JP2014164076A - 画像加熱装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】エンドレスベルトの走行安定性を向上できる画像加熱装置を提供する。
【解決手段】画像加熱装置(9)は、シート上のトナー像(K)をニップ部(N)において加熱する第1及び第2の回転体(101,102)と、第1の回転体の外面に接触して加熱するエンドレスベルト(105)とエンドレスベルトを回転可能に支持する支持手段(103,104)とを備えたベルトユニット(34)とを有する。また、エンドレスベルトが幅方向で所定のゾーン内に留まるように、基準角度を中心に所定の角度範囲内においてベルトユニットを回動させる回動手段と、エンドレスベルトが第1の回転体に対し接離するようにベルトユニットを移動させる移動手段とを有する。さらに、エンドレスベルトを第1の回転体に当接させるときのベルトユニットの回動角度を、基準角度を含み所定の角度範囲よりも狭い設定角度範囲内の回動角度に制限する制限手段を有する。
【選択図】図2
【解決手段】画像加熱装置(9)は、シート上のトナー像(K)をニップ部(N)において加熱する第1及び第2の回転体(101,102)と、第1の回転体の外面に接触して加熱するエンドレスベルト(105)とエンドレスベルトを回転可能に支持する支持手段(103,104)とを備えたベルトユニット(34)とを有する。また、エンドレスベルトが幅方向で所定のゾーン内に留まるように、基準角度を中心に所定の角度範囲内においてベルトユニットを回動させる回動手段と、エンドレスベルトが第1の回転体に対し接離するようにベルトユニットを移動させる移動手段とを有する。さらに、エンドレスベルトを第1の回転体に当接させるときのベルトユニットの回動角度を、基準角度を含み所定の角度範囲よりも狭い設定角度範囲内の回動角度に制限する制限手段を有する。
【選択図】図2
Description
本発明は、記録材上に形成されたトナー像を加熱する定着装置などの画像加熱装置に関する。
従来、種々の画像形成装置が知られているが、電子写真方式の画像形成装置が一般に普及している。このような画像形成装置には、厚紙などの様々なシート(記録材)での高い生産性(単位時間あたりのプリント枚数)が求められている。
ところで、上記のような電子写真方式の画像形成装置においては、特に坪量の大きな厚紙での生産性を向上させるため、定着装置(画像加熱装置)の定着スピードを高速化することが求められている。しかし、厚紙の場合、薄紙に比べて、通紙に伴い定着装置から多くの熱を奪うことになるため、定着に要する熱量が、薄紙の場合に比べて多くなる。そのため、厚紙の場合は、生産性を低下させる(定着スピードを遅くしたり、単位時間あたりのプリント枚数を減少させる)ことで対処する手法が知られている。
このような厚紙に対しての生産性を低下させずに対処する手法として、定着ローラ(回転体)の外面に当接し定着ローラの外面温度を目標温度に維持させる外部加熱方式が考案されている。このような外部加熱方式として、定着ローラとの接触面積を大幅に増加させて定着ローラの温度維持性能を向上させるため、2本の支持ローラにより回転可能に張架された外部加熱ベルト(エンドレスベルト)を用いることが提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、2本の支持ローラ同士の平行度を高精度にして組み立てたり維持したりするのは、現実的には困難である。その結果、2本の支持ローラ同士の平行度が確保されないと、外部加熱ベルトがその幅方向へ片寄ってしまい、外部加熱ベルトの走行安定性が低下してしまう恐れがある。
このような懸念に対して、一方の支持ローラを他方の支持ローラに対して傾けることにより外部加熱ベルトの寄りを制御する手法が考えられるが、定着ローラを加熱する機能を担っている外部加熱ベルトの場合、この手法を採用するのは困難である。
なぜなら、この手法の場合、一方の支持ローラの軸線方向一端側を他端側に対して変位させる構成となるが、この一方の支持ローラの変位により外部加熱ベルトの接触すべき領域の一部が定着ローラから離れてしまう恐れがあるからである。その結果、定着ローラを加熱する外部加熱ベルトの機能が損なわれてしまい、定着不良を招いてしまう。
そこで、本発明の目的は、エンドレスベルトの走行安定性を向上させることができる画像加熱装置を提供することである。本発明の他の目的は、添付図面を参照しつつ以下の詳細な説明を読むことにより明らかになるであろう。
本発明は、画像加熱装置において、シート上のトナー像をその間のニップ部において加熱する第1及び第2の回転体と、前記第1の回転体の外面に接触して加熱するエンドレスベルトと、前記エンドレスベルトを回転可能に支持する支持手段と、を備えたベルトユニットと、前記エンドレスベルトの幅方向における位置を検出する検出手段と、前記エンドレスベルトが幅方向において所定のゾーン内に留まるように、前記検出手段の出力に応じて基準角度を中心に所定の角度範囲内において前記ベルトユニットを回動させる回動手段と、前記エンドレスベルトが前記第1の回転体に対し接離するように前記ベルトユニットを移動させる移動手段と、前記エンドレスベルトを前記第1の回転体に当接させるときの前記ベルトユニットの回動角度を、前記基準角度を含み前記所定の角度範囲よりも狭い設定角度範囲内の回動角度に制限する制限手段と、を有することを特徴とする。
本発明によると、加熱開始前の段階で第1の回転体の軸方向とエンドレスベルトの幅方向との交差角をほぼ0°にしてエンドレスベルトと第1の回転体とを接触させた状態から画像形成を開始することが可能になる。これにより、外部加熱ベルトが第1の回転体と離間したスタンバイ状態からエンドレスベルトを加圧する画像形成初期において、エンドレスベルトと第1の回転体との接触圧力が不安定な状態でも寄り速度への影響を少なくすることが可能になる。従って、エンドレスベルトのオーバーランを抑制することができる。また、画像形成初期での定着温度の最下点時に発生可能性のある端部温度だれも回避可能であり、定着不良等の不都合の発生を防止することができる。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施形態では、本発明の画像加熱装置を、未定着トナー像をシート(記録材)に定着する定着装置に関して説明する。しかし、この画像加熱装置は、定着済み画像又は半定着画像を担持した記録材を加熱加圧して画像の表面性状を調整する加熱処理装置としても実施することができる。
まず、画像形成装置100について図1を参照して説明する。図1は、画像加熱装置として機能する定着装置を搭載した画像形成装置100を示す概略構成図である。この画像形成装置100は、中間転写ベルト130の移動方向に沿って第1、第2、第3、第4の画像形成部Pa,Pb,Pc,Pdが配置されたタンデム型フルカラーレーザプリンタである。なお、図1では、後述する外部加熱ユニット34はその図示を省略している。
[画像形成装置]
図1に示すように、画像形成装置100内には、第1、第2、第3、第4の画像形成部Pa,Pb,Pc,Pdが併設され、各々異なった色のトナー像が潜像、現像、転写のプロセスを経て形成される。これら画像形成部Pa,Pb,Pc,Pdは、それぞれ専用の電子写真感光体(本例では感光ドラム3a,3b,3c,3d)を具備し、各感光ドラム3a,3b,3c,3d上に各色のトナー像が形成される。
図1に示すように、画像形成装置100内には、第1、第2、第3、第4の画像形成部Pa,Pb,Pc,Pdが併設され、各々異なった色のトナー像が潜像、現像、転写のプロセスを経て形成される。これら画像形成部Pa,Pb,Pc,Pdは、それぞれ専用の電子写真感光体(本例では感光ドラム3a,3b,3c,3d)を具備し、各感光ドラム3a,3b,3c,3d上に各色のトナー像が形成される。
