JP2014151117A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】時短状態と非時短状態の切り替えを行うことなく、遊技者の持ち球の増減を調整することができる遊技機を提供する。
【解決手段】パチンコ機では、発射された遊技球が大入賞口に1個以上入賞しやすい長開放小当たり遊技を含む小当たり遊技が実行される。長開放小当たり遊技が実行されると、大入賞口に入賞した遊技球に対する賞品球が払い出されやすくなる。賞品球が払い出されると、遊技者の持ち球が増加する。大当たり遊技の終了後の特別図柄の変動が連続して150回に達することを契機として、特別図柄の変動パターンを決定する際に参照される変動パターン決定テーブルが、他の変動パターン決定テーブルへと切り替えられる。各々の変動パターン決定テーブルに記憶された変動パターンによって決められる最短の特別図柄の変動時間は、変動パターン決定テーブル毎に異なる。
【選択図】図18
【解決手段】パチンコ機では、発射された遊技球が大入賞口に1個以上入賞しやすい長開放小当たり遊技を含む小当たり遊技が実行される。長開放小当たり遊技が実行されると、大入賞口に入賞した遊技球に対する賞品球が払い出されやすくなる。賞品球が払い出されると、遊技者の持ち球が増加する。大当たり遊技の終了後の特別図柄の変動が連続して150回に達することを契機として、特別図柄の変動パターンを決定する際に参照される変動パターン決定テーブルが、他の変動パターン決定テーブルへと切り替えられる。各々の変動パターン決定テーブルに記憶された変動パターンによって決められる最短の特別図柄の変動時間は、変動パターン決定テーブル毎に異なる。
【選択図】図18
Description
本発明は、時短状態を生起させる遊技機に関する。
従来、生起されている遊技状態を維持したまま、大当たり遊技後の所定期間における特殊変動パターンテーブルが変更される遊技機が知られている。例えば、特許文献1が開示する遊技機は、大当たり遊技後に特殊変動状態を設定する。あわせて、小当たり遊技後にも特殊変動状態を設定する。設定した特殊変動状態において、小当たりに当せんした場合であっても、大当たりに当せんした場合と同様の演出を行うことによって、遊技者に期待感を与え、演出を多様化している。
従来、遊技者の持ち球の増減を調整する方法として、時短状態を利用する方法がある。時短状態中は、普通電動役物に遊技球が入賞する割合が非時短状態中に比べて高くなるため、持ち球が減少しづらい。しかし、従来の技術では、時短状態と非時短状態の切り替えを行うことなく持ち球の増減を調整することは困難であった。例えば、特許文献1に記載の遊技機は、演出を多様化するために、非時短状態中の大当たり遊技後等の特殊変動状態を設けているに過ぎず、持ち球を調整することはできない。その結果、遊技内容の多様化に限界が生じていた。
本発明は、時短状態と非時短状態の切り替えを行うことなく、遊技者の持ち球の増減を調整することができる遊技機を提供することを目的とする。
本発明に係る遊技機は、遊技盤上に設けられた始動口と、前記始動口に設けられた第一開閉部材と、前記始動口へ遊技球が入賞することを契機として、遊技者にとって有利な大当たり遊技を実行するか否かを決定するための当たり乱数を取得する当たり乱数取得手段と、前記当たり乱数取得手段によって取得された前記当たり乱数が、あらかじめ大当たりと決められた所定の大当たり決定乱数であるか否かの判定を行うことで、前記大当たり遊技を実行する判定結果である大当たりであるか否かを判定する大当たり判定手段と、前記大当たり判定手段による判定結果を示す図柄である特別図柄を表示する特別図柄表示手段と、前記特別図柄表示手段に前記特別図柄を変動表示させた後に、前記大当たり判定手段による判定結果に対応する前記特別図柄を確定表示させる図柄表示制御手段と、前記特別図柄表示手段に前記特別図柄を変動表示させる際の変動時間を指定する変動パターンを決定するための変動パターンテーブルを複数記憶する変動パターンテーブル記憶手段と、前記複数の変動パターンテーブルのうちのいずれかの前記変動パターンテーブルを参照して前記変動パターンを決定する変動パターン決定手段と、前記遊技盤上に設けられ、第二開閉部材を有し、前記第二開閉部材が開放されると遊技球の入賞が可能となる可変入賞口と、前記大当たり判定手段によって大当たりと判定され、且つ、大当たりと判定された旨の判定結果を示す前記特別図柄が表示された場合に、前記可変入賞口の前記第二開閉部材を開閉する大当たり遊技制御手段と、少なくとも前記大当たり判定手段によって大当たりと判定されることを条件として、前記始動口の前記第一開閉部材が開放される割合が通常よりも高くなる時短状態を前記大当たり遊技の終了後に生起する時短制御手段と、前記当たり乱数取得手段によって取得された前記当たり乱数が、前記大当たり決定乱数とは異なる乱数でありあらかじめ小当たりと決められた所定の小当たり決定乱数であるか否かの判定を行う小当たり判定手段と、前記小当たり判定手段によって小当たりと判定された場合に、前記可変入賞口の前記第二開閉部材を開閉することで、小当たり遊技を実行する小当たり遊技制御手段と、前記始動口および前記可変入賞口へ遊技球が入賞した場合に、所定の遊技球を賞品球として払い出す賞品球払出手段と、前記遊技盤に形成された遊技領域に所定の発射間隔毎に遊技球を発射する発射装置と、前記変動パターン決定手段によって前記変動パターンが決定される際に参照される前記変動パターンテーブルを、前記複数の変動パターンテーブルのうちのいずれかの前記変動パターンテーブルに、所定の条件で切り替える変動切替手段とを備え、前記複数の変動パターンテーブルは、各々の前記変動パターンテーブルに記憶された前記変動パターンによって指定される前記特別図柄の変動時間のうち最短の変動時間が、前記変動パターンテーブル毎に異なり、前記変動切替手段は、前記大当たり遊技の終了後であり、且つ、前記時短状態が生起されている間に、前記大当たり遊技の終了後に前記特別図柄が所定回数変動することを契機として、生起されている前記時短状態を維持したまま、前記変動パターン決定手段によって前記変動パターンが決定される際に参照される前記変動パターンテーブルを、前記最短の変動時間が異なる他の前記変動パターンテーブルに切り替える大当たり変動切替手段を含み、前記小当たり遊技は、前記可変入賞口の前記第二開閉部材が、前記発射装置によって遊技球が発射される際の前記発射間隔よりも長い時間で開放される長開放小当たり遊技を含むことを特徴とする。
本発明にかかる遊技機は、小当たり遊技を実行する。ここで、本発明の遊技機では、大当たり遊技後であって、且つ、時短状態が生起されている間に、特別図柄が所定回数変動することを契機として、特別図柄の変動時間を指定するために参照される変動パターンテーブルが切り替わる。具体的には、特別図柄の変動時間を指定するために参照される変動パターンテーブルが、最短の特別図柄の変動時間が異なる変動パターンテーブルに切り替わる。変動パターンテーブルが特別図柄の最短の変動時間が異なる変動パターンテーブルに切り替わることによって、一定時間あたりの特別図柄の変動回数が異なってくる。つまり、参照される変動パターンテーブルが切り替わることによって、一定時間あたりの特別図柄の変動回数も切り替わる。よって、一定時間あたりの大当たり判定の実行頻度も異なってくる。一定時間あたりの大当たり判定の実行頻度が異なれば、一定時間あたりの小当たり判定の実行頻度も異なる。一定時間あたりの小当たり判定の実行頻度が異なれば、一定時間あたりに小当たり遊技が実行される頻度も異なる。長開放小当たり遊技では、遊技球が発射される間隔以上の間、大入賞口が開放されるため、発射された遊技球が大入賞口に入賞しやすくなる。大入賞口に入賞した遊技球に対する賞品球が払い出されると、遊技者の持ち球が増加する。つまり、複数の変動パターンテーブルには、遊技者の持ち球を増加させやすい変動パターンテーブルと、遊技者の持ち球を増加させにくい変動パターンテーブルとが含まれることとなる。従って、本発明の遊技機は、時短状態と非時短状態の切り替えを行うことなく、遊技者の持ち球の増減を調整することができる。
前記大当たり変動切替手段は、前記変動パターン決定手段によって前記変動パターンが決定される際に参照される前記変動パターンテーブルを、前記最短の変動時間がより短い他の前記変動パターンテーブルに切り替えてもよい。
この場合、大当たり遊技後であって、且つ、時短状態が生起されている間に、特別図柄が所定回数変動することを契機として、変動パターンテーブルが、特別図柄の最短の変動時間がより短い変動パターンテーブルに切り替わる。よって、一定時間あたりの特別図柄の変動回数が増え、一定時間あたりの大当たり判定の実行頻度が向上する。一定時間あたりの大当たり判定の実行頻度が向上すれば、一定時間あたりの小当たり判定の実行頻度も向上する。長開放小当たり遊技が実行されると、遊技者は賞品球を得ることができる。つまり、最短の特別図柄の変動時間がより短い変動パターンテーブルに切り替わることで、遊技者の持ち球は増加しやすくなる。大当たり遊技後に特別図柄が所定回数変動すると、特別図柄の最短の変動時間がより短い変動パターンテーブルに切り替わることから、遊技者は、持ち球を増加させやすくなる機会を期待しながら、遊技をすることができる。従って、遊技機は、遊技内容を多様化しつつ、時短状態と非時短状態の切り替えを行うことなく、遊技者の持ち球の増減を調整することができる。
前記変動切替手段は、前記時短状態が生起されている間の前記小当たり遊技の終了後に、前記変動パターン決定手段によって前記変動パターンが決定される際に参照される前記変動パターンテーブルを、他の前記変動パターンテーブルに切り替えることが可能である小当たり変動切替手段を含んでもよい。
この場合、遊技機は、時短状態中の小当たり遊技後にも、特別図柄の変動時間を指定するために参照される変動パターンテーブルを切り替えることができる。遊技機は、生起されている時短状態を維持したまま、参照される変動パターンテーブルを切り替えることができる。よって、遊技機は、時短状態と非時短状態の切り替えを行うことなく、遊技者の持ち球の増減を調整できる機会を増やすことができる。
前記小当たり遊技は、前記可変入賞口の前記第二開閉部材が、前記発射装置によって遊技球が発射される際の前記発射間隔よりも短い時間で開放される短開放小当たり遊技をさらに含んでもよい。前記小当たり変動切替手段は、少なくとも前記短開放小当たり遊技終了後に、前記変動パターン決定手段によって前記変動パターンが決定される際に参照される前記変動パターンテーブルを、他の前記変動パターンテーブルに切り替えてもよい。
この場合、短開放小当たり遊技では、遊技球が発射される間隔以下の時間、大入賞口が開放される。よって、短開放小当たり遊技が実行されても、発射された遊技球は大入賞口に入賞しづらい。つまり、小当たり遊技において大入賞口に遊技球が入賞しやすく、入賞した遊技球に対する賞品球を得やすい長開放小当たり遊技と、小当たり遊技において大入賞口に遊技球が入賞しづらく、賞品球を得づらい短開放小当たり遊技とが実行されることとなる。そして、少なくとも短開放小当たり遊技が終了した場合には、特別図柄の変動時間を指定するために参照される変動パターンテーブルが切り替わる。よって、時短状態中の短開放小当たり遊技は、変動パターンテーブルを切り替える契機としての役割を主に担うこととなる。一方、時短状態中の長開放小当たり遊技は、遊技者の持ち球を増加させる役割を担うこととなる。短開放小当たり遊技と長開放小当たり遊技を適宜設けることで、遊技機は、遊技者の持ち球の増減を調整することができる。
以下、本発明に係る遊技機の一実施形態について、図面を参照して説明する。まず、図1および図2を参照して、パチンコ機1の機械的構成について説明する。
図1に示すように、パチンコ機1の上半分の部分には遊技盤2が設けられている。遊技盤2は略正方形であり(図2参照)、透明なガラス板を保持した前面枠13によって前面を保護されている。遊技盤2の下部には上皿5が設けられている。上皿5は、発射機に遊技球を供給し、且つ賞品球を受ける。上皿5の上面には操作ボタン9が設けられている。上皿5の直下には、賞品球を受ける下皿6が設けられている。下皿6の右横には、遊技球の発射を調整する発射ハンドル7が設けられている。前面枠13の上部の左右の角には、スピーカ48がそれぞれ設けられている。
図2に示すように、遊技盤2の前面には、ガイドレール3で囲まれた略円形の遊技領域4が形成されている。遊技領域4の略中央には、各種演出を実行する演出装置8が設けられている。演出装置8の左方には普通図柄作動ゲート12が設けられている。演出装置8の下方には第一特別図柄始動入賞口14および第二特別図柄始動電動役物15が配設されており、その下方には大入賞口16が設けられている。第二特別図柄始動電動役物15は開閉部材を備え、開閉部材が開放されると遊技球の入賞が容易になる。大入賞口16も開閉部材を備え、開閉部材が開放された場合にのみ、遊技球は大入賞口16に入賞できる。各開閉部材はソレノイドによって電気的に開閉される。
演出装置8について説明する。図2に示すように、演出装置8は、LCDからなる表示画面28を中央に備える。表示画面28には様々な映像が表示されるが、特に大当たり判定の結果を遊技者に報知するために、横並びに3つのデモ図柄表示部が設けられている。パチンコ機1は、デモ図柄を変動させた後に、大当たり判定の結果を示すデモ図柄の組み合わせを確定表示させる演出(以下、「報知演出」という。)を行うことで、大当たり判定の結果を遊技者に報知する。
表示画面28の右方には可動役物30が設けられている。可動役物30は、可動部を可動させることで各種演出を行う。可動役物30の下方には、大当たり判定の結果および保留球数を表示する図柄表示部24が設けられている。図柄表示部24は、特別図柄表示部、普通図柄表示部、特別図柄記憶数表示LED、および普通図柄記憶数表示LEDを備える。特別図柄表示部は、2つの7セグメントLEDからなり、大当たり判定の結果を示す特別図柄を表示する。普通図柄表示部は、LEDの点灯および消灯によって普通当たり判定の結果を表示する。特別図柄記憶数表示LEDは、大当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数(所謂「特別図柄作動保留球数」)を表示する。普通図柄記憶数表示LEDは、普通当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数(所謂「普通図柄作動保留球数」)を表示する。
次に、本実施形態のパチンコ機1における遊技の流れについて概略的に説明する。パチンコ機1では、普通当たり遊技、大当たり遊技、および小当たり遊技が設けられている。パチンコ機1は、第一大当たり判定および第二大当たり判定において大当たりと判定される確率が約1/200である非確率変動状態と、約1/150である確率変動状態とを、大当たり遊技の終了後に生起させることができる。また、第二特別図柄始動電動役物15の開閉部材が開放される割合が通常の割合である非時短状態と、割合が非時短状態よりも高くなる時短状態とを、大当たり遊技の終了後に生起させることができる。パチンコ機1は、これらの組合せにより、「非確率変動非時短状態」(以下、「通常状態」という。)、「非確率変動時短状態」、および「確率変動時短状態」の3つの遊技状態を生起する。ただし、この実施形態に限られず、「確率変動非時短状態」等を加えた4つ以上の遊技状態に区分けしてもよい。これにより、遊技内容が多様となり、遊技者が遊技状態を予測することが困難な意外性のある遊技を提供することができる。
本実施形態では、確率変動大当たりと判定された場合には、大当たり遊技の終了後から次回の大当たり遊技の実行開始まで、確率変動状態および時短状態が継続する。つまり、パチンコ機1の「確率変動時短状態」は、大当たり遊技の終了後から次回の大当たり遊技の実行開始まで継続する。また、非確率変動大当たりと判定された場合には、次回の大当たり遊技の実行開始まで、または、第一大当たり判定の回数と第二大当たり判定の回数との和が規定回数(本実施形態では100回)に達するまで時短状態が継続する。その後、遊技状態は「通常状態」へ移行する。つまり、パチンコ機1の「非確率変動時短状態」は、当たり判定の回数の和が規定回数に達すること、または次回の大当たり遊技の実行が開始されることによって終了する。なお、「非確率変動時短状態」、および「確率変動時短状態」は、大当たり遊技開始時にも終了する。この場合、規定回数の計数はクリアされる。なお、「非確率変動時短状態」の継続回数は、本実施形態に限られない。また、大当たり遊技の終了後に確率変動状態が生起され、大当たり判定の回数の和が規定回数に達することで確率変動状態が終了する所謂回数切り確変機能を有する遊技機によっても、本発明は実現できる。
「通常状態」中(つまり、非時短状態中)には、第二特別図柄始動電動役物15の開閉部材が開放される割合は時短状態中よりも低い。よって、遊技者は、第二特別図柄始動電動役物15よりも第一特別図柄始動入賞口14の方が容易に遊技球を入賞させることができる。第一特別図柄始動入賞口14へ遊技球が入賞すると、第一大当たり判定が行われる。「確率変動時短状態」中および「非確率変動時短状態」中(つまり、時短状態中)には、第二特別図柄始動電動役物15の開閉部材が開放される割合は非時短状態中よりも高い。従って、第一特別図柄始動入賞口14よりも第二特別図柄始動電動役物15の方が容易に遊技球を入賞させることができる。
また、本実施形態のパチンコ機1は、小当たり遊技を実行する。小当たり遊技とは、大入賞口16を短時間開放する当たり遊技である。本実施形態の小当たり遊技では、大入賞口16が0.2秒または1.6秒だけ開放される。また、小当たり遊技の前後で遊技状態が変化しない点が、大当たり遊技とは異なる。第二特別図柄始動電動役物15へ遊技球が入賞すると第二大当たり判定が行われ、大当たり、小当たり、およびはずれのいずれであるかが乱数に基づいて判定される。第二大当たり判定において小当たりと判定される確率は、確率変動状態であるか否かにかかわらず一定の確率(約1/15)である。なお、本実施形態では、第二特別図柄始動電動役物15へ遊技球が入賞した場合に払い出される賞品球は2個である。
図3を参照して、パチンコ機1の電気的構成について説明する。パチンコ機1の制御部40は、主基板41、サブ制御基板58、ランプドライバ基板46、演出制御基板43、払出制御基板45、および中継基板47を主に備える。
主基板41は、パチンコ機1の主制御を司る。主基板41の主基板CPUユニット50には、各種の演算処理を行うCPU51と、データを一時的に記憶するRAM52と、制御プログラム等を記憶したROM53とが設けられている。主基板CPUユニット50には、割込信号発生回路57が接続されている。主基板41は、割込信号発生回路57から割込信号が入力される毎にプログラムを実行する。主基板41は、I/Oインタフェイス54を介してサブ制御基板58、払出制御基板45、中継基板47、出力ポート55、第一始動口スイッチ72、および第二始動口スイッチ73に接続されている。出力ポート55は、図示外の遊技場管理用コンピュータにパチンコ機1の情報を出力する。第一始動口スイッチ72は、第一特別図柄始動入賞口14に入賞した遊技球を検出する。第二始動口スイッチ73は、第二特別図柄始動電動役物15に入賞した遊技球を検出する。
サブ制御基板58は、CPU581、RAM582、およびROM583を備え、ランプドライバ基板46、演出制御基板43、操作ボタン9、およびスピーカ48に接続している。サブ制御基板58は、主基板41から送信されるコマンドに従って、演出等の総合的な制御を行う。ランプドライバ基板46は、演出装置8の各種照明の動作等を制御する。演出制御基板43は、CPU43a等を備え、サブ制御基板58から受信するコマンドに従って表示画面28の表示を制御する。払出制御基板45は、CPU45a等を備える。払出制御基板45は、主基板41から送信されるコマンドに応じて賞品球払出装置49の動作を制御し、所定数の遊技球を払い出させる。
中継基板47には、普通図柄作動スイッチ74、大入賞口開閉ソレノイド70、普通電動役物開閉ソレノイド69、大入賞口スイッチ75、および図柄表示部24が接続されている。普通図柄作動スイッチ74は、普通図柄作動ゲート12を通過した遊技球を検出する。大入賞口開閉ソレノイド70は、大当たり遊技中および小当たり遊技中に大入賞口16の開閉部材を開閉する。普通電動役物開閉ソレノイド69は、普通当たり遊技中に第二特別図柄始動電動役物15の開閉部材を開閉する。大入賞口スイッチ75は、大入賞口16に入賞した遊技球を検出する。
電源基板42は、主基板41および遊技球発射装置37に接続されており、各基板および遊技球発射装置37に直流の安定化した電力を供給する。遊技球発射装置37は、一定間隔(本実施形態では0.6秒)毎に1個ずつ遊技球を遊技領域4へ発射する。
図4を参照して、RAM52の第一大当たり関係情報記憶エリアについて説明する。第二大当たり関係情報記憶エリアの構成は、第一大当たり関係情報記憶エリアの構成と同じであるため、説明を簡略化する。第一大当たり関係情報記憶エリアおよび第二大当たり関係情報記憶エリアは、後述するメイン処理の特別図柄処理(図13から図15参照)において使用される。第一大当たり関係情報記憶エリアには複数の記憶エリアが設けられている。第一特別図柄始動入賞口14に遊技球が入賞した際に、特別図柄作動保留球数が4未満(0〜3)であれば、番号の若い記憶エリアから順に乱数が記憶される。CPU51は、処理が未だ行われていない記憶エリアの乱数のうち、最も番号が若い記憶エリアを判定エリアとし、判定エリアに記憶されている乱数について大当たり判定等の各種処理を行う。判定エリアに記憶されている乱数に関する処理(具体的には、判定結果を報知する報知演出、および、判定結果が大当たりの場合に実行される大当たり遊技)が終了すると、次に番号が若い記憶エリアが判定エリアとされて、大当たり判定等の処理が繰り返される。なお、処理が終了した記憶エリアの乱数は、適宜消去してもよい。
各記憶エリアには、第一大当たり判定カウンタの値が記憶される第一大当たり乱数欄、第一特別図柄決定カウンタの値が記憶される第一特別図柄決定乱数欄、および、第一変動パターン決定カウンタの値が記憶される第一変動パターン決定乱数欄が設けられている。第一特別図柄始動入賞口14に遊技球が入賞すると、その時点で計数されているそれぞれの乱数取得カウンタの値が各欄に記憶される。第一大当たり乱数は、第一大当たり判定のために用いられる。第一特別図柄決定乱数は第一特別図柄を決定するために用いられる。第一変動パターン決定乱数は、大当たり判定の結果を報知する報知演出の演出パターン(デモ図柄の変動パターン)を決定するために用いられる。なお、RAM52には、普通図柄作動ゲート12への遊技球の入賞時に取得される乱数を記憶するための普通当たり関係情報記憶エリアが設けられている。普通当たり関係情報記憶エリアも、第一大当たり関係情報記憶エリアおよび第二大当たり関係情報記憶エリアと同様に構成されている。なお、第二大当たり判定では、第二大当たり乱数の値を第二大当たり判定テーブルに当てはめることで、大当たり判定と小当たり判定とが同時に行われる。
図5を参照して、ROM53に記憶されている特別図柄決定テーブルについて説明する。パチンコ機1は、第一大当たり判定の結果が大当たりであることを示す第一大当たり特別図柄と、第二大当たり判定の結果が大当たりであることを示す第二大当たり特別図柄とを、特別図柄決定テーブルを参照することで決定する。第一大当たり特別図柄および第二大当たり特別図柄は、それぞれ複数の大当たり種別のいずれかに分類される。第一大当たり特別図柄の種別には、「4R確変」、「4R非確変」の2つがある。第二大当たり特別図柄の種別には、「16R確変」、「4R非確変」の2つがある。「4R」および「16R」は、1回の当たり遊技中に大入賞口16が開閉される回数の合計(所謂「ラウンド数」)を示す。「確変」は確率変動図柄の分類であることを示し、「非確変」は非確率変動図柄の分類であることを示す。パチンコ機1では、第一大当たり判定において大当たりと判定された場合には、「4R確変」となる割合は60%、「4R非確変」となる割合は40%である。また、第二大当たり判定において大当たりと判定された場合には、「16R確変」となる割合は60%、「4R非確変」となる割合は40%である。
図6を参照して、ROM53に記憶されている小当たり図柄決定テーブルについて説明する。パチンコ機1では、第二大当たり特別図柄にのみ、小当たり図柄が設けられる。非時短状態中の遊技において主に変動する第一特別図柄に小当たりを設けた場合、非時短状態中における遊技中に小当たりが頻発することが考えられる。このため、遊技中に小当たりが起こらない場合よりも遊技者は大当たりに至る過程を長く感じてしまい、円滑な遊技が阻害されることが考えられる。従って、非時短状態中の遊技において主に変動する第一特別図柄には小当たり図柄は設けられず、時短状態中の遊技において主に変動する第二特別図柄にのみ、小当たり図柄が設けられる。第二特別図柄の変動においてのみ小当たりが起こるようにすることで、遊技者はより円滑な非時短状態中の遊技を楽しむことができる。
パチンコ機1は、第二大当たり判定の結果が小当たりであることを示す小当たり図柄を、小当たり図柄決定テーブルを参照することで決定する。小当たり図柄は、「小当たりA図柄」、「小当たりB図柄」、および「小当たりC図柄」のいずれかに分類される。また、小当たり図柄は、長開放小当たりおよび短開放小当たりのいずれかの小当たり種別に分類される。「小当たりA図柄」および「小当たりB図柄」が決定された場合には、大入賞口16が最大開放時間0.2秒で開放される短開放小当たり遊技が実行される。「小当たりC図柄」が決定された場合には、小当たり遊技において、大入賞口16が最大開放時間1.6秒で開放される長開放小当たり遊技が実行される。パチンコ機1では、第二大当たり判定において小当たりと判定された場合には、「小当たりA図柄」が決定される割合は20%、「小当たりB図柄」が決定される割合は30%、「小当たりC図柄」が決定される割合は50%である。
なお、「小当たりC図柄」が決定された場合に実行される長開放小当たり遊技における大入賞口16の最大開放時間(本実施形態では1.6秒)は、遊技球発射装置37によって遊技球が発射される間隔(本実施形態では0.6秒)よりも長い時間に設定されている。よって、「小当たりC図柄」が決定された場合に実行される長開放小当たり遊技では、発射された遊技球が大入賞口16に1個以上入賞しやすくなる。従って、長開放小当たり遊技では、賞品球払出装置49によって大入賞口16に入賞した遊技球に対する賞品球が払い出されやすくなる。大入賞口16に入賞した遊技球に対する賞品球が払い出されると、遊技者の持ち球が増加する。従って、パチンコ機1は、「小当たりC図柄」が決定された場合に実行される長開放小当たり遊技によって、時短状態と非時短状態の切り替えを行うことなく、遊技者の持ち球の増減を調整することができる。対して、「小当たりA図柄」または「小当たりB図柄」が決定された場合に実行される短開放小当たり遊技における大入賞口16の最大開放時間(本実施形態では0.2秒)は、遊技球発射装置37によって遊技球が発射される間隔(本実施形態では0.6秒)よりも短い時間に設定されている。よって、「小当たりA図柄」または「小当たりB図柄」が決定された場合に実行される短開放小当たり遊技では、大入賞口16への遊技球の入賞は発生しづらい。
図7から図11を参照して、ROM53に記憶されている変動パターン決定テーブルについて説明する。パチンコ機1では、第一特別図柄変動パターン決定テーブル(図7参照)、第二特別図柄変動パターン決定テーブル(図8参照)、大当たり特殊変動パターン決定テーブル(図9参照)、小当たりA特殊変動パターン決定テーブル(図10参照)および小当たりB特殊変動決定テーブル(図11)の5つの変動パターン決定テーブルが記憶されている。
大当たり特殊変動パターン決定テーブルは、大当たり特殊変動において、第一大当たり判定および第二大当たり判定の結果を報知する際の変動パターンを決定するために参照される。ここで、大当たり特殊変動とは、時短状態が生起されている間の特別図柄の変動であり、且つ、大当たり遊技の終了後最大150回の変動をいう。大当たり特殊変動は、大当たり遊技の終了後から次回の大当たり遊技の実行開始まで、または、大当たり遊技の終了後の特別図柄の変動が連続して150回に達するまで実行される。また、大当たり特殊変動は、時短状態が生起されている間の特別図柄の変動であるから、時短状態の終了によっても終了する。
小当たりA特殊変動パターン決定テーブルは、小当たりA特殊変動において、第一大当たり判定および第二大当たり判定の結果を報知する際の変動パターンを決定するために参照される。また、小当たりB特殊変動パターン決定テーブルは、小当たりB特殊変動において、第一大当たり判定および第二大当たり判定の結果を報知する際の変動パターンを決定するために参照される。ここで、小当たりA特殊変動とは、小当たりA図柄が決定されたことによって実行された小当たり遊技の終了後最大15回の変動をいう。小当たりA特殊変動は、次回の大当たり遊技の実行開始まで、または、小当たり遊技の終了後の特別図柄の変動が15回に達するまで実行される。小当たりB特殊変動とは、時短状態が生起されている間の特別図柄の変動であり、且つ、小当たりB図柄が決定されたことによって実行された小当たり遊技の終了後最大15回の変動をいう。小当たりB特殊変動は、次回の大当たり遊技の実行開始まで、または、小当たり遊技の終了後の特別図柄の変動が15回に達するまで実行される。また、小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動は、時短状態の終了によっても終了する。なお、本実施形態では、時短状態が生起されている間の特別図柄の変動においてのみ、小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動が設定される。詳細は後述するが、小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動における最短の変動時間は、非時短状態中において主に変動する第一特別図柄の最短の変動時間よりも短い。ここで、非時短状態中の遊技において、第二特別図柄が変動することも起こりうる。第二特別図柄が変動することによって、小当たり遊技が実行され、小当たり遊技の終了後に最短の変動時間が短い小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動が設定されると、短時間で第一特別図柄作動保留球が変動に費やされる。このため、非時短状態中に小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動が設定されることによって、第一大当たり判定の実行に途切れが生じてしまい、非時短状態中の円滑な遊技が妨げられる虞が生じるためである。しかし、小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動の変動回数や最短の変動時間等の設定によっては、非時短状態中に小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動を設けることによって、遊技性を多様化することができる。従って、非時短状態中において小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動を設けることが可能であるのは勿論である。
第一特別図柄変動パターン決定テーブルは、大当たり特殊変動、小当たりA特殊変動、および小当たりB特殊変動以外の変動において、第一大当たり判定の結果を報知する際の変動パターンを決定するために参照される。第二特別図柄変動パターン決定テーブルは、大当たり特殊変動、小当たりA特殊変動、および小当たりB特殊変動以外の変動において、第二大当たり判定の結果を報知する際の変動パターンを決定するために参照される。
第一特別図柄変動パターン決定テーブル、第二特別図柄変動パターン決定テーブル、大当たり特殊変動パターン決定テーブル、小当たりA特殊変動パターン決定テーブル、および小当たりB特殊変動パターン決定テーブルの各々には、大当たり判定時の遊技状態、および大当たり判定の結果に応じて複数のテーブルが設けられている。それぞれのテーブルには複数種類の変動パターンが割り当てられており、各変動パターンと変動パターン決定乱数の値(0〜511)とが対応付けられている。大当たり判定が行われると、大当たり判定の種類、遊技状態、判定結果、大当たり特殊変動、小当たりA特殊変動および、小当たりB特殊変動であるか否かに応じたテーブルが参照され、取得された変動パターン決定乱数の値によって変動パターンが1つ決定される。主基板41は、決定した変動パターンを指定するコマンドをサブ制御基板58へ送信する。サブ制御基板58は、指定された変動パターンに応じて表示画面28およびスピーカ48等を制御する。また、主基板41は、決定した変動パターンに応じて決められている変動時間だけ、第一特別図柄及び第二特別図柄のうちいずれかを変動させる。
図7から図11に示すように、第一特別図柄変動パターン決定テーブルのうち、大当たり判定時の遊技状態が時短状態の場合に参照されるテーブルにおける最短の変動時間は0.6秒である(図7参照)。第二特別図柄変動パターン決定テーブルのうち、大当たり判定時の遊技状態が時短状態の場合に参照されるテーブルにおける最短の変動時間は0.2秒である(図8参照)。大当たり特殊変動が実行されている間に参照される大当たり特殊変動パターン決定テーブルにおける最短の変動時間は1秒である(図9参照)。小当たりA特殊変動が実行されている間に参照される小当たりA特殊変動パターン決定テーブルにおける最短の変動時間は0.5秒である(図10参照)。小当たりB特殊変動が実行されている間に参照される小当たりB特殊変動パターン決定テーブルにおける最短の変動時間は0.3秒である(図11参照)。また、第一特別図柄変動パターン決定テーブルおよび第二特別図柄変動パターン決定テーブルのうち、大当たり判定時の遊技状態が非時短状態の場合に参照されるテーブルにおける最短の変動時間は10秒である(図7および図8参照)。つまり、パチンコ機1では、それぞれの変動パターン決定テーブルにおける最短の変動時間が、変動パターン決定テーブル毎に異なる。また、特別図柄の変動時間が短い程、単位時間あたりの大当たり判定の実行頻度は高まる。さらに、最短の変動時間の割合は、大当たり判定の結果がはずれとなる場合に多くなるように振り分けられている。よって、パチンコ機1は、変動パターンを決定する際に参照する変動パターン決定テーブルを切り替えることで、大当たり判定が実行される頻度を切り替えることができる。
図12から図17を参照して、パチンコ機1の主基板41による動作について説明する。パチンコ機1の主制御は、ROM53に記憶されている制御プログラムによって行われる。制御プログラムのメイン処理は、割込信号発生回路57(図3参照)が4ms毎に発生する割込信号をCPU51が感知した際に、CPU51において実行される。以下、フローチャートの各ステップについて「S」と略記する。
まず、コマンド出力処理が行われる(S10)。コマンド出力処理では、制御コマンドが、サブ制御基板58、払出制御基板45、中継基板47等に出力される。ここで出力される制御コマンドは、前回実施されたメイン処理においてRAM52に記憶された制御コマンドである。
次いで、スイッチ読込処理が行われる(S11)。スイッチ読込処理では、普通図柄作動ゲート12、各入賞口に設けられた各スイッチ(図3参照)の検出結果から、遊技球を検知するための処理が行われる。
次いで、カウンタ更新処理が行われる(S12)。カウンタ更新処理では、RAM52に記憶されている乱数取得カウンタの値が加算され、且つ、タイマカウンタの値が減算される。
次いで、特別電動役物処理が行われる(S13)。特別電動役物処理では、大当たり遊技および小当たり遊技の動作(主に、大入賞口16の開閉部材の開閉動作)を制御するための処理と、大当たり遊技および小当たり遊技終了後の遊技状態に関する処理とが行われる。詳細には、大当たり種別が確率変動大当たりの場合には、確率変動フラグおよび時短フラグが、大当たり遊技終了後に「ON」とされる。大当たり種別が非確率変動大当たりの場合には、時短フラグが、大当たり遊技終了後に「ON」とされる。大当たりの場合には、全ての大当たりラウンドにおいて大入賞口16が最大開放時間29秒で開放される大当たり遊技が実行される。小当たり種別が長開放小当たりの場合には、大入賞口16が最大開放時間1.6秒で開放される長開放小当たり遊技が実行される。小当たり種別が短開放小当たりの場合には、大入賞口16が最大開放時間0.2秒で開放される短開放小当たり遊技が実行される。また、後述する特別図柄処理において、小当たりA図柄に当選したことを示す「1」が小当たりA当選フラグに記憶されて「ON」となっている場合には、特別電動役物処理では、小当たりA特殊変動フラグが、短開放小当たり遊技終了後に「ON」とされる。同様に、小当たりB図柄に当選したことを示す「1」が小当たりB当選フラグに記憶されて「ON」となっている場合には、特別電動役物処理では、小当たりB特殊変動フラグが、短開放小当たり遊技終了後に「ON」とされる。そして、一旦開放された大入賞口16は、最大開放時間の経過、および9個の遊技球の入賞のいずれかの条件が満たされると閉鎖される。
次いで、特別図柄処理が行われる(S14)。詳細は後述するが、特別図柄処理では、大当たり判定、変動パターンの決定、特別図柄の決定、および遊技状態の移行処理等が行われる(図13から図17参照)。
次いで、普通電動役物処理が行われる(S15)。普通電動役物処理では、普通当たりとなった場合に普通当たり遊技の動作を制御するための処理が行われる。CPU51は、時短状態が生起されていれば、非時短状態中よりも長く第二特別図柄始動電動役物15を開放させる。本実施形態では、普通当たり遊技中の第二特別図柄始動電動役物15の開放時間は、非時短状態中よりも時短状態中の方が大幅に長い(非時短状態中0.2秒、時短状態中5.8秒)。なお、CPU51は、時短フラグが「ON」とされていれば、時短状態中であると判断する。
次いで、普通図柄処理が行われる(S16)。普通図柄処理では、普通図柄作動スイッチ74が遊技球を検出することを契機として、普通当たり乱数が取得される。取得された乱数に基づいて、普通当たり判定、普通図柄の変動を制御するためのコマンドの記憶等の処理が行われる。時短状態中に普通当たりと判定される確率(本実施形態では99/100)は、非時短状態中に普通当たりと判定される確率(本実施形態では4/100)よりも高い。また、普通図柄の変動時間は、非時短中の変動時間(本実施形態では10秒)よりも時短状態中の変動時間(本実施形態では2秒)の方が短い。
次いで、払出処理(S17)、エラーチェック(S18)、および情報出力処理(S19)が行われる。払出処理では、賞品球の払い出しが制御される。エラーチェックでは、エラーが発生している場合に、表示画面28およびスピーカ48等を用いてエラーが報知される。情報出力処理では、図示外の遊技場管理用コンピュータに各種の情報が出力される。
