JP2014141888A - 圧縮機 - Google Patents

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Hirofumi Yoshida
裕文 吉田
Shingo Oyagi
信吾 大八木
Hiroaki Nakai
啓晶 中井
Masaru Shiotani
優 塩谷
Ryuichi Ono
竜一 大野
Takeshi Karino
健 苅野
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Abstract

【課題】形状を不適切に設計されたリテーナを使用すると、リード弁のリフト動作の際、根元部よりも弁部の方が先にリテーナに接触するため、弁部がリテーナに接触する時の激しい衝突音や弁部の破損が発生するだけでなく、その衝撃による応力波が根元部へと伝播して根元部破損を招くこと。
【解決手段】吐出ポート14の吐出室16側に設けたリード弁19によって吐出ポート14が開閉し、リード弁19は常に上軸受7に密着する固定部19aと、吐出ポート14を閉塞して逆止する弁部19bと、固定部19aと弁部19bを連絡する根元部19cとで構成され、リード弁19のリフトを規制するリテーナ20を備えた圧縮機であって、リード弁19が吐出ポート14を閉塞している状態から最大リフト状態まで変形する過程で、リード弁19とリテーナ20との当接範囲が固定部19a側から弁部19bに向かって順次連続的に拡大する。
【選択図】図2

Description

本発明は、空気調和機、冷凍機、ブロワ、給湯機、及び冷蔵庫等に使用される圧縮機に関するものである。
従来の構成の一例として、図8から図11のロータリ圧縮機を参照しながら説明する。
図8において、シリンダ101とローリングピストン102、図示されていないベーンを上軸受103と下軸受104で挟み込むことで吸入室と圧縮室105を形成し、駆動軸106の回転に伴ってローリングピストン102が回転することで圧縮動作を行う圧縮機構部107と、駆動軸106に回転力を伝える電動要素108とが密閉容器109内に収納されている。
図9および図10は図8の上軸受103の正面図と断面図である。
圧縮室105で圧縮された冷媒ガスは上軸受103に設けられた吐出ポート110を通って圧縮機構部107から密閉容器109内部空間へと吐出される。吐出ポート110には逆止弁としてリード弁111が、そのリフト量を規制するリテーナ112とともに上軸受103にリベット固定されている。
図11はリード弁111の正面図である。
リード弁111はリテーナ112とともに上軸受103に密着固定される固定部111aと、吐出ポート110を開閉する弁部111bと、固定部111aと弁部111bとを連絡する根元部111cとで構成される。
圧縮機構部が回転して圧縮動作を行うロータリ方式やスクロール方式では、その構成上の特徴から吐出ポート110での吐出冷媒ガスの流れが偏りやすく、組立ばらつき等も加わることでリード弁111のリフト中に長手方向を軸としたねじれが生じ、リード弁111の破損や騒音悪化を招く。
一方、リード弁111はその表裏の圧力差によってリフトを開始するため、リード弁111がリフト方向へ変形しやすい、すなわち、たわみ剛性が低い方が、圧縮室105の吐出圧力到達後のオーバーシュートが小さくなるため、圧縮機の効率は向上する。さらに、吐出ポート110が全閉の状態からリテーナ112に全面が当接する最大リフトまでの時間が短縮されるため、リード弁111開口部での圧力損失が低減され、効率は一層向上する。
このねじれ剛性とたわみ剛性をバランスよく設計することで信頼性、騒音、効率を両立させることができ、一般的には根元部111cの幅は固定部111aや弁部111bよりも小さく設計される。
信頼性に影響を与えるねじれ剛性を損なうことなくたわみ剛性を緩和させてリフト力低減による高効率化を行う方法として、特許文献1の発明では、図12のとおり、リード弁111の根元部111cにその幅方向中央部においてリード弁111の長手方向に長穴113を設け、リード弁111がリフトしやすくしている。
特開昭63−55391号公報
