JP2014142338A - 干渉計及び被検体情報取得システム - Google Patents

干渉計及び被検体情報取得システム Download PDF

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Abstract

【課題】 被検体を走査することで被検体の情報を取得することが可能な干渉計において、実用上望ましい被検体の走査が可能な干渉計を提供すること。また、該干渉計を備える被検体情報取得システムを提供すること。
【解決手段】 干渉計100は、X線を回折して第1のパターンを形成する回折格子2と、第1のパターンを形成するX線の一部を遮蔽して第2のパターンを形成する遮蔽格子を備える。更に、遮蔽格子からのX線を検出して第2のパターンの情報を検出する検出器4と、検出器の検出範囲のうち被検体情報が取得できる計測範囲と被検体との相対位置を変化させる走査手段11を備える。検出器は、第1と第2の検出を行う。走査手段は、第1の検出結果のパターンと第2の検出結果のパターンとが連続性を有するように、計測範囲と被検体との相対位置を変化させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、X線を用いた干渉計及び該干渉計を備える被検体情報取得システムに関する。
X線位相イメージング法は、被検体によるX線の位相変化に基づいてコントラストを発生させ、被検体に関する情報(以下、被検体情報ということがある)を得る方法である。X線位相イメージング法の1つとして、トールボット干渉法を用いた方法がある。
トールボット干渉法を用いたX線位相イメージング法のためには、X線の位相を周期的に変調するための回折格子と検出器が少なくとも必要である。空間的に可干渉性なX線が回折格子を透過すると、X線の位相が回折格子の形状を反映して周期的に変化する。すると、トールボット距離と呼ばれる特定の距離だけ回折格子から離れた位置に自己像と呼ばれる干渉パターンが形成される。X線源と検出器の間に被検体を配置すると、被検体により位相と振幅が変化したX線が形成する干渉パターンを検出器により検出できるため、被検体情報を取得することができる。更に、検出結果を解析することで、被検体の、微分位相像の情報、位相像の情報、散乱像の情報等を取得することができる。
しかしながら、一般的に、X線を用いたトールボット干渉法において形成される干渉パターンの周期は検出器の画素サイズと比較して小さい。そのため、干渉パターンを直接検出することは困難である。そこで、X線を遮る遮蔽部とX線を透過する透過部が周期的に配列された遮蔽構造を持つ遮蔽格子を用いて干渉パターンを形成するX線の一部を遮ることでモアレを形成し、このモアレを検出器により検出する方法が提案されている。この方法を用いると、干渉パターンよりも周期が大きいモアレから被検体情報を取得することができる。尚、遮蔽格子を用いる場合、被検体はX線源と遮蔽格子との間(X線源と回折格子との間または回折格子と遮蔽格子との間)に配置される。
干渉パターンを検出器により検出する場合、被検体情報が取得できる範囲(計測範囲)は検出器の検出範囲のうち、干渉パターンが形成される範囲である。一方、モアレを検出器により検出する場合、被検体情報が取得できる範囲は検出器の検出範囲のうち、モアレが形成される範囲である。つまり、被検体情報が取得できる範囲は、回折格子、遮蔽格子、検出器の大きさに依存する。よって、被検体情報が取得できる範囲を大きくするためには、回折格子と遮蔽格子と検出器の大面積化が必要であるが、面積によっては、回折格子と遮蔽格子と検出器の面積を所望の大きさまで大面積化することは難しいことがある。
そこで、特許文献1には被検体を走査することで、計測範囲よりも大きな範囲において被検体情報を取得することを可能としたトールボット干渉計が記載されている。
特表2008−545981号
特許文献1には被検体を走査することが記載されているものの、どのような考え方に基づいて走査すればよいか記載されていない。
そこで本発明は、被検体を走査することで被検体の情報を取得することが可能な干渉計において、実用上望ましい被検体の走査が可能な干渉計を提供することを目的とする。また、該干渉計を備える被検体情報取得システムを提供することを目的とする。
その目的を達成するために、本発明の一側面としての干渉計は、X線を回折することで第1のパターンを形成する回折格子と、前記第1のパターンを形成するX線の一部を遮蔽することで第2のパターンを形成する遮蔽格子と、前記遮蔽格子からのX線を検出することで前記第2のパターンの情報を検出する検出器と、前記第2のパターンが形成される位置と前記検出器の検出範囲と被検体とのうち少なくとも一つを移動させることで、前記検出範囲のうち被検体の情報が取得できる計測範囲と前記被検体との相対位置を変化させる走査手段とを備え、前記検出器は、前記計測範囲と前記被検体とが第1の相対位置をとるときに第1の検出を行うことで、第1の検出結果を取得し、前記計測範囲と前記被検体とが前記第1の相対位置とは異なる第2の相対位置をとるときに第2の検出を行うことで、第2の検出結果を取得し、前記走査手段は、前記第1の検出結果のパターンと前記第2の検出結果のパターンとが連続性を有するように、前記計測範囲と前記被検体との相対位置を移動させることを特徴とする。
本発明のその他の側面については、以下で説明する実施の形態で明らかにする。
被検体を走査することで被検体の情報を取得することが可能な干渉計において、実用上望ましい被検体走査が可能な干渉計及び該干渉計を備える被検体情報取得システムを提供することができる。
実施形態1の被検体情報取得システムの構成例。 実施形態1の被検体情報取得システムに用いられる遮蔽格子の例。 実施形態2の被検体情報取得システムの構成例。 実施形態2の被検体情報取得システムにより取得される第1及び第2の検出結果のパターン。 実施形態2の被検体情報取得システムにより取得される第1及び第2の検出結果のパターン。 実施形態3の被検体情報取得システムの構成例。 実施例1のモアレと検出範囲との位置を示す図。 実施例1のモアレと検出範囲と被検体との位置を示す図。 実施例2のモアレと検出範囲と被検体との位置を示す図。 実施例4のモアレと検出範囲と被検体との位置を示す図。 実施例5のモアレと検出範囲と被検体との位置を示す図。 連続性を有さないパターン同士を用いて取得した合成X線強度分布の例。 比較例1のモアレと検出範囲と被検体との位置を示す図。 比較例2のモアレと検出範囲と被検体との位置を示す図。
本発明の発明者らは、被検体を走査する場合、走査により得られる検出結果のパターン(干渉パターン又はモアレ)同士が連続性を有することが好ましいことを発見した。
本発明の好適な実施形態は、被検体を走査することで被検体の情報を取得することが可能な干渉計において、走査により得られる検出結果のパターン同士が連続性を有するように被検体を走査することが可能な干渉計を提供する。また、本発明の好適な実施形態は、該干渉計を備える被検体情報取得システムを提供する。
上述した本発明の一側面の干渉計は、前記第2のパターンが形成される位置と前記検出器の検出範囲と被検体とのうち少なくとも一つを移動させることで、計測範囲と前記被検体との相対位置を変化させる走査手段を備える。
本発明及び本明細書において、計測範囲とは、検出器の検出範囲(たとえば、検出用の画素が存在する範囲)のうち被検体情報が取得できる範囲、のことである。干渉パターンを直接検出する場合、計測範囲は、検出器の検出範囲のうち干渉パターンが形成される範囲のことであり、モアレを検出する場合、計測範囲は、検出器の検出範囲のうちモアレが形成される範囲である。これらの範囲はいずれも検出器の検出範囲の面上に表れる。
なお、本発明及び本明細書において用いられる「範囲」という言葉は、「領域」と言い換えることも可能である。
以下に述べる本実施形態において、干渉計はトールボット干渉計である。本実施形態のトールボット干渉計は、X線を回折して干渉パターンを形成する回折格子と、干渉パターンを形成するX線の一部を遮蔽することでモアレを形成する遮蔽格子を備える。以下、干渉パターンのことを第1のパターン、モアレのことを第2のパターンと呼ぶことがある。更に、遮蔽格子からのX線を検出することでモアレの情報を検出する検出器と、被検体を走査する走査手段を備える。走査手段は、第2のパターンが形成される位置と検出器の検出範囲と被検体とのうち少なくともいずれかを移動させることで、計測範囲と、被検体との相対位置を移動させ、被検体を走査する。検出器を移動させれば、通常検出範囲もそれに伴って移動することになる。したがって、以下、特に断らない限り、検出器を移動させる場合、それに伴って検出範囲も移動する。また、第2のパターンが形成される位置を移動させる方法としては、回折格子を移動させる方法、遮蔽格子を移動させる方法、後述するX線源を移動させる方法、後述する線源格子を移動させる方法、が挙げられる。
尚、遮蔽格子を用いずに第1のパターンを直接検出器で検出する場合、走査手段は、第1のパターンが形成される位置と検出器の検出範囲と被検体とのうち少なくともいずれかを移動させる。ここで、第1のパターンが形成される位置を移動させる方法としては、回折構成を移動させる方法、後述するX線源を移動させる方法、後述する線源講師を移動させる方法、が挙げられる。
検出器は、計測範囲と被検体とが第1の相対位置をとるときに第1の検出を行うことで、第1の検出結果を取得し、計測範囲と被検体とが前記第1の相対位置とは異なる第2の相対位置をとるときに第2の検出を行うことで、第2の検出結果を取得する。走査手段は、検出器による第1の検出と第2の検出との間に、計測範囲と被検体との相対位置を第1の相対位置から第2の相対位置へ移動させる。第1の検出結果に含まれるパターンと第2の検出結果に含まれるパターンとが連続性を有するために必要であれば、走査手段は、第2のパターンが形成される位置と検出器との相対位置を移動させる。尚、第1の検出結果に含まれるパターンを第1の検出結果のパターン、第2の検出結果に含まれるパターンを第2の検出結果のパターンと呼ぶことがある。
尚、本明細書及び本発明において、相対位置とは、検出器の検出範囲の面上における相対位置のことを指す。例えば、遮蔽格子と被検体との相対位置は、検出範囲面に遮蔽格子と被検体とを投影して得られる遮蔽格子の投影像と被検体の投影像との相対位置のことを指す。尚、投影像が形成される位置は、X線源と投影されるもの(上述の例では遮蔽格子と被検体)と検出範囲面との距離に応じて決まるため、実際に投影する必要はない。また、計測範囲と被検体との相対位置は、検出器の検出範囲のうちの計測範囲と、検出範囲面に被検体を投影して得られる被検体の投影像との相対位置のことを指す。
検出結果はトールボット干渉計と接続された演算手段に送信され、演算手段により、被検体の位相情報、吸収情報、散乱情報の少なくともいずれかが取得される。
尚、被検体により位相と強度(振幅)が変化したX線が形成する第1のパターンと第2のパターンはいずれも被検体の情報を有する。そのため、本発明及び本明細書において、被検体により位相と強度が変化したX線が形成する第1又は第2のパターンの情報を検出することは、被検体の情報を取得することである。つまり、検出器によって、被検体により位相と強度の少なくともいずれが変化したX線が形成する第1又は第2のパターンの情報を取得(検出)していれば、そのトールボット干渉計は、被検体情報を取得することが可能なトールボット干渉計である。また、本実施形態のトールボット干渉計は、被検体を走査し、被検体により位相と強度が変化したX線が形成する第1又は第2のパターンの情報を複数回検出する。これにより、計測範囲よりも大きい範囲において被検体情報を取得することができる。つまり、本実施形態のトールボット干渉計では、干渉パターンが形成される範囲、遮蔽格子の格子領域、検出器の検出範囲のうち一番小さな面積を有するものの面積よりも大きな面積において被検体の情報の取得が可能である。
