JP2014151447A - 成形金型、成形装置、自動成形装置および成形方法 - Google Patents

成形金型、成形装置、自動成形装置および成形方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構成であり、充填する樹脂が流動する位置を最適に制御することができる成形金型およびこの成形金型を使用した成形装置、自動成形装置ならびにその成形方法を実現すること。
【解決手段】成形工程における樹脂の充填時に、金型内に所定の条件で圧縮空気を供給する。
【選択図】図8

Description

本発明は、射出成形によって電子デバイスを製造する際に用いる成形金型およびこの成形金型を使用した成形装置、自動成形装置ならびにその成形方法に関する。
防水コネクタの製造では、接続端子をコネクタの端子収容室に収容し、端子挿入口にモールド樹脂を充填してモールド樹脂で密封する方法がある。このように、モールド樹脂でコネクタを密封することによって、端子挿入口からの水の浸入を防いで防水を実現させている。
しかしながら、このように樹脂で密封したコネクタでは、電線と端子収容室のわずかな隙間から溶融樹脂が端子収容室へ流れ込むことがある。その結果、流れ込んだ樹脂が障害となりコネクタの接続不良を生じさせることがある。この問題に対し、特許文献1では、電線を入れ、金型を閉じることで遮蔽部を折曲げて端子収容室の入り口を遮断する構造をもつハウジングの製造方法が開示されている。
特開平9−320677号公報
しかし、特許文献1に記載のハウジングの製造方法では、複数の端子収容室のうち使用しない端子収容室がある場合、遮断の効果がなくなり、溶融樹脂が端子収容室内に流れ込むことで、コネクタの接続不良を生じさせることがある。
よって本発明は、充填する成形材料が流動する位置を最適に制御することができる成形金型およびこの成形金型を使用した成形装置、自動成形装置ならびにその成形方法を実現することを目的とする。
そのため本発明の成形金型は、電子デバイスをインサート成形するために、上型と下型との2つの型を組み合わせて成形を行なう成形金型であり、該成形金型内に樹脂を供給するための注入口および供給路と、前記電子デバイスがセットされ、前記注入口から充填される樹脂を成形するためのキャビティと、該キャビティに前記電子デバイスをセットした際に形成されるエアチャンバと、該エアチャンバと連通する通気路と、を備え、前記キャビティにおいて、樹脂の流動方向前方に前記エアチャンバおよび前記通気路が設けられ、樹脂の流動方向後方に前記供給路が設けられていることを特徴とする。
また、本発明の成形金型は、金型本体に保持される成形対象物内の成形空間に連通して前記成形空間内に成形材料を供給する材料供給路と、前記成形空間に対する前記成形材料の充填方向と対向する側から前記成形空間に向けて気体を供給する気体供給路とを備えたことを特徴とする。
さらに、本発明の成形方法は、電子デバイスをインサート成形するために、上型と下型との2つの型を組み合わせて成形を行なう成形方法であり、前記上型と前記下型とを組み合わせて形成されるキャビティに前記電子デバイスをセットする工程と、前記電子デバイスがセットされた前記キャビティに樹脂を充填する工程と、充填された前記樹脂の前記キャビティ内での流動方向前方に設けられたエアチャンバ内の圧力を高めて、流動する前記樹脂の停止位置を制御する工程と、を備えていることを特徴とする。
また、本発明の成形方法は、電子デバイスをインサート成形するために、上型と下型との2つの型を組み合わせて成形を行なう成形方法であり、前記上型と前記下型とを組み合わせて形成されるキャビティに前記電子デバイスをセットする工程と、前記電子デバイスがセットされた前記キャビティに樹脂を充填する工程と、充填された前記樹脂の前記キャビティ内での流動方向前方に設けられたエアチャンバに通気路を介して圧縮空気を供給する工程と、前記エアチャンバに前記圧縮空気を供給することで、流動する前記樹脂の停止位置を制御する工程と、を備えていることを特徴とする。
