JP2014142480A - 映像表示装置およびマルチ画面表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】映像の輝度の低下を抑制しつつ、消費電力を低下させる映像表示装置を提供する。
【解決手段】通常モードとバックライトが出射する光の量が少ない省電力モードとを動作モードとして有する映像表示装置であって、バックライト制御部103は、動作モードが省電力モードである場合、増幅済映像信号に基づいて映像表示装置100が出力する映像の輝度がクリップ出力輝度になるように、バックライトが出射する光の輝度の特性に基づいて、バックライト104の発光を制御する。
【選択図】図1
【解決手段】通常モードとバックライトが出射する光の量が少ない省電力モードとを動作モードとして有する映像表示装置であって、バックライト制御部103は、動作モードが省電力モードである場合、増幅済映像信号に基づいて映像表示装置100が出力する映像の輝度がクリップ出力輝度になるように、バックライトが出射する光の輝度の特性に基づいて、バックライト104の発光を制御する。
【選択図】図1
Description
本発明は、映像表示装置、および、複数の映像表示装置から構成されるマルチ画面表示装置に関する。
大型映像を表示する表示装置として、複数の映像表示装置がそれぞれ有する複数の画面を配列してなるマルチ画面表示装置が知られている。当該映像表示装置は、例えば、投射型の表示装置、液晶パネルを利用した液晶表示装置等である。一方、液晶表示装置は映像表示エリアの外縁であるベゼル部分があり、マルチ画面を構成した場合の画面連続性に欠けていた。
しかしながら近年、技術の進歩により、特許文献1に開示されているようなベゼル幅を最小とする技術(以下、関連技術Aともいう)が開発され、マルチ画面表示装置に液晶表示装置が使用される機会が増えつつある。
しかしながら、複数の映像表示装置から構成されるマルチ画面表示装置は、多くの電力を消費する。そこで、マルチ画面表示装置を構成する各映像表示装置の省電力化が必要となる。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、映像の輝度の低下を抑制しつつ、消費電力を低下させることができる映像表示装置等を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る映像表示装置は、バックライトを使用して映像を出力し、通常モードと該通常モードより前記バックライトが出射する光の量が少ない省電力モードとを動作モードとして有する。前記映像表示装置は、PWM(Pulse Width Modulation)信号により前記バックライトの発光を制御するバックライト制御部と、前記動作モードが前記省電力モードである場合、処理対象の映像信号のレベルを固定値以下にするクリップ処理を行うクリップ処理部と、前記通常モードの前記映像表示装置に、仮に、前記クリップ処理が行われた前記映像信号である処理済映像信号に基づく映像を出力させた場合における該映像の輝度であるクリップ出力輝度を算出する算出部と、前記処理済映像信号のダイナミックレンジが、該処理済映像信号が表現可能な最大のダイナミックレンジとなるように、該処理済映像信号のレベルを増幅する増幅処理を行う増幅部と、を備え、前記バックライト制御部は、前記動作モードが前記省電力モードである場合、前記増幅処理が行われた前記処理済映像信号である増幅済映像信号に基づいて前記映像表示装置が出力する映像の輝度が前記クリップ出力輝度になるように、前記PWM信号のデューティ比に対する前記バックライトが出射する光の輝度の特性に基づいて、前記バックライトの発光を制御する。
本発明によれば、前記バックライト制御部は、前記動作モードが前記省電力モードである場合、増幅済映像信号に基づいて前記映像表示装置が出力する映像の輝度が前記クリップ出力輝度になるように、前記バックライトの発光を制御する。すなわち、動作モードが前記省電力モードである場合において、映像表示装置が出力する映像の輝度が、前記クリップ出力輝度になるように制御される。
当該省電力モードは、通常モードより前記バックライトが出射する光の量が少ないモードである。すなわち、省電力モードは、通常モードより、バックライトが消費する電力が少ない。当該クリップ出力輝度は、前記通常モードの前記映像表示装置に、仮に、前記クリップ処理が行われた処理済映像信号に基づく映像を出力させた場合における該映像の輝度である。
そのため、動作モードが省電力モードである場合における映像の輝度の低下を抑制しつつ、バックライトが出射する光の量を少なくすることができる。したがって、映像の輝度の低下を抑制しつつ、消費電力を低下させることができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明を省略する場合がある。
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1に係る映像表示装置100の構成を示すブロック図である。映像表示装置100は、液晶パネルを利用した表示装置である。映像表示装置100は、例えば、監視システム、デジタルサイネージシステム等に利用される装置である。
図1は、本発明の実施の形態1に係る映像表示装置100の構成を示すブロック図である。映像表示装置100は、液晶パネルを利用した表示装置である。映像表示装置100は、例えば、監視システム、デジタルサイネージシステム等に利用される装置である。
図1を参照して、映像表示装置100は、通信部101と、制御部102と、バックライト制御部103と、バックライト104と、LCD(Liquid Crystal Display)パネル105と、LCD制御部106と、信号処理部107と、クリップ処理部108と、画像入力部109と、メモリ110とを備える。映像表示装置100が備える各構成要素は、図示しない筐体内に設けられる。
LCDパネル105は、映像を表示する映像表示パネルである。LCDパネル105は、画面10(表示面)を有する。LCDパネル105は、バックライト104から出射される光を、映像信号に基づいて変調することにより、映像を画面10に表示する。なお、映像表示装置100が使用する映像表示パネルは、LCDパネルに限定されず、バックライトを使用して映像を表示する他の方式の表示パネルであってもよい。
映像表示装置100は、バックライト104を使用して映像を出力する。具体的には、映像表示装置100は、バックライト104が出射する光と、LCDパネル105とを使用して、映像をLCDパネル105に表示(出力)する。
映像表示装置100は、動作モードとして、通常モードと省電力モードとを有する。通常モードは、バックライト104が出射する光の量が多いモードである。省電力モードは、バックライト104が出射する光の量を、通常モードより少なくしたモードである。すなわち、省電力モードは、通常モードよりバックライト104が出射する光の量が少ないモードである。つまり、省電力モードは、通常モードよりも、映像表示装置100(バックライト104)の電力の使用量が小さいモードである。
バックライト104は、一例として、複数のLED(Light Emitting Diode)を利用したLEDバックライトである。なお、バックライト104は、LEDバックライトに限定されず、他の発光素子(例えば、半導体レーザ)を利用したバックライトであってもよい。
バックライト制御部103は、PWM(Pulse Width Modulation)信号によりバックライト104の発光を制御する。PWM信号は、バックライト104の点灯タイミングを制御するためのパルス信号である。具体的には、バックライト制御部103は、PWM波形(PWM信号)を生成し、当該PWM信号により、バックライト104の単位時間あたりの点灯割合を制御するPWM制御を行う。これにより、バックライト制御部103は、バックライト104の発光輝度を可変させる。
画像入力部109には、外部から、R,G,Bの映像信号が入力される。以下の説明において、R,G,Bは、それぞれ、赤、緑および青である。以下においては、R,G,Bの映像信号の各々を、単に、映像信号ともいう。また、以下においては、画像入力部109に入力される映像信号を、入力映像信号ともいう。また、以下においては、R,G,Bの入力映像信号が示す映像を、対象映像ともいう。対象映像は、動画像である。すなわち、対象映像は、複数のフレームで構成される。
また、以下においては、対象映像を構成する複数のフレームの各々を、対象フレームともいう。対象フレームは、複数のR,G,Bの画素から構成される。すなわち、対象フレームは、Rの各画素から構成されるRフレームと、Gの各画素から構成されるGフレームと、Bの各画素から構成されるBフレームとから構成される。