図13から図17を参照して、特別図柄処理(S14、図12参照)の詳細について説明する。まず、特別図柄処理で使用されるフラグについて説明する。RAM52には、大当たり遊技状態フラグ、特別図柄表示状態フラグ、確率変動フラグ、時短フラグ、小当たりA特殊変動フラグ、小当たりB特殊変動フラグ等が記憶されている。大当たり遊技状態フラグは、大当たり遊技中に「1」が記憶されて「ON」となり、大当たり遊技中でない場合には「0」が記憶されて「OFF」となる。特別図柄表示状態フラグは、2つの特別図柄のいずれか一方が変動している場合(変動中)に「1」、いずれか一方が停止表示されている場合(停止表示中)に「2」、両方とも変動中でも停止表示中でもない場合に「0」が記憶される。確率変動フラグは、確率変動状態中に「1」が記憶されて「ON」とされる。時短フラグは、時短状態中に「1」が記憶されて「ON」とされる。小当たりA当選フラグは、時短状態中に小当たりA図柄が決定された場合に「1」が記憶されて「ON」とされる。小当たりB当選フラグは、時短状態中に小当たりA図柄が決定された場合に「1」が記憶されて「ON」とされる。小当たりA特殊変動フラグは、小当たりA特殊変動中に「1」が記憶されて「ON」となり、小当たりA特殊変動中でない場合には「0」が記憶されて「OFF」となる。小当たりA特殊変動とは、時短状態が生起されている間の特別図柄の変動であり、且つ、小当たりA図柄が決定されたことによって実行された小当たり遊技の終了後最大15回の変動である。小当たりB特殊変動フラグは、小当たりB特殊変動中に「1」が記憶されて「ON」となり、小当たりB特殊変動中でない場合には「0」が記憶されて「OFF」となる。小当たりB特殊変動とは、時短状態が生起されている間の特別図柄の変動であり、且つ、小当たりB図柄が決定されたことによって実行された小当たり遊技の終了後最大15回の変動である。
図13に示すように、特別図柄処理が開始されると、第一特別図柄始動入賞口14に遊技球が入賞しているか否かが判断される(S51)。第一特別図柄始動入賞口14に設けられた第一始動口スイッチ72が遊技球の入賞を検出すると、メイン処理のスイッチ読込処理(S11、図12参照)において、第一始動口スイッチ72に対応するフラグが「ON」とされる。このフラグが「ON」とされておらず、遊技球が入賞していなければ(S51:NO)、処理はそのままS56の判断へ移行する。第一特別図柄始動入賞口14に遊技球が入賞していれば(S51:YES)、第一特別図柄作動保留球数が「4」であるか否かが判断される(S52)。RAM52に記憶されている第一特別図柄作動保留球数が「4」であれば(S52:YES)、記憶可能な保留球の数が上限に達しているため、処理はそのままS56の判断へ移行する。
第一特別図柄作動保留球数が「4」でない場合には(S52:NO)、RAM52に記憶されている第一特別図柄作動保留球数に「1」が加算される(S53)。次いで、各種乱数が取得され、第一大当たり関係情報記憶エリア(図4参照)における空の記憶エリアのうち、番号が最も若い記憶エリアに記憶される(S54)。具体的には、第一大当たり乱数欄には第一大当たり判定カウンタの値が、第一特別図柄決定乱数欄には第一特別図柄決定カウンタの値が、第一変動パターン決定乱数欄には第一変動パターン決定カウンタの値が、それぞれRAM52に記憶される。
次いで、第二特別図柄始動電動役物15への遊技球の入賞に関する処理が行われる。まず、第二特別図柄始動電動役物15に遊技球が入賞しているか否かが判断される(S56)。第二特別図柄始動電動役物15に設けられた第二始動口スイッチ73に対応するフラグが「OFF」となっており、遊技球が入賞していないと判断された場合には(S56:NO)、処理はそのままS62の判断へ移行する。第二特別図柄始動電動役物15に遊技球が入賞していれば(S56:YES)、第二特別図柄作動保留球数が「4」であるか否かが判断される(S58)。RAM52に記憶されている第二特別図柄作動保留球数が「4」であれば(S58:YES)、記憶可能な保留球の数が上限に達しているため、処理はそのままS62の判断へ移行する。
第二特別図柄作動保留球数が「4」でない場合には(S58:NO)、RAM52に記憶されている第二特別図柄作動保留球数に「1」が加算される(S59)。次いで、各種乱数が取得され、第二大当たり判定カウンタの値(第二大当たり乱数)と、第二特別図柄決定カウンタの値(第二特別図柄決定乱数)と、第二変動パターン決定カウンタの値(第二変動パターン決定乱数)とが取得され、それぞれRAM52に記憶される(S60)。
次いで、大当たり遊技状態または小当たり遊技状態であるか否かが判断される(S62)。大当たり遊技状態フラグまたは小当たり遊技状態フラグのいずれかが「ON」とされており、大当たり遊技状態中または小当たり遊技中であると判断された場合には(S62:YES)、処理はそのままメイン処理へ戻る。大当たり遊技状態フラグおよび小当たり遊技状態フラグのいずれも「OFF」とされており、大当たり遊技状態中および小当たり遊技中のいずれでもないと判断された場合には(S62:NO)、2つの特別図柄のいずれかが変動中であるか否かが判断される(S63)。表示状態フラグが「1」でなく、いずれも変動中でなければ(S63:NO)、2つの特別図柄のいずれかが停止表示中であるか否かが判断される(S64)。表示状態フラグが「2」でなく、いずれも停止表示中でなければ(S64:NO)、処理はS65(図14参照)へ移行し、大当たり判定が行われる。
大当たり判定では、第二大当たり判定が第一大当たり判定よりも優先して行われる。図14に示すように、まず、第二特別図柄作動保留球の数が「1」以上であるか否かが判断される(S65)。RAM52に記憶されている第二特別図柄作動保留球数が「1」以上であり、第二特別図柄作動保留球が存在すれば(S65:YES)、第二大当たり判定が行われるが、詳細は後述する。第二特別図柄作動保留球の数が「0」であれば(S65:NO)、第一特別図柄作動保留球の数が「1」以上であるか否かが判断される(S66)。RAM52に記憶されている第二特別図柄作動保留球数が「0」であれば(S66:NO)、処理はそのままメイン処理へ戻る。
第一特別図柄作動保留球の数が「1」以上であれば(S66:YES)、第一特別図柄作動保留球数が「1」減算され(S67)、遊技状態に応じた第一大当たり判定が行われる(S68)。第一大当たり判定を行うための判定テーブルには、非確率変動状態中に用いられる低確率判定テーブルと、大当たりと判定される確率が非確率変動状態中よりも高くなる高確率判定テーブルとが設けられている。第一大当たり判定は、確率変動状態中であるか否かに応じた判定テーブルが参照されて、RAM52に記憶された未判定の第一大当たり判定乱数によって、記憶された順に行われる。
第一大当たり判定によって第一大当たりと判定された場合には(S69:YES)、第一大当たり変動パターン決定処理において、遊技状態および判定結果に応じた変動パターンテーブルが参照されて変動パターンが決定されるが(S70)、詳細は後述する。さらに、大当たりであることを示す特別図柄が決定される。具体的には、特別図柄決定テーブル(図5参照)によって、第一大当たりであることを示す第一特別図柄のうちの1つが、第一大当たり特別図柄決定乱数によって決定される(S71)。処理はS91へ移行する。判定結果がはずれであれば(S69:NO)、第一はずれ変動パターン決定処理において、遊技状態および判定結果等に応じた変動パターンテーブルが参照されて変動パターンが決定されるが(S72)、詳細は後述する。処理はS91へ移行する。なお、はずれの場合の特別図柄は「−−」の1種類である。
また、第二特別図柄作動保留球が存在する場合には(S65:YES)、第二特別図柄作動保留球数が「1」減算され(S73)、確率変動状態中であるか否かに応じて第二大当たり判定が行われる(S74)。判定結果が第二大当たりであれば(S75:YES)、第二大当たり変動パターン決定処理において、遊技状態および判定結果等に応じた変動パターンが決定されるが(S76)、詳細は後述する。さらに、第二大当たりであることを示す第二特別図柄が決定されて(S77)、処理はS91へ移行する。判定結果が小当たりであれば(S78:YES)、小当たり変動パターン決定処理によって、遊技状態および判定結果等に応じた変動パターンが決定されるが(S79)、詳細は後述する。さらに、小当たりであることを示す小当たり図柄が決定される(S80)。具体的には、小当たり図柄決定テーブル(図6参照)によって、小当たりであることを示す第二特別図柄のうちの1つが、小当たり決定乱数によって決定される。その後、処理はS81へ移行する。判定結果がはずれであれば(S78:NO)、はずれを示す変動パターンが決定されて(S82)、処理はS91へ移行する。なお、はずれの場合の特別図柄は「−−」の1種類である。
図15を参照して、第二大当たり変動パターン決定処理(S76、図14参照)について詳細に説明する。第二大当たり変動パターン決定処理は、第二大当たり判定の判定結果が大当たりである場合に変動パターンを決定する処理である。まず、遊技状態が時短状態中であるか否かが判断される(S111)。時短状態中であれば(S111:YES)、後述するS157の処理(図17参照)でセットされる小当たり特殊変動カウンタの値が「0」であるか否かが判断される(S112)。小当たり特殊変動カウンタは、時短状態中において、小当たり図柄が小当たりA図柄または小当たりB図柄と決定された場合に実行される小当たり遊技の終了後の変動である小当たりA特殊変動または小当たりB特殊変動の変動回数を計数するために用いられるカウンタである。小当たり特殊変動カウンタの値が「0」でなければ(S112:NO)、小当たりA特殊変動中であるか否かが判断される(S113)。小当たりA特殊変動フラグが「ON」であり、小当たりA特殊変動中であると判断された場合には(S113:YES)、参照される変動パターン決定テーブルとして小当たりA特殊変動パターンテーブル(図10参照)がセットされる(S114)。セットされた小当たりA特殊変動パターンテーブルが参照されて、第二大当たりであることを示す変動パターンのうちの1つが第二変動パターン決定乱数によって決定される(S120)。小当たりA特殊変動中でない場合には(S113:NO)、参照される変動パターン決定テーブルとして小当たりB特殊変動パターンテーブル(図11参照)がセットされる(S116)。セットされた小当たりB特殊変動パターンテーブルが参照されて、第二大当たりであることを示す変動パターンのうちの1つが第二変動パターン決定乱数によって決定される(S120)。
小当たり特殊変動カウンタの値が「0」の場合には(S112:YES)、大当たり判定回数計数カウンタの値が「150」以上であるか否かが判断される(S117)。大当たり判定回数計数カウンタは、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数(連続してはずれまたは小当たりと判定された回数)を計数するカウンタである。大当たり判定回数計数カウンタの値が「150」未満であり、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が150回未満の場合には(S117:NO)、参照される変動パターン決定テーブルとして大当たり特殊変動パターンテーブル(図9参照)がセットされる(S118)。セットされた大当たり特殊変動パターンテーブルが参照されて、第二大当たりであることを示す変動パターンのうちの1つが第二変動パターン決定乱数によって決定される(S120)。大当たり判定回数計数カウンタの値が「150」以上であり、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が連続して150回以上の場合には(S117:YES)、参照される変動パターン決定テーブルとして第二特別図柄変動パターン決定テーブル(図8参照)がセットされる(S119)。また、S111の判断において、遊技状態が非時短状態中である場合にも(S111:NO)、参照される変動パターン決定テーブルとして第二特別図柄変動パターン決定テーブル(図8参照)がセットされる(S119)。セットされた第二特別図柄変動パターンテーブルが参照されて、第二大当たりであることを示す変動パターンのうちの1つが第二変動パターン決定乱数によって決定される(S120)。なお、本実施形態では、時短状態中にのみ小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動を設定する。非時短状態においても小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動を設定する場合には、S111の遊技状態が時短状態中であるか否かの判断よりも先に、S112の小当たり特殊変動カウンタの値についての判断を行うこととすればよい。
なお、第二大当たり判定の後に行われる、小当たり変動パターン決定処理および第二はずれ変動パターン決定処理の流れも、第二大当たり変動パターン決定処理と同様となる(S79、S82、図14参照)。つまり、小当たりA特殊変動中または小当たりB特殊変動中には、小当たりA特殊変動パターンテーブルまたは小当たりB特殊変動パターンテーブルが参照されて、小当たりまたははずれであることを示す変動パターンのうちの1つが決定される。小当たりA特殊変動中および小当たりB特殊変動中のいずれでもなければ、大当たり判定回数計数カウンタの値によって、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が連続して150回以上であるか否かが判断される。前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が150回未満であれば、大当たり特殊変動パターンテーブルが参照されて、小当たりまたははずれであることを示す変動パターンのうちの1つが決定される。前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が連続して150回以上である場合、および遊技状態が非時短状態中である場合には、第二特別図柄変動パターンテーブルが参照されて、小当たりまたははずれであることを示す変動パターンのうちの1つが決定される。
また、第一大当たり判定の後に行われる第一大当たり変動パターン決定処理および第一はずれ変動パターン決定処理の流れも、第二大当たり変動パターン決定処理と同様となる(S70、S72、図14参照)。つまり、小当たりA特殊変動中または小当たりB特殊変動中には、小当たりA特殊変動パターンテーブルまたは小当たりB特殊変動パターンテーブルが参照されて、大当たりまたははずれであることを示す変動パターンのうちの1つが決定される。小当たりA特殊変動中および小当たりB特殊変動中のいずれでもなければ、大当たり判定回数計数カウンタの値によって、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が連続して150回以上であるか否かが判断される。前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が150回未満であれば、大当たり特殊変動パターンテーブルが参照されて、大当たりまたははずれであることを示す変動パターンのうちの1つが決定される。なお、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が連続して150回以上である場合、および遊技状態が非時短状態中である場合には、第一特別図柄変動パターンテーブルが参照されて、大当たりまたははずれであることを示す変動パターンのうちの1つが決定される。
図14の説明に戻る。小当たり図柄が決定された後(S80)、小当たり特殊変動決定処理が実行される(S81)。小当たり特殊変動決定処理は、および決定された小当たり図柄に応じて、小当たり遊技の終了後に小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動を実行させるか否かを決定する処理である。小当たり特殊変動決定処理の詳細は後述する。処理はS91へ移行する。
変動パターンが決定されると、決定された変動パターンを指定するための変動パターン指定コマンドが、RAM52に記憶される(S91)。変動パターン指定コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図12参照)において、サブ制御基板58に送信される。決定された変動パターンに応じて決められている特別図柄の変動時間が、タイマカウンタである特別図柄変動時間カウンタにセットされる(S92)。2つの特別図柄のいずれかが変動中であることを示す「1」が特別図柄表示状態フラグに記憶されて(S93)、処理はメイン処理へ戻る。
図16を参照して、小当たり特殊変動決定処理(S81、図14参照)について詳細に説明する。まず、S80の処理(図14参照)で決定された小当たり図柄が、小当たりC図柄であるか否かが判断される(S131)。決定された小当たり図柄が小当たりC図柄である場合には(S131:YES)、小当たり遊技の終了後の特別図柄の変動として、小当たりA特殊変動及び小当たりB特殊変動のいずれも設定されない。よって、処理はそのまま特別図柄処理へ戻る。決定された小当たり図柄が小当たりC図柄でない場合には(S131:NO)、「ON」とされている小当たりA当選フラグおよび小当たりB当選フラグがあれば、いずれも「OFF」とされる(S132、S133)。
次いで、S80の処理(図14参照)で決定された小当たり図柄が、小当たりA図柄であるか否かが判断される(S135)。小当たりA図柄である場合には(S135:YES)、短開放小当たり遊技の終了後の特別図柄の変動として、小当たりA特殊変動が設定されることを示す小当たりA当選フラグが「ON」とされる(S136)。次いで、処理は特別図柄処理へ戻る。S80の処理(図14参照)で決定された小当たり図柄が、小当たりA図柄または小当たりC図柄のいずれでもない場合には(S135:NO)、決定された小当たり図柄は小当たりB図柄であるため、小当たり遊技の終了後の特別図柄の変動として、小当たりB特殊変動が設定されることを示す小当たりB当選フラグが「ON」とされる(S137)。次いで、処理は特別図柄処理へ戻る。
図13の説明に戻る。S63の判断において、特別図柄表示状態フラグに「1」が記憶されており、2つの特別図柄のいずれかが変動中であると判断された場合には(S63:YES)、変動時間が経過したか否かが判断される(S94)。S92(図14参照)の処理においてセットされた特別図柄変動時間カウンタの値が「0」となっており、変動時間が経過したと判断された場合には(S94:YES)、RAM52に特別図柄停止コマンドが記憶される(S95)。このコマンドは、次のメイン処理においてサブ制御基板58および中継基板47に送信され、表示画面28のデモ図柄、および2つの特別図柄の変動停止を指示する。次いで、所定の特別図柄停止表示時間(例えば、0.4秒)が特別図柄停止時間カウンタに記憶される(S96)。2つの特別図柄のいずれかが停止表示中であることを示す「2」が特別図柄表示状態フラグに記憶されて(S97)、処理はメイン処理へ戻る。一方、S94の判断において、変動時間がまだ経過していないと判断された場合には(S94:NO)、処理はそのままメイン処理へ戻る。
また、S64の判断において、特別図柄表示状態フラグに「2」が記憶されており、2つの特別図柄のいずれかが停止表示中であると判断された場合には(S64:YES)、S96でセットされたカウンタの値によって、停止表示時間が経過したか否かが判断される(S98)。特別図柄停止時間カウンタの値が「0」でなく、停止表示時間がまだ経過していない場合には(S98:NO)、処理はそのままメイン処理へ戻る。停止表示時間が経過した場合には(S98:YES)、2つの特別図柄が共に変動中でも停止表示中でもないことを示す「0」が、特別図柄表示状態フラグに記憶される(S99)。次いで、遊技状態移行処理が行われて(S100)、処理はメイン処理へ戻る。
図16を参照して、遊技状態移行処理について詳細に説明する。遊技状態移行処理では、大当たりまたは小当たりと判定された場合に大当たり遊技または小当たり遊技へ移行させるためのフラグの制御と、所定の終了条件が成立した場合に時短状態および確率変動状態を終了させるためのフラグの制御とが行われる。まず、大当たり判定の結果が大当たりであるか否かが判断される(S141)。大当たりであれば(S141:YES)、大当たり遊技中であることを示す「1」が大当たり遊技状態フラグに記憶されて「ON」とされる(S142)。本実施形態では、第一大当たり遊技または第二大当たり遊技のラウンド数は、特別図柄決定テーブル(図5参照)における特別図柄の大当たり種別に応じて決定される。第一大当たり遊技のラウンド数は4ラウンドであり、第二大当たり遊技のラウンド数は4ラウンドまたは16ラウンドである。よって、特別図柄の大当たり種別に応じたラウンド数が、ラウンド数を計数するラウンド数カウンタにセットされる(S143)。次いで、大当たり遊技を開始させることを示す大当たり遊技開始コマンドが、RAM52に記憶される(S144)。大当たり判定回数計数カウンタの値がクリアされる(S145)。前述したように、大当たり判定回数計数カウンタは、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数(連続してはずれまたは小当たりと判定された回数)を計数するカウンタである。時短フラグおよび確率変動フラグが共に「OFF」とされる(S146、S147)。次いで、後述するS157の処理でセットされる小当たり特殊変動カウンタの値がクリアされて「0」とされる(S148)。小当たりA特殊変動フラグおよび小当たりB特殊変動フラグが共に「OFF」とされ(S149、S150)、処理は特別図柄処理へ戻る。つまり、大当たり遊技中は、遊技状態が、確率変動時短状態または非確率変動時短状態から通常状態へと移行する。
大当たり判定の結果が大当たりでなければ(S141:NO)、大当たり判定の結果が小当たりであるか否かが判断される(S151)。小当たりであれば(S151:YES)、小当たり遊技中であることを示す「1」が小当たり遊技状態フラグに記憶されて「ON」とされる(S152)。本実施形態では、小当たり遊技のラウンド数は1ラウンドである。よって、ラウンド数カウンタに「1」がセットされる(S153)。次いで、S80(図14参照)の処理(図14参照)で決定された小当たり図柄が、小当たりC図柄であるか否かが判断される(S154)。小当たりC図柄でない場合には(S154:NO)、小当たり特殊変動カウンタの値がクリアされて「0」とされる(S155)。小当たりC図柄である場合には(S154:YES)、処理はS158の判断へ移行する。
次いで、遊技状態が時短状態中であるか否かが判断される(S156)。時短フラグが「ON」であり、時短状態中である場合には(S156:YES)、小当たり特殊変動カウンタに「15」がセットされ(S157)、処理はS162へ移行する。前述したように、小当たり特殊変動カウンタは、時短状態中において、小当たり図柄が小当たりA図柄または小当たりB図柄と決定された場合に実行される小当たり遊技の終了後の変動である小当たりA特殊変動または小当たりB特殊変動の変動回数を計数するために用いられるカウンタである。時短フラグが「OFF」であり、非時短状態中である場合には(S156:NO)、処理はS158の判断へ移行する。また、大当たり判定の結果がはずれである場合も(S151:NO)、処理はS158の判断に移行する。S158の判断において、小当たり特殊変動カウンタの値が0でなければ(S158:NO)、小当たり特殊変動カウンタの値が「1」減算される(S159)。処理はS162へ移行する。小当たり特殊変動カウンタの値が0であれば(S158:YES)、小当たりA特殊変動フラグおよび小当たりB特殊変動フラグが共に「OFF」とされ(S160、S161)、処理はS162へ移行する。なお、本実施形態では、時短状態中にのみ小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動を設定する。非時短状態においても小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動を設定する場合には、S156の遊技状態が時短状態中であるか否かの判断を行う必要はない。
S162の処理では、大当たり判定回数計数カウンタの値に「1」が加算される。次いで、遊技状態が確率変動状態中であるか否かが判断される(S163)。確率変動フラグが「ON」であり、確率変動状態中である場合には(S163:YES)、処理は特別図柄処理へ戻る。確率変動フラグが「OFF」であり、非確率変動状態中である場合には(S163:NO)、遊技状態が時短状態中であるか否かが判断される(S164)。時短フラグが「OFF」であり、非時短状態中である場合には(S164:NO)、処理はそのまま特別図柄処理へ戻る。時短フラグが「ON」であり、時短状態中である場合には(S164:YES)、大当たり判定回数計数カウンタの値によって、判定回数が100回に達したか否かが判断される(S165)。100回に達していなければ(S165:NO)、処理はそのまま特別図柄処理へ戻る。100回に達した場合には(S165:YES)、時短フラグが「OFF」とされて(S166)、処理は特別図柄処理へ戻る。
図18を参照して、大当たり遊技終了後の特別図柄の変動における、大当たり特殊変動、小当たりA特殊変動、および小当たりB特殊変動の一例について、流れを追って説明する。なお、前述したように、本実施形態では、確率変動大当たりと判定された場合には、大当たり遊技の終了後から次回の大当たり遊技の実行開始まで、確率変動状態および時短状態が継続する。また、非確率変動図柄で大当たりした場合には、次回の大当たり遊技の実行開始まで、または、第一大当たり判定の回数と第二大当たり判定の回数との和が規定回数である100回に達するまで時短状態が継続する。時短状態の終了後、遊技状態は通常状態へ移行する。なお、前述したように、本実施形態では、第二大当たり判定が第一大当たり判定よりも優先して行われる。また、時短状態中には、第二特別図柄始動電動役物15の開閉部材が開放される割合が高くなる。よって、遊技者は、第二特別図柄始動電動役物15よりも第一特別図柄始動入賞口14の方が容易に遊技球を入賞させることができる。従って、時短状態中の遊技においては、第二大当たり判定が主に実行されることとなり、第二特別図柄が主に変動する。
まず、大当たり判定において決定された大当たり種別が非確率変動大当たりである場合の、大当たり遊技後の特別図柄の変動について説明する(図18上段参照)。大当たり遊技が終了すると、遊技状態は時短状態へ移行する(図18上段(a)参照)。本実施形態では、時短状態が生起されている間の特別図柄の変動であり、且つ、大当たり遊技の終了後最大150回の変動においては、大当たり特殊変動が実行される。前述したように、非確率変動図柄で大当たりした場合の時短状態は最大で100回の変動となるため、非確率変動図柄で大当たりした場合の大当たり特殊変動は、大当たり遊技の終了後最大100回の変動となる。よって、遊技状態が時短状態へ移行すると、大当たり特殊変動パターン決定テーブルが参照されて(図9、図15参照)、大当たり特殊変動が実行される(図18上段(a)〜(b)参照)。
大当たり特殊変動が実行されている間に、第二大当たり判定によって小当たりA図柄による小当たりが判定された場合には(図18上段(b)参照)、短開放小当たり遊技が実行される(図6参照)。あわせて、短開放小当たり遊技終了後に小当たりA特殊変動フラグが「ON」とされ、小当たり特殊変動カウンタに「15」がセットされる(S157、図17参照)。よって、小当たりA特殊変動パターン決定テーブル(図10参照)が参照されて(S114、図15参照)、小当たりA特殊変動における変動パターンが決定される(S120、図15参照)。つまり、小当たりA図柄が決定されたことによって実行された短開放小当たり遊技が終了すると、その後の特別図柄の変動は小当たりA特殊変動へと切り替わる。
ここで、大当たり特殊変動において参照される大当たり特殊変動パターン決定テーブルにおける最短の変動時間は1秒である(図9参照)。また、小当たりA特殊変動において参照される小当たりA特殊変動パターン決定テーブルにおける最短の変動時間は0.5秒である(図10参照)。特別図柄の変動時間が異なれば、単位時間あたりの大当たり判定の実行頻度も異なってくる。さらに、前述したように、最短の変動時間の割合は、大当たり判定の結果がはずれとなる場合に多くなるように振り分けられている。変動パターン決定テーブル毎に最短の変動時間が異なるため、いずれの変動パターンテーブルを参照するかによって、一定時間あたりの特別図柄の変動回数が異なってくる。よって、パチンコ機1は、参照する変動パターン決定テーブルを大当たり特殊変動パターン決定テーブルから小当たりA特殊変動パターン決定テーブルへと切り替えることによって、時短状態と非時短状態との切り替えを行うことなく、一定時間あたりの大当たり判定回数の実行頻度を切り替えることができる。短開放小当たり遊技の終了後の変動回数が15回に達した場合には、小当たりA特殊変動は終了し、特別図柄の変動は、大当たり特殊変動へと切り替わる(図18上段(b)〜(d)参照)。つまり、変動パターン決定の際に参照される変動パターン決定テーブル(図10参照)が、最短の変動時間が0.5秒である小当たりA特殊変動パターン決定テーブルから、最短の変動時間が1秒である大当たり特殊変動パターン決定テーブル(図9参照)へと切り替えられる。
次いで、第二大当たり判定において小当たりC図柄による小当たりが判定された場合は(図18上段(c)参照)、長開放小当たりが実行される(図6参照)。前述したように、長開放小当たり遊技における大入賞口16の最大開放時間(本実施形態では1.6秒)は、遊技球発射装置37によって遊技球が発射される間隔(本実施形態では0.6秒)よりも長い時間に設定されている。よって、長開放小当たり遊技では、発射された遊技球が大入賞口16に1個以上入賞しやすくなる。従って、長開放小当たり遊技では、賞品球払出装置49によって大入賞口16に入賞した遊技球に対する賞品球が払い出されやすくなる。大入賞口16に入賞した遊技球に対する賞品球が払い出されると、遊技者の持ち球が増加する。従って、パチンコ機1は、「小当たりC図柄」が決定された場合に実行される長開放小当たり遊技によって、時短状態と非時短状態の切り替えを行うことなく、遊技者の持ち球の増減を調整することができる。
図18上段(c)の場合のように、小当たりA特殊変動が実行されている間に、第二大当たり判定によって小当たりC図柄による小当たりが判定された場合は、小当たり特殊変動カウンタの値は「0」ではない。よって、「ON」とされている小当たりA特殊変動フラグが「OFF」とされることはない(S158:NO、図17参照)。従って、この場合、小当たりC図柄による小当たりが判定されたことによって実行された長開放小当たり遊技の終了後は、小当たりA特殊変動が継続して実行される。つまり、小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動が実行されている間に小当たりC図柄による小当たりが判定された場合、その後に実行された長開放小当たり遊技が終了しても、特別図柄の変動は切り替わらない。長開放小当たり遊技は、参照する変動パターン決定テーブルを切り替える契機とはならないが、遊技者の持ち球を増加させやすくする契機となり得る。なお、同様に、大当たり特殊変動が実行されている間に小当たりC図柄による小当たりが判定された場合、その後に実行された長開放小当たり遊技が終了しても、特別図柄の変動は切り替わらない。
次いで、第二大当たり判定によって小当たりB図柄による小当たりが判定された場合には(図18上段(d)参照)、短開放小当たり遊技が実行される(図6参照)。あわせて、短開放小当たり遊技終了後に小当たりB特殊変動フラグが「ON」とされ、小当たり特殊変動カウンタに「15」がセットされる(S157、図17参照)。小当たりB特殊変動パターン決定テーブル(図11参照)が参照されて(S116、図15参照)、小当たりB特殊変動における変動パターンが決定される(S120、図15参照)。つまり、小当たりB図柄が決定されたことによって実行された短開放小当たり遊技が終了すると、その後の特別図柄の変動は小当たりA特殊変動へと切り替わる。図18上段(d)の場合においては、参照される変動パターン決定テーブルが、最短の変動時間が1秒である大当たり特殊変動パターン決定テーブル(図9参照)から、最短の変動時間が0.3秒である小当たりB特殊変動パターン決定テーブル(図11参照)へと切り替えられる。
次いで、第二大当たり判定によって小当たりB図柄による小当たりが判定された場合には(図18上段(e)参照)、短開放小当たり遊技が実行される(図6参照)。あわせて、小当たり特殊変動カウンタの値がクリアされて「0」とされる(S155、図17参照)。次いで、時短状態中に小当たりB図柄によって小当たり判定がされた場合であるので、新たに小当たり特殊変動カウンタに「15」がセットされる(S157、図17参照)。つまり、本実施形態では、小当たりB特殊変動が実行されている間に、第二大当たり判定によって小当たりB図柄による小当たりが判定された場合には、その後に実行された短開放小当たり遊技が終了すると、小当たりB特殊変動が新たに最大15回実行される。
次いで、第二大当たり判定によって小当たりA図柄による小当たりが判定された場合には(図18上段(f)参照)、短開放小当たり遊技が実行される(図6参照)。あわせて、小当たり特殊変動カウンタの値がクリアされて「0」とされる(S155、図17参照)。次いで、小当たりA図柄によって小当たり判定がされた場合であるので、新たに小当たり特殊変動カウンタに「15」がセットされる(S157、図17参照)。つまり、小当たりB特殊変動が実行されている間に、第二大当たり判定によって小当たりA図柄による小当たりが判定された場合には、その後に実行された短開放小当たり遊技が終了すると、特別図柄の変動は小当たりA特殊変動へと切り替わる。つまり、参照される変動パターン決定テーブルが、最短の変動時間が0.3秒である小当たりB特殊変動パターン決定テーブル(図11参照)から、最短の変動時間が0.5秒である小当たりA特殊変動パターン決定テーブル(図10参照)へと切り替えられる。その後、小当たりA特殊変動の回数が15回に達した場合には、小当たりA特殊変動は終了し、特別図柄の変動は、大当たり特殊変動へと切り替わる(図18上段(f)〜(g)参照)。つまり、参照される変動パターン決定テーブルが、最短の変動時間が0.5秒である小当たりA特殊変動パターン決定テーブル(図10参照)から、最短の変動時間が1秒である大当たり特殊変動パターン決定テーブルへ(図9参照)と切り替えられる。
次いで、大当たり特殊変動が実行されている間に、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数(連続してはずれまたは小当たりと判定された回数)が100回に達した場合には(S165:YES、図17参照)、時短フラグが「OFF」とされて(S166、図17参照)、時短状態は終了する(図18上段(g)参照)。時短状態が終了するため、時短状態が生起されている間の特別図柄の変動であり、且つ、大当たり遊技の終了後の変動である大当たり特殊変動もあわせて終了する。遊技状態は通常状態へ移行する。よって、第一特別図柄変動パターン決定テーブルまたは第二特別図柄変動パターン決定テーブルの非時短状態の欄が参照されて(S119、図15参照)、通常状態における変動パターンが決定される(S120、図15参照)。つまり、時短状態の終了によって、その後の特別図柄の変動は通常状態の特別図柄の変動へと切り替わる。通常状態中に小当たりB図柄による小当たりが判定された場合には(図18上段(h)参照)、短開放小当たり遊技が実行される(図6参照)。非時短状態中の小当たりB図柄による小当たり判定であるので、小当たりB特殊変動フラグは「ON」とされず、短開放小当たり遊技の終了後に小当たりB特殊変動が実行されない。なお、非時短状態中の小当たりA図柄による小当たり判定の場合も同様である。
大当たり判定において決定された大当たり種別が確率変動大当たりである場合の、大当たり遊技後の特別図柄の変動について説明する(図18下段参照)。大当たり判定において決定された大当たり種別が確率変動大当たりである場合の、大当たり遊技後の特別図柄の変動において、図18下段(a)〜(f)については、図18上段(a)〜(f)と同様の流れとなる。よって、図18下段(a)〜(f)については、説明を省略する。
前述したように、本実施形態では、確率変動大当たりと判定された場合には、大当たり遊技の終了後から次回の大当たり遊技の実行開始まで、確率変動状態および時短状態が継続する。つまり、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が100回を超えていても、次回の大当たり遊技の実行開始までは時短状態が継続する。また、時短状態において、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が150回未満の場合には、参照される変動パターン決定テーブルとして大当たり特殊変動パターンテーブル(図9参照)がセットされ(S117:NO、S118、図15参照)、大当たり特殊変動が実行される。同様に、第二大当たり判定によって小当たりB図柄による小当たりが判定された場合には、短開放小当たり遊技が実行された後、小当たりB特殊変動パターン決定テーブル(図11参照)が参照されて、小当たりB特殊変動における変動パターンが決定される(S116、S120、図15参照)。よって、図18下段(k)のタイミングが前回の大当たり遊技の終了後150回未満の特別図柄の変動によるものであれば、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が100回以上であっても、特別図柄の変動は大当たり特殊変動から小当たりB特殊変動へと切り替わる。同様に、図18下段(k)のタイミングが前回の大当たり遊技の終了後150回未満の特別図柄の変動によるものであれば、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が100回未満であっても、短開放小当たり遊技が終了すると、特別図柄の変動は大当たり特殊変動から小当たりB特殊変動へと切り替わる(図18下段(f)〜(k)参照)。つまり、参照される変動パターン決定テーブルが、最短の変動時間が1秒である大当たり特殊変動パターン決定テーブル(図9参照)から、最短の変動時間が0.3秒である小当たりB特殊変動パターン決定テーブルへ(図11参照)と切り替えられる。
その後、短開放小当たり遊技の終了後の変動回数が15回に達した場合には、小当たりB特殊変動は終了し、特別図柄の変動は、大当たり特殊変動へと切り替わる(図18下段(k)〜(l)参照)。つまり、参照される変動パターン決定テーブルが、最短の変動時間が0.3秒である小当たりB特殊変動パターン決定テーブル(図11参照)から、最短の変動時間が1秒である大当たり特殊変動パターン決定テーブル(図9参照)へと切り替えられる。次いで、大当たり特殊変動が実行されている間に、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が連続して150回に達した場合には(図18下段(l)参照)、大当たり特殊変動は終了する(S117:YES、図15参照)。前述したように、時短状態中においては、第二大当たり判定が主に実行される。よって、大当たり特殊変動の終了後には、参照される変動パターン決定テーブルが、最短の変動時間が1秒である大当たり特殊変動パターン決定テーブル(図9参照)から、時短中状態中の最短の変動時間が0.2秒である第二特別図柄変動パターン決定テーブル(図8参照)へと切り替えられる(S119、図15参照)。なお、第一大当たり判定が実行される場合には、時短中状態中の最短の変動時間が0.6秒である第一特別図柄変動パターン決定テーブル(図7参照)が参照されて、特別図柄の変動パターンが決定される。