各感光ドラム3a,3b,3c,3dに接するように中間転写ベルト130が設置され、感光ドラム3a,3b,3c,3d上に形成された各色のトナー像が、中間転写ベルト130上に1次転写され、2次転写部で記録材上(シート上)に転写される。さらに、トナー像が転写された記録材Pは、定着装置9で加熱及び加圧によりトナー像が定着された後、記録画像として装置外に排出される。なお、画像形成部Pa〜Pd及び中間転写ベルト130により、記録材上にトナー像(画像)を形成する画像形成部が構成されている。上記定着装置9は、この画像形成部により記録材上に形成されたトナー像を記録材に定着させる。
感光ドラム3a,3b,3c,3dの各外周には、それぞれドラム帯電器2a,2b,2c,2d、現像器1a,1b,1c,1d、1次転写帯電器24a,24b,24c,24d、及びクリーナ4a,4b,4c,4dが設けられている。また、画像形成装置100の上方部には、レーザスキャナ5a,5b,5c,5dが設置されている。
レーザスキャナ5a,5b,5c,5d内には、不図示の光源装置とポリゴンミラーが配設されている。これらレーザスキャナ5a〜5dは、光源装置から発せられたレーザ光をポリゴンミラーを回転させて走査し、その走査光の光束を反射ミラーで偏向させる。そして、fθレンズ(不図示)によって感光ドラム3a,3b,3c,3dの母線上に集光して露光することにより、感光ドラム3a,3b,3c,3d上に画像信号に応じた潜像が形成される。
現像器1a,1b,1c,1dには、現像剤としてそれぞれイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックのトナーが、図示しない供給装置により所定量充填されている。現像器1a,1b,1c,1dは、それぞれ感光ドラム3a,3b,3c,3d上の潜像を現像して、イエロートナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像及びブラックトナー像として可視化する。
中間転写ベルト130は、図1中の矢印Eで示す方向に、感光ドラム3a,3b,3c,3dと同じ周速度をもって回転駆動されている。感光ドラム3a上に形成担持された第1色のイエロートナー画像は、感光ドラムと中間転写ベルトとのニップ部を通過する過程で、中間転写ベルトに印加される1次転写バイアスにより形成される電界と圧力で、中間転写ベルト外周面に中間転写されていく。
符号11は2次転写ローラを示し、この2次転写ローラ11は、中間転写ベルト130に対応し平行に軸受させて下面部に接触させて配設されている。2次転写ローラ11は、中間転写ベルト130を懸回張設させた3本のローラ13,14,15のうちのローラ14に対して中間転写ベルト130を挟ませて圧接させることで、中間転写ベルト130との間に2次転写ニップ部を形成している。2次転写ローラ11には、2次転写バイアス源によって所望の2次転写バイアスが印加されている。
中間転写ベルト130上に重畳転写された合成カラートナー画像の記録材Pへの転写は、以下のように行われる。つまり、給紙カセット10からレジストローラ12、転写前ガイド(不図示)を通過して、中間転写ベルト130と2次転写ローラ11との当接ニップに、記録材Pが所定のタイミングで給送され、同時に2次転写バイアスがバイアス電源から印加される。この2次転写バイアスにより、中間転写ベルト130から記録材Pへ合成カラートナー画像が転写される。
以下、同様に第2色のマゼンタトナー像、第3色のシアントナー像、第4色のブラックトナー像が順次中間転写ベルト130上に重畳転写され、目的のカラー画像に対応した合成カラートナー画像が形成される。合成カラートナー画像は、記録材Pの4辺端部より一定の余白部を残して形成される。
1次転写が終了した感光ドラム3a,3b,3c,3dは、それぞれのクリーナ4a,4b,4c,4dにより転写残トナーをクリーニング、除去されて、引き続き次の潜像の形成以下に備えられる。中間転写ベルト130上に残留したトナー及びその他の異物は、中間転写ベルト130の表面にクリーニングウエブ(不織布)19を当接させることで、拭い取られる。
そして、トナー画像の転写を受けた記録材Pは、定着装置9へ順次導入され、熱と圧力を加えられることによってトナー画像を定着される。両面印刷モードの場合には、給紙カセット10から給紙された記録材Pは、レジストローラ12、転写前ガイド、中間転写ベルト130と2次転写ローラ11との当接ニップを通過する。そして、この記録材Pは、定着装置9で片面定着された後、切り替えられた切替え部材(フラッパ)16を介して反転パス17に導かれる。
その後、記録材Pは、反転ローラ18により反転されて両面パス30へと導かれる。そして、再び記録材Pは、レジストローラ12、転写前ガイド31、中間転写ベルト130と2次転写ローラ11との当接ニップを表裏反転状態で通過し、2面目が転写された後、定着装置9で両面を定着処理される。そして、記録材Pの両面画像形成中に、切替え部材16が切り替わっており、両面定着された記録材Pは、記録画像として画像形成装置100外の排紙トレイ6に排出される。
[定着装置]
次に、画像加熱装置として機能する定着装置9の構成について図2〜図5を用いて詳細に説明する。図2は本実施形態における外部加熱ベルト構成を備えた定着装置9の概略構成図であり、図3は本実施形態における外部加熱ベルト構成を示す正面図である。図4は本実施形態における外部加熱ベルト構成の長手方向を概略的に示す平面図であり、図5は本実施形態における外部加熱ベルト構成の外観を示す斜視図である。なお、前述したように画像形成装置100は定着装置9を備えており、本発明に係る画像加熱装置はこの定着装置9として適用されている。
次に、画像加熱装置として機能する定着装置9の構成について図2〜図5を用いて詳細に説明する。図2は本実施形態における外部加熱ベルト構成を備えた定着装置9の概略構成図であり、図3は本実施形態における外部加熱ベルト構成を示す正面図である。図4は本実施形態における外部加熱ベルト構成の長手方向を概略的に示す平面図であり、図5は本実施形態における外部加熱ベルト構成の外観を示す斜視図である。なお、前述したように画像形成装置100は定着装置9を備えており、本発明に係る画像加熱装置はこの定着装置9として適用されている。
図2に示すように、定着装置9は、定着ニップ部(ニップ部)Nを通過する(挟持搬送される)記録材P上に担持した未定着トナー像(トナー像)Kを、第1の回転体としての定着ローラ101によって加熱する機能を担っている。この定着装置9は、支持ユニット48を有する外部加熱ユニット34、定着ローラ101、及び、第2の回転体として機能する加圧ローラ102等を収容する不図示のケーシングを備えている。
定着装置9は、記録材上のトナー像(画像)を、回転しながら加熱する定着ローラ(第1の回転体、加熱回転体、駆動回転体)101を備えている。定着装置9は、定着ローラ101に圧接して定着ニップ部Nを形成する回転可能な加圧ローラ(第2の回転体、加圧回転体)102と、ベルトユニットとして機能する外部加熱ユニット34とを備えている。支持ユニット48は、エンドレスベルトとしての外部加熱ベルト105を張架して回転可能に支持する支持手段として機能する、回転軸が互いに平行な支持ローラ103,104を備えており、これら支持ローラ103,104を一体的に支持している。外部加熱ベルト105は、定着ローラ101の回転に伴い従動回転するように構成され、支持ローラ103,104は、外部加熱ベルト105に従動回転する。外部加熱ベルト105は、定着ローラ101の外面に接触して定着ローラ101を加熱する。
支持ローラ103,104は、その両端部側をそれぞれ不図示の断熱ブッシュとベアリングとを介して保持フレーム206(図3参照)に回転自在に軸受支持されている。図3及び図4に示すように、保持フレーム206は、支持ローラ103,104の長手方向(軸方向)中央部で保持部材206aと保持部材206bとに分割されている。そして、手前側の保持部材206aは支持ローラ103,104の各手前側を保持し、奥側の保持部材206bは支持ローラ103,104の各奥側を保持している。
