JP2014143085A - 防爆形照明器具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光源容器2の光出射口16の底部13Aに、発光面80を光出射口16の側に向けて複数のCOB型LED8Aを配置し、前記光出射口16を透光部材11で覆い、この透光部材11の上側に前記光出射口16を横断する方向に延びる複数本のガード支柱23を設けた耐圧防爆形照明器具1において、前記ガード支柱23の直下から外れて前記発光面80が位置するように前記COB型LED8Aの各々を配置した。
【選択図】図3
Description
防爆形照明器具は、一般に、器具本体の光出射口を覆う透光性材から成るグローブと、このグローブを保護するガードとを備えている(例えば、特許文献1参照)。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、効率の低下、及びムラの発生を抑えることができる防爆形照明器具を提供することを目的とする。
図1は本実施形態に係る耐圧防爆形照明器具1の構成を示す斜視図であり、図1(A)は設置状態の耐圧防爆形照明器具1を下方からみた斜視図、図1(B)は設置状態の耐圧防爆形照明器具1を上方からみた斜視図である。図2は設置状態の耐圧防爆形照明器具1の平面図、図3は耐圧防爆形照明器具1の底面図である。また図4は耐圧防爆形照明器具1の断面図であり、図5は耐圧防爆形照明器具1の分解斜視図である。
なお、図1〜図3では、耐圧防爆形照明器具1を既設の位置ボックス5から垂下させて設置する、いわゆる直吊形の設置態様を示している。
具体的には、耐圧防爆形照明器具1は、図1、及び図2に示すように、光源容器2と、この光源容器2の上に接合された電源容器3と、この電源容器3の上に接合された端子箱4とを備え、それぞれが耐圧防爆構造の容器として構成されている。これに加え、これら光源容器2、電源容器3、及び端子箱4の間の接合構造も上記耐圧防爆構造と同等の耐圧強度を備えることで、耐圧防爆形照明器具1の全体が耐圧防爆に要求される基準を満足している。これら光源容器2、電源容器3、及び端子箱4の間の接合構造については後述する。
端子箱4は、電源回路9と、外部引出線29(図4)とを結線する容器である。外部引出線29は、商用電力を供給する電力供給線に耐圧防爆形照明器具1の外で結線される電気配線である。
すなわち、位置ボックス5は、複数の固定脚6を備え、当該固定脚6を天井面にボルト等で耐圧防爆形照明器具1の荷重に耐え得るように強固に固定して設置されている。位置ボックス5の筐体には、天井面を延びる商用電力の電力供給線を引き込む開口7Aと、耐圧防爆形照明器具1の外部引出線29を引き込む開口7Bとが各々設けられている。それぞれの開口7A、7Bから引き込まれた電力供給線、及び外部引出線29が位置ボックス5の中で結線され、これにより耐圧防爆形照明器具1に商用電力が供給される。なお、位置ボックス5には、4方向に開口7Aが設けられ、適宜の開口7Aから電力供給線を引き込み、また他の耐圧防爆形照明器具1への送り配線を引き出し可能に構成されている。使用しない開口7Aは例えばプラグ等で閉塞される。
これに対して、この耐圧防爆形照明器具1は、耐圧防爆構造の端子箱4を上記既設の端子箱とは別に一体に予め備えることから、規格上、耐圧防爆形照明器具として完結さている。
上述の通り、耐圧防爆形照明器具1は、光源容器2と、電源容器3と、端子箱4との3つを連結して構成されている。
光源容器2は、図4、及び図5に示すように、光源容器本体10と、透光部材11と、ガード12とを備えている。
光源容器本体10は、有底円筒状の光源収容部13と、この光源収容部13の光出射口16の全周に、径方向(外に向かう方向)に延びるように形成されたフランジ19とを一体に備え、平面視円形の概略トレイ(皿)状に形成されている。光源収容部13の底部13Aには、複数の取付台座15が一体に形成されている。取付台座15は、底部13Aの中心O(図3)の周りに略等間隔に設けられており、それぞれの取付台座15にはLEDモジュール8が固定されている。これにより、図3に示すように、複数のLEDモジュール8が中心Oの周りに略等間隔に配置される。
