JP2014148894A - ピストン型可変容量圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】吐出終了後のシリンダボアにおける高圧残留ガスによる斜板とシューとの摩擦力増大を防止できるとともに、設計自由度の高く、圧縮効率を向上できるピストン型可変容量圧縮機の提供ピストン型圧縮機の提供にある。
【解決手段】ハウジングと、駆動軸18と、片頭式のピストン33と、ピストン33の端面とシリンダボア32により区画される圧縮室と、斜板26と、を備えたピストン型可変容量圧縮機である。ピストン33の往復動時でも圧縮室34に不可避に残留する高圧残留ガスを圧縮室から低圧空間へ逃がす残留ガス通路62を備え、残留ガス通路は、ハウジングのシリンダボア内壁面に形成され、圧縮室と連通するボア側溝63と、ピストン33の外周面に形成され、ボア側溝63と連通することで圧縮室と低圧空間とピストン側溝64とを備え、ピストン側溝64を、ピストン33の往復動に応じてボア側溝63と連通又は非連通とする。
【選択図】 図2

Description

この発明は、ピストン型可変容量圧縮機に関し、特に、シリンダブロックのシリンダボア内において往復移動するピストンを備えたピストン型可変容量圧縮機に関する。
従来のピストン型可変容量圧縮機としては、例えば、特許文献1に開示されたピストン型圧縮機が存在する。
特許文献1に開示されたピストン型圧縮機におけるシリンダブロックの中心部には、収容孔が形成されており、収容孔内には、駆動軸の後端部が摺動可能に収容されている。
シリンダブロックには、各圧縮室と駆動軸の後端部とを接続する連通孔がそれぞれ貫通形成されている。
駆動軸において後端部の外周面には、ピストンが上死点位置にある圧縮室へとつながる連通孔と、ピストンが下死点位置にある圧縮室へとつながる連通孔とを連通する残留ガスバイパス溝が形成されている。
特許文献1に開示されたピストン型圧縮機によれば、吐出終了後の圧縮室において吐出しきれずに残ったガス(残留ガス)は、圧縮室につながる連通孔及び駆動軸の残留ガスバイパス通路を介して、低圧側の圧縮室へとバイパス(回収)される。
よって、吸入行程中における圧縮室での残留ガスの再膨張が少なくなり、低圧側の圧縮室へと吸入されるガスの量を多くでき、低圧側の圧縮室に対するガスの吸入効率を向上する。
特開2005−163714号公報
ところで、ピストン型可変容量圧縮機のピストンは、斜板に対して摺動するシューを介して斜板に連結されている。
吐出終了後のシリンダボアにおける残留ガスは、ピストンを斜板側に押し付ける荷重を付与するため、斜板とシューとの摩擦力を増大させることになる。
特許文献1に開示されたピストン型圧縮機は、吐出終了後の圧縮室における残留ガスは、低圧側の圧縮室へ回収するから、残留ガスによる斜板とシューとの摩擦力増大を抑制することが期待できる。
しかしながら、このピストン型圧縮機は、上死点位置にある圧縮室と駆動軸の後端部の外周面を連通させるため、シリンダボアにおける弁板寄りの位置と駆動軸の収容孔とを連通するようにシリンダブロックに貫通孔を形成するほか、駆動軸の後端部の外周面に残留ガスバイパス溝を形成することが必須であり、設計上の自由度が制約されるという問題がある。
また、シリンダブロックに形成される貫通孔にガスが残留して、デッドボリューム(ピストンの上死点位置での圧縮室の容積)の増大を招くことになり、圧縮効率を上げることができない。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、吐出終了後のシリンダボアにおける高圧残留ガスによる斜板とシューとの摩擦力増大を防止できるとともに、設計自由度の高く、圧縮効率を向上できるピストン型可変容量圧縮機の提供にある。
上記の課題を解決するために、本発明は、複数のシリンダボアを有するハウジングと、
前記ハウジングに回転自在に支持される駆動軸と、前記シリンダボアに挿入され、前記駆動軸の回転により往復動する片頭式のピストンと、前記ピストンの端面と前記シリンダボアにより区画される圧縮室と、前記駆動軸の回転を前記ピストンの往復動に変換する斜板と、を備えたピストン型可変容量圧縮機において、前記ピストンの往復動時でも前記圧縮室に不可避に残留する高圧残留ガスを前記圧縮室から低圧空間へ逃がす残留ガス通路を備え、前記残留ガス通路は、前記ハウジングのシリンダボア内壁面に形成され、前記圧縮室と連通するボア側溝と、前記ピストンの外周面に形成され、前記ボア側溝と連通することで前記圧縮室と前記低圧空間と連通するピストン側溝とを備え、前記ピストン側溝を、前記ピストンの往復動に応じて前記ボア側溝と連通又は非連通とすることを特徴とする。