図5に示すように、保持フレーム206は、保持フレーム206を支持する中間支持フレーム208に設置された保持回動軸207a,207d及び保持回動軸207b,207cにより回動自在に支持されている。図中の符号206a,206bは、各上部間に渡された連結プレート49(図4)によって連結された保持フレーム206の保持部材である。なお、保持回動軸207a,207b,207c,207dを全体として示す場合は、保持回動軸207と称する。
図2に示すように、定着ローラ101は、駆動モータやギヤ列により構成される駆動機構M(図3)によって、矢印A方向に所定の周速度で回転駆動されるように構成されている。定着ローラ101は、円筒状金属製(本実施形態では、アルミニウム製)の芯金を備えている。芯金上には、耐熱性の弾性層として、シリコーンゴムが被覆されている。弾性層上には、トナーとの離型性向上のために、耐熱性の離型層としてフッ素系樹脂(本実施形態では、PFA(ポリテトラフルオロエチレン)チューブ)が被覆されている。
定着ローラ101の芯金の内部には、加熱手段として、ハロゲンヒータ111が配置されて、定着ローラ101は、その表面温度が所定の温度となるように内部から加熱されている。定着ローラ101の表面温度は、定着ローラ101に接触する温度検出手段としてのサーミスタ121によって検出される。そして、この検出された温度に基づいて、制限手段として機能する制御部40(図13参照)がヒータ制御部140に作動指令を出力する。これにより、温度制御(調整)手段としてのヒータ制御部140が、ヒータコントローラ43及びヒータドライバ44(図13参照)を介してハロゲンヒータ111をON/OFFすることで、所定の目標温度となるように制御する。
制限手段としての制御部40は、外部加熱ベルト105を定着ローラ101に当接させるときの外部加熱ユニット34の回動角度を、基準角度を含み所定の角度範囲よりも狭い設定角度範囲内の回動角度に制限するように制御する。上記基準角度とは、支持ローラ103,104の軸線方向が定着ローラ101の母線方向(軸方向:図4矢印X方向)と実質平行となるときの外部加熱ユニット34における支持ユニット48の回動角度を示す。
本実施形態において、上記所定の角度範囲は例えば±1.25゜に設定されており、上記設定角度範囲は例えば±0.25゜に設定されている。この設定角度範囲は、上記基準角度に±0.25°とした角度範囲である。
従って、制御部40は、設定角度範囲を、基準角度に±0.25゜を加味した形で回動機構51による回動動作を制御することになる。つまり回動機構51は、支持ローラ103,104の軸線方向が定着ローラ101の母線方向と実質平行となるときの支持ユニット48の回動角度を基準角度として、外部加熱ユニット34の支持ユニット48を回動させる。
加圧ローラ102は、不図示の加圧手段により定着ローラ101に所定の圧力で加圧されて、定着ローラ101と協同して定着ローラ101との間に定着ニップ部Nを形成する。そして加圧ローラ102は、矢印B方向に所定の周速度で、駆動機構M(図3)により回転駆動させられる定着ローラ101の回転に伴って従動回転させられる。
加圧ローラ102は、円筒状金属製(本実施形態では、アルミニウム製)の芯金を備えている。芯金上には、耐熱性の弾性層として、シリコーンゴムが被覆されている。弾性層上には、トナーとの離型性向上のために、耐熱性の離型層としてのフッ素系樹脂(本実施形態では、PFAチューブ)が被覆されている。
また、加圧ローラ102の芯金の内部には、加熱手段として、ハロゲンヒータ112が配置されており、加圧ローラ102は、その表面温度が所定の温度となるように内部から加熱されている。加圧ローラ102の表面温度は、加圧ローラ102に接触する温度検出手段としてのサーミスタ122により検出される。そして、この検出された温度に基づいて、制御部40がヒータ制御部140に作動指令を出力する。これにより、ヒータ制御部140が、ヒータコントローラ43及びヒータドライバ44(図13参照)を介してハロゲンヒータ112をON/OFFすることで、所定の目標温度となるように制御する。
[外部加熱ユニット]
次に、定着装置9に設けられた外部加熱ユニット(ベルトユニット)34について、図2及び図5を用いて詳細に説明する。
次に、定着装置9に設けられた外部加熱ユニット(ベルトユニット)34について、図2及び図5を用いて詳細に説明する。
すなわち、図2に示すように、定着ローラ101の外周面には、定着ローラ101の外面に当接して定着ローラ101を加熱する無端状のベルト(エンドレスベルト)である外部加熱ベルト105が配置されている。外部加熱ベルト105は、支持機構として機能する、上流側の支持ローラ103と下流側の支持ローラ104とによって回転可能に張架(懸架)されている。
両支持ローラ103,104は、定着ローラ101の回転方向に沿ってそれぞれ配置されて外部加熱ベルト105を張架しつつ外部加熱ベルト105を定着ローラ101に押し付けた状態で回転する機能を担っている。また、外部加熱ベルト105は定着ローラ101に従動回転し、両支持ローラ103,104は外部加熱ベルト105に従動回転するように構成されている。
回転軸が互いに平行で外部加熱ベルト105を張架する支持ローラ103,104は、加圧バネ等から成る加圧部204(図3、図5)によって定着ローラ101に所定の圧力で押圧される。図5に示すように、加圧部204は、加圧フレーム201の幅方向両端部に1つずつ配置されている。これら加圧部204,204は、加圧フレーム201の幅方向両端部に設けられた加圧アーム201a,201bを押圧して加圧フレーム201全体を、回動軸203,203を支点として下方に回動付勢している。
この構成により、外部加熱ベルト105の外周面が、定着ローラ101の外周面に圧接される。外部加熱ベルト105は、定着ローラ101に対して当接/離間(退避)可能に構成されている。外部加熱ベルト105は、定着ローラ101に当接した状態において、定着ローラ101との間で外部ニップ部Neを形成する。定着ローラ101に押圧された外部加熱ベルト105は、定着ローラ101の回転により従動回転(連れ回り回転)するように、その内面が支持ローラ103,104によって回転自在に支持される。
外部加熱ベルト105は、金属製の基材(ステンレスやニッケル等)又は樹脂製の基材(PI等)の層を有している。外部加熱ベルト105は、トナー付着を防止するために、例えば、耐熱性の摺動層としてフッ素系樹脂(本実施形態では、PFAチューブ)が被覆されている。このような外部加熱ベルト105は、図2中の矢印C方向に所定の周速度で、定着ローラ101の外面に接触して定着ローラ101の回転に伴って従動回転しながら定着ローラ101を加熱する。
外部加熱ベルト105の外周面には、定着ローラ101とサーミスタ121との間にクリーニングローラ108が配置されている。このクリーニングローラ108は、外部加熱ベルト105の回転方向に対してサーミスタ123,124より上流に設けられ、不図示の加圧手段により、所定の圧力で外部加熱ベルト105に押圧された状態で配置される。クリーニングローラ108は、芯金の外周表面にスポンジ等の多孔質の材料の層を有する構成を備え、不図示の加圧手段により所定の圧力で外部加熱ベルト105に押圧された状態で外部加熱ベルト105の表面をクリーニングする。
外部加熱ベルト105を張架している支持ローラ104は、定着ローラ101の回転方向下流側に配置されている。支持ローラ104は、円筒状金属製(本実施形態では、アルミニウム製)の芯金を備えている。この芯金上には、外部加熱ベルト105の内面との摩耗を防止するために、耐熱性の摺動層としてのフッ素系樹脂(本実施形態では、PFAチューブ)が被覆されている。
支持ローラ104の芯金の内部には、加熱手段(ヒータ)として、ハロゲンヒータ114が配置(内蔵)されている。ハロゲンヒータ114は、外部加熱ベルト105の表面温度が所定の温度となるように内部から加熱する。
