JP2014155456A - 食品用微生物検査システム - Google Patents

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Abstract

【課題】食品検体から調製した検体原液の希釈や、培地に検体溶液を接種した接種培地の調製を迅速に行うことができる食品用微生物検査システムを提供する。
【解決手段】複数の試験管12を保持可能な試験管ラック13を、搬送する搬送ライン10と、食品検体から調製された検体原液が収容された試験管12、および複数の空の試験管12を保持した試験管ラック13が搬送ライン10から搬入され、複数の空の試験管12内に、検体原液を複数段階に希釈した複数の希釈検体を作成する希釈装置7と、希釈装置7よりも搬送方向下流側に設けられ、希釈装置7から搬出された試験管ラック13が搬送ライン10から搬入され、検体原液および複数の希釈検体から成る複数の検体溶液のうちの1以上を、別々のシャーレ内の培地に接種して、1以上の接種培地を調製する混釈装置8および検体塗布装置9とを備えた。
【選択図】図2

Description

本発明は、食品検体に関して、一般生菌数などの微生物検査を行う食品用微生物検査システムに関するものである。
従来、乳酸菌、ビフィズス菌等の生菌が、飲料品等の検体中にどの程度含まれているかを検査するための装置として、検体の希釈作業を行う検体希釈部と、希釈された検体に含まれる生菌をシャーレに所定量ずつ注入する検体分注部と、シャーレに培地を注入する培地分注部とを備え、検体の希釈作業、希釈された検体をシャーレに注入する作業、培地の注入作業等を自動化した生菌数検査装置が知られている。この検体希釈部では、マニピュレータにより、検体ラックの検体試験管を、2つの希釈用ミキサの一方にセットすると共に、空の試験管を他方の希釈用ミキサにセットした後、希釈ヘッドにより、空の試験管に希釈液を所定量注入すると共に、検体吸引装置により、検体試験管から所定量吸引した検体を、希釈液が注入された試験管に注入し、希釈用ミキサにより攪拌することで、検体の希釈を行っている。希釈作業の終了した試験管は、検体ラックに戻される(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−135293号公報
ところで、近年、食品衛生に対する関心が高まっており、今後、食品の微生物検査の需要(検体件数)が増加していくものと予想される。そのため、検体の希釈作業等を自動化するだけでなく、これを迅速に行うことができる検査装置が要望されている。しかしながら、従来の生菌数検査装置では、希釈作業を行うたびに、マニピュレータにより試験管(検査容器)を検体ラックや試験管ラックから希釈用ミキサにセットし、希釈後に試験管を検体ラックに戻すため、試験管の移動に時間を要するものであった。特に、食品の微生物検査では、通常、1つの食品検体につき、複数段階の希釈(例えば、10倍、102倍、103倍・・・)を行うことから、従来の生菌数検査装置のように、希釈段階ごとに試験管の検体ラックに戻していたのでは、試験管の移動だけでかなりの時間を要してしまい、大量の食品検体を処理するには不向きであった。
本発明は、食品検体から調製した検体原液の希釈や、培地に検体溶液を接種した接種培地の調製を迅速に行うことができる食品用微生物検査システムを提供することを課題としている。
本発明の食品用微生物検査システムは、複数の検査容器を保持可能なラックを、搬送する搬送ラインと、食品検体から調製された検体原液が収容された検査容器、および複数の空の検査容器を保持したラックが搬送ラインから搬入され、複数の空の検査容器内に、検体原液を複数段階に希釈した複数の希釈検体を作成する希釈部と、希釈部よりも搬送方向下流側に設けられ、希釈部から搬出されたラックが搬送ラインから搬入され、検体原液および複数の希釈検体から成る複数の検体溶液のうちの1以上を、別々の培養容器内の培地に接種して、1以上の接種培地を調製する接種培地調製部と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、希釈部には、検体原液が収容された検査容器および複数の空の検査容器が、ラックに保持され一括して搬入されるため、これらの検査容器が個別に希釈部にセットされる場合に比べ、試験管のセットに時間を要することなく、検体原液の希釈を迅速に行うことができる。また、希釈部から搬出されたラックが搬送ラインから接種培地調製部に搬入されるため、複数の検査容器を1つずつ搬入する場合に比べ、試験管の搬入に時間を要することなく、培地に検体溶液を接種した接種培地の調製を迅速に行うことができる。このように、食品検体から調製した検体原液の希釈や、培地に検体溶液を接種した接種培地の調製を迅速に行うことができる。
なお、接種培地調製部としては、培養容器に検体溶液と培地溶液とを注入して混釈する混釈装置、培養容器内の培地に検体溶液を塗布する検体塗布装置などを例示することができる。
