JP2014160114A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】担持体から中間転写体に転写されるトナーの量を経時で一定に保つとともに、転写率を向上させて画像不良の発生を防止する。
【解決手段】感光体1に対する一次転写ローラ5の位置を、中間転写ベルト6の移動方向において変更可能に設ける。そして、一次転写ローラ5を感光体の真下位置から下流側に移動させ、その移動した位置において所定の転写電界を得られるように一次転写ローラ5に印加する転写バイアスを制御する。これにより、経時でトナー特性が変化した場合でも、その時点での最適な転写性を得ることが可能となり、良好な「転写性」を維持することができ、異常画像の発生を防止することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、電子写真方式の画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置では、画像濃度を一定に保つために、感光体上あるいは中間転写体上のトナー量を一定に制御する必要がある。特にベタ比率の高い画像を多く印刷・コピーするようなユーザーの場合には、この要望が高く求められる。そこで、実際の作像前に、中間転写体上に各色トナーのパターンを記録して、そのトナー濃度をセンサにより読み取り、その結果をフィードバックして制御する技術が考えられ既に知られている。
また、特許第3085928号公報(特許文献1)には、転写行程における信頼性を高め、転写効率を上げて異常画像の発生を防ぐことを目的とした画像形成装置が開示されている。
しかしながら、従来の画像形成装置における中間転写体上のトナー量制御は、トナーの帯電量が経時で変化した場合にプロセス制御を実行するのに多くの時間がかかったり、場合によってはプロセス制御不能となり対応できなくなるという問題があった。
本発明は、像担持体から中間転写体に転写されるトナーの電荷量が経時で変化した場合でも、担持体から中間転写体に転写されるトナーの量を一定に保つとともに、転写率を向上させて画像不良の発生を防止することのできる画像形成装置を提供することを課題とする。
前記の課題を解決するため、本発明は、像担持体上に形成した画像を一次転写手段により中間転写体に一次転写させ、さらに前記中間転写体より記録媒体に二次転写させる画像形成装置において、前記像担持体に対する前記一次転写手段の位置を、前記中間転写体移動方向において変更可能に設けたことを特徴とする。
本発明の画像形成装置によれば、像担持体に対する一次転写手段の位置を、中間転写体移動方向において変更可能に設けたので、一次転写手段の位置を変更して転写バイアスを制御することが可能となり、経時でトナー特性が変化した場合でも、その時点での最適な転写性を得ることが可能となり、良好な「転写性」を維持することができ、異常画像の発生を防止することができる。
本発明に係る画像形成装置の一例であるカラープリンタの概略構成を示す断面図である。 本実施形態における2つの転写方式を説明するための模式図である。 一次転写部の構成例(実施例1)を示す模式図である。 一次転写部の別の構成例(実施例2)を示す模式図である。 実施形態における一次転写ローラの移動制御を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係る画像形成装置の一例であるカラープリンタの概略を示す断面構成図である。この図に示すカラープリンタは、タンデム中間転写方式を採用してフルカラー画像を形成可能なカラープリンタであり、装置本体のほぼ中央部に無端ベルト状の中間転写体(以下、中間転写ベルトと記す)6が配設されている。その中間転写ベルト6の下側走行辺に沿って、4つの作像ユニット10(10Y,10C,10M,10K)が並べて配置されている。各作像ユニット10(10Y,10C,10M,10K)は扱うトナーの色がイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)と異なるのみで構成は同一である。図1では煩雑を避けるため、左端のイエロ作像ユニット10Yにのみ、作像ユニットを構成する各機器に符号を付している。また、以下の説明では、必要な場合を除き、Y,C,M,Kの添え字を省略して説明する。
