JP2014143791A - スイッチング電源装置および照明装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】負荷に供給される電力の誤差を低減することが可能なスイッチング電源装置を提供することである。
【解決手段】一実施の形態にかかるスイッチング電源装置1は、インダクタL1と直列に接続されたスイッチング素子SWと、スイッチング素子SWを制御する制御回路10とを備える。制御回路10は、ピークホールド回路12、アンプAMP1、および比較回路CMP1を含むリセット信号生成回路11を備える。ピークホールド回路12は、電圧信号Vcsのピーク値CS_PHを保持する。アンプAMP1は、非反転入力端子に基準電圧Vrefを入力し、反転入力端子に電圧信号Vcsのピーク値CS_PHを入力し、出力端子から基準電圧Vref'を出力する。比較回路CMP1は、電圧信号Vcsと基準電圧Vref'との比較結果に応じてリセット信号RSTを出力する。
【選択図】図1
【解決手段】一実施の形態にかかるスイッチング電源装置1は、インダクタL1と直列に接続されたスイッチング素子SWと、スイッチング素子SWを制御する制御回路10とを備える。制御回路10は、ピークホールド回路12、アンプAMP1、および比較回路CMP1を含むリセット信号生成回路11を備える。ピークホールド回路12は、電圧信号Vcsのピーク値CS_PHを保持する。アンプAMP1は、非反転入力端子に基準電圧Vrefを入力し、反転入力端子に電圧信号Vcsのピーク値CS_PHを入力し、出力端子から基準電圧Vref'を出力する。比較回路CMP1は、電圧信号Vcsと基準電圧Vref'との比較結果に応じてリセット信号RSTを出力する。
【選択図】図1
Description
本発明はスイッチング電源装置およびこれを用いた照明装置に関する。
近年、周期的にオン・オフを繰り返すスイッチング素子を用いたスイッチング電源装置が広く用いられている。特許文献1には、負荷変動時における出力電流の追従性がよく、電圧変換効率の向上を図ることができるスイッチング電源装置が開示されている。特許文献2には、負荷電流が急激に減少する場合であっても、トランスの飽和を抑えることが可能なトランス飽和抑止回路が開示されている。特許文献3には、小型化が可能な電源アダプタに関する技術が開示されている。
スイッチング電源装置では、スイッチング素子のオン・オフを切り替えることで、負荷に供給される電力を調整することができる。このスイッチング素子は、制御回路から出力される駆動信号を用いて駆動される。
しかしながら、駆動信号を用いてスイッチング素子を駆動する際、スイッチング素子が実際に動作するまでに遅延が生じる。また、駆動信号を生成する制御回路自体にも遅延が生じる場合がある。このように、制御回路やスイッチング素子の駆動に遅延が生じると、負荷に供給される電力に誤差が生じるという問題がある。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
一実施の形態にかかるスイッチング電源装置は、インダクタと直列に接続されたスイッチング素子を制御する制御回路を備え、当該制御回路は、第1の基準電圧を生成する第1の基準電圧生成回路と、スイッチング素子がオン状態の時に前記インダクタに流れる電流に対応した第1の電圧信号のピーク値を保持する第1のピークホールド回路と、非反転入力端子に前記第1の基準電圧が供給され、反転入力端子に前記第1のピークホールド回路から出力された前記第1の電圧信号のピーク値が供給され、出力端子から第2の基準電圧が出力される第1のアンプと、前記第1の電圧信号と前記第2の基準電圧との比較結果に応じて前記リセット信号を出力する第1の比較回路と、を備える。
前記一実施の形態によれば、負荷に供給される電力の誤差を低減することが可能なスイッチング電源装置およびこれを用いた照明装置を提供することができる。
<実施の形態1>
以下、図面を参照して実施の形態1について説明する。
図1は、実施の形態1にかかるスイッチング電源装置を示す回路図である。図1に示すように、本実施の形態にかかるスイッチング電源装置1は、整流回路8、インダクタL1、平滑用コンデンサC1、ダイオード(整流素子)D1、スイッチング素子SW、抵抗素子Rcs、および制御回路10を備える。
以下、図面を参照して実施の形態1について説明する。
図1は、実施の形態1にかかるスイッチング電源装置を示す回路図である。図1に示すように、本実施の形態にかかるスイッチング電源装置1は、整流回路8、インダクタL1、平滑用コンデンサC1、ダイオード(整流素子)D1、スイッチング素子SW、抵抗素子Rcs、および制御回路10を備える。
整流回路8は、交流入力電圧AC_INを整流(例えば、全波整流)して入力電圧Vinを生成する。インダクタL1の一端は整流回路8および出力端子9_1と接続されており、他端はスイッチング素子SWおよびダイオードD1のアノードと接続されている。平滑用コンデンサC1の一端は整流回路8および出力端子9_1と接続されており、他端はダイオードD1のカソードおよび出力端子9_2と接続されている。負荷LDは、出力端子9_1、9_2に接続されている。つまり、平滑用コンデンサC1は負荷LDと並列に接続されている。負荷LDには出力端子9_1、9_2から直流電源が供給される。なお、図1に示すスイッチング電源装置1では、負荷LDの正極が出力端子9_2に接続され、負極が出力端子9_1に接続される。
スイッチング素子SWは、インダクタL1と直列に接続されている。例えば、スイッチング素子SWは、MOSトランジスタを用いて構成することができる。図1に示すスイッチング電源装置1では、スイッチング素子SWとしてN型MOSトランジスタを用いている。スイッチング素子SW(N型MOSトランジスタ)のゲートには制御回路10から駆動信号DRVが供給される。スイッチング素子SWとしてN型MOSトランジスタを用いた場合、駆動信号DRVがハイレベルである場合にスイッチング素子SWがオン状態となり、ロウレベルである場合にスイッチング素子SWがオフ状態となる。
なお、本実施の形態にかかるスイッチング電源装置では、スイッチング素子SWとしてP型MOSトランジスタを用いてもよい。P型MOSトランジスタを用いる場合は、例えば駆動信号DRVを反転するインバータをバッファBUFとスイッチング素子SWのゲートとの間に設ける。
スイッチング素子SWと接地電位との間には抵抗素子Rcsが設けられている。抵抗素子Rcsは、スイッチング素子SWがオン状態の時にインダクタL1に流れる電流に対応した電圧信号Vcs(第1の電圧信号)を生成する。つまり、スイッチング素子SWがオン状態になると、インダクタL1、スイッチング素子SW、抵抗素子Rcsに電流が流れる。ここで、インダクタL1に流れる電流量は抵抗素子Rcsに流れる電流量と略同一であるため、抵抗素子Rcsの上流側(つまり、スイッチ素子SW側)の電位は、インダクタL1に流れる電流量に対応している。
ダイオードD1は、スイッチング素子SWがオフ状態の際、インダクタL1に蓄積されたエネルギーを負荷LDに供給する。つまり、スイッチング素子SWがオン状態の際、インダクタL1には電流が流れる。このとき、インダクタL1にはエネルギーが蓄積される。そして、スイッチング素子がオン状態からオフ状態に変化した際、インダクタL1は電流を整流回路8側からスイッチ素子SW側に流し続けようとする。ダイオードD1は、インダクタL1が流し続けようとする電流(つまり、インダクタL1に蓄積されたエネルギー)を、出力端子9_2を経由して負荷LDに供給する。
制御回路10は、スイッチング素子SWを駆動するための駆動信号DRVを生成する。制御回路10は、SR型フリップフロップFF1、バッファBUF、クロック生成回路CLK、およびリセット信号生成回路11を備える。
クロック生成回路CLKはクロック信号を生成し、当該クロック信号をセット信号としてフリップフロップFF1のセット入力Sに供給する。リセット信号生成回路11はリセット信号RSTを生成し、当該リセット信号RSTをフリップフロップFF1のリセット入力Rに供給する。フリップフロップFF1は、セット入力Sにアクティブ状態(例えば、ハイレベル)のセット信号SETが供給されると、非反転出力Qからハイレベルの信号を出力する。その後、リセット入力Rにハイレベルのリセット信号RSTが供給されると、非反転出力Qから出力されているハイレベルの信号をロウレベルに遷移させる。
バッファBUFは、フリップフロップFF1の非反転出力Qから出力された信号を増幅し、スイッチング素子SWを駆動するための駆動信号DRVを生成する。換言すると、バッファBUFは、非反転出力Qから出力された信号を、N型MOSトランジスタを駆動することができるレベルまで増幅する。
このように、制御回路10は、セット信号SETがハイレベルとなった際にスイッチング素子SWをオン状態とし、リセット信号RSTがハイレベルとなった際にスイッチング素子をオフ状態とする。
リセット信号生成回路11は、基準電圧生成回路Vref(第1の基準電圧生成回路)、ピークホールド回路12(第1のピークホールド回路)、アンプAMP1(第1のアンプ)、および比較回路CMP1(第1の比較回路)を備える。基準電圧生成回路Vrefは、所定の基準電圧Vref(第1の基準電圧)を生成し、生成した基準電圧VrefをアンプAMP1の非反転入力に供給する。
ピークホールド回路12は、電圧信号Vcsを入力し、この電圧信号Vcsのピーク値CS_PHを保持する。また、ピークホールド回路12は、保持しているピーク値CS_PHをアンプAMP1の反転入力に供給する。アンプAMP1は、非反転入力に基準電圧Vrefを入力し、反転入力に電圧信号Vcsのピーク値CS_PHを入力し、出力端子から基準電圧Vref'(第2の基準電圧)を出力する。アンプAMP1から出力された基準電圧Vref'は比較回路CMP1の反転入力に供給される。
比較回路CMP1は、非反転入力に電圧信号Vcsを入力し、反転入力に基準電圧Vref'を入力し、電圧信号Vcsおよび基準電圧Vref'の比較結果に応じてリセット信号RSTを出力する。すなわち、比較回路CMP1は、電圧信号Vcsが基準電圧Vref'よりも小さい場合はロウレベルのリセット信号RSTを出力し、電圧信号Vcsが基準電圧Vref'よりも大きくなるとハイレベルのリセット信号RSTを出力する。
ピークホールド回路12は、電圧信号Vcsのピーク値CS_PHを保持し、このピーク値CS_PHをアンプAMP1の反転入力に供給している。また、アンプAMP1の非反転入力には基準電圧Vrefが供給されている。このとき、アンプAMP1は、基準電圧Vrefとピーク値CS_PHとが一致するような基準電圧Vref'を比較器CMP1に出力する。
つまり、アンプAMP1は、ピーク値CS_PHが基準電圧Vrefよりも大きい場合は、ピーク値CS_PHを低くするような基準電圧Vref'、つまり、現在供給している基準電圧Vref'よりも小さい基準電圧Vref'を比較回路CMP1の反転入力に出力する。これにより、比較回路CMP1がリセット信号RSTを出力するタイミングが早くなり、スイッチング素子SWが前回よりも早くオフ状態となるため、電圧信号Vcsの値が小さくなる。よって、ピークホールド回路12に保持されるピーク値CS_PHも小さくなる。
一方、アンプAMP1は、ピーク値CS_PHが基準電圧Vrefよりも小さい場合は、ピーク値CS_PHが大きくなるような基準電圧Vref'、つまり、現在供給している基準電圧Vref'よりも大きな基準電圧Vref'を比較回路CMP1の反転入力に出力する。これにより、比較回路CMP1がリセット信号RSTを出力するタイミングが遅くなり、スイッチング素子SWが前回よりも遅くオフ状態となるため、電圧信号Vcsの値が大きくなる。よって、ピークホールド回路12に保持されるピーク値CS_PHも大きくなる。
このような動作を繰り返すことで、ピーク値CS_PHが基準電圧Vrefと一致するようになる。換言すると、ピーク値CS_PHが基準電圧Vrefに収束する。
例えば、制御回路10がロウレベルの駆動信号DRVを出力してからスイッチ素子SWがオフ状態となるまでにはタイムラグが生じる。このため、スイッチ素子SWは想定している時間よりも長い時間オン状態となるため、ピークホールド回路12に保持される電圧信号Vcsのピーク値CS_PHは想定している値よりも大きい値となる。
しかし、本実施の形態にかかるスイッチング電源装置1では、アンプAMP1を用いて、基準電圧Vrefとピーク値CS_PHとが一致するような基準電圧Vref'を生成している。換言すると、制御回路10やスイッチング素子SWの遅延時間に応じて、基準電圧Vrefよりも低い基準電圧Vref'を生成している。これにより、制御回路10やスイッチング素子SWの遅延時間に対応した時間だけ早めてリセット信号RSTをハイレベルにすることができる。よって、ピーク値CS_PHを基準電圧Vrefと一致させることができる。