上述のように、本発明の発明者らは、トールボット干渉計で得られた検出結果の情報を用いて演算装置が被検体の情報を取得する際に、検出結果が有するパターン同士が連続性を有することが好ましいことを発見した。好ましい理由は以下の2点である。
1点目は、検出結果のパターン同士が連続していると、演算手段による被検体情報取得にかかる時間を従来よりも短縮することが可能なことがあることである。2点目は、演算手段による被検体情報取得の際に用いる方法によっては、検出結果のパターン同士が連続していることにより被検体情報の正確性が増す、又は、連続性を有さない場合には取得できなかった被検体情報が取得できるためである。以下、遮蔽格子を用いて形成した第2のパターンを検出するトールボット干渉計を例に、この2つの理由について説明をする。尚、第1の検出結果と第2の検出結果は、それぞれ演算手段に送信され、演算手段は第1の検出結果と第2の検出結果とを用いて被検体の位相情報を算出するものとする。
(1)演算手段による被検体情報取得にかかる時間を従来よりも短縮することが可能であることについて。
第1の検出結果と第2の検出結果とに被検体の同じ部分を計測した部分(重複部分)がある場合を考える。このとき、第1の検出結果と第2の検出結果のそれぞれから被検体の情報を算出すると、重複部分の被検体情報が2回算出されることになる。このような場合、検出結果のモアレ同士が連続していれば、複数の検出結果を合成して合成モアレを取得し、この合成モアレを用いて位相回復を行うことができることが本発明の発明者らによって分かった。これにより、第1の検出結果と第2の検出結果とを合成して合成モアレを取得し、この合成モアレを用いて位相回復を行えば、重複部分の分だけ位相回復にかかる時間を短縮することが可能である。位相回復方法は特に問わず、例えばフーリエ変換法、縞走査法、フーリエ変換法と縞走査法の中間法等を用いることができる。
なお、検出結果のモアレ同士が連続していないと、検出結果同士(例えば第1の検出結果と第2の検出結果)を繋ぎ合わせた合成モアレにおいて、繋ぎ目付近の周期が乱れる。そして、この周期の乱れは位相回復時に微分位相像の情報の正確性を低下させたり、位相回復そのものができなくしたりする。
このように、複数の検出結果のモアレ同士が連続していると、合成モアレパターンを用いて被検体の情報を算出することができる。そのため、検出結果毎に被検体の情報を算出してからその情報を繋ぎ合わせるよりも被検体の情報の算出に必要な時間を短縮できることがある。
(2)演算手段による被検体情報取得の際に用いる方法によっては、検出結果のパターン同士が連続していることにより被検体情報の正確性が増す、又は、連続性を有さない場合には取得できなかった被検体情報が取得できることについて。
被検体情報を取得する方法には、特定の画素による検出結果のみを用いてその画素に対応する領域の被検体情報を取得する方法と、特定の画素とその周辺の画素とによる検出結果を用いてその画素に対応する領域の被検体情報を取得する方法がある。尚、特定の画素に対応する領域の被検体情報とは、被検体のうち、特定の画素により検出されたX線が透過した領域(被検体の一部)の情報のことを指す。前者の例としては、縞走査法を用いて位相回復を行い、被検体の微分位相像の情報を取得する方法が挙げられる。一方、後者の例としては、フーリエ変換法をもちいて位相回復を行い、被検体の微分位相像の情報を取得する方法や、フーリエ変換法と縞走査の中間法のような方法が挙げられる。典型的なフーリエ変換法は、1つの検出結果から3つの未知数を求めるため、最低でも3画素分の検出結果を用いて特定の画素に対応する領域における被検体の位相情報を取得する。しかしながら、計測範囲の端部においては、その周辺の画素の一部が存在しない。よって、端部の画素に対応する領域の被検体情報は、他の画素に対応する領域の被検体情報よりも少ない検出結果から算出されるため、他の画素に対応する領域の被検体情報よりも正確性が低下することがある。また、x方向にのみ画素が配列されたライン検出器のように、y方向において配列されている画素が少ないと、y方向におけるパターンが取得できないため被検体の情報の一部(y方向に微分した微分位相像、y方向に微分した微分散乱像など)を取得できない。
本実施形態の干渉計では、検出結果のモアレ同士が連続している。よって、干渉計から検出結果の情報が送信される演算手段は、検出結果同士を合成した合成モアレを用いて被検体の情報を取得することができる。合成モアレを用いて被検体の情報を取得すると、それぞれの検出結果から被検体情報を取得する場合よりも、モアレの端部(モアレのうち、計測範囲の端部で検出された部分)を減少させることができる。そのため、正確性の低下を減少させることがきる。例えば、4×4の画素を有する検出器を用いた場合、第1と第2の検出結果のそれぞれにおいて、モアレの端部は12画素ずつ(計24画素)ある。しかし、第1と第2の検出結果を合成して4×8のモアレを想定すると、その合成モアレの端部は20画素とみなすことができる。よって、正確性が他の領域よりも低下する可能性がある領域は、それぞれの検出結果から被検体情報を取得する場合は24画素分であり、合成モアレから被検体情報を取得する場合は20画素分である。尚、実際には、端部の周辺も正確性が低下する可能性があるが、説明を簡単にするために、ここでは端部のみが正確性が低下する可能があるものとした。また、x方向にのみ画素が配列されたライン検出器を用いた場合でも、被検体と計測範囲との相対位置をy方向に移動させ、合成モアレを取得すれば、y方向におけるパターンも取得できるため、取得できる被検体情報が増える。尚、y方向は、光軸と垂直なxy平面上に存在するものとし、xy平面上に形成されるモアレの周期方向の1つと一致するものとする。尚、光軸とは、X線源から射出されるX線束の中心軸とする。
このように、合成モアレから被検体情報を取得すれば、それぞれの検出結果から被検体情報を取得する場合よりも正確性の低下を減少させることができる。尚、正確性の低下を減少させるために用いる合成モアレは、少なくともモアレの端部に対応する領域の被検体情報が、複数の検出結果から取得できるようなパターンであれば良い。例えば、第1の検出結果を検出した後、被検体を固定したまま検出器を下に動かして第2の検出結果を検出した場合、第1の検出結果の下端部と第2の検出結果の上端部とのみを合成した合成モアレを用いても良い。第1の検出結果の下端部と第2の検出結果の上端部とのみを合成した合成モアレを用いれば、第1の検出結果の下端部と第2の検出結果の上端部とに対応する被検体情報の正確性の低下を減少させることができる。この合成モアレを用いて取得した被検体情報と、第1の検出結果を用いて取得した被検体情報と、第2の検出結果を用いて取得した被検体情報とを繋ぎ合わせれば、第1又は第2の検出結果のみを用いるよりも広い範囲の被検体情報を取得することができる。また、第1の検出結果と第2の検出結果の上端部とを合成した第1の合成モアレと、第1の検出結果の下端部と第2の検出結果とを合成した第2の合成モアレのそれぞれから被検体の情報を取得し、被検体情報同士を繋ぎ合わせても良い。
以上の2点から、トールボット干渉計で検出される検出結果が有するモアレ同士は連続していることが好ましい。以下、本実施形態の干渉計が行う、モアレ同士が連続性を有するように被検体を走査する方法について説明をする。
尚、本発明及び本明細書では、微分位相像の情報と位相像の情報を合わせて、位相情報と呼ぶ。演算手段は、被検体の位相情報として微分位相像の情報と位相像の情報を算出しても良いし、いずれかのみを算出しても良い。また、本発明及び本明細書では、散乱情報とは、散乱像(暗視野像を含む)の情報であり、吸収情報とは吸収像の情報である。また、本発明及び本明細書において、微分位相像の情報とは微分位相像を構成する情報であり、複数の座標における微分位相の値の情報のことを指す。位相像の情報、散乱像の情報、及び吸収像の情報も同様である。
また、遮蔽格子を用いず、干渉パターンの情報を直接検出器で検出する場合、上述の説明におけるモアレを干渉パターンに読み替えることができる。
以下、図面を用いて本発明の実施形態について、より具体的に説明をする。
(実施形態1)
本実施形態の被検体情報取得システム110の構成例を図1(図1(a)〜図1(e))に示す。トールボット干渉計(以下、単に干渉計と呼ぶことがある)100は、X線源1からのX線の一部を遮蔽する線源格子7と、線源格子からのX線を回折して干渉パターンを形成する回折格子2と、干渉パターンを形成するX線の一部を遮蔽する遮蔽格子3を備える。この干渉計100は更に、遮蔽格子3からのX線を検出する検出器4と、計測範囲9と被検体12との相対位置を移動させることで被検体を走査する走査手段11を備える。また、図1に示す例では、干渉計100と演算手段6とX線源1と画像表示部15とが被検体情報取得システム110を構成している。演算手段6は、検出器による検出結果を複数用いて被検体の情報を取得する。また、画像を表示する必要がなければ、被検体情報取得システム110は、画像表示部15を有している必要はない。なお、図1に示す例では、検出器4が演算手段6と、画像表示部15が演算手段6と、物理的に接続されているが、これらは近接した位置で物理的に接続されている必要はなく、無線通信、LAN、インターネット等を介して接続されていてもよい。
以下、X線撮像システム110の各構成について説明をする。
X線源1は、干渉計に対してX線を射出する。X線源1が射出するX線は、連続X線でも特性X線でも良い。なお、本発明及び本明細書において、X線とはエネルギーが2keV以上100keV以下の電磁波を指す。また、X線源1から射出したX線の経路上に、波長選択フィルタを配置してもよい。波長選択フィルタは、X線源1と干渉計との間に配置しても良いし、干渉計が波長選択フィルタを備えていても良い。
線源格子7は、遮蔽部と透過部を有することでX線源1からのX線を空間的に分割する。これにより、一つ一つの透過部が仮想的なX線源となるため、X線の空間的可干渉性が向上する。線源格子7からのX線が、回折格子2により回折されることで干渉パターンを形成できる程度以上に空間的可干渉性を有するように、線源格子7の透過部の大きさを設計する。このように、ラウ効果を用いてトールボット干渉法を行う方法は、トールボット・ラウ(タルボ・ロー)干渉法と呼ばれている。尚、X線源1からのX線の可干渉性が十分であれば線源格子7は不要である。
X線源1から射出し、線源格子7を経たX線は、被検体12を透過すると被検体の屈折率及び形状に応じて位相と強度が変化する。図1では、線源格子7と回折格子2の間に被検体12を配置しているが、回折格子2と遮蔽格子3の間に被検体12を配置しても良い。
回折格子2はX線源からのX線を回折し、トールボット距離において干渉パターンを形成する。この干渉パターンは、明部と暗部が周期的に配置されている。但し、本明細書では、X線の強度が大きい所を明部、小さい所を暗部とする。本実施形態に用いられる回折格子2は位相型の回折格子(位相格子)であり、位相進行部と位相遅延部が周期的に配列された周期構造を有している。X線の強度を変調する、振幅型の回折格子を回折格子2として用いることもできる。但し、位相型の回折格子の方が振幅型の回折格子よりもX線量の損失が少ないので有利である。回折格子2は、位相遅延部と位相進行部が一次元に配列された構造(一次元周期構造)を有していても良いし、二次元に配列された構造(二次元周期構造)を有していても良い。位相遅延部を透過したX線が、位相進行部を透過したX線に対して位相がπまたはπ/2ラジアンシフトするように設計された位相格子が一般的であるが、位相のシフト量はその他の値であっても良い。本明細書では、位相のシフト量がπラジアンの位相格子をπ格子、π/2ラジアンの位相格子をπ/2格子と呼ぶ。尚、π格子が平行なX線(シンクロトロンのように直進するX線)を回折する場合(即ち、拡大率が1の場合)、干渉パターンの周期はπ格子の周期の1/2であり、π/2格子が平行なX線を回折すると、干渉パターンの周期はπ/2格子周期と同一となる。平行なX線を回折したときの干渉パターンに拡大率を掛ければ、発散するX線を回折したときの干渉パターンの周期が算出できる。拡大率は、X線源(線源格子を用いる場合は線源格子)と干渉パターン(遮蔽格子を用いる場合は遮蔽格子、用いない場合は検出器の検出面)との距離L2を、X線源(線源格子を用いる場合は線源格子)と回折格子との距離L1で割った値(L2/L1)である。