この場合、検体原液が収容された検査容器は、検体原液に対応した食品検体の検体識別情報を示す識別子を有し、希釈部よりも搬送方向上流側に設けられ、ラックに保持された検査容器の識別子を読み取る読取部と、検体識別情報と、接種培地調製部で調整される接種培地の個数に関する接種培地数情報と、が関連付けられた接種培地数データを記憶しており、接種培地数データを参照して、読み取られた識別子が示す検体識別情報と関連付けられた接種培地数情報を、希釈部および接種培地調製部に送信する制御部と、をさらに備え、希釈部は、送信された接種培地数情報が示す接種培地の個数に対応した個数の検体溶液を作成するまで、検体原液を複数段階に希釈し、接種培地調製部は、送信された接種培地数情報が示す個数の接種培地を調製することが好ましい。
食品検体の予測菌数が異なる場合など、食品検体ごとに接種培地数を異ならせることが求められる場合がある。このため、食品検体ごとに検体溶液の接種培地数を異ならせることができれば、便利である。
この点、本構成によれば、予め検体識別情報と関連付けられた接種培地数情報が、制御部から希釈部および接種培地調製部に送信され、希釈部および接種培地調製部が、送信された接種培地数情報に基づいた個数の検体溶液の作成および接種培地の調製を行う。これにより、食品検体ごとに接種培地数を異ならせることができる。
この場合、制御部は、食品検体の種別である食品種別情報と、接種培地数情報と、が関連付けられた検体種別接種培地数データを記憶しており、接種培地数データは、制御部が、検体種別接種培地数データを参照して、取得した食品種別情報と関連付けられた接種培地数情報から作成したものであることが好ましい。
食品検体の菌数は、食品検体の種別、例えば、食品検体の素材の種類(肉類、魚介類、野菜等)などによって影響される。このため、検体識別情報と接種培地数情報とが関連付けられた接種培地数データについても、食品検体の種別を反映させることができれば、適切な接種培地数情報を設定することができる。
この点、本構成によれば、制御部が、食品種別情報と接種培地数情報とが関連付けられた検体種別接種培地数データを記憶しており、検体種別接種培地数データにおいて食品種別情報と関連付けられた接種培地数情報から接種培地数データを作成する。このため、接種培地数データは、食品種別情報を反映したものとなり、適切な接種培地数情報を簡易に設定することができる。
この場合、接種培地調製部は、制御部から送信された接種培地数情報が示す個数の接種培地を調製する第一調製部と、接種培地数情報が示す個数より少ない接種培地を調製する第二調製部と、で構成されており、制御部は、接種培地数情報と、第二調製部で接種培地の調製に用いられる検体溶液に関する使用検体溶液情報と、が関連付けられた使用検体溶液データを記憶しており、使用検体溶液データを参照して、第一調製部に送信する接種培地数情報と関連付けられた使用検体溶液情報を、第二調製部に送信し、第二調製部は、送信された使用検体溶液情報に基づいた検体溶液を用いて、接種培地を調製することが好ましい。
この構成によれば、第二調製部は、複数の検体溶液のうち、制御部から送信された使用検体溶液情報が示す検体溶液のみを用いて、接種培地を調製する。このため、第二調製部では、複数の検体溶液のすべてについて接種培地を調製する必要がない場合に、無駄な処理を省略することができ、接種培地の調製を迅速に行うことができる。
この場合、ラックには、複数の食品検体から調製された検体原液がそれぞれ収容された複数の検査容器が保持されており、制御部は、複数の食品検体それぞれの接種培地数情報を、希釈部に送信し、希釈部は、送信された接種培地数情報が複数の食品検体間で異なる場合に、最大の接種培地数情報が示す接種培地の個数に対応した個数の検体溶液を作成するまで、検体原液を複数段階に同時に希釈することを特徴とするが好ましい。
この構成によれば、送信された接種培地数情報が複数の食品検体間で異なる場合にも、最大の接種培地数情報に基づいて希釈を行うことで、接種培地調製部で必要な検体溶液を得ることができる。また、複数の検体原液に対して同時に希釈を行うことで、検体原液の希釈を迅速に行うことができる。
本発明の一実施形態に係る食品用微生物検査システムの斜視図である。 食品用微生物検査システムの構成図である。 食品用微生物検査システムに供される試験管ラックの斜視図である。 食品検体とその食品種別の例を示す表である。 検体種別シャーレ枚数データ(基本データ)の例を示す表である。 検体種別シャーレ枚数データ(保存試験用データ)の例を示す表である。 使用検体溶液データの例を示す表である。 シャーレ枚数データの例を示す表である。 食品用微生物検査システムにおける全体動作を示す図である。
以下、添付の図面を参照して、本発明の一実施形態に係る食品用微生物検査システムについて説明する。本実施形態の食品用微生物検査システムは、食品検体について、一般生菌数や大腸菌群といった微生物検査を行うためのものであって、検体原液の希釈作業等を自動化したものである。
