JP2014162756A - パンテノール類を含有する含水組成物 - Google Patents

パンテノール類を含有する含水組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】パンテノール類を高濃度含有し、かつ、べたつきが抑制された組成物の提供。
【解決手段】組成物全質量に対し3質量%以上のパンテノール類、及びヒアルロン酸又はその塩を含有する含水組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、パンテノール類を高濃度含有する含水組成物に関する。
パンテノール、パントテン酸やその塩類等に代表されるパンテノール類は、優れた創傷治癒促進作用、組織修復作用等を有し、皮膚外用剤等に特に汎用されている(特許文献1)。
特開2012−126733号公報
上記のとおりパンテノール類は優れた創傷治癒促進作用等を有し、また、その作用は基本的に用量依存的であることから、パンテノール類を高濃度配合すればより創傷治癒促進作用等に優れる薬剤とすることができる。
しかしながら、パンテノール類は、常温・常圧で粘稠性を有する液体であり、高濃度で皮膚外用剤等に配合すると、べたつきを生じさせる場合がある。
そのため、従来、皮膚外用剤等におけるパンテノール類の濃度は概ね2質量%程度が上限と考えられており、これを超える高濃度のものはこれまで製品として提供されていなかった。
従って、本発明は、パンテノール類を高濃度含有し、かつ、べたつきが抑制された組成物を提供することを課題とする。
そこで本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討したところ、通常は水とともに使用すると粘稠性のある液体になりむしろべたつきを増大させるヒアルロン酸又はその塩を、3質量%以上のパンテノール類とともに含水組成物に用いることによって、驚くべきことに、パンテノール類を高濃度含有するにも拘わらず、べたつきが抑制された組成物が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、組成物全質量に対し3質量%以上のパンテノール類、及びヒアルロン酸又はその塩を含有する含水組成物を提供するものである。
本発明の含水組成物は、パンテノール類を高濃度にて含有し、かつ、べたつきが少ない。したがって、優れた薬理作用と良好な使用感を有する。
本発明で用いる「パンテノール類」は、パンテノールやパンテノールに類似する物理的・化学的性質を有する物質であればよいが、パントテン酸又はその塩(ナトリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩等)、パンテノール、パントテニルアルキルエーテル(パントテニルエチルエーテル等)、アセチルパントテニルアルキルエーテル(アセチルパントテニルエチルエーテル等)が挙げられ、これらを単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、パンテノール、パントテン酸、パントテン酸カルシウム、パントテン酸ナトリウム、パントテニルエチルエーテル及びアセチルパントテニルエチルエーテルよりなる群から選ばれる1種以上が好ましく、パンテノールが特に好ましい。
本発明の含水組成物におけるパンテノール類の含有量は3質量%以上であるが、薬理作用及び使用感の観点から、3〜10質量%が好ましく、3〜7質量%がより好ましく、3〜5質量%が特に好ましい。
また、パンテノール類と水との含有比率としては、水1質量部に対して、パンテノール類が0.085質量部以上であるのが好ましく、0.09〜0.4質量部であるのがより好ましく、0.1〜0.3質量部であるのが特に好ましい。パンテノール類が水に混和する性質を有するため、パンテノール類を水に対して相対的に多く含まれる場合にはパンテノール類によるべたつきが特に問題となることが多いが、本発明の組成物は、このような場合であってもべたつきを良好に抑制できる。
ヒアルロン酸とは、グルクロン酸とN−アセチルグルコサミンのβ‐グリコシド結合からなる二糖の繰り返し構造を有する物質で分子量数百万にも達し得る高分子化合物である。本発明において、「ヒアルロン酸又はその塩」には、ヒアルロン酸そのもののほか、その薬学上許容される塩(ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩等)、さらにはヒアルロン酸やその薬学上許容される塩と水やアルコール等との溶媒和物も含まれるが、ヒアルロン酸のアルカリ金属塩が好ましい。また、ヒアルロン酸又はその塩の分子量としては、800000〜2700000Daが好ましい。
本発明の含水組成物におけるヒアルロン酸又はその塩の含有量は特に限定されないが、使用感の観点から、0.001〜0.2質量%が好ましく、0.0025〜0.15質量%がより好ましく、0.005〜0.1質量%が更に好ましく、0.025〜0.1質量%が特に好ましい。
また、ヒアルロン酸又はその塩と水との含有比率としては、水1質量部に対して、ヒアルロン酸又はその塩が0.0001質量部以上であるのが好ましく、0.0001〜0.01質量部であるのがより好ましく、0.001〜0.01質量部であるのが特に好ましい。
