JP2014141992A - ステアリング装置の連結装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加工コストの増大を抑制しながら、誤組付を防止することができるステアリング装置の連結装置を提供する。
【解決手段】ピニオン軸50が嵌合する第1のヨーク61を有する第1の自在継手7と、第2のヨーク62を有する第2の自在継手8と、第1の自在継手7と第2の自在継手8との間に介在する中間軸50とを備え、ピニオン軸50の端部に装着された位置決め部材9によってピニオン軸50と第1のヨーク61との角度位置が規定されるステアリング装置1の連結装置6は、第1のヨーク61のボルト挿通孔61aの中心軸Cから第1の隙間614の底面614aまでの軸方向の距離D、第2のヨーク62のボルト挿通孔62aの中心軸Cから第2の隙間624の底面624aまでの軸方向の距離D、及び切り欠き931におけるボルト63の中心軸の位置から板部93における延出部932の先端部932aまでの距離Dを、D<D≦Dの関係式を満たす寸法に設定する。
【選択図】図5

Description

本発明は、ステアリング装置の中間軸と、中間軸の両端部に設けられた一対の自在継手とを備えた連結装置に関する。
ステアリング装置は、ステアリングホイールの回転力をステアリングコラム内部に回転自在に支持されるステアリングシャフトから中間軸を介してラックアンドピニオン機構等の転舵機構のピニオン軸に伝達し、車両の転舵輪を操舵する。ステアリングシャフトとピニオン軸とは、中間軸とその両端の自在継手を介して連結される。自在継手は、ヨークに形成されたスリットに交差するボルト挿通孔にボルトを挿入してヨークの筒状部を締め付けることにより、ヨークの筒状部に嵌合された軸部材に連結される。ヨークの筒状部の内周面、及び軸部材の外周面には、軸方向に延びるセレーションが形成されている。
本出願人は、ピニオン軸と自在継手のヨークとの半嵌合を防止すべく、ピニオン軸の突出部の一部を覆うダストカバーに、自在継手のヨークに形成されたスリットに挿入される板状の延設板を設け、この延設板に設けられたねじ孔と、ピニオン軸に設けられたねじ孔と、自在継手のヨークに設けられたねじ孔とを合わせてボルトを挿通するステアリング装置について提案している(特許文献1参照)。
このステアリング装置によれば、ピニオン軸と自在継手のヨークとが半嵌合である場合にはボルトを挿通することができないので、作用者が半嵌合状態であることを認識することができ、ピニオン軸と自在継手のヨークとの嵌合作業をやり直すことができる。これにより、ピニオン軸と自在継手のヨークとの半嵌合を防止することが可能となる。
また、このダストカバーには、ピニオン軸の中立位置を示す表示が施され、ダストカバーの延設板を自在継手のヨークに形成されたスリットに挿入することにより、ステアリングホイールと転舵機構との中立位置の位置合わせを容易に行うことができる。
特開2012−66670号公報
しかしながら、中間軸及びこの中間軸の両端部に設けられた一対の自在継手からなる連結装置を組み付ける際に、一対の自在継手のセレーションの歯数や歯溝の深さ等が同一の諸元(モジュール)であると、ステアリングコラム側に組み付けるべき自在継手とピニオン軸側に組み付けるべき自在継手とを逆に組み付けてしまうおそれがある。連結装置がこのように誤組付されると、所期の操舵フィーリングが得られない等の問題が発生してしまう。
この誤組付を防止するためには、例えば一対の自在継手のセレーションの歯数や歯溝の深さ等を変えることが考えられるが、この場合には、一対の自在継手をそれぞれ異なるブローチを用いてブローチ加工する必要があり、加工コストが増大してしまう。
そこで、本発明は、加工コストの増大を抑制しながら、誤組付を防止することができるステアリング装置の連結装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、次に述べる[1]〜[3]のステアリング装置の連結装置を提供する。
