JP2014148376A - 記録媒体の重送状態を検知する記録装置及び該記録装置に用いられるプログラム - Google Patents

記録媒体の重送状態を検知する記録装置及び該記録装置に用いられるプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】重送状態が検知されてから印刷完了するまでの時間を短縮する記録装置を提供する。
【解決手段】記録装置1は、用紙Pを搬送するための搬送手段と、搬送手段により搬送されている用紙Pに画像を記録するためのヘッド4と、ヘッド4よりも用紙Pの搬送上流側において、用紙Pの重送状態を検知するために設けられた重送検知手段7と、ヘッド4よりも用紙Pの搬送上流側において、重送状態にある複数枚の用紙Pを分離するために設けられた分離手段と、搬送手段、ヘッド4、分離手段を制御するための制御部8とを備えている。制御部8は、用紙Pが重送状態であることを条件として、用紙Pが互いに分離するように分離手段を作動させ、分離手段が用紙Pを互いに分離すると、分離した少なくとも1つの用紙Pに画像が記録されるようにヘッド4を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の記録媒体が搬送時に重なって搬送される重送状態を検知することができる記録装置、及び該記録装置に用いられるプログラムに関する。
記録装置は、用紙を搬送して画像を用紙上に形成し、画像形成後の用紙を排紙トレイに排出する。この画像形成時に、2枚の用紙が重なって搬送される重送状態となることがある。この重送状態にある用紙がそのまま搬送されると、搬送路内での紙詰まりの原因となる。この紙詰まりを防ぐ対策として、特許文献1には、用紙の搬送路に対向して重送状態を検知する手段を設け、重送状態が検知された用紙に画像を形成せずに排紙トレイとは別のトレイに排出する内容が記載されている。形成されなかった画像は、次に給紙され且つ重送状態が検知されなかった用紙に形成される。
特開2003−263076号
従来の構成では、重送状態が検知された用紙に画像を形成せず、次に給紙された用紙に再度画像を形成するから、重送状態が検知されてから印刷完了するまでの時間が長くなっていた。
本発明の目的は、重送状態が検知されてから印刷完了するまでの時間を短縮することができる記録装置及び該記録装置のプログラムを提供することにある。
本発明に係る記録装置は、記録媒体を搬送するための搬送手段と、前記搬送手段により搬送されている記録媒体に画像を記録するための記録手段と、前記記録手段よりも記録媒体の搬送上流側において、記録媒体の重送状態を検知するために設けられた重送検知手段と、前記記録手段よりも記録媒体の搬送上流側において、重送状態にある複数枚の記録媒体を分離するために設けられた分離手段と、前記搬送手段、記録手段、分離手段を制御するための制御部とを備え、
前記制御部は、記録媒体が重送状態であることを条件として、記録媒体が互いに分離するように前記分離手段を作動させ、前記分離手段が記録媒体を互いに分離すると、分離した少なくとも1つの記録媒体に画像が記録されるように前記記録手段を制御する。
本発明に係るプログラムは、記録媒体を搬送するための搬送手段と、前記搬送手段により搬送されている記録媒体に画像を記録するための記録手段と、前記記録手段よりも記録媒体の搬送上流側において、記録媒体の重送状態を検知するために設けられた重送検知手段と、前記記録手段よりも記録媒体の搬送上流側において、重送状態にある複数枚の記録媒体を分離するために設けられた分離手段と、前記搬送手段、記録手段、分離手段を制御するための制御部とを備えた記録装置において実行されるプログラムであって、
前記重送検知手段を作動させて記録媒体の重送状態を検知する工程と、記録媒体が重送状態であることを条件として、記録媒体が互いに分離するように前記分離手段を作動させる工程と、前記分離手段が記録媒体を互いに分離すると、分離した少なくとも1つの記録媒体に画像が記録されるように前記記録手段を制御する工程とを、記録装置に実行させる。
