JP2014142910A - 制御装置、発電制御装置、太陽光発電システム、制御方法、及び発電制御方法 - Google Patents

制御装置、発電制御装置、太陽光発電システム、制御方法、及び発電制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】パワーコンディショナへの電気的な負荷を低減できる制御装置を提供する。
【解決手段】各太陽光パネルの発電量を制御する各発電制御装置を制御する制御装置であって、各発電制御装置からの各太陽光パネルの出力に基づく各出力情報を受信し、第1の発電制御装置から第1の出力情報を所定期間受信しない場合、第1の発電制御装置により制御される第1の太陽光パネルによる発電状態を推定し、推定された第1の太陽光パネルによる発電状態に基づいて、第1の発電制御装置の出力に応じて出力が変動する第2の発電制御装置へ出力制御指令を送信する。
【選択図】図2

Description

本発明は、制御装置、発電制御装置、太陽光発電システム、制御方法、及び発電制御方法に関する。
従来、太陽光パネル(PV(Photo Voltaic)パネル)を利用し、太陽光のエネルギーを電気エネルギーに変換する太陽光発電が普及している。太陽光発電では、発電時に廃棄物、排水、騒音、振動などが発生せず、非常用電源としても活用が期待されることから、近年特に注目されている。
太陽光パネルによる発電量は、例えば、太陽放射照度、天候(例えば温度、雲量)に依存する。太陽光発電による発電電力を最大にするために、最大電力点追従制御(MPPT:Maximum Power Point Tracking)(以下、MPPT制御ともいう)が行われる。
MPPT制御を行う装置の一例として、太陽光を受光して発電する太陽光発電モジュールが複数直列に接続されてなるストリングが複数並列に接続されてなる太陽光発電アレイが開示されている。このストリングは、直列に接続される各太陽光発電モジュールと、各々の太陽光発電モジュールに接続され、太陽光発電モジュールの出力電圧及び出力電流を調整する電力調整装置と、太陽光発電モジュールと並列に接続されたバイパスダイオードと、を有する。
このバイパスダイオードは、例えば日陰又は汚れにより一部の太陽光発電モジュールの出力電圧又は出力電流の値が低下する場合、バイパス素子における順方向電圧が所定電圧以上になるとバイパス素子に電流が流れ、他の太陽光発電モジュールの発電低下を抑制するために設けられる。
特開2011−008348号公報
特許文献1の技術では、太陽光発電モジュールにより発電された電力を変換するパワーコンディショナに対して、電気的な負荷が過剰にかかることがあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、パワーコンディショナへの電気的な負荷を低減できる制御装置、発電制御装置、太陽光発電システム、制御方法、及び発電制御方法を提供する。
本発明の制御装置は、各太陽光パネルの発電量を制御する各発電制御装置を制御する制御装置であって、各発電制御装置からの各太陽光パネルの出力に基づく各出力情報を受信する出力情報受信部と、前記出力情報受信部により第1の発電制御装置から第1の出力情報を所定期間受信しない場合、前記第1の発電制御装置により制御される第1の太陽光パネルによる発電状態を推定する発電状態推定部と、前記発電状態推定部により推定された前記第1の太陽光パネルによる発電状態に基づいて、前記第1の発電制御装置の出力に応じて出力が変動する第2の発電制御装置へ、前記第2の発電制御装置の出力を制御するための出力制御指令を送信する出力制御指令送信部と、を備える。
本発明の発電制御装置は、太陽光パネルの発電量を制御する発電制御装置であって、前記太陽光パネルの出力を検出する出力検出部と、前記出力検出部により検出された前記太陽光パネルの出力に基づく出力情報を、当該発電制御装置を制御する制御装置へ送信する出力情報送信部と、前記出力情報に基づいて前記制御装置により送信される当該発電制御装置の出力を制御するための出力制御指令を受信する出力制御指令受信部と、前記出力制御指令受信部により受信された前記出力制御指令に基づいて、前記太陽光パネルの出力を制御する制御部と、を備える。
本発明の太陽光発電システムは、第1の太陽光パネルの発電量を制御する第1の発電制御装置と、第2の太陽光パネルの発電量を制御する第2の発電制御装置と、前記第1の発電制御装置及び前記第2の発電制御装置を制御する制御装置と、を備える太陽光発電システムであって、前記第1の発電制御装置は、前記第1の太陽光パネルの出力を検出する出力検出部と、前記出力検出部により検出された前記第1の太陽光パネルの出力に基づく第1の出力情報を、前記制御装置へ送信する出力情報送信部と、を備え、前記制御装置は、前記第1の発電制御装置からの前記第1の出力情報を受信する出力情報受信部と、前記出力情報受信部により前記第1の発電制御装置からの前記第1の出力情報を所定期間受信しない場合、前記第1の太陽光パネルによる発電状態を推定する発電状態推定部と、前記発電状態推定部により推定された前記第1の太陽光パネルによる発電状態に基づいて、前記第1の発電制御装置の出力に応じて出力が変動する前記第2の発電制御装置へ、前記第2の発電制御装置の出力を制御するための出力制御指令を送信する出力制御指令送信部と、を備え、前記第2の発電制御装置は、前記制御装置からの前記出力制御指令を受信する出力制御指令受信部と、前記出力制御指令受信部により受信された前記出力制御指令に基づいて、前記第2の太陽光パネルの出力を制御する制御部と、を備える。
本発明の制御方法は、各太陽光パネルの発電量を制御する各発電制御装置を制御する制御装置における制御方法であって、各発電制御装置からの各太陽光パネルの出力に基づく各出力情報を受信するステップと、第1の発電制御装置から第1の出力情報を所定期間受信しない場合、前記第1の発電制御装置により制御される第1の太陽光パネルによる発電状態を推定するステップと、前記推定された前記第1の太陽光パネルによる発電状態に基づいて、前記第1の発電制御装置の出力に応じて出力が変動する第2の発電制御装置へ、前記第2の発電制御装置の出力を制御するための出力制御指令を送信するステップと、を有する。
本発明の発電制御方法は、太陽光パネルの発電量を制御する発電制御装置における発電制御方法であって、前記太陽光パネルの出力を検出するステップと、前記出力検出部により検出された前記太陽光パネルの出力に基づく出力情報を、当該発電制御装置を制御する制御装置へ送信するステップと、前記出力情報に基づいて前記制御装置により送信される当該発電制御装置の出力を制御するための出力制御指令を受信するステップと、前記受信された前記出力制御指令に基づいて、前記太陽光パネルの出力を制御するステップと、を有する。
本発明によれば、パワーコンディショナへの電気的な負荷を低減できる。
実施形態における太陽光発電システムの構成例を示すブロック図 実施形態におけるMPPT子機の第1構成例を示すブロック図 実施形態におけるMPPT子機の第2構成例を示すブロック図 実施形態におけるMPPT子機の第3構成例を示すブロック図 実施形態におけるMPPT子機の回路構成例の一部を示す図 実施形態におけるMPPT親機の構成例を示すブロック図 (A)実施形態におけるバイパスダイオードを備える各MPPT子機を流れる発電時の電流経路の一例を示す図、(B)実施形態におけるバイパストランジスタを備える各MPPT子機を流れる発電時の電流経路を示す図 (A)実施形態におけるバイパスダイオードを備える各MPPT子機を流れる非発電時の電流経路の一例を示す図、(B)実施形態におけるバイパストランジスタを備える各MPPT子機を流れる非発電時の電流経路を示す図 実施形態における太陽光発電システムがストリング電圧検出部を備えない場合の構成例を示すブロック図 実施形態における太陽光発電システムがストリング電圧検出部を備える場合の構成例を示すブロック図 実施形態における太陽光発電システムの動作例を示すタイムチャート 実施形態における太陽光パネルの発電状況とMPPT子機の通信状態とに基づくMPPT子機の出力制御指令の具体例を示す図 実施形態におけるMPPT親機の動作例を示すフローチャート 実施形態におけるMPPT親機の動作例を示すフローチャート(図13の続き) 実施形態におけるMPPT親機の動作例を示すフローチャート(図13の続き) 実施形態におけるMPPT親機による出力制限指令に応じたMPPT子機の出力変化の第1例を示す図 実施形態におけるMPPT親機による出力制限指令に応じたMPPT子機の出力変化の第2例を示す図 実施形態におけるMPPT親機による出力制限指令に応じたMPPT子機の出力変化の第3例を示す図 本変形例の太陽光発電システムの構成例を示すブロック図 本変形例の1個のMPPT親機#1と複数個のMPPT子機#1〜#128との間におけるページング方式によるDECT通信の動作説明図 本変形例の1個のMPPT親機#1と複数個のMPPT子機#1〜#128との間におけるページング方式によるDECT通信の動作手順を説明するシーケンス図 同時ページングの対象となる子機の個数の最適値を測定するためのシミュレーション結果を示すグラフ 本変形例の1個のコーディネータ端末と複数個(例えば4個)のMPPT親機との間におけるコーディネータ方式による通信の動作手順を説明するシーケンス図
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
(本発明の一形態を得るに至った経緯)
特許文献1では、日陰又は汚れにより太陽光パネルの発電量が低下した場合に、太陽光パネルに発生する不具合を改善することはできたが、更に太陽光発電システムにおけるパワーコンディショナに不具合が発生することも考えられる。パワーコンディショナに発生する不具合の一例について、以下に説明する。
太陽光発電システムは、太陽光パネル、各太陽光パネルの発電を制御する発電制御装置としてのMPPT子機、各MPPT子機を制御する制御装置としてのMPPT親機、及び、各MPPT子機の出力を変換するパワーコンディショナ、を備える。
MPPT子機は、太陽光パネルの出力を検出し、太陽光パネルの出力に基づく出力情報をMPPT親機へ送信する。この出力情報は、例えば、太陽光パネルの出力、又は電圧変換後のMPPT子機の出力である。MPPT親機は、MPPT子機からの出力情報を受信することで、各MPPT子機の出力(例えば出力電圧、出力電流)の情報を把握できる。
また、MPPT親機は、各MPPT子機に対し、各MPPT子機の出力電圧の上限値を指示している。出力電圧の上限値の指示が適切である場合には、各MPPT子機から過大な電圧が出力されることはなく、パワーコンディショナは各MPPT子機からの電圧を許容できる。
一方、MPPT親機は、MPPT子機からの出力情報を受信できない場合、MPPT子機に対応する太陽光パネルの発電量を把握できず、太陽光パネルが発電しているか否かを判断できない。MPPT子機からの出力情報を受信できない場合、例えば、日陰が発生したことで太陽光パネルが発電しておらず、MPPT子機が動作していないために通信できないことが考えられる。また、単に通信障害が発生し、MPPT子機が通信できないことが考えられる。
従来、MPPT親機は、MPPT子機からの出力情報を受信できない場合、このMPPT子機に対応する太陽光パネルが発電していないと判断していた。この場合、MPPT親機は、この太陽光パネルによる発電量を補うことを可能にするために、例えば同一ストリング内の他のMPPT子機の出力電圧の上限値を増大していた。
しかし、他のMPPT子機の出力電圧の上限値を増大すると、仮に通信不可状態のMPPT子機に対応する太陽光パネルが発電していた場合、各MPPT子機の出力電圧の総和が、パワーコンディショナ50の最大入力可能電圧を超過する可能性があった。
以下では、パワーコンディショナへの電気的な負荷を低減できる制御装置、発電制御装置、太陽光発電システム、制御方法、及び発電制御方法を提供する。
(実施形態)
図1は、本発明の実施形態における太陽光発電システム100の構成例を示す図である。太陽光発電システム100は、PVパネル10、MPPT子機20、MPPT親機30、接続箱40、及びパワーコンディショナ50を備える。MPPT子機20は発電制御装置の一例である。MPPT親機30は、制御装置の一例である。
PVパネル10は、光電効果により、光エネルギーを電力に変換する太陽電池を含むパネルである。PVパネル10は、複数の太陽電池セルが組み合わされた太陽電池モジュールである。PVパネル10は、電力線PLに対して直列又は並列に接続される。各PVパネル10は、各MPPT子機20と1対1で対応している。
図1の例では、各PVパネル10が電力線PLを介して直列に接続された太陽電池ストリング(PVストリング)として構成されている。また、各太陽電池ストリングが電力線PLを介して接続箱40において並列に接続され、太陽電池アレイ(PVアレイ)として構成されている。なお、PVパネル10が6個直列に接続されてPVストリングが構成され、PVストリングが4個並列に接続されてPVアレイが構成されているが、この数はこれに限られない。
MPPT子機20は、自装置に接続されたPVパネル10の発電電力(発電量)を制御する。つまり、MPPT子機20は、自装置に接続されたPVパネル10の発電電力を入力し、この発電電力が所望の電力となるように制御する。所望の電力は、例えば、PVパネル10の向き、PVパネル10の設置場所、又は日照条件によって、MPPT子機20毎に異なることがある。
例えば、MPPT子機20は、自装置に接続されたPVパネル10に対してMPPT制御する。MPPT子機20のMPPT制御とは、接続されたPVパネル10の発電量を最大とするための制御である。このMPPT制御は、公知の方法により実現可能であり、例えば山登り法が採用される。また、MPPT子機20は、MPPT親機30の子機として動作する。
