JP2014156312A - 作業車におけるアウトリガジャッキの速度制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ジャッキ伸長作動時に、ジャッキ接地板が接地するまではジャッキシリンダを高速で伸長させる一方、ジャッキ接地板の接地後はジャッキシリンダを通常速度で伸長させるようにする。
【解決手段】アウトリガジャッキの油圧回路中にジャッキシリンダ17の伸長時におけるジャッキシリンダ縮小側油室17bからの排出油量によりジャッキシリンダを高速で伸長させたり通常速度で伸長させ得るようにした差動回路4を設け、アウトリガジャッキの反力を検出するジャッキ反力検出手段5を備え、ジャッキ反力検出手段が低ジャッキ反力検出時には差動回路をジャッキシリンダが高速で伸長する状態に維持させる一方、ジャッキ反力検出手段が高ジャッキ反力検出時には差動回路をジャッキシリンダが通常速度で伸長する状態に維持させるようにした制御手段3を備えている。
【選択図】 図2
【解決手段】アウトリガジャッキの油圧回路中にジャッキシリンダ17の伸長時におけるジャッキシリンダ縮小側油室17bからの排出油量によりジャッキシリンダを高速で伸長させたり通常速度で伸長させ得るようにした差動回路4を設け、アウトリガジャッキの反力を検出するジャッキ反力検出手段5を備え、ジャッキ反力検出手段が低ジャッキ反力検出時には差動回路をジャッキシリンダが高速で伸長する状態に維持させる一方、ジャッキ反力検出手段が高ジャッキ反力検出時には差動回路をジャッキシリンダが通常速度で伸長する状態に維持させるようにした制御手段3を備えている。
【選択図】 図2
Description
本願発明は、アウトリガジャッキを備えた作業車におけるアウトリガジャッキの速度制御装置に関するものである。
アウトリガジャッキを備えた作業車の代表例として、例えばセルフローダーと称される重機材運搬車や車両上にクレーン作業機を搭載した車両搭載型クレーン等がある。そして、この種のアウトリガジャッキ付きの作業車において、ジャッキ伸長作動時には、ジャッキ接地板が未接地状態から接地するまではジャッキシリンダを高速で伸長させることが時間短縮の点で望ましい。特に、例えば特開2002−274783号公報(図5)に示されるように、ロングジャッキを採用するとともにジャッキ格納状態でジャッキ下端(ジャッキ接地板)をかなり上部に位置させるようにした作業車では、ジャッキ伸長速度が遅いとジャッキ接地板が接地するまでの待ち時間が長くなる(時間ロスが発生する)。
そこで、アウトリガジャッキのジャッキ伸長速度を速くするのに、従来では一般にエンジン回転数を高くする(油圧ポンプが吐出する油量を多くする)ことで行っていたが、この場合は燃費が増えるとともに騒音が大きくなるという問題があった。
他方、アウトリガジャッキの伸長速度は、ジャッキ接地板が接地した後も高速のままであると、ジャッキアップの安定性(作業車浮上過程の姿勢の安定性)が悪くなるおそれがある関係で、ジャッキ接地板の接地後はジャッキ伸長速度を通常速度に戻すことが好ましいが、従来ではジャッキ伸長速度を高速から通常速度に戻すのに、ジャッキ接地板が接地したことを目視により確認した後、手動操作でエンジン回転数を低くすることで行っているので、伸長速度の切換えにタイムラグが生じることがあるとともに、手動による切換え操作が必要であった。
ところで、油圧シリンダの伸長速度を高速と低速(通常速度)に切替え得るものとして、例えば特開2003−118979号公報(特許文献1)のように油圧回路中に差動回路を設けたものが公知である。
