JP2014151096A - 漏血検出システム - Google Patents

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Abstract

【課題】漏血を精度良く検出できる漏血検出システムを提供する。
【解決手段】シート状検出部10と、シート状検出部10に配置されて静電容量を形成する容量形成電極20と、静電容量を検出する容量検出手段41と、漏血の判定を行う制御手段43と、を備え、静電容量の変化に基いて漏血の判定を行う漏血検出システム1であって、制御手段43は、静電容量の増加速度に関する第1基準値を有し、増加速度が第1基準値以上である場合に漏血であると判定し、増加速度が第1基準値未満である場合には漏血でないと判定することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は漏血検出システムに関し、特に漏血を精度良く検出できる漏血検出システムに関する。
医療現場において患者の腕に刺された針からの漏血は、医療に障害を発生させる可能性がある。例えば、人工透析のような医療行為において、透析中の患者の腕から針抜け等により漏血が生じた場合には、重篤な事故に繋がる可能性がある。そのため、透析等の医療行為中に漏血が生じた場合には、早急に対処する必要がある。
このような漏血を早期に発見するために人が監視を行う手段も考えられるが、人による監視はスペースや人手を必要とするため、漏血を検出するための漏血検出装置を用いて、漏血を自動的に検出できる漏血検出システムが提案されている。このような漏血検出システムとしては、例えば特許文献1に示すような液漏れ感知システム(漏血検出システム)がある。図16は、特許文献1に係る液漏れ感知システムを示す説明図である。
図16に示すように、特許文献1に係る液漏れ感知システムは、水分感知シート401と検出装置405とを有している。そして、水分感知シート401と検出装置405とで検出用の回路を構成している。水分感知シート401は、通水性布シート402と第1の金属製網状シート403と第2の金属製網状シート404とを備えている。通水性布シート402は、第1の金属製網状シート403と第2の金属製網状シート404とで挟持されている。第1の金属製網状シート403の外側には水不透過性シート408が設けられ、第2の金属製網状シート404の外側には網状樹脂シート409が設けられている。第1の金属製網状シート403と第2の金属製網状シート404とは、リード線406とリード線407とによって検出装置405に接続され、漏血を検出するための電極として使用される。
このような、水分感知シート401が、例えば、網状樹脂シート409の側を内側にして透析中の患者の腕に巻付けられる。透析中の患者の腕から漏血が生じた場合、網状樹脂シート409に漏れた血液等の液体(以下、液体と略称)は、網状樹脂シート409を通って第2の金属製網状シート404に至り、更に通水性布シート402を通って第1の金属製網状シート403に至る。そして、液体は、水不透過性シート408によって第1の金属製網状シート403から外側への移動が制限され、第1の金属製網状シート403の網目によって保持される。このように保持された液体は、第1の金属製網状シート403と第2の金属製網状シート404との間に通電可能な経路を形成する。そして、通電可能な経路の形成に伴い、第1の金属製網状シート403と第2の金属製網状シート404との間の通電状態が変化する。このような通電状態の変化を利用して検出装置405が漏血を検出している。
特開2007−143895
しかしながら、特許文献1に示すような液漏れ感知システムでは、第1の金属製網状シート403と第2の金属製網状シート404との間の、通電可能な経路の形成の有無によって漏血を検出している。そのため、例えば、患者の発汗によって汗が水分感知シート401に染込んだ場合でも、第1の金属製網状シート403と第2の金属製網状シート404との間に通電可能な経路が形成されていた。そして、汗の量が少量でも漏血と区別できず誤検出となっていた。
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、漏血を精度良く検出できる漏血検出システムを提供することにある。
この課題を解決するために、請求項1に記載の漏血検出システムは、シート状検出部と、前記シート状検出部に配置されて静電容量を形成する容量形成電極と、前記静電容量を検出する容量検出手段と、漏血の判定を行う制御手段と、を備え、前記静電容量の変化に基いて漏血の判定を行う漏血検出システムであって、前記制御手段は、前記静電容量の増加速度に関する第1基準値を有し、前記増加速度が前記第1基準値以上である場合に漏血であると判定し、前記増加速度が前記第1基準値未満である場合には漏血でないと判定することを特徴とする。
通常、このような漏血検出システムでは、漏血の場合の静電容量の増加速度と比較して、発汗の場合の静電容量の増加速度は小さい。そして、制御手段は、静電容量の増加速度に関する第1基準値を有し、増加速度が第1基準値以上である場合に漏血であると判定し、増加速度が第1基準値未満である場合には漏血でないと判定している。そのため、このような漏血検出システムでは、静電容量の増加速度と第1基準値とに基いて漏血の判定を行い、漏血と発汗とを識別することができる。その結果、本発明の漏血検出システムでは、漏血を精度良く検出することができる。
請求項2に記載の漏血検出システムは、シート状検出部と、前記シート状検出部に配置されて静電容量を形成する容量形成電極と、前記静電容量を検出する容量検出手段と、漏血の判定を行う制御手段と、を備え、前記静電容量の変化に基いて漏血の判定を行う漏血検出システムであって、前記制御手段は、前記静電容量の増加時間に関する第2基準値を有し、前記増加時間が前記第2基準値以上である場合に漏血であると判定し、前記増加時間が前記第2基準値未満である場合には漏血でないと判定することを特徴とする。
通常、このような漏血検出システムでは、漏血の場合の静電容量の増加時間と比較して、発汗の場合の静電容量の増加時間は短い。そして、制御手段は、静電容量の増加時間に関する第2基準値を有し、増加時間が第2基準値以上である場合に漏血であると判定し、増加時間が第2基準値未満である場合には漏血でないと判定している。そのため、このような漏血検出システムでは、静電容量の増加時間と第2基準値とに基いて漏血の判定を行い、漏血と発汗とを識別することができる。その結果、本発明の漏血検出システムでは、漏血を精度良く検出することができる。
請求項3に記載の漏血検出システムは、シート状検出部と、前記シート状検出部に配置されて静電容量を形成する容量形成電極と、前記静電容量を検出する容量検出手段と、漏血の判定を行う制御手段と、を備え、前記静電容量の変化に基いて漏血の判定を行う漏血検出システムであって、前記制御手段は、前記静電容量の増加速度に関する第1基準値と、前記静電容量の増加時間に関する第2基準値と、を有し、前記増加速度が前記第1基準値以上であり、且つ、前記増加時間が前記第2基準値以上である場合に漏血であると判定し、前記増加速度が前記第1基準値未満であるか、又は、前記増加時間が前記第2基準値未満である場合には漏血でないと判定することを特徴とする。
通常、このような漏血検出システムでは、漏血の場合の静電容量の増加時間と比較して、発汗の場合の静電容量の増加時間は小さい。また、漏血の場合の静電容量の増加時間と比較して、発汗の場合の静電容量の増加時間は短い。そして、制御手段は、静電容量の増加速度に関する第1基準値と静電容量の増加時間に関する第2基準値とを有し、増加速度が第1基準値以上であり、且つ、増加時間が第2基準値以上である場合に漏血であると判定し、増加速度が第1基準値未満であるか、又は、増加時間が第2基準値未満である場合には漏血でないと判定している。そのため、このような漏血検出システムでは、増加速度と第1基準値とに基いて漏血の判定を行うと共に、増加時間と第2基準値とに基いて漏血の判定を行い、漏血と発汗とを識別することができる。その結果、本発明の漏血検出システムでは、漏血を精度良く検出することができる。しかも、このような漏血検出システムでは、増加速度と増加速度という2つの要因によって漏血と発汗とを識別しているので、増加速度と第1基準値とに基いて漏血の判定を行のみの場合や、増加時間と第2基準値とに基いて漏血の判定を行うのみの場合と比較して、漏血を更に精度良く検出することができる。