MPPT親機30は、複数のMPPT子機20の親機として動作する。また、MPPT親機30は、例えば、MPPT子機20による測定値(例えば、電流、電圧、又は電力の測定値)をMPPT子機20から受信し、PVパネル10の発電量を常時監視する。
MPPT親機30の設置場所は、特に限定しない。例えば、単独の装置としてMPPT子機20との通信が可能な場所に設置されてもよいし、パワーコンディショナ50内に設置されてもよいし、接続箱40内に設置されてもよい。図1では、単独の装置として設置された場合を例示している。
接続箱40は、複数のPVパネル10が直列に接続されて構成されるPVストリング単位で配線としての電力線PLをまとめて(集線し)、パワーコンディショナ50に接続する。接続箱40は、例えば、電力線PLを接続するための端子、点検や保守の際に使用されるスイッチ、避雷素子、及び電気の逆流を防止するための逆流防止ダイオードを含む。
また、接続箱40は、パワーコンディショナ50と一体化されてもよい。また、接続箱40は、省略されてもよい。
パワーコンディショナ50は、接続箱40から出力された直流電力を変換(DCDC変換)し、さらに交流電力に変換(DCAC変換)する。パワーコンディショナ50は、例えば分電盤(不図示)に接続される。
また、パワーコンディショナ50は、上記DCDC変換動作において、パワーコンディショナ50に入力された電力が最大となるようにMPPT制御する。パワーコンディショナ50のMPPT制御とは、太陽光発電システム100に含まれるPVパネル10の総発電量を最大とするための制御である。このMPPT制御は、公知の方法により実現可能であり、例えば山登り法が採用される。
次に、MPPT子機20の構成例について説明する。
図2〜図4は、MPPT子機20の構成例を示す図である。図5はMPPT子機20の回路構成例の一部を示す図である。MPPT子機20は、スイッチ部21、電源部22、電流電圧検出部23,24、DCDC部25、制御部26、通信部27、バイパスダイオードBD、入力端子28、及び出力端子29を備える。
スイッチ部21は、MPPT子機20の入力端子28側と出力端子29側とを電気的に接続又は遮断させる。スイッチ部21は、制御部26からの切り替え信号に応じて、オンオフ制御される。スイッチ部21は、電力変換バイパス部の一例である。
入力端子28側と出力端子29側とを電気的に接続させた場合(ON)、MPPT子機20に接続されたPVパネル10からの電力を、出力端子29側へそのまま通過させる。つまり、スイッチ部21はバイパス回路として動作できる。これにより、PVパネル10の出力をモニタリングできる。例えば、MPPT制御の停止中には、スイッチ部21はオンにされる。
入力端子28側と出力端子29側とを電気的に遮断させた場合(OFF)、MPPT子機20に接続されたPVパネル10からの電力は、スイッチ部21を介した経路では出力されない。例えば、MPPT制御の実行中には、スイッチ部21はオフにされる。
電源部22は、例えばPVパネル10からの電力供給を受けて、MPPT子機20内の各部へ電力を供給する。PVパネル10は、第1の電力供給源である。
電流電圧検出部23は、PVパネル10の出力電流及び出力電圧を検出する。つまり、DCDC部25による電圧変換前の電流値及び電圧値を検出する。なお、電流電圧検出部23により検出される電流を入力側検出電流、電流電圧検出部23により検出される電圧を入力側検出電圧、とも称する。また、電流電圧検出部23は、出力検出部の一例である。
電流電圧検出部24は、スイッチ部21又はDCDC部25の出力電流又は出力電圧を検出する。つまり、スイッチ部21を通過した電流値及び電圧値、又は、DCDC部25による電圧変換後の電流値及び電圧値を検出する。なお、電流電圧検出部24により検出される電流を出力側検出電流、電流電圧検出部24により検出される電圧を出力側検出電圧、とも称する。
DCDC部25は、DC/DCコンバータであり、電力変換用のスイッチング素子を有するスイッチ部25Sを備える。スイッチ部25Sは、オンとオフを適時切り替えることにより、電力線PLを介してPVパネル10から供給される供給電力を制御する。
DCDC部25は、PVパネル10の出力電圧を入力し、スイッチ部25Sを用いて、入力された電圧を変圧する。スイッチ部25Sは、制御部26からのPWM(Pulse
Width Modulation)信号に応じて、オンオフ制御される。つまり、DCDC部25は、昇圧又は降圧を行う昇降圧回路として動作できる。DCDC部25は、電力変換部の一例である。
なお、図4では、スイッチ部25Sの一例として、Pチャネル型のFET(Field
Effect Transistor)を開示したが、これに限定せず、例えばNチャネル型のFETを用いても良い。
制御部26は、例えば、不図示のROMに格納されたプログラムをマイクロコンピュータが実行することで、各種処理を行う。
制御部26は、MPPT制御する場合には、出力側検出電圧が所定の電圧となるよう、DCDC部25のスイッチ部25Sのオン時間とオフ時間との比を示すデューティ比(PWM値)を決定し、スイッチ部25Sをオンオフ制御する。例えば、所定の電圧とは、MPPT制御により決定される、最大電力点の電圧である。MPPT制御では、デューティ比は可変である。
PVパネル10の出力電圧は、MPPT子機20の入力側検出電圧として検出される。PVパネル10の出力電流は、MPPT子機20の入力側検出電流として検出される。
また、PVパネル10の出力電力が、例えば制御部26により、MPPT子機20により検出された入力側検出電圧と入力側検出電流との積として導出(例えば算出)されてもよい。この場合、制御部26は、電力導出部としての機能を有する。なお、MPPT子機20が、入力側の電力を検出する電力検出器を備えてもよい。導出された入力側の電力を入力側電力とも称する。
MPPT子機20の出力電圧は、出力側検出電圧として検出される。MPPT子機20の出力電流は、MPPT子機20の出力側検出電流として検出される。
また、MPPT子機20の出力電力が、例えば制御部26により、出力側検出電圧と出力側検出電流との積として導出(例えば算出)されてもよい。なお、MPPT子機20が、出力側の電力を検出する電力検出器を備えてもよい。導出された出力側の電力を出力側電力とも称する。
また、制御部26は、MPPT親機30から送信される出力制御指令に基づいて、DCDC部25を制御してもよい。DCDC部25の制御により、PVパネル10の出力が制御される。
出力制御指令は、例えば、MPPT子機20の出力電圧の上限値を増大させるための情報(第1の出力制御指令)、又は、MPPT子機20の出力電圧を維持又は低下させるための情報(第2の出力制御指令)、を含む。第2の出力制御指令は、例えば、MPPT子機20の出力電圧の上限値を低下させる指令、DCDC部25による昇圧を禁止する指令、又は、DCDC部25による昇圧及び降圧(昇降圧)を禁止する指令、を含む。
通信部27は、他のMPPT子機20、MPPT親機30、又はパワーコンディショナ50との間において、有線又は無線を用いて通信する。この通信の方式は、例えば、電力線を介した電力線通信(PLC:Power Line Communication)を含む。また、この通信の方式は、例えば、DECT(Digital Enhanced Cordless Telecommunication)、無線LAN(Local Area Network)通信、又はZigbee(登録商標)を含む。
例えば、通信部27は、電流電圧検出部23,24による検出値を含む検出情報を、MPPT親機30へ送信する。検出情報は、例えば、入力側検出電流及び入力側検出電圧の情報を含む。検出情報は、上記入力側の情報とともに、又は入力側の情報の代わりに、出力側検出電流及び出力側検出電圧の情報を含んでもよい。また、例えば、通信部27は、MPPT親機30から送信された出力制御指令を受信する。
つまり、通信部27は、出力情報送信部の一例である。また、通信部27は、出力制御指令受信部の一例である。
バイパスダイオードBDは、PVパネル10に不具合が発生した場合に、他のPVパネル10から入力され、MPPT子機20を流れる電流をバイパスさせる。不具合が発生した場合とは、例えば、日陰又は汚れにより、PVパネル10が遮光されて発電していない場合である。バイパスダイオードBDにより、PVパネル10に不具合が発生した場合でも、電力低下を防ぎ、バイパスダイオードBDの発熱による負荷を低減できる。
図2及び図3では、通信部27として、無線通信する通信部27Aを例示している。通信部27Aは、DCDC部25の前段側(入力端子28側)に配置されてもよい。これにより、通信部27Aに入力されるノイズ(例えば、スイッチ部21又はスイッチ部25Sにおけるスイッチングノイズ)の影響が比較的小さくなり、良好な通信特性が得られる。
図4では、通信部27として、有線通信する通信部27Bを例示している。通信部27Bは、DCDC部25の後段側(出力端子29側)に配置されてもよい。有線通信は、例えば電力線通信を含む。これにより、スイッチ部21又はスイッチ部25Sを介さずに、電力線PLを伝送される信号が通信部27Bに入力されるので、良好な通信特性が得られる。
また、図2〜図4では、所定のタイミングにおいて電源部22へ電力を供給する第2の電力供給源が示されている。
図2では、MPPT子機20は、更に、電源部22に接続された二次電池22Aを備える。二次電池22Aは、例えば、常時、又はPVパネル10からの電力が所定電力以下の場合に、電源部22へ電力を供給する。電源部22は、PVパネル10から供給される電力に応じて、電力供給元としてPVパネル10と二次電池22Aとを切り替えてもよい。
図3では、MPPT子機20は、更に、電源部22に接続されたコンデンサ22Bを備える。コンデンサ22Bとして、例えば数F(Farad)〜数十Fの大容量コンデンサを用いてもよい。コンデンサ22Bは、例えば、PVパネル10から供給される電力が所定電力以下の場合に、電源部22へ電力を供給する。電源部22は、PVパネル10からの電力に応じて、電力供給元としてPVパネル10とコンデンサ22Bとを切り替えてもよい。
図4では、MPPT子機20の外部にある外部電源22Cが、MPPT子機20の電源部22に接続されている。外部電源22Cは、直流電源でも交流電源でもよい。外部電源22Cは、例えば、常時、又はPVパネル10からの電力が所定電力以下の場合に、電源部22へ電力を供給する。電源部22は、PVパネル10から供給される電力に応じて、電力供給元としてPVパネル10と外部電源22Cとを切り替えてもよい。
二次電池22A、コンデンサ22B、又は外部電源22Cを備えることで、通信部27は、PVパネル10による発電量が所定値以下である場合でも、所定の情報(例えばMPPT子機20の検出情報)をMPPT親機30へ送信できる。
なお、太陽光発電システム100では、通信部27と第2の電力供給源との組み合わせは任意である。例えば、太陽光発電システム100は、通信部27として通信部27A、第2の電力供給源として外部電源22Cを備えてもよい。また、太陽光発電システム100は、通信部27として通信部27B、第2の電力供給源として二次電池22Aを備えてもよい。また、太陽光発電システム100は、通信部27として通信部27B、第2の電力供給源としてコンデンサ22Bを備えてもよい。
次に、MPPT親機30の構成例について説明する。
図6は、MPPT親機30の構成例を示す図である。MPPT親機30は、制御部31、電源部36、及び通信部37を備える。制御部31は、CPU(Central Processing Unit)32、RAM(Random Access Memory)33、フラッシュメモリ(Flash)34、及びI/O(Input/Output)部35を備える。
制御部31は、例えば、RAM33に格納されたプログラムをCPU32により実行することで、各種処理を行う。制御部31は、例えば、MPPT子機20から所定の情報(例えば検出情報)を所定期間受信しなかった場合、このMPPT子機20に対応するPVパネル10による発電状態(例えば発電の有無)を推定する。つまり、制御部31は、発電状態推定部としての機能を有する。なお、検出情報は、PVパネル10の出力に基づく出力情報の一例である。この出力情報は、MPPT子機20の入力側又は出力側の電流、電圧、又は電力の情報を含む。
制御部31による処理結果は、例えばI/O部35を介して通信部37により他の装置へ送信される。I/O部35は、制御部31と通信部37との間の通信インタフェースであり、例えば、UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)又はI2Cを含む。
電源部36は、例えば商用電源(交流電源又は直流電源)からの電力供給を受けて、MPPT親機30内の各部へ電力を供給する。
通信部37は、MPPT子機20との間において、有線または無線を用いて通信する。この通信の方式は、例えば、電力線を介した電力線通信(PLC)、DECT、無線LAN通信、又はZigbee(登録商標)を含む。
例えば、通信部37は、MPPT子機20から検出情報を受信し、出力制御指令をMPPT子機20へ送信する。通信部37は、出力情報受信部の一例である。また、通信部37は、出力制御指令送信部の一例である。
パワーコンディショナ50は、例えば、DC/DCコンバータ、MPPT制御を行うための制御部、他装置と通信するための通信部、及び、DC/ACコンバータを備える。
次に、各MPPT子機20を流れる電流について説明する。