しかしながら、前記特許文献1の従来の構成では、形状を不適切に設計されたリテーナを使用すると、リード弁のリフト動作の際、根元部よりも弁部の方が先にリテーナに接触する。根元部に長穴を設けることでたわみ剛性が低下しているためリフト速度は比較的速く、弁部がリテーナに接触する時の激しい衝突音や弁部の破損が発生するだけでなく、その衝撃による応力波が根元部へと伝播して根元部破損を招くことになる。また、リード弁のリフトによる弾性エネルギーが主に根元部の最も固定部側の部分に蓄えられることで、そこでの応力集中による破損も引き起こす。これらの結果、圧縮機の騒音と信頼性が悪化するという課題がある。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、リード弁が全閉状態から最大リフト状態まで変形する過程で、リード弁とリテーナとの当接範囲が固定部側から弁部に向かって順次連続的に拡大するとともに、根元部にリード弁の長手方向を長軸とする長穴を設けることにより、ねじれ剛性を維持してリード弁のポート着座時の片当りによる騒音悪化やリード弁破損を回避しながら、たわみ剛性を緩和させてポート全閉状態からのリフト初期段階におけるリード弁のリフト力低減による高効率化を実現し、たわみ剛性緩和に伴うリテーナへの激しい衝突による騒音悪化やリード弁破損も生じることのない、高効率と低騒音、高信頼性を両立する圧縮機を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の圧縮機は、請求項1記載のとおり、ポートが設けられた隔壁によって第1室と第2室が隔離され、ポートの第2室側に設けたリード弁によってポートが開閉し、リード弁は常に隔壁に密着する固定部と、ポートを閉塞して逆止する弁部と、固定部と弁部を連絡する根元部と、で構成され、前記リード弁に接触して前記第2室側に配された、前記リード弁のリフトを規制するリテーナを備えた圧縮機であって、前記固定部から前記根元部にかけて、前記リード弁の幅が略同一であり、前記根元部に前記リード弁の長手方向を長軸とする長穴を設け、前記リード弁が全閉状態から最大リフト状態まで変形する過程で、前記リード弁と前記リテーナとの当接範囲が前記固定部側から前記弁部に向かって順次連続的に拡大することを特徴とするものである。
これによって、ねじれ剛性を維持してリード弁のポート着座時の片当りによる騒音悪化やリード弁破損を回避しながら、たわみ剛性を緩和させてポート全閉状態からのリフト初期段階におけるリード弁のリフト力低減による高効率化を実現し、たわみ剛性緩和に伴うリテーナへの激しい衝突による騒音悪化やリード弁破損も生じることのない、高効率と低騒音、高信頼性を両立することが可能である。
本発明の圧縮機は、リード弁のねじれ剛性を維持して信頼性と騒音の悪化を防止しながら、たわみ剛性を緩和させてリフト力低減による高効率化が実現でき、たわみ剛性緩和に伴う信頼性と騒音の悪化も生じることがなく、高効率と低騒音、高信頼性を両立することが可能である。
本発明の実施の形態1におけるロータリ圧縮機の縦断面図 本発明の実施の形態1における上軸受の正面図 本発明の実施の形態1における吐出逆止弁の断面図 本発明の実施の形態1におけるリフト中の吐出逆止弁の断面図 本発明の実施の形態1におけるリード弁の正面図 本発明の実施の形態2におけるリード弁の正面図 本発明の実施の形態3におけるリード弁の正面図 従来の圧縮機における圧縮機の縦断面図 従来の圧縮機における上軸受の正面図 従来の圧縮機における上軸受の断面図 従来の圧縮機におけるリード弁の正面図 特許文献1の圧縮機におけるリード弁の正面図
第1の発明は、ポートが設けられた隔壁によって第1室と第2室が隔離され、ポートの第2室側に設けたリード弁によってポートが開閉し、リード弁は常に隔壁に密着する固定部と、ポートを閉塞して逆止する弁部と、固定部と弁部を連絡する根元部と、で構成され、前記リード弁に接触して前記第2室側に配された、前記リード弁のリフトを規制するリテーナを備えた圧縮機であって、前記固定部から前記根元部にかけて、前記リード弁の幅が略同一であり、前記根元部に前記リード弁の長手方向を長軸とする長穴を設け、前記リード弁が全閉状態から最大リフト状態まで変形する過程で、前記リード弁と前記リテーナとの当接範囲が前記固定部側から前記弁部に向かって順次連続的に拡大するとともに、根元部にリード弁の長手方向を長軸とする長穴を設けることにより、ねじれ剛性を維持してリード弁のポート着座時の片当りによる騒音悪化やリード弁破損を回避しながら、たわみ剛性を緩和させてポート全閉状態からのリフト初期段階におけるリード弁のリフト力低減による高効率化を実現することができる。また、たわみ剛性緩和に伴うリテーナへの激しい衝突による騒音悪化やリード弁破損も防止できる。