次に、本実施の形態にかかるスイッチング電源装置1の動作について、図2に示すタイミングチャートを用いて説明する。なお、以下で説明する動作では、既に基準電圧Vrefとピーク値CS_PHとが一致するような基準電圧Vref'が生成されているものとする。また、上記で説明した理由から、基準電圧Vref'の値は基準電圧Vrefの値よりも小さい値に設定される。
図2に示すように、タイミングt1において、クロック信号生成回路CLKからハイレベルのセット信号SETが供給されると、フリップフロップFF1は非反転出力Qからハイレベルの信号を出力する。バッファBUFは、フリップフロップFF1から出力されたハイレベルの信号を増幅して、ハイレベルの駆動信号DRVをスイッチング素子SWに供給する。これにより、スイッチング素子SWはオン状態となり、インダクタL1に電流が流れ始める。インダクタL1に流れる電流量は徐々に増加するため、電圧信号Vcsも徐々に増加する。なお、スイッチング素子SWがオン状態の場合は、ダイオードD1には電流は流れない(ダイオードD1に流れる電流を電流IDと記載している)。
そして、タイミングt2において、電圧信号Vcsが基準電圧Vref'よりも大きくなると、比較回路CMP1はハイレベルのリセット信号RSTをフリップフロップFF1のリセット入力Rに供給する。フリップフロップFF1は、リセット入力Rにハイレベルのリセット信号RSTが供給されると、非反転出力Qから出力されているハイレベルの信号をロウレベルに遷移させる。バッファBUFは、ロウレベルの駆動信号DRVをスイッチング素子SWに供給する。これによりスイッチング素子SWがオフ状態となり、電圧信号Vcsは降下する。
このとき、インダクタL1は電流を流し続けようとするので、インダクタL1から負荷LDにダイオードD1を介して電流IDが供給される。換言すると、インダクタL1に蓄積されたエネルギーがダイオードD1を介して負荷LDに供給される。この電流IDは徐々に減少してタイミングt3においてゼロになる。その後、スイッチング電源装置1はタイミングt1〜t3の動作と同様の動作を繰り返す。
図3は、比較例にかかるスイッチング電源装置101を示す回路図である。図3に示すスイッチング電源装置101は、図1に示したスイッチング電源装置1と比べてリセット信号生成回路11を備えていない点が異なる。すなわち、図3に示すスイッチング電源装置101において、比較回路CMP1は、非反転入力に電圧信号Vcsを入力し、反転入力に基準電圧Vrefを入力し、電圧信号Vcsおよび基準電圧Vrefの比較結果に応じてリセット信号RSTを出力する。これ以外は図1に示したスイッチング電源装置1と同様であるので重複した説明は省略する。
図4は、比較例にかかるスイッチング電源装置101の動作を説明するためのタイミングチャートである。図4に示すタイミングチャートでは、制御回路110やスイッチング素子SWの遅延時間を考慮していない理想的な動作を示している。
図4に示すように、タイミングt101において、クロック信号生成回路CLKからハイレベルのセット信号SETが供給されると、フリップフロップFF1は非反転出力Qからハイレベルの信号を出力する。バッファBUFは、フリップフロップFF1から出力されたハイレベルの信号を増幅して、ハイレベルの駆動信号DRVをスイッチング素子SWに供給する。これにより、スイッチング素子SWはオン状態となり、インダクタL1に電流が流れ始める。インダクタL1に流れる電流量は徐々に増加するため、電圧信号Vcsも徐々に増加する。
そして、タイミングt102において、電圧信号Vcsが基準電圧Vrefよりも大きくなると、比較回路CMP1はハイレベルのリセット信号RSTをフリップフロップFF1のリセット入力Rに供給する。フリップフロップFF1は、リセット入力Rにハイレベルのリセット信号RSTが供給されると、非反転出力Qから出力されているハイレベルの信号をロウレベルに遷移させる。バッファBUFは、ロウレベルの駆動信号DRVをスイッチング素子SWに供給する。これによりスイッチング素子SWがオフ状態となり、電圧信号Vcsは降下する。
このとき、インダクタL1は電流を流し続けようとするので、インダクタL1から負荷LDにダイオードD1を介して電流IDが供給される。この電流IDは徐々に減少してタイミングt103においてゼロになる。その後、スイッチング電源装置101はタイミングt101〜t103の動作と同様の動作を繰り返す。
図3に示すスイッチング電源装置101では、電圧信号Vcsが基準電圧Vrefよりも大きくなるタイミングでロウレベルの駆動信号DRVをスイッチング素子SWに供給している。しかし、制御回路110がロウレベルの駆動信号DRVを出力してからスイッチ素子SWがオフ状態となるまでにはタイムラグが生じる。このため、スイッチ素子SWは想定している時間よりも長い時間オン状態となるため、電圧信号Vcsのピーク値(負荷LDに供給される電流量に対応している)は想定している値よりも大きい値となる。以下で詳細に説明する。
図5は、スイッチング電源装置101の動作を説明するためのタイミングチャートであり、制御回路110やスイッチング素子SWの遅延時間を考慮した場合を示している。タイミングt111において、クロック信号生成回路CLKからハイレベルのセット信号SETが供給されると、フリップフロップFF1は非反転出力Qからハイレベルの信号を出力する。これにより、駆動信号DRVがハイレベルとなり、タイミングt112においてスイッチング素子SWがオン状態となる。
その後、タイミングt113において、電圧信号Vcsが基準電圧Vrefよりも大きくなると、比較回路CMP1はハイレベルのリセット信号RSTをフリップフロップFF1のリセット入力Rに供給する。フリップフロップFF1は、リセット入力Rにハイレベルのリセット信号RSTが供給されると、非反転出力Qから出力されているハイレベルの信号をロウレベルに遷移させる。これにより、駆動信号DRVがロウレベルとなり、タイミングt114においてスイッチング素子SWがオフ状態となる。
ここで、スイッチング素子SWがオン状態となっている時間をton'、スイッチング素子SWがオン状態となってから比較回路CMP1の基準電圧Vrefと等しくなる時間をton、その後、実際にスイッチング素子SWがオフ状態となるまでの時間をtdとしている。このように、スイッチング素子SWがオフ状態となるまでの遅延時間tdの分だけインダクタL1には多くの電流が流れることになる。
また、タイミングt115〜t118では、タイミングt111〜t114の場合と比べて入力電圧Vinの値Vinが大きい(Va<Vb)。このように、入力電圧Vinの値が大きくなると、遅延時間tdにおいてインダクタL1に流れる電流量が多くなり、負荷に供給される電力の誤差が大きくなる。なお、遅延時間tdはt113〜t114とt117〜t118とで略同一である。
ここで、スイッチング電源装置のインダクタL1のインダクタンスをL、インダクタL1のピーク電流をIL(peak)、スイッチング周波数をfsw、スイッチング電源装置の効率をη、出力電力をPout、入力電力をPinとすると、次の式が成り立つ。
また、ηの個体差は小さいのでこのばらつきは無視できる。よって、IL(peak)とfswを一定にすれば一定電力の出力を得ることができる。このとき、スイッチング電源装置は、IL(peak)・Rcs=Vrefの関係を用いて制御される。
また、遅延時間tdを考慮すると、インダクタL1のピーク電流IL(peak)は次の式で表すことができる。ここで、抵抗素子Rcsは非常に小さいので電圧降下は無視するものとする。
この場合、IL(peak)・Rcs=Vrefは成り立たず、IL(t=ton)・Rcs=Vrefが成立するように制御される。tdには比較回路CMP1の遅延時間も含まれるが、スイッチング素子SWの遅延時間の方が影響は大きい。スイッチング素子SWの遅延時間は、例えば500ns程度になることもある。DCDCコンバータでは、スイッチング周波数は可聴帯域外にするのが一般的である。また、式(1)、式(2)の関係を用いた制御の場合、スイッチング周波数は可聴帯域以上になる必要があるので、50kHz程度とするのが一般的である。
tonは、1/fswの30%程度、例えば6μs程度とすることができる。一方、td=500nsとすると、IL(peak)/IL(t=ton)=td/ton=8.3%となる。出力電力は入力電流の2乗に比例するので、設定した値よりも出力電力が17.2%大きくなることになる。更に、式(2)にはVinが含まれているため、入力電圧が変動すれば出力電流がずれてしまう。
つまり、インダクタL1のインダクタンスLは定数であるので、IL(t=ton)が一定になるように制御される。したがって、次の式が成り立つ。
tonは、Vinに反比例するがtdは入力電圧Vinにはほとんど依存しない。このため、td/tonは次の式に示すとおり、Vinの関数となる。
商用電源の電圧が91V〜107Vである場合は、IL(peak)/IL(t=ton)=td/tonとして−1.4%〜+15.9%(電力では−2.8%〜+34.3%)となり、大きな変動となる。前もって電流設定値を8.3%小さくすることも可能ではあるが、その場合でも中心値が変わるだけでばらつきは同様(−9.5%〜+7.6%)となり、ばらつきの範囲は小さくならない。
また、商用電源の電圧が230Vである場合は、ton=2.6μs程度、IL(peak)/IL(t=ton)=td/ton=19.2%(電力換算で42%)にもなり、実用することが困難となる。このため、商用電源の電圧に応じてスイッチング電源装置を個別に設計する必要がある。
このように、制御回路110やスイッチング素子SWの駆動に遅延が生じると、負荷LDに供給される電力(電流)に誤差が生じる。また、入力電圧Vinの値が大きくなるとこの誤差が大きくなるという問題があった。このため、入力電圧Vinに応じてスイッチング電源装置を個別に設計する必要があった。
これに対して本実施の形態にかかるスイッチング電源装置1では、アンプAMP1を用いて、基準電圧Vrefと電圧信号Vcsのピーク値CS_PHとが一致するような基準電圧Vref'を生成している。換言すると、制御回路10やスイッチング素子SWの遅延時間に応じて、基準電圧Vrefよりも低い基準電圧Vref'を生成している。これにより、制御回路10やスイッチング素子SWの遅延時間に対応した時間だけ早めてリセット信号RSTをハイレベルにすることができる。よって、ピーク値CS_PHを基準電圧Vrefと一致させることができ、負荷LDに供給される電力(電流)の誤差を低減することができる。また、入力電圧Vinの値が変動したとしても、負荷LDに供給される電流の変動を抑えることができる。このため、商用電源の電圧(入力電圧)に応じてスイッチング電源装置を個別に設計する必要がなくなる。つまり、幅広い入力電圧に対して、一つのスイッチング電源装置で対応することができる。
<実施の形態2>
次に、実施の形態2について説明する。図6は、実施の形態2にかかるスイッチング電源装置を示す回路図である。図6に示す本実施の形態にかかるスイッチング電源装置2では、図1に示した実施の形態1にかかるスイッチング電源装置1と比べてリセット信号生成回路21の構成が異なる。これ以外は実施の形態1で説明したスイッチング電源装置1と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付し重複した説明は省略する。
次に、実施の形態2について説明する。図6は、実施の形態2にかかるスイッチング電源装置を示す回路図である。図6に示す本実施の形態にかかるスイッチング電源装置2では、図1に示した実施の形態1にかかるスイッチング電源装置1と比べてリセット信号生成回路21の構成が異なる。これ以外は実施の形態1で説明したスイッチング電源装置1と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付し重複した説明は省略する。
図6に示すように、スイッチング電源装置2の制御回路20は、リセット信号生成回路21を備える。リセット信号生成回路21は、基準電圧生成回路Vref、ピークホールド回路22(第1のピークホールド回路)、ピークホールド回路23(第2のピークホールド回路)、アンプAMP2、AMP3、および比較回路CMP1を備える。基準電圧生成回路Vrefは、所定の基準電圧Vrefを生成し、生成した基準電圧Vrefをピークホールド回路23およびアンプAMP3の非反転入力に供給する。
