JP2014155168A - 画像合成装置及び画像合成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一致度算出部2により算出された複数の基準方向の一致度にしたがって、パラメータセット記憶部1により記憶されている複数の基準方向に対応するパラメータセットからパノラマ画像の生成に用いるパラメータセットを生成するパラメータセット生成部3を設け、パノラマ画像生成部4が、パラメータセット生成部3により生成されたパラメータセットを用いて、複数のカメラの画像を合成して、視線方向におけるパノラマ画像を生成する。
【選択図】図1
Description
また、パノラマ画像の生成処理は、通常のカメラでは撮影することができない画角の画像や、自由な視点からの画像を生成するための技術であり、運転操縦支援、監視、娯楽などの幅広い分野で用いられている。
図8の例では、航空機の機体の周囲に6個のカメラが取り付けられており、6個のカメラの画像を合成して、所望の方向(以下、「視線方向」と称する)のパノラマ画像を生成して表示機器に出力している。
なお、視線方向は、必ずしも誰かの視線の方向と一致する必要はない。例えば、搭乗者が見たい任意の方向でもよいし、固定方向であってもよい。もちろん、誰かの視線方向と一致するものであってもよい。
図9はパノラマ画像の生成処理を示す概念図である。
最も単純なアルゴリズムでは、カメラの撮像面から仮想投影面にカメラ画像を射影変換することで、一旦、全てのカメラ画像を合成し、その合成画像の一部を視線方向の平面に射影変換すれば、視線方向のパノラマ画像を得ることが可能である。
なお、レイトレーシング手法を用いれば、視線方向の画像だけを逆算して求めることができるため、より少ない演算量・メモリ容量で、視線方向のパノラマ画像を得ることが可能である。
従来のパノラマ画像の生成処理では、カメラ相対位置が、仮想投影面と実際のカメラの向きの関係にできる限り一致するように一意に設定され、視線方向が変化しても一定の値をとるようにしている。
例を挙げると、パノラマ画像の粗さ・明るさなどが均一でなかったり、パノラマ画像の一部で単一の物体が複数に見えたり、直線が曲がって見えたりする。
カメラ画像に対して歪み補正を行っても、この不自然さを完全に解消するのは困難である。
即ち、全てのカメラの画像全体に対して全く歪みがなく、補正結果の画角も、現実と完全に一致するような理想的な歪み補正を行わない限りは、例えば、A部分の継ぎを合わせるとB部分の継ぎ目がずれ、B部分の継ぎを合わせるとA部分の継ぎ目がずれるなどの現象が発生して、投影面上の複数の箇所で不自然な継ぎ目ができてしまうことがある。
特に、カメラの個数が多い場合や、撮影対象の周囲を4個のカメラで囲む場合などは、同時に位置合わせしなければならない継ぎ目が増えてしまうため、上記の現象が顕著に発生する。
また、フィードバック信号をカメラに出力する機構は、機械を介するフィードバックループであるため、常に視線方向が移動するリアルタイム性が高い機器への応用が困難である課題があった。
図1はこの発明の実施の形態1による画像合成装置を示す構成図である。
図1において、パラメータセット記憶部1は例えばRAMやハードディスクなどの記憶装置から構成されており、N台(Nは2以上の整数)のカメラにより投影される投影面の各位置に対する視点からの方向である基準方向毎に、当該基準方向における各カメラの投影面間の相対位置関係を示すパラメータセットを記憶している。なお、パラメータセット記憶部1はパラメータセット記憶手段を構成している。
パラメータセット生成部3は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、一致度算出部2により算出された複数の基準方向の一致度にしたがって、パラメータセット記憶部1により記憶されている複数の基準方向に対応するパラメータセットからパノラマ画像の生成に用いるパラメータセットを生成する処理を実施する。なお、パラメータセット生成部3はパラメータセット生成手段を構成している。
画像合成装置がコンピュータで構成されている場合、パラメータセット記憶部1をコンピュータのメモリ上に構成するとともに、一致度算出部2、パラメータセット生成部3及びパノラマ画像生成部4の処理内容を記述しているプログラムをコンピュータのメモリに格納し、当該コンピュータのCPUが当該メモリに格納されているプログラムを実行するようにすればよい。
