JP2014152171A - 新規生理活性組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】高い抗腫瘍活性および多剤耐性抑制活性を併せて発揮する新規トリテルペン化合物、その製造方法及び多剤耐性抑制活性を併せ持つ抗腫瘍活性剤の提供。
【解決手段】モクレイシ由来の新規トリテルペン化合物。
【選択図】図1
【解決手段】モクレイシ由来の新規トリテルペン化合物。
【選択図】図1
Description
本発明は、モクレイシ由来の優れた生理活性を示す新規天然化合物、それらの塩、それらのエステルおよびそれらの配糖体ならびに該化合物を有効成分とする抗腫瘍剤および多剤耐性抑制剤に関する。
医薬品の開発において天然物化学の寄与するところは極めて大きく、天然有機化合物をモデルとしてさまざまな医薬品が開発されてきた。よって重要な薬理活性を有する医薬品素材となる天然有機化合物を探索することは極めて重要である。沖縄県は本邦南西部に位置し、その温暖な気候と海に囲まれた特徴的な環境から本州とは異なった生態系を持っており、未利用植物資源の宝庫となっている。この地域に自生する植物には化学的研究がなされていないものも多く、有用資源探索研究の対象として非常に興味深い。
世界保健機関(WHO)によれば、2005年の世界の5800万人の死亡のうち、悪性腫瘍による死亡は13%(760万人)を占める。死亡原因となった悪性腫瘍のうち、最多のものは肺癌(130万人)で、胃癌(100万人)、肝癌、大腸癌、乳癌などが続く。悪性腫瘍による死亡は増加し続け、2030年には1140万人が悪性腫瘍で死亡すると予測されている。日本では1981年から死因のトップとなり、2006年度は死因の3割を占めている。癌治療には化学療法、外科的療法、免疫療法、放射線療法等の様々な方法があり、またこれらの組合わせが各種の癌に対して試みられており、一部の領域に限れば比較的良好な結果が得られているものの、癌治療全体を見渡せば、まだ充分満足な治療効果を奏する方法は確立されるに至っていない。さらに、従来の医薬品としての抗癌剤の課題は、細胞の多剤耐性獲得能による薬効の減少等の欠点がある。多剤耐性とは、ある抗癌剤の投与、または元々癌細胞が有する抗癌剤に対する抵抗性により、癌細胞が抗癌剤に対して、その抗癌剤のみならず他の抗癌剤に対しても耐性化する(交差耐性)現象である。新たに癌と診断された患者のうちの約50%が抗癌剤治療に対し耐性を示し、また、癌死亡患者の90%以上が抗癌剤による治療において、その癌の抗癌剤に対する耐性と何らかの関連性を有する挙動を示していたと言われている。それゆえに、癌の化学療法において、癌細胞の抗癌剤に対する多剤耐性の克服が、極めて重要になってきている。従来は、これらの課題に対して必ずしも満足な性能を実現していなかった。
世界保健機関(WHO)によれば、2005年の世界の5800万人の死亡のうち、悪性腫瘍による死亡は13%(760万人)を占める。死亡原因となった悪性腫瘍のうち、最多のものは肺癌(130万人)で、胃癌(100万人)、肝癌、大腸癌、乳癌などが続く。悪性腫瘍による死亡は増加し続け、2030年には1140万人が悪性腫瘍で死亡すると予測されている。日本では1981年から死因のトップとなり、2006年度は死因の3割を占めている。癌治療には化学療法、外科的療法、免疫療法、放射線療法等の様々な方法があり、またこれらの組合わせが各種の癌に対して試みられており、一部の領域に限れば比較的良好な結果が得られているものの、癌治療全体を見渡せば、まだ充分満足な治療効果を奏する方法は確立されるに至っていない。さらに、従来の医薬品としての抗癌剤の課題は、細胞の多剤耐性獲得能による薬効の減少等の欠点がある。多剤耐性とは、ある抗癌剤の投与、または元々癌細胞が有する抗癌剤に対する抵抗性により、癌細胞が抗癌剤に対して、その抗癌剤のみならず他の抗癌剤に対しても耐性化する(交差耐性)現象である。新たに癌と診断された患者のうちの約50%が抗癌剤治療に対し耐性を示し、また、癌死亡患者の90%以上が抗癌剤による治療において、その癌の抗癌剤に対する耐性と何らかの関連性を有する挙動を示していたと言われている。それゆえに、癌の化学療法において、癌細胞の抗癌剤に対する多剤耐性の克服が、極めて重要になってきている。従来は、これらの課題に対して必ずしも満足な性能を実現していなかった。
従来、抗癌剤としてはマイトマイシン、シクロホスファミド、メルファラン、ニドラン、カルボコン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシン、ブレオマイシン、5−フルオロウラシル、アドリアマイシン、シスプラチン、アクチノマイシンD、メトトレキサート、アクラルビシン、トヨマイシン、ネオカルチノスタチン、イホスファミド、エトポシド、カンプトテシン、ドキソルビジン、イリノテカン等の多くの抗癌剤が利用されており、これらの抗癌剤はそれぞれ特有の抗癌スペクトルを有する。しかし、これらの抗癌剤のいくつかは連続または長期投与により癌細胞が耐性化することが知られており、さらに交差耐性という問題も生じており、現在、臨床現場で満足すべき抗癌剤はない。従って、癌の化学療法においては、抗癌剤に対する感受性を、賦活化または増強することが求められている。
癌細胞が多剤耐性を発現するメカニズムについては、未だ不明な点も多いが、基本的には癌細胞が多剤耐性を獲得した場合に細胞内において抗癌剤の濃度低下がもたらされるというメカニズムが働くことに起因するものと考えられている。一方、多剤耐性癌細胞の多くは、P−糖蛋白を過剰に産生しており、そしてこのP−糖蛋白が抗癌剤の細胞外への輸送を担っていると考えられている。P−糖蛋白はヒトではMDR1と呼ばれる遺伝子によりコードされており、従ってヒト癌細胞においてMDR1遺伝子の発現が耐性獲得の一因であると考えられる(MDR1耐性)。P−糖蛋白は基質特異性が低く、多岐に渡る化合物と結合して薬物を細胞外へ輸送することができることから、一度癌細胞においてP−糖蛋白が発現すると、多くの抗癌剤に対しても耐性を獲得することになる。事実、アドリアマイシン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、アクチノマイシンD、コルヒチン等の構造的に異なる多くの抗癌剤がP−糖蛋白による細胞外輸送の基質となることが知られている。
従って、P−糖蛋白の機能を阻害することが、多剤耐性の克服につながると考えられる。
従って、P−糖蛋白の機能を阻害することが、多剤耐性の克服につながると考えられる。
