JP2014154417A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料ガスの圧力を減圧する減圧弁の劣化に伴う異音の発生を抑制する。
【解決手段】この燃料電池システムの燃料ガス供給系には、燃料ガスタンクと燃料電池との間の燃料ガス供給流路に、減圧弁と、減圧弁で減圧された燃料ガスの燃料電池への供給流量を調整可能な遮断弁機構と、減圧弁と遮断弁機構との間で減圧された燃料ガスの圧力を測定する減圧ガス圧力センサーと、が設けられる。そして、燃料電池システムのコントローラーは、遮断弁機構を閉じた状態から、定められた長さの開弁時間が経過するまで遮断弁機構を開けた状態とし、遮断弁機構を開けた状態としてから定められた長さの待機時間経過後において、減圧ガス圧力センサーによって測定される燃料ガスの圧力に、定められた閾値以上の変動が生じた場合には、遮断弁機構を制御して変動が閾値以下となるように燃料電池への燃料ガスの供給流量を制限する。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
燃料電池システムでは、燃料ガスタンクに充填されている燃料ガスが燃料ガス供給流路を介して燃料電池に供給されるとともに、外気から取り込んだ酸化ガスとしての空気が酸化ガス供給流路を介して燃料電池に供給される。燃料ガスは、高圧状態で燃料ガスタンクに貯留されており、燃料ガスタンクから燃料電池に供給される際に減圧される。このため、燃料ガス供給流路には、燃料ガスの圧力(以下、「ガス圧」とも言う)を減圧させる減圧弁が設けられている。
特開2006−039626号公報 特表2007−303559号公報
ここで、減圧弁の動作は構成部品の劣化に伴って不安定となって調圧時におけるガス圧が振動的になり、振動的なガスの圧力変動に伴って異音が発生する場合がある。そこで、異音の発生を発生前あるいは異音の発生の初期段階で早期に検出(以下、単に「異音の発生を早期に検出」と言う)し、異音の発生を抑制する技術が望まれている。
なお、特許文献1には、減圧弁に相当する圧力調整器に生じる一定時間経過後の圧力振動に基づいて、圧力調節器の異常を判別し、判別結果を報知することが開示されている。しかしながら、特許文献1には、異常を検出して報知することしか記載がなく、異常を抑制することに関して何らの記載も示唆もなされていない。
また、特許文献2には、ガスタンクから燃料電池へ減圧弁によって減圧した水素(燃料ガスに相当)を供給する場合に、流量調整弁の開弁速度を制御して、ガス供給路に発生する圧力変動を抑制することが開示されている。しかしながら、特許文献2では、急激なガスの圧力変動、及び流量変動が発生する場合に減圧弁に発生する自励振動(異音)を抑制することが目的とされており、構成部品の劣化に伴って減圧弁の動作が不安定になって異音が発生することを抑制する点に関して何らの記載も示唆もなされていない。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、燃料電池システムが提供される。この燃料電池システムは、燃料ガスタンクの燃料ガスを燃料電池へ供給する燃料ガス供給系と;前記燃料ガス供給系の動作を制御するコントローラーと;を備える。前記燃料ガス供給系には、前記燃料ガスタンクと前記燃料電池との間の燃料ガス供給流路に、減圧弁と;前記減圧弁で減圧された燃料ガスの前記燃料電池への供給流量を調整可能な遮断弁機構と;前記減圧弁と前記遮断弁機構との間で前記減圧された燃料ガスの圧力を測定する減圧ガス圧力センサーと;が設けられる。前記コントローラーは、前記遮断弁機構を閉じた状態から、定められた長さの開弁時間が経過するまで前記遮断弁機構を開けた状態とし、前記遮断弁機構を開けた状態としてから定められた長さの待機時間経過後において、前記減圧ガス圧力センサーによって測定される前記燃料ガスの圧力に、定められた閾値以上の変動が生じた場合には、前記遮断弁機構を制御して前記変動が前記閾値以下となるように前記燃料電池への前記燃料ガスの供給流量を制限する。これによって異音が発生するような不安定な動作を抑制することが可能であり、減圧弁の劣化による異音の発生を抑制して燃料電池システムの動作を継続させることができる。
(2)上記形態の燃料電池システムにおいて、前記閾値以上の前記変動が生じたことを報知する報知手段を有することが好ましい。この形態の燃料電池システムによれば、燃料電池システムを利用しているユーザーに、減圧弁の異常を認識させることができ、早期の点検および部品の交換へと誘導することが可能である。
(3)上記形態の燃料電池システムにおいて、前記燃料ガス供給系の前記燃料ガス供給流路には、さらに、前記燃料ガスタンクと前記減圧弁との間で前記燃料ガスタンクからの燃料ガスの圧力を測定する高圧ガス圧力センサーが設けられており、前記遮断弁機構により決定される前記燃料ガスの供給流量を制限しない状態で、前記変動が閾値以下となる場合に、前記高圧ガス圧力センサーによって測定された圧力を、前記燃料ガスタンクへ前記燃料ガスを充填する際に許容される最大充填圧力とすることが好ましい。このようにすれば、燃料電池への燃料ガスの供給流量を制限せずに、減圧弁の劣化による異音の発生を抑制して燃料電池システムの動作を継続させることができる。
