JP2014149950A - エネルギー管理システム、エネルギー管理装置、エネルギー管理方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】地域における複数の施設が備える燃料電池の熱余りに対応した制御が適切に行えるようにする。
【解決手段】エネルギー管理地域において、複数の施設は、それぞれ、貯湯槽と、発電装置と、発電装置の発電により発生した熱を回収して、回収した熱により温度を上昇させた冷媒を貯湯槽に貯えさせる熱回収装置とを備える。エネルギー管理装置は、複数の貯湯槽の熱需要量と複数の発電装置の発熱量とに基づいて、複数の発電装置の余剰熱量を算出し、算出した余剰熱量に基づいて、複数の発電装置の動作を制御する。
【選択図】図4
【解決手段】エネルギー管理地域において、複数の施設は、それぞれ、貯湯槽と、発電装置と、発電装置の発電により発生した熱を回収して、回収した熱により温度を上昇させた冷媒を貯湯槽に貯えさせる熱回収装置とを備える。エネルギー管理装置は、複数の貯湯槽の熱需要量と複数の発電装置の発熱量とに基づいて、複数の発電装置の余剰熱量を算出し、算出した余剰熱量に基づいて、複数の発電装置の動作を制御する。
【選択図】図4
Description
本発明は、エネルギー管理システム、エネルギー管理装置、エネルギー管理方法及びプログラムに関する。
例えば、1つの家屋や施設などにおいて燃料電池に発生する熱を冷却水により回収し、その冷却水を利用して貯湯タンクなどでの貯湯を行うコジェネレーションシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、複数の需要家からなるコミュニティにおいて電力管理を行う電力管理システムも知られている。一例として、太陽光発電設備と電気給湯器の少なくとも1つを備える複数の需要家からなるコミュニティにおいて、太陽光発電設備の余剰電力の予測結果に基づいて、系統電力の使用量と、その使用量に応じて課せられる電気料金との少なくとも一方が軽減するように蓄熱運転パターンを作成するという電力管理システムが知られている(例えば、特許文献2参照)。
上記したことを背景とすれば、複数の需要家からなる地域において電力管理を行うエネルギー管理システムのもとで、需要家の施設がコジェネレーションシステムを備えるような環境も考えられる。
コジェネレーションシステムでは、例えば熱負荷が必要とする熱が少なくなった場合に燃料電池の熱が余剰となる、いわゆる熱余りが生じる。地域における複数の需要家の電力管理を行うエネルギー管理システムでは、需要家ごとに個別に熱余りに応じた制御を行うのではなく、地域全体における電力効率などを考慮して、熱余りに対応した制御が行われるようにすることが好ましい。
しかし、特許文献1では、例えば1つの家屋や施設などで完結したコジェネレーションシステムとなっている。このため、特許文献1に記載された構成により地域における複数の施設が備える燃料電池の熱余りに対応した制御を行うことは難しい。また、特許文献2は太陽光発電設備の余剰電力に対応した運転制御であり、燃料電池の熱余りに対応した運転制御を行うものではない。
コジェネレーションシステムでは、例えば熱負荷が必要とする熱が少なくなった場合に燃料電池の熱が余剰となる、いわゆる熱余りが生じる。地域における複数の需要家の電力管理を行うエネルギー管理システムでは、需要家ごとに個別に熱余りに応じた制御を行うのではなく、地域全体における電力効率などを考慮して、熱余りに対応した制御が行われるようにすることが好ましい。
しかし、特許文献1では、例えば1つの家屋や施設などで完結したコジェネレーションシステムとなっている。このため、特許文献1に記載された構成により地域における複数の施設が備える燃料電池の熱余りに対応した制御を行うことは難しい。また、特許文献2は太陽光発電設備の余剰電力に対応した運転制御であり、燃料電池の熱余りに対応した運転制御を行うものではない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、地域における複数の施設が備える燃料電池の熱余りに対応した制御が適切に行えるようにすることを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明の一態様としてのエネルギー管理システムは、地域における複数の施設ごとに対応して備えられ、温水が貯えられる複数の貯湯槽と、前記貯湯槽を備える施設ごとに対応して備えられ、施設における負荷に対して電力を供給する複数の発電装置と、前記発電装置を備える施設ごとに対応して備えられ、前記発電装置の発電により発生した熱を回収して、回収した熱により温度を上昇させた冷媒を対応の施設が備える貯湯槽に貯えさせる熱回収装置と、エネルギー管理装置とを備え、前記エネルギー管理装置は、前記複数の貯湯槽の熱需要量と前記複数の発電装置の発熱量とに基づいて、前記複数の発電装置の余剰熱量を算出する余剰熱量算出部と、前記余剰熱量算出部が算出した余剰熱量に基づいて、前記複数の発電装置の動作を制御する熱源制御部とを備える。
また、本発明のエネルギー管理システムにおいて、前記エネルギー管理装置は、地域全体における熱需要量を一年における所定期間ごとに対応付けた熱需要量テーブルを記憶する熱需要量テーブル記憶部をさらに備え、前記余剰熱量算出部は、現在の日付を含む所定期間に対応付けられた熱需要量を前記熱需要量テーブルから取得し、前記複数の貯湯槽による蓄熱量と、取得した熱需要量とに基づいて、地域において発生している複数の発電装置の余剰熱量を算出してもよい。
また、本発明のエネルギー管理システムにおいて、前記発電装置が発電した電力を蓄積する蓄電池を複数の施設ごとに対応してさらに備え、前記熱源制御部は、余剰熱量に応じた前記発電装置の電力を蓄電池に充電させてもよい。
また、本発明の一態様としてのエネルギー管理装置は、地域における複数の施設ごとに対応して備えられ、温水が貯えられる複数の貯湯槽と、前記貯湯槽を備える施設ごとに対応して備えられ、施設における負荷に対して電力を供給する複数の発電装置と、前記発電装置を備える施設ごとに対応して備えられ、前記発電装置の発電により発生した熱を回収して、回収した熱により温度を上昇させた冷媒を対応の施設が備える貯湯槽に貯えさせる熱回収装置とを備えるエネルギー管理システムにおけるエネルギー管理装置であって、前記複数の貯湯槽の熱需要量と前記複数の発電装置の発熱量とに基づいて、前記複数の発電装置の余剰熱量を算出する余剰熱量算出部と、前記余剰熱量算出部が算出した余剰熱量に基づいて、前記複数の発電装置の動作を制御する熱源制御部とを備える。
