JP2014163812A - パターン投影方法、パターン投影装置及びこれを用いた三次元計測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】パターン周期が変化しても、所望のパターン形状を備えた投影パターンを容易に得ることのできるパターン投影方法及び装置を提供する。
【解決手段】光源1及びパターン生成体2で形成した基準パターンを備えたパターン光束をデフォーカス光学系4でデフォーカスして中間像面6上に投影パターンの像を生成し、所定のデフォーカス量をもたせた投影光学系7で計測対象8に投影する。基準パターンのパターン周期を大きくした場合には、デフォーカス光学系4の内部にある開口絞り3の絞り径を調整することで、中間像面6上のぼやけ量を制御し、どの周期の矩形波状の強度分布を有する基準パターンであっても、投影パターンを正弦波状の強度分布を有するパターン形状を維持する。
【選択図】図5

Description

この発明は、パターン投影方法、パターン投影装置及びこれを用いた三次元計測装置に関し、特に、基準パターンを備えたパターン光束をデフォーカスさせることにより投影パターンを形成する方法及びこれを用いた装置構成に関する。
三次元形状計測のための手法の1つに、位相シフト法がある。計測対象に明暗の周期的な縞を投影し、その縞の位相をシフトさせ、その撮影像を演算することで三次元形状を取得することができる。また、高精度に形状を求めるためには、その縞の濃淡は、正弦波状であることが望ましい。従来は,以下の特許文献1及び2に記載されているように、矩形波状の縞を投影し、デフォーカスすることでこれを解決していた。
特許第4701948号公報 特開平04−252907号公報
図1に示す或る周期の矩形波状の強度分布を有する縞パターンをデフォーカスして投影させると、図2に示す正弦波に似た光の濃淡(強度分布)が得られる。矩形波状の縞の濃淡が急激に切り替わる境界部において、デフォーカスにより、光の濃淡がぼやけるためである。しかし、図3のように、矩形波状の縞の周期を大きくすると、投影パターンの濃淡の分布は、図4に示すように正弦波状にならずに角の丸い矩形波となる。これは、濃淡が急激に切り替わる境界部において、デフォーカスによる投影縞のぼやけはあるものの、周期にあった十分なデフォーカスが得られないためである。これには、投影パターンのデフォーカス量を周期に応じて変化させることで正弦波状の強度分布を有する縞パターンを投影することはできるが、レンズや鏡筒の機械的な動作が必要であり、数十から数百Hzの高速計測を要求されつつある3次元計測においては、技術的に困難である。
そこで、本発明は、基準パターンのパターン周期が変化しても所望のパターン形状を備えた投影パターンを容易に得ることのできるパターン投影方法及び装置を実現することを課題とする。
本発明のパターン投影方法は、基準パターンを備えたパターン光束がデフォーカスされて生ずるパターン形状を備えた投影パターンを有するパターン投影方法において、前記投影パターンを、絞り径が調整可能な開口絞りを通過した前記パターン光束をデフォーカスさせることで形成し、前記基準パターンのパターン周期の変化に応じて前記絞り径を制御することにより、前記投影パターンのパターン形状の変化を抑制することを特徴とする。
本発明によれば、絞り径を変化させることによってデフォーカス量自体を変えなくても投影パターン上のぼやけ量を変化させることができるため、基準パターンのパターン周期に合わせて絞り径を制御することにより、パターン周期が変化したときでも投影パターンのパターン形状の変化を容易に抑制することができる。すなわち、一定のデフォーカス量であっても、絞り径を大きくするとぼやけ量は大きくなり、絞り径を小さくするとぼやけ量は小さくなる。したがって、パターン周期が大きくなれば絞り径を大きくし、パターン周期が小さくなれば絞り径を小さくすることで、パターン周期が変化しても、基準パターンに対するデフォーカス(ぼやけ量)の影響度合の変化が低減されるから、投影パターンのパターン形状の変化を抑制することができる。
