JP2014152748A - スクロール圧縮機 - Google Patents

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Yusuke Imai
悠介 今井
Sadayuki Yamada
定幸 山田
Yuji Ogata
雄司 尾形
Hidenobu Shintaku
秀信 新宅
Atsushi Sakuta
作田  淳
Takashi Morimoto
敬 森本
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Abstract

【課題】渦巻きラップの壁厚が薄いところでは、ラップ先端で仕切られる内外の圧縮室のシール性が低下し、冷媒の漏れが増加することで性能の低下を引き起こす課題を有していた。
【解決手段】密閉容器内に圧縮機構部とモータ部を収納し、圧縮機構部は、鏡板から渦巻状のラップが立ち上がる固定スクロールと、鏡板から渦巻状のラップが立ち上がり、固定スクロールと噛み合わせて複数の圧縮室を形成する旋回スクロールと、旋回スクロールに回転力を伝達するシャフトと、シャフトを支持するメインフレームと、旋回スクロールの姿勢を規制する自転拘束機構から構成されるスクロール圧縮機であって、渦巻きラップの壁厚が、巻き始めから巻き終わりにかけて段階的もしくは連続的に変化し、渦巻きラップ先端部にチップシールを装着する。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷媒を吸入した後、圧縮して吐出するスクロール圧縮機に関するものである。
従来、スクロール圧縮機の軽量化、小型化を図る方法として、インボリュート曲線上の伸開角位置から伸開線の方向へ伸開角の増大に応じて減じた位置の曲線を旋回スクロール及び固定スクロールの外壁曲線とし、この外壁曲線上の伸開角位置における法線方向へ旋回スクロールの公転半径分だけこの伸開角位置を移動すると共に、この移動伸開角の曲線をインボリュート曲線の基礎円の中心点の点対称位置に移した点対称曲線を両スクロールの内壁曲線とすることが行われてきた。すなわち、渦巻きの壁厚が、伸開角が増大するにつれて薄くなっていく(例えば、特許文献1参照)。
特開平4−124483号公報
しかしながら、特許文献1に示すような従来の構成では、渦巻きラップの壁厚が薄いところでは、ラップ先端で仕切られる内外の圧縮室のシール性が低下し、冷媒の漏れが増加することで性能の低下を引き起こす課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、冷媒の漏れを抑制することで、高効率なスクロール圧縮機を提供することにある。
本発明のスクロール圧縮機は、密閉容器内に圧縮機構部とモータ部を収納し、圧縮機構部は、鏡板から渦巻状のラップが立ち上がる固定スクロールと、鏡板から渦巻状のラップが立ち上がり、固定スクロールと噛み合わせて複数の圧縮室を形成する旋回スクロールと、旋回スクロールに回転力を伝達するシャフトと、シャフトを支持するメインフレームと、旋回スクロールの姿勢を規制する自転拘束機構から構成されるスクロール圧縮機であって、渦巻きラップの壁厚が、巻き始めから巻き終わりにかけて段階的もしくは連続的に変化し、渦巻きラップ先端部にチップシールを装着したものである。これによって、高効率なスクロール圧縮機を提供できる。
本発明のスクロール圧縮機は、チップシールによりラップ先端で仕切られる内外の圧縮室のシール性を向上することができる結果、冷媒の漏れを抑制でき、高効率な圧縮機を実現することができる。
本発明の実施の形態1における圧縮機の縦断面図 本発明の実施の形態1における圧縮機のチップシールが装着された固定スクロールと旋回スクロールの断面図 (a)本発明の実施の形態1における圧縮機の渦巻きラップの壁厚が厚い箇所の縦断面図(b)本発明の実施の形態1における圧縮機の渦巻きラップの壁厚が薄い箇所の縦断面図 本発明の実施の形態1における圧縮機の渦巻きラップの縦断面図 本発明の実施の形態1における圧縮機のチップシールが装着された渦巻きラップの正面図 (a)本発明の実施の形態1における圧縮機の対称型スクロールの渦巻きラップの断面図(b)本発明の実施の形態1における圧縮機の非対称型スクロールの渦巻きラップの断面図 本発明の実施の形態1における圧縮機の旋回スクロールと固定スクロールの渦巻きラップ部分の縦断面図 本発明の実施の形態1における圧縮機で、内側の土手部を狭くした旋回スクロールと固定スクロールの渦巻きラップ部分の縦断面図 本発明の実施の形態1における圧縮機で、内側の土手部を狭くした旋回スクロールと外側の土手部を狭くした固定スクロールの渦巻きラップ部分の縦断面図