一方、P−糖蛋白をコードするMDR1遺伝子のメッセンジャーRNAは、正常組織、例えば腎臓、副腎、大腸、小腸、結腸、肺、肝臓、膵臓、リンパ球等に発現していることが知られている。そして、腎臓ではP−糖蛋白が薬物の体外への排出を担っているが、腎臓癌において抗癌剤の効果が弱いのは、ここで生産されたP−糖蛋白により細胞外に抗癌剤が排出されるためであると考えられる。また、最近になり薬物の脳内への移行を制御する血液脳関門の本体がP−糖蛋白であると考えられるようになった。このことは、P−糖蛋白を阻害することにより脳、腎臓、副腎、大腸、小腸、結腸、肺、肝臓、膵臓、白血病リンパ球等への抗癌剤の濃度を上昇させ得ることを意味しており、P−糖蛋白阻害剤によって脳腫瘍、腎臓癌、副腎癌、大腸癌、小腸癌、結腸癌、肺癌、肝臓癌、膵臓癌、白血病等において制癌剤の効果の増強が期待されるものである。
Bradleyら、Cancer Res.1989,49,2790−2796
RadererとSscheitharer,Cancer 1993,72,3553−3563
Parkら、Nat.Rev.Clin.Oncol.2013,doi:10.1038/nrclinonc.2012.245.[Epub ahead of print]
上記のごとく、これまでの抗癌剤では臨床現場で満足すべきものはなく、多剤耐性癌にも効果を有する新しい抗癌剤の出現が望まれている。
本発明者らは、上記の目的を達成するために、鋭意検討した結果、驚くべきことにモクレイシ由来の優れた抗癌効果および抗多剤耐性効果を有する化合物(1)−化合物(2)の新規化合物を見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、化学式(1)−化学式(2)で表される化合物、それらの塩、それらのエステル誘導体およびそれらの配糖体からなる群から選択される1以上の有効量の化合物を有効成分として含有する多剤耐性抑制効果を併せ持つ抗癌剤を提供する。
それらの塩とは、化合物(1)−化合物(2)の水酸基の水素にナトリウムまたはカリウムなど一価の金属イオンのみならず2価のカルシウム、亜鉛、マグネシウムなどが置換した塩を含む。またそれらのエステルとは、化合物(1)−化合物(2)の水酸基と酢酸等の脂肪酸、安息香酸等の芳香族カルボン酸とのエステルなどを含む。脂肪酸とは飽和脂肪酸および不飽和脂肪酸を含み、鎖長については短鎖、中鎖および長鎖を含み、具体的には酢酸、プロピオン酸、酪酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリル酸、ミリスチル酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、デセン酸、オレイン酸、エルシン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸,エイコサペンタエン酸などが挙げられるが、これらに限定されない。また芳香族脂肪酸とは、安息香酸、安息香酸のオルト、メタおよび/またはパラ位にアミノ基、水酸基等の置換基を有するものも含まれ、ナフトエ酸等の多環芳香族のカルボン酸も含む。
配糖体の糖の種類としてはエリトロース、トレオース、リボース、アラビノース、キシロース、リキソース、アロース、アルトロース、グルコース、マンノース、グロース、イドース、ガラクトース、タロースなどのアルドース類のほか、エリトルロース、リブロース、キシルロース、プシコース、フラクトース、ソルボース、タガトースなどのケトース類を含む。またこれらの糖はD‐系列およびL‐系列のいずれであってもよく、一つであっても複数個が結合してもよい。また単一種類の糖でも複数種の糖が結合してもよい。結合位置は酸素を介しても炭素に直接結合してもよい。
それらのエステル誘導体および配糖体は、標的到達性および/または徐放性プロドラッグ等として使用可能である。
配糖体の糖の種類としてはエリトロース、トレオース、リボース、アラビノース、キシロース、リキソース、アロース、アルトロース、グルコース、マンノース、グロース、イドース、ガラクトース、タロースなどのアルドース類のほか、エリトルロース、リブロース、キシルロース、プシコース、フラクトース、ソルボース、タガトースなどのケトース類を含む。またこれらの糖はD‐系列およびL‐系列のいずれであってもよく、一つであっても複数個が結合してもよい。また単一種類の糖でも複数種の糖が結合してもよい。結合位置は酸素を介しても炭素に直接結合してもよい。
それらのエステル誘導体および配糖体は、標的到達性および/または徐放性プロドラッグ等として使用可能である。
本発明によって治療、予防、および/または予後の改善が可能な悪性腫瘍(癌)には、副腎皮質癌、肛門癌、胆管癌、膀胱癌、乳癌、子宮頚癌、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、大腸癌、子宮内膜癌、食道癌、ユーイング腫瘍、胆嚢癌、ホジキン病、下咽頭癌、喉頭癌、口唇口腔癌、肝臓癌、非小細胞肺癌、非ホジキンリンパ腫、黒色腫、中皮腫、多発性骨髄腫、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、胃癌、睾丸癌、および、甲状腺癌が挙げられるが、これに限定されない。
本発明により、モクレイシ由来の優れた抗癌活性および多剤耐性抑制活性を有する化合物を提供することができる。
以下、本発明を説明する。本明細書の全体にわたり、単数形の表現は、特に言及しない限り、その複数形の概念をも含むことが理解されるべきである。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語および科学技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義を含めて)が優先する。
(略号の説明)
以下に本明細書で使用される略号を説明する。
1H NMR:Proton Nuclear Magnetic Resonance
(1H核磁気共鳴)
13C NMR:Carbon−13 Nuclear Magnetic Resonance
(13C核磁気共鳴)
HR−FAB−MS:High Resolution Fast Atom Bombardment Mass Spectroscopy(高分解能高速原子衝撃質量分析法)
HR−ESI−MS:High Resolution Electro Spray Ionization Mass Spectroscopy
(高分解能エレクトロスプレーイオン化質量分析法)
COSY:HH−Correlation Spectroscopy
HMBC:Heteronuclear Multiple Bond Connectivity
PNOESY:Phase sensitive NOE correlated Spectroscopy
(位相検知NOE相関スペクトル)
IR:Infrared Spectroscopy
(赤外吸収スペクトル)
UV:Ultraviolet Spectroscopy
(紫外線吸収スペクトル)
CD:Circular Dichroism
(円二色性スペクトル)
HPLC:High−Performance Liquid Chromatography