分離手段は重送状態にある記録媒体を分離し、分離された少なくとも一方の記録媒体に記録手段によって画像が記録できるので、重送状態が検知されてから印刷完了するまでの時間を短くすることができる。
インクジェット記録装置の内部構成を示す正面図である。 重送検知手段と、重送状態にある2枚の用紙の位置関係を示す図である。 制御部の周辺の構成を示すブロック図である。 (a)―(d)は、用紙の重送状態として考えられる4つの態様を示す図である。 (a)―(d)は、第1及び第2搬送ローラ対による重送状態にある用紙の分離動作を示す図である。 重送状態にある用紙の分離動作を示すフローチャートである。 重送状態にある用紙の分離動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態を図を用いて詳述する。以下の記載では、上方及び下方は鉛直方向に沿う向きを指す。また、記録媒体の一例として用紙Pを例示するが、これに限定されず、シート状の記録媒体であればよい。重送状態とは、複数枚の用紙が重なって搬送される状態を指すが、以下の説明では2枚の用紙Pが重なって搬送される状態として説明する。更に、記録装置として用紙Pにインクを吐出するインクジェット記録装置を例示する。
(インクジェット記録装置の全体構成)
図1は、インクジェット記録装置1の内部構成を示す正面図である。インクジェット記録装置1は直方体状の筐体10を有し、該筐体10の天板上部には、用紙Pが排出されるトレイ11が設けられている。筐体10内には、上方から下方に向かって、複数のヘッド4、搬送ユニット5、再送ガイド部9、給紙ユニット6が配置されている。ヘッド4からは、ブラック、シアン、マゼンタ及びイエローの各インクの液滴が用紙Pに吐出され、該ヘッド4は本発明の「記録手段」を構成する。
搬送ユニット5により、用紙Pは水平に搬送された後に上方に搬送されてトレイ11に送られる。給紙ユニット6により、搬送ユニット5に用紙Pが供給される。
以下の記載では、ヘッド4がインクを吐出する領域において用紙Pを搬送する方向を副走査方向、水平面内において該副走査方向と直交する方向を主走査方向と呼ぶ。
ヘッド4は、主走査方向に延びた直方体状のライン型ヘッドであって、その下面はインクを吐出する多数の液体吐出口が形成されたノズル面40として形成されている。ノズル面40の液体吐出口からはインクが用紙Pに向けて液滴状に吐出される。これにより、用紙P上に画像が形成される。
前記搬送ユニット5は、搬送中の用紙Pを受けるプラテン50と、該プラテン50よりも用紙Pの搬送上流側に配備された第1搬送ローラ対51、該第1ローラ対51とヘッド4との間に位置する第2搬送ローラ対52、該プラテン50よりも用紙Pの下流側に配備された第3搬送ローラ対53、該第3搬送ローラ対53から用紙Pの下流側に向かって順に配置された第1ガイド57、第1送りローラ対54、第2ガイド58、第2送りローラ対55、第3ガイド59、第3送りローラ対56とから構成される。第1送りローラ対54の下側には、用紙Pの端部を検出すると、その旨の信号を発するセンサSE1が設けられている。
第1搬送ローラ対51よりも用紙Pの搬送上流側には、用紙Pの重送状態を検知するための重送検知手段7が設けられている。第1搬送ローラ対51と第2搬送ローラ対52との間には、搬送される用紙Pの端部を検出するための端部検出センサ89が第2搬送ローラ対52寄りに設けられている。第2搬送ローラ対52と、ヘッド4との間には、吐出開始センサ88が設けられ、該吐出開始センサ88は用紙Pの搬送時に、該用紙Pの搬送下流側端部を検知した旨の信号を発し、これを受けてヘッド4からインクが吐出される。