本発明のパターン投影装置は、基準パターンを備えたパターン光束を形成する基準パターン光束形成部(1,2)と、所定の絞り径を備えた開口絞り(3)を通過した前記パターン光束をデフォーカスさせて正弦波状の強度分布を有するパターン形状を備えた投影パターンを形成し、対象物に投影する光学系(4,7)と、前記基準パターンのパターン周期を制御するパターン周期制御部(9)と、前記パターン周期に応じて前記投影パターンの前記正弦波状の強度分布を有するパターン形状に対する変化が抑制されるように前記絞り径を制御する絞り径制御部(10)と、を具備することを特徴とする。
上記パターン投影装置によれば、パターン周期制御部(9)によって基準パターン光束形成部(1,2)の基準パターンのパターン周期が変化すると、絞り径制御部(10)は、基準パターンのパターン周期に応じて開口絞り(3)の絞り径を制御して、投影パターンのパターン形状の変化を抑制する。これによって、投影パターンのデフォーカス量を制御しなくても、光学系(4,7)により対象物に投影される投影パターンのパターン形状を、基準パターンのパターン周期にかかわらず、正弦波状の強度分布を有する態様に維持することが可能になる。
本発明において、前記光学系(4,7)は、前記開口絞り(3)を通過した前記パターン光束を集光して、焦点位置からずれた中間像面(6)上に前記投影パターンの像を形成するデフォーカス光学系(4)と、前記中間像面(6)上の前記投影パターンの像を前記対象物に向けて投影する投影光学系(7)と、を有することが好ましい。これによれば、前記デフォーカス光学系(4)の焦点位置が前記中間像面から一定のデフォーカス量だけずれることによって中間像面(6)上にデフォーカスされた投影パターンの像が形成され、この投影パターンの像が投影光学系(7)によって投影される。このとき、前記投影パターンは、前記基準パターンを上記デフォーカス量に応じたぼやけ量で変形させた前記正弦波状の強度分布を有するパターン形状になる。ここで、基準パターンのパターン周期が変更された場合には、デフォーカス光学系(4、7)の焦点位置を中間像面(6)に対して一定距離(一定のデフォーカス量)としたままであっても、開口絞り(3)の絞り径を制御することで、正弦波状の強度分布を有するパターン形状を維持することができる。そして、このようにパターン周期による投影パターンのパターン形状の変化を抑制するためにデフォーカス光学系を移動させなくてもよいので、パターン周期の切り替えが数十〜数百Hzといった高速であっても対応が容易になる。
本発明において、前記開口絞り(3)は、個々に光透過率を制御可能に構成された複数の画素が配列されてなる光透過パネルで構成され、前記画素の光透過率を、光軸を中心とする半径方向内側の内径領域(3a)で高く、半径方向外側の外形領域(3b)で低くなるように構成して前記絞り径を設定し、前記内径領域(3a)の外径を変化させることによって前記絞り径を制御することが好ましい。このように、前記開口絞り(3)がたとえば液晶といったような光透過パネルで構成されるので、絞り径を数十〜数百Hzといった高速で制御することを機械的な絞りよりも容易に実現できる。
この場合において、前記開口絞り(3)の絞り径の変化に応じて、前記内径領域の平均の光透過率を前記絞り径の増減態様とは逆方向に増減させることが望ましい。これによれば、絞り径を変化させても、対象物に投影される光量の変化を抑制することができる。
次に、本発明に係る三次元測定装置は、上記のいずれかに記載のパターン投影装置と、前記パターン投影装置のパターン投影軸に対して所定の視差を有する撮影軸により前記対象物を撮影して投影情報を取得する撮影情報取得部(11)と、前記撮影情報に基づいて、前記対象物の三次元座標情報を導出する三次元情報導出部(12)と、を具備することを特徴とする。これによれば、前記パターン投影装置と前記撮影情報取得部(11)と三次元情報導出部(12)とを具備することによって、投影パターンが投影された対象物の三次元形状を求めることができる。この場合に、基準パターンのパターン周期を変化させても開口絞り(3)の絞り径の制御により投影パターンのパターン形状の変化を抑制できるため、より高精度な三次元情報を取得することができるとともに、より高速な測定動作を実現できる。