本発明では、駆動軸が回転されると、片頭式のピストンがシリンダボアにおいて往復動し、冷媒ガスの吸入、圧縮、吐出が行われる。
ピストンの往復動時でも高圧残留ガスが不可避に圧縮室に残留するが、ピストン側溝とボア側溝とはピストンの往復動に応じて連通又は非連通となる。
ボア側溝とピストン側溝が連通して残留ガス通路を形成すると、圧縮室に残留する高圧残留ガスは残留ガス通路を通って低圧空間へ逃がされる。
本発明では、圧縮室に残留する高圧残留ガスが低圧空間へ逃がされるから、高圧残留ガスによる斜板とシューとの摩擦力増大を防止できる。
また、シリンダボア内壁面およびピストンの外周面に溝を形成することにより、シリンダボアの外部空間へ導く残留ガス通路を形成することができるから、設計上の自由度が高いピストン型可変容量圧縮機とすることができる。
また、ピストン側溝とボア側溝は溝であるから、シリンダブロックに貫通孔を設ける場合と比べてデッドボリュームを抑制することができ、圧縮効率を向上することができる。
さらに、ピストン側溝とボア側溝が非連通の状態では、圧縮室からの冷媒ガスのピストン側溝とボア側溝を介した漏洩を抑制することができる。
また、上記のピストン型可変容量圧縮機において、前記ボア側溝および前記ピストン側溝は、前記ピストンの軸方向に延在する構成としてもよい。
この場合、残留ガス通路がピストンの軸方向に延在するように設けられるから、圧縮室に残留する高圧残留ガスは残留ガス通路を通過し易くなる。
なお、ピストンの軸方向とはピストンの往復動の方向である。
また、上記のピストン型可変容量圧縮機において、前記低圧空間は、前記ハウジング内に形成され、前記斜板が収容される斜板室とする構成であってもよい。
この場合、圧縮室に残留する高圧残留ガスをボア側溝およびピストン側溝を通じて斜板室へ導くことができる。
低圧側のシリンダボアへ高圧残留ガスを導くことなく、高圧残留ガスによる斜板とシューとの摩擦力増大を防止できる。
また、上記のピストン型可変容量圧縮機において、前記低圧空間は、低圧側のシリンダボアとし、前記残留ガス通路は、前記ピストン側溝と前記低圧側のシリンダボアとを連絡する連絡通路を有する構成としてもよい。
この場合、圧縮室に残留する高圧残留ガスを残留ガス通路および連絡通路を通じて低圧側のシリンダボアへ導くことができるから、低圧側のシリンダボアに対する冷媒ガスの吸入効率を向上することができる。
また、上記のピストン型可変容量圧縮機において、前記ピストン側溝は、前記低圧空間に近いほど溝断面積が拡大して形成されている構成としてもよい。
この場合、ピストン側溝の溝断面積が、低圧空間に近いほど拡大されているため、圧縮室に残留する高圧残留ガスをディフューザ効果により残留ガス通路を通過し易くすることができる。
本発明によれば、吐出終了後のシリンダボアにおける高圧残留ガスによる斜板とシューとの摩擦力増大を防止できるとともに、設計自由度の高く、圧縮効率を向上できるピストン型可変容量圧縮機の提供ピストン型可変容量圧縮機を提供することができる。
第1の実施形態に係るピストン型可変容量圧縮機の縦断面図である。 第1の実施形態に係るピストン型可変容量圧縮機の要部を示す縦断面図である。 (a)は図2におけるA−A線矢視図であり、(b)はピストンの斜視図である。 (a)はピストン型可変容量圧縮機の特性曲線を示す図であり、(b)は残留ガス通路の連通のタイミングを説明する図である。 (a)は上死点に位置するピストンの縦断面図であり、(b)は下死点に位置するピストンの縦断面図である。 第2の実施形態に係るピストン型可変容量圧縮機の要部を示す縦断面図である。 (a)は第2の実施形態に係るピストンの斜視図であり、(b)は図6におけるB−B線矢視図である。 変形例に係るピストン型可変容量圧縮機の要部を示す縦断面図である。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係るピストン型可変容量圧縮機としての斜板式可変容量圧縮機について図面を参照して説明する。
本実施形態に係る斜板式可変容量圧縮機(以下「圧縮機」と表記する)は車両に搭載される車両空調用の圧縮機である。
図1に示す圧縮機では、シリンダブロック11の前端にはフロントハウジング12が接合され、シリンダブロック11の後端にはリヤハウジング13が接合されている。
シリンダブロック11、フロントハウジング12及びリヤハウジング13は、複数の通しボルト(図1においては1つのみ示す)14により相互に接続されている。
シリンダブロック11には、通しボルト14を挿通するボルト通孔(図示せず)が形成されているほか、フロントハウジング12にはボルト通孔15が形成されている。
