ブレ補正演算のサブルーチンを示すフローチャートである。
S61において、加速度データ(X,Y,Z)の読込を、S62において、角速度データ(Pitch,Yaw,Roll)の読込を行う。
S63において、加速度センサ12Aの加速度データからカメラ初期姿勢を演算する。
S64において、カメラ初期姿勢情報と、角速度センサ12Bの角速度データとから、カメラの姿勢を演算しその姿勢演算結果から、重力加速度を演算する。
S65において、加速度データに含まれる重力加速度を減算する。
S66において、並進ブレ量演算のサブルーチンをコールする。この詳細については、後述する。
S67において、角速度データから角度ブレ量の演算を行う。
S68において、並進ブレ量、角度ブレ量から、ブレ補正群駆動機構9のレンズ目標位置を演算して、リターンする。
図4(a)に戻り、S7では、通常ブレ補正演算のサブルーチンをコールする。図4(b)は、通常ブレ補正演算のサブルーチンを示すフローチャートである。
S71において、角速度データの読込を行う。
S72において、その角速度データに基づいて、ブレ補正群駆動機構9の目標位置演算を行い、リターンする。
S8において、ブレ補正駆動量を演算する。
S9において、ブレ補正群駆動機構(ユニット)を駆動する。
図6(a)は、第1実施形態に係るブレ補正装置の並進ブレ量演算1のサブルーチンを示すフローチャートである。
S661において、重力加速度成分減算部33からの加速度値の低周波成分を除去するHPF処理を行い、S662において、積分演算を行う。
同様に、S663において、S662で演算した速度値の低周波成分を除去するHPF処理を行い、S664において、積分演算を行い、並進ブレ量を得て、リターンする。
図6(b)は、第1実施形態に係るブレ補正装置の並進ブレ量演算2のサブルーチンを示すフローチャートである。
S665において、重力加速度成分減算部33からの加速度値の低周波成分を除去するHPF処理を行い、S666において、積分演算を行う。
同様に、S667において、S666で演算した速度値の低周波成分を除去するHPF処理を行う。次に、S668において、回転中心位置演算(加速度センサ位置基準N’)を行い、さらに、S669において、回転中心位置演算(撮像面位置基準N)を行って、リターンする。
次に、上述のブレ補正装置100について説明する。
図7は本実施形態のブレ補正装置100、加速度センサ12A及び角速度センサ12Bのブロック図である。
図8(a)はHPF(ハイパスフィルタ)を説明する図で、(b)はHPFと等価なLPH(ローパスフィルタ)を説明する図である。
本実施形態において、重力加速度成分減算部33で加速度センサ12A出力に含まれる重力加速度成分を除去するために、角速度センサ12Bの情報を用いている。しかし、角速度センサ12Bの情報は、HPF1(カットオフ周波数:0.1Hz程度)処理後の信号である。このため、構図変更のような、低周波で振幅の大きいブレが加わった場合、姿勢情報に大きく誤差を持つことになる。
図9(a)は、時刻:t1で構図変更動作を開始し、時刻:t2で構図変更動作を終了した場合の理想的な角速度の波形(真値)であり、(b)は角速度を積分した後の理想的な角度ブレの波形(真値)である。
ここで、構図変更のような、周波数が低く、振幅の大きなブレが加わった場合、図7中のHPF1の演算結果ωが大きく誤差を持つことになり、これに応じて、角度演算結果も同様に誤差が生じる。
図10(a)は、構図変更動作時における、図8(b)に示すLPF通過前のω5と、図8(b)に示すLPF通過後の出力ω0と、ω5からω0を減算したときの値であるω(HPF処理後)とを示したグラフである。
図示するように、LPF後のω0は、角度ブレの真値ω5からずれているので、ω5からω0を減算した値であるω(HPF処理後)もω5と異なる形状となる。
図10(b)は、真値ω5を積分した角度ブレθの真値(実線)及びHPF処理後の角速度で演算した結果(点線)である。
上図の様に、撮影にともなう構図変更の様な動作が加わった場合、構図変更の前後において、実際のカメラ姿勢は変化することになるが、演算上は、演算結果が安定するまでに時間がかかっており、角度演算結果(=姿勢演算結果)に誤差が生じている。
演算結果が安定した時刻:t3以降に撮影した場合においても、姿勢演算結果に誤差が生じている為、重力加速度成分の除去が十分に行えず、この結果、並進ブレ演算精度が低下する、という問題が起こる。
そこで、本実施形態では、図7に示す姿勢リセット判定部50を設ける。そして、姿勢情報が初期姿勢に対して所定値以上変化したと判定した場合、カメラ姿勢演算部31の姿勢情報(初期姿勢)をリセットさせることとする。
姿勢リセット判定部50は、角速度センサ12Bの出力ω5が入力されるHPF6と、HPF6の出力ω’が入力され、それを積分する積分フィルタ51と、ω’が入力される構図変更判定部52とを、ピッチ、ヨー、ロールのそれぞれについて備える。