[1]第1の軸部材が嵌合する筒状の嵌合孔が形成された第1のヨークを有する第1の自在継手と、第2の軸部材が嵌合する筒状の嵌合孔が形成された第2のヨークを有する第2の自在継手と、前記第1の自在継手と前記第2の自在継手との間に介在して操舵力を伝達する中間軸とを備え、前記第1の軸部材の端部に装着された位置決め部材によって前記第1の軸部材と前記第1のヨークとの相対的な角度位置が規定されるステアリング装置の連結装置であって、前記第1のヨークには、その前記嵌合孔の開口端面から軸方向に沿って延びるスリット状の第1の隙間、及び前記第1の隙間に交差する第1のボルト挿通孔が形成され、前記第2のヨークには、その前記嵌合孔の開口端面から軸方向に沿って延びるスリット状の第2の隙間、及び前記第2の隙間に交差する第2のボルト挿通孔が形成され、前記第1の隙間及び前記第2の隙間は、前記位置決め部材に前記第1の軸部材の軸方向に沿って形成された板部の少なくとも一部を収容可能であり、前記第1の軸部材が前記第1のヨークに嵌合されたとき、前記第1の隙間に収容された前記板部に干渉することなく前記第1のボルト挿通孔にボルトを挿通可能であり、前記第1の軸部材が前記第2のヨークに嵌合されたとき、前記第2の隙間に収容された前記板部によって前記第2のボルト挿通孔へのボルトの挿通が不能となる、ステアリング装置の連結装置。
[2]位置決め部材の前記板部には、前記第1のボルト挿通孔を挿通するボルトを前記板部の厚さ方向に通過させることが可能な切り欠きが形成され、前記第1の軸部材が前記第1のヨークに嵌合された場合に、前記切り欠きにおける前記ボルトの中心軸の位置から前記板部における前記第1の隙間の奥側の端部までの距離をDとし、前記第1のヨークにおける前記第1のボルト挿通孔の中心から前記第1の隙間の底面までの軸方向の距離をDとし、前記第2のヨークにおける前記第2のボルト挿通孔の中心から前記第2の隙間の底面までの軸方向の距離をDとしたとき、D、D、及びDが、D<D≦Dの関係式を満たす寸法に設定されている、[1]に記載のステアリング装置の連結装置。
[3]第1の軸部材は、ステアリング装置のラック軸に噛み合うピニオン軸であり、前記位置決め部材は、前記板部が転舵機構の中立位置を示す、[1]又は[2]に記載のステアリング装置の連結装置。
本発明によれば、加工コストの増大を抑制しながら、誤組付を防止することができる。
第1の実施の形態に係る連結装置が設けられたステアリング装置を示す概略構成図。 連結装置、及び連結装置によって連結される操舵補助装置の出力軸及びピニオン軸の端部を示す斜視図。 連結装置の第1のヨークを示し、(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)は側面図、(d)は底面図。 連結装置の第2のヨークを示し、(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)は側面図、(d)は底面図。 位置決め部材が装着されたピニオン軸の端部と第1のヨークとを示し、(a)はピニオン軸と第1のヨークとの組み付け前の状態を示す斜視図、(b)はピニオン軸と第1のヨークとの組み付け後の状態を示す斜視図。 位置決め部材を示し、(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)は側面図。 第1のヨークがピニオン軸に組み付けられた状態で、第1のヨーク、ピニオン軸、及び位置決め部材を第1の隙間に沿って切断した断面図。 誤組付により第2のヨークがピニオン軸に組み付けられた状態で、第2のヨーク、ピニオン軸、及び位置決め部材を第2の隙間に沿って切断した断面図。
[実施の形態]
本発明の実施の形態について図1〜図8を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る連結装置が設けられたステアリング装置を示す概略構成図である。この連結装置は、ステアリングホイールの回転を転舵機構に伝達するステアリング装置に設けられる。