後記の如く、第1搬送ローラ対51と第2搬送ローラ対52とによって、重送状態にある用紙Pを分離する。筐体10上にて、第3送りローラ対56よりも搬送方向下流側には、用紙Pがトレイ11に排出される際に通過する排出口15が開設されている。
再送ガイド部9は、用紙Pを案内する4つの第1乃至第4案内通路90、90a、90b、90cと、3つの搬送ローラ対91、92、93を備えて構成される。該3つの搬送ローラ対のうち、2つの搬送ローラ対92、93は第1乃至第3搬送ローラ対51、52、53とは逆に用紙Pを図1の右側から左側に搬送する。
第1案内通路90は第1ガイド57の途中部位に接続されて、第1送りローラ対54の反転により一面にインクが吐出された用紙Pを搬送ローラ対91に向けて搬送する。第1案内通路90と第1ガイド57との交差箇所には、用紙Pの搬送路を第1案内通路90に向ける切替機構(図示せず)が配置されている。
給紙ユニット6は、用紙Pが収納された給紙トレイ60と、該給紙トレイ60から用紙Pを1枚ずつ取り出す給紙ローラ61と、用紙Pがその中を通過する第3ガイド62と、用紙Pを搬送する第4送りローラ対64と、第4ガイド63と、、第5送りローラ対65とを有して構成される。給紙ローラ61によって取り出された用紙Pは、第4、第5送りローラ対64、65及び第3、第4ガイド62、63を介して、搬送ユニット5の上流側に搬送される。
前記の第4案内通路90cは、第3ガイド62の途中部位に接続され、第3案内通路90bを通った用紙Pを第4送りローラ対64に案内する。
第1案内通路90と第1ガイド57との交差部位には、筐体10の外壁を貫くように延びた補助通路16の一端部が接続され、筐体10の外面には、補助通路16に案内された用紙Pを受けるスタッカ17が筐体10に着脱自在に取り付けられている。前記の切替機構は用紙Pの搬送路を補助通路16に向けることができ、後記の如く、分離できない重送状態にある2枚の用紙Pをスタッカ17に案内する。即ち、第1案内通路90と第1ガイド57との交差部位に位置する切替機構は、用紙Pを第1ガイド57、第1案内通路90、補助通路16の何れかに選択的に搬送する。
筐体10の内側上部にて、ヘッド4に干渉しない位置には、筐体10内の各機構及び電気回路の動作を司る制御部8が配置されている。筐体10の側面にて、制御部8の下側には、外部のパーソナルコンピュータからの情報が入力される端子13が設けられている。端子13からの情報は、制御部8に入力される。筐体10の上面には、制御部8に電気的に接続されて、使用者が各種情報を入力操作する操作パネル12が設けられている。
(片面印刷時)
用紙Pの一面にのみインクを吐出して、画像を形成する場合は、給紙ローラ61を回転させて、給紙トレイ60から用紙Pを取り出す。第4、第5送りローラ対64、65によって第3、第4ガイド62、63を通過した用紙Pは、第1搬送ローラ対51及び第2搬送ローラ対52によってプラテン50に搬送される。吐出開始センサ88が用紙Pの搬送下流側端部を検知すると、この検知した時刻を基準として所定の時間が経過すると、ヘッド4からインクが吐出される。用紙Pはプラテン50の上面に支持されつつ搬送され、ヘッド4からのインクによって用紙P上に画像が形成される。プラテン50を通過した用紙Pは、搬送方向下流側の第3搬送ローラ対53によって搬送力を付与されて、第1乃至第3ガイド57、58、59及び第1乃至第3送りローラ対54、55、56によってトレイ11に1枚ずつ排出される。第1乃至第3搬送ローラ対51、52、53及び第1乃至第3送りローラ対54、55、56は、夫々別個のモータ(図示せず)によって回転駆動される。
(両面印刷時)
使用者が用紙Pの両面にインクを吐出するように、操作パネル12を操作した場合、或いは外部のパーソナルコンピュータから用紙Pの両面にインクを吐出するように指令を受けた場合は、ヘッド4によってインクが一面に吐出された用紙Pは第1送りローラ対54によって一旦上向きに搬送される。この際にセンサSE1によって用紙Pの搬送上流側の端部が検出されると、制御部8によって第1送りローラ対54が反転される。以下に示すように、用紙Pは再送ガイド部9に搬送される。
