JP2014156518A - 重合体分散液の製造方法および塗装物 - Google Patents

重合体分散液の製造方法および塗装物 Download PDF

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Abstract

【課題】低温、かつ短時間で乾燥を行った場合であっても、耐水性、耐溶剤性に優れた塗膜を形成することができる、重合体分散液の製造方法を提供する。
【解決手段】ウレタン重合体(I)と、ラジカル重合性基を2つ以上有する単量体(a1)と、前記単量体(a1)以外のラジカル重合性単量体(a2)とを含む混合物Aを重合して重合体Pを含む分散液を得る工程(1)と、前記重合体Pを含む分散液に、ラジカル重合性単量体Bを加えて重合を行い、重合体Zを含む分散液を得る工程(2)とを含み、反応開始時における前記混合物A中のウレタン重合体(I)の含有量が、前記混合物Aの総質量に対して、25〜95質量%である、重合体分散液の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、重合体分散液の製造方法および塗装物に関する。
従来、塗料分野においては、環境保全、安全衛生の面から、有機溶剤系塗料から水性系塗料への変換が図られている。しかし、水性系塗料は有機溶剤系塗料に比べて塗膜外観、耐候性、耐水性、耐溶剤性、耐汚染性等の塗膜性能に劣るという課題がある。
これら種々の課題を解決するために、異なる性質を有する樹脂を混合した複合樹脂を含む塗料が提案されている。
例えば、特許文献1、2には、ウレタン重合体の水性分散液中でアクリル系単量体を乳化重合することにより、ウレタン重合体とアクリル系重合体が混合して粒子状となった重合体を製造する方法が記載されている。
また、近年、省エネルギーの観点から、塗装後の乾燥工程における乾燥温度の低温化、および乾燥時間の短縮が求められている。したがって、低温、かつ短時間の乾燥であっても、耐水性および耐溶剤性を有する塗料が求められている。
特開2006−274096号公報 特開2005−120304号公報
特許文献1に記載の方法では、得られた粒子状の重合体中のアクリル系重合体の数平均分子量が低いため、この重合体を含む水性分散液から得られた塗膜の耐水性、耐溶剤性が十分ではないという問題があった。
特許文献2に記載の方法では、ポリウレタン系重合体分散液中でアクリル系重合体を重合する際に、前記アクリル系重合体として、ラジカル重合性基を1つのみ有する単量体を用いているため、アクリル系重合体が架橋構造を有していない。その結果、この重合体を含む分散液から得られた塗膜は、耐水性、耐溶剤性が不十分であるという問題があった。
本発明は、塗装後の塗膜の乾燥条件が低温、かつ短時間であっても、耐水性、耐溶剤性に優れた塗膜が得られる、重合体分散液の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の態様を有する。
[1]重合体分散液の製造方法であって、
ウレタン重合体(I)と、
ラジカル重合性基を2つ以上有する単量体(a1)と、
前記単量体(a1)以外のラジカル重合性単量体(a2)とを含む混合物Aを重合して重合体Pを含む分散液を得る工程(1)と、
前記重合体Pを含む分散液に、ラジカル重合性単量体Bを加えて重合を行い、重合体Zを含む分散液を得る工程(2)とを含み、
反応開始時における前記混合物A中のウレタン重合体(I)の含有量が、前記混合物Aの総質量に対して、25〜95質量%である、重合体分散液の製造方法;
[2]前記ラジカル重合性基を2つ以上有する単量体(a1)が、アリル基を有するラジカル重合性単量体である[1]に記載の重合体分散液の製造方法;
[3]前記アリル基を有するラジカル重合性単量体が、アリル(メタ)アクリレート、トリアリルイソシアヌレート、イソ(テレ)フタル酸ジアリル、イソシアヌル酸ジアリル、およびマレイン酸ジアリルからなる群から選ばれる少なくとも1種以上である[2]に記載の重合体分散液の製造方法;
[4]前記混合物A中のラジカル重合性基を2つ以上有する単量体(a1)の含有量が、混合物Aの総質量に対して、0.1〜10質量%である[1]に記載の重合体分散液の製造方法;
[5][1]に記載の製造方法によって得られる重合体分散液;
[6][5]に記載の重合体分散液を含む水性被覆材;
[7][6]に記載の水性被覆材が塗布された塗装物。
本発明の製造方法により得られる重合体分散液を含む水性被覆材から得られた塗膜は、塗装後の塗膜の乾燥条件が低温、かつ短時間であっても、耐水性、耐溶剤性に優れる。
<重合体分散液の製造方法>
本発明の重合体分散液の製造方法は、ウレタン重合体(I)と、ラジカル重合性基を2つ以上有する単量体(a1)と、前記単量体(a1)以外のラジカル重合性単量体(a2)とを含む混合物Aを重合して重合体Pを含む分散液を得る工程(1)と、前記重合体Pを含む分散液に、ラジカル重合性単量体Bを加えて重合を行い、重合体Zを含む分散液を得る工程(2)とを含み、反応開始時における前記混合物A中のウレタン重合体(I)の含有量が、前記混合物Aの総質量に対して、25〜95質量%である。
以下、本発明を詳細に説明する。
[工程(1)]
工程(1)は、ウレタン重合体(I)と、ラジカル重合性基を2つ以上有する単量体(a1)と、前記単量体(a1)以外のラジカル重合性単量体(a2)を含む混合物Aを重合して重合体Pの分散液を得る工程である。また、本発明において工程(1)は、ウレタン重合体(I)と、ラジカル重合性基を2つ以上有する単量体(a1)と、前記単量体(a1)以外のラジカル重合性単量体(a2)を含む混合物Aに、重合開始剤(C)を加えて重合を行い、重合体Pの分散液を得る工程であることが好ましい。
本発明において、反応開始時における混合物A中に含まれるウレタン重合体(I)の含有量は、混合物Aの総質量に対して、25〜95質量%である。反応開始時における混合物A中のウレタン重合体(I)の含有量が25質量%以上であれば、重合安定性、すなわち、重合発熱が安定であり、ウレタン重合体(I)中での単量体(a1)と単量体(a2)との重合率が高く、かつ重合時に凝集物が発生しにくいため好ましい。また、最終的に得られる塗膜の耐溶剤性を低下させることなく、耐水性、耐吸水性、耐加水分解性に優れた塗膜が得られる。さらに、塗装機洗浄性が向上するという効果も得られる。また、反応開始時における混合物A中のウレタン重合体(I)の含有量が、95質量%以下であれば、上述の樹脂相溶性、及び塗装機洗浄性が向上し、耐水性、耐吸水性、耐加水分解性に優れた塗膜が得られるため好ましい。混合物A中のウレタン重合体(I)の含有量は、耐溶剤性の点から好ましくは26〜88質量%、より好ましくは28〜78質量%、さらに好ましくは30〜68質量%、最も好ましくは32〜58質量%である。
本発明における「塗膜」とは、本発明の製造方法により得られた重合体分散液を含む水性被覆材を塗布、乾燥することによって得られた膜のことを意味する。
本発明において、「重合発熱が安定である」とは、重合中に異常発熱などが起きず、重合中の発熱が少なくとも±5℃以内である状態のことを意味する。
また、「耐水性」とは、得られた塗膜の水に対する耐性を意味し、例えば、得られた塗膜の上に水滴を垂らした後の塗膜の変化や、塗膜を水中に一定期間浸漬した後の塗膜の変化を観察するといった方法によって測定することができる。
(ウレタン重合体(I))
本発明において、ウレタン重合体(I)とは、ジオールと多価イソシアネート化合物とを反応させて得られる樹脂のことを指す。
ジオールとは、1分子中に2つのヒドロキシル基を有する有機化合物である。具体例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリメチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール等の比較的低分子量のジオール類、またはこれらのジオール類の少なくとも一種と、アジピン酸、セバシン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等のジカルボン酸の少なくとも一種とを重縮合して得られるポリエステルジオール類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリカプロラクトンジオール、ポリテトラメチレンエーテルジオール、ポリカーボネートジオール等のポリエーテルジオール類、その他、ポリブタジエンジオール、水添ポリブタジエンジオール、ポリアクリル酸エステルジオール等が挙げられる。