また、本発明の一態様としてのエネルギー管理方法は、
地域における複数の施設ごとに対応して備えられ、温水が貯えられる複数の貯湯槽と、前記貯湯槽を備える施設ごとに対応して備えられ、施設における負荷に対して電力を供給する複数の発電装置と、前記発電装置を備える施設ごとに対応して備えられ、前記発電装置の発電により発生した熱を回収して、回収した熱により温度を上昇させた冷媒を対応の施設が備える貯湯槽に貯えさせる熱回収装置とを備えるエネルギー管理システムにおけるエネルギー管理装置のエネルギー管理方法であって、前記複数の貯湯槽の熱需要量と前記複数の発電装置の発熱量とに基づいて、前記複数の発電装置の余剰熱量を算出する余剰熱量算出ステップと、前記余剰熱量算出ステップが算出した余剰熱量に基づいて、前記複数の発電装置の動作を制御する熱源制御ステップとを備える。
地域における複数の施設ごとに対応して備えられ、温水が貯えられる複数の貯湯槽と、前記貯湯槽を備える施設ごとに対応して備えられ、施設における負荷に対して電力を供給する複数の発電装置と、前記発電装置を備える施設ごとに対応して備えられ、前記発電装置の発電により発生した熱を回収して、回収した熱により温度を上昇させた冷媒を対応の施設が備える貯湯槽に貯えさせる熱回収装置とを備えるエネルギー管理システムにおけるエネルギー管理装置のエネルギー管理方法であって、前記複数の貯湯槽の熱需要量と前記複数の発電装置の発熱量とに基づいて、前記複数の発電装置の余剰熱量を算出する余剰熱量算出ステップと、前記余剰熱量算出ステップが算出した余剰熱量に基づいて、前記複数の発電装置の動作を制御する熱源制御ステップとを備える。
また、本発明の一態様としてのプログラムは、地域における複数の施設ごとに対応して備えられ、温水が貯えられる複数の貯湯槽と、前記貯湯槽を備える施設ごとに対応して備えられ、施設における負荷に対して電力を供給する複数の発電装置と、前記発電装置を備える施設ごとに対応して備えられ、前記発電装置の発電により発生した熱を回収して、回収した熱により温度を上昇させた冷媒を対応の施設が備える貯湯槽に貯えさせる熱回収装置とを備えるエネルギー管理システムにおけるエネルギー管理装置としてのコンピュータに、前記複数の貯湯槽の熱需要量と前記複数の発電装置の発熱量とに基づいて、前記複数の発電装置の余剰熱量を算出する余剰熱量算出ステップと、前記余剰熱量算出ステップが算出した余剰熱量に基づいて、前記複数の発電装置の動作を制御する熱源制御ステップとを実行させるためのものである。
以上説明したように、本発明によれば、地域における複数の施設が備える燃料電池の熱余りに対応した制御が適切に行えるようになるという効果が得られる。
<第1の実施形態>
[エネルギー管理システムの構成例]
図1は、第1の実施形態に係るエネルギー管理システムにおけるコジェネレーションシステム系統の構成例を示している。
本実施形態におけるエネルギー管理システムは、例えば、エネルギー管理地域1として示す一定範囲の地域における複数の施設10(10−1〜10−5)において利用されるエネルギーを管理するものである。このようなエネルギー管理システムは、例えばTEMS(Town Energy Management System)やCEMS(Community Energy Management System)などといわれるものに対応する。
[エネルギー管理システムの構成例]
図1は、第1の実施形態に係るエネルギー管理システムにおけるコジェネレーションシステム系統の構成例を示している。
本実施形態におけるエネルギー管理システムは、例えば、エネルギー管理地域1として示す一定範囲の地域における複数の施設10(10−1〜10−5)において利用されるエネルギーを管理するものである。このようなエネルギー管理システムは、例えばTEMS(Town Energy Management System)やCEMS(Community Energy Management System)などといわれるものに対応する。
図1のエネルギー管理地域1においては、5つの施設10−1〜10−5が存在している場合が示されている。なお、以降において、施設10−1〜10−5について特に区別して説明する必要のない場合には、施設10と記載する。また、施設10は、例えば住宅、商業施設、産業施設、公共施設などである。
また、貯湯槽20−1〜20−5は、エネルギー管理地域1における施設10−1〜10−5ごとに備えられ、温水を貯える。なお、貯湯槽20−1〜20−5について特に区別して説明する必要のない場合には、貯湯槽20と記載する。また、以降の説明にあたり、「温水」と「湯」とについては、同義の語句として用いる。
貯湯槽20は、例えば水道設備などから冷水を取り込み、商用電源の電力を利用して取り込んだ冷水の温度を上昇させて温水(湯)に変換して貯えておくことができる。また、貯湯槽20のうちで、同じ施設10において燃料電池30が備えられている貯湯槽20については、この燃料電池30が発電する際に発生する熱を利用して、貯えている水の温度を上昇させることもできる。貯湯槽20に貯えられた温水は、施設10において温水を利用する各種設備に対して供給される。
貯湯槽20は、例えば水道設備などから冷水を取り込み、商用電源の電力を利用して取り込んだ冷水の温度を上昇させて温水(湯)に変換して貯えておくことができる。また、貯湯槽20のうちで、同じ施設10において燃料電池30が備えられている貯湯槽20については、この燃料電池30が発電する際に発生する熱を利用して、貯えている水の温度を上昇させることもできる。貯湯槽20に貯えられた温水は、施設10において温水を利用する各種設備に対して供給される。
施設10−1〜10−5においては、それぞれ、燃料電池30−1〜30−5が備えられる。なお、以降の説明において燃料電池30−1〜30−5について特に区別して説明する必要の無い場合には、燃料電池30と記載する。
燃料電池(発電装置)30は、例えば対応の施設10の負荷に対して電力を供給する。