第1の発明は、密閉容器内に圧縮機構部とモータ部を収納し、圧縮機構部は、鏡板から渦巻状のラップが立ち上がる固定スクロールと、鏡板から渦巻状のラップが立ち上がり、固定スクロールと噛み合わせて複数の圧縮室を形成する旋回スクロールと、前記旋回スクロールに回転力を伝達するシャフトと、シャフトを支持するメインフレームと、旋回スクロールの姿勢を規制する自転拘束機構から構成されるスクロール圧縮機であって、渦巻きラップの壁厚が、巻き始めから巻き終わりにかけて段階的もしくは連続的に変化し、渦巻きラップ先端部にチップシールを装着したものである。この構成によれば、チップシールによりラップ先端で仕切られる内外の圧縮室のシール性を向上することができ、冷媒の漏れを抑制できる。
第2の発明は、特に、第1の発明において、巻きラップの壁厚が、巻き始めから巻き終わりにかけて、段階的もしくは連続的に薄くするものである。この構成によれば、ラップの両側に形成される圧縮室の圧力差が大きい中心部は、壁厚を厚くすることで必要な強度を確保し、圧力差の小さい外周部では壁厚を薄くする。外周部の壁厚を薄くすることで、小型化、軽量化をすることできる。また同一径においては、渦巻きの巻き数を増やすことができるため、その分、ラップ高さを低くすることでき、ラップの強度を高めることができる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明において、チップシールの幅を巻始め部から巻終わり部まで一定にするものである。この構成によれば、チップシールの溝の加工精度が高まり、溝形状が安定し、冷媒の漏れをさらに抑制することができる。
第4の発明は、特に、第1〜3のいずれか1つの発明において、旋回スクロールの渦巻きラップの外壁巻き終わり端近くまで、固定スクロールの渦巻きラップの内壁を形成し、圧縮機構部が噛みあって形成される2つの圧縮室の閉じ込み容積が異なるものである。2つの圧縮室の閉じ込み容積が異なる非対称型では、形成される全ての圧縮室間に差圧が生じるため、圧縮室間での冷媒の漏れが増加する。そこで、チップシールを装着することでラップ先端を経由する冷媒の漏れを抑制することができ、非対称型を採用することで得られる容積拡大、容積比の増大の効果を十分に発揮することができる。
第5の発明は、特に、第1〜4のいずれか1つの発明において、渦巻きラップの中心線とチップシールの中心線とを一致させるものである。この構成によれば、チップシールが相手側のスクロールの鏡板と摺動している際、チップシール両側に隙間が形成されるが、内壁側の隙間と外壁側の隙間を同じにすることができ、冷媒の漏れを抑制することができる。
第6の発明は、特に、第1〜4のいずれか1つの発明において旋回スクロールのラップ先端部で、チップシールが装着される溝の両側に形成される土手部が、外壁側の土手部より内壁側の土手部の方が狭く形成されたものである。この構成によれば、第2の圧縮室の閉じ込み時の隙間を狭め、冷媒の漏れを抑制できる。
第7の発明は、特に、第1〜4、6のいずれか1つの発明において固定スクロールのラップ先端部で、チップシールが装着される溝の両側に形成される土手部が、外壁側の土手部より内壁側の土手部の方が狭く形成されたものである。この構成によれば、第2の圧縮室の閉じ込み時の隙間をより狭め、冷媒の漏れをさらに抑制できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における圧縮機の縦断面図を示すものである。
図1に示すように、本実施の形態1による圧縮機は、密閉容器1内に、冷媒ガスを圧縮する圧縮機構部4と、圧縮機構部4を駆動するモータ部5とを備えている。密閉容器1内は、仕切板6によって上部が高圧室2、下部が低圧室3に仕切られている。そして、低圧室3には圧縮機構部4とモータ部5とオイル9aを貯留するオイル溜まり部9を配置している。
密閉容器1には、吸入管7と吐出管8が溶接によって固定されている。吸入管7と吐出管8は密閉容器1の外部に通じ、冷凍サイクルを構成する部材と接続されている。吸入管7は密閉容器1の外部から冷媒を導入し、吐出管8は高圧室2から密閉容器1の外部に高温・高圧の冷媒を導出する。