本発明において「含水組成物」とは、水を含有する組成物を意味する。本発明の含水組成物における水の含有量としては、使用感の観点から、10〜40質量%が好ましく、12〜35質量%がより好ましく、15〜30質量%が特に好ましい。
なお、本発明の含水組成物には、水のほかに油分を含有する乳化組成物や、ゲル化剤を含有するゲル状組成物も包含される。本発明においては、皮膚に適用した場合の使用感等の観点から、乳化組成物が好ましく、水中油型乳化組成物が特に好ましい。
本発明の含水組成物は、例えば第十六改正日本薬局方 製剤総則等に記載の公知の方法により製造することができる。また、剤形は特に限定されるものではなく、水を含有する限りにおいて、その利用目的等に応じて医薬品において通常利用される形状とすることができる。こうした剤形としては、例えば、液剤(リニメント剤、ローション剤を含む。)、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、貼付剤(テープ剤、パップ剤を含む。)等の第十六改正日本薬局方 製剤総則に記載の剤形が挙げられる。本発明においては、使用感の観点から、ローション剤、クリーム剤が好ましく、クリーム剤がより好ましく、水中油形のクリーム剤が特に好ましい。
本発明の含水組成物には、利用目的や剤形等に応じて上記以外の薬効成分(創傷治癒剤、保湿剤、抗炎症成分、抗ヒスタミン剤、局所麻酔剤、鎮痒剤、美白成分等)や汎用の製剤添加物(油分、乳化剤、増粘剤、保存剤、安定化剤、湿潤剤、pH調整剤、香料等)等を適宜組み合わせて配合してもよい。
創傷治癒剤としては、例えば、アラントイン、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、アラントインヒドロキシアルミニウム等が挙げられる。
保湿剤としては、例えば、ヘパリン類似物質、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール等の多価アルコール;コラーゲン、キトサン等の高分子化合物;グリシン、アラニン、アスパラギン酸等のアミノ酸;尿素、乳酸ナトリウム、セラミド等の天然保湿因子;カミツレエキス、アロエエキス等の植物抽出エキス等が挙げられる。
抗炎症成分としては、例えば、ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、クロベタゾン、ベタメタゾン、デキサメタゾン、コルチゾン、フルメタゾン、ベクロメタゾン、フルチカゾン、カラミン、グリチルリチン酸又はその誘導体、グリチルレチン酸又はその誘導体、酸化亜鉛、グアイアズレン、酢酸トコフェロール、塩酸ピリドキシン、メントール、カンフル、テレピン油、インドメタシン、イブプロフェン、ケトプロフェン、フェルビナク、ピロキシカム、サリチル酸又はその誘導体等が挙げられる。
抗ヒスタミン剤としては、例えば、ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン、メキタジン、アゼラスチン、エメダスチン、ケトチフェン又はその誘導体等が挙げられる。
局所麻酔剤としては、例えば、リドカイン、ジブカイン、プロカイン、テトラカイン、アミノ安息香酸又はその誘導体等が挙げられる。
鎮痒剤としては、例えば、ノニル酸ワニリルアミド、カプサイシン、ニコチン酸ベンジル、トウガラシチンキ等が挙げられる。
美白成分としては、例えば、アスコルビン酸及びその誘導体並びにそれらの塩、ビタミンA又はその誘導体、パントテン酸又はその誘導体、アルブチン等のハイドロキノン及びその誘導体、エラグ酸、コウジ酸、ルシノール等のレゾルシン及びその誘導体、カモミラET、システイン及びその誘導体並びにその塩、グラブリジン、グラブレン、リクイリチン、イソリクイリチン、フェルラ酸及びその誘導体並びにそれら塩、カフェ酸及びその誘導体並びにそれら塩等が挙げられる。抽出物では、蝉退抽出物、プラセンタ抽出物、カンゾウ抽出物、カミツレ抽出物、カロチノイド類を含有する動植物抽出物、アスパラガス抽出物、エンドウ豆抽出物、エイジツ抽出物、オウゴン抽出物、オノニス抽出物、キイチゴ抽出物、クジン抽出物、ケイケットウ抽出物、ゴカヒ抽出物、コーヒー抽出物、コメヌカ抽出物、小麦胚芽抽出物、サイシン抽出物、サンザシ抽出物、サンペンズ抽出物、シラユリ抽出物、シャクヤク抽出物、センプクカ抽出物、大豆抽出物、茶抽出物、糖蜜抽出物、トマト抽出物、ビャクレン抽出物、ブナの芽抽出物、ブドウ抽出物、フローデマニータ抽出物、ホップ抽出物、マイカイカ抽出物、モッカ抽出物、ユキノシタ抽出物、ユーカリ抽出物、ヨクイニン抽出物及び羅漢果抽出物等が挙げられる。