同様に、外部加熱ベルト105を張架している支持ローラ103は、外部加熱ベルト105の内面に接触して、外部加熱ベルト105を内部から加熱する。支持ローラ103は、円筒状金属製(本実施形態では、アルミニウム製)の芯金を備えている。この芯金上には、外部加熱ベルト105の内面との摩耗を防止するために、耐熱性の摺動層としてのフッ素系樹脂(本実施形態では、PFAチューブ)が被覆されている。
支持ローラ103の芯金の内部には、加熱手段(ヒータ)として、ハロゲンヒータ113が配置(内蔵)されている。ハロゲンヒータ113は、外部加熱ベルト105の表面温度が所定の温度となるように内部から加熱する。
外部加熱ベルト105の表面温度は、サーミスタ123,124によって検出される。サーミスタ123は、支持ローラ103上の接触領域D1にて外部加熱ベルト105に接触する温度検出手段を構成し、サーミスタ124は、支持ローラ104上の接触領域D2にて外部加熱ベルト105に接触する温度検出手段を構成している。これら検出された温度に基づいて、CPU等からなる制御部40(図13参照)がヒータ制御部140に作動指令を出力する。これにより、ヒータ制御部140が、ヒータコントローラ43及びヒータドライバ44を介してハロゲンヒータ113,114をON/OFFして、所定の目標温度となるように制御(温度調節)する。
外部加熱ベルト105の目標温度は、定着ローラ101の目標温度よりも高く設定されている。これは、外部加熱ベルト105の温度が定着ローラ101の温度より高温に保たれていた方が、定着ローラ101の表面温度の、記録材による温度降下に対してレスポンス(熱の感応精度)良く外部加熱ベルト105から定着ローラ101に熱供給できるからである。
[外部加熱ベルト構成]
次に、外部加熱ベルト構成について、図3〜図5を参照して説明する。
次に、外部加熱ベルト構成について、図3〜図5を参照して説明する。
図3及び図4に示すように、外部加熱ユニット34は、以下の回動機構により、次のような構成にされている。即ち、定着ローラ101の母線方向(軸方向:矢印X方向)に対して、外部加熱ベルト105を定着ローラ101に押し付けた状態の支持ローラ103,104の軸線方向(外部加熱ベルトの幅方向:矢印Y方向)が交差するように、回動可能な構成となっている。
外部加熱ユニット34は、定着ローラ101に外部加熱ベルト105を圧接させる支持ユニット48を有すると共に、定着装置9のケーシングを構成する本体側板202a,202b間に回動軸203,203を有している。支持ユニット48では、保持フレーム206(206a,206b)の内方に、所定の間隔をあけて外部加熱ベルト105を巻き掛けた状態の支持ローラ103,104が回動自在に支持されている。回動軸203,203は、支持ユニット48を回動可能に支持する加圧フレーム201の一側部おいて、一端部及び他端部が本体側板202a,202bにそれぞれ固定されている。保持部材206a,206bは、各上部間に渡された連結プレート49によって連結されている。
図3に示すように、外部加熱ユニット34では、支持ユニット48が定着ローラ101の回転軸方向の中央部において保持器で回動可能に保持されている。これにより、外部加熱ベルト105と定着ローラ101の交差角度を変化させる回動中心である回動軸(揺動軸)Ceと回動支軸209とが一致している。
支持ユニット48の回動軸Ceは、外部加熱ベルト105の定着ローラ101との接触面(つまり外部ニップ部Ne)に直交する。この回動軸Ceは、外部加熱ベルト105に対して定着ローラ101とは反対側に設けられ、支持ローラ103,104間に位置し且つ定着ローラ101から離れた側の外部加熱ベルト105の平面の法線方向に実質平行な揺動軸を構成する。
すなわち、回動軸Ceは、上記接触面における定着ローラ101の回転方向での中央部を通る接線53に対する法線に沿って延びるように設けられる。つまり、この回動軸Ceは、支持ローラ103,104の間に位置し且つ定着ローラから離れた側の外部加熱ベルト105の平面(図3の平面W)の法線方向に実質平行な方向に延びている。回動軸Ceの回動軸線は、定着ローラ101の回転軸線(図3の手前−奥方向に延びる軸線)と直交している。
本実施形態では、支持ユニット48が定着ローラ101の回転軸方向の中央部で回動支持されることで、外部加熱ベルト105と定着ローラ101との交差角度を変化させた際の、長手方向の手前側と奥側での加圧力の変化が極めて良好になる。
このような本実施形態では、支持ユニット48の回転中心が外部加熱ユニット34の中央に設置されており、外部加熱ベルト105の寄り制御を実現でき、外部加熱ベルト105が定着ローラ101に供給する長手方向での熱量を均一にすることができる。
支持ユニット48は、定着装置9のケーシング側に支持された保持器として機能する加圧フレーム201に対し、略鉛直方向の回動軸(揺動軸)209を中心として回動可能(揺動可能)に構成されている。回動支軸209は、定着ローラ101と外部加熱ベルト105が接触している際の、外部ニップ部Neのニップ面に対する法線方向に延びる外部加熱ユニット34の回転軸として構成されている。この回動支軸209が、外部加熱ユニット34の中央に配置されることで、定着ローラ101の長手方向の手前−奥方向のニップ圧バランスが安定する。
図4に示すように、支持ローラ103,104の各両端部を回転自在に支持する保持フレーム206(206a,206b)は、平面視矩形の枠体状の中間支持フレーム208に、保持回動軸207a,207dを介して回動自在に保持されている。これにより、保持フレーム(保持器)206は、中間支持フレーム208の両側(図4の上下端)で、保持回動軸207a,207dを介して加圧フレーム201に対し独立して回動可能にされている。
保持回動軸207a,207dを介して中間支持フレーム208に支持された支持ユニット48では、保持フレーム206の内方に、外部加熱ベルト105を巻き掛けた状態の支持ローラ103,104が回動自在に支持されている。また、加圧部204で付勢される加圧フレーム201の前端部(図3の左端部)の下部には、カム部材205がその偏心位置を支軸45で回動自在に支持されている。なお、加圧フレーム201、加圧部204及びカム部材205により、外部加熱ベルト105が定着ローラ(第1の回転体)101に対し接離するように外部加熱ユニット(ベルトユニット)34を移動させる移動手段が構成されている。
図3の手前側の加圧フレーム201における加圧部204で付勢される前端部(図3の左端部)の下部には、略楕円形状の上記カム部材205がその偏心位置を支軸45によって回動自在に支持されている。このカム部材205は、外部加熱ベルト105を定着ローラ101に対して接離するように外部加熱ユニット34を移動させる。カム部材205は、不図示の駆動源によって偏心状態で回動することで、加圧フレーム201を加圧部204の付勢力に抗して押し上げたり解放したりして、加圧フレーム201を昇降動作させる。これにより、加圧フレーム201に保持した外部加熱ベルト105を、定着ローラ101に対して当接/退避動作させることができる。
加圧フレーム201は、図4の左右方向の右端部が、回動軸203,203を介して本体側板202a,202bに回動可能に支持されるように、固定ネジ47,47で固定された保持部材46,46によって保持されている。保持フレーム206における支持ローラ103側に寄った中央部には、回動支軸209が略鉛直方向に延びるように突設されている。
加圧フレーム201の略中央部における手前−奥方向には、それぞれ中間コロ210(図3では手前側のみ図示)が回転自在に支持されている。これら中間コロ210,210が、中間支持フレーム208の両側(図4の上下端)に当接している。この状態で、回動支軸209が加圧フレーム201の略中央部を裏面から表面に貫通して支持されている。これにより、加圧フレーム201と中間支持フレーム208は、一定の間隔を保ちつつ、中間支持フレーム208が加圧フレーム201に対して水平方向で回転可能になっている。この状態で、中間支持フレーム208は、図5に示すように、加圧フレーム201に対して回動可能で、回動支軸209及び中間コロ210を介して加圧フレーム201と一定の間隔に保持されるように構成されている。