図2はこの発明の実施の形態1による画像合成装置の処理内容(画像合成方法)を示すフローチャートである。
パラメータセット記憶部1には、予め、外部から複数のパラメータセットが設定される。
パラメータセットは、N台(Nは2以上の整数)のカメラにより投影される投影面の各位置に対する視点からの方向である基準方向毎に、当該基準方向における各カメラの投影面間の相対位置関係(投影面に対するN台のカメラの相対位置・角度など)を示すものである。
即ち、パラメータセットは、N台のカメラの画像を合成してパノラマ画像を生成する際、そのパノラマ画像の視線方向が、ある基準方向と一致するとき、N台のカメラの画像をどのように重ね合せれば、好適なパノラマ画像が得られるかを示すものである。
このため、パラメータセットの設定においては、各々の基準方向毎に、当該基準方向におけるN台のカメラの投影面間の相対位置関係を事前に調査して設定する。
ここでは、カメラの台数が3台、基準方向の数が4方向である例を示しているが、これは一例に過ぎない。したがって、カメラの台数は2台以上、基準方向の数は2方向以上であれば、どんな数でもよい。
パラメータセットの設定においては、基準方向周辺の継ぎ目が特に重要である。即ち、基準方向から外れている領域はあまり重要ではなく、基準方向周辺が自然に見え、かつ、見えるべき方向が見えるようにカメラ(1)〜(3)の位置・角度を設定する。
座標変換の演算量を低減する必要があれば、視線方向と同一の座標形式で与えられることが望ましいが、必ずしもその限りではない。座標形式については、各カメラの相対位置についても同様のことが言える。
複数の基準方向に対するパラメータセットがパラメータセット記憶部1に設定されたのち、視線方向が外部から与えられる。
視線方向は、どのような座標形式で与えられてもよいが、上述したように、演算量を低減する必要があれば、基準方向と同一の座標形式で与えられることが望ましいが、必ずしもその限りではない。
ここで、図4は4つの基準方向a〜dと視線方向の一例を示す説明図である。
図4の例では、視線方向が基準方向bの近辺を指しているため、視線方向は、4つの基準方向a〜dの中で、基準方向bと最も良く一致しており、次に良く一致しているのが基準方向cである。
なお、視線方向と基準方向の一致度は、視線方向のベクトルと基準方向のベクトルとの内積を算出することで求めることでできる。内積の値が大きいほど、一致度が高いことを表している。
各々の基準方向の間に規則性がない場合には、どの基準方向に対する視線方向の一致度が高くなるかの予想がつかないため、全ての基準方向に対して一致度の算出を行うしかないが、例えば、視線方向及び基準方向の座標形式として極座標を使用し、一定間隔毎に基準方向を設定しておけば、視線方向の極座標から近似値の大きい基準方向の候補を簡単に予測することが可能である。
この場合には、近似度の高い基準方向の候補の周囲の基準方向に対してだけ一致度の算出を行うことで、演算量を低減することが可能である。
以下、パノラマ画像の生成に用いるパラメータセットの生成処理を具体的に説明する。
基準方向a〜dに対応するパラメータセットa〜dの重み係数として、当該基準方向の一致度が高い程、大きな重み係数を設定する。
パラメータセット生成部3は、基準方向a〜dに対応するパラメータセットa〜dの重み係数a〜dを設定すると、その重み係数a〜dを用いて、基準方向a〜dに対応するパラメータセットa〜dの加重平均を算出し、加重平均後のパラメータセットをパノラマ画像の生成に用いるパラメータセットとして、パノラマ画像生成部4に出力する(ステップST3)。
図4の例では、基準方向b,cの一致度が高いので、パノラマ画像の生成に用いるパラメータセットは、基準方向b,cに対応するパラメータセットb,cが大きく反映されたパラメータセットになる。
図5は加重平均によるパラメータセットの生成例を示す説明図である。
例えば、基準方向b,c,dの一致度が閾値より高く、基準方向aの一致度が閾値より低い場合、基準方向b,c,dに対応するパラメータセットb,c,dの平均や加重平均を算出することになる。
これにより、一致度が低いパラメータセットが容易に除外され、一致度が低いパラメータセットが反映され難くなる利点が得られる。パラメータセットが少なく、基準方向によってカメラの相対位置が緩やかに変化する場合などに好適な重ね合せ結果が得られる。