なお、映像信号は、複数のフレームの各々を構成する各画素の画素値を、当該映像信号のレベルにより表現する。すなわち、映像信号は、複数のフレームを、当該映像信号のレベルにより表現する。
本実施の形態では、一例として、対象フレームを構成する各画素の画素値(R,G,Bの値)は、8ビットで表現される。すなわち、対象フレームの輝度(画素値)は、0〜255の範囲で表現される。以下においては、R,G,Bの入力映像信号が示す対象フレームの各画素の画素値を、入力Dinとも表記する。入力Dinは、0〜255の範囲で表現される。
なお、画素値は、8ビットに限定されず、例えば、10ビットで表現されてもよい。
画像入力部109は、入力映像信号に対し、必要に応じて、拡大・縮小等の信号処理を行う。画像入力部109は、入力映像信号を、クリップ処理部108へ送信する。入力映像信号を、処理対象の映像信号である。以下においては、入力映像信号を、処理対象映像信号ともいう。
クリップ処理部108は、映像表示装置100の動作モードが通常モードである場合、受信した映像信号を、信号処理部107へ送信する。
一方、クリップ処理部108は、詳細は後述するが、映像表示装置100の動作モードが省電力モードである場合、受信する処理対象の映像信号のレベルを固定値Dth以下にするクリップ処理を行う。
クリップ処理では、映像信号のレベルが、固定値Dth以上である場合、当該映像信号のレベルを固定値Dthにする(クリップする)。固定値Dthは、クリップ処理を行うための閾値である。以下においては、クリップ処理が行われた映像信号を、処理済映像信号ともいう。
そして、クリップ処理部108は、処理済映像信号を、信号処理部107へ送信する。以下においては、固定値Dthを、単に、Dthともいう。また、以下においては、映像表示装置100の動作モードが通常モードである状態を、通常モード状態ともいう。また、以下においては、映像表示装置100の動作モードが省電力モードである状態を、省電力モード状態ともいう。
信号処理部107は、必要に応じて、処理済映像信号に対し信号のレベル変換を行う信号レベル変換処理を行い、当該処理済映像信号を、LCD制御部106へ送信する。
具体的には、通常モード状態においては、信号処理部107は、受信した映像信号を、LCD制御部106へ送信する。すなわち、通常モード状態においては、信号処理部107は、信号レベル変換処理を行わない。
一方、省電力モード状態においては、詳細は後述するが、信号処理部107は、処理済映像信号に対し信号のレベル変換を行う信号レベル変換処理を行う。
LCD制御部106は、受信した映像信号(例えば、処理済映像信号)が示す映像を、LCDパネル105が表示するよう、LCDパネル105を制御する。具体的には、LCD制御部106は、映像信号(例えば、処理済映像信号)を、LCDパネル105を駆動させるためのドライブ信号に変換する。当該ドライブ信号は、処理済映像信号が示す映像を、LCDパネル105に表示させるための信号である。そして、LCD制御部106は、ドライブ信号を、LCDパネル105へ送信する。
LCDパネル105は、受信したドライブ信号に基づいて、映像を画面10に表示する。以下においては、LCDパネル105の画面10に映像(画像)が表示されている状態における当該画面10の輝度を、出力輝度ともいう。また、以下においては、出力輝度を、Youtと表記する。
一般に、LCDパネル105(映像表示装置100)が有する、映像信号のレベル(画素値)に対する、LCDパネル105が出射する光(映像)の輝度の特性は、リニアな特性ではない。
すなわち、LCDパネル105は、ガンマ特性を有する。ガンマ特性は、例えば、LCDパネル105のガンマ値が2.2である場合、以下の式1により表現される。
Yout=(信号レベル/最大信号レベル)2.2 ・・・(式1)
式1において、信号レベルとは、映像信号が示すレベル(画素値)である。最大信号レベルとは、映像信号のダイナミックレンジである。以下においては、映像信号のダイナミックレンジを、単に、DLとも表記する。本実施の形態では、映像信号が示す各フレームは8ビットで表現される。すなわち、DLは、255である。また、以下においては、映像信号が示すレベル(画素値)を、Doutとも表記する。
式1において、信号レベルとは、映像信号が示すレベル(画素値)である。最大信号レベルとは、映像信号のダイナミックレンジである。以下においては、映像信号のダイナミックレンジを、単に、DLとも表記する。本実施の形態では、映像信号が示す各フレームは8ビットで表現される。すなわち、DLは、255である。また、以下においては、映像信号が示すレベル(画素値)を、Doutとも表記する。
図2は、ガンマ特性を説明するための図である。図2には、ガンマ特性線GL1が示される。ガンマ特性線GL1は、通常モード状態におけるLCDパネル105のガンマ特性の一例を示す。ガンマ特性線GL1は、Doutに対するYoutの値を示す。なお、メモリ110には、予めガンマ特性線GL1が記憶されている。
図2において、例えば、Doutの値がDthである場合、出力輝度は、Y(Dth)と表現される。また、Doutの値がDL(255)である場合、出力輝度は、Y(DL)と表現される。
制御部102は、映像表示装置100内の各部を制御する機能、演算機能等を有する。例えば、制御部102は、詳細は後述するが、バックライト制御部103を利用して、バックライト104を制御する。
通信部101は、通信を行う機能を有する。通信部101には、外部装置(図示せず)が接続される。外部装置は、PC(Personal Computer)、他の映像表示装置等である。制御部102は、通信部101を介して、外部装置と通信する。制御部102は、外部装置からの指示に従い、映像表示装置100の動作モードを、通常モードまたは省電力モードに設定する。
図3は、PWM信号に応じた、バックライト104が出射する光の輝度の特性を示す図である。図3には、輝度特性線LB1の一例が示される。
以下においては、バックライト104が出射する光の輝度を、発光輝度またはバックライト輝度ともいう。前述したように、PWM信号は、バックライト104の点灯タイミングを制御するためのパルス信号である。
輝度特性線LB1は、PWM信号(PWM波形)のデューティ比に対する発光輝度(バックライト輝度)の特性を示す。以下においては、PWM信号(PWM波形)のデューティ比を、単に、デューティ比ともいう。また、以下においては、デューティ比に対する発光輝度の特性を、デューティ比―輝度特性ともいう。デューティ比―輝度特性は、輝度特性線LB1が示す特性である。
また、以下においては、デューティ比を、BLdとも表記する。また、以下においては、バックライト104の発光輝度を、BLYとも表記する。すなわち、デューティ比BLdに対する発光輝度は、BLYで表現される。
例えば、デューティ比が100(%)である場合、バックライト104(LED)は常時点灯する。この場合、バックライト104の発光輝度は、最大輝度となる。デューティ比が100(%)である場合は、PWM信号のレベルが常にHレベルである場合である。
デューティ比が、50(%)である場合、1フレームを表示する期間の50%の期間において、バックライト104(LED)は点灯し、残りの50%の期間においてバックライト104は消灯する。これにより、デューティ比が50(%)である場合のバックライト104の発光輝度(出力輝度)は、デューティ比が100(%)である場合のおよそ半分である。
なお、図3において、BLdnとは、通常モード状態におけるデューティ比である。デューティ比がBLdnである場合におけるバックライト104の発光輝度は、BLY(BLdn)である。すなわち、BLY(BLdn)は、通常モード状態におけるバックライト104の発光輝度である。
LEDは、デューティ比を大きくした場合には、当該LEDの自己発熱による発光効率の低下もある。そのため、メモリ110には、輝度特性線LB1(デューティ比―輝度特性)が予め記憶されている。デューティ比―輝度特性は、前述したように、デューティ比に対する発光輝度の特性である。デューティ比―輝度特性は、映像表示装置100の生産工程において、予め測定された特性である。
制御部102は、メモリ110に記憶されているデューティ比―輝度特性にしたがって、バックライト制御部103が生成するPWM信号のデューティ比を制御することにより、バックライト104の発光輝度の調整を行う。
以下においては、複数の対象フレームのうち最新の対象フレームを、X(自然数)番目のフレームともいう。また、以下においては、(X−1)〜(X−n(2以上の自然数))番目の対象フレームを、n枚の過去フレームともいう。n枚の過去フレームは、X番目のフレームより先に、映像表示装置100が処理するフレームである。nは、例えば、10である。また、以下においては、n枚の過去フレームにおける輝度(画素値)の最大値を、最大ダイナミックレンジまたはDmaxともいう。
