JP2014158570A - 上半身マットレス - Google Patents
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Abstract
【課題】上半身を安定して支えることができる上半身マットレスを提供する。
【解決手段】表面側に、一方向に伸長して凹部11が形成された本体部10を備えている。凹部11は、一方向に伸長された底部11Aと、この底部11Aの両側に傾斜して設けられた一対の傾斜面11Bとを有している。本体部10の底部11における厚みは、一方向の一方側よりも他方側の方が厚く構成されている。一方向の他方側を頭側にして上半身の後ろに配置することにより、上半身を両側から包み込むように安定して支えることができる。
【選択図】図3
【解決手段】表面側に、一方向に伸長して凹部11が形成された本体部10を備えている。凹部11は、一方向に伸長された底部11Aと、この底部11Aの両側に傾斜して設けられた一対の傾斜面11Bとを有している。本体部10の底部11における厚みは、一方向の一方側よりも他方側の方が厚く構成されている。一方向の他方側を頭側にして上半身の後ろに配置することにより、上半身を両側から包み込むように安定して支えることができる。
【選択図】図3
Description
本発明は、上半身を支える上半身マットレスに関する。
高齢者及び体に不自由がある人は、電動ベッド等を用い、ベッドの上半身側を起こして、上半身を起こした状態とすることがある。その際、人によっては、自分で体を支えることができず、姿勢が不安定となることがある。従来は、介護者が体を支えていたが、安定して体を支えることは難しく、介護対象者も体が楽ではないという問題があった。このような場合、安定して体を支えることができるものがあれば、体も楽で安全である。
なお、特許文献1には、長手方向の両側に凹部を設け、左右いずれの向きへの横臥姿勢へも移行させ易くしたマットレスが記載されている。しかし、本願発明とは具体的な構成及び目的が全く異なっている。
本発明は、このような問題に基づきなされたものであり、上半身を安定して支えることができる上半身マットレスを提供することを目的とする。
本発明の上半身マットレスは、上半身を支えるものであり、表面側に、一方向に伸長して凹部が形成された本体部を備え、凹部は、一方向に伸長された底部と、この底部の両側に傾斜して設けられた一対の傾斜面とを有し、本体部の底部における厚みは、一方向の一方側よりも他方側の方が厚いものである。
本発明の上半身マットレスによれば、一方向に伸長された底部と、この底部の両側に傾斜して設けられた一対の傾斜面とを有する凹部が表面側に形成された本体部を備えるようにしたので、上半身の後ろに配置することにより、上半身を包み込むように安定して支えることができる。よって、例えば、電動のベッドなどで上半身側を起こした時に、上半身とベッドとの間に挿入することにより、上半身を安定して心地よく支えることができる。また、本体部の底部における厚みは、一方向の一方側よりも他方側の方を厚くするようにしたので、他方側を頭側にして、上半身の後ろに無理なく自然に挿入することができると共に、寝ている状態で上半身の下に挿入すれば、無理なく自然な形で腰よりも頭の位置を高くすることができる。よって、高齢者や体の不自由な人を楽な姿勢で支持することができると共に、健常者の場合も、胃酸又は胃の内容物が逆流することを防止することができ、かつ、心地よい寝心地を得ることができる。
更に、本体部の側部に持ち手を設けるようにすれば、介助者が介助対象者の上半身の後ろに本体部を入れ、持ち手を持って持ち上げることにより、介助対象者の姿勢を容易に変えることができる。
加えて、一方向に伸長された接続部材により本体部の他方側に対して接続された枕を備えるようにすれば、姿勢を起こした状態で上半身の後ろに本体部を配置しても、頭が当接する位置あたりに枕を保持することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る上半身マットレス1を表面側から見た構成を表すものである。図2は、図1に示した上半身マットレス1を側部側から見た構成を表すものである。図3は、図1に示したI−I線に沿った端面構造を表すものである。図4は、図1に示した上半身マットレス1をベッド2の上で使用する使用例を表す概念図である。この上半身マットレス1は、人の上半身Mを支えるものであり、上半身Mを支える本体部10を備えている。本体部10は、例えば、人の上半身Mの後ろに配置して用いられる。具体的には、例えば、ベッド2、敷き布団、一般のマットレス、又は、床などの上に配置し、これらと上半身Mとの間に挿入するようにして用いられる。