本実施形態では、第二特別図柄変動パターン決定テーブルにおいて決められている時短状態中の最短の変動時間は0.2秒である(図8参照)。この変動時間は、パチンコ機1に設けられている全ての変動パターン決定テーブルに決められている変動時間のうちで最も短い。ここで、特別図柄の変動時間が短い程、単位時間あたりの大当たり判定の実行頻度は高まる。よって、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が連続して150回に達した場合には、特別図柄の変動は、パチンコ機1における単位時間あたりの大当たり判定の実行頻度が最も高い高速変動へと切り替わる(図18下段(l)〜(m)参照)。従って、パチンコ機1は、前回の大当たり遊技の終了後から連続してはずれまたは小当たりと判定された回数が嵩んだ遊技者に対して、いわば特典として、大当たり判定の実行頻度を高めることができる。高速変動が実行される期間は、次回の大当たり遊技の実行開始まで継続する。なお、高速変動が実行されている間にも、第二大当たり判定によって小当たりA図柄による小当たりが判定された場合には(図18下段(m)参照)、短開放小当たり遊技の終了後に小当たりA特殊変動が実行される(図18下段(m)〜(n)参照)。高速変動が実行されている間に、第二大当たり判定によって小当たりB図柄による小当たりが判定された場合も同様である。短開放小当たり遊技の終了後の変動回数が15回に達した場合には、小当たりA特殊変動は終了し、特別図柄の変動は、小当たりA特殊変動から高速変動へと切り替わる(図18下段(m)〜(n)参照)。
なお、第二大当たり判定において小当たりC図柄による小当たりが判定された場合は(図18上段(n)参照)、長開放小当たりが実行される(図6参照)。長開放小当たり遊技の終了後には特別図柄の変動は切り替わらない。よって、長開放小当たり遊技後には、高速変動が継続して実行される。前述したように、長開放小当たり遊技では、発射された遊技球が大入賞口16に1個以上入賞しやすくなる。よって、長開放小当たり遊技では、賞品球払出装置49によって大入賞口16に入賞した遊技球に対する賞品球が払い出されやすくなる。大入賞口16に入賞した遊技球に対する賞品球が払い出されると、遊技者の持ち球が増加する。従って、パチンコ機1は、「小当たりC図柄」が決定された場合に実行される長開放小当たり遊技によって、時短状態と非時短状態の切り替えを行うことなく、遊技者の持ち球の増減を調整することができる。
本実施形態では、時短状態中において、極めて短い時間で特別図柄の変動が実行される場合がある。特に、前述したように、第二特別図柄変動パターン決定テーブルのうち、大当たり判定時の遊技状態が時短状態の場合に参照されるテーブルにおける最短の変動時間は0.2秒である(図8参照)。小当たりA特殊変動が実行されている間に参照される小当たりA特殊変動パターン決定テーブルにおける最短の変動時間は0.5秒である(図10参照)。小当たりB特殊変動が実行されている間に参照される小当たりB特殊変動パターン決定テーブルにおける最短の変動時間は0.3秒である(図11参照)。これらの変動時間は、遊技球発射装置37が遊技球を発射する発射間隔(本実施形態では0.6秒)よりも短い時間に設定されている。さらに、前述したように、本実施形態では、特別図柄停止表示時間を0.4秒としている。よって、パチンコ機1における最短の変動時間(0.2秒)が決定された場合は、特別図柄の変動開始から次の特別図柄が変動開始するまでの時間は、発射間隔と同じ時間となる。
このような極めて短い時間で特別図柄の変動が実行され続けると、遊技者が第二特別図柄作動保留球を確保するよりも、第二特別図柄作動保留球が変動に費やされる(所謂消化される)速さが上回る場合が生じる。この場合、第二大当たり判定の実行が途切れてしまう。また、普通図柄作動ゲート12への遊技球の通過率が低い場合には、普通当たり判定の実行頻度が低下し、普通当たりの判定結果が得られる頻度も低下する。普通当たりの判定結果が得られる頻度が低下すると、普通当たり遊技における第二特別図柄始動電動役物15の開放頻度も低下する。この場合にも、遊技者が第二特別図柄作動保留球を確保しづらくなり、遊技者が第二特別図柄作動保留球を確保するよりも、第二特別図柄作動保留球が消化される速さが上回る場合が生じる。
第二特別図柄作動保留球が0個になった場合、第一特別図柄作動保留球があれば第一大当たり判定が実行される(S65:NO、S66:YES、図14参照)。しかし、第一大当たり判定によって遊技者が得られる遊技の結果は、第二大当たり判定による遊技の結果よりも遊技者にとって不利な結果となってしまう場合が考えられる。例えば、本実施形態では、第一大当たり遊技のラウンド数は全ての大当たりにおいて4ラウンドであるが、第二大当たり遊技のラウンド数は4ラウンドの場合と16ラウンドの場合とがある。つまり、第一大当たり判定が行われた場合には、16ラウンドの大当たり遊技を得ることができない(図5参照)。大当たり遊技において大入賞口16に入賞した遊技球に対する賞品球が賞品球払出装置49によって払い出される。16ラウンドの大当たり遊技に対して払い出される賞品球は、4ラウンドの大当たり遊技に対して払い出される賞品球の約4倍となる。よって、第一大当たり遊技よりも第二大当たり遊技の方が、大当たり遊技によって払い出される賞品球が多く得る機会を得やすい。また、第一特別図柄作動保留球もない場合には、第一大当たり判定の実行も途切れてしまい(S66:NO、図14参照)、いずれの場合も、遊技者の円滑な遊技が阻害されうる。
ここで、前述したように、パチンコ機1は、時短状態中の特別図柄の変動において参照する変動パターンテーブルを、時短状態と非時短状態の切り替えを行うことなく、他の変動パターンテーブルへ切り替えることができる。変動パターンテーブルに含まれる最短の変動時間は、変動パターンテーブル毎に異なる。さらに、大当たり判定の結果がはずれとなる場合に、それぞれの変動パターン決定テーブルにおける最短の変動時間の割合が多くなるように振り分けられている。特別図柄の変動時間が短い程、単位時間あたりの大当たり判定の実行頻度は高まる。単位時間あたりの大当たり判定の実行頻度が高まると、小当たりの発生する確率が時短状態中および非時短状態中を通じて一定であっても、単位時間あたりの小当たりの発生頻度は時短状態中の方が高くなる。単位時間あたりの小当たりの発生頻度が高くなると、単位時間あたりの短開放小当たり遊技の発生頻度も高くなる。よって、時短状態中の特別図柄の変動において参照する変動パターンテーブルが、他の変動パターンテーブルへ切り替わる機会を多く得ることができる。時短状態・非時短状態の切り替え以外に、特別図柄の変動を切り替えることによって、パチンコ機1は、時短状態中の遊技を多様化することもできる。また、単位時間あたりの長開放小当たり遊技の発生頻度も高くなるため、発射された遊技球が大入賞口16に入賞しやすくなり、大入賞口16に入賞した遊技球に対する賞品球が払い出されやすくなる。従って、パチンコ機1は、長開放小当たり遊技によって、遊技者の持ち球を増加させやすくする。パチンコ機1は、短開放小当たり遊技を適宜設けることで、単位時間あたりの大当たり判定の実行頻度を調整し、長開放小当たり遊技を適宜設けることで、遊技者の持ち球の増減を調整することができるのである。
さらに、単位時間あたりの大当たり判定の実行頻度が高まることで、遊技者は、次回の大当たり遊技に至る過程を短く感じることができる。特に、前回の大当たり遊技の終了後から連続してはずれまたは小当たりと判定された回数が嵩んだ遊技者は、大当たりに至る過程を長く感じてしまいがちになる。本実施形態では、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が150回に達した場合には、特別図柄の変動は、パチンコ機1における単位時間あたりの大当たり判定の実行頻度が最も高い高速変動へと切り替わる。単位時間あたりの大当たり判定の実行頻度が高い高速変動へと特別図柄の変動が切り替わることによって、単位時間あたりの大当たり判定の結果が大当たりとなる頻度も向上する。前回の大当たり遊技の終了後から連続してはずれまたは小当たりと判定された回数が嵩んでしまっても、遊技者は大当たりに至る過程を短く感じることができる。
なお、第二大当たり判定の結果が小当たりの場合、小当たりに至る第二特別図柄の変動開始から小当たり遊技終了までの間、特別図柄は新たな変動を行わない。このため、特別図柄作動保留球を確保している場合には、小当たりに至る第二特別図柄変動の変動開始から小当たり遊技終了までの間は、特別図柄作動保留球数が減少しないまま保持されることとなる。小当たりに至る第二特別図柄変動の変動開始から小当たり遊技終了までの間に、第二特別図柄始動電動役物15に遊技球をさらに入賞させることができれば、特別図柄作動保留球を増加させることもできる。
以上説明したように、本実施形態に係るパチンコ機1は、小当たり遊技を実行する。ここで、本実施形態に係るパチンコ機1では、大当たり遊技後であって、且つ、時短状態が生起されている間に、特別図柄が150回連続して変動することを契機として、特別図柄の変動時間を指定するために参照される変動パターン決定テーブルが切り替わる。具体的には、特別図柄の変動時間を指定するために参照される変動パターン決定テーブルが、最短の特別図柄の変動時間が異なる変動パターン決定テーブルである、第二特別図柄変動パターン決定テーブルに切り替わる。変動パターン決定テーブルが特別図柄の最短の変動時間が異なる変動パターン決定テーブルに切り替わることによって、一定時間あたりの特別図柄の変動回数が異なってくる。つまり、参照される変動パターン決定テーブルが切り替わることによって、一定時間あたりの特別図柄の変動回数も切り替わる。よって、一定時間あたりの大当たり判定の実行頻度も異なってくる。一定時間あたりの大当たり判定の実行頻度が異なれば、一定時間あたりの小当たり判定の実行頻度も異なる。一定時間あたりの小当たり判定の実行頻度が異なれば、一定時間あたりに小当たり遊技が実行される頻度も異なる。長開放小当たり遊技では、遊技球が発射される間隔(本実施形態では0.6秒)以上の間、大入賞口16が開放されるため(本実施形態では1.6秒)、発射された遊技球が大入賞口16に入賞しやすくなる。大入賞口16に入賞した遊技球に対する賞品球が払い出されると、遊技者の持ち球が増加する。つまり、複数の変動パターン決定テーブルには、遊技者の持ち球を増加させやすい変動パターン決定テーブルと、遊技者の持ち球を増加させにくい変動パターン決定テーブルとが含まれることとなる。従って、本実施形態に係るパチンコ機1は、時短状態と非時短状態の切り替えを行うことなく、遊技者の持ち球の増減を調整することができる。
大当たり遊技後であって、且つ、時短状態が生起されている間に、特別図柄が150回連続して変動することを契機として、変動パターン決定テーブルが、特別図柄の最短の変動時間がより短い変動パターン決定テーブルである第二特別図柄変動パターン決定テーブルに切り替わる。よって、一定時間あたりの特別図柄の変動回数が増え、一定時間あたりの大当たり判定の実行頻度が向上する。一定時間あたりの大当たり判定の実行頻度が向上すれば、一定時間あたりの小当たり判定の実行頻度も向上する。長開放小当たり遊技が実行されると、遊技者は賞品球を得ることができる。つまり、最短の特別図柄の変動時間がより短い変動パターン決定テーブルである、第二特別図柄変動パターン決定テーブルに切り替わることで、遊技者の持ち球は増加しやすくなる。大当たり遊技後に特別図柄が150回連続して変動すると、特別図柄の最短の変動時間がより短い変動パターン決定テーブルに切り替わることから、遊技者は、持ち球を増加させやすくなる機会を期待しながら、遊技をすることができる。従って、パチンコ機1は、遊技内容を多様化しつつ、時短状態と非時短状態の切り替えを行うことなく、遊技者の持ち球の増減を調整することができる。
パチンコ機1は、時短状態中の小当たり遊技後にも、特別図柄の変動時間を指定するために参照される変動パターンテーブルを切り替えることができる。遊技機は、生起されている時短状態を維持したまま、参照される変動パターン決定テーブルを切り替えることができる。よって、パチンコ機1は、時短状態と非時短状態の切り替えを行うことなく、遊技者の持ち球の増減を調整できる機会を増やすことができる。
短開放小当たり遊技では、遊技球が発射される間隔(本実施形態では0.6秒)以下の時間、大入賞口16が開放される(本実施形態では0.2秒)。よって、短開放小当たり遊技が実行されても、発射された遊技球は大入賞口16に入賞しづらい。つまり、小当たり遊技において大入賞口16に遊技球が入賞しやすく、入賞した遊技球に対する賞品球を得やすい長開放小当たり遊技と、小当たり遊技において大入賞口16に遊技球が入賞しづらく、賞品球を得づらい短開放小当たり遊技とが実行されることとなる。そして、時短状態中に短開放小当たり遊技が終了した場合には、特別図柄の変動時間を指定するために参照される変動パターン決定テーブルが小当たりA特殊変動パターン決定テーブルまたは、小当たりB特殊変動パターン決定テーブルに切り替わる。よって、時短状態中の短開放小当たり遊技は、変動パターン決定テーブルを切り替える契機としての役割を主に担うこととなる。一方、時短状態中の長開放小当たり遊技は、遊技者の持ち球を増加させる役割を担うこととなる。短開放小当たり遊技と長開放小当たり遊技を適宜設けることで、パチンコ機1は、遊技者の持ち球の増減を調整することができる。
なお、本実施形態における第一特別図柄始動入賞口14および第二特別図柄始動電動役物15が、本発明の「始動口」に相当する。第二特別図柄始動電動役物15の開閉部材が、本発明の「第一開閉部材」に相当する。図13のS54およびS60で大当たり乱数を取得する主基板41のCPU51が、本発明の「当たり乱数取得手段」として機能する。図14のS68およびS74で大当たり判定を行う主基板41のCPU51が、本発明の「大当たり判定手段」として機能する。図柄表示部24が、本発明の「特別図柄表示手段」に相当する。図13および図14の特別図柄処理で特別図柄の変動及び確定表示を制御する主基板41のCPU51が、本発明の「図柄表示制御手段」として機能する。第一特別図柄変動パターン決定テーブル、第二特別図柄変動パターン決定テーブル、大当たり特殊変動パターン決定テーブル、小当たりA特殊変動パターン決定テーブルおよび小当たりB特殊変動決定テーブルを記憶するROM53が、本発明の「変動パターンテーブル記憶手段」として機能する。図15のS114、S115、S118およびS119で変動パターン決定テーブルをセットする主基板41のCPU51が、本発明の「変動パターン決定手段」として機能する。大入賞口16の開閉部材が、本発明の「第二開閉部材」に相当する。大入賞口16が、本発明の「可変入賞口」に相当する。図12のS13で大当たり遊技の動作(主に、大入賞口16の開閉部材の開閉動作)を制御する主基板41のCPU51が、本発明の「大当たり遊技制御手段」として機能する。図12のS13で時短状態を生起する主基板41のCPU51が、本発明の「時短制御手段」として機能する。図14のS74で小当たり判定を行う主基板41のCPU51が、本発明の「小当たり判定手段」として機能する。図12のS13で小当たり遊技の動作(主に、大入賞口16の開閉部材の開閉動作)を制御する主基板41のCPU51が、本発明の「小当たり遊技制御手段」として機能する。賞品球払出装置49が、本発明の「賞品球払出装置」に相当する。遊技球発射装置37が、本発明の「発射装置」に相当する。図15のS111〜S113およびS117で変動パターン決定テーブルを切り替える主基板41のCPU51が、本発明の「変動切替手段」として機能する。図15のS117で大当たり判定回数計数カウンタの値を判断する主基板41のCPU51が、本発明の「大当たり変動切替手段」として機能する。
図12のS13で図16に示す小当たり特殊変動決定処理で小当たりA当選フラグおよび小当たりB当選フラグを制御する主基板41のCPU51が、本発明の「小当たり変動切替手段」として機能する。
本発明は、以上詳述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。上記実施形態では、第二大当たり判定が第一大当たり判定よりも優先して行われる(図14参照)。しかし、第一特別図柄作動保留球および第二特別図柄作動保留球の双方から入賞順に大当たり判定を実行しても、本発明は実現できる。小当たり遊技の終了を契機として、また、大当たり遊技終了後の特別図柄の変動が連続して所定回数に達した場合に、参照する変動パターン決定テーブルを切り替えることで、遊技者の持ち球の増減を調整することができるからである。また、本実施形態では、第一大当たり判定では小当たりの判定結果が発生せず、第二大当たり判定においてのみ小当たりの判定結果が得られる。しかし、第一大当たり判定においても小当たりの判定結果が得られることとしても、本発明は実現できる。本実施形態における大当たり判定では、第二大当たり判定が第一大当たり判定よりも優先して行われるが(図14参照)、時短状態中においても、第一大当たり判定が実行される場合があるからである。また、第一特別図柄作動保留球および第二特別図柄作動保留球の双方から入賞順に大当たり判定を実行する場合には、時短状態中においても、第一大当たり判定が実行されるからである。第一大当たり判定においても小当たりの結果が得られることとした場合、第一大当たり判定において小当たりと判定される確率と、第二大当たり判定において小当たりと判定される確率とは、同じであっても、異なる確率であってもよい。例えば、第一大当たり判定において小当たりと判定される確率(例えば1/300)よりも、第二大当たり判定において小当たりと判定される確率(例えば1/15)を高くする。この場合、第一大当たり判定よりも第二大当たり判定において小当たりの結果が得られやすくすることができる。
上記実施形態では、第一特別図柄始動入賞口14へ遊技球が入賞すると、第一大当たり判定が行われ、第二特別図柄始動電動役物15へ遊技球が入賞すると、第二大当たり判定が行われる。しかし、大当たり判定手段が1つであっても、本発明は実現できる。大当たり判定手段が1つの場合には、複数の始動口のいずれに遊技球が入賞しても、大当たり判定が入賞順に実行される。大当たり判定が入賞順に実行されても、小当たり遊技の実行終了を契機として、参照する変動パターン決定テーブルを切り替えることで、遊技者の持ち球の増減を調整することができるからである。また、同様に、大当たり遊技終了後の特別図柄の変動が連続して所定回数に達した場合に、参照する変動パターン決定テーブルを切り替えることで、遊技者の持ち球の増減を調整することができるからである。
上記実施形態の小当たり遊技には、大入賞口16の開放時間が長開放小当たり遊技よりも短い短開放小当たり遊技が含まれる。しかし、小当たり遊技を長開放小当たり遊技のみとして、短開放小当たり遊技が含まれないこととしても、本発明は実現できる。長開放小当たり遊技の終了後の特別図柄の変動において、参照される変動パターン決定テーブルが切り替えられることとすれば、遊技者の持ち球の増減を調整することができるからである。
上記実施形態では、小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動を、小当たり遊技の終了後15回の変動としているが、小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動は15回に限られない。15回以外の任意の回数を小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動としてもよい。この場合、S157(図17参照)の処理において小当たり特殊変動カウンタにセットされる値を「15」以外の任意の値とすればよい。小当たりA特殊変動と小当たりB特殊変動とで、異なる変動回数をセットすることとしてもよい。また、小当たり遊技の終了後の一定時間(例えば1分間)を小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動の期間としてもよい。小当たりA特殊変動または小当たりB特殊変動においてさらに小当たり遊技が実行されたら、小当たりA特殊変動または小当たりB特殊変動を終了することとしてもよい。小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動における特別図柄の変動ごとに、小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動を終了させるか否かの抽選を行ってもよい。なお、小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動が次回大当たりまで継続することとしても、本発明は実現できる。時短状態と非時短状態の切り替え以外の方法で、小当たり遊技の終了を契機として時短状態中の遊技者の持ち球の増減を調整することができるからである。しかし、小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動を所定の変動回数で終了させることとすることで、次回の小当たり遊技の終了を待たずして、最短の変動時間が異なる他の変動パターン決定テーブルに切り替えることができるといった効果がもたらされる。
上記実施形態では、小当たり遊技の終了後の特別図柄の変動として、小当たりA特殊変動と小当たりB特殊変動の2種類の変動がある。しかし、小当たり遊技の終了後の特別図柄の変動は、複数でなくてもよい。小当たり遊技の終了後に特別図柄の変動を切り替えることができれば、本発明は実現できるからである。
また、上記実施形態では、大当たり遊技の終了後の特別図柄の変動として、大当たり特殊変動が設けられている。本実施形態では、大当たり特殊変動は1種類であるが、複数種類の大当たり遊技の終了後の特別図柄の変動があってもよい。大当たり特別図柄に応じて異なる変動パターン決定テーブルを参照することとすれば、複数種類の大当たり遊技の終了後の特別図柄の変動を設けることができる。大当たり特殊変動が実行される期間を、大当たり特別図柄に応じて異なる変動回数を設定することとしてもよい。また、本実施形態では、大当たり遊技の終了後の特別図柄の変動が連続して150回に達した場合に、大当たり特殊変動が終了して、参照される変動パターン決定テーブルが切り替わる。このため、大当たり遊技の終了後の所定回数の特別図柄の変動を契機として参照される変動パターン決定テーブルが切り替わる機会は1回となっている。しかし、大当たり遊技の終了後の所定回数の特別図柄の変動を契機として参照される変動パターン決定テーブルが切り替わる機会は、複数設けられてもよい。この場合、大当たり遊技の終了後の所定回数の特別図柄の変動後に参照される変動パターン決定テーブルを一旦切り替え、さらに所定回数の特別図柄の変動を契機として参照される変動パターンテーブルを切り替えることとすればよい。
上記実施形態では、短開放小当たり遊技の終了後に、参照される変動パターン決定テーブルが切り替わる。しかし、小当たり遊技の終了後に、参照される変動パターン決定テーブルが切り替えられないこととしても、本発明は実現できる。大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定回数が連続して所定の回数に達した場合に、参照する変動パターン決定テーブルを切り替えることで、遊技者の持ち球の増減を調整することができるからである。
時短状態中において、極めて短時間で特別図柄の変動が実行される場合の一例としては、第二特別図柄始動電動役物15に遊技球が入賞した場合に払い出される賞品球が2個以下であるパチンコ機によって実行される特別図柄の変動が考えられる。上記実施形態における大当たり判定では、第二大当たり判定が第一大当たり判定よりも優先して行われる(図14参照)。よって、時短状態中に第二大当たり判定が行われる頻度は、第一大当たり判定が行われる頻度よりも高くなる。さらに、本実施形態では、第二特別図柄始動電動役物15へ遊技球が入賞した場合に払い出される賞品球は2個である。従来は、第二特別図柄始動電動役物15に遊技球が入賞した場合に払い出される賞品球が3個以上のパチンコ機が主流であったが、第二特別図柄始動電動役物15に遊技球が入賞した場合に払い出される賞品球が2個以下とするパチンコ機の普及が進んでいる。第二特別図柄始動電動役物15への入賞に対する賞品球を減少させることで、従来のパチンコ機よりも、時短状態中の第二特別図柄始動電動役物15への遊技球の入賞を増やし、単位時間あたりに第二大当たり判定が行われる頻度を高めることができる。単位時間あたりの大当たり判定の実行頻度が高まることで、従来よりも短時間で有利な遊技の結果を得られるといった遊技者の期待を高めることができる。よって、遊技者が遊技に費やすことができる時間が短時間であっても遊技を促しやすくなり、遊技機の稼働率を向上させることができる。従って、第二特別図柄始動電動役物15に遊技球が入賞した場合に払い出される賞品球が2個以下とするパチンコ機における時短状態中の報知演出は、極めて高速で特別図柄の変動が実行されることが多い。
極めて高速で特別図柄の変動が実行され続けると、遊技者が第二特別図柄作動保留球を確保するよりも、第二特別図柄作動保留球が消化される速さが上回り、遊技者の持ち球が減少してしまうこともある。このような場合に、時短状態と非時短状態の切り替えを行うことなく、遊技者の持ち球の増減を調整することができる本発明は有効である。ただし、第二特別図柄始動電動役物15に遊技球が入賞した場合に払い出される賞品球が3個以上のパチンコ機であっても、本発明は実現できる。パチンコ機の報知演出は多種多様であり、報知演出が短い時間で行われる場合も多岐にわたるからである。
1 パチンコ機
2 遊技盤
12 普通図柄作動ゲート
14 第一特別図柄始動入賞口
15 第二特別図柄始動電動役物
16 大入賞口
24 図柄表示部
37 遊技球発射装置
41 主基板
45 払出制御基板
49 賞品球払出装置
51 CPU
52 RAM
53 ROM
69 普通電動役物開閉ソレノイド
70 大入賞口開閉ソレノイド
72 第一始動口スイッチ
73 第二始動口スイッチ
74 普通図柄作動スイッチ
75 大入賞口スイッチ
2 遊技盤
12 普通図柄作動ゲート
14 第一特別図柄始動入賞口
15 第二特別図柄始動電動役物
16 大入賞口
24 図柄表示部
37 遊技球発射装置
41 主基板
45 払出制御基板
49 賞品球払出装置
51 CPU
52 RAM
53 ROM
69 普通電動役物開閉ソレノイド
70 大入賞口開閉ソレノイド
72 第一始動口スイッチ
73 第二始動口スイッチ
74 普通図柄作動スイッチ
75 大入賞口スイッチ
本発明は、時短状態を生起させる遊技機に関する。
従来、生起されている遊技状態を維持したまま、大当たり遊技後の所定期間における特殊変動パターンテーブルが変更される遊技機が知られている。例えば、特許文献1が開示する遊技機は、大当たり遊技後に特殊変動状態を設定する。あわせて、小当たり遊技後にも特殊変動状態を設定する。設定した特殊変動状態において、小当たりに当せんした場合であっても、大当たりに当せんした場合と同様の演出を行うことによって、遊技者に期待感を与え、演出を多様化している。
従来、遊技者の持ち球の増減を調整する方法として、時短状態を利用する方法がある。時短状態中は、普通電動役物に遊技球が入賞する割合が非時短状態中に比べて高くなるため、持ち球が減少しづらい。しかし、従来の技術では、時短状態と非時短状態の切り替えを行うことなく持ち球の増減を調整することは困難であった。例えば、特許文献1に記載の遊技機は、演出を多様化するために、非時短状態中の大当たり遊技後等の特殊変動状態を設けているに過ぎず、持ち球を調整することはできない。その結果、遊技内容の多様化に限界が生じていた。
本発明は、時短状態と非時短状態の切り替えを行うことなく、遊技者の持ち球の増減を調整することができる遊技機を提供することを目的とする。
本発明に係る遊技機は、遊技盤上に設けられた始動口と、前記始動口に設けられた第一開閉部材と、前記始動口へ遊技球が入賞することを契機として、遊技者にとって有利な大当たり遊技を実行するか否かを決定するための当たり乱数を取得する当たり乱数取得手段と、前記当たり乱数取得手段によって取得された前記当たり乱数が、あらかじめ大当たりと決められた所定の大当たり決定乱数であるか否かの判定を行うことで、前記大当たり遊技を実行する判定結果である大当たりであるか否かを判定する大当たり判定手段と、前記大当たり判定手段による判定結果を示す図柄である特別図柄を表示する特別図柄表示手段と、前記特別図柄表示手段に前記特別図柄を変動表示させた後に、前記大当たり判定手段による判定結果に対応する前記特別図柄を確定表示させる図柄表示制御手段と、前記特別図柄表示手段に前記特別図柄を変動表示させる際の変動時間を指定する変動パターンを決定するための変動パターンテーブルを複数記憶する変動パターンテーブル記憶手段と、前記複数の変動パターンテーブルのうちのいずれかの前記変動パターンテーブルを参照して前記変動パターンを決定する変動パターン決定手段と、前記遊技盤上に設けられ、第二開閉部材を有し、前記第二開閉部材が開放されると遊技球の入賞が可能となる可変入賞口と、前記大当たり判定手段によって大当たりと判定され、且つ、大当たりと判定された旨の判定結果を示す前記特別図柄が表示された場合に、前記可変入賞口の前記第二開閉部材を開閉する大当たり遊技制御手段と、少なくとも前記大当たり判定手段によって大当たりと判定されることを条件として、前記始動口の前記第一開閉部材が開放される割合が通常よりも高くなる時短状態を前記大当たり遊技の終了後に生起する時短制御手段と、前記当たり乱数取得手段によって取得された前記当たり乱数が、前記大当たり決定乱数とは異なる乱数でありあらかじめ小当たりと決められた所定の小当たり決定乱数であるか否かの判定を行う小当たり判定手段と、前記小当たり判定手段によって小当たりと判定された場合に、前記可変入賞口の前記第二開閉部材を開閉することで、小当たり遊技を実行する小当たり遊技制御手段と、前記始動口および前記可変入賞口へ遊技球が入賞した場合に、所定の遊技球を賞品球として払い出す賞品球払出手段と、前記遊技盤に形成された遊技領域に所定の発射間隔毎に遊技球を発射する発射装置と、前記変動パターン決定手段によって前記変動パターンが決定される際に参照される前記変動パターンテーブルを、前記複数の変動パターンテーブルのうちのいずれかの前記変動パターンテーブルに、所定の条件で切り替える変動切替手段とを備え、前記複数の変動パターンテーブルは、各々の前記変動パターンテーブルに記憶された前記変動パターンによって指定される前記特別図柄の変動時間のうち最短の変動時間が、前記変動パターンテーブル毎に異なり、前記変動切替手段は、前記大当たり遊技の終了後であり、且つ、前記時短状態が生起されている間に、前記大当たり遊技の終了後に前記特別図柄が所定回数変動することを契機として、生起されている前記時短状態を維持したまま、前記変動パターン決定手段によって前記変動パターンが決定される際に参照される前記変動パターンテーブルを、前記最短の変動時間がより短い他の前記変動パターンテーブルに切り替える大当たり変動切替手段を含み、前記小当たり遊技は、前記可変入賞口の前記第二開閉部材が、前記発射装置によって遊技球が発射される際の前記発射間隔よりも長い時間で開放される長開放小当たり遊技を含むことを特徴とする。
本発明にかかる遊技機は、小当たり遊技を実行する。ここで、本発明の遊技機では、大当たり遊技後であって、且つ、時短状態が生起されている間に、特別図柄が所定回数変動することを契機として、特別図柄の変動時間を指定するために参照される変動パターンテーブルが切り替わる。具体的には、特別図柄の変動時間を指定するために参照される変動パターンテーブルが、最短の特別図柄の変動時間が異なる変動パターンテーブルに切り替わる。変動パターンテーブルが特別図柄の最短の変動時間が異なる変動パターンテーブルに切り替わることによって、一定時間あたりの特別図柄の変動回数が異なってくる。つまり、参照される変動パターンテーブルが切り替わることによって、一定時間あたりの特別図柄の変動回数も切り替わる。よって、一定時間あたりの大当たり判定の実行頻度も異なってくる。一定時間あたりの大当たり判定の実行頻度が異なれば、一定時間あたりの小当たり判定の実行頻度も異なる。一定時間あたりの小当たり判定の実行頻度が異なれば、一定時間あたりに小当たり遊技が実行される頻度も異なる。長開放小当たり遊技では、遊技球が発射される間隔以上の間、大入賞口が開放されるため、発射された遊技球が大入賞口に入賞しやすくなる。大入賞口に入賞した遊技球に対する賞品球が払い出されると、遊技者の持ち球が増加する。つまり、複数の変動パターンテーブルには、遊技者の持ち球を増加させやすい変動パターンテーブルと、遊技者の持ち球を増加させにくい変動パターンテーブルとが含まれることとなる。従って、本発明の遊技機は、時短状態と非時短状態の切り替えを行うことなく、遊技者の持ち球の増減を調整することができる。また、本発明にかかる遊技機では、大当たり遊技後であって、且つ、時短状態が生起されている間に、特別図柄が所定回数変動することを契機として、変動パターンテーブルが、特別図柄の最短の変動時間がより短い変動パターンテーブルに切り替わる。よって、一定時間あたりの特別図柄の変動回数が増え、一定時間あたりの大当たり判定の実行頻度が向上する。一定時間あたりの大当たり判定の実行頻度が向上すれば、一定時間あたりの小当たり判定の実行頻度も向上する。長開放小当たり遊技が実行されると、遊技者は賞品球を得ることができる。つまり、最短の特別図柄の変動時間がより短い変動パターンテーブルに切り替わることで、遊技者の持ち球は増加しやすくなる。大当たり遊技後に特別図柄が所定回数変動すると、特別図柄の最短の変動時間がより短い変動パターンテーブルに切り替わることから、遊技者は、持ち球を増加させやすくなる機会を期待しながら、遊技をすることができる。従って、本発明にかかる遊技機は、遊技内容を多様化しつつ、時短状態と非時短状態の切り替えを行うことなく、遊技者の持ち球の増減を調整することができる。
前記変動切替手段は、前記時短状態が生起されている間の前記小当たり遊技の終了後に、前記変動パターン決定手段によって前記変動パターンが決定される際に参照される前記変動パターンテーブルを、他の前記変動パターンテーブルに切り替えることが可能である小当たり変動切替手段を含んでもよい。
この場合、遊技機は、時短状態中の小当たり遊技後にも、特別図柄の変動時間を指定するために参照される変動パターンテーブルを切り替えることができる。遊技機は、生起されている時短状態を維持したまま、参照される変動パターンテーブルを切り替えることができる。よって、遊技機は、時短状態と非時短状態の切り替えを行うことなく、遊技者の持ち球の増減を調整できる機会を増やすことができる。
前記小当たり遊技は、前記可変入賞口の前記第二開閉部材が、前記発射装置によって遊技球が発射される際の前記発射間隔よりも短い時間で開放される短開放小当たり遊技をさらに含んでもよい。前記小当たり変動切替手段は、少なくとも前記短開放小当たり遊技終了後に、前記変動パターン決定手段によって前記変動パターンが決定される際に参照される前記変動パターンテーブルを、他の前記変動パターンテーブルに切り替えてもよい。
この場合、短開放小当たり遊技では、遊技球が発射される間隔以下の時間、大入賞口が開放される。よって、短開放小当たり遊技が実行されても、発射された遊技球は大入賞口に入賞しづらい。つまり、小当たり遊技において大入賞口に遊技球が入賞しやすく、入賞した遊技球に対する賞品球を得やすい長開放小当たり遊技と、小当たり遊技において大入賞口に遊技球が入賞しづらく、賞品球を得づらい短開放小当たり遊技とが実行されることとなる。そして、少なくとも短開放小当たり遊技が終了した場合には、特別図柄の変動時間を指定するために参照される変動パターンテーブルが切り替わる。よって、時短状態中の短開放小当たり遊技は、変動パターンテーブルを切り替える契機としての役割を主に担うこととなる。一方、時短状態中の長開放小当たり遊技は、遊技者の持ち球を増加させる役割を担うこととなる。短開放小当たり遊技と長開放小当たり遊技を適宜設けることで、遊技機は、遊技者の持ち球の増減を調整することができる。
前記遊技機は、少なくとも前記大当たり判定手段によって大当たりと判定されることを契機として、大当たりと判定される確率が通常の確率となる通常状態、および大当たりと判定される確率が前記通常状態よりも高くなる確率変動状態のいずれかを、前記大当たり遊技の終了後に生起する確率変動生起手段をさらに備えてもよい。この場合、時短状態であるか否か、および確率変動状態であるか否かをそれぞれ組み合わせることによって、遊技内容を多様にすることができる。
前記遊技機は、少なくとも前記大当たり判定手段によって大当たりと判定されることを契機として、大当たりと判定される確率が通常の確率となる通常状態、および大当たりと判定される確率が前記通常状態よりも高くなる確率変動状態のいずれかを、前記大当たり遊技の終了後に生起する確率変動生起手段をさらに備えてもよい。この場合、時短状態であるか否か、および確率変動状態であるか否かをそれぞれ組み合わせることによって、遊技内容を多様にすることができる。
以下、本発明に係る遊技機の一実施形態について、図面を参照して説明する。まず、図1および図2を参照して、パチンコ機1の機械的構成について説明する。
図1に示すように、パチンコ機1の上半分の部分には遊技盤2が設けられている。遊技盤2は略正方形であり(図2参照)、透明なガラス板を保持した前面枠13によって前面を保護されている。遊技盤2の下部には上皿5が設けられている。上皿5は、発射機に遊技球を供給し、且つ賞品球を受ける。上皿5の上面には操作ボタン9が設けられている。上皿5の直下には、賞品球を受ける下皿6が設けられている。下皿6の右横には、遊技球の発射を調整する発射ハンドル7が設けられている。前面枠13の上部の左右の角には、スピーカ48がそれぞれ設けられている。
図2に示すように、遊技盤2の前面には、ガイドレール3で囲まれた略円形の遊技領域4が形成されている。遊技領域4の略中央には、各種演出を実行する演出装置8が設けられている。演出装置8の左方には普通図柄作動ゲート12が設けられている。演出装置8の下方には第一特別図柄始動入賞口14および第二特別図柄始動電動役物15が配設されており、その下方には大入賞口16が設けられている。第二特別図柄始動電動役物15は開閉部材を備え、開閉部材が開放されると遊技球の入賞が容易になる。大入賞口16も開閉部材を備え、開閉部材が開放された場合にのみ、遊技球は大入賞口16に入賞できる。各開閉部材はソレノイドによって電気的に開閉される。
演出装置8について説明する。図2に示すように、演出装置8は、LCDからなる表示画面28を中央に備える。表示画面28には様々な映像が表示されるが、特に大当たり判定の結果を遊技者に報知するために、横並びに3つのデモ図柄表示部が設けられている。パチンコ機1は、デモ図柄を変動させた後に、大当たり判定の結果を示すデモ図柄の組み合わせを確定表示させる演出(以下、「報知演出」という。)を行うことで、大当たり判定の結果を遊技者に報知する。
表示画面28の右方には可動役物30が設けられている。可動役物30は、可動部を可動させることで各種演出を行う。可動役物30の下方には、大当たり判定の結果および保留球数を表示する図柄表示部24が設けられている。図柄表示部24は、特別図柄表示部、普通図柄表示部、特別図柄記憶数表示LED、および普通図柄記憶数表示LEDを備える。特別図柄表示部は、2つの7セグメントLEDからなり、大当たり判定の結果を示す特別図柄を表示する。普通図柄表示部は、LEDの点灯および消灯によって普通当たり判定の結果を表示する。特別図柄記憶数表示LEDは、大当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数(所謂「特別図柄作動保留球数」)を表示する。普通図柄記憶数表示LEDは、普通当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数(所謂「普通図柄作動保留球数」)を表示する。