本発明は、燃料電池システムやガス供給システム等の種々の形態で実現することができる。
第1実施形態としての燃料電池システムの燃料ガス供給系の概略を示す説明図である。 減圧弁における異音発生時および異音非発生時の状態を比較して示す説明図である。 コントローラーによって実行される減圧弁検査および流量制限処理の手順を示すフローチャートである。 コントローラーによって実行される減圧弁検査および流量制限処理の具体例を示す説明図である。 第2実施形態としての燃料電池システムの燃料ガス供給系の概略を示す説明図である。 コントローラーによって実行される減圧弁検査および最大充填圧力制限の手順を示すフローチャートである。 コントローラーによって実行される減圧弁検査および最大充填圧力制限処理の具体例を示す説明図である。 第3実施形態としての燃料電池システムの燃料ガス供給系の概略を示す説明図である。 コントローラーによって実行される減圧弁検査流量制限および最大充填圧力制限処理の手順を示すフローチャートである。 コントローラーによって実行される減圧弁検査流量制限および最大充填圧力制限処理の具体例を示す説明図である。
A.第1実施形態:
図1は、第1実施形態としての燃料電池システムの燃料ガス供給系の概略を示す説明図である。燃料電池システム100では、燃料電池(FC)10に、燃料ガス供給系20によって燃料ガスタンク40の燃料ガスが供給されるとともに、不図示の酸化ガス供給系により酸化ガスが供給され、燃料電池10における燃料ガスおよび酸化ガスの電気化学反応により電力が生成される。燃料ガス供給系20および酸化ガス供給系の各動作はコントローラー30により制御される。なお、燃料電池システム100には、通常、上記ガス供給系およびコントローラーの他、ガス排気系、冷媒供給系、補機等の種々の構成要素が設けられ、それぞれコントローラーによって制御されるが、本発明の説明において必須の構成要素ではないため省略されている。
燃料ガス供給系20は、定められた充填圧力の範囲(例えば、10MPa〜70MPaの範囲)で燃料ガス(本例では、水素ガス)の充填が行われた燃料ガスタンク40と、燃料ガスタンク40のガス入出力部42に接続された流路であって、燃料ガスタンク40に貯留されている燃料ガスを燃料電池10に供給するガス供給流路50と、燃料ガスタンク40に燃料ガスを充填するガス充填流路60とを、を備えている。
ガス供給流路50には、燃料ガスタンク40からガス入出力部42を介して出力される高圧の燃料ガスの圧力(ガス圧)を、設定された低いガス圧(発電条件に応じて設定される)に減圧する減圧弁52と、減圧弁52からの燃料ガスの燃料電池10への供給および遮断を行う遮断弁54と、が設けられている。また、減圧弁52と遮断弁54との間には、減圧弁52から出力される燃料ガスのガス圧を検出する圧力センサー(本発明の「減圧ガス圧力センサー」に相当する)56が設けられている。なお、遮断弁54としては、弁の開閉機能と、流量調整弁のように流量を調整可能な機能と、を合わせ持つタイプの弁、すなわち、少なくとも複数の開度で開弁して流量調節できるタイプの弁を利用することが好ましい。本例では、遮断以外に、3段階の流量調整が可能である弁を用いるものとする。また、開閉弁と流量調整弁の独立した二つの弁を利用するようにしてもよい。遮断弁54が本発明の「燃料電池への供給流量を調整可能な遮断弁機構」に相当する。
ガス充填流路60には、ガス入出力部42とは反対側の端部に充填口62が設けられている。燃料ガスステーション(不図示)の充填ノズルが充填口62に接続されることにより、ガス充填流路60を介して燃料ガスステーションから燃料ガスタンク40への燃料ガスの充填が実行される。
コントローラー30は、CPU、ROM、RAM等を備えるコンピュータで構成される。コントローラー30は、ROMに記憶されている制御ブログラムをCPUが実行することにより、減圧弁52および遮断弁54の動作制御など、種々の処理や制御を実行する。特に、本実施形態の例では、コントローラー30は、後述するようにして、減圧弁の劣化に伴う異音発生を検出し、検出結果に基づいて遮断弁54の許容する開度を制御して燃料電池への許容する燃料ガスの流量を制御することにより、異音の発生を抑制する制御を行っている。
図2は、減圧弁における異音発生時および異音非発生時の状態を比較して示す説明図である。図2(A)は異音非発生時において圧力センサー56で検出される減圧弁52の調圧値の状態を示し、図2(B)は異音発生時において圧力センサー56で検出される減圧弁52の調圧値の状態を示している。