さらに、本発明の成形方法は、成形型に保持された成形対象物内の成形空間に対する成形材料の充填開始後であって且つ前記成形空間を前記成形材料で満たす前までに、前記成形空間に連通する前記成形対象物内の非成形空間を気体の充填によって前記成形材料の充填制限状態とすることを特徴とする。
本発明によれば、成形型に保持された成形対象物(例えば、コネクタ等)内の成形空間に対する成形材料の充填処理において、成形対象物内の成形空間に連通する非成形空間を気体によって成形材料の充填制限状態とし、成形空間と非成形空間との間に実質的な気体の障壁を形成することにより、充填する成形材料が流動する位置を最適に制御することができる。
成形金型のキャビティの一部を構成する下型を示した斜視図である。 下型にセットされたコネクタのハウジングと電線とを示した斜視図である。 端子収容室に電線をセットした下型と上型とを示した側面図である。 上型と下型とを閉じた状態を示した断面図である。 金型と、金型に樹脂を充填するためのホットノズルとを示した断面図である。 金型に樹脂を充填してから圧縮空気を供給する様子を示した図である。 第1の実施形態における成形工程の処理を示したフローチャートである。 樹脂が充填されたコネクタを模式的に拡大して示した断面図である。 樹脂が充填された実際のコネクタを示した図である。 第2の実施形態の成形金型を説明するための図である。 第4の実施形態の成形金型の要部拡大図である。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態におけるインサート成形用の成形金型のキャビティの一部を構成する下型(固定側型)1を示した斜視図である。下型1は、成形対象物の一例であるコネクタ(電子デバイス)のハウジングを収容する収容部12Bと、ハウジングと繋がる電線が収容される溝が形成された収容部13Bとを備えている。また下型1には、ハウジングと電線とを繋ぐ部分に防水用の樹脂を充填するためのスプルーブシュ14Bが設けられている。
図2は、下型1にセットされたコネクタ3のハウジング4と電線5とを示した斜視図である。下型1には、金型を閉じた際に金型外部から、金型内部で樹脂を充填するハウジング(外装部材)4の端部(封止部15)とは反対の端部に空気を注入可能な通気路11が設けられている。また金型の外部には、通気路11と連通するように、継手18とチューブ19とが接続されている。
ここで、このような金型にセットされるコネクタ3は、その内部で1本または複数本の電線5が保持される。具体的には、コネクタ3の本体内部には、1本または複数本の電線5が挿入固定される装着部が設けられている。なお、この装着部には、複数の貫通孔が設けられており、その少なくとも1つの貫通孔に電線5が挿入固定される。また、装着部は、コネクタ3の本体を構成する筒状のハウジング4内に配置され、このハウジング4で覆われている。
例えば、本実施形態のコネクタ3では、筒状のハウジング4内を2つの空間に仕切るように装着部が設けられ、ハウジング4の両端部がそれぞれ開口した構成となっている。すなわち、コネクタ3の内部空間は、装着部が実質的な仕切り部となって、装着部で区切られた空間がその前後に形成されている。
また、一方の空間は、コネクタ3の先端(一端部)側で開口し、装着部から電線5の先端が端子部として突出している。この一方の空間は、その内部に突出した電線5が図示しない接続対象となる外部端子に接続される接続空間となる。
これに対し、電線5が引き出される他方の空間は、コネクタ3の他端部側で開口しており、上記装着部が実質的に開放されている。本実施形態では、詳細は後述するが、コネクタ3の接続空間を確保しつつ、電線5が引き出される他方の空間に樹脂を充填して防水性を持たせている。すなわち、コネクタ3の電線5が引き出される他方の空間は、樹脂が充填される樹脂充填空間(成形空間)となり、コネクタ3の接続空間はこの成形空間に連通する非成形空間となる。