(高速液体クロマトグラフィー)
DCCC:Droplet Counter Current Chromatography
(液滴向流分配クロマトグラフィー)
CC:Column Chromatography
(カラムクロマトグラフィー)
TLC:Thin Layer Chromatography
(薄層クロマトグラフィー)
ODS:Octadecylsilanized Silica gel
(オクタデシルシリル化シリカゲル)
Cpd:Compound
(化合物)
fr.:fraction
(画分)
br.:broad
s:singlet
d:doublet
t:triplet
q:quartet
quint.:quintet
m:multiplet
以下に本明細書で使用される略号を説明する。
1H NMR:Proton Nuclear Magnetic Resonance
(1H核磁気共鳴)
13C NMR:Carbon−13 Nuclear Magnetic Resonance
(13C核磁気共鳴)
HR−FAB−MS:High Resolution Fast Atom Bombardment Mass Spectroscopy(高分解能高速原子衝撃質量分析法)
HR−ESI−MS:High Resolution Electro Spray Ionization Mass Spectroscopy
(高分解能エレクトロスプレーイオン化質量分析法)
COSY:HH−Correlation Spectroscopy
HMBC:Heteronuclear Multiple Bond Connectivity
PNOESY:Phase sensitive NOE correlated Spectroscopy
(位相検知NOE相関スペクトル)
IR:Infrared Spectroscopy
(赤外吸収スペクトル)
UV:Ultraviolet Spectroscopy
(紫外線吸収スペクトル)
CD:Circular Dichroism
(円二色性スペクトル)
HPLC:High−Performance Liquid Chromatography
(高速液体クロマトグラフィー)
DCCC:Droplet Counter Current Chromatography
(液滴向流分配クロマトグラフィー)
CC:Column Chromatography
(カラムクロマトグラフィー)
TLC:Thin Layer Chromatography
(薄層クロマトグラフィー)
ODS:Octadecylsilanized Silica gel
(オクタデシルシリル化シリカゲル)
Cpd:Compound
(化合物)
fr.:fraction
(画分)
br.:broad
s:singlet
d:doublet
t:triplet
q:quartet
quint.:quintet
m:multiplet
(活性の評価:アドリアマイシン耐性株を用いた多剤耐性抑制試験)
近年、癌の化学療法においては様々な作用機序を持つ抗癌剤が開発され、急速な進歩を遂げてきた。一方で、抗癌剤に対する多剤耐性が重大な問題となっている。これまでに様々な多剤耐性の機構が解明されてきたが、その主要なメカニズムとしてトラスポーターのP‐糖タンパク質(Permeability glycoprotein,P‐gp)の関与が知られており、P‐gpの発現の亢進が耐性の主要な理由であることが報告されている。P‐gpは170‐kDaの膜タンパクで、ATPの加水分解エネルギーを利用して異物を細胞外へ排出するポンプとしての機能を果たし、MDR1遺伝子によってコードされる。また、P‐gp印は腫瘍細胞だけでなく、通常の組織にも発現している。腎臓、肝臓、小腸、大腸、脳、副腎や子宮など多くの組織に発現し、生体異物や代謝物を排泄する重要な役割を担っている。またP−gpは構造的、化学的、薬理学的に幅広い種類の化合物を細胞外に排泄する。
そこでヒト白血病細胞K562のアドリアマイシン耐性株であるK562/ADRを用いて、Calcein‐AMを用いたaccumulation assayを行ない、P‐gp阻害活性を検討した。K562/ADRは、P‐gpの過剰発現株である。Calcein‐AMは蛍光色素Calceinの4つのカルボキシル基をアセトキシメチル(AM)化して脂溶性を高め細胞膜透過性とした非蛍光分子である。P‐gpの基質であり速やかに細胞外に排出されるが、細胞内の非特異性エステラーゼにより加水分解され、Calceinになると高レベルの黄緑色の蛍光を示す(ex=490nm,em=515nm)。P‐gpが阻害されると細胞内Calcein濃度が高くなるため、細胞内Calcein濃度を指標にP‐gp阻害活性を評価した。Calcein‐AMは細胞毒性が少なく、また蛍光を発した後の細胞からの漏出が少ないことから、生細胞染色用色素として現在最も有用な色素の1つである。
実験手順は以下のようなものである。Falcon tubeにてK562/ADM(1×105cell)に100−1μMの終濃度となるよう調整した各種被検物質を作用させ、37℃にて15min培養した。その後、calcein‐AMを37℃にて15min反応させ、細胞内のCalcein蓄積量をflowcytometryで評価した。被検物質の溶解にはDMSOを使用した。
verapamilはCa拮抗薬として狭心症や不整脈に使用されているが、代表的なP‐gp阻害剤としてもよく知られておりポジティブコントロールとして使用した。
100μM verapamilでは、ほぼ最大の阻害率となることがわかっており、阻害率については、100μM verapamilを100%として相対値を計算した。また、細胞膜の損傷や代謝の低下がみられる細胞では、PI(ヨウ化プロピジウム)が細胞内に浸透し、赤色の蛍光を示すことを利用して、死細胞量を確認した。
近年、癌の化学療法においては様々な作用機序を持つ抗癌剤が開発され、急速な進歩を遂げてきた。一方で、抗癌剤に対する多剤耐性が重大な問題となっている。これまでに様々な多剤耐性の機構が解明されてきたが、その主要なメカニズムとしてトラスポーターのP‐糖タンパク質(Permeability glycoprotein,P‐gp)の関与が知られており、P‐gpの発現の亢進が耐性の主要な理由であることが報告されている。P‐gpは170‐kDaの膜タンパクで、ATPの加水分解エネルギーを利用して異物を細胞外へ排出するポンプとしての機能を果たし、MDR1遺伝子によってコードされる。また、P‐gp印は腫瘍細胞だけでなく、通常の組織にも発現している。腎臓、肝臓、小腸、大腸、脳、副腎や子宮など多くの組織に発現し、生体異物や代謝物を排泄する重要な役割を担っている。またP−gpは構造的、化学的、薬理学的に幅広い種類の化合物を細胞外に排泄する。
