JP2014146530A - 照明装置及びled用光学素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】パネルの背後から照明するのに好適であり、照度ムラと色ムラを抑制できるバックライト用の照明装置及び光学素子を提供する。
【解決手段】光学素子1は、以下の式を満足する。
0.02≦L/φ1≦0.045 (1)
5.30<φ1/φ3<7.96 (2)
1.26<φ2/φ3<1.88 (3)
1.66<φ4/φ3<2.80 (4)
0.17<H/φ3<0.25 (5)
0.25<L/φ3<0.65 (6)
但し、
L:接続平面1iの光軸直交方向幅(mm)
φ1:出射面1bの外径(mm)
φ2:屈折面1gの最大径(mm)
φ3:LED光源2の光放出面の直径(mm)
φ4:拡散面1hの最大径(mm)
H:LED光源2の光放出面と接続平面1iとの光軸方向距離(mm)
【選択図】図2
【解決手段】光学素子1は、以下の式を満足する。
0.02≦L/φ1≦0.045 (1)
5.30<φ1/φ3<7.96 (2)
1.26<φ2/φ3<1.88 (3)
1.66<φ4/φ3<2.80 (4)
0.17<H/φ3<0.25 (5)
0.25<L/φ3<0.65 (6)
但し、
L:接続平面1iの光軸直交方向幅(mm)
φ1:出射面1bの外径(mm)
φ2:屈折面1gの最大径(mm)
φ3:LED光源2の光放出面の直径(mm)
φ4:拡散面1hの最大径(mm)
H:LED光源2の光放出面と接続平面1iとの光軸方向距離(mm)
【選択図】図2
Description
本発明は、比較的大面積の面部材の背面側に設置され、前記面部材を介して光が通過するように照明を行うのに用いられると好適な照明装置及びそれに用いるLED用光学素子に関する。
従来の大型の液晶ディスプレイ装置では、液晶パネル背面に配置された多数の冷陰極管からの光を拡散板や反射板等を介して、液晶パネルの背面側に導光し、バックライトとして均一に照明することで明瞭に画像が視認できるようにしていた。これに対し近年では、省エネの観点から、バックライトの光源としてLED光源が使用されるようになってきた。また、液晶ディスプレイ装置に表示される画像に応じて明暗を制御することができるという観点からも、LED光源は使いやすく、これにより更に液晶ディスプレイ装置の消費電力を下げることができる。
このように液晶ディスプレイ装置のバックライトとしてLED光源を用いる場合、LED光源のチップ自体が小さいため、かかるチップを液晶パネルの背面側に直接配置しようとすると、均一な照度を確保するためには、無数のチップが必要になって現実的でない。そこで、LEDチップから放出された光を均一照度の照明光に変換する光学素子が必要になる。特許文献1、2には、LED光源からの光を入射してなるべく均一照度な照明光に変換することができる、液晶用バックライト用の光学素子が開示されている。
ところで、特許文献1、2に開示された光学素子は、出射面形状が連続的であり、従って出射光の配光特性が連続的となっている。ここで、液晶パネルで表示される画像を自然な色で発色させるために、白色光を発光させるLED光源がバックライトに一般的に用いられる。このように白色光を発光させるLED光源としては、現在のところ、青色光線を放出する青色LEDチップと、青色LEDチップから発せられた青色光線によって黄色に発光する蛍光体を組み合わせたものが広く用いられている。
しかるに、青色LEDチップと蛍光体とを用いた白色LED光源の特性として、蛍光体を通過した白色光において光軸を中心としたイエローリングと呼ばれる色ムラが生じる恐れがあり、このような色ムラが生じた白色光を液晶パネルの背面に照射すると、液晶パネルに表示される画像の自然な発色を損なう恐れがある。特に、青色LEDチップを、それより大きな蛍光体で封止するタイプのLED光源では、青色LEDチップから出射する青色の光線が光学素子を通過する経路と蛍光体から出射する黄色の光線が通過する経路が異なる。(ある面積の出射面から光を出射する光源を、以下、面発光光源という)従って光学素子の出射面の同じ位置でも、発光面の異なる位置から出射された光束が通過することになり、出射角が異なる。これにより色ムラが増幅される傾向がある。しかしながら、特許文献1、2には、有効な色ムラの抑制についての対策が具体的に開示されていない。