図7(A),(B)〜図8(A),(B)は、各MPPT子機20を流れる電流経路の一例を示す図である。なお、図7(A),(B)〜図8(A),(B)では、MPPT子機20におけるバイパス素子(例えば、バイパスダイオードBD又はバイパス用トランジスタBT)以外の構成が省略されている。
バイパス素子は、他のMPPT子機20に接続された他のPVパネル10により発電された電力をバイパスさせるバイパス部の一例であり、又はバイパス部に含まれる。なお、バイパス素子はMPPT子機20内ではなく、MPPT子機20の出力側であれば、外部に設けられても良い。
図7(A)は、PVパネル10が発電しており、バイパスダイオードBDに電流が流れない例を示す。図7(B)は、図7(A)のバイパスダイオードBDの代わりに、バイパス用トランジスタBTが配設された例を示す。
図7(A),(B)の場合、MPPT子機20に入力された電流は、バイパス素子を介さずに、スイッチ部21又はDCDC部25を介して、PVパネル10又は他のMPPT子機20へ出力される。つまり、図7(A),(B)の場合、バイパス素子では電流が流れない。電流が流れない場合とは、PVパネル10が発電してバイパス素子に逆電圧が掛かる場合などである。
図8(A)は、PVパネル10が発電しておらず、バイパスダイオードBDに電流が流れる例を示す。図8(B)は、図8(A)のバイパスダイオードBDの代わりに、バイパス用トランジスタBTが配設された例を示す。
図8(A),(B)の場合、MPPT子機20に入力された電流は、スイッチ部21又はDCDC部25を介さずに、バイパス素子を介して、他のMPPT子機20へ出力される。つまり、図8(A),(B)の場合、バイパス素子に電流が流れる。電流が流れる場合とは、バイパス素子の電圧が所定の順方向電圧VF以上である場合である。
次に、太陽光発電システム100の構成例について補足する。
図9及び図10は、太陽光発電システム100の他構成例を示す模式図である。
図9及び図10では、複数のPVパネル10A〜10Dが直列に接続されてPVストリング11Aが構成され、複数のPVパネル10E〜10Hが直列に接続されてPVストリング11Bが構成されることを例示する。また、PVストリング11AとPVストリング11Bとを含むPVアレイが構成されることを例示する。各MPPT子機20A〜20Hは、各PVパネル10A〜10Hと1対1に対応する。なお、PVアレイあたりのPVストリング数、PVストリングあたりのPVパネル数は、上記以外であってもよい。
図9では、太陽光発電システム100は、PVストリング11A,11Bのストリング電圧を検出するためのストリング電圧検出部を備えていない。この場合、MPPT親機30は、各PVパネル10から検出情報を取得した場合、検出情報に含まれる入力側検出電圧又は出力側検出電圧の和から、PVストリング11A,11Bの電圧を導出してもよい。
一方、図10では、太陽光発電システム100は、PVストリング11A,11Bのストリング電圧を検出するためのストリング電圧検出部61,62を備える。この場合、MPPT親機30は、ストリング電圧検出部61,62からストリング電圧検出部61,62により検出された電圧の情報を取得してもよい。また、MPPT子機20は、各PVパネル10から検出情報を取得した場合、検出情報に含まれる入力側検出電圧又は出力側検出電圧の和から、PVストリング11A,11Bの電圧を導出してもよい。
また、図9及び図10に示すように、PVパネル10の実際の設置環境では、例えば、建物BLによる日陰SDの一部が、PVパネル10Aの受光面に含まれることもある。この場合、日陰SDの影響により、PVパネル10Aの発電量は、日陰SDを含まない他のPVパネル10B〜10Hの発電量よりも小さくなる。
次に、太陽光発電システム100の各部の動作例について説明する。
図11では、MPPT親機30及びPVパネル10Aと同一のPVストリング11Aに存在するPVパネル10A〜10Dに対応するMPPT子機20A〜20Dの動作例を示す。
MPPT親機30を単に「親機」とも記載する。また、MPPT子機20Aを単に「子機A」、MPPT子機20Bを単に「子機B」、MPPT子機20Cを単に「子機C」、MPPT子機20Dを単に「子機D」、とも記載する。また、PVパネル10Aを単に「パネルA」、PVパネル10Bを単に「パネルB」、PVパネル10Cを単に「パネルC」、PVパネル10Cを単に「パネルD」、とも記載する。
MPPT子機20Aは、第1の発電制御装置の一例である。MPPT子機20B〜20Dは、第2の発電制御装置の一例である。MPPT子機20B〜20Dの出力は、例えばパワーコンディショナ50のMPPT制御により、MPPT子機20Aの出力の変動に応じて変動する。また、PVパネル10Aは、第1のPVパネルの一例である。PVパネル10B〜10Dは、第2のPVパネルの一例である。
MPPT親機30の通信部37は、太陽光発電システム100に含まれるMPPT子機20A〜20Dに対して、定期的に、データを要求する(S11)。このデータの要求は、例えば、各MPPT子機20A〜20Dが保持する検出情報の送信要求を含む。
MPPT子機20A〜20Dの通信部27は、MPPT親機30からのデータの要求を受信すると、MPPT親機30に対して応答データを送信する(S12)。この応答データは、例えば、各MPPT子機20A〜20Dが保持する検出情報を含む。
応答データの送信後、PVパネル10Aは、何らかの理由により、通信が停止することを想定する(S13)。つまり、MPPT子機20Aは、MPPT親機30との間で通信できない状態(通信不可状態)となる。なお、PVパネル10Aの発電量が少なく、PVパネル10Aからの電力によりMPPT子機20Aが動作停止した場合、第2の電力供給源から電力供給を受けて、MPPT子機20Aは動作できる。
S11の処理から所定期間経過後、MPPT親機30の通信部37は、MPPT子機20A〜20Dに対して、データを要求する(S14)。データの要求の内容は、S11において説明した内容と同様である。
MPPT子機20B〜20Dの通信部27は、MPPT親機30からのデータの要求を受信すると、MPPT親機30に対して応答データを送信する(S15)。応答データの内容は、S12において説明した内容と同様である。
一方、MPPT子機20Aは、通信不可状態であるので、MPPT親機30からのデータの要求を受信できず、MPPT親機30へ応答データを送信できない。
MPPT親機30の通信部37は、MPPT子機20Aから応答データを受信しなかった場合、応答データを受信するまで、又はタイムアウトするまで、定期的にデータの要求を再送する(S16)。
MPPT親機30の制御部31は、所定期間内にMPPT子機20Aから応答データを受信しなかった場合、つまりタイムアウトした場合、MPPT子機20Aが通信不可状態であると判定する(S17)。
MPPT親機30の制御部31は、MPPT子機20Aが通信不可状態であると判定すると、MPPT子機20Aに接続されたPVパネル10Aが発電しているか否か、つまりPVパネル10Aの発電の有無を判定する(S18)。
MPPT親機30の通信部37は、PVパネル10Aによる発電の有無に基づいて、通信不可状態であるMPPT子機20Aと同一のPVストリング11Aに存在する他のMPPT子機20B〜20Dに対して、出力制御指令を送信する(S19)。
MPPT子機20B〜20Dの制御部26は、MPPT親機30からの出力制御指令を受信すると、出力制御指令に基づいて、自装置の出力を制御する(S20)。MPPT子機20B〜20Dの出力制御の詳細については、後述する。
このように、MPPT子機20Aが通信不可状態となった場合、PVパネル10Aにより発電されていない場合、発電されている場合の両方が想定される。MPPT親機30は、通信不可状態の場合、PVパネル10Aの発電状態(例えば発電の有無)の推定結果に応じて、MPPT子機20B〜20Dの出力を適切に制御することで、ストリング電圧が過大となることを防止できる。従って、パワーコンディショナ50への電気的な負荷を軽減できる。
また、MPPT子機20B〜20Dは、MPPT親機30から出力制御指令を受けることで、MPPT子機20Aの発電の有無を考慮して出力を制御できる。従って、通信不可状態にあるPVパネル10を含むPVストリング11Aの電圧が過大となることを防止でき、パワーコンディショナ50への電気的な負荷を軽減できる。
次に、PVパネル10による発電状況とMPPT子機20の通信状態とに基づく出力制御指令の具体例について説明する。
図12は、PVパネル10Aによる発電状況(発電あり、発電なし)とMPPT子機20Aの通信状態(通信可能状態、通信不可状態)とに基づく出力制御指令の具体例を示す図である。
例えば、PVパネル10Aが通信可能状態であり、発電ありと推定される場合、MPPT親機30は、MPPT子機20B〜20Dに対して、出力制限指令を送信しない。この場合でも、MPPT親機30は、通信により得られる検出情報に基づいて、MPPT子機20A〜20Dの制御を適切に実行できる。
また、PVパネル10Aが通信可能状態であり、発電なしと推定される場合、MPPT親機30は、MPPT子機20B〜20Dに対して、MPPT子機20B〜20Dの出力電圧の上限値を増大するよう出力制御指令を送信する。この場合、MPPT子機20Aによる発電想定分を他のMPPT子機20B〜20Dにより補足でき、例えばPVストリング11Aの電圧を一定に維持できる。
また、PVパネル10Aが通信不可状態であり、発電ありと推定される場合、MPPT親機30は、MPPT子機20B〜20Dに対して、MPPT子機20B〜20Dの出力電圧の上限値を減少又は維持するよう出力制御指令を送信する。この場合、例えば、MPPT子機20Aにより発電されているにも関わらず、不用意にMPPT子機20B〜20Dの出力電圧が増大され、パワーコンディショナ50への電気的な負荷が過大にかかることを防止できる。
また、PVパネル10Aが通信不可状態であり、発電なしと推定される場合、MPPT親機30は、MPPT子機20B〜20Dに対して、MPPT子機20B〜20Dの出力電圧の上限値を増大するよう出力制御指令を送信する。この場合、MPPT子機20Aによる発電想定分を他のMPPT子機20B〜20Dにより補足でき、例えばPVストリング11Aの電圧を一定に維持できる。
次に、MPPT親機30の動作例について説明する。
図13〜図15は、MPPT親機30の動作例を示すフローチャートである。
まず、制御部31は、所定時間、MPPT子機20Aからの所定のデータ(例えば検出情報)を通信部37により受信しなかったか否かを判定する(S101)。
通信部37により所定期間、データを受信しなかった場合、制御部31は、PVストリング11Aの電圧を取得したか否かを判定する(S102)。PVストリング11Aの電圧(ストリング電圧)を取得していない場合には、例えば、太陽光発電システム100がストリング電圧検出部61を備えていない場合、が含まれる。また、PVストリング11Aの電圧を取得していない場合には、例えば、MPPT親機30がストリング電圧検出部61からストリング電圧の情報を受信していない場合、が含まれる。
PVストリング11Aの電圧が取得された場合、制御部31は、PVストリング11Aの電圧と、MPPT子機20B〜20Dの出力電圧の和と、の差が所定閾値以上であるか否かを判定する(S103)。この所定閾値は、第1の所定値の一例であり、例えば、PVパネル10Aが発電する場合に予想されるMPPT子機20Aの最低出力電圧以下となるように設定される。MPPT子機20B〜20Dは、MPPT子機20Aと同一のPVストリング11Aに含まれる他のMPPT子機である。
PVストリング11Aの電圧と、MPPT子機20B〜20Dの出力電圧の和と、の差が所定閾値以上である場合、制御部31は、PVパネル10Aが発電中であると推定する(図15のS109)。一方、PVストリング11Aの電圧と、MPPT子機20B〜20Dの出力電圧の和と、の差が所定閾値未満である場合、制御部31は、PVパネル10Aが発電を停止していると推定する(図14のS107)。
S103における判定を実行することにより、PVパネル10Aが含まれるPVストリング11Aの電圧に、PVパネル10Aの出力電圧が含まれるか否かを推定できる。従って、PVパネル10Aの発電の有無を高精度に推定できる。
S102において、PVストリング11Aの電圧が取得されなかった場合、制御部31は、MPPT子機20B〜20Dと比較可能な他のストリング電圧があるか否かを判定する(S104)。
比較可能な他のストリング電圧がある場合には、例えば、他のPVストリング(例えばPVストリング11B)に含まれる全てのMPPT子機20(例えばMPPT子機20E〜20H)から検出情報を取得した場合が含まれる。また、比較可能な他のストリング電圧がある場合には、例えば、他のPVストリングの電圧を測定するストリング電圧検出部(例えばストリング電圧検出部62)が設けられている場合が含まれる。
一方、比較可能な他のストリング電圧がない場合には、例えば、他のPVストリング(例えばPVストリング11B)に通信不可のMPPT子機20が存在する場合、又は、他にPVストリングが存在しない場合、が含まれる。また、比較可能な他のストリング電圧がない場合には、例えば、太陽光発電システム100が他のPVストリングの電圧を測定するストリング電圧検出部(例えばストリング電圧検出部62)を備えていない場合が含まれる。また、比較可能な他のストリング電圧がない場合には、例えば、MPPT親機30がストリング電圧検出部62からストリング電圧の情報を受信していない場合、が含まれる。
PVストリング11Bの電圧が取得された場合、制御部31は、他のPVストリング(例えばPVストリング11B)の電圧と、MPPT子機20B〜20Dの出力電圧の和と、の差が所定閾値以上であるか否かを判定する(S105)。この所定閾値は、第1の所定値の一例であり、例えば、PVパネル10Aが発電する場合に予想されるMPPT子機20Aの最低出力電圧以下となるように設定される。