ピークホールド回路22は、電圧信号Vcsを入力し、この電圧信号Vcsのピーク値CS_PHを保持する。また、ピークホールド回路22は、保持しているピーク値CS_PHをアンプAMP2の反転入力に供給する。ピークホールド回路23は、基準電圧Vrefを入力し、この基準電圧Vrefのピーク値Vref_PHを保持する。また、ピークホールド回路23は、保持しているピーク値Vref_PHをアンプAMP2の非反転入力に供給する。
このように、本実施の形態にかかるスイッチング電源装置2では、電圧信号Vcs側に加えて基準電圧Vref側にもピークホールド回路23を設けている。電圧信号Vcsは高速な鋸状の波形であり、この様な波形を対象としたピークホールド回路はバイポーラトランジスタのベース・エミッタ間または、ダイオードを利用する。しかし、この場合はオフセット電圧が発生する。このオフセット電圧は温度に大きく依存したり、製造ばらつきに依存したりする。よって、図6に示すスイッチング電源装置2では、このオフセット電圧を除去するために、電圧信号Vcs側と同様に、基準電圧Vref側にもピークホールド回路23を設けて、同じオフセット電圧を持たせている。電圧信号Vcs側に発生するオフセット電圧および基準電圧Vref側に発生するオフセット電圧は、後段のアンプAMP2で除去することができる。
アンプAMP2は、非反転入力に基準電圧Vrefのピーク値Vref_PHを入力し、反転入力に電圧信号Vcsのピーク値CS_PHを入力し、出力端子から基準電圧Vref'を出力する。アンプAMP2から出力された基準電圧Vref'は比較回路CMP1の反転入力に供給される。ここで、アンプAMP2にはトランスコンダクタンスアンプ(つまり、gmアンプ)を用いることができる。
アンプAMP3の非反転入力端子には基準電圧Vrefが供給され、出力端子と反転入力端子はボルテージフォロワ接続されている。アンプAMP2の出力端子とアンプAMP3の出力端子は抵抗素子R1(第1の抵抗素子)を介して接続されている。ここで、アンプAMP3の出力端子からは常に基準電圧Vrefが出力される。また、アンプAMP2の出力は、トランスコンダクタンス(gm)と抵抗R1の積で決定される。アンプAMP2の出力電流の最大値をI(max+)、最小値をI(max−)とすると、比較回路COM1に供給される基準電圧Vref'は、Vref+I(max−)×R1からVref+I(max+)×R1の範囲に制限することができる。これにより、インダクタL1に過大な電流が流れることを抑制することができ、スイッチ素子SWを保護することができる。なお、通常はI(max−)=−I(max+)の関係となるが、I(max+)=0とすることもできる。これにより、比較回路COM1に供給される基準電圧Vref'の最大値をVrefとすることができる。
比較回路CMP1は、非反転入力に電圧信号Vcsを入力し、反転入力に基準電圧Vref'を入力し、電圧信号Vcsおよび基準電圧Vref'の比較結果に応じてリセット信号RSTを出力する。すなわち、比較回路CMP1は、電圧信号Vcsが基準電圧Vref'よりも小さい場合はロウレベルのリセット信号RSTを出力し、電圧信号Vcsが基準電圧Vref'よりも大きくなるとハイレベルのリセット信号RSTを出力する。
また、本実施の形態にかかるスイッチング電源装置2では、ピークホールド回路22、23にローパスフィルタを設けてもよい。図6に示すように、リセット信号生成回路21は負帰還回路で構成しているが、ピークホールド回路22、23にローパスフィルタを設けて周波数特性を調整することで、リセット信号生成回路21の動作を安定させることができる。
また、本実施の形態にかかるスイッチング電源装置2では、整流回路8を用いて交流入力電圧AC_INを整流(例えば、全波整流)して入力電圧Vinを生成している。よって、入力電圧Vinが周期的に変動するため、ピークホールド回路22、23はスイッチング電源装置のスイッチング周波数でホールドした電圧をリセットする必要がある。しかし、ホールドした電圧をリセットしてしまうと、データの連続性が途切れてしまう。このことを防ぐ為に、ピークホールド回路22、23に設けるローパスフィルタを、スイッチドキャパシタの構成とし(詳細は後述する)、適切なタイミングで制御することで後段のアンプに影響がないようにすることができる。例えば、ローパスフィルタとして一次のローパスフィルタを用いることができる。
図7は、ピークホールド回路22、23の具体例を示す回路図である。図7に示すように、ピークホールド回路22、23は、トランジスタ(MOSトランジスタ)M1〜M12、トランジスタ(バイポーラトランジスタ)Q1〜Q4、定電流源I1〜I6、容量素子Cph1、Cph2、C1_1、C1_1'、C2_1、C1_2、C1_2'、C2_2、スイッチφ1、φ2、φ1R、φ2Rで構成されている。ここで、スイッチφ1、φ2、容量素子C1_1、C1_1'、C2_1で構成される回路は、ピークホールド回路(Vcs)22に含まれるローパスフィルタを構成する。また、スイッチφ1R、φ2R、容量素子C1_2、C1_2'、C2_2で構成される回路は、ピークホールド回路(Vref)23に含まれるローパスフィルタを構成する。なお、G_PH信号はピークホールド回路(Vcs)22の制御信号であり、G_PH_R信号はピークホールド回路(Vref)23の制御信号である。OSC信号は、制御回路20の内部クロックであり、クロック生成回路CLKで生成されるセット信号SETと同期している。
トランジスタM1はピークホールド回路(Vcs)22の入力バッファを構成している。トランジスタM1のゲートには電圧信号Vcsが供給され、ソースはノードN1に接続され、ドレインは接地電位に接続されている。トランジスタM9のゲートには制御信号G_PHが供給され、ドレインはノードN1に接続され、ソースは接地電位に接続されている。
トランジスタQ1および容量素子Cph1(第1の容量素子)は、ピークホールド回路(Vcs)22のメイン部分を構成している。トランジスタQ1のベースはノードN1に接続され、コレクタはトランジスタM5のゲートおよびドレインに接続され、エミッタはノードPH_1に接続されている。容量素子Cph1の一端はノードPH_1に接続され、他端は接地電位に接続されている。トランジスタM11のゲートには内部クロックOSC信号が供給され、ドレインはノードPH_1に接続され、ソースは接地電位に接続されている。
トランジスタM3、Q3はピークホールド回路(Vcs)22の出力バッファを構成している。トランジスタM3のゲートはノードPH_1に接続され、ソースは定電流源I3に接続され、ドレインは接地電位に接続されている。トランジスタQ3のベースは定電流源I3に接続され、コレクタは高電位側の電源と接続され、エミッタは定電流源I5と接続されている。
トランジスタM2はピークホールド回路(Vref)23の入力バッファを構成している。トランジスタM2のゲートには基準電圧Vrefが供給され、ソースはノードN2に接続され、ドレインは接地電位に接続されている。トランジスタM10のゲートには制御信号G_PH_Rが供給され、ドレインはノードN2に接続され、ソースは接地電位に接続されている。
トランジスタQ2および容量素子Cph2は、ピークホールド回路(Vref)23のメイン部分を構成している。トランジスタQ2のベースはノードN2に接続され、コレクタは高電位側の電源に接続され、エミッタはトランジスタM8のドレインおよびノードPH_2に接続されている。容量素子Cph2の一端はノードPH_2に接続され、他端は接地電位に接続されている。トランジスタM12のゲートには内部クロックOSC信号が供給され、ドレインはノードPH_2に接続され、ソースは接地電位に接続されている。
トランジスタM4、Q4はピークホールド回路(Vref)23の出力バッファを構成している。トランジスタM4のゲートはノードPH_2に接続され、ソースは定電流源I4に接続され、ドレインは接地電位に接続されている。トランジスタQ4のベースは定電流源I4に接続され、コレクタは高電位側の電源と接続され、エミッタは定電流源I6と接続されている。
また、トランジスタM5、M6はカレントミラー回路を構成しており、トランジスタM7、M8もカレントミラー回路を構成している。これにより、トランジスタQ1(第1のトランジスタ)に流れる電流(つまり、コレクタ電流IC(Q1))とトランジスタQ2(第2のトランジスタ)に流れる電流(つまり、エミッタ電流IE(Q2))とを略同一にすることができる。ここで、ベース電流IB<<コレクタ電流ICの関係であるので、トランジスタQ1のエミッタ電流IE(Q1)とトランジスタQ2のエミッタ電流IE(Q2)とが等しいとみなすことができる。よって、トランジスタQ1のベース・エミッタ間電圧Vbe(Q1)とトランジスタQ2のベース・エミッタ間電圧Vbe(Q2)とを等しくすることができるので(Vbe(Q1)=Vbe(Q2))、ピークホールド回路(Vcs)22のオフセットとピークホールド回路(Vref)23のオフセットを等しくすることができる。
ローパスフィルタを構成している各容量素子の容量値は、C1_1=C1_1'=C1_2=C1_2'=C1、C2_1=C2_2=C2の関係にある。また、同一の符号を付しているスイッチは、互いに同期して動作する。つまり、スイッチφ1が閉じており(オン状態)、スイッチφ2が開いている(オフ状態)場合は、容量素子C1_1'と容量素子C2_1が接続され、容量素子C1_1とトランジスタQ3のエミッタが接続される。逆に、スイッチφ1が開いており、スイッチφ2が閉じている場合は、容量素子C1_1と容量素子C2_1が接続され、容量素子C1_1'とトランジスタQ3のエミッタが接続される。
すなわち、容量素子C1_1(第3の容量素子)は、スイッチφ1がオン状態であるタイミング(第1のタイミング)において容量素子Cph1に蓄積された電荷に応じた電荷を蓄積し、スイッチφ2がオン状態であるタイミング(第2のタイミング)において当該蓄積された電荷を出力する。また、容量素子C1_1'(第4の容量素子)は、スイッチφ2がオン状態であるタイミング(第2のタイミング)において容量素子Cph1に蓄積された電荷に応じた電荷を蓄積し、スイッチφ1がオン状態であるタイミング(第1のタイミング)において当該蓄積された電荷を出力する。
また、容量素子C1_2(第5の容量素子)は、スイッチφ1Rがオン状態であるタイミング(第3のタイミング)において容量素子Cph2に蓄積された電荷に応じた電荷を蓄積し、スイッチφ2Rがオン状態であるタイミング(第4のタイミング)において当該蓄積された電荷を出力する。また、容量素子C1_2'(第6の容量素子)は、スイッチφ2Rがオン状態であるタイミング(第4のタイミング)において容量素子Cph2に蓄積された電荷に応じた電荷を蓄積し、スイッチφ1Rがオン状態であるタイミング(第3のタイミング)において当該蓄積された電荷を出力する。
次に、図7に示すピークホールド回路22、23の動作について、図8に示すタイミングチャートを用いて説明する。図8に示すタイミングチャートにおいて、OSC信号は、制御回路20の内部クロックであり、クロック生成回路CLKで生成されるセット信号SETと同期している。OSC分周信号は、OSC信号を1バイナリカウンタでカウントした信号である。つまり、OSC分周信号は、OSC信号が立ち上がるタイミングt10で立ち上がり、次にOSC信号が立ち上がるタイミングt15で立ち下がるという動作を繰り返す。
制御信号G_PHは、ピークホールド回路(Vcs)22の制御信号であり、信号Qを論理反転し、且つ信号Qの立ち下がりエッジに遅延(tdm)を加えた信号である。tdmは、制御回路20およびスイッチング素子SWの最大遅延時間を超える値を設定する。つまり、tdm>tdとなるように設定する。例えば、tdmは1μsに設定することができる。制御信号G_PHがロウレベルの時にトランジスタM9はオフとなり、容量素子Cph1が充電されてその電圧が保持される。
制御信号G_PH_Rは、ピークホールド回路(Vref)23の制御信号であり、信号Qの論理反転信号である。制御信号G_PH_Rがロウレベルの時にトランジスタM10はオフとなり、容量素子Cph2が充電されてその電圧が保持される。
信号φ1、φ2は、ピークホールド回路(Vcs)22側のローパスフィルタの制御信号であり、信号φ1R、φ2Rは、ピークホールド回路(Vref)23側のローパスフィルタの制御信号である。信号φ1、φ2、φ1R、φ2Rは、OSC分周信号、制御信号G_PH、G_PH_Rを用いて生成している。ここで、信号φ1、φ2と信号φ1R、φ2Rのパルス幅が異なる理由は、ピークホールド回路(Vcs)22側のローパスフィルタのホールド制御およびピークホールド回路(Vref)23側のローパスフィルタのホールド制御に合わせて、充電完了と同時にローパスフィルタの入力容量に充電するためである。