圧力センサー56によって検出される減圧弁52の調圧値が安定な状態で、遮断弁54を閉弁状態から一定時間だけ開弁状態とした後再び閉弁状態に戻した場合を考える。なお、この一定時間としては、例えば、遮断弁54に用いられる弁の応答特性により決まる整定時間tsよりも十分長い時間(以下、「遮断弁開時間」とも言う)topenに設定される。例えば、整定時間tsが10ms〜20msに対して遮断弁開時間topenは100ms程度に設定される。
減圧弁52に劣化等の異常がなく正常な状態であれば、図2(A)に示すように、圧力センサー56によって検出される減圧弁52の調圧値は、用いた弁の応答特性に応じた整定時間tsの間に安定な調圧値に収束する。これに対して、減圧弁52に劣化等の異常があって圧力変動による異音が発生する状態では、図2(B)に示すように、整定時間tsを超えても、圧力センサー56によって検出される減圧弁52の調圧値は終息せず振動する状態、いわゆる脈動の状態が発生する。発生した脈動の周波数が音の周波数帯域の場合異音となる。また、脈動の変動幅が大きいほど大きな異音となる。
従って、図2(B)に示すように、遮断弁54の開弁時から整定時間ts以上の一定時間(以下、「調圧値安定待機時間」とも言う)twの間待機した後の測定期間Tmにおいて、調圧値の変動幅Δpを測定し、この変動幅があらかじめ定めた閾値Δpmax以上となった場合には、脈動が発生して、異音が発生しているとみなすことができる。これにより、測定した調圧値の変動幅Δpに基づいて、減圧弁52の劣化を検出し、異音発生を検出することが可能である。なお、閾値Δpmaxとしては、脈動の変動幅Δpと感知される異音との関係をあらかじめ実験により求め、求めた実験結果に基づいて、異音発生初期の変動幅や、異音発生の変動幅から異音発生を防止するためのマージンを考慮して異音発生とみなす変動幅等が、設定される。また、調圧値安定待機時間twは整定時間ts以上に設定されればよく、測定期間Tmは(topen−tw)以下で十分な測定が可能な期間に設定される。例えば、topen=100[ms],ts=20[ms]で、tw=40[ms]とした場合、Tm=60[ms]に設定される。
以上のように、遮断弁54を一定時間(遮断弁開時間topen)開弁し、減圧弁52の調圧値の変動幅Δpを測定する検査を行えば、減圧弁52の劣化を検出し、異音発生状態あるいは異音発生とみなす状態(以下、単に「異音発生状態」とも言う)を検出することが可能である。
ところで、発明者は、減圧弁52の劣化に伴う異音は、遮断弁54から燃料電池10へ向けて供給する燃料ガスの流量が多い場合に発生しやすく、燃料ガスの流量を制限すれば、調圧値の脈動の変動幅を抑制することが可能となり、異音の発生を抑制することが可能であることを見出した。
そこで、本実施形態の燃料電池システム100のコントローラー30では、燃料電池システムの起動時や、停止時、運転中の待機時等のあらかじめ設定されたタイミングで、図2を用いて説明した減圧弁検査の実行が制御され、異音発生状態が検出された場合には遮断弁54の許容する開度を制限して燃料ガスの流量を制限することにより、異音発生を抑制する制御が行われる。
図3は、コントローラーによって実行される減圧弁検査および流量制限処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、上記したように、燃料電池システムの起動時や、停止時、運転中の待機時等のあらかじめ設定したタイミングで、コントローラー30によって行われる。
まず、現時点の設定開度(利用可能な開度のうち最大開度)で遮断弁54を開弁し(ステップS10)、調圧値安定待機時間twが経過するまで待機(ステップS20)した後、調圧値の変動幅Δpの測定を行う(ステップS30)。なお、遮断弁54が正常な場合には、設定開度は仕様上の最大開度に設定される。また、調圧値の変動幅Δpの測定は、遮断弁54が開弁されてから遮断弁開時間topenが経過して(ステップS40:YES)、閉弁する(ステップS50)までの間の測定期間Tmにおいて繰り返し実行される。この測定期間Tmは、上記したように、(topen―tw)以下の期間に設定される。Tm=(topen−tw)の場合には、調圧値安定待機時間tw経過時から遮断弁開時間topen経過時までの間測定が実行される。Tm<(topen−tw)の場合には、調圧値安定待機時間tw経過時から遮断弁開時間topen経過時までの間で任意に設定される。
減圧弁検査による変動幅の測定が終了後、得られた調圧値の変動幅Δpが閾値Δpmax以上であるか否か判断する(ステップS60)。このとき、Δp≧Δpmaxの場合には、減圧弁52は異音発生状態にあると判定されて、燃料ガスの流量が現流量よりも制限されるように、現設定開度よりも制限された開度に設定が変更される(ステップS70)。そして、開度の設定変更がなされた場合には、再び、ステップS10〜S50において、変更した設定開度での調圧値の変動幅Δpの測定が実行され、ステップS60において判定が行われる。すなわち、ステップS60において異音非発生と判定されるまで、遮断弁54の開度を制限する設定変更が繰り返される。これに対して、Δp<Δpmaxの場合には、減圧弁52は異音非発生の範囲内にあると判定されて、遮断弁54の設定開度がそのまま維持され、処理が終了する。