他のPVストリングの電圧と、MPPT子機20B〜20Dの出力電圧の和と、の差が所定閾値以上である場合、制御部31は、PVパネル10Aが発電中であると推定する(図15のS109)。一方、PVストリング11Bの電圧と、MPPT子機20B〜20Dの出力電圧の和と、の差が所定閾値未満である場合、制御部31は、PVパネル10Aが発電を停止していると推定する(図14のS107)。
PVストリング11AとPVストリングBとの電圧は略同一である。S105における判定を実行することにより、PVストリング11Aの電圧の代わりにPVストリング11Bの電圧を用いて、PVストリング11Aの電圧に相当するPVストリング11Bの電圧に、PVパネル10Aの出力電圧が含まれるか否かを推定できる。従って、PVパネル10Aの発電の有無を高精度に推定できる。
S104において他のストリング電圧がない場合、制御部31は、S101においてMPPT子機20Aが通信不可と判定された後に、MPPT子機20B〜20Dの各出力電圧の増大量が所定閾値以上であるか否かを判定する(S106)。この所定閾値は、第2の所定値の一例であり、例えば、各出力電圧の増大量が、PVパネル10Aが発電する場合に予想されるMPPT子機20Aの最低出力電圧以下となるように設定される。また、この所定閾値は、例えば、MPPT子機20Aが通信不可となる前に、つまり予めMPPT子機20Aの出力電圧を基に設定されてもよい。
上記増大量が所定閾値未満である場合、制御部31は、PVパネル10Aが発電中であると推定する(図15のS109)。一方、上記増大量が所定閾値以上である場合、制御部31は、PVパネル10Aが発電を停止していると推定する(図14のS107)。
S106では、MPPT子機20B〜20Dからの検出情報のみに基づいて、PVパネル10Aの発電の有無を推定する。これにより、いずれのストリング電圧も考慮せずに、PVパネル10Aの発電の有無を推定できる。
なお、S106では、制御部31は、S101においてMPPT子機20Aが通信不可と判定されてから所定時間に、MPPT子機20B〜20Dの各出力電圧の増大量が所定閾値以上であるか否かを判定する。この所定時間は、例えば、パワーコンディショナ50のMPPT制御により各MPPT子機20が出力電圧を変更するために必要な時間である。つまり、瞬間的にMPPT子機20B〜20Dの各出力電圧が所定の増大をしたか否かに応じて、発電の有無を推定してもよい。
これにより、MPPT子機20Aの発電停止に伴いMPPT子機20B〜20Dの出力電圧が変更されたと推定でき、PVパネル10Aの発電の有無を高精度に推定できる。
図14に示すように、制御部31は、図13のS103、S105、及びS106において所定条件を満たす場合、PVパネル10Aが発電を停止していると推定する(S107)。
PVパネル10Aが発電を停止している場合、制御部31は、MPPT子機20B〜20Dに対して、MPPT子機20B〜20Dの出力電圧の上限値を増大するよう、出力制御指令を送信する(S108)。
また、制御部31は、上記上限値を増大させる量を、例えば、PVパネル10Aの発電停止に伴うMPPT子機20A〜20Dの出力電圧低下の程度に基づいて決定する。
このように、出力電圧の上限値を増大させる出力制御指令を送信することにより、PVパネル10Aの発電量低下に伴ってPVストリング11Aの電圧が低下することを抑制できる。
図15に示すように、制御部31は、図13のS103、S105、及びS106において所定条件を満たす場合、PVパネル10Aが発電中であると推定する(S109)。
PVパネル10Aが発電中である場合、制御部31は、パワーコンディショナ50の最大入力可能電圧と、MPPT子機20B〜20Dの各最大出力可能電圧の和と、の差が所定閾値以上であるか否かを判定する(S110)。この所定閾値は、例えば、PVパネル10Aが発電する場合に予想されるMPPT子機20Aの最低出力電圧以下となるように設定される。また、この最大入力可能電圧は、入力電圧の上限値であり、最大出力可能電圧は、出力電圧の上限値である。
上記電圧の差が所定閾値以上である場合、制御部31は、MPPT子機20B〜20Dに対して、出力制御指令を送信しない(S111)。この場合でも、パワーコンディショナ50は、PVパネル10Aの発電量が多少増大しても、PVパネル10Aの発電量を加味して、PVストリング11Aに含まれるMPPT子機20A〜20Dの出力電圧を入力することを無理なく許容できる。
一方、上記電圧の差が所定閾値未満である場合、制御部31は、MPPT子機20B〜20Dに対して、MPPT子機20B〜20Dの各出力電圧の上限値を減少又は維持するよう、出力制御指令を送信する(S112)。この出力制御指令は、例えば、MPPT子機20B〜20Dの各出力電圧の上限値の低下指令、上記上限値を維持してDCDC部25による昇圧及び降圧を禁止する指令、又は、上記上限値を維持してDCDC部25による昇圧を禁止する指令、を含む。
MPPT子機20B〜20Dに対して出力電圧の上限値を減少又は維持させる出力制御指令を送信することにより、MPPT子機20Aの出力電圧が増大することを抑制できる。従って、PVパネル10Aの発電量を加味して、PVストリング11Aに含まれるMPPT子機20A〜20Dの出力電圧を入力することを無理なく許容できる。
なお、図13〜図15の処理は、MPPT親機30がMPPT子機20Aからのデータを所定期間受信しない場合に限らず、定期的に実行されてもよい。時間とともにPVパネル10に対する影の位置が移動し、発電状態が変化することが考えらえるためである。図13〜図15の1回の処理だけでなく、定期的な処理の結果を踏まえることで、PVパネル10(例えばPVパネル10A)の発電回復に備えることができる。
次に、MPPT親機30によるMPPT子機20の出力制御について説明する。
図16〜図18は、MPPT親機30による出力制御指令に応じたMPPT子機20の出力変化の第1例〜第3例を示す図である。図16〜図18では、PVストリング11Aに含まれるMPPT子機20A〜20Dの出力変化例を示す。
図16〜図18では、PVパネル10A〜10Dは、いずれも同様の特性を有し、PVパネル10の受光面に日陰SDを含まない場合(通常時)には、出力電圧:40Vであることを想定している。また、MPPT子機20A〜20D及びパワーコンディショナ50は、共にMPPT制御することを想定している。また、パワーコンディショナ50は、MPPT制御により、ストリング電圧を160Vに設定することを想定している。
図16〜図18では、第1の状態から第5の状態までを時系列により示し、各状態における実動作電圧/出力電圧上限値の結果を示している。実動作電圧/出力電圧上限値は、図16〜図18において上段が実動作電圧であり、下段が出力電圧上限値であることを示している。
実動作電圧は、MPPT子機20A〜20Dに対応するPVパネル10A〜10Dの動作電圧(実測値)である。出力電圧上限値は、MPPT子機20A〜20Dの出力電圧の上限値(設定値)である。出力電圧上限値は、MPPT親機30からの制御信号に基づいてMPPT子機20において設定される。
図16〜図18では、(A)第1の状態、(B)第2の状態、(C)第3の状態、及び(D)第4の状態、は同じであり、(E)第5の状態が各々異なっている。(A)〜(D)については、図16〜図18をまとめて説明する。
(A)第1の状態では、初期状態における実動作電圧/出力電圧上限値の結果を示している。図16〜図18では、例えば影が存在せず、いずれのMPPT子機20A〜20Dにおいても、実動作電圧が40Vであり、出力電圧上限値が45Vである。PVパネル10A〜10Dの出力電圧は40Vであるので、第1の状態では、MPPT子機20A〜20Dは、DCDC部25による昇圧動作も降圧動作もしていない。
(B)第2の状態では、第1の状態から変化し、PVパネル10Aの受光面の一部に影が入り込んだ場合の実動作電圧/出力電圧上限値の結果を示している。図16〜図18では、MPPT子機20Aの実動作電圧が15Vに低下し、MPPT子機20B〜20Dの実動作電圧が45Vに増大される。
なお、第2の状態において、MPPT子機20Aは通信可能状態にある。更に、PVパネル10Aの出力電圧が例えば0〜5Vであり、PVパネル10Aからの電力不足によりMPPT子機20Aが動作できない場合でも、MPPT子機20Aは、第2の電力供給源からの電力供給を受けて、例えば実動作電圧が15Vの状態で動作できる。つまり、第2の状態では、例えば単なる通信障害は発生していない。
第2の状態では、パワーコンディショナ50は、パワーコンディショナ50のMPPT制御によりMPPT子機20Aの実動作電圧の低下分を補おうとするので、MPPT子機20B〜20Dの実動作電圧が増大している。ただし、ここでは出力電圧の上限値は45Vであるので、MPPT子機20B〜20Dの出力電圧は45V以上にはならない。
(C)第3の状態では、第2の状態から変化し、MPPT子機20A〜20Dの出力電圧の上限値が増大された場合の実動作電圧/出力電圧上限値の結果を示している。図16〜図18では、MPPT子機20Aの出力電圧上限値が45Vに維持され、MPPT子機20B〜20Dの出力電圧上限値が53Vに変更されている。
MPPT子機20B〜20Dの出力電圧上限値は、MPPT親機30により変更される。MPPT親機30は、例えば日陰によりPVストリングの一部のMPPT子機20の出力電圧が低下したことを検出すると、出力電圧が低下したMPPT子機20A以外のMPPT子機20B〜20Dの出力電圧上限値を増大させる。
例えば、MPPT子機20B〜20Dの出力電圧上限値を、以下のように決定する。パワーコンディショナ50は、パワーコンディショナ50のMPPT制御により、MPPT子機20Aの出力電圧が変化した後においても、ストリング電圧を160Vに維持するよう制御する。例えば、MPPT親機30は、MPPT子機20Aの低下分25Vを補償可能とするよう、1台あたり25V/3≒8V分増大させ、MPPT子機20B〜20Dの出力電圧上限値を、45V+8V=53Vに増大させる。
(D)第4の状態では、第3の状態における出力電圧の上限値の増大に伴い、MPPT子機20A〜20Dの動作電圧が上昇した場合の実動作電圧/出力電圧上限値の結果を示している。図16〜図18では、MPPT子機20Aの出力電圧は15Vに維持され、MPPT子機20Bの出力電圧は48Vに変化している。
MPPT子機20A〜20Dの出力電圧上限値が変更されると、MPPT子機20A〜20Dは出力電圧を更に増大できる。例えば、MPPT子機20Aの出力電圧が変化した後においても、ストリング電圧を160Vに維持するよう制御する。これにより、MPPT子機20Aの低下分25Vを補償可能とするよう、MPPT子機20B〜20Dの出力電圧は、出力変化前から1台あたり25V/3≒8V分増大するので、40V+8V=48Vに変化する。なお、48Vへの変化はあくまでも一例であり、他の電圧へ変化することも想定される。例えば、変更後の出力電圧上限値と同じ53Vに変化することも考えられる。
(E)第5の状態では、第4の状態の後、MPPT子機20Aが通信不可状態となり、MPPT子機20B〜20DがMPPT親機30から出力制御指令を受けた場合の実動作電圧/出力電圧上限値の結果を示している。(E)における「×」印は、MPPT親機30がMPPT子機20Aから検出情報を受信しなかったために、実動作電圧が不明であることを示している。なお、図16〜図18では、MPPT親機30が、MPPT子機20Aの発電ありと推定した場合を想定している。
図16に示す第1例では、MPPT親機30は、第3の状態において増大されたMPPT子機20B〜20Dの出力電圧の上限値を低下させる。この場合、MPPT親機30が、MPPT子機20B〜20Dの出力電圧の上限値を低下させる出力制御指令を、MPPT子機20B〜20Dへ送信する。
MPPT子機20B〜20Dの制御部26は、MPPT親機30からの出力制御指令を受信すると、出力制御指令に応じて、出力電圧の上限値を低下させる。図16では、MPPT子機20B〜20Dの制御部26は、出力電圧の上限値を45Vに変更する。MPPT子機20B〜20Dの制御部26は、出力電圧の上限値を45Vに変化したことに伴い、実動作電圧も45Vになるよう、DCDC部25のスイッチ部25Sのデューティ比を制御する。
このように、出力電圧の上限値を低下させる出力制御指令を送信することで、MPPT子機20B〜20Dの実動作電圧が上限値以下になる。従って、パワーコンディショナ50が許容可能な電圧以下となるようストリング電圧を調整できる。
図17に示す第2例では、MPPT子機20B〜20Dにおける昇降圧動作を禁止する。この場合、MPPT親機30が、MPPT子機20B〜20Dの昇降圧動作を禁止する出力制御指令を、MPPT子機20B〜20Dへ送信する。
MPPT子機20B〜20Dの制御部26は、MPPT親機30からの出力制御指令を受信すると、出力制御指令に応じて、昇降圧動作を禁止する。MPPT子機20B〜20Dの制御部26は、昇降圧動作を禁止する場合、例えば、スイッチ部21をオフにしてDCDC部25により昇圧及び降圧を禁止するよう制御し、又は、スイッチ部21をオンにするよう制御する。
図17では、MPPT子機20B〜20Dの出力電圧の上限値が53Vに維持されているが、昇降圧動作の禁止により実動作電圧が、昇降圧動作をしていない初期状態の40Vに変化することを例示している。
このように、昇降圧動作を禁止する出力制御指令を送信することで、MPPT子機20の出力電圧がPVパネル10の最大出力可能電圧(例えば40V)以下となる。従って、パワーコンディショナ50が許容可能な電圧以下となるようストリング電圧を調整できる。