この燃料電池30は、補充可能な負極活物質(例えば水素)と正極活物質(空気中の酸素など)とを反応させることによって継続的に放電が行われる発電装置である。また、燃料電池30は、負極活物質と正極活物質とを継続して補充することで永続的に放電させることが可能である。
この燃料電池30は、補充可能な負極活物質(例えば水素)と正極活物質(空気中の酸素など)とを反応させることによって継続的に放電が行われる発電装置である。また、燃料電池30は、負極活物質と正極活物質とを継続して補充することで永続的に放電させることが可能である。
そのうえで、施設10においては、燃料電池30が発電する際に発生する熱を利用して貯湯槽20に供給された水の温度を上昇させることができる。これにより、例えば、貯湯槽20に供給された水を温水に変換するにあたっての商用電源の電力の使用を有効に抑えることが可能になる。
また、施設10−1〜10−5ごとに施設エネルギー管理装置100−1〜100−5が備えられる。なお、以降において、施設エネルギー管理装置100−1〜100−5について特に区別する必要のない場合には、施設エネルギー管理装置100と記載する。
施設エネルギー管理装置100は、対応の施設10における電気設備の制御と、貯湯槽20、燃料電池30などの制御を行う。
施設エネルギー管理装置100は、対応の施設10における電気設備の制御と、貯湯槽20、燃料電池30などの制御を行う。
エネルギー管理装置200は、エネルギー管理地域1に属する施設10全体における電気設備や燃料電池30などを対象として電力制御を実行する。
なお、例えば施設エネルギー管理装置100を省略して、エネルギー管理装置200が各施設10における電気設備、貯湯槽20及び燃料電池30などを直接制御するようにしてもよい。しかし、本実施形態では、エネルギー管理装置200と施設エネルギー管理装置100とを備えて、エネルギー管理地域1全体と施設10とで制御を階層化することにより、例えばエネルギー管理装置200の制御の複雑化を回避している。
なお、例えば施設エネルギー管理装置100を省略して、エネルギー管理装置200が各施設10における電気設備、貯湯槽20及び燃料電池30などを直接制御するようにしてもよい。しかし、本実施形態では、エネルギー管理装置200と施設エネルギー管理装置100とを備えて、エネルギー管理地域1全体と施設10とで制御を階層化することにより、例えばエネルギー管理装置200の制御の複雑化を回避している。
[施設における電力系統の構成例]
図2は、1つの施設10に対応する電力系統の構成例を示している。図2に示す施設10の電力系統としては、図1に示した貯湯槽20、燃料電池30及び施設エネルギー管理装置100とともに、インバータ40、分電盤50、負荷60及び温水利用設備70を備える。
図2は、1つの施設10に対応する電力系統の構成例を示している。図2に示す施設10の電力系統としては、図1に示した貯湯槽20、燃料電池30及び施設エネルギー管理装置100とともに、インバータ40、分電盤50、負荷60及び温水利用設備70を備える。
インバータ40は、燃料電池30から出力される直流の電力を交流に変換し、分電盤50経由で負荷60や貯湯槽20に供給する。
分電盤50は、施設エネルギー管理装置100の制御に応じて、インバータ40から出力される電力を負荷60や貯湯槽20に供給する経路と、商用電源2の電力を負荷60や貯湯槽20に供給する経路とで切り替えを行う。
分電盤50は、施設エネルギー管理装置100の制御に応じて、インバータ40から出力される電力を負荷60や貯湯槽20に供給する経路と、商用電源2の電力を負荷60や貯湯槽20に供給する経路とで切り替えを行う。
施設エネルギー管理装置100は、図2に示す構成との対応では、例えば燃料電池30の発電動作、インバータ40の電力変換動作、分電盤50における電力経路の切り替えなどを制御する。本実施形態の施設エネルギー管理装置100は、HEMS(Home Energy Management System)などといわれる家庭内のエネルギー管理システムに対応する。
さらに、施設エネルギー管理装置100は、貯湯槽20への給水や、貯湯槽20からの温水の排出などの動作も制御することができる。そのうえで、例えば貯湯槽20の温水が燃料電池30にて発生した熱によりつくられている状態のとき、施設エネルギー管理装置100は、商用電源2から貯湯槽20への電力供給を適宜停止させることもできる。
さらに、施設エネルギー管理装置100は、貯湯槽20への給水や、貯湯槽20からの温水の排出などの動作も制御することができる。そのうえで、例えば貯湯槽20の温水が燃料電池30にて発生した熱によりつくられている状態のとき、施設エネルギー管理装置100は、商用電源2から貯湯槽20への電力供給を適宜停止させることもできる。
また、図2に示すように、貯湯槽20に対しては給水管31、給湯管32及び温水受給管33が接続される。
給水管31は、例えば水道設備などから供給される冷水を貯湯槽20に取り込むための管である。
給湯管32は、貯湯槽20において貯えられている温水を、対応の施設10における温水利用設備70に供給するための管である。
ここで、温水利用設備70は、施設10の環境によっても異なるが、一例として、一般家庭であれば、キッチンやバスなどにおける給湯設備となる。また、例えば、施設10が体育館などであれば、プールなども温水利用設備70に含めることができる。また、例えば、建物ではないが、寒冷地において道路を温めるためのロードヒーティングシステムなども温水利用設備70に含めることができる。
給水管31は、例えば水道設備などから供給される冷水を貯湯槽20に取り込むための管である。
給湯管32は、貯湯槽20において貯えられている温水を、対応の施設10における温水利用設備70に供給するための管である。
ここで、温水利用設備70は、施設10の環境によっても異なるが、一例として、一般家庭であれば、キッチンやバスなどにおける給湯設備となる。また、例えば、施設10が体育館などであれば、プールなども温水利用設備70に含めることができる。また、例えば、建物ではないが、寒冷地において道路を温めるためのロードヒーティングシステムなども温水利用設備70に含めることができる。
[施設におけるコジェネレーションシステム系統の構成例]