遮蔽格子3は、X線を遮る遮蔽部13とX線を透過する透過部1が配列された周期構造を有しており、回折格子2で形成した干渉パターンを形成するX線の一部を遮る。これにより、干渉パターンのパターンと遮蔽格子のパターンとの組み合わせに応じたモアレが形成される。遮蔽格子としては遮蔽部13がX線吸収率の高い部材からなる吸収型の遮蔽格子(吸収格子)が一般的であるが、X線を反射することでX線を遮蔽する反射型の遮蔽格子を用いても良い。
吸収型の遮蔽格子3の場合、遮蔽部13はX線吸収率の高い材料から形成されている。X線吸収率の高い材料としては、例えば、金、白金、タングステン、タンタル、モリブデン及び、これらの少なくとも1種を含む合金を挙げることができる。吸収型の遮蔽格子3の場合、透過部はX線透過率の高い材料から形成されている。X線透過率の高い材料としては、例えば感光性レジストなどの樹脂やシリコンを挙げることができる。透過部は空洞となっていても良い。
遮蔽部13はX線を完全に遮らなくても良いが、干渉パターンの一部を遮ることでモアレを形成する程度にX線を遮る必要がある。よって、上記のようなX線吸収率の高い材料により遮蔽格子3の遮蔽部13が形成されていている場合においても、遮蔽部13はX線進行方向にある程度の厚さを持つことが必要である。よって、位相格子と検出器よりも大面積化が難しかったり、コストが高くなったりする。
遮蔽格子の遮蔽部13が干渉パターンを形成するX線の一部を遮ることにより、モアレが形成される。一般的に、モアレの周期は重なり合う周期構造の周期及び周期方向により決まる。
周期pの周期構造と周期pの周期構造でモアレを形成する場合、それぞれの周期方向が角度θで交わる(但し周期が平行のときθ=0)とすると、モアレの周期は、下記式(1)で表される。
×p/(p ×sinθ+(pcosθ−p1/2 ・・・式(1)
周期pに遮蔽格子上に形成される干渉パターンの周期を、pに遮蔽格子の周期を、θに遮蔽格子上に形成される干渉パターンの周期方向と遮蔽格子の周期方向との角度を代入すれば、トールボット干渉計で形成されるモアレの周期を算出することができる。
尚、遮蔽部13と透過部1の周期や周期方向は、干渉パターンの形状と形成したいモアレの形状によって決めることができる。
遮蔽格子3の一例を図2(a)と(b)に示した。図2(a)に示した遮蔽格子3は遮蔽部13と透過部が1方向に配列された周期構造(一次元周期構造)を有している。遮蔽格子3は遮蔽部13と透過部1が2方向に配列された周期構造(二次元周期構造)を有していても良く、例えば図2(b)に示したような、井桁状の2次元周期構造を有する遮蔽格子3を用いることができる。また、遮蔽格子3の周期構造は遮蔽部と透過部が市松状に配列した構造でも良い。
遮蔽格子3を作製する方法としてめっきを用いることができる。平滑な基板表面に感光性レジストやSiにより高アスペクト比の構造物を形成し、その間をめっき物で充填する。シリコン基板をエッチングすることによって高アスペクト比の構造物を形成してめっき物を充填しても良い。このように形成された高アスペクト比の構造物は透過部を形成する。めっき物は、X線吸収率の高い材料であればよいが、めっきが比較的容易なため、金、白金、金と白金の少なくともいずれかを含む合金等が好ましい。めっき物が充填されて形成される構造物は遮蔽部を形成する。
検出器4は遮蔽格子3からのX線を検出する検出器であり、検出範囲内において画素が2方向に配列されているため、照射されたX線の強度に応じて2次元のX線強度分布の情報を取得することができる。2次元のX線強度分布を情報取得する代わりに、ラインセンサを用いて1次元のX線強度分布の情報を取得しても良い。上述のように、検出器4は、計測範囲と被検体とが第1の相対位置をとるときに第1の検出を行うことで、第1の検出結果を取得し、計測範囲と被検体とが第2の相対位置をとるときに第2の検出を行うことで、第2の検出結果を取得する。第1と第2の検出結果は演算手段6に送信される。尚、検出器の検出時間(露光時間)が短く、その検出時間内における構成の移動量が小さい場合は、走査手段による計測範囲と被検体の相対移動や干渉パターンと検出器との相対移動を行いながら検出を行っても良い。
走査手段11は、干渉パターンが形成される位置、遮蔽格子3、検出器4、被検体12の少なくともいずれかを移動させることで、計測範囲と被検体との相対位置を移動させる。
走査手段11は、検出器が第1の検出と第2の検出とを行う間に計測範囲と被検体との相対位置を第1の相対位置から第2の相対位置へ移動させる。また、走査手段11は、第1の検出結果のパターンと第2の検出結果のパターンとが連続性を有するように、モアレと検出器との相対位置(干渉パターンを直接検出する場合は干渉パターン)を第1と第2の検出との間に、必要に応じて移動させる。尚、干渉パターンが形成される位置は、線源格子7または回折格子2の位置により決まるため、走査手段11は、線源格子7と回折格子2の少なくともいずれかを移動させることで干渉パターンが形成される位置を変えることができる。
走査手段11は、例えば、アクチュエータと指示部とで構成することができる。このように構成する場合、アクチュエータは指示部からの指示に従って線源格子7、回折格子2、遮蔽格子3、検出器4、被検体12の少なくともいずれかを移動させることができる。
図1(a)には、走査手段11が検出器4を移動させる形態を示した。これにより、検出器の検出範囲と被検体の相対位置が移動するため、計測範囲と被検体との相対位置が移動する。図1(b)には、走査手段11が遮蔽格子3を移動させる形態を示した。これにより、モアレが形成される位置と被検体の相対位置が移動するため、計測範囲と被検体との相対位置が移動する。図1(c)には、走査手段11が回折格子を移動させる形態を示した。これにより、干渉パターンが形成される位置が移動するので、モアレが形成される位置と被検体の相対位置が移動し、計測範囲と被検体との相対位置が移動する。図1(d)には、走査手段11が線源格子7を移動させる形態を示した。これにより、仮想的なX線源として機能する線源格子の開口部の位置と回折格子の相対位置が移動するため、干渉パターンが形成される位置が移動し、モアレが形成される位置と被検体の相対位置が移動する。よって、計測範囲と被検体との相対位置が移動する。尚、図1(d)に示した形態では、走査手段11は、線源格子の移動に伴ってX線源を固定するX線台28を移動させる。X線源台を移動させることで、線源格子の移動量が大きくても、線源格子の開口部からX線を射出させることができる。図1(e)には、走査手段11が被検体台28を移動させることで被検体12を移動させる形態を示した。これにより、計測範囲と被検体との相対位置が移動する。尚、走査手段は2つ以上の構成を移動させても良い。例えば、回折格子と遮蔽格子を移動させても良いし、遮蔽格子と検出器を移動させても良い。2つ以上の構成を移動させる際には、その構成同士を固定し、同時に移動させても良い。また、X線源の干渉性が十分であり、干渉計100が線源格子を備えない場合、X線源を移動させてX線源と回折格子の相対位置を移動させることで、計測範囲と被検体との相対位置を移動させても良い。例えば、干渉計がX線源台を備える場合、走査手段がこのX線源台を移動させることでX線源を移動させることができる。
走査手段は、第1の検出結果のパターンと第2の検出結果のパターン、つまり、走査手段による移動の前後で検出されるモアレ同士(干渉パターンを直接検出する場合は干渉パターン同士)が連続性を有するように、計測範囲と被検体との相対位置を移動させる。
尚、モアレ同士が連続性を有するとは、被検体が配置されていないときに、第1と第2の検出結果のパターンを繋ぎ合わせて合成パターンを取得すると、その合成パターンの繋ぎ目の周期と、第1と第2の検出結果のパターンの周期が等しいことを指す。但し、本発明及び本明細書では、繋ぎ目の周期が第1の検出結果のパターンの周期(以下、単に第1の検出結果の周期と呼ぶことがある)の±10%以内であれば繋ぎ目の周期と第1の検出結果のパターンの周期とが等しいとみなす。同様に、繋ぎ目の周期が第2の検出結果のパターンの周期(以下、単に第2の検出結果の周期と呼ぶことがある)の±10%以内であれば繋ぎ目の周期と第2の検出結果のパターンの周期とが等しいとみなす。また、第1の検出結果のパターンの周期が第2の検出結果のパターンの周期の±10%以内であれば第1と第2の検出結果のパターンの周期が等しいとみなす。つまり、繋ぎ目の周期と第1と第2の検出結果パターンの周期の計3つの周期のうち2つの周期が、残りの1つの周期の±10%以内の値であれば、繋ぎ目の周期と第1と第2の検出結果のパターンの周期が等しいとみなす。
以下、第1の検出結果のパターンと第2の検出結果のパターンとが連続性を有するために、走査手段が行う各構成の移動方法について説明をする。なお、以下の説明では、y方向への移動について述べるが、「y方向」は検出器との関係で唯一の方向を意味するものではない。ただし、検出器に複数の画素が長方形状に2次元配列されているような場合、その配列方向のいずれかをy方向とすることが、好適な一形態である。
走査手段は、第1の検出と第2の検出との間に、計測範囲と被検体との相対位置をy方向にd×(n−a)移動させる。このとき、第1の検出結果のパターンと第2の検出結果のパターンとが連続性を有するためには、第1の検出と第2の検出との間に、モアレの位置と検出器との相対位置を(b−a)×d+M×d×n移動させる。上述の式において、aとnは整数、dはy方向における検出器の画素サイズ、nは計測範囲において、画素がy方向に配列されている数、(つまり、y方向における計測範囲の幅をdで割った値)である。また、Mはy方向におけるモアレの周期を画素サイズ(d)で割った値、bはnをMで割り、商及び余りを0以上の整数としたときの余りの値である。これを、本発明及び本明細書では、b=mod[n、M]と表現する場合がある。尚、Mの算出に用いるモアレの周期(M×d)は被検体がX線源と検出器との間に配置されていないときのモアレの周期であり、上述の式(1)により算出することができる。また、モアレの周期を取得するために、Mは2より大きい必要があり、整数でなくても良い。また、a<nである。(b−a)×d+M×d×n=M×d×n(但し、nはnと異なる整数)であっても良い。また、(b−a)×d+M×d×nは0であっても良い。このとき、モアレの位置と検出範囲との位置は固定されているが、ここでは、説明を簡潔にするために、モアレの位置と検出器の検出範囲との相対位置を0移動させたものとみなす。
