JP2014157826A - 電気接点部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】接触電気抵抗が改善された電気接点部材を提供する。
【解決手段】本発明に係る電気接点部材は、金属の又は高分子化合物の接触面に、基本粒子サイズが3−6nmで、かつ、活性化エネルギーレベル0.1−1.0eVの自発電荷を有する単結晶ナノダイヤモンドを備えている。
【選択図】 図5

Description

本発明は、電気接点部材に関する。
近年、PC及びデジタル機器の高密度化に対応して使用されるIC等の電子部品の数が著しく増し、電気的な相互のネットワークを構成するための接点材料の要求特性が厳しくなり、改善が求められている。また、生活環境及び生活習慣の変化に伴い、接点は様々な外的要因、例えば摩擦応力、腐食性ガス、湿度、振動等に曝されるようになった。
今後発展が期待される電気自動車では、制御回路の低電流接点及びパワー回路の強電流回路接点等は走行中のオイルミスト、ダスト、振動、温度、湿度に曝され、このような雰囲気中での電気接点の電気機械特性の安定性が求められている。
このため、従来の電気接点材料の強度を上げる主目的で、粉末分散メッキ技術が広く使用されている。電気接点ではAu,Ag,Pt,Pd,Rh,Ru等の貴金属メッキ膜にシリコンカーバイト(SiC)、アルミナ(Al2O3)等の硬質粉末を配合して皮膜強度を上げた接点材料が以前より知られている。
また、近年、ナノダイヤモンドを配合し、特に機械強度を改良した接点部材が報告されているが、電気特性の面からは充分とは言えなかった。
従来の硬質粉末分散メッキでは、予め粉末表面に無電解メッキ等で金属皮膜を付け、表面を改質して分散性を改善する複雑な工程が必要とされていた。これに対して、予め粉末表面に無電解メッキ等で金属皮膜を付け、表面を改質して分散性を改善する複雑な工程が除去された分散鍍金接点部材の機械特性を改善する技術が参考文献等で報告されている。しかしながら、使用されている硬質粒子粉末は粒子サイズが10nm以上と大きく、研磨剤として使用されるグレードの材料では電気絶縁体のため、配合量に限界があり、電気接点応用ではSP2黒鉛層の磨耗と共に接点抵抗が上がるため、要求される特性には不充分なところがあった。
ナノダイヤモンドは、電気的にはエネルギー幅5.5eVの絶縁体であり、ナノダイヤモンド粉末で通常観測される電気伝導特性は、ダイヤモンド核を覆う表面部分のSP2炭素により生じている。炭素材料は硬度が低いため、電気接点部材の耐久テストで直ぐに磨耗して摺動接触面にダイヤモンド核が出てくる。ナノダイヤモンドは電気絶縁体であるため、接触抵抗は摺動回数と共に上がる傾向がある。また、ナノダイヤモンド粉末の粒子サイズが20−100nmと比較的大きく、研磨性があるため、摺動回数と共に接触界面に研磨材としてのナノダイヤモンドが増えてきて、界面の磨耗と共に摩擦抵抗が増え、機械的な耐久特性の観点から特性及び配合量に制約があった。
また、有機高分子ゴム等に珪素又は黒鉛粉末を配合して機械強度を増した自動車等のワイパーゴムがあるが、配合粉末には表面電荷による酸化還元作用がないので、ガラス面の水滴除去はできるが、油膜除去等が困難であった。通常のナノダイヤモンドは研磨性があるので、ガラス表面に研磨傷をつけるので使用できなかった。
特開2009−53124 特開平8−209360 特開平8−337883
本発明は、上記の事情に鑑み、接触電気抵抗が改善された電気接点部材を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明に係る電気接点部材は、金属の又は高分子化合物の接触面に、基本粒子サイズが3−6nmで、かつ、活性化エネルギーレベル0.1−1.0eVの自発電荷を有する単結晶ナノダイヤモンドを備えていることを特徴とする。