図3は、1つの施設10に対応するコジェネレーションシステム系統の構成例を示している。この図に示すように、1つの施設10におけるコジェネレーションシステム系統は、貯湯槽20と燃料電池30と熱回収管80を備える。
熱回収管80は、熱回収装置として機能するものであり、燃料電池30の発電により発生した熱を回収し、回収した熱により温度を上昇させた温水(冷媒)を対応の施設10が備える貯湯槽20に貯えさせるものである。
図3は、1つの施設10に対応するコジェネレーションシステム系統の構成例を示している。この図に示すように、1つの施設10におけるコジェネレーションシステム系統は、貯湯槽20と燃料電池30と熱回収管80を備える。
熱回収管80は、熱回収装置として機能するものであり、燃料電池30の発電により発生した熱を回収し、回収した熱により温度を上昇させた温水(冷媒)を対応の施設10が備える貯湯槽20に貯えさせるものである。
貯湯槽20は、給水管31から供給された冷水をさらに熱回収管80に対して供給できるようになっている。
熱回収管80は、その配管において、燃料電池配管部81を有する。燃料電池配管部81は、燃料電池30に発生する熱を回収するように配置される。この燃料電池配管部81としての配管の構造は、特に限定されないが、燃料電池30から効率よく熱が回収できるように燃料電池30に対して配管した構造とすることが好ましい。
熱回収管80は、その配管において、燃料電池配管部81を有する。燃料電池配管部81は、燃料電池30に発生する熱を回収するように配置される。この燃料電池配管部81としての配管の構造は、特に限定されないが、燃料電池30から効率よく熱が回収できるように燃料電池30に対して配管した構造とすることが好ましい。
熱回収管80に供給された冷水は、燃料電池配管部81を通過する。これにより、燃料電池30から熱が回収され、冷水はこの回収された熱により温められて温度が上昇し、温水となる。このようにして得られた水は、燃料電池配管部81より下流の熱回収管80を通過して貯湯槽20に再び供給される。貯湯槽20は、上記のように供給された温水を貯え、前述のように、必要に応じて給湯管32から温水利用設備70に供給することができる。
このように燃料電池30を備える施設10においては、燃料電池30の発熱を回収して水を温めて温水をつくりだすことができる。そのうえで、前述もしたように、貯湯槽20間で温水を受給することにより、本実施形態においては、施設10ごとではなく、エネルギー管理地域1全体を包含するコジェネレーションシステムが構築される。これにより、本実施形態のエネルギー管理システムでは、エネルギー管理地域1全体で商用電源2の電力使用量やガス等の燃料使用量を抑えることが可能である。
コジェネレーションシステムにおいては、貯湯槽20が必要とする熱量(熱需要量)に対して燃料電池30の発熱量が大きくなると、燃料電池30の熱の余剰分(余剰熱量)が回収されなくなるという熱余りといわれる状態になる。熱余りの状態は、余剰熱量が使用されることなく、単に放熱されるだけになってしまうためにエネルギー効率の面では好ましくない。
そこで、第1の実施形態においては、エネルギー管理地域1において燃料電池30の余剰熱量が発生するのに応じてエネルギー管理地域1における燃料電池30の動作を制御する。これにより、エネルギー管理地域1において発生する燃料電池30の余剰熱量を抑制し、エネルギー管理地域1におけるエネルギー利用の効率化を図る。
そこで、第1の実施形態においては、エネルギー管理地域1において燃料電池30の余剰熱量が発生するのに応じてエネルギー管理地域1における燃料電池30の動作を制御する。これにより、エネルギー管理地域1において発生する燃料電池30の余剰熱量を抑制し、エネルギー管理地域1におけるエネルギー利用の効率化を図る。
[施設エネルギー管理装置とエネルギー管理装置の構成例]
図4は、エネルギー管理地域1における燃料電池30の余剰熱量の発生に応じて燃料電池30を制御するための施設エネルギー管理装置100とエネルギー管理装置200の構成例を示している。
図4は、エネルギー管理地域1における燃料電池30の余剰熱量の発生に応じて燃料電池30を制御するための施設エネルギー管理装置100とエネルギー管理装置200の構成例を示している。
施設エネルギー管理装置100は、通信部101と、熱需要量算出部102と、設備制御部103を備える。
通信部101は、エネルギー管理装置200とネットワークなどの通信網を経由して通信を実行する。
熱需要量算出部102は、対応の施設10が備える貯湯槽20が必要とする熱量(熱需要量)を算出し、算出した熱需要量の情報を通信部101からエネルギー管理装置200に送信させる。
熱需要量算出部102は、例えば貯湯槽20における現在の蓄熱量と、蓄熱量の目標値との差分として熱需要量を算出することができる。蓄熱量は、例えば貯湯槽20が貯える湯量と貯えられた湯の温度等を利用して求めることができる。
通信部101は、エネルギー管理装置200とネットワークなどの通信網を経由して通信を実行する。
熱需要量算出部102は、対応の施設10が備える貯湯槽20が必要とする熱量(熱需要量)を算出し、算出した熱需要量の情報を通信部101からエネルギー管理装置200に送信させる。
熱需要量算出部102は、例えば貯湯槽20における現在の蓄熱量と、蓄熱量の目標値との差分として熱需要量を算出することができる。蓄熱量は、例えば貯湯槽20が貯える湯量と貯えられた湯の温度等を利用して求めることができる。
設備制御部103は、対応の施設10における燃料電池30の発電動作を制御する。また、設備制御部103は、対応の施設10における燃料電池30以外の電気設備を制御することもできる。また、第1の実施形態における設備制御部103は、対応の施設10における燃料電池30の発熱量を算出し、算出した発熱量の情報を通信部101からエネルギー管理装置200に送信する。
エネルギー管理装置200は、通信部201と、制御部202を備える。
通信部101は、施設エネルギー管理装置100とネットワークなどの通信網を経由して通信を実行する。
制御部202は、エネルギー管理地域1における燃料電池30の余剰熱量の発生に応じて燃料電池30の動作を制御する。制御部202は、余剰熱量算出部211、熱源制御部212を備える。
通信部101は、施設エネルギー管理装置100とネットワークなどの通信網を経由して通信を実行する。