a=0のとき、第1の検出(第1の検出結果を取得するための検出)の際に検出された範囲と第2の検出の際に検出された範囲は重ならず、隣接する。一方、aが1以上のとき、第1の検出の際に検出された範囲と第2の検出の際に検出された範囲がa画素分重複する。重複する分、aが0以下のときよりも総計測範囲が小さくなるが、重複した部分における被検体情報のノイズが低下する分、正確性が向上する。反対に、aが−1以下であると、第1の検出の際に検出された範囲と第2の検出の際に検出された範囲との間に検出されない範囲が生じる。検出されない範囲が生じる分、aが0以上のときよりも総計測範囲が大きくなるが、検出されない範囲の被検体情報の取得は困難である。このように、取得する被検体情報の正確性、計測範囲の大きさ、総検出回数などを考慮してaの値を決めることができる。また、計測の目的に応じてユーザがaを変更できるようにしても良い。その場合、ユーザは直接aを調整しても良いし、計測モードを選択することでaを調整しても良い。例えば、高速計測モードを選択するとaが負の整数になり、通常計測モードを選択するとa=0になり、精密計測モードを選択するとaが正の整数になるように走査手段とモード選択部とを設計しても良い。
モアレの位置と検出器との相対位置を0より大きく又は0より小さく移動させるためには、モアレの位置と検出器の少なくともいずれかを移動させればよい。
モアレの位置を移動させるためには、X線源(線源格子を用いる場合は、仮想的にX線源として機能する、線源格子の開口部)、位相格子、遮蔽格子の少なくともいずれかを移動させればよい。
検出器の検出範囲上に投影されるX線源(以下、単に検出器上のX線源ということがある)の移動量と検出範囲上に形成されるモアレの位置(以下、単に検出器上のモアレということがある)の移動量は等しい。よって、位相格子と遮蔽格子を固定した状態で検出器上のX線源をy方向に(b−a)×d移動させると、検出器上のモアレの位置がy方向に(b−a)×d移動する。これを位相の移動量で説明する。モアレ1周期が2πラジアンとすると、モアレの移動量をモアレの周期(M×d)で割り、2πかければモアレの移動量をラジアン単位で表わせるため、モアレの移動量(ラジアン単位)φ= {(b−a)×d}/M/d×2πである。モアレの位相をφ移動させるためには、X線源の位相もφ移動させればよい。X線源の位相をφ移動させるための距離を長さで表すと、線源格子を用いる場合はφ×p/2π= (b−a)/M×p、である。但し、pは線源格子のピッチである。トールボット干渉計において、p=p×L1/(L2−L1)である。そのため、(b−a)/M×p=(b−a)×p×L1/{M×(L2−L1)}であり、線源格子を用いない場合は、X線源を(b−a)×p×L1/{M×(L2−L1)}移動させることで、モアレをφ移動させることができる。但し、pは遮蔽格子のピッチである。
検出器の検出範囲上に投影される回折格子(以下、単に検出器上の回折格子ということがある)の移動量と検出器上のモアレの位置の移動量とは等しい。よって、X線源と遮蔽格子を固定した状態で検出器上の回折格子をy方向に(b−a)×d移動させると、検出器上のモアレの位置がy方向に(b−a)×d移動する。これを位相で表現すると、モアレの位相をφ移動させるためには、回折格子がπ格子の時は回折格子の位相をφ/2、回折格子がπ/2格子の時は回折格子の位相をφ移動させればよい。回折格子の位相をφ/2移動させるための距離を長さで表すと、φ/2×p/2π= (b−a)/M×p/2であり、回折格子の位相をφ移動させるための距離を長さに換算すると、φ×p/2π= (b−a)/M×pである。但し、pは回折格子のピッチである。
検出器の検出範囲上に投影される遮蔽格子(以下、単に検出器上の遮蔽格子ということがある)の移動量と検出器上のモアレの位置の移動量は等しい。よって、X線源と回折格子を固定した状態で検出器上の遮蔽格子をy方向に(b−a)×d移動させると、検出器上のモアレが形成される位置がy方向に(b−a)×d移動する。これを位相で表現すると、モアレの位相をφ移動させるためには、遮蔽格子の位相をφ移動させればよい。遮蔽格子の位相をφ移動させるための距離を長さに換算すると、φ×p/2π= (b−a)/M×pである。但し、pは遮蔽格子のピッチである。
計測範囲と被検体との相対位置を移動させるためには、計測範囲と被検体との少なくともいずれかを移動させればよい。モアレの位置を移動させることで計測範囲を移動させる場合は、上述の各構成(X線源、回折格子、遮蔽格子)の移動量とモアレの移動量との関係を用いて各構成の移動量を計算することができる。また、検出器を移動させることで計測範囲を移動させる場合、検出器の移動量は計測範囲の移動量と等しく、被検体を移動させることで計測範囲と被検体とを相対移動させる場合は、被検体の移動量が計測範囲と被検体との相対移動量と等しい。そのため、これらの関係を用いて各構成の移動量を計算することができる。
以下、図1(a)〜(e)を用いてより具体的に説明をする。
まず、図1(a)のように、検出器が移動することで被検体が走査される形態について説明をする。走査手段は、検出器をy方向にd×(n−a)移動させることで、被検体と検出器との相対位置をy方向にd×(n−a)移動させる。このとき、モアレの位置と検出器との相対位置のy方向における移動量が(b−a)×d+M×d×nを満たす必要がある。(b−a)×d+M×d×nをラジアン単位に直すと、φ+2nπと表せる。ただしモアレの周期、M×d、を2πとする。そのため、モアレの位置と検出器との相対位置の移動量がφ+2nπを満たすように、上記のモアレの移動量と各構成(X線源、線源格子、回折格子、遮蔽格子)の移動量の関係を用いてモアレを移動させればよい。尚、b=a=0のとき、モアレの位置と被検体の位置を固定したまま、検出器をd×n移動させれば良い。このように移動させれば、モアレの位置と検出器の位置もd×n移動し、d×nがどんな値をとっても、モアレの位置と検出器の位置M×d×nを満たすからである。
次に、図1(b)のように、遮蔽格子が移動することで被検体が走査される形態について説明をする。走査手段は、検出器上の遮蔽格子の位置をd×(n−a)移動させることで、被検体と計測範囲との相対位置をd×(n−a)移動させる。このとき、モアレの位置と検出器との相対位置の移動量が(b−a)×d+M×d×nを満たす必要がある。上述のように、(b−a)×d+M×d×nをラジアン単位に直すと、φ+2nπなので、モアレの位置と検出器との相対位置の移動量がφ+2nπを満たすように、上記のモアレの移動量と各構成の移動量の関係を用いてモアレを移動させればよい。尚、遮蔽格子の移動による、モアレの位置と検出器との相対値の移動量が(b−a)×d+M×d×nであれば、被検体と検出器と干渉パターンの位置は固定したままで良い。つまり、d×(n−a)=(b−a)×d+M×d×nであれば、検出範囲と被検体と干渉パターンを固定したまま、遮蔽格子を移動させてモアレの位置をd×(n−a)移動させればよい。こうすれば、モアレの位置と検出器との相対位置の移動量も(b−a)×d+M×d×nとなる。nはMの正の整数倍であるため、b=0のとき、aは任意の数値をとっても、d×(n−a)=(b−a)×d+M×d×nが成り立つ。よって、遮蔽格子のピッチに1以上の整数をかけた距離だけ、遮蔽格子と被検体の相対位置を移動させれば第1のパターンと第2のパターンが連続性を有する。尚、干渉パターンを固定する代わりに、干渉パターンを干渉パターンの周期の整数倍かけた距離だけ移動させても良い。
次に、図1(c)のように、回折格子が移動することで被検体が走査される形態について説明をする。走査手段は、検出器上の回折格子の位置をd×(n−a)移動させることで、被検体と計測範囲との相対位置をd×(n−a)移動させる。このとき、モアレの位置と検出器の検出範囲との相対位置の移動量が(b−a)×d+M×d×nを満たす必要がある。(b−a)×d+M×d×nをラジアン単位に直すと、φ+2nπなので、モアレの位置と検出器との相対位置の移動量がφ+2nπを満たすように、上記のモアレの移動量と各構成の移動量の関係を用いてモアレを移動させればよい。尚、回折格子の移動による、モアレの位置と検出器との相対値の移動量が(b−a)×d+M×d×nであれば、被検体と検出器と遮蔽格子とX線源(線源格子)の位置は固定したままで良い。つまり、d×(n−a)=(b−a)×d+M×d×nであれば、検出範囲と被検体と遮蔽格子を固定したまま、回折格子を移動させてモアレの位置をd×(n−a)移動させればよい。こうすれば、モアレの位置と検出器との相対位置の移動量も(b−a)×d+M×d×nとなる。nはMの正の整数倍であるため、b=0のとき、aは任意の数値をとっても、d×(n−a)=(b−a)×d+M×d×nが成り立つ。よって、回折格子のピッチに1以上の整数をかけた距離だけ、回折格子を移動させれば、第1のパターンと第2のパターンが連続性を有する。
次に、図1(d)のように、線源格子が移動することで被検体が走査される形態について説明をする。走査手段は、検出器上の線源格子の位置をd×(n−a)移動させることで、被検体と計測範囲との相対位置をd×(n−a)移動させる。このとき、モアレの位置と検出器の検出範囲との相対位置の移動量が(b−a)×d+M×d×nを満たす必要がある。(b−a)×d+M×d×nをラジアン単位に直すと、φ+2nπなので、モアレの位置と検出器との相対位置の移動量がφ+2nπを満たすように、上記のモアレの移動量と各構成の移動量の関係を用いてモアレを移動させればよい。尚、線源格子の移動による、モアレの位置と検出器との相対値の移動量が(b−a)×d+M×d×nであれば、被検体と検出器と遮蔽格子の位置は固定したままで良い。つまり、d×(n−a)=(b−a)×d+M×d×nであれば、検出範囲と被検体と遮蔽格子を固定したまま、回折格子を移動させてモアレの位置をd×(n−a)移動させればよい。そうすれば、モアレの位置と検出器との相対位置の移動量も(b−a)×d+M×d×nとなる。nはMの正の整数倍であるため、b=0のとき、aは任意の数値をとっても、d×(n−a)=(b−a)×d+M×d×nが成り立つ。よって、線源格子のピッチに1以上の整数をかけた距離だけ、線源格子を移動させれば、第1のパターンと第2のパターンが連続性を有する。
次に、図1(e)のように、被検体(被検体台)が移動することで被検体が走査される形態について説明をする。走査手段は、検出器の検出範囲に投影される被検体の位置(以下、単に検出器上の被検体の位置ということがある。)をd×(n−a)移動させることで、被検体と計測範囲との相対位置をd×(n−a)移動させる。このとき、モアレの位置と検出器の検出範囲との相対位置の移動量が(b−a)×d+M×d×nを満たす必要がある。(b−a)×d+M×d×nをラジアン単位に直すと、φ+2nπなので、モアレの位置と検出器との相対位置の移動量がφ+2nπを満たすように、上記のモアレの移動量と各構成の移動量の関係を用いてモアレを移動させればよい。このとき、モアレの位置と検出範囲との相対位置の変化に伴って計測範囲が距離z移動する場合は、被検体をd×(n−a)+z移動させることで、被検体と計測範囲の相対位置をd×(n−a)移動させればよい。また、(b−a)×d+M×d×nが0のとき、モアレの位置と検出範囲を固定したまま、走査手段11によって被検体を移動させればよい。
尚、走査手段の位置精度誤差は小さいことが好ましいが、第1の検出結果のパターンと第2の検出結果のパターンとのズレがパターン(モアレ)の周期の10%以内に収まることが好ましい。そのためには、誤差によるモアレの位相変化が1/5π以内であれば良い。つまり、位置精度誤差は、格子を移動させる場合は格子の周期のピッチの10%以下、検出器又は被検体を移動させる場合は検出器の画素サイズの10%以下であれば良い。また、X線源を移動させる場合はX線源の10%以下であれば良い。例えば、計測範囲と被検体との相対位置をy方向にd×(n−a)移動させようとしたとき、実際の移動量は、(n−a)×d―0.1d以上、(n−a)×d+0.1d以下であれば良い。また、第2のパターンと検出範囲との相対位置をy方向へ(b−a)×d移動させようとしたとき、実際の移動量は、(b−a)×d―0.1M×d以上(b−a)×d+0.1M×d以下であれば良い。また、遮蔽格子のピッチに1以上の整数をかけた距離(L4と呼ぶ)分遮蔽格子と被検体の相対位置を移動させようとしたとき、実際の移動量は、L4から遮蔽格子の周期の10%を引いた長さ以上、L4に遮蔽格子の周期の10%を足した長さ以下であれば良い。また、位相格子のピッチに1以上の整数をかけた距離(L5と呼ぶ)分位相格子と被検体の相対位置を移動させようとしたとき、実際の移動量は、L4から位相格子の周期の10%を引いた長さ以上、L4に位相格子の周期の10%を足した長さ以下であれば良い。