図3及び図4に示すように、支持ユニット48の回動支軸209は、定着ローラ101に外部加熱ベルト105が接触している際の、外部ニップ部Neの接線53に対する法線方向に延びるように設けられている。この回動支軸209は、前述したように、定着ローラ101の回転軸方向(図4上下方向)の中央部に位置して外部加熱ユニット34の中央部に位置することで、定着ローラ101に対する外部加熱ベルト105の長手方向前後での圧バランスを安定させる。
加圧フレーム201は、本体側板202a,202b間に支持された回動軸203,203のまわりに回動し、加圧部204による加圧力を受けて定着ローラ101の方向に付勢される。カム部材205が回転することにより加圧フレーム201の前端部が昇降され、これにより、外部加熱ベルト105の定着ローラ101に対する当接、退避動作が可能になっている。
外部加熱ユニット34は、本体側板202a,202b間にてクリアランスを有する状態で保持される。支持ユニット48は、中間支持フレーム208の一側部(図4の下端部)から突出する保持回動軸207aと、中間支持フレーム208の他側部(図4の上端部)から突出する保持回動軸207dとを有している。
保持回動軸207aは、その一端部が中間支持フレーム208に固定され、且つ他端部が本体側板202bに形成された貫通孔38に、余裕をもって挿通されている。貫通孔38の内径が保持回動軸207aの外径より大きく形成されているため、保持回動軸207aは、図4の矢印E,Fの方向に移動自在に構成されている。
貫通孔38から突出する保持回動軸207aの他端部は、本体側板202bの外側にて、扇状のウォームギヤ(以下、セクタギヤという)118の係合部118a(図7も併せて参照)に摺動自在に係合されている。セクタギヤ118は、本体側板202bの外側にて回動軸119(図7参照)で本体側板202bに回動自在に支持され、その回動動作(即ち、支持ユニット48の定着ローラ101に対する交差角度)を検出される。ウォームギヤ120と噛み合うセクタギヤ118は、モータ125の回転に基づいて回転可能になっている。
図5に示すように、保持フレーム206に支持された支持ローラ103,104の回転軸方向と平行な保持回動軸207a,207b,207c,207dの位置は、次のように構成されている(図3参照)。即ち、外部加熱ベルト105が定着ローラ101に密着した状態において、保持回動軸207a〜207dの中心と定着ローラ101の中心とを結ぶ直線が、支持ローラ103,104同士の中心を結んだ直線に対して垂直二等分線となるように構成される。
[外部加熱ベルト構成の作動]
次に、図6〜図7を参照して、本実施形態に係る外部加熱ベルト構成の作動について説明する。なお、図6は、本実施形態に係る外部加熱ベルト構成を斜め上方から見た状態で示す斜視図、図7は、本実施形態に係る外部加熱ベルトユニットの駆動部の構成を拡大して示す拡大平面図である。
次に、図6〜図7を参照して、本実施形態に係る外部加熱ベルト構成の作動について説明する。なお、図6は、本実施形態に係る外部加熱ベルト構成を斜め上方から見た状態で示す斜視図、図7は、本実施形態に係る外部加熱ベルトユニットの駆動部の構成を拡大して示す拡大平面図である。
図6及び図7に示すように、定着装置9のケーシングを構成する本体側板202b(図4参照)側には、回動軸119を介してセクタギヤ118が回動自在に支持されている。このセクタギヤ118は、図7の左右方向にそれぞれ延設された遮光部118bと係合部118aとを有している。係合部118aは、本体側板202bの貫通孔38(図4参照)から突出した保持回動軸207aに摺動自在に係合している。
遮光部118bは、セクタギヤ118の回動に対応して、本体側板202bにおける対向位置に支持ブラケット35を介して取り付けられたフォトインタラプタ135の発光・受光部の透過光を遮光又は開放するように進退動作する。これにより、フォトインタラプタ135は、セクタギヤ118の回動位置情報を出力する。
本体側板202bにおけるセクタギヤ118と近接する位置には、モータ125が支持されている。モータ125の回転軸125aには、ウォームギヤ120が固着されている。モータ125は、ウォームギヤ120をセクタギヤ118のギヤ部に噛合可能となる位置に固定支持されている。
本実施形態では、モータ125、ウォームギヤ120、セクタギヤ118及び保持回動軸207a等により、回動機構51が構成されている。回動機構51は、制御部40の制御に従い、外部加熱ベルトを定着ローラ101に押圧させた状態を維持したまま、支持ローラ103,104の回転軸線方向と定着ローラ101の軸線方向(母線方向X)とを交差させるように支持ユニット48を回動させる。
また本実施形態では、回動機構51及び寄り制御部54は、外部加熱ベルト105の幅方向における位置を調整する調整手段として機能する。調整手段は、定着ローラ101と外部加熱ベルト105との接触面(外部ニップ部Ne)に直交する回動軸Ce(回動支軸29)を中心に支持ユニット48を回動させて外部加熱ベルト105の回転方向と交差する幅方向での外部加熱ベルトの位置を調整する。
まず、外部加熱ユニット34(支持ユニット48)の手前側の取付け位置を上流方向(図4の矢印Eの方向)に移動させる場合について説明する。
すなわち、モータ125を正回転させてウォームギヤ120を回転させることによりセクタギヤ118を図7における矢印Gの方向に回動させる。これにより、保持回動軸207aが貫通孔38のクリアランス範囲内で図7の矢印H方向に直線的に移動させられ、外部加熱ユニット34の手前側が上流方向(図4の矢印E方向)に移動させられる。
一方、モータ125を逆回転させてウォームギヤ120を逆方向に回転させてセクタギヤ118を図7の矢印I方向に回動させると、保持回動軸207aが貫通孔38のクリアランス範囲内で図7の矢印J方向に直線的に移動させられる。これにより、支持ユニット48の手前側が下流方向(図4の矢印F方向)に移動させられる。
以上のように、保持回動軸207aをセクタギヤ118の係合部118aで移動させることにより、保持回動軸207aが保持する支持ユニット48自体を、回動軸Ce(回動支軸29)を中心として回動させることができる。これにより、定着ローラ101に対する支持ローラ103,104の軸方向(つまり、外部加熱ベルト105の幅方向)の交差角度を変更することができる。
上述した外部加熱ベルト構成のような場合、外部加熱ベルト105に当接する定着ローラ101の角度と、外部加熱ベルト105が回転した際に発生する寄りとの間には、相互関係があることがわかっている。従って、外部加熱ベルト105と定着ローラ101との交差角度を変化させることで、外部加熱ベルト105の寄る方向を制御することができる。
[寄り検出機構]
次に、本構成における、外部加熱ベルト105のその幅方向における寄り位置を検出する構成について、図8(a),(b)及び図9(a),(b)を参照して説明する。なお、図8(a),(b)は、本実施形態に係る外部加熱ベルト105の寄り位置を検出する機構の外観を示す斜視図、図9(a),(b)は外部加熱ベルトの寄り位置を検出する機構を拡大して示す拡大平面図である。
次に、本構成における、外部加熱ベルト105のその幅方向における寄り位置を検出する構成について、図8(a),(b)及び図9(a),(b)を参照して説明する。なお、図8(a),(b)は、本実施形態に係る外部加熱ベルト105の寄り位置を検出する機構の外観を示す斜視図、図9(a),(b)は外部加熱ベルトの寄り位置を検出する機構を拡大して示す拡大平面図である。
本例では、外部加熱ベルト105の幅方向(長手方向:図4の矢印Yの方向)において、外部加熱ベルト105が所定のゾーン(正規の走行ゾーン)内に留まりながら走行するように外部加熱ベルト105の寄りを制御している。そのため、検出手段としての寄り検出機構(検出器)59は、外部加熱ベルト105が所定のゾーンから外れたことを検出する機能を担っている。言い換えると、寄り検出機構59は、外部加熱ベルト105の幅方向における位置(寄り方向の位置)を検出し、外部加熱ベルト105が所定のゾーンから外れたことを検出する。