また、リヤハウジング13には、雌ねじを有するボルト孔(図示せず)が形成され、ボルト孔には通しボルト14の雄ねじ部が螺入される。
シリンダブロック11、フロントハウジング12及びリヤハウジング13は、圧縮機のハウジングの全体を構成する要素である。
フロントハウジング12とシリンダブロック11との接合により、フロントハウジング12内に制御圧室16が形成される。
シリンダブロック11には軸孔17が形成されている。
軸孔17には駆動軸18が挿通され、駆動軸18はシリンダブロック11に回転自在に支持されている。
本実施形態では、駆動軸18のシリンダブロック11と摺接する外周面には、潤滑剤を含むコーティング層が形成されている。
また、フロントハウジング12には、軸孔20が形成されており、軸孔20に駆動軸18が挿通されている。
軸孔20には軸封装置21が設けられている。軸封装置21には主にゴム材料により形成されたリップシールが用いられている。
制御圧室16から外部へ突出する駆動軸18は、エンジン等の外部駆動源(図示せず)から回転駆動力を得る。
駆動軸18には回転支持体22が固定されている。
回転支持体22はラジアル軸受23を介してフロントハウジング12に回転自在に支持されており、駆動軸18と一体回転可能である。
回転支持体22とフロントハウジング12の内壁面との間には、駆動軸18の軸心P方向への荷重を受けるスラスト軸受24が介在されている。
フロントハウジング12には、制御圧室16の外周域からフロントハウジング12と回転支持体22との間まで延び、スラスト軸受24に臨むオイル経路25が形成されており、オイル経路25は軸孔20まで達している。
回転支持体22には、斜板26が駆動軸18の軸心P方向へスライド可能かつ傾動可能に支持されている。
本実施形態の制御圧室16は、斜板26が収容されることから斜板室に相当する。
回転支持体22には一対のアーム27(図1では一方のアーム27のみ図示され、他方のアーム27は図示されない)が斜板26に向けて突設されており、斜板26には一対の突起部28が回転支持体22に向けて突設されている。
突起部28は、回転支持体22における一対のアーム27間に形成された凹部に挿入されている。
突起部28は、一対のアーム27に挟まれた状態で凹部内を移動可能である。
アーム27において凹部の底部となる面にはカム面29が形成されており、突起部28の先端部はカム面29と摺接する。
斜板26は、一対のアーム27に挟まれた突起部28と、カム面29との連係により駆動軸18の軸方向へ傾動可能かつ駆動軸18と一体的に回転可能である。
斜板26の傾動は、カム面29と突起部28とのスライドガイド関係と駆動軸18のスライド支持作用とにより案内される。
一対のアーム27、突起部28およびカム面29は、斜板26と回転支持体22との間に設けられる変換機構30を構成する。
変換機構30は、回転支持体22に対して斜板26を傾動可能、かつ駆動軸18から斜板26へトルク伝達可能に連結する。
駆動軸18にはコイルスプリング31が嵌挿されており、コイルスプリング31は回転支持体22と斜板26との間に位置する。
コイルスプリング31は斜板26を回転支持体22から離す付勢力を斜板26に付与する。
斜板26の径中心部が回転支持体22側へ移動すると、駆動軸18の径方向に対する斜板26の傾斜角度が増大する。
斜板26の最大傾斜角度は、回転支持体22と斜板26との当接により規定される。
因みに、図1に示す斜板26は最大傾斜角度の状態にある。
図1に示すように、シリンダブロック11に形成された複数のシリンダボア32内には、片頭式のピストン33が往復動自在となるように収容されている。
シリンダボア32とピストン33の端面とにより圧縮室34が区画される。
斜板26の回転運動は、シュー35を介してピストン33の前後往復運動に変換され、ピストン33がシリンダボア32内を往復動する。
リヤハウジング13内には隔壁36が形成されており、隔壁36により吸入室37と吐出室38が区画形成されている。
シリンダブロック11とリヤハウジング13との間には、バルブプレート39、弁形成プレート40、41及びリテーナ形成プレート42が介在されている。
バルブプレート39、弁形成プレート41及びリテーナ形成プレート42には吸入ポート43が形成されている。
バルブプレート39及び弁形成プレート40には吐出ポート44が形成されている。
弁形成プレート40には吸入弁45が形成されており、弁形成プレート41には吐出弁46が形成されている。
リテーナ形成プレート42には、吐出弁46の開度を規制するリテーナ47が形成されている。
