JP2014140996A - 液体収容容器、液体収容容器保持部 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の液体収容容器では、液体吐出装置を小型化することが困難である。
【解決手段】液体収容容器保持部に装着可能な液体収容容器であって、供給部91を備える第1壁71と、第1壁71と交差する第2壁75と、第2壁75から突出する突起部95と、を有し、液体収容容器保持部に対して液体収容容器を装着するとき、第2壁75が液体収容容器保持部の側壁と対向し、突起部95が前記側壁の頂部に設けられた第1被係合部に係合され液体収容容器の回動支点となる、ことを特徴とする液体収容容器。
【選択図】図4
【解決手段】液体収容容器保持部に装着可能な液体収容容器であって、供給部91を備える第1壁71と、第1壁71と交差する第2壁75と、第2壁75から突出する突起部95と、を有し、液体収容容器保持部に対して液体収容容器を装着するとき、第2壁75が液体収容容器保持部の側壁と対向し、突起部95が前記側壁の頂部に設けられた第1被係合部に係合され液体収容容器の回動支点となる、ことを特徴とする液体収容容器。
【選択図】図4
Description
本発明は、液体収容容器、液体収容容器保持部等に関する。
従来から、液体を収容する液体収容容器として、液体の一例であるインクを液体吐出装置の一例であるインクジェットプリンター(以下、プリンターと呼ぶ)に供給するためのカートリッジ(インクタンク)が知られている。このようなプリンターには、カートリッジを保持可能な液体収容容器保持部であるホルダーを有するものがある。従来、カートリッジを保持するホルダー501としては、例えば、図15に示すように、カートリッジ502の天板部503にオーバーラップするひさし部504を有するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
上記のひさし部505を有する構成では、カートリッジ502をホルダー501に装着するときに、カートリッジ502のホルダー501に対する姿勢を、ホルダー501に対してカートリッジ502を傾斜させた姿勢に規制することができる。これにより、カートリッジ502の誤装着を避けることができる。しかしながら、ひさし部505を有する構成では、ホルダー501が大型化しやすい。つまり、従来の液体収容容器では、液体吐出装置を小型化することが困難であるという課題がある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現され得る。
[適用例1]液体収容容器保持部に装着可能な液体収容容器であって、液体供給部を備える第1外壁と、前記第1外壁と交差する第2外壁と、前記第2外壁から突出する第1係合部と、を有し、前記液体収容容器保持部に対して前記液体収容容器を装着するとき、前記第2外壁が前記液体収容容器保持部の側壁と対向し、前記第1係合部が前記側壁の頂部に設けられた第1被係合部に係合され前記液体収容容器の回動支点となる、ことを特徴とする液体収容容器。
この適用例の液体収容容器では、第2外壁に第1係合部が設けられている。第1係合部は、液体収容容器を装置の液体収容容器保持部に装着するときに、液体収容容器保持部に設けられた第1被係合部に引っ掛けられることによって、液体収容容器保持部に対して液体収容容器を回動させるときの支点となる。このため、作業者は、液体収容容器を液体収容容器保持部に装着するときに、第1係合部を第1被係合部に引っ掛けてから、液体収容容器を装着する。つまり、第1係合部によって、液体収容容器を回動させるという動作が誘導される。この結果、液体収容容器の液体収容容器保持部に対する誤装着を避けやすい。また、この液体収容容器によれば、液体収容容器にオーバーラップするひさし状の構造を省略することができるので、装置の小型化を図りやすい。
[適用例2]上記の液体収容容器において、前記第2外壁と交差し、かつ前記第1外壁に対向する第3外壁と、をさらに有し、前記第1係合部が前記第3外壁の端部から前記第3外壁と平行な方向に突出するものである、ことを特徴とする液体収容容器。
この適用例では、第1係合部を形成しつつ、液体収容容器の第1外壁と第3外壁との距離を縮めることができるので、装置の小型化を図りやすい。