本体部10の表面側には、一方向に伸長して凹部11が形成されている。表面側というのは、上半身Mが当接する側であり、一方向というのは、上半身Mの伸長方向に対応する方向である。凹部11は、一方向に伸長された底部11Aと、この底部11Aの両側に傾斜して設けられた一対の傾斜面11Bとを有している。傾斜面11Bは、底部11Aから一方向に沿った側部に向かって、突出するように傾斜されている。これにより、上半身Mを両側から包み込むように安定して支えることができるようになっている。傾斜面11Bは、平面状でも曲面状でもよい。
凹部11の一方向の長さLは、例えば、70cm以上100cm以下であることが好ましく、75cm以上90cm以下であればより好ましい。短すぎると上半身Mを十分に支えることができず、長すぎると取扱い難くなるからである。凹部11の深さHは、例えば、8cm以上16cm以下であることが好ましく、9cm以上15cm以下であればより好ましい。浅すぎると上半身Mを両側から包み込む効果が小さくなり、深すぎると取扱い難くなるからである。なお、凹部11の深さHというのは、凹部11の幅方向、すなわち一方向に対して垂直な方向において、両側の傾斜面11Bの最も突出している部分を結んだ直線から底部11Aまでの距離である。
傾斜面11Bの片側の幅W1は、例えば、15cm以上35cm以下であることが好ましく、20cm以上30cm以下であればより好ましい。短すぎると上半身Mを十分に支えることができず、長すぎると取扱い難くなるからである。なお、傾斜面11Bの幅W1というのは、傾斜面11Bの面に沿った幅方向の長さではなく、本体部10の裏面に沿った傾斜面11Bの幅方向に対応する長さのことである。
底部11Aは、幅のない線状とされていてもよいが、幅を有していた方が好ましい。上半身Mを両側から自然と包み込むことができるからである。幅を有する場合、底部11Aは平面状でも曲面状でもよく、底部11Aの幅W2は、例えば、0cmよりも大きく15cm以下であることが好ましく、3cm以上12cm以下であればより好ましい。狭すぎても広すぎても上半身Mを両側から包み込む効果が小さくなってしまうからである。底部11Aの幅W2というのは、本体部10の裏面に沿った底部11Aの幅方向に対応する長さのことである。
本体部10の底部11における厚みは、一方向の一方側よりも他方側の方が厚くなるように構成されている。上半身Mの後ろに配置したときに、厚みの薄い一方側を腰側とすれば、無理なく自然に上半身Mを支えることができると共に、寝た状態で上半身Mの下に挿入すれば、無理なく自然な形で腰よりも頭の位置を高くすることができるからである。底部11Aにおける一方側の厚みT1は、例えば、0.5cm以上5cm以下、更には1cm以上4cm以下であることが好ましく、底部11Aにおける他方側の厚みT2は、例えば、5cm以上10cm以下、更には6cm以上9cm以下であることが好ましい。薄すぎると強度が低下してしまい、厚すぎると上半身Mの後ろに配置した時に違和感が生じてしまうからである。
また、本体部10は、例えば、裏面側に設けられた基材部12と、表面側に設けられた支持部13とを備えており、これらを接合することにより構成されていることが好ましい。基材部12は、本体部10を支える基礎となるものであり、合成ラテックスなどのある程度の硬さを有する材料により構成されることが好ましい。基材部12は、例えば、板状であり、一方向の一方側から他方側に向かい厚みが厚くなるように形成されている。これにより、本体部10の厚みが調整されるようになっている。
支持部13は、上半身Mを包み込むように支えるためのものであり、基材部12よりも柔らかい材料により構成されることが好ましい。このように本体部10を硬さの異なる基材部12と支持部13とを組み合わせることにより構成するようにすれば、強度を保持しつつ、上半身Mを柔らかく包み込むように支持することができるので好ましい。支持部13を構成する材料としては、例えば、発泡ウレタンが好ましく挙げられる。支持部13は、例えば、一方向に伸長されて中心側から側部側に向かい突出するように傾斜された一対の傾斜部13Aを有している。この傾斜部13Aの中心側の面に対応して凹部11を構成する傾斜面11Bが形成されている。
本体部10の表面側の側部と一方側との角部14、及び、表面側の側部と他方側との角部15は、面取りがされていることが好ましい。取り扱いを容易とするためである。また、本体部10の側部には、1又は複数の持ち手16が取り付けられていることが好ましい。介助対象者が、例えば、ベッド2の上半身側を起こし上半身Mとベッド2との間に本体部10を挿入して座っている状態から、ベッド2の端に横向きに座るように姿勢を変える際に、介助者が、本体部10の持ち手16を持って、介助対象者が横向きにとなるように本体部10を引っ張って回転させることにより、介助対象者が自力で姿勢を変えることを容易に補助することができるからである。