図1および図2に示すように、食品用微生物検査システム1は、搬送装置2と、処理装置群3と、これらを載置した基台4と、端末コンピュータ5(端末PC)と、ホストコンピュータ6とを備えている。処理装置群3は、搬送方向に沿って配設された、希釈装置7、2台の混釈装置8、および2台の検体塗布装置9で構成されている。希釈装置7、2台の混釈装置8、および2台の検体塗布装置9は、搬送方向上流側から、この順に並んでいる。また、2台の混釈装置8および2台の検体塗布装置9には、それぞれラベルプリンタ11が添設されている。希釈装置7、混釈装置8および検体塗布装置9の台数バランスは、各装置における処理スピードを考慮して設定したものである。すなわち、各装置が、検査精度に影響のない範囲で最大限の処理スピードを発揮できるように(処理待ち時間が極力発生しないように)なっている。もちろん、この台数バランスは、適宜変更可能である。
なお、混釈装置8は、特許請求の範囲における「第一調製部」の一例であり、検体塗布装置9は、特許請求の範囲における「第二調製部」の一例である。
搬送装置2は、複数の試験管12(検査容器)を保持した試験管ラック13を搬送する。搬送装置2は、平面視略「コ」字状の搬送ライン10を有している。搬送ライン10は、希釈装置7、混釈装置8および検体塗布装置9がこれに沿って並んだライン本体14と、ライン本体14の一方の端部に設けられ、試験管ラック13を所定数供給可能なラック供給部15と、ライン本体14の他方の端部に設けられ、試験管ラック13を所定数回収可能なラック回収部16とで構成されている。なお、搬送ライン10を「コ」字状に配置することで、食品用微生物検査システム1全体の占有面積を減らすことができる。
さらに、搬送装置2は、希釈装置7、2台の混釈装置8、および2台の検体塗布装置9のそれぞれに対応して設けられた5つのラック搬出入機構(図示省略)と、搬送制御部17とを備えている。各ラック搬出入機構は、対応する各装置とライン本体14との間で試験管ラック13を搬出入する。搬送制御部17は、端末コンピュータ5との間で各種情報の送受信を行うと共に、搬送装置2における試験管ラック13の搬送処理や各装置への試験管ラック13の搬出入処理を制御している。作業者によりラック供給部15に供給された試験管ラック13は、希釈装置7、混釈装置8および検体塗布装置9に搬出入されながら、ライン本体14上を搬送され、ラック回収部16にて回収される。
なお、ラック搬出入機構は、処理装置群3の各装置の方に備えられていてもよく、搬送装置2や処理装置群3の各装置から独立して設けられていてもよい。
希釈装置7、混釈装置8および検体塗布装置9は、それぞれ、前面側が、作業者が各装置に対して作業(培地や分注用のチップ等の補給など)をするための作業エリア18となっており、後面側が、ライン本体14が設けられた搬送エリア19となっている。すなわち、希釈装置7、混釈装置8および検体塗布装置9により、作業エリア18と搬送エリア19とが区画されている。これにより、作業性を良くすると共に、作業者が必要のない限り搬送エリア19には立ち入ることがないようにしている。さらには、搬送ライン10には、搬送経路に沿って、開閉可能な透明カバー(図示省略)が設けられている。これにより、作業者が搬送中の試験管ラック13や試験管12を誤って取り外すことを防止している。
図3に示すように、試験管ラック13は、5列×8行=40個の試験管保持部21を有し、最大40本の試験管12を保持可能に構成されている。試験管ラック13は、各列1行目に、食品検体から調製された検体原液が収容された試験管12が保持され、各列2行目以降に、空の試験管12が保持された状態で、ラック供給部15に供給される。つまり、1台の試験管ラック13で、最大5件の食品検体について検査を行うことができる。もちろん、これらの数値は適宜変更可能である。
検体原液が収容された試験管12には、収容された検体原液に対応した食品検体の検体識別情報(例えば、シリアル番号)を示す検体識別子22が貼付されている。また、試験管ラック13には、試験管ラック13のラック識別情報を示すラック識別子23が貼付されている。ライン本体14のラック供給部15近傍には、検体識別子22を読み取る検体読取機24と、ラック識別子23を読み取る供給側ラック読取機25とが設けられている(図2参照)。また、ライン本体14のラック回収部16近傍には、ラック識別子23を読み取る回収側ラック読取機26が設けられている。
なお、検体識別子22やラック識別子23としては、例えば、バーコードが印刷されたラベルを用いることができる。それに応じて、検体読取機24、供給側ラック読取機25および回収側ラック読取機26としては、バーコードリーダを用いることできる。
希釈装置7は、ライン本体14から搬入された試験管ラック13に保持された空の試験管12に内に、検査原液を複数段階に希釈した複数の希釈検体を作成する。希釈装置7は、希釈液分注部、検体分注部、ラック移動機構、試験管攪拌機構(以上図示省略)、希釈制御部27などを備えている。希釈液分注部は、図示しない希釈ボトルに貯留された希釈液を、試験管ラック13に保持された試験管12に分注する。検体分注部は、試験管ラック13に保持された試験管12から検体原液或いは希釈検体を吸引し、それを試験管ラック13に保持された別の試験管12に吐出する。ラック移動機構は、希釈液分注部および検体分注部に対して試験管ラック13を列方向に移動させる。試験管攪拌機構は、各試験管12を試験管ラック13に保持されたまま振動させ、内容物を攪拌する。希釈制御部27は、端末コンピュータ5との間で各種情報の送受信を行うと共に、希釈装置7の各部を制御する。