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、パネルの背後から照明するのに好適であり、照度ムラと色ムラを抑制できる照明装置及びLED用光学素子を提供することを目的とする。
請求項1に記載のLED用光学素子を有する照明装置は、LED光源と、前記LED光源の光放出側に配置され、前記LED光源からの発光光が入射する凹状の入射面と、前記発光光を外部に放出する出射面とを備えたLED用光学素子とを有し、
前記LED光源は、その光放出面が平面であり、前記光学素子とは接しておらず、
前記光学素子を出射する光線の配光角のピークは、光軸方向を0度としたときに75度から85度の範囲にあり、
前記LED用光学素子の前記凹状の入射面は、光軸に近い側の第1面と、前記第1面よりも光軸直交方向外側の第2面とを有し、前記第1面と前記第2面は光軸に直交する接続平面により接続されており、前記接続平面は粗し面となっており、以下の式を満たすことを特徴とする。
0.02≦L/φ1≦0.045 (1)
5.30<φ1/φ3<7.96 (2)
1.26<φ2/φ3<1.88 (3)
1.66<φ4/φ3<2.80 (4)
0.17<H/φ3<0.25 (5)
0.25<L/φ3<0.65 (6)
但し、
L:前記接続平面の光軸直交方向幅(mm)
φ1:前記出射面の外径(mm)
φ2:前記第1面の最大径(mm)
φ3:前記LED光源の光放出面の直径(mm)
φ4:前記第2面の最大径(mm)
H:前記LED光源の光放出面と前記接続平面との光軸方向距離(mm)
前記LED光源は、その光放出面が平面であり、前記光学素子とは接しておらず、
前記光学素子を出射する光線の配光角のピークは、光軸方向を0度としたときに75度から85度の範囲にあり、
前記LED用光学素子の前記凹状の入射面は、光軸に近い側の第1面と、前記第1面よりも光軸直交方向外側の第2面とを有し、前記第1面と前記第2面は光軸に直交する接続平面により接続されており、前記接続平面は粗し面となっており、以下の式を満たすことを特徴とする。
0.02≦L/φ1≦0.045 (1)
5.30<φ1/φ3<7.96 (2)
1.26<φ2/φ3<1.88 (3)
1.66<φ4/φ3<2.80 (4)
0.17<H/φ3<0.25 (5)
0.25<L/φ3<0.65 (6)
但し、
L:前記接続平面の光軸直交方向幅(mm)
φ1:前記出射面の外径(mm)
φ2:前記第1面の最大径(mm)
φ3:前記LED光源の光放出面の直径(mm)
φ4:前記第2面の最大径(mm)
H:前記LED光源の光放出面と前記接続平面との光軸方向距離(mm)
前記LED光源がランバーシャン型の発光特性を持つことに鑑みて、前記LED用光学素子の前記凹状の入射面を、光軸に近い側の第1面と、前記第1面よりも光軸直交方向外側の第2面とから構成し、前記LED光源から光軸付近に出射された比較的強度が強い光線は、前記第1面で入射させ、より広範囲に出射するように屈折させる一方、前記LED光源から光軸に対して角度付けされて出射する光線は、前記光軸から離れた前記第2面で入射させることで、色ムラを抑制できる。
ここで、前記第1面と前記第2面との間を、どのように扱うかという問題がある。前記第1平面と前記第2平面との間に入射する光線は、比較的色分かれが強い傾向がある。そこで、本発明者は鋭意研究の結果、前記第1面と前記第2面との間を、光軸に直交する接続平面で接続し、前記接続平面を粗し面とすることで、前記接続平面に入射する光線において色ムラを抑制することを見いだしたのである。また、出射面で全反射した一部の光が前記平面部付近に到達し前記平面部で反射、もしくは、いったん光学素子を通過後、基板で反射し再び光学素子を通過し出射面から出し、照明する面に輝線がリング状に現れる照度ムラを抑制することも可能にした。更に、前記接続平面の面積の適正範囲が課題となることに鑑みて、(1)式を満たすようにしたのである。すなわち、(1)式の値が下限値を上回ることで、十分な色ムラ抑制効果を確保でき、(1)式の値が上限値を下回ることで、照度ムラ抑制効果を確保しつつ光学素子の小型化を図れる。