詳述すると、ガード12は、光源容器本体10のフランジ19に平面接合される円環部(枠体:フランジ)20を備える。円環部20は、図4に示すように、少なくともフランジ19と同程度の幅(径方向(外に向かう方向)に延びる長さ)Wを有し、この円環部20が多数のボルト21で光源容器本体10のフランジ19に強固に締結される。この円環部20には、略中央に配置される円環状ガード部22と、この円環状ガード部22から放射状に光出射口16を横断する方向に延びて円環部20に結合されるガード支柱23とを一体に有するガード部材24が設けられている。光源容器本体10には、前掲図3に示すように、それぞれのガード支柱23の間にCOB型LED8Aの発光面80を露出させて配置されており、ガード支柱23の影が照射野に生じ難くなっている。
なお、図5に示すように、透光部材11と、光源容器本体10、及びガード12との間には、それぞれ円環板状のパッキン45が挟み込まれている。
光源容器2には、図6に示すように、光源容器本体10の上面10Aから外周面10Bにかけて延びる板状の多数の放熱フィン40が一体に形成されている。これら放熱フィン40は、内部のCOB型LED8Aの発熱を放熱するための部材である。これにより、高輝度、大出力のLEDであるCOB型LED8Aを光源とした場合でも、これら放熱フィン40によってCOB型LED8Aの温度が適性動作可能な温度に抑えられる。
そこで、この光源容器本体10では、幾つかの放熱フィン40の一端部40Aを段部18に対応する位置まで延ばし、これらの放熱フィン40によって強度が補われる構成としている。
詳述すると、図6に示すように、光源容器本体10のフランジ19の上面10Aの側には、上記ボルト21の締結箇所のそれぞれに受け部を構成する凸部41が設けられている。放熱フィン40の幾つかは一端部40Aが凸部41に連結されることで、上記の段部18に対応した位置まで放熱フィン40が延在し、これにより段部18の強度が補強される。
図4に示すように、凸状部30の略中央には配線用貫通孔31が形成され、この配線用貫通孔31にはブッシュ32が圧入され、このブッシュ32がねじ止めのブッシュ抑え34で強固に抑え付けられている。ブッシュ32には挿通孔33A、33Bが貫通し、これら挿通孔33A、33Bには、電源容器3から延びる電気配線75が通されて光源容器2に導入される。また凸状部30の上面30Aには、全周に亘って環状凹部35が設けられ、密封部材たるOリング36が嵌め込まれている。
以上の作業により、光源容器2、電源容器3、及び端子箱4の各々が連結され耐圧防爆形照明器具1が組立てられる。
この構成により、容器間をねじ嵌合により接合する従前の接合構造に比べて組立が非常に簡単になる。
これにより、ねじ溝の高精度な設計や加工を要する、従前のねじ嵌合に比べ、設計、及び加工が容易な接合構造となり、灯具の生産性が高められる。
例えば防爆指針と呼ばれる推奨基準では、火炎逸走を防止するために、容器の内容積とガスのグレードに応じて、接合部が確保すべき最小距離が決められている。すなわち、容器内で引火発生した火炎は、接合部の接合面を通り、最終的に冷やされ外部には不燃性ガスのみが排出される。このとき接合部を火炎が通過する距離が足りない場合、火炎は完全に冷やされず外部のガスに引火される。
また、電源容器3と端子箱4の間では、両者の接合面であるフランジ63の幅(径方向に延びる距離)を調整することで所望の防爆引火性能が確保される。
なお、これら光源容器2、電源容器3、及び端子箱4の形状や締結金具としてのボルトの本数、ボルト締めするピッチも防爆引火性能、及び防爆強度性能に関係するため、設計時には、これらを総合的に考慮して、上記接合部の距離が決定されることとなる。
また、LEDモジュール8を収めた光源容器2の他に、電源回路9を収めた電源容器3を別体に備える構成であるため、LEDモジュール8と電源回路9とが熱的に分離され、電源回路9に与える熱的影響が抑えつつLEDモジュール8を高出力化できる。