図18に示す第3例では、MPPT子機20B〜20Dにおける昇圧動作を禁止する。この場合、MPPT親機30が、MPPT子機20B〜20Dの昇圧動作を禁止する出力制御指令を、MPPT子機20B〜20Dへ送信する。
MPPT子機20B〜20Dの制御部26は、MPPT親機30からの出力制御指令を受信すると、出力制御指令に応じて、昇降動作を禁止する。MPPT子機20B〜20Dの制御部26は、昇降動作を禁止する場合、例えば、スイッチ部21をオフにしてDCDC部25により昇圧を禁止するよう制御し、又は、スイッチ部21をオンにするよう制御する。
図18では、MPPT子機20B〜20Dの出力電圧の上限値が53Vに維持されているが、昇圧動作の禁止により実動作電圧が初期状態の40Vに変化することを例示している。
このように、昇圧動作を禁止する出力制御指令を送信することで、MPPT子機20の出力電圧がPVパネル10の最大出力可能電圧(例えば40V)以下となる。従って、パワーコンディショナ50が許容可能な電圧以下となるようストリング電圧を調整できる。
例えば、図16〜図18の(E)の状態においてPVパネル10Aに影が入り込まなくなった場合、PVパネル10Aの実動作電圧が例えば40Vになると、(D)の状態からMPPT子機20の出力を制限しない場合、パワーコンディショナ50が例えば停止した時にPVストリング11Aの電圧が184Vとなる可能性がある。パワーコンディショナ50が停止している場合には、例えば、パワーコンディショナ50の起動前、パワーコンディショナ50の電源が切れた場合、が含まれる。仮にパワーコンディショナ50の最大入力可能電圧が180Vであったとすると、パワーコンディショナ50への電気的な負荷が過大となる。
図16〜図18の処理によれば、例えば影によりMPPT子機20Aの発電量が減少して他のMPPT子機20B〜20Dの出力電圧の上限を増大した場合に、MPPT子機20Aが通信不可状態となっても、PVパネル10Aの発電の有無を推定する。従って、PVパネル10Aの発電の有無に基づいて、MPPT子機20B〜20Dの出力を適切に制御でき、パワーコンディショナ50への電気的な負荷を抑制できる。
(上述した実施形態の変形例に至る経緯)
上述した実施形態では、MPPT親機とMPPT子機との間の通信にはDECT通信が用いられることを説明した。ここで、DECT通信を用いた従来の通信ネットワークとして、窓センサネットワークが知られている。窓センサネットワークでは、窓の開閉状態を検知するセンサ機能と窓の開閉状態を親機に送信する通信機能とを含む子機が窓に取り付けられ、例えば人が窓を開けると、子機は、窓が開けられた状態を検知し、窓が開けられたことを、親機からの通信指令を受けることなく、子機主導でDECT通信によって親機に送信する。
ここで、上述した実施形態の太陽光発電システムのMPPT親機とMPPT子機との間に、上述した窓センサネットワークにおけるDECT通信を適用することを想定してみる。例えば1個のMPPT親機が管轄(管理)するMPPT子機の設置台数が多い場合には(例えば128台)、各MPPT子機が自己に接続されたPVパネルの検出情報を1台のMPPT親機に一斉に送信すると、送信タイミングの重複などによって通信の衝突が生じ易くなる。このため、MPPT親機が全てのMPPT子機から各PVパネルの検出情報を受信するまでに時間がかかりすぎる。
そこで、上述した実施形態の変形例(以下、単に「本変形例」という)では、MPPT親機とMPPT子機との間にDECT通信を用いた場合に、MPPT親機に対応した親機ネットワークに属する全てのMPPT子機に接続された各PVパネルの検出情報を全てのMPPT子機から短時間に受信することができる制御装置の一例としてのMPPT親機の例について説明する。
(本変形例)
図19は、本変形例の太陽光発電システム100Aの構成例を示すブロック図である。太陽光発電システム100Aは、ディスプレイ装置DPが接続されたコーディネータ端末70と、n台(n:2以上の整数。以下同様。)のMPPT親機301〜30nと、n台の接続箱401〜40nと、各MPPT親機に対応した親機ネットワークとを備える。コーディネータ端末70とn台のMPPT親機301〜30nとは、ネットワークNWを介して接続されている。ネットワークNWは、無線ネットワークでも良いし、有線ネットワークでも良い。
n台の親機ネットワークは、具体的には、例えばMPPT親機301に対応した親機ネットワーク30NW1〜MPPT親機30nに対応した親機ネットワーク30NWnである。
なお、太陽光発電システム100Aの各部の動作が同一であるものについては、上述した実施形態の太陽光発電システム100の各部と同一又は同様な符号を用いて説明を省略又は簡略化し、以下、異なる内容について説明する。
親機ネットワーク30NW1では、4台のPVパネル10A1,10B1,10C1,10D1が1個のPVストリングを形成するように直列接続され、1台のMPPT子機20A1は、例えばPVパネル10A1に接続して設けられ、PVパネル10A1の発電電力(発電量)を制御する。但し、MPPT子機は、同一のPVストリングを形成する他のPVパネル10B1,10C1,10D1のうち、1台、複数台又は全てに対応して接続されても良い。また、親機ネットワーク30NW1では、4個のPVパネル10E1,10F1,10G1,10H1が1個のPVストリングを形成するように直列接続され、1台のMPPT子機20H1は、例えばPVパネル10H1に接続して設けられ、PVパネル10H1の発電電力(発電量)を制御する。但し、MPPT子機は、同一のPVストリングを形成する他のPVパネル10E1,10F1,10G1のうち、1台、複数台又は全てに対応して接続されても良い。
他の親機ネットワークにおいても親機ネットワーク30NW1と同様な構成であり、親機ネットワーク30NWnでは、4台のPVパネル10An,10Bn,10Cn,10Dnが1個のPVストリングを形成するように直列接続され、1台のMPPT子機20Anは、例えばPVパネル10Anに接続して設けられ、PVパネル10Anの発電電力(発電量)を制御する。但し、MPPT子機は、同一のPVストリングを形成する他のPVパネル10Bn,10Cn,10Dnのうち、1台、複数台又は全てに対応して接続されても良い。また、親機ネットワーク20NWnでは、4台のPVパネル10En,10Fn,10Gn,10Hnが1個のPVストリングを形成するように直列接続され、1台のMPPT子機20Hnは、例えばPVパネル10Hnに接続して設けられ、PVパネル10Hnの発電電力(発電量)を制御する。但し、MPPT子機は、同一のPVストリングを形成する他のPVパネル10En,10Fn,10Gnのうち、1台、複数台又は全てに対応して接続されても良い。
図19に示す太陽光発電システム100Aでは、各々のMPPT子機の具体的な構成は図2〜図4のうちいずれかに示すMPPT子機20と同一であり、各々のMPPT親機の具体的な構成は図6に示すMPPT親機30と同一であるため、以下の説明では、必要に応じて図2〜図4又は図6を参照する。
MPPT子機20A1は、MPPT親機301から送信されたページング指令(要求指令、後述参照)に応じて、例えばPVパネル10A1に対する図2に示す電流電圧検出部23,24の検出値(例えばPVパネル10A1からの入力側検出電流の検出値と入力側検出電圧の検出値)の情報(以下、「検出情報」又は「子機データ」ともいう)をMPPT親機301に返信する。また、MPPT子機20H1は、MPPT親機301から送信されたページング指令(要求指令、後述参照)に応じて、例えばPVパネル10H1に対する図2に示す電流電圧検出部23,24の検出値(例えばPVパネル10H1からの入力側検出電流の検出値と入力側検出電圧の検出値)の情報(「検出情報」又は「子機データ」)をMPPT親機301に返信する。
同様に、MPPT子機20Anは、MPPT親機30nから送信されたページング指令(要求指令、後述参照)に応じて、例えばPVパネル10Anに対する図2に示す電流電圧検出部23,24の検出値(例えばPVパネル10Anからの入力側検出電流の検出値と入力側検出電圧の検出値)の情報(「検出情報」又は「子機データ」)をMPPT親機30nに返信する。また、MPPT子機20Hnは、MPPT親機30nから送信されたページング指令(要求指令、後述参照)に応じて、例えばPVパネル10Hnに対する図2に示す電流電圧検出部23,24の検出値(例えばPVパネル10Hnからの入力側検出電流の検出値と入力側検出電圧の検出値)の情報(「検出情報」又は「子機データ」)をMPPT親機30nに返信する。
MPPT親機301〜30nの動作はそれぞれ同様であり、MPPT親機301〜30n及びコーディネータ端末70の動作については、図20〜図23を参照して詳述する。コーディネータ端末70は、例えばPC(Personal Computer)であり、図6に示すMPPT親機と同様な構成(例えば制御部、通信部、メモリ、電源部)を有する。
ディスプレイ装置DPは、例えばコーディネータ端末70のユーザの一例としてのシステム管理者の入力操作に応じて、コーディネータ端末70において保存されている検出情報(子機データ)を表示する。
(本変形例の1台のMPPT親機と複数台のMPPT子機との間のページング方式によるDECT通信の動作概要)
次に、本変形例の1台のMPPT親機#1と複数台のMPPT子機#1〜#128との間のページング方式によるDECT通信の動作概要について、図20を参照して説明する。図20は、本変形例の1台のMPPT親機#1と複数台のMPPT子機#1〜#128との間におけるページング方式によるDECT通信の動作説明図である。
なお、図20及び図21の説明を分かり易くするために、1台のMPPT親機#1に対応した親機ネットワークに属するMPPT子機の台数は128とし、図20及び図21では、第1番目のMPPT子機を便宜的に「子機#1」と記載し、以下同様にして、第128番目のMPPT子機を便宜的に「子機#128」と記載する。
図20において、本変形例の太陽光発電システム100Aでは、(MPPT)親機#1は、例えば制御部31において(図6参照)、合計128台の(MPPT)子機#1〜#128から、所定台(所定個)(例えば3台(3個))の異なる子機を、所定の切替周期(ページング周期PG)毎に切り替えて選択する。制御部31は、発電制御装置選択部の一例である。親機#1は、通信部37において(図6参照)、子機が接続されたPVパネルの出力に基づく出力情報(以下、「検出情報」又は「子機データ」という)を取得するためのページング指令(要求指令)を、選択された所定個(例えば3個)の異なる子機に同時に送信する。
また、親機#1は、通信部37において(図6参照)、所定の出力情報収集周期(子機データ収集周期DC)内に、親機#1に対応した親機ネットワークに属する全ての子機#1〜#128に対して、各子機の検出情報(子機データ)を取得するためのページング指令(要求指令)を送信し、全ての子機からの検出情報(子機データ)を受信する。子機データ収集周期DCは、親機#1から全ての子機#1〜#128にページング指令(要求指令)が送信されるための期間と、親機#1が例えば通信障害が生じている子機に対してページング指令(要求指令)を再送させるための所定のページング予備期間BPとを含む。
これにより、親機#1は、例えば親機#1との間の通信障害(例えば同期外れ)が生じた場合でも、子機からの検出情報(子機データ)の再送を子機に要求することができるので、通信障害が回復した場合に子機からの検出情報(子機データ)を取得することができる。
具体的には、図20に示すように、親機#1は、最初(図20中の左側)の子機データ収集周期DCの最初(図20中の最左側)のページング周期PG(例えば160ミリ秒)では、異なる3個の子機#1〜#3を選択し、選択された子機#1〜#3の検出情報(子機#1データ〜子機#3データ)の要求指令をページング指令として子機#1〜#3に同時に送信する。但し、同時ページングの対象となる子機の個数(台数)は3個(台)に限定されず、図22に示すように、予めシミュレーション又は実測によって決定されても良い(後述参照)。
また、親機#1は、最初(図20中の左側)の子機データ収集周期DCの第2番目のページング周期PGでは、異なる3個の子機#4〜#6を選択し、選択された子機#4〜#6の検出情報(子機#4データ〜子機#6データ)の要求指令をページング指令として子機#4〜#6に同時に送信する。親機#1は、親機#1に対応した親機ネットワークに属する最後の子機#128まで、異なる3個の子機の選択を繰り返し、選択された子機の検出情報(子機データ)の要求指令をページング指令として同時に送信する。なお、親機#1は、親機#1に対応した親機ネットワークに属する最後の子機#128を選択する場合、最後の子機#128を含む残りの未選択の子機が所定個未満である場合には、最後の子機#128を含む所定個未満の子機を選択しても良い。
次に、親機#1は、第2番目(図20中の右側)の子機データ収集周期DCの最初のページング周期PFでは、第1番目の子機データ収集周期DCと同様に異なる子機#1〜#3を選択し、選択された子機#1〜#3の検出情報(子機#1データ〜子機#3データ)の要求指令をページング指令として子機#1〜#3に同時に送信する。
また、親機#1は、第2番目(図20中の右側)の子機データ収集周期DCの第2番目のページング周期PFでは、異なる3個の子機#4〜#6を選択し、選択された子機#4〜#6の検出情報(子機#4データ〜子機#6データ)の要求指令をページング指令として子機#4〜#6に同時に送信する。