制御部202は、エネルギー管理地域1における燃料電池30の余剰熱量の発生に応じて燃料電池30の動作を制御する。制御部202は、余剰熱量算出部211、熱源制御部212を備える。
余剰熱量算出部211は、エネルギー管理地域1における各施設エネルギー管理装置100から送信された熱需要量の情報と、燃料電池30の発熱量の情報とを利用して、エネルギー管理地域1における余剰熱量を算出する。
余剰熱量算出部211は、例えばエネルギー管理地域1における総合的な余剰熱量を算出してもよいし、施設10ごとの余剰熱量を算出してもよい。余剰熱量算出部211は、例えば、施設10ごとの余剰熱量については、施設10ごとに対応する燃料電池30の発熱量から熱需要量を減算することによって求めることができる。また、余剰熱量算出部211は、エネルギー管理地域1における総合的な余剰熱量については、施設10ごとに算出した余剰熱量を加算することにより求めることができる。
余剰熱量算出部211は、例えばエネルギー管理地域1における総合的な余剰熱量を算出してもよいし、施設10ごとの余剰熱量を算出してもよい。余剰熱量算出部211は、例えば、施設10ごとの余剰熱量については、施設10ごとに対応する燃料電池30の発熱量から熱需要量を減算することによって求めることができる。また、余剰熱量算出部211は、エネルギー管理地域1における総合的な余剰熱量については、施設10ごとに算出した余剰熱量を加算することにより求めることができる。
熱源制御部212は、余剰熱量算出部211が算出した余剰熱量に基づいて、エネルギー管理地域1における複数の燃料電池30ごとの動作を決定する。例えば、熱源制御部212は、或る燃料電池30については、発電による出力を一定レベルにまで抑制すべきものと決定し、他の或る燃料電池30については、負荷に追従した(負荷追従動作)を実行させるべきと決定する。
そして、熱源制御部212は、複数の燃料電池30ごとに決定した動作が実行されるように、施設エネルギー管理装置100の各々に対して燃料電池制御情報を送信する。
そして、熱源制御部212は、複数の燃料電池30ごとに決定した動作が実行されるように、施設エネルギー管理装置100の各々に対して燃料電池制御情報を送信する。
施設エネルギー管理装置100における設備制御部103は、燃料電池制御情報の受信に応じて、受信した燃料電池制御情報が指示する動作となるように燃料電池30を制御す
[処理手順例]
図5のフローチャートは、エネルギー管理地域1における燃料電池30の余剰熱量の発生に応じて燃料電池30を制御するためにエネルギー管理装置200が実行する処理手順例を示している。
エネルギー管理装置200の制御部202において、余剰熱量算出部211は、各施設10の施設エネルギー管理装置100から、貯湯槽20の熱需要量の情報を取得する(ステップS101)。このために、例えば余剰熱量算出部211は、各施設10の施設エネルギー管理装置100に対して熱需要量の情報を要求する熱需要量要求を送信する。施設エネルギー管理装置100における熱需要量算出部102は、熱需要量要求の受信に応答して熱需要量を算出し、算出した熱需要量を通信部101からエネルギー管理装置200に送信する。余剰熱量算出部211は、通信部201にて受信された熱需要量を取得する。
図5のフローチャートは、エネルギー管理地域1における燃料電池30の余剰熱量の発生に応じて燃料電池30を制御するためにエネルギー管理装置200が実行する処理手順例を示している。
エネルギー管理装置200の制御部202において、余剰熱量算出部211は、各施設10の施設エネルギー管理装置100から、貯湯槽20の熱需要量の情報を取得する(ステップS101)。このために、例えば余剰熱量算出部211は、各施設10の施設エネルギー管理装置100に対して熱需要量の情報を要求する熱需要量要求を送信する。施設エネルギー管理装置100における熱需要量算出部102は、熱需要量要求の受信に応答して熱需要量を算出し、算出した熱需要量を通信部101からエネルギー管理装置200に送信する。余剰熱量算出部211は、通信部201にて受信された熱需要量を取得する。
また、余剰熱量算出部211は、各施設10の施設エネルギー管理装置100から、燃料電池30の発熱量の情報を取得する(ステップS102)。余剰熱量算出部211は、発熱量の情報を取得するにあたって、例えばステップS101の場合と同様に、各施設10の施設エネルギー管理装置100に対して発熱量要求を送信するのに応じて通信部101が受信した発熱量の情報を取得すればよい。
余剰熱量算出部211は、ステップS101により取得した施設10ごとの熱需要量の情報と、ステップS102により取得した施設10ごとの燃料電池30の発熱量の情報とを利用して、エネルギー管理地域1における余剰熱量を算出する(ステップS103)。ステップS103において、余剰熱量算出部211は、例えば前述のように、エネルギー管理地域1における総合的な余剰熱量を算出してもよいし、施設10ごとの燃料電池30の余剰熱量を算出してもよい。
熱源制御部212は、各施設10に備えられる燃料電池30のうちから、発電電力の出力を抑制させるべき出力抑制対象の燃料電池30を決定する(ステップS104)。ステップS104における燃料電池30の決定処理としては、例えば、ステップS103において施設10ごとの燃料電池30の余剰熱量を算出したうえで、余剰熱量が一定以上の燃料電池30を出力抑制対象として決定することができる。また、ステップS104において、は、熱源制御部212は、出力抑制対象の燃料電池30を決定するのに伴い、出力抑制対象の燃料電池30として決定されなかった燃料電池30について出力抑制対象外として決定する。
熱源制御部212は、ステップS104により出力抑制対象として決定された燃料電池30を備える施設10の施設エネルギー管理装置100に対して、燃料電池30の出力抑制を指示する(ステップS105)。このために、例えば熱源制御部212は、施設エネルギー管理装置100に対して、燃料電池30の出力抑制を指示する制御情報を送信する。
ステップS104により送信された制御情報を受信した施設エネルギー管理装置100の設備制御部103は、同じ施設10が備える燃料電池30の出力を例えば一定値にまで抑制するように制御する。これにより、燃料電池30から発生する熱量が抑制される。