特に、この耐圧防爆形照明器具1では、上述の通り、光源容器2の底部13Aに設けた取付台座15(図4)にLEDモジュール8が取り付けられることで、底部13Aから光出射口16の近傍に底上げされて、すなわちガード支柱23に近づけてLEDモジュール8のCOB型LED8Aが配置される。これにより、COB型LED8Aの光が大きく拡がる前にガード支柱23を通過することとなり、より効果的にガード支柱23による遮蔽が抑えられる。
このとき、複数(本実施形態では8個)のCOB型LED8Aの発光面80は、底面視円形の光出射口16の中心Oの周りに等間隔に配置されており、これにより、中心Oを中心とした略円形の配光が得られる。
また上述の通り、COB型LED8Aのそれぞれは、取付台座15による底上げの分、水平方向(発光面80の面方向)に近い光成分が内側面16Aで遮蔽されずに取り出されることから、より広範囲(遠方)に亘り光を照射することができる。
これに加え、COB型LED8Aのそれぞれが内側面16Aの近くに配置されることで中心Oから比較的離れた位置に配置されることから、中心Oの直下で照度が極端に大きくなることも防止される。
そこで、この耐圧防爆形照明器具1では、図3に示すように、COB型LED8Aの発光面80と内側面16Aとの間に反射ユニット81を設けている。すなわち反射ユニット81は、内側面16AとCOB型LED8Aの間を仕切るように配置された反射面82を有する。この反射面82が内側面16Aに入射する光を光出射口16の中心Oの方向に反射し当該光出射口16から光を出射させることで、これにより器具光束の低下が抑えられる。
また、この反射面82は、図3に示すように、中心Oを挟んで対向する側の開口縁の方向D1に向けて光を反射することで、直下周辺から遠方方向の照度が補われ、直下付近のから遠方に向けての床面照度分布低下が概なだらかになり、作業者はより広範囲で明るく感じることができる。
これにより、COB型LED8Aから最遠方に向かう光成分Kが円環部20で遮蔽されることなく開口端20Aから出射されることから、器具光束の低下が効果的に抑えられる。これに加え、発光面80から最遠方に向かう光成分(すなわち、進行方向が水平方向に最も近い光成分)が開口端20Aから出射されることから、広い照射範囲が得られる。
これらの反射面83は、図3に示すように、発光面80を挟んで対向する方向D2に反射するものである。すなわち、これらの反射面83によって発光面80からガード支柱23に至る光路が、直接ガード支柱23に至る場合に比べて長くなるため、この方向D2の先にあるガード支柱23に入射するまでに光が比較的拡がることとなる。これにより、発光面80の両側に延びるガード支柱23によって遮蔽される光量が抑えられ、器具光束の低下が防止される。さらに多面体反射によるミキシング効果により、ガード支柱による遮蔽で生じる床面照度むらを低減する効果もある。また反射面83の反射角を制御することで、より遠方に向けて光を照射し遠方での照度を高めることもできる。
これらの図に示すように、LEDモジュール8は、2つのCOB型LED8Aを備え、これらを1つに纏めて構成されている。すなわち、図10に示すように、LEDモジュール8は、LEDモジュール基板85と、LEDモジュール基板85の表面を電気的に絶縁し、かつ固定する絶縁固定モジュール110とを備えている。
絶縁シート86は、COB型LED8Aの表面、特に電線91の接続部92の電気的な絶縁を図るものであり、白色の樹脂材から成るシートである。絶縁シート86は、一対のCOB型LED8Aのそれぞれを覆い、発光面80の全部を露出させる開口95が形成された一対の覆い部93と、これら覆い部93を連結する連結部94とを一体に備え、覆い部93の間に上記配線コネクタ90が収まるように構成されている。
本実施形態では、LEDモジュール8は、セラミック基板89の側を取付台座15に載置した状態で、固定金具88のねじ止め片96にねじを通して光源容器2の底部13Aに固定される。このとき取付台座15の載置面に放熱グリスを塗ることで、セラミック基板89から取付台座15への伝熱性が高められ、COB型LED8Aの放熱性が高められる。