油分としては、例えば、アボカド油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、月見草油、ヒマシ油、ヒマワリ油、茶実油、山茶花油、コメヌカ油、ホホバ油、カカオ脂、ヤシ油、ステアリン酸、スクワレン、スクワラン、牛脂、モクロウ、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナバロウ、鯨ロウ、ラノリン、流動パラフィン、モノオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキサデシル、オレイン酸エチル、パルミチン酸セチル、ミリスチン酸ミリスチル、2−エチルへキサン酸セチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジエチル、中鎖脂肪酸トリグリセリド、トリイソオクタン酸グリセリン、シクロメチコン、ジメチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、ワセリン等が挙げられ、セタノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコールを用いてもよい。
乳化剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸又はその塩、アルキル硫酸塩、アシルアミノ酸塩、脂肪酸塩等のアニオン界面活性剤;ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレン硬化ヒマシ油、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン多価アルコール脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンステロール等のノニオン界面活性剤;テトラアルキルアンモニウム塩等のカチオン界面活性剤;ベタイン型、スルホベタイン型、スルホアミノ酸型、イミダゾリニウム型、レシチン、リゾレシチン等の両性界面活性剤等が挙げられる。
増粘剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カラギーナン、キサンタンガム、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ローカストビーンガム、グアーガム、ゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等が挙げられる。
保存剤としては、例えば、パラオキシ安息香酸エステル類、塩化ベンザルコニウム等が挙げられる。
安定化剤としては、例えば、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、エデト酸又はその塩等が挙げられる。
湿潤剤としては、例えば、イソマルト、ラクチトール、マルチトール、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、イソプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等の多価アルコールが挙げられる。
pH調整剤としては、例えば、塩酸等の無機酸、クエン酸等の有機酸、水酸化ナトリウム等の水酸化アルカリ、トリエタノールアミン等のアミン類が挙げられる。
香料としては、例えば、スペアミント油、ペパーミント油、リナロール、ウインダーグリーン油、サッサフラス油、チョウジ油、ハッカ油、タイム油、セイジ油、ユーカリ油、ラベンダー油、マヨナラ油、肉桂油、ライム油、レモン油及びオレンジ油等の天然香料やl−メントール、dl−カンフル等が挙げられる。
本発明の含水組成物は、創傷治癒促進作用、組織修復作用等を有するパンテノール類を3質量%以上もの高濃度で含有するにも拘わらずべたつきが抑制され使用感に優れる。従って、本発明の含水組成物は皮膚外用剤として有用であり、ひじ・ひざ・かかとのあれ、ひび、あかぎれ、指先・手のひらのあれ、しもやけ等の症状の緩和(治療)のための皮膚外用剤として特に有用である。
以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
[実施例1]
パンテノール(パンテノール:アルプス薬品工業株式会社製)5.0g、ヒアルロン酸ナトリウム(バイオヒアルロン酸ナトリウム HA12N:株式会社 資生堂製)0.1g、グリセリン(日本薬局方グリセリン:花王株式会社製)40.0g及びアラントイン(アラントイン:株式会社パーマケム・アジア製)2.0gを精製水21.1gに加え、80℃に加熱したものを水相とした。
一方、白色ワセリン10.0g、ステアリルアルコール6.0g、ベヘニルアルコール(ベヘニルアルコール80:日光ケミカルズ株式会社製)2.0g、ジメチルポリシロキサン(シリコンKF96 350CS:信越化学工業株式会社製)3.0g、モノステアリン酸グリセリン(ニッコールMGS−BMV:日光ケミカルズ社製)2.5g、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(ニッコールMYS−55MV:日光ケミカルズ社製)1.0g、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60(ニッコールHCO−60:日光ケミカルズ社製)1.0g及びトコフェロール酢酸エステル(dl−α−トコフェロール酢酸エステル:エーザイフード・ケミカル株式会社)2.0gを加えて加熱混合させた後、グリチルレチン酸(グリチルレチン酸:丸善製薬株式会社)0.3gをトリイソオクタン酸グリセリン(Trifat S−308:日光ケミカルズ株式会社製)4.0gに分散させたものを加えて75℃に加熱したものを油相とした。