次に、本実施形態のパチンコ機1における遊技の流れについて概略的に説明する。パチンコ機1では、普通当たり遊技、大当たり遊技、および小当たり遊技が設けられている。パチンコ機1は、第一大当たり判定および第二大当たり判定において大当たりと判定される確率が約1/200である非確率変動状態と、約1/150である確率変動状態とを、大当たり遊技の終了後に生起させることができる。また、第二特別図柄始動電動役物15の開閉部材が開放される割合が通常の割合である非時短状態と、割合が非時短状態よりも高くなる時短状態とを、大当たり遊技の終了後に生起させることができる。パチンコ機1は、これらの組合せにより、「非確率変動非時短状態」(以下、「通常状態」という。)、「非確率変動時短状態」、および「確率変動時短状態」の3つの遊技状態を生起する。ただし、この実施形態に限られず、「確率変動非時短状態」等を加えた4つ以上の遊技状態に区分けしてもよい。これにより、遊技内容が多様となり、遊技者が遊技状態を予測することが困難な意外性のある遊技を提供することができる。
本実施形態では、確率変動大当たりと判定された場合には、大当たり遊技の終了後から次回の大当たり遊技の実行開始まで、確率変動状態および時短状態が継続する。つまり、パチンコ機1の「確率変動時短状態」は、大当たり遊技の終了後から次回の大当たり遊技の実行開始まで継続する。また、非確率変動大当たりと判定された場合には、次回の大当たり遊技の実行開始まで、または、第一大当たり判定の回数と第二大当たり判定の回数との和が規定回数(本実施形態では100回)に達するまで時短状態が継続する。その後、遊技状態は「通常状態」へ移行する。つまり、パチンコ機1の「非確率変動時短状態」は、当たり判定の回数の和が規定回数に達すること、または次回の大当たり遊技の実行が開始されることによって終了する。なお、「非確率変動時短状態」、および「確率変動時短状態」は、大当たり遊技開始時にも終了する。この場合、規定回数の計数はクリアされる。なお、「非確率変動時短状態」の継続回数は、本実施形態に限られない。また、大当たり遊技の終了後に確率変動状態が生起され、大当たり判定の回数の和が規定回数に達することで確率変動状態が終了する所謂回数切り確変機能を有する遊技機によっても、本発明は実現できる。
「通常状態」中(つまり、非時短状態中)には、第二特別図柄始動電動役物15の開閉部材が開放される割合は時短状態中よりも低い。よって、遊技者は、第二特別図柄始動電動役物15よりも第一特別図柄始動入賞口14の方が容易に遊技球を入賞させることができる。第一特別図柄始動入賞口14へ遊技球が入賞すると、第一大当たり判定が行われる。「確率変動時短状態」中および「非確率変動時短状態」中(つまり、時短状態中)には、第二特別図柄始動電動役物15の開閉部材が開放される割合は非時短状態中よりも高い。従って、第一特別図柄始動入賞口14よりも第二特別図柄始動電動役物15の方が容易に遊技球を入賞させることができる。
また、本実施形態のパチンコ機1は、小当たり遊技を実行する。小当たり遊技とは、大入賞口16を短時間開放する当たり遊技である。本実施形態の小当たり遊技では、大入賞口16が0.2秒または1.6秒だけ開放される。また、小当たり遊技の前後で遊技状態が変化しない点が、大当たり遊技とは異なる。第二特別図柄始動電動役物15へ遊技球が入賞すると第二大当たり判定が行われ、大当たり、小当たり、およびはずれのいずれであるかが乱数に基づいて判定される。第二大当たり判定において小当たりと判定される確率は、確率変動状態であるか否かにかかわらず一定の確率(約1/15)である。なお、本実施形態では、第二特別図柄始動電動役物15へ遊技球が入賞した場合に払い出される賞品球は2個である。
図3を参照して、パチンコ機1の電気的構成について説明する。パチンコ機1の制御部40は、主基板41、サブ制御基板58、ランプドライバ基板46、演出制御基板43、払出制御基板45、および中継基板47を主に備える。
主基板41は、パチンコ機1の主制御を司る。主基板41の主基板CPUユニット50には、各種の演算処理を行うCPU51と、データを一時的に記憶するRAM52と、制御プログラム等を記憶したROM53とが設けられている。主基板CPUユニット50には、割込信号発生回路57が接続されている。主基板41は、割込信号発生回路57から割込信号が入力される毎にプログラムを実行する。主基板41は、I/Oインタフェイス54を介してサブ制御基板58、払出制御基板45、中継基板47、出力ポート55、第一始動口スイッチ72、および第二始動口スイッチ73に接続されている。出力ポート55は、図示外の遊技場管理用コンピュータにパチンコ機1の情報を出力する。第一始動口スイッチ72は、第一特別図柄始動入賞口14に入賞した遊技球を検出する。第二始動口スイッチ73は、第二特別図柄始動電動役物15に入賞した遊技球を検出する。
サブ制御基板58は、CPU581、RAM582、およびROM583を備え、ランプドライバ基板46、演出制御基板43、操作ボタン9、およびスピーカ48に接続している。サブ制御基板58は、主基板41から送信されるコマンドに従って、演出等の総合的な制御を行う。ランプドライバ基板46は、演出装置8の各種照明の動作等を制御する。演出制御基板43は、CPU43a等を備え、サブ制御基板58から受信するコマンドに従って表示画面28の表示を制御する。払出制御基板45は、CPU45a等を備える。払出制御基板45は、主基板41から送信されるコマンドに応じて賞品球払出装置49の動作を制御し、所定数の遊技球を払い出させる。
中継基板47には、普通図柄作動スイッチ74、大入賞口開閉ソレノイド70、普通電動役物開閉ソレノイド69、大入賞口スイッチ75、および図柄表示部24が接続されている。普通図柄作動スイッチ74は、普通図柄作動ゲート12を通過した遊技球を検出する。大入賞口開閉ソレノイド70は、大当たり遊技中および小当たり遊技中に大入賞口16の開閉部材を開閉する。普通電動役物開閉ソレノイド69は、普通当たり遊技中に第二特別図柄始動電動役物15の開閉部材を開閉する。大入賞口スイッチ75は、大入賞口16に入賞した遊技球を検出する。
電源基板42は、主基板41および遊技球発射装置37に接続されており、各基板および遊技球発射装置37に直流の安定化した電力を供給する。遊技球発射装置37は、一定間隔(本実施形態では0.6秒)毎に1個ずつ遊技球を遊技領域4へ発射する。
図4を参照して、RAM52の第一大当たり関係情報記憶エリアについて説明する。第二大当たり関係情報記憶エリアの構成は、第一大当たり関係情報記憶エリアの構成と同じであるため、説明を簡略化する。第一大当たり関係情報記憶エリアおよび第二大当たり関係情報記憶エリアは、後述するメイン処理の特別図柄処理(図13から図15参照)において使用される。第一大当たり関係情報記憶エリアには複数の記憶エリアが設けられている。第一特別図柄始動入賞口14に遊技球が入賞した際に、特別図柄作動保留球数が4未満(0〜3)であれば、番号の若い記憶エリアから順に乱数が記憶される。CPU51は、処理が未だ行われていない記憶エリアの乱数のうち、最も番号が若い記憶エリアを判定エリアとし、判定エリアに記憶されている乱数について大当たり判定等の各種処理を行う。判定エリアに記憶されている乱数に関する処理(具体的には、判定結果を報知する報知演出、および、判定結果が大当たりの場合に実行される大当たり遊技)が終了すると、次に番号が若い記憶エリアが判定エリアとされて、大当たり判定等の処理が繰り返される。なお、処理が終了した記憶エリアの乱数は、適宜消去してもよい。
各記憶エリアには、第一大当たり判定カウンタの値が記憶される第一大当たり乱数欄、第一特別図柄決定カウンタの値が記憶される第一特別図柄決定乱数欄、および、第一変動パターン決定カウンタの値が記憶される第一変動パターン決定乱数欄が設けられている。第一特別図柄始動入賞口14に遊技球が入賞すると、その時点で計数されているそれぞれの乱数取得カウンタの値が各欄に記憶される。第一大当たり乱数は、第一大当たり判定のために用いられる。第一特別図柄決定乱数は第一特別図柄を決定するために用いられる。第一変動パターン決定乱数は、大当たり判定の結果を報知する報知演出の演出パターン(デモ図柄の変動パターン)を決定するために用いられる。なお、RAM52には、普通図柄作動ゲート12への遊技球の入賞時に取得される乱数を記憶するための普通当たり関係情報記憶エリアが設けられている。普通当たり関係情報記憶エリアも、第一大当たり関係情報記憶エリアおよび第二大当たり関係情報記憶エリアと同様に構成されている。なお、第二大当たり判定では、第二大当たり乱数の値を第二大当たり判定テーブルに当てはめることで、大当たり判定と小当たり判定とが同時に行われる。
図5を参照して、ROM53に記憶されている特別図柄決定テーブルについて説明する。パチンコ機1は、第一大当たり判定の結果が大当たりであることを示す第一大当たり特別図柄と、第二大当たり判定の結果が大当たりであることを示す第二大当たり特別図柄とを、特別図柄決定テーブルを参照することで決定する。第一大当たり特別図柄および第二大当たり特別図柄は、それぞれ複数の大当たり種別のいずれかに分類される。第一大当たり特別図柄の種別には、「4R確変」、「4R非確変」の2つがある。第二大当たり特別図柄の種別には、「16R確変」、「4R非確変」の2つがある。「4R」および「16R」は、1回の当たり遊技中に大入賞口16が開閉される回数の合計(所謂「ラウンド数」)を示す。「確変」は確率変動図柄の分類であることを示し、「非確変」は非確率変動図柄の分類であることを示す。パチンコ機1では、第一大当たり判定において大当たりと判定された場合には、「4R確変」となる割合は60%、「4R非確変」となる割合は40%である。また、第二大当たり判定において大当たりと判定された場合には、「16R確変」となる割合は60%、「4R非確変」となる割合は40%である。
図6を参照して、ROM53に記憶されている小当たり図柄決定テーブルについて説明する。パチンコ機1では、第二大当たり特別図柄にのみ、小当たり図柄が設けられる。非時短状態中の遊技において主に変動する第一特別図柄に小当たりを設けた場合、非時短状態中における遊技中に小当たりが頻発することが考えられる。このため、遊技中に小当たりが起こらない場合よりも遊技者は大当たりに至る過程を長く感じてしまい、円滑な遊技が阻害されることが考えられる。従って、非時短状態中の遊技において主に変動する第一特別図柄には小当たり図柄は設けられず、時短状態中の遊技において主に変動する第二特別図柄にのみ、小当たり図柄が設けられる。第二特別図柄の変動においてのみ小当たりが起こるようにすることで、遊技者はより円滑な非時短状態中の遊技を楽しむことができる。
パチンコ機1は、第二大当たり判定の結果が小当たりであることを示す小当たり図柄を、小当たり図柄決定テーブルを参照することで決定する。小当たり図柄は、「小当たりA図柄」、「小当たりB図柄」、および「小当たりC図柄」のいずれかに分類される。また、小当たり図柄は、長開放小当たりおよび短開放小当たりのいずれかの小当たり種別に分類される。「小当たりA図柄」および「小当たりB図柄」が決定された場合には、大入賞口16が最大開放時間0.2秒で開放される短開放小当たり遊技が実行される。「小当たりC図柄」が決定された場合には、小当たり遊技において、大入賞口16が最大開放時間1.6秒で開放される長開放小当たり遊技が実行される。パチンコ機1では、第二大当たり判定において小当たりと判定された場合には、「小当たりA図柄」が決定される割合は20%、「小当たりB図柄」が決定される割合は30%、「小当たりC図柄」が決定される割合は50%である。
なお、「小当たりC図柄」が決定された場合に実行される長開放小当たり遊技における大入賞口16の最大開放時間(本実施形態では1.6秒)は、遊技球発射装置37によって遊技球が発射される間隔(本実施形態では0.6秒)よりも長い時間に設定されている。よって、「小当たりC図柄」が決定された場合に実行される長開放小当たり遊技では、発射された遊技球が大入賞口16に1個以上入賞しやすくなる。従って、長開放小当たり遊技では、賞品球払出装置49によって大入賞口16に入賞した遊技球に対する賞品球が払い出されやすくなる。大入賞口16に入賞した遊技球に対する賞品球が払い出されると、遊技者の持ち球が増加する。従って、パチンコ機1は、「小当たりC図柄」が決定された場合に実行される長開放小当たり遊技によって、時短状態と非時短状態の切り替えを行うことなく、遊技者の持ち球の増減を調整することができる。対して、「小当たりA図柄」または「小当たりB図柄」が決定された場合に実行される短開放小当たり遊技における大入賞口16の最大開放時間(本実施形態では0.2秒)は、遊技球発射装置37によって遊技球が発射される間隔(本実施形態では0.6秒)よりも短い時間に設定されている。よって、「小当たりA図柄」または「小当たりB図柄」が決定された場合に実行される短開放小当たり遊技では、大入賞口16への遊技球の入賞は発生しづらい。
図7から図11を参照して、ROM53に記憶されている変動パターン決定テーブルについて説明する。パチンコ機1では、第一特別図柄変動パターン決定テーブル(図7参照)、第二特別図柄変動パターン決定テーブル(図8参照)、大当たり特殊変動パターン決定テーブル(図9参照)、小当たりA特殊変動パターン決定テーブル(図10参照)および小当たりB特殊変動決定テーブル(図11)の5つの変動パターン決定テーブルが記憶されている。
大当たり特殊変動パターン決定テーブルは、大当たり特殊変動において、第一大当たり判定および第二大当たり判定の結果を報知する際の変動パターンを決定するために参照される。ここで、大当たり特殊変動とは、時短状態が生起されている間の特別図柄の変動であり、且つ、大当たり遊技の終了後最大150回の変動をいう。大当たり特殊変動は、大当たり遊技の終了後から次回の大当たり遊技の実行開始まで、または、大当たり遊技の終了後の特別図柄の変動が連続して150回に達するまで実行される。また、大当たり特殊変動は、時短状態が生起されている間の特別図柄の変動であるから、時短状態の終了によっても終了する。
小当たりA特殊変動パターン決定テーブルは、小当たりA特殊変動において、第一大当たり判定および第二大当たり判定の結果を報知する際の変動パターンを決定するために参照される。また、小当たりB特殊変動パターン決定テーブルは、小当たりB特殊変動において、第一大当たり判定および第二大当たり判定の結果を報知する際の変動パターンを決定するために参照される。ここで、小当たりA特殊変動とは、小当たりA図柄が決定されたことによって実行された小当たり遊技の終了後最大15回の変動をいう。小当たりA特殊変動は、次回の大当たり遊技の実行開始まで、または、小当たり遊技の終了後の特別図柄の変動が15回に達するまで実行される。小当たりB特殊変動とは、時短状態が生起されている間の特別図柄の変動であり、且つ、小当たりB図柄が決定されたことによって実行された小当たり遊技の終了後最大15回の変動をいう。小当たりB特殊変動は、次回の大当たり遊技の実行開始まで、または、小当たり遊技の終了後の特別図柄の変動が15回に達するまで実行される。また、小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動は、時短状態の終了によっても終了する。なお、本実施形態では、時短状態が生起されている間の特別図柄の変動においてのみ、小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動が設定される。詳細は後述するが、小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動における最短の変動時間は、非時短状態中において主に変動する第一特別図柄の最短の変動時間よりも短い。ここで、非時短状態中の遊技において、第二特別図柄が変動することも起こりうる。第二特別図柄が変動することによって、小当たり遊技が実行され、小当たり遊技の終了後に最短の変動時間が短い小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動が設定されると、短時間で第一特別図柄作動保留球が変動に費やされる。このため、非時短状態中に小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動が設定されることによって、第一大当たり判定の実行に途切れが生じてしまい、非時短状態中の円滑な遊技が妨げられる虞が生じるためである。しかし、小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動の変動回数や最短の変動時間等の設定によっては、非時短状態中に小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動を設けることによって、遊技性を多様化することができる。従って、非時短状態中において小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動を設けることが可能であるのは勿論である。
第一特別図柄変動パターン決定テーブルは、大当たり特殊変動、小当たりA特殊変動、および小当たりB特殊変動以外の変動において、第一大当たり判定の結果を報知する際の変動パターンを決定するために参照される。第二特別図柄変動パターン決定テーブルは、大当たり特殊変動、小当たりA特殊変動、および小当たりB特殊変動以外の変動において、第二大当たり判定の結果を報知する際の変動パターンを決定するために参照される。
第一特別図柄変動パターン決定テーブル、第二特別図柄変動パターン決定テーブル、大当たり特殊変動パターン決定テーブル、小当たりA特殊変動パターン決定テーブル、および小当たりB特殊変動パターン決定テーブルの各々には、大当たり判定時の遊技状態、および大当たり判定の結果に応じて複数のテーブルが設けられている。それぞれのテーブルには複数種類の変動パターンが割り当てられており、各変動パターンと変動パターン決定乱数の値(0〜511)とが対応付けられている。大当たり判定が行われると、大当たり判定の種類、遊技状態、判定結果、大当たり特殊変動、小当たりA特殊変動および、小当たりB特殊変動であるか否かに応じたテーブルが参照され、取得された変動パターン決定乱数の値によって変動パターンが1つ決定される。主基板41は、決定した変動パターンを指定するコマンドをサブ制御基板58へ送信する。サブ制御基板58は、指定された変動パターンに応じて表示画面28およびスピーカ48等を制御する。また、主基板41は、決定した変動パターンに応じて決められている変動時間だけ、第一特別図柄及び第二特別図柄のうちいずれかを変動させる。
図7から図11に示すように、第一特別図柄変動パターン決定テーブルのうち、大当たり判定時の遊技状態が時短状態の場合に参照されるテーブルにおける最短の変動時間は0.6秒である(図7参照)。第二特別図柄変動パターン決定テーブルのうち、大当たり判定時の遊技状態が時短状態の場合に参照されるテーブルにおける最短の変動時間は0.2秒である(図8参照)。大当たり特殊変動が実行されている間に参照される大当たり特殊変動パターン決定テーブルにおける最短の変動時間は1秒である(図9参照)。小当たりA特殊変動が実行されている間に参照される小当たりA特殊変動パターン決定テーブルにおける最短の変動時間は0.5秒である(図10参照)。小当たりB特殊変動が実行されている間に参照される小当たりB特殊変動パターン決定テーブルにおける最短の変動時間は0.3秒である(図11参照)。また、第一特別図柄変動パターン決定テーブルおよび第二特別図柄変動パターン決定テーブルのうち、大当たり判定時の遊技状態が非時短状態の場合に参照されるテーブルにおける最短の変動時間は10秒である(図7および図8参照)。つまり、パチンコ機1では、それぞれの変動パターン決定テーブルにおける最短の変動時間が、変動パターン決定テーブル毎に異なる。また、特別図柄の変動時間が短い程、単位時間あたりの大当たり判定の実行頻度は高まる。さらに、最短の変動時間の割合は、大当たり判定の結果がはずれとなる場合に多くなるように振り分けられている。よって、パチンコ機1は、変動パターンを決定する際に参照する変動パターン決定テーブルを切り替えることで、大当たり判定が実行される頻度を切り替えることができる。
図12から図17を参照して、パチンコ機1の主基板41による動作について説明する。パチンコ機1の主制御は、ROM53に記憶されている制御プログラムによって行われる。制御プログラムのメイン処理は、割込信号発生回路57(図3参照)が4ms毎に発生する割込信号をCPU51が感知した際に、CPU51において実行される。以下、フローチャートの各ステップについて「S」と略記する。
まず、コマンド出力処理が行われる(S10)。コマンド出力処理では、制御コマンドが、サブ制御基板58、払出制御基板45、中継基板47等に出力される。ここで出力される制御コマンドは、前回実施されたメイン処理においてRAM52に記憶された制御コマンドである。
次いで、スイッチ読込処理が行われる(S11)。スイッチ読込処理では、普通図柄作動ゲート12、各入賞口に設けられた各スイッチ(図3参照)の検出結果から、遊技球を検知するための処理が行われる。
次いで、カウンタ更新処理が行われる(S12)。カウンタ更新処理では、RAM52に記憶されている乱数取得カウンタの値が加算され、且つ、タイマカウンタの値が減算される。
次いで、特別電動役物処理が行われる(S13)。特別電動役物処理では、大当たり遊技および小当たり遊技の動作(主に、大入賞口16の開閉部材の開閉動作)を制御するための処理と、大当たり遊技および小当たり遊技終了後の遊技状態に関する処理とが行われる。詳細には、大当たり種別が確率変動大当たりの場合には、確率変動フラグおよび時短フラグが、大当たり遊技終了後に「ON」とされる。大当たり種別が非確率変動大当たりの場合には、時短フラグが、大当たり遊技終了後に「ON」とされる。大当たりの場合には、全ての大当たりラウンドにおいて大入賞口16が最大開放時間29秒で開放される大当たり遊技が実行される。小当たり種別が長開放小当たりの場合には、大入賞口16が最大開放時間1.6秒で開放される長開放小当たり遊技が実行される。小当たり種別が短開放小当たりの場合には、大入賞口16が最大開放時間0.2秒で開放される短開放小当たり遊技が実行される。また、後述する特別図柄処理において、小当たりA図柄に当選したことを示す「1」が小当たりA当選フラグに記憶されて「ON」となっている場合には、特別電動役物処理では、小当たりA特殊変動フラグが、短開放小当たり遊技終了後に「ON」とされる。同様に、小当たりB図柄に当選したことを示す「1」が小当たりB当選フラグに記憶されて「ON」となっている場合には、特別電動役物処理では、小当たりB特殊変動フラグが、短開放小当たり遊技終了後に「ON」とされる。そして、一旦開放された大入賞口16は、最大開放時間の経過、および9個の遊技球の入賞のいずれかの条件が満たされると閉鎖される。
次いで、特別図柄処理が行われる(S14)。詳細は後述するが、特別図柄処理では、大当たり判定、変動パターンの決定、特別図柄の決定、および遊技状態の移行処理等が行われる(図13から図17参照)。
次いで、普通電動役物処理が行われる(S15)。普通電動役物処理では、普通当たりとなった場合に普通当たり遊技の動作を制御するための処理が行われる。CPU51は、時短状態が生起されていれば、非時短状態中よりも長く第二特別図柄始動電動役物15を開放させる。本実施形態では、普通当たり遊技中の第二特別図柄始動電動役物15の開放時間は、非時短状態中よりも時短状態中の方が大幅に長い(非時短状態中0.2秒、時短状態中5.8秒)。なお、CPU51は、時短フラグが「ON」とされていれば、時短状態中であると判断する。
次いで、普通図柄処理が行われる(S16)。普通図柄処理では、普通図柄作動スイッチ74が遊技球を検出することを契機として、普通当たり乱数が取得される。取得された乱数に基づいて、普通当たり判定、普通図柄の変動を制御するためのコマンドの記憶等の処理が行われる。時短状態中に普通当たりと判定される確率(本実施形態では99/100)は、非時短状態中に普通当たりと判定される確率(本実施形態では4/100)よりも高い。また、普通図柄の変動時間は、非時短中の変動時間(本実施形態では10秒)よりも時短状態中の変動時間(本実施形態では2秒)の方が短い。
次いで、払出処理(S17)、エラーチェック(S18)、および情報出力処理(S19)が行われる。払出処理では、賞品球の払い出しが制御される。エラーチェックでは、エラーが発生している場合に、表示画面28およびスピーカ48等を用いてエラーが報知される。情報出力処理では、図示外の遊技場管理用コンピュータに各種の情報が出力される。
図13から図17を参照して、特別図柄処理(S14、図12参照)の詳細について説明する。まず、特別図柄処理で使用されるフラグについて説明する。RAM52には、大当たり遊技状態フラグ、特別図柄表示状態フラグ、確率変動フラグ、時短フラグ、小当たりA特殊変動フラグ、小当たりB特殊変動フラグ等が記憶されている。大当たり遊技状態フラグは、大当たり遊技中に「1」が記憶されて「ON」となり、大当たり遊技中でない場合には「0」が記憶されて「OFF」となる。特別図柄表示状態フラグは、2つの特別図柄のいずれか一方が変動している場合(変動中)に「1」、いずれか一方が停止表示されている場合(停止表示中)に「2」、両方とも変動中でも停止表示中でもない場合に「0」が記憶される。確率変動フラグは、確率変動状態中に「1」が記憶されて「ON」とされる。時短フラグは、時短状態中に「1」が記憶されて「ON」とされる。小当たりA当選フラグは、時短状態中に小当たりA図柄が決定された場合に「1」が記憶されて「ON」とされる。小当たりB当選フラグは、時短状態中に小当たりA図柄が決定された場合に「1」が記憶されて「ON」とされる。小当たりA特殊変動フラグは、小当たりA特殊変動中に「1」が記憶されて「ON」となり、小当たりA特殊変動中でない場合には「0」が記憶されて「OFF」となる。小当たりA特殊変動とは、時短状態が生起されている間の特別図柄の変動であり、且つ、小当たりA図柄が決定されたことによって実行された小当たり遊技の終了後最大15回の変動である。小当たりB特殊変動フラグは、小当たりB特殊変動中に「1」が記憶されて「ON」となり、小当たりB特殊変動中でない場合には「0」が記憶されて「OFF」となる。小当たりB特殊変動とは、時短状態が生起されている間の特別図柄の変動であり、且つ、小当たりB図柄が決定されたことによって実行された小当たり遊技の終了後最大15回の変動である。
図13に示すように、特別図柄処理が開始されると、第一特別図柄始動入賞口14に遊技球が入賞しているか否かが判断される(S51)。第一特別図柄始動入賞口14に設けられた第一始動口スイッチ72が遊技球の入賞を検出すると、メイン処理のスイッチ読込処理(S11、図12参照)において、第一始動口スイッチ72に対応するフラグが「ON」とされる。このフラグが「ON」とされておらず、遊技球が入賞していなければ(S51:NO)、処理はそのままS56の判断へ移行する。第一特別図柄始動入賞口14に遊技球が入賞していれば(S51:YES)、第一特別図柄作動保留球数が「4」であるか否かが判断される(S52)。RAM52に記憶されている第一特別図柄作動保留球数が「4」であれば(S52:YES)、記憶可能な保留球の数が上限に達しているため、処理はそのままS56の判断へ移行する。
第一特別図柄作動保留球数が「4」でない場合には(S52:NO)、RAM52に記憶されている第一特別図柄作動保留球数に「1」が加算される(S53)。次いで、各種乱数が取得され、第一大当たり関係情報記憶エリア(図4参照)における空の記憶エリアのうち、番号が最も若い記憶エリアに記憶される(S54)。具体的には、第一大当たり乱数欄には第一大当たり判定カウンタの値が、第一特別図柄決定乱数欄には第一特別図柄決定カウンタの値が、第一変動パターン決定乱数欄には第一変動パターン決定カウンタの値が、それぞれRAM52に記憶される。
次いで、第二特別図柄始動電動役物15への遊技球の入賞に関する処理が行われる。まず、第二特別図柄始動電動役物15に遊技球が入賞しているか否かが判断される(S56)。第二特別図柄始動電動役物15に設けられた第二始動口スイッチ73に対応するフラグが「OFF」となっており、遊技球が入賞していないと判断された場合には(S56:NO)、処理はそのままS62の判断へ移行する。第二特別図柄始動電動役物15に遊技球が入賞していれば(S56:YES)、第二特別図柄作動保留球数が「4」であるか否かが判断される(S58)。RAM52に記憶されている第二特別図柄作動保留球数が「4」であれば(S58:YES)、記憶可能な保留球の数が上限に達しているため、処理はそのままS62の判断へ移行する。
第二特別図柄作動保留球数が「4」でない場合には(S58:NO)、RAM52に記憶されている第二特別図柄作動保留球数に「1」が加算される(S59)。次いで、各種乱数が取得され、第二大当たり判定カウンタの値(第二大当たり乱数)と、第二特別図柄決定カウンタの値(第二特別図柄決定乱数)と、第二変動パターン決定カウンタの値(第二変動パターン決定乱数)とが取得され、それぞれRAM52に記憶される(S60)。
次いで、大当たり遊技状態または小当たり遊技状態であるか否かが判断される(S62)。大当たり遊技状態フラグまたは小当たり遊技状態フラグのいずれかが「ON」とされており、大当たり遊技状態中または小当たり遊技中であると判断された場合には(S62:YES)、処理はそのままメイン処理へ戻る。大当たり遊技状態フラグおよび小当たり遊技状態フラグのいずれも「OFF」とされており、大当たり遊技状態中および小当たり遊技中のいずれでもないと判断された場合には(S62:NO)、2つの特別図柄のいずれかが変動中であるか否かが判断される(S63)。表示状態フラグが「1」でなく、いずれも変動中でなければ(S63:NO)、2つの特別図柄のいずれかが停止表示中であるか否かが判断される(S64)。表示状態フラグが「2」でなく、いずれも停止表示中でなければ(S64:NO)、処理はS65(図14参照)へ移行し、大当たり判定が行われる。
大当たり判定では、第二大当たり判定が第一大当たり判定よりも優先して行われる。図14に示すように、まず、第二特別図柄作動保留球の数が「1」以上であるか否かが判断される(S65)。RAM52に記憶されている第二特別図柄作動保留球数が「1」以上であり、第二特別図柄作動保留球が存在すれば(S65:YES)、第二大当たり判定が行われるが、詳細は後述する。第二特別図柄作動保留球の数が「0」であれば(S65:NO)、第一特別図柄作動保留球の数が「1」以上であるか否かが判断される(S66)。RAM52に記憶されている第二特別図柄作動保留球数が「0」であれば(S66:NO)、処理はそのままメイン処理へ戻る。
第一特別図柄作動保留球の数が「1」以上であれば(S66:YES)、第一特別図柄作動保留球数が「1」減算され(S67)、遊技状態に応じた第一大当たり判定が行われる(S68)。第一大当たり判定を行うための判定テーブルには、非確率変動状態中に用いられる低確率判定テーブルと、大当たりと判定される確率が非確率変動状態中よりも高くなる高確率判定テーブルとが設けられている。第一大当たり判定は、確率変動状態中であるか否かに応じた判定テーブルが参照されて、RAM52に記憶された未判定の第一大当たり判定乱数によって、記憶された順に行われる。
第一大当たり判定によって第一大当たりと判定された場合には(S69:YES)、第一大当たり変動パターン決定処理において、遊技状態および判定結果に応じた変動パターンテーブルが参照されて変動パターンが決定されるが(S70)、詳細は後述する。さらに、大当たりであることを示す特別図柄が決定される。具体的には、特別図柄決定テーブル(図5参照)によって、第一大当たりであることを示す第一特別図柄のうちの1つが、第一大当たり特別図柄決定乱数によって決定される(S71)。処理はS91へ移行する。判定結果がはずれであれば(S69:NO)、第一はずれ変動パターン決定処理において、遊技状態および判定結果等に応じた変動パターンテーブルが参照されて変動パターンが決定されるが(S72)、詳細は後述する。処理はS91へ移行する。なお、はずれの場合の特別図柄は「−−」の1種類である。
また、第二特別図柄作動保留球が存在する場合には(S65:YES)、第二特別図柄作動保留球数が「1」減算され(S73)、確率変動状態中であるか否かに応じて第二大当たり判定が行われる(S74)。判定結果が第二大当たりであれば(S75:YES)、第二大当たり変動パターン決定処理において、遊技状態および判定結果等に応じた変動パターンが決定されるが(S76)、詳細は後述する。さらに、第二大当たりであることを示す第二特別図柄が決定されて(S77)、処理はS91へ移行する。判定結果が小当たりであれば(S78:YES)、小当たり変動パターン決定処理によって、遊技状態および判定結果等に応じた変動パターンが決定されるが(S79)、詳細は後述する。さらに、小当たりであることを示す小当たり図柄が決定される(S80)。具体的には、小当たり図柄決定テーブル(図6参照)によって、小当たりであることを示す第二特別図柄のうちの1つが、小当たり決定乱数によって決定される。その後、処理はS81へ移行する。判定結果がはずれであれば(S78:NO)、はずれを示す変動パターンが決定されて(S82)、処理はS91へ移行する。なお、はずれの場合の特別図柄は「−−」の1種類である。
図15を参照して、第二大当たり変動パターン決定処理(S76、図14参照)について詳細に説明する。第二大当たり変動パターン決定処理は、第二大当たり判定の判定結果が大当たりである場合に変動パターンを決定する処理である。まず、遊技状態が時短状態中であるか否かが判断される(S111)。時短状態中であれば(S111:YES)、後述するS157の処理(図17参照)でセットされる小当たり特殊変動カウンタの値が「0」であるか否かが判断される(S112)。小当たり特殊変動カウンタは、時短状態中において、小当たり図柄が小当たりA図柄または小当たりB図柄と決定された場合に実行される小当たり遊技の終了後の変動である小当たりA特殊変動または小当たりB特殊変動の変動回数を計数するために用いられるカウンタである。小当たり特殊変動カウンタの値が「0」でなければ(S112:NO)、小当たりA特殊変動中であるか否かが判断される(S113)。小当たりA特殊変動フラグが「ON」であり、小当たりA特殊変動中であると判断された場合には(S113:YES)、参照される変動パターン決定テーブルとして小当たりA特殊変動パターンテーブル(図10参照)がセットされる(S114)。セットされた小当たりA特殊変動パターンテーブルが参照されて、第二大当たりであることを示す変動パターンのうちの1つが第二変動パターン決定乱数によって決定される(S120)。小当たりA特殊変動中でない場合には(S113:NO)、参照される変動パターン決定テーブルとして小当たりB特殊変動パターンテーブル(図11参照)がセットされる(S116)。セットされた小当たりB特殊変動パターンテーブルが参照されて、第二大当たりであることを示す変動パターンのうちの1つが第二変動パターン決定乱数によって決定される(S120)。
小当たり特殊変動カウンタの値が「0」の場合には(S112:YES)、大当たり判定回数計数カウンタの値が「150」以上であるか否かが判断される(S117)。大当たり判定回数計数カウンタは、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数(連続してはずれまたは小当たりと判定された回数)を計数するカウンタである。大当たり判定回数計数カウンタの値が「150」未満であり、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が150回未満の場合には(S117:NO)、参照される変動パターン決定テーブルとして大当たり特殊変動パターンテーブル(図9参照)がセットされる(S118)。セットされた大当たり特殊変動パターンテーブルが参照されて、第二大当たりであることを示す変動パターンのうちの1つが第二変動パターン決定乱数によって決定される(S120)。大当たり判定回数計数カウンタの値が「150」以上であり、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が連続して150回以上の場合には(S117:YES)、参照される変動パターン決定テーブルとして第二特別図柄変動パターン決定テーブル(図8参照)がセットされる(S119)。また、S111の判断において、遊技状態が非時短状態中である場合にも(S111:NO)、参照される変動パターン決定テーブルとして第二特別図柄変動パターン決定テーブル(図8参照)がセットされる(S119)。セットされた第二特別図柄変動パターンテーブルが参照されて、第二大当たりであることを示す変動パターンのうちの1つが第二変動パターン決定乱数によって決定される(S120)。なお、本実施形態では、時短状態中にのみ小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動を設定する。非時短状態においても小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動を設定する場合には、S111の遊技状態が時短状態中であるか否かの判断よりも先に、S112の小当たり特殊変動カウンタの値についての判断を行うこととすればよい。
なお、第二大当たり判定の後に行われる、小当たり変動パターン決定処理および第二はずれ変動パターン決定処理の流れも、第二大当たり変動パターン決定処理と同様となる(S79、S82、図14参照)。つまり、小当たりA特殊変動中または小当たりB特殊変動中には、小当たりA特殊変動パターンテーブルまたは小当たりB特殊変動パターンテーブルが参照されて、小当たりまたははずれであることを示す変動パターンのうちの1つが決定される。小当たりA特殊変動中および小当たりB特殊変動中のいずれでもなければ、大当たり判定回数計数カウンタの値によって、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が連続して150回以上であるか否かが判断される。前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が150回未満であれば、大当たり特殊変動パターンテーブルが参照されて、小当たりまたははずれであることを示す変動パターンのうちの1つが決定される。前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が連続して150回以上である場合、および遊技状態が非時短状態中である場合には、第二特別図柄変動パターンテーブルが参照されて、小当たりまたははずれであることを示す変動パターンのうちの1つが決定される。
また、第一大当たり判定の後に行われる第一大当たり変動パターン決定処理および第一はずれ変動パターン決定処理の流れも、第二大当たり変動パターン決定処理と同様となる(S70、S72、図14参照)。つまり、小当たりA特殊変動中または小当たりB特殊変動中には、小当たりA特殊変動パターンテーブルまたは小当たりB特殊変動パターンテーブルが参照されて、大当たりまたははずれであることを示す変動パターンのうちの1つが決定される。小当たりA特殊変動中および小当たりB特殊変動中のいずれでもなければ、大当たり判定回数計数カウンタの値によって、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が連続して150回以上であるか否かが判断される。前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が150回未満であれば、大当たり特殊変動パターンテーブルが参照されて、大当たりまたははずれであることを示す変動パターンのうちの1つが決定される。なお、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が連続して150回以上である場合、および遊技状態が非時短状態中である場合には、第一特別図柄変動パターンテーブルが参照されて、大当たりまたははずれであることを示す変動パターンのうちの1つが決定される。