又、(2)式の値が下限値を上回ることで、より広範囲に光線を出射することができる。一方、(2)式の値が上限値を下回ることで、LED用光学素子をコンパクトなものとできる。
又、(3)式の値が下限値を上回ることで、光軸付近の光線をなるべく多く前記第1面から取り込むことで、出射効率を高めることができる。一方、(3)式の値が上限値を下回ることで、色分かれの傾向が強い前記LED光源から出射する周辺側の光が前記第1面に入射しにくくなり、より色ムラを抑制できる。
又、(4)式の値が下限値を上回ることで、光軸に対して角度付けされた光線をなるべく多く前記第2面から取り込むことで、出射効率を高めることができる。一方、(4)式の値が上限値を下回ることで、色分かれの傾向が強い前記LED光源から出射する周辺側の光が前記第2面に入射しにくくなり、より色ムラを抑制できる。
又、(5)式の値が下限値を上回ることで、前記接続平面に入射する光線の入射角を大きく確保できるので、色ムラ抑制効果が高まる。一方、(5)式の値が上限値を下回ることで、LED用光学素子の高さを低く抑えることができ、バックライト用の照明装置に好適である。
又、(6)式の値が下限値を上回ることで、十分な色ムラ抑制効果を確保できる。一方、(6)式の値が上限値を下回ることで、光学素子の小型化を図れる。
請求項2に記載の照明装置は、請求項1に記載の発明において、以下の式を満たすことを特徴とする。
2≦φ3≦3 (7)
2≦φ3≦3 (7)
(7)式の値が下限値以上であることで、色ムラの問題が顕在化しやすいので、本発明のLED光学素子を用いる効果がある。一方、(7)式の値が上限値以下であることで、発光特性が良好なLED光源を入手しやすいので、照度ムラと色ムラを抑制できる。
請求項3に記載の照明装置は、請求項1又は2に記載の発明において、前記出射面は非球面であることを特徴とする。
これにより、出射光の出射方向を高精度に制御できる。
請求項4に記載の照明装置は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、前記入射面の第1面は非球面であることを特徴とする。
これにより、前記出射面の面形状と相まって、出射光の出射方向を高精度に制御できる。
請求項5に記載の照明装置は、請求項1〜4のいずれかに記載の発明において、前記入射面の第2面はテーパ面であることを特徴とする。
これにより、前記LED光学素子を成形する金型の加工が容易になる。
請求項6に記載の照明装置は、請求項1〜5のいずれかに記載の発明において、前記LED光源は、第1の色の光線を出射するLEDチップと、前記LEDチップから発せられた前記第1の色の光線によって前記第1の色とは異なる第2の色に発光する蛍光体を組み合わせてなることを特徴とする。
請求項7に記載のLED用光学素子は、請求項1〜6のいずれかに記載の照明装置に用いられることを特徴とする。
本発明に係る照明装置は、LED(Light Emitting Diode)光源と、LED用光学素子と、を有するものである。
LED光源としては、様々なものを用いることが出来るが、光放出面がフラットな形状を有し、更に白色光を出射する白色LEDを用いることが好ましい。
白色LEDとしては、青色LEDチップと青色LEDチップから発せられた青色光線によって黄色に発光するYAG蛍光体等の蛍光体を組み合わせたものが好ましく用いられる。白色LEDとしては、例えば特開2008−231218号公報に記載されたものを用いることができるが、これに限られない。