そこでヒト白血病細胞K562のアドリアマイシン耐性株であるK562/ADRを用いて、Calcein‐AMを用いたaccumulation assayを行ない、P‐gp阻害活性を検討した。K562/ADRは、P‐gpの過剰発現株である。Calcein‐AMは蛍光色素Calceinの4つのカルボキシル基をアセトキシメチル(AM)化して脂溶性を高め細胞膜透過性とした非蛍光分子である。P‐gpの基質であり速やかに細胞外に排出されるが、細胞内の非特異性エステラーゼにより加水分解され、Calceinになると高レベルの黄緑色の蛍光を示す(ex=490nm,em=515nm)。P‐gpが阻害されると細胞内Calcein濃度が高くなるため、細胞内Calcein濃度を指標にP‐gp阻害活性を評価した。Calcein‐AMは細胞毒性が少なく、また蛍光を発した後の細胞からの漏出が少ないことから、生細胞染色用色素として現在最も有用な色素の1つである。
実験手順は以下のようなものである。Falcon tubeにてK562/ADM(1×105cell)に100−1μMの終濃度となるよう調整した各種被検物質を作用させ、37℃にて15min培養した。その後、calcein‐AMを37℃にて15min反応させ、細胞内のCalcein蓄積量をflowcytometryで評価した。被検物質の溶解にはDMSOを使用した。
verapamilはCa拮抗薬として狭心症や不整脈に使用されているが、代表的なP‐gp阻害剤としてもよく知られておりポジティブコントロールとして使用した。
100μM verapamilでは、ほぼ最大の阻害率となることがわかっており、阻害率については、100μM verapamilを100%として相対値を計算した。また、細胞膜の損傷や代謝の低下がみられる細胞では、PI(ヨウ化プロピジウム)が細胞内に浸透し、赤色の蛍光を示すことを利用して、死細胞量を確認した。
(活性の評価:パクリタキセル耐性株を用いた多剤耐性抑制試験)
肝がんは原発性肝がんおよび転移性肝がんに大別される。原発性肝がんには、肝細胞由来の肝細胞がんや胆管細胞由来の胆管細胞がんの他、胆管嚢胞腺がん、肝細胞がんと胆管細胞がんの混合型、未分化がん、肝芽腫などがある。原発性肝がんの頻度に関しては、肝細胞がんが最も多く全体の95%を占める。近年、画像診断や腫瘍マーカーなどの進歩により、早期に発見される場合も増加しているが、未だに進行がんの状態に至って発見される患者も少なくない。また、肝切除術、局所壊死療法、肝動脈塞栓療法などが施行された後に、再発が見られる患者も多い。このような患者の予後を改善するためには有効な化学療法が不可欠である。パクリタキセルはチューブリンの重合を促進・安定化することにより、微小管の安定化・過剰形成を引き起こし、細胞分裂を阻害して抗腫瘍活性を発揮する薬剤で、卵巣がん、非小細胞肺がん、乳がん、胃がん、子宮体がんに適応を持つ。しかし、長期投与によってがん細胞の多剤耐性化が問題となっていることから、ヒト肝がん由来細胞株HepG2より、長期薬剤暴露により誘導したパクリタキセル耐性株PR−HepG2を用いてPgpの基質であるrhodamine123を用いた多剤耐性抑制評価法および同位体ラベルしたパクリタキセル([3H]paclitaxel)による多剤耐性抑制評価法により化合物1の活性を評価した。
Rhodamine123を用いた多剤耐性抑制試験の実験手順は以下のようなものである。24well plateにてPR‐HepG2を培養後、glucose含有PBS(以下PBS(G)と記載)500μlで2回washしたのち、300μlのPBS(G)で37℃,15分preincubationを行った。そこに、種々の濃度に調製した化合物1および40μMのrhodamine123を加え37℃で60分反応させた。PBS(+)で2回洗浄した後、0.1%Triton‐PBS(−)を400μl加え、セルスクレーパーで細胞を回収し、洗浄、遠心したのち可溶化したものについて蛍光強度測定およびLowry法によるタンパク定量を行った。被検物質の溶解にはDMSOを使用し、終濃度が1%になるよう調整した。
一方、[3H]paclitaxelを用いた多剤耐性抑制試験については、上記Rhodafmine123を用いた多剤耐性抑制試験の実験手順と同様に行った。この場合、蛍光測定ではなく、液体シンチレーションカウンターにより放射活性を測定した。
肝がんは原発性肝がんおよび転移性肝がんに大別される。原発性肝がんには、肝細胞由来の肝細胞がんや胆管細胞由来の胆管細胞がんの他、胆管嚢胞腺がん、肝細胞がんと胆管細胞がんの混合型、未分化がん、肝芽腫などがある。原発性肝がんの頻度に関しては、肝細胞がんが最も多く全体の95%を占める。近年、画像診断や腫瘍マーカーなどの進歩により、早期に発見される場合も増加しているが、未だに進行がんの状態に至って発見される患者も少なくない。また、肝切除術、局所壊死療法、肝動脈塞栓療法などが施行された後に、再発が見られる患者も多い。このような患者の予後を改善するためには有効な化学療法が不可欠である。パクリタキセルはチューブリンの重合を促進・安定化することにより、微小管の安定化・過剰形成を引き起こし、細胞分裂を阻害して抗腫瘍活性を発揮する薬剤で、卵巣がん、非小細胞肺がん、乳がん、胃がん、子宮体がんに適応を持つ。しかし、長期投与によってがん細胞の多剤耐性化が問題となっていることから、ヒト肝がん由来細胞株HepG2より、長期薬剤暴露により誘導したパクリタキセル耐性株PR−HepG2を用いてPgpの基質であるrhodamine123を用いた多剤耐性抑制評価法および同位体ラベルしたパクリタキセル([3H]paclitaxel)による多剤耐性抑制評価法により化合物1の活性を評価した。
Rhodamine123を用いた多剤耐性抑制試験の実験手順は以下のようなものである。24well plateにてPR‐HepG2を培養後、glucose含有PBS(以下PBS(G)と記載)500μlで2回washしたのち、300μlのPBS(G)で37℃,15分preincubationを行った。そこに、種々の濃度に調製した化合物1および40μMのrhodamine123を加え37℃で60分反応させた。PBS(+)で2回洗浄した後、0.1%Triton‐PBS(−)を400μl加え、セルスクレーパーで細胞を回収し、洗浄、遠心したのち可溶化したものについて蛍光強度測定およびLowry法によるタンパク定量を行った。被検物質の溶解にはDMSOを使用し、終濃度が1%になるよう調整した。
一方、[3H]paclitaxelを用いた多剤耐性抑制試験については、上記Rhodafmine123を用いた多剤耐性抑制試験の実験手順と同様に行った。この場合、蛍光測定ではなく、液体シンチレーションカウンターにより放射活性を測定した。
(活性の評価:抗腫瘍活性試験)
