JP2014151801A - 折りたたみ式カヌー - Google Patents
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Abstract
【課題】安全性、安定性が高く、組立て収納が簡単で、収納サイズが小さく、重心と車輪位置を調節できる運搬しやすい折りたたみ式カヌーを提供する。
【解決手段】コックピット部分に開口部を持つ防水布と、コックピット部分の形状を形作るフレーム部材1を一体化させ、袋の外側にコックピット開口部面に対して垂直方向に伸縮自在な構造を持たせ、斜めに配置した車軸支持部材を差し込む穴を開け、長さ調節可能な車軸支持部材を用い、回転収納可能なエアチューブ張り出し部材をチャインフレーム3に装備する。
【選択図】図1
【解決手段】コックピット部分に開口部を持つ防水布と、コックピット部分の形状を形作るフレーム部材1を一体化させ、袋の外側にコックピット開口部面に対して垂直方向に伸縮自在な構造を持たせ、斜めに配置した車軸支持部材を差し込む穴を開け、長さ調節可能な車軸支持部材を用い、回転収納可能なエアチューブ張り出し部材をチャインフレーム3に装備する。
【選択図】図1
Description
本発明は小さく折りたたんで、持ち運び可能な折りたたみ式カヌーに関る。
従来より、コックピット部分に開口部のある袋形状のフレーム部材と、その他多数のフレーム部材を船体形状に組み立て、船体布に挿入することによって、船体が形成される、折りたたみ式カヌーがあった。
しかし、袋形状のフレーム部材は人が快適に乗れるようにカヌーのコックピット部分を形作るため容量が大きく、特にコックピットの船首側は高さがあり、収納、運搬の際の不都合があった。また、ガンネルフレームの位置も幅がありすぎて不都合があった。
また収納時、形状を変化させられない袋形状のフレーム部材内部にすべての部品を収納するのは難しかった。
さらに袋形状のフレーム部材をすべて硬いプラスチックなどで形作ると、重くなりすぎ、カヌー使用時、運搬時の問題になっていた。
カヌー運搬時の補助として車輪を袋形状のフレーム部材に取り付けるアイデアは以前からあったが、実際の運搬状態では袋形状のフレーム部材は傾くため、重心と車輪が離れすぎ、手に大きく負担がかかり、車輪位置の調節も出来なかった。
本発明は上記問題点を解決するもので、収納時の大きさを小さく抑え、内部に部品を収納しやすくし、重量を軽く、運搬時の車輪の配置を最適な位置にすることを目的とする。
上記課題を克服するために、本発明は軽量な袋形状の布とコックピット部分の形状を形作るフレーム部材を組み合わせ、その船首側の部分にはコックピットの開口部面に対して垂直方向に伸縮自在な機構を持たせ、その船尾側には車軸支持材を差し込む穴を斜めに設け、横部分にはガンネルフレーム支持部材を差し込む穴を設ける。
軽量な袋形状の布はコックピット部分に開口部を持ち、ちょうど人がゆったり座れる程度の長さで、ガンネルフレーム接続部、車軸支持部材を差し込むための穴が開いている。
軽量な袋形状の布はナイロン、ポリエステルなどの布、それらにPVCやウレタンをコーティングし、防水性を高めたターポリン素材などが用いられる。底部分は高周波ウェルダー溶着やシームテープなどで水密にするとより防水性を高めることが出来る。
コックピット部分の形状を形作るフレーム部材は、コックピットの輪形状突起部分と、ガンネルフレーム接続部分が一体化され、船体底部分を通るチャインフレームと4点のクリップで着脱自在に接続できるような形状になっている。
コックピット部分の形状を形作るフレーム部材の材質はプラスチック、強化繊維プラスチック、アルミパイプなどが考えられるが、いくつかの材料を組み合わせたりすることもあり、特に限定されるものではない。
ガンネルフレームはその末端に2つのガンネルフレーム支持部材をクリップで取り付けてあり、その支持部材をコックピット部分の形状を形作るフレーム部材の左右横部分に開けられた穴に差し込むことにより、所定の位置に固定される。また、ガンネルフレームを引き抜くことで、袋形状のフレーム部材の幅は小さく抑えられる。
袋形状の布はコックピット部分の形状を形作るフレーム部材の外側を覆う形で接合される。