白色LEDは、一例として図1に示すように、パッケージ基板PT上に配置され、電極ETに接続されたLEDチップCPと、LEDチップCPを封止するようにしてその上に形成された蛍光体層ELと、蛍光体層ELを周囲で囲うテーパ状の反射面MRと、反射面MRを支持するケースCSとからなる。後述するLED光源の光放出面の直径φ3は、反射面MRの最大径であり、2mm以上、3mm以下であると好ましい。LEDチップCPは、第1の所定波長の光(第1の色の光)を出射するものであり、本実施の形態においては青色光を出射するようになっている。但し、本発明のLEDチップの波長及び蛍光体の出射光の波長は限定されず、LEDチップによる出射光の波長と、蛍光体による出射光の波長とが補色関係にあり合成された光が白色光となる組合せであればものであれば、使用可能である。
なお、このようなLEDチップとしては、公知の青色LEDチップを用いることができる。青色LEDチップとしては、InxGa1-xN系をはじめ既存のあらゆるものを使用することができる。青色LEDチップの発光ピーク波長は440〜480nmのものが好ましい。また、LEDチップの形態としては、基板上にLEDチップを実装し、そのまま上方または側方に放射させるタイプ、又は、サファイア基板などの透明基板上に青色LEDチップを実装し、その表面にバンプを形成した後、裏返して基板上の電極と接続する、いわゆるフリップチップ接続タイプなど、どのような形態のLEDチップでも適用することが可能である。
図1で、蛍光体層ELは、LEDチップCPから出射される第1の所定波長の光を第2の所定波長の光(第2の色の光)に変換する蛍光体を有している。後述する実施の形態では、LEDチップから出射される青色光を黄色光に変換するようになっている。これにより、図1(b)の蛍光体層ELの全面より白色光が出射するようになっている。すなわち、LED光源は、出射面が所定の面積を有する面発光光源ということができる。
このような蛍光体層に用いられる蛍光体は、Y、Gd、Ce、Sm、Al、La及びGaの原料として酸化物、又は高温で容易に酸化物になる化合物を使用し、それらを化学量論比で十分に混合して原料を得る。又は、Y、Gd、Ce、Smの希土類元素を化学量論比で酸に溶解した溶解液を蓚酸で共沈したものを焼成して得られる共沈酸化物と、酸化アルミニウム、酸化ガリウムとを混合して混合原料を得る。これにフラックスとしてフッ化アンモニウム等のフッ化物を適量混合して加圧し成形体を得る。成形体を坩堝に詰め、空気中1350〜1450℃の温度範囲で2〜5時間焼成して、蛍光体の発光特性を持った焼結体を得ることができる。
LED光源は、高出力LED光源であることが好ましい。ここで、高出力LED光源としては、出力が0.5ワット以上のLEDにより構成することができる。
LED用光学素子は、LED光源の光放出側に配置されており、LED光源からの発光光が入射する入射面と、LED光源からの発光光を外部に出射する全体的に凸状の出射面を有する。レンズの入射面とLED光源の光放出面は非接触となっていると好ましく、また入射面とLED光源との間は空気により充填されていることが好ましい。
光学素子は、LED光源を設けた基板に当接する脚部を有し、この脚部の高さは前記LED光源の高さより低いと好ましい。この脚部は、周方向に不連続に形成されていると好ましい。
光学素子は、プラスチックで構成されていると好ましい。光学素子を構成するプラスチックとしては、例えばポリカーボネートやアクリルを用いることができる。ポリカーボネートやアクリルを用いることで、射出成形により製造でき、製造コストを大幅に低減させることができる。
拡散面としては、シボ加工や粗し加工を施した面をいい、好ましくは面粗さがRa0.2μm以上のものをいう。表面粗さRaを光束の波長の1/2以上の値にすることで拡散効果を有することが可能となる。また、一般的に鏡面はRa0.025μm以下をいう。
本発明によれば、パネルの背後から照明するのに好適であり、照度ムラと色ムラを抑制できる照明装置及びLED用光学素子を提供することができる。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。図2は、本実施の形態にかかる照明装置の光軸方向断面図である。本実施の形態にかかる照明装置は、バックライト用として好適であり、光学素子1と、回路基板3上に形成されたLED光源2を有している。詳細は図示していないが、LED光源2は、青色光を放出するLEDチップと、その光放出側に設けられた黄色蛍光体とを積層してなり、全体的に正方形板状を有し、光放出面2aはフラットになっている。尚、LED光源2は、図1に示すものと基本的に同様である。