メインフレーム12は、密閉容器1内に溶接や焼き嵌めなどで固定され、シャフト13を軸支している。このメインフレーム12には、固定スクロール10がボルト止めされている。旋回スクロール11は、メインフレーム12と固定スクロール10で挟み込まれている。メインフレーム12と旋回スクロール11との間には、旋回スクロール11の自転運動を規制する自転拘束機構15が設けられている。メインフレーム12、固定スクロール10、旋回スクロール11、及び自転拘束機構15は、スクロール式の圧縮機構部4を構成している。
冷媒を圧縮すると、旋回スクロール11には固定スクロール10から離れる方向にガス力が作用する。そのため、旋回スクロール11はメインフレーム12に形成したスラスト軸受12tによってガス力を支承する。また旋回スクロール11と固定スクロール10がガス力によって離されるため、それぞれのラップ先端にチップシール21を装着している。これにより、ラップ先端隙間からの冷媒漏れを抑制し、高い圧縮効率を実現している。
旋回スクロール11と固定スクロール10は、オルダムリングなどによる自転拘束機構15によって互いの位置関係が規制されている。また自転拘束機構15は、旋回スクロール11の自転を防止し、旋回スクロール11が円軌道運動するように案内する役割も果たす。旋回スクロール11は、シャフト13の上端に設けている偏心軸13e、及び可動偏心部材14にて偏心駆動される。この偏心駆動により、固定スクロール10と旋回スクロール11の間に形成している圧縮室17は、外周から中央部に向かって移動し、容積を小さくして圧縮を行う。
モータ部5は密閉容器1の内壁面側に固定されたステータ5bと、このステータ5bの内側に回転自在に支持されたロータ5aからなり、このロータ5aにはシャフト13が貫通状態に結合されている。このシャフト13の一方の主軸13mはメインフレーム12に設けられた主軸受部材12mに、他方の副軸13sは副軸プレート16に設けられた副軸受部材16sに回転自在に支持されている。
次に冷媒の流れについて説明する。吸入管7から吸い込んだ冷媒は、密閉容器1内に導かれ、一部は圧縮機構部4へと直接供給され、一部はモータ部5を冷却した後、圧縮機構部4へと供給される。これにより、モータ部5の冷却を行い、巻線温度が所定の温度以上に上昇しないよう制御している。圧縮機構部4へと供給された冷媒は、圧縮室17の容積変化によって圧縮されるとともに、固定スクロール10及び旋回スクロール11の中心部に移動する。固定スクロール10の中央部には、吐出口10aが形成されている。吐出口10aには、リードバルブやフロートバルブなどの逆止弁18が設けられている。所定の圧力に到達すると、冷媒は逆止弁18を押し開け、高圧室2へと流れ込み、吐出管8から冷凍サイクルへと送り込まれる。
次にオイルの流れについて説明する。シャフト13の下端にはオイルピックアップ19が装着され、その内部にはオイルハネ20を備えている。シャフト13が回転することにより、オイルハネ20によってオイル溜まり部9のオイル9aが吸い上げられ、その後、シャフト13の内部に形成されたオイル通路13iを上昇する。オイル通路13iは、回転軸に対して偏心した状態で形成されており、オイル9aには遠心力が働く。これにより、オイル9aはシャフト13の主軸13m、更にはシャフト13の端部まで導かれる。主軸13mに到達したオイル9aはシャフトに形成された横穴13hを通過し、主軸受部材12mと主軸13mの嵌合部へと供給され、潤滑油として作用する。同じく、シャフト13の端部に到達したオイル9aは偏心軸受部材11eと偏心軸13eの嵌合部へと供給され、潤滑油として作用する。各軸受の嵌合部を潤滑したオイル9aは、メインフレーム12と旋回スクロール11の鏡板で囲まれた背面空間に到達する。その後、スラスト軸受12tを潤滑し、メインフレーム12の内部通路12cを経由して、密閉容器1の内周面に導かれ、ステータ5bの切欠きなどを通過してオイル溜まり部9に戻る。
図2は、本発明の実施の形態1における圧縮機のチップシールが装着された固定スクロールと旋回スクロールの断面図を示すものである。
図2に示すように、固定スクロール10の壁厚は、巻き始めが厚く、巻き終わりにかけて薄くなっていく。一方、旋回スクロール11の壁厚は、巻き始めが薄く、巻き終わりにかけて厚くなっていく。固定スクロール10、旋回スクロール11のラップ先端には、冷媒の漏れを抑制するためにチップシール21を装着する。
図3(a)は、本発明の実施の形態1における圧縮機の渦巻きラップの壁厚が厚い箇所の縦断面図、図3(b)は、本発明の実施の形態1における圧縮機の渦巻きラップの壁厚が薄い箇所の縦断面図を示すものである。