請求項4に記載の漏血検出システムでは、前記容量検出手段は、所定の時間毎に前記静電容量を検出し、前記制御手段は、前記所定の時間の前後の前記静電容量の変化量から、前記増加速度と前記増加時間とを算出することを特徴とする。
このような漏血検出システムでは、所定の時間毎の静電容量の変化量から簡単な計算式で静電容量の増加速度と静電容量の増加時間とを算出することができるので、静電容量の増加速度と静電容量の増加時間との算出が容易である。その結果、本発明の漏血検出システムでは、漏血検出の手順を簡素化できる。
請求項5に記載の漏血検出システムは、前記容量形成電極の周囲の温度を検出する温度検出手段を備え、前記制御手段は、前記温度が低下した場合には漏血の判定を行わないことを特徴とする。
このような漏血検出システムでは、発汗で生じた汗が蒸発する時の気化熱で容量形成電極の周囲の温度が低下する場合がある。そして、温度の低下に伴って容量形成電極の静電容量が増加する可能性がある。しかしながら、制御手段は、容量形成電極の周囲の温度が低下した場合には漏血の判定を行わない。そのため、このような漏血検出システムでは、発汗で生じた汗が蒸発する時の気化熱で容量形成電極の周囲の温度が低下した際には、漏血の判定を行わないようにし、温度の低下に伴って容量形成電極の静電容量が増加することによる漏血の検出精度の低下を防止できる。その結果、本発明の漏血検出システムでは、漏血を更に精度良く検出することができる。
請求項6に記載の漏血検出システムは、シート状検出部と、前記シート状検出部に配置されて電気抵抗を形成する抵抗形成電極と、前記電気抵抗を検出する抵抗検出手段と、漏血の判定を行う制御手段と、を備え、前記電気抵抗の変化に基いて漏血の判定を行う漏血検出システムであって、前記制御手段は、前記電気抵抗の減少速度に関する第3基準値を有し、前記減少速度が前記第3基準値以上である場合に漏血であると判定し、前記減少速度が前記第3基準値未満である場合には漏血でないと判定することを特徴とする。
通常、このような漏血検出システムでは、漏血の場合の電気抵抗の減少速度と比較して、発汗の場合の電気抵抗の減少速度は小さい。そして、制御手段は、電気抵抗の減少速度に関する第3基準値を有し、減少速度が第3基準値以上である場合に漏血であると判定し、減少速度が第3基準値未満である場合には漏血でないと判定している。そのため、本発明の漏血検出システムでは、電気抵抗の減少速度と第3基準値とに基いて漏血の判定を行い、漏血と発汗とを識別することができる。その結果、本発明の漏血検出システムでは、漏血を精度良く検出することができる。
本発明の漏血検出システムでは、シート状検出部と、シート状検出部に配置されて静電容量を形成する容量形成電極と、静電容量を検出する容量検出手段と、漏血の判定を行う制御手段と、を備えている。通常、このような漏血検出システムでは、漏血の場合の静電容量の増加速度と比較して、発汗の場合の静電容量の増加速度は小さい。そして、制御手段は、静電容量の増加速度に関する第1基準値を有し、増加速度が第1基準値以上である場合に漏血であると判定し、増加速度が第1基準値未満である場合には漏血でないと判定している。そのため、本発明の漏血検出システムでは、静電容量の増加速度と第1基準値とに基いて漏血の判定を行い、漏血と発汗とを識別することができる。その結果、本発明の漏血検出システムでは、漏血を精度良く検出することができる。
したがって、本発明によれば、漏血を精度良く検出できる漏血検出システムを提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る漏血検出システム1の構成を示す説明図である。 図1に示す漏血検出システム1の使用例を示す説明図である。 図1に示すシート状検出部10の構造を示す模式図である。 図3に示すシート状検出部10の断面構造を示す模式図である。 本発明の第1実施形態に係る漏血検出の原理を示す模式図である。 本発明の第1実施形態に係る漏血検出の方法を示す説明図である。 本発明の第1実施形態に係る漏血検出の手順を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る漏血検出システム101の構成を示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係る漏血検出の手順を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係る漏血検出システム201の構成を示す説明図である。 本発明の第3実施形態に係る漏血検出の手順を示すフローチャートである。 本発明の第4実施形態に係る漏血検出システム301の構成を示す説明図である。 図12に示す漏血検出システム301の使用例を示す説明図である。 図12示すシート状検出部310の構造を示す模式図である。 本発明の第4実施形態に係る漏血検出の手順を示すフローチャートである。 特許文献1に係る液漏れ感知システムを示す説明図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について図面を参照しながら説明する。
まず、本発明の第1実施形態に係る漏血検出システム1の構成ついて、図1及び図2を用いて説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る漏血検出システム1の構成を示す説明図である。図2は、図1に示す漏血検出システム1の使用例を示す説明図である。
図1に示すように、漏血検出システム1は、シート状検出部10と容量形成電極20と温度検出電極30と漏血検出装置40とを備えている。容量形成電極20と温度検出電極30とは、シート状検出部10に配置されている。漏血検出装置40は、容量検出手段41と温度検出手段42と制御手段43とを有している。容量形成電極20は、容量検出用配線50を介して容量検出手段41と接続されている。温度検出電極30は、温度検出用配線60を介して温度検出手段42と接続されている。容量検出手段41と温度検出手段42とは、制御手段43と接続されている。
図2に示すように、シート状検出部10は、透析中の患者70の腕71の下に敷かれて使用される。患者70の腕71には、透析装置80が備える透析用針81が刺さっている。患者70の腕71からの漏血は、いわゆる針抜け(透析中に患者70の腕71から透析用針81が抜ける現象)によって生じる。そして、漏血があった場合、腕71から漏れた血液72はシート状検出部10の上に落ちて広がる。
次に、シート状検出部10の構造について、図3及び図4を用いて説明する。図3は、図1に示すシート状検出部10の構造を示す模式図である。図4は、図3に示すシート状検出部10の断面構造を示す模式図である。図4(a)は図3の断面A1−A1を示す模式図であり、図4(b)は図3の断面A2−A2を示す模式図である。
図3に示すように、シート状検出部10は、第1絶縁シート11と第2絶縁シート13とを有している。第1絶縁シート11には、容量形成電極20と温度検出電極30とが配置されている。
第1絶縁シート11は、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)のような合成樹脂でできたシート状の部材である。図4に示すように、第1絶縁シート11の一方の面(図4のZ1側)は電極形成面12となっている。そして、容量形成電極20と温度検出電極30とは、第1絶縁シート11の電極形成面12に配置されている。
図3に示すように、容量形成電極20は、複数の第1容量電極21と複数の第2容量電極22と第1接続電極23と第2接続電極24と第1端子電極25と第2端子電極26とを有している。容量形成電極20は、例えば銅やアルミニウムのような材質の金属でできた薄い板状の電極である。