ステップS104により送信された制御情報を受信した施設エネルギー管理装置100の設備制御部103は、同じ施設10が備える燃料電池30の出力を例えば一定値にまで抑制するように制御する。これにより、燃料電池30から発生する熱量が抑制される。
熱源制御部212は、ステップS104により出力抑制対象として決定された燃料電池30以外の燃料電池30を備える施設10の施設エネルギー管理装置100に対して、燃料電池30の負荷追従動作を指示する(ステップS106)。このために、例えば熱源制御部212は、施設エネルギー管理装置100に対して、燃料電池30の負荷追従動作を指示する制御情報を送信する。
ステップS105により送信された制御情報を受信した施設エネルギー管理装置100の設備制御部103は、同じ施設10が備える燃料電池30について負荷に追従した動作となるように制御する。
ステップS105により送信された制御情報を受信した施設エネルギー管理装置100の設備制御部103は、同じ施設10が備える燃料電池30について負荷に追従した動作となるように制御する。
なお、熱需要量が燃料電池30の発熱量よりも大きい場合、ステップS103にて算出される余剰熱量は負の値となる。この場合、熱源制御部212は、ステップS104において、例えば出力抑制対象の燃料電池30は無いものとし、すべての燃料電池30が出力抑制対象外であると決定すればよい。また、このステップS104の決定結果にしたがって、熱源制御部212は、ステップS105の処理を省略し、ステップS106の処理を実行すればよい。
<第2の実施形態>
[施設エネルギー管理装置とエネルギー管理装置の構成例]
次に、第2の実施形態について説明する。なお、第2の実施形態に係るエネルギー管理システムにおけるコジェネレーションシステム系統と電力系統の構成例は、例えば図1、図2と同様でよい。
[施設エネルギー管理装置とエネルギー管理装置の構成例]
次に、第2の実施形態について説明する。なお、第2の実施形態に係るエネルギー管理システムにおけるコジェネレーションシステム系統と電力系統の構成例は、例えば図1、図2と同様でよい。
図6は、エネルギー管理地域1における燃料電池30の余剰熱量の発生に応じて燃料電池30を制御するための施設エネルギー管理装置100とエネルギー管理装置200の構成例を示している。なお、図6において、図4と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、主に図4との相違点について説明する。
図6に示す施設エネルギー管理装置100においては、図4の施設エネルギー管理装置100が備えていた熱需要量算出部102が省略される。
図6に示すエネルギー管理装置200において、制御部202は、熱需要量テーブル記憶部213をさらに備える。
熱需要量テーブル記憶部213は熱需要量テーブルを記憶する。熱需要量テーブルは、例えば一年における所定期間ごとに熱需要量を対応付けたテーブルである。一年における所定期間の各々は、例えば、季節などに基づいて設定することができる。熱需要量テーブルに格納される熱需要量は、例えば過去のエネルギー管理地域1における熱需要量の実績などに基づいて設定される。また、熱需要量テーブルは、例えばエネルギー管理地域1全体に対応した熱需要量を格納してもよいし、エネルギー管理地域1における施設10ごとに対応する熱需要量を格納してもよい。
熱需要量テーブル記憶部213は熱需要量テーブルを記憶する。熱需要量テーブルは、例えば一年における所定期間ごとに熱需要量を対応付けたテーブルである。一年における所定期間の各々は、例えば、季節などに基づいて設定することができる。熱需要量テーブルに格納される熱需要量は、例えば過去のエネルギー管理地域1における熱需要量の実績などに基づいて設定される。また、熱需要量テーブルは、例えばエネルギー管理地域1全体に対応した熱需要量を格納してもよいし、エネルギー管理地域1における施設10ごとに対応する熱需要量を格納してもよい。
[処理手順例]
図7のフローチャートは、第2の実施形態におけるエネルギー管理装置200がエネルギー管理地域1における燃料電池30を制御するために実行する処理手順例を示している。なお、図7において、図5と同様の処理となるステップについては同一符号を付している。
図7のフローチャートは、第2の実施形態におけるエネルギー管理装置200がエネルギー管理地域1における燃料電池30を制御するために実行する処理手順例を示している。なお、図7において、図5と同様の処理となるステップについては同一符号を付している。
エネルギー管理装置200の制御部202において、余剰熱量算出部211は、熱需要量テーブル記憶部213が記憶する熱需要量テーブルから、現在の日付を含む所定期間に対応付けられた熱需要量を取得する(ステップS101A)。
ステップS102〜S106は、図5と同様の処理となる。ただし、余剰熱量算出部211は、ステップS103において余剰熱量を算出するにあたり、施設エネルギー管理装置100から受信した熱需要量の情報ではなく、ステップS101Aにより熱需要量テーブルから取得した熱需要量を利用する。
ステップS102〜S106は、図5と同様の処理となる。ただし、余剰熱量算出部211は、ステップS103において余剰熱量を算出するにあたり、施設エネルギー管理装置100から受信した熱需要量の情報ではなく、ステップS101Aにより熱需要量テーブルから取得した熱需要量を利用する。
<第3の実施形態>
[エネルギー管理システムの構成例]
次に、第3の実施形態について説明する。
図8は、第3の実施形態に係るエネルギー管理システムにおけるコジェネレーションシステム系統の構成例を示している。なお、図8において、図1と同一部分には同一符号を付し、主に図1との相違点について説明する。
図8に示すように、第3の実施形態に係るエネルギー管理システムの施設10−1〜10−5は、それぞれ、蓄電池90−1〜90−5を備える。なお、以降の説明において、蓄電池90−1〜90−5について特に区別しない場合には、蓄電池90と記載する。
蓄電池90は、同じ施設10における燃料電池30から充電のために供給される電力を蓄積する。また、蓄電池90は、蓄積した電力を放電して施設10における負荷に供給する。蓄電池90の充電、放電の動作は、同じ施設10における施設エネルギー管理装置100により制御される。蓄電池90には、例えばリチウムイオン電池を使用できる。