ところが、例えば子機#5と親機#1との間の同期が外れて通信障害が生じた場合には、親機#1は、子機#5に要求指令を送信することもできないし、子機#5の検出情報(子機#5データ)を受信することもできない。この場合には、親機#1は、第2番目(図20中の右側)の子機データ収集周期DCの第3番目のページング周期PFにおいて、通信障害が生じた子機#5を再度選択することで、異なる3個の子機として子機#5,#7,#8を選択する。親機#1は、選択された子機#5,#7,#8の検出情報(子機#5データ,子機#7データ,子機#8データ)の要求指令をページング指令として子機#5,#7,#8に同時に送信する。
(本変形例の1台のMPPT親機と複数台のMPPT子機との間のページング方式によるDECT通信の動作手順)
次に、本変形例の1台のMPPT親機#1と複数台のMPPT子機#1〜#128との間におけるページング方式によるDECT通信の動作手順について、図21を参照して説明する。図21は、本変形例の1台のMPPT親機#1と複数台のMPPT子機#1〜#128との間におけるページング方式によるDECT通信の動作手順を説明するシーケンス図である。
図21において、親機#1は、図21中の子機データ収集周期DCの最初(図21中の上側)のページング周期PGでは、例えば3個の異なる子機#1〜#3を選択し、選択された子機#1〜#3の検出情報(子機#1データ〜子機#3データ)の要求指令をページング指令として子機#1〜#3に同時に送信する(S21)。子機#1〜#3は、親機#1から送信されたページング指令に応じて、親機#1との間の通信ネゴシエーションによって通信路を確立できた場合に、通信路を確立した順に子機#1データ〜子機#3データを親機#1に返信する(S22〜S24)。例えば図21では、子機#1,子機#2,子機#3の順に、子機#1データ,子機#2データ,子機#3データが親機#1に返信される。
親機#1は、子機#1〜#3から返信された子機#1データ〜子機#3データを受信した後、第2番目のページング周期PGでは、例えば3個の異なる子機#4〜#6を選択し、選択された子機#4〜#6の検出情報(子機#4データ〜子機#6データ)の要求指令をページング指令として子機#4〜#6に同時に送信する(S25)。子機#4〜#6のうち、子機#4,#6は、親機#1との間の通信ネゴシエーションによって通信路を確立できた場合に、通信路を確立した順に子機#4データ,子機#6データを親機#1に返信する(S26,S27)。
ここで、子機#5は、例えば時刻t1〜t2の間に親機#1との間の同期が外れたなどの影響によって親機#1との間の通信ネゴシエーションが成功せず、親機#1との間の通信路を確立できなかったとする。この場合、子機#5は、親機#1から送信された要求指令を受信しないので、子機#5データを親機#1に返信することができない。即ち、親機#1は、ページング周期PG内に、子機#5データを子機#5から受信することができない。
本変形例では、親機#1は、第2番目のページング周期PGでは子機#5から子機#5データを受信できなかったので、第3番目のページング周期PGに、子機#5を含む3個の異なる子機#5,子機#7,子機#8を選択し、選択された子機#5,子機#7,子機#8の検出情報(子機#5データ,子機#7データ,子機#8データ)の要求指令をページング指令として子機#5,子機#7,子機#8に同時に送信する(S28)。即ち、親機#1は、子機#5に対しては、子機#5データの要求指令をページング指令として子機#5に再送する(S28)。
子機#5,子機#7,子機#8は、親機#1から送信されたページング指令に応じて、親機#1との間の通信ネゴシエーションによって通信路を確立できた場合に、通信路を確立した順に子機#5データ,子機#7データ,子機#8データを親機#1に返信する(S29〜S31)。例えば図21では、子機#7,子機#8,子機#5の順に、子機#7データ,子機#8データ,子機#5データが親機#1に返信される。即ち、第3番目のページング周期PGでは、子機#5と親機#1との間の通信路が確立できているので(図21参照)、子機#5は、子機#5データを親機#1に返信することができる(S31)。
以下同様にして、親機#1は、親機#1に対応した親機ネットワークに属する最後の子機#128まで、異なる3個の子機の選択を繰り返し、選択された子機の検出情報(子機データ)の要求指令をページング指令として同時に送信する(S39)。子機#128は、親機#1との間の通信ネゴシエーションによって通信路を確立できた場合に、子機#128データを親機#1に返信する(S40)。
図22は、同時ページングの対象となる子機の個数の最適値を測定するためのシミュレーション結果を示すグラフである。本変形例では、親機#1と親機#1に対応した親機ネットワークに属する複数台の子機との間の通信が開始する前に、図22に示すシミュレーション又は実測によって、親機#1が同時にページング指令を送信する子機の台数の最適値が決定される。例えば図22では、同時ページングの対象となる子機が8台であれば、親機#1が合計128台の子機から子機データを収集する所要時間が最も短い。
なお、親機#1は、周囲の通信環境(例えば他のDECTシステムが存在する環境)に応じて、同時ページングの対象となる子機の台数の最適値を動的に変更しても良い。これにより、親機#1は、周囲の通信環境に応じて、同時ページングの対象となる子機の台数の最適値を動的に変更でき、全ての子機からの子機データを収集する所要時間を低減できる。
例えば第1の方法では、親機#1は、ページング周期毎に、同時ページング台数の数値を所定の最小値(例えば2)から所定の最大値(例えば14)まで順に変化させ、128台の子機からの子機データの受信に要した所要時間の最小値が得られた同時ページング台数の数値を、目的のページング台数の最適値として決定する。
また第2の方法では、親機#1は、ページング周期毎に、同時ページング台数の数値を所定の初期値(例えば8)から開始して128台の子機からの子機データの受信に要した所要時間を測定し、次に「初期値+1」個又は「初期値−1」個を同時ページング台数の数値に変更して128台の子機からの子機データの受信に要した所要時間を測定する。親機#1は、例えば所定の最小値(例えば2)から所定の最大値(例えば14)の範囲において、初期値(例えば8)から開始した128台の子機からの子機データの受信に要した所要時間を測定した結果、128台の子機からの子機データの受信に要した所要時間の最小値が得られた同時ページング台数の数値を、目的のページング台数の最適値として決定する。
(本変形例の1台のコーディネータ端末と複数台のMPPT親機との間のコーディネータ方式による通信の動作手順)
次に、本変形例の1台のコーディネータ端末と複数台(例えば4台)のMPPT親機との間におけるコーディネータ方式による通信の動作手順について、図23を参照して説明する。図23は、本変形例の1台のコーディネータ端末と複数台(例えば4台)のMPPT親機との間におけるコーディネータ方式による通信の動作手順を説明するシーケンス図である。
なお、図23の説明を分かり易くするために、1個のコーディネータ端末70が管轄(管理)するMPPT親機の個数を4とし、図23では、第1番目,第2番目,第3番目,第4番目のMPPT親機を便宜的に「親機#1」,「親機#2」,「親機#3」,「親機#4」と記載する。
図23において、コーディネータ端末70は、親機データ収集周期DCP(例えば5分)毎に、コーディネータ端末70が管轄(管理)する全ての親機#1〜親機#4から、各々の親機#1〜親機#4が対応する親機ネットワークに属する全ての子機から収集した子機データを、親機#1〜#4の各親機データとして収集する。
図23では、親機データ収集周期DCPは、各親機#1〜親機#4に割り当てられた4回分の子機データ収集周期DC(例えば1分、図20参照)と、所定のラウンドロビン予備期間RP(例えば1分)とを含む。コーディネータ端末70は、親機データ収集周期DCP毎に、コーディネータ端末70が管轄(管理)する全ての親機#1〜親機#4をラウンドロビンさせることで、各親機#1〜親機#4が親機データをコーディネータ端末70に返信させる順番を切り替える。
具体的には、図23では、コーディネータ端末70は、最初(図23中の左側)の親機データ収集周期DCPでは、最初(図23中の最左側)の子機データ収集周期DCから第4番目の子機データ収集周期DCにおいて、親機#1,親機#2,親機#3,親機#4の順に、各親機データをコーディネータ端末70に返信させるように、各親機#1〜親機#4の送信順序(返信順序)を切り替えて決定する。
更に、コーディネータ端末70は、第2番目の親機データ収集周期DCPでは、最初の親機データ収集周期DCPにおいて送信順序(返信順序)が最後だった親機(図23に示す最初の親機データ収集周期DCPでは親機#4)の送信順序(返信順序)を最初に割り当て、更に、最初の親機データ収集周期DCPにおいて送信順序(返信順序)が第1番目〜第3番目だった親機(図23に示す最初の親機データ収集周期DCPでは親機#1〜親機#3)の送信順序(返信順序)を第2番目〜第4番目に割り当てる。即ち、コーディネータ端末70は、第2番目の親機データ収集周期DCPでは、最初の子機データ収集周期DCから第4番目の子機データ収集周期DCにおいて、親機#4,親機#1,親機#2,親機#3の順に、各親機データをコーディネータ端末70に返信させるように、各親機#1〜親機#4の送信順序(返信順序)を切り替えて決定する。
上述したコーディネータ端末70からの送信順序(返信順序)の割り当てを受け、図23に示す最初の親機データ収集周期DCPの最初(図23中の最左側)の子機データ収集周期DCでは、親機#1は、時刻t3〜時刻t4の間に、親機#1に対応した親機ネットワークに属する全ての子機から子機データを収集する(S51)。即ち、時刻t3〜時刻t4は、親機#1が自己に対応した親機ネットワークに属する全ての子機から各子機データを収集するまでに要した実通信時間であり、時刻t4から最初の親機データ収集周期DCPの終了時刻までは親機#1に対応した親機ネットワークに属する全ての子機が自己の子機データを親機#1に再送可能な再送時間RT11である。なお、各親機が自己に対応した親機ネットワークに属する全ての子機から各子機データを収集する方法は、図20及び図21を参照して説明したので、ここでは説明を割愛する。
また、最初の親機データ収集周期DCPの第2番目〜第4番目の各子機データ収集周期DCでは、親機#2〜親機#4は、親機#2〜親機#4に対応した各親機ネットワークに属する全ての子機から子機データを収集する(S52,S53,S54)。同様に、各親機#2〜親機#4の実通信時間の終了時刻から最初の親機データ収集周期DCPの終了時刻までは親機#2〜親機#4に対応した各親機ネットワークに属する全ての子機が自己の子機データを親機#2〜親機#4に再送可能な再送時間RT12,RT13,RT14である。
次に、図23に示す第2番目(図23中の右側)の親機データ収集周期DCPの最初の子機データ収集周期DCでは、親機#4は、親機#4に対応した親機ネットワークに属する全ての子機から子機データを収集する(S55)。親機#4の実通信時間の終了時刻から第2番目の親機データ収集周期DCPの終了時刻までは親機#4に対応した親機ネットワークに属する全ての子機が自己の子機データを親機#4に再送可能な再送時間RT24である。
また、第2番目の親機データ収集周期DCPの第2番目〜第4番目の各子機データ収集周期DCでは、親機#1〜親機#3は、親機#1〜親機#3に対応した各親機ネットワークに属する全ての子機から子機データを収集する(S56,S57,S58)。同様に、各親機#1〜親機#3の実通信時間の終了時刻から最初の親機データ収集周期DCPの終了時刻までは親機#1〜親機#3に対応した各親機ネットワークに属する全ての子機が自己の子機データを親機#1〜親機#3に再送可能な再送時間RT21,RT22,RT23である。
なお、ステップS57では、親機#2の実通信時間が親機#2に割り当てられた子機データ収集周期DCを超過しているが、これは、例えば親機#2に対応した親機ネットワークに属する全ての子機のうち一部の子機に接続されたPVパネルに雲が差し込んだ場合に、PVパネルの発電量の低下に伴って一部の子機の電源が供給されずに動作しなくなったことが原因として考えられる。しかし、親機#3は、第3番目の子機データ収集周期DCに開始された親機#2の実通信時間が同子機データ収集周期DCの終了時刻において終了していない場合でも、第4番目の子機データ収集周期DCの開始時刻になると、図20及び図21を参照して説明した方法(ページング方式)によって自己に対応した親機ネットワークに属する全ての子機から各子機データの収集を開始する。
以上により、本変形例の太陽光発電システム100Aでは、MPPT親機(例えば親機#1)は、自己に対応した親機ネットワークに属する全てのMPPT子機(例えば子機#1〜#128)との間では、所定のページング周期PG毎に、所定個(例えば3個)の異なるMPPT子機を切り替えて選択する。MPPT親機(例えば親機#1)は、選択されたMPPT子機(例えば子機#1〜#3)に、選択された各MPPT子機に接続されたPVパネルの検出情報(子機データ)の要求指令をページング指令として同時に送信する。MPPT子機は、MPPT親機からのページング指令に応じて、自己に接続されたPVパネルの検出情報(子機データ)を同ページング周期内にMPPT親機に返信する。
また、MPPT親機(例えば親機#1)は、通信障害(例えば同期外れ)が生じたためにページング周期PG内に特定のMPPT子機(例えば子機#5)から子機データ(例えば子機#5データ)を受信しなかった場合、次のページング周期PGに通信障害が生じたMPPT子機(例えば子機#5)を再度選択し、選択されたMPPT子機(例えば子機#5)を含む所定個(例えば3個)の異なるMPPT子機に、子機データの要求指令をページング指令として同時に送信する。