図4は、コントローラーによって実行される減圧弁検査および流量制限処理の具体例を示す説明図である。遮断弁54の開度は開度3(最大)、開度2(中)、開度1(最少)の3段階であるものとする。また、減圧弁52が劣化のない正常な状態(以下、「定常状態」とも言う)では、遮断弁54の設定開度は開度3とされ、遮断弁54は、発電動作状況に応じて開度3〜開度1のいずれかの開度に設定され、燃料ガスの供給が実行されるものとする。
図3に示した減圧弁検査および流量制限処理が実行された場合において、定常状態における設定開度である開度3においてΔp≧Δmaxとなって異音発生状態であった場合には、まず、遮断弁54の設定開度は開度2に制限される。そして、開度2でΔp<Δpmaxとなり異音非発生状態となった場合には、以降の運転において設定開度は開度2とされ、遮断弁54は、発電動作状況に応じて開度2および開度1のみの使用に制限される。これにより、異音発生を抑制しつつ燃料電池システムの運転動作を継続することができる。
なお、このように燃料ガスの流量が制限される理由は、減圧弁52の劣化による動作不良に起因して発生する異音を抑制するためであるので、減圧弁52が故障して燃料電池システムの動作が不可となる前に、早期に点検、さらには、部品の交換を行うことが望ましい。そこで、上記減圧弁検査によって定常時の遮断弁の設定開度に対してその制限が発生した場合には、上記したように、異音発生を抑制して燃料電池システムの運転動作を継続しつつ、警告灯等によりユーザーに報知を実施して、異音発生前あるいは異音発生初期段階での点検へ誘導することが好ましい。
減圧弁の劣化に伴う異音発生は、劣化が進むにつれて頻度が増加する。そこで、上記したように、燃料電池システムの起動時、停止指示、運転待機時等において減圧弁検査および流量制限処理を行うことにより、早期に減圧弁の劣化に伴う異音の発生を検出して、異音発生を抑制することが可能である。
また、上記実施形態における検査では、音を検出する機構(騒音計等)を用いることなく、減圧弁の出力の圧力変動を監視することにより異音発生状態を検出することが可能であるので、装置の低コスト化に有利である。
また、上記実施形態における異音抑制は、減圧弁から燃料電池へ流れる燃料ガスの流量を遮断弁の開度によって制限することのみで対応可能であるため、燃料ガスの流量に制限は加わるものの、燃料電池システムの運転を継続することが可能である。
なお、上記実施形態の燃料電池システム100では、遮断弁54が3段階の流量調整が可能であるとして説明したが、これに限定されるものではなく、2段あるいは4段以上の複数段階の流量調整が可能な弁であってもよい。
また、上記実施形態の燃料電池システム100では、遮断弁54は、複数段階の流量調整が可能な弁であるとして説明したが、インジェクタのような開状態と閉状態の切り替えのみが可能な単純な遮断弁を用い、複数の遮断弁を並列に配置した構造としてもよい。なお、この場合、図3に示した遮断弁の開度を開状態とした遮断弁の数(以下、「開数」とも言う)とすればよい。
B.第2実施形態:
図5は、第2実施形態としての燃料電池システムの燃料ガス供給系の概略を示す説明図である。本実施形態の燃料電池システム100Bは、第1実施形態の燃料電池システム100(図1)に対して、コントローラー30がコントローラー30Bに置き換えられている点が異なっている。また、燃料ガス充填時に燃料ガスステーション70と無線通信を行う通信部64およびガス入出力部42と減圧弁52との間に圧力センサー58が設けられている点が、第1実施形態の燃料電池システム100とは異なっている。さらにまた、第1実施形態の燃料電池システム100では、コントローラー30による減圧弁検査および流量制限処理によって異音抑制が行われるのに対して、本実施形態の燃料電池システム100Bでは、後述するように、コントローラー30Bによる減圧弁検査および最大充填圧力制限処理によって異音抑制が行われる点が異なっている。
なお、燃料ガスステーション70には、充填口62に接続して燃料ガスを充填するための充填ノズル72が充填ホースの先端に設けられており、また、通信部64と無線通信を行う通信部74が設けられている。通信部64と通信部74との間は、有線通信としてもよい。有線通信の場合には、充填口62に接続される充填ノズル72と燃料ガスステーション70との間の充填ホースに付随して設けられた配線、および、充填ノズル72と充填口62のそれぞれに付随して設けられたコネクタ(不図示)を介して接続される。