作像ユニット10は像担持体としての感光体ドラム1を具備している。この感光体ドラム1の周りには、帯電手段2、現像装置3、クリーニング手段4等が配置されている。さらに感光体ドラム1に対向するように中間転写ベルト6の内側に一次転写手段としての転写ローラ5が設けられている。各作像ユニットの現像装置3には、それぞれY,C,M,Kのカラートナーが収容されている。
中間転写ベルト6は、支持ローラ15〜18に張架され、図中反時計回りに走行駆動される。本実施形態では、支持ローラの一つであるローラ15を駆動ローラとしている。この駆動ローラ15は、後述する二次転写部における斥力ローラとして機能する。そして、左側の支持ローラ18の外側に位置して、中間転写ベルト6をクリーニングするクリーニング装置7が配置されている。
4つの作像ユニット10が並んだタンデム作像部の下方には光書き込み装置11が配置される。この光書き込み装置11は、各色画像データに基づいて各感光体1の表面にレーザ光を走査しながら照射する。
装置本体の下部は給紙部として構成され、記録媒体Pを収納する給紙トレイ26が配置されている。給紙トレイ26の右側には給紙トレイに積載された用紙を送り出す給紙ローラ27があり、分離パッド等を用いて用紙を一枚ずつに分離する。給紙路29の上方(用紙搬送方向の下流側)にはレジストローラ28が設けられている。レジストローラ28の上方には二次転写装置9が設けられ、中間転写ベルト6を挟んで斥力ローラ(駆動ローラ)15と二次転写ローラ8が対向し、二次転写部を形成している。
二次転写部の上側には定着装置20が設けられている。定着装置としては適宜な構成を採用できるが、本実施形態では、定着ローラ21および加圧ローラ22を有する構成である。定着装置20の上方には排紙ローラ32が設けられている。なお、上記二次転写装置9は、画像転写後の用紙を定着装置20へと搬送する搬送機能も有しており、二次転写部で画像転写された用紙は、転写出口ガイド板31および定着入口ガイド板23を介して上方に搬送される。
上記のように構成されたカラープリンタにおける画像形成動作について説明する。
図示しないスタートスイッチを押すと、図示しない駆動モータで中間転写ベルト6を支持するローラ群15〜18の内、駆動ローラ15が回転駆動されて他のローラを従動回転させ、中間転写ベルト6が回転搬送される。同時に個々の作像ユニットでその感光体ドラム1を回転させてそれぞれイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの単色画像を形成する。そして中間転写ベルト6の搬送とともに、それらの単色画像を順次転写して中間転写ベルト6上に合成カラー画像を形成する。
感光体ドラム1の表面が帯電手段2により一様に帯電され、光書き込み装置11からの、画像情報に基づいた走査光によって感光体ドラム1上に静電潜像が形成される。該静電潜像はトナーを収容した現像装置3によりトナー像として可視像化され、該トナー像は所定のバイアスが印加される一次転写ローラ5により中間転写ベルト6上に一次転写される。
各色作像ユニット10で形成された各色トナー像が中間転写ベルト6上に順に転写されて重ね合わせられる。転写後、感光体ドラム1上に残留したトナーは、クリーニング装置7により除去され、また、図示しない除電ランプにより感光体ドラム1の電位が初期化され、次の作像工程に備えられる。
また、図示しないスタートスイッチが押されると、給紙部の給紙ローラ27が回転し、給紙トレイ26から用紙を繰り出し、分離手段で1枚ずつ分離して給紙路29に入れ、搬送ローラで搬送してレジストローラ28に突き当てて止める。そして、中間転写ベルト6上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ28を回転し、用紙を二次転写部に送り込み、用紙上に静電転写してカラー画像を記録する。
斥力ローラ(駆動ローラ)15には、図示しない二次転写バイアス印加手段より転写バイアス(AC、パルスなどの重畳を含む)が印加され、中間転写ベルト6を介して二次転写ローラ8との間で電界の作用により、中間転写ベルト6が担持するトナー像を用紙上に二次転写する。