希釈液分注部は、5連の分注針を有しており、試験管ラック13に保持された各行5列の試験管12に対して、同時に希釈液を分注する。同様に、検体分注部は、5連の吸引ノズルを有しており、試験管ラック13に保持された各行5列の試験管12に対して、同時に希釈液を吸引・吐出する。さらに、試験管攪拌機構は、各行5列の試験管12を同時に振動・攪拌する。このように、希釈装置7は、各行5列の試験管12に対して、同時に希釈処理を行うことができる。
なお、希釈装置7は、これらの希釈液分注部、検体分注部、ラック移動機構、試験管攪拌機構を、それぞれ2つずつ備え、2台の試験管ラック13に対してそれぞれ希釈処理を行うことができるように構成されている。
このように構成された希釈装置7では、ラック搬出入機構により、ライン本体14から試験管ラック13が搬入されると、検体分注部が、試験管ラック13の1行目の各試験管12から、検体原液を所定量(例えば1ml)吸引する。続いて、ラック移動機構が、検体分注部が2行目の試験管12(空の試験管12)に臨むように、試験管ラック13を移動させる。検体分注部は、吸引した検体原液を、2行目の各試験管12に対して所定量(例えば1ml)吐出する。次に、ラック移動機構が、希釈液分注部および試験管攪拌機構が2行目の試験管12に臨むように、試験管ラック13を移動させる。希釈液分注部は、希釈液を、2行目の各試験管12に対して所定量(例えば9ml)分注する。そして、試験管攪拌機構が、2行目の各試験管12を振動・攪拌する。希釈装置7は、このようにして、2行目の各試験管12内に、検体原液を所定の倍率(例えば10倍)で希釈した希釈検体を作成する。
希釈装置7は、上記の動作を繰り返し行うことで、3行目以降の各試験管内に、検体原液を所定倍率(例えば10倍)ずつ段階的に希釈した希釈検体を作成する。なお、希釈を何段階まで行うかは、後述するシャーレ枚数情報に基づいて設定される。希釈処理がすべて完了すると、ラック搬出入機構により、試験管ラック13がライン本体14に搬出される。搬出された試験管ラック13は、混釈装置8に向けて搬送される。
2台の混釈装置8は、それぞれ同様に構成されており、希釈装置7を経た試験管ラック13に保持された試験管12内の検体原液或いは希釈検体(検体溶液)と、培地溶液とをシャーレ(培養容器)に分注して混釈することで、接種培地を調製する。
混釈装置8は、混釈側シャーレ供給部、検体溶液分注部、培地分注部、混釈ロータ、混釈側シャーレ回収部(以上図示省略)および混釈制御部28などを備えている。混釈側シャーレ供給部は、混釈装置8内に載置されたシャーレストッカから空のシャーレを取り出し、混釈ロータ上にシャーレをセットする。検体溶液分注部は、搬入された試験管ラック13に保持された試験管12内の検体溶液を、シャーレに分注する。培地分注部は、培地溶液をシャーレに分注する。混釈ロータは、分注された検体溶液と培地溶液とが混釈するように、シャーレを円運動させる。シャーレ回収部は、混釈装置8内に載置された別のシャーレストッカにシャーレを回収する。混釈制御部28は、端末コンピュータ5との間で各種情報の送受信を行うと共に、混釈装置8の各部を制御する。
このように構成された混釈装置8では、ラック搬出入機構により、ライン本体14から試験管ラック13が搬入されると、混釈側シャーレ供給部が、混釈ロータ上にシャーレをセットする。続いて、検体溶液分注部が、シャーレに対し、例えば1列1行目の試験管12内の検体溶液(検体原液)を所定量(例えば1ml)分注する。これと相前後して、培地分注部が、同じシャーレに対し、培地溶液を所定量(15ml程度)分注する。次に、混釈ロータが、シャーレを円運動させ、分注された検体溶液と培地溶液とを混釈する。混釈後、混釈側シャーレ回収部が、混釈ロータからシャーレを回収する。この際、混釈装置8に添設されたラベルプリンタ11が、必要な情報を示したラベルを印刷し、これをシャーレに貼付する。混釈装置8は、このようにして、試験管12内の検体溶液と培地溶液とを混釈して、接種培地を調製する。
混釈装置8は、各検体溶液について上記の混釈処理を繰り返し行うことで、それぞれの接種培地を調製する。なお、本実施形態では、複数段階に希釈された複数の検体容器それぞれにつき、1つずつ混釈を行う。混釈処理がすべて完了すると、ラック搬出入機構により、試験管ラック13がライン本体14に搬出される。搬出された試験管ラック13は、検体塗布装置9に向けて搬送される。
なお、シャーレストッカに回収されたシャーレ(接種培地)は、所定の条件下で培養後、コロニー数が測定され、食品検体1gあたりの菌数が算出される。
2台の検体塗布装置9は、それぞれスパイラルプレータで構成されており、希釈装置7を経た試験管ラック13に保持された試験管12内の検体原液或いは希釈検体(検体溶液)を、シャーレ内で固化した寒天培地にスパイラル状に塗布することで、接種培地を調製する。