(ステアリング装置の全体構成)
ステアリング装置1は、運転者が回転操舵するステアリングホイール2と、ステアリングホイール2が一端に固定されたステアリングシャフト3と、アシストトルクを発生させて操舵を補助する操舵補助装置4と、ピニオン軸50を有する転舵機構5と、第1の軸部材としてのピニオン軸50と第2の軸部材としての操舵補助装置4の出力軸41とを連結する連結装置6と、を備える。
ステアリングシャフト3は、ステアリングコラム10の内部に回転自在に支持され、ステアリングホイール2と一体に回転する。操舵補助装置4は、電動モータと減速機とを備え、ステアリングホイール2の操舵トルクに応じたアシストトルクを出力軸41に付与する。転舵機構5は、ピニオン軸50と、ピニオン軸50に設けられたピニオン50aに噛み合うラック51aを有し、車両の左右方向に延びるラック軸51とを備えている。ラック軸51は、左右の転舵輪11にタイロッド12を介して連結されている。
連結装置6は、ピニオン軸50が固定される第1のヨーク61を有する第1の自在継手7と、操舵補助装置4の出力軸41が固定される第2のヨーク62を有する第2の自在継手8と、第1の自在継手7と第2の自在継手8との間に介在して操舵力を伝達する中間軸60とを備えている。
(連結装置の構成)
図2は、連結装置6、及び連結装置6によって連結される操舵補助装置4の出力軸41及びピニオン軸50の端部を示す斜視図である。
第1の自在継手7は、第1のヨーク61と、中間軸60のピニオン軸50側の端部60aに固定された固定ヨーク601と、固定ヨーク601と第1のヨーク61とを揺動可能に連結する十字軸602と、第1のヨーク61に形成されたボルト挿通孔61aを挿通するボルト63とを有して構成されている。
同様に、第2の自在継手8は、第2のヨーク62と、中間軸60における操舵補助装置4の出力軸41側の端部60bに固定された固定ヨーク603と、固定ヨーク603と第2のヨーク62とを揺動可能に連結する十字軸604と、第2のヨーク62に形成されたボルト挿通孔62aを挿通するボルト64とを有して構成されている。
ピニオン軸50の端部には、位置決め部材9が装着されている。第1のヨーク61は、位置決め部材9によってピニオン軸50との相対的な角度位置が規定されている。位置決め部材9は、転舵機構5の中立位置を示している。つまり、位置決め部材9によってピニオン軸50と第1のヨーク61との相対的な角度位置を規定することにより、ステアリングホイール2の中立位置と転舵輪11の操舵角がゼロの位置とが一致する。位置決め部材9、及び位置決め部材9を用いたピニオン軸50と第1のヨーク61との位置決め構造の詳細については後述する。
図3は、連結装置6の第1のヨーク61を示し、(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)は側面図、(d)は底面図である。図3(c)では、ボルト挿通孔61aを破線で示している。
第1のヨーク61は、ピニオン軸50が嵌合する嵌合孔610が形成された筒状の嵌合部611と、二股状に対向する第1及び第2アーム部612,613とを有している。嵌合孔610の内面には、ピニオン軸50の軸方向に対して平行にセレーション610aが形成されている。第1及び第2アーム部612,613には、それぞれ十字軸602の軸部を回転可能に収容する軸受孔612a,613aが形成されている。
また、第1のヨーク61には、嵌合部611における嵌合孔610の開口端面611aからピニオン軸50の軸方向に沿って延びるスリット状の第1の隙間614が形成されている。第1の隙間614は、嵌合部611及び第1アーム部612に亘って、嵌合孔610の内面から嵌合部611及び第1アーム部612の外面まで形成されている。この第1の隙間614は、例えば切削によって形成することができる。
ボルト挿通孔61aは、第1の隙間614に直角に交差している。また、ボルト挿通孔61aは、第1の隙間624の一側における丸穴61bと、ボルト63が螺合する第1の隙間614の他側におけるネジ穴61cとからなる。第1のヨーク61は、ボルト63によって嵌合孔610に嵌合されたピニオン軸50を締め付ける。