制御部8は切替機構を操作し、これにより用紙Pは第1案内通路90に案内される。搬送ローラ対91により、用紙Pは第2案内通路90aに案内され、搬送ローラ対92により、用紙Pは第3案内通路90bに沿って図1の右側から左側に搬送される。即ち、用紙Pはプラテン50に沿って搬送された時とは逆向きに搬送される。用紙Pは搬送ローラ対93及び第4の案内通路90cとによって、第4ローラ対64に搬送される。即ち、用紙Pは表裏が反転された状態で搬送ユニット5に搬送され、インクが吐出されなかった他面にヘッド4からインクが吐出される。
前記の如く、重送検知手段7は、用紙Pの重送状態を検知するために設けられるが、この検知手法には種々の手法が考えられる。本実施形態では、用紙PにRFID(Radio Frequency Identification)タグが付されており、重送検知手段7はこのRFIDタグを検知することにより、用紙Pの重送状態を判断している。該RFIDタグは、所謂パッシブタグであって、ICチップとアンテナを組み合わせたフィルム状のインレットから構成される。リーダ及びライタであるセンサから電波又は電磁波が、該RFIDタグに照射されると、該RFIDタグからは所定の情報を含む電波又は電磁波が発せられる。センサは受信した該電波又は電磁波から、所定の情報を得る。この所定の情報には、用紙Pの厚みの値に関する情報が含まれる。
図2は、重送検知手段7と、重送状態にある2枚の用紙Pの位置関係を示す図である。RFIDタグ75は用紙Pの搬送下流側端部に付されているとする。重送検知手段7は、用紙Pの搬送路の上方に位置して、電波又は電磁波を用紙Pに向けて発し、且つRFIDタグ75から電波又は電磁波を受信するセンサ70と、下面に開口72を形成して、該開口72以外の箇所からの電波又は電磁波を遮蔽する遮蔽体71とを備えて構成される。センサ70は用紙Pからの電波又は電磁波を受信することにより、RFIDタグ75の存在を検知する。
RFIDタグ75用のセンサ70は一般に指向性が良く、重送検知手段7から例えば斜め下に位置する用紙Pの重送状態を誤検知する可能性がある。従って、センサ70の周囲に遮蔽体71を設け、センサ70の真下に用紙Pが搬送された際に、用紙Pの重送状態を検知している。これにより、用紙Pの重送状態を正確に検知している。なお、図2では用紙Pの上にRFIDタグが配置されているように見えるが、用紙Pの内部にRFIDタグが埋め込まれていてもよい。
重送検知手段7は制御部8に接続されて、RFIDタグ75を検知すると、その旨の信号を制御部8に送信する。1枚の用紙Pの搬送方向長さ及び搬送速度は既知であるから、1枚の用紙Pが重送検知手段7を通過する時間tの値も既知である。かかる時間t内に、重送検知手段7からRFIDタグ75を検知した旨の信号を2回以上受信すると、制御部8は用紙Pが重送状態にあると判断する。尚、2枚の用紙Pが完全に重なった場合は、制御部8は時間t内に重送検知手段7からRFIDタグ75を検知した旨の信号を1回しか受信しないが、その場合は制御部8は重送検知手段7が受信した電波又は電磁波の振幅から、重送状態を判断してもよい。
図3は、制御部8の周辺の構成を示すブロック図である。制御部8は、1つのCPU84で構成されるが、複数のCPU84の組み合わせであってもよい。また、制御部8はCPU84とASIC85(Application Specific Integrated Circuit)とを組み合わせて用いてもよい。制御部8は、記録装置1の全体の動作を司るシステムプログラムが格納されたROM81、一時的に情報を記録するワークメモリとしてのRAM82を内包する。