発明者は、減圧弁52の劣化に伴う異音発生は、第1実施形態で説明した遮断弁54から燃料電池10へ向けて供給する燃料ガスの流量が多い場合以外に、燃料ガスタンク40内のガス圧(以下、「タンク圧」とも言う)が高く、減圧弁52による減圧量が大きい場合に発生しやすく、燃料ガスタンク40内のガス圧を制限すれば、調圧値の脈動の変動幅を抑制することが可能となり、異音の発生を抑制することが可能であることを見出した。
そこで、本実施形態の燃料電池システム100Bのコントローラー30Bでは、以下で説明するように、あらかじめ定めた燃料ガスタンク40内のガス圧ごとに、燃料電池システムの起動時や、停止時、運転中の待機時等のあらかじめ設定されたタイミングで、図2を用いて説明した減圧弁検査の実行が制御され、異音発生状態が検出された場合には、充填を許容する最大のガス圧(最大充填圧力)を制限する。そして、燃料ガスステーション70から燃料ガスを充填する際において、通信部64を介して燃料ガスステーション70に制限された最大充填圧力の設定が行われ、充填可能な燃料ガスの圧力が設定された最大充填圧力以下に制限される。
図6は、コントローラーによって実行される減圧弁検査および最大充填圧力制限の手順を示すフローチャートである。この処理は、上記したように、燃料ガスタンク40内のガス圧(タンク圧)としてあらかじめ定めたガス圧ごとに、燃料電池システムの起動時や、停止時、運転中の待機時等のあらかじめ設定したタイミングで、コントローラー30Bによって行われる。なお、燃料ガスタンク40内のガス圧は、圧力センサー(本発明の「高圧ガス圧力センサー」に相当する)58により燃料ガスタンク40からガス入出力部42を介して出力されるガス圧を測定することにより求められる。
ステップS10B〜ステップS50Bで実行される減圧弁検査における調圧値の変動幅の測定は、図3に示した第1実施形態における減圧弁検査(ステップS10〜ステップS50)における調圧値の変動幅の測定と同じであるので、説明を省略する。
調圧値の変動幅の測定が終了後、得られた調圧値の変動幅Δpが閾値Δpmax以上であるか否か判断し(ステップS60B)、Δp<Δpmaxの場合には、減圧弁52は異音非発生の範囲内にあると判定されて、最大充填圧力の設定はそのまま維持され、処理が終了する。これに対して、Δp≧Δpmaxの場合には、減圧弁52は異音発生状態にある判定されて、次回燃料ガスを充填する際に許容する充填圧力が制限されるように、現在設定されている圧力よりも低く制限された圧力に最大充填圧力の設定が変更され((ステップS70B)、処理が終了する。
そして、次回燃料ガスの充填時には、設定された最大充填圧力が燃料ガスステーション70に通知され、燃料ガスの充填圧力が最大充填圧力以下に制限される。ただし、最大充填圧力以下の範囲内であれば、任意の燃料ガスの圧力まで燃料ガスを充填することができる。なお、燃料ガスタンク40に貯留されている燃料ガスの圧力が設定された最大充填圧力以上である場合には、燃料ガスの充填を実行しようとしても、その旨が燃料ガスステーション70に通信部64を介して通知され、燃料ガスの充填が禁止される。
なお、次回燃料ガスの充填が実行されるまでの間に、燃料ガスタンク40に貯留されている燃料ガスが順次消費されて、燃料ガスタンク40内のガス圧(タンク圧)が低下していく。そこで、上記のようにあらかじめ定められた各段階のガス圧ごとに、上記したタイミングで図6に示した減圧弁検査および最大充填圧力制限の処理を実行することにより、異音発生を抑制することが可能な最大充填圧力が繰り返し求められる。この結果、次回燃料ガスの充填時には、最終的に設定された最大充填圧力が燃料ガスステーション70に通知され、燃料ガスの充填圧力が、設定された最大充填圧力以下に制限される。
図7は、コントローラーによって実行される減圧弁検査および最大充填圧力制限処理の具体例を示す説明図である。あらかじめ定められた格段階のガス圧、すなわち、最大充填圧力の複数段階の設定値は、70MPa,60MPa,50MPa,40MPa,30MPa,20MPa,10MPaの7段階であるものとする。また、定常状態における最大充填圧力の設定値は、最大の70MPaに設定されているものとする。
燃料ガスタンク40内のガス圧(タンク圧)が最大圧力の70MPaにおいて、図6に示した減圧弁検査および最大充填圧力制限処理が実行され、図7に示すように異音発生状態であった場合には、最大充填圧力は一段下の60MPaに制限されるとともに、タンク圧が60MPaになるまでは燃料ガスの充填は禁止される。
次に、タンク圧が60MPaまで減少した際に、再び、減圧弁検査および最大充填圧力制限処理が実行され、図7に示すように、まだ異音発生状態であった場合には、最大充填圧力はさらに一段下の50MPaに制限されるとともに、タンク圧が50MPaになるまでは燃料ガスの充填は禁止される。
そして、タンク圧が50MPaまで減少した際に、再び、減圧弁検査および最大充填圧力制限処理が実行され、図7に示すように異音非発生状態であった場合には、最大充填圧力の制限は50MPaに維持されるとともに、最大充填圧力50MPa以下での燃料ガスの充填が許可される。以下、タンク圧40MPa〜10MPaにおいても同様である。これにより、タンク圧が50MPa以下においては、最大充填圧力50MPa以下での燃料ガスの充填が許可される。