検体塗布装置9は、塗布側シャーレ供給部、シャーレ回転機構、塗布機構、塗布側シャーレ回収部(以上図示省略)および塗布制御部29などを備えている。塗布側シャーレ供給部は、検体塗布装置9内に載置されたシャーレストッカから寒天培地が形成されたシャーレを取り出し、シャーレ回転機構にシャーレをセットする。シャーレ回転機構は、セットされたシャーレを回転させる。塗布機構は、搬入された試験管ラック13に保持された試験管12内の検体溶液を、シャーレの中心から径方向外側に向かって寒天培地上に塗布する。塗布側シャーレ回収部は、検体塗布装置9内に載置された別のシャーレストッカにシャーレを回収する。塗布制御部29は、端末コンピュータ5との間で各種情報の送受信を行うと共に、検体塗布装置9の各部を制御する。
このように構成された検体塗布装置9では、ラック搬出入機構により、ライン本体14から試験管ラック13が搬入されると、塗布側シャーレ供給部が、シャーレ回転機構上にシャーレをセットする。続いて、シャーレ回転機構が、セットされたシャーレを回転させる。これと共に、塗布機構が、例えば1列1行目の試験管12内の検体溶液(検体原液)を所定量(例えば50μl)、回転しているシャーレの中心から外側に向かって寒天培地上に塗布する。これにより、検体溶液が寒天培地上にスパイラル状に塗布される。なお、検体塗布装置9における検体溶液の塗布量は、混釈装置8における検体溶液の分注量よりも1桁以上少なくなっている。塗布後、塗布側シャーレ回収部が、シャーレ回収部からシャーレを回収する。この際、検体塗布装置9に添設されたラベルプリンタ11が、接種培地の識別情報を示したラベルを印刷し、これをシャーレに貼付する。検体塗布装置9は、このようにして、試験管12内の検体溶液を寒天培地に塗布することで、接種培地を調製する。
検体塗布装置9は、各検体溶液について上記の動作を繰り返し行うことで、それぞれの接種培地を調製する。なお、各食品検体について、複数の検体溶液のうち、いずれの検体溶液を用いて接種培地を調製するかは、後述する使用検体溶液情報に基づいて設定される。塗布処理がすべて完了すると、ラック搬出入機構により、試験管ラック13がライン本体14に搬出される。搬出された試験管ラック13は、ラック回収部16に向けて搬送される。
なお、シャーレストッカに回収されたシャーレは、所定の条件下で培養後、コロニー数が測定され、食品検体1gあたりの菌数が算出される。
端末コンピュータ5は、検体読取機24から、検体識別子22が示す検体識別情報を受信すると共に、供給側ラック読取機25や回収側ラック読取機26から、ラック識別子23が示すラック識別情報を受信する。そして、端末コンピュータ5は、受信した検体識別情報やラック識別情報を、ホストコンピュータ6に送信する。
また、端末コンピュータ5は、ホストコンピュータ6から、後述するシャーレ枚数情報および使用検体溶液情報を受信する。そして、端末コンピュータ5は、受信したシャーレ枚数情報および使用検体溶液情報を、希釈装置7、混釈装置8および検体塗布装置9に送信する。
ホストコンピュータ6は、端末コンピュータ5から送信された検体識別情報やラック識別情報を受信する。また、ホストコンピュータ6は、シャーレ枚数情報および使用検体溶液情報を設定すると共に、これを端末コンピュータ5に送信する。
続いて、食品用微生物検査システム1における一連の処理について、さらに具体的に説明する。ここでは、図4に示した10件の食品検体について、一般生菌数の検査を実施するものとする。
ホストコンピュータ6は、予め、図5および図6に示した検体種別シャーレ枚数データ(検体種別接種培地数情報)および図7に示した使用検体溶液データを記憶している。検体種別シャーレ枚数データは、食品種別情報とシャーレ枚数情報とが関連付けられたものである。シャーレ枚数情報とは、混釈装置8で各食品検体について使用されるシャーレ枚数に関する情報のことである。上述したように、混釈装置8は、複数段階に希釈された複数の検体容器それぞれにつき、1つずつ混釈を行うことから、例えば、シャーレ枚数情報が「3」であれば、検体原液、10倍希釈された希釈検体、および102倍希釈された希釈検体、の3つの検体溶液について混釈が行われ、接種培地が3つ調製されることを意味する。
検体種別シャーレ枚数データには、食品種別情報として、食品検体の素材の種類(生肉、穀物加工品、食肉製品等)、食品検体の条件種別(通常品、加熱処理品、クレーム品)に関する基本データ(図5参照)と、食品種別情報として、食品検体の保存試験における保存温度・保存時間に関する保存試験用データ(図6参照)とがある。食品検体が非保存試験品である場合には、基本データのみが用いられ、食品検体が保存試験品である場合には、基本データおよび保存試験用データが用いられる。検体種別シャーレ枚数データでは、経験則上、菌数が多いと予想される食品検体の種別ほど、シャーレ枚数が大きくなっている。なお、大腸菌群などの他の検査項目についても、検査項目ごとに、検体種別シャーレ枚数データが記憶されている。