ニ次転写装置9は、画像転写後の用紙を定着装置20へと搬送する搬送機能も備えており、用紙は、二次転写ローラ8と定着ニップの間にある転写出口ガイド板31及び定着入口ガイド板23を介して上方に搬送される。用紙は定着装置20へと送り込まれ、定着装置20で熱と圧力とを加えて転写画像を定着した後、排出ローラ32で排出し、排紙トレイ40上にスタックする。
画像転写後の中間転写ベルト6は、中間転写体クリーニング装置7で、画像転写後に中間転写ベルト6上に残留する残留トナーを除去して、タンデム作像部による再度の画像形成に備える。
次に、中間転写体としての中間転写ベルト6について詳しく説明する。
本発明に用いられる中間転写ベルトは、具体的な実施例としては単層構成のベルトとしてPI(ポリイミド)、PAI(ポリアミドイミド)、PC(ポリカーボネ−ト)、ETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PPS(ポリフェニレンスルフィド)等の材料にカーボン分散、或いはイオン導電剤配合により抵抗調整した中抵抗樹脂により構成されている。その体積抵抗率は10^6〜10^10Ω・cm、好ましくは10^8〜10^10Ω・cmの範囲である。また、その表面抵抗率は10^6〜10^12Ω/□、好ましくは10^8〜10^12Ω/□の範囲である。また、厚みは50〜100μmの範囲であり、ヤング率(縦弾性率)は3000Mpa以上が望ましく、駆動による伸び、曲げ、しわ、波打ちに耐えるに十分な機械強度が必要である。
中間転写ベルト6の他の実施例として、上記のPI(ポリイミド)、PAI(ポリアミドイミド)、PC(ポリカーボネ−ト)、ETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PPS(ポリフェニレンスルフィド)等の材料にカーボン分散、或いはイオン導電剤配合により抵抗調整した中抵抗樹脂からなる単層構成の中間転写ベルトの表面側にのみベルトの層自体の体積抵抗率よりもわずかに高抵抗の表層を設けたベルトを用いる場合でも同様に効果がある。表層の厚みとしては、1〜10μm程度が望ましい。これは、特に樹脂中にカーボンを分散させて抵抗制御を行うタイプのベルトで、一度定着を通過して紙中の水分量が減少して抵抗が上昇した状態の紙への二次転写工程で発生する現象であり、カーボン分散状態のばらつきにより転写電流が集中して流れる経路ができて、その部分のトナーがはじき飛ばされて白く抜ける現象である。表面に高抵抗層を設けることにより、転写電流の局所的な集中が緩和されるため、異常画像「白ポチ」が改善できることが知られている。
中間転写ベルト6の更に他の実施例として、PI(ポリイミド)、PAI(ポリアミドイミド)、PC(ポリカーボネ−ト)、ETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PPS(ポリフェニレンスルフィド)等の材料にカーボン分散、或いはイオン導電剤配合により抵抗調整した中抵抗樹脂により構成された基層50〜100μmの上に、ウレタン、NBR、CR等のゴム材料に同様にカーボン分散、或いはイオン導電剤配合により抵抗調整した材料からなる弾性層を100〜500μm設け、表層には1〜10μm程度の厚みを持ったフッ素系のゴム、或いは樹脂(或いは、それらのハイブリッド材料でも可)のコーティングを施したり、弾性材料のべたつきを抑えるために表面に微粒子を付着させた多層ベルトを用いる場合でも同様に効果がある。このような弾性中間転写ベルトを用いることで、転写材の紙繊維の密度が低い紙や、紙表面に50〜200μmの凹凸を施されている、リネン紙やレザック紙のようなエンボス紙といわれる種類の転写材においても、弾性層が凹部へ追従するため凹部へのトナー転写性が良好になるというベタ埋り改善効果が知られている。
本発明における一次転写部の構成としては、中間転写ベルト6の裏側から転写バイアスを印加する一次転写手段である一次転写ローラ5が中間転写ベルト6に当接する位置は、感光体ドラム1の中心に対して中間転写ベルト6移動方向の下流側(本実施形態では1〜2mm)にオフセットした位置に当接するように設定する必要がある。なお、実施形態において、一次転写ローラ5は、図示しない軸受と付勢手段(実施形態では圧縮スプリング)により、中間転写ベルト6を介して感光体ドラム1に対して所定の圧力で押圧されている。また、一次転写ローラ5は、中間転写ベルト6の回転に連れ回りする(従動回転する)ようになっている。