以上のように、次回の燃料ガスの充填時において、異音発生を抑制することが可能な最大充填圧力50MPa以下に燃料ガスの充填量が制限されるので、その後も異音発生を抑制しつつ燃料電池システムの運転を継続することができる。
なお、このように、燃料ガスの充填圧力が制限される理由は、減圧弁52の劣化による動作不良に起因して発生する異音を抑制するためであるので、減圧弁52が故障して燃料電池システムの動作が不可となる前に、早期に点検、さらには、部品の交換を行うことが望ましい。そこで、第1実施形態の場合と同様に、上記減圧弁検査によって定常時の最大充填圧力の設定値に対してその制限が発生した場合には、燃料ガスの充填圧力を制限することにより異音発生を抑制して燃料電池システムの運転動作を継続しつつ、警告灯等によりユーザーに報知を実施して、異音発生前あるいは異音発生初期段階での点検へ誘導することが好ましい。
減圧弁の劣化に伴う異音発生は、劣化が進むにつれて頻度が増加する。そこで、上記したように、燃料電池システムの起動時、停止指示、運転待機時等において減圧弁検査および最大充填圧力制限処理を行うことにより、早期に減圧弁の劣化に伴う異音の発生を検出して、異音発生を抑制することが可能である。
また、上記実施形態における検査では、音を検出する機構(騒音計等)を用いることなく、減圧弁の出力の圧力変動を監視することにより異音発生状態を検出することが可能であるので、装置の低コスト化に有利である。
また、上記実施形態では、次回燃料ガスの充填時まで、あるいは、燃料ガスタンクのタンク圧が異音抑制可能な圧力以下に低下するまで、異音抑制はなされない。しかしながら、タンク圧が低下して異音の発生が抑制された後は、次回の燃料ガス充填時において、充填圧力を制限することにより、異音の発生を抑制することが可能である。これにより、異音の発生を抑制しつつ燃料電池システムの運転を継続することが可能である。
C.第3実施形態:
図8は、第3実施形態としての燃料電池システムの燃料ガス供給系の概略を示す説明図である。本実施形態の燃料電池システム100Cは、第1実施形態の燃料電池システム100(図1)に対して、1つの遮断弁54が複数の遮断弁54a〜54cに置き換えられている点が異なっている。ただし、複数の遮断弁54a〜54cは、遮断弁54とは異なり、インジェクタのような開状態と閉状態の切り替えのみが可能な単純な開閉弁であり、開状態の弁の数によって燃料ガスの流量を調整するものである。なお、複数の遮断弁54a〜54cが本発明の「燃料電池への供給流量を調整可能な遮断弁機構」に相当する。また、燃料電池システム100Cは、第2実施形態の燃料電池システム100B(図5)と同様に、燃料ガス充填時に燃料ガスステーション70と無線通信を行う通信部64およびガス入出力部42と減圧弁52との間に圧力センサー58が設けられている点が、第1実施形態の燃料電池システム100とは異なっている。さらにまた、燃料電池システム100Cは、第2実施形態の燃料電池システム100Bと同様に、第1実施形態の燃料電池システム100に対して、コントローラー30がコントローラー30Cに置き換えられているが異なっている。そして、第1実施形態の燃料電池システム100では、コントローラー30による減圧弁検査および流量制限処理によって異音抑制が行われ、第2実施形態の燃料電池システム100Bでは、コントローラー30Bによる減圧弁検査および最大充填圧力制限によって異音抑制が行われるのに対して、本実施形態の燃料電池システム100Cでは、後述するよう、コントローラー30Cによる減圧弁検査、流量制限処理および最大充填圧力制限処理によって異音抑制が行われる点が異なっている。
燃料ガスの流量を制限することは発電状態に応じた燃料ガスの流量の調整範囲に制限を加えることにつながるため、可能な限り流量制限を行わない方が好ましい。そこで、本実施形態の燃料電池システム100Cのでは、以下で説明するように、あらかじめ定められた燃料ガスタンク40内のガス圧ごとに、燃料電池システムの起動時や、停止時、運転中の待機時等のあらかじめ設定されたタイミングで、減圧弁検査が実行され、異音発生状態が検出された場合には、充填を許容する最大のガス圧(最大充填圧力)を制限するとともに、複数の遮断弁54a〜54cのうち許容する開状態(以下、「開弁」とも言う)を許容する弁の数を制限して燃料ガスの流量を制限することにより、異音発生を抑制する制御が行われる。
図9は、コントローラーによって実行される減圧弁検査、流量制限および最大充填圧力制限処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、第2実施形態でも説明したように、燃料ガスタンク40内のガス圧(タンク圧)としてあらかじめ定められたガス圧ごとに、燃料電池システムの起動時や、停止時、運転中の待機時等のあらかじめ設定したタイミングで、コントローラー30Cによって行われる。