図4は、連結装置6の第2のヨーク62を示し、(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)は側面図、(d)は底面図である。図4(c)では、ボルト挿通孔62aを破線で示している。
第2のヨーク62は、操舵補助装置4の出力軸41が嵌合する嵌合孔620が形成された筒状の嵌合部621と、二股状に対向する第1及び第2アーム部622,623とを有している。嵌合孔620の内面には、操舵補助装置4の出力軸41の軸方向に対して平行にセレーション620aが形成されている。第1及び第2アーム部622,623には、それぞれ十字軸604の軸部を回転可能に収容する軸受孔622a,623aが形成されている。
また、第2のヨーク62には、嵌合部621における嵌合孔620の開口端面621aから操舵補助装置4の出力軸41の軸方向に沿って延びるスリット状の第2の隙間624が形成されている。第2の隙間624は、嵌合部621において、嵌合孔620の内面から嵌合部621の外面まで形成されている。この第2の隙間624は、第1の隙間614と同様に、例えば切削によって形成することができる。
ボルト挿通孔62aは、第2の隙間624に直角に交差している。また、ボルト挿通孔62aは、第2の隙間624の一側における丸穴62bと、ボルト64が螺合する第2の隙間624の他側におけるネジ穴62cとからなる。第2のヨーク62は、ボルト64によって嵌合孔620に嵌合された操舵補助装置4の出力軸41を締め付ける。
第1の隙間614の幅Wは、第2の隙間624の幅Wと同じであり(W=W)、第1の隙間614の軸方向長さLは、第2の隙間624の軸方向長さLよりも長い(L>L)。また、第1のヨーク61におけるボルト挿通孔61aの中心軸Cから第1の隙間614の底面614aまでの軸方向の距離をDとし、第2のヨーク62におけるボルト挿通孔62aの中心軸Cから第2の隙間624の底面624aまでの軸方向の距離をDとすると、DはDよりも長い(D>D)。ここで、第1の隙間614の底面614aは、第1の隙間614における開口端面611aとは反対側の端面である。また、第2の隙間624の底面624aは、第2の隙間624における開口端面621aとは反対側の端面である。
なお、本実施の形態では、第1のヨーク61における開口端面611aからボルト挿通孔61aの中心軸Cまでの距離と、第2のヨーク62における開口端面621aからボルト挿通孔62aの中心軸Cまでの距離とは同じである。また、第1のヨーク61の嵌合孔610と第2のヨーク62の嵌合孔620の軸方向長さ及び内径は同じであり、第1のヨーク61のセレーション610aと第2のヨーク62のセレーション620aとの歯数や歯溝の深さ等の諸元は共通である。
図5は、位置決め部材9が装着されたピニオン軸50の端部と第1のヨーク61とを示す斜視図であり、(a)はピニオン軸50と第1のヨーク61との組み付け前の状態を、(b)はピニオン軸50と第1のヨーク61との組み付け後の状態を、それぞれ示す。図6は、位置決め部材9を示し、(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
ピニオン軸50の端部には、ピニオン軸50の軸方向に延びる雄セレーション501が外周面に形成されている。雄セレーション501の軸方向の両端部の間には、ピニオン軸50の周方向に沿って環状の凹部502が形成されている。本実施の形態では、凹部502がボルト63を通過させる円弧状の凹部として形成されている。また、ピニオン軸50の軸方向端面には、軸方向に突出するボス部503が形成されている。
位置決め部材9は、樹脂からなり、ピニオン軸50の雄セレーション501に嵌合する雌セレーション911が内周面に形成された第1の筒部91と、ピニオン軸50のボス部503に嵌合する第2の筒部92と、第1の筒部91と第2の筒部92とを繋いでピニオン軸50の軸方向に沿って形成された板部93とを一体に有している。位置決め部材9の板部93は、転舵機構5の中立位置を示している。