[適用例3]上記の液体収容容器において、前記第2外壁から突出する第2係合部をさらに有し、前記第2係合部が前記第1係合部よりも前記第1外壁に近い側に位置し、前記液体収容容器保持部に対して前記液体収容容器を装着するとき、前記第1係合部が前記第1被係合部に係合されたあと、前記第2係合部が前記側壁に設けられた第2被係合部に係合するものである、ことを特徴とする液体収容容器。
この適用例では、液体収容容器の第3外壁から第1外壁へ向かう方向に液体収容容器を移動させる力を第1係合部により規制しつつ、液体収容容器の第1外壁から第3外壁へ向かう方向に液体収容容器を移動させる力を第2係合部により規制することができる。この結果、液体収容容器を小型に保ちつつ、安定性を向上することができる。
[適用例4]液体収容容器保持部に装着可能な液体収容容器であって、第1外壁と、前記第1外壁と交差する第2外壁と、前記第2外壁と交差し、かつ前記第1外壁に対向する第3外壁と、前記第2外壁から突出する第1係合部と、前記第2外壁から突出し、かつ前記第1係合部よりも前記第1外壁側に位置する第2係合部と、を有し、前記液体収容容器保持部に対して前記液体収容容器を装着するとき、前記第2外壁が前記液体収容容器保持部の側壁と対向し、前記第1係合部が前記側壁の頂部に設けられた第1被係合部に係合され前記液体収容容器の回動支点となり、前記第2係合部が前記側壁に設けられた第2被係合部に係合するものである、ことを特徴とする液体収容容器。
この適用例では、第2外壁に第1係合部が設けられている。第1係合部は、液体収容容器を装置の液体収容容器保持部に装着するときに、液体収容容器保持部に設けられた被係合部に引っ掛けられることによって、液体収容容器保持部に対して液体収容容器を回動させるときの支点となる。このため、作業者は、液体収容容器を液体収容容器保持部に装着するときに、係合部を被係合部に引っ掛けてから、液体収容容器を装着する。つまり、係合部によって、液体収容容器を回動させるという動作が誘導される。この結果、液体収容容器の液体収容容器保持部に対する誤装着を避けやすい。また、この液体収容容器によれば、液体収容容器にオーバーラップするひさし状の構造を省略することができるので、装置の小型化を図りやすい。
[適用例5]上記の液体収容容器において、前記液体収容容器保持部に対して前記液体収容容器を装着した状態において、前記第2係合部が前記第1外壁から前記第3外壁に向かう方向の力を規制するものである、ことを特徴とする液体収容容器。
この適用例では、液体収容容器の第3外壁から第1外壁へ向かう方向に液体収容容器を移動させる力を第1係合部により規制しつつ、液体収容容器の第1外壁から第3外壁へ向かう方向に液体収容容器を移動させる力を第2係合部により規制することができる。この結果、液体収容容器を小型に保ちつつ、安定性を向上することができる。
[適用例6]上記の液体収容容器において、前記第2係合部が第1面と第2面とを有し、前記第1面が前記第1外壁から前記第3外壁に向かう方向と交差する方向に延在し、前記第2面が前記第1外壁から前記第3外壁に向かう方向と交差する方向に延在し、前記第2面が前記第1面よりも前記第1外壁に近い側に位置し、前記第1面と前記第2外壁とのなす角が直角であり、前記第2面と前記第2外壁とのなす角が鋭角である、ことを特徴とする液体収容容器。
この適用例では、液体収容容器保持部に対して液体収容容器を回動させる際、第2係合部の第2面と第2外壁とのなす角が鋭角であるため、第2係合部を第2被係合部に挿入するのが容易になる。
[適用例7]上記の液体収容容器において、前記第1外壁と交差し、かつ前記第2外壁に対向する第4外壁と、前記第1外壁、前記第2外壁、前記第3外壁および前記第4外壁と交差する第5外壁と、前記第1外壁、前記第2外壁、前記第3外壁および前記第4外壁と交差し、かつ前記第5外壁に対向する第6外壁と、をさらに有する、ことを特徴とする液体収容容器。
[適用例8]上記の液体収容容器において、前記第1係合部及び前記第1被係合部のうちの一方は、前記第1係合部が突出する方向とは交差する方向に延在する軸部を含み、前記第1係合部及び前記第1被係合部のうちの他方は、前記軸部に引っ掛けられるフックを含む、ことを特徴とする液体収容容器。
この適用例では、液体収容容器を装置に装着するときに、軸部とフックとの組み合わせによって、装置に対して液体収容容器を回動させることができる。
[適用例9]上記の液体収容容器において、前記第1被係合部が、前記第1係合部が突出する方向とは交差する方向に延在するとともに、前記第1被係合部が延在する方向とは交差する方向に陥没する溝を含み、前記第1係合部が、前記溝に係合する突起を含む、ことを特徴とする液体収容容器。