まず、パラメータセット生成部3は、4つの基準方向a〜dの中から、一致度算出部2により算出された一致度が最も高い基準方向を選択する。
図4の例では、一致度が最も高い基準方向として、基準方向bが選択される。以下、基準方向bが選択されるものとして説明する。
パラメータセット生成部3は、一致度が最も高い基準方向bを選択すると、パラメータセット記憶部1により記憶されている基準方向a〜dに対応するパラメータセットの中から、一致度が最も高い基準方向bに対応するパラメータセットを読み出し、そのパラメータセットをパノラマ画像の生成に用いるパラメータセットとして、パノラマ画像生成部4に出力する。
各カメラの相対位置からカメラ画像を投影面に投影してパノラマ画像の合成を行うものであれば、どのようなアルゴリズムを利用してもよいが、以下、一例として、球面の投影面を用いるレイトレーシング法で、パノラマ画像を生成する場合の処理内容を簡単に説明する。
図6はレイトレーシング法による画素位置の算出処理を示す概念図である。
この座標は、視線方向、視点位置を示す情報、表示画面を示す情報、投影面を示す情報及び対象画素の位置から算出することが可能である。
次に、投影面上の交差座標から各カメラ位置に対して直線を引き、その直線とカメラ撮像面が交差する点の座標(図中、Cの座標)を算出する。
この座標は、カメラ相対位置結果と、カメラ撮像面を示す情報から算出することが可能である。
このように、レイトレーシング法を用いたパノラマ画像の合成処理では、視線(視点)とカメラ相対位置に基づいて、算出対象の画素位置から投影面上の画素位置や撮像面上の画素位置を逆算することで、表示するべき画素値が得られる。
また、基準方向の周囲の継ぎ目だけが自然に重なり合うようにパラメータセットの設定を行えばよいため、パラメータセットの設定が容易である。
上記実施の形態1では、一致度算出部2が、視線方向と複数の基準方向の一致度として、視線方向のベクトルと複数の基準方向のベクトルとの内積を算出するものを示したが、一致度算出部2が、視線方向のベクトルと複数の基準方向との外積のスカラ値を算出するようにしてもよい。
視線方向と基準方向の一致度は、ベクトル外積のスカラ値が小さいほど、一致度が高いことを表している。
基準方向a〜dに対応するパラメータセットa〜dの重み係数として、当該基準方向のベクトル外積のスカラ値が小さい程(当該基準方向の一致度が高い程)、大きな重み係数を設定する。
パラメータセット生成部3は、基準方向a〜dに対応するパラメータセットa〜dの重み係数a〜dを設定すると、上記実施の形態1と同様に、その重み係数a〜dを用いて、基準方向a〜dに対応するパラメータセットa〜dの加重平均を算出し、加重平均後のパラメータセットをパノラマ画像の生成に用いるパラメータセットとして、パノラマ画像生成部4に出力する。
また、4つの基準方向a〜dの中から、ベクトル外積のスカラ値が最も小さい基準方向(一致度が最も高い基準方向)を選択し、パラメータセット記憶部1から当該基準方向に対応するパラメータセットを読み出すようにしてもよい。
即ち、ベクトル外積のスカラ値を一致度として使用する場合、視線方向と基準方向の角度が90度以上の場合には、何らかの方法で、その基準方向に対応するパラメータセットを加重平均の対象から除外する必要がある。例えば、内積値を別途算出し、その内積値の正負によって判定してもよいし、角度を算出して判定するようにしてもよい。
よって、一致度に対する単純な閾値処理によって、加重平均の対象を制限することが可能である。
一致度で閾値設定した範囲の基準方向を参照することができるため、パラメータセットが多く、基準方向によってカメラの相対位置が激しく変化する場合などに好適な重ね合せ結果が得られる。
上記実施の形態1では、一致度算出部2が、視線方向と複数の基準方向の一致度として、視線方向のベクトルと複数の基準方向のベクトルとの内積を算出するものを示したが、一致度算出部2が、視線方向と複数の基準方向とのヨー値及びピッチ値の近似度を算出するようにしてもよい。
近似度を示す値としては、スカラ値同士の近似度を示す値であれば、どのような値を算出するようにしてもよいが、例えば、ヨー値、ピッチ値の差分絶対値や差分自乗値等を算出するようにしてもよい。また、ベクトル同士のなす角の余弦値を近似度として算出するようにしてもよい。