一般に、監視システム、デジタルサイネージシステム等に入力される映像は変化のない映像であることが多い。すなわち、画像入力部109が受信する映像信号が示す処理対象映像を構成する複数の対象フレームは、互いに異なる部分の少ないフレームである場合が多い。このため、最新の対象フレーム(X番目のフレーム)の輝度の最大値は、X−1〜X−n番目の対象フレーム(n枚の過去フレーム)のDmaxにほぼ等しくなることが多い。
そこで、本実施の形態では、以下の固定値設定処理が、他の処理とは独立して、随時、繰り返し行われる。図4は、固定値設定処理のフローチャートである。
ステップS101では、最大値計測処理が行われる。最大値計測処理では、画像入力部109が、複数のフレームに対応する入力映像信号の最大値を計測する。具体的には、画像入力部109が、入力映像信号が示す処理対象映像の輝度の最大値(Dmax)を、n(1以上の整数)枚のフレーム単位で計測(測定)する。すなわち、画像入力部109は、n枚の過去フレームが示す複数の画素値のうちの最大の画素値を、Dmaxとして計測(測定)する。
なお、過去フレームは、前述した対象フレームのように、Rフレームと、Gフレームと、Bフレームとから構成される。すなわち、Dmaxは、n枚の過去フレームが示すR,G,Bの各画素値のうちの最大の画素値である。なお、画像入力部109は、Dmaxを計測する計測部である。
そして、画像入力部109は、Dmaxを計測する毎に、当該Dmaxを制御部102へ送信する。
ステップS102では、値設定処理が行われる。値設定処理では、制御部102が、受信したDmaxを用いて、以下の式2を満たすように、固定値Dthの値を設定する。なお、固定値Dthは、Dmaxに近い値に設定されるのが好ましい。例えば、固定値Dthは、Dmaxの80〜90%の値に設定される。
Dth≦Dmax ・・・(式2)
すなわち、固定値Dthは、算出された最大値Dmax以下に設定された値である。
すなわち、固定値Dthは、算出された最大値Dmax以下に設定された値である。
次に、送信処理が行われる。送信処理では、制御部102が、設定された固定値Dthを、クリップ処理部108へ送信する。そして、この固定値設定処理は終了する。
クリップ処理部108は、制御部102から受信した固定値Dthを用いて、前述のクリップ処理を行う。
前述したように、対象フレームを構成する各画素の画素値は、0〜255の範囲で表現される。ここで、固定値設定処理におけるnは10であるとする。また、映像信号における10枚の過去フレームの各々における最大の画素値は、一例として、200であるとする。
この場合、最大値計測処理により計測される、10枚の過去フレームに対応する入力映像信号の最大のレベル(最大値)は、200である。この場合、値設定処理では、Dthが、180(180<200)に設定される。
次に、動作モードが、通常モードから省電力モードに設定された映像表示装置100が行う処理(以下、輝度制御処理ともいう)について説明する。輝度制御処理は、随時、繰り返し行われる。ここで、クリップ処理部108は、前述の固定値設定処理により設定された固定値Dthを、制御部102から受信しているとする。
図5は、輝度制御処理のフローチャートである。
ステップS110では、クリップ処理が行われる。クリップ処理では、クリップ処理部108が、画像入力部109から受信する映像信号のレベルを、固定値Dth以下にする。具体的には、クリップ処理部108が、映像信号が示す各画素値(入力Din)を、固定値Dth以下にする。当該各画素値とは、対象フレームを構成する各画素の画素値である。以下においては、クリップ処理が行われた入力Dinを、出力Doutとも表記する。
ここで、前述したように、入力Dinは、0〜255の範囲で表現される。この場合、出力Doutは、図6に示すように、0〜Dthの範囲で表現される。すなわち、図6の例では、Dinが、0<Din<Din1の範囲の値の場合、Dout=Dinである。また、Dinが、Din1<Dinの場合、Dout=Dthとなる。
そして、クリップ処理部108は、クリップ処理が行われた映像信号である処理済映像信号を、信号処理部107へ送信する。そして、ステップS110の処理は終了する。
なお、前述したように、通常モード状態では、クリップ処理部108は、クリップ処理を行なわない。すなわち、クリップ処理部108は、通常モード状態では、常にDout=Dinとなるように信号処理を行う。
ステップS120では、クリップ出力輝度を算出するクリップ出力輝度算出処理が行われる。クリップ出力輝度は、通常モードの映像表示装置100に、仮に、処理済映像信号に基づく映像を出力(表示)させた場合における該映像の輝度である。すなわち、クリップ出力輝度は、通常モード状態において、LCDパネル105に、仮に、処理済映像信号に基づく映像を出力(表示)させた場合における該映像の輝度である。すなわち、クリップ出力輝度は、処理済映像信号が示す各画素値に対応する、通常モード状態におけるLCDパネル105の出力輝度Youtである。
クリップ出力輝度算出処理では、制御部102が、処理済映像信号のレベルとLCDパネル105のガンマ特性とに基づいて、クリップ出力輝度を算出する。
以下においては、処理済映像信号が示す各画素値を、クリップ画素値ともいう。前述したように、クリップ処理が行われた入力Dinは、出力Doutと表現される。すなわち、クリップ画素値は、出力Doutである。
少し具体的には、制御部102が、クリップ画素値と、メモリ110に記憶されている図2のガンマ特性線GL1とを用いて、クリップ出力輝度を算出する。具体的には、制御部102が、クリップ画素値に対応する、ガンマ特性線GL1が示す出力輝度Youtを、クリップ出力輝度として算出する。すなわち、制御部102は、クリップ出力輝度を算出する算出部である。クリップ出力輝度の算出は、処理済映像信号が示す複数のクリップ画素値に対して行われる。これにより、ステップS120の処理は終了する。
なお、フレーム内のある画素に対応する映像信号のレベルがDth以上の場合、当該画素に対応する処理済映像信号が示すクリップ画素値は、Dthである。この場合、クリップ出力輝度算出処理では、制御部102は、Dthと、メモリ110に記憶されている図2のガンマ特性線GL1とを用いて、クリップ出力輝度を算出する。より具体的には、制御部102が、Dthに対応する、ガンマ特性線GL1が示す出力輝度Y(Dth)を、クリップ出力輝度として算出する。
出力輝度Y(Dth)は、省電力モード状態における、LCDパネル105の出力輝度の最大値である。以下においては、LCDパネル105の出力輝度を、単に、出力輝度ともいう。
前述したように、省電力モード状態における出力輝度の最大値は、通常モードの出力輝度のY(Dth)/Y(DL)倍になる。そこで、省電力モード状態における出力輝度の最大値を維持するための増幅率αを算出する。
ステップS130では、増幅率αを算出するための増幅率算出処理が行われる。増幅率算出処理では、詳細は後述するが、制御部102が、処理済映像信号のダイナミックレンジを該処理済映像信号が表現可能な最大のダイナミックレンジにするための増幅率αを固定値に基づいて算出する。すなわち、制御部102は、増幅率αを算出する算出部である。
ここで、処理済映像信号のダイナミックレンジは、(Dth−0)よりDthである。なお、本実施の形態では、映像信号(処理済映像信号)は8ビットで表現される。すなわち、処理済映像信号が表現可能な最大のダイナミックレンジは、(255−0)より255である。
具体的には、増幅率算出処理では、制御部102が、増幅率αを、固定値Dthを用いて、以下の式3により算出する。
α=DL/Dth ・・・(式3)
図5に示されるステップS140,S150の処理は、並列して行われる。
図5に示されるステップS140,S150の処理は、並列して行われる。
ステップS140では、信号レベル変換処理が行われる。信号レベル変換処理では、信号処理部107が、制御部102からの指示に従って、増幅処理を行う。具体的には、信号処理部107が、処理済映像信号のダイナミックレンジが、該処理済映像信号が表現可能な最大のダイナミックレンジとなるように、該処理済映像信号のレベルを増幅する増幅処理を行う。当該増幅処理は、処理済映像信号のレベルを増幅率αに基づいて増幅する処理である。すなわち、信号処理部107は、増幅処理を行う増幅部である。
以下においては、増幅処理が行われた処理済映像信号を、増幅済映像信号ともいう。
具体的には、信号処理部107が、制御部102からの指示に従って、処理済映像信号が示す各画素値をα倍することにより、当該処理済映像信号を、増幅済映像信号に変換する。制御部102からの指示とは、処理済映像信号が示す各画素値をα倍するための指示である。