[エネルギー管理システムの構成例]
次に、第3の実施形態について説明する。
図8は、第3の実施形態に係るエネルギー管理システムにおけるコジェネレーションシステム系統の構成例を示している。なお、図8において、図1と同一部分には同一符号を付し、主に図1との相違点について説明する。
図8に示すように、第3の実施形態に係るエネルギー管理システムの施設10−1〜10−5は、それぞれ、蓄電池90−1〜90−5を備える。なお、以降の説明において、蓄電池90−1〜90−5について特に区別しない場合には、蓄電池90と記載する。
蓄電池90は、同じ施設10における燃料電池30から充電のために供給される電力を蓄積する。また、蓄電池90は、蓄積した電力を放電して施設10における負荷に供給する。蓄電池90の充電、放電の動作は、同じ施設10における施設エネルギー管理装置100により制御される。蓄電池90には、例えばリチウムイオン電池を使用できる。
[施設における電力系統の構成例]
図9は、第3の実施形態における1つの施設10に対応する電力系統の構成例を示している。図9において、図2と同一部分は同一符号を付し、ここでは主に、図2との相違点について説明する。
図9の施設10においては、図8に示した蓄電池90がさらに備えられる。
蓄電池90には、燃料電池30から出力される電力が充電される。蓄電池90は、蓄積した電力を放電して負荷60に供給する。蓄電池90は、蓄積した電力を負荷60に供給するにあたり、放電した電力をインバータ40に出力する。インバータ40は、蓄電池90から出力された直流の電力を交流に変換して分電盤50に出力する。分電盤50は、インバータ40から出力された交流の電力を負荷60に供給する。
図9は、第3の実施形態における1つの施設10に対応する電力系統の構成例を示している。図9において、図2と同一部分は同一符号を付し、ここでは主に、図2との相違点について説明する。
図9の施設10においては、図8に示した蓄電池90がさらに備えられる。
蓄電池90には、燃料電池30から出力される電力が充電される。蓄電池90は、蓄積した電力を放電して負荷60に供給する。蓄電池90は、蓄積した電力を負荷60に供給するにあたり、放電した電力をインバータ40に出力する。インバータ40は、蓄電池90から出力された直流の電力を交流に変換して分電盤50に出力する。分電盤50は、インバータ40から出力された交流の電力を負荷60に供給する。
燃料電池30の発電電力の蓄電池90への充電と、蓄電池90の放電電力の負荷60への供給は、施設エネルギー管理装置100が制御する。
つまり、燃料電池30の出力を蓄電池90に充電させる際、施設エネルギー管理装置100は、燃料電池30の発電電力をインバータ40ではなく、蓄電池90に出力させるように制御する。
また、蓄電池90の放電電力を負荷60に供給させる際、施設エネルギー管理装置100は、蓄電池90に放電を実行させ、インバータ40については蓄電池90から供給された直流の電力を交流に変換するように制御する。また、施設エネルギー管理装置100は、分電盤50について、インバータ40から出力された交流の電力が負荷60に供給されるように制御する。
なお、第3の実施形態において、施設エネルギー管理装置100とエネルギー管理装置200の構成は、例えば図4と同様でよい。
つまり、燃料電池30の出力を蓄電池90に充電させる際、施設エネルギー管理装置100は、燃料電池30の発電電力をインバータ40ではなく、蓄電池90に出力させるように制御する。
また、蓄電池90の放電電力を負荷60に供給させる際、施設エネルギー管理装置100は、蓄電池90に放電を実行させ、インバータ40については蓄電池90から供給された直流の電力を交流に変換するように制御する。また、施設エネルギー管理装置100は、分電盤50について、インバータ40から出力された交流の電力が負荷60に供給されるように制御する。
なお、第3の実施形態において、施設エネルギー管理装置100とエネルギー管理装置200の構成は、例えば図4と同様でよい。
第3の実施形態においては、図8及び図9に示す構成の下で、燃料電池30に余剰熱量が発生した場合に、燃料電池30の余剰熱量に応じた電力(余剰電力)を蓄電池90に充電して蓄積させる。これにより、エネルギー管理地域1において、燃料電池30の余剰熱量に応じた電力を有効に利用することができる。
[処理手順例]
図10は、第3の実施形態におけるエネルギー管理装置200がエネルギー管理地域1における燃料電池30を制御するために実行する処理手順例を示している。なお、図10において、図5と同様の処理となるステップについては同一符号を付し、ここでは、主に図5との相違点について説明する。
図10において、ステップS101〜S105までの処理は、図5と同様である。
そして、ステップS106Aにおいて、熱源制御部212は、出力抑制対象外の燃料電池30を備える施設10の施設エネルギー管理装置100に対して、燃料電池30の負荷追従動作と、蓄電池90への余剰電力の充電とを指示する。このために、熱源制御部212は、例えば施設エネルギー管理装置100に対して、燃料電池30の負荷追従動作と蓄電池90への余剰電力の充電とを指示する燃料電池制御情報を送信する。
図10は、第3の実施形態におけるエネルギー管理装置200がエネルギー管理地域1における燃料電池30を制御するために実行する処理手順例を示している。なお、図10において、図5と同様の処理となるステップについては同一符号を付し、ここでは、主に図5との相違点について説明する。
図10において、ステップS101〜S105までの処理は、図5と同様である。
そして、ステップS106Aにおいて、熱源制御部212は、出力抑制対象外の燃料電池30を備える施設10の施設エネルギー管理装置100に対して、燃料電池30の負荷追従動作と、蓄電池90への余剰電力の充電とを指示する。このために、熱源制御部212は、例えば施設エネルギー管理装置100に対して、燃料電池30の負荷追従動作と蓄電池90への余剰電力の充電とを指示する燃料電池制御情報を送信する。