96well plateにてヒト肺癌細胞株A549細胞を5000cellsになるよう播種し、0.1〜100μMの終濃度となるよう調整した各種被検物質を作用させ、37℃‐5%CO2にて72hr培養した。生存率の算出にはMTT法を用い、540nmの吸光度を測定し、以下の計算式により細胞増殖抑制率を算出した。被検物質の溶解にはDMSOを使用した。
抑制率(%)=[1−(Assmple−Ablank)/(Acontrol−Ablank)]×100
Ablank:細胞なし、Acontrol:被検物質を含まずDMSOを加えたもの
96well plateにてヒト肺癌細胞株A549細胞を5000cellsになるよう播種し、0.1〜100μMの終濃度となるよう調整した各種被検物質を作用させ、37℃‐5%CO2にて72hr培養した。生存率の算出にはMTT法を用い、540nmの吸光度を測定し、以下の計算式により細胞増殖抑制率を算出した。被検物質の溶解にはDMSOを使用した。
抑制率(%)=[1−(Assmple−Ablank)/(Acontrol−Ablank)]×100
Ablank:細胞なし、Acontrol:被検物質を含まずDMSOを加えたもの
K562/ADRを用いた多剤耐性抑制活性試験の結果を図1に示す。図1では、化1と比較対象に用いた化合物AおよびBの化学構造と活性試験の結果を示している。左のグラフはアドリアマイシン耐性株に対する多剤耐性の抑制率を示す。類似の化学構造を持つものの化合物AやBは全く多剤耐性抑制活性を示さないことから化1および化2で示されるような置換基の種類や配置が活性発現には重要であることが示された。化1は100μMで約73%の抑制効果を示し、Verapamilにほぼ匹敵する。さらにヒト肺がん細胞A549に対する抗腫瘍活性はIC50値が5.66μMであり、強い活性を示している。
パクリタキセル耐性株を用いた多剤耐性抑制活性試験の結果を図2に示す。図2中のAはRhodamine123を用いた活性試験の結果を示し、無処置(CTL)を100%とすると100μMで185%まで薬剤の取り込み率が上昇したことを示している。また、Bは実際に臨床で使用されているパクリタキセルを用いた活性試験の結果であり、驚くべきことに763%の取り込み率を示した。この結果は化1ががん細胞の種類を問わず、広くがんの多剤耐性を克服できる可能性を示しており、上述の強い抗腫瘍活性を併せ持つことを考慮すると臨床使用した際、優れた抗腫瘍剤になりうる可能性を示している。
(処方)
本明細書において「薬学的に受容可能なキャリア」は、医薬または動物薬のような農薬を製造するときに使用される物質であり、有効成分に有害な影響を与えないものをいう。そのような薬学的に受容可能なキャリアとしては、例えば、以下が挙げられるがそれらに限定されない:抗酸化剤、保存剤、着色料、風味料、および希釈剤、乳化剤、懸濁化剤、溶媒、フィラー、増量剤、緩衝剤、送達ビヒクル、賦形剤および/または薬学的アジュバント。
本明細書において「薬学的に受容可能なキャリア」は、医薬または動物薬のような農薬を製造するときに使用される物質であり、有効成分に有害な影響を与えないものをいう。そのような薬学的に受容可能なキャリアとしては、例えば、以下が挙げられるがそれらに限定されない:抗酸化剤、保存剤、着色料、風味料、および希釈剤、乳化剤、懸濁化剤、溶媒、フィラー、増量剤、緩衝剤、送達ビヒクル、賦形剤および/または薬学的アジュバント。
本発明の処置方法において使用される薬剤の種類および量は、本発明の方法によって得られた情報(例えば、疾患に関する情報)を元に、使用目的、対象疾患(種類、重篤度など)、患者の年齢、体重、性別、既往歴、投与される被検体の部位の形態または種類などを考慮して、当業者が容易に決定することができる。本発明のモニタリング方法を被検体(または患者)に対して施す頻度もまた、使用目的、対象疾患(種類、重篤度など)、患者の年齢、体重、性別、既往歴、および治療経過などを考慮して、当業者が容易に決定することができる。疾患状態をモニタリングする頻度としては、例えば、毎日−数ヶ月に1回(例えば、1週間に1回−1ヶ月に1回)のモニタリングが挙げられる。1週間−1ヶ月に1回のモニタリングを、経過を見ながら施すことが好ましい。
必要に応じて、本発明の治療では、2種類以上の薬剤が使用され得る。2種類以上の薬剤を使用する場合、類似の性質または由来の物質を使用してもよく、異なる性質または由来の薬剤を使用してもよい。このような2種類以上の薬剤を投与する方法のための疾患レベルに関する情報も、本発明の方法によって入手することができる。
(薬学的組成物)
本明細書において薬剤の「有効量」とは、その薬剤が目的とする薬効を発現することができる量をいう。本明細書において、そのような有効量のうち、最小の濃度を最小有効量ということがある。そのような最小有効量は、当該分野において周知であり、通常、薬剤の最小有効量は当業者によって決定されているか、または当業者は適宜決定することができる。そのような有効量の決定には、実際の投与のほか、動物モデルなどを用いることも可能である。本発明はまた、このような有効量を決定する際に有用である。
本発明の処置方法において使用される薬剤の種類および量は、本発明の方法によって得られた情報(例えば、疾患に関する情報)を元に、使用目的、対象疾患(種類、重篤度など)、患者の年齢、体重、性別、既往歴、投与される被検体の部位の形態または種類などを考慮して、当業者が容易に決定することができる。本発明のモニタリング方法を被検体(または患者)に対して施す頻度もまた、使用目的、対象疾患(種類、重篤度など)、患者の年齢、体重、性別、既往歴、および治療経過などを考慮して、当業者が容易に決定することができる。疾患状態をモニタリングする頻度としては、例えば、毎日〜数ヶ月に1回(例えば、1週間に1回〜1ヶ月に1回)のモニタリングが挙げられる。1週間〜1ヶ月に1回のモニタリングを、経過を見ながら施すことが好ましい。
本明細書において薬剤の「有効量」とは、その薬剤が目的とする薬効を発現することができる量をいう。本明細書において、そのような有効量のうち、最小の濃度を最小有効量ということがある。そのような最小有効量は、当該分野において周知であり、通常、薬剤の最小有効量は当業者によって決定されているか、または当業者は適宜決定することができる。そのような有効量の決定には、実際の投与のほか、動物モデルなどを用いることも可能である。本発明はまた、このような有効量を決定する際に有用である。
本発明の処置方法において使用される薬剤の種類および量は、本発明の方法によって得られた情報(例えば、疾患に関する情報)を元に、使用目的、対象疾患(種類、重篤度など)、患者の年齢、体重、性別、既往歴、投与される被検体の部位の形態または種類などを考慮して、当業者が容易に決定することができる。本発明のモニタリング方法を被検体(または患者)に対して施す頻度もまた、使用目的、対象疾患(種類、重篤度など)、患者の年齢、体重、性別、既往歴、および治療経過などを考慮して、当業者が容易に決定することができる。疾患状態をモニタリングする頻度としては、例えば、毎日〜数ヶ月に1回(例えば、1週間に1回〜1ヶ月に1回)のモニタリングが挙げられる。1週間〜1ヶ月に1回のモニタリングを、経過を見ながら施すことが好ましい。