この適用例では、液体収容容器を装置に装着するときに、溝と突起との組み合わせによって、装置に対して液体収容容器を回動させることができる。
[適用例10]上記の液体収容容器において、前記第1被係合部が、前記第1係合部が突出する方向とは交差する方向に延在するとともに、前記第1被係合部が延在する方向とは交差する方向に突出する突起を含み、前記第1係合部が、前記突起に係合する溝を含む、ことを特徴とする液体収容容器。
この適用例では、液体収容容器を装置に装着するときに、溝と突起との組み合わせによって、装置に対して液体収容容器を回動させることができる。
[適用例11]上記の液体収容容器において、前記第1係合部及び前記第1被係合部のうちの一方は、穴が設けられた爪を含み、前記第1係合部及び前記第1被係合部のうちの他方は、前記穴に係合する突起部を含む、ことを特徴とする液体収容容器。
[適用例12]液体供給部を備える第1外壁と、前記第1外壁と交差する第2外壁と、前記第2外壁から突出する第1係合部と、を有する液体収容容器を装着可能な液体収容容器保持部であって、前記液体収容容器を装着したとき、前記第1外壁に対向する底部と、前記液体収容容器を装着したとき、前記第2外壁に対向する側壁と、を有し、前記側壁の頂部に第1被係合部が設けられ、前記第1係合部が突出する方向とは交差する方向に前記第1被係合部が延在し、かつ前記第1被係合部が前記第1係合部に設けられた突起に係合可能な溝を含む、ことを特徴とする液体収容容器保持部。
この適用例の液体収容容器保持部では、側壁の頂部に第1被係合部が設けられている。側壁の頂部に第1被係合部が設けられている。第1被係合部は、装置の液体収容容器保持部に液体収容容器を装着するときに、液体収容容器保持部に設けられた第1被係合部に液体収容容器の第1係合部を引っ掛けられることによって、液体収容容器保持部に対して液体収容容器を回動させるときの支点となる。このため、作業者は、液体収容容器保持部に液体収容容器を装着するときに、第1被係合部の溝に第1係合部に設けられた突起を引っ掛けてから、液体収容容器を装着する。つまり、第1被係合部によって、液体収容容器を回動させるという動作が誘導される。この結果、液体収容容器保持部に液体収容容器を装着する際の、誤装着等の不具合の発生を抑えることができる。また、この液体収容容器保持部によれば、液体収容容器にオーバーラップするひさし状の構造を省略することができるので、装置の小型化を図りやすい。
[適用例13]液体供給部を備える第1外壁と、前記第1外壁と交差する第2外壁と、前記第2外壁から突出する第1係合部と、を有する液体収容容器を装着可能な液体収容容器保持部であって、前記液体収容容器を装着したとき、前記第1外壁に対向する底部と、前記液体収容容器を装着したとき、前記第2外壁に対向する側壁と、を有し、前記側壁の頂部に第1被係合部が設けられ、前記第1係合部が突出する方向とは交差する方向に前記第1被係合部が延在し、かつ前記第1被係合部が前記第1係合部に設けられた溝に係合可能な突起を含む、ことを特徴とする液体収容容器保持部。
この適用例の液体収容容器保持部では、側壁の頂部に第1被係合部が設けられている。側壁の頂部に第1被係合部が設けられている。第1被係合部は、装置の液体収容容器保持部に液体収容容器を装着するときに、液体収容容器保持部に設けられた第1被係合部に液体収容容器の第1係合部を引っ掛けられることによって、液体収容容器保持部に対して液体収容容器を回動させるときの支点となる。このため、作業者は、液体収容容器保持部に液体収容容器を装着するときに、第1被係合部の突起に第1係合部に設けられた溝を引っ掛けてから、液体収容容器を装着する。つまり、第1被係合部によって、液体収容容器を回動させるという動作が誘導される。この結果、液体収容容器保持部に液体収容容器を装着する際の、誤装着等の不具合の発生を抑えることができる。また、この液体収容容器保持部によれば、液体収容容器にオーバーラップするひさし状の構造を省略することができるので、装置の小型化を図りやすい。
液体噴射システムを例に、実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、各図面において、それぞれの構成を認識可能な程度の大きさにするために、構成や部材の縮尺が異なっていることがある。
[液体噴射システムの構成]