金属の又は高分子化合物の接触面に、基本粒子サイズが3−6nmで、かつ、活性化エネルギーレベル0.1−1.0eVの自発電荷を有する単結晶ナノダイヤモンドを備える方法は、特に限定されず、金属の又は高分子化合物の接触面に上記単結晶ナノダイヤモンドを含有させるか、塗布するか、吹付するか、又はメッキするかのいずれでもよい。
上記含有は、上記単結晶ナノダイヤモンドを分散鍍金法又は機械混合法により金属材料又は高分子化合物材料に含有させることが好ましい。
上記塗布は、上記単結晶ナノダイヤモンドを水溶液又は油脂、高分子溶剤に分散混合させて、金属の又は高分子化合物の接触面に塗布することが好ましい。
ナノダイヤモンド混合溶液又は混合ゲルは、母材に対して上記単結晶ナノダイヤモンドを0.0005−1.0wt%配合したものであることが好ましい。
上記単結晶ナノダイヤモンドは粒子サイズ5−100nmの凝集体からなるものであっても良い。
[本発明の概説]
本発明は、火薬の爆発法により作られた基本粒子サイズ3−6nm好ましくは4nm以下に粉砕されたナノサイズの活性化エネルギーレベル0.1−1.0eVの半導体特性を有する単結晶ナノダイヤモンドの電気伝導特性、有機物分解特性及び潤滑作用を利用して、電気接点部材の電気伝導特性の改善を図ったものである。
本発明に係る電気接点部材が金属の又は高分子化合物の接触面に備えるナノダイヤモンドは、基本粒子サイズが3−6nmで、かつ、活性化エネルギーレベル0.1−1.0eVの自発電荷を有する単結晶ナノダイヤモンド(以下、単に「単結晶ナノダイヤモンド」という場合がある。)である。この単結晶ナノダイヤモンドは、製造時の添加物又は不純物により活性化エネルギーレベル0.1−1.0eVを有する室温程度の温度で熱励起キャリアーが生じる半導体特性を有する。
特筆に値する第1点は、このような半導体特性を有する単結晶ナノダイヤモンドを電気接点面に適用すると、室温付近で摩擦熱により励起荷電粒子が多く発生することで接触電気伝導性が増し、荷電粒子による酸化反応又は還元反応により強力な触媒作用及び殺菌効果等が得られることである。
このため、接点面についた有機化合物を分解して湿度の高いオイルミスト等を含む環境面で使用されても、接点特性の耐久性及び安定性が得られる。この事実は、本発明者らによって初めて見出された。
この荷電粒子による酸化反応又は還元反応による有機物の分解効果は、手で触れる機会の多い接点部分については、分解効果及び殺菌効果により接触抵抗値の安定性にとくに寄与する。自動車のワイパーゴム等摺動部材では、単なる水滴の除去以外に、ガラス面の油膜除去効果も期待できる。また、単結晶ナノダイヤモンドは電気移動度が1800cm/V.Sと大きく、高周波伝送特性が改善されるので、オーデイオ用接点部材等に使用した場合、音質が改善される。
本発明者らは、単結晶ナノダイヤモンドが有する表面電荷及び励起荷電粒子による特殊な電気特性及び有機物分解効果を有することに着目し、これらの効果による電気化学特性が接点面に有効であることを見出した。
特筆に値する第2点は、粒子サイズが3−6nmの単結晶ナノダイヤモンドは、ダイヤ表面が(111)(100)面で覆われ、研磨性がなく、潤滑性が大きく、金属摺動面では摺動回数と共にナノダイヤモンドが機械摩擦で脱落するのではなく、(111)面を優先面として金属面に埋込まれることにより、摩擦係数が下がることである。
本発明は、この機械特性に注目して完成した。粒子サイズ3−6nmの単結晶ナノダイヤモンドの(111)面は摩擦係数が最も少ない材料で、(111)面は(100)面より摩擦係数が小さいので、摺動回数と共に(100)面より摺動面に出てくる傾向が見られる。摺動面でのナノダイヤモンド粒子の配向性を示すX線回折図を図1A、1Bに示す。図1Aは、本発明の単結晶ナノダイヤモンドの摺動面でのX線回折図であり、最も摩擦係数が少ない(111)面が優先配向面になる。回折線は略(111)面が主で、粒子は摩擦面で優先配向していることを示す。有機複合体でも金属面と同様の配向効果が得られる。図1Bは、従来のナノダイヤモンド接触面でのX線回折図であり、ランダム配向を示している。