なお、本実施形態では、このコネクタ3内の成形空間と、金型の収容部12Bの端部とを合わせた封止部15が実質的に樹脂が充填される樹脂充填空間を構成する。また、非成形空間は、詳細は後述するが、気体(例えば、エアー(空気)、不活性ガス等の気体を含む)が満たされることで成形材料の充填制限空間となる。
ここで、コネクタ3の成形空間は、貫通穴を介して非成形空間に連通しているため、成形空間へ充填される樹脂が非成形空間、つまり、接続空間へ流れ込むことが想定される。接続空間へ樹脂が流れ込むと、接続不良を引き起こすおそれがある。そのため、本実施形態では、成形空間が樹脂で満たされる前までに非成形空間を気体によって成形材料の充填制限状態することにより、成形空間と非成形空間との間に実質的な気体の障壁を形成し、非成形空間への樹脂の流れ込みを未然に防止している。つまり、本実施形態では、成形時の成形材料供給による成形空間に対する圧力と、成形時の気体供給による成形空間に対する圧力とのバランスを決定することにより、成形空間又は非成形空間の占める範囲を規定することが可能となる。これにより、非成形空間にある接続部分での接続不良を有効に防止しつつ、コネクタ3に防水性能を付与することができる。
なお、気体の充填領域を調整すれば、非成形空間での成形材料の充填制限範囲を調整することが可能となる。また、非成形空間を成形材料の充填制限状態とした後は、その状態を維持して成形材料の充填を継続することで、成形空間を成形材料で確実に満たし、隙間や空隙のない成形処理を実現することができる。
図3は、ハウジング4の端子収容室7に端子金具6を接続した電線5をセットした下型1と上型(可動側型)2とを示した側面図である。上型2には、下型1の収容部12Bと共にハウジング収容部12(図4参照)を形成する収容部12Aと、下型1のスプルーブシュ14Bと接続される円筒形状のスプルーブシュ14Aが形成されている。また上型2には、下型1と同様に、電線5が収容される溝が形成された収容部13Aが設けられている。下型1と上型2とが重ね合わされた時に、スプルーブシュ14Aとスプルーブシュ14Bとが連通状態となりスプルーブシュ(供給路)14(図4参照)が形成される。このスプルーブシュ14を介して、ハウジング4と電線5とを繋ぐ部分である封止部15に樹脂が充填される。樹脂はスプルーブッシュ14A、Bから金型内部に流れ込み、ハウジング4と電線5とを繋ぐ部分に設けられたゲート(不図示)を経由して封止部15に流入する。流入した樹脂は、封止部15から端子収容室7に向かう方向に流動する。
図4は、上型2と下型1とを閉じた状態を示した断面図である。上型2は、例えば、制御装置に接続された油圧シリンダ装置などの不図示の金型駆動手段に取り付けられている。これにより、上型2を下型1に近づけたり離したりすることができる。つまり、上型2は、下型1に接離可能に設けられている。上型2と下型1とを閉じることで、封止部15のキャビティ16と、金型に樹脂を充填するためのスプルーブッシュ14と、電線収容部13と、ハウジング収容部12とが形成される。また上型2と下型1とを閉じることで、電線5によって金型がシールされ、充填された樹脂がキャビティ16から電線収容部13に流れるのを防いでいる。
図5は、上型2と下型1とを閉じた金型と、金型に樹脂9を充填するためのホットノズル(樹脂供給手段)17とを示した断面図である。ホットノズル17は、シリンジ(注射筒)状に形成されており、ホットノズル17の先端は、上型2のスプルーブシュ14Aの開口部(注入口)に付勢されて当接される。
なお、本実施形態では、このホットノズル17から樹脂を供給する射出成形機の制御手段(マイコン)において、樹脂の供給開始に基づくエアーの供給タイミングの指示を、後述するエアー供給制御手段に伝達し、これによって、樹脂の供給タイミングとエアーの供給タイミングとを調整制御している。勿論、射出成形機の制御手段を使わずに、独立した制御装置によって樹脂とエアーの供給タイミングを制御するようにしてもよい。
ここで、樹脂9は、ホットノズル17から金型に所定の射出圧をもって充填される。なお本実施形態では、射出速度:1.5mm/s、射出圧力:4.76MPa、金型温度:25℃、樹脂温度190℃の条件で成形を行なっており、樹脂9には、ホットメルトであるバイロショット GM−955を用いている。