図14の説明に戻る。小当たり図柄が決定された後(S80)、小当たり特殊変動決定処理が実行される(S81)。小当たり特殊変動決定処理は、および決定された小当たり図柄に応じて、小当たり遊技の終了後に小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動を実行させるか否かを決定する処理である。小当たり特殊変動決定処理の詳細は後述する。処理はS91へ移行する。
変動パターンが決定されると、決定された変動パターンを指定するための変動パターン指定コマンドが、RAM52に記憶される(S91)。変動パターン指定コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図12参照)において、サブ制御基板58に送信される。決定された変動パターンに応じて決められている特別図柄の変動時間が、タイマカウンタである特別図柄変動時間カウンタにセットされる(S92)。2つの特別図柄のいずれかが変動中であることを示す「1」が特別図柄表示状態フラグに記憶されて(S93)、処理はメイン処理へ戻る。
図16を参照して、小当たり特殊変動決定処理(S81、図14参照)について詳細に説明する。まず、S80の処理(図14参照)で決定された小当たり図柄が、小当たりC図柄であるか否かが判断される(S131)。決定された小当たり図柄が小当たりC図柄である場合には(S131:YES)、小当たり遊技の終了後の特別図柄の変動として、小当たりA特殊変動及び小当たりB特殊変動のいずれも設定されない。よって、処理はそのまま特別図柄処理へ戻る。決定された小当たり図柄が小当たりC図柄でない場合には(S131:NO)、「ON」とされている小当たりA当選フラグおよび小当たりB当選フラグがあれば、いずれも「OFF」とされる(S132、S133)。
次いで、S80の処理(図14参照)で決定された小当たり図柄が、小当たりA図柄であるか否かが判断される(S135)。小当たりA図柄である場合には(S135:YES)、短開放小当たり遊技の終了後の特別図柄の変動として、小当たりA特殊変動が設定されることを示す小当たりA当選フラグが「ON」とされる(S136)。次いで、処理は特別図柄処理へ戻る。S80の処理(図14参照)で決定された小当たり図柄が、小当たりA図柄または小当たりC図柄のいずれでもない場合には(S135:NO)、決定された小当たり図柄は小当たりB図柄であるため、小当たり遊技の終了後の特別図柄の変動として、小当たりB特殊変動が設定されることを示す小当たりB当選フラグが「ON」とされる(S137)。次いで、処理は特別図柄処理へ戻る。
図13の説明に戻る。S63の判断において、特別図柄表示状態フラグに「1」が記憶されており、2つの特別図柄のいずれかが変動中であると判断された場合には(S63:YES)、変動時間が経過したか否かが判断される(S94)。S92(図14参照)の処理においてセットされた特別図柄変動時間カウンタの値が「0」となっており、変動時間が経過したと判断された場合には(S94:YES)、RAM52に特別図柄停止コマンドが記憶される(S95)。このコマンドは、次のメイン処理においてサブ制御基板58および中継基板47に送信され、表示画面28のデモ図柄、および2つの特別図柄の変動停止を指示する。次いで、所定の特別図柄停止表示時間(例えば、0.4秒)が特別図柄停止時間カウンタに記憶される(S96)。2つの特別図柄のいずれかが停止表示中であることを示す「2」が特別図柄表示状態フラグに記憶されて(S97)、処理はメイン処理へ戻る。一方、S94の判断において、変動時間がまだ経過していないと判断された場合には(S94:NO)、処理はそのままメイン処理へ戻る。
また、S64の判断において、特別図柄表示状態フラグに「2」が記憶されており、2つの特別図柄のいずれかが停止表示中であると判断された場合には(S64:YES)、S96でセットされたカウンタの値によって、停止表示時間が経過したか否かが判断される(S98)。特別図柄停止時間カウンタの値が「0」でなく、停止表示時間がまだ経過していない場合には(S98:NO)、処理はそのままメイン処理へ戻る。停止表示時間が経過した場合には(S98:YES)、2つの特別図柄が共に変動中でも停止表示中でもないことを示す「0」が、特別図柄表示状態フラグに記憶される(S99)。次いで、遊技状態移行処理が行われて(S100)、処理はメイン処理へ戻る。
図16を参照して、遊技状態移行処理について詳細に説明する。遊技状態移行処理では、大当たりまたは小当たりと判定された場合に大当たり遊技または小当たり遊技へ移行させるためのフラグの制御と、所定の終了条件が成立した場合に時短状態および確率変動状態を終了させるためのフラグの制御とが行われる。まず、大当たり判定の結果が大当たりであるか否かが判断される(S141)。大当たりであれば(S141:YES)、大当たり遊技中であることを示す「1」が大当たり遊技状態フラグに記憶されて「ON」とされる(S142)。本実施形態では、第一大当たり遊技または第二大当たり遊技のラウンド数は、特別図柄決定テーブル(図5参照)における特別図柄の大当たり種別に応じて決定される。第一大当たり遊技のラウンド数は4ラウンドであり、第二大当たり遊技のラウンド数は4ラウンドまたは16ラウンドである。よって、特別図柄の大当たり種別に応じたラウンド数が、ラウンド数を計数するラウンド数カウンタにセットされる(S143)。次いで、大当たり遊技を開始させることを示す大当たり遊技開始コマンドが、RAM52に記憶される(S144)。大当たり判定回数計数カウンタの値がクリアされる(S145)。前述したように、大当たり判定回数計数カウンタは、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数(連続してはずれまたは小当たりと判定された回数)を計数するカウンタである。時短フラグおよび確率変動フラグが共に「OFF」とされる(S146、S147)。次いで、後述するS157の処理でセットされる小当たり特殊変動カウンタの値がクリアされて「0」とされる(S148)。小当たりA特殊変動フラグおよび小当たりB特殊変動フラグが共に「OFF」とされ(S149、S150)、処理は特別図柄処理へ戻る。つまり、大当たり遊技中は、遊技状態が、確率変動時短状態または非確率変動時短状態から通常状態へと移行する。
大当たり判定の結果が大当たりでなければ(S141:NO)、大当たり判定の結果が小当たりであるか否かが判断される(S151)。小当たりであれば(S151:YES)、小当たり遊技中であることを示す「1」が小当たり遊技状態フラグに記憶されて「ON」とされる(S152)。本実施形態では、小当たり遊技のラウンド数は1ラウンドである。よって、ラウンド数カウンタに「1」がセットされる(S153)。次いで、S80(図14参照)の処理(図14参照)で決定された小当たり図柄が、小当たりC図柄であるか否かが判断される(S154)。小当たりC図柄でない場合には(S154:NO)、小当たり特殊変動カウンタの値がクリアされて「0」とされる(S155)。小当たりC図柄である場合には(S154:YES)、処理はS158の判断へ移行する。
次いで、遊技状態が時短状態中であるか否かが判断される(S156)。時短フラグが「ON」であり、時短状態中である場合には(S156:YES)、小当たり特殊変動カウンタに「15」がセットされ(S157)、処理はS162へ移行する。前述したように、小当たり特殊変動カウンタは、時短状態中において、小当たり図柄が小当たりA図柄または小当たりB図柄と決定された場合に実行される小当たり遊技の終了後の変動である小当たりA特殊変動または小当たりB特殊変動の変動回数を計数するために用いられるカウンタである。時短フラグが「OFF」であり、非時短状態中である場合には(S156:NO)、処理はS158の判断へ移行する。また、大当たり判定の結果がはずれである場合も(S151:NO)、処理はS158の判断に移行する。S158の判断において、小当たり特殊変動カウンタの値が0でなければ(S158:NO)、小当たり特殊変動カウンタの値が「1」減算される(S159)。処理はS162へ移行する。小当たり特殊変動カウンタの値が0であれば(S158:YES)、小当たりA特殊変動フラグおよび小当たりB特殊変動フラグが共に「OFF」とされ(S160、S161)、処理はS162へ移行する。なお、本実施形態では、時短状態中にのみ小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動を設定する。非時短状態においても小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動を設定する場合には、S156の遊技状態が時短状態中であるか否かの判断を行う必要はない。
S162の処理では、大当たり判定回数計数カウンタの値に「1」が加算される。次いで、遊技状態が確率変動状態中であるか否かが判断される(S163)。確率変動フラグが「ON」であり、確率変動状態中である場合には(S163:YES)、処理は特別図柄処理へ戻る。確率変動フラグが「OFF」であり、非確率変動状態中である場合には(S163:NO)、遊技状態が時短状態中であるか否かが判断される(S164)。時短フラグが「OFF」であり、非時短状態中である場合には(S164:NO)、処理はそのまま特別図柄処理へ戻る。時短フラグが「ON」であり、時短状態中である場合には(S164:YES)、大当たり判定回数計数カウンタの値によって、判定回数が100回に達したか否かが判断される(S165)。100回に達していなければ(S165:NO)、処理はそのまま特別図柄処理へ戻る。100回に達した場合には(S165:YES)、時短フラグが「OFF」とされて(S166)、処理は特別図柄処理へ戻る。
図18を参照して、大当たり遊技終了後の特別図柄の変動における、大当たり特殊変動、小当たりA特殊変動、および小当たりB特殊変動の一例について、流れを追って説明する。なお、前述したように、本実施形態では、確率変動大当たりと判定された場合には、大当たり遊技の終了後から次回の大当たり遊技の実行開始まで、確率変動状態および時短状態が継続する。また、非確率変動図柄で大当たりした場合には、次回の大当たり遊技の実行開始まで、または、第一大当たり判定の回数と第二大当たり判定の回数との和が規定回数である100回に達するまで時短状態が継続する。時短状態の終了後、遊技状態は通常状態へ移行する。なお、前述したように、本実施形態では、第二大当たり判定が第一大当たり判定よりも優先して行われる。また、時短状態中には、第二特別図柄始動電動役物15の開閉部材が開放される割合が高くなる。よって、遊技者は、第二特別図柄始動電動役物15よりも第一特別図柄始動入賞口14の方が容易に遊技球を入賞させることができる。従って、時短状態中の遊技においては、第二大当たり判定が主に実行されることとなり、第二特別図柄が主に変動する。
まず、大当たり判定において決定された大当たり種別が非確率変動大当たりである場合の、大当たり遊技後の特別図柄の変動について説明する(図18上段参照)。大当たり遊技が終了すると、遊技状態は時短状態へ移行する(図18上段(a)参照)。本実施形態では、時短状態が生起されている間の特別図柄の変動であり、且つ、大当たり遊技の終了後最大150回の変動においては、大当たり特殊変動が実行される。前述したように、非確率変動図柄で大当たりした場合の時短状態は最大で100回の変動となるため、非確率変動図柄で大当たりした場合の大当たり特殊変動は、大当たり遊技の終了後最大100回の変動となる。よって、遊技状態が時短状態へ移行すると、大当たり特殊変動パターン決定テーブルが参照されて(図9、図15参照)、大当たり特殊変動が実行される(図18上段(a)〜(b)参照)。
大当たり特殊変動が実行されている間に、第二大当たり判定によって小当たりA図柄による小当たりが判定された場合には(図18上段(b)参照)、短開放小当たり遊技が実行される(図6参照)。あわせて、短開放小当たり遊技終了後に小当たりA特殊変動フラグが「ON」とされ、小当たり特殊変動カウンタに「15」がセットされる(S157、図17参照)。よって、小当たりA特殊変動パターン決定テーブル(図10参照)が参照されて(S114、図15参照)、小当たりA特殊変動における変動パターンが決定される(S120、図15参照)。つまり、小当たりA図柄が決定されたことによって実行された短開放小当たり遊技が終了すると、その後の特別図柄の変動は小当たりA特殊変動へと切り替わる。
ここで、大当たり特殊変動において参照される大当たり特殊変動パターン決定テーブルにおける最短の変動時間は1秒である(図9参照)。また、小当たりA特殊変動において参照される小当たりA特殊変動パターン決定テーブルにおける最短の変動時間は0.5秒である(図10参照)。特別図柄の変動時間が異なれば、単位時間あたりの大当たり判定の実行頻度も異なってくる。さらに、前述したように、最短の変動時間の割合は、大当たり判定の結果がはずれとなる場合に多くなるように振り分けられている。変動パターン決定テーブル毎に最短の変動時間が異なるため、いずれの変動パターンテーブルを参照するかによって、一定時間あたりの特別図柄の変動回数が異なってくる。よって、パチンコ機1は、参照する変動パターン決定テーブルを大当たり特殊変動パターン決定テーブルから小当たりA特殊変動パターン決定テーブルへと切り替えることによって、時短状態と非時短状態との切り替えを行うことなく、一定時間あたりの大当たり判定回数の実行頻度を切り替えることができる。短開放小当たり遊技の終了後の変動回数が15回に達した場合には、小当たりA特殊変動は終了し、特別図柄の変動は、大当たり特殊変動へと切り替わる(図18上段(b)〜(d)参照)。つまり、変動パターン決定の際に参照される変動パターン決定テーブル(図10参照)が、最短の変動時間が0.5秒である小当たりA特殊変動パターン決定テーブルから、最短の変動時間が1秒である大当たり特殊変動パターン決定テーブル(図9参照)へと切り替えられる。
次いで、第二大当たり判定において小当たりC図柄による小当たりが判定された場合は(図18上段(c)参照)、長開放小当たりが実行される(図6参照)。前述したように、長開放小当たり遊技における大入賞口16の最大開放時間(本実施形態では1.6秒)は、遊技球発射装置37によって遊技球が発射される間隔(本実施形態では0.6秒)よりも長い時間に設定されている。よって、長開放小当たり遊技では、発射された遊技球が大入賞口16に1個以上入賞しやすくなる。従って、長開放小当たり遊技では、賞品球払出装置49によって大入賞口16に入賞した遊技球に対する賞品球が払い出されやすくなる。大入賞口16に入賞した遊技球に対する賞品球が払い出されると、遊技者の持ち球が増加する。従って、パチンコ機1は、「小当たりC図柄」が決定された場合に実行される長開放小当たり遊技によって、時短状態と非時短状態の切り替えを行うことなく、遊技者の持ち球の増減を調整することができる。
図18上段(c)の場合のように、小当たりA特殊変動が実行されている間に、第二大当たり判定によって小当たりC図柄による小当たりが判定された場合は、小当たり特殊変動カウンタの値は「0」ではない。よって、「ON」とされている小当たりA特殊変動フラグが「OFF」とされることはない(S158:NO、図17参照)。従って、この場合、小当たりC図柄による小当たりが判定されたことによって実行された長開放小当たり遊技の終了後は、小当たりA特殊変動が継続して実行される。つまり、小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動が実行されている間に小当たりC図柄による小当たりが判定された場合、その後に実行された長開放小当たり遊技が終了しても、特別図柄の変動は切り替わらない。長開放小当たり遊技は、参照する変動パターン決定テーブルを切り替える契機とはならないが、遊技者の持ち球を増加させやすくする契機となり得る。なお、同様に、大当たり特殊変動が実行されている間に小当たりC図柄による小当たりが判定された場合、その後に実行された長開放小当たり遊技が終了しても、特別図柄の変動は切り替わらない。
次いで、第二大当たり判定によって小当たりB図柄による小当たりが判定された場合には(図18上段(d)参照)、短開放小当たり遊技が実行される(図6参照)。あわせて、短開放小当たり遊技終了後に小当たりB特殊変動フラグが「ON」とされ、小当たり特殊変動カウンタに「15」がセットされる(S157、図17参照)。小当たりB特殊変動パターン決定テーブル(図11参照)が参照されて(S116、図15参照)、小当たりB特殊変動における変動パターンが決定される(S120、図15参照)。つまり、小当たりB図柄が決定されたことによって実行された短開放小当たり遊技が終了すると、その後の特別図柄の変動は小当たりA特殊変動へと切り替わる。図18上段(d)の場合においては、参照される変動パターン決定テーブルが、最短の変動時間が1秒である大当たり特殊変動パターン決定テーブル(図9参照)から、最短の変動時間が0.3秒である小当たりB特殊変動パターン決定テーブル(図11参照)へと切り替えられる。
次いで、第二大当たり判定によって小当たりB図柄による小当たりが判定された場合には(図18上段(e)参照)、短開放小当たり遊技が実行される(図6参照)。あわせて、小当たり特殊変動カウンタの値がクリアされて「0」とされる(S155、図17参照)。次いで、時短状態中に小当たりB図柄によって小当たり判定がされた場合であるので、新たに小当たり特殊変動カウンタに「15」がセットされる(S157、図17参照)。つまり、本実施形態では、小当たりB特殊変動が実行されている間に、第二大当たり判定によって小当たりB図柄による小当たりが判定された場合には、その後に実行された短開放小当たり遊技が終了すると、小当たりB特殊変動が新たに最大15回実行される。
次いで、第二大当たり判定によって小当たりA図柄による小当たりが判定された場合には(図18上段(f)参照)、短開放小当たり遊技が実行される(図6参照)。あわせて、小当たり特殊変動カウンタの値がクリアされて「0」とされる(S155、図17参照)。次いで、小当たりA図柄によって小当たり判定がされた場合であるので、新たに小当たり特殊変動カウンタに「15」がセットされる(S157、図17参照)。つまり、小当たりB特殊変動が実行されている間に、第二大当たり判定によって小当たりA図柄による小当たりが判定された場合には、その後に実行された短開放小当たり遊技が終了すると、特別図柄の変動は小当たりA特殊変動へと切り替わる。つまり、参照される変動パターン決定テーブルが、最短の変動時間が0.3秒である小当たりB特殊変動パターン決定テーブル(図11参照)から、最短の変動時間が0.5秒である小当たりA特殊変動パターン決定テーブル(図10参照)へと切り替えられる。その後、小当たりA特殊変動の回数が15回に達した場合には、小当たりA特殊変動は終了し、特別図柄の変動は、大当たり特殊変動へと切り替わる(図18上段(f)〜(g)参照)。つまり、参照される変動パターン決定テーブルが、最短の変動時間が0.5秒である小当たりA特殊変動パターン決定テーブル(図10参照)から、最短の変動時間が1秒である大当たり特殊変動パターン決定テーブルへ(図9参照)と切り替えられる。
次いで、大当たり特殊変動が実行されている間に、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数(連続してはずれまたは小当たりと判定された回数)が100回に達した場合には(S165:YES、図17参照)、時短フラグが「OFF」とされて(S166、図17参照)、時短状態は終了する(図18上段(g)参照)。時短状態が終了するため、時短状態が生起されている間の特別図柄の変動であり、且つ、大当たり遊技の終了後の変動である大当たり特殊変動もあわせて終了する。遊技状態は通常状態へ移行する。よって、第一特別図柄変動パターン決定テーブルまたは第二特別図柄変動パターン決定テーブルの非時短状態の欄が参照されて(S119、図15参照)、通常状態における変動パターンが決定される(S120、図15参照)。つまり、時短状態の終了によって、その後の特別図柄の変動は通常状態の特別図柄の変動へと切り替わる。通常状態中に小当たりB図柄による小当たりが判定された場合には(図18上段(h)参照)、短開放小当たり遊技が実行される(図6参照)。非時短状態中の小当たりB図柄による小当たり判定であるので、小当たりB特殊変動フラグは「ON」とされず、短開放小当たり遊技の終了後に小当たりB特殊変動が実行されない。なお、非時短状態中の小当たりA図柄による小当たり判定の場合も同様である。
大当たり判定において決定された大当たり種別が確率変動大当たりである場合の、大当たり遊技後の特別図柄の変動について説明する(図18下段参照)。大当たり判定において決定された大当たり種別が確率変動大当たりである場合の、大当たり遊技後の特別図柄の変動において、図18下段(a)〜(f)については、図18上段(a)〜(f)と同様の流れとなる。よって、図18下段(a)〜(f)については、説明を省略する。
前述したように、本実施形態では、確率変動大当たりと判定された場合には、大当たり遊技の終了後から次回の大当たり遊技の実行開始まで、確率変動状態および時短状態が継続する。つまり、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が100回を超えていても、次回の大当たり遊技の実行開始までは時短状態が継続する。また、時短状態において、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が150回未満の場合には、参照される変動パターン決定テーブルとして大当たり特殊変動パターンテーブル(図9参照)がセットされ(S117:NO、S118、図15参照)、大当たり特殊変動が実行される。同様に、第二大当たり判定によって小当たりB図柄による小当たりが判定された場合には、短開放小当たり遊技が実行された後、小当たりB特殊変動パターン決定テーブル(図11参照)が参照されて、小当たりB特殊変動における変動パターンが決定される(S116、S120、図15参照)。よって、図18下段(k)のタイミングが前回の大当たり遊技の終了後150回未満の特別図柄の変動によるものであれば、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が100回以上であっても、特別図柄の変動は大当たり特殊変動から小当たりB特殊変動へと切り替わる。同様に、図18下段(k)のタイミングが前回の大当たり遊技の終了後150回未満の特別図柄の変動によるものであれば、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が100回未満であっても、短開放小当たり遊技が終了すると、特別図柄の変動は大当たり特殊変動から小当たりB特殊変動へと切り替わる(図18下段(f)〜(k)参照)。つまり、参照される変動パターン決定テーブルが、最短の変動時間が1秒である大当たり特殊変動パターン決定テーブル(図9参照)から、最短の変動時間が0.3秒である小当たりB特殊変動パターン決定テーブルへ(図11参照)と切り替えられる。
その後、短開放小当たり遊技の終了後の変動回数が15回に達した場合には、小当たりB特殊変動は終了し、特別図柄の変動は、大当たり特殊変動へと切り替わる(図18下段(k)〜(l)参照)。つまり、参照される変動パターン決定テーブルが、最短の変動時間が0.3秒である小当たりB特殊変動パターン決定テーブル(図11参照)から、最短の変動時間が1秒である大当たり特殊変動パターン決定テーブル(図9参照)へと切り替えられる。次いで、大当たり特殊変動が実行されている間に、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が連続して150回に達した場合には(図18下段(l)参照)、大当たり特殊変動は終了する(S117:YES、図15参照)。前述したように、時短状態中においては、第二大当たり判定が主に実行される。よって、大当たり特殊変動の終了後には、参照される変動パターン決定テーブルが、最短の変動時間が1秒である大当たり特殊変動パターン決定テーブル(図9参照)から、時短中状態中の最短の変動時間が0.2秒である第二特別図柄変動パターン決定テーブル(図8参照)へと切り替えられる(S119、図15参照)。なお、第一大当たり判定が実行される場合には、時短中状態中の最短の変動時間が0.6秒である第一特別図柄変動パターン決定テーブル(図7参照)が参照されて、特別図柄の変動パターンが決定される。
本実施形態では、第二特別図柄変動パターン決定テーブルにおいて決められている時短状態中の最短の変動時間は0.2秒である(図8参照)。この変動時間は、パチンコ機1に設けられている全ての変動パターン決定テーブルに決められている変動時間のうちで最も短い。ここで、特別図柄の変動時間が短い程、単位時間あたりの大当たり判定の実行頻度は高まる。よって、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が連続して150回に達した場合には、特別図柄の変動は、パチンコ機1における単位時間あたりの大当たり判定の実行頻度が最も高い高速変動へと切り替わる(図18下段(l)〜(m)参照)。従って、パチンコ機1は、前回の大当たり遊技の終了後から連続してはずれまたは小当たりと判定された回数が嵩んだ遊技者に対して、いわば特典として、大当たり判定の実行頻度を高めることができる。高速変動が実行される期間は、次回の大当たり遊技の実行開始まで継続する。なお、高速変動が実行されている間にも、第二大当たり判定によって小当たりA図柄による小当たりが判定された場合には(図18下段(m)参照)、短開放小当たり遊技の終了後に小当たりA特殊変動が実行される(図18下段(m)〜(n)参照)。高速変動が実行されている間に、第二大当たり判定によって小当たりB図柄による小当たりが判定された場合も同様である。短開放小当たり遊技の終了後の変動回数が15回に達した場合には、小当たりA特殊変動は終了し、特別図柄の変動は、小当たりA特殊変動から高速変動へと切り替わる(図18下段(m)〜(n)参照)。
なお、第二大当たり判定において小当たりC図柄による小当たりが判定された場合は(図18上段(n)参照)、長開放小当たりが実行される(図6参照)。長開放小当たり遊技の終了後には特別図柄の変動は切り替わらない。よって、長開放小当たり遊技後には、高速変動が継続して実行される。前述したように、長開放小当たり遊技では、発射された遊技球が大入賞口16に1個以上入賞しやすくなる。よって、長開放小当たり遊技では、賞品球払出装置49によって大入賞口16に入賞した遊技球に対する賞品球が払い出されやすくなる。大入賞口16に入賞した遊技球に対する賞品球が払い出されると、遊技者の持ち球が増加する。従って、パチンコ機1は、「小当たりC図柄」が決定された場合に実行される長開放小当たり遊技によって、時短状態と非時短状態の切り替えを行うことなく、遊技者の持ち球の増減を調整することができる。
本実施形態では、時短状態中において、極めて短い時間で特別図柄の変動が実行される場合がある。特に、前述したように、第二特別図柄変動パターン決定テーブルのうち、大当たり判定時の遊技状態が時短状態の場合に参照されるテーブルにおける最短の変動時間は0.2秒である(図8参照)。小当たりA特殊変動が実行されている間に参照される小当たりA特殊変動パターン決定テーブルにおける最短の変動時間は0.5秒である(図10参照)。小当たりB特殊変動が実行されている間に参照される小当たりB特殊変動パターン決定テーブルにおける最短の変動時間は0.3秒である(図11参照)。これらの変動時間は、遊技球発射装置37が遊技球を発射する発射間隔(本実施形態では0.6秒)よりも短い時間に設定されている。さらに、前述したように、本実施形態では、特別図柄停止表示時間を0.4秒としている。よって、パチンコ機1における最短の変動時間(0.2秒)が決定された場合は、特別図柄の変動開始から次の特別図柄が変動開始するまでの時間は、発射間隔と同じ時間となる。
このような極めて短い時間で特別図柄の変動が実行され続けると、遊技者が第二特別図柄作動保留球を確保するよりも、第二特別図柄作動保留球が変動に費やされる(所謂消化される)速さが上回る場合が生じる。この場合、第二大当たり判定の実行が途切れてしまう。また、普通図柄作動ゲート12への遊技球の通過率が低い場合には、普通当たり判定の実行頻度が低下し、普通当たりの判定結果が得られる頻度も低下する。普通当たりの判定結果が得られる頻度が低下すると、普通当たり遊技における第二特別図柄始動電動役物15の開放頻度も低下する。この場合にも、遊技者が第二特別図柄作動保留球を確保しづらくなり、遊技者が第二特別図柄作動保留球を確保するよりも、第二特別図柄作動保留球が消化される速さが上回る場合が生じる。
第二特別図柄作動保留球が0個になった場合、第一特別図柄作動保留球があれば第一大当たり判定が実行される(S65:NO、S66:YES、図14参照)。しかし、第一大当たり判定によって遊技者が得られる遊技の結果は、第二大当たり判定による遊技の結果よりも遊技者にとって不利な結果となってしまう場合が考えられる。例えば、本実施形態では、第一大当たり遊技のラウンド数は全ての大当たりにおいて4ラウンドであるが、第二大当たり遊技のラウンド数は4ラウンドの場合と16ラウンドの場合とがある。つまり、第一大当たり判定が行われた場合には、16ラウンドの大当たり遊技を得ることができない(図5参照)。大当たり遊技において大入賞口16に入賞した遊技球に対する賞品球が賞品球払出装置49によって払い出される。16ラウンドの大当たり遊技に対して払い出される賞品球は、4ラウンドの大当たり遊技に対して払い出される賞品球の約4倍となる。よって、第一大当たり遊技よりも第二大当たり遊技の方が、大当たり遊技によって払い出される賞品球が多く得る機会を得やすい。また、第一特別図柄作動保留球もない場合には、第一大当たり判定の実行も途切れてしまい(S66:NO、図14参照)、いずれの場合も、遊技者の円滑な遊技が阻害されうる。
ここで、前述したように、パチンコ機1は、時短状態中の特別図柄の変動において参照する変動パターンテーブルを、時短状態と非時短状態の切り替えを行うことなく、他の変動パターンテーブルへ切り替えることができる。変動パターンテーブルに含まれる最短の変動時間は、変動パターンテーブル毎に異なる。さらに、大当たり判定の結果がはずれとなる場合に、それぞれの変動パターン決定テーブルにおける最短の変動時間の割合が多くなるように振り分けられている。特別図柄の変動時間が短い程、単位時間あたりの大当たり判定の実行頻度は高まる。単位時間あたりの大当たり判定の実行頻度が高まると、小当たりの発生する確率が時短状態中および非時短状態中を通じて一定であっても、単位時間あたりの小当たりの発生頻度は時短状態中の方が高くなる。単位時間あたりの小当たりの発生頻度が高くなると、単位時間あたりの短開放小当たり遊技の発生頻度も高くなる。よって、時短状態中の特別図柄の変動において参照する変動パターンテーブルが、他の変動パターンテーブルへ切り替わる機会を多く得ることができる。時短状態・非時短状態の切り替え以外に、特別図柄の変動を切り替えることによって、パチンコ機1は、時短状態中の遊技を多様化することもできる。また、単位時間あたりの長開放小当たり遊技の発生頻度も高くなるため、発射された遊技球が大入賞口16に入賞しやすくなり、大入賞口16に入賞した遊技球に対する賞品球が払い出されやすくなる。従って、パチンコ機1は、長開放小当たり遊技によって、遊技者の持ち球を増加させやすくする。パチンコ機1は、短開放小当たり遊技を適宜設けることで、単位時間あたりの大当たり判定の実行頻度を調整し、長開放小当たり遊技を適宜設けることで、遊技者の持ち球の増減を調整することができるのである。
さらに、単位時間あたりの大当たり判定の実行頻度が高まることで、遊技者は、次回の大当たり遊技に至る過程を短く感じることができる。特に、前回の大当たり遊技の終了後から連続してはずれまたは小当たりと判定された回数が嵩んだ遊技者は、大当たりに至る過程を長く感じてしまいがちになる。本実施形態では、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が150回に達した場合には、特別図柄の変動は、パチンコ機1における単位時間あたりの大当たり判定の実行頻度が最も高い高速変動へと切り替わる。単位時間あたりの大当たり判定の実行頻度が高い高速変動へと特別図柄の変動が切り替わることによって、単位時間あたりの大当たり判定の結果が大当たりとなる頻度も向上する。前回の大当たり遊技の終了後から連続してはずれまたは小当たりと判定された回数が嵩んでしまっても、遊技者は大当たりに至る過程を短く感じることができる。
なお、第二大当たり判定の結果が小当たりの場合、小当たりに至る第二特別図柄の変動開始から小当たり遊技終了までの間、特別図柄は新たな変動を行わない。このため、特別図柄作動保留球を確保している場合には、小当たりに至る第二特別図柄変動の変動開始から小当たり遊技終了までの間は、特別図柄作動保留球数が減少しないまま保持されることとなる。小当たりに至る第二特別図柄変動の変動開始から小当たり遊技終了までの間に、第二特別図柄始動電動役物15に遊技球をさらに入賞させることができれば、特別図柄作動保留球を増加させることもできる。
以上説明したように、本実施形態に係るパチンコ機1は、小当たり遊技を実行する。ここで、本実施形態に係るパチンコ機1では、大当たり遊技後であって、且つ、時短状態が生起されている間に、特別図柄が150回連続して変動することを契機として、特別図柄の変動時間を指定するために参照される変動パターン決定テーブルが切り替わる。具体的には、特別図柄の変動時間を指定するために参照される変動パターン決定テーブルが、最短の特別図柄の変動時間が異なる変動パターン決定テーブルである、第二特別図柄変動パターン決定テーブルに切り替わる。変動パターン決定テーブルが特別図柄の最短の変動時間が異なる変動パターン決定テーブルに切り替わることによって、一定時間あたりの特別図柄の変動回数が異なってくる。つまり、参照される変動パターン決定テーブルが切り替わることによって、一定時間あたりの特別図柄の変動回数も切り替わる。よって、一定時間あたりの大当たり判定の実行頻度も異なってくる。一定時間あたりの大当たり判定の実行頻度が異なれば、一定時間あたりの小当たり判定の実行頻度も異なる。一定時間あたりの小当たり判定の実行頻度が異なれば、一定時間あたりに小当たり遊技が実行される頻度も異なる。長開放小当たり遊技では、遊技球が発射される間隔(本実施形態では0.6秒)以上の間、大入賞口16が開放されるため(本実施形態では1.6秒)、発射された遊技球が大入賞口16に入賞しやすくなる。大入賞口16に入賞した遊技球に対する賞品球が払い出されると、遊技者の持ち球が増加する。つまり、複数の変動パターン決定テーブルには、遊技者の持ち球を増加させやすい変動パターン決定テーブルと、遊技者の持ち球を増加させにくい変動パターン決定テーブルとが含まれることとなる。従って、本実施形態に係るパチンコ機1は、時短状態と非時短状態の切り替えを行うことなく、遊技者の持ち球の増減を調整することができる。
大当たり遊技後であって、且つ、時短状態が生起されている間に、特別図柄が150回連続して変動することを契機として、変動パターン決定テーブルが、特別図柄の最短の変動時間がより短い変動パターン決定テーブルである第二特別図柄変動パターン決定テーブルに切り替わる。よって、一定時間あたりの特別図柄の変動回数が増え、一定時間あたりの大当たり判定の実行頻度が向上する。一定時間あたりの大当たり判定の実行頻度が向上すれば、一定時間あたりの小当たり判定の実行頻度も向上する。長開放小当たり遊技が実行されると、遊技者は賞品球を得ることができる。つまり、最短の特別図柄の変動時間がより短い変動パターン決定テーブルである、第二特別図柄変動パターン決定テーブルに切り替わることで、遊技者の持ち球は増加しやすくなる。大当たり遊技後に特別図柄が150回連続して変動すると、特別図柄の最短の変動時間がより短い変動パターン決定テーブルに切り替わることから、遊技者は、持ち球を増加させやすくなる機会を期待しながら、遊技をすることができる。従って、パチンコ機1は、遊技内容を多様化しつつ、時短状態と非時短状態の切り替えを行うことなく、遊技者の持ち球の増減を調整することができる。
パチンコ機1は、時短状態中の小当たり遊技後にも、特別図柄の変動時間を指定するために参照される変動パターンテーブルを切り替えることができる。遊技機は、生起されている時短状態を維持したまま、参照される変動パターン決定テーブルを切り替えることができる。よって、パチンコ機1は、時短状態と非時短状態の切り替えを行うことなく、遊技者の持ち球の増減を調整できる機会を増やすことができる。
短開放小当たり遊技では、遊技球が発射される間隔(本実施形態では0.6秒)以下の時間、大入賞口16が開放される(本実施形態では0.2秒)。よって、短開放小当たり遊技が実行されても、発射された遊技球は大入賞口16に入賞しづらい。つまり、小当たり遊技において大入賞口16に遊技球が入賞しやすく、入賞した遊技球に対する賞品球を得やすい長開放小当たり遊技と、小当たり遊技において大入賞口16に遊技球が入賞しづらく、賞品球を得づらい短開放小当たり遊技とが実行されることとなる。そして、時短状態中に短開放小当たり遊技が終了した場合には、特別図柄の変動時間を指定するために参照される変動パターン決定テーブルが小当たりA特殊変動パターン決定テーブルまたは、小当たりB特殊変動パターン決定テーブルに切り替わる。よって、時短状態中の短開放小当たり遊技は、変動パターン決定テーブルを切り替える契機としての役割を主に担うこととなる。一方、時短状態中の長開放小当たり遊技は、遊技者の持ち球を増加させる役割を担うこととなる。短開放小当たり遊技と長開放小当たり遊技を適宜設けることで、パチンコ機1は、遊技者の持ち球の増減を調整することができる。
なお、本実施形態における第一特別図柄始動入賞口14および第二特別図柄始動電動役物15が、本発明の「始動口」に相当する。第二特別図柄始動電動役物15の開閉部材が、本発明の「第一開閉部材」に相当する。図13のS54およびS60で大当たり乱数を取得する主基板41のCPU51が、本発明の「当たり乱数取得手段」として機能する。図14のS68およびS74で大当たり判定を行う主基板41のCPU51が、本発明の「大当たり判定手段」として機能する。図柄表示部24が、本発明の「特別図柄表示手段」に相当する。図13および図14の特別図柄処理で特別図柄の変動及び確定表示を制御する主基板41のCPU51が、本発明の「図柄表示制御手段」として機能する。第一特別図柄変動パターン決定テーブル、第二特別図柄変動パターン決定テーブル、大当たり特殊変動パターン決定テーブル、小当たりA特殊変動パターン決定テーブルおよび小当たりB特殊変動決定テーブルを記憶するROM53が、本発明の「変動パターンテーブル記憶手段」として機能する。図15のS114、S115、S118およびS119で変動パターン決定テーブルをセットする主基板41のCPU51が、本発明の「変動パターン決定手段」として機能する。大入賞口16の開閉部材が、本発明の「第二開閉部材」に相当する。大入賞口16が、本発明の「可変入賞口」に相当する。図12のS13で大当たり遊技の動作(主に、大入賞口16の開閉部材の開閉動作)を制御する主基板41のCPU51が、本発明の「大当たり遊技制御手段」として機能する。図12のS13で時短状態を生起する主基板41のCPU51が、本発明の「時短制御手段」として機能する。図14のS74で小当たり判定を行う主基板41のCPU51が、本発明の「小当たり判定手段」として機能する。図12のS13で小当たり遊技の動作(主に、大入賞口16の開閉部材の開閉動作)を制御する主基板41のCPU51が、本発明の「小当たり遊技制御手段」として機能する。賞品球払出装置49が、本発明の「賞品球払出装置」に相当する。遊技球発射装置37が、本発明の「発射装置」に相当する。図15のS111〜S113およびS117で変動パターン決定テーブルを切り替える主基板41のCPU51が、本発明の「変動切替手段」として機能する。図15のS117で大当たり判定回数計数カウンタの値を判断する主基板41のCPU51が、本発明の「大当たり変動切替手段」として機能する。