本発明以前には、ナノダイヤモンドから発生する荷電粒子の摺動による接触抵抗に与える効果は観測された例がない。特許文献1では、単結晶凝集体ダイヤモンド付着接合部での摺動回数による接触抵抗の変化が記載されているが、平衡状態か増加現象が記載されているに過ぎない。これは、凝集体ダイヤモンド表面のSP2炭素膜が摺動摩擦で取れた後は、絶縁体ダイヤモンドが摺動面に出てくるので、ダイヤモンドの占める面積に関係する電気抵抗の増加と、表面が研磨されることによる接触面の増加による接触電気抵抗の減少とのバランスによって、電気伝導特性が決められることを示している。
ダイヤモンドの膨張係数は金属接点材料のそれよりも小さいので、接点部材での摺動摩擦熱でダイヤモンドと保持金属材料の間にギャップができ、従来の研磨性のあるナノダイヤモンドは、機械摩擦で脱落し易く、摺動回数が増えるに従って接触摩擦抵抗は増加し易い傾向がある。
これに対して、3−6nmの単結晶ナノダイヤモンドの場合、ダイヤモンド自体に導電性があり、研磨性がないため、脱落がなく、摺動回数が増えるに連れて接点面でダイヤ粒子が(111)面を優先面として埋込まれ、数が増えるため、摩擦接触抵抗及び電気接触抵抗がともに減少する。
ダイヤモンド結晶本来の略球状のSP2層の薄い表面電荷を有する3−6nm単結晶ダイヤモンドを使用した場合は、研磨性がないので、接触面でダイヤが(111)面に配列することにより、摩擦抵抗が減少して電気接点抵抗が下がり、部材のライフ伸長に寄与する。この現象は、本発明者らによって初めて見出された有用な摩擦及び電気接触抵抗に対する単結晶ナノダイヤモンドの効果である。このような荷電粒子の電気接点部材への作用については、今まで報告されていない。
以上に説明したように、本発明による電気接点部材は、金属の又は高分子化合物の接触面に、基本粒子サイズが3−6nmで、かつ、活性化エネルギーレベル0.1−1.0eVの自発電荷を有す単結晶ナノダイヤモンドを備えてなるので、電気接点部材の摺動回数により摩擦磨耗面に単結晶ナノダイヤモンドが(111)面を優先面として現れて摩擦係数及び電気接触抵抗が減少するため、接触電気抵抗が改善された電気接点部材を提供することができる。
これらは使用期間及び使用環境による劣化が少ない。また、一般の電気絶縁性ダイヤモンドと異なり、室温加熱程度で励起されるキャリアーが多く発生する活性化エネルギーレベル0.1−1.0eVの単結晶ナノダイヤモンドを使用するため、表面電荷及び摩擦加熱による励起荷電粒子により接触抵抗の減少効果と有機物分解効果及び制菌効果が得られる。したがって、使用条件及び雰囲気の影響を受けない。
請求項2の発明によれば、単結晶ナノダイヤモンド粉末を効率よく電気接点部材に付着できる。
請求項3の発明によれば、単結晶ナノダイヤモンドは溶液又は油脂基材に分散された状態で使用できるため、接点部に必要量を塗布できる。
請求項4の発明によれば、電気接点部材の原料金属への配合量として0.0005wt%から1.0wt%が選択されるので、単結晶ナノダイヤモンド粒子の分散がよく、励起荷電粒子が有効に接点面で寄与するので、所期の接触電気抵抗効果が得られる。
請求項5の発明によれば、5−100nm粒子サイズの凝集体ナノダイヤモンドを使用するため、溶液又は油剤への分散が容易になり、スプレイ法、塗布法又は鍍金法にて電気接点部材への適用が容易になる。