液体噴射システム1は、図1に示すように、液体を消費する装置の一例であるプリンター5と、液体としてのインクを収容する液体収容容器の一例であるカートリッジ7と、を有している。なお、図1には、相互に直交する座標軸であるXYZ軸が付されている。これ以降に示す図についても必要に応じてXYZ軸が付されている。図1では、プリンター5は、X軸方向とY軸方向とによって規定される水平な平面に配置されている。Z軸方向は、水平な平面に直交する方向であり、Z軸負方向が鉛直下方向となる。
液体噴射システム1は、図1に示すように、液体を消費する装置の一例であるプリンター5と、液体としてのインクを収容する液体収容容器の一例であるカートリッジ7と、を有している。なお、図1には、相互に直交する座標軸であるXYZ軸が付されている。これ以降に示す図についても必要に応じてXYZ軸が付されている。図1では、プリンター5は、X軸方向とY軸方向とによって規定される水平な平面に配置されている。Z軸方向は、水平な平面に直交する方向であり、Z軸負方向が鉛直下方向となる。
プリンター5は、副走査送り機構と、主走査送り機構と、ヘッド駆動機構を有している。副走査送り機構は、図示しない紙送りモーターを動力とする紙送りローラー11を用いて印刷用紙Pを副走査方向に搬送する。主走査送り機構は、キャリッジモーター13の動力を用いて、駆動ベルト15に接続されたキャリッジ17を主走査方向に往復動させる。プリンター5の主走査方向はY軸方向であり、副走査方向はX軸方向である。ヘッド駆動機構は、キャリッジ17に備えられた印刷ヘッド19を駆動して液体としてのインクの吐出及びドット形成を実行する。プリンター5は、さらに、上述した各機構を制御するための制御部21を備えている。印刷ヘッド19は、フレキシブルケーブル23を介して制御部21に接続されている。
キャリッジ17は、ホルダー25と、印刷ヘッド19とを備えている。ホルダー25は、複数のカートリッジ7を装着可能に構成されており、印刷ヘッド19の上側に配置されている。本実施形態では、6つのカートリッジ7をホルダー25に装着することができる。6つのカートリッジ7では、相互にインクの種類が異なる。本実施形態では、インクの種類として、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアン、ライトシアン、ライトマゼンタの6種類が採用されている。そして、相互にインクの種類が異なる6つのカートリッジ7が、ホルダー25に1つずつ装着される。6つのカートリッジ7は、それぞれ、ホルダー25に対して着脱可能に構成されている。なお、カートリッジ7に収容されるインクの種類は、上記の6種類に限定されず、他の任意の種類も採用され得る。また、ホルダー25に装着可能なカートリッジ7の個数は、6つに限定されず、1つ以上の任意の個数が採用され得る。印刷ヘッド19は、インクを吐出することによりインクを噴射する液体噴射部として機能する。
ホルダー25は、図2に示すように、凹部31を有している。カートリッジ7は、ホルダー25の凹部31内に装着される。本実施形態では、凹部31内に6つのカートリッジ7が収容され得る。本実施形態では、凹部31内に装着される6つのカートリッジ7は、相互に隙間をあけた状態で凹部31内に収容される。凹部31内には、凹部31内に装着される6つのカートリッジ7のそれぞれに対応する装着位置が規定されている。6つの装着位置は、凹部31内において、Y方向に並んでいる。つまり、6つのカートリッジ7は、Y方向に並んだ状態で凹部31内に収容される。
凹部31内には、ホルダー25の底部25Aに、6つの導入部33が設けられている。6つの導入部33は、それぞれ、装着位置ごとに設けられている。つまり、6つの導入部33は、それぞれ、凹部31内に装着される6つのカートリッジ7のそれぞれに対応して設けられている。このため、6つの導入部33は、凹部31内において、Y方向に並んでいる。そして、ホルダー25に装着される6つのカートリッジ7は、凹部31内において、Y軸方向に沿って並ぶ。なお、図2では、ホルダー25に1つのカートリッジ7が装着された状態が示されている。
また、ホルダー25には、6つのレバー35と、6つの係合穴37と、6つの被係合部39と、が設けられている。本実施形態では、カートリッジ7の装着位置ごとに、1つのレバー35と、1つの係合穴37と、1つの被係合部39と、が設けられている。6つのレバー35は、Y方向に並んでいる。6つの係合穴37も、Y方向に並んでいる。6つの被係合部39も、Y方向に並んでいる。