すなわち、高効率と低騒音、高信頼性の全てを同時に満足する高性能圧縮機を実現することが可能である。
第2の発明は、特に、第1の発明の圧縮機において、リード弁の長手方向に沿って長穴の幅を変化させることにより、ポートが全閉の状態からリテーナに全面が当接する最大リフト状態まで変形する過程において、弁部に加わる荷重とそのリフト量との関係、すなわちリード弁のリフト特性を任意に設定することができ、圧縮機の回転数やポートでの流れ等に応じた最適設計によって高効率と低騒音、高信頼性を両立することが可能である。
第3の発明は、特に、第2の発明の圧縮機において、長穴の幅を弁部側よりも固定部側の方に大きくすることにより、リフト初期の弁部に加わる荷重を小さくしてリード弁がリフトしやすくし、それ以降から最大リフト量のときには徐々に弁部に加わる荷重が大きくなってリード弁のリフトが減速されてリテーナへの衝撃を緩和して、高効率と低騒音、高信頼性を両立することが可能である。
また、リード弁がポートに着座するときの衝撃によって破損しやすい弁部付近の剛性が高く保たれるため、リード弁破損を防止し、高信頼性を実現することが可能である。
第4の発明は、特に、第1〜3のいずれか1つの発明の圧縮機において、リベットやボルトに代表される締結機械要素を長穴に通してリード弁、及びリテーナを隔壁に固定することにより、リード弁の固定部に固定用の穴を別途設ける必要がなく長穴と共用できるため、リード弁の加工コストを低減し、より安価な圧縮機を実現することが可能である。
第5の発明は、特に、第1〜4のいずれか1つの発明の圧縮機において、第1室が圧縮
機構部の圧縮室であり、第2室が吐出室であり、圧縮機構部がロータリ方式またはスクロール方式である。これらの圧縮方式では、吐出圧力に到達した圧縮室とその圧縮室の背後で未だ圧縮途中または吸入圧力の圧縮室とが吐出ポートに交互に臨むため、リフト中のリード弁のポート閉塞動作の際、リード弁表裏の圧力差が他の圧縮方式より比較的大きく、リード弁が吐出ポートに着座するときの衝撃力が大きくなる。また、圧縮室を形成する回転要素が吐出ポートを横切るため、吐出ポートを流れる冷媒ガスがリード弁長手方向に対して偏り、リード弁をねじる力が生じやすい。したがって、これらの圧縮方式はリード弁のねじれ剛性が低下すると即座に騒音悪化やリード弁破損を招きやすい構成であり、高効率化と低騒音、高信頼性を両立できる本発明の構成をより効果的に用いることが可能である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるロータリ圧縮機の縦断面図である。
図1において、密閉容器1内に電動要素2が収納されている。電動要素2の鉛直方向の駆動軸3で圧縮機構部4が駆動されるようになっている。この圧縮機構部4はシリンダ5とローリングピストン6、ベーンを上軸受7と下軸受8で挟み込むことで圧縮室9を形成して圧縮動作を行うように構成されている。シリンダ5内には、駆動軸3と一体的に構成されたクランク軸偏芯部10が収納されており、このクランク軸偏芯部10にローリングピストン6が回転自在に装着されている。シリンダ5には、図示されていないベーンがローリングピストン6に当接して設けられ、圧縮室9と吸入室11とを仕切っている。シリンダ5には、吸入室11と連通する吸入ポート12が設けられ、吸入ポート12にはアキュームレータ13が接続されている。
電動要素2が付勢され、その駆動軸3が回転すると、クランク軸偏芯部10がシリンダ5内において偏芯回転し、ローリングピストン6が図示しないベーンに当接しながら回転運動し、冷媒ガスの吸入、圧縮が繰り返される。アキュームレータ13に吸入された低圧冷媒は、アキュームレータ13により気液分離され、吸入ポート12を通って吸入室11へと吸入される。
吸入された低圧冷媒ガスは圧縮室9の容積が徐々に縮小されることによって圧縮され、上軸受7に設けられた図示されていない吐出ポート14を通り、上軸受7とバルブカバー15とで形成された吐出室16に吐出後、バルブカバー15に設けられた図示されていない穴を通って密閉容器1の内部空間に放出され、密閉容器1上部の吐出管17から圧縮機外部へ吐出される。
図2は上軸受7の正面図であり、吐出ポート14には圧縮された高圧冷媒ガスが逆流しないように吐出逆止弁18が設けられている。