コックピット部分の形状を形作るフレーム部材は船首側と、コックピット中央部分の2つの部分で形作ることも出来る。
また、その間に袋形状の布を挟み込み、ねじなどを貫通させて船首側フレーム部材と中央部分フレーム部材を結合し、袋形状の布の外側に船首側フレーム部材を固定することも出来るし、袋形状の布の内側に固定することも出来る。
船首側フレーム部材は垂直方向に伸縮自在な機構を備えており、たとえば径の異なるパイプをスライドさせる方法、抜き差しする方法などが考えられる。位置の固定はプッシュピンなどが考えられる。
船首側フレーム部材はたとえば、パイプを曲げて所定の形状に成形する方法が考えられる。また、チャインフレームを着脱自在に接合するクリップ、運搬時に使用するハンドルが取り付けられる。
中央部分フレーム部材はガンネルフレームを接続する穴が4箇所、さらに車軸支持部材を差し込む穴が後部に2箇所開いている。また、チャインフレームを接続するクリップが袋形状の布を挟んで、中央部分フレーム部材の底面後部末端に取り付けられる。
車軸支持部材を差し込む穴は中央部分フレーム部材の上面に配置され、中央部分フレーム部材の底面後部末端に向けて斜めにスリーブが配置される。垂直に配置する方法に比べ、斜めに配置することにより、中央部分フレーム部材の強度の必要な部分の面積が小さくなり、軽量化が可能になる。
車軸支持部材は車軸に取り付けられた棒状の部材である。また、その長さを変えることにより、車輪の位置を変化させることが出来、体格により変わる最適な重心の位置に車輪を配置することが可能になる。
袋形状のフレーム部材に接続されたチャインフレームにはその中央部分に、棒状でその両端にクリップを持つエアチューブ張り出し部材が接続される。
棒状のエアチューブ張り出し部材は末端に取り付けられた接続クリップによりチャインフレームの軸方向を中心として、チャインフレームの周りを360度回転可能になっており、もう一端に取り付けられた接続クリップにより、ガンネルフレームに接続することが出来る。
上記構造により、エアチューブ張り出し部材が船体布に内蔵されたエアチューブを船体横方向により張り出させることが可能になり、カヌーの安定性を増すことが出来る。また、収納時は回転させることにより、収納サイズを抑えることが出来る。
上記構造により、収納時は袋形状フレーム部材の船首側を大きく伸ばして部品の収納がしやすく、逆に縮めて小さく収納でき、袋形状の布の外側にその伸縮部分があるため操作がし易く、運搬時のハンドル代わりにもなる。また、運搬時に手に負担がかからない最適な位置に車輪を配置、調節も可能になる。さらにエアチューブを横方向に張り出し、安定性を増すことが出来る。
本実施例の折りたたみ式カヌーのフレームは図1に示す袋形状のフレーム部材、図6に示すガンネルフレーム、その他前後のパイプフレーム集合体からなり、組み立てると図7に示す状態となる。
袋形状のフレーム部材は図1に示すように、コックピット部分に開口部を持ち、フレームと防水布を組み合わせた構造を持つ。
袋形状のフレーム部材の骨格は図2に示すように、コックピット中央部分フレーム1、船首側フレーム部材2a〜2b、チャインフレーム3からなる。
図3に示すように船首側フレーム部材2bは断面が丸パイプ形状で曲げて形作られ、その内部にはスプリングで突起が出入りすることが出来るプッシュピン8が内蔵されている。
船首側フレーム部材2aも丸パイプ形状で、内径が船首側フレーム部材2bの外径より少し大きく作られ、垂直方向にスライドさせることが出来る。定位置にプッシュピン8の突起が入る穴を開けることにより、定位置に固定することが出来る。また、完全に引き抜くことも出来る。
船首側フレーム部材2aはその末端に着脱自在にチャインフレーム3を接続するクリップ5も取り付けられる。
図3に示すように船首側フレーム部材2a〜2b、袋形状の布4、コックピット中央部分フレーム1を貫通させるようにボルトなどの結合部材9で3つの部材が一つに結合される
このように結合すると、図1に示すように船首側フレーム部材2a〜2bは袋形状の布4の外側に露出し、プッシュピン8を押し伸縮させる作業がしやすく、また、袋形状の布4の内部にその他の部品をすべて収納してから伸縮させる作業が出来る。
また、図3のように船首側フレーム部材2aと2bを伸ばした状態ではコックピット中央部分フレーム1の船首側末端が大きく上に持ち上がり、開口部からの部品の収納がしやすくなる。