本実施形態では、封止部15に充填された樹脂9が端子収容室7内に流入するのを防ぐために、端子収容室7をエアチャンバ7として、樹脂9の射出後に通気路11から成形金型内のエアチャンバ7に圧縮空気を供給する。このように、樹脂の流動方向前方に設けられたエアチャンバ内に所定の条件で圧縮空気を供給して空気の壁を作ることにより、ハウジング3の端子収容室(エアチャンバ)7に樹脂9が流れ込むのを防ぐことができる。
図6は、金型に樹脂9を充填してから圧縮空気を供給する様子を示した図である。圧縮空気は、継手18、チューブ19、エアー供給制御手段(気体供給手段)となるソレノイドバルブ(バルブ手段)21を介してコンプレッサ(圧縮空気供給手段)20によって金型内に供給される。本実施形態では、樹脂9の射出開始から0.9秒後に10秒間、0.6MPaの圧縮空気の供給を行なう。樹脂9の射出開始から0.9秒の間に樹脂9は金型内を流動し、同時に(樹脂の流動方向後方に設けられた)スプルーブシュ14内に有った空気や充填された樹脂9から発生するガスは、通気路11を介して金型の外に排出される。ガスの排出後、通気路11から圧縮空気が供給される。
つまり実際の成形工程での処理は、金型へのコネクタのセッティングが完了し、射出開始信号がオンになった時点で、タイマのカウントを開始して、0,9秒後にソレノイドバルブ21の通電を切り替えてバルブを開き、コンプレッサ20から圧縮空気を供給する。タイマによって圧縮空気を供給開始して10秒間カウント後、ソレノイドバルブ21を閉じて、圧縮空気の供給を停止する。その後、冷却、型開き、を経てコネクタを金型から取り出して成形工程の終了となる。
図7は、本実施形態における成形工程の処理を示したフローチャートである。以下、このフローチャートに沿って本実施形態の成形工程を説明する。なお、本実施形態における成形工程は自動化されており、以下で説明する動作は全て自動成形装置によって自動的に行なわれる。
成形工程が開始されると、ステップS001で、上型2を上昇させて型開きを行なう。型開き完了後ステップS002で、下型1の収容部12Bと収容部13Bとに、ハウジング4と、ハウジング4の端子収容室7に(デバイス供給手段によって)端子金具6を接続した電線5をセットする。その後、ステップS003で、上型2を閉じて、ステップS004で型締めを行う。そしてステップS005でホットノズル17を上型2の開口部に当接させて、樹脂の射出を開始する。樹脂の射出と同時にタイマによるカウントを開始して、0.9秒後にステップS006で金型に圧縮空気を供給する。その後、ステップS007で、11秒の保圧および圧縮空気の供給停止を行い、ステップS008で25秒間の冷却を行なう。そして、ステップS009で型開きを行ない、ステップS010で樹脂による防水用の封止が完了したコネクタを(デバイス取り出し手段によって)取り出して成形工程が終了となる。
図8(a)から(d)は、樹脂が充填されたコネクタ3を模式的に拡大して示した断面図である。通常コネクタには、図のように端子が挿入される端子用穴23と、端子を取り外す際に冶具を挿入するための貫通孔である冶具用穴24が設けられている。端子用穴23と冶具用穴24共に端子収容室7と連通しているため、充填された樹脂は、端子用穴23と冶具用穴24の両方の穴から端子収容室7に流入することができる。本実施形態では、その樹脂が端子収容室7に流入しないよう樹脂の流動を最適に制御する。
ここで、コネクタ3内の電線5が装着される装着部において、端子用孔23以外の貫通孔(例えば、冶具用穴24や、未使用の端子用孔、その他隙間等)がある場合、コネクタ3(ハウジング4)の電線5が引き出される側から樹脂を充填し過ぎると、貫通孔を通過して端子接続側の端子収容室7に流入するおそれがある。本実施形態では、このような各種貫通孔が存在していても、端子接続側の端子収容室7側からの空気圧によって端子収容室7の接続空間(接続領域)を樹脂充填制限状態とし、この端子収容質7に樹脂が流入することを有効に防ぐことができる。