演算手段6は、検出器4と接続されており、検出器の検出結果の情報を用いて被検体の情報を算出する。尚、本明細書では、表を参照して被検体の情報を得ることも、被検体の情報を算出するという。演算手段は被検体の情報を算出することができれば良く、例えばCPUを用いることができる。このCPUは、例えばRAMのような記憶手段と接続され、各種演算を行う。
aが1以上のとき、第1の検出結果と第2の検出結果との重複部分の分だけ被検体情報取得にかかる時間を短縮するために、本実施形態の演算手段6は、複数の検出結果の情報を繋ぎ合わせて合成X線強度分布の情報を算出する。つまり、第1の検出結果のパターンと、第2の検出結果のパターンとを繋ぎ合わせて合成X線強度分布を算出する。更に、演算手段は、この合成X線強度分布の情報を用いて位相回復処理を行い、被検体の微分位相像の情報を算出する。第1の検出結果と第2の検出結果のそれぞれから被検体の情報を算出すると、重複部分の被検体情報が2回算出されることになる。一方、合成X線強度分布の情報から被検体の情報を算出すれば、重複部分の被検体情報は1回しか算出されないため被検体情報取得にかかる時間を短縮することができる。位相回復方法は特に問わず、例えばフーリエ変換法、縞走査法、フーリエ変換法と縞走査法の中間法等を用いることができる。
また、上述のような合成X線強度分布を算出することで、端部の被検体情報の正確性を向上させることもできる。但し、端部の被検体情報の正確性を向上させるためには、一つの検出結果と、他の検出結果の一部又は全部とを繋ぎ合わせた合成X線強度分布を用いて被検体の情報を取得すればよい。つまり、第1の検出結果と第2の検出結果の一部又は全部とを繋ぎ合わせた合成X線強度分布を用いて被検体の情報を算出すれば、端部の被検体情報の正確性を向上させることができる。第2の検出結果の一部のみを第1の検出結果と繋ぎ合わせる場合、第2の検出結果のうち、第1の検出結果と繋ぎ合わせる部分は、第1の検出結果から取得される被検体情報と距離的に最も近い領域の被検体情報が取得される部分を含むことが好ましい。例えば、第1の検出結果を取得した後、走査手段により計測範囲を右に移動させて第2の検出結果を取得した場合、第1の検出結果と繋ぎ合わせる部分は第2の検出結果の左端を含むことが好ましい。但し、被検体の位相変化が小さい場合、距離的に最も近い領域の被検体情報が取得される部分(左端)を含まなくても、正確性を向上させることができる。尚、本件を用いると、aの値に関わらず、端部の被検体情報の正確性を向上させることができる。
また、aが1以上の場合、第1の検出結果のパターンと第2の検出結果のパターンの一部が重複するが、重複する部分についてはいずれかのみの検出結果を採用しても良いし、両者の平均を重複部分の検出結果としても良い。また、重複部分の情報を足し合わせることによって、重複部分のS/N比を向上させても良い。
得られた微分位相像の情報を積分して位相像の情報を算出しても良いし、被検体の微分位相像や位相像の情報が不要な場合は、位相回復を行わずに、散乱像、吸収像等の情報を算出しても良い。被検体情報としてこれらの情報を算出する場合も、合成X線強度分布を用いることで算出時間を短縮できたり被検体情報の正確性が向上したりすることがある。散乱像は被検体によるX線の振幅の変化を示す像である。尚、合成X線強度分布は複数の検出結果の情報から合成すればよく、合成する検出結果の数は特に問わない。
被検体情報表示部15は、被検体情報を表示することができるモニタであり、例えば、CRTやLCD等を用いることができる。被検体情報表示部15は、演算手段6と接続されており、演算手段による被検体の情報の算出結果を表示することができる。また、モニタの代わりにプリンタを用いることもできる。つまり、被検体情報表示部は被検体の情報を表示できれば良い。尚、被検体情報をとは、画像に限定されない。例えば、総計測範囲内の座標とその座標における被検体情報に係る数値(例えば位相値、X線強度等)を表示しても良い。
(実施形態2)
実施形態2では、回折格子と遮蔽格子と検出器とを一体として移動させることで被検体を走査する干渉計について説明をする。図3は本実施形態の干渉計の構成例である。
干渉計120は、線源格子7と、回折格子2と、遮蔽格子3と、検出器4と走査手段11を備える点は実施形態1の干渉計110と同じである。干渉計120は、更に回折格子と遮蔽格子と検出器とを一体として固定する固定手段5と、被検体へのX線照射範囲を制限するコリメータ8を備える。
コリメータ8は1つの開口部の周りを遮蔽部が囲んだ構造を持ち、X線の被検体への照射範囲を制限する。これにより、被検体のうち、計測範囲外の領域(被検体を検出器に投影したときに、計測範囲内に投影されない領域)にX線が照射されることを防ぐことができる。但し、被検体全体にX線を照射しても良い場合のように、被検体へのX線照射範囲を制限する必要がなければコリメータ8は不要である。
固定手段5は、回折格子2と遮蔽格子3と検出器4を一体として固定する手段であり、例えば、回折格子2と遮蔽格子3と検出器4とを一体として保持する保持部である。本実施形態では、回折格子を遮蔽格子と一体として移動させる。これにより、回折格子2の格子領域の大きさを遮蔽格子3の格子領域の大きさと同等以下(拡大率の分、遮蔽格子の格子領域よりも小さくても良い)にすることが可能である。また、検出器4を回折格子2と遮蔽格子3と一体として被検体に対して移動させる。拡大率の分、検出器の検出範囲は、遮蔽格子の格子領域よりも大きくする必要があるが、一般的に遮蔽格子と検出器の距離は小さいため、検出器の検出範囲は、遮蔽格子3の格子領域の大きさと同程度で良い。
一般的に、遮蔽格子3の作成は回折格子と検出器の作成よりも困難であるため、遮蔽格子3の格子領域上全体に干渉パターンが形成されるサイズの回折格子2と、遮蔽格子3を透過したX線全体を検出可能な検出範囲を持つ検出器4の使用が好ましい。以下、一体化した回折格子2、遮蔽格子3、検出器4を、格子付き検出器と呼ぶことがある。
走査手段11は、格子付き検出器を移動させる。また、格子付き検出器の移動と同期して線源格子7とコリメータ8を移動させることができる。本実施形態の走査手段も、指示部とアクチュエータとを有することができ、アクチュエータが指示部からの指示に基づいて格子付き検出器を移動させる。線源格子7とコリメータ8とを移動させる場合、線源格子を移動させるためのアクチュエータとコリメータを移動させるためのアクチュエータも走査手段が有する。また、線源格子とコリメータを移動させるためのアクチュエータに対して指示を送る指示部は、格子付き検出器を移動させるアクチュエータに対して指示を送る指示部と共通でも良いし、別の指示部を設けても良い。
本実施形態において、線源格子が移動しない場合、モアレの位置と検出器は相対移動しない。よって、モアレの位置と検出器の相対移動量=(b−a)×d+M×d×n=M×d×nが成り立つ(つまり、モアレの位置と検出器の相対移動量がモアレの周期の整数倍である)必要がある。そのためには、たとえば、b=a=0であれば良い。つまり、nがMで割り切れるように検出器の選択とモアレの周期の調整の少なくともいずれかを行い、被検体を固定した状態で計測範囲がy方向にn×d移動するように格子付き検出器を移動させれば良い。そうすれば、b=a=0であり、検出範囲の移動量もd×(n−a)(但し、a=0)である。b=a=0でなくても、b=aであれば(b−a)×d=0が成立する。つまり、第1の検出結果と第2の検出結果が重複する画素数(a)が、nをMで割ったときの余りの数(b)と等しくなるように移動させればよい。線源格子を移動させる場合であっても、第1の検出結果取得時と第2の検出結果取得時とで線源格子が線源格子の周期の整数倍分移動している場合はモアレの位置と検出範囲は相対移動しない。そのため、線源格子が移動しない場合と同様に格子付き検出器を移動させればよい。モアレの位置と検出範囲とが相対移動するように線源格子を移動させる場合は、該相対移動量が(b−a)×d+M×d×n、検出範囲の移動量がd×(n−a)になるように格子付き検出器と線源格子とを同期させて移動させればよい。
走査手段11による格子付き検出器の移動方向の一例を図3中に矢印で示す。但し、計測範囲と被検体の相対位置が変化すれば、格子付き検出器の移動方向は問わない。たとえば、直交するX方向とY方向に周期を有する回折格子と遮蔽格子を用いる場合、格子付き検出器はX軸又はY軸上を移動させても良いし、XY平面上を移動させても良い。
図4を用いて、本実施形態により取得される第1の検出結果のパターンと第2の検出結果のパターンについて説明をする。尚、被検体と計測範囲とが第1の相対位置をとるとき、格子付き検出器と被検体も第1の相対位置をとり、被検体と計測範囲とが第2の相対位置をとるとき、格子付き検出器と被検体も第2の相対位置をとるものとして説明をする。
図4(a)に第1の検出結果のパターン14を示す。b=a=0とし、第1の検出結果取得後に格子付き検出器をd×n周期移動させて得られる第2の検出結果のパターン18と、第1の検出結果のパターン14とを繋ぎ合わせると、図4(b)に示す合成X線強度分布19が得られる。図4(b)を見ると、第1の合成X線強度分布19は第1の検出結果のパターン14が有する強度分布をそのままの周期で紙面の横方向に延長したような強度分布であり、繋ぎ合わせ部分の周期も他の部分の周期と等しいことが分かる。よって、第1と第2の検出結果のパターン同士が連続性を有することが分かる。
このように、第1と第2の検出結果のパターン同士が連続性を有するように走査手段が格子付き検出器を移動させる場合であっても、回折格子の周期方向と遮蔽格子の周期方向以外への相対位置の変化量は問わない。つまり、例えば、回折格子と遮蔽格子が一次元周期構造を有し、且つ、遮蔽格子の周期方向と回折格子の周期方向が一致する場合、第1の相対位置から第2の相対位置への変化量は、遮蔽格子と回折格子の周期方向と垂直な方向に対しては任意の距離で良い。また、遮蔽格子の周期方向と回折格子の周期方向が異なる場合、遮蔽格子の移動量は、遮蔽格子の周期方向と垂直な方向に対しては任意の距離で良く、回折格子の移動量は、回折格子の周期方向と垂直な方向に対しては任意の距離で良い。
図4(b)に示した合成X線強度分布のうち第1の検出結果のパターンと第2の検出結果のパターンとは周期が同一である。このように、合成X線強度分布は同じ周期を有するパターン同士の情報から取得されることが好ましい。
合成X線強度分布が連続性を有さないパターン同士から取得される例を、図12を用いて説明をする。第1の検出結果を検出後に、検出器上の遮蔽格子が、遮蔽格子の周期の正整数倍+1/2周期分移動するように、格子付き検出器を移動させて、検出を行う。そして、この検出により取得された検出結果のパターンと第1の検出結果のパターンとを繋ぎ合わせると、図12に示す合成X線強度分布17が得られる。図12を見ると、2つの検出結果のパターン14、16の繋ぎ合わせ部分の周期が他の部分と異なり、この合成X線強度分布が連続性を有さないパターン同士の合成により取得されたことが分かる。このように、繋ぎ合わせ部分の周期が他の部分の周期と異なり、連続性を有さないと、合成X線強度分布17を位相回復することで得られる被検体の情報に誤差が生じたり、位相回復自体が難しくなったりする可能性がある。