そして、信号処理部107は、増幅済映像信号を、LCD制御部106へ送信する。そして、この信号レベル変換処理は終了する。
なお、前述したように、LCD制御部106は、増幅済映像信号を、LCDパネル105を駆動させるためのドライブ信号に変換する。LCDパネル105は、受信したドライブ信号に基づいて、映像を表示する。すなわち、LCDパネル105は、増幅済映像信号に基づいて、映像を表示する。
以下においては、処理済映像信号が示す各画素値を、DinNとも表記する。また、以下においては、信号レベル変換処理においてα倍された画素値を、DoutNとも表記する。DoutNは、増幅済映像信号が示す各画素値である。この場合、DoutNは、以下の式4により算出される。
DoutN=DinN×α ・・・(式4)
式4において、αは、前述の式3で示される。
式4において、αは、前述の式3で示される。
ここで、一例として、DL=255、Dth=200であるとする。この場合、式3および式4より、DoutNは、DinN×255/200である。
以下においては、ガンマ特性線GL1におけるDoutNに対応するYoutを、YoutNとも表記する。DoutNに対応するYoutNは、図2より、YoutN=Y(DL)=Y(255)である。Y(255)は、通常モード状態におけるLCDパネル105の最大出力輝度である。
ここで、通常モード状態における映像信号のレベルの最大値は、ほぼDthに等しいとする。なお、LCDパネル105がガンマ特性を有するため、DoutNに対応するYoutNは、以下の式5のように近似できる。
YoutN≒(YoutN/DL)2.2 ・・・(式5)
ここで、Y(200)/Y(255)=(200/255)2.2=0.586より、通常モード状態におけるLCDパネル105の出力輝度Y(200)は、最大出力輝度Y(255)の約58.6(%)である。
ここで、Y(200)/Y(255)=(200/255)2.2=0.586より、通常モード状態におけるLCDパネル105の出力輝度Y(200)は、最大出力輝度Y(255)の約58.6(%)である。
ステップS150では、光量制御処理が行われる。なお、光量制御処理は、動作モードが省電力モードである場合に行われる。
光量制御処理では、バックライト制御部103が、増幅済映像信号に基づいてLCDパネル105(映像表示装置100)が出力する映像の輝度がクリップ出力輝度になるように、輝度特性線LB1が示す特性に基づいて、バックライト104の発光を制御する。輝度特性線LB1が示す特性とは、前述したデューティ比―輝度特性である。すなわち、輝度特性線LB1が示す特性は、PWM信号のデューティ比に対するバックライト104が出射する光の輝度の特性である。
なお、増幅済映像信号に基づいてLCDパネル105が出力する映像の輝度がクリップ出力輝度になるようにとは、当該映像の輝度とクリップ出力輝度とが同一でない場合も含まれる。例えば、当該映像の輝度と、クリップ出力輝度とが同等である場合も含まれる。
以下、光量制御処理を具体的に説明する。光量制御処理では、まず、制御部102が、省電力モード状態における発光輝度BLYを算出する。
ここで、通常モード状態における出力輝度の最大値は、Y(DL)である。したがって、省電力モード状態における出力輝度Y(Dth)は、通常モード状態の出力輝度の最大値(Y(DL))のY(Dth)/Y(DL)倍の値である。すなわち、省電力モード状態における出力輝度の最大値は、通常モード状態の出力輝度のY(Dth)/Y(DL)倍になる。
ここで、前述したように、通常モード状態におけるバックライト104の発光輝度は、BLY(BLdn)である。そのため、省電力モード状態におけるバックライト104の発光輝度は、LCDパネル105の出力輝度と同様、BLY(BLdn)のY(Dth)/Y(DL)倍となる。
そのため、制御部102は、省電力モード状態における発光輝度BLYを、以下の式6により算出する。
BLY=BLY(BLdn)×Y(Dth)/Y(DL) ・・・(式6)
次に、制御部102は、メモリ110に記憶されている図3の輝度特性線LB1を用いて、省電力モード状態におけるデューティ比を算出する。具体的には、制御部102は、BLY(BLdn)×Y(Dth)/Y(DL)に対応する、輝度特性線LB1が示すデューティ比BLdeを算出する。そして、制御部102は、デューティ比BLdeを、バックライト制御部103へ送信する。
次に、制御部102は、メモリ110に記憶されている図3の輝度特性線LB1を用いて、省電力モード状態におけるデューティ比を算出する。具体的には、制御部102は、BLY(BLdn)×Y(Dth)/Y(DL)に対応する、輝度特性線LB1が示すデューティ比BLdeを算出する。そして、制御部102は、デューティ比BLdeを、バックライト制御部103へ送信する。
バックライト制御部103は、PWM信号のデューティ比を、BLdeに設定する。バックライト104は、デューティ比がBLdeであるPWM信号に従って、発光する。これにより、省電力モード状態の発光輝度は、通常モード状態の発光輝度のY(Dth)/Y(DL)(≒(Dth/200)2.2)倍となる。
なお、光量制御処理により発光輝度が低下するタイミングは、信号レベル変換処理によりLCDパネル105が増幅済映像信号に基づいて映像を表示するタイミングと同じである。以上により、ステップS150の処理は終了する。
前述したように、通常モード状態におけるLCDパネル105の出力輝度Y(200)は、最大出力輝度Y(255)の約58.6(%)である。
一方、省電力モード状態では、前述の光量制御処理のように、PWM信号のデューティ比は、BLdeに設定される。これにより、省電力モード状態におけるLCDパネル105の最大出力輝度は、通常モード状態におけるLCDパネル105の最大出力輝度の約58.6(%)である。
しかしながら、本実施の形態では、信号レベル変換処理において、α=DL/Dth=255/200を用いた、信号レベルの変換(画素値をα倍する処理)が行われる。そのため、省電力モード状態において、増幅済映像信号を利用した、LCDパネル105の最大出力輝度は、通常モード状態におけるLCDパネル105の最大出力輝度と同じになる。すなわち、省電力モード状態においてLCDパネル105(映像表示装置100)が増幅済映像信号に基づいて出力(表示)する映像の輝度は、クリップ出力輝度と同じになる。
以上により、本実施の形態では、省電力モード状態では、映像信号のレベルを固定値以下にクリップし、クリップされたレベル分、映像信号のダイナミックレンジを広げる。これにより、見かけ上の輝度を上昇させ、輝度の上昇分だけ、バックライト104が出射する光の輝度を下げる。
具体的には、省電力モード状態においてPWM信号のデューティ比をBLdnからBLdeに変更する(減らす)ことによる生じる出力輝度の低下が、前述の信号レベル変換処理の増幅処理により、なくなるようにする。当該増幅処理では、前述したように、信号処理部107により映像信号のダイナミックレンジが補正される。
これにより、見かけ上の映像の輝度を下げずに、消費電力を低減させることができる。すなわち、省電力モード状態におけるLCDパネル105(映像表示装置100)の出力輝度を、通常モード状態の場合よりも低下させることなく、バックライト104の単位時間当たりの点灯する割合を下げることできる。その結果、LCDパネル105(映像表示装置100)の消費電力の低減を実現できる。
以上説明したように、本実施の形態では、バックライト制御部103は、動作モードが省電力モードである場合、増幅済映像信号に基づいて映像表示装置100が出力する映像の輝度がクリップ出力輝度になるように、バックライト104の発光を制御する。すなわち、動作モードが省電力モードである場合において、映像表示装置100が出力する映像の輝度が、クリップ出力輝度になるように制御される。
当該省電力モードは、通常モードより前記バックライトが出射する光の量が少ないモードである。すなわち、省電力モードは、通常モードより、バックライトが消費する電力が少ない。当該クリップ出力輝度は、通常モードの映像表示装置100に、仮に、クリップ処理が行われた処理済映像信号に基づく映像を出力させた場合における該映像の輝度である。
そのため、動作モードが省電力モードである場合における映像の輝度の低下を抑制しつつ、バックライトが出射する光の量を少なくすることができる。したがって、映像の輝度の低下を抑制しつつ、消費電力を低下させることができる。
また、本実施の形態では、増幅された信号レベルに基づく輝度の増加分を打ち消すように、バックライト104が出射する光の輝度を下げる処理を行う。これにより、映像の輝度を下げることなく、映像表示装置100の消費電力の削減を実現することができる。