なお、第3の実施形態においても、第2の実施形態を適用できる。つまり、第3の実施形態において、エネルギー管理装置200が図6に示す構成を有し、余剰熱量算出部211が熱需要量テーブルから熱需要量を取得するようにしてもよい。
また、図4及び図6における各部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより温水受給制御を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
1 エネルギー管理地域
10 施設
20 貯湯槽
30 燃料電池
31 給水管
32 給湯管
33 温水受給管
40 インバータ
50 分電盤
60 負荷
70 温水利用設備
80 熱回収管
81 燃料電池配管部
90 蓄電池
100 施設エネルギー管理装置
101 通信部
102 熱需要量算出部
103 設備制御部
200 エネルギー管理装置
201 通信部
202 制御部
211 余剰熱量算出部
212 熱源制御部
213 熱需要量テーブル記憶部
10 施設
20 貯湯槽
30 燃料電池
31 給水管
32 給湯管
33 温水受給管
40 インバータ
50 分電盤
60 負荷
70 温水利用設備
80 熱回収管
81 燃料電池配管部
90 蓄電池
100 施設エネルギー管理装置
101 通信部
102 熱需要量算出部
103 設備制御部
200 エネルギー管理装置
201 通信部
202 制御部
211 余剰熱量算出部
212 熱源制御部
213 熱需要量テーブル記憶部
Claims (6)
- 地域における複数の施設ごとに対応して備えられ、温水が貯えられる複数の貯湯槽と、
前記貯湯槽を備える施設ごとに対応して備えられ、施設における負荷に対して電力を供給する複数の発電装置と、
前記発電装置を備える施設ごとに対応して備えられ、前記発電装置の発電により発生した熱を回収して、回収した熱により温度を上昇させた冷媒を対応の施設が備える貯湯槽に貯えさせる熱回収装置と、
エネルギー管理装置とを備え、
前記エネルギー管理装置は、
前記複数の貯湯槽の熱需要量と前記複数の発電装置の発熱量とに基づいて、前記複数の発電装置の余剰熱量を算出する余剰熱量算出部と、
前記余剰熱量算出部が算出した余剰熱量に基づいて、前記複数の発電装置の動作を制御する熱源制御部とを備える
エネルギー管理システム。 - 前記エネルギー管理装置は、
一年における所定期間ごとに熱需要量を対応付けた熱需要量テーブルを記憶する熱需要量テーブル記憶部をさらに備え、
前記余剰熱量算出部は、
現在の日付を含む所定期間に対応付けられた熱需要量を前記熱需要量テーブルから取得し、前記複数の貯湯槽による蓄熱量と、取得した熱需要量とに基づいて、地域において発生している複数の発電装置の余剰熱量を算出する
請求項1に記載のエネルギー管理システム。 - 前記発電装置が発電した電力を蓄積する蓄電池を複数の施設ごとに対応してさらに備え、
前記熱源制御部は、
余剰熱量に応じた前記発電装置の電力を蓄電池に充電させる
請求項1または2に記載のエネルギー管理システム。 - 地域における複数の施設ごとに対応して備えられ、温水が貯えられる複数の貯湯槽と、
前記貯湯槽を備える施設ごとに対応して備えられ、施設における負荷に対して電力を供給する複数の発電装置と、
前記発電装置を備える施設ごとに対応して備えられ、前記発電装置の発電により発生した熱を回収して、回収した熱により温度を上昇させた冷媒を対応の施設が備える貯湯槽に貯えさせる熱回収装置とを備えるエネルギー管理システムにおけるエネルギー管理装置であって、
前記複数の貯湯槽の熱需要量と前記複数の発電装置の発熱量とに基づいて、前記複数の発電装置の余剰熱量を算出する余剰熱量算出部と、
前記余剰熱量算出部が算出した余剰熱量に基づいて、前記複数の発電装置の動作を制御する熱源制御部とを備える
エネルギー管理装置。 - 地域における複数の施設ごとに対応して備えられ、温水が貯えられる複数の貯湯槽と、
前記貯湯槽を備える施設ごとに対応して備えられ、施設における負荷に対して電力を供給する複数の発電装置と、
前記発電装置を備える施設ごとに対応して備えられ、前記発電装置の発電により発生した熱を回収して、回収した熱により温度を上昇させた冷媒を対応の施設が備える貯湯槽に貯えさせる熱回収装置とを備えるエネルギー管理システムにおけるエネルギー管理装置のエネルギー管理方法であって、
前記複数の貯湯槽の熱需要量と前記複数の発電装置の発熱量とに基づいて、前記複数の発電装置の余剰熱量を算出する余剰熱量算出ステップと、
前記余剰熱量算出ステップが算出した余剰熱量に基づいて、前記複数の発電装置の動作を制御する熱源制御ステップと、
を備えるエネルギー管理方法。 - 地域における複数の施設ごとに対応して備えられ、温水が貯えられる複数の貯湯槽と、
前記貯湯槽を備える施設ごとに対応して備えられ、施設における負荷に対して電力を供給する複数の発電装置と、
前記発電装置を備える施設ごとに対応して備えられ、前記発電装置の発電により発生した熱を回収して、回収した熱により温度を上昇させた冷媒を対応の施設が備える貯湯槽に貯えさせる熱回収装置とを備えるエネルギー管理システムにおけるエネルギー管理装置としてのコンピュータに、
前記複数の貯湯槽の熱需要量と前記複数の発電装置の発熱量とに基づいて、前記複数の発電装置の余剰熱量を算出する余剰熱量算出ステップと、
前記余剰熱量算出ステップが算出した余剰熱量に基づいて、前記複数の発電装置の動作を制御する熱源制御ステップと、
を実行させるためのプログラム。
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WO2018043639A1 (ja) * | 2016-08-31 | 2018-03-08 | 京セラ株式会社 | 電力管理方法、電力管理サーバ、ローカル制御装置及び電力管理システム |
JPWO2018043662A1 (ja) * | 2016-08-31 | 2019-06-24 | 京セラ株式会社 | 電力管理方法、電力管理サーバ、ローカル制御装置及び電力管理システム |
-
2013
- 2013-01-31 JP JP2013017048A patent/JP2014149950A/ja active Pending
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