あらかじめ定められたガス圧で処理を開始すると、複数の遮断弁54a〜54cのうちの開弁を許容する数(以下、「遮断弁開数」とも言う)として現在設定されている数に関係なく、遮断弁開数を最大に設定する(ステップS5C)。本例では、開数は「3」に設定される。そして、図3に示した第1実施形態における減圧弁検査における調圧値の変動幅の測定(ステップS10〜ステップS50)と同様に、減圧弁検査(ステップS10C〜ステップS50C)における調圧値の変動幅の測定が実行される。
そして、調圧値の変動幅の測定が終了後、得られた調圧値の変動幅Δpが閾値Δpmax以上であるか否か判断する(ステップS60C)。このとき、Δp≧Δpmaxの場合には、減圧弁52は異音発生状態にあると判定されて、燃料ガスの流量が現流量よりも制限されるように、現設定開数よりも制限された開数に遮断弁開数の設定が変更される(ステップS70C)そして、開数の設定変更がなされた場合には、再び、ステップS10C〜S50Cにおいて、変更した設定開数での調圧値の変動幅Δpの測定が実行され、ステップS60Cにおいて判定が行われる。すなわち、ステップS60Cにおいて異音非発生と判定されるまで、遮断弁開数を制限する設定変更が繰り返される。これに対して、Δp<Δpmaxの場合には、減圧弁52は異音非発生の範囲内にあると判定され、さらに、遮断弁開数が最初に設定された最大開数から制限されるように変更されているか否か判断し(ステップS80C)、設定が最大回数から変更されていない場合には、そのまま、その時点で設定されている最大開数の遮断弁開数を維持するとともに、その時点で設定されている最大充填圧力を維持したまま、処理が終了する。なお、定常状態における最大充填圧力は、第2実施形態で説明したように、あらかじめ定められた燃料ガスタンク40内のガス圧のうち、最大の圧力に設定される。
以上のように制御が実行されることにより、遮断弁開数を最大状態としたまま異音発生を抑制することが可能な燃料ガスの最大充填圧力を求めることができるので、次回燃料ガスの充填時には、設定された最大充填圧力が燃料ガスステーション70に通知され、燃料ガスの充填圧力が最大充填圧力以下に制限され、遮断弁開数を最大状態として運転を継続することができる。なお、設定された最大充填圧力以下であれば、任意の燃料ガスの圧力まで燃料ガスを充填することができる。
ここで、最大充填圧力が制限される場合において、燃料ガスタンク40内のガス圧が制限された最大充填圧力以下になるまでは、遮断弁の開数を最大状態としたままでは、第2実施形態の場合と同様に、異音発生を抑制することはできない。そこで、本実施形態では、遮断弁開数が制限されることにより、燃料ガスの流量が、異音発生を抑制することが可能な流量となるように制限されるとともに、燃料ガスの充填が禁止される。
図10は、コントローラーによって実行される減圧弁検査、流量制限および最大充填圧力制限処理の具体例を示す説明図である。あらかじめ定められた格段階のガス圧、すなわち、最大充填圧力の複数段階の設定値は、70MPa,60MPa,50MPa,40MPa,30MPa,20MPa,10MPaの7段階であるものとする。また、定常状態における最大充填圧力の設定値は、最大の70MPaに設定されているものとする。
燃料ガスタンク40内のガス圧(タンク圧)が最大圧力の70MPaにおいて、図9に示した減圧弁検査、流量制限および最大充填圧力制限処理が実行され、図10に示すように遮断弁開数が最大数「3」で異音発生状態であった場合には、最大充填圧力は一段下の60MPaに制限されるとともに、タンク圧が60MPaになるまでは燃料ガスの充填は禁止される。また、遮断弁開数が「2」でも異音発生状態であり、遮断弁開数が「1」で異音非発生状態となった場合には、1つの遮断弁、例えば、遮断弁54aのみの使用が許可される。1つの遮断弁の開閉のみによって、異音発生を抑制しつつ燃料電池システムの運転動作を継続することができる。
次に、タンク圧が60MPaまで減少した際に、再び、減圧弁検査、流量制限および最大充填圧力制限処理が実行され、図10に示すように、遮断弁開数が最大数「3」で異音発生状態であった場合には、最大充填圧力はさらに一段下の50MPaに制限されるとともに、タンク圧が50MPaになるまでは燃料ガスの充填は禁止される。そして、遮断弁開数が「2」で異音非発生状態となった場合には、2つの遮断弁、例えば、遮断弁54a,54bのみの使用が許可される。発電動作状況に応じて2つの遮断弁の開閉が制御されることにより、異音発生を抑制しつつ燃料電池システムの運転動作を継続することができる。