図8(a)、図8(b)は適切に樹脂が充填された図であり、図8(c)、図8(d)は樹脂の充填量が多すぎる状態を示している。図8(c)、図8(d)のように樹脂が端子収容室(エアチャンバ)7に多く流入した場合、使用する際にコネクタとして接続ができなくなったり、コネクタの接続できたとしても、電気的な接続が得られなくなる。よって、端子収容室(エアチャンバ)7への樹脂の流入が極めて少なく、あるいは流入が無く、端子が十分に露出しており、封止部15に樹脂が充填されている図8(a)、図8(b)の状態が好ましい。
図9(a)から図9(d)は、樹脂が充填された実際のコネクタを示した図である。ここでは、コネクタの接続状況と、充填される樹脂の最適量、最少量、最大量について説明する。図9(a)は、コネクタ3と、コネクタ3と繋がる雄コネクタ22を示している。図9(b)は、雄コネクタ22と繋げられたコネクタ3を示しており、端子収容室(エアチャンバ)7内への樹脂の流入が無く、最適な樹脂の充填がなされている。本実施形態を適用することによって、このように樹脂の最適な充填を実現することができる。図9(c)は、充填される樹脂の最少量を示しており、コネクタ3の封止部15である樹脂の流入口が樹脂によって封止されている。この状態でも、コネクタ3内への水の浸入を防ぐ防水効果を得ることができる。また図9(d)は、充填される樹脂の最大量を示しており、端子収容室(エアチャンバ)7にも一部樹脂が流入しているが、流入した樹脂は雄コネクタ22との接続に影響を与えない程度の流入量となっている。図9(c)、図9(d)のような樹脂の充填量の違い(充填位置の可変)は、前述した成形条件や圧縮空気の供給条件の違いによって生じる。
このように、成形工程における樹脂の充填時に、金型内に所定の条件で圧縮空気を供給する。これによって、簡単な構成で、充填する樹脂が流動して停止する位置(停止位置)を最適に制御することができる成形金型および成形方法を実現することができる。
なお、本実施形態では、コネクタ3に対する電線5の装着本数によらず、内部に貫通孔が存在する場合でも、電線5の接続端子が配置される接続領域に防水用の封止材が侵入することを防ぐことができる。したがって、複雑な金型を特別に用意しなくても、空気の壁によって樹脂の充填可能な領域を規定(制限)し、適切な防水対策を必要な領域だけに施すことが可能となる。これにより、接続不良を有効に防止しつつ、コネクタ3に防水機能を付与することが可能となる。また、充填する樹脂等の量を最適化することができるため、材料コストを最小限にすることが可能となる。空気の障壁は、樹脂の充填領域に対する樹脂の充填条件に合わせて、空気の供給タイミングや供給圧力等を適宜調整することにより、設定することが可能である。なお、本実施形態では、樹脂を充填する例を説明したが、樹脂以外の成形材料を充填して成形する場合でも適用できる。
また、本実施形態では、コネクタの構造を変更することなく、コネクタ内の成形空間に樹脂を充填可能であるので、汎用のコネクタに対しても防水対策を施すことが可能となる。
(第2の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第2の実施形態を説明する。なお、本実施形態の基本的な構成は第1の実施形態と同様であるため、以下では特徴的な構成についてのみ説明する。
図10(a)、(b)は、本実施形態の成形金型を説明するための図である。第1の実施形態では下型1に通気路11が設けられていたが(図10参照)、本実施形態の下型27には通気路は設けられておらず、上型28に通気路26が設けられている。コネクタ3のハウジング4には、雄コネクタとの勘合用に、端子収容室と連通する、爪穴8が設けられている。本実実施形態では、この爪穴8から圧縮空気を供給することができるように、上型28に通気路26が設けられている。この通気路26を介して端子収容室(エアチャンバ)7に圧縮空気を供給しても、第1に実施形態と同様の効果を得ることができる。