そして、後述するように、外部加熱ベルト105が所定のゾーンから外れたことが検出された場合、外部加熱ベルト105が所定のゾーン内へ戻る方向に外部加熱ユニット34の支持ユニット48を回動させている。具体的には、外部加熱ベルト105を定着ローラ101に押し付けた状態の支持ローラ103,104の軸線方向が定着ローラ101の母線方向に対して交差するように、支持ユニット48を回動(揺動)させている。
寄り検出機構59では、外部加熱ベルト105の一方の端部(回転方向と交差(直交)する幅方向の一端側)に、検知アーム129に回転可能に取り付けた検知コロ128が当接されている。支持ユニット48では、連結プレート49の一端側(図5では加圧アーム201aを向く側)に検知アーム129が配置されている。この検知アーム129は、回転軸136を中心として揺動可能に配置され、トーションバネ等の付勢部材131によって例えば200gf程度の力で、図8(a)の矢印Q方向に回動付勢されている。
なお、検知コロ128、検知アーム129及びセンサフラグ132等を有する寄り検出機構59を、外部加熱ベルト105の他方の端部(回転方向と交差する幅方向の他端側)に配置し、別の検出器である寄り検出機構として構成することもできる。
検知アーム129には、2箇所にスリット(図8(b)参照)が形成された扇状のセンサフラグ132が連結されている。センサフラグ132は、検知アーム129の回動動作に連動して回転可能となるように支持されている。このセンサフラグ132に対向するように、フォトインタラプタ133,134が配置されている。
そして、外部加熱ベルト105が定着ローラ101の回転軸方向(長手方向)における手前側(図4の矢印Lの方向)に寄ってきた場合は、外部加熱ベルト105が検知コロ128に対して図8(a)の矢印R方向に力を加える。これにより、検知アーム129に対して付勢部材131の付勢力を超える力が作用するため、検知アーム129が回転軸136を中心として、図9(a)における矢印Sの方向に回動させられる。
すると、この回動動作に連動して、センサフラグ132が、図9(a)における矢印Tの方向に回動させられる。そしてセンサフラグ132は、回転軸136を中心として両側に配置されたフォトインタラプタ133,134のうちのフォトインタラプタ133の発光・受光部のスリットに進入して遮光する。この遮光時に出力される信号を制御部40(図13)が受信することで、制御部40は、外部加熱ベルト105が回転軸方向の手前側(図4の矢印Lの方向)に寄っていると判断して、定着装置9に設けられた寄り制御部54に作動指令を出力する。これにより、寄り制御部54は、モータコントローラ41及びモータドライバ42を介してモータ125を、外部加熱ベルト105の寄りを抑制する方向に回転駆動する。
一方、外部加熱ベルト105が定着ローラ101の回転軸方向における奥側(図4の矢印Mの方向)に寄ってきた場合は、外部加熱ベルト105が検知コロ128から離れる方向に移動する。このため、付勢部材131によって矢印Q方向に回動付勢されている検知アーム129が、図9(b)における矢印Uの方向に回動する。
すると、この回動動作に連動して、フォトインタラプタ133を遮光していたセンサフラグ132が、図9(b)における矢印Vの方向に回転する。そして、フォトインタラプタ133が開放した直後に、センサフラグ132がフォトインタラプタ134の発光・受光部のスリットに進入して遮光する。この遮光時に出力される信号を制御部40が受信することで、制御部40は、外部加熱ベルト105が回転軸方向の奥側(図4の矢印Mの方向)に寄っていると判断して、寄り制御部54に作動指令を出力する。これにより、寄り制御部54は、モータコントローラ41及びモータドライバ42を介してモータ125を、外部加熱ベルト105の寄りを抑制する方向に回転駆動する。
[寄り制御機構]
そして、寄り制御機構では、定着ローラ101の回転軸方向と、支持ローラ103,104の回転軸方向とが互いに平行となるように外部加熱ユニット34(支持ユニット48)を装着する。この位置をホームポジションとして、セクタギヤ118の係合部118aにより保持回動軸207aを支持する。支持ユニット48がホームポジションに位置していることは、セクタギヤ118に取り付けられているフォトインタラプタ135(図7参照)に基づいて制御部40が判定する。
そして、寄り制御機構では、定着ローラ101の回転軸方向と、支持ローラ103,104の回転軸方向とが互いに平行となるように外部加熱ユニット34(支持ユニット48)を装着する。この位置をホームポジションとして、セクタギヤ118の係合部118aにより保持回動軸207aを支持する。支持ユニット48がホームポジションに位置していることは、セクタギヤ118に取り付けられているフォトインタラプタ135(図7参照)に基づいて制御部40が判定する。
寄り制御機構では、定着ローラ101の回転で外部加熱ベルト105を従動回転させ、幅方向の手前側・奥側の何れかの方向に寄ってきた際に、外部加熱ベルト105の寄る方向とは逆の方向に力が作用するように保持回動軸207aの取付け位置をずらす。本構成では、外部加熱ベルト105が片側端部から逆側端部に例えば5mm移動した際に寄りを検知できるように、フォトインタラプタ133,134が配置されている。また、外部加熱ベルト105の寄りを制御するために回動軸203のずらす量は、上記ホームポジションから上流側、下流側ともに例えば2mmとしている。
以上のように本実施形態では、寄り制御機構と寄り検出機構59とを的確に組み合わせることにより、外部加熱ベルト105の寄り制御を円滑にかつ正確に行うことができる。
[外部加熱ベルト構成の制御系]
次に、本実施形態に係る外部加熱ベルト構成の制御系について、図13を参照して説明する。なお、図13は、本実施形態に係る外部加熱ベルト構成の制御系を示すブロック図である。
次に、本実施形態に係る外部加熱ベルト構成の制御系について、図13を参照して説明する。なお、図13は、本実施形態に係る外部加熱ベルト構成の制御系を示すブロック図である。
画像形成装置100の装置本体内には、各動作を統括的に制御するCPU等の制御部40が配設されている。この制御部40には、定着装置9に設けられた寄り制御部54と、定着装置9の加熱に関する制御を行うヒータ制御部140と、が接続されている。制御部40には、フォトインタラプタ133,134,135と、サーミスタ121,122,123,124とが接続されている。
寄り制御部54にはモータコントローラ41が接続され、モータコントローラ41にはモータドライバ42が接続され、モータドライバ42にはモータ125が接続されている。寄り制御部54は、外部加熱ユニット34における支持ユニット48の定着ローラ101に対する姿勢制御を行って、外部加熱ベルト105の寄り制御を行う。寄り制御部54は、寄り検出機構(寄り検出手段)59による外部加熱ベルト105の寄り検知に基づいて回動機構51を制御する。モータコントローラ41は、制御部40からの作動指令に基づく寄り制御部54からの信号に基づき、モータドライバ42を介してモータ125の駆動を制御する。
ヒータ制御部140には、ヒータコントローラ43が接続されている。このヒータコントローラ43は、制御部40からの作動指令に基づくヒータ制御部140からの信号に基づき、ヒータドライバ44を介してハロゲンヒータ111,112,113,114をそれぞれON/OFFさせる。これにより、定着ローラ101、加圧ローラ102、外部加熱ベルト105を所定の目標温度となるように、それぞれ制御する。
また、制御部40は、寄り制御部54を介して回動機構51を制御することにより、外部加熱ベルト(エンドレスベルト)105の寄り方向を制御する。
また、本例の外部加熱ユニット(ベルトユニット)34の交差角を変化させる構成では、後述する背景を理由に、外部加熱ベルト105を定着ローラ101に当接させる際の外部加熱ユニット34の回動角度(姿勢)について改善を図っている。