本発明は、開口絞り(3)の絞り径を制御することにより、様々なパターン周期であっても投影パターンのパターン形状の変化を容易に抑制することができるという効果を奏する。
基準パターン(矩形波状の強度分布を有する縞パターン)とその濃淡の分布を示すパターン分布図である。 基準パターン(矩形波状の強度分布を有する縞パターン)を備えたパターン光束をデフォーカスして得られた正弦波状の投影パターンとその濃淡の分布を示すパターン分布図である。 図1の基準パターンよりもパターン周期が大きい別の基準パターン(矩形波状の強度分布を有する縞パターン)とその濃淡の分布を示すパターン分布図である。 図3の基準パターンを備えたパターン光束を図2に示す場合と同じデフォーカス量でデフォーカスしたときの投影パターンとその濃淡の分布を示すパターン分布図である。 本発明に係るパターン投影装置の実施形態の構成を示す概略構成図である。 絞り径の大きさを変更することでぼやけ量を調整することを説明する図(a)及び(b)である。 絞り径に応じて光の透過量を調整する際のぼやけ量の変化を示す説明図(a)〜(c)である。 本発明による光学シミュレーションの光路図の一例である。 図8のシミュレーションによって生成される投影パターンの像の正弦波状の濃淡(強度分布)を示すグラフ(a)及び(b)である. 本発明に係る三次元測定装置の実施形態の全体構成を示す概略構成図である。 本発明に係る三次元測定装置の制御手順の流れを示す概略フローチャートである。
次に、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。本実施形態は、図5のように、LEDや水銀灯などで構成される光源1と、基準パターンを形成するパターン生成体2とからなる基準パターン光束形成部を備えている。パターン生成体2は、そこに形成される透過率分布によって基準パターンを生成することができるとともに、基準パターンのパターン周期を変更可能に構成されたものであればよいが、例えば、透過型液晶パネルなどの光透過パネルで構成することができる。この基準パターン光束形成部においては、光源1から放出された光がパターン生成体2を透過することで、基準パターンを備えたパターン光束が形成される。このパターン光束は光学系4,7に入射される。
本実施形態の光学系4,7は、デフォーカス光学系4と投影光学系7を有する。上記パターン光束はデフォーカス光学系4で集光され、このデフォーカス光学系4は中間像面6上にパターン光束がデフォーカスさせて生ずる投影パターンの像を形成する。デフォーカス光学系4は開口絞り3を含む。上記基準パターン光束形成部により形成されたパターン光束のうち、開口絞り3を通過することによりその絞り径によって制限された範囲のパターン光束が中間像面6上に集光される。図示例では、デフォーカス光学系4は、上記開口絞り3の両側に配置される、入射側レンズ13と出射側レンズ14とを有する。ここで、中間像面6は、デフォーカス光学系4の焦点位置(基準パターンの像面)5との間に一定の距離、すなわち一定のデフォーカス量を有する位置に設定される。また、この中間像面6上に形成される投影パターンの像は投影光学系7によって計測対象(投影面)8に投影される。このように、光学系4,7によって基準パターンを備えたパターン光束がデフォーカスされて中間像面6上に投影パターンの像が投影される理由は、デフォーカス光学系4に対して投影光学系7に上記のデフォーカス量に対応する光軸方向の位置ずれをもたせてあるからである。
本実施形態では、上記パターン生成体2で生成される縞パターン等の基準パターンのパターン周期を制御するパターン周期制御部9を備えている。このパターン周期制御部9は、例えば、パターン生成体2が透過型液晶パネルなどといった、複数の画素が配列されてなるとともに各画素の透過率を制御可能なものであれば、表示パネル駆動回路等の画素列の駆動回路と、この駆動回路に表示データを送出する制御回路などで構成できる。投影する縞の周期の変更、すなわちパターン周期の変更は、パターン生成体2によって生成される基準パターンを変更することで行う。