軸孔17と吸入室37を連絡するように貫通孔48がバルブプレート39、弁形成プレート40、41及びリテーナ形成プレート42の中心に貫通して形成されている。
因みに、図2に示すように、シリンダボア32におけるリヤハウジング13側と連通する空間49がシリンダブロック11の軸孔17側に形成されており、吸入弁45の開度は、空間49を形成するシリンダブロック11の端面50により規制される。
吸入室37内の冷媒は、ピストン33の復動動作(図1において右側から左側への移動)により吸入ポート43から吸入弁45を開弁してシリンダボア32内へ流入する。
シリンダボア32内へ流入したガス状の冷媒は、ピストン33の往動動作(図1において左側から右側への移動)により吐出ポート44から吐出弁46を開弁して吐出室38へ吐出される。
吐出弁46は、リテーナ形成プレート42上のリテーナ47に当接して開度規制される。
吸入室37へ冷媒を導入する吸入通路51と、吐出室38から冷媒を排出する吐出通路52とは、外部冷媒回路53で接続されている。
外部冷媒回路53上には、冷媒から熱を奪うための熱交換器54、膨張弁55および周囲の熱を冷媒に移すための熱交換器56が介在されている。
膨張弁55は、熱交換器56の出口側における冷媒ガスの温度の変動に応じて冷媒流量を制御する。
吐出室38へ吐出された冷媒ガスは吐出通路52を通って外部冷媒回路53へ流出する。
外部冷媒回路53へ流出した冷媒ガスは、吸入通路51を通り吸入室37へ還流する。
吐出室38と制御圧室16は給気通路57により連通している。
リヤハウジング13には容量制御弁59が設けられており、容量制御弁59は給気通路57を通る冷媒ガスの流量を制御する。
容量制御弁59の弁開度の増大により、給気通路57を通る冷媒ガスの流量が増大すると、制御圧室16内の圧力が高くなる。
これにより、斜板26の傾斜角度が減少する。
容量制御弁59の弁開度の減少により給気通路57を通る冷媒ガスの流量が減少すると、制御圧室16内の圧力が低くなる。これにより、斜板26の傾斜角度が増大する。
本実施形態の駆動軸18には、軸心Pを中心に軸方向へ形成された連通孔60が形成されている。
駆動軸18内部の連通孔60は、リヤハウジング13側の一端からフロントハウジング12側へ向けて形成されている。
連通孔60のフロントハウジング12側の端部は、軸孔20において駆動軸18の軸方向において軸封装置21と回転支持体22との間に達している。
図1に示すように、連通孔60のフロントハウジング12側の端部から、径方向に駆動軸18の外周まで至る孔61が形成され、孔61は軸孔20を介してオイル経路25と連通している。
従って、制御圧室16と吸入室37は貫通孔48、連通孔60、孔61により連通している。
制御圧室16内の冷媒ガスは貫通孔48、連通孔60、孔61を介して吸入室37へ流出する。
従って、貫通孔48と、駆動軸18の連通孔60および孔61は、オイルの流通路としての機能のほか、抽気通路として機能し、容量制御弁59および給気通路57との協働により制御圧室16の圧力を制御する要素である。
ところで、本実施形態の圧縮機は、ピストン33の往復動時でも圧縮室34に不可避に残留する高圧の冷媒ガス(以下「高圧残留ガス」と表記する)を低圧空間としての制御圧室16へ導くための残留ガス通路62を備えている。
低圧空間とは高圧残留ガスが残留する圧縮室34よりも低圧となる空間を指すが、本実施形態では、制御圧室16が低圧空間に相当する。
本実施形態の残留ガス通路62は、シリンダブロック11のシリンダボア内壁面に形成されたボア側溝63と、ピストン33の外周面に形成されたピストン側溝64とにより構成されている。
図2に示すように、ボア側溝63は、シリンダボア内壁面の軸孔17側において形成されている。
ピストン33の往復動の方向をピストン33の軸方向としており、本実施形態のボア側溝63はピストン33の軸方向に延在する直線状の溝である。
ボア側溝63はバルブプレート39側の端面から制御圧室16へ向けて所定の位置まで形成されており、ボア側溝63の長さはピストン側溝64の長さとの関係により規定される。
なお、図3に示すように、ボア側溝63は各シリンダボア32におけるシリンダボア内壁面にそれぞれ形成されており、ボア側溝63の溝断面の形状は半円形である。
図3(b)に示すピストン33の外周面に形成されるピストン側溝64は、ピストン33の軸方向に延在する直線状の溝である。
本実施形態では、図3(a)に示すように、ピストン側溝64はボア側溝63と重なるようにピストン33の外周面の軸孔17側に形成されている。