制御部8には前記の操作パネル12、端子13、ヘッド4、第1搬送ローラ対51、第2搬送ローラ対52、第3搬送ローラ対53、重送検知手段7、吐出開始センサ88、端部検出センサ89の他に、前記の給紙ローラ61や第1乃至第3送りローラ対54、55、56を回転させるモータの集合であるモータ群83、不揮発性メモリである記憶部80が接続されている。前記の時間tの値は、記憶部80に記憶されている。
図4(a)―(d)は、用紙Pの重送状態として考えられる4つの態様を示す図である。以下の記載では、用紙Pの搬送方向に沿う長さをLとし、用紙Pの搬送下流側端部にRFIDタグ75が付されているとする。また、2枚の用紙Pの重送状態の態様は、重送検知手段7が2つのRFIDタグ75を受信する時間間隔から制御部8が判断する。
図4(a)に示す重送状態は、2枚の用紙Pが完全に重なっている場合であって、これを完全重送と呼ぶ。完全重送の状態では、2枚の用紙Pは分離できないから、制御部8はヘッド4からインクの吐出を停止させる。完全重送の状態で2枚の用紙Pが分離できない理由は後記する。次に第1乃至第3搬送ローラ対51、52、53、第1乃至第3送りローラ対54、55、56を回転させて重なったままの用紙Pをトレイ11に排出するとともに、操作パネル12にその旨を表示して使用者に警告する。尚、該警告の種類は、使用者に用紙Pが分離できないことを知らせる、例えばブザー等であってもよい。
或いは、制御部8はインクの吐出を停止した後に、切替機構を操作して重なったままの用紙Pをスタッカ17に排出する。次に、搬送されてくる用紙Pにインクを吐出して、先の用紙Pが重送状態である故に、形成されなかった画像を該用紙Pに形成する。
図4(b)に示す重送状態は、2枚の用紙Pが長さLの半分以上重なっている場合を示しており、これを重なり量―大の状態と呼ぶ。以下の記載では、この「重なり量」の語は、用紙Pの搬送方向に沿う2枚の用紙Pの重なり長さを示すものとする。この重なり量―大の状態でも2枚の用紙Pは分離できないから、制御部8は完全重送と同じ制御動作を行う。
図4(c)に示す重送状態は、2枚の用紙Pの重なり量が、図4(b)に示す長さ未満の場合を示しており、これを重なり量―中の状態と呼ぶ。この重なり量―中の状態では、制御部8は2枚の用紙Pを分離可能と判断して、上方に重なっている用紙Pを分離しつつ、下方に位置していた用紙Pにヘッド4からのインクを計測して吐出する。
或いは、ヘッド4からのインクの吐出を一旦停止させる。次に、上下に重なっている用紙Pを分離して、分離した用紙Pのうち、未だインクが吐出されていない用紙Pにヘッド4からのインクを吐出して画像を形成する。
或いは、制御部8は上下何れかの用紙Pを分離して、該用紙Pに画像を形成せずに、トレイ11に排出する。残った用紙Pをヘッド4を通過させて再送ガイド部9に搬送して、再度、用紙Pがヘッド4を通過する際にヘッド4からインクを吐出し該用紙Pに画像を形成する。
図4(d)に示す重送状態は、2枚の用紙Pの重なり量が、図4(c)に示す長さ未満の場合を示しており、これを重なり量―小の状態と呼ぶ。この重なり量―小の状態では、制御部8は重なり量―中と同じ制御動作を行う。
図5(a)―(d)は、第1及び第2搬送ローラ対51、52による重送状態にある用紙Pの分離動作を示す図であり、図5(a)から図5(d)の順に、完全重送、重なり量―大、重なり量―中、重なり量―小の重送状態を示す。第1搬送ローラ対51と第2搬送ローラ対52の間隔は、用紙Pの長さLよりも短い。
第1乃至第3搬送ローラ対51、52、53は何れも用紙Pの搬送路を挟んで配置され互いに接近離間する2つのローラ100、110を有して構成される。
重なった用紙Pを分離する場合には、第1搬送ローラ対51のローラ100、110にて搬送上流側に位置する用紙Pを挟持して該用紙Pの搬送を止めるとともに、第2搬送ローラ対52のローラ100、110にて搬送下流側に位置する用紙Pをヘッド4に向けて搬送する。即ち、第1搬送ローラ対51と第2搬送ローラ対52とによって、本発明の「分離手段」を形成する。用紙Pを分離する際には、用紙Pを挟持した第1搬送ローラ対51を逆転させてもよい。