本実施形態では、開口絞り3の絞り径を制御する絞り径制御部10が設けられる。この絞り径制御部10は、上記パターン周期制御部9によって制御された基準パターンのパターン周期に応じて、開口絞り3の絞り径を制御する。すなわち、基準パターンのパターン周期を大きくした場合に、投影パターンの縞の濃淡の分布が正弦波状にならないという上述の問題を、デフォーカス光学系4の内部にある開口絞り3の径を制御し、中間像面6上の投影パターンの像のぼやけ量を調整することで解決する。この調整方法によって、どのような周期の基準パターン(矩形波状の強度分布を有するパターン形状)であっても、正弦波状の強度分布を有する投影パターン(縞パターン)にして投影することができる。絞り径制御部10をパターン周期に応じて動作させるようにするには、例えば、パターン周期制御部9から送出される周期制御信号、或いは、パターン周期制御部9をさらに制御する後述する主制御部12(図示せず)から送出されるパターン周期に対応する周期制御信号などを絞り径制御部10に与え、絞り径制御部10が上記周期制御信号に対応する絞り径を開口絞り3において実現できるように構成してもよく、或いは、後述する主制御部12からパターン周期に対応する絞り径の値を指示する絞り径制御信号を絞り径制御部10に与えることで、絞り径制御部10がその指示に従った絞り径を開口絞り3において実現することができるように構成してもよい。
開口絞り3の絞り径を調整することで、中間像面6でのぼやけ量を調整可能とする理由を以下に示す。図6(a)のように、絞り径が大きい場合には、中間像面6(一般的には或るデフォーカス面)でのスポット径が大きくなるためにぼやけ量φδは大きい。一方、図6(b)に示すように、絞り径が小さい場合には、中間像面6(同じデフォーカス面)でのスポット径が小さくなるために、ぼやけ量φδは小さくなる。したがって、基準パターンのパターン周期が大きくなる場合には絞り径を大きくしてぼやけ量を増大させ、基準パターンのパターン周期が小さくなる場合には絞り径を小さくしてぼやけ量を減少させれば、例えデフォーカス量が不変であったとしても、投影パターンのパターン形状の変化を抑制することができる。
本実施形態では、上記開口絞り3を、透過型液晶パネルなどといった、複数の画素が配列されてなり、各画素の透過率を制御可能な光透過パネルで構成できる。この場合には、光透過パネルの光軸側の内径領域3a(図6において白色の円形で示される部分)で透過率が高く、外周側の外径領域3b(図6において黒色の枠形状の部分)で透過率が低くなるように構成することで、内径領域3aを開口とする開口絞り3を構成できる。この場合に、内径領域3aの各画素が一様に最大透過率とされ、外径領域3bの各画素が一様に最小透過率とされることが最も望ましい。ここで、図6の(a)と(b)に示すように、内径領域3aの外径及び外径領域3bの内径を大きくすることで絞り径を大きくすることができ、内径領域3aの外径及び外径領域3bの内径を小さくすることで絞り径を小さくすることができる。このとき、絞り径制御部10は、上記のように開口絞り3が透過型液晶パネルなどといった、複数の画素が配列されてなるとともに各画素の透過率を制御可能なものであれば、表示パネル駆動回路等の画素列の駆動回路と、この駆動回路に表示データを送出する制御回路などで構成できる。内径領域3aと外径領域3bの境界形状は、基準パターンのパターン形状をデフォーカスさせて投影パターンを形成する上で支障がない限り任意であるが、図示のように円形とすることが好ましい。絞り径制御手段10による絞り径の変更は、内径領域3aの外径及び外径領域3bの内径、すなわち境界形状の位置を変化させることで行う。
しかしながら、上述のように絞り径を増減させると、デフォーカス光学系4を通過する光量が増減するため、対象物に投射される投影パターンの光量もまた変化する。したがって、本実施形態のパターン投影装置を後述する三次元測定装置などに用いる場合、投影パターンの光量変化が測定データに影響を与える虞もある。この投影パターンの光量変化を抑制する方法として、本実施形態では、絞り径の変化に応じて内径領域3a若しくは開口領域(光透過パネル以外のもので開口絞り3を構成する場合)の平均透過率を制御する。図7(a)〜(c)に示すように、絞り径を大きくする場合には内径領域3a若しくは開口領域の平均透過率を低下させ、絞り径を小さくする場合には平均透過率を高める。