本実施形態における一次転写ローラ5は、後述するように、金属ローラ、あるいは金属芯金に中抵抗の電気特性を持つゴム材料を巻き付けたゴムローラが用いられる。ゴムローラを用いる場合、その体積抵抗率は10^6〜10^10Ω・cm、好ましくは10^7〜10^9Ω・cmの範囲である。
また後述するように、本発明では感光体に対する一次転写ローラの位置(中間転写ベルト移動方向における位置)を変更可能に設けている点に特徴があるが、実施形態では一次転写ローラの移動領域によって次の2つの方式に分類している。
すなわち、図2(a)に示すように、一次転写ローラ5が、感光体中心位置から下流側で中間転写ベルト6を介して(挟んで)感光体1と押圧される範囲内を移動領域とするものを「直接一次転写方式」と称する。また、図2(b)に示すように、一次転写ローラ5が、感光体中心位置から下流側で中間転写ベルト6を介して(挟んで)感光体1と押圧される範囲外へ移動させるものを「間接一次転写方式」と称する。
上記直接一次転写方式の場合は、一次転写ローラ5の構成は芯金の上に中抵抗の発泡ゴム、或いは中抵抗のソリッドゴムを用いる。
また、上記間接一次転写方式の場合は、一次転写ローラ5の構成は金属ローラを用いる。但しオフセット量が少ない場合には、直接一次転写方式の場合と同様に、ゴムローラを用いることが可能である。
本実施形態の一次転写工程において、一次転写ローラ5への一次転写バイアス印加は、極性がプラス(+)の定電流電源を用いており、電流設定値はほぼ20〜40μAの範囲である。
二次転写部を構成する斥力ローラ(駆動ローラ)15は、金属芯金に中抵抗の電気特性を持つゴム材料を巻き付けた形態で構成されている。実施例では、斥力ローラ15は中抵抗ソリッドゴムで構成されており、その体積抵抗率は10^6〜10^10Ω・cm、好ましくは10^7〜10^9Ω・cmの範囲である。二次転写ローラ8は中抵抗の発泡ゴムで構成されており、その体積抵抗率は10^6〜10^10Ω・cm、好ましくは10^7〜10^9Ω・cmの範囲である。
本実施形態の二次転写工程においては、斥力ローラ15にはトナーと同極性のマイナス(−)極性のバイアスを印加する定電流電源を用いており電流設定値はほぼ30〜50μAの範囲である。アースにつながっている二次転写ローラ8を対向として、中間転写ベルト6上のマイナス(−)極性のトナーを用紙側へ押し出す方向に二次転写電界が印加されている。
次に、本発明の特徴である、一次転写部の詳細な作用・動作について説明するが、まず、従来の画像形成装置における一次転写部の構成と問題点等について説明する。
従来、一次転写ローラを金属ローラとして、感光体の真下(直下)ではなく、下流側に僅かにオフセットさせて配置する構成が一般的となっている。
その理由は、一次転写ローラを感光体の真下(直下)に配置した構成において、一次転写ローラに一次転写電流あるいは電圧を引加した場合に、感光体がアースになっており、中間転写ベルトがカーボン分散、或いはイオン導電性の付与により中抵抗になっているため、一次転写ローラが金属ローラだと、一次転写ローラに印加した電流が中間転写ベルトの厚み方向に抜けて感光体に流れ込んでしまい、必要な電界が得られないという課題があるためである。
中間転写ベルトの材料は、ポリイミド、或いはポリアミドイミド等の樹脂にカーボン分散、或いは導電剤により抵抗調整が行われている。
一方、一次転写ローラが感光体の上流に位置する場合には、前工程において感光体から中間転写ベルト上に既に一次転写されたトナー粒子が、次工程の一次転写部を通過する時に、一次転写ローラの電界の影響を受けて当該の作像ユニット(ステーション)で転写電界によるトナー移動が行われる前に、当該感光体上のトナーが散ってしまうという課題がある。
この現象は、感光体の中心に対して、一次転写ローラの中心が同じ位置にある場合も同様に発生する。そのため、一次転写ローラが金属ローラになっている場合には、下流側にオフセットさせるのが一般的であるといえる。
このメカニズムは、オフセット量が大きくなると実際には電流は最初に中間転写ベルトの裏面側を伝達し、厚み方向を伝達しながら、その後表面側を伝達することで電界を形成しているためである。最適なオフセット量が存在し、中間転写ベルトの抵抗値が高いと電流が流れにくくなり、一次転写ローラのオフセットを小さくせざるを得ないが、中間転写ベルトの抵抗値が低いと電流が流れ易くなり、一次転写ローラのオフセットを小さくできる。