コックピット中央部分フレーム1は図2に示すように左横部分にガンネルフレーム支持材差込穴7a〜7bが開けてあり、反対の右横部分にも同じように2つのガンネルフレーム支持材差込穴が開けてある。
図6に示すガンネルフレーム支持材16をガンネルフレーム支持材差込穴7a〜7bに差し込むことによりガンネルフレームは定位置に固定される。
また、図2に示したチャインフレーム3の中央に接続されたエアチューブ張り出し部材19は回転させることによりガンネルフレーム17にクリップ5で接続することができ、接続するとチャインフレーム3から斜めに棒状の部材がガンネルフレーム17まで通ることになり、船体布14に内蔵されたエアチューブをより外側に張り出し、安定性を増すことが出来る。
コックピット中央部分フレーム1は図4に示すように後部上面に車軸支持部材10を差し込む穴6が開けてあり、車軸支持部材10を差し込むことにより車軸11、車輪12は定位置に固定される。
また、車軸支持部材10の長さを変えることにより、車輪12の位置を変えることができ、体格にあわせた最適な重心位置に車輪12を固定することが出来る。
車軸支持部材10を差し込む穴6はコックピット中央部分フレーム1の底面端部に向けて斜めに配置されており、結合材9により固定されている。
穴が垂直に配置されている場合に比べ、強度の必要な部分が、チャインフレーム3を接続するクリップ5と同じ位置であるコックピット中央部分フレーム1の底面端部に集中するため、軽量化が可能である。
図5に示すように部品をすべて収納し、車輪12を取り付けると、ハンドル13を引いて軽い力で折りたたみ式カヌーを長距離運搬することが出来る。
上記構造の折りたたみ式カヌーのフレームの組み立て方は、まずガンネルフレーム17を図1の袋形状のフレーム部材に取り付け、その他のフレーム18も図1の袋形状のフレーム部材に取り付け、船体布14の内部に組みあがったフレームを挿入しデッキを閉じれば図7に示す完成状態となる。
1 コックピット中央フレーム部材
2 船首側フレーム部材
3 チャインフレーム
4 袋形状の布部材
5 クリップ
6 車軸支持部材差込穴
7 ガンネルフレーム支持部材差込穴
8 プッシュピン
9 結合部材
10 車軸支持部材
11 車軸
12 車輪
13 ハンドル
14 船体布
15 シート
16 ガンネルフレーム支持部材
17 ガンネルフレーム
18 その他フレーム
19 エアチューブ張り出し部材
2 船首側フレーム部材
3 チャインフレーム
4 袋形状の布部材
5 クリップ
6 車軸支持部材差込穴
7 ガンネルフレーム支持部材差込穴
8 プッシュピン
9 結合部材
10 車軸支持部材
11 車軸
12 車輪
13 ハンドル
14 船体布
15 シート
16 ガンネルフレーム支持部材
17 ガンネルフレーム
18 その他フレーム
19 エアチューブ張り出し部材
Claims (10)
- 船体の骨格を形成する複数のフレームと、同フレームを着脱自在に覆う船体形状を形成する船体布からなる折りたたみ式カヌーにおいて、前記フレームの一部は、コックピット部分に開口部を持つ袋形状の布とコックピット部分の骨格を形成するフレーム部材が一体化された袋形状フレーム部材からなり、前記コックピット部分の骨格を形成するフレーム部材の船首側は、コックピットの開口部面に対して垂直方向に伸縮自在に長さを変える機構を有することを特徴とする折りたたみ式カヌー。
- 前記コックピット部分の骨格を形成するフレーム部材の、船首側をコックピットの開口部面に対して垂直方向に伸縮自在に長さを変える機構は径の違うパイプをスライド、あるいは抜き差しする方法であることを特徴とする請求項1記載の折りたたみ式カヌー。
- 船体の骨格を形成する複数のフレームと、同フレームを着脱自在に覆う船体形状を形成する船体布からなる折りたたみ式カヌーにおいて、前記フレームの一部は、コックピット部分に開口部を持つ袋形状の布とコックピット部分の骨格を形成するフレーム部材が一体化された袋形状フレーム部材からなり、同袋形状フレーム部材はガンネルフレーム接続部分に穴が配置され、前記コックピット部分の骨格を形成するフレーム部材の船首側は、コックピットの開口部面に対して垂直方向に伸縮自在に長さを変える機構を有することを特徴とする折りたたみ式カヌー。