これによって開口絞り3を通過する全光量の変化を抑制することができる。特に、当該全光量が変化しないように(一定になるように)平均透過率を制御することが最善である。なお、開口絞り3が上述のように光透過パネルで構成される場合において、内径領域3aの平均透過率を設定する方法としては、複数の画素がそれぞれ多数の階調の制御によって透過率を調整可能に構成されているときには、内径領域3aの全ての画素を同じ階調(平均透過率と同じ透過率が得られる階調)となるように構成してもよく、また、内径領域3a内に多数の画素が配列されるときには、図7(a)及び(b)のように少なくとも二つの異なる階調の画素が内径領域3a内に分散し、全体として一様に分布するように構成してもよい。さらには、各画素の階調制御態様と、内径領域3a内の異なる階調の均等な分布態様とを組み合わせて所望の平均透過率が得られるように構成してもよい。
Radiant ZEMAX社の光学シミュレーションソフトZEMAXを用いて、図8に示すようにデフォーカス光学系4に用いる入射側レンズ13の焦点距離を100mm、出射側レンズ14の焦点距離を100mmとし、さらに、開口絞り3を入射側レンズ13と出射側レンズ14の間の中間位置(入射側レンズ13から20mm、出射側レンズ14から100mmの位置)に配置し、デフォーカス光学系4の焦点位置5(出射側レンズ14から100mm)から複数のデフォーカス量(3mm、4mm、5mm、6mm)だけずれた位置に中間像面6を設定した場合を想定して、光の強度分布を計算した。そして、複数のデフォーカス量で計算したときに中間像面6上の投影パターンの像の強度分布が最も正弦波に近くなる開口絞り3の絞り径をもとめると、以下の表1に示すようになる。
表1には、上記の各デフォーカス量において、投影する縞の数を10にしたときと、30にしたときの絞り径を示してある。図9には、デフォーカス量3mmの場合における、縞の数10と、30のときの光の強度分布を示す。図9(a)は、縞の数10、すなわち、パターン周期が約5mmの場合の最適な絞り値29mmのときの投影パターンの計算値(実線)と理論値を示す正弦波(破線)を示すグラフ、図9(b)は、縞の数30、すなわち、パターン周期が約1.7mmの場合の最適な絞り値11mmのときの投影パターンの計算値(実線)と理論値を示す正弦波(破線)を示すグラフである。いずれの場合でも、実線で示されるように、破線で描かれている理論的な正弦波によく合致した縞の濃淡が得られている。
以上説明した本実施形態のパターン投影方法によれば、基準パターンを備えたパターン光束を開口絞り3を通過させた後にデフォーカスさせることにより投影パターンを形成し、基準パターンのパターン周期に応じて開口絞り3の絞り径を制御して、投影パターンのパターン形状の変化が抑制される(好ましくは維持される)ようにしていることにより、装置構成を簡易化することができるとともに、基準パターンの切り替えにも容易かつ迅速に対応することができる。
また、上記のパターン投影装置では、パターン周期制御部9によってパターン生成体2で生成される基準パターンのパターン周期が変化したときでも、絞り径制御部10によってパターン周期に応じて開口絞り3の絞り径が制御され、これによって、投影パターンの正弦波状の強度分布を有するパターン形状の変化の抑制、好ましくは投影パターンのパターン形状の維持を容易かつ迅速に行うことができる。また、開口絞り3を含むデフォーカス光学系4によってその焦点位置5からずれた中間像面6上に投影パターンの像が形成され、この投影パターンの像が投影光学系7によって投影されることにより、デフォーカス光学系4と投影光学系7の位置関係でデフォーカス量が設定されるため、安定したパターン形状の投影パターンを対象物に投影することができるとともに、デフォーカス量やぼやけ量が光学系4,7の構成のみで決まるため、絞り径の制御もさらに容易になる。