上記多価イソシアネート化合物とは、1分子中に少なくとも2つのイソシアネート基を有する有機化合物をいい、脂肪族、脂環式、芳香族等の多価イソシアネート化合物を用いることができる。このような多価イソシアネート化合物の具体例としては、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3−シクロヘキシレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート等を挙げることができる。これらの内で、脂肪族または脂環式のイソシアネートは、得られるウレタン重合体(I)の黄変が少ないため好ましい。
ウレタン重合体(I)の製造方法としては、例えば、ジオキサン等のエーテル類中で、上述のジオールと、イソシアネートとを、ジブチル錫ジラウレートなどの触媒を用いて反応させる方法が挙げられる。
このような方法によって得られたウレタン重合体(I)の重量平均分子量は、ラジカル重合性単量体(a1)および(a2)との反応性が向上する点から、500以上であることが好ましく、1000以上であることがより好ましい。上限としては、50万以下であることが好ましく、10万以下であることがより好ましい。すなわち、ウレタン重合体(I)の重量平均分子量は、500〜50万であることが好ましく、1000〜10万であることがより好ましい。ここで、「重量平均分子量」とは、ゲルパーミエイションクロマトグラフィーを用いて、ポリスチレン換算によって算出した値のことを意味する。
また本発明においては、ウレタン重合体(I)を水に分散させた水分散液を用いることが好ましい。この時、ウレタン重合体(I)にカルボキシル基、および/またはスルホン酸基を導入しておくと、水への分散性が良好となる点で好ましい。
ウレタン重合体(I)の水分散液を用いる場合、前記水分散液中のウレタン重合体(I)の平均粒子径は、最終的に得られる重合体Zの粒子径および得られる塗膜の物性が向上する観点から、10nm以上であることが好ましく、30nm以上であることがより好ましい。また、1000nm以下であることが好ましく、500nm以下であることがより好ましい。すなわち、水分散液中のウレタン重合体(I)の平均粒子径は、10〜1000nmであることが好ましく、30〜500nmであることがより好ましく、40〜400nmであることが特に好ましい。
また、ウレタン重合体(I)の水分散液中のウレタン重合体(I)の含有量は、工程(2)の終了後、得られる重合体Zの分散液の固形分を10〜80質量%の範囲に制御する観点から、10質量%以上であることが好ましく、25質量%以上であることがより好ましい。一方、工程(2)の終了後に得られる重合体分散液を水性被覆材として用いた場合に良好な塗装性を発現するという観点から、70質量%以下が好ましく、60質量%以下がより好ましい。すなわち、ウレタン重合体(I)の水分散液中のウレタン重合体(I)の含有量は、10〜70質量%が好ましく、25〜60質量%がより好ましい。
このようなウレタン重合体(I)の水分散液としては、市販のウレタン水性重合体分散液(ウレタンディスパージョン:PUD)をそのまま用いることもできる。具体的には、第一工業製薬(株)製:スーパーフレックス110、スーパーフレックス150、スーパーフレックス210、スーパーフレックス300、スーパーフレックス420、スーパーフレックス460、スーパーフレックス470、スーパーフレックス500M、スーパーフレックス620、スーパーフレックス650、スーパーフレックス740、スーパーフレックス820、スーパーフレックス840、F−8082D、住化バイエルウレタン(株)製:バイヒドロールUH2606、バイヒドロールUH650、バイヒドロールUHXP2648、バイヒドロールUHXP2650、インプラニールDLC−F、インプラニールDLN、インプラニールDLP−R、インプラニールDLS、インプラニールDLU、インプラニールXP2611、インプラニールLPRSC1380、インプラニールLPRSC1537、インプラニールLPRSC1554、インプラニールLPRSC3040、大日本インキ化学工業(株)製:ハイドランHW−301、HW−310、HW−311、HW−312B、HW−333、HW−340、HW−350、HW−375、HW−920、HW−930、HW−940、HW−950、HW−970、AP−10、AP−20、ECOS3000、三洋化成工業(株)製:ユーコートUWS−145、パーマリンUA−150、パーマリンUA−200、パーマリンUA−300、パーマリンUA−310、ユーコートUX−320、パーマリンUA−368、パーマリンUA−385、ユーコートUX−2510、日華化学(株)製:ネオステッカー100C、エバファノールHA−107C、エバファノールHA−50C、エバファノールHA−170、エバファノールHA−560、(株)ADEKA製:アデカボンタイターUHX−210、アデカボンタイターUHX−280等が挙げられる。
(ラジカル重合性基を2つ以上有する単量体(a1))
本発明において、単量体(a1)とは、ラジカル重合性基を2つ以上有する単量体のことを指す。ウレタン重合体(I)内に含浸した、単量体(a1)および単量体(a2)が共重合することにより、重合体Pの内部に架橋構造を導入することができる。重合体Pが架橋構造を有することにより、これら重合体Pの重合中、または重合後、あるいは最終的に得られる塗膜において、単量体(a1)と単量体(a2)から得られる共重合体とウレタン重合体(I)が、層分離を起こすことを防止することができる。その結果、ウレタン重合体(I)の特長である成膜性、耐溶剤性を低下させることなく、塗膜の耐水性、耐吸水性、耐加水分解性を向上させることが可能となる。
また、重合体Pが架橋構造を有する高分子量体であれば、後述するラジカル重合性単量体Bが、重合体Pの内部に含浸重合することを抑制することができる。その結果、重合体Pの表面をラジカル重合性単量体Bの重合体で被覆した重合体Zを調製することが可能となる。これにより、最終的に得られる塗膜の耐水性、耐吸水性、耐加水分解性、樹脂相溶性、塗装機洗浄性がさらに向上するため好ましい。
単量体(a1)の具体例としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジ(メタ)アクリロキシプロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(メタクリロキシエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(メタクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル]プロパン、2−ヒドロキシ−1−アクリロキシ−3−メタクリロキシプロパン、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルにヒドロキシ(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを付加させたエポキシ(メタ)アクリレート、ポリオキシアルキレン化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート等のジオールと(メタ)アクリル酸のジエステル化合物;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の1分子当たり3個以上の水酸基を有する化合物と(メタ)アクリル酸のポリエステル化合物;アリル(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、トリアリルイソシアヌレート、イソ(テレ)フタル酸ジアリル、イソシアヌル酸ジアリル、マレイン酸ジアリルトリス(2−アクリロイルオキシエチレン)イソシアヌレート、ε−カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート等が挙げられる。