- 前記コックピット部分の骨格を形成するフレーム部材の、船首側をコックピットの開口部面に対して垂直方向に伸縮自在に長さを変える機構は径の違うパイプをスライド、あるいは抜き差しする方法であることを特徴とする請求項3記載の折りたたみ式カヌー。
- 船体の骨格を形成する複数のフレームと、同フレームを着脱自在に覆う船体形状を形成する船体布からなる折りたたみ式カヌーにおいて、前記フレームの一部は、コックピット部分に開口部を持つ袋形状の布とコックピット部分の骨格を形成するフレーム部材が一体化された袋形状フレーム部材からなり、前記コックピット部分の骨格を形成するフレーム部材は、船首側フレーム部材とコックピット中央部分フレーム部材で構成され、前記袋形状の布を前記船首側フレーム部材とコックピット中央部分フレーム部材の間に挟みこんで、結合部材で同2つのフレーム部材、前記袋形状の布を貫通させ結合したものであることを特徴とする折りたたみ式カヌー。
- 前記船首側フレーム部材はパイプを曲げた部材で構成されることを特徴とする請求項5記載の折りたたみ式カヌー。
- 船体の骨格を形成する複数のフレームと、同フレームを着脱自在に覆う船体形状を形成する船体布からなる折りたたみ式カヌーにおいて、前記フレームの一部は、コックピット部分に開口部を持つ袋形状の布とコックピット部分の骨格を形成するフレーム部材が一体化された袋形状フレーム部材からなり、前記コックピット部分の骨格を形成するフレーム部材の船尾側上面の左右部分それぞれに穴を有し、その穴に車軸支持部材を差し込むことを特徴とする折りたたみ式カヌー。
- 前記コックピット部分の骨格を形成するフレーム部材の船尾側上面の穴は、前記コックピット部分の骨格を形成するフレーム部材の船尾側末端下面に向けて斜めに配置されていることを特徴とする請求項7記載の折りたたみ式カヌー。
- 前記車軸支持部材は長さ調節可能なことを特徴とする請求項7または請求項8記載の折りたたみ式カヌー。
- 船体の骨格を形成する複数のフレームと、同フレームを着脱自在に覆う船体形状を形成する船体布からなる折りたたみ式カヌーにおいて、前記フレームの一部は、コックピット部分に開口部を持つ袋形状の布とコックピット部分の骨格を形成するフレーム部材が一体化された袋形状フレーム部材からなり、同袋形状フレーム部材に接続されたチャインフレームの中央部分に、同チャインフレーム軸方向を中心軸として回転可能な棒状でその両端に着脱可能なクリップが接続されているエアチューブ張り出し部材が接続されていることを特徴とする折りたたみ式カヌー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013023925A JP2014151801A (ja) | 2013-02-11 | 2013-02-11 | 折りたたみ式カヌー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013023925A JP2014151801A (ja) | 2013-02-11 | 2013-02-11 | 折りたたみ式カヌー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2014151801A true JP2014151801A (ja) | 2014-08-25 |
Family
ID=51574087
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013023925A Pending JP2014151801A (ja) | 2013-02-11 | 2013-02-11 | 折りたたみ式カヌー |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2014151801A (ja) |
-
2013
- 2013-02-11 JP JP2013023925A patent/JP2014151801A/ja active Pending
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