図3(a)に示すように、渦巻きラップの壁厚(Wi)が厚い場合はシール長が長くなっているため、高圧側から低圧側への冷媒の漏れは少ない。一方、図3(b)に示すように、渦巻きラップの壁厚(Wo)が薄い場合は、シール長が短くなる。そのため、高圧側から低圧側への冷媒の漏れが増大する。その結果として、圧縮機の効率が低下する。
図4は、本発明の実施の形態1における圧縮機の渦巻きラップの縦断面図を示すものである。
図4に示すように、チップシール21を装着することで、シール性が向上し、渦巻きラップの壁厚が薄い箇所においても冷媒の漏れを抑制することができる。すなわち、本構成を採用することで、圧縮機の高効率化を実現することができる。
ところで、スクロール圧縮機において、固定スクロール10または旋回スクロール11の渦巻きラップの厚さが、巻き始めから巻き終わりにかけて段階的もしくは連続的に変化する構成であれば、本実施例と同様の効果が得られる。
図5は、本発明の実施の形態1における圧縮機のチップシールが装着された渦巻きラップの正面図を示すものである。このような渦巻きラップの内外壁の曲線は、例えば以下の数1〜4の式で表すことができる。
ここで、aは基礎円半径、θは伸開角、εは旋回半径で、B、n、dは係数で、B>0を充たす。
このような構成によれば、巻き始めから巻き終わりにかけて渦巻きラップの壁厚が薄くなっていく。外周部の壁厚を薄くすることで、小型化、軽量化をすることできる。また同一径においては、渦巻きの巻き数を増やすことができ、その分だけラップ高さを低くすることできるため、ラップの強度を高めることができる。
図5では、渦巻きラップの中心線とチップシール21の中心線とが一致して、チップシール21の幅は巻き始めから巻き終わりまで一定である。渦巻きラップの中心線とチップシール21の中心線とが一致してチップシール21の幅が一定である場合、対応する溝幅の加工ツールを使うことで、内壁側の隙間と外壁側の隙間を均一にすることができ、一度で溝形状を加工することができる。その結果、安定した溝形状が形成される、即ち、溝形状の精度が高い、ということである。溝形状が安定することで、チップシール21の先端を経由する冷媒の漏れやチップシール21の背面を経由する冷媒の漏れを抑制することができ、圧縮機のさらなる高効率化を図ることができる。
ここで、チップシール21の幅をt、同伸開角の渦巻きの壁厚をTとしたとき、0.3≦t/T≦0.8を満たすことが望ましい。
0.3≦t/Tとするのは、チップシール21の幅が渦巻きの壁厚の3割以上を占めていないとチップシール21によるシール性向上が効果的に得られないためである。また、
t/T≦0.8とするのは、片側の土手部が少なくとも壁厚の1割以上を占めていないと、チップシール溝の精度の高い加工ができず、また、土手部に必要な強度を確保できないためである。
スクロール圧縮機は、旋回スクロール11の外壁と固定スクロール10の内壁とで形成される第1の圧縮室と、旋回スクロール11の内壁と固定スクロール10の外壁とで形成される第2の圧縮室の2つの圧縮室が存在する。
図6(a)は、本発明の実施の形態1における圧縮機の対称型スクロールの渦巻きラップの断面図、図6(b)は、本発明の実施の形態1における圧縮機の非対称型スクロールの渦巻きラップの断面図を示すものである。
図6(a)に示すように、旋回スクロール11の渦巻きラップの外壁巻き終わり端近くまで、固定スクロール10の渦巻きラップの内壁を形成し、圧縮要素が噛みあって形成される2つの圧縮室の閉じ込み容積が異なる非対称型スクロールは、大径化することなく容積を拡大することができるため、圧縮機を小型化できる利点を有している。一方で、図6(b)に示すように、対称型スクロールで形成される各圧縮室の内、圧縮室17aと圧縮室17c、圧縮室17bと圧縮室17dは同じ圧力であるのに対し、非対称型スクロールで形成される圧縮室17e、圧縮室17f、圧縮室17g、圧縮室17hの圧力が全て異なる。その結果、ラップ先端を経由して、第1の圧縮室から第2の圧縮室へ、もしくは第2の圧縮室から第1の圧縮室への冷媒漏れが増加してしまい、性能低下を引き起こす。これに対し、チップシール21を装着することでラップ先端を経由する漏れを抑制でき、非対称型を採用することで得られる、容積拡大、容積比増大の効果を十分に発揮することができる。