ここで、第1搬送ローラ対51と第2搬送ローラ対52とによって、重送状態にある用紙Pを分離させているから、用紙Pが両搬送ローラ対51、52に跨って挟持されているときは、重送状態にある用紙Pは分離できない。従って、重送状態にある用紙Pの重なり量が、両搬送ローラ対51、52の間隔未満であれば、重送状態にある用紙Pは分離可能で、該間隔以上であれば、用紙Pは分離不可能と判断される。この両搬送ローラ対51、52の間隔に対応した値は、閾値L1として記憶部80に記憶されている。換言すれば、図4(a)、(b)に示す完全重送、重なり量―大の重送状態では、用紙Pの重なり量は閾値L1に対応した間隔以上であり、図4(c)、(d)に示す重なり量―中、重なり量―小の重送状態では、用紙Pの重なり量は閾値L1に対応した間隔未満である。
また、用紙Pの厚みが所定値以上に厚い場合に、用紙Pが重送状態となると、その後の画像形成が正確に実行されない可能性がある。この場合は、用紙Pの重送状態の態様を判断することなく、両搬送ローラ対51、52の用紙Pの搬送動作を停止する。この所定値Nも記憶部80に記憶されている。
図5(b)―(d)は、重なった用紙Pのうち、下側の用紙Pが搬送下流側に位置した重送状態を示しているが、上側の用紙Pが搬送下流側に位置した重送状態でも同様の制御を行う。
(用紙の分離動作)
図6及び図7は、重送状態にある用紙の分離動作を示すフローチャートである。画像形成時には、端子13を介して外部のパーソナルコンピュータからの印刷ジョブが制御部8に入力される。この印刷ジョブ内には、画像を形成すべき用紙Pの枚数等の情報が含まれている。
制御部8は、給紙ローラ61を回転させて給紙トレイ60から1枚づつ用紙Pを取り出すとともに(ステップS1)、重送検知手段7から時間t内に2個以上のRFIDタグ75を受信したか否かを判断する(ステップS2)。制御部8は用紙Pが重送状態であると判断すれば、該RFIDタグ75内から用紙Pの厚みを読み出して、これを記憶部80内の所定値Nと比較する(ステップS3)。用紙Pの厚みが所定値以上であれば、前記の如く、厚手の用紙Pが重送状態では、画像形成動作に支障をきたす可能性があるから、制御部8は両搬送ローラ対51、52の用紙Pの搬送動作を停止し(ステップS4)、その旨を使用者に報知する。報知の方法としては、操作パネル12にその旨を表示する、ブザーを鳴らせる等が考えられる。
制御部8は、用紙Pの厚みが所定値N未満であると判断すれば、次に重送検知手段7がRFIDタグ75を受信した時間間隔から用紙Pの重なり量を求め、これを閾値L1と比較する、即ち、重送状態の態様を判断する(ステップS5)。
図5(a)に示す完全重送の状態では、用紙Pの重なり量は閾値L1以上であるから、用紙Pは分離できない。図5(b)に示す重なり量―大の状態でも同様に、用紙Pの重なり量は閾値L1以上であるから、用紙Pは分離できない。従って、用紙Pに画像を形成することができないから、制御部8は、ヘッド4からのインク吐出を停止させるとともに(ステップS6)、第2及び第3搬送ローラ対52、53を回転させる。重送状態にある用紙Pはトレイ11又はスタッカ17に排出される(ステップS7)。前記の如く、用紙Pがスタッカ17に排出された場合は、制御部8は、次に搬送されてくる用紙Pにインクを吐出するようにヘッド4を制御して、形成されなかった画像を該用紙Pに形成する。
図5(c)に示す重なり量―中の状態では、用紙Pの重なり量は閾値L1未満であるから、2枚の用紙Pは分離可能であると判断される。この2枚の用紙Pが分離可能であると判断されたときには、制御部8は端部検出センサ89からの信号により、搬送下流側に位置する一方の用紙Pが第2搬送ローラ対52に達したことを確認する(ステップS8)。即ち、重なり量―中の場合に、上側の用紙Pの端縁が端部検出センサ89によって検出されると、下側の用紙Pは第2搬送ローラ対52に達している。