このように、成形工程における樹脂の充填時に、金型内に所定の条件で圧縮空気を供給する。これによって、簡単な構成で、充填する樹脂が流動する位置を最適に制御することができる成形金型および成形方法を実現することができた。
(第3の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第3の実施形態を説明する。なお、本実施形態の基本的な構成は第1の実施形態と同様であるため、以下では特徴的な構成についてのみ説明する。
上述した実施形態では、コンプレッサから金型内に圧縮空気を供給して端子収容室(エアチャンバ)7に空気の壁を作り、樹脂の端子収容室への流入を防止した。本実施形態では、所定の条件を満たすことで単に通気路に繋がるソレノイドバルブを閉じるだけで、金型内部と通じる密閉空間を形成し、樹脂の充填に伴ってその密閉空間の内圧を高めることで空気の壁を形成し、樹脂が端子収容室へ流入するのを防止する。
このように、成形工程における樹脂の充填時に、ソレノイドバルブを閉じて密閉空間を形成し、樹脂の充填に伴い空気の壁を形成する。これによって、簡単な構成で、充填する樹脂が流動する位置を最適に制御することができる成形金型および成形方法を実現することができた。
(第4の実施形態)
以下、図11を参照して、本実施形態の成形金型を説明する。本実施形態の成形金型は、コネクタの電線ケーブルを保持するケーブル保持金型100A、100Bを用意し、これらケーブル保持金型100A、100Bを交換可能にしている。具体的には、本実施形態のケーブル保持金型100Aは、樹脂が充填される封止部15の端部(すなわち、成形空間の一部)を規定するものであり、その上面にはコネクタから引き出された2本の電線ケーブルを保持する部分がそれぞれ設けられている。一方、ケーブル保持金型100Bは、コネクタから引き出された1本の電線ケーブルを保持する保持部が設けられている。これにより、1本の電線ケーブルを保持したコネクタ、2本の電線ケーブルを保持したコネクタのそれぞれに対して、第1の実施形態と同様の成形方法により、樹脂の適切な充填が可能となる。
1 下型
2 上型
3 コネクタ
4 ハウジング
5 電線
6 端子金具
7 端子収容室
8 爪穴
9 樹脂
11 通気路
12 ハウジング収容部
13 電線収容部
14 スプルーブシュ
15 封止部
16 キャビティ
17 ホットノズル
18 継手
19 チューブ
20 コンプレッサ
21 ソレノイドバルブ

Claims (16)

  1. 電子デバイスをインサート成形するために、上型と下型との2つの型を組み合わせて成形を行なう成形金型であり、
    該成形金型内に樹脂を供給するための注入口および供給路と、
    前記電子デバイスがセットされ、前記注入口から充填される樹脂を成形するためのキャビティと、
    該キャビティに前記電子デバイスをセットした際に形成されるエアチャンバと、
    該エアチャンバと連通する通気路と、
    を備え、
    前記キャビティにおいて、樹脂の流動方向前方に前記エアチャンバおよび前記通気路が設けられ、樹脂の流動方向後方に前記供給路が設けられていることを特徴とする成形金型。
  2. 前記通気路は前記下型に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の成形金型。
  3. 前記通気路は前記上型に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の成形金型。
  4. 金型本体に保持される成形対象物内の成形空間に連通して前記成形空間内に成形材料を供給する材料供給路と、前記成形空間に対する前記成形材料の充填方向と対向する側から前記成形空間に向けて気体を供給する気体供給路とを備えたことを特徴とする成形金型。
  5. 前記請求項1乃至3のいずれか1項に記載の成形金型を使用した成形方法であり
    前記注入口から樹脂を充填する工程と、
    前記エアチャンバ内の圧力を高めて、流動する樹脂の停止位置を制御する工程を備えていることを特徴とする成形方法。