なかでも、アリル(メタ)アクリレート、トリアリルイソシアヌレート、イソ(テレ)フタル酸ジアリル、イソシアヌル酸ジアリル、マレイン酸ジアリル等のアリル基を有するラジカル重合性単量体を用いることが好ましい。このような、アリル基を有するラジカル重合性単量体はラジカル重合反応性が比較的低く、そのため、ラジカル重合性単量体Bとの間にグラフト架橋を生じることができる。その結果、工程(2)で得られた重合体Pをラジカル重合性単量体Bの重合体で被覆することが可能となる。これにより、最終的に得られる塗膜の耐溶剤性、耐水性がより向上する
単量体(a1)は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
混合物A中の単量体(a1)の含有量は、混合物Aの総質量に対して、0.1〜10質量%であることが好ましく、0.5〜8質量%であることがより好ましく、1〜6質量%であることが更に好ましく、2〜4質量%であることが最も好ましい。
混合物A中の単量体(a1)の含有量が、0.1質量%以上であれば、耐溶剤性、耐水性に優れた塗膜が得られるため好ましい。また、混合物A中の単量体(a1)の含有量が、10質量%以下であれば、柔軟性、耐凍害性、耐チッピング性を低下させることなく、耐溶剤性、耐水性に優れた塗膜が得られるため好ましい。
(単量体(a1)以外のラジカル重合性単量体(a2))
単量体(a1)以外のラジカル重合性単量体(a2)としては、本発明の効果を有する限り特に限定されないが、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート等の炭素原子数1〜22のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート類;シクロヘキシルメタクリレート、メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート等のシクロアルキル(メタ)アクリレート類;γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン等の加水分解性シリル基含有ラジカル重合性単量体;アクリル酸、メタクリル酸等のラジカル重合性カルボン酸単量体;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基含有ラジカル重合性単量体;ヒドロキシポリエチレンオキシドモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシポリプロピレンオキシドモノ(メタ)アクリレート等の末端ヒドロキシ型ポリアルキレンオキシド基含有ラジカル重合性単量体;メトキシポリエチレンオキシドモノ(メタ)アクリレート等のアルキル基末端型ポリアルキレンオキシド基含有ラジカル重合性単量体;グリシジル(メタ)アクリレート等のオキシラン基含有ラジカル重合性単量体;ダイアセトンアクリルアミド等のカルボニル基含有エチレン性不飽和単量体;1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル(メタ)アクリレート、2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル(メタ)アクリレート等の光安定化作用を有する(メタ)アクリレート;2−[2’−ヒドロキシ−5’−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル]−2H−ベンゾトリアゾール等の紫外線吸収性成分を有する(メタ)アクリレート;2−アミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノアルキル(メタ)アクリレート類;(メタ)アクリルアミド等のアミド基含有ラジカル重合性単量体;ジ(メタ)アクリル酸亜鉛等の金属含有ラジカル重合性単量体;(メタ)アクリロニトリル、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート等のその他の(メタ)アクリル系単量体;スチレン、メチルスチレン等の芳香族ビニル系単量体;1,3−ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン系単量体;酢酸ビニル、塩化ビニル、エチレン等のラジカル重合性単量体等が挙げられる。これらは1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
このなかでも、塗膜の柔軟性、耐凍害性および耐チッピング性が向上することから、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、i−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートを使用することが好ましい。このうち、ウレタン重合体(I)への含浸性、重合率の向上および重合中の凝集物の低減の点からメチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、i−ブチルアクリレートがより好ましい。
混合物A中の、単量体(a1)および単量体(a2)の合計100質量%に対する、単量体(a2)の含有量は、30〜99.9質量%であることが好ましく、50〜99.5質量%であることがより好ましく、70〜99質量%が更に好ましく、80〜98質量%が最も好ましい。単量体(a1)および単量体(a2)の合計100質量%に対する、単量体(a2)の含有量が、30質量%以上であれば、塗膜の柔軟性、耐凍害性、耐チッピング性が向上し、単量体(a2)の含有量が99.5質量%以下であれば、塗膜の耐溶剤性、耐水性、耐吸水性、耐加水分解性を低下させることなく柔軟性、耐凍害性、耐チッピング性が向上する。
(重合体P)
本発明において、重合体Pとは、ウレタン重合体(I)と、単量体(a1)、及び単量体(a2)とを含む混合物Aに重合開始剤(C)を加え、単量体(a1)、及び単量体(a2)を重合させたものである。すなわち、重合体Pは、ウレタン重合体(I)と、単量体(a1)と単量体(a2)の共重合体を含む。
本発明の工程(1)においては、重合開始剤(C)を加える前に、混合物Aを撹拌して、単量体(a1)および単量体(a2)を、ウレタン重合体(I)に含浸させる工程を含むことが好ましい。この含浸工程は、本発明の効果を有する限り特に限定されるものではないが、ウレタン重合体(I)への単量体(a1)、および単量体(a2)の含浸性、及びウレタン重合体(I)の安定性の観点から、室温(25℃)〜95℃の温度条件で、1分間〜24時間撹拌することが好ましい。また、室温(25℃)〜90℃で5分間〜10時間撹拌することがより好ましく、室温(25℃)〜80℃で10分間〜5時間撹拌することが更に好ましく、室温(25℃)〜70℃で30分間〜3時間撹拌することが最も好ましい。
上述のような含浸工程を含むことにより、まず単量体(a1)および単量体(a2)がウレタン重合体(I)内に含浸する。その後、重合が開始されることで、ウレタン重合体(I)の内部で、前記単量体(a1)および単量体(a2)が重合し、その結果、ラジカル重合性基を2つ以上有する単量体(a1)により架橋構造を有する共重合体とウレタン重合体(I)が粒子内で混合した重合体Pが得られると考えられる。
重合開始剤(C)を加える際、混合物Aの温度は、一般に、用いる重合開始剤(C)の10時間半減期温度を考慮して決定すればよい。通常10〜90℃が好ましく、20〜80℃がより好ましい。レドックス開始剤と組み合わせる場合は、上記範囲よりさらに低い温度で行ってもよい。
本発明においては、ウレタン重合体(I)と、単量体(a1)と、単量体(a2)とを含む混合物Aを短時間で重合させることが好ましく、そのため重合開始時は室温(25℃)とし、重合発熱によって系内を60〜95℃まで上昇させる方法が好ましい。その後70〜90℃で1〜2時間程度熟成させる方法が好ましい。この時の重合温度、および重合時間は、重合発熱によるピークトップ温度を確認しながら適宜調整することが好ましい。
また、重合速度を促進するために、還元剤Dを前記重合開始剤(C)と組み合わせて用いることもできる。