図7は、本発明の実施の形態1における圧縮機の旋回スクロールと固定スクロールの渦巻きラップ部分の縦断面図、また、図8は、本発明の実施の形態1における圧縮機で、内側の土手部を狭くした旋回スクロールと固定スクロールの渦巻きラップ部分の縦断面図を示すものである。
図7と図8を比較すると、旋回スクロール11のチップシール21が装着される溝の両側に形成される土手部が外壁側の土手部より内壁側の土手部の方が狭く形成される場合の方が、旋回スクロール11のラップ先端と固定スクロール10との隙間22が小さいことが分かる。そのために、冷媒を閉じ込む際に、旋回スクロール11のラップが冷媒ガスの流れと反対方向に動き、冷媒の漏れやすい、第2の圧縮室の閉じ込み時の冷媒の漏れを低減でき性能向上が図れる。
図9は、本発明の実施の形態1における圧縮機で、内側の土手部を狭くした旋回スクロールと外側の土手部を狭くした固定スクロールの渦巻きラップ部分の縦断面図を示すものである。このような構成にすることで、固定スクロール10のラップ先端と旋回スクロール11との隙間23を小さくすることができ、第2の圧縮室の閉じ込み時の冷媒の漏れを低減でき、さらに性能向上を図ることができる。
本発明は、小型から大型に至るスクロール圧縮機に適用でき、冷暖房空調装置や冷蔵庫等の冷却装置、ヒートポンプ式給湯装置や温水暖房装置に搭載することで、より省エネで環境に優しい快適な製品を実現することが可能となる。
1 密閉容器
2 高圧室
3 低圧室
4 圧縮機構部
5 モータ部
5a ロータ
6 仕切板
10 固定スクロール
11 旋回スクロール
11e 偏心軸受部材
12 メインフレーム
12m 主軸受部材
13 シャフト
13e 偏心軸
13m 主軸
13s 副軸
14 可動偏心部材
15 自転拘束機構
16 副軸プレート
16s 副軸受部材
17 圧縮室
18 逆止弁
19 オイルピックアップ
20 オイルハネ
21 チップシール
22 旋回スクロールのラップ先端と固定スクロールとの隙間
23 固定スクロールのラップ先端と旋回スクロールとの隙間

Claims (7)

  1. 密閉容器内に圧縮機構部とモータ部を収納し、前記圧縮機構部は、鏡板から渦巻状のラップが立ち上がる固定スクロールと、鏡板から渦巻状のラップが立ち上がり、前記固定スクロールと噛み合わせて複数の圧縮室を形成する旋回スクロールと、前記旋回スクロールに回転力を伝達するシャフトと、前記シャフトを支持するメインフレームと、前記旋回スクロールの姿勢を規制する自転拘束機構から構成されるスクロール圧縮機であって、
    前記渦巻きラップの壁厚が、巻き始めから巻き終わりにかけて段階的もしくは連続的に変化し、前記渦巻きラップ先端部にチップシールを装着することを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 前記渦巻きラップの壁厚が、巻き始めから巻き終わりにかけて、段階的もしくは連続的に薄くなることを特徴とする請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  3. チップシールの幅が一定であることを特徴とする請求項1または2に記載のスクロール圧縮機。
  4. 前記旋回スクロールの渦巻きラップの外壁巻き終わり端近くまで、前記固定スクロールの渦巻きラップの内壁を形成し、前記圧縮機構部が噛みあって形成される2つの圧縮室の閉じ込み容積が異なる請求項1〜3のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
  5. 前記旋回スクロール及び前記固定スクロールの渦巻きラップの中心線と前記チップシールの中心線とが一致する請求項1〜4のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
  6. 前記旋回スクロールの渦巻きラップ先端部で、前記チップシールが装着される溝の両側に形成される土手部が、内壁側の土手部より外壁側の土手部の方が広く形成される請求項1〜4のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
  7. 前記固定スクロールの渦巻きラップ先端部で、前記チップシールが装着される溝の両側に形成される土手部が、外壁側の土手部より内壁側の土手部の方が広く形成される請求項1〜4、6のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
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