また、本実施の形態では、制御部102が、映像信号の最大レベルに基づいて、信号処理部107に、映像信号のダイナミックレンジのレベル変換を実行させる制御を行うとともに、バックライト104の駆動を最適に制御する。これにより、映像表示装置100の消費電力の低減を実現できる。
また、本実施の形態では、通常モード状態における出力輝度(クリップ出力輝度)を、LCDパネル105のガンマ特性を考慮にいれて、算出する。すなわち、入力映像信号に対しクリップ処理が行われる際の実輝度値を算出する。
これにより、省電力モード状態における出力輝度を、通常モード状態における出力輝度と精度よく合わせることができる。そして、さらに、本実施の形態では、出力輝度Youtを基準にして、Yout/DLにより単純にバックライト制御を行う方法よりも、省電力率をたかめることができる。
また、本実施の形態では、LCDパネル105のガンマ特性に従って、クリッピング時の輝度を正確に検出するため、正確に電力を制御できる。そのため、本実施の形態によれば、ガンマ特性を考慮にいれないまま、クリッピング値およびダイナミックレンジの比のみで、バックライトを制御する手法よりも、消費電力を多く削減できる。
また、本実施の形態では、クリップ処理に用いるDthを、n枚のフレームに対応する映像信号の最大値から決定する。これにより、現在、入力されている映像に最適なDthを求めることができる。
また、本実施の形態では、固定値設定処理で説明したように、n枚のフレームに対応する映像信号におけるダイナミックレンジDmax以下のDthを用いて、クリップ処理が行われる。すなわち、映像内に数箇所しかない輝度が突出している画素の画素値がクリッピングされる。すなわち、省電力モード状態における映像のダイナミックレンジを、当該映像の画質が劣化しない程度に下げる。これにより、LCDパネル105(映像表示装置100)の消費電力をさらに下げることができる。
ここで、例えば、前述の最大値計測処理において、Dmax“240”が計測されたとする。また、例えば、映像信号に対応する映像において、画素値が240である画素が非常に少なく、それ以外の画素の画素値は200以下であるとする。この場合、Dth=200以上の画素値を、200にクリップしても、映像の品質劣化は目立たない。これにより、本実施の形態では、Dmaxを基準にして省電力処理を行う方法よりも、消費電力を多く下げることが可能となる。
<実施の形態1の変形例1>
実施の形態1では、図4の固定値設定処理により設定された固定値Dthを用いて、クリップ処理を行う構成としたが、これに限定されない。以下の固定値設定処理Aにより設定された固定値を用いて、クリップ処理を行う構成としてもよい。すなわち、実施の形態1において、図4の固定値設定処理の代わりに以下の固定値設定処理Aが行われてもよい。固定値設定処理Aは、他の処理とは独立して、随時、繰り返し行われる。
実施の形態1では、図4の固定値設定処理により設定された固定値Dthを用いて、クリップ処理を行う構成としたが、これに限定されない。以下の固定値設定処理Aにより設定された固定値を用いて、クリップ処理を行う構成としてもよい。すなわち、実施の形態1において、図4の固定値設定処理の代わりに以下の固定値設定処理Aが行われてもよい。固定値設定処理Aは、他の処理とは独立して、随時、繰り返し行われる。
図7は、固定値設定処理Aのフローチャートである。
ここで、前述したように、映像信号は、複数のフレームの各々を構成する各画素の画素値を、当該映像信号のレベルにより表現する。すなわち、映像信号は、複数のフレームに対応する複数のレベルを示す。
固定値設定処理Aでは、クリップ処理部108は、映像信号が示す、複数のフレームに対応する複数のレベルのうち固定値Dthより大きいレベルの個数を計測する。そして、固定値Dthは、計測された個数が予め定められた閾値Kth以下になるように再設定される。すなわち、固定値Dthは、計測された個数が閾値Kth以下になるように再設定された値である。
具体的には、ステップS103では、比較処理が行われる。比較処理は、m(1以上の整数)枚のフレーム単位で行われる。当該m枚のフレームは、映像信号が示す全てのフレームのうちの一部である。
なお、比較処理で処理対象となるm枚のフレームは、当該比較処理が行われる毎に、前回とは異なるm枚のフレームが対象となる。すなわち、比較処理で処理対象となるm枚のフレームは、当該比較処理が行われる毎に、クリップ処理部108が受信している映像信号が示す最新のm枚のフレームに設定される。
比較処理では、クリップ処理部108が、画像入力部109から受信する映像信号のレベルを、R,G,Bの画素単位で、Dthと比較する。具体的には、クリップ処理部108が、画像入力部109から受信する映像信号が示す、m枚のフレームの各々を構成する各画素の画素値が、Dthより大きいか否かを判定する。mは、例えば、10である。
なお、初めて、比較処理が行われる場合、比較処理におけるDthは、例えば、180に設定されている。なお、2回目以降の比較処理において使用されるDthは、クリップ処理部108が、後述の再設定処理を行った制御部102から受信した最新のDthが使用される。
次に、クリップ処理部108は、Dthより大きい画素値の個数Sdhを計測する。そして、クリップ処理部108は、個数Sdhを、制御部102へ送信する。
ステップS104では、再設定処理が行われる。再設定処理では、制御部102が、受信した最新のSdhが閾値Kth(1以上の整数)以下になるように、Dthの値を再設定する。制御部102は、例えば、現在のDthの110%の値を、新たなDthの値とする。そして、再設定後のDthを、クリップ処理部108へ送信する。なお、Kthは、例えば、比較処理においてDthの比較の対象となる画素値の数の0.1〜10%の範囲の数(値)に設定される。
そして、Sdhが閾値Kth以下になるまで、前述の比較処理および再設定処理は繰り返し行われる。以下においては、Sdhが閾値Kth以下になった場合における、Dthを、DthAとも表記する。
そして、図5のステップS110のクリップ処理において、Dthの代わりにDthAを用いた処理が行われる。すなわち、クリップ処理部108が、画像入力部109から受信する映像信号のレベルを、固定値DthA以下にする。なお、DthAを用いた処理の詳細な説明は、実施の形態1と同様なので、省略する。
そして、実施の形態1と同様、ステップS120〜S150の処理が行われる。
以上の処理により、実施の形態1の変形例1では、実施の形態1と同様な効果が得られる。すなわち、映像内に数箇所しかない輝度が突出している画素の画素値がクリッピングされる。すなわち、省電力モード状態における映像のダイナミックレンジを、当該映像の画質が劣化しない程度に下げる。これにより、LCDパネル105(映像表示装置100)の消費電力をさらに下げることができる。
なお、固定値設定処理Aでは、Sdhが、ある閾値Kth以下になるように、Dthの値の調整を行っていたが、必ずしも、Sdhを閾値Kth以下に収束させる必要はない。例えば、Dthを決められた固定値、または、Dmax以下の値として設定しても問題ない。
<実施の形態1の変形例2>
なお、クリップ処理に用いられる固定値は、以下の固定値設定処理Bにより設定された固定値であってもよい。すなわち、実施の形態1において、図4の固定値設定処理の代わりに以下の固定値設定処理Bが行われてもよい。固定値設定処理Bは、他の処理とは独立して、随時、繰り返し行われる。固定値設定処理Bは、図4の固定値設定処理と、図7の固定値設定処理Aとを組み合わせた処理である。
なお、クリップ処理に用いられる固定値は、以下の固定値設定処理Bにより設定された固定値であってもよい。すなわち、実施の形態1において、図4の固定値設定処理の代わりに以下の固定値設定処理Bが行われてもよい。固定値設定処理Bは、他の処理とは独立して、随時、繰り返し行われる。固定値設定処理Bは、図4の固定値設定処理と、図7の固定値設定処理Aとを組み合わせた処理である。
固定値設定処理Bでは、まず、図4の固定値設定処理のステップS101,S102の処理が行われる。これにより、固定値Dthが設定される。
次に、比較処理Aが行われる。比較処理Aは、図7の初回の比較処理(S103)において、クリップ処理部108が使用するDthを、図4の固定値設定処理により設定されたDthに置き換えた処理である。比較処理Aのそれ以外の処理は、図7の初回の比較処理と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
次に、ステップS104の再設定処理が行われる。