摺動面での単結晶ナノダイアモンドのX線回折図である。 ランダム配向単結晶ナノダイヤモンドのX線回折図である。 X線回折による単結晶ナノダイヤモンドの結晶格子定数の1例を示す図である。 燃焼残差法による成分分析(X線エネルギー分析)の結果を示す図である。 (a)は単結晶ナノダイヤモンドの抵抗温度特性による活性化エネルギーレベル測定図であり、(b)はその対数表示である。 (a)は単結晶ナノダイヤモンド0.01wt%溶液塗布の摺動による機械摩擦係数の変化を示すグラフであり、(b)は単結晶ナノダイヤモンド0.01wt%溶液塗布の摺動による電気接触抵抗を示すグラフである。 単結晶ナノダイヤモンド塗布面の写真である(X5万倍)。 単結晶ナノダイヤモンド配合分散Au及びNiメッキ接点部材摺動による接触抵抗の変化を示すグラフである。 単結晶ナノダイヤモンドを0.01wt%塗布した接点部材のアンモニア分解特性を示すグラフである。
続いて、本発明の実施の形態について説明する。
本発明による電気接点部材は、使用環境によって電気接点部材として使用可能である。電気接点部材は、半導体ナノダイヤモンド結晶の表面電荷による有機物分解特性及び室温付近での励起荷電粒子による電気伝導特性並びに3−6nm球状構造による金属摺動面へのダイヤ埋込特性を利用したものである。
そのような特性の利用形態には、電気接点部材の鍍金膜中に分散鍍金法によりナノダイヤモンドを含有させる方法と、溶液又は油剤に単結晶ナノダイヤモンドを分散させて電気接点部材に塗布する方法と、有機高分子への機械混合との3形態がある。必要に応じて併用すれば、更なる効果が得られる。
以下に、単結晶ナノダイヤモンドの製造方法、単結晶ナノダイヤモンドの結晶構造、単結晶ナノダイヤモンドの分散鍍金について、順次説明する。
[ナノダイヤモンドの製造方法]
ナノダイヤモンドの製造方法には、炭素及び金属の混合粉末を爆発圧縮して炭素粉末をナノダイヤモンドに変換する多結晶ナノダイヤモンドの製造方法と、CB火薬を非酸化性雰囲気中で爆発させ火薬を構成する分子中のC(カーボン)をナノダイヤモンドに変換する単結晶ナノダイヤモンドの製造方法とがあるが、何れの場合も製造時の添加物又は環境不純物により、活性化エネルギーレベル0.1−1.0eVを有する室温程度の温度で熱励起キャリアーが生じる半導体特性を有するものが得られる。
炭素粉末の爆縮により得られるナノダイヤモンドは、基本粒子サイズが大きいので、接点部材としてよりは研磨材としての用途が適している。CB火薬の爆発から得られるナノダイヤモンド(単結晶ナノダイヤモンド)は基本粒子サイズが小さいので、凝集体を略完全に解砕し、3−6nmにした場合は研磨性が無い。研磨用として報告されている参考文献のUDDナノダイヤは、得られた素粉を中間粉砕して研磨性を出すか又は微粉末化したダイヤモンドを一度圧縮焼結し粉砕することで、粒子サイズを異型にして研磨性を得ている。SP2グラファイト層が体積の40−70%を占めるので、本発明の用途には適さない。研磨性のあるダイヤモンドを接点摺動面に使用すると、金属摺動接触面を削りながら摩擦力で剥がれ、脱落しながらダイヤモンドのSP2グラファイト層が削り取られて行くので、摩擦力及び電気抵抗が摺動回数と共に増える。
[単結晶ナノダイヤモンドの結晶構造]
3−6nm単結晶ナノダイヤモンドの結晶構造は、中心核がSP3ダイヤモンド構造、ついでSP2+Xの中間層及び最外層として、SP2のグラファイト層から構成され、(100)面はプラスに、(111)面はマイナスに帯電した自発電荷を有する特殊な構造を有している。この強い静電ポテンシャルにより水和層が形成されるので、溶液中での分散が保たれ、静電ポテンシャル及び熱励起電子による有機物分解特性が得られる。有機物分解による表面清浄度と使用量が少なくて済むため、本発明の電気接点部材はリフロー工程での半田材等の濡れ性が良くなる。