第1容量電極21と第2容量電極22とは、図3のY1−Y2方向に細長く延びる略長方形の形状をしている。第1容量電極21と第2容量電極22とは、それぞれ平行に、且つ、互い違いに並べて配置されている。隣接する第1容量電極21と第2容量電極22とは、所定の間隔を空けて配置されている。第1容量電極21の一方の端部(図3のY1側)は、第1接続電極23を介して互いに繋がっている。第1容量電極21の他方の端部(図3のY2側)は開放されている。第2容量電極22の一方の端部(図3のY1側)は開放されている。第2容量電極22の他方の端部(図3のY2側)は、第2接続電極24を介して互いに繋がっている。第1接続電極23は第1端子電極25と繋がっている。第2接続電極24は第2端子電極26と繋がっている。
そして、容量形成電極20は、第1端子電極25と第2端子電極26との間で静電容量C1を形成している。以下、第1端子電極25と第2端子電極26との間で形成する静電容量C1を、容量形成電極20の静電容量C1と略称する。尚、第1端子電極25と第2端子電極26とは、それぞれ図1に示す容量検出用配線50を介して図1に示す容量検出手段41に接続されている。
温度検出電極30は、第1抵抗電極31と第3端子電極32と第4端子電極33とを有している。温度検出電極30は、例えば白金のような温度で電気抵抗が変化する金属でできた薄い板状の電極である。
第1抵抗電極31は、容量形成電極20の周辺(図3のY2側)に配置されている。温度検出電極30の一部は、複数の個所で屈曲していわゆるメアンダラインと呼ばれるパターンを形成している。第1抵抗電極31の一方の端部(図3のY1側)は第3端子電極32と繋がっている。第1抵抗電極31の他方の端部(図3のY2側)は第4端子電極33と繋がっている。
そして、第3端子電極32と第4端子電極33との間で電気抵抗R1を形成している。以下、第3端子電極32と第4端子電極33との間で形成する電気抵抗R1を、温度検出電極30の電気抵抗R1と略称する。温度検出電極30の電気抵抗R1は、容量形成電極20の周囲の温度Teに対応して変化する。尚、第3端子電極32と第4端子電極33とは、それぞれ図1に示す温度検出用配線60を介して図1に示す温度検出手段42に接続されている。
第2絶縁シート13は、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)のような合成樹脂でできたシート状の部材である。図4に示すように、第2絶縁シート13は、第1容量電極21と第2容量電極22と第1抵抗電極31とを覆うように第1絶縁シート11の電極形成面12側に積層されている。第1端子電極25と第2端子電極26と第3端子電極32と第4端子電極33とは露出している。
このようなシート状検出部10は、例えば、第1絶縁シート11の電極形成面12に印刷等の方法によって容量形成電極20と温度検出電極30とを形成し、その後、接着等の方法によって第2絶縁シート13を積層することで得られる。そして、使用時には、シート状検出部10は、第2絶縁シート13が上側となるようにして患者70の腕71の下に敷かれる。
次に、漏血検出装置40について説明する。まず、容量検出手段41について説明する。前述したように、容量形成電極20の第1端子電極25と第2端子電極26とは、それぞれ容量検出用配線50を介して容量検出手段41に接続されている。そして、容量検出手段41は、容量形成電極20の静電容量C1を検出している。
容量検出手段41は、例えば、容量形成電極20の静電容量に対応して発振周波数が変化する発振回路を作成して発振周波数を検出し、演算機能を有した回路装置と組み合わせて、検出した発振周波数から容量形成電極20の静電容量C1を算出することによって、実現できる。
次に、温度検出手段42について説明する。前述したように、温度検出電極30の第3端子電極32と第4端子電極33とは、それぞれ温度検出用配線60を介して温度検出手段42に接続されている。そして、温度検出手段42は、温度検出電極30の電気抵抗R1を検出している。そして、温度検出手段42は、検出した温度検出電極30の電気抵抗R1から容量形成電極20の周囲の温度Teを算出している。
温度検出手段42は、例えば、専用の回路を作成して温度検出電極30の両端の電圧と温度検出電極30を流れる電流とを検出し、演算機能を有した回路装置と組み合わせて、検出した電圧と電流とから温度検出電極30の電気抵抗R1を算出し、算出した電気抵抗R1から温度Teを算出することによって、実現できる。白金のような材料でできた電極の電気抵抗から温度を算出する方法は公知であるので、詳細な説明は省略する。
次に、制御手段43について説明する。制御手段43は、容量検出手段41を制御すると共に、容量検出手段41から容量形成電極20の静電容量C1に関する情報を入手している。そして、制御手段43は、入手した情報から静電容量C1の増加速度VCと静電容量C1の増加時間TCとを算出している。また、制御手段43は、増加速度VCに関する第1基準値St1と増加時間TCに関する第2基準値St2とを予め記憶している。そして、増加速度VCと第1基準値St1とに基いて漏血の判定を行うと共に、増加時間TCと第2基準値St2とに基いて漏血の判定を行っている。
制御手段43は、更に、温度検出手段42を制御すると共に、温度検出手段42から容量形成電極20の周囲の温度Teに関する情報を入手している。そして、制御手段43は、入手した情報から温度Teの温度変化ΔTeを算出している。また、制御手段43は、温度変化ΔTeに基いて判断を行い、温度変化ΔTeが負の値である場合(容量形成電極20の周囲の温度Teが低下した場合)には、漏血の判定を行わないようになっている。
制御手段43は、図示せぬ警告手段とも接続されている。そして、制御手段43は、漏血の判定があった場合には警告のための指示を警告手段に出している。
次に、漏血検出の原理について、図5を用いて説明する。図5は、本発明の第1実施形態に係る漏血検出の原理を示す模式図である。図5(a)は漏血が無い場合の模式図であり、図5(b)は漏血があった場合の模式図であり、図5(c)は漏血が更に進んだ場合の模式図である。
前述したように、シート状検出部10は、透析中の患者70の腕71の下に敷かれて使用される。図5(a)に示すように、漏血が無い場合、シート状検出部10の第2絶縁シート13の上(図5のZ1側)には血液72が存在しない。
図5(b)に示すように、漏血があった場合、漏れた血液72がシート状検出部10の上に落ちて第2絶縁シート13の上に広がる。血液72は導電率が高いので、導体として機能する。そして、第1容量電極21と第2容量電極22との上に、第2絶縁シート13を挟んで覆い被さるように導体である血液72が広がることによって、血液72の下方に位置する第1容量電極21と第2容量電極22との間の静電容量が増加する。その結果、容量形成電極20の静電容量C1は増加する。
図5(c)に示すように、漏血が更に進んだ場合、第2絶縁シート13の上に血液が更に広がる。その結果、容量形成電極20の静電容量C1も更に増加する。針抜けによって漏血が生じた場合、患者70の腕71から漏れる血液72の量は多く、しかも、何らかの処置を講じなければ漏血は継続する。容量形成電極20の静電容量C1の所定の時間当りの増加量を静電容量C1の増加速度VCとし、容量形成電極20の静電容量C1が増加を開始した時から増加が停止する時までの時間を静電容量C1の増加時間TCとすると、漏血の場合の静電容量C1の増加速度VCは大きくなり、漏血の場合の静電容量C1の増加時間TCは長くなる。
容量形成電極20の静電容量C1の増加は、例えば患者70が発汗した場合でも発生する。図示しないが、発汗によって患者70の腕71から生じた汗がシート状検出部10の上に付着した場合、漏血の場合と同様の原理によって、容量形成電極20の静電容量C1は増加する。