まず、ピークホールド回路(Vcs)22側の動作について説明する。図8に示すように、タイミングt10において、OCS信号(SET信号に対応)が立ち上がると、トランジスタM11がオン状態となり、ノードPH_1が接地電位に接続される。これにより、容量素子Cph1の電荷が放電される(つまり、リセットされる)。また、OCS信号(SET信号に対応)が立ち上がると、フリップフロップFF1の信号Qが立ち上がるので、電圧信号Vcsが上昇し始める(タイミングt11)。
電圧信号Vcsが上昇し始めると、トランジスタM1のゲート電位が上昇し、定電流源I1から供給される電流は徐々にトランジスタQ1のゲート側に流れるようになる。ここで、トランジスタM9のゲートに供給される制御信号G_PHはロウレベルであるので、トランジスタM9はオフ状態となっている。よって、電圧信号Vcsが上昇し始めると、トランジスタQ1のゲート電位が徐々に上昇し始める。また、OCS信号がロウレベルであるので、トランジスタM11はオフ状態である。よって、トランジスタQ1のゲート電位が上昇すると、ノードPH_1の電位が上昇し、容量素子Cph1に電荷が蓄積される。つまり、トランジスタQ1(第1のトランジスタ)は、電圧信号Vcsに応じて容量素子Cph1に電流を供給する。容量素子Cph1には電圧信号Vcsに応じた電荷が蓄積される。
容量素子Cph1への電荷の蓄積(つまり、ノードPH_1の電位の上昇)は、タイミングt13においてスイッチング素子SWがオフ状態となり、電圧信号Vcsが立ち下がるまで継続される。つまり、容量素子Cph1に蓄積された電荷量(つまり、ノードPH_1の電位)は、タイミングt13における電圧信号Vcsの電位に対応している。容量素子Cph1に蓄積された電荷は、タイミングt15においてOSC信号がハイレベルとなりトランジスタM11がオン状態となるまで保持される。
また、ノードPH_1の電位が上昇すると、トランジスタM3はオフ状態となり、トランジスタQ3のゲート電位が上昇する。よって、トランジスタQ3がオン状態となりトランジスタQ3のエミッタ電流が増加する。タイミングt11〜t14において、信号φ1はハイレベル、信号φ2はロウレベルであるので、スイッチφ1はオン状態、スイッチφ2はオフ状態となっている。よって、トランジスタQ3のエミッタ電流によって容量素子C1_1が充電される。容量素子C1_1への充電が完了した後、タイミングt14において信号φ1がロウレベルとなりスイッチφ1がオフ状態となる。
その後、タイミングt16において信号φ2がハイレベルになるとスイッチφ2がオン状態となり、容量素子C1_1に蓄積された電荷が放電される。これにより、ピークホールド回路(Vcs)22は、電圧信号Vcsのピーク値CS_PHを出力する。なお、容量素子Cph1が充電された際のノードPH_1の電位V1と、ピーク値CS_PHの電位V1は同一である。また、容量素子C1_1、C1_1'は交互に充放電を繰り返すため、容量素子C2_1の充電電圧はCph1の放電の影響を受けない。よって、ピークホールド回路(Vcs)22は、一定の値のピーク値Vcs_PHを出力することができる。
次に、ピークホールド回路(Vref)23側の動作について説明する。図8に示すように、タイミングt10において、OCS信号(SET信号に対応)が立ち上がると、トランジスタM12がオン状態となり、ノードPH_2が接地電位に接続される。これにより、容量素子Cph2の電荷が放電される(つまり、リセットされる)。また、OCS信号(SET信号に対応)が立ち上がると、フリップフロップFF1の信号Qが立ち上がるので、電圧信号Vcsが上昇し始める(タイミングt11)。
トランジスタM2のゲートには常に基準電圧Vrefが供給されている。よって、トランジスタQ2のゲートには、定電流源I2から基準電圧Vrefの大きさに応じた電流が供給される。このため、トランジスタQ2のゲートは基準電圧Vrefの大きさに応じた電位となり、ノードPH_2の電位が上昇し、容量素子Cph2に電荷が蓄積される。つまり、トランジスタQ2(第2のトランジスタ)は、基準信号Vrefに応じて容量素子Cph2に電流を供給する。容量素子Cph2には基準信号Vrefに応じた電荷が蓄積される。容量素子Cph2に蓄積された電荷は、タイミングt15においてOSC信号がハイレベルとなりトランジスタM12がオン状態となるまで保持される。
なお、電圧信号Vcsは時間に対して直線的に増加するため容量素子Cph1の充電電流は充電中一定であるが、電圧信号Vcsがピークを過ぎた瞬間にトランジスタQ1のベース電流が減少する。この充電電流は、前述したようにトランジスタM5、M6で構成されるカレントミラー回路およびトランジスタM7、M8で構成されるカレントミラー回路を用いて、トランジスタQ2のエミッタ電流と同一となるようにしている。よって、この電流が続く間であればピークホールド回路(Vref)23に保持される電位(つまり、ノードPH_2の電位)は同一となる。このため、ピークホールド回路(Vcs)22における充電が完了した瞬間の充電電流の変動の影響を防ぐ為に、ピークホールド回路(Vref)23における充電をピークホールド回路(Vcs)22における充電よりも早く停止している。
つまり、ピークホールド回路(Vcs)22の制御信号G_PHが立ち上がるタイミングt14よりも早いタイミングt12において、ピークホールド回路(Vref)23の制御信号G_PH_Rをハイレベルにすることで、ピークホールド回路(Vref)23における充電をピークホールド回路(Vcs)22における充電よりも早く停止している。
ノードPH_2の電位が上昇すると、トランジスタM4はオフ状態となり、トランジスタQ4のゲート電位が上昇する。よって、トランジスタQ4がオン状態となりトランジスタQ4のエミッタ電流が増加する。タイミングt11〜t12において、信号φ1Rはハイレベル、信号φ2Rはロウレベルであるので、スイッチφ1Rはオン状態、スイッチφ2Rはオフ状態となっている。よって、トランジスタQ4のエミッタ電流によって容量素子C1_2が充電される。容量素子C1_2への充電が完了した後、タイミングt12において信号φ1Rがロウレベルとなりスイッチφ1Rがオフ状態となる。
その後、タイミングt16において信号φ2Rがハイレベルになるとスイッチφ2Rがオン状態となり、容量素子C1_2に蓄積された電荷が放電される。これにより、ピークホールド回路(Vref)23は、電圧信号Vrefのピーク値Vref_PHを出力する。なお、容量素子Cph2が充電された際のノードPH_1の電位V2と、ピーク値CS_PHの電位V2は同一である。また、容量素子C1_2、C1_2'は交互に充放電を繰り返すため、容量素子C2_2の充電電圧はCph2の放電の影響を受けない。よって、ピークホールド回路(Vref)23は、一定の値のピーク値Vref_PHを出力することができる。
以上で説明した本実施の形態にかかるスイッチング電源装置2においても、制御回路20やスイッチング素子SWの遅延時間に応じて、基準電圧Vrefよりも低い基準電圧Vref'を生成している。これにより、制御回路20やスイッチング素子SWの遅延時間に対応した時間だけ早めてリセット信号RSTをハイレベルにすることができる。よって、ピーク値CS_PHを基準電圧Vrefと一致させることができ、負荷LDに供給される電力の誤差を低減することができる。
また、本実施の形態にかかるスイッチング電源装置2では、電圧信号Vcs側に加えて基準電圧Vref側にもピークホールド回路23を設けている。よって、各々のピークホールド回路22、23に発生するオフセット電圧の影響を低減することができる。
<実施の形態3>
次に、実施の形態3について説明する。図9は、実施の形態3にかかるスイッチング電源装置が備えるピークホールド回路を示す回路図である。本実施の形態にかかるスイッチング電源装置では、実施の形態2にかかるスイッチング電源装置と比べて、ピークホールド回路の構成を簡略化している点が異なる。これ以外は実施の形態2で説明したスイッチング電源装置と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付し重複した説明は省略する。
次に、実施の形態3について説明する。図9は、実施の形態3にかかるスイッチング電源装置が備えるピークホールド回路を示す回路図である。本実施の形態にかかるスイッチング電源装置では、実施の形態2にかかるスイッチング電源装置と比べて、ピークホールド回路の構成を簡略化している点が異なる。これ以外は実施の形態2で説明したスイッチング電源装置と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付し重複した説明は省略する。
図9は、本実施の形態にかかるスイッチング電源装置が備えるピークホールド回路22、23の具体例を示す回路図である。図9に示すように、ピークホールド回路22、23は、トランジスタ(MOSトランジスタ)M21〜M32、トランジスタ(バイポーラトランジスタ)Q21、Q22、定電流源I7、I8、容量素子C1_1、C1_1'、C2_1、C1_2、C1_2'、C2_2、スイッチφ1、φ2、φ1R、φ2Rで構成されている。ここで、スイッチφ1、φ2、容量素子C1_1、C1_1'、C2_1で構成される回路は、ピークホールド回路(Vcs)22に含まれるローパスフィルタを構成する。また、スイッチφ1R、φ2R、容量素子C1_2、C1_2'、C2_2で構成される回路は、ピークホールド回路(Vref)23に含まれるローパスフィルタを構成する。なお、G_PH信号はピークホールド回路(Vcs)22の制御信号であり、G_PH_R信号はピークホールド回路(Vref)23の制御信号である。OSC信号は、制御回路20の内部クロックであり、クロック生成回路CLKで生成されるセット信号SETと同期している。
トランジスタM21はピークホールド回路22の入力バッファを構成している。トランジスタM21のゲートには電圧信号Vcsが供給され、ソースはノードN21に接続され、ドレインは接地電位に接続されている。トランジスタM27のゲートには制御信号G_PHが供給され、ドレインはノードN21に接続され、ソースは接地電位に接続されている。
トランジスタQ21のベースはノードN21に接続され、コレクタはトランジスタM23のゲートおよびドレインに接続され、エミッタはノードPH_1に接続されている。トランジスタM29のゲートには信号RST_φ1が供給され、ドレインはスイッチφ1を介してノードPH_1に接続され、ソースは接地電位に接続される。容量素子C1_1の一端はスイッチφ1を介してノードPH_1に接続され、他端は接地電位に接続される。
トランジスタM30のゲートには信号RST_φ2が供給され、ドレインはスイッチφ2を介してノードPH_1に接続され、ソースは接地電位に接続される。容量素子C1_1'の一端はスイッチφ2を介してノードPH_1に接続され、他端は接地電位に接続される。
トランジスタM22はピークホールド回路23の入力バッファを構成している。トランジスタM22のゲートには電圧信号Vrefが供給され、ソースはノードN22に接続され、ドレインは接地電位に接続されている。トランジスタM28のゲートには制御信号G_PH_Rが供給され、ドレインはノードN22に接続され、ソースは接地電位に接続されている。
トランジスタQ22のベースはノードN22に接続され、コレクタは高電位側の電源に接続され、エミッタはトランジスタM26のドレインおよびノードPH_2に接続されている。トランジスタM31のゲートには信号RST_φ1が供給され、ドレインはスイッチφ1Rを介してノードPH_2に接続され、ソースは接地電位に接続される。容量素子C1_2の一端はスイッチφ1Rを介してノードPH_2に接続され、他端は接地電位に接続される。
トランジスタM32のゲートには信号RST_φ2が供給され、ドレインはスイッチφ2Rを介してノードPH_2に接続され、ソースは接地電位に接続される。容量素子C1_2'の一端はスイッチφ2Rを介してノードPH_2に接続され、他端は接地電位に接続される。