そして、Sdhが閾値Kth以下になるまで、前述の比較処理Aおよび再設定処理は繰り返し行われる。すなわち、固定値設定処理Bでは、Dthが、Dmax以下であって、かつ、Sdhが閾値Kth以下になるように、設定される。
ここで、m=10、Dmax=200、Sdh≦30であるとする。この場合、固定値設定処理Bでは、10枚のフレームを処理対象として、Sdh≦30、Dth≦Dmax=200の条件において、Dthが再設定される。
以下においては、Sdhが閾値Kth以下になった場合における、Dthを、DthAとも表記する。
そして、図5のステップS110のクリップ処理において、Dthの代わりにDthAを用いた処理が行われる。すなわち、クリップ処理部108が、画像入力部109から受信する映像信号のレベルを、固定値DthA以下にする。なお、DthAを用いた処理の詳細な説明は、実施の形態1と同様なので、省略する。
そして、実施の形態1と同様、ステップS120〜S150の処理が行われる。
以上の処理により、本実施の形態の変形例2では、実施の形態1と同様な効果が得られる。すなわち、映像内に数箇所しかない輝度が突出している画素の画素値がクリッピングされる。すなわち、省電力モード状態における映像のダイナミックレンジを、当該映像の画質が劣化しない程度に下げる。これにより、LCDパネル105(映像表示装置100)の消費電力をさらに下げることができる。
<実施の形態1の変形例3>
実施の形態1、実施の形態1の変形例1または実施の形態1の変形例2では、省電力モード状態において、監視対象となっている入力映像に大きな変化が発生した場合、オペレータ等が外部装置等を利用して、動作モードを通常モードに切り替えるための操作を行う必要があった。すなわち、オペレータに負担をかける場合がある。
実施の形態1、実施の形態1の変形例1または実施の形態1の変形例2では、省電力モード状態において、監視対象となっている入力映像に大きな変化が発生した場合、オペレータ等が外部装置等を利用して、動作モードを通常モードに切り替えるための操作を行う必要があった。すなわち、オペレータに負担をかける場合がある。
そこで、本実施の形態の変形例3では、実施の形態1、実施の形態1の変形例1または実施の形態1の変形例2における処理に加え、さらに、モード変更処理を行う。モード変更処理は、省電力モードの映像表示装置100が行う処理である。モード変更処理は、他の処理とは独立して行われる。
モード変更処理では、要約すれば、省電力モードの映像表示装置100が、映像信号が示す、1以上のフレームに対応する複数のレベルのうち固定値Dthより大きいレベルの個数が、予め定められた閾値Mth(1以上の整数)以上である場合、動作モードを通常モードに変更する。
図8は、モード変更処理のフローチャートである。
具体的には、ステップS103Bでは、比較処理Bが行われる。比較処理Bは、図7の比較処理、または、実施の形態1の変形例2の比較処理Aと同じ処理である。すなわち、比較処理Bでは、複数のフレームを処理対象とする。これにより、クリップ処理部108は、Dthより大きい画素値の個数Sdhを計測する。
なお、比較処理Bにおいて、処理対象とされるフレームの数は、複数に限定されず、1であってもよい。
なお、制御部102は、クリップ処理部108が計測しているSdhを、常時、観測(把握)している。
ステップS105では、制御部102が、最新のSdhが、閾値Mth以上であるか否かを判定する。ステップS105において、YESならば処理はステップS106に移行する。一方、ステップS105において、NOならば、再度、ステップS103Bの処理が行われる。なお、Mthは、例えば、比較処理BにおいてDthの比較の対象となる画素値の数の0.1〜10%の範囲の数(値)に設定される。
ステップS106では、通常モード設定処理が行われる。通常モード設定処理では、制御部102が、動作モードを、通常モードに設定する。
ステップS105,S106の処理が行われることにより、映像表示装置100は、入力される映像信号が示す映像に大きな変化があったと判断した場合、省電力モードを解除して、動作モードを通常モードに自動的に移行する制御を行う。
以上の処理により、入力映像に大きな変化が発生した場合でも、自動で省電力モードから通常モードに移行させることができる。
<実施の形態2>
図9は、本発明の実施の形態2に係るマルチ画面表示装置1000の構成を示すブロック図である。マルチ画面表示装置1000は、映像表示装置100−1,100−2,100−3,100−4,100−5,100−6,100−7,100−8,100−9から構成される。
図9は、本発明の実施の形態2に係るマルチ画面表示装置1000の構成を示すブロック図である。マルチ画面表示装置1000は、映像表示装置100−1,100−2,100−3,100−4,100−5,100−6,100−7,100−8,100−9から構成される。
以下においては、映像表示装置100−1,100−2,100−3,100−4,100−5,100−6,100−7,100−8,100−9の各々を、単に、映像表示装置100ともいう。すなわち、マルチ画面表示装置1000は、9台の映像表示装置100から構成される。9台の映像表示装置100の各々は、画面10を有する。
また、マルチ画面表示装置1000は、複数の映像表示装置100が、それぞれ有する複数の画面10を組合せて、マルチ画面10A(大画面)を構成したものである。
例えば、図9の例では、マルチ画面表示装置1000は、9台の映像表示装置100を、3段(行)3列に配列して構成される。なお、マルチ画面表示装置1000に含まれる各映像表示装置100の数は、9に限定されず、例えば、2、4、16等であってもよい。
なお、マルチ画面表示装置1000は、図示しない外部装置(例えば、PC)に接続される。マルチ画面表示装置1000は、外部装置からの指示により、マルチ画面10Aの任意の部分に任意の大きさの映像を表示する機能を有する。
映像表示装置100−1は、マスター装置である。映像表示装置100−2〜100−9は、スレーブ装置である。すなわち、マルチ画面表示装置1000は、マスター装置である1台の映像表示装置100と、スレーブ装置である1以上の映像表示装置100とから構成される。
以下においては、映像表示装置100−1を、単に、マスター装置ともいう。また、映像表示装置100−2〜100−9の各々を、単に、スレーブ装置ともいう。
なお、マルチ画面表示装置1000を構成する各映像表示装置100は、互いに、通信可能なように、通信ケーブルにより、双方向に通信可能なように接続されている。すなわち、各映像表示装置100は、図9に示される矢印の方向に通信可能なように、通信ケーブルにより、デイジーチェーン接続される。
マルチ画面表示装置1000を構成する各映像表示装置100は、実施の形態1で説明した機能および構成を有する。すなわち、マルチ画面表示装置を構成する各映像表示装置100は、バックライト104を使用して映像を出力し、通常モードと該通常モードよりバックライト104が出射する光の量が少ない省電力モードとを動作モードとして有する。
また、マルチ画面表示装置1000を構成する各映像表示装置100は、実施の形態1、実施の形態1の変形例1、実施の形態1の変形例2または実施の形態1の変形例3の処理を、独立して行う。
例えば、各映像表示装置100は、図5のクリップ処理を行う。すなわち、省電力モードの各映像表示装置100は、処理対象の映像信号のレベルを、固定値Dthを使用して変化させる処理を行う。また、例えば、各映像表示装置100は、図5の輝度制御処理を、独立して行う。これにより、マルチ画面表示装置1000全体の消費電力を最小化することが可能となる。
また、各映像表示装置100は、実施の形態1、実施の形態1の変形例1または実施の形態1の変形例2と同様の処理により、固定値Dthを算出(設定)する。すなわち、各映像表示装置100は、図4の固定値設定処理、図7の固定値設定処理A、および、実施の形態1の変形例2の固定値設定処理Bのいずれを行ってもよい。これにより、各映像表示装置100は、入力される映像信号に対して、最適な固定値Dthを算出(設定)する。
以下においては、各映像表示装置100が算出するDthを、Dth_n(nは1〜9)とも表記する。例えば、映像表示装置100−3は、Dth_3を算出する。すなわち、1台のマスター装置と、各スレーブ装置とは、Dth_nを算出(設定)する。
次に、本実施の形態において、マルチ画面表示装置1000が行う処理(以下、輝度制御処理Aともいう)について説明する。
図10は、輝度制御処理Aのフローチャートである。
ステップS107では、各スレーブ装置が、該スレーブ装置が使用する固定値Dth_nを、マスター装置へ送信する。