次に、制御部8は吐出開始センサ88からの信号によりヘッド4からインクが吐出されたか否かを検知する(ステップS9)。既にヘッド4からインクが吐出された後にインクの吐出を停止すれば、不完全な画像が用紙P上に形成されることになる。従って、制御部8は第1搬送ローラ対51のローラ100、110を接近させて搬送上流側の用紙Pを挟持して搬送を止めるとともに(ステップS10)、第2搬送ローラ対52を回転させて、搬送下流側の用紙Pを搬送し、ヘッド4からのインクの吐出を継続する(ステップS11)。即ち、インクが既に吐出された用紙Pには、引き続いて画像を形成する。
ヘッド4から未だインクが吐出されていなければ、正確な画像を用紙Pに形成すべく、制御部8はヘッド4からのインク吐出を保留させるとともに(ステップS12)、第1搬送ローラ対51のローラ100、110を接近させて搬送上流側の用紙Pを挟持し、該用紙Pの搬送を一旦停止させる(ステップS13)。更に、制御部8は第2及び第3搬送ローラ対52、53を回転させて、搬送下流側に位置する用紙Pに画像を形成せずに、該用紙Pをトレイ11又はスタッカ17に排出する(ステップS14)。次に制御部8は、第1搬送ローラ対51を再び回転させて、残った搬送上流側の用紙Pをヘッド4を通って、一旦第1送りローラ対54に搬送した後に、該第1送りローラ対54を逆転させて、再送ガイド部9に搬送する(ステップS15)。このとき、ヘッド4はインクを吐出しない。
用紙Pが再送ガイド部9を通過し、吐出開始センサ88を通過すると、制御部8はヘッド4からインクを吐出させて該用紙Pに画像を形成する(ステップS16)。即ち、用紙Pは表裏が反転された状態で、画像が形成される。
重送状態にある用紙Pの排出又は用紙Pへの画像形成が終了すると、制御部8は印刷ジョブから更に画像を形成すべきか否かを判断する(ステップS17)。更に、画像を形成すべき場合は、ステップS1に戻り、もはや画像を形成しない場合は制御動作を終了する。
本実施形態のインクジェット記録装置1にあっては、第1及び第2搬送ローラ対51、52は重送状態にある用紙Pを分離し、分離された一方の用紙Pにヘッド4によって画像が記録される。即ち、用紙Pが重送状態にあっても、該用紙Pに画像を形成せずに排出することがないので、重送状態が検知されてから画像形成完了するまでの時間を短くすることができる。
上記実施形態では、重送検知手段7が用紙P上のRFIDタグ75を検知することによって、制御部8が用紙Pの重送状態を検知している。しかし、これに代えて、例えば重送検知手段7として反射型センサ又は透過型センサを用いて、用紙Pの搬送方向上流側の縁と搬送方向下流側の縁を検出し、両端部を検出した間の期間が、用紙Pの搬送方向の長さに関する基準値より大きいか小さいかを判断することによって、制御部8が重送状態を検知してもよい。また、用紙P上に付されているのは、RFIDタグ75に限定されず、NFC(Near Field Communication)(近距離無線通信)に関するものであれば適用可能である。
また、上記実施形態では、分離手段として、第1搬送ローラ対51と第2搬送ローラ対52を例示したが、2枚の重なった用紙Pを分離することができる手段であれば代替可能である。この場合、2枚の用紙Pの重なり量に対する閾値は、該分離手段の種類及び分離能力に応じた値となると考えられる。
本発明は、用紙の重送状態を検知することができる記録装置に適用可能である。
1 インクジェット記録装置
4 ヘッド
5 搬送ユニット
7 重送検知手段
8 制御部
9 再送ガイド部
51 第1搬送ローラ対
52 第2搬送ローラ対
80 記憶部

Claims (9)

  1. 記録媒体を搬送するための搬送手段と、
    前記搬送手段により搬送されている記録媒体に画像を記録するための記録手段と、
    前記記録手段よりも記録媒体の搬送上流側において、記録媒体の重送状態を検知するために設けられた重送検知手段と、