また、トランジスタM23、M24はカレントミラー回路を構成しており、トランジスタM25、M26もカレントミラー回路を構成している。これにより、トランジスタQ21に流れる電流(つまり、コレクタ電流IC(Q1))とトランジスタQ22に流れる電流(つまり、エミッタ電流IE(Q2))とを略同一にすることができる。ここで、ベース電流IB<<コレクタ電流ICの関係であるので、トランジスタQ21のエミッタ電流IE(Q21)とトランジスタQ22のエミッタ電流IE(Q22)とが等しいとみなすことができる。よって、トランジスタQ21のベース・エミッタ間電圧Vbe(Q21)とトランジスタQ22のベース・エミッタ間電圧Vbe(Q22)とを等しくすることができるので(Vbe(Q21)=Vbe(Q22))、ピークホールド回路(Vcs)22のオフセットとピークホールド回路(Vref)23のオフセットを等しくすることができる。
ローパスフィルタを構成している各容量素子の容量値は、C1_1=C1_1'=C1_2=C1_2'=C1、C2_1=C2_2=C2の関係にある。また、同一の符号を付しているスイッチは、互いに同期して動作する。
次に、図9に示すピークホールド回路の動作について、図10に示すタイミングチャートを用いて説明する。図10に示すタイミングチャートにおいて、OSC信号は、制御回路20の内部クロックであり、クロック生成回路CLKで生成されるセット信号SETと同期している。OSC分周信号は、OSC信号を1バイナリカウンタでカウントした信号である。つまり、OSC分周信号は、OSC信号が立ち上がるタイミングt20で立ち上がり、次にOSC信号が立ち上がるタイミングt25で立ち下がるという動作を繰り返す。
信号RST_φ1、RST_φ2は、OSC分周信号を用いて生成した信号である。つまり、信号RST_φ1はOSC分周信号が立ち上がるタイミングで立ち上がるパルス信号であり、信号RST_φ2はOSC分周信号が立ち下がるタイミングで立ち上がるパルス信号である。
制御信号G_PHは、ピークホールド回路(Vcs)22の制御信号であり、信号Qを論理反転し、且つ信号Qの立ち下がりエッジに遅延(tdm)を加えた信号である。tdmは、制御回路20およびスイッチング素子SWの最大遅延時間を超える値を設定する。つまり、tdm>tdとなるように設定する。例えば、tdmは1μsに設定することができる。制御信号G_PHがロウレベルの時にトランジスタM27はオフとなり、容量素子C1_1またはC1_1'が充電されてその電圧が保持される。
制御信号G_PH_Rは、ピークホールド回路(Vref)23の制御信号であり、信号Qの論理反転信号である。制御信号G_PH_Rがロウレベルの時にトランジスタM28はオフとなり、容量素子C1_2またはC1_2'が充電されてその電圧が保持される。
信号φ1、φ2は、ピークホールド回路(Vcs)22側のローパスフィルタの制御信号であり、信号φ1R、φ2Rは、ピークホールド回路(Vref)23側のローパスフィルタの制御信号である。信号φ1、φ2、φ1R、φ2Rは、OSC分周信号、制御信号G_PH、G_PH_Rを用いて生成している。
まず、ピークホールド回路(Vcs)22側の動作について説明する。図10に示すように、タイミングt20において、OCS信号(SET信号に対応)が立ち上がると、信号RST_φ1が立ち上がりトランジスタM29がオン状態となる。これにより、容量素子C1_1が接地電位に接続されて電荷が放電される(つまり、リセットされる)。また、OCS信号(SET信号に対応)が立ち上がると、フリップフロップFF1の信号Qが立ち上がるので、電圧信号Vcsが上昇し始める(タイミングt21)。
電圧信号Vcsが上昇し始めると、トランジスタM21のゲート電位が上昇し、定電流源I7から供給される電流は徐々にトランジスタQ21のゲート側に流れるようになる。このとき、トランジスタM27のゲートに供給される制御信号G_PHはロウレベルであるので、トランジスタM27はオフ状態となっている。よって、電圧信号Vcsが上昇し始めると、トランジスタQ21のゲート電位が徐々に上昇し始める。
また、タイミングt21において信号φ1がハイレベルとなるので、スイッチφ1はオン状態となり、ノードPH_1と容量素子C1_1とが接続される。よって、トランジスタQ21のゲート電位が上昇すると、ノードPH_1の電位が上昇し、容量素子C1_1に電荷が蓄積される。つまり、容量素子C1_1には電圧信号Vcsに応じた電荷が蓄積される。
容量素子C1_1への電荷の蓄積(つまり、ノードPH_1の電位の上昇)は、タイミングt23においてスイッチング素子SWがオフ状態となり、電圧信号Vcsが立ち下がるまで継続される。つまり、容量素子C1_1に蓄積された電荷量(つまり、ノードPH_1の電位)は、タイミングt23における電圧信号Vcsの電位に対応している。
その後、タイミングt24において信号φ1がロウレベルになると、スイッチφ1がオフ状態となりノードPH_1と容量素子C1_1とが非接続状態となる。また、タイミングt24において制御信号G_PHがハイレベルになると、トランジスタM27がオン状態となる。これにより、トランジスタQ21のゲートがロウレベルとなり、トランジスタQ21がオフ状態となるのでノードPH_1の電位が低下する。
そして、タイミングt26において信号φ2がハイレベルになると、スイッチφ2がオン状態となり、容量素子C1_1に蓄積された電荷が放電される。これにより、ピークホールド回路(Vcs)22は、電圧信号Vcsのピーク値CS_PHを出力する。
また、タイミングt26において信号φ2がハイレベルになると、ノードPH_1と容量素子C1_1'とが接続される。また、タイミングt26において制御信号G_PHがロウレベルになると、トランジスタM27がオフ状態になる。これにより、電圧信号Vcsに対応した電荷が容量素子C1_1'に充電される。なお、容量素子C1_1'を充電する動作については上記で説明した容量素子C1_1を充電する動作と同様であるので重複した説明は省略する。このように、容量素子C1_1、C1_1'は交互に充放電を繰り返すため、ピークホールド回路(Vcs)22は、一定の値のピーク値Vcs_PHを出力することができる。
つまり、ピークホールド回路(Vcs)22が備える容量素子C1_1(第7の容量素子)は、スイッチφ1がオン状態であるタイミング(第5のタイミング)において電圧信号Vcsに応じた電荷を蓄積し、スイッチφ2がオン状態であるタイミング(第6のタイミング)において当該蓄積された電荷を出力する。また、容量素子C1_1'(第8の容量素子)は、スイッチφ2がオン状態であるタイミング(第6のタイミング)において電圧信号Vcsに応じた電荷を蓄積し、スイッチφ1がオン状態であるタイミング(第5のタイミング)において当該蓄積された電荷を出力する。このとき、トランジスタQ21(第3のトランジスタ)は、電圧信号Vcsに応じて容量素子C1_1、C1_1'に電流を供給する。
次に、ピークホールド回路(Vref)23側の動作について説明する。図10に示すように、タイミングt20において、OCS信号(SET信号に対応)が立ち上がると、信号RST_φ1が立ち上がりトランジスタM31がオン状態となる。これにより、容量素子C1_2が接地電位に接続されて電荷が放電される(つまり、リセットされる)。また、OCS信号(SET信号に対応)が立ち上がると、フリップフロップFF1の信号Qが立ち上がるので、電圧信号Vcsが上昇し始める(タイミングt21)。
トランジスタM22のゲートには常に基準電圧Vrefが供給されている。また、トランジスタM28のゲートに供給される制御信号G_PHはロウレベルであるので、トランジスタM28はオフ状態となっている。よって、トランジスタQ22のゲートには、定電流源I8から基準電圧Vrefの大きさに応じた電流が供給される。このため、トランジスタQ22のゲートは基準電圧Vrefの大きさに応じた電位となる。
また、タイミングt21において信号φ1Rがハイレベルとなるので、スイッチφ1Rはオン状態となり、ノードPH_2と容量素子C1_2とが接続される。よって、トランジスタQ22のゲート電位が上昇すると、ノードPH_2の電位が上昇し、容量素子C1_2に電荷が蓄積される。つまり、容量素子C1_2には基準電圧Vrefに応じた電荷が蓄積される。
その後、タイミングt22において信号φ1Rがロウレベルになると、スイッチφ1Rがオフ状態となりノードPH_2と容量素子C1_2とが非接続状態となる。また、タイミングt22において制御信号G_PH_Rがハイレベルになると、トランジスタM28がオン状態となる。これにより、トランジスタQ22のゲートがロウレベルとなり、トランジスタQ22がオフ状態となるのでノードPH_2の電位が低下する。
そして、タイミングt26において信号φ2Rがハイレベルになると、スイッチφ2Rがオン状態となり、容量素子C1_2に蓄積された電荷が放電される。これにより、ピークホールド回路(Vref)23は、電圧信号Vrefのピーク値Vref_PHを出力する。
また、タイミングt26において信号φ2Rがハイレベルになると、ノードPH_2と容量素子C1_2'とが接続される。また、タイミングt26において制御信号G_PH_Rがロウレベルになると、トランジスタM28がオフ状態になる。これにより、電圧信号Vrefに対応した電荷が容量素子C1_2'に充電される。なお、容量素子C1_2'を充電する動作については上記で説明した容量素子C1_2を充電する動作と同様であるので重複した説明は省略する。このように、容量素子C1_2、C1_2'は交互に充放電を繰り返すため、ピークホールド回路(Vref)23は、一定の値のピーク値Vref_PHを出力することができる。
つまり、ピークホールド回路(Vref)23が備える容量素子C1_2(第9の容量素子)は、スイッチφ1Rがオン状態であるタイミング(第7のタイミング)において基準電圧Vref(第1の基準電圧)に応じた電荷が蓄積され、スイッチφ2Rがオン状態であるタイミング(第8のタイミング)において当該蓄積された電荷を出力する。また、容量素子C1_2'(第10の容量素子)は、スイッチφ2Rがオン状態であるタイミングにおいて基準電圧Vrefに応じた電荷が蓄積され、スイッチφ1Rがオン状態であるタイミングにおいて当該蓄積された電荷を出力する。トランジスタQ22(第4のトランジスタ)は、基準電圧Vrefに応じて容量素子C1_2、C1_2'に電流を供給する。
以上で説明したように、本実施の形態にかかるスイッチング電源装置では、実施の形態2にかかるスイッチング電源装置と比べて、ピークホールド回路の回路構成を簡単にすることができる。つまり、容量素子Cph1、Cph2の機能を、ローパスフィルタが備える容量素子C1_1、C1_1'、C1_2、C1_2'を用いて代替することができる。
<実施の形態4>
次に、実施の形態4について説明する。図11は、実施の形態4にかかるスイッチング電源装置を示す回路図である。図11に示すように、本実施の形態にかかるスイッチング電源装置3は、整流回路8、インダクタL2、平滑用コンデンサC2、ダイオード(整流素子)D2、スイッチング素子SW、抵抗素子Rcs、補助巻線35、および制御回路30を備える。
次に、実施の形態4について説明する。図11は、実施の形態4にかかるスイッチング電源装置を示す回路図である。図11に示すように、本実施の形態にかかるスイッチング電源装置3は、整流回路8、インダクタL2、平滑用コンデンサC2、ダイオード(整流素子)D2、スイッチング素子SW、抵抗素子Rcs、補助巻線35、および制御回路30を備える。
整流回路8は、交流入力電圧AC_INを整流(例えば、全波整流)して入力電圧Vinを生成する。ダイオードD2のカソードは整流回路8および出力端子9_1と接続されており、アノードはインダクタL2の一端およびスイッチング素子SWの一端と接続されている。平滑用コンデンサC2の一端は整流回路8および出力端子9_1と接続されており、他端はインダクタL2の他端および出力端子9_2と接続されている。負荷LDは、出力端子9_1、9_2に接続されている。つまり、平滑用コンデンサC2は負荷LDと並列に接続されている。負荷LDには出力端子9_1、9_2から直流電源が供給される。なお、図11に示すスイッチング電源装置3では、負荷LDの正極が出力端子9_1に接続され、負極が出力端子9_2に接続される。
スイッチング素子SWは、インダクタL2と直列に接続されている。例えば、スイッチング素子SWは、MOSトランジスタを用いて構成することができる。図11に示すスイッチング電源装置3では、スイッチング素子SWとしてN型MOSトランジスタを用いている。スイッチング素子SW(N型MOSトランジスタ)のゲートには制御回路30から駆動信号DRVが供給される。スイッチング素子SWとしてN型MOSトランジスタを用いた場合、駆動信号DRVがハイレベルである場合にスイッチング素子SWがオン状態となり、ロウレベルである場合にスイッチング素子SWがオフ状態となる。