また、ピストン側溝64はピストン33の外周面のシュー35側からバルブプレート39側の端面へ向けて所定の位置まで形成されている。
ピストン側溝64の長さは、ピストン33が最もバルブプレート39に接近する上死点に達したとき、ボア側溝63とピストン側溝64が連通するように設定されている。
図2に示すように、ボア側溝63とピストン側溝64が連通する状態では、ボア側溝63の制御圧室16側の端部65とピストン側溝64のバルブプレート39側の端部66が駆動軸18の径方向において重なっている。
なお、ピストン側溝64は各ピストン33の外周面にそれぞれ形成されている。
図3(a)に示すように、ピストン側溝64の溝断面の形状は半円形であり、ピストン側溝64の深さはボア側溝63と同じ深さに設定されている。
ピストン側溝64とボア側溝63は、ピストン33の往復動に応じて間欠的に連通又は非連通の状態となる。
少なくともピストン33の吸入および圧縮行程中では、ピストン側溝64とボア側溝63は、非連通の状態となる。
次に、本実施形態の圧縮機の作用について説明する。
圧縮機が運転されると、冷媒ガスが外部冷媒回路53より吸入通路51を通じて吸入室37に導入される。
シリンダボア32内を往復動するピストン33が上死点位置から下死点位置へ移動する吸入行程では、吸入弁45が開弁され、このとき、吸入室37内の冷媒ガスは、吸入弁45の開弁時に吸入ポート43を通じて圧縮室34へ導入される。
なお、吸入行程では、圧縮室34の圧力低下および吐出室38の圧力が高いことと相まって、吐出弁46は湾曲することなくバルブプレート39に密着して吐出ポート44を閉じる。
この後、ピストン33が下死点位置から上死点位置へ移動する圧縮行程では、圧縮室34の圧力が増大し、圧縮室34の冷媒ガスは圧縮される。
圧縮行程では、圧縮室34の圧力が上昇する。
吐出行程では吐出弁46が湾曲して吐出ポート44を開き、圧縮室34の冷媒ガスは吐出ポート44を通じて吐出室38へ吐出される。
同時に、圧縮室34の圧力上昇と吸入室37の圧力が低いことと相まって、吸入弁45はバルブプレート39に密着して吸入ポート43を閉じる。
ピストン33が上死点位置に達し、冷媒ガスが圧縮室34から吐出室38に吐出されて冷媒ガスの吐出が終了すると、吐出弁46はリテーナ47から離れて吐出ポート44を閉じる。
そして、圧縮室34から吐出室38に吐出された冷媒ガスは吐出通路52を通じて外部冷媒回路53へ導出される。
図4(a)は圧縮機の特性曲線を示すが、特定のシリンダボア32を基準として、駆動軸18の回転角度と圧力比(吐出圧/吸入圧)との関係が実線の曲線により示される。
駆動軸18の回転角度が0°(360°)のとき、図5(a)に示すように、シリンダボア32内のピストン33は上死点に位置する。
一方、駆動軸18の回転角度が180°のとき、図5(b)に示すように、シリンダボア32内のピストン33は下死点に位置する。
なお、図4(a)において2点鎖線にて示す曲線は、従来の高圧残留ガスが圧縮室34に留まる場合を示す比較例の特性曲線である。
図4(b)は、回転角度と残留ガス通路62の連通のタイミングを説明する図である。
図4(b)に示すように、駆動軸18の回転角度が0°(360°)の前後の間において、残留ガス通路62が形成される。
本実施形態では、ピストン側溝64とボア側溝63は、圧縮された冷媒ガスの吐出終了時に連通して残留ガス通路62を形成する。
図5(a)に示すように、ピストン側溝64とボア側溝63が連通するとき、圧縮室34の高圧残留ガスはボア側溝63からピストン側溝64を通じて制御圧室16へ逃がされる。
図5(a)では高圧残留ガスの流れを矢印Rにより示している。
本実施形態では、ピストン側溝64とボア側溝63により形成される残留ガス通路62が、圧縮室34と制御圧室16を最短距離にて結ぶように、ピストン33の軸方向において直線状に形成されている。
このため、圧縮室34の高圧残留ガスは、残留ガス通路62の途中で澱むことがなく、速やかに制御圧室16へ逃がされる。
図4(b)に示す所定のタイミングにおいて残留ガス通路62を形成し、残留ガス通路62を通じて高圧残留ガスを制御圧室16へ積極的に逃がすことにより、圧縮室34の圧力が低下する。
このため、冷媒ガスの吐出行程終了後の圧縮室34における高圧残留ガスによりピストン33を斜板26側に押し付ける荷重が解消され、斜板26とシュー35との摩擦力が低減される。
圧縮機は、シリンダボア32側となるシュー35と制御圧室16側となるシュー35を備えているが、圧縮室34の高圧残留ガスの解消により、特に、斜板26のシリンダボア32側の面とシリンダボア32側のシュー35との摩擦力が低減される。