ステップS108では、マスター装置が、各スレーブ装置から受信した複数の固定値Dth_n、および、該マスター装置が使用する固定値Dth_nの中から、最も大きい固定値Dth_nを、各スレーブ装置へ送信する。以下においては、当該最も大きい固定値Dth_nを、最大固定値またはMax_Dthともいう。
具体的には、マスター装置の制御部102が、各スレーブ装置から受信した複数の固定値Dth_n、および、該マスター装置が使用する固定値Dth_nの中から、最も大きい最大固定値Max_Dthを抽出する。Max_Dthは、マルチ画面表示装置1000を構成する各映像表示装置100の共通の固定値である。
そして、マスター装置の制御部102は、Max_Dthを、各スレーブ装置へ送信する。なお、マスター装置の制御部102は、Max_Dthを利用してクリップ処理を行うための指示も、各スレーブ装置へ送信する。
以下のステップS110A,S120A,S130,S140,S150Aは、マスター装置および各スレーブ装置を含む複数の映像表示装置100の各々で行われる。すなわち、ステップS110A〜S150Aは、マルチ画面表示装置1000を構成する、省電力モードの各映像表示装置100の各々で行われる。
ステップS110Aでは、クリップ処理Aが行われる。クリップ処理Aは、図5のクリップ処理において、DthをMax_Dthに置き換えた処理である。すなわち、クリップ処理Aでは、クリップ処理部108が、画像入力部109から受信する映像信号のレベルを、最大固定値Max_Dth以下にする。なお、クリップ処理Aの詳細は、図5のクリップ処理(S110)と同様なので詳細な説明は省略する。以下においては、クリップ処理Aが行われた映像信号を、処理済映像信号ともいう。
ステップS120Aでは、クリップ出力輝度算出処理Aが行われる。クリップ出力輝度算出処理Aは、図5のクリップ出力輝度算出処理においてDthをMax_Dthに置き換えた処理である。すなわち、クリップ出力輝度算出処理Aでは、制御部102が、処理済映像信号のレベルとLCDパネル105のガンマ特性とに基づいて、クリップ出力輝度を算出する。すなわち、制御部102は、クリップ出力輝度を算出する算出部である。なお、クリップ出力輝度算出処理Aの詳細は、図5のクリップ出力輝度算出処理と同様なので詳細な説明は省略する。
ステップS130Aでは、増幅率算出処理Aが行われる。増幅率算出処理Aは、図5の増幅率算出処理において、DthをMax_Dthに置き換えた処理である。すなわち、増幅率算出処理Aでは、制御部102が、処理済映像信号のダイナミックレンジを該処理済映像信号が表現可能な最大のダイナミックレンジにするための増幅率αを最大固定値Max_Dthに基づいて算出する。なお、増幅率αは、DL/Max_Dthの式で算出される。
図10に示されるステップS140,S150Aの処理は、並列して行われる。
ステップS140の処理は、実施の形態1で説明した処理と同様である。すなわち、ステップS140では、信号処理部107が、処理済映像信号のダイナミックレンジが、該処理済映像信号が表現可能な最大のダイナミックレンジとなるように、該処理済映像信号のレベルを増幅する増幅処理を行う。当該増幅処理は、処理済映像信号のレベルを増幅率αに基づいて増幅する処理である。すなわち、信号処理部107は、増幅処理を行う増幅部である。
ステップS150Aでは、光量制御処理Aが行われる。光量制御処理Aは、図5の光量制御処理において、DthをMax_Dthに置き換えた処理である。すなわち、光量制御処理Aでは、バックライト制御部103が、LCDパネル105(映像表示装置100)が増幅済映像信号に基づいて出力する映像の輝度がクリップ出力輝度になるように、輝度特性線LB1が示す特性に基づいて、バックライト104の発光を制御する。なお、光量制御処理Aの詳細は、図5の光量制御処理(S150)と同様なので詳細な説明は省略する。
以上のステップS140、S150Aにより、信号レベル変換処理と同時に、バックライト104の点灯を制御するPWM信号のデューティ比の制御が行われる。
以上説明したように、本実施の形態では、マルチ画面表示装置1000を構成する全ての映像表示装置100が、マスター装置からの指示により、同一の最大固定値Max_Dthを使用した映像信号レベルのダイナミックレンジの制御と、バックライトの点灯の制御とを行う。すなわち、各映像表示装置100が行う信号レベル変換で使用される補正係数が同一になる。つまり、マスター装置からの指示により、各映像表示装置100は、バックライト104が出射する光の輝度と、映像信号のレベルとを最適に設定する。
そのため、個々の映像表示装置100の消費電力を減少させることができる。また、さらに、省電力モードの各映像表示装置100が表示する映像の中間諧調もずれることがない。したがって、マルチ画面10A全体の輝度を均一に保つことができる。その結果、マルチ画面10Aに表示される映像の画質の劣化を防ぐことができる。また、さらに、マルチ画面表示装置1000の消費電力の低減および最適化が実現できる。
なお、複数の映像表示装置から構成されるマルチ画面表示装置においては、その消費電力量の多さが問題となっている。
一般に、マルチ画面表示装置は、主として、道路、交通、プラント等の監視ルームに使用される。そのため、時間帯、表示内容によっては、常時表示する必要のない部分が存在する可能性がある。
そこで、従来では、マルチ画面表示装置の消費電力を削減する方法として、マルチ画面表示装置を構成する各映像表示装置の一部の電源をオフする方法が提案されている。しかしながら、この方法では、必要となった時に瞬時に映像を表示することができず、業務に支障をきたす恐れがあった。
一方、本実施の形態に係るマルチ画面表示装置1000の各映像表示装置100は、Max_Dthを使用して、実施の形態1と同様な処理を行う。そのため、実施の形態1と同様な効果が得られる。すなわち、各映像表示装置100は、動作モードが省電力モードである場合における映像の輝度の低下を抑制しつつ、バックライトが出射する光の量を少なくすることができる。したがって、映像の輝度の低下を抑制しつつ、消費電力を低下させることができる。
そのため、本実施の形態に係るマルチ画面表示装置1000では、従来のように各映像表示装置の一部の電源をオフすることなく、消費電力を削減することができる。
また、本実施の形態では、マルチ画面表示装置1000を構成する各映像表示装置100間で通信し、同一の省電力処理を行う。そのため、中間諧調をずらすことなく、省電力化を実現できる。
また、本実施の形態に係るマルチ画面表示装置1000によれば、オペレーターの業務に支障をきたすことなく、省電力化を実現することができる。
なお、Max_Dthを利用した処理(例えば、クリップ処理)を行うための指示を出す装置は、マスター装置に限定されず、マルチ画面表示装置1000に接続される外部装置であってもよい。
なお、本実施の形態に係るマルチ画面表示装置1000を構成する各映像表示装置100は、図8のモード変更処理を行ってもよい。モード変更処理により、省電力モードの各映像表示装置100は、映像信号が示す、1以上のフレームに対応する複数のレベルのうち固定値より大きいレベルの個数が、予め定められた閾値Mth以上である場合、動作モードを通常モードに変更する。なお、モード変更処理の詳細な説明は省略する。
これにより、マルチ画面表示装置1000が使用する電力を効率よく削減することができる。
(その他の変形例)
以上、本発明に係る映像表示装置およびマルチ画面表示装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これら実施の形態に限定されるものではない。本発明の主旨を逸脱しない範囲内で、当業者が思いつく変形を本実施の形態に施したものも、本発明に含まれる。つまり、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態、実施の形態の変形例を自由に組み合わせたり、実施の形態、実施の形態の変形例を適宜、変形、省略することが可能である。
以上、本発明に係る映像表示装置およびマルチ画面表示装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これら実施の形態に限定されるものではない。本発明の主旨を逸脱しない範囲内で、当業者が思いつく変形を本実施の形態に施したものも、本発明に含まれる。つまり、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態、実施の形態の変形例を自由に組み合わせたり、実施の形態、実施の形態の変形例を適宜、変形、省略することが可能である。
また、映像表示装置100は、図1に示される全ての構成要素を含まなくてもよい。すなわち、映像表示装置100は、本発明の効果を実現できる最小限の構成要素のみを含めばよい。