更に、この上半身マットレス1は、例えば、枕20を備えていることが好ましい。枕20は、例えば、一方向に伸長された帯状の接続部材21により、本体部10の他方側に対して接続されている。姿勢を起こした状態で上半身Mの後ろに本体部10を配置しても、頭が当接する位置あたりに枕20を保持することができるからである。また、接続部材21の長さを調節することにより枕20の位置を調節する長さ調節部材22が設けられていることが好ましい。長さ調節部材22は、例えば、接続部材21の表面側に取り付けられた面状テープにより構成することが好ましい。例えば、枕20の位置を調節し、余った接続部材21を本体部10の裏面側に折り曲げ、接続部材21の表面に設けられた長さ調節部材22を本体部10に接着させることにより、枕20の位置を固定することができるようになっている。なお、長さ調節部材22は、図1において網掛けを付して示している。
この上半身マットレス1は、例えば、図4(A)に示したように、ベッド2の上半身側を起こして上半身Mを起こした状態とした時に、上半身Mとベッド2との間に一方向の一方側を下にして挿入して用いる。これにより、上半身Mは、表面側に設けられた凹部11により包み込まれるように安定して支えられるので、上半身Mを起こしても、安定して安全に姿勢を保持することができる。
また、この上半身マットレス1は、例えば、図4(B)に示したように、体を横たわらせて寝る際に、上半身Mの下に挿入して用いることもできる。これにより、無理なく自然な形で頭の位置を腰の位置よりも高くすることができ、楽な姿勢で心地よい寝心地を得ることができる。
このように本実施の形態によれば、一方向に伸長された底部11Aと、この底部11Aの両側に傾斜して設けられた一対の傾斜面11Bとを有する凹部11が表面側に形成された本体部10を備えるようにしたので、上半身Mの後ろに配置することにより、上半身Mを包み込むように安定して支えることができる。よって、例えば、電動のベッド2などで上半身側を起こした時に、上半身Mとベッド2との間に挿入することにより、上半身Mを安定して心地よく支えることができる。また、本体部10の底部11Aにおける厚みは、一方向の一方側よりも他方側の方を厚くするようにしたので、他方側を頭側にして、上半身Mの後ろに無理なく自然に挿入することができると共に、寝ている状態で上半身Mの下に挿入すれば、無理なく自然な形で腰よりも頭の位置を高くすることができる。よって、高齢者や体の不自由な人を楽な姿勢で支持することができると共に、健常者の場合も、胃酸又は胃の内容物が逆流することを防止することができ、かつ、心地よい寝心地を得ることができる。
更に、本体部10の側部に持ち手16を設けるようにすれば、介助者が介助対象者の上半身Mの後ろに本体部10を入れ、持ち手16を持って持ち上げることにより、介助対象者の姿勢を容易に変えることができる。
加えて、一方向に伸長された接続部材21により本体部10の他方側に対して接続された枕20を備えるようにすれば、姿勢を起こした状態で上半身Mの後ろに本体部10を配置しても、頭が当接する位置あたりに枕20を保持することができる。
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、上記実施の形態では、本体部10が、裏面側に設けられた基材部12と、表面側に設けられた支持部13とを備える場合について説明したが、基材部12及び支持部13は、単一の材料により構成しても、複数の材料により構成してもよい。
例えば、図5に示したように、基材部12を複数の層構造とし、支持部13の側の中間層12Aを裏面側の裏面層12Bよりも柔らかい材料により構成し、裏面側から表面側に向かって順に硬さが柔らかくなるように構成してもよい。また、例えば、図5に示したように、支持部13の底部11に対応する底部対応部13Bを傾斜部13Aよりも柔らかい材料により構成し、背骨を柔らかく保護するようにしてもよい。更に、例えば、図5に示したように、支持部13の表面側に、基材部12の側よりも柔らかい材料よりなる表面層13Cを設け、表面の当たりを柔らかくするようにしてもよい。
加えて、上記実施の形態では、各構成要素について具体的に説明したが、全ての構成要素を備えていなくてもよく、また、他の構成要素を備えていてもよい。