上記油相に水相を加え、75℃で撹拌・混合して乳化した後に40℃以下に冷却して水中油型のクリーム剤を製造した。
[比較例1]
ヒアルロン酸ナトリウムを無配合としたほかは実施例1と同様の方法により、比較例1のクリーム剤を製造した。
[比較例2]
パンテノールを無配合としたほかは実施例1と同様の方法により、比較例2のクリーム剤を製造した。
[参考例1]
パンテノールの配合量を製剤100g当たり1gに変更し、更にヒアルロン酸ナトリウムを無配合としたほかは実施例1と同様の方法により、参考例1のクリーム剤を製造した。
[参考例2]
パンテノールの配合量を製剤100g当たり3gに変更し、ヒアルロン酸ナトリウムを無配合としたほかは実施例1と同様の方法により、参考例2のクリーム剤を製造した。
[試験例1]
実施例1、比較例1〜2及び参考例1〜2で製造したクリーム剤について、製剤塗布時及び製剤塗布10分後の使用感(べたつき)の評価を行った。使用感は、10名の健常パネラーにより下記方法に従って評価した。
<製剤の塗布時の使用感の評価方法>
クリーム剤を左右いずれか一方の手の甲部に塗布して他方の手の指先で十分に伸ばした後、その指先を手甲部から離した際の、手甲部と指先で感じるべたつき(接着感)について下記基準に従い評価してもらい、その平均点を「官能試験スコア」とした。
<製剤塗布10分後の使用感の評価方法>
クリーム剤を左右いずれか一方の手の甲部に塗布して10分間放置し風乾させた後、他方の手の指先で製剤塗布部を摩擦しその指先を手甲部から離した際の、手甲部と指先で感じるべたつき(接着感)について下記基準に従い評価してもらい、その平均点を「官能試験スコア」とした。
そして、製剤塗布時及び塗布10分後の使用感の官能試験スコアについて、「官能試験スコア」が4.5以上の場合を“◎”、4.0〜4.4の場合を“○”、3.0〜3.9の場合を“△”、2.9以下の場合を“×”とする「総合評価」を行った。
<評価基準>
5点:べたつきが全く気にならない(接着感が認められず、指が手甲部から自由に離れる)。
4点:べたつきが殆ど気にならない(接着感が殆ど認められない)。
3点:少しべたつく(接着感がやや認められる)。
2点:べたつく(接着感が認められる)。
1点:非常にべたつく(強い接着感が認められ、指先が手甲部から離れる際に抵抗を感じる)。
結果を表1に示す。
Figure 2014162756
参考例1と参考例2及び比較例1との対比から、パンテノールの配合量が1質量%の場合にはべたつきは殆ど問題とならないのに対し、3質量%以上の場合には製剤塗布時及び塗布10分後においてべたつきが感じられることがわかる。
また、実施例1と比較例1及び2との対比から、パンテノールとヒアルロン酸ナトリウムを組み合わせた場合、各成分単独の場合と比較してべたつきが感じられず使用感に優れることが明らかとなった。特に製剤塗布時においては、パンテノール単独、ヒアルロン酸ナトリウム単独ではべたつきが強く感じられるのに対し、両成分を組み合わせた場合はべたつきが感じられず使用感に優れることが明らかとなった。
以上の結果から、含水組成物において、高濃度のパンテノールとともに一般にべたつきを示すとされるヒアルロン酸又はその塩を組み合わせることによって、意外にも、高濃度のパンテノールに由来するべたつきが抑制されることが明らかとなった。
[実施例2]
ヒアルロン酸ナトリウムの配合量を製剤100g当たり0.01gに変更したほかは実施例1と同様の方法により、実施例2のクリーム剤を製造した。
[試験例2]
実施例2で製造したクリーム剤について、試験例1と同様の使用感(べたつき)の評価を行った。
結果を表2に示す。
Figure 2014162756
試験例2の結果から、ヒアルロン酸ナトリウムの配合量が0.01質量%でも十分にべたつき抑制作用が認められることがわかる。
[製造例1〜5]
実施例1記載の方法を参考に、下記表3〜8記載の水中油型のクリーム剤を製造した。
[製造例1]
Figure 2014162756
[製造例2]
Figure 2014162756
[製造例3]
Figure 2014162756
[製造例4]
Figure 2014162756
[製造例5]
Figure 2014162756
[製造例6]
Figure 2014162756
本発明によれば、パンテノール類を3質量%以上もの高濃度で含有するにも拘わらずべたつきが抑制され使用感に優れる含水組成物を提供でき、医薬品産業等において利用できる。

Claims (5)

  1. 組成物全質量に対し3質量%以上のパンテノール類、及びヒアルロン酸又はその塩を含有する含水組成物。
  2. パンテノール類を、水1質量部に対し0.085質量部以上含有するものである、請求項1記載の含水組成物。
  3. パンテノール類が、パンテノール、パントテン酸、パントテン酸カルシウム、パントテン酸ナトリウム、パントテニルエチルエーテル及びアセチルパントテニルエチルエーテルよりなる群から選ばれる1種以上である、請求項1又は2記載の含水組成物。
  4. 水中油型乳化組成物である、請求項1〜3のいずれか1項記載の含水組成物。
  5. 皮膚外用剤である、請求項1〜4のいずれか1項記載の含水組成物。
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