UDD等凝集体ナノダイヤモンドは、表面SP2層の体積割合が20−70%で、結晶核は活性化エネルギー幅が3−5eVであり、電気的には室温で絶縁体に属し、表面のSP2層が各種の官能基を吸着し又は吸着させ、溶液中での分散性は増すが、接点金属部材との機械的密着強度は弱いので、接点部材使用中に摩擦力により脱落又は磨耗して除去されやすい。
[ナノダイヤモンド分散鍍金]
電気鍍金としては、電解メッキ及び電鋳が適用でき、メッキ液には単結晶ナノダイヤモンドを均一に分散させた水性懸濁液を使用するのが望ましい。0.0005wt%以下では、接触面での初期単結晶ナノダイヤモンドそのものの個数が減るので、励起荷電粒子の数が減り、接触電気抵抗及び摩擦力に与える効果が下がる。1.0wt%を超えると、単結晶ナノダイヤモンド粒子相互の数が増すので、鍍金面では重なって付着し易く、効率が悪い。また、1.0wt%を超えると、鍍金法では溶液中での分散が難しくなり、均一鍍金が困難になる。単結晶ナノダイヤモンドは、結晶面での強い静電ポテンシャルにより水性懸濁液とした場合は、優れた分散安定性を示す。メッキ液の濃度は、1リットル当たり1−10g加えるのが望ましい。メッキ層の厚みは、使用目的及び電気接点部材の基材によるが、0.1−3.0μmが望ましい。
ナノダイヤモンド粒子を電気接点部材の基材表面に共析させる場合は、電流密度を制御することにより、所定の粒径のダイヤモンド粒子を選択的に共析できることは、通常の分散メッキと同様である。電流密度が大きい場合は、広い分散範囲の粒子を吸着し、電流密度が小さくなると、細かい粒子の割合が増える。電流密度を0.02−1.0A/dm2 の範囲で制御すれば、単結晶凝集体粒径4-100nmのダイヤモンド粒子を選択的にメッキすることができる。電流値が少なくても、大き過ぎても、粒径制御が難しくなり、メッキ膜の品質が落ちる。
標準的なAuメッキ液としては、下記組成の光沢厚付金メッキ液に単結晶ナノダイヤモンド懸濁液を所定の範囲内で添加したものを用い、分散メッキを行う。液のPHは単結晶ナノダイヤモンドのゼータ電位を考慮してPH4−5位が好ましい。
KAu(CN)2 :15g/l
K3C6HO7.H2O 14g/l
H3CH5O7・H2O 36g/l
メッキ条件として浴温度50℃ 電流密度0.5A/dm2でメッキ時間15分程度で約1μmの分散メッキ膜が得られる。
3−6nm単結晶ナノダイヤモンド水溶液は、表面電荷によりダイヤモンド粒子が電解質と同様の作用をする。また、接点面での単結晶ナノダイヤモンドの埋込特性を生かして、通常の金鍍金で所定の厚みAuを鍍金後電解槽を変えて単結晶ナノダイヤモンドのゼータ電位が正になるPH5−7の水溶液中でダイヤモンドを接点面に1−2層付着させた後、元の槽に戻し、0.1−1μm程度のオ−バーコートAu鍍金をしてダイヤモンド粒子を固定しても良い。この方法は、鍍金金属の種類を選ばず、鍍金液の凝集を招かないので、単結晶ナノダイヤモンドの使用効率が良い。
標準的なナノダイヤモンド分散Ni膜は、後記参考文献3)の松原の報告に従って、所定の膜厚のナノダイヤモンド含有鍍金膜が得られる。本実施例では、1μmの分散鍍金膜を作り、往復運動による接点部材の開閉操作による接触抵抗の変化を測定した。図3は、活性化エネルギーレベルが0.37eVである単結晶ナノダイヤモンドの抵抗温度特性による活性化エネルギーレベル測定図である。
塗布用単結晶ナノダイヤモンドは、水溶液に所定の濃度で分散したダイヤモンド含有液をスプレイ法で電気接点部材に塗布するか、又は油剤に分散させた溶液をスプレイ又は筆等で塗布して使用する。単結晶ナノダイヤモンドは強い静電ポテンシャルを有し、表面に各種の官能基を吸着し易いので、水又は有機溶剤の混合溶液中での分散性がよく、液寿命が長い。単結晶ナノダイヤモンドを純水、オイル又はグリセリン等有機溶媒を含む水溶液中に分散させて、接点部材にスプレイ又は塗布した場合は、単結晶ナノダイヤモンドは静電ポテンシャルにより水分子を強く吸着しているため、水分子の極性ポテンシャルにより溶液中では粒子間に電気反発力が働き、凝集しない。したがって、塗布面での溶媒の蒸発過程で球状には凝集せず、図4に示すように不定形で凝集するので、接点面に有効に分布し付着するため、接触抵抗値が安定化する。図4は、単結晶ナノダイヤモンド0.01wt% 溶液塗布の摺動による接触抵抗及び摩擦特性の変化を示すグラフである。測定条件は、2mm幅摺動、周期4回/分、Cuボールと金メッキプローブを使用した。