図3は図2における吐出逆止弁18のA−A断面図である。吐出逆止弁18は吐出ポート14を開閉させる薄板のリード弁19と、リード弁19が開いているときのリフトを拘束するリテーナ20とから構成され、リベット21で上軸受7に固定されている。リード弁19はリテーナ20とともに上軸受7に密着固定される固定部19aと、吐出ポート14を開閉する弁部19bと、それらを連絡する根元部19cとで構成される。
図4はリード弁19がリフトして吐出冷媒ガスが吐出ポート14から吐出されている瞬間の吐出逆止弁18のA−A断面図である。リテーナ20の形状は、リード弁19が吐出
ポート14を閉塞している状態から最大リフト状態まで変形する過程で、リード弁19とリテーナ20との当接範囲Bが固定部19a側から弁部19bに向かって順次連続的に拡大するように設計されており、リード弁19がリフト中の図4では図示された範囲が当接範囲Bである。
図5はリード弁19の正面図である。リード弁19の根元部19cには長手方向を長軸とする長穴22が、固定部19aにはリベット21を通す固定穴23が設けられている。
以上のように構成されたロータリ圧縮機について、以下その動作、作用を説明する。
図3のようにリード弁19が吐出ポート14を閉塞した状態において、吐出室16よりも圧縮室9の圧力の方が大きくなることで圧力差によってリード弁19の弁部19bが上向きに押し上げられてリフトが開始する。その後は、図4において、リード弁19の弁部19bに吐出ポート14から噴出する吐出冷媒ガスの流れによる抗力が作用し、リード弁19をさらに押し上げる。このとき、リード弁19とリテーナ20との当接範囲Bでのリード弁19の弾性変形による復元力によってリード弁19を押し下げる方向に力が作用しており、復元力が流体抗力に打ち勝った時点でリード弁19は吐出ポート14を閉塞する方向に戻り始める。
圧縮室9の圧力が所定の圧力に到達した瞬間からリード弁19がある程度リフトするまでの間は吐出ポート14からの吐出冷媒ガスの吐出が不十分であるため、圧縮室9の圧力が所定以上に上昇して圧縮動力損失を生じやすく、この「開き遅れ」を抑制することで圧縮機を高効率化することができる。
この開き遅れを抑制するためには、初期リフト段階でのリード弁19の復元力を小さくすればよい。すなわち、リード弁19のリフト方向のたわみ剛性を小さくすることで高効率化ができる。しかし、たわみ剛性が小さすぎるとリード弁19のリフトが加速されやすくなり、より高い速度での吐出ポート14への着座やリテーナ20への衝突によってリード弁19の破損を招きやすいため、たわみ剛性は適切に設計する必要がある。
一方、リード弁19の組み付けばらつきによる吐出ポート14とリード弁19の弁部19bとの中心ずれや、吐出ポート14から流出する吐出冷媒ガスの偏った流れ等によって弁部19bに作用する流体抗力に偏りが生じ、リード弁19は長手方向を軸としてややねじれた状態でリフト動作を行う。したがって、リード弁19には十分なねじれ剛性が必要であり、ねじれ剛性が低下すると、ねじれによる根元部19cの破損や、ねじれた状態でリード弁19が吐出ポート14に斜めに着座したり、リテーナ20に斜めに衝突することによる弁部19bの破損や騒音悪化を招きやすい。しかし、ねじれ剛性が大きすぎるとそれに伴ってたわみ剛性も大きくなり、開き遅れによる圧縮機の効率低下を招くため、ねじれ剛性も適切に設計する必要がある。
本発明の構成では、リード弁19のねじれ剛性に大きく影響を与えない長手方向中心軸付近に長穴22を設けてねじれによるリード弁19の破損や騒音悪化を防止すると同時に、たわみ剛性を緩和させてリード弁19の開き遅れを抑制することで高効率化を実現することが可能である。
加えて、リード弁19とリテーナ20との当接範囲Bをリフトの進行とともに拡大させてリード弁19の支点が徐々に弁部19b側へと移動していくため、リード弁19のねじれが徐々に矯正されてねじれが解消される。したがって、リード弁19のねじれ剛性を従来の構成よりも小さくすることができ、それに伴ってたわみ剛性をさらに緩和させて高効率化を図ることが可能である。
なお、本実施の形態では応力集中の回避と加工性を重視してリード弁19の固定部19aと根元部19cの幅を略同一としているが、固定部19aで最小限必要な幅と、ねじれ剛性とたわみ剛性が最適化された根元部19cの幅とは必ずしも一致しないため、固定部19aと根元部19cの幅を不同としても上述の効果が得られることは当然である。
(実施の形態2)
図6は、実施の形態2におけるリード弁19の正面図である。