この公知例(特許文献1)で使用されている差動回路は、伸縮ブーム(伸縮シリンダ)の伸長速度を切換え得るようにしたもので、伸縮操作レバーの伸長操作量が大きいときには伸縮シリンダの縮小側油室から排出される排出油を供給側回路中に流入させることによって伸縮シリンダを高速伸長させ得る一方、伸縮操作レバーの伸長操作量が小さいときには伸縮シリンダの縮小側油室から排出される排出油をタンク回路に戻すことにより伸縮シリンダを通常速度で伸長させ得るようにしたものである。
上記公知例(特許文献1)で採用されている差動回路は、伸縮操作レバーの伸長操作量に対応して伸縮ブーム(伸縮シリンダ)の伸長速度を高速と低速(通常速度)に切替え得るようにしたものであるが、このような差動回路をアウトリガジャッキの油圧回路に適用したものは見当たらない。
そこで、本願発明は、アウトリガジャッキの油圧回路中に差動回路を組み込んで、ジャッキ伸長作動時にジャッキ接地板が接地するまではジャッキシリンダを高速で伸長させる一方、ジャッキ接地板の接地後はジャッキシリンダを通常速度で伸長させるようにするとともに、ジャッキ伸長速度の切換えをジャッキ接地板の接地状況によって自動で行えるようにすることを目的としてなされたものである。
本願発明は、上記課題を解決するための手段として次の構成を有している。尚、本願発明は、作業車におけるアウトリガジャッキの速度制御装置を対象としたものであるが、以下の説明では、本願発明を単にアウトリガジャッキの速度制御装置と称することがある。
本願発明のアウトリガジャッキの速度制御装置は、車体の左右に油圧作動式のジャッキシリンダで伸縮する一対のアウトリガジャッキを備えた作業車に装備されたものであるが、作業車としては、例えばセルフローダーと称される重機材運搬車や車両上にクレーン作業機を搭載した車両搭載型クレーン等が採用できる。又、左右一対のアウトリガジャッキは、車体の前部寄り位置に1組だけ設けたものでもよく、あるいは車体の前部寄り位置と後部寄り位置にそれぞれ1組ずつ(合計2組)設けたものでもよい。
そして、本願発明のアウトリガジャッキの速度制御装置は、アウトリガジャッキの油圧回路中に設けたジャッキ伸長速度切換え用の差動回路と、アウトリガジャッキの反力を検出するジャッキ反力検出手段と、該ジャッキ反力検出手段の検出状態によって差動回路を高速側と通常速度側とに切換える制御手段とを備えている。
上記差動回路は、アウトリガジャッキの油圧回路中に設けられていて、ジャッキシリンダの伸長時における該ジャッキシリンダの縮小側油室からの排出油量を該ジャッキシリンダの伸長側油室に連通する伸長側回路中に流入させることでジャッキシリンダを高速で伸長させ得る一方、ジャッキシリンダの縮小側油室からの排出油量をタンク回路に戻すことでジャッキシリンダを通常速度で伸長させ得るようにしたものである。従って、この差動回路は、油圧ポンプからの作動油供給量を増やすことなくジャッキシリンダを高速伸長させ得るものである。
上記ジャッキ反力検出手段は、ジャッキシリンダの伸長過程において、ジャッキ接地板が接地する前後のジャッキ反力の変化を検出するものであって、例えばジャッキシリンダ伸長作動時における伸長側回路中の作動油圧力を検出するものが採用できる。
上記制御手段は、ジャッキ反力検出手段がジャッキ接地板の未接地状態である低ジャッキ反力を検出しているときには上記差動回路をジャッキシリンダが高速で伸長する状態に維持させる一方、ジャッキ反力検出手段がジャッキ接地板の接地以降に発生する高ジャッキ反力を検出しているときには上記差動回路をジャッキシリンダが通常速度で伸長する状態に維持させるように制御するものである。
本願発明のアウトリガジャッキの速度制御装置は、次のように機能する。即ち、各アウトリガジャッキが縮小していてジャッキ接地板が未接地状態では、ジャッキ反力検出手段が低ジャッキ反力を検出していて、該ジャッキ反力検出手段からの低ジャッキ反力検出信号を受けて制御手段により差動回路をジャッキシリンダが高速で伸長する状態に維持させる。この状態でジャッキ伸縮操作切換弁をジャッキ伸長側に操作すると、ジャッキシリンダの伸長側油室に作動油が供給されてジャッキシリンダが伸長作動する一方、このときジャッキシリンダの縮小側油室から排出される排出油量が差動回路によりジャッキシリンダの伸長側油室に連通する伸長側回路中に流入する(作動油量が多くなる)ことでジャッキシリンダを高速で伸長させることになる。