分散濃度は、単結晶ナノダイヤモンドのサイズが小さくなるほど、低濃度でその効果を発揮するので、3.7−4.8nm単結晶ナノダイヤモンドが最も有効である。分散粒子の凝集サイズが300nmを超すと、個々の単結晶ナノダイヤモンドから出る摩擦熱による励起荷電粒子は、表面への拡散途中でトラップされやすく、接触面に作用する荷電粒子の数が減少するから好ましくない。0.0005wt%以下では、接触面に付着する濃度が足りず、有効性が減少する。1wt%を超すと、単結晶ナノダイヤモンドが接触面の上で凝集しやすく、粒子個々の有効性が減るので好ましくない。0.0005wt%未満では、接点部材への単結晶ナノダイヤモンドそのものの個数が減るので、励起荷電粒子の数が減り、接触電気抵抗に与える効果が下がる。1wt%を超えると、単結晶ナノダイヤモンド粒子相互の数が増すので、溶液又は油剤中での分散が一様でなくなり、凝集するので、接点面で重なって付着し易く配合効率が悪化する。溶液又は油脂基剤に混入したものと分散鍍金膜との併用により、より一層効果の大きい電気接点部材が得られる。使用される単結晶ナノダイヤモンドの活性化エネルギーレベルは、0.1−1.0eVが望ましい。特に有効な活性化エネルギーレベルは0.3−0.7eVである。0.1eV以下では、20℃以下の温度でキャリアーが励起され、室温付近での放射される数が減るので、好ましくなく、1.0eVを超すと、室温熱励起キャリアーが減少し、接触抵抗安定化への寄与が少なくなる。
上記単結晶ナノダイヤモンドは粒子サイズ5−100nmの凝集体からなるものであっても良い。爆発法ナノダイヤモンドの基本サイズは4nm付近にあるが、複合鍍金膜の場合、300nmを超す凝集体になると、凝集体のまま鍍金膜に取り込まれる場合が多く、個別粒子からの励起電荷がトラップされるので、荷電粒子放射効果による接触抵抗の改善効果が減少する。基本粒子サイズ3−6nmまで解砕された単結晶ナノダイヤモンドは、表面が水分子で覆われているため、凝集体の結合力が弱く、機械摺動面では摩擦力で再度基本粒子まで粉砕され、接点面に埋め込まれていく。塗布の場合は、一旦3−6nmサイズまで粉砕された粒子は、凝集体を作った場合でも、粉末同士の凝集力は弱いので、摺動摩擦により基本粒子サイズに戻る。
参考文献
1)爆発法ナノダイヤモンドの今 大澤映二 科学と工業 83 (4)2009
2)Crystallnity and Surface electrostatics of diamond nanocrystals
Amanda S Barnard et.al J.Mater.Chem 2007 17
3)メッキ膜中へのナノダイヤモンドの複合化による新材料作成
松原 表面科学Vol30.No5 2009
4)Monodisperse Single Nanodiamond Particulates Eiji Osawa
Pure Appl.Chem Vol80 No7 2008
[実施例]