尚、走査手段による格子付き検出器の位置精度誤差は、モアレ周期の10%以下にすれば良い。そのため、検出器のみ、遮蔽格子のみ、回折格子のみ、又は線源格子のみを移動させることで被検体と計測範囲の相対移動を行う場合と比較して位置制御が容易である。
被検体のうち計測できない範囲を生じなさせないようにするには、格子付き検出器と被検体の相対位置が第1の相対位置から第2の相対位置へ移動する際、その相対位置の移動が格子付き検出器の計測範囲内で行われる必要がある。つまり、格子付き検出器の計測範囲のy方向における大きさをY(Y=n×d)とするとき、第1の相対位置から第2の相対位置への変化量は、y方向においてはY以下であれば(つまり、aが0以上であれば)良い。
計測できない範囲が生じても良い場合は第1の検出結果と第2の検出結果は接していなくても良いため、第1の相対位置から第2の相対位置への変化量は、y方向においてYよりも大きくて(つまり、aは−1以下でも)良い。この場合、第1の検出結果と第2の検出結果は空白領域を介して繋ぎ合わせられることになるが、このように繋ぎ合わせて得られるX線強度分布も合成X線強度分布と呼ぶ。
図4(b)に示した合成X線強度分布において、第1の検出結果と第2の検出結果はその端部同士が接しているが、第1の検出結果と第2の検出結果は重なり合っても良い。上述のaが1以上の整数であれば、第1の検出結果と第2の検出結果は重なり合う。合成X線強度分布において第1の検出結果と第2の検出結果が重なり合うと、その重なりあった部分はS/N比が高くなるため、他の部分よりもノイズが少ない被検体の情報を得ることができる。このノイズ低減効果を得たい場合、計測範囲のy方向の大きさをYとするとき、第1の相対位置から第2の相対位置への変化量は、y方向において9Y/10よりも小さいことが好ましい。また、2y/5よりも大きいことがより好ましく、y/2よりも大きいことが更に好ましい。
一方、同じ検出回数でより大きな計測範囲を得るためには、重なり部分を小さくするまたはなくせばよい。そのため、計測範囲の大きさと検出回数と重なり部分のノイズ低減効果を考慮して第1の相対位置から第2の相対位置への移動量を決めればよい。重なり部分を小さくするためには、移動量を大きくすれば良いため、大きな計測範囲を得るためには第1の相対位置から第2の相対位置への移動量が大きいことが好ましい。上述のように、計測範囲のy方向の大きさをYとするとき、第1の相対位置から第2の相対位置への移動量は、y方向においてはY/2以上であることが好ましい。また、3y/4以上であることがより好ましく、9y/10以上であることが更に好ましい。
周期回折格子と遮蔽格子はX線源を中心として湾曲した形状を有していても良いが、そのときには回折格子と遮蔽格子の移動は、X線源を中心とする球面上で行うことが好ましい。また、平面の遮蔽格子と回折格子を用いる場合であっても、X線源を中心とする球面上を移動させることで、遮蔽格子による発散X線のケラレを軽減することも可能である。X線のケラレとは、X線の遮蔽格子3への入射角が水平に近づくほど、本来透過すべきX線が遮蔽部13により遮蔽されることを指す。
また、格子付き検出器を複数用いることで、計測時間の短縮が可能である。図5に、第1の格子付き検出器と第2の格子付き検出器を用いて4回検出を行った検出結果を示す。図5(a)に、第1の格子付き検出器による第1の検出結果14と、第2の格子付き検出器による第1の検出結果24を示す。第1と第2の格子付き検出器をy方向に移動させて第2の検出結果18,28を取得し、第1の検出結果14,24と繋ぎ合わせて合成X線強度分布29を算出する(図5(b))。第1と第2の格子付き検出器の位置を元に戻してからx方向に移動させて第3の検出結果を取得し、図5(b)の合成X線強度分布29に更に繋ぎ合わせて合成X線強度分布39を算出する(図5(c))。次に、第1と第2の格子付き検出器をy方向に移動させて第4の検出結果を取得し、図5(c)の合成X線強度分布39に更に繋ぎ合わせて合成X線強度分布49を取得する(図5(d))。このように、複数の格子付き検出器を用いる場合、第1の格子付き検出器による検出結果のパターンと第2の格子付き検出器による検出結果のパターンとが連続性を有するような配置にしておくことが好ましい。そのためには、第1の格子付き検出器と第2の格子付き検出器の距離が検出器上の遮蔽格子の周期の整数倍になるように配置しておくことが好ましい。そのように配置しておくと、第1の格子付き検出器による検出結果と第2の格子付き検出器による検出結果とを繋ぎ合わせても、繋ぎ合わせ部分の周期と他の部分の周期は等しい。
尚、実施形態1に示したように、線源格子、回折格子、遮蔽格子、検出器のいずれか1つのみを移動させることで被検体と計測範囲との相対移動をさせる場合であっても移動させる構成(例えば遮蔽格子)のみを複数備える構成にすれば計測時間を短縮できる。
(実施形態3)
本実施形態では、トールボット干渉を用いたX線CT装置について説明する。本実施形態のX線CT装置は、干渉計のバリエーションの1つである。図6に本実施形態におけるX線CT装置の模式図を示す。X線CT装置120は、被検体台108と、X線源101からのX線を回折する回折格子2と、X線の一部を遮蔽する遮蔽格子3と、遮蔽格子を透過したX線を検出する検出器4を備える。また、実施形態1の干渉計と同様に、X線CT装置と、X線CT装置の検出器の検出結果について演算を行う演算手段6と、演算手段による演算結果に基づく画像を表示する表示部15とX線源101とがX線CTシステム130を構成している。更に、X線CT装置は、被検体と計測範囲とを回転軸109方向に相対移動させる走査手段11を備える。また、本実施形態においては、走査手段11が、回転軸109を中心として被検体台108を回転させる。
各構成について、簡単に説明する。但し、実施形態1と重複する部分は省略する。
本実施形態において回折格子にX線を照射するX線源101の焦点(X線発生領域)は微小であり、線源格子を用いなくても回折格子2により回折され、干渉パターンを形成することができる。そのため、本実施形態のX線CT装置120は線源格子を備えないが、用いるX線源によって線源格子を備えても良い。つまり、本実施形態も実施形態1,2と同様に、トールボット干渉計にもトールボット・ラウ干渉計にも適用できる。
本実施形態の走査手段11も、実施形態1,2と同様に、例えば各構成の移動量を指示する指示部と、指示部の指示に基づいて各構成を移動させるアクチュエータとで構成することができる。また、走査手段11による被検体台108の回転により被検体が回転することで、X線CT装置はCT撮像を行うことができる。尚、CT撮像とは、CT装置で取得した被検体情報に基づく画像を取得する計測に限定されず、例えば被検体情報を数値として取得する計測であっても良い。尚、被検体を回転させてCT撮像を行う代わりに、X線源、回折格子、遮蔽格子と検出器を、回転軸を中心として回転させることでCT撮像を行っても良い。その場合、任意の場所に設置されている被検体の周りを、X線源、回折格子、遮蔽格子と検出器を回転させればよいため、X線CT装置は被検体台を備えなくても良い。
演算部は、被検体を複数の角度から計測して得られた検出結果のパターンを用いて、被検体の断層情報を算出する。被検体の断層情報の算出は、検出結果毎に検出結果のパターン(モアレ)の平均強度、振幅、位相の少なくとも1つの情報の算出と、例えば、一般的なCT装置で行われる再構成によって行われる。
本実施形態の表示部は演算手段による演算結果に基づく画像を表示するが、表示部は画像を表示するものに限定されず、例えば、画像の代わりに、演算手段による演算結果を数値として表示しても良い。尚、X線CTシステムも、被検体情報取得システムの1つである。
本実施形態のX線CT装置が行う撮像方法について説明をする。本実施形態のX線CT装置は、ヘリカルスキャン方式で被検体の計測を行う。つまり、X線CT装置120は被検体の回転と同時に回転軸方向へ被検体と計測範囲との相対移動を行いながら計測を行う。ヘリカルスキャン方式の計測を行う場合、被検体の投影角度が等しく、且つ、回転軸方向に対する被検体と計測範囲との相対位置が異なる検出結果のパターン同士を第1の検出結果のパターンと第2の検出結果のパターンとみなす。そして、第1と第2の検出結果のパターン同士が連続性を有するように、走査手段11が各構成を移動させる。1回転当たりN回の検出を行うとすると、検出器は360/N度回転する毎に検出を行う。また、ヘリカルスキャン方式なので、被検体と計測範囲との相対位置は検出毎に、回転軸方向へd*(n−a)/N移動する。このとき、検出毎に、モアレと検出器とが(b−a)*d/Nだけ移動するようにする。つまり、ヘリカルスキャン方式の計測を行う場合、検出毎の、被検体と計測範囲との相対移動量と、モアレと検出範囲との相対移動量の両方が、実施形態1の1/Nになるようにすればよい。こうすれば、被検体が一回転する毎に、回転軸方向における被検体と計測範囲との相対位置はd*(n−a)、回転軸方向におけるモアレと検出範囲の相対位置は(b−a)*d移動する。
X線CT装置がノンヘリカルスキャンを行う場合、被検体の投影角度が等しく、且つ、回転軸方向に対する被検体と計測範囲との相対位置が異なる検出結果のパターン同士が連続性を有するように、走査手段11が各構成を移動させる。1回転当たりN回の検出を行うとすると、検出器は360/N度回転する毎に検出を行う。回転軸方向における被検体と計測範囲との相対位置は、1回転毎にd*(n−a)移動する。回転軸方向におけるモアレと検出範囲の相対位置は、その相対位置の移動距離の合計が、1回転で(b−a)*dになれば良く、検出毎に相対移動しても良いし、1回転毎に移動しても良い。
尚、ヘリカルスキャン方式で、投影角度が0〜180度の時に検出した検出結果を用いてCT像(断層像)を取得するCT装置を用いる場合、1/2回転当たりN回の検出を行うとすると、検出器は180/N度回転する毎に検出を行う。そして、被検体と計測範囲との相対位置は検出毎に、回転軸方向へd*(n−a)/N移動する。また、ノンヘリカルスキャン方式で、投影角度が0〜180度の時に検出した検出結果を用いてCT像(断層像)を取得するCT装置を用いる場合、1/2回転当たりN回の検出を行うとすると、検出器は180/N度回転する毎に検出を行う。そして、被検体と計測範囲との相対位置は一回転毎に、回転軸方向へd*(n−a)移動する。
以上のように、干渉計としてヘリカルスキャン又はノンヘリカルスキャンを行うX線CT装置を用いた場合も、同じ角度で行われる第1と第2の検出の間では、走査手段により被検体と計測範囲の相対位置と、モアレと検出範囲の相対位置との移動が行われる。この相対位置の移動は、実施形態1と同様であり、回転軸方向における被検体と計測範囲との相対位置はd*(n−a)、回転軸方向におけるモアレと検出範囲の相対位置は(b−a)*d移動する。
また、本実施形態では、計測を行う各角度毎に被検体を離散的に回転させるものとした。つまり、被検体(被検体台)は回転と停止を繰り返し、被検体が停止している間に計測を行うものとした。しかし、被検体を連続的に回転させ続け、それに合わせて計測も連続的に行うことも可能である。
以下、実施形態1〜3の例である実施例と、比較例とを用いて、より具体的に説明をする。
(実施例1)
本実施例では、実施形態1の一実施例について説明をする。本実施例の干渉計は、走査手段11が被検体台28をy方向に移動させることで、被検体と計測範囲との相対位置を移動させる干渉計であり、図1(e)に示した構成を有する。また、本実施例において、線源格子、回折格子、遮蔽格子のそれぞれは、2方向に周期構造を有する2次元周期構造を有し、形成される第2のパターン(モアレ)はx方向とy方向との2方向に周期を有する。