図7は一定間隔毎に基準方向を設定する場合の一例を示す説明図である。
図7の例では、ヨー値・ピッチ値45度おきに基準方向を設定している。
例えば、視線方向が、ヨー値0〜45度、ピッチ値90〜135度の範囲にあれば、最も一致度が高い基準方向に対応するパラメータセットの候補は、4つの範囲(ヨー値−ピッチ値が0度−90度、45度−90度、0度−135度、または、45度−135度)の中のいずれかに絞られる。
上記の周囲4パラメータセットに対してのみ一致度を算出するようにしてもよいし、もっと範囲を広げたパラメータセット、もしくは、範囲狭めた他の個数のパラメータセットを一致度の算出対象としてもよい。もちろん、全てのパラメータセットに対して、一致度を算出することもできる。
内積値や外積のスカラ値を用いる場合と比べて、加重平均の項数を大幅に削減することができるため、より小さい演算量で好適な重ね合せ結果を得ることができる。
Claims (7)
- 複数のカメラにより投影される投影面の各位置に対する視点からの方向である基準方向毎に、当該基準方向における各カメラの投影面間の相対位置関係を示すパラメータセットを記憶しているパラメータセット記憶手段と、
視線方向に対する複数の基準方向の一致度を算出する一致度算出手段と、
上記一致度算出手段により算出された複数の基準方向の一致度にしたがって、上記パラメータセット記憶手段により記憶されている複数の基準方向に対応するパラメータセットからパノラマ画像の生成に用いるパラメータセットを生成するパラメータセット生成手段と、
上記パラメータセット生成手段により生成されたパラメータセットを用いて、複数のカメラの画像を合成して、視線方向におけるパノラマ画像を生成するパノラマ画像生成手段と
を備えた画像合成装置。 - パラメータセット生成手段は、一致度算出手段により算出された複数の基準方向の一致度を重みとして、パラメータセット記憶手段により記憶されている複数の基準方向に対応するパラメータセットの加重平均を求め、加重平均後のパラメータセットをパノラマ画像の生成に用いるパラメータセットとして出力することを特徴とする請求項1記載の画像合成装置。
- パラメータセット生成手段は、パラメータセット記憶手段により記憶されている複数の基準方向に対応するパラメータセットの中から、一致度算出手段により算出された視線方向に対する一致度が最も高い基準方向に対応するパラメータセットを選択し、上記パラメータセットをパノラマ画像の生成に用いるパラメータセットとして出力することを特徴とする請求項1記載の画像合成装置。
- 一致度算出手段は、視線方向に対する複数の基準方向の一致度として、視線方向と複数の基準方向とのベクトル内積値を算出することを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の画像合成装置。
- 一致度算出手段は、視線方向に対する複数の基準方向の一致度として、視線方向と複数の基準方向とのベクトル外積のスカラ値を算出することを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の画像合成装置。
- 一致度算出手段は、視線方向に対する複数の基準方向の一致度として、視線方向と複数の基準方向とのヨー値及びピッチ値の近似度を算出することを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の画像合成装置。
- 予め、複数のカメラにより投影される投影面の各位置に対する視点からの方向である基準方向毎に、当該基準方向における各カメラの投影面間の相対位置関係を示すパラメータセットを記憶しており、
一致度算出手段が、視線方向に対する複数の基準方向の一致度を算出する一致度算出処理ステップと、
パラメータセット生成手段が、上記一致度算出処理ステップで算出された複数の基準方向の一致度にしたがって、予め記憶している複数の基準方向に対応するパラメータセットからパノラマ画像の生成に用いるパラメータセットを生成するパラメータセット生成処理ステップと、
パノラマ画像生成手段が、上記パラメータセット生成処理ステップで生成されたパラメータセットを用いて、複数のカメラの画像を合成して、視線方向におけるパノラマ画像を生成するパノラマ画像生成処理ステップと
を備えた画像合成方法。
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