一方、固定金具88は、図10に示すように、その縁部の適宜の箇所をL字状に折り曲げて成る複数の側壁100を備え、これら側壁100の中にスポンジパッキン87が収められる。また側壁100には係合孔104が形成されており、絶縁シート86の縁部に設けた複数の凸形状部103を係合孔104に係合させることで、絶縁シート86が固定金具88の裏側(LEDモジュール基板85と対面する側)に保持される。すなわち、固定金具88にスポンジパッキン87、及び絶縁シート86を保持させることで、これらが1つの部品としてモジュール化され、取り扱いが容易となる。なお、側壁100には、電線91を通すための切欠105が適宜に設けられている。
ここで、スポンジパッキン87は、固定金具88の押圧からCOB型LED8Aを保護するために、ある程度の厚みt(図10)を有することから、この厚みtの分、発光面80が照射窓99から凹んだ位置に配置される。このため、照射窓99、及び開口102の寸法形状が発光面80と等しくしてしまうと、これら照射窓99や開口102の内側面102A(図10)によって発光面80から拡がる光の成分が遮蔽され器具光束の低下を招く。そこで、本実施形態では、これら照射窓99、及び開口102が発光面80よりも十分に大きく形成されており、器具光束の低下を抑えることとしている。なお、スポンジパッキン87の内側面102Aに反射面を設けることで、さらに効率良く光を取り出すことも可能である。
また中心Oに対し放射状に延びる複数のガード支柱23は、LEDモジュール8の配線コネクタ90の上、及びLEDモジュール8同士の間を延在し、発光面80は勿論のことCOB型LED8Aの真上も横断することなく配置される。
すなわち、COB型LED8Aの各々を、その発光面80がガード支柱23の直下から外れて位置するように配置したため、ガード支柱23によってCOB型LED8Aの発光面80の光が遮蔽されるのが抑制される。これにより、効率の低下、及びムラの発生を抑えることができる。
この絶縁固定モジュール110により、LEDモジュール基板85の絶縁、及び固定作業が簡単になる。
また上述した実施形態では、発光素子の一例として、COB型LED8Aを例示したが、これに限らず、他のLEDや有機EL素子などの任意の発光素子を光源に用いることができる。
2 光源容器
8 LEDモジュール
8A COB型LED(発光素子)
10 光源容器本体(器具本体)
10B 外周面
11 透光部材
12 ガード
13A 底部
15 取付台座
16 光出射口
16A 内側面
20 円環部(枠体)
20A 開口端
22 円環状ガード部
23 ガード支柱
24 ガード部材
73 配線用開口
75 電気配線
80 発光面
81 反射ユニット
82 反射面(第1の反射面)
83 反射面(第2の反射面)
85 LEDモジュール基板
86 絶縁シート
87 スポンジパッキン
88 固定金具
89 セラミック基板
90 配線コネクタ
91 電線
99 照射窓
110 絶縁固定モジュール
内側面102A
O 中心
Claims (5)
- 器具本体の光出射口の底に、発光面を上側に向けて複数の発光素子を配置し、前記光出射口を透光性材で覆い、この透光性材の上側に前記光出射口を横断する方向に延びる複数本のガード支柱を有するガードを設けた防爆形照明器具において、
前記ガード支柱の直下から外れて前記発光面が位置するように前記発光素子の各々を配置したことを特徴とする防爆形照明器具。 - 前記光出射口の内側面の近くに前記発光素子の各々を配置したことを特徴とする請求項1に記載の防爆形照明器具。
- 前記発光素子から前記内側面に入射する光を反射する第1の反射面を、前記発光素子のそれぞれごとに前記内側面との間に設けたことを特徴とする請求項2に記載の防爆形照明器具。
- 前記発光面と前記ガード支柱との間に、前記第1の反射面と反射方向が異なる第2の反射面を設けたことを特徴とする請求項3に記載の防爆形照明器具。
- 前記ガードは前記ガード支柱を支持する枠体を有し、当該枠体が前記光出射口に取り付けられるとともに、
前記発光素子の各々を、前記発光面からみて最遠方に位置する前記枠体の縁部が前記発光面の光放射範囲から外れるように配置したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の防爆形照明器具。
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