なお、図5および図6において、シャーレ枚数情報の欄に示した記号「A」〜「U」は、それぞれ、例えば1〜8までの整数のいずれかの数値を意味する(相異なる記号であっても、同じ数値を意味する場合もあり得る)。
使用検体溶液データは、シャーレ枚数情報と使用検体溶液情報とが関連付けられたものである。使用検体溶液情報とは、検体塗布装置9で、各検体原液の複数の検体溶液のうち塗布処理に用いられる検体溶液に関する情報のことである。本実施形態では、使用検体溶液情報を、「試験管位置」として表している。すなわち、「試験管位置n」とは、試験管ラック13のn行目に保持された試験管12に収容されている検体溶液を意味する。例えば、シャーレ枚数情報が「2」である場合は、使用検体溶液データにおいて、シャーレ枚数情報が「1〜3」の行で「◎」が付いた欄の試験管位置、すなわち、「試験管位置1」(試験管ラック13の1行目に保持された試験管12)に収容されている検体溶液(検体原液)が、塗布処理に用いられることになる。なお、上述したように、検体塗布装置9における検体溶液の塗布量は、混釈装置8における検体溶液の分注量よりも1桁以上少なくなっているため、シャーレ枚数が「3枚」(検体原液、10倍希釈の希釈検体、102倍希釈の希釈検体)の場合でも、検体原液のみ塗布すれば、適切に検査を行うことができる。
運転開始に先立ち、作業者が、ホストコンピュータ6において、各食品検体の検体識別情報および食品種別情報を入力する。ホストコンピュータ6は、記憶している検体種別シャーレ枚数データを参照して、入力された食品種別情報と関連付けられたシャーレ枚数情報から、シャーレ枚数データ(図8参照)を作成し、これを記憶する。
例えば、図4に示した検体識別情報「0001」の食品検体に関しては、作業者が、ホストコンピュータ6に、検体識別情報として「0001」を、食品種別情報として、素材の種類「食肉(生肉)」および条件種別「通常品」を入力する。なお、保存試験品である場合には、その旨を入力すると共に、保存温度および保存期間を入力する。そして、図5の検体種別接シャーレ枚数データに示したように、素材の種類「食肉(生肉)」および条件種別「通常品」の場合には、シャーレ枚数情報は「A」となるため、ホストコンピュータ6は、検体識別情報「0001」のシャーレ枚数情報を「A」として、シャーレ枚数データを作成する。このように、ホストコンピュータ6が、食品種別情報とシャーレ枚数情報とが関連付けられた検体種別シャーレ枚数データを記憶しており、検体種別シャーレ枚数データを参照して、入力された食品種別情報と関連付けられたシャーレ枚数情報からシャーレ枚数データを作成する。このため、シャーレ枚数データは、食品種別情報を反映したものとなり、適切なシャーレ枚数情報を簡易に(作業者にとっては、検体識別情報および食品種別情報を入力するだけで)設定することができる。
図9に示すように、作業者は、10件の食品検体(図4参照)のうちの5件の食品検体から調製した検体原液がそれぞれ収容された5本の試験管12と、35本の空の試験管12とが保持された試験管ラック13を、ラック供給部15にセットする(S1)。ここで、後述するように、希釈装置7は、試験管ラック13内で、送信されたシャーレ枚数情報が複数の食品検体間で異なる場合に、最大のシャーレ枚数情報が示すシャーレ枚数に対応した個数の検体溶液を作成するまで、検体原液を複数段階に希釈することから、作業者は、なるべく、シャーレ枚数情報に差がない5件の食品検体の検体原液をまとめて試験管ラック13に搭載した方が、希釈処理に無駄がなくなるため、好ましい。ここでは、検体識別情報が「0001」「0002」「0004」「0005」および「0006」の食品検体から調製した検体原液がそれぞれ収容された5本の試験管12を、試験管ラック13に搭載したものとする。
検体原液が収容された5本の試験管12には、対応する食品検体の検体識別情報(「0001」「0002」「0004」「0005」「0006」)を示す検体識別子22がそれぞれ貼付されている。また、試験管ラック13には、ラック識別情報(例えば「01」)を示すラック識別子23が貼付されている。
作業者が端末コンピュータ5を操作して運転が開始する(S2)。まず、ライン本体14のラック供給部15近傍に設けられた検体読取機24が、ラック供給部15から搬送されてきた試験管ラック13に保持された各試験管12の検体識別子22を読み取って、その検体識別情報(「0001」「0002」「0004」「0005」「0006」)を、端末コンピュータ5を介してホストコンピュータ6に送信する。また、ラック供給部15近傍に設けられた供給側ラック読取機25が、搬送されてきた試験管ラック13のラック識別子23を読み取って、そのラック識別情報(「01」)を、端末コンピュータ5を介してホストコンピュータ6に送信する(S3)。ホストコンピュータ6は、検体識別情報およびラック識別情報を受信する(S4)。