ピストン側溝64とボア側溝63が連通されて残留ガス通路62を形成している状態では、吐出弁46は吐出ポート44を閉じている。
なお、制御圧室16に高圧残留ガスが導かれることにより制御圧室16の圧力変動が生じるものの、この圧力変動による圧縮機の性能に対する影響は小さい。
ピストン33が下死点へ向かう移動により、ピストン側溝64がボア側溝63から離れ、非連通となると、残留ガス通路62が解消される。
図4(b)に示すように、残留ガス通路62の解消により吸入行程が開始され、圧縮室34の圧力が低下し、吸入弁45が開弁されることで冷媒ガスが吸入ポート43を通じて圧縮室34へ吸入される。
本実施形態の圧縮機によれば、以下の作用効果を奏する。
(1)ピストン側溝64とボア側溝63とはピストン33の往復動に応じて連通又は非連通となる。ボア側溝63とピストン側溝64が連通して残留ガス通路62を形成するとき、圧縮室34に残留する高圧残留ガスは残留ガス通路62を通って制御圧室16へ逃がされる。圧縮室34における高圧残留ガスが制御圧室16へ逃がされるから、圧縮室34における高圧残留ガスによる斜板26とシュー35との摩擦力増大を防止することができる。
(2)シリンダボア内壁面およびピストン33の外周面に溝を形成することにより、圧縮室34の高圧残留ガスを制御圧室16へ逃がす残留ガス通路62を形成することができるから、設計上の自由度が高い圧縮機とすることができる。
(3)残留ガス通路62がピストン33の軸方向に延在するように設けられるから、シリンダボア32内に残留する高圧残留ガスは残留ガス通路62を通過し易くなる。特に、残留ガス通路62が、圧縮室34と制御圧室16を最短距離にて結ぶようにピストン33の軸方向において直線状に形成されている。このことから、圧縮室34の高圧残留ガスを残留ガス通路62の途中で澱ませることなく、速やかに制御圧室16へ逃がすことができる。
(4)圧縮室34に残留する高圧残留ガスをボア側溝63およびピストン側溝64を通じて制御圧室16へ導くことができる。高圧残留ガスを低圧の圧縮室34へ逃がすことなく、高圧残留ガスによる斜板26とシュー35との摩擦力増大を防止できる。
(5)斜板の傾斜角度により吐出容量が変動する可変容量圧縮機の場合、最小容量運転時や低容量運転時において、吐出終了後の高圧残留ガスによる斜板とシューとの摩擦力増大の影響が顕著であった。本実施形態によれば、ピストン33の圧縮および吐出動作中に残留する高圧残留ガスによる斜板26とシュー35との摩擦力が低減するから、摩擦力増大の影響を確実に解消することができる。
(6)ピストン側溝64とボア側溝63は、孔でなく溝であるから、シリンダブロックに貫通孔を設ける場合と比べてシリンダボア32内のデッドボリュームを抑制することができ、圧縮効率を向上することができる。
(7)ピストン側溝64とボア側溝63は、ピストン33の往復動に応じて間欠的に連通又は非連通の状態となる。少なくともピストン33の吸入および圧縮行程中では、ピストン側溝64とボア側溝63は、非連通の状態であり、圧縮室34からの冷媒ガスのピストン側溝64とボア側溝63を介した漏洩を抑制することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る圧縮機について説明する。
本実施形態の圧縮機も、車両に搭載される車両空調用の圧縮機であるが、低圧空間を低圧側のシリンダボアとし、ピストン側溝と低圧側シリンダボアとを連絡する連絡通路が形成されている点で、先の実施形態と異なる。
本実施形態において、第1の実施形態と共通の構成については、第1の実施形態の説明を援用して共通の符号を用いる。
本実施形態の圧縮機は、図6に示すように、圧縮室34の高圧残留ガスを低圧側のシリンダボア32へ逃がす残留ガス通路70を備えている。
ボア側溝63は先の実施形態と同じ構成であるが、図6、図7(a)に示すように、ピストン33の外周面にはピストン側溝71が形成されている。
ピストン側溝71は、ピストン33が上死点に位置しても制御圧室16と連通しない溝である。
本実施形態の残留ガス通路70は、ボア側溝63、ピストン側溝71および連絡通路を備える。
連絡通路は、高圧側のシリンダボア32におけるピストン33のピストン側溝71と低圧側のシリンダボア32とを連絡する通路である。
図6に示すように、圧縮機のシリンダブロック11には、シリンダボア32と軸孔17とを連通する導通孔72が形成されている。
従って、導通孔72はシリンダボア32と軸孔17との間を結ぶ要素である。
図7(b)に示すように、導通孔72の数はシリンダボア32の数に対応しており、複数の導通孔72はシリンダブロック11において放射状に配置されている。