前記単量体(a1)と単量体(a2)の共重合体の重量平均分子量は、最終的に得られる塗膜の耐水性、および耐溶剤性を向上させる観点から大きい方が好ましい。
ラジカル重合性単量体(a1)および(a2)の共重合体は、最終的に得られる塗膜の柔軟性、耐凍害性、耐チッピング性の観点から、Foxの計算式から算出されるガラス転移温度(Tg)が−80〜0℃であることが好ましく、−70〜−10℃がより好ましい。さらに好ましくは−60〜−20℃、特に好ましくは−50〜−30℃である。
本発明において、Tgは下記式(1)のFoxの式により求められる値のことを意味する。
1/(273+Tg)=Σ(Wi/(273+Tgi)) (1)
式中、Wiは単量体iの質量分率、Tgiは単量体iの単独重合体のTg(℃)を示す。
[工程(2)]
工程(2)は、前記工程(1)で得られた重合体Pを含む分散液に、ラジカル重合性単量体Bを加えて重合を行い、重合体Zを含む分散液を得る工程である。工程(1)で得られた重合体Pを、ラジカル重合性単量体B(以下、「単量体B」と記載することもある)の重合体で被覆することにより、最終的に得られる塗膜の耐水性、耐吸水性、耐加水分解性および樹脂相溶性が向上し、更に塗装機洗浄性が向上するため好ましい。
工程(2)において、重合体Pを含む分散液に単量体Bを加える方法としては、本発明の効果を有する限り特に限定されず、単量体Bのみを滴下する手法、界面活性剤を含む水中に単量体Bを乳化分散させたプレ乳化液を滴下する手法、単量体Bのみを一括で投入する手法等が挙げられる。このうち、重合安定性、および最終的に得られる塗膜の耐水性が向上することから、界面活性剤を含む水中に単量体Bを乳化分散させたプレ乳化液を滴下する手法が好ましい。
(ラジカル重合性単量体B)
ラジカル重合性単量体Bとしては、本発明の効果を有する限り特に限定されないが、工程(1)で使用した、ラジカル重合性基を2つ以上有する単量体(a1)や、単量体(a1)以外のラジカル重合性単量体(a2)を単量体Bとして用いてもよい。これらは1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
また、水酸基含有ラジカル重合性単量体を含むことが以下の点から好ましい。
すなわち、重合体Zに水酸基を含有させることによって、例えばメラミン架橋剤、イソシアネート硬化剤等の硬化剤と架橋反応することができ、得られる塗膜の耐水性および耐溶剤性等が向上する。また得られた重合体分散液の水性媒体中での安定性、すなわち、本発明の水性被覆材中での重合体Zの安定性が向上するため好ましい。
このような水酸基含有ラジカル重合性単量体としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸と炭素数2〜8の2価アルコールとのモノエステル化物;前記(メタ)アクリル酸と炭素数2〜8の2価アルコールとのモノエステル化物のε−カプロラクトン変性体;N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド;アリルアルコール、さらに、分子末端が水酸基であるポリオキシエチレン鎖を有する(メタ)アクリレート等を挙げることができる。これらの単量体は、それぞれ単独でもしくは2種以上組み合わせて使用することができる。
水酸基含有ラジカル重合性単量体としては、なかでも、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートを好適に使用することができる。
本発明において、水酸基含有ラジカル重合性単量体の使用割合は、得られる重合体分散液の水性媒体中における安定性、および得られる塗膜の耐水性、耐溶剤性の観点から、ウレタン重合体(I)と、工程(2)までに使用するラジカル重合性単量体全量の合計100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましく、0.3〜8質量部がより好ましく、0.5〜5質量部であることが特に好ましい。
また、単量体Bとして、カルボキシル基含有ラジカル重合性単量体を含有することが好ましい。単量体Bとして、カルボキシル基含有ラジカル重合性単量体を含有することで、耐水性が向上する傾向にあるため好ましい。
カルボキシル基含有ラジカル重合性単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、クロトン酸、β−カルボキシエチルアクリレート等のカルボキシル基含有ラジカル重合性単量体が挙げられる。これらの単量体は、それぞれ単独でもしくは2種以上組み合わせて使用することができる。中でも、アクリル酸、メタクリル酸を用いることが、重合性の観点から好ましい。
カルボキシル基含有ラジカル重合性単量体の使用割合は、得られる重合体分散体の水性媒体中における安定性の観点から、ウレタン重合体(I)と、工程(2)までに使用するラジカル重合性単量体全量の合計100質量部に対して、0.05〜10質量部であることが好ましく、0.1〜5質量部であることがより好ましく、0.2〜3質量部であることが特に好ましい。
(重合体Z)
本発明において、重合体Zとは、重合体Pを含む分散液中で単量体Bを重合して得られる重合物のことであり、重合体Pの表面をラジカル重合性単量体Bの重合体で被覆した重合体のことを指す。
重合体Zは、前記式(1)のFoxの計算式から算出されるガラス転移温度(Tg)が−70〜150℃であることが好ましく、−50〜120℃がより好ましい。さらに好ましくは−30〜75℃、特に好ましくは−10〜65℃である。重合体ZのTgが−70℃以上であれば、塗膜の耐溶剤性、耐水性、耐吸水性、耐加水分解性が向上するため好ましい。また、重合体ZのTgが、150℃以下であれば、塗膜の成膜性、柔軟性、耐凍害性、耐チッピング性の低下が抑制できるため好ましい。
工程(2)を経て得られた、本発明の重合体分散液中の重合体Zの平均粒子径は、塗膜の成膜性、耐水性、耐吸水性、耐加水分解性、および耐溶剤性の観点から、10〜1000nmであることが好ましく、30〜500nmであることがより好ましく、50〜400nmであることが更に好ましく、70〜300nmであることが特に好ましい。
前記平均粒子径は、大塚電子(株)製濃厚系粒径アナライザーFPAR−1000を用いて室温下にて測定を行い、キュムラント解析により算出した値である。
また、発明の重合体分散液中の重合体Zの固形分濃度は、10〜80質量%であることが好ましく、20〜70質量%であることがより好ましい。重合体分散液中の固形分濃度が、10〜80質量%であれば、水性被覆材とする際の粘度調整や、最終固形分を調整し易いため好ましい。
工程(2)において、重合体Pと単量体Bとの重合に用いられる重合開始剤(C)としては、一般的にラジカル重合に使用されるものが使用可能であり、工程(1)と同様の重合開始剤を使用することができる。
単量体Bと重合開始剤(C)を加えた後、60〜90℃で0.5〜3時間重合を行うことにより、好ましくは、70〜80℃で、0.6〜2時間重合を行うことにより、重合体Zを含む分散液、すなわち、本発明の重合体分散液を得ることができる。
工程(2)を経て得られた本発明の重合体分散液は、重合後、塩基性化合物を添加して、前記重合体分散液のpHを中性領域〜弱アルカリ性、すなわちpH6.5〜11.0程度に調整することが好ましい。これにより、得られた重合体分散液の安定性が向上するため好ましい。
このような塩基性化合物としては、例えば、アンモニア、トリエチルアミン、プロピルアミン、ジブチルアミン、アミルアミン、1−アミノオクタン、2−ジメチルアミノエタノール、エチルアミノエタノール、2−ジエチルアミノエタノール、1−アミノ−2−プロパノール、2−アミノ−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、3−アミノ−1−プロパノール、1−ジメチルアミノ−2−プロパノール、3−ジメチルアミノ−1−プロパノール、2−プロピルアミノエタノール、エトキシプロピルアミン、アミノベンジルアルコール、モルホリン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが挙げられる。このうち、重合体分散液の安定性の観点から、アミン系の化合物が好ましく、2−ジメチルアミノエタノールを用いることが好ましい。