ホストコンピュータ6は、記憶しているシャーレ枚数データを参照して、端末コンピュータ5から受信した検体識別情報(「0001」「0002」「0004」「0005」「0006」)に関連付けられたシャーレ枚数情報(「A」「B」「D」「P」「D」)を、端末コンピュータ5に送信する。また、ホストコンピュータ6は、記憶している使用検体溶液データを参照して、送信するシャーレ枚数情報と関連付けられた使用検体溶液情報を、端末コンピュータ5に送信する(S5)。ここでは、5件の食品検体のシャーレ枚数情報「A」「B」「D」「P」「D」のうち、最大値が例えば「3」であるものとすると、5件の食品検体のいずれについても、使用検体溶液情報は、「試験管位置1」のみとなる。
端末コンピュータ5は、ホストコンピュータ6から受信したシャーレ枚数情報を希釈装置7および混釈装置8に送信すると共に、使用検体溶液情報を検体塗布装置9に送信する。希釈装置7および混釈装置8は、シャーレ枚数情報を受信し、検体塗布装置9は、使用検体溶液情報を受信する(S6)。もちろん、端末コンピュータ5は、シャーレ枚数情報および使用検体溶液情報の双方を、希釈装置7、混釈装置8および検体塗布装置9にそれぞれ送信してもよい。
搬送装置2は、希釈装置7が試験管ラック13を受け入れ可能な状態になったと判断したら、試験管ラック13を希釈装置7に向けて搬送し、試験管ラック13を希釈装置7内に搬入する。
希釈装置7は、試験管ラック13が搬入されると、最大のシャーレ枚数情報が示すシャーレ枚数に対応した個数の検体溶液を作成するまで、検体原液を複数段階に希釈する(S7)。ここでは、最大のシャーレ枚数情報「3」が示すシャーレ枚数は「3枚」であるから、3個の検体溶液を作成するまで、検体原液を2段階に希釈する。すなわち、10倍希釈の検体溶液と、102倍希釈の検体溶液とを作成する。このように、送信されたシャーレ枚数情報が複数の食品検体間で異なる場合にも、最大のシャーレ枚数情報に基づいて希釈を行うことで、混釈装置8や検体塗布装置9で必要な検体溶液を得ることができる。また、複数の検体原液に対して同時に希釈を行うことで、検体原液の希釈を迅速に行うことができる。
搬送装置2は、希釈装置7が希釈処理を完了すると共に、いずれかの混釈装置8が試験管ラック13を受け入れ可能な状態になったと判断したら、試験管ラック13を希釈装置7から搬出すると共に混釈装置8に向けて搬送し、混釈装置8内に搬入する。
混釈装置8は、試験管ラック13が搬入されると、端末コンピュータ5から受信した、各食品検体のシャーレ枚数情報が示す枚数のシャーレについて混釈を行う(S8)。例えば、検体識別情報「0004」の食品検体に関しては、シャーレ枚数情報が「D」であるから、混釈処理を行うシャーレ枚数は「D枚」となる。より具体的には、検体識別情報「0004」の食品検体に関しては、試験管ラック13に、検体原液、10倍希釈の検体溶液および102倍希釈の検体溶液がそれぞれ収容された試験管12が保持されているが、そのうち希釈倍率の低いD個の希釈検体を用いて混釈処理を行う。そして、ここでは、5件の食品検体について、シャーレ枚数情報が「A」「B」「D」「P」「D」であるから、混釈処理を行うシャーレ枚数も「A枚」「B枚」「D枚」「P枚」「D枚」となる。
このように、予め検体識別情報と関連付けられたシャーレ枚数情報が、ホストコンピュータ6から希釈装置7および混釈装置8に送信され、希釈装置7および混釈装置8が、送信されたシャーレ枚数情報に基づいた個数の検体溶液の作成および混釈処理を行う。これにより、食品検体ごとにシャーレ枚数(接種培地数)を異ならせることができる。
搬送装置2は、混釈装置8が5件の食品検体について混釈処理を完了すると共に、いずれかの検体塗布装置9が試験管ラック13を受け入れ可能な状態になったと判断したら、試験管ラック13を混釈装置8から搬出すると共に検体塗布装置9に向けて搬送し、検体塗布装置9内に搬入する。
検体塗布装置9は、試験管ラック13が搬入されると、端末コンピュータ5から受信した使用検体溶液情報に基づいた検体溶液を用いて、塗布処理を行う(S9)。ここでは、5件の食品検体のいずれについても、使用検体溶液情報は、「試験管位置1」のみであるから、試験管位置1の試験管12に収容された検体溶液、つまり検体原液のみについて、塗布処理を行う。このように、検体塗布装置9では、複数の検体溶液のすべてについて塗布処理を行う必要がない場合に、無駄な処理を省略することができ、塗布処理を迅速に行うことができる。
搬送装置2は、検体塗布装置9が5件の食品検体について塗布処理を完了すると共に、ラック回収部16が試験管ラック13を受け入れ可能な状態になったと判断したら、試験管ラック13を検体塗布装置9から搬出すると共にラック回収部16に向けて搬送する。
ラック回収部16近傍に設けられた回収側ラック読取機26が、搬送されてきた試験管ラック13のラック識別子23を読み取って、そのラック識別情報(「01」)を端末コンピュータ5に送信する。端末コンピュータ5は、回収側ラック読取機26からラック識別情報「01」を受信すると、当該試験管ラック13に関する検査処理内容をホストコンピュータ6に送信し(S10)、ホストコンピュータ6がこれを受信する(S11)。このように、回収側ラック読取機26でラック識別子23を読み取ることで、試験管ラック13が搬送途中で誤って取り除かれた場合にも、それを確認できるようになっている。その後、搬送装置2および処理装置群3の各装置は運転を終了する(S12)。作業者は、運転終了を確認したら(S13)、作業を終了する。
