JP2014142998A - 光学素子及び照明装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】狭い配光制御を実現でき小型であって、間接照明や看板照明に好適な照明装置及びそれに用いる光学素子を提供する。
【解決手段】LEDチップOSの発光面を発光させると、出射光は光学素子OEの入射面OE1に入射する。ここで、比較的強度が強く空間密度が高い光束については、最奥溝までの範囲に入射させて入射面OE1への入射点を遠ざけることで、より精密な配光制御を確保することができる。一方、比較的強度が弱く空間密度が低い光束については、最奥溝より外側の範囲に入射させて入射面OE1への入射点を近づけることで、光学素子OEの幅を狭く抑えることができる。入射面OE1で屈折もしくは反射した光は、配光制御されて出射面OE2から出射する。
【選択図】図2

Description

本発明は、光学素子及び照明装置に関し、特に間接照明や看板照明に好適な照明装置及びそれに用いる光学素子に関する。
ウォールウォッシャーなどの間接照明、看板用照明などにおいて、線状に配置した光源から出射された光により被照射面をムラなく広い範囲で照明したいという要求がある一方で、建築設計または美観上の問題から被照射面から極力近い位置に照明装置を配置したいという要求もある。かかる要求を同時に満たすためには、照明装置から出射する光の配光分布を狭くして被照射面に斜めに光を照射する必要がある。ここで、照明装置を小型に保ちつつ配光を効果的に制御する光学素子として、光源の配列方向に沿って複数の溝部を配置したフレネルレンズが知られている。
特許文献1には、入射面側に溝部を設けたフレネルレンズが開示されている。しかしながら、特許文献1には、配光分布を狭くすることについて開示が一切ない。
特許文献2には、フレネルレンズの入射面側にリフレクタを設け、配光制御を行える照明装置が開示されている。特許文献2によれば、リフレクタを用いることで配光制御を行うことはできるが、光源とフレネルレンズとの間にリフレクタを配置することで照明装置が大型化し、また部品点数も増えるのでコストも増大する。
特許文献3には、溝形状を調整したレンズシートが開示されている。しかしながら、特許文献3に開示されたレンズシートの溝は回転対称なものであり、線状光源を用いたウォールウォッシャーなどの間接照明、看板用照明などに用いることは適切でない。
特許文献4には、配光を制御できる配光制御部材を設けた車両用灯具が開示されている。しかしながら、特許文献4に開示された配光制御部材の溝は回転対称なものであり、線状光源を用いたウォールウォッシャーなどの間接照明、看板用照明などに用いることは適切でない。
特開2012−119185号公報 特開2010−103687号公報 特開2011−171086号公報 特開2006−172772号公報
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、狭い配光制御を実現でき小型であって、間接照明や看板照明に好適な照明装置及びそれに用いる光学素子を提供することを目的とする。
請求項1に記載の光学素子は、面発光素子の発光面から出射された光を入射する入射面と、前記入射面から入射した光を出射する出射面とを備え,出射光を配光制御する光学素子であって、
前記光学素子の入射面は、一方向に沿って延在する複数の溝を有し、各溝は一対の側面と前記側面に挟まれた底とを有し、少なくとも一方の側面で前記面発光素子から出射された光束を入射するようになっており、
前記光学素子を、前記面発光素子の発光面の中心を通り前記一方向に直交する面で切断した断面において、前記面発光素子の発光面と重なる線をZ方向基準線とし、前記発光面の中心を通り前記Z方向基準線に対して直交する方向をX方向基準線としたときに、前記Z方向基準線から前記複数の溝の底までの距離が極大となるような少なくとも1つの所定の溝が存在し、前記Z方向基準線から前記複数の溝の底までの距離は、前記X方向基準線から前記所定の溝までは漸次増大し、前記所定の溝の外側では漸次減少しており、前記発光面の中心と前記所定の溝の底とを結ぶ線と、前記X方向基準線とが交差する角度は、30〜60度であって、以下の式を満たすことを特徴とする。