しかしながら、発汗の場合に生じる汗の量は、漏血の場合の血液72の量と比較して少ない。また、通常、発汗は長時間持続せず、すぐに収まる場合が多い。そのため、漏血の場合と比較して、静電容量C1の増加速度VCは小さくなり、静電容量C1の増加時間TCは短くなる。このような静電容量C1の増加速度VCの違いから漏血と発汗とを識別することができる。また、静電容量C1の増加時間TCの違いから漏血と発汗とを識別することもできる。
次に、漏血検出の方法について、図6を用いて説明する。図6は、本発明の第1実施形態に係る漏血検出の方法を示す説明図である。図6(a)は、漏血の場合と発汗の場合との容量形成電極20の静電容量C1の経時変化の代表例を示している。横軸は時間Tであり、縦軸は静電容量C1である。曲線B1は、漏血の場合の静電容量C1の経時変化を示す曲線である。曲線B2は、発汗の場合の静電容量C1の経時変化を示す曲線である。曲線B1と曲線B2とは、共に静電容量C1が増加を開始した時点を基準とし、静電容量C1が増加を開始した時点以降の経時変化を示している。
図6(b)は、漏血の場合と発汗の場合との静電容量C1の増加速度VCの経時変化の代表例を示している。横軸は時間Tであり、縦軸は増加速度VCである。曲線B3は、漏血の場合の増加速度VCの経時変化を示す曲線である。曲線B4は、発汗の場合の増加速度VCの経時変化を示す曲線である。曲線B3と曲線B4とは、共に静電容量C1が増加を開始した時点を基準とし、静電容量C1が増加を開始した時点以降の経時変化を示している。VC1は、漏血の場合の最大の増加速度である。VC2は、発汗の場合の最大の増加速度である。
図6(a)に示すように、漏血の場合、静電容量C1の増加は急であり(曲線B1参照)、発汗の場合、静電容量C1の増加は緩やかである(曲線B2参照)。また、図6(b)に示すように、漏血の場合、増加速度VCは急激に大きくなり、増加速度VCが最大の増加速度VC1となって以降、増加速度VCはほぼ一定の値となる(曲線B3参照)。一方、発汗の場合、増加速度VCは緩やかに大きくなり、増加速度VCが最大の増加速度VC2となって以降、増加速度VCは徐々に小さくなる(曲線B4参照)。そして、漏血の場合の最大の増加速度VC1と比較して、発汗の場合の最大の増加速度VC2は小さな値となる。そのため、例えば、図6(b)に示すように、漏血の場合の最大の増加速度VC1と発汗の場合の最大の増加速度VC2との間に第1基準値St1を設定し、漏血の場合には増加速度VCが第1基準値St1以上となり、発汗の場合には増加速度VCが第1基準値St1未満となるように第1基準値St1の値を決めれば、漏血と発汗とを識別することができる。
また、図6(a)に示すように、漏血の場合、静電容量C1は持続的に増加する(曲線B1参照)。発汗の場合、静電容量C1は緩やかに増加した後に、時間T1で増加が停止する(曲線B2参照)。そのため、漏血の場合の静電容量C1の増加時間TCは長く(曲線B1参照)、発汗の場合の静電容量C1の増加時間TCは短い(曲線B2参照)。そのため、図6(a)に示すように、漏血の場合の増加時間TCと発汗の場合の増加時間TCとの間に第2基準値St2を設定し、漏血の場合には増加時間TCが第2基準値St2以上となり、発汗の場合には増加時間TCが第2基準値St2未満となるように第2基準値St2の値を決めれば、漏血と発汗とを識別することができる。
増加速度VCの算出方法については、例えば、所定の時間ΔT毎に静電容量C1を検出し、時間ΔTの前後の静電容量C1の変化量から時間ΔT当りの静電容量C1の増加量ΔCを算出し、VC=ΔC/ΔTとして増加速度VCを算出することができる。この場合、増加速度VCは、時間ΔT当りの静電容量C1の平均の増加速度となる。
増加時間TCの算出方法については、例えば、所定の時間ΔT毎に静電容量C1を検出し、時間ΔTの前後の静電容量C1の変化量から時間ΔT当りの静電容量C1の増加量ΔCを算出し、増加量ΔCが正の値(ΔC>0)となった回数Nを算出し、TC=N×ΔTとして増加時間TCを算出することができる。
時間ΔTは、装置の規格や検出精度に合わせて適宜設定して構わないが、例えば1秒程度に設定される。第1基準値St1は、例えば実験的な手法を用いて増加速度VCのばらつきや検出精度等を考慮した上で適切な値に設定することが望ましい。第2基準値St2は、例えば実験的な手法を用いて増加時間TCのばらつきや検出精度等を考慮した上で適切な値に設定することが望ましい。
本実施形態では、このようにして、増加速度VCと第1基準値St1とに基いて漏血の判定を行うと共に、増加時間TCと第2基準値St2とに基いて漏血の判定を行うことによって、漏血を精度良く検出することができる。
尚、患者70が発汗した場合、発汗で生じた汗が蒸発する時の気化熱で容量形成電極20の周囲の温度Teが低下する場合がある。そして、温度Teの低下に伴って容量形成電極20の静電容量C1が増加する可能性がある。そのため、発汗で生じた汗が蒸発する時の気化熱で容量形成電極20の周囲の温度Teが低下した際には、漏血の判定を行わないようにし、温度Teの低下に伴って容量形成電極20の静電容量C1が増加することによる漏血の検出精度の低下を防止できることが望ましい。
次に、漏血検出の手順について、図7を用いて説明する。図7は、本発明の実施形態に係る漏血検出の手順を示すフローチャートである。漏血検出システム1では、例えば図7に示すような手順に従って漏血の判定を行っている。尚、図7では、既にシート状検出部10が所定の位置に配置され、漏血検出装置40の設定が済んでいるものとして説明を進める。
まず、容量検出手段41が容量形成電極20の静電容量C1の検出を行う(ステップSa1)。そして、温度検出手段42が容量形成電極20の周囲の温度Teの検出を行う(ステップSa2)。次に、時間ΔTだけ待機する(ステップSa3)。そして、容量検出手段41が再び静電容量C1の検出を行う(ステップSa4)。そして、温度検出手段42が再び温度Teの検出を行う(ステップSa5)。
次に、制御手段43が、ステップSa4において検出した温度Teとその直前に検出した温度Teとの差から温度Teの温度変化ΔTeを算出する(ステップSa6)。そして、制御手段43が、算出した温度変化ΔTeに基き、第1の判断を行う(ステップSa7)。ステップSa7において温度変化ΔTeが負の値である場合(温度Teが低下した場合)、制御手段43は漏血の判定を行わず、ステップSa2に戻る。そして、温度変化ΔTeが0以上の値とならない限り、ステップSa2からステップSa7までのサイクルを繰り返す。
ステップSa7において温度変化ΔTeが0以上の値である場合(温度Teが低下していない場合)、制御手段43が、ステップSa3において検出した静電容量C1とその直前に検出した静電容量C1との差(変化量)から静電容量C1の増加量ΔCを算出する(ステップSa8)。そして、制御手段43が、静電容量C1の増加速度VCを算出する(ステップSa9)。増加速度VCは、時間ΔTと増加量ΔCとから、VC=ΔC/ΔTとして算出される。次に、制御手段43が、静電容量C1の増加時間TCを算出する(ステップSa10)。増加時間TCは、時間ΔTと、増加量ΔCが正の値(ΔC>0)となった回数Nとから、TC=N×ΔTとして算出される。
次に、制御手段43が、算出した増加速度VCと予め記憶している第1基準値St1とに基き、第2の判断(漏血の判定)を行う(ステップSa11)。ステップSa11において増加速度VCが第1基準値St1未満である場合、制御手段43は漏血でないと判定し、ステップSa2に戻る。そして、増加速度VCが第1基準値St1以上とならない限り、ステップSa2からステップSa11までのサイクルを繰り返す。
ステップSa11において増加速度VCが第1基準値St1以上である場合、制御手段43が、算出した増加時間TCと予め記憶している第2基準値St2とに基き、第3の判断(漏血の判定)を行う(ステップSa12)。ステップSa12において増加時間TCが第2基準値St2未満である場合、制御手段43は漏血でないと判定し、ステップSa2に戻る。そして、増加時間TCが第2基準値St2以上とならない限り、ステップSa2からステップSa12までのサイクルを繰り返す。