以下の実施例には、全て粒径4.8nmの単結晶ナノダイヤモンド(商品名ナノアマンド)を使用した。単結晶ナノダイヤモンドは、(100)面プラス、(111)面マイナスの強い静電ポテンシャルを有するダイヤモンドで、ビーズミル粉砕過程での強い衝撃力により表面SP層は数原子層レベルまで下がる。そして、単結晶ナノダイヤモンドは、参考文献1)のナノダイヤモンドとはSP2層の割合が大幅に異なり、略球状のため研磨性はなく、表面電荷を有し、潤滑性があり、固体潤滑材としても使用できる単結晶ナノダイヤモンドである。このため、水溶液中でも分散性が他の通称ナノダイヤに比較して優れ、表面SP2層での励起キャリアーのトラップが少なく、半導体電気特性も優れており、本発明の用途には特に有効である。
単結晶ナノダイヤモンドの配向及び格子定数の測定は、X線回折法で行われた。図1A及び図1Bは、本発明の単結晶ナノダイヤモンドと従来のナノダイヤモンドのX線回折による摺動面での配向を示す。従来のナノダイヤモンドはランダム配向を示す単結晶ナノダイヤモンドの結晶回折線と一致しており、優先配向が見られない。図2は単結晶ナノダイヤモンドの不純物ドーピング特性を示す回折図である。単結晶ナノダイヤモンドの格子定数は3.5741A、単結晶純ダイヤは3.5682A、Pドーピング材により格子定数が大きくなっている。Cuターゲット10KV加速電圧モノクロフィルターを使用し、2シータ回折角10−80度で測定し、(111)面で測定した。格子定数は3.5741Aで、標準単結晶ダイヤ3.5682Aよりやや大きい。標準単結晶ダイヤと本発明に使用したダイアの混合物でのX線回折ラインが、両者の中間点にくることで、測定の精度を確認した。
単結晶ナノダイヤモンドの添加物については、燃焼残査法600℃6hrの条件で行い、灰分をX線EDSエネルギー分散法で測定した(図3)。Zrはビーズミル粉砕時のセラミックボールに起因するので、主たる添加物はPであり、単結晶ナノダイヤモンドの半導体特性に寄与していると思われる。
単結晶ナノダイヤモンド粉末の活性化エネルギーレベルの測定は、直流抵抗の温度変化で行い,内径5mmのアクリル製の円筒形容器にアルミニウムの円柱形電極を挿入し、単結晶ナノダイヤモンドを両側から圧縮して詰める方式の測定用セルを用いて、温度を20−48℃の範囲でコントロールしながら測定した。粉末を圧縮する圧力は、2.5 MPaとし,試料塊の厚さが5mmになるように設定した。測定はKEITHLEY 487 PICOAMMETER / VOLTAGE SOURCEを用いた測定系で行った。接点部材の摩擦磨耗及び接触電気抵抗特性の測定はCETR社(US)のユニバーサルトライボ測定器(UMT1)を使用した(図4)。
[実施例 塗布]
単結晶ナノダイヤモンドを0.01wt%含む水溶液を金メッキピンにスプレイ塗布した後、室温乾燥し、直径5mmφの銅ボールをピン上で水平距離2mm、5回/分の速度で摺動運動させながら接触荷重を0−30gの範囲でリニアーに増加し、5分間隔で接触抵抗及び摩擦力を測定し、市販潤滑材KURE5−56(登録商標)塗布例と比較測定した。結果を図5の(a)(b)に示す。図6は、単結晶ナノダイヤモンド塗布面の写真(5万倍)である。
単結晶ナノダイヤモンドの表面電荷により、
1.球状には凝集しない、
2.溶剤の表面張力による凝集力より電気力が大きい、
ことを示している。
単結晶ナノダイヤモンド塗布接触面では、比較例に対して、接触抵抗及び摩擦力の減少が見られる。時間経過と共に加重による接触面での単結晶ナノダイヤモンドの埋込みによる分布状態の平滑化により面積当りの個数が増えたので、これによる効果と理解される。単結晶ナノダイヤモンドは略球状で、研磨性はなく、固体潤滑材と同様の作用があるため、接触摺動摩擦が減ってくる。図6に塗布面での単結晶ナノダイヤモンドの付着状態を示す。ダイヤ粒子は静電ポテンシャルによる電磁力で球状に凝集せず不規則系で分布している。単結晶ナノダイヤモンドの(111)面は物質の中で摩擦係数が最も少ない面で、摺動回数とともに(111)面が優先面になり、滑りやすいので、摩擦力が減ると考えられる(図1)。
[実施例 金メッキ]