光学素子1は、プラスチックとしてポリカーボネート又はアクリルを用いている。さらに、光学素子1は、LED光源2の光放出側に配置されており、LED光源2からの発光光が入射する凹状の入射面1aと、光軸OA付近は凹状であるが全体的に凸状であって入射面1aから入射した光を外部に放出する出射面1bと、基板3に対向する底面1dと、出射面1bの外周に設けられた円筒面もしくは円錐面である外周面1fとを有する。外周面1fは、LED用光学素子1を射出成形する際に、ゲートが設けられる部位である。
凹状の入射面1aは、LED光源2の光放出面2aの中心における法線(光軸OAと一致)が通過する球面もしくは非球面の屈折面(第1面)1gと、屈折面1gよりもLED光源2側であって光軸直交方向外側に設けられ、光の拡散作用を持つ拡散面(第2面)1hとを有する。屈折面1gは非球面である。
拡散面1hは、LED光源2の光放出面2aから遠ざかるに連れて光軸直交方向の寸法が小さくなるテーパ形状を有しており、LED用光学素子1を成形する金型の対応する転写面の粗度を高めることで、粗し面とできる。又、入射面1aの拡散面側端部と、拡散面1hの入射面側端部との間を接続する接続平面1iを設ける。本実施形態の光学素子1は、以下の式を満足する。
0.02≦L/φ1≦0.045 (1)
5.30<φ1/φ3<7.96 (2)
1.26<φ2/φ3<1.88 (3)
1.66<φ4/φ3<2.80 (4)
0.17<H/φ3<0.25 (5)
0.25<L/φ3<0.65 (6)
但し、
L:接続平面1iの光軸直交方向幅(mm)
φ1:出射面1bの外径(mm)
φ2:屈折面1gの最大径(mm)
φ3:LED光源2の光放出面の直径(mm)
φ4:拡散面1hの最大径(mm)
H:LED光源2の光放出面と接続平面1iとの光軸方向距離(mm)
0.02≦L/φ1≦0.045 (1)
5.30<φ1/φ3<7.96 (2)
1.26<φ2/φ3<1.88 (3)
1.66<φ4/φ3<2.80 (4)
0.17<H/φ3<0.25 (5)
0.25<L/φ3<0.65 (6)
但し、
L:接続平面1iの光軸直交方向幅(mm)
φ1:出射面1bの外径(mm)
φ2:屈折面1gの最大径(mm)
φ3:LED光源2の光放出面の直径(mm)
φ4:拡散面1hの最大径(mm)
H:LED光源2の光放出面と接続平面1iとの光軸方向距離(mm)
出射面1bは、本実施の形態では、3領域に分けられている。より具体的には、光軸OAの周囲の、光軸を中心としてくぼんだ第1領域1b1と、その外側の第2領域1b2と、最も外側の第3領域1b3とからなる。本実施の形態では、連続した非球面からなるが、領域間を不連続としても良い。
底面1dは、拡散面1hと同様に、金型の対応する転写面の粗度を高めることで、拡散作用を持つ粗し面とできる。また、外周面1fも、金型の対応する転写面の粗度を高めることで、拡散作用を持つ粗し面とできる。
本実施の形態では、底面1dは、周方向に等間隔に3つの脚部1jを有しており、脚部1jの球面を基板3の表面に当接させて取り付けられている。脚部1jを周方向に不連続に配置することで、LED光源2を密封することが抑制され、LED光源2の配線の引き出しや通気性の確保を行える。脚部1j全体は、拡散面1hと同様に、金型の対応する転写面の粗度を高めることで、拡散作用を持つ粗し面とできる。
脚部1jの高さはLED光源2の高さより低くなっており、よってLED用光学素子1をLED光源2に対して取り付けたとき、底面1dは、LED光源2の光放出面2aよりも光放出方向と逆側に配置される。これにより、光放出面2aから放出された光が、底面1d側に回り込むことを抑制できる。特に光源の周辺部分の光は強度としてはやや低く、光学素子裏面の平面から入射した場合、配光制御が難しいため照度に寄与し難い。しかし、青色に対し黄色の成分割合が大きいため色ムラの発生要因にはなり得る。底面1dが光源の発光面よりも下側にあることで制御しやすい光取り込みが可能となる。