ステップSa12において増加時間TCが第2基準値St2以上である場合、制御手段43は漏血であると判定する。そして、制御手段43が警告のための指示を図示せぬ警告手段に出す(ステップSa13)。
次に、本実施形態の効果について説明する。本実施形態の漏血検出システム1は、シート状検出部10と、シート状検出部10に配置されて静電容量C1を形成する容量形成電極20と、静電容量C1を検出する容量検出手段41と、漏血の判定を行う制御手段43と、を備えている。そして、容量検出手段41は、所定の時間ΔT毎に静電容量C1を検出している。そして、制御手段43は、時間ΔTの前後の静電容量C1の変化量から静電容量C1の増加量ΔCを算出し、静電容量C1の増加量ΔCから静電容量C1の増加速度VCと静電容量C1の増加時間TCとを算出している。
このような漏血検出システム1において、通常、発汗の場合に生じる汗の量は、漏血の場合の血液72の量と比較して少ない。そのため、漏血の場合の増加速度VCと比較して、発汗の場合の増加速度VCは小さい。また、通常、発汗は長時間持続せず、すぐに収まる場合が多い。そのため、漏血の場合の増加時間TCと比較して、発汗の場合の増加時間TCは短い。そして、制御手段43は、静電容量C1の増加速度VCに関する第1基準値St1と静電容量C1の増加時間TCに関する第2基準値St2とを有し、増加速度VCが第1基準値St1以上であり、且つ、増加時間TCが第2基準値St2以上である場合に漏血であると判定し、増加速度VCが第1基準値St1未満であるか、又は、増加時間TCが第2基準値St2未満である場合には漏血でないと判定している。
漏血検出システム1では、このようにして、静電容量C1の変化に基いて漏血の判定を行っている。そのため、漏血検出システム1では、増加速度VCと第1基準値St1とに基いて漏血の判定を行うと共に、増加時間TCと第2基準値St2とに基いて漏血の判定を行い、漏血と発汗とを識別することができる。その結果、漏血検出システム1では、漏血を精度良く検出することができる。しかも、増加速度VCと増加速度TCという2つの要因によって漏血と発汗とを識別しているので、増加速度VCと第1基準値St1とに基いて漏血の判定を行のみの場合や、増加時間TCと第2基準値St2とに基いて漏血の判定を行うのみの場合と比較して、漏血を更に精度良く検出することができる。
また、本実施形態の漏血検出システム1では、容量検出手段41は、所定の時間ΔT毎に静電容量C1を検出し、制御手段43は、所定の時間ΔTの前後の静電容量C1の変化量から静電容量C1の増加量ΔCを算出している。そして、制御手段43は、時間ΔTと増加量ΔCとから、VC=ΔC/ΔTという四則演算だけの簡単な計算式で増加速度VCを算出している。また、制御手段43は、時間ΔTと増加量ΔCが正の値(ΔC>0)となった回数Nとから、TC=N×ΔTという四則演算だけの簡単な計算式で増加時間TCを算出している。漏血検出システム1では、このように、時間ΔTと増加量ΔCと回数Nとから四則演算だけの簡単な計算式で増加速度VCと増加時間TCとを算出しているので、増加速度VCと増加時間TCとの算出が容易である。その結果、漏血検出の手順を簡素化できる。
また、本実施形態の漏血検出システム1では、容量形成電極20の周囲の温度Teに対応して電気抵抗R1が変化する温度検出電極30と、電気抵抗R1の変化から容量形成電極20の周囲の温度Teを検出する温度検出手段42を備えている。
このような漏血検出システム1では、患者70が発汗した場合、発汗で生じた汗が蒸発する時の気化熱で容量形成電極20の周囲の温度Teが低下する場合がある。そして、温度Teの低下に伴って容量形成電極20の静電容量C1が増加する可能性がある。しかしながら、本実施形態では、制御手段43は、温度Teが低下した場合には漏血の判定を行わない。そのため、発汗で生じた汗が蒸発する時の気化熱で温度Teが低下した際には、漏血の判定を行わないようにし、温度Teの低下に伴って容量形成電極20の静電容量C1が増加することによる漏血の検出精度の低下を防止できる。その結果、漏血を更に精度良く検出することができる。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態について図面を参照しながら説明する。本実施形態において、前述した第1実施形態と同一の構成や同一の手順である場合、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
前述した第1実施形態では、漏血検出システム1は、静電容量C1の増加速度VCに基く漏血の判定を行うと共に、静電容量C1の増加時間TCに基く漏血の判定を行っていた。また、容量形成電極20の周囲の温度Teに基く判断を行い、温度Teが低下した場合には、漏血の判定を行わないようにしていた。
しかしながら、静電容量C1の増加速度VCに基く漏血の判定のみで十分な漏血検出の精度が得られる場合には、静電容量C1の増加時間TCに基く漏血の判定と容量形成電極20の周囲の温度Teに基く判断とを省略し、漏血判定の手順を簡素化することができる。本実施形態では、電容量C1の増加速度VCに基く漏血の判定のみを行い、静電容量C1の増加時間TCに基く漏血の判定と容量形成電極20の周囲の温度Teに基く判断とを省略した場合の漏血検出の方法について説明する。
まず、本発明の第2実施形態に係る漏血検出システム101の構成ついて、図8を用いて説明する。図8は、本発明の第2実施形態に係る漏血検出システム101の構成を示す説明図である。
図8に示すように、漏血検出システム101は、シート状検出部10と容量形成電極20と温度検出電極30と漏血検出装置40とを備えている。容量形成電極20と温度検出電極30とは、シート状検出部10に配置されている。漏血検出装置40は、容量検出手段41と温度検出手段42と制御手段43とを有している。容量形成電極20は、容量検出用配線50を介して容量検出手段41と接続されている。温度検出電極30は、温度検出用配線60を介して温度検出手段42と接続されている。容量検出手段41と温度検出手段42とは、制御手段43と接続されている。
このように、漏血検出システム101の構成は、第1実施形態に係る漏血検出システム1の構成と同じである。但し、本実施形態では、漏血検出の方法が第1実施形態と異なる。漏血検出システム101では、静電容量C1の増加速度VCに基く漏血の判定のみを行い、静電容量C1の増加時間TCに基く漏血の判定は行わない。また、容量形成電極20の周囲の温度Teに基く判断も行わない。それに合わせて、制御手段43の機能が第1実施形態と異なる。また、漏血検出の手順も第1実施形態と異なる。
制御手段43は、容量検出手段41を制御すると共に、容量検出手段41から容量形成電極20の静電容量C1に関する情報を入手している。そして、制御手段43は、入手した情報から静電容量C1の増加速度VCを算出している。また、制御手段43は、増加速度VCに関する第1基準値St1を予め記憶している。そして、増加速度VCと第1基準値St1とに基いて漏血の判定を行っている。制御手段43は、図示せぬ警告手段とも接続されている。そして、制御手段43は、漏血の判定があった場合には警告のための指示を警告手段に出している。
次に、漏血検出の手順について、図9を用いて説明する。図9は、本発明の第2実施形態に係る漏血検出の手順を示すフローチャートである。本実施形態では、漏血検出システム101は、例えば図9に示すような手順に従って漏血の判定を行っている。尚、図9では、既にシート状検出部10が所定の位置に配置され、漏血検出装置40の設定が済んでいるものとして説明を進める。
まず、容量検出手段41が容量形成電極20の静電容量C1の検出を行う(ステップSb1)。そして、時間ΔTだけ待機する(ステップSb2)。そして、容量検出手段41が再び静電容量C1の検出を行う(ステップSb3)。