1…上半身マットレス、10…本体部、11…凹部、11A…底部、11B…傾斜面、12…基材部、12A…中間層、12B…裏面層、13…支持部、13A…傾斜部、13B…底部対応部、13C…表面層、14,15…角部、16…持ち手、20…枕、21…接続部材、22…長さ調整部材、L…凹部の長さ、H…凹部の深さ、W1…傾斜面の幅、W2…底部の幅、T1…底部における一方側の厚み、T2…底部における他方側の厚み
Claims (5)
- 上半身を支える上半身マットレスであって、
表面側に、一方向に伸長して凹部が形成された本体部を備え、
前記凹部は、一方向に伸長された底部と、この底部の両側に傾斜して設けられた一対の傾斜面とを有し、
前記本体部の前記底部における厚みは、一方向の一方側よりも他方側の方が厚い
ことを特徴とする上半身マットレス。 - 前記本体部は、
裏面側に設けられ、一方向の一方側から他方側に向かい厚みが厚くなるように形成された基材部と、
表面側に設けられ、一方向に伸長されて中心側から側部側に向かい突出するように傾斜された一対の傾斜部を有し、前記基材部よりも柔らかい材料により構成された支持部と
を備えたことを特徴とする請求項1記載の上半身マットレス。 - 前記凹部の長さは、70cm以上100cm以下であり、
前記傾斜面の片側の幅は、15cm以上35cm以下であり、
前記底部の幅は、0cmよりも大きく15cm以下であり、
前記凹部の深さは、8cm以上16cm以下である
ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の上半身マットレス。 - 前記本体部は、側部に持ち手を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1に記載の上半身マットレス。
- 更に、枕を備え、
この枕は、一方向に伸長された接続部材により、前記本体部の他方側に対して接続されている
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1に記載の上半身マットレス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013030446A JP2014158570A (ja) | 2013-02-19 | 2013-02-19 | 上半身マットレス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013030446A JP2014158570A (ja) | 2013-02-19 | 2013-02-19 | 上半身マットレス |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014158570A true JP2014158570A (ja) | 2014-09-04 |
Family
ID=51610823
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2013030446A Pending JP2014158570A (ja) | 2013-02-19 | 2013-02-19 | 上半身マットレス |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2014158570A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021137179A (ja) * | 2020-03-03 | 2021-09-16 | 株式会社ホワイトサンズ | 介護器具および介護器具セット |
KR20220080936A (ko) * | 2020-12-08 | 2022-06-15 | 사회복지법인 삼성생명공익재단 | 욕창방지 매트리스 |
-
2013
- 2013-02-19 JP JP2013030446A patent/JP2014158570A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021137179A (ja) * | 2020-03-03 | 2021-09-16 | 株式会社ホワイトサンズ | 介護器具および介護器具セット |
KR20220080936A (ko) * | 2020-12-08 | 2022-06-15 | 사회복지법인 삼성생명공익재단 | 욕창방지 매트리스 |
KR102545069B1 (ko) | 2020-12-08 | 2023-06-16 | 사회복지법인 삼성생명공익재단 | 욕창방지 매트리스 |
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