そして、ジャッキシリンダが伸長していくと、ジャッキ接地板が下動して接地するが、ジャッキ接地板の接地以降はジャッキ反力検出手段が高ジャッキ反力を検出し、該ジャッキ反力検出手段からの高ジャッキ反力検出信号を受けて制御手段により差動回路をジャッキシリンダが通常速度で伸長する状態に切替える。即ち、制御手段がジャッキ反力検出手段からの高ジャッキ反力検出信号を受けると、該制御手段により差動回路を、ジャッキシリンダの排出側油量をタンク回路側に戻す状態に維持されることにより、ジャッキシリンダを通常速度で伸長させることになる。
本願発明のアウトリガジャッキの速度制御装置によれば、次のような効果がある。
まず、ジャッキ接地板が未接地状態では差動回路をジャッキシリンダが高速伸長する状態に維持させるので、アウトリガジャッキの伸長動作時において、ジャッキ接地板が未接地状態から接地するまでは、油圧ポンプの出力(エンジン回転数)を増大させることなくジャッキシリンダを高速で伸長させることができる(ジャッキ接地板が接地するまでの時間を短縮できる)という効果がある。
又、アウトリガジャッキの伸長動作時において、ジャッキ接地板が接地した以降は差動回路をジャッキシリンダが通常速度で伸長する状態に維持させるので、ジャッキ接地板の接地後はジャッキシリンダを自動的に通常速度で伸長させるようになる。従って、ジャッキ接地板が接地するまでは高速伸長させるものであっても、ジャッキアップ時(作業車の浮上操作時)の安定性が悪くならないとともに、ジャッキ伸長速度の切換えをジャッキ接地板の接地状況によって自動で行える(特別な切換え操作が不要である)という効果もある。
図1には、本願実施例のアウトリガジャッキの速度制御装置を装備した作業車を示しているが、この実施例では作業車として車両搭載型クレーンが採用されており、以下の説明では図1の作業車をクレーン作業車ということがある。又、図2及び図3には、図1のクレーン作業車に装備されている第1実施例のアウトリガジャッキの速度制御装置の油圧回路を示し、図4及び図5には、同第2実施例のアウトリガジャッキの速度制御装置の油圧回路を示している。
図1のクレーン作業車は、車体1上にクレーン作業機10を搭載しているとともに、車体1の前部寄り位置に左右1組とするアウトリガジャッキ15、15を設けている。
クレーン作業機10は、車体1おける前部寄り位置(キャビン1Aの後面と荷台前部の門型枠体1Bの間のスペース内)に水平旋回自在な旋回ポスト11を設け、該旋回ポスト11の上部に伸縮及び起伏自在な伸縮ブーム12を取付けているとともに、伸縮ブーム12の先端部からフック13を吊下げて、クレーン作業を行えるようにしたものである。
左右1組からなるアウトリガジャッキ15、15は、図1のクレーン作業車では車体1の前部寄り位置に左右1組だけ使用しているが、該アウトリガジャッキは、車体1の前後に左右1組ずつ(合計2組)使用してもよい。
各アウトリガジャッキ15、15は、左右外向きにスライドするスライド筒の外端部にそれぞれジャッキ部15a、15aを取付けたものである。各ジャッキ部15a、15aには、油圧作動式のジャッキシリンダ17、17(図2〜図5参照)が設けられており、該ジャッキシリンダ17、17を伸縮させることで、その下端部に取付けているジャッキ接地板16、16を上下動させ得るようになっている。