1.2<Lp/L0<2.0 (1)
但し、
Lp:前記Z方向基準線から前記所定の溝の底までの距離(mm)
L0:前記X方向基準線上における前記Z方向基準線から前記光学素子までの距離(mm)
本発明の原理を、図面を参照して説明する。図1は、本発明の原理を説明するための照明装置の断面図である。図1に示す断面は、面発光素子OSの発光面の中心Oを通り、複数の溝GVが延在する一方向(紙面垂直方向)に直交する面で光学素子OEを切断した断面である。図1において、面発光素子OSの発光面と重なる線をZ方向基準線ZLとし、面発光素子OSの発光面の中心を通りZ方向基準線ZLに対して直交する方向(面発光素子OSの発光面の中心を通る法線方向)をX方向基準線XLとする。
ここで、Z方向基準線ZLから複数の溝GVの底までの距離は、X方向基準線XLから所定の溝(ここでは両側に2つあるが、以下、最奥溝という)GVPまでは漸次増大し、最奥溝GVPの外側(X方向基準線XLから遠ざかる側)では漸次減少している。ここで、漸次増大もしくは漸次減少とは、必ずしも単調増加もしくは単調減少ではなくてよく、一部に全体の傾向と異なる部分があってもよい。又、面発光素子OSの発光面の中心Oと最奥溝GVPの底とを結ぶ線L1と、X方向基準線XLとが交差する角度θは、30〜60度である。更に、以下の式を満たす。
1.2<Lp/L0<2.0 (1)
但し、
Lp:Z方向基準線ZLから最奥溝GVPの底までの距離(mm)
L0:X方向基準線XL上におけるZ方向基準線ZLから光学素子OEまでの距離(mm)
図2は、図1に示す光学素子の断面の一部を拡大して示す図である。溝GVは、一対の側面GVa、GVbと、側面GVa、GVbに挟まれた底(底が面積を持つ場合、最も奥の位置をいう)GVcを有する。発光面が面積を持つ面発光素子OSを用いた場合、発光面中心から出射された光束LB1と、発光面周辺から出射された光束LB1’とは、光学素子OEの溝GV内の同じ入射点IPに入射する場合でも入射角が変化する為、これにより屈折角が変化するから,出射光の配光制御が難しいといえる。そこで、出射光の配光を極力制御するために、光束LB1,LB1’の入射角の差αを小さくしたい。ここで、入射角の差αは、幾何学的に面発光素子OSから光学素子OEまでの距離が離れるほどに小さくなる。しかしながら、面発光素子OSから光学素子OEまでの距離を大きく確保すると、照明装置の小型化が図れない。
そこで、本発明においては、面発光素子OSの発光面の中心OからX方向基準線XLに沿った方向では、配光制御を積極的に行わない代わりに、かかる位置では光学素子OEを面発光素子OSに近づけることで、照明装置の厚さ方向の小型化を図るようにする。尚、X方向基準線XLが面発光素子OSと交差する点は一点であり、ここを通過する光束に面積をかけた積分量は比較的小さいので、配光制御を積極的に行わなくても出射光全体の配光特性に与える影響はさほど大きくない。面発光素子OSの発光面の中心OからX方向基準線XLが面発光素子OSと交差する点までの距離L0は、Z方向基準線ZLから光学素子OEまでの最小値でなくて良い。
一方、X方向基準線XLから離れるにつれて、Z方向基準線ZLから溝GVの底GVcまでの距離を漸次増大させる。これにより、発光面中心から出射された光束LB1と、発光面周辺から出射された光束LB1’とが同じ入射点IPに入射した場合の入射角の差αを小さく抑えることができ、発光面の大きさに起因する出射角バラツキを抑えることができるので、出射光の配光制御を精度良く行うことが出来る。但し、Z方向基準線ZLから溝GVの底GVcまでの距離を,光学素子OEの縁まで漸次増大させてしまうと、光学素子OEの大型化を招くこととなり好ましくない。又、光学素子OEの縁に届く光束は、強度が比較的小さいので、入射点を近づけても配光特性に大きな問題は生じない。