但し、この設定条件を決めるためにはトナー転写率だけではなく、トナーチリも考慮に入れなければならない。
一般的には、一次転写ローラを感光体中心に対して下流側にオフセットさせるのだが、オフセットが中心に近いほど転写率に対する電流設定余裕度が大きくなるが、オフセット量が大きくなるに従って逆に転写チリが悪くなるというトレードオフの関係が知られている。
これは、一次転写ニップ周辺に形成される転写電界が小さすぎると、転写に必要な電界が得られず、ニップ周辺に形成される転写電界が大きすぎると、過転写やチリが発生するために、ある所定の範囲の一次転写電界に維持する必要があり、これを初期の設計パラメータで一つに決定するということはノイズに対するロバスト性の観点で難しい。
中間転写ベルトの抵抗値設定は、体積抵抗率で1×10^8〜1×10^11Ω・cmの範囲が適切であり、一方表面抵抗率で1×10^9〜1×10^12Ω/□の範囲に設定されることが一般的な範囲であると言える。
また、体積抵抗率に対して、表面抵抗率の方が数値で1〜2桁多いものを使っているのも各社でほぼ共通であると言え、この点では有意な差は見られない。
一次転写ローラのオフセット量は、1〜4mmの範囲に設定され、より好ましくは2〜3mmの間に設定されることが多い。一次転写ローラの抵抗値は基本的に金属ローラのため、特に考慮する必要は無い。
各社動向としては、低コスト化を目的にして一次転写ローラを金属ローラ化するという方向と、筐体すなわち中間転写ベルトユニットそのものを簡易に低コストで構成するという、大きく分類すると2つのアプローチ方法があるといえる。
それに対し本発明では、中間転写体移動方向における一次転写ローラの像担持体(感光体)に対する位置を変更可能に設けたことを特徴としている。そして、実際の作像ジョブを行う前の段階で、一次転写ローラを感光体の中心(真下)から下流側に移動させ、転写電流あるいは電圧を制御して、所定の一次転写電界Eが得られるような条件設定工程を設けることで、転写率確保と転写チリ等の異常画像防止を両立させるようにしている。
具体的には、一次転写ローラ5の軸端部に設けられた図示しないホルダをカムによって押圧移動させることで、感光体ドラム1の中心に対する一次転写ローラ5の位置(中間転写体移動方向の位置)を無段階に切り換える機構を有する。
図3は、実施形態の画像形成装置における一次転写部の構成例(実施例1)を示す模式図である。実施例1は上記「間接一次転写方式」によるもので、一次転写ローラ5は金属芯金のみで構成されている。その一次転写ローラ5は、軸端部に設けられた図示しないホルダがガイド部材(図示せず)にガイドされて中間転写ベルト6の移動方向と平行に(図の左右方向に)移動可能に設けられている。
一次転写ローラ5は、感光体ドラム1の中心(真下)位置を当初位置(デフォルト位置)とし、上記ホルダを図示しないカムによって押圧移動させることで、感光体ドラム1の中心に対する一次転写ローラ5の位置(中間転写体移動方向の位置)を無段階に切換可能に構成されている。上記カムを、例えばステッピングモータで所定量回転させることで、一次転写ローラ5を所定の位置に移動させることができる。図では、一次転写ローラ5が、点線で示す感光体の中心(真下)位置から実線で示す位置に移動された様子を示してある。このときの移動量が、一次転写ローラ5のオフセット量(感光体中心に対するオフセット量)である。実施例1におけるオフセット量は、図2(b)に示す押圧範囲外(押圧範囲の下流側)に設定される。
図4は、実施形態の画像形成装置における一次転写部の別の構成例(実施例2)を示す模式図である。実施例2は上記「直接一次転写方式」によるもので、一次転写ローラ5Bは金属芯金上に中抵抗のソリッドゴムあるいは中抵抗の発泡ゴムを積層した構成となっている。一次転写ローラ5Bを移動させる構成は実施例1と同様である。
実施例2が実施例1と異なる点のひとつは、一次転写ローラ5Bが金属ローラではなく、芯金の上に中抵抗の材料を設けていることである。これによるメリットとしては、広い一次転写ニップが形成できる、均一な一次転写ニップが形成できる、より平坦な転写電界が確保できる、といったことが挙げられる。