必要に応じて、本発明の治療では、2種類以上の薬剤が使用され得る。2種類以上の薬剤を使用する場合、類似の性質または由来の物質を使用してもよく、異なる性質または由来の薬剤を使用してもよい。このような2種類以上の薬剤を投与する方法のための疾患レベルに関する情報も、本発明の方法によって入手することができる。
本発明では、いったん類似の種類(例えば、ヒトに対するマウスなど)の生物、培養細胞、組織などに関し、ある特定の糖鎖構造の分析結果と、疾患レベルとが相関付けられた場合、対応する糖鎖構造の分析結果と、疾患レベルとが相関付けることができることは、当業者は容易に理解する。そのような事項は、例えば、動物培養細胞マニュアル、瀬野ら編著、共立出版、1993年などに記載され支持されており、本明細書においてこのすべての記載を援用する。
本発明はまた、有効量の治療剤の被験体への投与による、疾患または障害(例えば、感染症)の処置および/または予防の方法を提供する。治療剤は、薬学的に受容可能なキャリア型(例えば、滅菌キャリア)と組み合せた、本発明の組成物を意味する。
治療剤を、個々の患者の臨床状態(特に、治療剤単独処置の副作用)、送達部位、投与方法、投与計画および当業者に公知の他の因子を考慮に入れ、例えば、「治療薬マニュアル2006」医学書院 監修:高久 史麿/矢崎 義雄、編集:関 顕/北原 光夫/上野 文昭/越前 宏俊に従って処方および投薬する。従って、本明細書において目的とする「有効量」は、このような考慮を行って決定される。
治療剤を、経口的、直腸内、非経口的、槽内、膣内、腹腔内、局所的(粉剤、軟膏、ゲル、点滴剤、または経皮パッチによるなど)、口内あるいは経口または鼻腔スプレーとして投与し得る。「薬学的に受容可能なキャリア」とは、非毒性の固体、半固体または液体の充填剤、希釈剤、被包材または任意の型の処方補助剤をいう。本明細書で用いる用語「非経口的」とは、静脈内、筋肉内、腹腔内、胸骨内、皮下および関節内の注射および注入を含む投与の様式をいう。
本発明の治療剤はまた、徐放性システムにより適切に投与される。徐放性治療剤の適切な例は、経口的、直腸内、非経口的、槽内、膣内、腹腔内、局所的(粉剤、軟膏、ゲル、点滴剤、または経皮パッチによるなど)、口内あるいは経口または鼻腔スプレーとして投与され得る。「薬学的に受容可能なキャリア」とは、非毒性の固体、半固体または液体の充填剤、希釈剤、被包材または任意の型の処方補助剤をいう。本明細書で用いる用語「非経口的」とは、静脈内、筋肉内、腹腔内、胸骨内、皮下および関節内の注射および注入を含む投与の様式をいう。
本発明の治療剤はまた、徐放性システムにより適切に投与される。徐放性治療剤の適切な例は、適切なポリマー物質(例えば、成形品(例えば、フィルムまたはマイクロカプセル)の形態の半透過性ポリマーマトリックス)、適切な疎水性物質(例えば、許容品質油中のエマルジョンとして)またはイオン交換樹脂、および貧可溶性誘導体(例えば、貧可溶性塩)を包含する。
非経口投与のために、1つの実施態様において、一般に、治療剤は、それを所望の程度の純度で、薬学的に受容可能なキャリア、すなわち用いる投薬量および濃度でレシピエントに対して毒性がなく、かつ処方物の他の成分と適合するものと、単位投薬量の注射可能な形態(溶液、懸濁液または乳濁液)で混合することにより処方される。例えば、この処方物は、好ましくは、酸化、および治療剤に対して有害であることが知られている他の化合物を含まない。
一般に、治療剤を液体キャリアまたは微細分割固体キャリアあるいはその両方と均一および緊密に接触させて処方物を調製する。次に、必要であれば、生成物を所望の処方物に成形する。好ましくは、キャリアは、非経口的キャリア、より好ましくはレシピエントの血液と等張である溶液である。このようなキャリアビヒクルの例としては、水、生理食塩水、リンゲル溶液およびデキストロース溶液が挙げられる。不揮発性油およびオレイン酸エチルのような非水性ビヒクルもまた、リポソームと同様に本明細書において有用である。
キャリアは、等張性および化学安定性を高める物質のような微量の添加剤を適切に含有する。このような物質は、用いる投薬量および濃度でレシピエントに対して毒性がなく、このような物質としては、リン酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、酢酸および他の有機酸またはその塩類のような緩衝剤;アスコルビン酸のような抗酸化剤;低分子量(約10残基より少ない)ポリペプチド(例えば、ポリアルギニンまたはトリペプチド);血清アルブミン、ゼラチンまたは免疫グロブリンのようなタンパク質;ポリビニルピロリドンのような親水性ポリマー;グリシン、グルタミン酸、アスパラギン酸またはアルギニンのようなアミノ酸;セルロースまたはその誘導体、ブドウ糖、マンノースまたはデキストリンを含む、単糖類、二糖類、および他の炭水化物;EDTAのようなキレート剤;マンニトールまたはソルビトールのような糖アルコール;ナトリウムのような対イオン;および/またはポリソルベート、ポロキサマーもしくはPEGのような非イオン性界面活性剤が挙げられる。
治療的投与に用いられるべき任意の薬剤は、生物・ウイルスを含まない状態、すなわち、無菌状態であり得る。滅菌濾過膜(例えば0.2ミクロンメンブラン)で濾過することにより無菌状態は容易に達成される。一般に、治療剤は、滅菌アクセスポートを有する容器、例えば、皮下用注射針で穿刺可能なストッパー付の静脈内用溶液バッグまたはバイアルに配置される。
治療剤は、通常、単位用量または複数用量容器、例えば、密封アンプルまたはバイアルに、水溶液または再構成するための凍結乾燥処方物として貯蔵される。凍結乾燥処方物の例として、10mlのバイアルに、滅菌濾過した1%(w/v)治療剤水溶液5mlを充填し、そして得られる混合物を凍結乾燥する。凍結乾燥した治療剤を、注射用静菌水を用いて再構成して注入溶液を調製する。
本発明はまた、本発明の治療剤の1つ以上の成分を満たした一つ以上の容器を備える薬学的パックまたはキットを提供する。医薬品または生物学的製品の製造、使用または販売を規制する政府機関が定めた形式の通知が、このような容器に付属し得、この通知は、ヒトへの投与に対する製造、使用または販売に関する政府機関による承認を表す。さらに、治療剤を他の治療用化合物と組み合わせて使用し得る。
本発明の治療剤は、単独または他の治療剤と組合わせて投与され得る。組合わせは、例えば、混合物として同時に;同時にまたは並行してだが別々に;あるいは経時的のいずれかで投与され得る。これは、組み合わされた薬剤が、治療用混合物として共に投与されるという提示、およびまた、組み合わされた薬剤が、別々にしかし同時に、例えば、同じ個体に別々の静脈ラインを通じて投与される手順を含む。「組み合わせて」の投与は、一番目、続いて二番目に与えられる化合物または薬剤のうち1つの別々の投与をさらに含む。