そこで本発明では、X方向基準線XLから最奥溝GVPまでは、Z方向基準線ZLから溝GVの底GVcまでの距離を漸次増大させることで、面発光素子OSから出射された比較的強度が強く空間密度が高い光束については、光学素子OEへの入射点を遠ざけることで、より精密な配光制御を確保するようにするが、かかる距離を、最奥溝GVPの外側(X方向基準線XLから遠ざかる側)では漸次減少させ、面発光素子OSから出射された比較的強度が弱く空間密度が低い光束については、光学素子OEへの入射点を近づけることで、光学素子OEの幅を狭く抑えているのである。ここで、最奥溝GVPの位置であるが、本発明者の研究結果によれば、面発光素子OSの発光面の中心Oと最奥溝GVPの底GVPcとを結ぶ線L1と、X方向基準線XLとが交差する角度θが30〜60度であると、配光制御と照明装置の小型化の両立が可能となることがわかった。尚、角度θは、40〜55度であるとより好ましい。
更に、条件式(1)の値が下限値を上回ると、溝GVの底GVcまでの距離を大きく確保できるので、配光制御を精度良く行える。一方、条件式(1)の値が上限値を下回ると、面発光素子OSと光学素子OEとの間隔が狭まり、照明装置の小型化を図ることが出来る。尚、以下の式を満たすと更に好ましい。
1.3<Lp/L0<1.9 (1’)
請求項2に記載の光学素子は、請求項1に記載の発明において、前記面発光素子は、前記一方向に沿って離散的に配置されていることを特徴とする。
このように前記面発光素子を離散的に配置することで、前記光学素子の配光制御を有効に利用して、ウォールウォッシャーなどの間接照明、看板用照明に好適な照明装置を提供できる。尚、面発光素子とは、0.1mm2以上の発光面を有する素子のことを指す。
請求項3に記載の光学素子は、請求項1又は2に記載の発明において、前記X方向基準線から前記所定の溝までの領域に、前記面発光素子から出射して前記複数の溝に入射した光が主として屈折する領域があり、前記所定の溝の外側では、前記面発光素子から出射して前記複数の溝に入射した光は主として屈折し、その後反射することを特徴とする。
図2において、最奥溝GVPまでの範囲内のうち、X方向基準線XLに近い領域A1では、光学素子OEに入射する光束LB1,LB1’は、溝GVの側面GVaに入射した際に屈折を利用することで、X方向基準線XLから遠ざからないような配光制御が可能になる。一方、最奥溝GVPまでの範囲内のうちX方向基準線XLから遠い領域A2、或いは最奥溝GVPから外側の範囲内で光学素子OEに入射する光束LB2は、X方向基準線XLに対しする角度が大きく、屈折のみで配光制御を行うのは困難である。そこで、このような光束LB2は、溝GVの側面GVaに入射して屈折し、対向する側面GVbで反射することで、X方向基準線XLに沿った方向に配光制御を行うことができる。尚、「主として屈折する」とは、入射光の50%以上(好ましくは70%以上)が屈折のみにより出射し、「主として屈折し、その後反射する」とは、入射光の50%以上(好ましくは70%以上)が屈折後に反射して出射することをいう。
請求項4に記載の光学素子は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、前記X方向基準線から前記所定の溝までの前記複数の溝の平均ピッチは、前記所定の溝の外側における前記複数の溝の平均ピッチより小さいことを特徴とする。
図2において、Z方向基準線ZLに沿った方向の溝GVの間隔をピッチPTという。ピッチPTを細かくすることで、溝GV毎に側面GVaの角度を細かく変化させることができる。図2に示すように、X方向基準線XLから最奥溝GVPまでの溝GVのピッチPTの平均は、最奥溝GVPの外側における溝GVのピッチPTの平均より小さい。よって、面発光素子OSから出射された比較的強度が強く空間密度が高い光束については、比較的平均ピッチの小さい、X方向基準線XLから最奥溝GVPまでの範囲に入射させることで、細かい配光制御が可能になる。一方、面発光素子OSから出射された比較的強度が小さく空間密度が低い光束については、細かい配光制御は不要であり、最奥溝GVPの外側の溝の平均ピッチを比較的大きくしても,配光制御に与える影響は小さく、また溝の平均ピッチを増大させることで、光学素子OEの成形が容易になる。
請求項5に記載の光学素子は、請求項1〜4のいずれかに記載の発明において、前記出射面は曲面であることを特徴とする。
これにより前記光学素子の出射面でも出射角を制御できるため、入射面での光の屈折作用を小さくすることができる。従って、入射面の溝の角度を浅くすることが出来るから、製造上優位である。