尚、各アウトリガジャッキ15、15は、ジャッキ接地板16が符号16′で示すように地面Gに接地した後、さらに伸長して(ジャッキ接地板が符号16″の位置)作業車の前部側を浮上させ得るものであるが、該作業車の浮上状態を便宜上符号G′で示すように地面を傾斜させることで表現している。
各ジャッキシリンダ17、17は、ジャッキ伸長作動時におけるジャッキ伸長速度を、図2及び図3に示す第1実施例のアウトリガジャッキの速度制御装置、又は図4及び図5に示す第2実施例のアウトリガジャッキの速度制御装置により、それぞれ高速と通常速度の2段階に切換え得るようにしている。以下、各実施例のアウトリガジャッキの速度制御装置について個別に説明する。
[第1実施例]
第1実施例のアウトリガジャッキの速度制御装置は、図2及び図3に示す油圧回路2で実行されるが、図2及び図3の油圧回路2において、符号20は油圧ポンプ、21はタンク、22はポンプ回路、23はタンク回路、24は各ジャッキシリンダ17、17に対するジャッキ伸縮操作切換弁、27は各ジャッキシリンダ17、17に対する伸長側回路25と縮小側回路26間に介設されたパイロットチェック弁である。尚、各ジャッキ伸縮操作切換弁24、24と各ジャッキシリンダ17、17とは、相互に同じ油圧経路で接続されており、以下の説明では一方の油圧経路で説明することがある。
第1実施例のアウトリガジャッキの速度制御装置は、図2及び図3に示す油圧回路2で実行されるが、図2及び図3の油圧回路2において、符号20は油圧ポンプ、21はタンク、22はポンプ回路、23はタンク回路、24は各ジャッキシリンダ17、17に対するジャッキ伸縮操作切換弁、27は各ジャッキシリンダ17、17に対する伸長側回路25と縮小側回路26間に介設されたパイロットチェック弁である。尚、各ジャッキ伸縮操作切換弁24、24と各ジャッキシリンダ17、17とは、相互に同じ油圧経路で接続されており、以下の説明では一方の油圧経路で説明することがある。
図2及び図3の油圧回路2において、後述する差動回路4がOFF状態(ソレノイド弁41が図3に示す非励磁状態)で、ジャッキ伸縮操作切換弁24を伸長側に操作すると、ポンプ回路22と、ジャッキ伸縮操作切換弁24の伸長側弁室24aと、伸長側回路25と、ジャッキシリンダ17の伸長側油室17aとが連通して、油圧ポンプ20からの作動油圧力によりジャッキシリンダ17を伸長作動させる一方、ジャッキシリンダ17の縮小側油室17bから排出される排出油量が、ソレノイド弁41を含む縮小側回路26、ジャッキシリンダ17の伸長側弁室24a、及びタンク回路23を介してタンク21に戻されるようになっている。
他方、図2及び図3の油圧回路2において、差動回路4がOFF状態(ソレノイド弁41が図3に示す非励磁状態)で、ジャッキ伸縮操作切換弁24を縮小側に操作すると、ポンプ回路22と、ジャッキ伸縮操作切換弁24の縮小側弁室24bと、ソレノイド弁41を含む縮小側回路26と、ジャッキシリンダ17の縮小側油室17bとが連通して油圧ポンプ20からの作動油圧力によりジャッキシリンダ17を縮小作動させる一方、ジャッキシリンダ17の伸長側油室17aから排出される排出油量が、伸長側回路25、ジャッキシリンダ17の縮小側弁室24b、及びタンク回路23を介してタンク21に戻されるようになっている。
図2及び図3に示す第1実施例の油圧回路2には、ジャッキ伸長動作時において、各ジャッキシリンダ17、17の各縮小側油室17b、17bから排出される排出油量を伸長側回路25中に流入させることで、ジャッキ伸長速度を高速にできるようにした差動回路4、4を組み込んでいる。
第1実施例(図2、図3)の各差動回路4、4は、2位置3ポート弁からなるソレノイド弁41と、該ソレノイド弁41の1つのポートと伸長側回路25とを接続する接続回路42とを有して構成されている。そして、この各差動回路4、4は、ソレノイド弁41が図2に示す励磁状態では縮小側回路26を伸長側回路25側に連通させる一方、ソレノイド弁41が図3に示す非励磁状態では縮小側回路26をタンク回路23側に連通させるように機能する。