以下に実施例、参考例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、これらにより本発明がなんら限定されるものではない。
<化合物の分析方法>
(旋光度)
旋光度はJASCO P−1030(日本分光工業)デジタル旋光度計を用いて測定した。測定溶媒及び温度は各測定値に付記した。
(核磁気共鳴(NMR)スペクトル)
JEOL α−400およびJEOL ECA−600(日本電子)核磁気共鳴装置を使用して測定した(共鳴周波数:1H NMR:400MHzおよび600MHz、13C NMR:100MHzおよび150MHz)。いずれも溶媒中のDシグナルをinternal lock signalとした。ケミカルシフト値の表示は内部標準物質テトラメチルシラン(TMS)からのδ値(ppm)で示し、1H NMRスペクトルにおける結合定数は括弧内にHz単位で記した。シグナルの多重度の表記には以下の略号を用いた。
s:singlet,d:doublet,t:triplet,q:quartet,m:multiplet,br.:broad
(質量分析(MS))
高分解能ESI−MSはApplied BiosystemsのQSTAR XL systemにより測定した。
(赤外吸収(IR)スペクトル)
赤外吸収スペクトルはHORIBA FT−710(堀場製作所)分光光度計を使用し、フィルム法にて試料を調製し測定した。
(紫外吸収(UV)スペクトル)JASCO V−520(日本分光工業)分光光度計を使用し、層長1cmの石英製セルを用いて測定した。測定溶媒はメタノールを用いた。
(円偏光二色性(CD)スペクトル)
円偏光二色性はJASCO J−720(日本分光工業)円二色性分散計を使用して測定した。測定溶媒はメタノールを用いた。
<クロマトグラフィー>
(順相シリカゲルカラムクロマトグラフィー)
230−400meshのkiesel gel 60 Silica gel(Merck)を使用した。
(旋光度)
旋光度はJASCO P−1030(日本分光工業)デジタル旋光度計を用いて測定した。測定溶媒及び温度は各測定値に付記した。
(核磁気共鳴(NMR)スペクトル)
JEOL α−400およびJEOL ECA−600(日本電子)核磁気共鳴装置を使用して測定した(共鳴周波数:1H NMR:400MHzおよび600MHz、13C NMR:100MHzおよび150MHz)。いずれも溶媒中のDシグナルをinternal lock signalとした。ケミカルシフト値の表示は内部標準物質テトラメチルシラン(TMS)からのδ値(ppm)で示し、1H NMRスペクトルにおける結合定数は括弧内にHz単位で記した。シグナルの多重度の表記には以下の略号を用いた。
s:singlet,d:doublet,t:triplet,q:quartet,m:multiplet,br.:broad
(質量分析(MS))
高分解能ESI−MSはApplied BiosystemsのQSTAR XL systemにより測定した。
(赤外吸収(IR)スペクトル)
赤外吸収スペクトルはHORIBA FT−710(堀場製作所)分光光度計を使用し、フィルム法にて試料を調製し測定した。
(紫外吸収(UV)スペクトル)JASCO V−520(日本分光工業)分光光度計を使用し、層長1cmの石英製セルを用いて測定した。測定溶媒はメタノールを用いた。
(円偏光二色性(CD)スペクトル)
円偏光二色性はJASCO J−720(日本分光工業)円二色性分散計を使用して測定した。測定溶媒はメタノールを用いた。
<クロマトグラフィー>
(順相シリカゲルカラムクロマトグラフィー)
230−400meshのkiesel gel 60 Silica gel(Merck)を使用した。
(逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィー)
Cosmosil75 C18OPN(Nacalai Tesque)を使用した。
Cosmosil75 C18OPN(Nacalai Tesque)を使用した。
(逆相系多孔性樹脂カラムクロマトグラフィー)
DiaionHP−20(三菱化学)を使用した。
DiaionHP−20(三菱化学)を使用した。
(サイズ排除カラムクロマトグラフィー)
SephadexLH−20(GE Healthcare)を使用した。
SephadexLH−20(GE Healthcare)を使用した。
(高速液体クロマトグラフィー)
分取用カラムにInertsil ODS(6.0×250mm,ガスクロ工業)およびCosmosil 5C18−AR−II(20×250mm,Nacalai Tesque)を使用し、検出にUV 8000(東ソー)、RI 8000(東ソー)、溶媒にメタノール‐水系、メタノール‐2−プロパノール‐水系およびアセトニトリル‐水系を用いて、流速1.6ml/minまたは5.0ml/minで、紫外部吸収の検出波長は254nmで行った。
(薄層クロマトグラフィー(TLC))
TLCプレートとして厚さ0.25mmのSilica gel 60 F254(Merck)を使用し、プレート上のスポットはUV(254nm)照射及び10%硫酸を噴霧後、加熱し呈色させ検出した。
分取用カラムにInertsil ODS(6.0×250mm,ガスクロ工業)およびCosmosil 5C18−AR−II(20×250mm,Nacalai Tesque)を使用し、検出にUV 8000(東ソー)、RI 8000(東ソー)、溶媒にメタノール‐水系、メタノール‐2−プロパノール‐水系およびアセトニトリル‐水系を用いて、流速1.6ml/minまたは5.0ml/minで、紫外部吸収の検出波長は254nmで行った。
(薄層クロマトグラフィー(TLC))
TLCプレートとして厚さ0.25mmのSilica gel 60 F254(Merck)を使用し、プレート上のスポットはUV(254nm)照射及び10%硫酸を噴霧後、加熱し呈色させ検出した。
<化合物(1)の製造方法>
モクレイシの乾燥葉(3.25kg)をMeOHで3回(4.5L)抽出し、3Lに濃縮した後、Hexane3Lで抽出した。MeOH層を濃縮後、H2O 3.0Lで懸濁し、EtOAc、1−BuOH、をそれぞれ3.0Lで連続的に抽出、濃縮し、Hexane層(17.9g)、EtOAc層(171g)、1−BuOH層(32.1g)、H2O層(136g)を得た。
モクレイシ葉部のEtOAc可溶画分(171g)を、Hexane及びEtOAcの混合溶媒[Hexane−EtOAc(20:1,12L)、(10:1,13L)、(5:1,9L)、(2:1,9L)、EtOAc 9L、MeOH 9L]を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィー(内径10cm×高さ40cm、1 fraction=8L)に付した。