ここで、外部加熱ベルト105を定着ローラ101に当接させた極初期では外部加熱ベルト105と定着ローラ101との接触圧力が不十分となる傾向にあるが、外部加熱ベルトのその幅方向への寄り力は外部加熱ベルトと定着ローラとの接触圧力に依存する。従って、外部加熱ベルトを定着ローラに当接させた極初期において、片寄った状態にある外部加熱ベルトの寄り方向を寄り検出機構59の出力に応じて反転させようと外部加熱ユニット34の交差角を切り替えたとしても、直ぐに反応しない恐れがある。つまり、外部加熱ユニット34の交差角の切り替えに追従して外部加熱ベルトの寄り方向が直ぐに反転せず、そのまま外部加熱ベルトが寄り切ってしまう恐れがある。このように、外部加熱ベルト105が寄り切ってしまうと、外部加熱ベルトの回転を停止(外部加熱ベルトを定着ローラから離間)させねばならなくなり、その後の画像形成を実行することができなくなってしまう。
そこで、本例では、以下に説明するように、外部加熱ベルト105を定着ローラ101に当接させるときの外部加熱ユニット34(の支持ユニット48)の回動角度(外部加熱ベルトを定着ローラから離間させるときのベルトユニットの回動角度)を制限している。
具体的には、制限手段としての制御部40は、外部加熱ベルト105による定着ローラ101の加熱(当接)開始前の段階において、以下のように制御する。つまり、定着ローラ101の母線方向(軸方向)と外部加熱ベルト105の幅方向との交差角が実質的に0°(ほぼ0°)となるように、回動手段としての回動機構51を制御する。この回動機構51は、支持ユニット48を回動させて、定着ローラ101の軸方向と外部加熱ベルト105の幅方向との交差角(交差角度)を変更する。つまり、外部加熱ベルト105が幅方向において所定のゾーン内に留まるように、寄り検出機構59の出力に応じて基準角度を中心に所定の角度範囲内において外部加熱ユニット34(の支持ユニット48)を回動させる。
ところで、交差角度があるとき、2つの支持ローラ103,104は平行ではなくねじれのある位置関係にある。そのため、交差角度を変化させるとき、支持ローラ103,104のうちの保持回動軸207a取り付け側のローラ端部は、定着ローラ101に対する位置が定着ローラ101の上流あるいは下流へ定着ローラ101に沿って移動する。このため、外部加熱ベルト105の取り付け側の端部は、定着ローラ101からの駆動力のほかに、支持ローラ103,104の移動による強いねじれ力を受ける。
また、交差角度がある状態での外部加熱ベルト105と定着ローラ101との圧分布は、円柱状のものに交差角がある状態で接触しているため、どうしても端部の圧が弱くなる傾向にある。このため、外部加熱ベルト105端部は、定着ローラ101端部への熱供給能力が中央部に比べて小さくなり、定着ローラ101の端部温度だれが生じ、図12(a)に示すように通紙初期における温度低下が激しい状況においては、定着不良といった課題が発生する。図12(a)は、交差角0.75°時の定着温度の推移を示すグラフ図であり、実線は端部温度を示し、破線は中央温度を示している。また、図12(b)は、交差角0.25°時の定着温度の推移を示すグラフ図である。
端部温度だれは、図10及び図11(a)〜(d)に示すように、交差角度θ(図11参照)の変化量に依存している。温度低下の激しい通紙初期において、交差角θを、0.75゜から0.25゜と小さくすることで、図12(a)に示す状況から、図12(b)に示す状況にして、外部加熱ベルト105の端部温度だれを可及的に回避することができる。通紙初期に交差角度θの変化量を小さくするには、外部加熱ベルト105による定着ローラ101の加熱開始前の段階、即ち、ジョブ開始前の前回転動作時における制御で解決することができる。なお、図10は、交差角と温度だれの依存性を示すグラフ図であり、横軸に、定着ローラ101と外部加熱ベルト105との交差角をとり、縦軸に、端部の温度低下をとっている。
部品交差のバラツキを含め、寄り制御時の交差角θが平行位置に対してθ=0.30°以上が好ましく、本実施形態では、寄り制御時の交差角θを0.75°としている。また、ホームポジションでは同様に、交差バラツキを含めても、実質θ=0.25°以下に抑えることができるため、この範囲において十分効果を得ることができる。このように本実施形態では、0.25°以下の交差角θを、実質的に0°の交差角θとして規定している。
[交差角制御シーケンス]
次に、図13、図14及び図15を参照して本実施形態の動作について説明する。なお、図14及び図15は、本実施形態に係る定着装置9のジョブ動作を説明するためのフローチャート図である。画像形成ジョブ開始前の前回転動作時に外部加熱ベルト105と定着ローラ101との交差角を制御するための交差角制御シーケンスは、制御部(コントローラ)40が後述のように各種機器の動作を制御することで実行される。
次に、図13、図14及び図15を参照して本実施形態の動作について説明する。なお、図14及び図15は、本実施形態に係る定着装置9のジョブ動作を説明するためのフローチャート図である。画像形成ジョブ開始前の前回転動作時に外部加熱ベルト105と定着ローラ101との交差角を制御するための交差角制御シーケンスは、制御部(コントローラ)40が後述のように各種機器の動作を制御することで実行される。
即ち、ステップS1で画像形成ジョブが開始されると、ヒータ制御部140が、サーミスタ121〜124からの検知信号に基づく制御部40からの作動指令を受ける。このヒータ制御部140は、定着ローラ101、加圧ローラ102、支持ローラ103,104を夫々加熱するためにハロゲンヒータ111〜114に夫々通電する。これにより、各ローラ101,102,103,104の温度がそれぞれ調整開始される。
ステップS2において、外部加熱ユニット34の支持ユニット48の取付け位置(つまり、セクタギヤ(ウォームギヤ)118の回動位置)をホームポジションとするために、モータ125を回転駆動する。この際、制御部40は、カム部材205等から成る移動手段により、外部加熱ベルト105を定着ローラ101から離間させた状態で、外部加熱ベルトを定着ローラ101に接触させる前に回動機構51を制御して交差角を実質的に0°にするように制御する。制御部40は、フォトインタラプタ135の検知に基づいて、支持ユニット48の定着ローラ101に対する位置を検出する。
引き続き、ステップS3において、加圧ローラ102を不図示の加圧手段により定着ローラ101に当接させた後、カム部材205を不図示の駆動源により回転させ、外部加熱ベルト105を定着ローラ101に当接させる(ステップS4)。そして、定着ローラ101を駆動機構Mによって、スタンバイ速度から通紙速度に回転(等速回転)させ(ステップS5)、外部加熱ベルト105を従動回転させる。
そして、外部加熱ベルト105が従動回転することで、ユニット手前側(図4の矢印Lの方向)に寄ってきた場合は、外部加熱ベルト105の一端側に当接した検知コロ128が押される。これにより、センサフラグ132が揺動して、フォトインタラプタ133を遮光する。このため、制御部40の作動指令に基づく寄り制御部54は、回動機構51を制御して、外部加熱ベルト105を奥側(図4の矢印Mの方向)に寄らせる方向にモータ125を回転駆動する。
また、外部加熱ベルト105が定着ローラ101に従動して回転することで、ユニット奥側(図4の矢印Mの方向)に寄ってきた場合は、検知コロ128が付勢部材131の付勢力によって外部加熱ベルト105に追随して回動する。これにより、センサフラグ132が揺動して、フォトインタラプタ134を遮光する。このため、制御部40の作動指令に基づく寄り制御部54は、回動機構51を制御して、外部加熱ベルト105を手前側(図4の矢印Lの方向)に寄らせる方向にモータ125を回転駆動する。
制御部40は、ステップS6において画像形成ジョブが終了するまで、外部加熱ベルト105に対する寄り制御を実行する。
そして、画像形成ジョブが終了すると(ステップS6:YES)、制御部40は、加圧ローラ102を定着ローラ101から退避(離間)させる(ステップS7)。