請求項6に記載の光学素子は、請求項5に記載の発明において、前記出射面は前記面発光素子の中心に近い部分が凸状となった曲面であることを特徴とする。
これにより、より指向性が高い出射光を出射できる。
請求項7に記載の光学素子は、請求項1〜6のいずれかに記載の発明において、前記複数の溝の形状は、前記X方向基準線を挟んで両側で異なっていることを特徴とする。
これにより、前記X方向基準線に対して非対称に配光制御を行うことができる。
請求項8に記載の光学素子は、請求項7に記載の発明において、前記複数の溝の前記X方向基準線に近い側の側面における前記X方向基準線に対する角度は、前記X方向基準線を挟んで両側において異なっていることを特徴とする。
特に、前記溝の前記X方向基準線に近い側の側面の角度を、前記X方向基準線を挟んで両側で変えることで、出射光の強度分布ピークを前記面発光素子の発光面中心からシフトさせ、看板等の被照射面に斜めに入射させることができる。そのため、照明装置を角度付けして出射方向を調整する場合、調整角度が小さくてすむため、調整のために必要な空間を小さくすることができる。
請求項9に記載の光学素子は、請求項1〜8のいずれかに記載の発明において、前記X方向基準線から前記所定の溝までの距離は、前記X方向基準線を挟んで両側において異なっていることを特徴とする。
これにより、前記X方向基準線に対して非対称に配光制御を行うことができる。
請求項10に記載の光学素子は、請求項1〜9のいずれかに記載の発明において、前記面発光素子はLED(Light Emitting Diode)であることを特徴とする。
LEDを用いることで、省エネを図ることができる。
請求項11に記載の照明装置は、請求項1〜10のいずれかに記載の光学素子と、面発光素子とを有することを特徴とする。
本発明によれば、狭い配光制御を実現でき小型であって、間接照明や看板照明に好適な照明装置及びそれに用いる光学素子を提供することができる。
本発明の原理を説明するための照明装置の断面図である。 図1に示す光学素子の断面の一部を拡大して示す図である。 本実施の形態にかかる照明装置の斜視図である。 実施例1の光学素子の図1と同様な断面図である。 実施例1の光学素子の入射面形状を折れ線で近似して示す図である。 実施例1の光学素子の入射面の溝ピッチを示すグラフである。 実施例1の光学素子の入射面の溝角度βを示す図である。 実施例1の光学素子の光度分布を示す図である。 実施例1の光学素子の照度分布を示す図である。 照度分布を求めるのに用いた条件を示す図であり、(a)はXZ平面、(b)はXY平面を示す。 実施例2の光学素子の図1と同様な断面図である。 実施例2の光学素子の入射面形状を折れ線で近似して示す図である。 実施例2の光学素子の入射面の溝ピッチを示すグラフである。 実施例2の光学素子の入射面の溝角度βを示す図である。 実施例2の光学素子の光度分布を示す図である。 実施例2の光学素子の照度分布を示す図である。 実施例3の光学素子の図1と同様な断面図である。 実施例3の光学素子の入射面形状を折れ線で近似して示す図である。 実施例3の光学素子の入射面の溝ピッチを示すグラフである。 実施例3の光学素子の入射面の溝角度βを示す図である。 実施例3の光学素子の光度分布を示す図である。 実施例3の光学素子の照度分布を示す図である。 実施例4の光学素子の図1と同様な断面図である。 実施例4の光学素子の入射面形状を折れ線で近似して示す図である。 実施例4の光学素子の入射面の溝ピッチを示すグラフである。 実施例4の光学素子の入射面の溝角度βを示す図である。 実施例4の光学素子の光度分布を示す図である。 実施例4の光学素子の照度分布を示す図である。 比較例1の光学素子の図1と同様な断面図である。 比較例1の光学素子の入射面形状を折れ線で近似して示す図である。 比較例1の光学素子の入射面の溝ピッチを示すグラフである。 比較例1の光学素子の入射面の溝角度βを示す図である。 比較例1の光学素子の光度分布を示す図である。 比較例1の光学素子の照度分布を示す図である。 比較例2の光学素子の図1と同様な断面図である。 