シリカゲルカラムクロマトグラフィーでのHexane−EtOAc(2:1)溶出画分(Fr.6,28.2g)をTolueneとAcetoneの混合溶媒[Toluene 8L、Toluene−Acetone(100:1,4L)、(80:1,4L)、(70:1,4L)、(50:1,4L)、(40:1,4L)、(30:1,4L)、(20:1,4L)、(10:1,4L)、(1:1,4L)、MeOH 4L]を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィー(内径5.5cm×58cm、1 fraction=1L)に付した。
シリカゲルカラムクロマトグラフィーのToluene−Acetone(30:1)溶出画分(Fr.29−32,1.68g)をMeOHとH2Oの混合溶媒を逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィー(内径2.5cm×高さ20cm、30%MeOH 1L→100%MeOH 1L:linear gradient、1 fraction=5g)に付し、fraction 171−180(128mg)を得た。得られたfraction 171−180(128mg)を高速液体カラムクロマトグラフィー([Inertsil ODS−3(6.0×250mm)])、Acetone:H2O=75:25)に付し、保持時間37分のピークから化合物(1)(50.9mg)を得た。
モクレイシの乾燥葉(3.25kg)をMeOHで3回(4.5L)抽出し、3Lに濃縮した後、Hexane3Lで抽出した。MeOH層を濃縮後、H2O 3.0Lで懸濁し、EtOAc、1−BuOH、をそれぞれ3.0Lで連続的に抽出、濃縮し、Hexane層(17.9g)、EtOAc層(171g)、1−BuOH層(32.1g)、H2O層(136g)を得た。
モクレイシ葉部のEtOAc可溶画分(171g)を、Hexane及びEtOAcの混合溶媒[Hexane−EtOAc(20:1,12L)、(10:1,13L)、(5:1,9L)、(2:1,9L)、EtOAc 9L、MeOH 9L]を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィー(内径10cm×高さ40cm、1 fraction=8L)に付した。
シリカゲルカラムクロマトグラフィーでのHexane−EtOAc(2:1)溶出画分(Fr.6,28.2g)をTolueneとAcetoneの混合溶媒[Toluene 8L、Toluene−Acetone(100:1,4L)、(80:1,4L)、(70:1,4L)、(50:1,4L)、(40:1,4L)、(30:1,4L)、(20:1,4L)、(10:1,4L)、(1:1,4L)、MeOH 4L]を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィー(内径5.5cm×58cm、1 fraction=1L)に付した。
シリカゲルカラムクロマトグラフィーのToluene−Acetone(30:1)溶出画分(Fr.29−32,1.68g)をMeOHとH2Oの混合溶媒を逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィー(内径2.5cm×高さ20cm、30%MeOH 1L→100%MeOH 1L:linear gradient、1 fraction=5g)に付し、fraction 171−180(128mg)を得た。得られたfraction 171−180(128mg)を高速液体カラムクロマトグラフィー([Inertsil ODS−3(6.0×250mm)])、Acetone:H2O=75:25)に付し、保持時間37分のピークから化合物(1)(50.9mg)を得た。
化合物(1)の性状を以下に示す。
性状:非晶性物質
[α]D−19.5(c=0.51,CHCl3)
IR νmax(film)cm−1:2943,2868,1712,1457,1387,1212,1058
HR−ESI−MS(positive)m/z:509.3593[M+Na]+
(計算値C31H50O4Na:509.3601)
性状:非晶性物質
[α]D−19.5(c=0.51,CHCl3)
IR νmax(film)cm−1:2943,2868,1712,1457,1387,1212,1058
HR−ESI−MS(positive)m/z:509.3593[M+Na]+
(計算値C31H50O4Na:509.3601)
本発明に従って、効能の優れた抗腫瘍活性および多剤耐性抑制活性化合物を提供する。本発明のトリテルペン化合物によれば、高い抗腫瘍活性および多剤耐性抑制活性を併せて発揮することができる。本発明のトリテルペン化合物の製造方法によれば、トリテルペン化合物の製造が容易である。本発明の多剤耐性抑制活性を併せ持つ抗腫瘍活性剤によれば高い抗腫瘍活性および多剤耐性抑制活性を発揮することができる。
Claims (7)
- 請求項1または請求項2に記載の化合物の塩。
- 請求項1または請求項2に記載の化合物のエステル誘導体。
- 請求項1または請求項2に記載の化合物にさらに糖が結合した配糖体。
- 請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、および請求項5のいずれかの請求項に記載の化合物、それらの塩、それらのエステル誘導体およびそれらの配糖体からなる群から選択される、少なくとも1以上の有効量の化合物を有効成分として含有する、薬学的生理活性組成物。
- 前記生理活性組成物が、抗腫瘍活性と多剤耐性抑制活性を示す請求項6に記載の薬学的生理活性組成物。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106046109A (zh) * | 2016-06-17 | 2016-10-26 | 浙江工商大学 | 乌苏型三萜3,25‑环氧‑1α,3α,11α,12,23,25‑六羟基‑乌苏‑12‑烯及其制备方法和应用 |
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CN110646600A (zh) * | 2019-10-12 | 2020-01-03 | 辽宁中医药大学 | 一种基于抗肝癌生物活性的复方木鸡颗粒质量控制与评价方法 |
-
2013
- 2013-02-07 JP JP2013036388A patent/JP2014152171A/ja active Pending
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