次に、制御手段43が、ステップSb3において検出した静電容量C1とその直前に検出した静電容量C1との差(変化量)から静電容量C1の増加量ΔCを算出する(ステップSb4)。そして、制御手段43が、静電容量C1の増加速度VCを算出する(ステップSb5)。増加速度VCは、時間ΔTと増加量ΔCとから、VC=ΔC/ΔTとして算出される。
次に、制御手段43が、算出した増加速度VCと予め記憶している第1基準値St1とに基き、漏血の判定を行う(ステップSb6)。ステップSb6において増加速度VCが第1基準値St1未満である場合、制御手段43は漏血でないと判定し、ステップSb2に戻る。そして、増加速度VCが第1基準値St1以上にならない限り、ステップSb2からステップSb6までのサイクルを繰り返す。
ステップSb6において増加速度VCが第1基準値St1以上である場合、制御手段43は漏血であると判定する。そして、制御手段43が警告のための指示を図示せぬ警告手段に出す(ステップSb7)。
次に、本実施形態の効果について説明する。本実施形態の漏血検出システム101は、シート状検出部10と、シート状検出部10に配置されて静電容量C1を形成する容量形成電極20と、静電容量C1を検出する容量検出手段41と、漏血の判定を行う制御手段43と、を備えている。そして、容量検出手段41は、所定の時間ΔT毎に静電容量C1を検出している。そして、制御手段43は、時間ΔTの前後の静電容量C1の変化量から静電容量C1の増加量ΔCを算出し、静電容量C1の増加量ΔCから静電容量C1の増加速度VCを算出している。
このような漏血検出システム101において、通常、発汗の場合に生じる汗の量は、漏血の場合の血液72の量と比較して少ない。そのため、漏血の場合の増加速度VCと比較して、発汗の場合の増加速度VCは小さい。そして、制御手段43は、静電容量C1の増加速度VCに関する第1基準値St1を有し、増加速度VCが第1基準値St1以上である場合に漏血であると判定し、増加速度VCが第1基準値St1未満である場合には漏血でないと判定している。漏血検出システム101では、このようにして、静電容量C1の変化に基いて漏血の判定を行っている。そのため、漏血検出システム101では、増加速度VCと第1基準値St1とに基いて漏血の判定を行い、漏血の場合と発汗の場合とを識別することができる。その結果、漏血検出システム101では、漏血を精度良く検出することができる。
[第3実施形態]
以下、本発明の第3実施形態について図面を参照しながら説明する。本実施形態において、前述した第1実施形態と同一の構成や同一の手順である場合、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
前述した第1実施形態では、漏血検出システム1は、静電容量C1の増加速度VCに基く漏血の判定を行うと共に、静電容量C1の増加時間TCに基く漏血の判定を行っていた。また、容量形成電極20の周囲の温度Teに基く判断を行い、温度Teが低下した場合には、漏血の判定を行わないようにしていた。
しかしながら、静電容量C1の増加時間TCに基く漏血の判定のみで十分な漏血検出の精度が得られる場合には、静電容量C1の増加速度VCに基く漏血の判定と容量形成電極20の周囲の温度Teに基く判断とを省略し、漏血判定の手順を簡素化することができる。本実施形態では、電容量C1の増加時間TCに基く漏血の判定のみを行い、静電容量C1の増加速度VCに基く漏血の判定と容量形成電極20の周囲の温度Teに基く判断とを省略した場合の漏血検出の方法について説明する。
まず、本発明の第3実施形態に係る漏血検出システム201の構成ついて、図10を用いて説明する。図10は、本発明の第3実施形態に係る漏血検出システム201の構成を示す説明図である。
図10に示すように、漏血検出システム201は、シート状検出部10と容量形成電極20と温度検出電極30と漏血検出装置40とを備えている。容量形成電極20と温度検出電極30とは、シート状検出部10に配置されている。漏血検出装置40は、容量検出手段41と温度検出手段42と制御手段43とを有している。容量形成電極20は、容量検出用配線50を介して容量検出手段41と接続されている。温度検出電極30は、温度検出用配線60を介して温度検出手段42と接続されている。容量検出手段41と温度検出手段42とは、制御手段43と接続されている。
このように、漏血検出システム201の構成は、第1実施形態に係る漏血検出システム1の構成と同じである。但し、本実施形態では、漏血検出の方法が第1実施形態と異なる。漏血検出システム201では、電容量C1の増加時間TCに基く漏血の判定のみを行い、静電容量C1の増加速度VCに基く漏血の判定は行わない。また、容量形成電極20の周囲の温度Teに基く判断も行わない。それに合わせて、制御手段43の機能が第1実施形態と異なる。また、漏血検出の手順も第1実施形態と異なる。
制御手段43は、容量検出手段41を制御すると共に、容量検出手段41から容量形成電極20の静電容量C1に関する情報を入手している。そして、制御手段43は、入手した情報から静電容量C1の増加時間TCを算出している。また、制御手段43は、増加時間TCに関する第2基準値St2を予め記憶している。そして、増加時間TCと第2基準値St2とに基いて漏血の判定を行っている。制御手段43は、図示せぬ警告手段とも接続されている。そして、制御手段43は、漏血の判定があった場合には警告のための指示を警告手段に出している。
次に、漏血検出の手順について、図11を用いて説明する。図11は、本発明の第3実施形態に係る漏血検出の手順を示すフローチャートである。本実施形態では、漏血検出システム201は、例えば図11に示すような手順に従って漏血の判定を行っている。尚、図11では、既にシート状検出部10が所定の位置に配置され、漏血検出装置40の設定が済んでいるものとして説明を進める。
まず、容量検出手段41が容量形成電極20の静電容量C1の検出を行う(ステップSc1)。そして、時間ΔTだけ待機する(ステップSc2)。そして、容量検出手段41が再び静電容量C1の検出を行う(ステップSc3)。
次に、制御手段43が、ステップSc3において検出した静電容量C1とその直前に検出した静電容量C1との差(変化量)から静電容量C1の増加量ΔCを算出する(ステップSc4)。そして、制御手段43が、静電容量C1の増加時間TCを算出する(ステップSc5)。増加時間TCは、時間ΔTと、増加量ΔCが正の値(ΔC>0)となった回数Nとから、TC=N×ΔTとして算出される。
次に、制御手段43が、算出した増加時間TCと予め記憶している第2基準値St2とに基き、漏血の判定を行う(ステップSc6)。ステップSc6において増加時間TCが第2基準値St2未満である場合、制御手段43は漏血でないと判定し、ステップSc2に戻る。そして、増加時間TCが第2基準値St2以上にならない限り、ステップSc2からステップSc6までのサイクルを繰り返す。
ステップSc6において増加時間TCが第2基準値St2以上である場合、制御手段43は漏血であると判定する。そして、制御手段43が警告のための指示を図示せぬ警告手段に出す(ステップSc7)。
次に、本実施形態の効果について説明する。本実施形態の漏血検出システム201は、シート状検出部10と、シート状検出部10に配置されて静電容量C1を形成する容量形成電極20と、静電容量C1を検出する容量検出手段41と、漏血の判定を行う制御手段43と、を備えている。そして、容量検出手段41は、所定の時間ΔT毎に静電容量C1を検出している。そして、制御手段43は、時間ΔTの前後の静電容量C1の変化量から静電容量C1の増加量ΔCを算出し、静電容量C1の増加量ΔCから静電容量C1の増加時間TCを算出している。
このような漏血検出システム201において、通常、発汗は長時間持続せず、すぐに収まる場合が多い。そのため、漏血の場合の増加時間TCと比較して、発汗の場合の増加時間TCは短い。そして、制御手段43は、静電容量C1の増加時間TCに関する第2基準値St2を有し、増加時間TCが第2基準値St2以上である場合に漏血であると判定し、増加時間TCが第2基準値St2未満である場合には漏血でないと判定している。漏血検出システム201では、このようにして、静電容量C1の変化に基いて漏血の判定を行っている。そのため、漏血検出システム201では、増加時間TCと第2基準値St2とに基いて漏血の判定を行い、漏血の場合と発汗の場合とを識別することができる。その結果、漏血検出システム201では、漏血を精度良く検出することができる。