図7には、x方向における検出画素のサイズがd、y方向における検出画素のサイズがdの検出画素71がx方向にn画素、y軸方向にn画素並んだ検出器の検出範囲171と、検出範囲171上のモアレ105を示している。検出範囲は破線の長方形で示され、検出範囲内の実線で区切られた正方形が画素を示している。尚、モアレ105の強度分布は、等高線で示してある。本実施例において、y方向におけるモアレ105の周期はM*dであり、M=4とした。また、理解の補助としてモアレをx方向に積算した強度分布を示した。尚、本実施例においてd=dであり、x方向におけるモアレ105の周期も4*dとする。
図8は、検出器上のモアレ105と検出器上の被検体12を示した図である。ただし、実際には、モアレは被検体により歪むが、ここでは説明の分かりやすさのため、モアレは歪めておらず、被検体の位置のみを示した。検出器上のモアレ105と被検体12が図8(a)に示した位置のときに、検出器が検出を行い、これを第1の検出結果とする。第2の検出結果を取得するために、走査手段11が被検体台28をy方向にn*d*L3/L2(但し、L3は、X線源と被検体台との距離)移動させる。被検体台の移動に伴って検出器上の被検体12がy軸方向にn*d移動させる。このとき、検出範囲171は固定されており、被検体12と計測範囲との相対位置がn*d移動する。走査手段11は、第1の検出結果のパターンと第2の検出結果のパターンとが連続性を有するために、検出器上のモアレの位置をb*d移動する。但し、b≠0である。この移動は被検体と計測範囲との相対移動の前に行ってもよい。これらの移動を行った後の検出器上のモアレと被検体との位置を図8(b)に示した。
図8(c)に第1の検出結果のパターン14と第2の検出結果のパターン18を繋げた合成X線強度分布19を示す。図8(c)に示すように、合成X線強度分布19の繋ぎ合わせた部分30(太線で示した部分)において、モアレがスムーズにつながっている。
(比較例1)
本比較例は、第1の検出と第2の検出との間で、y方向におけるモアレと検出範囲の相対位置の移動量がb*dではない点が実施例1と異なるが、その他は実施例1と同様である。
図13は、検出範囲271上のモアレ205と被検体12を示した図である。検出器上のモアレ205と被検体12が図13(a)に示した位置のときに、検出器が検出を行い、これを比較例における第1の検出結果とする。比較例における第2の検出結果を取得するために、走査手段が被検体台をy軸方向に移動させ、被検体12と計測範囲との相対位置をn*d移動させる。本比較例の走査手段は、被検体台のみを移動させるため、検出器上のモアレ205と検出範囲271の相対位置は移動しない(図13(b))。検出範囲と、検出器上のモアレ205と検出器上の被検体12とが図13(b)に示す位置にあるときに第2の検出を行い、比較例における第2の検出結果を取得する。図13(a)と(b)における第1の検出結果のパターン13の下端と、第2の検出結果のパターン16の上端をみると、比較例においては第1と第2の検出結果のパターンの位相が繋がらず、連続性を有さないことが分かる。図13(c)に第1の検出結果のパターン13と第2の検出結果のパターン18を繋げた、比較例における合成X線強度分布17を示す。
本比較例においては、合成X線強度分布17繋ぎ合わせた部分31(太線で示した部分)においてモアレがつながっておらず、第1の検出結果のパターンと第2の検出結果のパターンとが連続性を有さない。
(実施例2)
本実施例は、第1の検出と第2の検出との間の被検体と計測範囲の相対位置の移動量がn*dよりも小さく、第1の検出の際の計測範囲と第2の検出の際の計測範囲とが被検体上で重複する点が実施例1と異なるが、その他は実施例1と同様である。重複は、検出器の1画素分とした。つまり、本実施例は、実施形態1において、a=1とした場合の例である。
図9は、本実施例における、検出器上のモアレ105と被検体12を示した図である。検出器上のモアレ105と被検体12が図9(a)に示した位置のときに、検出器が検出を行い、これを第1の検出結果とする。第2の検出結果を取得するために、走査手段11が被検体台28をy方向に移動させ、検出器上の被検体12がy方向に(n−1)*d移動する。このとき、検出範囲171は固定されており、被検体12と計測範囲との相対位置が(n−1)*d移動する。更に、走査手段11は、第1の検出結果のパターン14と第2の検出結果のパターン18とが連続性を有するために、検出器上のモアレの位置を(b−1)*d移動させる。但し、b≠1である。本実施例では、モアレの位置の移動は、遮蔽格子の移動により行う。これらの移動を行った後の検出器上のモアレと被検体との位置を図9(b)に示した。走査手段がこのような移動を行うと、図9(a)と(b)における第1の検出結果のパターン14の下端(1画素)と、第2の検出結果のパターン18の上端(1画素)の位相が同じとなる。よってこの重複部部分は第1と第2の検出結果の平均を取るなどすると、この重複部分における被検体情報の正確度を実施例1より上げることができる。
(実施例3)
本実施例では、実施形態3の一実施例について説明をする。本実施例は、被検体台が回転し、ヘリカルスキャンを行う点が実施例1と異なるが、その他は実施例1と同じである。本実施例では、1回転当たりN回の撮像を行う例を挙げる。走査手段は、被検体台を360/N度回転させる毎に、被検体台を回転軸方向へ(n−1)*d/N移動させる。また、被検体台を360/N度回転させる毎に、モアレと検出範囲の相対位置がb*d/N移動するように遮蔽格子を回転軸方向へb/N/M*p移動させる。ただし、pは遮蔽格子の格子周期である。走査手段が被検体台と遮蔽格子をこのように移動させることで、実施例1と同様の合成X線強度分布が取得できる。
(実施例4)
本実施例は、検出器として画素がx方向にn配列したライン検出器を用いる点が実施例1と異なるが、他は実施例1と同じである。つまり、本実施例は、実施例1のnを1とした例である。尚、nが1だと、Mに関わらずbは1である。
検出器としてライン検出器を用いると、検出結果のパターンはラインパターンである。よって、フーリエ変換法のように周辺の画素を用いて被検体情報を取得する解析方法を用いると、検出器の画素が配列された方向と直交する方向(つまり、画素が1画素しか配列していない方向)の被検体の情報を算出することが難しい場合がある。本実施例において、検出器の画素が配列された方向と直交する方向とはy方向であり、y方向の被検体の情報の例としてy方向の微分位相情報と散乱情報が挙げられる。本実施例では、y方向の被検体の情報も算出するために、y方向に被検体を移動した後に同じ(投影)角度から計測した、別の検出結果も用いる。そのためには、同じ(投影)角度から計測した、検出結果(第1の検出結果と第2の検出結果)同士のパターンが連続性を有することが必要である。
図10は、本実施例における、検出範囲371上のモアレ105と被検体12を示した図である。検出器上のモアレ105と被検体12が図10(a)に示した位置のときに、検出器が検出を行い、これを第1の検出結果とする。第2の検出結果を取得するために、走査手段11が被検体台28をy方向に移動する。この移動に伴って検出器上の被検体12がy方向にd移動する。このとき、検出範囲171は固定されており、被検体12と計測範囲との相対位置がd移動する。更に、走査手段11は、第1の検出結果のパターン14と第2の検出結果のパターン18とが連続性を有するために、検出器上のモアレの位置をd移動させる。モアレの位置の移動は、遮蔽格子の移動により行う。これらの移動を行った後の検出器上のモアレと被検体との位置を図10(b)に示した。走査手段がこのような移動を行うと、図10(a)と(b)における第1の検出結果のパターン14と、第2の検出結果のパターン18の位相が繋がり、連続性を有する。図10(c)は、図10(b)に示した状態から、更に被検体と計測範囲との相対位置をd、検出器とモアレの相対位置をd、移動させた状態を示す。これらの相対位置の移動も、走査手段による被検体台と遮蔽格子の移動により行う。これらの移動と検出を繰り返し、複数の検出結果のパターンを繋ぎ合わせて取得される合成X線強度分布19を図10(d)に示す。図10(d)に示した合成X線強度分布19は、被検体12全体の情報を含むが、被検体12の一部のみの情報を含む合成X線強度分布を複数用いれば、被検体全体の情報を取得することもできる。但し、合成X線強度分布は、y方向にM画素分以上の情報を有することが求められる。
(比較例2)
本比較例は、第1の検出と第2の検出との間で、y方向におけるモアレと検出範囲の相対位置が移動しない点が実施例4と異なるが、その他は実施例4と同様である。
図14は、検出範囲471上のモアレ405と被検体12を示した図である。検出器上のモアレ405と被検体12が図14(a)に示した位置のときに、検出器が検出を行い、これを本比較例における第1の検出結果とする。本比較例における第2の検出結果を取得するために、走査手段が被検体台をy方向に移動させ、被検体12と計測範囲471との相対位置をd移動させる。本比較例の走査手段は、被検体台のみを移動させるため、検出器上のモアレ405と検出範囲471の相対位置は移動しない(図14(b))。検出範囲と、検出器上のモアレ405と検出器上の被検体12とが図14(b)に示す位置にあるときに第2の検出を行い、本比較例における第2の検出結果を取得する。図14(a)と(b)をみると、本比較例においては第1と第2の検出結果のパターンの位相が繋がらず、連続性を有さないことが分かる。そのため、本比較例の第1と第2の検出結果を用いても、y方向の被検体情報を算出することはできない。
(実施例5)
本実施例は、y方向におけるモアレの周期が8d(つまり、M=8)、x方向におけるモアレの周期が8dであり、被検体を一部の領域については計測を行わない点が実施例4と異なるが、他は実施例4と同じである。本実施例は、第1と第2の検出の間の被検体と計測範囲の相対移動量が2dである。つまり、実施例2のnを1とし、更にaを−1とした例である。
図11は、本実施例における、検出範囲371上のモアレ105と被検体12を示した図である。検出器上のモアレ105と被検体12が図11(a)に示した位置のときに、検出器が検出を行い、これを第1の検出結果とする。第2の検出結果を取得するために、走査手段11が被検体台28をy方向に移動する。この移動に伴って検出器上の被検体12がy方向に2d移動する。このとき、検出範囲171は固定されており、被検体12と計測範囲との相対位置が2d移動する。更に、走査手段11は、第1の検出結果のパターン14と第2の検出結果のパターン18とが連続性を有するために、検出器上のモアレの位置を2d移動させる。モアレの位置の移動は、遮蔽格子の移動により行う。これらの移動を行った後の検出器上のモアレと被検体との位置を図11(b)に示した。走査手段がこのような移動を行うと、図11(a)と(b)における第1の検出結果のパターン14と、第2の検出結果のパターン18の位相が繋がり、連続性を有する。図11(c)は、図11(b)に示した状態から、更に被検体と計測範囲との相対位置を2d、検出範囲とモアレの相対位置を2d、移動させた状態を示す。これらの相対位置の移動も、走査手段による被検体台と遮蔽格子の移動により行う。これらの移動と検出を繰り返し、複数の検出結果のパターンを繋ぎ合わせて取得される合成X線強度分布19を図11(d)に示す。合成X線強度分布19を一つのモアレとみなすと、x方向における周期が8dであるのに対して、y方向における周期は4dとなる。このように、2方向における周期が異なるパターンを用いても、被検体の情報を取得できることは知られている。また、必要に応じてデータの補間を行ってもよい。本実施例では、y方向における被検体情報の一部が取得できなくなるが、被検体全体の撮像に必要な総計測数が実施例4に比べて半分になる。
(実施例6)