これにより、本変形例の太陽光発電システム100Aでは、MPPT親機は、自己に対応した親機ネットワークに属する全てのMPPT子機に対し、MPPT子機が子機データを送信(返信)するための時間枠(タイムスロット)を主体的に割り当てることができ、所定個(例えば3個)以上のMPPT子機同士が子機データを一斉に送信することを回避でき、効率よくMPPT子機のデータを収集できる。従って、MPPT親機は、例えば所定個(例えば3個)未満のMPPT子機同士が子機データを一斉に送信しても、子機データの通信衝突の発生頻度を低減できるので、従来のDECT通信を用いた窓センサネットワークにおける子機主導の通信に比べて、MPPT親機が全ての子機から各子機データを収集するための時間を短くできる。
また、コーディネータ端末70は、所定の親機データ収集周期DCP毎に、自己が管轄(管理)する複数台のMPPT親機間において、親機データの送信順序(返信順序)をラウンドロビンする。これにより、例えば図23に示す最初の親機データ収集周期DCPではコーディネータ端末70への送信順序が最後だった親機(例えば親機#4)は、次の親機データ収集周期DCPではコーディネータ端末70への送信順序が最初に割り当てられるので、自己に対応する親機ネットワークに属する全ての子機から各子機データを収集するための時間を長く確保することができる。即ち、各MPPT親機は、コーディネータ端末70による各MPPT親機の送信順序(返信順序)のラウンドロビンによって、各MPPT親機間における各親機データの送信時間(返信時間)を均等且つ公平に確保することができる。
なお、図23を参照して説明したコーディネータ方式による通信では、MPPT親機同士は自己が管理するデータ伝送用の時間枠(タイムスロット)が互いに同期していることが好ましい。
これにより、MPPT子機のデータ収集を行なっているMPPT親機において、自己がビーコンを送信するためのタイムスロット、又は自己に対応する親機ネットワークに属するMPPT子機と通信するためのタイムスロットが他のMPPT親機がビーコンを送信するためのタイムスロットと重複することを回避できるので、通信の干渉を低減することができる。
なお、図19〜図23を参照して説明した本変形例は、各親機#1〜#4が自装置(自己)に対応した親機ネットワークに属する子機#1〜#128から各PVパネルの検出情報を短時間に収集する方法を開示したものである。このため、本変形例は、例えばMPPT制御の機能を有さない子機及び親機を備えた太陽光発電システムにも適用可能である。即ち、本変形例を適用した太陽光発電システムを構成する子機及び親機は必ずしもMPPT制御の機能を有さなくても良い。ここでのMPPT制御とは、例えば、子機又は親機がPVパネルの出力を直接的に又は間接的に制御することである。
よって、本変形例において、子機#1〜#128は、図2〜図4に示す各MPPT子機の構成から、PVパネル10の出力電圧及び出力電流を変換してPVストリングに出力するためのDCDC部25と、このDCDC部25をバイパスするためのスイッチ部21と、このDCDC部25を制御するための制御部26とを取り除いた構成でも良い。また、この場合、電流電圧検出部23及び24の検出値は実質的に同じとなるため、いずれか一方が取り除かれても良い。更に、子機#1〜#128において、電流電圧検出部が検出する対象は、例えばPVパネル10の電圧及び電流のいずれか一方でも良い。以上より、本変形例を実施する場合、子機#1〜#128は、少なくとも、PVパネル10の出力電圧又は出力電流を検出するための検出部と、この検出部が検出した検出情報を親機#1〜#4のいずれかに無線にて送信するための通信部27A又は27Bと、この通信部27A又は27Bに電力を供給するための電源部22と、を少なくとも備えれば良い。
また、図19の説明では、複数のPVパネル10が直列に接続されるPVストリングを有する太陽光発電システム100Aを説明したが、図21〜図23を参照して説明した通信方法は、例えば複数のPVパネル10が互いに並列に接続された太陽光発電システムにも適用可能である。但し、複数のPVパネル10が互いに並列に接続された太陽光発電システムの場合、各PVパネルが出力する電流は異なるため、各PVパネル10に対応して、MPPT子機20又はMPPT制御の機能を有さない子機が個別に接続される方が好ましい。
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られるものではなく、特許請求の範囲で示した機能、または本実施形態の構成が持つ機能が達成できる構成であればどのようなものであっても適用可能である。
(本発明の一態様の概要)
本発明の一態様の制御装置は、各太陽光パネルの発電量を制御する各発電制御装置を制御する制御装置であって、各発電制御装置からの各太陽光パネルの出力に基づく各出力情報を受信する出力情報受信部と、前記出力情報受信部により第1の発電制御装置から第1の出力情報を所定期間受信しない場合、前記第1の発電制御装置により制御される第1の太陽光パネルによる発電状態を推定する発電状態推定部と、前記発電状態推定部により推定された前記第1の太陽光パネルによる発電状態に基づいて、前記第1の発電制御装置の出力に応じて出力が変動する第2の発電制御装置へ、前記第2の発電制御装置の出力を制御するための出力制御指令を送信する出力制御指令送信部と、を備える。
また、本発明の一態様の制御装置は、複数の太陽光パネルが直列に接続されてストリングが形成され、前記第1の太陽光パネルと前記第2の発電制御装置により制御される第2の太陽光パネルとは、第1のストリングに含まれる。
また、本発明の一態様の制御装置は、前記発電状態推定部が、各第2の発電制御装置からの各第2の出力情報に基づいて、前記第1の太陽光パネルによる発電状態を推定する。
また、本発明の一態様の制御装置は、前記第2の出力情報が、前記第2の発電制御装置の出力電圧の情報を含み、前記発電状態推定部は、前記第1のストリングのストリング電圧と、各第2の発電制御装置の出力電圧の和と、の差異が第1の所定値以下である場合、前記第1の太陽光パネルによる発電なしと推定する。
また、本発明の一態様の制御装置は、前記第2の出力情報が、前記第2の発電制御装置の出力電圧の情報を含み、前記発電状態推定部は、第2のストリングのストリング電圧と、各第2の発電制御装置の出力電圧の和と、の差異が第1の所定値以下である場合、前記第1の太陽光パネルによる発電なしと推定する。
また、本発明の一態様の制御装置は、前記第2の出力情報が、前記第2の発電制御装置の出力電圧の情報を含み、前記発電状態推定部は、各第2の発電制御装置の出力電圧の増大量が第2の所定値以上である場合、前記第1の太陽光パネルによる発電なしと推定する。
また、本発明の一態様の制御装置は、前記発電状態推定部が、所定期間における各第2の発電制御装置の出力電圧の増大量が前記第2の所定値以上である場合、前記第1の太陽光パネルによる発電なしと推定する。
また、本発明の一態様の制御装置は、前記出力制御指令送信部が、前記発電状態推定部により前記第1の太陽光パネルによる発電なしと推定された場合、各第2の発電制御装置の出力の上限を増大するよう前記出力制御指令を送信する。
また、本発明の一態様の制御装置は、前記出力制御指令送信部が、前記発電状態推定部により前記第1の太陽光パネルによる発電ありと推定された場合、前記第2の発電制御装置の出力を増大しないよう前記出力制御指令を送信する。
また、本発明の一態様の制御装置は、前記出力制御指令が、前記第2の発電制御装置の出力電圧の上限を低下させる指令を含む。
また、本発明の一態様の制御装置は、前記出力制御指令が、前記第2の発電制御装置による昇圧を禁止する指令を含む。
また、本発明の一態様の制御装置は、前記出力制御指令が、前記第2の発電制御装置による昇圧及び降圧を禁止する指令を含む。
また、本発明の一態様の制御装置は、前記第1の発電制御装置が、前記太陽光パネルの出力を電力変換する電力変換部と、前記太陽光パネルの出力を、前記電力変換部を介さずにバイパスさせる電力変換バイパス部と、を備える。
また、本発明の一態様の発電制御装置は、太陽光パネルの発電量を制御する発電制御装置であって、前記太陽光パネルの出力を検出する出力検出部と、前記出力検出部により検出された前記太陽光パネルの出力に基づく出力情報を、当該発電制御装置を制御する制御装置へ送信する出力情報送信部と、前記出力情報に基づいて前記制御装置により送信される当該発電制御装置の出力を制御するための出力制御指令を受信する出力制御指令受信部と、前記出力制御指令受信部により受信された前記出力制御指令に基づいて、前記太陽光パネルの出力を制御する制御部と、を備える。
また、本発明の一態様の発電制御装置は、前記制御部が、前記出力制御指令に応じて、当該発電制御装置の出力電圧の上限を低下させ、当該発電制御装置の出力電圧が当該上限以下となるよう制御する。
また、本発明の一態様の発電制御装置は、前記制御部が、前記出力制御指令に応じて、前記太陽光パネルの出力電圧に対する昇圧を禁止する。
また、本発明の一態様の発電制御装置は、前記制御部が、前記出力制御指令に応じて、前記太陽光パネルの出力電圧に対する昇圧及び降圧を禁止する。
また、本発明の一態様の発電制御装置は、第1の電力供給源としての前記太陽光パネルからの電力又は第2の電力供給源からの電力を供給する電源部を備える。
また、本発明の一態様の発電制御装置は、前記太陽光パネルの出力を電力変換する電力変換部と、前記太陽光パネルの出力を、前記電力変換部を介さずにバイパスさせる電力変換バイパス部と、を備える。
また、本発明の一態様の太陽光発電システムは、第1の太陽光パネルの発電量を制御する第1の発電制御装置と、第2の太陽光パネルの発電量を制御する第2の発電制御装置と、前記第1の発電制御装置及び前記第2の発電制御装置を制御する制御装置と、を備える太陽光発電システムであって、前記第1の発電制御装置は、前記第1の太陽光パネルの出力を検出する出力検出部と、前記出力検出部により検出された前記第1の太陽光パネルの出力に基づく第1の出力情報を、前記制御装置へ送信する出力情報送信部と、を備え、前記制御装置は、前記第1の発電制御装置からの前記第1の出力情報を受信する出力情報受信部と、前記出力情報受信部により前記第1の発電制御装置からの前記第1の出力情報を所定期間受信しない場合、前記第1の太陽光パネルによる発電状態を推定する発電状態推定部と、前記発電状態推定部により推定された前記第1の太陽光パネルによる発電状態に基づいて、前記第1の発電制御装置の出力に応じて出力が変動する前記第2の発電制御装置へ、前記第2の発電制御装置の出力を制御するための出力制御指令を送信する出力制御指令送信部と、を備え、前記第2の発電制御装置は、前記制御装置からの前記出力制御指令を受信する出力制御指令受信部と、前記出力制御指令受信部により受信された前記出力制御指令に基づいて、前記第2の太陽光パネルの出力を制御する制御部と、を備える。
また、本発明の一態様の制御方法は、各太陽光パネルの発電量を制御する各発電制御装置を制御する制御装置における制御方法であって、各発電制御装置からの各太陽光パネルの出力に基づく各出力情報を受信するステップと、第1の発電制御装置から第1の出力情報を所定期間受信しない場合、前記第1の発電制御装置により制御される第1の太陽光パネルによる発電状態を推定するステップと、前記推定された前記第1の太陽光パネルによる発電状態に基づいて、前記第1の発電制御装置の出力に応じて出力が変動する第2の発電制御装置へ、前記第2の発電制御装置の出力を制御するための出力制御指令を送信するステップと、を有する。
また、本発明の一態様の発電制御方法は、太陽光パネルの発電量を制御する発電制御装置における発電制御方法であって、前記太陽光パネルの出力を検出するステップと、前記出力検出部により検出された前記太陽光パネルの出力に基づく出力情報を、当該発電制御装置を制御する制御装置へ送信するステップと、前記出力情報に基づいて前記制御装置により送信される当該発電制御装置の出力を制御するための出力制御指令を受信するステップと、前記受信された前記出力制御指令に基づいて、前記太陽光パネルの出力を制御するステップと、を有する。
また、本発明の一態様の制御装置は、前記第1の発電制御装置及び前記第2の発電制御装置を含む複数の前記発電制御装置から、所定個の異なる前記発電制御装置を、所定の切替周期毎に切り替えて選択する発電制御装置選択部と、を更に備え、前記出力制御指令送信部が、前記各発電制御装置からの各太陽光パネルの出力に基づく各出力情報の要求指令を、前記発電制御装置選択部により選択された前記所定個の異なる前記発電制御装置に送信する。
また、本発明の一態様の制御装置は、前記発電制御装置選択部が、前記要求指令が送信された前記所定個の異なる前記発電制御装置のうちいずれかの発電制御装置から、前記太陽光パネルの出力に基づく出力情報が前記切替周期内に受信されない場合に、前記いずれかの発電制御装置を含む前記所定個の異なる発電制御装置を次の前記切替周期に選択する。
また、本発明の一態様の制御装置は、前記出力制御指令送信部が、所定の出力情報収集周期内に、前記要求指令を全ての前記発電制御装置に送信し、前記所定の出力情報収集周期は、全ての前記発電制御装置に前記要求指令が送信されるまでの期間と、前記出力制御指令送信部に前記要求指令を再送させるための所定の予備期間とを含む。
また、本発明の一態様の制御装置は、前記出力制御指令送信部は、前記第1の発電制御装置及び前記第2の発電制御装置を含む複数の前記発電制御装置から、前記太陽光パネルの出力に基づく出力情報の要求指令の送信タイミングを、他の制御装置との間で所定の出力情報収集期間毎に切り替える。
また、本発明の一態様の制御装置は、前記他の制御装置との間において、前記所定の出力情報収集期間の開始タイミングが同期している。