    前記記録手段よりも記録媒体の搬送上流側において、重送状態にある複数枚の記録媒体を分離するために設けられた分離手段と、
    前記搬送手段、記録手段、分離手段を制御するための制御部とを備え、
    前記制御部は、記録媒体が重送状態であることを条件として、記録媒体が互いに分離するように前記分離手段を作動させ、前記分離手段が記録媒体を互いに分離すると、分離した少なくとも1つの記録媒体に画像が記録されるように前記記録手段を制御する、記録装置。
  2. 前記重送検知手段は、重送状態にある記録媒体の重なり量に応じた信号を発生し、前記制御部には該重なり量の特定値である閾値が格納された記憶部が設けられ、
    前記制御部は、前記重送検知手段が発生した前記信号を受信し、該信号が示す記録媒体の重なり量と前記閾値とを比較し、前記信号が示す重なり量が閾値未満の場合にのみ、記録媒体が互いに分離するように前記分離手段を作動させる、請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記分離手段は、前記重送検知手段と前記記録手段との間に位置して互いに離間した一対のローラ対であり、各ローラ対は前記搬送路を挟んで対向し互いに接近離間する2つのローラから構成され、互いのローラ対の距離は各記録媒体の搬送長さよりも短く、前記記憶部に記憶される閾値は互いのローラ対の距離に対応した値である、請求項2に記載の記録装置。
  4. 前記制御部は、前記搬送手段により搬送される記録媒体の重なり量が前記閾値以上の場合には、前記分離手段及び記録手段を作動させず、記録媒体を排出するように前記搬送手段を制御する、請求項2又は3に記載の記録装置。
  5. 前記制御部は、前記分離手段が重送状態にある記録媒体を互いに分離した後に、一方の記録媒体に画像を形成せずに該記録媒体を搬送方向に搬送し、他の記録媒体に画像を形成するように、前記搬送手段と記録手段を制御する、請求項1乃至4の何れかに記載の記録装置。
  6. 各記録媒体には、重送検知用のタグが付加され、前記重送検知手段が1枚の記録媒体が該重送検知手段を通過する時間内に複数のタグを検出したときは、前記制御部は記録媒体が重送状態にあると判断する、請求項1乃至5の何れかに記載の記録装置。
  7. 前記タグには、記録媒体の厚みに関する情報が格納され、
    前記制御部は前記重送検知手段が検知したタグ内の情報から記録媒体の厚みが所定値以上であると判断すれば、前記搬送手段の搬送動作を停止する、請求項6に記載の記録装置。
  8. 前記タグは、RFIDタグであり、前記重送検知手段はRFIDタグから情報を受信するセンサと、該センサの周囲に位置して記録媒体との対向面が開口し、該開口以外の箇所からの電波又は電磁波を遮蔽する遮蔽体を設けている、請求項6又は7に記載の記録装置。
  9. 記録媒体を搬送するための搬送手段と、
    前記搬送手段により搬送されている記録媒体に画像を記録するための記録手段と、
    前記記録手段よりも記録媒体の搬送上流側において、記録媒体の重送状態を検知するために設けられた重送検知手段と、
    前記記録手段よりも記録媒体の搬送上流側において、重送状態にある複数枚の記録媒体を分離するために設けられた分離手段と、
    前記搬送手段、記録手段、分離手段を制御するための制御部とを備えた記録装置において実行されるプログラムであって、
    前記重送検知手段を作動させて記録媒体の重送状態を検知する工程と、
    記録媒体が重送状態であることを条件として、記録媒体が互いに分離するように前記分離手段を作動させる工程と、
    前記分離手段が記録媒体を互いに分離すると、分離した少なくとも1つの記録媒体に画像が記録されるように前記記録手段を制御する工程とを、記録装置に実行させるプログラム。
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