図12のS13で図16に示す小当たり特殊変動決定処理で小当たりA当選フラグおよび小当たりB当選フラグを制御する主基板41のCPU51が、本発明の「小当たり変動切替手段」として機能する。図12のS13で確率変動状態を生起する主基板41のCPU51が、本発明の「確率変動生起手段」として機能する。
本発明は、以上詳述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。上記実施形態では、第二大当たり判定が第一大当たり判定よりも優先して行われる(図14参照)。しかし、第一特別図柄作動保留球および第二特別図柄作動保留球の双方から入賞順に大当たり判定を実行しても、本発明は実現できる。小当たり遊技の終了を契機として、また、大当たり遊技終了後の特別図柄の変動が連続して所定回数に達した場合に、参照する変動パターン決定テーブルを切り替えることで、遊技者の持ち球の増減を調整することができるからである。また、本実施形態では、第一大当たり判定では小当たりの判定結果が発生せず、第二大当たり判定においてのみ小当たりの判定結果が得られる。しかし、第一大当たり判定においても小当たりの判定結果が得られることとしても、本発明は実現できる。本実施形態における大当たり判定では、第二大当たり判定が第一大当たり判定よりも優先して行われるが(図14参照)、時短状態中においても、第一大当たり判定が実行される場合があるからである。また、第一特別図柄作動保留球および第二特別図柄作動保留球の双方から入賞順に大当たり判定を実行する場合には、時短状態中においても、第一大当たり判定が実行されるからである。第一大当たり判定においても小当たりの結果が得られることとした場合、第一大当たり判定において小当たりと判定される確率と、第二大当たり判定において小当たりと判定される確率とは、同じであっても、異なる確率であってもよい。例えば、第一大当たり判定において小当たりと判定される確率(例えば1/300)よりも、第二大当たり判定において小当たりと判定される確率(例えば1/15)を高くする。この場合、第一大当たり判定よりも第二大当たり判定において小当たりの結果が得られやすくすることができる。
上記実施形態では、第一特別図柄始動入賞口14へ遊技球が入賞すると、第一大当たり判定が行われ、第二特別図柄始動電動役物15へ遊技球が入賞すると、第二大当たり判定が行われる。しかし、大当たり判定手段が1つであっても、本発明は実現できる。大当たり判定手段が1つの場合には、複数の始動口のいずれに遊技球が入賞しても、大当たり判定が入賞順に実行される。大当たり判定が入賞順に実行されても、小当たり遊技の実行終了を契機として、参照する変動パターン決定テーブルを切り替えることで、遊技者の持ち球の増減を調整することができるからである。また、同様に、大当たり遊技終了後の特別図柄の変動が連続して所定回数に達した場合に、参照する変動パターン決定テーブルを切り替えることで、遊技者の持ち球の増減を調整することができるからである。
上記実施形態の小当たり遊技には、大入賞口16の開放時間が長開放小当たり遊技よりも短い短開放小当たり遊技が含まれる。しかし、小当たり遊技を長開放小当たり遊技のみとして、短開放小当たり遊技が含まれないこととしても、本発明は実現できる。長開放小当たり遊技の終了後の特別図柄の変動において、参照される変動パターン決定テーブルが切り替えられることとすれば、遊技者の持ち球の増減を調整することができるからである。
上記実施形態では、小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動を、小当たり遊技の終了後15回の変動としているが、小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動は15回に限られない。15回以外の任意の回数を小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動としてもよい。この場合、S157(図17参照)の処理において小当たり特殊変動カウンタにセットされる値を「15」以外の任意の値とすればよい。小当たりA特殊変動と小当たりB特殊変動とで、異なる変動回数をセットすることとしてもよい。また、小当たり遊技の終了後の一定時間(例えば1分間)を小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動の期間としてもよい。小当たりA特殊変動または小当たりB特殊変動においてさらに小当たり遊技が実行されたら、小当たりA特殊変動または小当たりB特殊変動を終了することとしてもよい。小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動における特別図柄の変動ごとに、小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動を終了させるか否かの抽選を行ってもよい。なお、小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動が次回大当たりまで継続することとしても、本発明は実現できる。時短状態と非時短状態の切り替え以外の方法で、小当たり遊技の終了を契機として時短状態中の遊技者の持ち球の増減を調整することができるからである。しかし、小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動を所定の変動回数で終了させることとすることで、次回の小当たり遊技の終了を待たずして、最短の変動時間が異なる他の変動パターン決定テーブルに切り替えることができるといった効果がもたらされる。
上記実施形態では、小当たり遊技の終了後の特別図柄の変動として、小当たりA特殊変動と小当たりB特殊変動の2種類の変動がある。しかし、小当たり遊技の終了後の特別図柄の変動は、複数でなくてもよい。小当たり遊技の終了後に特別図柄の変動を切り替えることができれば、本発明は実現できるからである。
また、上記実施形態では、大当たり遊技の終了後の特別図柄の変動として、大当たり特殊変動が設けられている。本実施形態では、大当たり特殊変動は1種類であるが、複数種類の大当たり遊技の終了後の特別図柄の変動があってもよい。大当たり特別図柄に応じて異なる変動パターン決定テーブルを参照することとすれば、複数種類の大当たり遊技の終了後の特別図柄の変動を設けることができる。大当たり特殊変動が実行される期間を、大当たり特別図柄に応じて異なる変動回数を設定することとしてもよい。また、本実施形態では、大当たり遊技の終了後の特別図柄の変動が連続して150回に達した場合に、大当たり特殊変動が終了して、参照される変動パターン決定テーブルが切り替わる。このため、大当たり遊技の終了後の所定回数の特別図柄の変動を契機として参照される変動パターン決定テーブルが切り替わる機会は1回となっている。しかし、大当たり遊技の終了後の所定回数の特別図柄の変動を契機として参照される変動パターン決定テーブルが切り替わる機会は、複数設けられてもよい。この場合、大当たり遊技の終了後の所定回数の特別図柄の変動後に参照される変動パターン決定テーブルを一旦切り替え、さらに所定回数の特別図柄の変動を契機として参照される変動パターンテーブルを切り替えることとすればよい。
上記実施形態では、短開放小当たり遊技の終了後に、参照される変動パターン決定テーブルが切り替わる。しかし、小当たり遊技の終了後に、参照される変動パターン決定テーブルが切り替えられないこととしても、本発明は実現できる。大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定回数が連続して所定の回数に達した場合に、参照する変動パターン決定テーブルを切り替えることで、遊技者の持ち球の増減を調整することができるからである。
時短状態中において、極めて短時間で特別図柄の変動が実行される場合の一例としては、第二特別図柄始動電動役物15に遊技球が入賞した場合に払い出される賞品球が2個以下であるパチンコ機によって実行される特別図柄の変動が考えられる。上記実施形態における大当たり判定では、第二大当たり判定が第一大当たり判定よりも優先して行われる(図14参照)。よって、時短状態中に第二大当たり判定が行われる頻度は、第一大当たり判定が行われる頻度よりも高くなる。さらに、本実施形態では、第二特別図柄始動電動役物15へ遊技球が入賞した場合に払い出される賞品球は2個である。従来は、第二特別図柄始動電動役物15に遊技球が入賞した場合に払い出される賞品球が3個以上のパチンコ機が主流であったが、第二特別図柄始動電動役物15に遊技球が入賞した場合に払い出される賞品球が2個以下とするパチンコ機の普及が進んでいる。第二特別図柄始動電動役物15への入賞に対する賞品球を減少させることで、従来のパチンコ機よりも、時短状態中の第二特別図柄始動電動役物15への遊技球の入賞を増やし、単位時間あたりに第二大当たり判定が行われる頻度を高めることができる。単位時間あたりの大当たり判定の実行頻度が高まることで、従来よりも短時間で有利な遊技の結果を得られるといった遊技者の期待を高めることができる。よって、遊技者が遊技に費やすことができる時間が短時間であっても遊技を促しやすくなり、遊技機の稼働率を向上させることができる。従って、第二特別図柄始動電動役物15に遊技球が入賞した場合に払い出される賞品球が2個以下とするパチンコ機における時短状態中の報知演出は、極めて高速で特別図柄の変動が実行されることが多い。
極めて高速で特別図柄の変動が実行され続けると、遊技者が第二特別図柄作動保留球を確保するよりも、第二特別図柄作動保留球が消化される速さが上回り、遊技者の持ち球が減少してしまうこともある。このような場合に、時短状態と非時短状態の切り替えを行うことなく、遊技者の持ち球の増減を調整することができる本発明は有効である。ただし、第二特別図柄始動電動役物15に遊技球が入賞した場合に払い出される賞品球が3個以上のパチンコ機であっても、本発明は実現できる。パチンコ機の報知演出は多種多様であり、報知演出が短い時間で行われる場合も多岐にわたるからである。
1 パチンコ機
2 遊技盤
12 普通図柄作動ゲート
14 第一特別図柄始動入賞口
15 第二特別図柄始動電動役物
16 大入賞口
24 図柄表示部
37 遊技球発射装置
41 主基板
45 払出制御基板
49 賞品球払出装置
51 CPU
52 RAM
53 ROM
69 普通電動役物開閉ソレノイド
70 大入賞口開閉ソレノイド
72 第一始動口スイッチ
73 第二始動口スイッチ
74 普通図柄作動スイッチ
75 大入賞口スイッチ
2 遊技盤
12 普通図柄作動ゲート
14 第一特別図柄始動入賞口
15 第二特別図柄始動電動役物
16 大入賞口
24 図柄表示部
37 遊技球発射装置
41 主基板
45 払出制御基板
49 賞品球払出装置
51 CPU
52 RAM
53 ROM
69 普通電動役物開閉ソレノイド
70 大入賞口開閉ソレノイド
72 第一始動口スイッチ
73 第二始動口スイッチ
74 普通図柄作動スイッチ
75 大入賞口スイッチ
本発明は、時短状態を生起させる遊技機に関する。
従来、生起されている遊技状態を維持したまま、大当たり遊技後の所定期間における特殊変動パターンテーブルが変更される遊技機が知られている。例えば、特許文献1が開示する遊技機は、大当たり遊技後に特殊変動状態を設定する。あわせて、小当たり遊技後にも特殊変動状態を設定する。設定した特殊変動状態において、小当たりに当せんした場合であっても、大当たりに当せんした場合と同様の演出を行うことによって、遊技者に期待感を与え、演出を多様化している。
従来、遊技者の持ち球の増減を調整する方法として、時短状態を利用する方法がある。時短状態中は、普通電動役物に遊技球が入賞する割合が非時短状態中に比べて高くなるため、持ち球が減少しづらい。しかし、従来の技術では、時短状態と非時短状態の切り替えを行うことなく持ち球の増減を調整することは困難であった。例えば、特許文献1に記載の遊技機は、演出を多様化するために、非時短状態中の大当たり遊技後等の特殊変動状態を設けているに過ぎず、持ち球を調整することはできない。その結果、遊技内容の多様化に限界が生じていた。
本発明は、時短状態と非時短状態の切り替えを行うことなく、遊技者の持ち球の増減を調整することができる遊技機を提供することを目的とする。
本発明に係る遊技機は、遊技盤上に設けられた始動口と、前記始動口に設けられた第一開閉部材と、前記始動口へ遊技球が入賞することを契機として、遊技者にとって有利な大当たり遊技を実行するか否かを決定するための当たり乱数を取得する当たり乱数取得手段と、前記当たり乱数取得手段によって取得された前記当たり乱数が、あらかじめ大当たりと決められた所定の大当たり決定乱数であるか否かの判定を行うことで、前記大当たり遊技を実行する判定結果である大当たりであるか否かを判定する大当たり判定手段と、前記大当たり判定手段による判定結果を示す図柄である特別図柄を表示する特別図柄表示手段と、前記特別図柄表示手段に前記特別図柄を変動表示させた後に、前記大当たり判定手段による判定結果に対応する前記特別図柄を確定表示させる図柄表示制御手段と、前記特別図柄表示手段に前記特別図柄を変動表示させる際の変動時間を指定する変動パターンを決定するための変動パターンテーブルを複数記憶する変動パターンテーブル記憶手段と、前記変動パターン記憶手段が記憶する複数の前記変動パターンテーブルのうちのいずれかの前記変動パターンテーブルを参照して前記変動パターンを決定する変動パターン決定手段と、前記遊技盤上に設けられ、第二開閉部材を有し、前記第二開閉部材が開放されると遊技球の入賞が可能となる可変入賞口と、前記大当たり判定手段によって大当たりと判定され、且つ、大当たりと判定された旨の判定結果を示す前記特別図柄が表示された場合に、前記可変入賞口の前記第二開閉部材を開閉する大当たり遊技制御手段と、少なくとも前記大当たり判定手段によって大当たりと判定されることを条件として、前記始動口の前記第一開閉部材が開放される割合が通常よりも高くなる時短状態を前記大当たり遊技の終了後に生起する時短制御手段と、前記当たり乱数取得手段によって取得された前記当たり乱数が、前記大当たり決定乱数とは異なる乱数でありあらかじめ小当たりと決められた所定の小当たり決定乱数であるか否かの判定を行う小当たり判定手段と、前記小当たり判定手段によって小当たりと判定された場合に、前記可変入賞口の前記第二開閉部材を開閉することで、小当たり遊技を実行する小当たり遊技制御手段と、前記始動口および前記可変入賞口へ遊技球が入賞した場合に、所定の遊技球を賞品球として払い出す賞品球払出手段と、前記遊技盤に形成された遊技領域に所定の発射間隔毎に遊技球を発射する発射装置と、前記変動パターン決定手段によって前記変動パターンが決定される際に参照される前記変動パターンテーブルを、前記複数の変動パターンテーブルのうちのいずれかの前記変動パターンテーブルに、所定の条件で切り替える変動切替手段とを備え、前記複数の変動パターンテーブルは、各々の前記変動パターンテーブルに記憶された前記変動パターンによって指定される前記特別図柄の変動時間のうち最短の変動時間が、前記変動パターンテーブル毎に異なり、前記小当たり遊技は、前記可変入賞口の前記第二開閉部材が、前記発射装置によって遊技球が発射される際の前記発射間隔よりも長い時間で開放される長開放小当たり遊技と、前記可変入賞口の前記第二開閉部材が、前記発射装置によって遊技球が発射される際の前記発射間隔よりも短い時間で開放される短開放小当たり遊技とを含み、前記変動切替手段は、前記大当たり遊技の終了後であり、且つ、前記時短状態が生起されている間に、前記大当たり遊技の終了後に前記特別図柄が所定回数変動することを契機として、生起されている前記時短状態を維持したまま、前記変動パターン決定手段によって前記変動パターンが決定される際に参照される前記変動パターンテーブルを、前記最短の変動時間がより短い他の前記変動パターンテーブルに切り替える大当たり変動切替手段と、少なくとも前記短開放小当たり遊技終了後に、前記変動パターン決定手段によって前記変動パターンが決定される際に参照される前記変動パターンテーブルを、他の前記変動パターンテーブルに切り替える小当たり変動切替手段とを含むことを特徴とする。
本発明にかかる遊技機は、小当たり遊技を実行する。ここで、本発明の遊技機では、大当たり遊技後であって、且つ、時短状態が生起されている間に、特別図柄が所定回数変動することを契機として、特別図柄の変動時間を指定するために参照される変動パターンテーブルが切り替わる。具体的には、特別図柄の変動時間を指定するために参照される変動パターンテーブルが、最短の特別図柄の変動時間が異なる変動パターンテーブルに切り替わる。変動パターンテーブルが特別図柄の最短の変動時間が異なる変動パターンテーブルに切り替わることによって、一定時間あたりの特別図柄の変動回数が異なってくる。つまり、参照される変動パターンテーブルが切り替わることによって、一定時間あたりの特別図柄の変動回数も切り替わる。よって、一定時間あたりの大当たり判定の実行頻度も異なってくる。一定時間あたりの大当たり判定の実行頻度が異なれば、一定時間あたりの小当たり判定の実行頻度も異なる。一定時間あたりの小当たり判定の実行頻度が異なれば、一定時間あたりに小当たり遊技が実行される頻度も異なる。長開放小当たり遊技では、遊技球が発射される間隔以上の間、大入賞口が開放されるため、発射された遊技球が大入賞口に入賞しやすくなる。大入賞口に入賞した遊技球に対する賞品球が払い出されると、遊技者の持ち球が増加する。つまり、複数の変動パターンテーブルには、遊技者の持ち球を増加させやすい変動パターンテーブルと、遊技者の持ち球を増加させにくい変動パターンテーブルとが含まれることとなる。従って、本発明の遊技機は、時短状態と非時短状態の切り替えを行うことなく、遊技者の持ち球の増減を調整することができる。また、本発明にかかる遊技機では、大当たり遊技後であって、且つ、時短状態が生起されている間に、特別図柄が所定回数変動することを契機として、変動パターンテーブルが、特別図柄の最短の変動時間がより短い変動パターンテーブルに切り替わる。よって、一定時間あたりの特別図柄の変動回数が増え、一定時間あたりの大当たり判定の実行頻度が向上する。一定時間あたりの大当たり判定の実行頻度が向上すれば、一定時間あたりの小当たり判定の実行頻度も向上する。長開放小当たり遊技が実行されると、遊技者は賞品球を得ることができる。つまり、最短の特別図柄の変動時間がより短い変動パターンテーブルに切り替わることで、遊技者の持ち球は増加しやすくなる。大当たり遊技後に特別図柄が所定回数変動すると、特別図柄の最短の変動時間がより短い変動パターンテーブルに切り替わることから、遊技者は、持ち球を増加させやすくなる機会を期待しながら、遊技をすることができる。従って、本発明にかかる遊技機は、遊技内容を多様化しつつ、時短状態と非時短状態の切り替えを行うことなく、遊技者の持ち球の増減を調整することができる。また、短開放小当たり遊技では、遊技球が発射される間隔以下の時間、大入賞口が開放される。よって、短開放小当たり遊技が実行されても、発射された遊技球は大入賞口に入賞しづらい。つまり、小当たり遊技において大入賞口に遊技球が入賞しやすく、入賞した遊技球に対する賞品球を得やすい長開放小当たり遊技と、小当たり遊技において大入賞口に遊技球が入賞しづらく、賞品球を得づらい短開放小当たり遊技とが実行されることとなる。そして、少なくとも短開放小当たり遊技が終了した場合には、特別図柄の変動時間を指定するために参照される変動パターンテーブルが切り替わる。よって、時短状態中の短開放小当たり遊技は、変動パターンテーブルを切り替える契機としての役割を主に担うこととなる。一方、時短状態中の長開放小当たり遊技は、遊技者の持ち球を増加させる役割を担うこととなる。短開放小当たり遊技と長開放小当たり遊技を適宜設けることで、本発明に係る遊技機は、遊技者の持ち球の増減を調整することができる。
前記遊技機は、少なくとも前記大当たり判定手段によって大当たりと判定されることを契機として、大当たりと判定される確率が通常の確率となる通常状態、および大当たりと判定される確率が前記通常状態よりも高くなる確率変動状態のいずれかを、前記大当たり遊技の終了後に生起する確率変動生起手段をさらに備えてもよい。この場合、時短状態であるか否か、および確率変動状態であるか否かをそれぞれ組み合わせることによって、遊技内容を多様にすることができる。
以下、本発明に係る遊技機の一実施形態について、図面を参照して説明する。まず、図1および図2を参照して、パチンコ機1の機械的構成について説明する。
図1に示すように、パチンコ機1の上半分の部分には遊技盤2が設けられている。遊技盤2は略正方形であり(図2参照)、透明なガラス板を保持した前面枠13によって前面を保護されている。遊技盤2の下部には上皿5が設けられている。上皿5は、発射機に遊技球を供給し、且つ賞品球を受ける。上皿5の上面には操作ボタン9が設けられている。上皿5の直下には、賞品球を受ける下皿6が設けられている。下皿6の右横には、遊技球の発射を調整する発射ハンドル7が設けられている。前面枠13の上部の左右の角には、スピーカ48がそれぞれ設けられている。
図2に示すように、遊技盤2の前面には、ガイドレール3で囲まれた略円形の遊技領域4が形成されている。遊技領域4の略中央には、各種演出を実行する演出装置8が設けられている。演出装置8の左方には普通図柄作動ゲート12が設けられている。演出装置8の下方には第一特別図柄始動入賞口14および第二特別図柄始動電動役物15が配設されており、その下方には大入賞口16が設けられている。第二特別図柄始動電動役物15は開閉部材を備え、開閉部材が開放されると遊技球の入賞が容易になる。大入賞口16も開閉部材を備え、開閉部材が開放された場合にのみ、遊技球は大入賞口16に入賞できる。各開閉部材はソレノイドによって電気的に開閉される。
演出装置8について説明する。図2に示すように、演出装置8は、LCDからなる表示画面28を中央に備える。表示画面28には様々な映像が表示されるが、特に大当たり判定の結果を遊技者に報知するために、横並びに3つのデモ図柄表示部が設けられている。パチンコ機1は、デモ図柄を変動させた後に、大当たり判定の結果を示すデモ図柄の組み合わせを確定表示させる演出(以下、「報知演出」という。)を行うことで、大当たり判定の結果を遊技者に報知する。
表示画面28の右方には可動役物30が設けられている。可動役物30は、可動部を可動させることで各種演出を行う。可動役物30の下方には、大当たり判定の結果および保留球数を表示する図柄表示部24が設けられている。図柄表示部24は、特別図柄表示部、普通図柄表示部、特別図柄記憶数表示LED、および普通図柄記憶数表示LEDを備える。特別図柄表示部は、2つの7セグメントLEDからなり、大当たり判定の結果を示す特別図柄を表示する。普通図柄表示部は、LEDの点灯および消灯によって普通当たり判定の結果を表示する。特別図柄記憶数表示LEDは、大当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数(所謂「特別図柄作動保留球数」)を表示する。普通図柄記憶数表示LEDは、普通当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数(所謂「普通図柄作動保留球数」)を表示する。
次に、本実施形態のパチンコ機1における遊技の流れについて概略的に説明する。パチンコ機1では、普通当たり遊技、大当たり遊技、および小当たり遊技が設けられている。パチンコ機1は、第一大当たり判定および第二大当たり判定において大当たりと判定される確率が約1/200である非確率変動状態と、約1/150である確率変動状態とを、大当たり遊技の終了後に生起させることができる。また、第二特別図柄始動電動役物15の開閉部材が開放される割合が通常の割合である非時短状態と、割合が非時短状態よりも高くなる時短状態とを、大当たり遊技の終了後に生起させることができる。パチンコ機1は、これらの組合せにより、「非確率変動非時短状態」(以下、「通常状態」という。)、「非確率変動時短状態」、および「確率変動時短状態」の3つの遊技状態を生起する。ただし、この実施形態に限られず、「確率変動非時短状態」等を加えた4つ以上の遊技状態に区分けしてもよい。これにより、遊技内容が多様となり、遊技者が遊技状態を予測することが困難な意外性のある遊技を提供することができる。
本実施形態では、確率変動大当たりと判定された場合には、大当たり遊技の終了後から次回の大当たり遊技の実行開始まで、確率変動状態および時短状態が継続する。つまり、パチンコ機1の「確率変動時短状態」は、大当たり遊技の終了後から次回の大当たり遊技の実行開始まで継続する。また、非確率変動大当たりと判定された場合には、次回の大当たり遊技の実行開始まで、または、第一大当たり判定の回数と第二大当たり判定の回数との和が規定回数(本実施形態では100回)に達するまで時短状態が継続する。その後、遊技状態は「通常状態」へ移行する。つまり、パチンコ機1の「非確率変動時短状態」は、当たり判定の回数の和が規定回数に達すること、または次回の大当たり遊技の実行が開始されることによって終了する。なお、「非確率変動時短状態」、および「確率変動時短状態」は、大当たり遊技開始時にも終了する。この場合、規定回数の計数はクリアされる。なお、「非確率変動時短状態」の継続回数は、本実施形態に限られない。また、大当たり遊技の終了後に確率変動状態が生起され、大当たり判定の回数の和が規定回数に達することで確率変動状態が終了する所謂回数切り確変機能を有する遊技機によっても、本発明は実現できる。
「通常状態」中(つまり、非時短状態中)には、第二特別図柄始動電動役物15の開閉部材が開放される割合は時短状態中よりも低い。よって、遊技者は、第二特別図柄始動電動役物15よりも第一特別図柄始動入賞口14の方が容易に遊技球を入賞させることができる。第一特別図柄始動入賞口14へ遊技球が入賞すると、第一大当たり判定が行われる。「確率変動時短状態」中および「非確率変動時短状態」中(つまり、時短状態中)には、第二特別図柄始動電動役物15の開閉部材が開放される割合は非時短状態中よりも高い。従って、第一特別図柄始動入賞口14よりも第二特別図柄始動電動役物15の方が容易に遊技球を入賞させることができる。
また、本実施形態のパチンコ機1は、小当たり遊技を実行する。小当たり遊技とは、大入賞口16を短時間開放する当たり遊技である。本実施形態の小当たり遊技では、大入賞口16が0.2秒または1.6秒だけ開放される。また、小当たり遊技の前後で遊技状態が変化しない点が、大当たり遊技とは異なる。第二特別図柄始動電動役物15へ遊技球が入賞すると第二大当たり判定が行われ、大当たり、小当たり、およびはずれのいずれであるかが乱数に基づいて判定される。第二大当たり判定において小当たりと判定される確率は、確率変動状態であるか否かにかかわらず一定の確率(約1/15)である。なお、本実施形態では、第二特別図柄始動電動役物15へ遊技球が入賞した場合に払い出される賞品球は2個である。
図3を参照して、パチンコ機1の電気的構成について説明する。パチンコ機1の制御部40は、主基板41、サブ制御基板58、ランプドライバ基板46、演出制御基板43、払出制御基板45、および中継基板47を主に備える。
主基板41は、パチンコ機1の主制御を司る。主基板41の主基板CPUユニット50には、各種の演算処理を行うCPU51と、データを一時的に記憶するRAM52と、制御プログラム等を記憶したROM53とが設けられている。主基板CPUユニット50には、割込信号発生回路57が接続されている。主基板41は、割込信号発生回路57から割込信号が入力される毎にプログラムを実行する。主基板41は、I/Oインタフェイス54を介してサブ制御基板58、払出制御基板45、中継基板47、出力ポート55、第一始動口スイッチ72、および第二始動口スイッチ73に接続されている。出力ポート55は、図示外の遊技場管理用コンピュータにパチンコ機1の情報を出力する。第一始動口スイッチ72は、第一特別図柄始動入賞口14に入賞した遊技球を検出する。第二始動口スイッチ73は、第二特別図柄始動電動役物15に入賞した遊技球を検出する。
サブ制御基板58は、CPU581、RAM582、およびROM583を備え、ランプドライバ基板46、演出制御基板43、操作ボタン9、およびスピーカ48に接続している。サブ制御基板58は、主基板41から送信されるコマンドに従って、演出等の総合的な制御を行う。ランプドライバ基板46は、演出装置8の各種照明の動作等を制御する。演出制御基板43は、CPU43a等を備え、サブ制御基板58から受信するコマンドに従って表示画面28の表示を制御する。払出制御基板45は、CPU45a等を備える。払出制御基板45は、主基板41から送信されるコマンドに応じて賞品球払出装置49の動作を制御し、所定数の遊技球を払い出させる。
中継基板47には、普通図柄作動スイッチ74、大入賞口開閉ソレノイド70、普通電動役物開閉ソレノイド69、大入賞口スイッチ75、および図柄表示部24が接続されている。普通図柄作動スイッチ74は、普通図柄作動ゲート12を通過した遊技球を検出する。大入賞口開閉ソレノイド70は、大当たり遊技中および小当たり遊技中に大入賞口16の開閉部材を開閉する。普通電動役物開閉ソレノイド69は、普通当たり遊技中に第二特別図柄始動電動役物15の開閉部材を開閉する。大入賞口スイッチ75は、大入賞口16に入賞した遊技球を検出する。
電源基板42は、主基板41および遊技球発射装置37に接続されており、各基板および遊技球発射装置37に直流の安定化した電力を供給する。遊技球発射装置37は、一定間隔(本実施形態では0.6秒)毎に1個ずつ遊技球を遊技領域4へ発射する。
図4を参照して、RAM52の第一大当たり関係情報記憶エリアについて説明する。第二大当たり関係情報記憶エリアの構成は、第一大当たり関係情報記憶エリアの構成と同じであるため、説明を簡略化する。第一大当たり関係情報記憶エリアおよび第二大当たり関係情報記憶エリアは、後述するメイン処理の特別図柄処理(図13から図15参照)において使用される。第一大当たり関係情報記憶エリアには複数の記憶エリアが設けられている。第一特別図柄始動入賞口14に遊技球が入賞した際に、特別図柄作動保留球数が4未満(0〜3)であれば、番号の若い記憶エリアから順に乱数が記憶される。CPU51は、処理が未だ行われていない記憶エリアの乱数のうち、最も番号が若い記憶エリアを判定エリアとし、判定エリアに記憶されている乱数について大当たり判定等の各種処理を行う。判定エリアに記憶されている乱数に関する処理(具体的には、判定結果を報知する報知演出、および、判定結果が大当たりの場合に実行される大当たり遊技)が終了すると、次に番号が若い記憶エリアが判定エリアとされて、大当たり判定等の処理が繰り返される。なお、処理が終了した記憶エリアの乱数は、適宜消去してもよい。
各記憶エリアには、第一大当たり判定カウンタの値が記憶される第一大当たり乱数欄、第一特別図柄決定カウンタの値が記憶される第一特別図柄決定乱数欄、および、第一変動パターン決定カウンタの値が記憶される第一変動パターン決定乱数欄が設けられている。第一特別図柄始動入賞口14に遊技球が入賞すると、その時点で計数されているそれぞれの乱数取得カウンタの値が各欄に記憶される。第一大当たり乱数は、第一大当たり判定のために用いられる。第一特別図柄決定乱数は第一特別図柄を決定するために用いられる。第一変動パターン決定乱数は、大当たり判定の結果を報知する報知演出の演出パターン(デモ図柄の変動パターン)を決定するために用いられる。なお、RAM52には、普通図柄作動ゲート12への遊技球の入賞時に取得される乱数を記憶するための普通当たり関係情報記憶エリアが設けられている。普通当たり関係情報記憶エリアも、第一大当たり関係情報記憶エリアおよび第二大当たり関係情報記憶エリアと同様に構成されている。なお、第二大当たり判定では、第二大当たり乱数の値を第二大当たり判定テーブルに当てはめることで、大当たり判定と小当たり判定とが同時に行われる。
図5を参照して、ROM53に記憶されている特別図柄決定テーブルについて説明する。パチンコ機1は、第一大当たり判定の結果が大当たりであることを示す第一大当たり特別図柄と、第二大当たり判定の結果が大当たりであることを示す第二大当たり特別図柄とを、特別図柄決定テーブルを参照することで決定する。第一大当たり特別図柄および第二大当たり特別図柄は、それぞれ複数の大当たり種別のいずれかに分類される。第一大当たり特別図柄の種別には、「4R確変」、「4R非確変」の2つがある。第二大当たり特別図柄の種別には、「16R確変」、「4R非確変」の2つがある。「4R」および「16R」は、1回の当たり遊技中に大入賞口16が開閉される回数の合計(所謂「ラウンド数」)を示す。「確変」は確率変動図柄の分類であることを示し、「非確変」は非確率変動図柄の分類であることを示す。パチンコ機1では、第一大当たり判定において大当たりと判定された場合には、「4R確変」となる割合は60%、「4R非確変」となる割合は40%である。また、第二大当たり判定において大当たりと判定された場合には、「16R確変」となる割合は60%、「4R非確変」となる割合は40%である。
図6を参照して、ROM53に記憶されている小当たり図柄決定テーブルについて説明する。パチンコ機1では、第二大当たり特別図柄にのみ、小当たり図柄が設けられる。非時短状態中の遊技において主に変動する第一特別図柄に小当たりを設けた場合、非時短状態中における遊技中に小当たりが頻発することが考えられる。このため、遊技中に小当たりが起こらない場合よりも遊技者は大当たりに至る過程を長く感じてしまい、円滑な遊技が阻害されることが考えられる。従って、非時短状態中の遊技において主に変動する第一特別図柄には小当たり図柄は設けられず、時短状態中の遊技において主に変動する第二特別図柄にのみ、小当たり図柄が設けられる。第二特別図柄の変動においてのみ小当たりが起こるようにすることで、遊技者はより円滑な非時短状態中の遊技を楽しむことができる。
パチンコ機1は、第二大当たり判定の結果が小当たりであることを示す小当たり図柄を、小当たり図柄決定テーブルを参照することで決定する。小当たり図柄は、「小当たりA図柄」、「小当たりB図柄」、および「小当たりC図柄」のいずれかに分類される。また、小当たり図柄は、長開放小当たりおよび短開放小当たりのいずれかの小当たり種別に分類される。「小当たりA図柄」および「小当たりB図柄」が決定された場合には、大入賞口16が最大開放時間0.2秒で開放される短開放小当たり遊技が実行される。「小当たりC図柄」が決定された場合には、小当たり遊技において、大入賞口16が最大開放時間1.6秒で開放される長開放小当たり遊技が実行される。パチンコ機1では、第二大当たり判定において小当たりと判定された場合には、「小当たりA図柄」が決定される割合は20%、「小当たりB図柄」が決定される割合は30%、「小当たりC図柄」が決定される割合は50%である。
なお、「小当たりC図柄」が決定された場合に実行される長開放小当たり遊技における大入賞口16の最大開放時間(本実施形態では1.6秒)は、遊技球発射装置37によって遊技球が発射される間隔(本実施形態では0.6秒)よりも長い時間に設定されている。よって、「小当たりC図柄」が決定された場合に実行される長開放小当たり遊技では、発射された遊技球が大入賞口16に1個以上入賞しやすくなる。従って、長開放小当たり遊技では、賞品球払出装置49によって大入賞口16に入賞した遊技球に対する賞品球が払い出されやすくなる。大入賞口16に入賞した遊技球に対する賞品球が払い出されると、遊技者の持ち球が増加する。従って、パチンコ機1は、「小当たりC図柄」が決定された場合に実行される長開放小当たり遊技によって、時短状態と非時短状態の切り替えを行うことなく、遊技者の持ち球の増減を調整することができる。対して、「小当たりA図柄」または「小当たりB図柄」が決定された場合に実行される短開放小当たり遊技における大入賞口16の最大開放時間(本実施形態では0.2秒)は、遊技球発射装置37によって遊技球が発射される間隔(本実施形態では0.6秒)よりも短い時間に設定されている。よって、「小当たりA図柄」または「小当たりB図柄」が決定された場合に実行される短開放小当たり遊技では、大入賞口16への遊技球の入賞は発生しづらい。
図7から図11を参照して、ROM53に記憶されている変動パターン決定テーブルについて説明する。パチンコ機1では、第一特別図柄変動パターン決定テーブル(図7参照)、第二特別図柄変動パターン決定テーブル(図8参照)、大当たり特殊変動パターン決定テーブル(図9参照)、小当たりA特殊変動パターン決定テーブル(図10参照)および小当たりB特殊変動決定テーブル(図11)の5つの変動パターン決定テーブルが記憶されている。
大当たり特殊変動パターン決定テーブルは、大当たり特殊変動において、第一大当たり判定および第二大当たり判定の結果を報知する際の変動パターンを決定するために参照される。ここで、大当たり特殊変動とは、時短状態が生起されている間の特別図柄の変動であり、且つ、大当たり遊技の終了後最大150回の変動をいう。大当たり特殊変動は、大当たり遊技の終了後から次回の大当たり遊技の実行開始まで、または、大当たり遊技の終了後の特別図柄の変動が連続して150回に達するまで実行される。また、大当たり特殊変動は、時短状態が生起されている間の特別図柄の変動であるから、時短状態の終了によっても終了する。
小当たりA特殊変動パターン決定テーブルは、小当たりA特殊変動において、第一大当たり判定および第二大当たり判定の結果を報知する際の変動パターンを決定するために参照される。また、小当たりB特殊変動パターン決定テーブルは、小当たりB特殊変動において、第一大当たり判定および第二大当たり判定の結果を報知する際の変動パターンを決定するために参照される。ここで、小当たりA特殊変動とは、小当たりA図柄が決定されたことによって実行された小当たり遊技の終了後最大15回の変動をいう。小当たりA特殊変動は、次回の大当たり遊技の実行開始まで、または、小当たり遊技の終了後の特別図柄の変動が15回に達するまで実行される。小当たりB特殊変動とは、時短状態が生起されている間の特別図柄の変動であり、且つ、小当たりB図柄が決定されたことによって実行された小当たり遊技の終了後最大15回の変動をいう。小当たりB特殊変動は、次回の大当たり遊技の実行開始まで、または、小当たり遊技の終了後の特別図柄の変動が15回に達するまで実行される。また、小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動は、時短状態の終了によっても終了する。なお、本実施形態では、時短状態が生起されている間の特別図柄の変動においてのみ、小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動が設定される。詳細は後述するが、小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動における最短の変動時間は、非時短状態中において主に変動する第一特別図柄の最短の変動時間よりも短い。ここで、非時短状態中の遊技において、第二特別図柄が変動することも起こりうる。第二特別図柄が変動することによって、小当たり遊技が実行され、小当たり遊技の終了後に最短の変動時間が短い小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動が設定されると、短時間で第一特別図柄作動保留球が変動に費やされる。このため、非時短状態中に小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動が設定されることによって、第一大当たり判定の実行に途切れが生じてしまい、非時短状態中の円滑な遊技が妨げられる虞が生じるためである。しかし、小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動の変動回数や最短の変動時間等の設定によっては、非時短状態中に小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動を設けることによって、遊技性を多様化することができる。従って、非時短状態中において小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動を設けることが可能であるのは勿論である。