次に、光学素子の好適な実施例について説明する。
(実施例1)
図3に、実施例1にかかる光学素子を示す。図4に実施例1の半部断面における各部寸法を詳細に示す。図中の数字は、寸法(mm)である。各部については、上述した実施の形態と同じ符号を付す。本実施例では脚部1jが等間隔に設置され、外周面1fにおいて、各脚部1j近傍に、組み付け基準となる凸部1kを形成している。
図3に、実施例1にかかる光学素子を示す。図4に実施例1の半部断面における各部寸法を詳細に示す。図中の数字は、寸法(mm)である。各部については、上述した実施の形態と同じ符号を付す。本実施例では脚部1jが等間隔に設置され、外周面1fにおいて、各脚部1j近傍に、組み付け基準となる凸部1kを形成している。
入射面1aの屈折面1gと、出射面1bは非球面形状である。表1に実施例1のレンズデータを示す。
尚、これ以降(表のレンズデータ含む)において、10のべき乗数(例えば、2.5×10-3)を、E(例えば、2.5×E−3)を用いて表す場合がある。LED光源の光出射面の中心部の座標を原点とし、原点を通る、出射面に垂直な線を光軸とした時、光学素子の光学面は、それぞれ数1式に表に示す係数を代入した数式で規定される、光軸の周りに軸対称な非球面に形成されている。
ここで、X(H)は原点から光軸方向の距離、κは円錐係数、Aiは非球面係数、Hは光軸垂直方向の光軸からの距離(半径)、rは曲率半径である。
実施例1において、入射面の屈折面1gは単一の非球面であり、出射面1bは、光軸を含む第1領域1b1,その外側の第2領域1b2、その外側の第3領域1b3の3領域からなる。この実施例1を用いた照明装置において、配光角のピークは、78度である。
(実施例2)
実施例2は、実施例1の屈折面1gに対して、表1に示すように非球面係数10次までを用い、高次成分を用いない非球面形状としたが、実施例1の屈折面1gとほぼ同一形状であるため、図面は省略する。入射面以外の構成は、出射面を含めて同様である。この実施例2を用いた照明装置において、配光角のピークは、78度である。
実施例2は、実施例1の屈折面1gに対して、表1に示すように非球面係数10次までを用い、高次成分を用いない非球面形状としたが、実施例1の屈折面1gとほぼ同一形状であるため、図面は省略する。入射面以外の構成は、出射面を含めて同様である。この実施例2を用いた照明装置において、配光角のピークは、78度である。
(実施例3)
実施例3は、実施例1に対して屈折面1gの形状が異なる。より具体的には、成形時の変形を考慮して、表1に示すように非球面係数を変えている。図5に実施例3の半部断面における各部寸法を詳細に示す。それ以外の構成は、出射面を含めて同様である。この実施例3を用いた照明装置において、配光角のピークは、78度である。
実施例3は、実施例1に対して屈折面1gの形状が異なる。より具体的には、成形時の変形を考慮して、表1に示すように非球面係数を変えている。図5に実施例3の半部断面における各部寸法を詳細に示す。それ以外の構成は、出射面を含めて同様である。この実施例3を用いた照明装置において、配光角のピークは、78度である。
表2に、実施例1,3のφ1〜φ4、L,Hの値を示すとともに、(1)〜(6)式の値を示す。尚、LED光源の光発光部の直径は、2mm及び3mmとし、両方の値を用いて(1)〜(6)式を計算した。
本発明は、明細書に記載の実施例に限定されるものではなく、他の実施例・変形例を含むことは、本明細書に記載された実施例や思想から本分野の当業者にとって明らかである。
1 学素子
1a 入射面
1b 出射面
1b1 第1領域
1b2 第2領域
1b3 第3領域
1d 底面
1f 外周面
1g 屈折面
1h 拡散面
1i 段差
1j 脚部
1k 凸部
2 LED光源
2a 光放出面
3 回路基板