本発明において、工程(1)、及び工程(2)で用いるウレタン重合体(I)と、単量体(a1)と、単量体(a2)と、ラジカル重合性単量体(B)の総質量に対する、ウレタン重合体(I)と、単量体(a1)と単量体(a2)の合計量と、単量体Bの質量比は、ウレタン重合体/(単量体(a1)と単量体(a2)の合計)/単量体B=(10〜90)/(0.5〜89.5)/(0.5〜89.5)であることが好ましく、(15〜85)/(4〜84)/(1〜81)であることがより好ましく、(20〜80)/(10〜75)/(5〜70)であることが更に好ましく、(30〜70)/(30〜60)/(10〜40)であることが特に好ましい。
ウレタン重合体(I)の質量割合が、前述の各成分の総質量に対して、10〜90質量%の範囲であれば、塗膜の耐水性、耐吸水性、耐加水分解性、樹脂相溶性、塗装機洗浄性を低下させることなく、塗膜の乾燥性、及び耐溶剤性が向上するため好ましい。
ラジカル重合性単量体(a1)および(a2)の合計の質量割合が、前記総質量に対して、0.5〜89.5質量%の範囲であれば、塗膜の乾燥性、耐溶剤性を低下させることなく、塗膜の耐水性、耐吸水性、耐加水分解性、樹脂相溶性、塗装機洗浄性が向上するため好ましい。
ラジカル重合性単量体(B)の質量割合が、前記総質量に対して、0.5〜89.5質量%の範囲であれば、塗膜の乾燥性、耐溶剤性を低下させることなく、塗膜の耐水性、耐吸水性、耐加水分解性、樹脂相溶性、塗装機洗浄性が向上するため好ましい。
(重合開始剤(C))
重合開始剤(C)としては、一般的にラジカル重合に使用されるものが使用可能であり、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩類、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル等の油溶性アゾ化合物類;2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[2−(1−ヒドロキシエチル)]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[2−(1−ヒドロキシブチル)]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]およびその塩類、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]およびその塩類、2,2’−アゾビス[2−(3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)プロパン]およびその塩類、2,2’−アゾビス(1−イミノ−1−ピロリジノ−2−メチルプロパン)およびその塩類、2,2’−アゾビス{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル]プロパン}およびその塩類、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)およびその塩類、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]およびその塩類等の水溶性アゾ化合物;過酸化ベンゾイル、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート等の有機過酸化物類が挙げられる。
これらの開始剤は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
工程(1)において用いるラジカル重合開始剤(C)の添加量は、ウレタン重合体(I)以外の混合物Aの総質量に対して0.001〜10質量%であることが好ましい。重合の進行や反応の制御を考慮に入れると、0.005〜10質量%であることがより好ましい。また、最終的に得られる重合体Zの高分子量化による耐水性、耐溶剤、耐候性の向上の観点から0.005〜1質量%であることが更に好ましい。また、重合体Pおよび重合体Zを重合する際の粗粒率を低減させるという観点から、より好ましくは0.005〜0.5質量%、さらに好ましくは0.005〜0.2質量%、特に好ましくは0.005〜0.09質量%である。
ここで、「粗粒率」とは、重合中に重合体が合一などを起こし、平均粒子径が1μmを超える粒子状になったものなどを意味し、例えば粒子径の測定や、重合後にメッシュ等でろ過した後に、メッシュ上に残った粒子状の重合体の重量を測定することによって、評価することができる。
工程(2)において用いるラジカル重合開始剤(C)の添加量は、ラジカル重合性単量体Bの総質量に対して0.01〜10質量%であることが好ましい。このうち、重合の進行や反応の制御を考慮に入れると、0.02〜5質量%であることがより好ましい
(その他の添加剤)
(乳化剤E)
本発明の製造方法において、前記混合物Aは、必要に応じて乳化剤Eを含んでいてもよい。混合物Aが乳化剤Eを含むことで、ウレタン重合体(I)の安定性、すなわち、ウレタン重合体(I)の水分散性が向上するため好ましい。また、混合物Aの重合安定性の向上、重合時の凝集物を低下させることができるため好ましい。
乳化剤Eの含有量は、通常、混合物Aの総質量に対して、0.05〜10質量%、好ましくは0.1〜5質量%、より好ましくは0.5〜2質量%である。
乳化剤Eとしては、以下の、アニオン性、カチオン性、ノニオン性の界面活性剤や、反応性界面活性剤を用いることができる。
アニオン性界面活性剤としては、オレイン酸カリウム、ラウリル酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルカンスルホン酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキル燐酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアリル燐酸エステル等の非反応性界面活性剤、およびアルキルアリルスルホコハク酸塩(例えば三洋化成(株)製:エレミノール(登録商標)JS−2、花王(株)製:ラテムル(登録商標)S−180A、S−180等が挙げられる。)、ポリオキシエチレンアルキルプロペニルフェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩(例えば、第一工業製薬(株)製:アクアロン(登録商標)HS−10,HS−5,BC−10,BC−5等が挙げられる)、α−スルホ−ω−(1−(ノニルフェノキシ)メチル−2−(2−プロペニルオキシ)エトキシ)−ポリ(オキシ−1,2−エタンジイル)アンモニウム塩(例えば、旭電化工業(株)製:アデカリアソープ(登録商標)SE−10,SE−1025A等が挙げられる)、ポリオキシエチレン−1−(アリルオキシメチル)アルキルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩(例えば、第一工業製薬(株)製:アクアロン(登録商標)KH−10等が挙げられる)、α−スルホ−ω−(1−(アルコキシ)メチル−2−(2−プロペニルオキシ)エトキシ)−ポリ(オキシ−1,2−エタンジイル)アンモニウム塩(例えば、旭電化工業(株)製:アデカリアソープ(登録商標)SR−10,SR−1025等が挙げられる)、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸アンモニウム塩(例えば、花王(株)製:ラテムル(登録商標)PD−104等が挙げられる)等の反応性界面活性剤等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、ステアリルアミン塩酸塩、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、トリメチルオクタデシルアンモニウムクロライド等の非反応性界面活性剤等が挙げられる。