又、本願のアウトリガジャッキの速度制御装置には、各ジャッキシリンダ17、17の反力を検出するためのジャッキ反力検出手段5、5が設けられているが、図2及び図3に示す第1実施例では、該ジャッキ反力検出手段5として伸長側回路25中の作動油圧力を検出する圧力検出器51が採用されている。尚、ジャッキシリンダ17は、ジャッキ接地板16が未接地状態のときにはジャッキ反力が小さく(低ジャッキ反力という)、該ジャッキ接地板16が符号16′で示すように地面Gに接地した以降はジャッキ反力が大きく(高ジャッキ反力という)なるが、そのジャッキ反力の変化を圧力検出器51で検出するようにしている。
そして、この第1実施例(図2、図3)のアウトリガジャッキの速度制御装置では、上記ジャッキ反力検出手段5(圧力検出器51)からのジャッキ反力検出信号を受けて、制御手段3により差動回路4を入り切りする(ソレノイド弁41の切換えを行う)ようにしている。
第1実施例(図2、図3)では、上記制御手段3としてコントローラ31を採用しているが、このコントローラ31は、各圧力検出器51、51からのジャッキ反力検出信号を受けて、差動回路4、4のソレノイド弁41、41に対して制御信号を出力するものである。
そして、このコントローラ31は、各圧力検出器51、51が低ジャッキ反力(ジャッキ接地板16が図2に実線図示する未接地状態)を検出しているときには各差動回路4、4のソレノイド弁41、41を励磁状態(図2の状態)に維持させる信号を出力する一方、圧力検出器51、51が高ジャッキ反力(ジャッキ接地板が符号16′又は16″で示す接地以降の状態)を検出しているときには各差動回路4、4のソレノイド弁41、41を非励磁状態(図3の状態)に維持させる信号を出力するものである。
第1実施例(図2、図3)のアウトリガジャッキの速度制御装置では、ジャッキ伸長動作時において、各圧力検出器51、51からのジャッキ反力検出信号により次のように機能する。
まず、各ジャッキシリンダ17の各ジャッキ接地板16が未接地状態(図2の実線図示状態)では、各圧力検出器51が低ジャッキ反力を検出し、コントローラ3から差動回路4のソレノイド弁41に対してON信号(励磁信号)が出力されて、図2に示すように差動回路4が機能する状態となっている。即ち、縮小側回路26がソレノイド弁41及び接続回路42を介して伸長側回路25に連通している。そして、この状態でジャッキ伸縮操作切換弁24を伸長側に操作する(伸長側弁室24aが接続する)と、油圧ポンプ20からの作動油がジャッキシリンダ17の伸長側油室17aに供給されることでジャッキシリンダ17が伸長するとともに、その伸長動作に伴ってジャッキシリンダ17の縮小側油室17bから排出される排出油量が縮小側回路26、ソレノイド弁41、及び接続回路42を通って伸長側回路25中に流入する。すると、該伸長側回路25中を流れる作動油の量が多くなり、それによってジャッキシリンダ17の伸長速度が加速される(高速伸長する)ようになる。尚、圧力検出器51が低ジャッキ反力を検出するのは、ジャッキ接地板16が未接地状態の間だけであり、ジャッキ接地板16が地面G上に接地した以降は該圧力検出器51が高ジャッキ反力を検出するようになる。
ジャッキシリンダ17が伸長して、ジャッキ接地板16が地面G上に接地すると(図2及び図3の符号16′)、該ジャッキシリンダ17のジャッキ反力が高くなるが、その高ジャッキ反力を圧力検出器51が検出し、その高ジャッキ反力検出信号がコントローラ31に入力され、該コントローラ31からソレノイド弁41に対してOFF信号(非励磁信号)を出力する。すると該ソレノイド弁41が図3に示すように非励磁側に切換わり、それ以降のジャッキ伸長動作による縮小側油室17bからの排出油量は、ソレノイド弁41、ジャッキ伸縮操作切換弁24の伸長側弁室24a、及びタンク回路23を通ってタンク21に戻されるので、ジャッキ接地板の接地以降のジャッキシリンダ17の伸長時(ジャッキ接地板が図1及び図3の符号16′から16″まで下動する間)にはジャッキ伸長速度が通常速度に戻ることになる。