なお、本実施の形態にかかるスイッチング電源装置では、スイッチング素子SWとしてP型MOSトランジスタを用いてもよい。P型MOSトランジスタを用いる場合は、例えば駆動信号DRVを反転するインバータをバッファBUFとスイッチング素子SWのゲートとの間に設ける。
スイッチング素子SWと接地電位との間には抵抗素子Rcsが設けられている。抵抗素子Rcsは、スイッチング素子SWがオン状態の時にインダクタL2に流れる電流に対応した電圧信号Vcsを生成する。つまり、スイッチング素子SWがオン状態になると、負荷LD、インダクタL2、スイッチング素子SW、抵抗素子Rcsに電流が流れる。ここで、インダクタL2に流れる電流量は抵抗素子Rcsに流れる電流量と略同一であるため、抵抗素子Rcsの上流側(つまり、スイッチ素子SW側)の電位は、インダクタL2に流れる電流量に対応している。
ダイオードD2は、スイッチング素子SWがオフ状態の際、インダクタL2に蓄積されたエネルギーを負荷LDに供給する。つまり、スイッチング素子SWがオン状態の際、インダクタL2には電流が流れる。このとき、インダクタL2にはエネルギーが蓄積される。そして、スイッチング素子がオン状態からオフ状態に変化した際、インダクタL2は電流を流し続けようとする。ダイオードD2は、インダクタL2が流し続けようとする電流(つまり、インダクタL2に蓄積されたエネルギー)を、出力端子9_1を経由して負荷LDに供給する。
補助巻線35は、インダクタL2に流れる電流を検出するために設けられている。つまり、補助巻線35にはインダクタL2に流れる電流に対応した電流が流れる。
制御回路30は、スイッチング素子SWを駆動するための駆動信号DRVを生成する。制御回路30は、SR型フリップフロップFF1、バッファBUF、セット信号生成回路32、およびリセット信号生成回路11を備える。なお、SR型フリップフロップFF1、バッファBUF、およびリセット信号生成回路11の構成については実施の形態1にかかるスイッチング電源装置と同様である。つまり、本実施の形態では、制御回路30がセット信号生成回路32を用いてセット信号SETを生成している点が、実施の形態1にかかるスイッチング電源装置が備える制御回路10と異なる。これ以外は実施の形態1にかかるスイッチング電源装置が備える制御回路10と同様であるので、重複した説明は省略する。
セット信号生成回路32は、インダクタL2に流れる電流を検出し、当該検出された電流に応じてセット信号SETを生成する。つまり、補助巻線35にはインダクタL2に流れる電流に対応した電流が流れる。よって、セット信号生成回路32は補助巻線35に流れる電流を用いてインダクタL2に流れる電流(ゼロ電流)を検出することができる。セット信号生成回路32は、インダクタL2に流れる電流がゼロになるタイミングでセット信号SETをアクティブ状態(ハイレベル)にする。換言すると、セット信号生成回路32はZCD(Zero Current Detect)検出を行う。例えば、セット信号生成回路32は、補助巻線35に流れる電流をモニタする回路とワンショット回路を用いて構成することができる。
次に、本実施の形態にかかるスイッチング電源装置3の動作について、図12に示すタイミングチャートを用いて説明する。なお、以下で説明する動作では、既に基準電圧Vrefとピーク値CS_PHとが一致するような基準電圧Vref'が生成されているものとする。また、実施の形態1で説明した理由から、基準電圧Vref'の値は基準電圧Vrefの値よりも小さい値に設定される。
図12に示すように、タイミングt31においてインダクタL2に流れる電流ILがゼロになるので、セット信号生成回路32はハイレベルのセット信号SETをフリップフロップFF1のセット入力Sに出力する。セット信号生成回路32からハイレベルのセット信号SETが供給されると、フリップフロップFF1は非反転出力Qからハイレベルの信号を出力する。バッファBUFは、フリップフロップFF1から出力されたハイレベルの信号を増幅して、ハイレベルの駆動信号DRVをスイッチング素子SWに供給する。これにより、スイッチング素子SWがオン状態となり、負荷LD、インダクタL2、スイッチング素子SW、抵抗素子Rcsに電流が流れ始める。インダクタL2に流れる電流ILは徐々に増加するため、電圧信号Vcsも徐々に増加する。
そして、タイミングt32において、電圧信号Vcsが基準電圧Vref'よりも大きくなると、比較回路CMP1はハイレベルのリセット信号RSTをフリップフロップFF1のリセット入力Rに供給する。フリップフロップFF1は、リセット入力Rにハイレベルのリセット信号RSTが供給されると、非反転出力Qから出力されているハイレベルの信号をロウレベルに遷移させる。バッファBUFは、ロウレベルの駆動信号DRVをスイッチング素子SWに供給する。これによりスイッチング素子SWがオフ状態となり、電圧信号Vcsは降下する。
このとき、インダクタL2は電流を流し続けようとするので、インダクタL2から負荷LDにダイオードD2を介して電流ILが供給される。換言すると、インダクタL2に蓄積されたエネルギーがダイオードD2を介して負荷LDに供給される。この電流ILは徐々に減少してタイミングt33においてゼロになる。セット信号生成回路32は、インダクタL2に流れる電流ILがゼロになったことを検出すると、再びフリップフロップFF1のセット入力Sにハイレベルのセット信号SETを出力する。その後、スイッチング電源装置3はタイミングt31〜t33の動作と同様の動作を繰り返す。
なお、本実施の形態にかかるスイッチング電源装置3において、インダクタL2のピーク電流をIL(peak)、出力電流の平均値をIoutとすると、次の式が成り立つ。このとき、IL(peak)が一定であれば出力電流Ioutも一定に制御される。
本実施の形態にかかるスイッチング電源装置3においても実施の形態1にかかるスイッチング電源装置と同様に、アンプAMP1を用いて、基準電圧Vrefと電圧信号Vcsのピーク値CS_PHとが一致するような基準電圧Vref'を生成している。換言すると、制御回路30やスイッチング素子SWの遅延時間に応じて、基準電圧Vrefよりも低い基準電圧Vref'を生成している。これにより、制御回路30やスイッチング素子SWの遅延時間に対応した時間だけ早めてリセット信号RSTをハイレベルにすることができる。よって、ピーク値CS_PHを基準電圧Vrefと一致させることができ、負荷LDに供給される電流の誤差を低減することができる。また、入力電圧Vinの値が変動したとしても、負荷LDに供給される電流の変動を抑えることができる。このため、商用電源の電圧(入力電圧)に応じてスイッチング電源装置を個別に設計する必要がなくなる。つまり、幅広い入力電圧に対して、一つのスイッチング電源装置で対応することができる。
<実施の形態5>
次に、実施の形態5について説明する。図13は、実施の形態5にかかるスイッチング電源装置を示す回路図である。図13に示すように、本実施の形態にかかるスイッチング電源装置4は、整流回路8、スイッチング素子SW、抵抗素子Rcs、インダクタL3、平滑用コンデンサC3、ダイオード(整流素子)D3、および制御回路40を備える。
次に、実施の形態5について説明する。図13は、実施の形態5にかかるスイッチング電源装置を示す回路図である。図13に示すように、本実施の形態にかかるスイッチング電源装置4は、整流回路8、スイッチング素子SW、抵抗素子Rcs、インダクタL3、平滑用コンデンサC3、ダイオード(整流素子)D3、および制御回路40を備える。
整流回路8は、交流入力電圧AC_INを整流(例えば、全波整流)して入力電圧Vinを生成する。スイッチング素子SWは、入力端子Vinとノード45(第1のノード)との間に接続されている。ノード45とノード46(第2のノード)との間には、抵抗素子Rcs(第2の抵抗素子)が接続されている。ノード46と出力端子9_1(第1の出力端子)との間にはインダクタL3が接続されている。出力端子9_1と出力端子9_2(第2の出力端子)との間には負荷LDが接続されている。また、整流素子D3のアノードは出力端子9_2に接続され、カソードはノード45に接続されている。出力端子9_2は接地電位に接続されている。また、ノード46は、制御回路40を構成するIC(Integrated Circuit)の接地電位に接続されている。
スイッチング素子SWは、インダクタL3と直列に接続されている。例えば、スイッチング素子SWは、MOSトランジスタを用いて構成することができる。図13に示すスイッチング電源装置4では、スイッチング素子SWとしてN型MOSトランジスタを用いている。スイッチング素子SW(N型MOSトランジスタ)のゲートには制御回路40から駆動信号DRVが供給される。スイッチング素子SWとしてN型MOSトランジスタを用いた場合、駆動信号DRVがハイレベルである場合にスイッチング素子SWがオン状態となり、ロウレベルである場合にスイッチング素子SWがオフ状態となる。
なお、本実施の形態にかかるスイッチング電源装置では、スイッチング素子SWとしてP型MOSトランジスタを用いてもよい。P型MOSトランジスタを用いる場合は、例えば駆動信号DRVを反転するインバータをバッファBUFとスイッチング素子SWのゲートとの間に設ける。
抵抗素子Rcsは、スイッチング素子SWがオン状態の時にインダクタL3に流れる電流に対応した電圧信号Vcsを生成する。つまり、スイッチング素子SWがオン状態になると、スイッチング素子SW、抵抗素子Rcs、インダクタL3、負荷LDに電流が流れる。ここで、インダクタL3に流れる電流量は抵抗素子Rcsに流れる電流量と略同一であるため、抵抗素子Rcsの上流側(つまり、ノード45)の電位は、インダクタL3に流れる電流量に対応している。このとき、ノード46の電位は入力電圧Vinよりも抵抗素子Rcsによる電圧降下分だけ低い電位となる。
ダイオードD3は、スイッチング素子SWがオフ状態の際、インダクタL3に蓄積されたエネルギーを負荷LDに供給する。つまり、スイッチング素子SWがオン状態の際、インダクタL3には電流が流れる。このとき、インダクタL3にはエネルギーが蓄積される。そして、スイッチング素子がオン状態からオフ状態に変化した際、インダクタL3は電流を流し続けようとする。ダイオードD3は、インダクタL3が流し続けようとする電流(つまり、インダクタL3に蓄積されたエネルギー)を、ノード45に供給する。このとき、ノード46の電位は出力端子9_2と略同一の電位となる。
制御回路40は、スイッチング素子SWを駆動するための駆動信号DRVを生成する。制御回路40は、SR型フリップフロップFF1、バッファBUF、リセット信号生成回路41、およびセット信号生成回路42を備える。リセット信号生成回路41は、基準電圧Vrefと電圧信号Vcsとを用いてリセット信号RSTを生成する。なお、リセット信号生成回路41の構成および動作については、実施の形態1乃至3で説明したリセット信号生成回路11、21と同様であるので重複した説明は省略する。また、フリップフロップFF1およびバッファBUFについても、実施の形態1乃至3で説明したフリップフロップFF1およびバッファBUFと同様であるので重複した説明は省略する。
セット信号生成回路42は、電圧信号Vcs(つまり、ノード45の電圧)に基づきセット信号SETを生成する。電圧信号Vcsは、スイッチング素子SWがオン状態になるとインダクタL3に流れる電流が大きくなるので増加する。一方、スイッチング素子SWがオフ状態になるとインダクタL3に流れる電流が減少するので小さくなる(図14参照)。このため、電圧信号Vcsが略ゼロになるタイミングは、インダクタL3に流れる電流が略ゼロになるタイミングに対応している。よって、セット信号生成回路42は、電圧信号Vcsをモニタして電圧信号Vcsが略ゼロになるタイミングを検出することで、セット信号SETを生成することができる。
換言すると、セット信号生成回路42はZCD(Zero Current Detect)検出を行うことができる。例えば、セット信号生成回路42は、電圧信号Vcsをモニタする回路とワンショット回路を用いて構成することができる。このような構成とすることで、本実施の形態にかかるスイッチング電源装置4では、実施の形態3にかかるスイッチング電源装置3で用いていた補助巻線35を省略することができる。
次に、本実施の形態にかかるスイッチング電源装置4の動作について、図14に示すタイミングチャートを用いて説明する。なお、以下で説明する動作では、既に基準電圧Vrefとピーク値CS_PHとが一致するような基準電圧Vref'が生成されているものとする。また、実施の形態1で説明した理由から、基準電圧Vref'の値は基準電圧Vrefの値よりも小さい値に設定される。