板部93には、第1のヨーク61のボルト挿通孔61aを挿通するボルト63を板部93の厚さ方向に通過させることが可能な円弧状の切り欠き931が形成されている。この切り欠き931は、ピニオン軸50に形成された凹部502と合致してボルト63の挿通を可能とする。また、板部93は、第2の筒部92からさらにピニオン軸50の軸方向に沿って延出された延出部932を有している。
板部93の厚さtは、第1の隙間614の幅W及び第2の隙間624の幅Wよりも薄い。これにより、第1の隙間614及び第2の隙間624は、板部93の少なくとも一部を収容可能である。
ピニオン軸50と第1のヨーク61は、次の手順で固定される。初めに、ピニオン軸50の端部の雄セレーション501に雌セレーション911を嵌合させて位置決め部材9を装着する。この際、転舵輪11の操舵角がゼロとなるようにラック軸51の位置を調整し、この状態において板部93が所定の角度位置になるように、位置決め部材9を装着する。
次に、板部93が第1のヨーク61の第1の隙間614に収容されるように、ピニオン軸50の雄セレーション501に第1のヨーク61のセレーション610aを嵌合させる。
最後に、第1のヨーク61のボルト挿通孔61aに板部93の切り欠き931を介してボルト63を挿通してネジ締めし、ピニオン軸50を第1のヨーク61に固定する。また、位置決め部材9は、板部93が第1の隙間614に挟まれて固定される。
図7は、第1のヨーク61がピニオン軸50に組み付けられた状態で、第1のヨーク61、ピニオン軸50、及び位置決め部材9を第1の隙間614に沿って切断した断面図である。
第1のヨーク61は、位置決め部材9の延出部932における先端部932aが第1の隙間614の底面614aに当接することで、ピニオン軸50に対する軸方向の位置決めがなされる。この軸方向の位置決めにより、第1のヨーク61のボルト挿通孔61aの中心軸Cと切り欠き931の中心(円弧の中心)931aとが一致し、ボルト挿通孔61aに切り欠き931を介してボルト63を挿通させることが可能となる。つまり、ピニオン軸50の軸部が第1のヨーク61に嵌合されたとき、第1の隙間614に収容された位置決め部材9の板部93に干渉することなく、第1のボルト挿通孔61aにボルト63を挿通可能である。
なお、ボルト挿通孔61aの中心軸Cから第1の隙間614の底面614aまでの軸方向の距離Dは、延出部932における先端部932aと底面614aとの接触箇所と中心軸Cとの距離により規定される。
ピニオン軸50が第1のヨーク61に嵌合された場合に、切り欠き931におけるボルト63の中心軸(ボルト挿通孔61aの中心軸C)の位置から、板部93における延出部932の先端部932aまでの距離をDとすると、距離Dが距離D以下であれば、位置決め部材9の板部93に干渉することなく第1のボルト挿通孔61aにボルト63を挿通することが可能である。本実施の形態では、距離Dが距離Dと同じ寸法に設定されている。
図8は、誤組付により、第2のヨーク62がピニオン軸50に組み付けられた状態で、第2のヨーク62、ピニオン軸50、及び位置決め部材9を第2の隙間624に沿って切断した断面図である。
位置決め部材9の延出部932における先端部932aは、第2のヨーク62の第2の隙間624の底面624aに当接し、それ以上の第2のヨーク62とピニオン軸50との相対移動が規制されている。このため、第2のヨーク62のセレーション620aとピニオン軸50の雄セレーション501との嵌合は不完全であり、また位置決め部材9の切り欠き931と第2のヨーク62のボルト挿通孔62a(図8に破線で示す)とが連通していない。これにより、ボルト挿通孔62aにボルト64を挿通させることが位置決め部材9の板部93によって阻止されている。つまり、ピニオン軸50が第2のヨーク62に嵌合されたとき、第2の隙間624に収容された板部93によって第2のボルト挿通孔62aへのボルト64の挿通が不能となる。