実施例2が実施例1と異なるもうひとつの点は、実施例2におけるオフセット量は、図2(a)に示す「押圧範囲」内に設定される点である。ただし、実施例2でのオフセット量は僅かであり、図面上では表現が難しいので、図4では一次転写ローラ5が上記「押圧範囲」外に移動したように描いているが、実際は、実施例2での一次転写ローラ5が移動する範囲は、「押圧範囲」内である。
一次転写ローラ5Bを中抵抗のゴムローラとすることのメリットについては上記したが、その反面、一次転写ローラ5Bが中抵抗であるが故に、経時変動や環境変動が発生しやすくなることが考えられる。すなわち初期の一次転写電流を決定しても最適値が徐々にずれてきてしまい、転写率の低下や過転写、また異常画像としてチリや放電画像が発生しやすくなると恐れもある。
一般的には、一次転写ローラを感光体中心に対して下流側にオフセットさせるのだが、オフセットが中心に近いほど転写率に対する電流設定余裕度が大きくなるが、オフセット量が大きくなるに従って逆に転写チリが悪くなるというトレードオフの関係が知られている。
これは、一次転写ニップ周辺に形成される転写電界が小さすぎると、転写に必要な電界が得られず、ニップ周辺に形成される転写電界が大きすぎると、過転写やチリが発生するために、ある所定の範囲の一次転写電界に維持する必要があり、これを初期の設計パラメータで一つに決定するということはノイズに対するロバスト性の観点で難しい。
実施例2では一次転写ローラ5Bとして中抵抗のゴムローラを用いているが、一次転写ローラ5Bの感光体ドラム1に対する位置が変更可能であり、それに応じて転写電流あるいは転写電圧を制御することで、最適な一次転写電界Eが得られるような条件設定工程を設けることで、転写率確保と転写チリ等の異常画像防止を両立させることができる。
次に、実施形態における一次転写条件の設定制御について図5のフローチャートを参照して説明する。なお、制御内容については上記した実施例1,2とも基本的には同じであり、以下では共通説明とする。
プリントスイッチがオンされると(S1)、一次転写ローラ(5,5B)をデフォルト位置である感光体ドラム1の中心(真下)位置に移動させる(S2)。次に、一次転写ローラ(5,5B)を下流側に移動させるとともに、一次転写電流又は電圧を変化させる(S3,S4)。このとき、一次転写ローラ(5,5B)の移動量と、その位置で印加する電流又は電圧は、所定の段階に設定されている。なお、金属ローラである一次転写ローラ5が移動する位置は、中間転写ベルト6を挟んで感光体ドラム1に押圧されない押圧範囲外である(間接一次転写方式)。また、中抵抗のゴムローラである一次転写ローラ5Bが移動する位置は、中間転写ベルト6を挟んで感光体ドラム1に押圧される押圧範囲内である(直接一次転写方式)。
そして、その移動させた位置での所定の電流又は電圧を印加したときの一次転写電界が所定の範囲内にあるかどうかを、V−I特性(電圧・電流特性)により判定する(S5)。ここでの判定が「No」の場合は、S3に戻り、再度一次転写ローラ(5,5B)の位置を変更し、また、一次転写電流又は電圧を変化させて一次転写電界の判定を行う。
S5で、一次転写電界が所定の範囲内にあると判定されれば、一次転写バイアスとして、その一次転写電流又は電圧を一次転写ローラ(5,5B)に印加してプリントジョブを実行する(S6)。
なお、一次転写電界としてのV−I特性は、例えば、転写バイアスを印加する図示しない電源が内蔵する電流検出手段の検知出力に基づいて判定可能である。あるいは、一次転写ローラ(5,5B)に流れる電流を検知する検知手段を別に設けても良い。
また、実施形態のように複数の作像ユニットを備える構成においては、作像ユニットの1つにおいて検出したV−I特性を代表値として用い、全てのユニットにおける一次転写ローラ(5,5B)の移動量と一次転写バイアスとして印加する電流又は電圧の値を同じに制御しても良い。
あるいは、各作像ユニット毎に、一次転写ローラ(5,5B)に流れる電流値を検出する手段を設け、その各検知手段の検知出力に基づいて、各作像ユニットで一次転写ローラ(5,5B)の移動量と一次転写バイアスとして印加する電流又は電圧の値を個別に制御しても良い。