ノニオン性界面活性としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンオキシプロピルブロックポリマー、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等の非反応性界面活性剤、α−ヒドロ−ω−(1−アルコキシメチル−2−(2−プロペニルオキシ)エトキシ)−ポリ(オキシ−1,2−エタンジイル))(旭電化工業(株)製:アデカリアソープER−10,ER−20,ER−30,ER−40)、ポリオキシエチレンアルキルプロペニルフェニルエーテル(第一工業製薬(株)製:アクアロンRN−20,RN−30,RN−50)、ポリオキシアルキルアルケニルエーテル(花王(株)製:ラテムルPD−420,PD−430,PD−450)等の反応性界面活性剤等が挙げられる。
また、両イオン性成分として、両イオン性の界面活性剤を用いることもできる。
これらの乳化剤Eは、1種または2種以上を選択して用いることができる。
(還元剤D)
本発明においては、10時間半減期温度が70℃以下である2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]およびその塩類等の水溶性アゾ化合物、もしくは重亜硫酸ナトリウム、硫酸第一鉄、アスコルビン酸塩、ロンガリット等を還元剤Dとして前述のラジカル重合開始剤(C)と組み合わせて用いることが好ましい。
このうち、重合の進行、塗膜の耐水性および耐候性の点から、t−ブチルハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物類と硫酸第一鉄、アスコルビン酸塩等の組み合わせを用いることがより好ましい。
(分子量調整剤)
工程(1)において重合体P中のラジカル重合性単量体(a1)および(a2)から得られる共重合体の分子量を調整する、あるいは工程(2)において単量体Bの重合体の分子量を調整する目的で、分子量調整剤を添加してもよい。前記分子量調整剤は、工程(1)においては、ウレタン重合体(I)以外の混合物Aと共に添加することができる。また、工程(2)においては、単量体Bと共に添加することができる。
本発明において、分子量調整剤として、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン、n−ヘキシルメルカプタン等のメルカプタン類;四塩化炭素、臭化エチレン等のハロゲン化合物;α−メチルスチレンダイマー等の公知の連鎖移動剤を用いることが好ましい。分子量調整剤の使用量は、ラジカル重合性単量体(a1)および(a2)の全量に対して1質量%以下であることが好ましい。また、単量体Bの総質量に対して、1質量%以下であることが好ましい。
工程(1)、及び工程(2)において分子量調整剤を用いる場合、工程(1)と工程(2)で用いる分子量調整剤は同じであってもよく、異なっていてもよい。
<水性被覆材>
本発明の水性被覆材は上記製造方法によって得られた重合体分散液を含むものである。前記水性被覆材には、各種顔料、樹脂ビーズ、消泡剤、顔料分散剤、レベリング剤、たれ防止剤、硬化触媒、艶消し剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、酸化防止剤、耐熱性向上剤、スリップ剤、防腐剤、可塑剤、溶剤等の各種添加剤が配合されていてもよい。また、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルシリコーン系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、エポキシ系樹脂、アルキド樹脂等の他の重合体分散液樹脂・水溶性樹脂・粘性制御剤、アミノ樹脂、ポリイソシアネート化合物、ブロック化ポリイソシアネート化合物、メラミン樹脂、尿素樹脂、カルボキシル基含有化合物、カルボキシル基含有樹脂、エポキシ基含有樹脂、エポキシ基含有化合物、カルボジイミド基含有化合物等の硬化剤が混合されていてもよい。
本発明の水性被覆材としては、前述の重合体分散液と、溶剤とを含むことがより好ましい。
前記顔料としては、例えば、着色顔料、体質顔料、光輝性顔料等を挙げることができ、それぞれ単独でもしくは2種以上組み合わせて使用することができる。
着色顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、モリブデンレッド、プルシアンブルー、コバルトブルー、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリン系顔料、スレン系顔料、ペリレン系顔料等が挙げられる。
体質顔料としては、例えば、クレー、カオリン、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、タルク、シリカ、アルミナホワイト等が挙げられる。
光輝性顔料としては、例えば、アルミニウム、銅、亜鉛、真ちゅう、ニッケル、酸化アルミニウム、雲母、酸化チタンや酸化鉄で被覆された酸化アルミニウム、酸化チタンや酸化鉄で被覆された雲母、ガラスフレーク、ホログラム顔料等が挙げられる。
溶剤としては、水性塗料に通常用いられているものを使用することができ、例えば、炭素原子数5〜14の直鎖状、分岐状または環状の脂肪族アルコール類;芳香族基を含有するアルコール類;一般式HO−(CHCHXO)−R(Rは炭素原子数1〜10の直鎖または分岐状のアルキル基であり、Xは水素原子またはメチル基であり、pは5以下の整数である。)で表される(ポリ)エチレングリコール、または(ポリ)プロピレングリコール等のモノエーテル類;一般式RCOO−(CHCHXO)−R(R、Rは炭素原子数1〜10の直鎖または分岐状のアルキル基であり、Xは水素原子またはメチル基であり、qは5以下の整数である。)で表される(ポリ)エチレングリコールエーテルエステル、または(ポリ)プロピレングリコールエーテルエステル類;トルエン、キシレン等の芳香族系有機溶剤;2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールのモノまたはジイソブチレート、3−メトキシブタノール、3−メトキシブタノールアセテート、3−メチル−3−メトキシブタノール、3−メチル−3−メトキシブタノールアセテート等が挙げられる。
これらのうち、炭素原子数5〜14の直鎖状、分岐状または環状の脂肪族アルコール類が好ましく、炭素数7〜14のアルコール系疎水性溶媒が更に好ましく、1−オクタノール、2−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、エチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノn−ブチルエーテルからなる群より選ばれる少なくとも1種のアルコール系疎水性溶媒が特に好ましい。
本発明の水性被覆材の調製方法としては、前述の製造方法により得られた重合体分散液に、前記溶媒、及びその他の配合剤を添加することによって調製することができる。具体的には、前記重合体分散液の100質量部に対して、30質量部以下の溶媒や配合剤を添加することができる。
<塗装物>
本発明の塗装物とは、本発明の重合体分散液を含有する前記水性被覆材が塗布された塗装物のことを意味する。
本発明の水性被覆材を塗布して塗膜を形成させる箇所に特に制約はなく、種々の物品(以下、便宜的に「基体」と称する。)に成膜して塗装物とすることができる。
基体としては、例えば、自動車車体の外板部、自動車内装基材、家庭電気製品の外板部、セメントモルタル、スレート板、石膏ボード、押し出し成形板、発泡性コンクリート、金属、ガラス、磁器タイル、アスファルト、木材、防水ゴム材、プラスチック、珪酸カルシウム基材、塩ビシート、FRP(Fiber Reinforced Plastics)、天然皮革、合成皮革、繊維等が挙げられる。