比較例2の光学素子の入射面形状を折れ線で近似して示す図である。 比較例2の光学素子の入射面の溝ピッチを示すグラフである。 比較例2の光学素子の入射面の溝角度βを示す図である。 比較例2の光学素子の光度分布を示す図である。 比較例2の光学素子の照度分布を示す図である。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。図3は、本実施の形態にかかる照明装置の斜視図である。図3に示す照明装置10は、細長い板状のベース11上に、その長手方向に沿って基板12を配置している。基板12上には、面発光素子である複数のLEDチップOSを長手方向(Y軸)に沿って等間隔で配置している。ベース11の基板12の両側には、壁部13が配置されており、壁部13の上端に支持されるようにして、板状の光学素子OEが配置されている。
光学素子OEは、ポリカーボネート又はアクリルなどのプラスチックを用いて形成され、LEDチップOSの発光面から出射された光を入射する入射面OE1と、入射面OE1から入射した光を出射する出射面OE2とを備えている。光学素子OEの入射面OE1は、一方向に沿って延在する複数の溝GVを有し、各溝GVは一対の側面と側面に挟まれた底とを有し、少なくとも一方の側面でLEDチップOSから出射された光束を入射するようになっている。尚、入射面OE1の形状は、図1,2に示す構造と同様である。
図2を参照して、光学素子OEを、LEDチップOSの発光面の中心を通り、光学素子OEの長手方向である一方向に直交する面で切断した断面(XZ断面)において、LEDチップOSの発光面と重なる線をZ方向基準線とし、LEDチップOSの発光面の中心を通りZ方向基準線に対して直交する方向をX方向基準線としたときに、Z方向基準線から複数の溝GVの底までの距離は、X方向基準線から最奥溝までは漸次増大し、最奥溝の外側では漸次減少しており、LEDチップOSの発光面の中心と最奥溝の底とを結ぶ線と、X方向基準線とが交差する角度θは、30〜60度であって、以下の式を満たす。
1.2<Lp/L0<2.0 (1)
但し、
Lp:Z方向基準線から最奥溝の底までの距離(mm),すなわち最大溝底高さ
L0:X方向基準線上におけるZ方向基準線から前記光学素子までの距離(mm)
尚、図2では片側しか示していないが、LEDチップOSの発光面OS1の中心Oを挟んで両側で中心Oに最も近い2つの溝GV間は、LEDチップOS側に突出した凸状の屈折面RPとなっており、ここをLEDチップOSの発光面OS1の法線すなわちX方向基準線XLが通過する。光学素子OEの出射面OE2は、凸状の曲面であるが、点線で示すように平面としてもよい。
照明装置10の動作を説明する。LEDチップOSの発光面を発光させると、出射光は光学素子OEの入射面OE2に入射する。ここで、比較的強度が強く空間密度が高い光束については、最奥溝までの範囲に入射させて入射面OE1への入射点を遠ざけることで、より精密な配光制御を確保することができる。一方、比較的強度が弱く空間密度が低い光束については、最奥溝より外側の範囲に入射させて入射面OE1への入射点を近づけることで、光学素子OEの幅を狭く抑えることができる。入射面OE1で屈折もしくは反射した光は、配光制御されて出射面OE2から出射する。
更に、本実施の形態においては、LEDチップOSの発光面の中心を挟んで、両側の溝GVの形状を変えている。よって、図1に示すように、X方向基準線XLに対して非対称な(図1で右側に出射光が向くような)配光特性を得ることができる。
(実施例)
本発明の実施例を、比較例を参照して説明する。図4、11,17,23,29,35は、実施例1〜4,比較例1,2の光学素子の図1と同様な断面図である。図5、12,18,24,30,36は、実施例,比較例の光学素子の入射面形状を折れ線で近似して示す図であり、面発光素子の発光面中央が0mmになり、「変換点」が最奥溝の底になる。図6、13,19,25,31,37は、実施例,比較例の光学素子の入射面の溝ピッチを示し、図7、14,20,26,32,38は、実施例,比較例の光学素子の入射面の溝角度β(X軸方向基準線と溝GVの側面GVaとのなす角度:図2参照)を示す図である。図8、15,21,27,33,39は、実施例,比較例の光学素子の光度分布を示す図であり、角度0はX方向基準線に相当する位置である。図9、16,22,28,34,40は、実施例、比較例の光学素子の照度分布を示す図である。照度分布は、図10に示すように、Z軸にZ方向基準線を合わせ、X軸にX方向基準線を合わせた状態で照明装置を設置し、X軸からZ軸方向に150mmシフトした、4000mm×2000mmの照度解析面(被照射面)に照明光を照射した状態を示し、照度が高い領域ほど白色に近づけて示している。