このように、本実施形態においては、一次転写ローラ(5,5B)位置の切り換えを行いながら転写バイアスとして印加する電流又は電圧の値を振って(変化させて)V−I特性を把握することにより、最適な転写率が得られるように一次転写ローラ位置の制御を行うことができるので、経時でトナー特性が変化した場合でも、その時点での最適な転写性を得ることが可能となり、良好な「転写性」を維持することができ、異常画像の発生を防止することができる。
ところで、通常の画像形成装置では、数枚印刷する毎に、トナー量を調整する為のプロセスコントロールを行うが、それと同時に上記制御を行うことで、ユーザーのプリント待ち時間を短縮できる。すなわち、一次転写ローラ移動制御を別途行うのではなく、プロセスコントロールを行うタイミングに同期して実施することで、余計な時間を費やすことなく最適な転写電流値の設定を行うことができる。
また、一次転写ローラとして金属ローラを用いる場合には、安価なローラで一次転写ローラを構成でき、その場合でも経時で良好な転写性を維持することができる。
また、一次転写ローラとして中抵抗のゴムローラを用いる場合には、広く且つ均一な転写ニップが得られ、また、より平坦な転写電界が得られる構成において、経時で良好な転写性を維持することができる。
以上、本発明を図示例により説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、一次転写ローラの移動量や印加する転写バイアスの値などは、装置構成に応じて適宜設定されるものである。また、一次転写ローラの構成や素材は、適宜なものを採用可能である。また、感光体はドラム状に限らず、ベルト状であっても良い。また、一次転写電界の判定も、周知な適宜な方法・構成を採用可能である。
さらに、画像形成装置においては作像部の構成も任意であり、タンデム作像部における色の並び順等は任意である。タンデム方式以外の構成も可能である。また、カラー画像形成装置に限らず、モノクロ装置にも本発明を適用することができる。もちろん、画像形成装置としてはプリンタに限らず、複写機やファクシミリ、あるいは複数の機能を備える複合機等、任意の形態を採用可能である。
1 感光体ドラム(像担持体)
2 帯電手段
3 現像装置
4 クリーニング手段
5 一次転写ローラ(金属ローラ)
5B 一次転写ローラ(ゴムローラ)
6 中間転写ベルト
10 作像ユニット
11
20 定着装置
特許第3085928号公報

Claims (5)

  1. 像担持体上に形成した画像を一次転写手段により中間転写体に一次転写させ、さらに前記中間転写体より記録媒体に二次転写させる画像形成装置において、
    前記像担持体に対する前記一次転写手段の位置を、前記中間転写体移動方向において変更可能に設けたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記像担持体に対する前記一次転写手段の位置を変更し、該変更した位置において所定の転写電界を得られるように前記一次転写手段に印加する転写バイアスを制御することを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記一次転写手段の移動が、当該画像形成装置におけるプロセスコントロール実行時に行われることを特徴とする、請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記一次転写手段が金属ローラであり、該金属ローラを当初位置から、前記中間転写体を介して前記像担持体に押圧されない領域に移動させることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記一次転写手段が金属芯金上に中抵抗の材料を積層した中抵抗ローラであり、該中抵抗ローラを当初位置から、前記中間転写体を介して前記像担持体に押圧される領域に移動させることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018036294A (ja) * 2016-08-29 2018-03-08 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置、及び画像形成プログラム

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