図14に示すように、タイミングt41においてインダクタL3に流れる電流ILがゼロになり、電圧信号Vcsも略ゼロ(換言すると、極小値)になるので、セット信号生成回路42はハイレベルのセット信号SETをフリップフロップFF1のセット入力Sに出力する。セット信号生成回路42からハイレベルのセット信号SETが供給されると、フリップフロップFF1は非反転出力Qからハイレベルの信号を出力する。バッファBUFは、フリップフロップFF1から出力されたハイレベルの信号を増幅して、ハイレベルの駆動信号DRVをスイッチング素子SWに供給する。これにより、スイッチング素子SWがオン状態となり、スイッチング素子SW、抵抗素子Rcs、インダクタL3、負荷LDに電流が流れ始める。インダクタL3に流れる電流ILは徐々に増加するため、電圧信号Vcsも徐々に増加する。
そして、タイミングt42において、電圧信号Vcsが基準電圧Vref'よりも大きくなると、リセット信号生成回路41はハイレベルのリセット信号RSTをフリップフロップFF1のリセット入力Rに供給する。フリップフロップFF1は、リセット入力Rにハイレベルのリセット信号RSTが供給されると、非反転出力Qから出力されているハイレベルの信号をロウレベルに遷移させる。バッファBUFは、ロウレベルの駆動信号DRVをスイッチング素子SWに供給する。これによりスイッチング素子SWがオフ状態となる。
このとき、インダクタL3は電流を流し続けようとするので、インダクタL3から負荷LDに電流ILが供給される。換言すると、インダクタL3に蓄積されたエネルギーが負荷LDに供給される。この電流ILは徐々に減少してタイミングt43においてゼロになる。このとき、電圧信号Vcsも徐々に減少してタイミングt43においてゼロになる。セット信号生成回路42は、電圧信号Vcsがゼロになったことを検出すると、再びフリップフロップFF1のセット入力Sにハイレベルのセット信号SETを出力する。その後、スイッチング電源装置4はタイミングt41〜t43の動作と同様の動作を繰り返す。
本実施の形態にかかるスイッチング電源装置4においても実施の形態1にかかるスイッチング電源装置と同様に、アンプAMP1を用いて、基準電圧Vrefと電圧信号Vcsのピーク値CS_PHとが一致するような基準電圧Vref'を生成している。換言すると、制御回路40やスイッチング素子SWの遅延時間に応じて、基準電圧Vrefよりも低い基準電圧Vref'を生成している。これにより、制御回路40やスイッチング素子SWの遅延時間に対応した時間だけ早めてリセット信号RSTをハイレベルにすることができる。よって、ピーク値CS_PHを基準電圧Vrefと一致させることができ、負荷LDに供給される電流の誤差を低減することができる。また、入力電圧Vinの値が変動したとしても、負荷LDに供給される電流の変動を抑えることができる。このため、商用電源の電圧(入力電圧)に応じてスイッチング電源装置を個別に設計する必要がなくなる。つまり、幅広い入力電圧に対して、一つのスイッチング電源装置で対応することができる。
また、本実施の形態にかかるスイッチング電源装置4では、セット信号生成回路42が電圧信号Vcsを用いてセット信号SETを生成している。よって、実施の形態3にかかるスイッチング電源装置3で用いていた補助巻線35を省略することができる。
<実施の形態6>
次に、実施の形態6について説明する。本実施の形態にかかるスイッチング電源装置では、実施の形態1乃至5にかかるスイッチング電源装置と比べて、リセット信号生成回路がデジタル信号処理回路54を備えている点が異なる。これ以外は実施の形態1乃至5で説明したスイッチング電源装置と同様であるので重複した説明は省略する。
次に、実施の形態6について説明する。本実施の形態にかかるスイッチング電源装置では、実施の形態1乃至5にかかるスイッチング電源装置と比べて、リセット信号生成回路がデジタル信号処理回路54を備えている点が異なる。これ以外は実施の形態1乃至5で説明したスイッチング電源装置と同様であるので重複した説明は省略する。
図15は、実施の形態6にかかるスイッチング電源装置が備えるリセット信号生成回路51を示す回路図である。図15に示すリセット信号生成回路51は、ピークホールド回路(Vcs)52、ピークホールド回路(Vref)53、デジタル信号処理回路54、および比較回路CMP1を備える。なお、ピークホールド回路(Vcs)52、ピークホールド回路(Vref)53、および比較回路CMP1については、実施の形態1乃至5で説明した場合と同様であるので重複した説明は省略する。
デジタル信号処理回路54は、ADコンバータ55、演算部56、ウインドリミッタ57、およびDAコンバータ58を備える。ADコンバータ55は、ピークホールド回路(Vcs)52から出力された電圧信号Vcsのピーク値CS_PHおよびピークホールド回路(Vref)53から出力された基準電圧Vrefのピーク値Vref_PHをそれぞれアナログ信号からデジタル信号に変換する。
演算部56は、デジタル信号に変換された電圧信号Vcsのピーク値CS_PHおよび基準電圧Vrefのピーク値Vref_PHに応じて基準電圧Vref'の値を算出する。つまり、演算部56は、電圧信号Vcsのピーク値CS_PHおよび基準電圧Vrefのピーク値Vref_PHが互いに一致するような基準電圧Vref'の値を算出する。
例えば、演算部56は、ピーク値CS_PHとピーク値Vref_PHの差の値xを求め、所定の関数にこの値xを代入することで、基準電圧Vref'に対応する値yを算出することができる。例えば関数には、y=Ax[k]+Bx[k−1]を用いることができる。ここで、x[k]はk番目のxの値を、x[k−1]はk−1番目のxの値を示している。また、A、Bは任意の係数である。
ウインドリミッタ57は、算出された基準電圧Vref'の範囲を制限する。例えば、ウインドリミッタ57は、算出された基準電圧Vref'が所定の上限値よりも大きい場合は、基準電圧Vref'を所定の上限値とすることで、基準電圧Vref'が所定の上限値を超えることを防止することができる。また、ウインドリミッタ57は、算出された基準電圧Vref'が所定の下限値よりも小さい場合は、基準電圧Vref'を所定の下限値とすることで、基準電圧Vref'が所定の下限値よりも小さくなることを防止することができる。
DAコンバータ58は、ウインドリミッタ57から出力された基準電圧Vref'をデジタル信号からアナログ信号に変換する。DAコンバータ58から出力された基準電圧Vref'は、比較回路CMP1の反転入力に供給される。また、比較回路CMP1の非反転入力には電圧信号Vcsが供給される。比較回路CMP1は、電圧信号Vcsおよび基準電圧Vref'の比較結果に応じてリセット信号RSTを出力する。
このように、本実施の形態では、伝達関数はデジタル信号処理回路54で決定される。よって、例えば図7、9で示したピークホールド回路は単にデータを保持する機能のみが要求される。このためローパスフィルタを構成する容量素子C2_1、C2_2はデータ保持に必要な容量値とすることができ、容量素子C2_1、C2_2の容量値を大幅に削減することができる。
<実施の形態7>
次に、実施の形態7について説明する。本実施の形態では、実施の形態1で説明したスイッチング電源装置を照明装置に用い、更に調光機能を付加した場合を示している。なお、以下では、照明装置に実施の形態1にかかるスイッチング電源装置を用いた場合について説明するが、本実施の形態にかかる照明装置では、実施の形態2乃至6にかかるスイッチング電源装置を用いてもよい。
次に、実施の形態7について説明する。本実施の形態では、実施の形態1で説明したスイッチング電源装置を照明装置に用い、更に調光機能を付加した場合を示している。なお、以下では、照明装置に実施の形態1にかかるスイッチング電源装置を用いた場合について説明するが、本実施の形態にかかる照明装置では、実施の形態2乃至6にかかるスイッチング電源装置を用いてもよい。
図16は、本実施の形態にかかる照明装置を示す回路図である。図16に示すように、本実施の形態にかかる照明装置6は、整流回路8、インダクタL1、平滑用コンデンサC1、ダイオードD1、スイッチング素子SW、抵抗素子Rcs、および制御回路60を備える。また、出力端子9_1、9_2には負荷として発光素子62が接続されている。発光素子62のアノードは出力端子9_2に接続され、カソードは出力端子9_2に接続されている。ここで発光素子は、例えばLED(Light Emitting Diode)や有機EL(Electro Luminescence)である。なお、整流回路8、インダクタL1、平滑用コンデンサC1、ダイオードD1、スイッチング素子SW、抵抗素子Rcsの構成および動作については実施の形態1で説明した場合と同様であるので、重複した説明は省略する。
制御回路60は、リセット信号生成回路11、基準電圧生成回路61(第3の基準電圧生成回路)、比較回路CMP2(第2の比較回路)、OR論理回路OR1、SR型フリップフロップFF1、バッファBUF、クロック生成回路CLKを備える。なお、リセット信号生成回路11については実施の形態1で説明したリセット信号生成回路11と同様であるので、重複した説明は省略する。
基準電圧生成回路61は、抵抗素子R2、ツェナーダイオードZD、比較回路CMP3、抵抗素子R3、容量素子C4を備える。本実施の形態にかかる照明装置6は、調光機能を備える。調光は、交流入力電圧AC_INの導通角を制限することで実施される。つまり、図17に示すように、照明装置6に入力される交流入力電圧AC_INの導通角を調整することで、発光素子62の明るさを調整することができる。換言すると、本実施の形態にかかる照明装置6は、交流入力電圧AC_INの導通角に応じて発光素子62の明るさを変更する機能を備える。なお、交流入力電圧AC_INの導通角の調整は、トライアック等を用いた調光器(不図示)により行われる。
整流回路8は、交流入力電圧AC_INを整流(例えば、全波整流)して図17に示すような入力電圧Vinを生成する。入力電圧Vinと接地電位との間には、抵抗素子R2およびツェナーダイオードZD(降伏電圧4Vとする)が直列に接続されている。よって、抵抗素子R2およびツェナーダイオードZDが接続されているノードからは、図17に示すようなPWM(pulse width modulation)信号が出力される。つまり、PWM信号として、導通角に依存したオンデューティーのパルス波形が生成される。
PWM信号は比較回路CMP3に供給される。図17に示すように、比較回路CMP3は、PWM信号と同期したパルス信号を出力する。例えば、比較回路CMP3はヒステリシスコンパレータを用いて構成することができる。この比較回路CMP3の出力電圧は、抵抗素子R3を介して容量素子C4に断続的に供給され、これにより容量素子C4が充電される。このとき、容量素子C4の電圧は、導通角に応じた基準電圧Vdimとなる。このように、基準電圧生成回路61は、導通角に応じた基準電圧Vdim(第3の基準電圧)を生成する。
比較回路CMP2は、電圧信号Vcsに対応した電圧(つまり、Vcsにオフセット電圧Vofsを付加した電圧)と基準電圧Vdimとの比較結果に応じてリセット信号R_dimを出力する。すなわち、比較回路CMP2は、電圧信号(Vcs+Vofs)が基準電圧Vdimよりも小さい場合はロウレベルのリセット信号R_dimを出力し、電圧信号(Vcs+Vofs)が基準電圧Vdimよりも大きくなるとハイレベルのリセット信号R_dimを出力する。
OR論理回路OR1は、比較回路CMP1から出力されるリセット信号RSTおよび比較回路CMP2から出力されるリセット信号R_dimを入力し、リセット信号RST'を出力する。つまり、OR論理回路OR1は、比較回路CMP1および比較回路CMP2のいずれか一方がハイレベルのリセット信号(RSTまたはR_dim)を出力したタイミングで、リセット信号RST'をフリップフロップFF1に出力する。これにより、スイッチング素子SWがオフ状態となる。
すなわち、基準電圧Vdimが基準電圧Vref'よりも小さい場合、比較回路CMP2は比較回路CMP1よりも早くリセット信号R_dimを出力するので、比較回路CMP2の出力が優先となる。このとき、導通角が大きいほど基準電圧Vdimが小さくなるので、発光素子62の明るさは暗くなる。
例えば、導通角をθとし、比較回路CMP3の出力オンデューティーをD、比較回路CMP3のハイレベルの出力電圧をVOH、ロウレベルをGND(0V)とすると、リップル分を無視すれば、Vdimは次の式で表すことができる。リップル分を小さくするには容量素子C4の容量を大きくする。