[第4実施形態]
以下、本発明の第4実施形態について図面を参照しながら説明する。本実施形態において、前述した実施形態と同一の構成や同一の手順である場合、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
まず、本発明の第4実施形態に係る漏血検出システム301の構成について、図12及び図13を用いて説明する。図12は、本発明の第4実施形態に係る漏血検出システム301の構成を示す説明図である。図13は、図12に示す漏血検出システム301の使用例を示す説明図である。
図12に示すように、本実施形態に係る漏血検出システム301は、シート状検出部310と抵抗形成電極320と漏血検出装置330とを備えている。抵抗形成電極320は、シート状検出部310に配置されている。漏血検出装置330は抵抗検出手段331と制御手段332とを有している。抵抗形成電極320は抵抗検出用配線340を介して抵抗検出手段331と接続されている。抵抗検出手段331は制御手段332と接続されている。
図13に示すように、シート状検出部310は、透析中の患者70の腕71の下に敷かれて使用される。患者70の腕71には、透析装置80が備える透析用針81が刺さっている。そして、漏血があった場合、腕71から漏れた血液72はシート状検出部310の上に落ちて広がる。
次に、シート状検出部310の構造について、図14を用いて説明する。図14は、図12示すシート状検出部310の構造を示す模式図である。図14(a)は、図12に示すシート状検出部310の構造を上から見た模式図であり、図14(b)は、図14(a)の断面A3−A3を示す模式図である。
図14に示すように、シート状検出部310は、第1絶縁シート311を有している。シート状検出部310には抵抗形成電極320が配置されている。
第1絶縁シート311は、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)のような合成樹脂でできたシート状の部材である。第1絶縁シート311の一方の面(図14のZ1側)は電極形成面312となっている。そして、抵抗形成電極320は、第1絶縁シート311の電極形成面312に配置されている。
抵抗形成電極320は、第2抵抗電極321と第5端子電極322と第6端子電極323とを有している。第2抵抗電極321は、抵抗体でできた薄い板状の電極である。第5端子電極322と第6端子電極323とは、例えば銅やアルミニウムのような材質の金属でできた薄い板状の電極である。
第2抵抗電極321の一部は、複数の個所で屈曲していわゆるメアンダラインと呼ばれるパターンを形成している。第2抵抗電極321の一方の端部(図14のY1側)は第5端子電極322と繋がっている。第2抵抗電極321の他方の端部(図14のY2側)は第6端子電極323と繋がっている。そして、第5端子電極322と第6端子電極323との間で電気抵抗R2を形成している。以下、第5端子電極322と第6端子電極323との間で形成する電気抵抗R2を、抵抗形成電極320の電気抵抗R2と略称する。尚、第5端子電極322と第6端子電極323とは、それぞれ図12に示す抵抗検出用配線340を介して図12に示す抵抗検出手段331に接続されている。
このようなシート状検出部310は、例えば、第1絶縁シート311の電極形成面312に印刷等の方法によって抵抗形成電極320を形成することで得られる。そして、使用時には、シート状検出部310は、電極形成面312側が上となるようにして患者70の腕71の下に敷かれる。
次に、漏血検出装置330について説明する。まず、抵抗検出手段331について説明する。前述したように、抵抗形成電極320の第5端子電極322と第6端子電極323とは、抵抗検出用配線340を介して抵抗検出手段331に接続されている。そして、抵抗検出手段331は、抵抗形成電極320の電気抵抗R2を検出している。
抵抗検出手段331は、例えば、専用の回路を作成して抵抗形成電極320の両端の電圧と抵抗形成電極320を流れる電流とを検出し、演算機能を有した回路装置と組み合わせて、検出した電圧と電流とから抵抗形成電極320の電気抵抗R2を算出することによって、実現できる。
次に、制御手段332について説明する。制御手段332は、抵抗検出手段331を制御すると共に、抵抗検出手段331から抵抗形成電極320の電気抵抗R2に関する情報を入手している。そして、制御手段332は、入手した情報から電気抵抗R2の減少速度VRを算出している。また、制御手段332は、減少速度VRに関する第3基準値St3を予め記憶している。そして、減少速度VRと第3基準値St3とに基いて漏血の判定を行っている。制御手段332は、図示せぬ警告手段とも接続されている。そして、制御手段332は、漏血の判定があった場合には警告のための指示を警告手段に出している。
次に、漏血検出の方法について説明する。シート状検出部310は、患者70の腕71の下に敷かれて使用される。そして、漏血があった場合、腕71から漏れた血液72は、シート状検出部310の電極形成面312の上に落ちて広がる。電極形成面312の上に血液72が広がると、抵抗形成電極320の一部が短絡されて、抵抗形成電極320の電気抵抗R2が減少する。漏血が更に進んだ場合、抵抗形成電極320の電気抵抗R2が更に減少する。発汗の場合でも電気抵抗R2は減少するが、発汗の場合に生じる汗の量は漏血の場合の血液72の量と比較して少ないので、漏血の場合と比較して、電気抵抗R2の減少速度VRは小さい。
そのため、漏血の場合の減少速度VRと発汗の場合の減少速度VRとの間に第3基準値St3を設定し、漏血の場合には減少速度VRが第3基準値St3以上となり、発汗の場合には減少速度VRが第3基準値St3未満となるように第3基準値St3の値を決めれば、電気抵抗R2の減少速度VRの違いから漏血と発汗とを識別することができる。
減少速度VRの算出方法については、例えば、所定の時間ΔT毎に電気抵抗R2を検出し、時間ΔTの前後の電気抵抗R2の変化量から時間ΔT当りの電気抵抗R2の減少量ΔRを算出し、VR=ΔR/ΔTとして減少速度VRを算出することができる。この場合、時間ΔT当りの電気抵抗R2の平均の減少速度となる。時間ΔTは、装置の規格や検出精度に合わせて適宜設定して構わないが、例えば1秒程度に設定される。第3基準値St3は、例えば実験的な手法を用いて減少速度VRのばらつきや検出精度等を考慮した上で適切な値に設定することが望ましい。
次に、漏血検出の手順について、図15を用いて説明する。図15は、本発明の第4実施形態に係る漏血検出の手順を示すフローチャートである。本実施形態の漏血検出システム301では、例えば図15に示すような手順に従って漏血の判定を行っている。尚、図15では、既にシート状検出部310が所定の位置に配置され、漏血検出装置330の設定が済んでいるものとして説明を進める。
まず、抵抗検出手段331が抵抗形成電極320の電気抵抗R2の検出を行う(ステップSd1)。そして、時間ΔTだけ待機する(ステップSd2)。そして、抵抗検出手段331が再び電気抵抗R2の検出を行う(ステップSd3)。
次に、制御手段332が、ステップSd3において検出した電気抵抗R2とその直前に検出した電気抵抗R2との差(変化量)から電気抵抗R2の減少量ΔRを算出する(ステップSd4)。そして、制御手段332が、電気抵抗R2の減少速度VRを算出する(ステップSd5)。減少速度VRは、時間ΔTと減少量ΔRとから、VR=ΔR/ΔTとして算出される。
次に、制御手段332が、算出した減少速度VRと予め記憶している第3基準値St3とに基き、漏血の判定を行う(ステップSd6)。ステップSd6において減少速度VRが第3基準値St3未満である場合、制御手段332は漏血でないと判定し、ステップSd2に戻る。そして、減少速度VRが第3基準値St3以上にならない限り、ステップSd2からステップSd6までのサイクルを繰り返す。