実施の形態1における図5に示すリード弁19に置き換えて、図6に示すように、長穴22の幅を弁部19b側から固定部19a側にかけて徐々に拡大させたリード弁19を用いることにより、リフト初期の当接範囲Bが小さいときには当接範囲Bでの弾性変形による復元力が図5の場合よりもさらに小さくなり、リード弁19の開き遅れ抑制によるさらなる高効率化を実現することが可能である。
また、リード弁19が十分リフトして当接範囲Bが大きくなると、当接範囲Bでの復元力は図5の場合と同等になるため、リード弁19が破損しやすくなることはない。
なお、長穴22の幅を弁部19b側から固定部19a側にかけて自由に設定することで、圧縮機構部4の各部寸法や冷媒特性等に適したリード弁19のリフト特性を実現できる。例えば、長穴22の幅が最大となる位置を変えることでリード弁19に作用する流体抗力と復元力が釣り合って定常的に吐出されるときのリフト量を変えることができ、圧縮機の効率と信頼性と騒音を適度にバランスさせることが可能である。
(実施の形態3)
図7は、実施の形態3におけるリード弁19の正面図である。
実施の形態1における図5に示すリード弁19に置き換えて、図7に示すように、リード弁19の長穴22を固定部19aまで延長し、固定穴23と一体とすることにより、固定穴23を別途設ける必要がなく長穴22と共用できるため、リード弁19の加工コストを低減し、より安価な圧縮機を実現することが可能である。
なお、吐出ポート14の圧力変動が比較的大きく、吐出ポート14での冷媒ガスの流れが偏りやすいロータリ方式やスクロール方式の圧縮機ではリード弁19のねじれ剛性が低下すると即座に騒音悪化やリード弁19破損を招きやすいことから、本発明の構成をより効果的に用いることができるが、他方式の圧縮機でも逆止弁を備えていれば同様の効果により高効率と低騒音、高信頼性の両立が可能である。例えばレシプロ方式の圧縮機でも同様の効果が得られる。
また、吸入ポート12に逆止弁を備えた圧縮機では、吸入ポート12での圧力変動は吐出ポート14と比較して小さいため本発明の構成の効果量は比較的小さいものの、同様の効果が得られることは言うまでもない。
以上のように、本発明にかかる圧縮機は、リード弁のねじれ剛性を維持してねじれ方向の信頼性と騒音の悪化を防止しながら、たわみ剛性を緩和させてリフト力低減による高効率化が実現でき、たわみ剛性緩和に伴うリテーナへの激しい衝突による騒音悪化やリード弁破損も生じることがなく、高効率と低騒音、高信頼性を両立することが可能であり、HFC系冷媒やHCFC系冷媒、HFO系冷媒、二酸化炭素等の自然冷媒を用いたエアーコンディショナーやヒートポンプ式給湯機、冷蔵庫などの用途にも適用できる。
7 上軸受
9 圧縮室
14 吐出ポート
16 吐出室
19 リード弁
19a 固定部
19b 弁部
19c 根元部
20 リテーナ
21 リベット
22 長穴

Claims (5)

  1. ポートが設けられた隔壁によって第1室と第2室が隔離され、前記ポートの前記第2室側に設けたリード弁によって前記ポートが開閉し、前記リード弁は常に前記隔壁に密着する固定部と、前記ポートを閉塞して逆止する弁部と、前記固定部と前記弁部を連絡する根元部と、で構成され、前記リード弁に接触して前記第2室側に配された、前記リード弁のリフトを規制するリテーナを備えた圧縮機であって、
    前記固定部から前記根元部にかけて、前記リード弁の幅が略同一であり、前記根元部に前記リード弁の長手方向を長軸とする長穴を設け、前記リード弁が全閉状態から最大リフト状態まで変形する過程で、前記リード弁と前記リテーナとの当接範囲が前記固定部側から前記弁部に向かって順次連続的に拡大することを特徴とする圧縮機。
  2. 前記リード弁の長手方向に沿って前記長穴の幅が変化する請求項1に記載の圧縮機。
  3. 前記長穴の幅は、前記弁部側よりも前記固定部側の方が大きい請求項2に記載の圧縮機。
  4. リベットやボルトに代表される締結機械要素を前記長穴に通して前記リード弁、及びリテーナを前記隔壁に固定した請求項1〜3のいずれか1項に記載の圧縮機。
  5. 前記第1室が圧縮機構部の圧縮室であり、前記第2室が吐出室であり、前記圧縮機構部がロータリ方式またはスクロール方式である請求項1〜4のいずれか1項に記載の圧縮機。
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