さらに、姿勢リセット判定部50は、それぞれの積分フィルタ51の出力が入力される判定演算部53を備える。判定演算部53は、カメラ1の姿勢演算結果と初期姿勢を比較演算する。
判定演算部53の比較演算結果により、所定値以上姿勢が変化していると判定された場合、カメラ姿勢演算部44は、カメラの姿勢(初期姿勢)を再計算する。
姿勢リセット判定部50では、ブレ補正装置100の重力加速度補正部101とは別に、角度ブレ情報の処理を行う。
すなわち、構図変更判定部52は、角度ブレの各軸に対して構図変更判定処理を行い、構図変更判定中は、HPF6のカットオフ周波数を通常時に対して低く(例:fc=0[Hz])設定する。
この処理により、図10の様な低周波のブレが加わった場合の角度演算誤差を低減できる。
図11(a)は構図変更動作時における角速度の真値、姿勢リセット判定部50のHPF6の出力値ω’及び重力加速度補正部101でのHPF1の出力値ωであり、(b)は積分後の角度ブレθの真値(実線)及びHPF6の出力値ω’を基準としたときの積分フィルタ51の出力(破線)、重力加速度補正部101での積分結果を示したグラフである。
図11(b)に示すように、姿勢リセット判定部50の角度演算結果(破線)は、より真値(実線)に近い結果となっている。この角度情報を用い、姿勢演算のリセット判定を行う。
また、姿勢のリセット判定は、姿勢演算信頼性判定結果と、構図変更判定結果に基づいて行う。
図12は、判定演算部53でのリセット判定のフローチャートである。
判定演算部53は、まず、姿勢演算信頼性判定を行なう(ステップS121)。
姿勢演算信頼性判定は、角速度:ω’を積算した積算値:θが、閾値θthを超えているか否かを判定する。
そして、θ(n)がθthより大きい場合(ステップS121,YES)、次に、構図が安定しているかを判断する(ステップS122)。
そして、構図が安定している場合(ステップS122,YES)、初期姿勢のリセットを行う(ステップS123)。
なお、図12では、角速度センサ12Bの1軸分のフローチャートのみ示しているが、リセット判定は、3軸分(Pitch、Yaw、Roll)に対して、同様の処理を行い、何れか1軸でも条件をみたした場合、初期姿勢のリセット処理を行う。
初期姿勢リセットにおいて、図2のカメラ姿勢演算部31は、初期姿勢の演算をやり直す。
本実施形態によると、以上の処理を加えることで、構図変更動作等による姿勢演算誤差の影響を低減することが可能である。したがって、構図変更等により撮影姿勢が変化した場合においても良好な並進ブレ演算を行うことが可能となる。
(第2実施形態)
図13(a)は、重力方向に沿ってカメラ1の姿勢が変化した場合を示した図であり、(b)は、重力方向を横切るようにカメラ1の姿勢が変化した場合を示した図である。
図13(a)の様に、重力方向に沿ってカメラ1の姿勢が変化した場合、姿勢変化前後での加速度センサ12AのY軸、Z軸に加わる重力加速度成分が変わるため、姿勢情報のリセットは必要である。
しかし、図13(b)の様に、重力加速度方向に対して垂直な面内においてカメラ1の姿勢が変化した場合は、加速度センサ12Aの各軸に加わる重力加速度成分は、姿勢変更前と同様であるので、この場合は姿勢情報のリセット処理は必要ない。
そこで、第2実施形態では、不必要なリセット処理を避けるため、初期姿勢に対する姿勢変化が、重力加速度方向に対して所定値以上であった場合に、リセット処理を行うこととする。
基本的な構成は、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
また、重力加速度方向に対する姿勢変化を検出するためには、姿勢リセット判定部50において演算した3軸分の角速度情報と、初期姿勢情報を用いて、図5のs64と同様の演算(回転マトリクス演算)を行う。
以上、本実施形態によると、リセット処理が不要な場合は、リセット処理を実行しないため、リセット処理に伴う不具合(リセット直後は、防振の効き具合が悪い)を回避できる。
(第3実施形態)
姿勢情報のリセット処理が必要となるのは、構図変更動作によりカメラ1の姿勢が大きく変化した場合である。そこで、構図変更動作をモニタしておき、構図変更動作が終了した後に、姿勢情報のリセット要否判定を実施する。構図変更判定は、公知の方法を用いる。
図14は第3実施形態のフローチャートである。
まず、構図変更が開始されかどうかを判断する(ステップS141)、
構図変更が開始された場合(ステップ141,YES)、構図が安定しているかどうか判定する(ステップS142,YES)
次いで、加速度センサ12Aの出力を元にカメラ1の姿勢情報:(θ0’、Φ0’、Ψ0’)を取得する(ステップS143)。
そして、ブレ補正演算開始時に取得した(図6、ステップ63)、初期姿勢情報:(θ0、Φ0、Ψ0)と比較する(ステップS144)(ステップS145)。