本発明の水性被覆材を塗布することにより得られる塗膜を有する塗装物の具体例としては、例えば、乗用車・トラック・オートバイ・バスの内外装、建材、建物内外装、窓枠、窓ガラス、構造部材、板材、機械装置や物品の外装、防塵カバー、道路標識用反射板、視線誘導標示体、路面標示、各種表示装置、広告塔、道路用遮音壁、鉄道用遮音壁、道路用化粧板、信号機用光源カバー、屋外表示板、橋梁、ガードレール、トンネル内装、トンネル内照明装置、ガラス、太陽電池カバー、太陽熱温水器集熱カバー、テント、ビニールハウス、車両用照明灯のカバー、道路用鏡、車両用鏡、二輪車用計量カバーおよび計量盤、ガラスレンズ、プラスチックレンズ、ヘルメットシールド、ゴーグル、家屋並びに自動車および鉄道車両用窓ガラス、乗物風防ガラス、熱交換用フィン、種々の場所のガラス表面、ブラインド、タイヤホイール、屋根材、住宅設備、便器、浴槽、洗面台、照明器具、照明カバー、台所用品、流し、調理レンジ、キッチンフード、換気扇、船底、機能性繊維、テレビやパソコン等の表示画面であるディスプレイ、および前記物品に貼付させるフィルム等が挙げられる。
<塗膜の形成方法>
水性被覆材を各種基体の表面に塗布する方法としては、例えば、エアスプレー塗装、エアレススプレー塗装、回転霧化塗装、カーテンコート塗装、ローラーコート塗装、バーコート塗装、エアナイフコート塗装、刷毛塗り塗装、ディッピング塗装等の各種塗装法を適宜選択することができる。
本発明の水性被覆材の塗布量は、前記水性被覆材を塗布して得られる塗膜の乾燥後の膜厚で、通常約0.1〜100μmとなる量が好ましく、1〜50μmとなる量がより好ましく、10〜40μmとなる量が特に好ましい。
また、塗布後の乾燥温度は、常温乾燥、または40〜200℃で行うことが好ましい。
水性被覆材を加熱硬化によって成膜する場合は、「ワキ」等の塗膜欠陥の発生を防止する観点から、塗膜が実質的に硬化しない加熱条件でプレヒート、あるいはエアブロー等を行うことが好ましい。このうち、より速く成膜できる観点から、プレヒートを行うことがより好ましい。
プレヒートの温度は、40〜100℃が好ましく、50〜90℃がより好ましく、60〜80℃が特に好ましい。
またプレヒートを行う時間は、30秒間〜15分間程度が好ましく、1〜10分間がより好ましく、2〜5分間が特に好ましい。
前記条件でプレヒートを行った後、既知の加熱手段により水性被覆材を加熱硬化して、塗膜を形成することができる。既知の加熱手段としては、例えば、熱風炉、電気炉、赤外線誘導加熱炉等の乾燥炉を使用することができる。加熱温度は通常40〜200℃が好ましく、60〜180℃がより好ましく、80〜160℃が特に好ましい。加熱時間は、本発明の効果を有する限り特に制限されるものではないが、通常10〜60分間程度、特に20〜40分間程度が好ましい。
以上説明した方法によって、本発明の水性被覆材により塗膜が形成された塗装物は、優れた塗膜外観、及び耐溶剤性、耐水性、耐吸水性、耐加水分解性を発現することができる。
以下、実施例および比較例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
尚、本実施例における「部」は「質量部」を意味する。また、本実施例における水性被覆材の物性試験は、以下に示す方法で行った。
[評価用試験板の作製]
黒色アクリル板(TP技研製、板厚2mm、縦150mm×横70mm)に、各例で得られた水性被覆材を20℃の雰囲気下でバーコーター#40にて塗装し、80℃で3分間乾燥した。その後、室温で30分間乾燥したものを、耐溶剤性、耐水性の評価用試験版とした。
[評価方法]
(1) 耐溶剤性
評価用試験板をSOLVESSO 100(エクソンモービルケミカル製、芳香族系溶剤)に30秒間浸漬し、引上げ直後にキムワイプにて塗膜表面に残存する溶剤を全て吸い取った。その後、室温にて2時間乾燥を行った。乾燥後の60°グロスの保持率、および色差(ΔE)を以下の基準で判定した。
(光沢保持率)
「◎」:80%以上。
「○」:60%以上、80%未満。
「△」:40%以上、60%未満。
「×」:40%未満、もしくは塗膜の溶解・剥離・クラックが生じた。
(ΔE)
「◎」:1.0未満。
「○」:1.0以上、2.0未満。
「△」:2.0以上、3.0未満。
「×」:3.0以上、もしくは塗膜の溶解・剥離・クラックが生じた。
(2) 耐水性(1)
評価用試験板にマイクロシリンジを用いて1μLの水滴を滴下し、2分後にキムワイプにて水滴を全て拭き取った。拭き取り直後の水滴跡の白化を目視にて観察し、以下の基準で判定した。
「○」:白化なし
「△」:僅かに白化
「×」:著しく白化
(3) 耐水性(2)
評価用試験板を40℃の温水中に10日間浸漬した後、常温水中に30分間浸漬して取り出し、室温にて2時間乾燥を行った。乾燥後、60°グロスの保持率、および色差(ΔL)を、以下の基準で判定した。
(光沢保持率)
「◎」:90%以上。
「○」:80%以上、90%未満。
「△」:70%以上、80%未満。
「×」:70%未満、もしくは塗膜の溶解・剥離・クラックが生じた。
(ΔL)
「◎」:0.5未満。
「○」:0.5以上、1.0未満。
「△」:1.0以上、1.5未満。
「×」:1.5以上、もしくは塗膜の溶解・剥離・クラックが生じた。
[実施例1]
(重合体分散液の調製)
<工程(1)>
攪拌機、還流冷却管、温度制御装置、および滴下ポンプを備えたフラスコに、ウレタン重合体(I)として、ポリカーボネート系ウレタン重合体(商品名:F−8082D、第一工業製薬(株)製、固形分41%)73.2部(固形分30部)、単量体(a1)として、アリルメタクリレート2.2部、単量体(a2)として、メチルメタクリレート3.7部、及びノルマルブチルアクリレート43.5部、更に脱イオン水75部を含む混合物Aを仕込み、フラスコを50℃に昇温した。その後、重合開始剤(C)として、t−ブチルヒドロパーオキサイド水溶液(商品名;カヤブチルH70、化薬アクゾ(株)製)0.02部と、還元剤Dとして、硫酸第一鉄0.00020部、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)0.00027部、アスコルビン酸ナトリウム0.02部、脱イオン水1部を添加した。また、重合発熱によるピークトップ温度を確認後、フラスコの内温を75℃に昇温して20分間保持し、重合体Pを含む重合体分散液を調製した。
<工程(2)>
次いで、前記分散液に、還元剤Dとして、アスコルビン酸ナトリウム0.1部、脱イオン水5部を添加して、75℃で10分間保持した後、メチルメタクリレート11.0部、2−エチルヘキシルアクリレート7.4部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート1.0部、アリルメタクリレート0.7部、アクリル酸0.5部、ネオコールSW−C(アニオン系界面活性剤、第一工業製薬(株)製、固形分70%)0.4部(固形分0.28部)、アデカリアソープER−10(ノニオン系界面活性剤、(株)ADEKA製)0.4部、脱イオン水16部を含む単量体B(予め乳化分散させたプレ重合体分散液)と、t−ブチルヒドロパーオキサイド水溶液(商品名:カヤブチルH70、化薬アクゾ(株)製)0.03部、脱イオン水5部とを含む重合開始剤(C)を1時間かけて滴下した。この滴下中はフラスコの内温を75℃に保持し、滴下が終了してから75℃で1.5時間保持した。その後、反応液を室温まで冷却し、アミン水溶液としてジメチルアミノエタノール0.52部と脱イオン水5部とを添加し、本発明の重合体分散液を得た。
(水性被覆材の調製)
得られた重合体分散液に、溶剤として2−エチル−1−ヘキサノール12部、増粘剤としてウレタン会合型増粘剤(商品名:UH−756−VF、(株)ADEKA製)0.6部を添加して混合し、水性被覆材を調製した。得られた水性被覆材を、評価用試験版に塗布して塗膜を形成し、塗膜の耐溶剤性、耐水性について評価を行った。得られた塗膜の試験結果を表1に示す。
[実施例2、5〜7、および10〜15]
表1に示す通りに単量体(a1)、単量体(a2)、ウレタン重合体(I)、及び単量体Bの添加量、種類および製造方法などを変更した以外は、実施例1と同様の操作にて重合体分散液、および水性被覆材を調製した。得られた水性被覆材を、評価用試験版に塗布して塗膜を形成し、塗膜の耐溶剤性、耐水性について評価を行った。得られた塗膜の試験結果を表1〜3に示す。
[実施例3]