次に、図10を参照して、本発明に係る三次元計測装置の実施形態について説明する。本実施形態は、上述のパターン投影装置の実施形態と、計測対象(投影面)8を撮影する撮影カメラ11と、パターン制御装置及び撮影カメラ11を制御するとともに計測データを導出する主制御部12とを備えている。撮影カメラ11は、上記パターン投影装置のパターン投影軸(投影光学系7が投影パターンを投影するときの光軸)とは異なる方位に設定された撮影軸を有する撮影光学系を有し、計測対象上の投影面8を撮影し、その撮影データを取得する撮影情報取得部を構成する。撮影カメラ11は、例えば、CCDやCMOSなどの撮像素子と、この撮像素子によって記録された撮像データを処理するデータ処理回路とを含み、計測対象8の撮影データを出力して主制御部12へ送出する。主制御部12は、専用の制御回路などでも構成することができるが、図示例では、計測プログラムが動作可能に構成されたパーソナルコンピュータ等の電子計算機によって構成される。
主制御部12には、上記パターン投影装置のパターン周期制御部9及び絞り径制御部10、並びに、撮影カメラ11が接続される。主制御部12は、パターン周期制御部9に対して、例えば、パターン制御信号や周期制御信号を送出するなどして、パターン周期制御部9が基準パターン若しくはそのパターン周期を設定するようにする。また、パターン周期制御部9自体が基準パターン及びその変化態様を設定する場合には、主制御部12が、パターン周期制御部9に対して計測開始信号を送出するとともに、パターン周期制御部9から基準パターン若しくはそのパターン周期を示す動作情報データを受け取るようにしてもよい。
また、主制御部12は、絞り径制御部10に対して、パターン周期制御部9による基準パターン若しくはその周期に対応する制御信号を送るなどして、絞り径制御部10が開口絞り3の絞り径を基準パターンのパターン周期に応じたものに設定するようにする。このとき、絞り径制御部10により制御される絞り径は、表1に示されるようなパターン周期や縞数との対応関係を示す対応データ(対応表)などとして予め主制御部12又は絞り径制御部10に格納されていて、この対応データを用いて適切な絞り径が求められるように構成される。このような構成は、図示例の場合、主制御部12において上記計測プログラムが動作時に上記対応データを参照することによっても実現でき、或いは、絞り径制御部10内の入出力機能において自動的に実行されるようにしても実現できる。
主制御部12は、撮影カメラ11に対して、上記パターン投影装置の動作に同期した撮影動作を指示するとともに、撮影カメラ11から出力される計測対象8の撮影データを受け取る。この撮影データは主制御部12によって処理され、計測対象8の三次元形状データが算出される。この機能によって主制御部12は、本実施形態の三次元情報導出部を構成する。
以下に正弦波状の縞の投影から三次元形状を得るまでの流れを示す。この流れは、主制御部12で実行される上記計測プログラムによる制御動作としても把握できる。図11に示すように、まず、基準パターン(縞パターン)の周期を主制御部12又はパターン周期制御部9で設定する(S1)。つぎに、パターン周期制御部9によりパターン生成体2において基準パターンが生成され、所定の周期の縞状の基準パターンを備えたパターン光束が形成される(S2)。次に、例えば主制御部12に内蔵されているパターン周期(縞の周期)と絞り径の対応表に基づいて、上記基準パターンのパターン周期に対応する絞り径の値を求める(S3)。そして、絞り径制御部10を駆動して(S4)、開口絞り3の絞り径を上記対応する値に設定する。この状態で、撮影カメラ11にて正弦波状の縞が投影された投影面(計測対象)8を撮影し(S5)、撮影カメラ11から主制御部12に撮影データ(画像データ)を取り込む。ここで、三次元形状を得るのに必要な枚数の(例えば位相や周期の異なる)投影パターン(正弦波状の強度分布を有する縞パターン)を投影したときの画像が得られていなければ、S1に戻り、パターン周期(縞の周期)等を再度設定し(S6)、必要に応じてパターン周期を変更して、上記と同様の手順を繰り返す。一方、必要十分の枚数の画像が得られている場合は、主制御部12は、上記の複数の撮影データから計測対象の三次元形状を演算する(S7)。
なお、三次元計測装置における三次元形状の算出原理及び算出方法は、格子投影法に基づくものであれば、公知の種々のものを用いることができる。例えば、格子投影法の一種としては位相シフト法があるが、この手法では、計測対象に明暗の周期的な縞を投影し、その縞の位相をシフトさせ、その撮影像を演算することで投影面の位相差を求め、さらにパターン周期の異なる投影パターンによる撮影データに基づいて位相接続を行い、計測対象8の三次元形状を導出する。