本実施例では、実施形態3の一実施例について説明をする。本実施例は、被検体台が回転し、ヘリカルスキャンを行う点が実施例4と異なるが、その他は実施例4と同じである。モアレの周期は実施例4と同様に4dである。本実施例では、1回転当たりN回の撮像を行う例を挙げる。走査手段は、被検体台を360/N度回転させる毎に、被検体台を回転軸方向へd/N移動させる。また、被検体台を360/N度回転させる毎に、モアレと検出範囲の相対位置がd/N移動するように遮蔽格子を回転軸方向へ移動させる。走査手段が被検体台と遮蔽格子をこのように移動させることで、実施例4と同様の合成X線強度分布が取得できる。
(実施例7)
本実施例では、実施形態2の一実施例について説明をする。本実施例では、2次元周期構造を有する回折格子と遮蔽格子を用いて被検体の位相情報を算出する方法の例を示す。
干渉計の構成は、実施形態と2同様に図3に示した構成である。回折格子2は、位相進行部と位相遅延部がx方向とy方向の2方向に対し7.35μm周期で周期的に配置された周期構造を有する。尚、本実施例においてx方向とy方向は垂直に交わる。この周期構造は、等しい幅の位相進行部と位相遅延部から成り、位相進行部を透過したX線は位相遅延部を透過したX線に対して位相がπラジアン進行する。このような回折格子はSiウェハーをエッチングすることにより作製することができる。
遮蔽格子3は50mm角のエリアに遮蔽部13と透過部1がx方向とy方向の2方向に対し4.0μm周期で周期的に配置された周期構造を有する。この遮蔽格子3は例えば、シリコンのような樹脂基板にX線でパターンを露光することにより形成した樹脂のモールドに金めっきを実施して作製することができる。
X線源1から回折格子2までの距離を1170mm、回折格子2から遮蔽格子3までの距離を104mmとする。検出器4は遮蔽格子3の直後に設置し、その画素周期は50μmとする。コリメータ8として鉛の遮光部材を用いることにより、X線が照射されるエリアを回折格子2および遮蔽格子3の周期構造が形成されたエリア内に限定する。
X線を回折格子2に照射すると、回折格子2により形成される干渉パターンと遮蔽格子3によりモアレが生じる。回折格子2と遮蔽格子3の相対位置と、検出器4に対する回折格子2と遮蔽格子3の周期方向の角度を調整することで、モアレの周期と周期方向を調整することが可能である。本実施例では、モアレの周期が検出器4画素分に相当する200μmとなるように(つまり、M=4になるように)回折格子、遮蔽格子、検出器の位置を調整して固定手段5により固定し、これを格子付き検出器とする。また、検出器のy方向における画素数nは4の倍数であり、b=0とした。
本実施例の撮像装置が行う撮像方法について簡単に説明をする。
まず、格子付き検出器を任意の場所に配置し、このときの被検体と遮蔽格子の相対位置を第1の相対位置とする。X線源部20から被検体12へX線の照射を行い、被検体12により位相の変調を受けたモアレを検出器4で検出する。これにより遮蔽格子50mm角に相当する面積においてモアレの情報を取得できる。このモアレの情報を第1の検出結果の情報とする。
次に、被検体へのX線の照射を停止して格子付き検出器を垂直方向へ49mm(モアレの周期の245倍)移動して、被検体と遮蔽格子が第2の相対位置をとるように格子付き検出器を配置する。再び被検体12へX線の照射を行い、被検体12により位相の変調を受けたモアレを検出器4で検出する。この検出により取得したモアレの情報を第2の検出結果の情報とする。
演算手段は、取得した第1の検出結果と第2の検出結果を、1mm分重ね合わせて繋ぎ合わせる。
これにより得られる50mm×98mm相当のモアレの情報を第1の合成X線強度分布の情報とし、この第1の合成X線強度分布の情報に対してフーリエ変換法による位相回復を行うことで、被検体の位相情報を算出できる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。そして、これらの実施形態の記載から理解されるすべての方法、たとえば、被検体情報取得方法や干渉計の制御方法といった方法、あるいはそれらの方法をコンピュータに実行させるプログラムも、本発明の範囲内たりうる。
2 回折格子
3 遮蔽格子
4 検出器
11 走査手段

Claims (17)

  1. X線を回折することで第1のパターンを形成する回折格子と、
    前記第1のパターンを形成するX線の一部を遮蔽することで第2のパターンを形成する遮蔽格子と、前記遮蔽格子からのX線を検出することで前記第2のパターンの情報を検出する検出器と、
    前記第2のパターンが形成される位置と前記検出器の検出範囲と被検体とのうち少なくとも一つを移動させることで、検出器の検出範囲のうち被検体情報が取得できる計測範囲と前記被検体との相対位置を変化させる走査手段とを備え、
    前記検出器は、
    前記計測範囲と前記被検体とが第1の相対位置をとるときに第1の検出を行うことで、第1の検出結果を取得し、
    前記計測範囲と前記被検体とが前記第1の相対位置とは異なる第2の相対位置をとるときに第2の検出を行うことで、第2の検出結果を取得し、
    前記走査手段は、
    前記第1の検出結果のパターンと前記第2の検出結果のパターンとが連続性を有するように、前記計測範囲と前記被検体との相対位置を変化させることを特徴とする干渉計。
  2. 前記検出器は複数の画素を有し、
    前記走査手段は、前記検出器による前記第1の検出と前記第2の検出とが行われる間に、
    前記計測範囲と前記被検体との相対位置をy方向へ(n−a)×d―0.1d以上、(n−a)×d+0.1d以下、
    前記第2のパターンと前記検出範囲との相対位置をy方向へ(b−a)×d―0.1M×d以上、(b−a)×d+0.1M×d以下、移動させることを特徴とする請求項1に記載の干渉計。
    但し、dは前記画素のy方向における大きさ、nは前記計測範囲において、前記画素が前記y方向に配列されている数、aは任意の整数、Mはy方向における第2のパターンの周期をdで割った値、bはnをMで割り、商及び余りを0以上の整数としたときの余りの値を表す。
  3. 前記検出器は複数の画素を有し、
    前記走査手段は、
    前記検出器による前記第1の検出と前記第2の検出とが行われる間に、
    前記第2のパターンと前記検出範囲との相対位置を固定したまま、
    前記計測範囲と前記被検体との相対位置をy方向へ(n−b)×d―0.1d以上、(n−a)×d+0.1d以下、移動させることを特徴とする請求項1に記載の干渉計。
    但し、dは前記画素のy方向における大きさ、nは前記計測範囲において、前記画素が前記y方向に配列されている数、、bはnをMで割り、商及び余りを0以上の整数としたときの余りの値、Mはy方向における第2のパターンの周期をdで割った値を表す。
  4. 前記検出器は複数の画素を有し、
    =0であり、
    前記被検体と前記遮蔽格子との相対位置を、y方向へ、前記遮蔽格子の周期に1以上の整数をかけた長さから前記遮蔽格子の周期の10%を引いた長さ以上、前記遮蔽格子の周期に前記整数をかけた長さに前記遮蔽格子の周期の10%を足した長さ以下、移動させること特徴とする請求項1に記載の干渉計。
    但し、bはnをMで割り、商及び余りを0以上の整数としたときの余りの値、nは前記計測範囲において、前記画素が前記y方向に配列されている数、Mはy方向における第2のパターンの周期をdで割った値を表す。
  5. 前記検出器は複数の画素を有し、
    =0であり、
    前記被検体と前記第1のパターンとの相対位置を、y方向へ前記第1のパターンの周期に1以上の整数をかけた長さから前記第1のパターンの周期の10%を引いた長さ以上、前記第1のパターンの周期に前記整数をかけた長さに前記遮蔽格子の周期の10%を足した長さ以下、移動させること特徴とする請求項1に記載の干渉計。
    但し、bはnをMで割り、商及び余りを0以上の整数としたときの余りの値、nは前記計測範囲において、前記画素が前記y方向に配列されている数、Mはy方向における第2のパターンの周期をdで割った値を表す。
  6. 前記遮蔽格子の格子領域のy方向における大きさをYとすると、
    前記走査手段は、前記検出器による前記第1の検出と前記第2の検出とが行われる間に、
    前記遮蔽格子と前記被検体との前記y方向における相対位置をY/2以上移動させることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の干渉計。
  7. 前記走査手段は、
    前記回折格子にX線を照射するX線源を中心とする球面上で前記遮蔽格子を移動させることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の干渉計。
  8. 前記遮蔽格子を前記回折格子と前記検出器のうち少なくともいずれかと固定する固定手段を備えることを特徴とする請求項1乃至7いずれか1項に記載の干渉計。
  9. 前記固定手段は、
    前記遮蔽格子と前記回折格子と前記検出器とを固定することを特徴とする請求項8に記載の干渉計。
  10. 前記回折格子と前記遮蔽格子との夫々が2方向に周期を有することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の干渉計。
  11. 遮蔽部と透過部とを有する線源格子の前記透過部からのX線が前記回折格子に回折されることで前記第1のパターンが形成されることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の干渉計。
  12. 請求項1乃至11のいずれか1項に記載の干渉計と、
    前記第1の検出結果の情報と前記第2の検出結果の情報とを用いて前記被検体の情報を算出する演算手段を備え、
    前記演算手段は、
    前記第1の検出結果の少なくとも一部の情報と、前記第2の検出結果の少なくとも一部の情報と、を用いて第1の合成X線強度分布の情報を算出し、
    前記第1の合成X線強度分布の情報を用いて前記被検体の情報を算出することを特徴とする被検体情報取得システム。
  13. 前記演算手段は、
    前記第1の合成X線強度分布の情報をフーリエ変換することで前記被検体の情報を算出することを特徴とする請求項12に記載の被検体情報取得システム。
  14. 前記演算手段は、
    前記被検体の位相情報を算出することを特徴とする請求項12又は13に記載の被検体情報取得システム。
  15. 回折格子にX線を射出するX線源を備えることを特徴とする請求項12乃至14のいずれか1項に記載の被検体情報取得システム。
  16. 前記演算手段による被検体の情報の算出結果に基づく画像を表示する画像表示部を備えることを特徴とする請求項12乃至15のいずれか1項に記載の被検体情報取得システム。
  17. X線を回折することで第1のパターンを形成する回折格子と、
    前記回折格子からのX線を検出することで前記第1のパターンの情報を検出する検出器と、
    前記第1のパターンが形成される位置と前記検出器の検出範囲と被検体とのうち少なくともいずれかを移動させることで、計測範囲と前記被検体との相対位置を変化させる走査手段とを備え、
    前記検出器は、
    前記計測範囲と前記被検体とが第1の相対位置をとるときに第1の検出を行うことで、第1の検出結果を取得し、
    前記計測範囲と前記被検体とが第2の相対位置をとるときに第2の検出を行うことで、第2の検出結果を取得し、
    前記走査手段は、
    前記第1の検出結果のパターンと前記第2の検出結果のパターンとが連続性を有するように、前記第1のパターンが形成される位置と前記検出器との相対位置を移動させることを特徴とする干渉計。
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