攪拌機、還流冷却管、温度制御装置、および滴下ポンプを備えたフラスコに、ウレタン重合体(I)として、ポリカーボネート系ウレタン重合体73.2部(固形分30部)と、脱イオン水86部とを仕込み、フラスコの内温を50℃に昇温した。その後、還元剤Dを含む水溶液として、硫酸第一鉄0.00020部、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)0.00027部、アスコルビン酸ナトリウム0.12部、脱イオン水1部を添加した。次いで、表1に記載の工程(1)の混合物Aの残り(単量体(a1)として、アリルメタクリレート2.2部、単量体(a2)として、メチルメタクリレート3.7部、及びノルマルブチルアクリレート43.5部とを混合した単量体混合物)および重合開始剤(C)として、t−ブチルヒドロパーオキサイド水溶液0.035部と、脱イオン水1部とを45分かけて滴下した。この際、前記単量体混合物を5.5部滴下した時点で反応が開始した。したがって、反応開始時における混合物A中に含まれるウレタン重合体(I)は85質量%であった。滴下中はフラスコの内温を50℃に保持し、滴下が終了してから75℃で30分間保持した。
次いで、工程(2)については、重合開始剤(C)の量、および単量体Bの組成を表1に示す通りに変更した以外は、実施例1と同様の操作にて、重合体分散液、および水性被覆材を調製した。得られた水性被覆材を、評価用試験版に塗布して塗膜を形成し、塗膜の耐溶剤性、耐水性について評価を行った。得られた塗膜の試験結果を表1に示す。
[実施例4]
工程(2)以外は、実施例1と同様の操作を行って、重合体分散液を調製した。
工程(2)については、還元剤Dを含む水溶液を添加してから40分後に、表1記載の単量体Bを一度に全量添加し、添加終了30分後に重合開始剤(C)を添加した。また、重合発熱によるピークトップ温度を確認後、フラスコの内温を75℃に昇温して1.5時間保持し、重合体分散液、および水性被覆材を調製した。得られた水性被覆材を、評価用試験版に塗布して塗膜を形成し、塗膜の耐溶剤性、耐水性について評価を行った。得られた塗膜の試験結果を表1に示す。
[実施例8]
工程(1)において、混合物A、重合開始剤(C)、および還元剤Dを含む水溶液の添加量を表1に示す通りに変更し、工程(2)の単量体Bと重合開始剤(C)の滴下時間を2時間に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行って、重合体分散液、および水性被覆材を調製した。得られた水性被覆材を、評価用試験版に塗布して塗膜を形成し、塗膜の耐溶剤性、耐水性について評価を行った。得られた塗膜の試験結果を表2に示す。
[実施例9]
工程(1)において、混合物A、重合開始剤(C)、および還元剤Dを含む水溶液の添加量を表1に示す通りに変更し、工程(2)の単量体Bと重合開始剤(C)の滴下時間を30分間に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行って、重合体分散液、および水性被覆材を調製した。得られた水性被覆材を、評価用試験版に塗布して塗膜を形成し、塗膜の耐溶剤性、耐水性について評価を行った。得られた塗膜の試験結果を表2に示す。
[比較例1、2]
工程(1)において、混合物A、重合開始剤(C)、および還元剤Dを含む水溶液の添加量を表2に示す通りに変更した以外は、実施例1と同様の操作を行って、重合体分散液、および水性被覆材を調製した。得られた水性被覆材を、評価用試験版に塗布して塗膜を形成し、塗膜の耐溶剤性、耐水性について評価を行った。得られた塗膜の試験結果を表3に示す。
[比較例3]
工程(1)のウレタン重合体(I)以外の混合物Aおよび重合開始剤(C)の滴下時間を105分に変更した以外は、実施例3と同様の操作を行って、重合体分散液、および水性被覆材を調製した。この際、ウレタン重合体(I)以外の混合物Aおよび重合開始剤(C)を滴下した直後から重合が開始した。したがって、反応開始時における混合物A中に含まれるウレタン重合体(I)は95質量%以上である。得られた水性被覆材を、評価用試験版に塗布して塗膜を形成し、塗膜の耐溶剤性、耐水性について評価を行った。得られた塗膜の試験結果を表3に示す。
Figure 2014156518
Figure 2014156518
Figure 2014156518
表1〜表3中の略号は、以下の化合物を示す。
<混合物A>
(ウレタン重合体(I))
・I−1:ポリカーボネート系ウレタン重合体(商品名:F−8082D、第一工業製薬(株)製、固形分41%)
・I−2:ポリエーテル系ウレタン重合体(商品名:パーマリンUA−150、三洋化成工業(株)製、固形分30%)
・I−3:ポリエステル系ウレタン重合体(商品名:インプラニールLP RSC 3040、住化バイエルウレタン(株)製、固形分40%)
(単量体(a1))
・a1−1:アリルメタクリレート
・a1−2:トリアリルシアヌレート
(単量体(a2))
・a2−1:メチルメタクリレート
・a2−2:ノルマルブチルアクリレート
・a2−3:2―エチルヘキシルアクリレート
<単量体B>
・B−1:メチルメタクリレート
・B−2:2―エチルヘキシルアクリレート
・B−3:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
・B−4:アリルメタクリレート
・B−5:アクリル酸
表1〜3中の製造方法における、「一括」、「PreEm滴下」、「モノマー滴下」とは、以下の方法のことを意味する。
・一括:ウレタン重合体(I)以外の混合物Aもしくは単量体B全量を一度に加える方法。
・PreEm滴下:単量体Bの各成分と、乳化剤E、および脱イオン水を予め乳化分散させたプレ重合体分散液を滴下する方法。
・モノマー滴下:ウレタン重合体(I)以外の混合物Aもしくは単量体Bを滴下する方法。ここで乳化剤は加えられていてもよい。
表1〜3の結果より、本発明の実施例1〜15の水性被覆材を用いた塗膜は、優れた耐溶剤性と耐水性を兼ね備えていた。
一方、比較例1、2では、工程(1)で使用する混合物A中にラジカル重合性基を2つ以上有する単量体(a1)が含まれていないために、得られた塗膜の耐溶剤性、耐水性(1)が劣っていた。
比較例3では、工程(1)において混合物A中に含まれるウレタン重合体(I)が95質量%を超えていたため、得られた塗膜の耐溶剤性、耐水性(2)が劣っていた。
本発明の重合体分散液を含む水性被覆材を塗布して得られた塗膜は、優れた耐水性および耐溶剤性を発現することができる。特に低温、かつ短時間の乾燥条件で乾燥を行った場合であっても、耐水性および耐溶剤性に優れた塗膜を得ることができる。そのため、本発明の重合体分散液を含む水性被覆材は、乗用車・トラック・オートバイ・バス等の自動車車体の外板部、自動車部品、建築物、土木構造物等の躯体保護、意匠性付与を始めとする様々な被覆用途に用いることができ、工業上極めて有益である。

Claims (7)

  1. 重合体分散液の製造方法であって、
    ウレタン重合体(I)と、
    ラジカル重合性基を2つ以上有する単量体(a1)と、
    前記単量体(a1)以外のラジカル重合性単量体(a2)とを含む混合物Aを重合して重合体Pを含む分散液を得る工程(1)と、
    前記重合体Pを含む分散液に、ラジカル重合性単量体Bを加えて重合を行い、重合体Zを含む分散液を得る工程(2)とを含み、
    反応開始時における前記混合物A中のウレタン重合体(I)の含有量が、前記混合物Aの総質量に対して、25〜95質量%である、重合体分散液の製造方法。
  2. 前記ラジカル重合性基を2つ以上有する単量体(a1)が、アリル基を有するラジカル重合性単量体である請求項1に記載の重合体分散液の製造方法。
  3. 前記アリル基を有するラジカル重合性単量体が、アリル(メタ)アクリレート、トリアリルイソシアヌレート、イソ(テレ)フタル酸ジアリル、イソシアヌル酸ジアリル、およびマレイン酸ジアリルからなる群から選ばれる少なくとも1種以上である請求項2に記載の重合体分散液の製造方法。
  4. 前記混合物A中のラジカル重合性基を2つ以上有する単量体(a1)の含有量が、混合物Aの総質量に対して、0.1〜10質量%である請求項1に記載の重合体分散液の製造方法。
  5. 請求項1に記載の製造方法によって得られる重合体分散液。
  6. 請求項5に記載の重合体分散液を含む水性被覆材。
  7. 請求項6に記載の水性被覆材が塗布された塗装物。
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