ステップSd6において減少速度VRが第3基準値St3以上である場合、制御手段332は漏血であると判定する。そして、制御手段332が警告のための指示を図示せぬ警告手段に出す(ステップSd7)。
次に、本実施形態の効果について説明する。本実施形態の漏血検出システム301は、シート状検出部310と、シート状検出部310に配置されて電気抵抗R2を形成する抵抗形成電極320と、電気抵抗R2を検出する抵抗検出手段331と、漏血の判定を行う制御手段332と、を備えている。そして、抵抗検出手段331は、所定の時間ΔT毎に電気抵抗R2を検出している。そして、制御手段332は、時間ΔTの前後の電気抵抗R2の変化量から電気抵抗R2の減少量ΔRを算出し、電気抵抗R2の減少量ΔRから電気抵抗R2の減少速度VRを算出している。
このような漏血検出システム301において、通常、発汗の場合に生じる汗の量は、漏血の場合の血液72の量と比較して少ない。そのため、漏血の場合の減少速度VRと比較して、発汗の場合の減少速度VRは小さい。そして、制御手段332は、電気抵抗R2の減少速度VRに関する第3基準値St3を有し、減少速度VRが第3基準値St3以上である場合に漏血であると判定し、減少速度VRが第3基準値St3未満である場合には漏血でないと判定している。漏血検出システム301では、このようにして、電気抵抗R2の変化に基いて漏血の判定を行っている。そのため、漏血検出システム301では、減少速度VRと第3基準値St3とに基いて漏血の判定を行い、漏血の場合と発汗の場合とを識別することができる。その結果、漏血検出システム301では、漏血を精度良く検出することができる。
以上、本発明の第1実施形態ないし第4実施形態について説明してきたが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更することができる。
例えば、第1実施形態ないし第3実施形態において、血液72の広がりに対応して静電容量C1が増加するのであれば、容量形成電極20は前述したような容量パターン以外の容量パターンであっても構わない。また、例えば、第1絶縁シート11の電極形成面12に前述したような容量パターンが複数配置され、複数の容量パターンが並列接続されて容量形成電極20を構成していても構わない。
また、例えば、第1実施形態ないし第3実施形態において、温度検出電極30の材質は、温度で抵抗が変化する抵抗体であれば、白金以外の銅やニッケル等の材質であっても構わない。また、温度検出電極の代わりに熱電対やサーミスタのような温度検出用の素子がシート状検出部10に貼り付けられて使用されても構わない。
また、例えば、第4実施形態において、血液72の広がりに対応して電気抵抗R2が減少するのであれば、抵抗形成電極320は、前述したようなメアンダラインと呼ばれるパターン以外のパターンであっても構わない。
また、例えば、第1実施形態ないし第3実施形態において、静電容量C1の変化を検出できるのであれば、シート状検出部10の上に薄い布のような部材が貼り付けられていても構わない。また、第4実施形態において、電気抵抗R1の変化を検出できるのであれば、シート状検出部310の上に薄い布のような部材が貼り付けられていても構わない。
また、例えば、第1実施形態ないし第3実施形態において、容量検出手段41に、市販のLCRメータやインピーダンスアナライザ等の装置を使用しても構わない。また、第4実施形態において、抵抗検出手段331に、市販のLCRメータやインピーダンスアナライザ等の装置を使用しても構わない。
1 漏血検出システム
10 シート状検出部
11 第1絶縁シート
12 電極形成面
13 第2絶縁シート
20 容量形成電極
21 第1容量電極
22 第2容量電極
23 第1接続電極
24 第2接続電極
25 第1端子電極
26 第2端子電極
30 温度検出電極
31 第1抵抗電極
32 第3端子電極
33 第4端子電極
40 漏血検出装置
41 容量検出手段
42 温度検出手段
43 制御手段
50 容量検出用配線
60 温度検出用配線
70 患者
71 腕
72 血液
80 透析装置
81 透析用針
101 漏血検出システム
201 漏血検出システム
301 漏血検出システム
310 シート状検出部
311 第1絶縁シート
312 電極形成面
320 抵抗形成電極
321 第2抵抗電極
322 第5端子電極
323 第6端子電極
330 漏血検出装置
331 抵抗検出手段
332 制御手段
340 抵抗検出用配線

Claims (6)

  1. シート状検出部と、前記シート状検出部に配置されて静電容量を形成する容量形成電極と、前記静電容量を検出する容量検出手段と、漏血の判定を行う制御手段と、を備え、
    前記静電容量の変化に基いて漏血の判定を行う漏血検出システムであって、
    前記制御手段は、
    前記静電容量の増加速度に関する第1基準値を有し、
    前記増加速度が前記第1基準値以上である場合に漏血であると判定し、
    前記増加速度が前記第1基準値未満である場合には漏血でないと判定することを特徴とする漏血検出システム。
  2. シート状検出部と、前記シート状検出部に配置されて静電容量を形成する容量形成電極と、前記静電容量を検出する容量検出手段と、漏血の判定を行う制御手段と、を備え、
    前記静電容量の変化に基いて漏血の判定を行う漏血検出システムであって、
    前記制御手段は、
    前記静電容量の増加時間に関する第2基準値を有し、
    前記増加時間が前記第2基準値以上である場合に漏血であると判定し、
    前記増加時間が前記第2基準値未満である場合には漏血でないと判定することを特徴とする漏血検出システム。
  3. シート状検出部と、前記シート状検出部に配置されて静電容量を形成する容量形成電極と、前記静電容量を検出する容量検出手段と、漏血の判定を行う制御手段と、を備え、
    前記静電容量の変化に基いて漏血の判定を行う漏血検出システムであって、
    前記制御手段は、
    前記静電容量の増加速度に関する第1基準値と、前記静電容量の増加時間に関する第2基準値と、を有し、
    前記増加速度が前記第1基準値以上であり、且つ、前記増加時間が前記第2基準値以上である場合に漏血であると判定し、
    前記増加速度が前記第1基準値未満であるか、又は、前記増加時間が前記第2基準値未満である場合には漏血でないと判定することを特徴とする漏血検出システム。
  4. 前記容量検出手段は、所定の時間毎に前記静電容量を検出し、
    前記制御手段は、
    前記所定の時間の前後の前記静電容量の変化量から、前記増加速度と前記増加時間とを算出することを特徴とする、
    請求項3に記載の漏血検出システム。
  5. 前記容量形成電極の周囲の温度を検出する温度検出手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記温度が低下した場合には漏血の判定を行わないことを特徴とする、
    請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の漏血検出システム。
  6. シート状検出部と、前記シート状検出部に配置されて電気抵抗を形成する抵抗形成電極と、前記電気抵抗を検出する抵抗検出手段と、漏血の判定を行う制御手段と、を備え、
    前記電気抵抗の変化に基いて漏血の判定を行う漏血検出システムであって、
    前記制御手段は、
    前記電気抵抗の減少速度に関する第3基準値を有し、
    前記減少速度が前記第3基準値以上である場合に漏血であると判定し、
    前記減少速度が前記第3基準値未満である場合には漏血でないと判定することを特徴とする漏血検出システム。
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