以上のように、本実施形態の食品用微生物検査システム1によれば、希釈装置7には、検体原液が収容された試験管12および複数の空の試験管12が、試験管ラック13に保持され一括して搬入されるため、これらの試験管12が個別に希釈装置7にセットされる場合に比べ、試験管12のセットに時間を要することなく、検体原液の希釈を迅速に行うことができる。また、希釈装置7から搬出された試験管ラック13がライン本体14から混釈装置8や検体塗布装置9に搬入されるため、複数の試験管12を1つずつ搬入する場合に比べ、試験管12の搬入に時間を要することなく、混釈処理や塗布処理(接種培地の調製)を迅速に行うことができる。
なお、本実施形態では、食品用微生物検査システム1が、混釈装置8および検体塗布装置9の双方を備えているが、これに限定されるものではなく、いずれか一方を備えたものであっても、本発明を適用可能である。
1:食品用微生物検査システム、2:搬送装置、5:端末コンピュータ、6:ホストコンピュータ、7:希釈装置、8:混釈装置、9:検体塗布装置、12:試験管、13:試験管ラック、14:搬送ライン、22:検体識別子、24:検体読取機

Claims (5)

  1. 複数の検査容器を保持可能なラックを、搬送する搬送ラインと、
    食品検体から調製された検体原液が収容された前記検査容器、および複数の空の前記検査容器を保持した前記ラックが前記搬送ラインから搬入され、前記複数の空の検査容器内に、前記検体原液を複数段階に希釈した複数の希釈検体を作成する希釈部と、
    前記希釈部よりも搬送方向下流側に設けられ、前記希釈部から搬出された前記ラックが前記搬送ラインから搬入され、前記検体原液および前記複数の希釈検体から成る複数の検体溶液のうちの1以上を、別々の培養容器内の培地に接種して、1以上の接種培地を調製する接種培地調製部と、
    を備えたことを特徴とする食品用微生物検査システム。
  2. 前記検体原液が収容された前記検査容器は、前記検体原液に対応した前記食品検体の検体識別情報を示す識別子を有し、
    前記希釈部よりも搬送方向上流側に設けられ、前記ラックに保持された前記検査容器の前記識別子を読み取る読取部と、
    前記検体識別情報と、前記接種培地調製部で調整される前記接種培地の個数に関する接種培地数情報と、が関連付けられた接種培地数データを記憶しており、前記接種培地数データを参照して、読み取られた前記識別子が示す前記検体識別情報と関連付けられた前記接種培地数情報を、前記希釈部および前記接種培地調製部に送信する制御部と、をさらに備え、
    前記希釈部は、送信された前記接種培地数情報が示す前記接種培地の個数に対応した個数の前記検体溶液を作成するまで、前記検体原液を複数段階に希釈し、
    前記接種培地調製部は、送信された前記接種培地数情報が示す個数の前記接種培地を調製することを特徴とする請求項1に記載の食品用微生物検査システム。
  3. 前記制御部は、前記食品検体の種別である食品種別情報と、前記接種培地数情報と、が関連付けられた検体種別接種培地数データを記憶しており、
    前記接種培地数データは、前記制御部が、前記検体種別接種培地数データを参照して、取得した前記食品種別情報と関連付けられた前記接種培地数情報から作成したものであることを特徴とする請求項2に記載の食品用微生物検査システム。
  4. 前記接種培地調製部は、前記制御部から送信された前記接種培地数情報が示す個数の前記接種培地を調製する第一調製部と、前記接種培地数情報が示す個数より少ない前記接種培地を調製する第二調製部と、で構成されており、
    前記制御部は、前記接種培地数情報と、前記第二調製部で前記接種培地の調製に用いられる前記検体溶液に関する使用検体溶液情報と、が関連付けられた使用検体溶液データを記憶しており、前記使用検体溶液データを参照して、前記第一調製部に送信する前記接種培地数情報と関連付けられた前記使用検体溶液情報を、前記第二調製部に送信し、
    前記第二調製部は、送信された前記使用検体溶液情報に基づいた前記検体溶液を用いて、前記接種培地を調製することを特徴とする請求項2または3に記載の食品用微生物検査システム。
  5. 前記ラックには、複数の前記食品検体から調製された前記検体原液がそれぞれ収容された複数の前記検査容器が保持されており、
    前記制御部は、前記複数の食品検体それぞれの前記接種培地数情報を、前記希釈部に送信し、
    前記希釈部は、送信された前記接種培地数情報が前記複数の食品検体間で異なる場合に、最大の前記接種培地数情報が示す前記接種培地の個数に対応した個数の前記検体溶液を作成するまで、前記検体原液を複数段階に同時に希釈することを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の食品用微生物検査システム。
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