このように、ジャッキ接地板16が未接地状態から接地するまでは差動回路4によりジャッキシリンダ17を高速で伸長させるようにすると、アウトリガジャッキ15の伸長動作時に、油圧ポンプ20の流量(エンジン回転数)を増大させることなくジャッキ接地板16が接地するまでの時間を短縮できるという効果がある。他方、ジャッキ接地板16が接地した以降はジャッキシリンダ17を自動的に通常速度で伸長させるようになっているので、ジャッキ接地板16が接地するまではジャッキシリンダ17を高速伸長させるものであっても、ジャッキアップ時(作業車の浮上操作時)の安定性が悪くならないとともに、ジャッキ伸長速度の切換えを自動で行える(特別な切換え操作が不要である)という効果がある。
[第2実施例]
第2実施例のアウトリガジャッキの速度制御装置は、図4及び図5に示す油圧回路2で実行されるが、図4及び図5の油圧回路2において第1実施例(図2、図3)との変更点は、差動回路4と制御手段3とジャッキ反力検出手段5とである。尚、図4の状態は、図2(第1実施例)と同様にジャッキ接地板16が地面G上に接地するまでの動作状態を示すものであり、図5の状態は図3(第1実施例)と同様にジャッキ接地板16が地面G上に接地した以降の作動状態を示すものである。
第2実施例のアウトリガジャッキの速度制御装置は、図4及び図5に示す油圧回路2で実行されるが、図4及び図5の油圧回路2において第1実施例(図2、図3)との変更点は、差動回路4と制御手段3とジャッキ反力検出手段5とである。尚、図4の状態は、図2(第1実施例)と同様にジャッキ接地板16が地面G上に接地するまでの動作状態を示すものであり、図5の状態は図3(第1実施例)と同様にジャッキ接地板16が地面G上に接地した以降の作動状態を示すものである。
第2実施例(図4及び図5)における差動回路4は、2位置3ポート切換弁43と、該切換弁43の1つのポートとジャッキシリンダ17の伸長側回路25とを接続する接続回路44とで構成されている。
第2実施例(図4及び図5)における制御手段3は、パイロット油圧で作動するシリンダ32を採用しており、該シリンダ32の伸縮動作により差動回路4の切換弁43を作動させ得るようにしたものである。
第2実施例(図4及び図5)におけるジャッキ反力検出手段5は、ジャッキシリンダ17の伸長側油室17aに連続する回路部分の作動油圧力を導入するパイロット回路52を有したものであり、該パイロット回路52を制御手段3となるシリンダ32の伸長側弁室に接続している。
尚、図4及び図5(第2実施例)において、図2又は図3(第1実施例)と同じ符号を付しているものは第1実施例の当該部分と同じものであり、この第2実施例でのその他の説明は第1実施例のものを援用する。
この第2実施例(図4、図5)のアウトリガジャッキの速度制御装置は、次のように機能する。
図4に示すようにジャッキ接地板16の未接地状態(低ジャッキ反力状態)では、ジャッキ反力検出手段5となるパイロット回路52中の作動油圧力が低圧であって、制御手段3となるシリンダ32が切換弁43のバネに押されて縮小しており、このとき差動回路4の切換弁43が縮小側回路26と接続回路44を連通させる状態にある。