第2のヨーク62におけるボルト挿通孔62aの中心軸Cから第2の隙間624の底面624aまでの軸方向の距離Dは、距離Dよりも短い。切り欠き931の中心931aとボルト挿通孔62aの中心軸Cとは、距離Dと距離Dとの差に応じてピニオン軸50の軸方向に位置ずれする。ここで、距離Dは、延出部932における先端部932aと底面624aとの接触箇所と中心軸Cとの距離により規定される。
このように、本実施の形態では、距離D,D,Dが、D<D≦Dの関係式を満たす寸法に設定されている。これにより、ピニオン軸50に誤って第2のヨーク62が組み付けられた場合には、ボルト挿通孔62aにボルト64を挿通させることを不能とし、誤組付を防止する。
[実施の形態の効果]
以上説明した実施の形態によれば、次に示す効果が得られる。
(1)第1のヨーク61におけるボルト挿通孔61aの中心軸Cから第1の隙間614の底面614aまでの軸方向の距離D、第2のヨーク62におけるボルト挿通孔62aの中心軸Cから第2の隙間624の底面624aまでの軸方向の距離D、及び切り欠き931におけるボルト63の中心軸の位置から板部93における延出部932の先端部932aまでの距離Dを、D<D≦Dの関係式を満たす寸法に設定したので、ピニオン軸50が第1のヨーク61に嵌合されたとき、位置決め部材9の板部93における切り欠き931を介して第1のヨーク61のボルト挿通孔61aにボルト64を挿通することができる。これにより、ピニオン軸50に第1のヨーク61を組み付けることができる。一方、誤ってピニオン軸50が第2のヨーク62に嵌合されたときには、第2のヨーク62のボルト挿通孔62aにボルト64を挿通させることができず、作業者に誤組付を認識させることにより、組み付け作業の手直しを促すことができる。これにより、第2のヨーク62をピニオン軸50に組み付ける誤組付を防ぐことができる。
(2)位置決め部材9は、ステアリングホイール2と転舵機構5との中立位置の位置合わせのために従来から用いられている部材であり、誤組付を防ぐための新たな部品の追加を必要としない。また、第1のヨーク61のセレーション610aと第2のヨーク62のセレーション620aとの歯数や歯溝の深さ等の諸元は共通であるので、例えば共通のブローチを用いてブローチ加工を行うことができる。これにより、加工コストの増大を抑制することができる。
以上、本発明のステアリング装置の連結装置を上記の実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。
上記実施の形態では、距離Dと距離Dとが同一の寸法である場合について説明したが、距離Dは距離Dよりも長くてもよい。ただし、距離Dと距離Dとが同一の寸法であれば、位置決め部材9の延出部932における先端部932aを第1の隙間614の底面614aに当接させることで、第1のヨーク61とピニオン軸50との軸方向の位置決めがなされ、切り欠き931とボルト挿通孔61aとが連通する。これにより、連結装置6の組み付け作業を容易に行うことができる。
上記実施の形態では、板部93に設けられた切り欠き931が、ピニオン軸50に設けられた半円形状の凹部502と合致してボルト63の挿通を可能とした場合について説明したが、これに限らず、ピニオン軸50に凹部502を設けず、板部93の切り欠き931のみでボルト63を挿通可能としてもよい。
また、上記実施の形態では、第1のヨーク61における開口端面611aからボルト挿通孔61aの中心軸Cまでの距離と、第2のヨーク62における開口端面621aからボルト挿通孔62aの中心軸Cまでの距離とを同じとし、距離D,D,DをD<D≦Dの関係式を満たす寸法に設定することにより、誤組付が発生した場合のボルト64の挿通を不能とした場合について説明したが、これに限らず、例えば第1のヨーク61における開口端面611aからボルト挿通孔61aの中心軸Cまでの距離と、第2のヨーク62における開口端面621aからボルト挿通孔62aの中心軸Cまでの距離とを変えることにより、誤組付が発生した場合にボルト64の挿通を不能としてもよい。