その後、制御部40は、外部加熱ベルト105の長手方向位置を中央位置に移動させるため、寄り制御を行っていた際の寄り時間に基づいてベルト中央位置を算出し、その位置になるまで外部加熱ベルト105を従動回転させる(ステップS8)。制御部40は、画像形成ジョブの終了後に、外部加熱ベルト105の寄り方向が中央部に位置したことを寄り検出機構59が検出したときに寄り方向の制御を停止する。
引き続き、制御部40は、カム部材205を駆動機構Mによって回転させ、外部加熱ベルト105を定着ローラ101から退避させる(ステップS9)。このように制御部40は、外部加熱ベルト105の寄り方向位置が中央部に位置したことを寄り検出機構59が検出したときに、加圧フレーム201、加圧部204及びカム部材205を介して外部加熱ベルト105を定着ローラ101から離間させる。また、制限手段としての制御部40は、外部加熱ユニット34の回動角度が設定角度範囲内にあるとき、カム部材205等を介して外部加熱ベルト105を定着ローラ101から離間させるように制御することができる。
そして、ステップS10において、定着ローラ101の回転速度をスタンバイ時の低速回転にするため、低速モードへと移行する。
画像形成ジョブ前のモータ動作のタイミングは、感光ドラム3cに対するイエロートナー像の書き出しタイミングを基準として、所定時間後に動作させる。
次に、JAM(ジャム)時やエラー時などの緊急停止時の動作について、図15のフローチャートを用いて説明する。
まず、ステップS21において復帰命令を受けると、制御部40は、ステップS22で外部加熱ベルト105を定着ローラ101から退避させ、ステップS23で加圧ローラ102を定着ローラ101から退避させる。
次に、ステップS24において、定着ローラ101のクリーニングモードを開始し、定着ローラ101の汚れを清掃するクリーニング動作を実行する。このクリーニングは不図示のウェブペーパーを用いて行う。
クリーニング動作が終了すると(ステップS25:YES)、制御部40は、外部加熱ベルト105を定着ローラ101に当接させ(ステップS26)、外部加熱ベルト105を従動回転させながら中央位置に移動させる(ステップS27)。
制御部40は、外部加熱ベルト105の長手方向位置が中央へ移動したと判断すると(ステップS27:YES)、ステップS28で、カム部材205を駆動機構Mにより回転させ、外部加熱ベルト105を定着ローラ101から退避させ、スタンバイ復帰とする。
以上のように、画像形成ジョブ終了後や緊急停止復帰時に外部加熱ベルト105の位置を長手方向中央に移動させることで、外部加熱ベルト105の寄り検出時間を安定的に延ばすことができ、効果を最大限持続させることができる。
本実施形態におけるベルト中央位置とは、外部加熱ベルト105の幅方向中央部が定着ローラ101長手中央から誤差0.5mm以内に収まる位置を意味する。本実施形態では、交差角ホームポジション時における寄り速度の最初の寄り検出時間を、通紙初期の定着ローラ101の表面温度の温度低下最大となる時間(最下点)よりも長く設定している。ただし、最下点よりも短い場合においても、温度低下を抑えることが可能となるので、効果は十分期待できる。
以上のように、本実施形態では、制御部40が、外部加熱ベルト105による定着ローラ101の加熱開始前の段階において、定着ローラ101の軸方向と外部加熱ベルト105の幅方向との交差角が実質的に0°となるように回動機構51を制御できる。これにより、外部加熱ベルト105の定着ローラ101に対する交差角を、画像形成の開始前に平行状態に戻して、外部加熱ベルト105と定着ローラ101の接触圧力が不安定な状態でも寄り速度への影響を少なくすることができる。従って、外部加熱ベルト105のオーバーランを抑制することができる。また同時に定着ローラ101の全体を安定して加熱できるので、通紙初期の端部温度低下(端部温度だれ)による定着不良の発生を防ぐことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想内であらゆる変形が可能である。
9…画像加熱装置(定着装置)、34…ベルトユニット(外部加熱ユニット)、40…制限手段(制御部)、51…回動手段(回動機構)、59…検出手段(寄り検出機構)、101…第1の回転体(定着ローラ)、102…第2の回転体(加圧ローラ)、103,104…支持手段,ローラ(支持ローラ)、105…エンドレスベルト(外部加熱ベルト)、201,204,205…移動手段(加圧フレーム,加圧部,カム部材)、K…トナー像(未定着トナー像)、N…ニップ部(定着ニップ部)、P…シート(記録材)、X…第1の回転体の母線方向(定着ローラの軸方向)、Y…エンドレスベルトの幅方向(外部加熱ベルトの幅方向)
Claims (4)
- シート上のトナー像をその間のニップ部において加熱する第1及び第2の回転体と、
前記第1の回転体の外面に接触して加熱するエンドレスベルトと、前記エンドレスベルトを回転可能に支持する支持手段と、を備えたベルトユニットと、
前記エンドレスベルトの幅方向における位置を検出する検出手段と、
前記エンドレスベルトが幅方向において所定のゾーン内に留まるように、前記検出手段の出力に応じて基準角度を中心に所定の角度範囲内において前記ベルトユニットを回動させる回動手段と、
前記エンドレスベルトが前記第1の回転体に対し接離するように前記ベルトユニットを移動させる移動手段と、
前記エンドレスベルトを前記第1の回転体に当接させるときの前記ベルトユニットの回動角度を、前記基準角度を含み前記所定の角度範囲よりも狭い設定角度範囲内の回動角度に制限する制限手段と、
を有することを特徴とする画像加熱装置。 - 前記エンドレスベルトは前記第1の回転体の回転に伴い従動回転するように構成されており、前記制限手段は前記ベルトユニットの回動角度が前記設定角度範囲内にあるとき前記エンドレスベルトを前記第1の回転体から離間させることを特徴とする請求項1の画像加熱装置。
- 前記設定角度範囲は前記基準角度に±0.25°であることを特徴とする請求項1又は2の画像加熱装置。
- 前記支持手段は前記エンドレスベルトを回転可能に支持するとともに前記エンドレスベルトを前記第1の回転体に向けて押圧するローラを有し、前記回動手段は前記ローラの軸線方向が前記第1の回転体の母線方向と実質平行となるときの前記ベルトユニットの回動角度を前記基準角度として前記ベルトユニットを回動させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像加熱装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013034322A JP2014164076A (ja) | 2013-02-25 | 2013-02-25 | 画像加熱装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2013034322A JP2014164076A (ja) | 2013-02-25 | 2013-02-25 | 画像加熱装置 |
Publications (1)
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Family Applications (1)
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017032772A (ja) * | 2015-07-31 | 2017-02-09 | キヤノン株式会社 | 加熱装置 |
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-
2013
- 2013-02-25 JP JP2013034322A patent/JP2014164076A/ja active Pending
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