また、本発明は、映像表示装置100またはマルチ画面表示装置1000が備える特徴的な構成部の動作をステップとする輝度制御方法として実現してもよい。また、本発明は、当該輝度制御方法に含まれる各ステップをコンピュータが実行してもよい。また、本発明は、そのような輝度制御方法に含まれる各ステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現してもよい。また、本発明は、そのようなプログラムを格納するコンピュータ読み取り可能な記録媒体として実現されてもよい。また、当該プログラムは、インターネット等の伝送媒体を介して配信されてもよい。
上記実施の形態で用いた全ての数値は、本発明を具体的に説明するための一例の数値である。すなわち、本発明は、上記実施の形態で用いた各数値に制限されない。
また、本発明に係る輝度制御方法は、図5または図10のフローチャートの一部または全てに相当する。本発明に係る輝度制御方法は、図5または図10における、対応する全てのステップを必ずしも含む必要はない。すなわち、本発明に係る輝度制御方法は、本発明の効果を実現できる最小限のステップのみを含めばよい。
また、輝度制御方法における各ステップの実行される順序は、本発明を具体的に説明するための一例であり、上記以外の順序であってもよい。また、輝度制御方法におけるステップの一部と、他のステップとは、互いに独立して並列に実行されてもよい。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態、実施の形態の変形例を自由に組み合わせたり、実施の形態、実施の形態の変形例を適宜、変形、省略することが可能である。
100,100−1,100−2,100−3,100−4,100−5,100−6,100−7,100−8,100−9 映像表示装置、102 制御部、103 バックライト制御部、104 バックライト、105 LCDパネル、106 LCD制御部、107 信号処理部、108 クリップ処理部、109 画像入力部、110 メモリ、1000 マルチ画面表示装置。
Claims (12)
- バックライトを使用して映像を出力し、通常モードと該通常モードより前記バックライトが出射する光の量が少ない省電力モードとを動作モードとして有する映像表示装置であって、
PWM(Pulse Width Modulation)信号により前記バックライトの発光を制御するバックライト制御部と、
前記動作モードが前記省電力モードである場合、処理対象の映像信号のレベルを固定値以下にするクリップ処理を行うクリップ処理部と、
前記通常モードの前記映像表示装置に、仮に、前記クリップ処理が行われた前記映像信号である処理済映像信号に基づく映像を出力させた場合における該映像の輝度であるクリップ出力輝度を算出する算出部と、
前記処理済映像信号のダイナミックレンジが、該処理済映像信号が表現可能な最大のダイナミックレンジとなるように、該処理済映像信号のレベルを増幅する増幅処理を行う増幅部と、を備え、
前記バックライト制御部は、前記動作モードが前記省電力モードである場合、前記増幅処理が行われた前記処理済映像信号である増幅済映像信号に基づいて前記映像表示装置が出力する映像の輝度が前記クリップ出力輝度になるように、前記PWM信号のデューティ比に対する前記バックライトが出射する光の輝度の特性に基づいて、前記バックライトの発光を制御する
映像表示装置。 - 前記算出部は、さらに、前記処理済映像信号のダイナミックレンジを該処理済映像信号が表現可能な最大のダイナミックレンジにするための増幅率を前記固定値に基づいて算出し、
前記増幅部は、前記処理済映像信号のレベルを前記増幅率に基づいて増幅する前記増幅処理を行う
請求項1に記載の映像表示装置。 - 前記映像表示装置は、さらに、
映像を表示する映像表示パネルを備え、
前記算出部は、前記処理済映像信号のレベルと前記映像表示パネルのガンマ特性とに基づいて、前記クリップ出力輝度を算出する
請求項1または2に記載の映像表示装置。 - 前記映像表示装置は、さらに、
複数のフレームに対応する前記映像信号の最大値を計測する計測部を備え、
前記固定値は、算出された前記最大値以下に設定された値である
請求項1〜3のいずれか1項に記載の映像表示装置。 - クリップ処理部は、さらに、前記映像信号が示す、複数のフレームに対応する複数のレベルのうち前記固定値より大きいレベルの個数を計測し、
前記固定値は、計測された前記個数が予め定められた閾値以下になるように再設定された値である
請求項1〜4のいずれか1項に記載の映像表示装置。 - 前記省電力モードの前記映像表示装置は、前記映像信号が示す、1以上のフレームに対応する複数のレベルのうち前記固定値より大きいレベルの個数が、予め定められた他の閾値以上である場合、前記動作モードを前記通常モードに変更する
請求項1〜5のいずれか1項に記載の映像表示装置。 - マスター装置である1台の映像表示装置と、スレーブ装置である1以上の映像表示装置とから構成されるマルチ画面表示装置であって、
前記マルチ画面表示装置を構成する各前記映像表示装置は、バックライトを使用して映像を出力し、通常モードと該通常モードより前記バックライトが出射する光の量が少ない省電力モードとを動作モードとして有し、
前記省電力モードの前記各映像表示装置は、処理対象の映像信号のレベルを、固定値を使用して変化させる処理を行い、
各前記スレーブ装置は、該スレーブ装置が使用する前記固定値を、前記マスター装置へ送信し、
前記マスター装置は、前記各スレーブ装置から受信した複数の前記固定値、および、該マスター装置が使用する前記固定値の中から、最も大きい固定値である最大固定値を、前記各スレーブ装置へ送信し、
前記マスター装置および前記各スレーブ装置を含む複数の前記映像表示装置の各々は、
PWM(Pulse Width Modulation)信号により前記バックライトの発光を制御するバックライト制御部と、
前記動作モードが前記省電力モードである場合、前記処理対象の映像信号のレベルを前記最大固定値以下にするクリップ処理を行うクリップ処理部と、
前記通常モードの前記映像表示装置に、仮に、前記クリップ処理が行われた前記映像信号である処理済映像信号に基づく映像を出力させた場合における該映像の輝度であるクリップ出力輝度を算出する算出部と、
前記処理済映像信号のダイナミックレンジが、該処理済映像信号が表現可能な最大のダイナミックレンジとなるように、該処理済映像信号のレベルを増幅する増幅処理を行う増幅部と、を備え、
前記バックライト制御部は、前記動作モードが前記省電力モードである場合、前記増幅処理が行われた前記処理済映像信号である増幅済映像信号に基づいて前記映像表示装置が出力する映像の輝度が前記クリップ出力輝度になるように、前記PWM信号のデューティ比に対する前記バックライトが出射する光の輝度の特性に基づいて、前記バックライトの発光を制御する
マルチ画面表示装置。 - 前記算出部は、さらに、前記処理済映像信号のダイナミックレンジを該処理済映像信号が表現可能な最大のダイナミックレンジにするための増幅率を前記最大固定値に基づいて算出し、
前記増幅部は、前記処理済映像信号のレベルを前記増幅率に基づいて増幅する前記増幅処理を行う
請求項7に記載のマルチ画面表示装置。 - 前記各映像表示装置は、さらに、
映像を表示する映像表示パネルを備え、
前記算出部は、前記処理済映像信号のレベルと前記映像表示パネルのガンマ特性とに基づいて、前記クリップ出力輝度を算出する
請求項7または8に記載のマルチ画面表示装置。 - 前記各映像表示装置は、さらに、
複数のフレームに対応する前記映像信号の最大値を計測する計測部を備え、
前記固定値は、算出された前記最大値以下に設定された値である
請求項7〜9のいずれか1項に記載のマルチ画面表示装置。 - クリップ処理部は、さらに、前記映像信号が示す、複数のフレームに対応する複数のレベルのうち前記固定値より大きいレベルの個数を計測し、
前記固定値は、計測された前記個数が予め定められた閾値以下になるように再設定された値である
請求項7〜10のいずれか1項に記載のマルチ画面表示装置。 - 前記省電力モードの前記各映像表示装置は、前記映像信号が示す、1以上のフレームに対応する複数のレベルのうち前記最大固定値より大きいレベルの個数が、予め定められた他の閾値以上である場合、前記動作モードを前記通常モードに変更する
請求項7〜11のいずれか1項に記載のマルチ画面表示装置。
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JP2013010815A JP2014142480A (ja) | 2013-01-24 | 2013-01-24 | 映像表示装置およびマルチ画面表示装置 |
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