(実施例1)
実施例1では、出射面は平面である。又、発光面の中心に対して右側(+側)の最奥溝底(変換点)は発光面の中心から4.75mmの位置であり、左側(−側)の最奥溝底(変換点)は3.75mmの位置である。Lp/L0は、+側、−側ともに1.413であり、更に、発光面の中心と最奥溝底とを結ぶ線と、X方向基準線とが交差する角度θは、+側で43.2度、-側で49.9度である。又、発光面の中心と最奥溝との間の平均溝ピッチは0.556mm、最奥溝より外側の平均溝ピッチは0.900mmである。
(実施例2)
実施例2では、出射面は平面である。又、発光面の中心に対して右側(+側)の最奥溝底(変換点)は発光面の中心から3.04mmの位置であり、左側(−側)の最奥溝底(変換点)は3.34mmの位置である。Lp/L0は、+側が1.463であり、−側が1.556である。更に、発光面の中心と最奥溝底とを結ぶ線と、X方向基準線とが交差する角度θは、+側で46.8度、-側で40.6度である。又、発光面の中心と最奥溝との間の平均溝ピッチは0.305mm、最奥溝より外側の平均溝ピッチは0.484mmである。
(実施例3)
実施例3では、出射面は平面である。又、発光面の中心に対して右側(+側)の最奥溝底(変換点)は発光面の中心から6.5mmの位置であり、左側(−側)の最奥溝底(変換点)は6.8mmの位置である。Lp/L0は、+側が1.918であり、−側が1.961である。更に、発光面の中心と最奥溝底とを結ぶ線と、X方向基準線とが交差する角度θは、+側で53度、-側で53.7度である。又、発光面の中心と最奥溝との間の平均溝ピッチは0.667mm、最奥溝より外側の平均溝ピッチは0.967mmである。
(実施例4)
実施例4では、出射面は曲面である。又、発光面の中心に対して右側(+側)の最奥溝底(変換点)は発光面の中心から4.75mmの位置であり、左側(−側)の最奥溝底(変換点)は3.75mmの位置である。Lp/L0は、+側が1.307であり、−側が1.307である。更に、発光面の中心と最奥溝底とを結ぶ線と、X方向基準線とが交差する角度θは、+側で43.2度、-側で49.9度である。又、発光面の中心と最奥溝との間の平均溝ピッチは0.556mm、最奥溝より外側の平均溝ピッチは0.9mmである。
(比較例1)
比較例1では、出射面は平面である。又、発光面の中心に対して右側(+側)の最奥溝底(変換点)は発光面の中心から8mmの位置であり、左側(−側)の最奥溝底(変換点)は7.8mmの位置である。Lp/L0は、+側が3.024であり、−側が3.04である。更に、発光面の中心と最奥溝底とを結ぶ線と、X方向基準線とが交差する角度θは、+側で64度、-側で64.7度である。又、発光面の中心と最奥溝との間の平均溝ピッチは0.633mm、最奥溝より外側の平均溝ピッチは0.917mmである。
(比較例2)
比較例2では、出射面は平面である。比較例2では溝底の深さが一様である。Lp/L0は、+側、−側ともに1.018である。又、発光面の中心と最奥溝との間の平均溝ピッチは0.427mm、最奥溝より外側の平均溝ピッチは0.427mmである。
表1に、実施例と比較例の数値をまとめて示す。
図8、15,21,27,33,39を参照して、実施例1〜4と,比較例1、2とを比較すると、比較例1,2では光度分布のグラフのピークが穏やかに立ち上がっている。これは、照明光の指向性が比較的低いことを意味する。一方、実施例1〜4では、光度分布のグラフのピークが比較的急峻であり、指向性が高い照明が行われていることが分かる。