ピッチ角:θとロール角:Φを比較し、どちらか一方でも、所定値:θthよりも大きく変化していた場合、姿勢情報をリセットする(ステップS146)。なお、初期姿勢:Ψ0はゼロとしているため、比較演算は不要である。
以上の処理により、簡易的に姿勢情報のリセット判定を行うことが可能となる。
6軸のブレ検出センサを用いた並進ブレを補正する技術においては、演算時間が増加する。第1実施形態のリセット判定処理を行うことは、更に演算負荷を増加させてしまう(特に、実施例2のマトリクス演算)ことになる。しかし、第3実施形態では、極力演算負荷を減らし、リセット判定を行うことができる。
(第3実施形態の変形形態)
第3実施形態では、通常のブレ補正に用いる構図変更判定を用いたため、Pitch及びYawの2軸のみモニタしていたが、Roll方向の構図変更判定を用いてもよい。
これにより、構図変更等により、撮影姿勢が変化した場合においても、良好な並進ブレ演算を行うことができる。
(変形形態)
以上、説明した実施形態に限定されることなく、以下に示すような種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の範囲内である。
(1)本実施形態では、デジタル一眼レフカメラについて説明したが、本発明はこれに限定されず、コンパクトカメラ、銀塩カメラ、ビデオカメラ、携帯電話などにも適用可能である。
(2)本実施形態のブレ補正装置は、レンズ鏡筒内に設けられていても、カメラボディ内に設けられていてもよい。また、レンズ鏡筒とカメラボディに分散して設けられていてもよい。
(3)ブレ補正群を駆動する例で説明したが、撮像素子を駆動して、ブレ補正をしてもよい。
なお、実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した実施形態によって限定されることはない。
1:カメラ、2:CPU、3:撮像素子、4:ズーム群、5:フォーカス群、6:ブレ補正群、7:ズーム群駆動機構、8:フォーカス群駆動機構、9:ブレ補正群駆動機構、10:絞り、11:絞り駆動機構、12:加速度・角速度センサ、13:記録媒体、14:EEPROM、15:信号処理回路、16:AFセンサ、17:レリーズスイッチ、18:背面液晶、19:ミラー、20:シャッタ、31:姿勢演算部、32:重力加速度成分演算出部、33:重力加速度成分減算部、34:並進ブレ量演算部、35:角度ブレ量演算部、42:カメラ座標、42:カメラ座標系、44:カメラ姿勢演算部、50:姿勢再演算判定部、51:積分フィルタ、52:構図変更判定部、53:判定演算部、53:姿勢演算部

Claims (5)

  1. カメラの角速度を検出する角速度センサと、
    前記カメラの加速度を検出する加速度センサと、
    前記加速度センサの出力を元に、前記カメラの姿勢を演算する姿勢演算部と、
    前記姿勢演算部により演算された前記姿勢、及び、前記角速度センサ出力を元に、前記加速度センサ出力に含まれる重力加速度成分を演算する重力加速度成分演算部と、
    前記重力加速度成分演算部の演算結果を元に、前記加速度センサの出力から、重力加速度成分を除去する重力加速度成分減算部と、
    前記姿勢演算部における再度の姿勢演算の要否を判定する姿勢再演算判定部と、を有し、
    前記姿勢演算部は、前記姿勢再演算判定部において再度の姿勢演算が要と判定された場合、前記カメラの姿勢を再演算すること、
    を特徴とするブレ補正装置。
  2. 請求項1に記載のブレ補正装置において、
    前記姿勢再演算判定部は、前記カメラの姿勢が初期姿勢に対して所定角度以上変化した場合、再度の姿勢演算要と判定すること、
    を特徴とするブレ補正装置。
  3. 請求項1または2に記載のブレ補正装置において、
    前記姿勢再演算判定部は、
    前記角速度センサの出力が入力されるハイパスフィルタと、
    前記ハイパスフィルタの出力が入力される構図変更判定部と、を備え、
    前記構図変更判定部において構図変更と判定された場合に、構図変更判定中に前記ハイパスフィルタのカットオフ周波数を、構図変更判定中以外の場合よりも低く設定すること、
    を特徴とするブレ補正装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のブレ補正装置において、
    前記姿勢再演算判定部は、前記カメラの姿勢が、重力方向を軸として回転する変化の場合、前記再度の姿勢演算を行わないこと、
    を特徴とするブレ補正装置。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のブレ補正装置を備えた光学機器。
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