銅コネクタバネ材に分散メッキ法に従い、1μm金メッキをし、サブ基板をコネクターに試験速度25mm/minの速度で移動し、間歇的に接触非接触を繰り返し、接触抵抗の変化を測定した。測定結果を図7に示す。図7は、単結晶ナノダイヤモンド配合分散Auメッキ接点部材摺動による接触抵抗の変化を示すグラフである。ストローク幅 2.4mm、速度 25mm/minである。参考文献1)と異なり、接触抵抗は接触回数の増加ともに減少している。金メッキ液中、単結晶ナノダイヤモンドの配合量は0.01wt%である。接触回数の増加と共に研磨性のないダイヤのため接触面が平滑化し、接触面でのノダイヤの数が増し、接触抵抗が下がると理解され、半導体ナノダイヤの特色を示す。接触抵抗測定電流は10mA以下、開放電圧は20mVである。
単結晶ナノダイヤモンドは、従来の分散メッキ材料に使用された硬質粉末SiC,Al2O3に比較して、粒子サイズが細かく、表面がSP2黒鉛で覆われているため、表面には各種の官能基が付きやすく、メッキ液中での分散特性が改善されやすい。
[実施例 Niメッキ]
銅コネクタバネ材に分散メッキ法に従い、1μmNiメッキをし、サブ基板をコネクターに試験速度25mm/minの速度で移動し、間歇的に接触非接触を繰り返し、接触抵抗の変化を測定した。測定結果を図7に示す。図7は、単結晶ナノダイヤモンド配合分散Niメッキ接点部材摺動による接触抵抗の変化を示すグラフである。ストローク幅 2.4mm、速度25mm/minである。金メッキコネクターと同様に、接触抵抗は接触回数の増加ともに減少している。銅メッキ液中ナノダイヤの配合量は0.01wt%である。接触抵抗に対する単結晶ナノダイヤモンドの寄与効果は金メッキと同様である。
[半田濡れ性]
単結晶ナノダイヤモンド配合金メッキ材及びNiメッキ材の半田濡れ性をリフロー温度245℃半田材ペースト半田JIS M705 Sn−Ag−Snで行った。何れも良好であった。半導体ナノダイヤからの荷電粒子は付着有機物を分解し、還元作用で金属表面を活性化する効果も作用しているものと思われる。有機物分解効果として、アンモニアの室温分解効果を図8に示す。図8は、単結晶ナノダイヤモンド0.01wt%塗布の接点部材のアンモニア分解特性を示すグラフである。12%の分解能Upが観測される。

Claims (5)

  1. 金属の又は高分子化合物の接触面に、基本粒子サイズが3−6nmで、かつ、活性化エネルギーレベル0.1−1.0eVの自発電荷を有する単結晶ナノダイヤモンドを備えてなる電気接点部材。
  2. 請求項1記載の電気接点部材において、前記単結晶ナノダイヤモンドは分散鍍金法又は
    機械混合法により金属材料又は高分子化合物材料に含有されていることを特徴とする電気接点部材。
  3. 請求項1記載の電気接点部材において、前記単結晶ナノダイヤモンドは水溶液又は油脂、高分子溶剤に分散混合されて、金属の又は高分子化合物の接触面に塗布されていることを特徴とする電気接点部材。
  4. 請求項3記載の電気接点部材において、ナノダイヤモンド混合溶液又は混合ゲルは、母材に対して前記単結晶ナノダイヤモンドが0.0005−1.0wt%配合されたものであることを特徴とする電気接点部材。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の電気接点部材において、前記単結晶ナノダイヤモンドは粒子サイズ5−100nmの凝集体からなることを特徴とする電気接点部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2020013188A1 (ja) * 2018-07-12 2020-01-16 株式会社ダイセル 卑金属めっき膜

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