更に、図9、16,22,28,34,40を参照して、実施例1〜4と,比較例1、2とを比較すると、比較例1,2では照明された範囲が照明装置に近い位置に留まる。これに対し、実施例1〜4では、照明装置から離れて照明光が届いており、看板などの四角い被照射面を斜めに照明するのに好適であることがわかる。
10 照明装置
11 ベース
12 基板
13 壁部
GV 溝
GVa 側面
GVb 側面
GVc 底
GVP 最奥溝
IP 入射点
LB1 光束
LB1,LB1’ 光束
LB2 光束
O 発光面の中心
OE 光学素子
OE1 入射面
OE2 出射面
OS 面発光素子(LEDチップ)
PT ピッチ
RP 屈折面

Claims (11)

  1. 面発光素子の発光面から出射された光を入射する入射面と、前記入射面から入射した光を出射する出射面とを備え,出射光を配光制御する光学素子であって、
    前記光学素子の入射面は、一方向に沿って延在する複数の溝を有し、各溝は一対の側面と前記側面に挟まれた底とを有し、少なくとも一方の側面で前記面発光素子から出射された光束を入射するようになっており、
    前記光学素子を、前記面発光素子の発光面の中心を通り前記一方向に直交する面で切断した断面において、前記面発光素子の発光面と重なる線をZ方向基準線とし、前記発光面の中心を通り前記Z方向基準線に対して直交する方向をX方向基準線としたときに、前記Z方向基準線から前記複数の溝の底までの距離が極大となるような少なくとも1つの所定の溝が存在し、前記Z方向基準線から前記複数の溝の底までの距離は、前記X方向基準線から前記所定の溝までは漸次増大し、前記所定の溝の外側では漸次減少しており、前記発光面の中心と前記所定の溝の底とを結ぶ線と、前記X方向基準線とが交差する角度は、30〜60度であって、以下の式を満たすことを特徴とする光学素子。
    1.2<Lp/L0<2.0 (1)
    但し、
    Lp:前記Z方向基準線から前記所定の溝の底までの距離(mm)
    L0:前記X方向基準線上における前記Z方向基準線から前記光学素子までの距離(mm)
  2. 前記面発光素子は、前記一方向に沿って離散的に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
  3. 前記X方向基準線から前記所定の溝までの領域に、前記面発光素子から出射して前記複数の溝に入射した光が主として屈折する領域があり、前記所定の溝の外側では、前記面発光素子から出射して前記複数の溝に入射した光は主として屈折し、その後反射することを特徴とする請求項1又は2に記載の光学素子。
  4. 前記X方向基準線から前記所定の溝までの前記複数の溝の平均ピッチは、前記所定の溝の外側における前記複数の溝の平均ピッチより小さいことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光学素子。
  5. 前記出射面は曲面であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光学素子。
  6. 前記出射面は前記面発光素子の中心に近い部分が凸状となった曲面であることを特徴とする請求項5に記載の光学素子。
  7. 前記複数の溝の形状は、前記X方向基準線を挟んで両側で異なっていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光学素子。
  8. 前記複数の溝の前記X方向基準線に近い側の側面における前記X方向基準線に対する角度は、前記X方向基準線を挟んで両側において異なっていることを特徴とする請求項7に記載の光学素子。
  9. 前記X方向基準線から前記所定の溝までの距離は、前記X方向基準線を挟んで両側において異なっていることを特徴とする請求項1〜8に記載の光学素子。
  10. 前記面発光素子はLEDであることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の光学素子。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の光学素子と、面発光素子とを有することを特徴とする照明装置。
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