そして、タンク圧が50MPaまで減少した際に、再び、減圧弁検査、流量制限および最大充填圧力制限処理が実行され、図7に示すように遮断弁開数が最大数「3」で異音非発生状態であった場合には、最大充填圧力の制限は先に設定した50MPaに維持されるとともに、最大充填圧力50MPaまでの燃料ガスの充填が許可される。また以下、タンク圧40MPa〜10MPaにおいても同様である。これにより、タンク圧が50MPa以下においては、最大充填圧力50MPaで燃料ガスの充填が許可される。この場合、次回の燃料ガスの充填時において、異音発生を抑制することが可能な最大充填圧力50MPa以下に燃料ガスの充填量が制限されるので、その後において、遮断弁開数を制限することなく、異音発生を抑制しつつ燃料電池システムの運転を継続することができる。
なお、このように、燃料ガスの流量および充填圧力が制限される理由は、減圧弁52の劣化による動作不良に起因して発生する異音を抑制するためであるので、減圧弁52が故障して燃料電池システムの動作が不可となる前に、早期に点検、さらには、部品の交換を行うことが望ましい。そこで、第1,第2実施形態の場合と同様に、上記減圧弁検査によって定常時の最大充填圧力の設定値に対してその制限が発生した場合には、燃料ガスの充填圧力を制限することにより異音発生を抑制して燃料電池システムの運転動作を継続しつつ、警告灯等によりユーザーに報知を実施して、異音発生前あるいは異音発生初期段階での点検へ誘導することが好ましい。
減圧弁の劣化に伴う異音発生は、劣化が進むにつれて頻度が増加する。そこで、上記したように、燃料電池システムの起動時、停止指示、運転待機時等において減圧弁検査、流量制限および最大充填圧力制限処理を行うことにより、早期に減圧弁の劣化に伴う異音の発生を検出して、異音の発生を抑制することが可能である。
また、上記実施形態における検査では、音を検出する機構(騒音計等)を用いることなく、減圧弁の出力の圧力変動を監視することにより異音発生状態を検出することが可能であるので、装置の低コスト化に有利である。
また、上記実施形態では、燃料ガスタンクのタンク圧が異音抑制可能な圧力以上である場合には、燃料ガスの流量を制限することにより異音の発生が抑制され、タンク圧が異音抑制可能な圧力以下に低下した後は燃料ガスの流量を制限することなく異音の発生が抑制される。また、次回燃料充填時において燃料ガスの充填圧力を制限することにより、燃料ガスの流量を制限することなく異音の発生を抑制することが可能である。これにより、異音の発生を抑制しつつ燃料電池システムの運転を継続することが可能である。
なお、本実施形態の燃料電池システム100Cにおいては、3つの遮断弁54a〜54cを用いて3段階の開数で燃料ガスの流量が調整可能な場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、2つ、あるいは、4つ以上の複数の遮断弁を用いて複数段階の開数で燃料ガスの流量が調整可能としてもよい。
また、本実施形態の燃料電池システム100Cにおいては、複数の遮断弁を並列に配置した構造を前提としが、第1,第2実施形態と同様に、流量調整弁のような弁の開いている状態が複数の異なった状態に設定可能な1つの遮断弁を用いても良い。この場合、図9に示した遮断弁の開数を遮断弁の開度とすればよい。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…燃料電池
20…燃料ガス供給系
30…コントローラー
30B…コントローラー
30C…コントローラー
40…燃料ガスタンク
42…ガス入出力部
50…ガス供給流路
52…減圧弁
54…遮断弁
54a〜54c…遮断弁
56…圧力センサー
58…圧力センサー
60…ガス充填流路
62…充填口
64…通信部
70…燃料ガスステーション
72…充填ノズル
74…通信部
100…燃料電池システム
100B…燃料電池システム
100C…燃料電池システム

Claims (1)

  1. 燃料電池システムであって、
    燃料ガスタンクの燃料ガスを燃料電池へ供給する燃料ガス供給系と、
    前記燃料ガス供給系の動作を制御するコントローラーと、
    を備え、
    前記燃料ガス供給系には、前記燃料ガスタンクと前記燃料電池との間の燃料ガス供給流路に、減圧弁と、前記減圧弁で減圧された燃料ガスの前記燃料電池への供給流量を調整可能な遮断弁機構と、前記減圧弁と前記遮断弁機構との間で前記減圧された燃料ガスの圧力を測定する減圧ガス圧力センサーと、が設けられ、
    前記コントローラーは、前記遮断弁機構を閉じた状態から、定められた長さの開弁時間が経過するまで前記遮断弁機構を開けた状態とし、前記遮断弁機構を開けた状態としてから定められた長さの待機時間経過後において、前記減圧ガス圧力センサーによって測定される前記燃料ガスの圧力に、定められた閾値以上の変動が生じた場合には、前記遮断弁機構を制御して前記変動が前記閾値以下となるように前記燃料電池への前記燃料ガスの供給流量を制限する
    ことを特徴とする燃料電池システム。
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