第一特別図柄変動パターン決定テーブルは、大当たり特殊変動、小当たりA特殊変動、および小当たりB特殊変動以外の変動において、第一大当たり判定の結果を報知する際の変動パターンを決定するために参照される。第二特別図柄変動パターン決定テーブルは、大当たり特殊変動、小当たりA特殊変動、および小当たりB特殊変動以外の変動において、第二大当たり判定の結果を報知する際の変動パターンを決定するために参照される。
第一特別図柄変動パターン決定テーブル、第二特別図柄変動パターン決定テーブル、大当たり特殊変動パターン決定テーブル、小当たりA特殊変動パターン決定テーブル、および小当たりB特殊変動パターン決定テーブルの各々には、大当たり判定時の遊技状態、および大当たり判定の結果に応じて複数のテーブルが設けられている。それぞれのテーブルには複数種類の変動パターンが割り当てられており、各変動パターンと変動パターン決定乱数の値(0〜511)とが対応付けられている。大当たり判定が行われると、大当たり判定の種類、遊技状態、判定結果、大当たり特殊変動、小当たりA特殊変動および、小当たりB特殊変動であるか否かに応じたテーブルが参照され、取得された変動パターン決定乱数の値によって変動パターンが1つ決定される。主基板41は、決定した変動パターンを指定するコマンドをサブ制御基板58へ送信する。サブ制御基板58は、指定された変動パターンに応じて表示画面28およびスピーカ48等を制御する。また、主基板41は、決定した変動パターンに応じて決められている変動時間だけ、第一特別図柄及び第二特別図柄のうちいずれかを変動させる。
図7から図11に示すように、第一特別図柄変動パターン決定テーブルのうち、大当たり判定時の遊技状態が時短状態の場合に参照されるテーブルにおける最短の変動時間は0.6秒である(図7参照)。第二特別図柄変動パターン決定テーブルのうち、大当たり判定時の遊技状態が時短状態の場合に参照されるテーブルにおける最短の変動時間は0.2秒である(図8参照)。大当たり特殊変動が実行されている間に参照される大当たり特殊変動パターン決定テーブルにおける最短の変動時間は1秒である(図9参照)。小当たりA特殊変動が実行されている間に参照される小当たりA特殊変動パターン決定テーブルにおける最短の変動時間は0.5秒である(図10参照)。小当たりB特殊変動が実行されている間に参照される小当たりB特殊変動パターン決定テーブルにおける最短の変動時間は0.3秒である(図11参照)。また、第一特別図柄変動パターン決定テーブルおよび第二特別図柄変動パターン決定テーブルのうち、大当たり判定時の遊技状態が非時短状態の場合に参照されるテーブルにおける最短の変動時間は10秒である(図7および図8参照)。つまり、パチンコ機1では、それぞれの変動パターン決定テーブルにおける最短の変動時間が、変動パターン決定テーブル毎に異なる。また、特別図柄の変動時間が短い程、単位時間あたりの大当たり判定の実行頻度は高まる。さらに、最短の変動時間の割合は、大当たり判定の結果がはずれとなる場合に多くなるように振り分けられている。よって、パチンコ機1は、変動パターンを決定する際に参照する変動パターン決定テーブルを切り替えることで、大当たり判定が実行される頻度を切り替えることができる。
図12から図17を参照して、パチンコ機1の主基板41による動作について説明する。パチンコ機1の主制御は、ROM53に記憶されている制御プログラムによって行われる。制御プログラムのメイン処理は、割込信号発生回路57(図3参照)が4ms毎に発生する割込信号をCPU51が感知した際に、CPU51において実行される。以下、フローチャートの各ステップについて「S」と略記する。
まず、コマンド出力処理が行われる(S10)。コマンド出力処理では、制御コマンドが、サブ制御基板58、払出制御基板45、中継基板47等に出力される。ここで出力される制御コマンドは、前回実施されたメイン処理においてRAM52に記憶された制御コマンドである。
次いで、スイッチ読込処理が行われる(S11)。スイッチ読込処理では、普通図柄作動ゲート12、各入賞口に設けられた各スイッチ(図3参照)の検出結果から、遊技球を検知するための処理が行われる。
次いで、カウンタ更新処理が行われる(S12)。カウンタ更新処理では、RAM52に記憶されている乱数取得カウンタの値が加算され、且つ、タイマカウンタの値が減算される。
次いで、特別電動役物処理が行われる(S13)。特別電動役物処理では、大当たり遊技および小当たり遊技の動作(主に、大入賞口16の開閉部材の開閉動作)を制御するための処理と、大当たり遊技および小当たり遊技終了後の遊技状態に関する処理とが行われる。詳細には、大当たり種別が確率変動大当たりの場合には、確率変動フラグおよび時短フラグが、大当たり遊技終了後に「ON」とされる。大当たり種別が非確率変動大当たりの場合には、時短フラグが、大当たり遊技終了後に「ON」とされる。大当たりの場合には、全ての大当たりラウンドにおいて大入賞口16が最大開放時間29秒で開放される大当たり遊技が実行される。小当たり種別が長開放小当たりの場合には、大入賞口16が最大開放時間1.6秒で開放される長開放小当たり遊技が実行される。小当たり種別が短開放小当たりの場合には、大入賞口16が最大開放時間0.2秒で開放される短開放小当たり遊技が実行される。また、後述する特別図柄処理において、小当たりA図柄に当選したことを示す「1」が小当たりA当選フラグに記憶されて「ON」となっている場合には、特別電動役物処理では、小当たりA特殊変動フラグが、短開放小当たり遊技終了後に「ON」とされる。同様に、小当たりB図柄に当選したことを示す「1」が小当たりB当選フラグに記憶されて「ON」となっている場合には、特別電動役物処理では、小当たりB特殊変動フラグが、短開放小当たり遊技終了後に「ON」とされる。そして、一旦開放された大入賞口16は、最大開放時間の経過、および9個の遊技球の入賞のいずれかの条件が満たされると閉鎖される。
次いで、特別図柄処理が行われる(S14)。詳細は後述するが、特別図柄処理では、大当たり判定、変動パターンの決定、特別図柄の決定、および遊技状態の移行処理等が行われる(図13から図17参照)。
次いで、普通電動役物処理が行われる(S15)。普通電動役物処理では、普通当たりとなった場合に普通当たり遊技の動作を制御するための処理が行われる。CPU51は、時短状態が生起されていれば、非時短状態中よりも長く第二特別図柄始動電動役物15を開放させる。本実施形態では、普通当たり遊技中の第二特別図柄始動電動役物15の開放時間は、非時短状態中よりも時短状態中の方が大幅に長い(非時短状態中0.2秒、時短状態中5.8秒)。なお、CPU51は、時短フラグが「ON」とされていれば、時短状態中であると判断する。
次いで、普通図柄処理が行われる(S16)。普通図柄処理では、普通図柄作動スイッチ74が遊技球を検出することを契機として、普通当たり乱数が取得される。取得された乱数に基づいて、普通当たり判定、普通図柄の変動を制御するためのコマンドの記憶等の処理が行われる。時短状態中に普通当たりと判定される確率(本実施形態では99/100)は、非時短状態中に普通当たりと判定される確率(本実施形態では4/100)よりも高い。また、普通図柄の変動時間は、非時短中の変動時間(本実施形態では10秒)よりも時短状態中の変動時間(本実施形態では2秒)の方が短い。
次いで、払出処理(S17)、エラーチェック(S18)、および情報出力処理(S19)が行われる。払出処理では、賞品球の払い出しが制御される。エラーチェックでは、エラーが発生している場合に、表示画面28およびスピーカ48等を用いてエラーが報知される。情報出力処理では、図示外の遊技場管理用コンピュータに各種の情報が出力される。
図13から図17を参照して、特別図柄処理(S14、図12参照)の詳細について説明する。まず、特別図柄処理で使用されるフラグについて説明する。RAM52には、大当たり遊技状態フラグ、特別図柄表示状態フラグ、確率変動フラグ、時短フラグ、小当たりA特殊変動フラグ、小当たりB特殊変動フラグ等が記憶されている。大当たり遊技状態フラグは、大当たり遊技中に「1」が記憶されて「ON」となり、大当たり遊技中でない場合には「0」が記憶されて「OFF」となる。特別図柄表示状態フラグは、2つの特別図柄のいずれか一方が変動している場合(変動中)に「1」、いずれか一方が停止表示されている場合(停止表示中)に「2」、両方とも変動中でも停止表示中でもない場合に「0」が記憶される。確率変動フラグは、確率変動状態中に「1」が記憶されて「ON」とされる。時短フラグは、時短状態中に「1」が記憶されて「ON」とされる。小当たりA当選フラグは、時短状態中に小当たりA図柄が決定された場合に「1」が記憶されて「ON」とされる。小当たりB当選フラグは、時短状態中に小当たりA図柄が決定された場合に「1」が記憶されて「ON」とされる。小当たりA特殊変動フラグは、小当たりA特殊変動中に「1」が記憶されて「ON」となり、小当たりA特殊変動中でない場合には「0」が記憶されて「OFF」となる。小当たりA特殊変動とは、時短状態が生起されている間の特別図柄の変動であり、且つ、小当たりA図柄が決定されたことによって実行された小当たり遊技の終了後最大15回の変動である。小当たりB特殊変動フラグは、小当たりB特殊変動中に「1」が記憶されて「ON」となり、小当たりB特殊変動中でない場合には「0」が記憶されて「OFF」となる。小当たりB特殊変動とは、時短状態が生起されている間の特別図柄の変動であり、且つ、小当たりB図柄が決定されたことによって実行された小当たり遊技の終了後最大15回の変動である。
図13に示すように、特別図柄処理が開始されると、第一特別図柄始動入賞口14に遊技球が入賞しているか否かが判断される(S51)。第一特別図柄始動入賞口14に設けられた第一始動口スイッチ72が遊技球の入賞を検出すると、メイン処理のスイッチ読込処理(S11、図12参照)において、第一始動口スイッチ72に対応するフラグが「ON」とされる。このフラグが「ON」とされておらず、遊技球が入賞していなければ(S51:NO)、処理はそのままS56の判断へ移行する。第一特別図柄始動入賞口14に遊技球が入賞していれば(S51:YES)、第一特別図柄作動保留球数が「4」であるか否かが判断される(S52)。RAM52に記憶されている第一特別図柄作動保留球数が「4」であれば(S52:YES)、記憶可能な保留球の数が上限に達しているため、処理はそのままS56の判断へ移行する。
第一特別図柄作動保留球数が「4」でない場合には(S52:NO)、RAM52に記憶されている第一特別図柄作動保留球数に「1」が加算される(S53)。次いで、各種乱数が取得され、第一大当たり関係情報記憶エリア(図4参照)における空の記憶エリアのうち、番号が最も若い記憶エリアに記憶される(S54)。具体的には、第一大当たり乱数欄には第一大当たり判定カウンタの値が、第一特別図柄決定乱数欄には第一特別図柄決定カウンタの値が、第一変動パターン決定乱数欄には第一変動パターン決定カウンタの値が、それぞれRAM52に記憶される。
次いで、第二特別図柄始動電動役物15への遊技球の入賞に関する処理が行われる。まず、第二特別図柄始動電動役物15に遊技球が入賞しているか否かが判断される(S56)。第二特別図柄始動電動役物15に設けられた第二始動口スイッチ73に対応するフラグが「OFF」となっており、遊技球が入賞していないと判断された場合には(S56:NO)、処理はそのままS62の判断へ移行する。第二特別図柄始動電動役物15に遊技球が入賞していれば(S56:YES)、第二特別図柄作動保留球数が「4」であるか否かが判断される(S58)。RAM52に記憶されている第二特別図柄作動保留球数が「4」であれば(S58:YES)、記憶可能な保留球の数が上限に達しているため、処理はそのままS62の判断へ移行する。
第二特別図柄作動保留球数が「4」でない場合には(S58:NO)、RAM52に記憶されている第二特別図柄作動保留球数に「1」が加算される(S59)。次いで、各種乱数が取得され、第二大当たり判定カウンタの値(第二大当たり乱数)と、第二特別図柄決定カウンタの値(第二特別図柄決定乱数)と、第二変動パターン決定カウンタの値(第二変動パターン決定乱数)とが取得され、それぞれRAM52に記憶される(S60)。
次いで、大当たり遊技状態または小当たり遊技状態であるか否かが判断される(S62)。大当たり遊技状態フラグまたは小当たり遊技状態フラグのいずれかが「ON」とされており、大当たり遊技状態中または小当たり遊技中であると判断された場合には(S62:YES)、処理はそのままメイン処理へ戻る。大当たり遊技状態フラグおよび小当たり遊技状態フラグのいずれも「OFF」とされており、大当たり遊技状態中および小当たり遊技中のいずれでもないと判断された場合には(S62:NO)、2つの特別図柄のいずれかが変動中であるか否かが判断される(S63)。表示状態フラグが「1」でなく、いずれも変動中でなければ(S63:NO)、2つの特別図柄のいずれかが停止表示中であるか否かが判断される(S64)。表示状態フラグが「2」でなく、いずれも停止表示中でなければ(S64:NO)、処理はS65(図14参照)へ移行し、大当たり判定が行われる。
大当たり判定では、第二大当たり判定が第一大当たり判定よりも優先して行われる。図14に示すように、まず、第二特別図柄作動保留球の数が「1」以上であるか否かが判断される(S65)。RAM52に記憶されている第二特別図柄作動保留球数が「1」以上であり、第二特別図柄作動保留球が存在すれば(S65:YES)、第二大当たり判定が行われるが、詳細は後述する。第二特別図柄作動保留球の数が「0」であれば(S65:NO)、第一特別図柄作動保留球の数が「1」以上であるか否かが判断される(S66)。RAM52に記憶されている第二特別図柄作動保留球数が「0」であれば(S66:NO)、処理はそのままメイン処理へ戻る。
第一特別図柄作動保留球の数が「1」以上であれば(S66:YES)、第一特別図柄作動保留球数が「1」減算され(S67)、遊技状態に応じた第一大当たり判定が行われる(S68)。第一大当たり判定を行うための判定テーブルには、非確率変動状態中に用いられる低確率判定テーブルと、大当たりと判定される確率が非確率変動状態中よりも高くなる高確率判定テーブルとが設けられている。第一大当たり判定は、確率変動状態中であるか否かに応じた判定テーブルが参照されて、RAM52に記憶された未判定の第一大当たり判定乱数によって、記憶された順に行われる。
第一大当たり判定によって第一大当たりと判定された場合には(S69:YES)、第一大当たり変動パターン決定処理において、遊技状態および判定結果に応じた変動パターンテーブルが参照されて変動パターンが決定されるが(S70)、詳細は後述する。さらに、大当たりであることを示す特別図柄が決定される。具体的には、特別図柄決定テーブル(図5参照)によって、第一大当たりであることを示す第一特別図柄のうちの1つが、第一大当たり特別図柄決定乱数によって決定される(S71)。処理はS91へ移行する。判定結果がはずれであれば(S69:NO)、第一はずれ変動パターン決定処理において、遊技状態および判定結果等に応じた変動パターンテーブルが参照されて変動パターンが決定されるが(S72)、詳細は後述する。処理はS91へ移行する。なお、はずれの場合の特別図柄は「−−」の1種類である。
また、第二特別図柄作動保留球が存在する場合には(S65:YES)、第二特別図柄作動保留球数が「1」減算され(S73)、確率変動状態中であるか否かに応じて第二大当たり判定が行われる(S74)。判定結果が第二大当たりであれば(S75:YES)、第二大当たり変動パターン決定処理において、遊技状態および判定結果等に応じた変動パターンが決定されるが(S76)、詳細は後述する。さらに、第二大当たりであることを示す第二特別図柄が決定されて(S77)、処理はS91へ移行する。判定結果が小当たりであれば(S78:YES)、小当たり変動パターン決定処理によって、遊技状態および判定結果等に応じた変動パターンが決定されるが(S79)、詳細は後述する。さらに、小当たりであることを示す小当たり図柄が決定される(S80)。具体的には、小当たり図柄決定テーブル(図6参照)によって、小当たりであることを示す第二特別図柄のうちの1つが、小当たり決定乱数によって決定される。その後、処理はS81へ移行する。判定結果がはずれであれば(S78:NO)、はずれを示す変動パターンが決定されて(S82)、処理はS91へ移行する。なお、はずれの場合の特別図柄は「−−」の1種類である。
図15を参照して、第二大当たり変動パターン決定処理(S76、図14参照)について詳細に説明する。第二大当たり変動パターン決定処理は、第二大当たり判定の判定結果が大当たりである場合に変動パターンを決定する処理である。まず、遊技状態が時短状態中であるか否かが判断される(S111)。時短状態中であれば(S111:YES)、後述するS157の処理(図17参照)でセットされる小当たり特殊変動カウンタの値が「0」であるか否かが判断される(S112)。小当たり特殊変動カウンタは、時短状態中において、小当たり図柄が小当たりA図柄または小当たりB図柄と決定された場合に実行される小当たり遊技の終了後の変動である小当たりA特殊変動または小当たりB特殊変動の変動回数を計数するために用いられるカウンタである。小当たり特殊変動カウンタの値が「0」でなければ(S112:NO)、小当たりA特殊変動中であるか否かが判断される(S113)。小当たりA特殊変動フラグが「ON」であり、小当たりA特殊変動中であると判断された場合には(S113:YES)、参照される変動パターン決定テーブルとして小当たりA特殊変動パターンテーブル(図10参照)がセットされる(S114)。セットされた小当たりA特殊変動パターンテーブルが参照されて、第二大当たりであることを示す変動パターンのうちの1つが第二変動パターン決定乱数によって決定される(S120)。小当たりA特殊変動中でない場合には(S113:NO)、参照される変動パターン決定テーブルとして小当たりB特殊変動パターンテーブル(図11参照)がセットされる(S116)。セットされた小当たりB特殊変動パターンテーブルが参照されて、第二大当たりであることを示す変動パターンのうちの1つが第二変動パターン決定乱数によって決定される(S120)。
小当たり特殊変動カウンタの値が「0」の場合には(S112:YES)、大当たり判定回数計数カウンタの値が「150」以上であるか否かが判断される(S117)。大当たり判定回数計数カウンタは、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数(連続してはずれまたは小当たりと判定された回数)を計数するカウンタである。大当たり判定回数計数カウンタの値が「150」未満であり、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が150回未満の場合には(S117:NO)、参照される変動パターン決定テーブルとして大当たり特殊変動パターンテーブル(図9参照)がセットされる(S118)。セットされた大当たり特殊変動パターンテーブルが参照されて、第二大当たりであることを示す変動パターンのうちの1つが第二変動パターン決定乱数によって決定される(S120)。大当たり判定回数計数カウンタの値が「150」以上であり、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が連続して150回以上の場合には(S117:YES)、参照される変動パターン決定テーブルとして第二特別図柄変動パターン決定テーブル(図8参照)がセットされる(S119)。また、S111の判断において、遊技状態が非時短状態中である場合にも(S111:NO)、参照される変動パターン決定テーブルとして第二特別図柄変動パターン決定テーブル(図8参照)がセットされる(S119)。セットされた第二特別図柄変動パターンテーブルが参照されて、第二大当たりであることを示す変動パターンのうちの1つが第二変動パターン決定乱数によって決定される(S120)。なお、本実施形態では、時短状態中にのみ小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動を設定する。非時短状態においても小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動を設定する場合には、S111の遊技状態が時短状態中であるか否かの判断よりも先に、S112の小当たり特殊変動カウンタの値についての判断を行うこととすればよい。
なお、第二大当たり判定の後に行われる、小当たり変動パターン決定処理および第二はずれ変動パターン決定処理の流れも、第二大当たり変動パターン決定処理と同様となる(S79、S82、図14参照)。つまり、小当たりA特殊変動中または小当たりB特殊変動中には、小当たりA特殊変動パターンテーブルまたは小当たりB特殊変動パターンテーブルが参照されて、小当たりまたははずれであることを示す変動パターンのうちの1つが決定される。小当たりA特殊変動中および小当たりB特殊変動中のいずれでもなければ、大当たり判定回数計数カウンタの値によって、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が連続して150回以上であるか否かが判断される。前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が150回未満であれば、大当たり特殊変動パターンテーブルが参照されて、小当たりまたははずれであることを示す変動パターンのうちの1つが決定される。前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が連続して150回以上である場合、および遊技状態が非時短状態中である場合には、第二特別図柄変動パターンテーブルが参照されて、小当たりまたははずれであることを示す変動パターンのうちの1つが決定される。
また、第一大当たり判定の後に行われる第一大当たり変動パターン決定処理および第一はずれ変動パターン決定処理の流れも、第二大当たり変動パターン決定処理と同様となる(S70、S72、図14参照)。つまり、小当たりA特殊変動中または小当たりB特殊変動中には、小当たりA特殊変動パターンテーブルまたは小当たりB特殊変動パターンテーブルが参照されて、大当たりまたははずれであることを示す変動パターンのうちの1つが決定される。小当たりA特殊変動中および小当たりB特殊変動中のいずれでもなければ、大当たり判定回数計数カウンタの値によって、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が連続して150回以上であるか否かが判断される。前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が150回未満であれば、大当たり特殊変動パターンテーブルが参照されて、大当たりまたははずれであることを示す変動パターンのうちの1つが決定される。なお、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が連続して150回以上である場合、および遊技状態が非時短状態中である場合には、第一特別図柄変動パターンテーブルが参照されて、大当たりまたははずれであることを示す変動パターンのうちの1つが決定される。
図14の説明に戻る。小当たり図柄が決定された後(S80)、小当たり特殊変動決定処理が実行される(S81)。小当たり特殊変動決定処理は、および決定された小当たり図柄に応じて、小当たり遊技の終了後に小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動を実行させるか否かを決定する処理である。小当たり特殊変動決定処理の詳細は後述する。処理はS91へ移行する。
変動パターンが決定されると、決定された変動パターンを指定するための変動パターン指定コマンドが、RAM52に記憶される(S91)。変動パターン指定コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図12参照)において、サブ制御基板58に送信される。決定された変動パターンに応じて決められている特別図柄の変動時間が、タイマカウンタである特別図柄変動時間カウンタにセットされる(S92)。2つの特別図柄のいずれかが変動中であることを示す「1」が特別図柄表示状態フラグに記憶されて(S93)、処理はメイン処理へ戻る。
図16を参照して、小当たり特殊変動決定処理(S81、図14参照)について詳細に説明する。まず、S80の処理(図14参照)で決定された小当たり図柄が、小当たりC図柄であるか否かが判断される(S131)。決定された小当たり図柄が小当たりC図柄である場合には(S131:YES)、小当たり遊技の終了後の特別図柄の変動として、小当たりA特殊変動及び小当たりB特殊変動のいずれも設定されない。よって、処理はそのまま特別図柄処理へ戻る。決定された小当たり図柄が小当たりC図柄でない場合には(S131:NO)、「ON」とされている小当たりA当選フラグおよび小当たりB当選フラグがあれば、いずれも「OFF」とされる(S132、S133)。
次いで、S80の処理(図14参照)で決定された小当たり図柄が、小当たりA図柄であるか否かが判断される(S135)。小当たりA図柄である場合には(S135:YES)、短開放小当たり遊技の終了後の特別図柄の変動として、小当たりA特殊変動が設定されることを示す小当たりA当選フラグが「ON」とされる(S136)。次いで、処理は特別図柄処理へ戻る。S80の処理(図14参照)で決定された小当たり図柄が、小当たりA図柄または小当たりC図柄のいずれでもない場合には(S135:NO)、決定された小当たり図柄は小当たりB図柄であるため、小当たり遊技の終了後の特別図柄の変動として、小当たりB特殊変動が設定されることを示す小当たりB当選フラグが「ON」とされる(S137)。次いで、処理は特別図柄処理へ戻る。
図13の説明に戻る。S63の判断において、特別図柄表示状態フラグに「1」が記憶されており、2つの特別図柄のいずれかが変動中であると判断された場合には(S63:YES)、変動時間が経過したか否かが判断される(S94)。S92(図14参照)の処理においてセットされた特別図柄変動時間カウンタの値が「0」となっており、変動時間が経過したと判断された場合には(S94:YES)、RAM52に特別図柄停止コマンドが記憶される(S95)。このコマンドは、次のメイン処理においてサブ制御基板58および中継基板47に送信され、表示画面28のデモ図柄、および2つの特別図柄の変動停止を指示する。次いで、所定の特別図柄停止表示時間(例えば、0.4秒)が特別図柄停止時間カウンタに記憶される(S96)。2つの特別図柄のいずれかが停止表示中であることを示す「2」が特別図柄表示状態フラグに記憶されて(S97)、処理はメイン処理へ戻る。一方、S94の判断において、変動時間がまだ経過していないと判断された場合には(S94:NO)、処理はそのままメイン処理へ戻る。
また、S64の判断において、特別図柄表示状態フラグに「2」が記憶されており、2つの特別図柄のいずれかが停止表示中であると判断された場合には(S64:YES)、S96でセットされたカウンタの値によって、停止表示時間が経過したか否かが判断される(S98)。特別図柄停止時間カウンタの値が「0」でなく、停止表示時間がまだ経過していない場合には(S98:NO)、処理はそのままメイン処理へ戻る。停止表示時間が経過した場合には(S98:YES)、2つの特別図柄が共に変動中でも停止表示中でもないことを示す「0」が、特別図柄表示状態フラグに記憶される(S99)。次いで、遊技状態移行処理が行われて(S100)、処理はメイン処理へ戻る。
図16を参照して、遊技状態移行処理について詳細に説明する。遊技状態移行処理では、大当たりまたは小当たりと判定された場合に大当たり遊技または小当たり遊技へ移行させるためのフラグの制御と、所定の終了条件が成立した場合に時短状態および確率変動状態を終了させるためのフラグの制御とが行われる。まず、大当たり判定の結果が大当たりであるか否かが判断される(S141)。大当たりであれば(S141:YES)、大当たり遊技中であることを示す「1」が大当たり遊技状態フラグに記憶されて「ON」とされる(S142)。本実施形態では、第一大当たり遊技または第二大当たり遊技のラウンド数は、特別図柄決定テーブル(図5参照)における特別図柄の大当たり種別に応じて決定される。第一大当たり遊技のラウンド数は4ラウンドであり、第二大当たり遊技のラウンド数は4ラウンドまたは16ラウンドである。よって、特別図柄の大当たり種別に応じたラウンド数が、ラウンド数を計数するラウンド数カウンタにセットされる(S143)。次いで、大当たり遊技を開始させることを示す大当たり遊技開始コマンドが、RAM52に記憶される(S144)。大当たり判定回数計数カウンタの値がクリアされる(S145)。前述したように、大当たり判定回数計数カウンタは、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数(連続してはずれまたは小当たりと判定された回数)を計数するカウンタである。時短フラグおよび確率変動フラグが共に「OFF」とされる(S146、S147)。次いで、後述するS157の処理でセットされる小当たり特殊変動カウンタの値がクリアされて「0」とされる(S148)。小当たりA特殊変動フラグおよび小当たりB特殊変動フラグが共に「OFF」とされ(S149、S150)、処理は特別図柄処理へ戻る。つまり、大当たり遊技中は、遊技状態が、確率変動時短状態または非確率変動時短状態から通常状態へと移行する。
大当たり判定の結果が大当たりでなければ(S141:NO)、大当たり判定の結果が小当たりであるか否かが判断される(S151)。小当たりであれば(S151:YES)、小当たり遊技中であることを示す「1」が小当たり遊技状態フラグに記憶されて「ON」とされる(S152)。本実施形態では、小当たり遊技のラウンド数は1ラウンドである。よって、ラウンド数カウンタに「1」がセットされる(S153)。次いで、S80(図14参照)の処理(図14参照)で決定された小当たり図柄が、小当たりC図柄であるか否かが判断される(S154)。小当たりC図柄でない場合には(S154:NO)、小当たり特殊変動カウンタの値がクリアされて「0」とされる(S155)。小当たりC図柄である場合には(S154:YES)、処理はS158の判断へ移行する。
次いで、遊技状態が時短状態中であるか否かが判断される(S156)。時短フラグが「ON」であり、時短状態中である場合には(S156:YES)、小当たり特殊変動カウンタに「15」がセットされ(S157)、処理はS162へ移行する。前述したように、小当たり特殊変動カウンタは、時短状態中において、小当たり図柄が小当たりA図柄または小当たりB図柄と決定された場合に実行される小当たり遊技の終了後の変動である小当たりA特殊変動または小当たりB特殊変動の変動回数を計数するために用いられるカウンタである。時短フラグが「OFF」であり、非時短状態中である場合には(S156:NO)、処理はS158の判断へ移行する。また、大当たり判定の結果がはずれである場合も(S151:NO)、処理はS158の判断に移行する。S158の判断において、小当たり特殊変動カウンタの値が0でなければ(S158:NO)、小当たり特殊変動カウンタの値が「1」減算される(S159)。処理はS162へ移行する。小当たり特殊変動カウンタの値が0であれば(S158:YES)、小当たりA特殊変動フラグおよび小当たりB特殊変動フラグが共に「OFF」とされ(S160、S161)、処理はS162へ移行する。なお、本実施形態では、時短状態中にのみ小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動を設定する。非時短状態においても小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動を設定する場合には、S156の遊技状態が時短状態中であるか否かの判断を行う必要はない。
S162の処理では、大当たり判定回数計数カウンタの値に「1」が加算される。次いで、遊技状態が確率変動状態中であるか否かが判断される(S163)。確率変動フラグが「ON」であり、確率変動状態中である場合には(S163:YES)、処理は特別図柄処理へ戻る。確率変動フラグが「OFF」であり、非確率変動状態中である場合には(S163:NO)、遊技状態が時短状態中であるか否かが判断される(S164)。時短フラグが「OFF」であり、非時短状態中である場合には(S164:NO)、処理はそのまま特別図柄処理へ戻る。時短フラグが「ON」であり、時短状態中である場合には(S164:YES)、大当たり判定回数計数カウンタの値によって、判定回数が100回に達したか否かが判断される(S165)。100回に達していなければ(S165:NO)、処理はそのまま特別図柄処理へ戻る。100回に達した場合には(S165:YES)、時短フラグが「OFF」とされて(S166)、処理は特別図柄処理へ戻る。
図18を参照して、大当たり遊技終了後の特別図柄の変動における、大当たり特殊変動、小当たりA特殊変動、および小当たりB特殊変動の一例について、流れを追って説明する。なお、前述したように、本実施形態では、確率変動大当たりと判定された場合には、大当たり遊技の終了後から次回の大当たり遊技の実行開始まで、確率変動状態および時短状態が継続する。また、非確率変動図柄で大当たりした場合には、次回の大当たり遊技の実行開始まで、または、第一大当たり判定の回数と第二大当たり判定の回数との和が規定回数である100回に達するまで時短状態が継続する。時短状態の終了後、遊技状態は通常状態へ移行する。なお、前述したように、本実施形態では、第二大当たり判定が第一大当たり判定よりも優先して行われる。また、時短状態中には、第二特別図柄始動電動役物15の開閉部材が開放される割合が高くなる。よって、遊技者は、第二特別図柄始動電動役物15よりも第一特別図柄始動入賞口14の方が容易に遊技球を入賞させることができる。従って、時短状態中の遊技においては、第二大当たり判定が主に実行されることとなり、第二特別図柄が主に変動する。
まず、大当たり判定において決定された大当たり種別が非確率変動大当たりである場合の、大当たり遊技後の特別図柄の変動について説明する(図18上段参照)。大当たり遊技が終了すると、遊技状態は時短状態へ移行する(図18上段(a)参照)。本実施形態では、時短状態が生起されている間の特別図柄の変動であり、且つ、大当たり遊技の終了後最大150回の変動においては、大当たり特殊変動が実行される。前述したように、非確率変動図柄で大当たりした場合の時短状態は最大で100回の変動となるため、非確率変動図柄で大当たりした場合の大当たり特殊変動は、大当たり遊技の終了後最大100回の変動となる。よって、遊技状態が時短状態へ移行すると、大当たり特殊変動パターン決定テーブルが参照されて(図9、図15参照)、大当たり特殊変動が実行される(図18上段(a)〜(b)参照)。
大当たり特殊変動が実行されている間に、第二大当たり判定によって小当たりA図柄による小当たりが判定された場合には(図18上段(b)参照)、短開放小当たり遊技が実行される(図6参照)。あわせて、短開放小当たり遊技終了後に小当たりA特殊変動フラグが「ON」とされ、小当たり特殊変動カウンタに「15」がセットされる(S157、図17参照)。よって、小当たりA特殊変動パターン決定テーブル(図10参照)が参照されて(S114、図15参照)、小当たりA特殊変動における変動パターンが決定される(S120、図15参照)。つまり、小当たりA図柄が決定されたことによって実行された短開放小当たり遊技が終了すると、その後の特別図柄の変動は小当たりA特殊変動へと切り替わる。
ここで、大当たり特殊変動において参照される大当たり特殊変動パターン決定テーブルにおける最短の変動時間は1秒である(図9参照)。また、小当たりA特殊変動において参照される小当たりA特殊変動パターン決定テーブルにおける最短の変動時間は0.5秒である(図10参照)。特別図柄の変動時間が異なれば、単位時間あたりの大当たり判定の実行頻度も異なってくる。さらに、前述したように、最短の変動時間の割合は、大当たり判定の結果がはずれとなる場合に多くなるように振り分けられている。変動パターン決定テーブル毎に最短の変動時間が異なるため、いずれの変動パターンテーブルを参照するかによって、一定時間あたりの特別図柄の変動回数が異なってくる。よって、パチンコ機1は、参照する変動パターン決定テーブルを大当たり特殊変動パターン決定テーブルから小当たりA特殊変動パターン決定テーブルへと切り替えることによって、時短状態と非時短状態との切り替えを行うことなく、一定時間あたりの大当たり判定回数の実行頻度を切り替えることができる。短開放小当たり遊技の終了後の変動回数が15回に達した場合には、小当たりA特殊変動は終了し、特別図柄の変動は、大当たり特殊変動へと切り替わる(図18上段(b)〜(d)参照)。つまり、変動パターン決定の際に参照される変動パターン決定テーブル(図10参照)が、最短の変動時間が0.5秒である小当たりA特殊変動パターン決定テーブルから、最短の変動時間が1秒である大当たり特殊変動パターン決定テーブル(図9参照)へと切り替えられる。
次いで、第二大当たり判定において小当たりC図柄による小当たりが判定された場合は(図18上段(c)参照)、長開放小当たりが実行される(図6参照)。前述したように、長開放小当たり遊技における大入賞口16の最大開放時間(本実施形態では1.6秒)は、遊技球発射装置37によって遊技球が発射される間隔(本実施形態では0.6秒)よりも長い時間に設定されている。よって、長開放小当たり遊技では、発射された遊技球が大入賞口16に1個以上入賞しやすくなる。従って、長開放小当たり遊技では、賞品球払出装置49によって大入賞口16に入賞した遊技球に対する賞品球が払い出されやすくなる。大入賞口16に入賞した遊技球に対する賞品球が払い出されると、遊技者の持ち球が増加する。従って、パチンコ機1は、「小当たりC図柄」が決定された場合に実行される長開放小当たり遊技によって、時短状態と非時短状態の切り替えを行うことなく、遊技者の持ち球の増減を調整することができる。
図18上段(c)の場合のように、小当たりA特殊変動が実行されている間に、第二大当たり判定によって小当たりC図柄による小当たりが判定された場合は、小当たり特殊変動カウンタの値は「0」ではない。よって、「ON」とされている小当たりA特殊変動フラグが「OFF」とされることはない(S158:NO、図17参照)。従って、この場合、小当たりC図柄による小当たりが判定されたことによって実行された長開放小当たり遊技の終了後は、小当たりA特殊変動が継続して実行される。つまり、小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動が実行されている間に小当たりC図柄による小当たりが判定された場合、その後に実行された長開放小当たり遊技が終了しても、特別図柄の変動は切り替わらない。長開放小当たり遊技は、参照する変動パターン決定テーブルを切り替える契機とはならないが、遊技者の持ち球を増加させやすくする契機となり得る。なお、同様に、大当たり特殊変動が実行されている間に小当たりC図柄による小当たりが判定された場合、その後に実行された長開放小当たり遊技が終了しても、特別図柄の変動は切り替わらない。