尚、本発明は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記実施形態では基準パターン及び投影パターンとして縞状のパターン形状を有するものを例示したが、本発明に係るパターン投影方法及びパターン投影装置では、パターン形状の全体の概略構成態様としては縞状に限らず、格子状その他の種々の態様のものを用いることができる。また、本発明は、デフォーカス量を変えなくても開口絞りの絞り径を制御することでぼやけ量を調整して投影パターンのパターン形状の変化を抑制することができるといった効果を奏するものであるが、デフォーカス量を制御して変化させる場合を排除するものではない。デフォーカス量と絞り径を共に変化させてパターン形状の変化を抑制する場合でも、絞り径を制御することによって投影パターンのパターン形状の変化を抑制するために要するデフォーカス量の変化幅や変化速度を低減することができるため、基本的には上述と同質の作用効果を得ることができる。
1 光源
2 パターン生成体
3 開口絞り
4 デフォーカス光学系
5 焦点位置(縞(基準パターン)の像面)
6 中間像面
7 投影光学系
8 投影面(計測対象)
9 パターン周期制御部
10 絞り径制御部
11 撮影カメラ(撮影情報取得部)
12 主制御部(三次元情報導出部)
13 入射側レンズ
14 出射側レンズ

Claims (6)

  1. 基準パターンを備えたパターン光束がデフォーカスされて生ずるパターン形状を備えた投影パターンを有するパターン投影方法において、
    前記投影パターンを、絞り径が調整可能な開口絞りを通過した前記パターン光束をデフォーカスさせることで形成し、前記基準パターンのパターン周期の変化に応じて前記絞り径を制御することにより、前記投影パターンのパターン形状の変化を抑制することを特徴とするパターン投影方法。
  2. 基準パターンを備えたパターン光束を形成する基準パターン光束形成部と、
    所定の絞り径を備えた開口絞りを通過した前記パターン光束をデフォーカスさせて正弦波状の強度分布を有するパターン形状を備えた投影パターンを形成し、対象物に投影する光学系と、
    前記基準パターンのパターン周期を制御するパターン周期制御部と、
    前記パターン周期に応じて前記投影パターンの前記正弦波状の強度分布を有するパターン形状に対する変化が抑制されるように前記絞り径を制御する絞り径制御部と、
    を具備することを特徴とするパターン投影装置。
  3. 前記光学系は、前記開口絞りを通過した前記パターン光束を集光して、焦点位置からずれた中間像面上に前記投影パターンの像を形成するデフォーカス光学系と、前記中間像面上の投影パターン像を前記対象物に向けて投影する投影光学系と、を有することを特徴とする請求項2に記載のパターン投影装置。
  4. 前記開口絞りは、個々に光透過率を制御可能に構成された複数の画素が配列されてなる光透過パネルで構成され、前記画素の光透過率を、光軸を中心とする半径方向内側の内径領域で高く、半径方向外側の外径領域で低くなるようにして前記絞り径を設定し、前記内径領域の外径を変化させることによって前記絞り径を制御することを特徴とする請求項2又は3に記載のパターン投影装置。
  5. 前記開口絞りの絞り径の変化に応じて、前記内径領域の平均の光透過率を前記絞り径の増減態様とは逆方向に増減させることを特徴とする請求項4に記載のパターン投影装置。
  6. 請求項2乃至5のいずれか一項に記載のパターン投影装置と、
    前記パターン投影装置のパターン投影軸に対して所定の視差を有する撮影軸により前記対象物を撮影して撮影情報を取得する撮影情報取得部と、
    前記撮影情報に基づいて前記対象物の三次元座標情報を導出する三次元情報導出部と、
    を具備することを特徴とする三次元測定装置。
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