Vdim<Vrefの場合、比較回路CMP2は比較回路CMP1よりも早くリセット信号を発生させるので、制御回路60から出力される駆動信号DRVはVdimに依存した値となる。換言すると、比較回路CMP3の出力オンデューティーDまたは導通角θに依存した値になるため、導通角を用いて調光することができる。
なお、調光用途では、消灯および導通角θに対して滑らかな出力が要求される。本実施の形態では、消灯を実現するために、オフセット電圧Vofsを導入し、SR型フリップフロップFF1においてS=R=1を許容し、また出力はリセット入力Rを優先としている。
また、比較回路CMP2の出力R_dimがリセット信号RST'として出力される状態から、比較回路CMP1の出力RSTがリセット信号RST'として出力される状態への切り替わりが、導通角80%未満となるようにすることで、調光動作が滑らかになる。また、最大値は電源電圧に依存することなく、比較回路CMP1の出力RSTとなる。
本実施の形態では、例えばDmin=10%(θ=18度)以下を消灯、Dmax=80%以上で飽和出力としている。ここで、Dminは比較回路CMP3の出力オンデューティーDの最小値、Dmaxは比較回路CMP3の出力オンデューティーDの最大値である。このとき、Dmin、Dmax、VOH、Vofs、Vdimの関係は、次の様になる。
ここで、VOH=0.86V、Vofs=123mVとしている。なお、本実施の形態では、調光時はインダクタ電流のピーク電流閾値を用いた制御(つまり、基準電圧Vref'を用いた制御)は機能しないので、出力電流(電力)は、スイッチング素子SWの遅延時間の影響を受ける。しかし、調光時に問題となるのは出力の絶対値ではなく相対値である。つまり、出力の絶対値が求められるのは最大輝度時のみであるので遅延時間の影響は問題とならない。
例えば、一つの調光機で複数の電球を調光する場合、各々の電球の明るさのばらつきは気になるが、絶対値は最大値以下が確定しているので特に問題にはならない。最大値がばらつくと、場合によっては調光機の能力や配電設備の容量を超えることになり問題となる。本実施の形態の場合、スイッチング素子SWの遅延時間の個体差は少ないため、調光時の明るさはばらつくことはなく、また最大輝度時はピーク電流制御により正確に輝度をそろえることができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
1 スイッチング電源装置
6 照明装置
8 整流回路
9_1、9_2 出力端子
10、20、30、40、60 制御回路
11、21、41、51 リセット信号生成回路
12、22、52 ピークホールド回路(Vcs)
23、53 ピークホールド回路(Vref)
32、42 セット信号生成回路
35 補助巻線
54 デジタル信号処理回路
55 ADコンバータ
56 演算部
57 ウインドリミッタ
58 DAコンバータ
61 基準電圧生成回路
62 発光素子
6 照明装置
8 整流回路
9_1、9_2 出力端子
10、20、30、40、60 制御回路
11、21、41、51 リセット信号生成回路
12、22、52 ピークホールド回路(Vcs)
23、53 ピークホールド回路(Vref)
32、42 セット信号生成回路
35 補助巻線
54 デジタル信号処理回路
55 ADコンバータ
56 演算部
57 ウインドリミッタ
58 DAコンバータ
61 基準電圧生成回路
62 発光素子
Claims (18)
- インダクタと、
前記インダクタと直列に接続されたスイッチング素子と、
前記スイッチング素子がオフ状態の際、前記スイッチング素子がオン状態の際に前記インダクタに蓄積されたエネルギーを負荷に供給する整流素子と、
セット信号がアクティブ状態となった際に前記スイッチング素子をオン状態とし、リセット信号がアクティブ状態となった際に前記スイッチング素子をオフ状態とする制御回路と、を備え、
前記制御回路は、
第1の基準電圧を生成する第1の基準電圧生成回路と、
スイッチング素子がオン状態の時に前記インダクタに流れる電流に対応した第1の電圧信号のピーク値を保持する第1のピークホールド回路と、
非反転入力端子に前記第1の基準電圧が供給され、反転入力端子に前記第1のピークホールド回路から出力された前記第1の電圧信号のピーク値が供給され、出力端子から第2の基準電圧が出力される第1のアンプと、
前記第1の電圧信号と前記第2の基準電圧との比較結果に応じて前記リセット信号を出力する第1の比較回路と、を備える、
スイッチング電源装置。 - 前記第1の基準電圧のピーク値を保持する第2のピークホールド回路を更に備え、
前記第1のアンプの非反転入力端子には前記第1の基準電圧のピーク値が供給される、
請求項1に記載のスイッチング電源装置。 - 前記第1のアンプはトランスコンダクタンスアンプであり、
前記制御回路は更に、
非反転入力端子に前記第1の基準電圧が供給され、出力端子と反転入力端子とがボルテージフォロワ接続された第2のアンプと、
一端が前記第1のアンプの出力端子と接続され、他端が前記第2のアンプの出力端子と接続された第1の抵抗素子と、を備える、
請求項2に記載のスイッチング電源装置。 - 前記第1のピークホールド回路は、
前記第1の電圧信号に応じた電荷が蓄積される第1の容量素子と、
前記第1の電圧信号に応じて前記第1の容量素子に電流を供給する第1のトランジスタと、を備え、
前記第2のピークホールド回路は、
前記第1の基準電圧に応じた電荷が蓄積される第2の容量素子と、
前記第1の基準電圧に応じて前記第2の容量素子に電流を供給する第2のトランジスタと、を備える、
請求項2に記載のスイッチング電源装置。 - 前記第1および第2のピークホールド回路は、前記第1のトランジスタに流れる電流と前記第2のトランジスタに流れる電流とを略同一とするカレントミラー回路を備える、請求項4に記載のスイッチング電源装置。
- 前記第1のピークホールド回路は第1のローパスフィルタを含み、
前記第1のローパスフィルタは、
第1のタイミングにおいて前記第1の容量素子に蓄積された電荷に応じた電荷を蓄積し、第2のタイミングにおいて当該蓄積された電荷を出力する第3の容量素子と、
前記第2のタイミングにおいて前記第1の容量素子に蓄積された電荷に応じた電荷を蓄積し、前記第1のタイミングにおいて当該蓄積された電荷を出力する第4の容量素子と、を備える、
請求項4に記載のスイッチング電源装置。 - 前記第2のピークホールド回路は第2のローパスフィルタを含み、
前記第2のローパスフィルタは、
第3のタイミングにおいて前記第2の容量素子に蓄積された電荷に応じた電荷を蓄積し、第4のタイミングにおいて当該蓄積された電荷を出力する第5の容量素子と、
前記第4のタイミングにおいて前記第2の容量素子に蓄積された電荷に応じた電荷を蓄積し、前記第3のタイミングにおいて当該蓄積された電荷を出力する第6の容量素子と、を備える、
請求項4に記載のスイッチング電源装置。 - 前記第1のピークホールド回路は、
第5のタイミングにおいて前記第1の電圧信号に応じた電荷が蓄積され、第6のタイミングにおいて当該蓄積された電荷を出力する第7の容量素子と、
前記第6のタイミングにおいて前記第1の電圧信号に応じた電荷が蓄積され、前記第5のタイミングにおいて当該蓄積された電荷を出力する第8の容量素子と、
前記第1の電圧信号に応じて前記第7および第8の容量素子に電流を供給する第3のトランジスタと、を備える、
請求項2に記載のスイッチング電源装置。 - 前記第2のピークホールド回路は、
第7のタイミングにおいて前記第1の基準電圧に応じた電荷が蓄積され、第8のタイミングにおいて当該蓄積された電荷を出力する第9の容量素子と、
前記第8のタイミングにおいて前記第1の基準電圧に応じた電荷が蓄積され、前記第7のタイミングにおいて当該蓄積された電荷を出力する第10の容量素子と、
前記第1の基準電圧に応じて前記第9および第10の容量素子に電流を供給する第4のトランジスタと、を備える、
請求項2に記載のスイッチング電源装置。 - 前記セット信号はクロック生成回路を用いて生成される、請求項1に記載のスイッチング電源装置。
- 前記インダクタに流れる電流を検出し、当該検出された電流に応じて前記セット信号を生成するセット信号生成回路を備え、
前記セット信号は、前記インダクタに流れる電流がゼロになるタイミングでアクティブ状態となる、
請求項1に記載のスイッチング電源装置。 - 入力端子と第1のノードとの間に前記スイッチング素子が接続されており、
前記第1のノードと第2のノードとの間に第2の抵抗素子が接続されており、
前記第2のノードと第1の出力端子との間に前記インダクタが接続されており、
前記第1の出力端子と第2の出力端子との間に前記負荷が接続されており、
前記整流素子のアノードが前記第2の出力端子に接続され、カソードが前記第1のノードと接続されており、
前記第1のノードの電圧に基づき前記セット信号が生成される、
請求項1に記載のスイッチング電源装置。 - 前記第1のピークホールド回路から出力された前記第1の電圧信号のピーク値および前記第2のピークホールド回路から出力された前記第1の基準電圧のピーク値をそれぞれアナログ信号からデジタル信号に変換するADコンバータと、
デジタル信号に変換された前記第1の電圧信号のピーク値および前記第1の基準電圧のピーク値に応じて前記第2の基準電圧を算出する演算部と、
前記算出された第2の基準電圧の範囲を制限するウインドリミッタと、
前記ウインドリミッタから出力された第2の基準電圧をデジタル信号からアナログ信号に変換するDAコンバータと、を備える、
請求項2に記載のスイッチング電源装置。 - 交流電圧を整流する整流回路と、
前記負荷と並列に接続され、前記負荷に供給される電圧を平滑化する平滑用コンデンサと、を備える、
請求項1に記載のスイッチング電源装置。 - 前記交流電圧の導通角に応じた第3の基準電圧を生成する第3の基準電圧生成回路と、
前記第1の電圧信号に対応した電圧と前記第3の基準電圧との比較結果に応じて前記リセット信号を出力する第2の比較回路と、を備える、
請求項14に記載のスイッチング電源装置。 - 前記第3の基準電圧が前記第2の基準電圧よりも小さい場合、前記第2の比較回路は前記第1の比較回路よりも早く前記リセット信号を出力する、請求項15に記載のスイッチング電源装置。
- 前記第1の電圧信号に対応した電圧は、前記第1の電圧信号に所定のオフセット電圧を付加することで生成される、請求項15に記載のスイッチング電源装置。
- 請求項15に記載のスイッチング電源装置と、
前記負荷として発光素子を備える、照明装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013009447A JP2014143791A (ja) | 2013-01-22 | 2013-01-22 | スイッチング電源装置および照明装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016046776A (ja) * | 2014-08-26 | 2016-04-04 | 株式会社東芝 | レピータシステム、レピータ装置及びタイミング信号生成方法 |
WO2020255702A1 (ja) * | 2019-06-21 | 2020-12-24 | 富士電機株式会社 | 集積回路、電源回路 |
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2013
- 2013-01-22 JP JP2013009447A patent/JP2014143791A/ja active Pending
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WO2020255702A1 (ja) * | 2019-06-21 | 2020-12-24 | 富士電機株式会社 | 集積回路、電源回路 |
JPWO2020255702A1 (ja) * | 2019-06-21 | 2021-10-14 | 富士電機株式会社 | 集積回路、電源回路 |
JP7056803B2 (ja) | 2019-06-21 | 2022-04-19 | 富士電機株式会社 | 集積回路、電源回路 |
US11764663B2 (en) | 2019-06-21 | 2023-09-19 | Fuji Electric Co., Ltd. | Integrated circuit and power supply circuit |
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