なお、図7(b)では、シリンダボア32は、説明の便宜上、シリンダボア32A〜32Eと区別するほか、軸孔17とを連通する導通孔72についても、導通孔72A〜72Eと区別する。
図6および図7(b)に示すように、駆動軸18の外周面には、導通孔72の位置に対応して形成された軸側溝73が形成されている。
軸側溝73は、圧縮機の運転時においてシリンダボア32の導通孔72と連通する位置に形成されている。
軸側溝73は、導通孔72と連通し、軸方向に平行な一対の溝端部74、75と、溝端部74、75を周方向に繋ぐ周溝部76により形成されている。
一方の溝端部74が導通孔72と連通するとき、他方の溝端部75は隣の導通孔72のさらに次の導通孔72と連通するように設定されている。
例えば、図7(b)に示すように、溝端部74が導通孔72Aと連通すると、溝端部75は導通孔72Cと連通する。
この場合の連絡通路は、高圧側のシリンダボア32Aにおけるピストン33のピストン側溝71と連通する導通孔72Aと、軸側溝73と、低圧側のシリンダボア32Aと連通する連通する導通孔72Cとから構成される。
本実施形態では、例えば、シリンダボア32Aのピストンが吐出終了となる位置に達すると、ボア側溝63とピストン側溝71Aが連通し、ピストン側溝71と導通孔72Aとは連通される。
このとき、導通孔72Aと軸側溝73が連通し、軸側溝73は導通孔72Cと連通する。
シリンダボア32Cにおけるピストン33は、吸入行程終了後の圧縮行程開始付近の位置にあり、導通孔72Cとシリンダボア32Cは直接連通する。
このため、シリンダボア32Aの圧縮室34の高圧残留ガスは、ボア側溝63、ピストン側溝71A、軸側溝73および導通孔72Cを通じてシリンダボア32Cの圧縮室34に逃がされる。
駆動軸18の回転に伴い、シリンダボア32Bの圧縮室34が高圧側となり、シリンダボア32Bの圧縮室34が高圧側になると、シリンダボア32Dの圧縮室34が低圧側となる。
この場合、残留ガス通路70は、シリンダボア32Bにおけるボア側溝63、シリンダボア32B内のピストン33におけるピストン側溝71B、軸側溝73および導通孔72Dにより構成される。
つまり、高圧側のシリンダボア32および低圧側のシリンダボア32は、駆動軸18の回転に応じて移り変わり、高圧側のシリンダボア32および低圧側のシリンダボア32に対応する残留ガス通路70が構成される。
本実施形態では、ピストン側溝71とボア側溝63は、圧縮された冷媒ガスの吐出終了時に連通する。
このとき、ピストン側溝71は導通孔72と連通し、導通孔72は軸側溝73と連通する。
軸側溝73は、低圧側のシリンダボア32と連通する導通孔72と連通している。
このため、ピストン側溝71とボア側溝63が連通するとき、圧縮室34の高圧残留ガスはボア側溝63、ピストン側溝71、導通孔72、軸側溝73、低圧側のシリンダボア32と連通する導通孔72を通じて低圧側のシリンダボア32の圧縮室34へ逃がされる。
本実施形態によれば、残留ガス通路70を通じて高圧側のシリンダボア32の圧縮室34における高圧残留ガスを低圧側のシリンダボア32の圧縮室34へ積極的に逃がすから、斜板26とシュー35との摩擦力が低減されるだけでなく、低圧側の冷媒ガスの吸入効率を向上させることができる。
(変形例)
次に、第1の実施形態の変形例に係る圧縮機について説明する。
図8に示すように、本変形例に係る圧縮機のピストン側溝80は、制御圧室16と連通する溝であるが、制御圧室16側へ向かうほど溝深さが大きくなり、溝断面積が拡大して形成されている。
ボア側溝63は第1の実施形態と同じであることから、本変形例の残留ガス通路62は、ボア側溝63およびピストン側溝80により形成される。
残留ガス通路62におけるピストン側溝80の溝断面積が制御圧室16へ向かうほど拡大するから、吐出終了時の高圧残留ガスは残留ガス通路62を通過する際に、ディフューザ効果が生じ、より残留ガス通路62を通過し易くすることができる。
図8では高圧残留ガスの流れを矢印Rにより示している。
なお、本変形例では、ピストン側溝80の溝深さを制御圧室16側へ向かうほど大きくすることにより、溝断面積を拡大するにようにしたが、ピストン側溝80の溝幅を大きくして溝断面積を拡大してもよい。
あるいは、ピストン側溝80溝の深さと溝幅の両方を拡大して溝断面積の拡大を図ってもよい。
なお、上記の実施形態(変形例を含む)は、本発明の一実施形態を示すものであり、本発明は、上記の実施形態(変形例を含む)に限定されるものではなく、下記のように発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能である。