1a 入射面
1b 出射面
1b1 第1領域
1b2 第2領域
1b3 第3領域
1d 底面
1f 外周面
1g 屈折面
1h 拡散面
1i 段差
1j 脚部
1k 凸部
2 LED光源
2a 光放出面
3 回路基板
Claims (7)
- LED光源と、
前記LED光源からの発光光が入射する凹状の入射面と、前記発光光を出射する出射面とを備えたLED用光学素子と、を有する照明装置であって
前記LED光源は、その光放出面が平面であり、前記光学素子とは接しておらず、
前記光学素子を出射する光線の配光角のピークは、光軸方向を0度としたときに75度から85度の範囲にあり、
前記LED用光学素子の前記凹状の入射面は、光軸に近い側の第1面と、前記第1面よりも光軸直交方向外側の第2面とを有し、前記第1面と前記第2面は光軸に直交する接続平面により接続されており、前記接続平面は粗し面となっており、以下の式を満たすことを特徴とするLED用光学素子を有する照明装置。
0.02≦L/φ1≦0.045 (1)
5.30<φ1/φ3<7.96 (2)
1.26<φ2/φ3<1.88 (3)
1.66<φ4/φ3<2.80 (4)
0.17<H/φ3<0.25 (5)
0.25<L/φ3<0.65 (6)
但し、
L:前記接続平面の光軸直交方向幅(mm)
φ1:前記出射面の外径(mm)
φ2:前記第1面の最大径(mm)
φ3:前記LED光源の光放出面の直径(mm)
φ4:前記第2面の最大径(mm)
H:前記LED光源の光放出面と前記接続平面との光軸方向距離(mm) - 以下の式を満たすことを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
2≦φ3≦3 (7) - 前記出射面は非球面であることを特徴とする請求項1又は2に記載の照明装置。
- 前記入射面の第1面は非球面であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の照明装置。
- 前記入射面の第2面はテーパ面であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の照明装置。
- 前記LED光源は、第1の色の光線を出射するLEDチップと、前記LEDチップから発せられた前記第1の色の光線によって前記第1の色とは異なる第2の色に発光する蛍光体を組み合わせてなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の照明装置。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の照明装置に用いられることを特徴とするLED用光学素子。
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---|---|---|---|
JP2013015058A JP2014146530A (ja) | 2013-01-30 | 2013-01-30 | 照明装置及びled用光学素子 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2015005424A1 (ja) * | 2013-07-10 | 2017-03-02 | ナルックス株式会社 | 光学素子及び該光学素子を含む照明装置 |
JPWO2017029790A1 (ja) * | 2015-08-20 | 2018-06-14 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 照明装置、撮像装置及びレンズ |
JP2022125391A (ja) * | 2021-02-17 | 2022-08-29 | 日亜化学工業株式会社 | 発光装置 |
-
2013
- 2013-01-30 JP JP2013015058A patent/JP2014146530A/ja active Pending
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