また、本発明の一態様の制御方法は、前記第1の発電制御装置及び前記第2の発電制御装置を含む複数の前記発電制御装置から、所定個の異なる前記発電制御装置を、所定の切替周期毎に切り替えて選択するステップと、前記各発電制御装置からの各太陽光パネルの出力に基づく各出力情報の要求指令を、選択された前記所定個の異なる前記発電制御装置に送信するステップと、を更に有する。
また、本発明の一態様の制御方法は、前記第1の発電制御装置及び前記第2の発電制御装置を含む複数の前記発電制御装置から、前記太陽光パネルの出力に基づく出力情報の要求指令の送信タイミングを、他の制御装置との間で所定の出力情報収集期間毎に切り替えるステップと、を更に有する。
本発明は、パワーコンディショナへの電気的な負荷を低減できる制御装置、発電制御装置、太陽光発電システム、制御方法、及び発電制御方法等に有用である。
100、100A 太陽光発電システム
10,10A〜10H、10A1〜10H1、10An〜10Hn PVパネル
11A,11B PVストリング
20,20A〜20H、20A1、20An、20H1、20Hn MPPT子機
21 スイッチ部
22 電源部
22A 二次電池
22B コンデンサ
22C 外部電源
23,24 電流電圧検出部
25 DCDC部
25S スイッチ部
26 制御部
27,27A,27B 通信部
28 入力端子
29 出力端子
30、301、30n MPPT親機
30NW1 親機#1ネットワーク
30NWn 親機#nネットワーク
31 制御部
32 CPU
33 RAM
34 フラッシュメモリ(FLASH)
35 I/O部
36 電源部
37 通信部
40、401、40n 接続箱
50 パワーコンディショナ
61,62 ストリング電圧検出部
70 コーディネータ端末
DP ディスプレイ装置
PL 電力線
BD バイパスダイオード
BT バイパス用トランジスタ
BL 建物
SD 日陰

Claims (29)

  1. 各太陽光パネルの発電量を制御する各発電制御装置を制御する制御装置であって、
    各発電制御装置からの各太陽光パネルの出力に基づく各出力情報を受信する出力情報受信部と、
    前記出力情報受信部により第1の発電制御装置から第1の出力情報を所定期間受信しない場合、前記第1の発電制御装置により制御される第1の太陽光パネルによる発電状態を推定する発電状態推定部と、
    前記発電状態推定部により推定された前記第1の太陽光パネルによる発電状態に基づいて、前記第1の発電制御装置の出力に応じて出力が変動する第2の発電制御装置へ、前記第2の発電制御装置の出力を制御するための出力制御指令を送信する出力制御指令送信部と、
    を備える制御装置。
  2. 請求項1に記載の制御装置であって、
    複数の太陽光パネルが直列に接続されてストリングが形成され、
    前記第1の太陽光パネルと前記第2の発電制御装置により制御される第2の太陽光パネルとは、第1のストリングに含まれる制御装置。
  3. 請求項2に記載の制御装置であって、
    前記発電状態推定部は、各第2の発電制御装置からの各第2の出力情報に基づいて、前記第1の太陽光パネルによる発電状態を推定する制御装置。
  4. 請求項3に記載の制御装置であって、
    前記第2の出力情報は、前記第2の発電制御装置の出力電圧の情報を含み、
    前記発電状態推定部は、前記第1のストリングのストリング電圧と、各第2の発電制御装置の出力電圧の和と、の差異が第1の所定値以下である場合、前記第1の太陽光パネルによる発電なしと推定する制御装置。
  5. 請求項3に記載の制御装置であって、
    前記第2の出力情報は、前記第2の発電制御装置の出力電圧の情報を含み、
    前記発電状態推定部は、第2のストリングのストリング電圧と、各第2の発電制御装置の出力電圧の和と、の差異が第1の所定値以下である場合、前記第1の太陽光パネルによる発電なしと推定する制御装置。
  6. 請求項3に記載の制御装置であって、
    前記第2の出力情報は、前記第2の発電制御装置の出力電圧の情報を含み、
    前記発電状態推定部は、各第2の発電制御装置の出力電圧の増大量が第2の所定値以上である場合、前記第1の太陽光パネルによる発電なしと推定する制御装置。
  7. 請求項6に記載の制御装置であって、
    前記発電状態推定部は、所定期間における各第2の発電制御装置の出力電圧の増大量が前記第2の所定値以上である場合、前記第1の太陽光パネルによる発電なしと推定する制御装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の制御装置であって、
    前記出力制御指令送信部は、前記発電状態推定部により前記第1の太陽光パネルによる発電なしと推定された場合、各第2の発電制御装置の出力の上限を増大するよう前記出力制御指令を送信する制御装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の制御装置であって、
    前記出力制御指令送信部は、前記発電状態推定部により前記第1の太陽光パネルによる発電ありと推定された場合、前記第2の発電制御装置の出力を増大しないよう前記出力制御指令を送信する制御装置。
  10. 請求項9に記載の制御装置であって、
    前記出力制御指令は、前記第2の発電制御装置の出力電圧の上限を低下させる指令を含む制御装置。
  11. 請求項9に記載の制御装置であって、
    前記出力制御指令は、前記第2の発電制御装置による昇圧を禁止する指令を含む制御装置。
  12. 請求項11に記載の制御装置であって、
    前記出力制御指令は、前記第2の発電制御装置による昇圧及び降圧を禁止する指令を含む制御装置。
  13. 請求項1ないし12のいずれか1項に記載の制御装置であって、
    前記第1の発電制御装置は、
    前記太陽光パネルの出力を電力変換する電力変換部と、
    前記太陽光パネルの出力を、前記電力変換部を介さずにバイパスさせる電力変換バイパス部と、
    を備える制御装置。
  14. 太陽光パネルの発電量を制御する発電制御装置であって、
    前記太陽光パネルの出力を検出する出力検出部と、
    前記出力検出部により検出された前記太陽光パネルの出力に基づく出力情報を、当該発電制御装置を制御する制御装置へ送信する出力情報送信部と、
    前記出力情報に基づいて前記制御装置により送信される当該発電制御装置の出力を制御するための出力制御指令を受信する出力制御指令受信部と、
    前記出力制御指令受信部により受信された前記出力制御指令に基づいて、前記太陽光パネルの出力を制御する制御部と、
    を備える発電制御装置。
  15. 請求項14に記載の発電制御装置であって、
    前記制御部は、前記出力制御指令に応じて、当該発電制御装置の出力電圧の上限を低下させ、当該発電制御装置の出力電圧が当該上限以下となるよう制御する発電制御装置。
  16. 請求項14に記載の発電制御装置であって、
    前記制御部は、前記出力制御指令に応じて、前記太陽光パネルの出力電圧に対する昇圧を禁止する発電制御装置。
  17. 請求項16に記載の発電制御装置であって、
    前記制御部は、前記出力制御指令に応じて、前記太陽光パネルの出力電圧に対する昇圧及び降圧を禁止する発電制御装置。
  18. 請求項14ないし17のいずれか1項に記載の発電制御装置であって、更に、
    第1の電力供給源としての前記太陽光パネルからの電力又は第2の電力供給源からの電力を供給する電源部を備える発電制御装置。
  19. 請求項14ないし18のいずれか1項に記載の発電制御装置であって、
    前記太陽光パネルの出力を電力変換する電力変換部と、
    前記太陽光パネルの出力を、前記電力変換部を介さずにバイパスさせる電力変換バイパス部と、
    を備える発電制御装置。
  20. 第1の太陽光パネルの発電量を制御する第1の発電制御装置と、第2の太陽光パネルの発電量を制御する第2の発電制御装置と、前記第1の発電制御装置及び前記第2の発電制御装置を制御する制御装置と、を備える太陽光発電システムであって、
    前記第1の発電制御装置は、
    前記第1の太陽光パネルの出力を検出する出力検出部と、
    前記出力検出部により検出された前記第1の太陽光パネルの出力に基づく第1の出力情報を、前記制御装置へ送信する出力情報送信部と、
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記第1の発電制御装置からの前記第1の出力情報を受信する出力情報受信部と、
    前記出力情報受信部により前記第1の発電制御装置からの前記第1の出力情報を所定期間受信しない場合、前記第1の太陽光パネルによる発電状態を推定する発電状態推定部と、
    前記発電状態推定部により推定された前記第1の太陽光パネルによる発電状態に基づいて、前記第1の発電制御装置の出力に応じて出力が変動する前記第2の発電制御装置へ、前記第2の発電制御装置の出力を制御するための出力制御指令を送信する出力制御指令送信部と、
    を備え、
    前記第2の発電制御装置は、
    前記制御装置からの前記出力制御指令を受信する出力制御指令受信部と、
    前記出力制御指令受信部により受信された前記出力制御指令に基づいて、前記第2の太陽光パネルの出力を制御する制御部と、
    を備える太陽光発電システム。
  21. 各太陽光パネルの発電量を制御する各発電制御装置を制御する制御装置における制御方法であって、
    各発電制御装置からの各太陽光パネルの出力に基づく各出力情報を受信するステップと、
    第1の発電制御装置から第1の出力情報を所定期間受信しない場合、前記第1の発電制御装置により制御される第1の太陽光パネルによる発電状態を推定するステップと、
    前記推定された前記第1の太陽光パネルによる発電状態に基づいて、前記第1の発電制御装置の出力に応じて出力が変動する第2の発電制御装置へ、前記第2の発電制御装置の出力を制御するための出力制御指令を送信するステップと、
    を有する制御方法。
  22. 太陽光パネルの発電量を制御する発電制御装置における発電制御方法であって、
    前記太陽光パネルの出力を検出するステップと、
    前記検出された前記太陽光パネルの出力に基づく出力情報を、当該発電制御装置を制御する制御装置へ送信するステップと、
    前記出力情報に基づいて前記制御装置により送信される当該発電制御装置の出力を制御するための出力制御指令を受信するステップと、
    前記受信された前記出力制御指令に基づいて、前記太陽光パネルの出力を制御するステップと、
    を有する発電制御方法。
  23. 請求項1に記載の制御装置であって、
    前記第1の発電制御装置及び前記第2の発電制御装置を含む複数の前記発電制御装置から、所定個の異なる前記発電制御装置を、所定の切替周期毎に切り替えて選択する発電制御装置選択部と、を更に備え、
    前記出力制御指令送信部は、前記各発電制御装置からの各太陽光パネルの出力に基づく各出力情報の要求指令を、前記発電制御装置選択部により選択された前記所定個の異なる前記発電制御装置に送信する、
    制御装置。
  24. 請求項23に記載の制御装置であって、
    前記発電制御装置選択部は、前記要求指令が送信された前記所定個の異なる前記発電制御装置のうちいずれかの発電制御装置から、前記太陽光パネルの出力に基づく出力情報が前記切替周期内に受信されない場合に、前記いずれかの発電制御装置を含む前記所定個の異なる発電制御装置を次の前記切替周期に選択する、
    制御装置。
  25. 請求項23に記載の制御装置であって、
    前記出力制御指令送信部は、所定の出力情報収集周期内に、前記要求指令を全ての前記発電制御装置に送信し、
    前記所定の出力情報収集周期は、全ての前記発電制御装置に前記要求指令が送信されるまでの期間と、前記出力制御指令送信部に前記要求指令を再送させるための所定の予備期間とを含む、
    制御装置。
  26. 請求項1に記載の制御装置であって、
    前記出力制御指令送信部は、前記第1の発電制御装置及び前記第2の発電制御装置を含む複数の前記発電制御装置から、前記太陽光パネルの出力に基づく出力情報の要求指令の送信タイミングを、他の制御装置との間で所定の出力情報収集期間毎に切り替える、
    制御装置。
  27. 請求項26に記載の制御装置であって、
    前記他の制御装置との間において、前記所定の出力情報収集期間の開始タイミングが同期している、
    制御装置。
  28. 請求項21に記載の制御方法であって、
    前記第1の発電制御装置及び前記第2の発電制御装置を含む複数の前記発電制御装置から、所定個の異なる前記発電制御装置を、所定の切替周期毎に切り替えて選択するステップと、
    前記各発電制御装置からの各太陽光パネルの出力に基づく各出力情報の要求指令を、選択された前記所定個の異なる前記発電制御装置に送信するステップと、を更に有する、
    制御方法。
  29. 請求項21に記載の制御方法であって、
    前記第1の発電制御装置及び前記第2の発電制御装置を含む複数の前記発電制御装置から、前記太陽光パネルの出力に基づく出力情報の要求指令の送信タイミングを、他の制御装置との間で所定の出力情報収集期間毎に切り替えるステップと、を更に有する、
    制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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TWI801737B (zh) * 2019-07-17 2023-05-11 日商東海物產股份有限公司 輕度認知障礙改善用組成物及使用該組成物之輕度認知障礙的改善方法

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