  6. 前記エアチャンバ内の圧力を高めるために、前記通気路から前記エアチャンバに圧縮空気を供給する工程を備えていることを特徴とする請求項5に記載の成形方法。
  7. 前記エアチャンバの圧力を高めるために、前記通気路と繋げられたバルブを閉める工程を備えていることを特徴とする請求項5に記載の成形方法。
  8. 請求項5または請求項6に記載の成形方法において、前記通気路から供給した圧縮空気の圧力と、前記成形金型に供給される樹脂の射出圧との兼ね合いにより、樹脂の充填位置を可変することを特徴とする成形方法。
  9. 電子デバイスをインサート成形するために、上型と下型との2つの型を組み合わせて成形を行なう成形方法であり、
    前記上型と前記下型とを組み合わせて形成されるキャビティに前記電子デバイスをセットする工程と、
    前記電子デバイスがセットされた前記キャビティに樹脂を充填する工程と、
    充填された前記樹脂の前記キャビティ内での流動方向前方に設けられたエアチャンバ内の圧力を高めて、流動する前記樹脂の停止位置を制御する工程と、
    を備えていることを特徴とする成形方法。
  10. 電子デバイスをインサート成形するために、上型と下型との2つの型を組み合わせて成形を行なう成形方法であり、
    前記上型と前記下型とを組み合わせて形成されるキャビティに前記電子デバイスをセットする工程と、
    前記電子デバイスがセットされた前記キャビティに樹脂を充填する工程と、
    充填された前記樹脂の前記キャビティ内での流動方向前方に設けられたエアチャンバに通気路を介して圧縮空気を供給する工程と、
    前記エアチャンバに前記圧縮空気を供給することで、流動する前記樹脂の停止位置を制御する工程と、
    を備えていることを特徴とする成形方法。
  11. 成形型に保持された成形対象物内の成形空間に対する成形材料の充填開始後であって且つ前記成形空間を前記成形材料で満たす前までに、前記成形空間に連通する前記成形対象物内の非成形空間を気体の充填によって前記成形材料の充填制限状態とすることを特徴とする成形方法。
  12. 前記非成形空間を前記成形材料の充填制限状態とした後、その状態を維持して前記成形材料の充填を継続し、前記成形空間を前記成形材料で満たすことを特徴とする請求項11に記載の成形方法。
  13. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の成形金型を用いて成形を行なう成形装置であり、
    前記成形金型に樹脂を供給する樹脂供給手段と、
    前記通気路と繋がるバルブ手段と、
    前記通気路に圧縮空気を供給することが可能な圧縮空気供給手段と、
    を備えたことを特徴とする成形装置。
  14. 請求項4に記載の成形金型が搭載される成形装置であって、
    前記成形金型に対して成形材料を供給する材料供給手段と、
    前記成形金型に対して気体を供給する気体供給手段と、
    前記成形金型に対する材料供給及び気体供給のタイミングを制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする成形装置。
  15. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の成形金型を用いて成形を行なう自動成形装置であり、
    前記成形金型に前記電子デバイスを供給するデバイス供給手段と、
    前記成形金型に樹脂を供給する樹脂供給手段と、
    前記上型の駆動を行なう金型駆動手段と、
    前記通気路に圧縮空気を供給することが可能な圧縮空気供給手段と、
    前記成形金型から前記電子デバイスを取り出すデバイス取り出し手段と、
    を備えることを特徴とする自動成形装置。
  16. 請求項14に記載の成形装置と、
    前記成形金型に対して前記成形対象物を供給又は排出する手段と、
    を備えることを特徴とする自動成形装置。
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