1…ステアリング装置、2…ステアリングホイール、3…ステアリングシャフト、4…操舵補助装置、5…転舵機構、6…連結装置、7…第1の自在継手、8…第2の自在継手、9…位置決め部材、10…ステアリングコラム、11…転舵輪、12…タイロッド、41…出力軸、50…ピニオン軸、50a…ピニオン、51…ラック軸、51a…ラック、60…中間軸、60a,60b…端部、61…第1のヨーク、61a…ボルト挿通孔、61b…丸穴、61c…ネジ穴、62…第2のヨーク、62a…ボルト挿通孔、62b…丸穴、62c…ネジ穴、63,64…ボルト、91…第1の筒部、92…第2の筒部、93…板部、501…雄セレーション、502…凹部、503…ボス部、601…固定ヨーク、602…十字軸、603…固定ヨーク、604…十字軸、610…嵌合孔、610a…セレーション、611…嵌合部、611a…開口端面、612…第1アーム部、613…第2アーム部、612a,613a…軸受孔、614…第1の隙間、614a…底面、620…嵌合孔、620a…セレーション、621…嵌合部、621a…開口端面、622…第1アーム部、623…第2アーム部、622a,623a…軸受孔、624…第2の隙間、624a…底面、911…雌セレーション、931a…中心、932…延出部、932a…先端部、C,C…中心軸

Claims (3)

  1. 第1の軸部材が嵌合する筒状の嵌合孔が形成された第1のヨークを有する第1の自在継手と、第2の軸部材が嵌合する筒状の嵌合孔が形成された第2のヨークを有する第2の自在継手と、前記第1の自在継手と前記第2の自在継手との間に介在して操舵力を伝達する中間軸とを備え、前記第1の軸部材の端部に装着された位置決め部材によって前記第1の軸部材と前記第1のヨークとの相対的な角度位置が規定されるステアリング装置の連結装置であって、
    前記第1のヨークには、その前記嵌合孔の開口端面から軸方向に沿って延びるスリット状の第1の隙間、及び前記第1の隙間に交差する第1のボルト挿通孔が形成され、
    前記第2のヨークには、その前記嵌合孔の開口端面から軸方向に沿って延びるスリット状の第2の隙間、及び前記第2の隙間に交差する第2のボルト挿通孔が形成され、
    前記第1の隙間及び前記第2の隙間は、前記位置決め部材に前記第1の軸部材の軸方向に沿って形成された板部の少なくとも一部を収容可能であり、
    前記第1の軸部材が前記第1のヨークに嵌合されたとき、前記第1の隙間に収容された前記板部に干渉することなく前記第1のボルト挿通孔にボルトを挿通可能であり、前記第1の軸部材が前記第2のヨークに嵌合されたとき、前記第2の隙間に収容された前記板部によって前記第2のボルト挿通孔へのボルトの挿通が不能となる、
    ステアリング装置の連結装置。
  2. 位置決め部材の前記板部には、前記第1のボルト挿通孔を挿通するボルトを前記板部の厚さ方向に通過させることが可能な切り欠きが形成され、
    前記第1の軸部材が前記第1のヨークに嵌合された場合に、前記切り欠きにおける前記ボルトの中心軸の位置から前記板部における前記第1の隙間の奥側の端部までの距離をDとし、
    前記第1のヨークにおける前記第1のボルト挿通孔の中心から前記第1の隙間の底面までの軸方向の距離をDとし、
    前記第2のヨークにおける前記第2のボルト挿通孔の中心から前記第2の隙間の底面までの軸方向の距離をDとしたとき、
    、D、及びDが、D<D≦Dの関係式を満たす寸法に設定されている、
    請求項1に記載のステアリング装置の連結装置。
  3. 第1の軸部材は、ステアリング装置のラック軸に噛み合うピニオン軸であり、
    前記位置決め部材は、前記板部が転舵機構の中立位置を示す、
    請求項1又は2に記載のステアリング装置の連結装置。
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