次いで、第二大当たり判定によって小当たりB図柄による小当たりが判定された場合には(図18上段(d)参照)、短開放小当たり遊技が実行される(図6参照)。あわせて、短開放小当たり遊技終了後に小当たりB特殊変動フラグが「ON」とされ、小当たり特殊変動カウンタに「15」がセットされる(S157、図17参照)。小当たりB特殊変動パターン決定テーブル(図11参照)が参照されて(S116、図15参照)、小当たりB特殊変動における変動パターンが決定される(S120、図15参照)。つまり、小当たりB図柄が決定されたことによって実行された短開放小当たり遊技が終了すると、その後の特別図柄の変動は小当たりA特殊変動へと切り替わる。図18上段(d)の場合においては、参照される変動パターン決定テーブルが、最短の変動時間が1秒である大当たり特殊変動パターン決定テーブル(図9参照)から、最短の変動時間が0.3秒である小当たりB特殊変動パターン決定テーブル(図11参照)へと切り替えられる。
次いで、第二大当たり判定によって小当たりB図柄による小当たりが判定された場合には(図18上段(e)参照)、短開放小当たり遊技が実行される(図6参照)。あわせて、小当たり特殊変動カウンタの値がクリアされて「0」とされる(S155、図17参照)。次いで、時短状態中に小当たりB図柄によって小当たり判定がされた場合であるので、新たに小当たり特殊変動カウンタに「15」がセットされる(S157、図17参照)。つまり、本実施形態では、小当たりB特殊変動が実行されている間に、第二大当たり判定によって小当たりB図柄による小当たりが判定された場合には、その後に実行された短開放小当たり遊技が終了すると、小当たりB特殊変動が新たに最大15回実行される。
次いで、第二大当たり判定によって小当たりA図柄による小当たりが判定された場合には(図18上段(f)参照)、短開放小当たり遊技が実行される(図6参照)。あわせて、小当たり特殊変動カウンタの値がクリアされて「0」とされる(S155、図17参照)。次いで、小当たりA図柄によって小当たり判定がされた場合であるので、新たに小当たり特殊変動カウンタに「15」がセットされる(S157、図17参照)。つまり、小当たりB特殊変動が実行されている間に、第二大当たり判定によって小当たりA図柄による小当たりが判定された場合には、その後に実行された短開放小当たり遊技が終了すると、特別図柄の変動は小当たりA特殊変動へと切り替わる。つまり、参照される変動パターン決定テーブルが、最短の変動時間が0.3秒である小当たりB特殊変動パターン決定テーブル(図11参照)から、最短の変動時間が0.5秒である小当たりA特殊変動パターン決定テーブル(図10参照)へと切り替えられる。その後、小当たりA特殊変動の回数が15回に達した場合には、小当たりA特殊変動は終了し、特別図柄の変動は、大当たり特殊変動へと切り替わる(図18上段(f)〜(g)参照)。つまり、参照される変動パターン決定テーブルが、最短の変動時間が0.5秒である小当たりA特殊変動パターン決定テーブル(図10参照)から、最短の変動時間が1秒である大当たり特殊変動パターン決定テーブルへ(図9参照)と切り替えられる。
次いで、大当たり特殊変動が実行されている間に、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数(連続してはずれまたは小当たりと判定された回数)が100回に達した場合には(S165:YES、図17参照)、時短フラグが「OFF」とされて(S166、図17参照)、時短状態は終了する(図18上段(g)参照)。時短状態が終了するため、時短状態が生起されている間の特別図柄の変動であり、且つ、大当たり遊技の終了後の変動である大当たり特殊変動もあわせて終了する。遊技状態は通常状態へ移行する。よって、第一特別図柄変動パターン決定テーブルまたは第二特別図柄変動パターン決定テーブルの非時短状態の欄が参照されて(S119、図15参照)、通常状態における変動パターンが決定される(S120、図15参照)。つまり、時短状態の終了によって、その後の特別図柄の変動は通常状態の特別図柄の変動へと切り替わる。通常状態中に小当たりB図柄による小当たりが判定された場合には(図18上段(h)参照)、短開放小当たり遊技が実行される(図6参照)。非時短状態中の小当たりB図柄による小当たり判定であるので、小当たりB特殊変動フラグは「ON」とされず、短開放小当たり遊技の終了後に小当たりB特殊変動が実行されない。なお、非時短状態中の小当たりA図柄による小当たり判定の場合も同様である。
大当たり判定において決定された大当たり種別が確率変動大当たりである場合の、大当たり遊技後の特別図柄の変動について説明する(図18下段参照)。大当たり判定において決定された大当たり種別が確率変動大当たりである場合の、大当たり遊技後の特別図柄の変動において、図18下段(a)〜(f)については、図18上段(a)〜(f)と同様の流れとなる。よって、図18下段(a)〜(f)については、説明を省略する。
前述したように、本実施形態では、確率変動大当たりと判定された場合には、大当たり遊技の終了後から次回の大当たり遊技の実行開始まで、確率変動状態および時短状態が継続する。つまり、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が100回を超えていても、次回の大当たり遊技の実行開始までは時短状態が継続する。また、時短状態において、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が150回未満の場合には、参照される変動パターン決定テーブルとして大当たり特殊変動パターンテーブル(図9参照)がセットされ(S117:NO、S118、図15参照)、大当たり特殊変動が実行される。同様に、第二大当たり判定によって小当たりB図柄による小当たりが判定された場合には、短開放小当たり遊技が実行された後、小当たりB特殊変動パターン決定テーブル(図11参照)が参照されて、小当たりB特殊変動における変動パターンが決定される(S116、S120、図15参照)。よって、図18下段(k)のタイミングが前回の大当たり遊技の終了後150回未満の特別図柄の変動によるものであれば、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が100回以上であっても、特別図柄の変動は大当たり特殊変動から小当たりB特殊変動へと切り替わる。同様に、図18下段(k)のタイミングが前回の大当たり遊技の終了後150回未満の特別図柄の変動によるものであれば、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が100回未満であっても、短開放小当たり遊技が終了すると、特別図柄の変動は大当たり特殊変動から小当たりB特殊変動へと切り替わる(図18下段(f)〜(k)参照)。つまり、参照される変動パターン決定テーブルが、最短の変動時間が1秒である大当たり特殊変動パターン決定テーブル(図9参照)から、最短の変動時間が0.3秒である小当たりB特殊変動パターン決定テーブルへ(図11参照)と切り替えられる。
その後、短開放小当たり遊技の終了後の変動回数が15回に達した場合には、小当たりB特殊変動は終了し、特別図柄の変動は、大当たり特殊変動へと切り替わる(図18下段(k)〜(l)参照)。つまり、参照される変動パターン決定テーブルが、最短の変動時間が0.3秒である小当たりB特殊変動パターン決定テーブル(図11参照)から、最短の変動時間が1秒である大当たり特殊変動パターン決定テーブル(図9参照)へと切り替えられる。次いで、大当たり特殊変動が実行されている間に、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が連続して150回に達した場合には(図18下段(l)参照)、大当たり特殊変動は終了する(S117:YES、図15参照)。前述したように、時短状態中においては、第二大当たり判定が主に実行される。よって、大当たり特殊変動の終了後には、参照される変動パターン決定テーブルが、最短の変動時間が1秒である大当たり特殊変動パターン決定テーブル(図9参照)から、時短中状態中の最短の変動時間が0.2秒である第二特別図柄変動パターン決定テーブル(図8参照)へと切り替えられる(S119、図15参照)。なお、第一大当たり判定が実行される場合には、時短中状態中の最短の変動時間が0.6秒である第一特別図柄変動パターン決定テーブル(図7参照)が参照されて、特別図柄の変動パターンが決定される。
本実施形態では、第二特別図柄変動パターン決定テーブルにおいて決められている時短状態中の最短の変動時間は0.2秒である(図8参照)。この変動時間は、パチンコ機1に設けられている全ての変動パターン決定テーブルに決められている変動時間のうちで最も短い。ここで、特別図柄の変動時間が短い程、単位時間あたりの大当たり判定の実行頻度は高まる。よって、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が連続して150回に達した場合には、特別図柄の変動は、パチンコ機1における単位時間あたりの大当たり判定の実行頻度が最も高い高速変動へと切り替わる(図18下段(l)〜(m)参照)。従って、パチンコ機1は、前回の大当たり遊技の終了後から連続してはずれまたは小当たりと判定された回数が嵩んだ遊技者に対して、いわば特典として、大当たり判定の実行頻度を高めることができる。高速変動が実行される期間は、次回の大当たり遊技の実行開始まで継続する。なお、高速変動が実行されている間にも、第二大当たり判定によって小当たりA図柄による小当たりが判定された場合には(図18下段(m)参照)、短開放小当たり遊技の終了後に小当たりA特殊変動が実行される(図18下段(m)〜(n)参照)。高速変動が実行されている間に、第二大当たり判定によって小当たりB図柄による小当たりが判定された場合も同様である。短開放小当たり遊技の終了後の変動回数が15回に達した場合には、小当たりA特殊変動は終了し、特別図柄の変動は、小当たりA特殊変動から高速変動へと切り替わる(図18下段(m)〜(n)参照)。
なお、第二大当たり判定において小当たりC図柄による小当たりが判定された場合は(図18上段(n)参照)、長開放小当たりが実行される(図6参照)。長開放小当たり遊技の終了後には特別図柄の変動は切り替わらない。よって、長開放小当たり遊技後には、高速変動が継続して実行される。前述したように、長開放小当たり遊技では、発射された遊技球が大入賞口16に1個以上入賞しやすくなる。よって、長開放小当たり遊技では、賞品球払出装置49によって大入賞口16に入賞した遊技球に対する賞品球が払い出されやすくなる。大入賞口16に入賞した遊技球に対する賞品球が払い出されると、遊技者の持ち球が増加する。従って、パチンコ機1は、「小当たりC図柄」が決定された場合に実行される長開放小当たり遊技によって、時短状態と非時短状態の切り替えを行うことなく、遊技者の持ち球の増減を調整することができる。
本実施形態では、時短状態中において、極めて短い時間で特別図柄の変動が実行される場合がある。特に、前述したように、第二特別図柄変動パターン決定テーブルのうち、大当たり判定時の遊技状態が時短状態の場合に参照されるテーブルにおける最短の変動時間は0.2秒である(図8参照)。小当たりA特殊変動が実行されている間に参照される小当たりA特殊変動パターン決定テーブルにおける最短の変動時間は0.5秒である(図10参照)。小当たりB特殊変動が実行されている間に参照される小当たりB特殊変動パターン決定テーブルにおける最短の変動時間は0.3秒である(図11参照)。これらの変動時間は、遊技球発射装置37が遊技球を発射する発射間隔(本実施形態では0.6秒)よりも短い時間に設定されている。さらに、前述したように、本実施形態では、特別図柄停止表示時間を0.4秒としている。よって、パチンコ機1における最短の変動時間(0.2秒)が決定された場合は、特別図柄の変動開始から次の特別図柄が変動開始するまでの時間は、発射間隔と同じ時間となる。
このような極めて短い時間で特別図柄の変動が実行され続けると、遊技者が第二特別図柄作動保留球を確保するよりも、第二特別図柄作動保留球が変動に費やされる(所謂消化される)速さが上回る場合が生じる。この場合、第二大当たり判定の実行が途切れてしまう。また、普通図柄作動ゲート12への遊技球の通過率が低い場合には、普通当たり判定の実行頻度が低下し、普通当たりの判定結果が得られる頻度も低下する。普通当たりの判定結果が得られる頻度が低下すると、普通当たり遊技における第二特別図柄始動電動役物15の開放頻度も低下する。この場合にも、遊技者が第二特別図柄作動保留球を確保しづらくなり、遊技者が第二特別図柄作動保留球を確保するよりも、第二特別図柄作動保留球が消化される速さが上回る場合が生じる。
第二特別図柄作動保留球が0個になった場合、第一特別図柄作動保留球があれば第一大当たり判定が実行される(S65:NO、S66:YES、図14参照)。しかし、第一大当たり判定によって遊技者が得られる遊技の結果は、第二大当たり判定による遊技の結果よりも遊技者にとって不利な結果となってしまう場合が考えられる。例えば、本実施形態では、第一大当たり遊技のラウンド数は全ての大当たりにおいて4ラウンドであるが、第二大当たり遊技のラウンド数は4ラウンドの場合と16ラウンドの場合とがある。つまり、第一大当たり判定が行われた場合には、16ラウンドの大当たり遊技を得ることができない(図5参照)。大当たり遊技において大入賞口16に入賞した遊技球に対する賞品球が賞品球払出装置49によって払い出される。16ラウンドの大当たり遊技に対して払い出される賞品球は、4ラウンドの大当たり遊技に対して払い出される賞品球の約4倍となる。よって、第一大当たり遊技よりも第二大当たり遊技の方が、大当たり遊技によって払い出される賞品球が多く得る機会を得やすい。また、第一特別図柄作動保留球もない場合には、第一大当たり判定の実行も途切れてしまい(S66:NO、図14参照)、いずれの場合も、遊技者の円滑な遊技が阻害されうる。
ここで、前述したように、パチンコ機1は、時短状態中の特別図柄の変動において参照する変動パターンテーブルを、時短状態と非時短状態の切り替えを行うことなく、他の変動パターンテーブルへ切り替えることができる。変動パターンテーブルに含まれる最短の変動時間は、変動パターンテーブル毎に異なる。さらに、大当たり判定の結果がはずれとなる場合に、それぞれの変動パターン決定テーブルにおける最短の変動時間の割合が多くなるように振り分けられている。特別図柄の変動時間が短い程、単位時間あたりの大当たり判定の実行頻度は高まる。単位時間あたりの大当たり判定の実行頻度が高まると、小当たりの発生する確率が時短状態中および非時短状態中を通じて一定であっても、単位時間あたりの小当たりの発生頻度は時短状態中の方が高くなる。単位時間あたりの小当たりの発生頻度が高くなると、単位時間あたりの短開放小当たり遊技の発生頻度も高くなる。よって、時短状態中の特別図柄の変動において参照する変動パターンテーブルが、他の変動パターンテーブルへ切り替わる機会を多く得ることができる。時短状態・非時短状態の切り替え以外に、特別図柄の変動を切り替えることによって、パチンコ機1は、時短状態中の遊技を多様化することもできる。また、単位時間あたりの長開放小当たり遊技の発生頻度も高くなるため、発射された遊技球が大入賞口16に入賞しやすくなり、大入賞口16に入賞した遊技球に対する賞品球が払い出されやすくなる。従って、パチンコ機1は、長開放小当たり遊技によって、遊技者の持ち球を増加させやすくする。パチンコ機1は、短開放小当たり遊技を適宜設けることで、単位時間あたりの大当たり判定の実行頻度を調整し、長開放小当たり遊技を適宜設けることで、遊技者の持ち球の増減を調整することができるのである。
さらに、単位時間あたりの大当たり判定の実行頻度が高まることで、遊技者は、次回の大当たり遊技に至る過程を短く感じることができる。特に、前回の大当たり遊技の終了後から連続してはずれまたは小当たりと判定された回数が嵩んだ遊技者は、大当たりに至る過程を長く感じてしまいがちになる。本実施形態では、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数が150回に達した場合には、特別図柄の変動は、パチンコ機1における単位時間あたりの大当たり判定の実行頻度が最も高い高速変動へと切り替わる。単位時間あたりの大当たり判定の実行頻度が高い高速変動へと特別図柄の変動が切り替わることによって、単位時間あたりの大当たり判定の結果が大当たりとなる頻度も向上する。前回の大当たり遊技の終了後から連続してはずれまたは小当たりと判定された回数が嵩んでしまっても、遊技者は大当たりに至る過程を短く感じることができる。
なお、第二大当たり判定の結果が小当たりの場合、小当たりに至る第二特別図柄の変動開始から小当たり遊技終了までの間、特別図柄は新たな変動を行わない。このため、特別図柄作動保留球を確保している場合には、小当たりに至る第二特別図柄変動の変動開始から小当たり遊技終了までの間は、特別図柄作動保留球数が減少しないまま保持されることとなる。小当たりに至る第二特別図柄変動の変動開始から小当たり遊技終了までの間に、第二特別図柄始動電動役物15に遊技球をさらに入賞させることができれば、特別図柄作動保留球を増加させることもできる。
以上説明したように、本実施形態に係るパチンコ機1は、小当たり遊技を実行する。ここで、本実施形態に係るパチンコ機1では、大当たり遊技後であって、且つ、時短状態が生起されている間に、特別図柄が150回連続して変動することを契機として、特別図柄の変動時間を指定するために参照される変動パターン決定テーブルが切り替わる。具体的には、特別図柄の変動時間を指定するために参照される変動パターン決定テーブルが、最短の特別図柄の変動時間が異なる変動パターン決定テーブルである、第二特別図柄変動パターン決定テーブルに切り替わる。変動パターン決定テーブルが特別図柄の最短の変動時間が異なる変動パターン決定テーブルに切り替わることによって、一定時間あたりの特別図柄の変動回数が異なってくる。つまり、参照される変動パターン決定テーブルが切り替わることによって、一定時間あたりの特別図柄の変動回数も切り替わる。よって、一定時間あたりの大当たり判定の実行頻度も異なってくる。一定時間あたりの大当たり判定の実行頻度が異なれば、一定時間あたりの小当たり判定の実行頻度も異なる。一定時間あたりの小当たり判定の実行頻度が異なれば、一定時間あたりに小当たり遊技が実行される頻度も異なる。長開放小当たり遊技では、遊技球が発射される間隔(本実施形態では0.6秒)以上の間、大入賞口16が開放されるため(本実施形態では1.6秒)、発射された遊技球が大入賞口16に入賞しやすくなる。大入賞口16に入賞した遊技球に対する賞品球が払い出されると、遊技者の持ち球が増加する。つまり、複数の変動パターン決定テーブルには、遊技者の持ち球を増加させやすい変動パターン決定テーブルと、遊技者の持ち球を増加させにくい変動パターン決定テーブルとが含まれることとなる。従って、本実施形態に係るパチンコ機1は、時短状態と非時短状態の切り替えを行うことなく、遊技者の持ち球の増減を調整することができる。
大当たり遊技後であって、且つ、時短状態が生起されている間に、特別図柄が150回連続して変動することを契機として、変動パターン決定テーブルが、特別図柄の最短の変動時間がより短い変動パターン決定テーブルである第二特別図柄変動パターン決定テーブルに切り替わる。よって、一定時間あたりの特別図柄の変動回数が増え、一定時間あたりの大当たり判定の実行頻度が向上する。一定時間あたりの大当たり判定の実行頻度が向上すれば、一定時間あたりの小当たり判定の実行頻度も向上する。長開放小当たり遊技が実行されると、遊技者は賞品球を得ることができる。つまり、最短の特別図柄の変動時間がより短い変動パターン決定テーブルである、第二特別図柄変動パターン決定テーブルに切り替わることで、遊技者の持ち球は増加しやすくなる。大当たり遊技後に特別図柄が150回連続して変動すると、特別図柄の最短の変動時間がより短い変動パターン決定テーブルに切り替わることから、遊技者は、持ち球を増加させやすくなる機会を期待しながら、遊技をすることができる。従って、パチンコ機1は、遊技内容を多様化しつつ、時短状態と非時短状態の切り替えを行うことなく、遊技者の持ち球の増減を調整することができる。
パチンコ機1は、時短状態中の小当たり遊技後にも、特別図柄の変動時間を指定するために参照される変動パターンテーブルを切り替えることができる。遊技機は、生起されている時短状態を維持したまま、参照される変動パターン決定テーブルを切り替えることができる。よって、パチンコ機1は、時短状態と非時短状態の切り替えを行うことなく、遊技者の持ち球の増減を調整できる機会を増やすことができる。
短開放小当たり遊技では、遊技球が発射される間隔(本実施形態では0.6秒)以下の時間、大入賞口16が開放される(本実施形態では0.2秒)。よって、短開放小当たり遊技が実行されても、発射された遊技球は大入賞口16に入賞しづらい。つまり、小当たり遊技において大入賞口16に遊技球が入賞しやすく、入賞した遊技球に対する賞品球を得やすい長開放小当たり遊技と、小当たり遊技において大入賞口16に遊技球が入賞しづらく、賞品球を得づらい短開放小当たり遊技とが実行されることとなる。そして、時短状態中に短開放小当たり遊技が終了した場合には、特別図柄の変動時間を指定するために参照される変動パターン決定テーブルが小当たりA特殊変動パターン決定テーブルまたは、小当たりB特殊変動パターン決定テーブルに切り替わる。よって、時短状態中の短開放小当たり遊技は、変動パターン決定テーブルを切り替える契機としての役割を主に担うこととなる。一方、時短状態中の長開放小当たり遊技は、遊技者の持ち球を増加させる役割を担うこととなる。短開放小当たり遊技と長開放小当たり遊技を適宜設けることで、パチンコ機1は、遊技者の持ち球の増減を調整することができる。
なお、本実施形態における第一特別図柄始動入賞口14および第二特別図柄始動電動役物15が、本発明の「始動口」に相当する。第二特別図柄始動電動役物15の開閉部材が、本発明の「第一開閉部材」に相当する。図13のS54およびS60で大当たり乱数を取得する主基板41のCPU51が、本発明の「当たり乱数取得手段」として機能する。図14のS68およびS74で大当たり判定を行う主基板41のCPU51が、本発明の「大当たり判定手段」として機能する。図柄表示部24が、本発明の「特別図柄表示手段」に相当する。図13および図14の特別図柄処理で特別図柄の変動及び確定表示を制御する主基板41のCPU51が、本発明の「図柄表示制御手段」として機能する。第一特別図柄変動パターン決定テーブル、第二特別図柄変動パターン決定テーブル、大当たり特殊変動パターン決定テーブル、小当たりA特殊変動パターン決定テーブルおよび小当たりB特殊変動決定テーブルを記憶するROM53が、本発明の「変動パターンテーブル記憶手段」として機能する。図15のS114、S115、S118およびS119で変動パターン決定テーブルをセットする主基板41のCPU51が、本発明の「変動パターン決定手段」として機能する。大入賞口16の開閉部材が、本発明の「第二開閉部材」に相当する。大入賞口16が、本発明の「可変入賞口」に相当する。図12のS13で大当たり遊技の動作(主に、大入賞口16の開閉部材の開閉動作)を制御する主基板41のCPU51が、本発明の「大当たり遊技制御手段」として機能する。図12のS13で時短状態を生起する主基板41のCPU51が、本発明の「時短制御手段」として機能する。図14のS74で小当たり判定を行う主基板41のCPU51が、本発明の「小当たり判定手段」として機能する。図12のS13で小当たり遊技の動作(主に、大入賞口16の開閉部材の開閉動作)を制御する主基板41のCPU51が、本発明の「小当たり遊技制御手段」として機能する。賞品球払出装置49が、本発明の「賞品球払出装置」に相当する。遊技球発射装置37が、本発明の「発射装置」に相当する。図15のS111〜S113およびS117で変動パターン決定テーブルを切り替える主基板41のCPU51が、本発明の「変動切替手段」として機能する。図15のS117で大当たり判定回数計数カウンタの値を判断する主基板41のCPU51が、本発明の「大当たり変動切替手段」として機能する。
図12のS13で図16に示す小当たり特殊変動決定処理で小当たりA当選フラグおよび小当たりB当選フラグを制御する主基板41のCPU51が、本発明の「小当たり変動切替手段」として機能する。図12のS13で確率変動状態を生起する主基板41のCPU51が、本発明の「確率変動生起手段」として機能する。
本発明は、以上詳述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。上記実施形態では、第二大当たり判定が第一大当たり判定よりも優先して行われる(図14参照)。しかし、第一特別図柄作動保留球および第二特別図柄作動保留球の双方から入賞順に大当たり判定を実行しても、本発明は実現できる。小当たり遊技の終了を契機として、また、大当たり遊技終了後の特別図柄の変動が連続して所定回数に達した場合に、参照する変動パターン決定テーブルを切り替えることで、遊技者の持ち球の増減を調整することができるからである。また、本実施形態では、第一大当たり判定では小当たりの判定結果が発生せず、第二大当たり判定においてのみ小当たりの判定結果が得られる。しかし、第一大当たり判定においても小当たりの判定結果が得られることとしても、本発明は実現できる。本実施形態における大当たり判定では、第二大当たり判定が第一大当たり判定よりも優先して行われるが(図14参照)、時短状態中においても、第一大当たり判定が実行される場合があるからである。また、第一特別図柄作動保留球および第二特別図柄作動保留球の双方から入賞順に大当たり判定を実行する場合には、時短状態中においても、第一大当たり判定が実行されるからである。第一大当たり判定においても小当たりの結果が得られることとした場合、第一大当たり判定において小当たりと判定される確率と、第二大当たり判定において小当たりと判定される確率とは、同じであっても、異なる確率であってもよい。例えば、第一大当たり判定において小当たりと判定される確率(例えば1/300)よりも、第二大当たり判定において小当たりと判定される確率(例えば1/15)を高くする。この場合、第一大当たり判定よりも第二大当たり判定において小当たりの結果が得られやすくすることができる。
上記実施形態では、第一特別図柄始動入賞口14へ遊技球が入賞すると、第一大当たり判定が行われ、第二特別図柄始動電動役物15へ遊技球が入賞すると、第二大当たり判定が行われる。しかし、大当たり判定手段が1つであっても、本発明は実現できる。大当たり判定手段が1つの場合には、複数の始動口のいずれに遊技球が入賞しても、大当たり判定が入賞順に実行される。大当たり判定が入賞順に実行されても、小当たり遊技の実行終了を契機として、参照する変動パターン決定テーブルを切り替えることで、遊技者の持ち球の増減を調整することができるからである。また、同様に、大当たり遊技終了後の特別図柄の変動が連続して所定回数に達した場合に、参照する変動パターン決定テーブルを切り替えることで、遊技者の持ち球の増減を調整することができるからである。
上記実施形態の小当たり遊技には、大入賞口16の開放時間が長開放小当たり遊技よりも短い短開放小当たり遊技が含まれる。しかし、小当たり遊技を長開放小当たり遊技のみとして、短開放小当たり遊技が含まれないこととしても、本発明は実現できる。長開放小当たり遊技の終了後の特別図柄の変動において、参照される変動パターン決定テーブルが切り替えられることとすれば、遊技者の持ち球の増減を調整することができるからである。
上記実施形態では、小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動を、小当たり遊技の終了後15回の変動としているが、小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動は15回に限られない。15回以外の任意の回数を小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動としてもよい。この場合、S157(図17参照)の処理において小当たり特殊変動カウンタにセットされる値を「15」以外の任意の値とすればよい。小当たりA特殊変動と小当たりB特殊変動とで、異なる変動回数をセットすることとしてもよい。また、小当たり遊技の終了後の一定時間(例えば1分間)を小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動の期間としてもよい。小当たりA特殊変動または小当たりB特殊変動においてさらに小当たり遊技が実行されたら、小当たりA特殊変動または小当たりB特殊変動を終了することとしてもよい。小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動における特別図柄の変動ごとに、小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動を終了させるか否かの抽選を行ってもよい。なお、小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動が次回大当たりまで継続することとしても、本発明は実現できる。時短状態と非時短状態の切り替え以外の方法で、小当たり遊技の終了を契機として時短状態中の遊技者の持ち球の増減を調整することができるからである。しかし、小当たりA特殊変動および小当たりB特殊変動を所定の変動回数で終了させることとすることで、次回の小当たり遊技の終了を待たずして、最短の変動時間が異なる他の変動パターン決定テーブルに切り替えることができるといった効果がもたらされる。
上記実施形態では、小当たり遊技の終了後の特別図柄の変動として、小当たりA特殊変動と小当たりB特殊変動の2種類の変動がある。しかし、小当たり遊技の終了後の特別図柄の変動は、複数でなくてもよい。小当たり遊技の終了後に特別図柄の変動を切り替えることができれば、本発明は実現できるからである。
また、上記実施形態では、大当たり遊技の終了後の特別図柄の変動として、大当たり特殊変動が設けられている。本実施形態では、大当たり特殊変動は1種類であるが、複数種類の大当たり遊技の終了後の特別図柄の変動があってもよい。大当たり特別図柄に応じて異なる変動パターン決定テーブルを参照することとすれば、複数種類の大当たり遊技の終了後の特別図柄の変動を設けることができる。大当たり特殊変動が実行される期間を、大当たり特別図柄に応じて異なる変動回数を設定することとしてもよい。また、本実施形態では、大当たり遊技の終了後の特別図柄の変動が連続して150回に達した場合に、大当たり特殊変動が終了して、参照される変動パターン決定テーブルが切り替わる。このため、大当たり遊技の終了後の所定回数の特別図柄の変動を契機として参照される変動パターン決定テーブルが切り替わる機会は1回となっている。しかし、大当たり遊技の終了後の所定回数の特別図柄の変動を契機として参照される変動パターン決定テーブルが切り替わる機会は、複数設けられてもよい。この場合、大当たり遊技の終了後の所定回数の特別図柄の変動後に参照される変動パターン決定テーブルを一旦切り替え、さらに所定回数の特別図柄の変動を契機として参照される変動パターンテーブルを切り替えることとすればよい。
上記実施形態では、短開放小当たり遊技の終了後に、参照される変動パターン決定テーブルが切り替わる。しかし、小当たり遊技の終了後に、参照される変動パターン決定テーブルが切り替えられないこととしても、本発明は実現できる。大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定回数が連続して所定の回数に達した場合に、参照する変動パターン決定テーブルを切り替えることで、遊技者の持ち球の増減を調整することができるからである。
時短状態中において、極めて短時間で特別図柄の変動が実行される場合の一例としては、第二特別図柄始動電動役物15に遊技球が入賞した場合に払い出される賞品球が2個以下であるパチンコ機によって実行される特別図柄の変動が考えられる。上記実施形態における大当たり判定では、第二大当たり判定が第一大当たり判定よりも優先して行われる(図14参照)。よって、時短状態中に第二大当たり判定が行われる頻度は、第一大当たり判定が行われる頻度よりも高くなる。さらに、本実施形態では、第二特別図柄始動電動役物15へ遊技球が入賞した場合に払い出される賞品球は2個である。従来は、第二特別図柄始動電動役物15に遊技球が入賞した場合に払い出される賞品球が3個以上のパチンコ機が主流であったが、第二特別図柄始動電動役物15に遊技球が入賞した場合に払い出される賞品球が2個以下とするパチンコ機の普及が進んでいる。第二特別図柄始動電動役物15への入賞に対する賞品球を減少させることで、従来のパチンコ機よりも、時短状態中の第二特別図柄始動電動役物15への遊技球の入賞を増やし、単位時間あたりに第二大当たり判定が行われる頻度を高めることができる。単位時間あたりの大当たり判定の実行頻度が高まることで、従来よりも短時間で有利な遊技の結果を得られるといった遊技者の期待を高めることができる。よって、遊技者が遊技に費やすことができる時間が短時間であっても遊技を促しやすくなり、遊技機の稼働率を向上させることができる。従って、第二特別図柄始動電動役物15に遊技球が入賞した場合に払い出される賞品球が2個以下とするパチンコ機における時短状態中の報知演出は、極めて高速で特別図柄の変動が実行されることが多い。
極めて高速で特別図柄の変動が実行され続けると、遊技者が第二特別図柄作動保留球を確保するよりも、第二特別図柄作動保留球が消化される速さが上回り、遊技者の持ち球が減少してしまうこともある。このような場合に、時短状態と非時短状態の切り替えを行うことなく、遊技者の持ち球の増減を調整することができる本発明は有効である。ただし、第二特別図柄始動電動役物15に遊技球が入賞した場合に払い出される賞品球が3個以上のパチンコ機であっても、本発明は実現できる。パチンコ機の報知演出は多種多様であり、報知演出が短い時間で行われる場合も多岐にわたるからである。
1 パチンコ機
2 遊技盤
12 普通図柄作動ゲート
14 第一特別図柄始動入賞口
15 第二特別図柄始動電動役物
16 大入賞口
24 図柄表示部
37 遊技球発射装置
41 主基板
45 払出制御基板
49 賞品球払出装置
51 CPU
52 RAM
53 ROM
69 普通電動役物開閉ソレノイド
70 大入賞口開閉ソレノイド
72 第一始動口スイッチ
73 第二始動口スイッチ
74 普通図柄作動スイッチ
75 大入賞口スイッチ
2 遊技盤
12 普通図柄作動ゲート
14 第一特別図柄始動入賞口
15 第二特別図柄始動電動役物
16 大入賞口
24 図柄表示部
37 遊技球発射装置
41 主基板
45 払出制御基板
49 賞品球払出装置
51 CPU
52 RAM
53 ROM
69 普通電動役物開閉ソレノイド
70 大入賞口開閉ソレノイド
72 第一始動口スイッチ
73 第二始動口スイッチ
74 普通図柄作動スイッチ
75 大入賞口スイッチ
Claims (4)
- 遊技盤上に設けられた始動口と、
前記始動口に設けられた第一開閉部材と、
前記始動口へ遊技球が入賞することを契機として、遊技者にとって有利な大当たり遊技を実行するか否かを決定するための当たり乱数を取得する当たり乱数取得手段と、
前記当たり乱数取得手段によって取得された前記当たり乱数が、あらかじめ大当たりと決められた所定の大当たり決定乱数であるか否かの判定を行うことで、前記大当たり遊技を実行する判定結果である大当たりであるか否かを判定する大当たり判定手段と、
前記大当たり判定手段による判定結果を示す図柄である特別図柄を表示する特別図柄表示手段と、
前記特別図柄表示手段に前記特別図柄を変動表示させた後に、前記大当たり判定手段による判定結果に対応する前記特別図柄を確定表示させる図柄表示制御手段と、
前記特別図柄表示手段に前記特別図柄を変動表示させる際の変動時間を指定する変動パターンを決定するための変動パターンテーブルを複数記憶する変動パターンテーブル記憶手段と、
前記複数の変動パターンテーブルのうちのいずれかの前記変動パターンテーブルを参照して前記変動パターンを決定する変動パターン決定手段と、
前記遊技盤上に設けられ、第二開閉部材を有し、前記第二開閉部材が開放されると遊技球の入賞が可能となる可変入賞口と、
前記大当たり判定手段によって大当たりと判定され、且つ、大当たりと判定された旨の判定結果を示す前記特別図柄が表示された場合に、前記可変入賞口の前記第二開閉部材を開閉する大当たり遊技制御手段と、
少なくとも前記大当たり判定手段によって大当たりと判定されることを条件として、前記始動口の前記第一開閉部材が開放される割合が通常よりも高くなる時短状態を前記大当たり遊技の終了後に生起する時短制御手段と、
前記当たり乱数取得手段によって取得された前記当たり乱数が、前記大当たり決定乱数とは異なる乱数でありあらかじめ小当たりと決められた所定の小当たり決定乱数であるか否かの判定を行う小当たり判定手段と、
前記小当たり判定手段によって小当たりと判定された場合に、前記可変入賞口の前記第二開閉部材を開閉することで、小当たり遊技を実行する小当たり遊技制御手段と、
前記始動口および前記可変入賞口へ遊技球が入賞した場合に、所定の遊技球を賞品球として払い出す賞品球払出手段と、
前記遊技盤に形成された遊技領域に所定の発射間隔毎に遊技球を発射する発射装置と、
前記変動パターン決定手段によって前記変動パターンが決定される際に参照される前記変動パターンテーブルを、前記複数の変動パターンテーブルのうちのいずれかの前記変動パターンテーブルに、所定の条件で切り替える変動切替手段とを備え、
前記複数の変動パターンテーブルは、
各々の前記変動パターンテーブルに記憶された前記変動パターンによって指定される前記特別図柄の変動時間のうち最短の変動時間が、前記変動パターンテーブル毎に異なり、
前記変動切替手段は、
前記大当たり遊技の終了後であり、且つ、前記時短状態が生起されている間に、前記大当たり遊技の終了後に前記特別図柄が所定回数変動することを契機として、生起されている前記時短状態を維持したまま、前記変動パターン決定手段によって前記変動パターンが決定される際に参照される前記変動パターンテーブルを、前記最短の変動時間が異なる他の前記変動パターンテーブルに切り替える大当たり変動切替手段を含み、
前記小当たり遊技は、
前記可変入賞口の前記第二開閉部材が、前記発射装置によって遊技球が発射される際の前記発射間隔よりも長い時間で開放される長開放小当たり遊技を含むことを特徴とする遊技機。 - 前記大当たり変動切替手段は、
前記変動パターン決定手段によって前記変動パターンが決定される際に参照される前記変動パターンテーブルを、前記最短の変動時間がより短い他の前記変動パターンテーブルに切り替えることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記変動切替手段は、
前記時短状態が生起されている間の前記小当たり遊技の終了後に、前記変動パターン決定手段によって前記変動パターンが決定される際に参照される前記変動パターンテーブルを、他の前記変動パターンテーブルに切り替えることが可能である小当たり変動切替手段を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。 - 前記小当たり遊技は、
前記可変入賞口の前記第二開閉部材が、前記発射装置によって遊技球が発射される際の前記発射間隔よりも短い時間で開放される短開放小当たり遊技をさらに含み、
前記小当たり変動切替手段は、
少なくとも前記短開放小当たり遊技終了後に、前記変動パターン決定手段によって前記変動パターンが決定される際に参照される前記変動パターンテーブルを、他の前記変動パターンテーブルに切り替えることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の遊技機。
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