この状態で、ジャッキ伸縮操作切換弁24を伸長側に操作すると、油圧ポンプ20からの作動油がジャッキシリンダ17の伸長側油室17aに供給されることでジャッキシリンダ17が伸長するとともに、その伸長動作に伴ってジャッキシリンダ17の縮小側油室17bから排出される排出油量が縮小側回路26、切換弁43、及び接続回路44を通って伸長側回路25中に流入する。すると、該伸長側回路25中を流れる作動油の量が多くなり、それによってジャッキシリンダ17の伸長速度が加速される(高速伸長する)ようになる。
そして、ジャッキシリンダ17が伸長して、ジャッキ接地板16が地面G上に接地すると(図4及び図5の符号16′)、該ジャッキシリンダ17のジャッキ反力が高くなることで伸長側油室17a中の作動油圧力が高くなり、その作動油圧力がパイロット回路52を介してシリンダ32の伸長側油室に流入して該シリンダ32を伸長させる。すると、切換弁43が図5のように切換えられ、それ以降のジャッキ伸長動作によるジャッキシリンダ17の縮小側油室17bからの排出油量が、切換弁43、ジャッキ伸縮操作切換弁24の伸長側弁室24a、及びタンク回路23を通ってタンク21に戻されるので、ジャッキ接地板の接地以降のジャッキシリンダ17の伸長時にはジャッキ伸長速度が通常速度に戻ることになる。
このように、第2実施例のアウトリガジャッキの速度制御装置でも、上記第1実施例(図2、図3)のものと同様に、ジャッキ伸長作動時においてジャッキ接地板16が未接地状態から接地するまではジャッキシリンダ17を高速で伸長させる一方、ジャッキ接地板16の接地以降(符号16′〜16″)はジャッキシリンダ17を通常速度に戻して伸長させるようになっている。従って、この第2実施例のアウトリガジャッキの速度制御装置も、上記第1実施例と同様な効果が得られる。
1は車体、2は油圧回路、3は制御手段、4は差動回路、5はジャッキ反力検出手段、10は作業機、15はアウトリガジャッキ、16はジャッキ接地板、17はジャッキシリンダ、17aは伸長側油室、17bは縮小側油室、20は油圧ポンプ、21はタンク、22はポンプ回路、23はタンク回路、24はジャッキ伸縮操作切換弁、25は伸長側回路、26は縮小側回路、31はコントローラ、32はシリンダ、41はソレノイド弁、42は接続回路、43は切換弁、44は接続回路、51は圧力検出器、52はパイロット回路である。
Claims (1)
- 車体の左右に油圧作動式のジャッキシリンダで伸縮する一対のアウトリガジャッキを備えた作業車において、
上記アウトリガジャッキの油圧回路中に、ジャッキシリンダの伸長時における該ジャッキシリンダの縮小側油室からの排出油量を該ジャッキシリンダの伸長側油室に連通する伸長側回路中に流入させることでジャッキシリンダを高速で伸長させ得る一方、上記ジャッキシリンダの排出油量をタンク回路に戻すことでジャッキシリンダを通常速度で伸長させ得るようにした差動回路を設け、
上記各アウトリガジャッキの反力を検出するジャッキ反力検出手段を備え、
上記ジャッキ反力検出手段がジャッキ接地板の未接地状態である低ジャッキ反力を検出しているときには上記差動回路をジャッキシリンダが高速で伸長する状態に維持させる一方、上記ジャッキ反力検出手段がジャッキ接地板の接地以降に発生する高ジャッキ反力を検出しているときには上記差動回路をジャッキシリンダが通常速度で伸長する状態に維持させるようにした制御手段を備えている、
ことを特徴とする作業車におけるアウトリガジャッキの速度制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013027919A JP2014156312A (ja) | 2013-02-15 | 2013-02-15 | 作業車におけるアウトリガジャッキの速度制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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