○ 上記の実施形態(変形例を含む)では、ボア側溝およびピストン側溝をピストンの軸方向に向かう直線状の溝としたが、ボア側溝およびピストン側溝は、直線状の溝に限らない。ボア側溝およびピストン側溝は、ピストンの軸方向に延在する溝であれば湾曲、屈曲してもよい。あるいは、ボア側溝およびピストン側溝の一部が周方向に形成され、残りの部分がピストンの軸方向に延在するようにしてもよい。
○ 上記の実施形態(変形例を含む)では、ボア側溝およびピストン側溝を駆動軸の径方向において駆動軸側(圧縮機の中心側)となる位置に形成されたが、ボア側溝およびピストン側溝を設ける位置は特に限定されない。ボア側溝およびピストン側溝をシリンダブロック外周に近い側に形成してもよいし、隣のシリンダボアに近い側に形成してもよい。
○ ボア側溝およびピストン側溝の重なりの範囲は、上記の実施形態(変形例を含む)に限定されない。圧縮機の形式や諸条件に応じて適宜設定すればよい。また、ボア側溝およびピストン側溝が連通して残留ガス通路を形成するタイミングもピストンの上死点を基準として調整すればよい。
○ 上記の実施形態(変形例を含む)では、ピストン型可変容量圧縮機としての斜板式可変容量圧縮機について説明したが、ピストン型可変容量圧縮機は、ワッブル式可変容量圧縮機でもよい。また、ピストン型可変容量圧縮機は、車両空調用の圧縮機に限定されない。
○ 第2の実施形態では、ピストン側溝について溝断面積を拡大したが、ピストン側溝とともにボア側溝の溝断面積をピストン側溝へ向かうほど拡大するようにしてもよい。この場合、残留ガス通路の通路断面積が制御圧室へ向かうほど拡大するようにすれば、残留ガス通路においてディフューザ効果を得ることができる。
○ 第2の実施形態では、残留ガス通路がボア側溝、ピストン側溝および連絡通路を備える構成とし、連絡通路として導通孔と軸側溝を用いたが、ロータリーバルブにより吸入する圧縮機に適用してもよい。この場合、ボア側溝、ピストン側溝、導通孔は第2の実施形態と同じ構成とし、軸側溝をロータリーバルブの外周面に形成すればよい。
11 シリンダブロック
12 フロントハウジング
13 リヤハウジング
16 制御圧室
18 駆動軸
22 回転支持体
26 斜板
30 変換機構
32 シリンダボア
33 ピストン
34 圧縮室
35 シュー
37 吸入室
38 吐出室
39 バルブプレート
43 吸入ポート
44 吐出ポート
45 吸入弁
46 吐出弁
48 貫通孔
53 外部冷媒回路
57 給気通路
59 容量制御弁
62、70 残留ガス通路
63 ボア側溝
64、71、80 ピストン側溝
72 導通孔
73 軸側溝
P 軸心
R 高圧残留ガスの流れ

Claims (5)

  1. 複数のシリンダボアを有するハウジングと、
    前記ハウジングに回転自在に支持される駆動軸と、
    前記シリンダボアに挿入され、前記駆動軸の回転により往復動する片頭式のピストンと、
    前記ピストンの端面と前記シリンダボアにより区画される圧縮室と、
    前記駆動軸の回転を前記ピストンの往復動に変換する斜板と、を備えたピストン型可変容量圧縮機において、
    前記ピストンの往復動時でも前記圧縮室に不可避に残留する高圧残留ガスを前記圧縮室から低圧空間へ逃がす残留ガス通路を備え、
    前記残留ガス通路は、
    前記ハウジングのシリンダボア内壁面に形成され、前記圧縮室と連通するボア側溝と、
    前記ピストンの外周面に形成され、前記ボア側溝と連通することで前記圧縮室と前記低圧空間と連通するピストン側溝とを備え、
    前記ピストン側溝を、前記ピストンの往復動に応じて前記ボア側溝と連通又は非連通とすることを特徴とするピストン型可変容量圧縮機。
  2. 前記ボア側溝および前記ピストン側溝は、前記ピストンの軸方向に延在することを特徴とする請求項1記載のピストン型可変容量圧縮機。
  3. 前記低圧空間は、前記ハウジング内に形成され、前記斜板が収容される斜板室とすることを特徴とする請求項1又は2記載のピストン型可変容量圧縮機。
  4. 前記低圧空間は、低圧側のシリンダボアとし、
    前記残留ガス通路は、前記ピストン側溝と前記低圧側のシリンダボアとを連絡する連絡通路を有することを特徴とする請求項1又は2記載のピストン型可変容量圧縮機。
  5. 前記ピストン側溝は、前記低圧空間に近いほど溝断面積が拡大して形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載のピストン型可変容量圧縮機。
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