レバー35は、導入部33の−X軸方向側に設けられている。ホルダー25では、導入部33を挟んでレバー35の反対側(+X軸方向側)に、側壁41が設けられている。また、導入部33を挟んでY軸方向に対峙するそれぞれの位置に、側壁43と側壁45とが設けられている。側壁43は、底部25Aの+Y軸方向側に位置している。側壁45は、底部25Aの−Y軸方向側に位置している。また、Y軸方向にレバー35を挟んで側壁41に対峙する位置には、側壁47が設けられている。側壁41と、側壁43と、側壁45と、側壁47とは、それぞれ、底部25Aから+Z軸方向に突出している。底部25Aは、側壁41と、側壁43と、側壁45と、側壁47とによって囲まれている。これにより、凹部31が区画されている。
レバー35は、図2中のA−A線における断面図である図3に示すように、側壁47と側壁41との間に設けられている。なお、図3は、ホルダー25を、導入部33を貫通するXZ平面で切断したときの断面図に相当する。レバー35は、側壁47と導入部33との間に設けられている。レバー35は、ホルダー25に装着されるカートリッジ7を固定する。作業者は、レバー35によるカートリッジ7の固定を解除することによって、カートリッジ7をホルダー25から外すことができる。
導入部33は、レバー35と側壁41との間において、底部25Aに設けられている。導入部33は、流路51と、土手部53と、フィルター55と、パッキン57と、を含む。流路51は、カートリッジ7から供給されたインクの通路であり、底部25Aを貫通する開口として設けられている。土手部53は、底部25Aに設けられており、底部25Aから+Z軸方向に向かって凸となる向きに突出している。土手部53は、凹部31の内側において、流路51を囲んでいる。フィルター55は、土手部53に被せられており、流路51の凹部31の内側における開口を土手部53側から覆っている。パッキン57は、底部25Aに設けられており、凹部31の内側において、土手部53を囲んでいる。パッキン57は、例えば、ゴムやエラストマーなどの弾性を有する材料で構成されている。
係合穴37及び被係合部39は、それぞれ、側壁41に設けられている。係合穴37は、側壁41を貫通している。被係合部39は、係合穴37の底部25A側とは反対側(+Z軸方向側)に設けられている。本実施形態では、被係合部39は、側壁41の底部25A側とは反対側の端部である頂部に設けられている。被係合部39は、丸棒状の軸を側壁41に一体で形成した構成を有している。このため、被係合部39は、軸状を呈している。これにより、軸状を呈する被係合部39は、軸部であるともみなされ得る。被係合部39は、図2に示すように、Y軸方向に沿って延在している。
[カートリッジの構成]
カートリッジ7は、図4に示すように、第1壁71と、第5壁72と、第6壁73と、第3壁74と、第2壁75と、第4壁76と、第7壁77と、を有する。第1壁71〜第7壁77のそれぞれの表面は、カートリッジ7の外壁を構成する。また、第1壁71〜第7壁77のそれぞれの裏面は、カートリッジ7の内壁を構成する。第1壁71と第3壁74とは、Z軸方向に互いに対向する。第2壁75と第4壁76とは、X軸方向に互いに対向する。第5壁72と第6壁73とは、それぞれ第1壁71、第2壁75、第3壁74及び第4壁76と交差し、かつY軸方向に互いに対向する。第7壁77は、第1壁71、第5壁72、第6壁73及び第4壁76によって囲まれている。第7壁77は、第1壁71及び第4壁76のそれぞれに対して傾斜している。第7壁77は、第4壁76側から第1壁71側に近づくにつれて第2壁75に近づく向きに傾斜している。
カートリッジ7は、図4に示すように、第1壁71と、第5壁72と、第6壁73と、第3壁74と、第2壁75と、第4壁76と、第7壁77と、を有する。第1壁71〜第7壁77のそれぞれの表面は、カートリッジ7の外壁を構成する。また、第1壁71〜第7壁77のそれぞれの裏面は、カートリッジ7の内壁を構成する。第1壁71と第3壁74とは、Z軸方向に互いに対向する。第2壁75と第4壁76とは、X軸方向に互いに対向する。第5壁72と第6壁73とは、それぞれ第1壁71、第2壁75、第3壁74及び第4壁76と交差し、かつY軸方向に互いに対向する。第7壁77は、第1壁71、第5壁72、第6壁73及び第4壁76によって囲まれている。第7壁77は、第1壁71及び第4壁76のそれぞれに対して傾斜している。第7壁77は、第4壁76側から第1壁71側に近づくにつれて第2壁75に近づく向きに傾斜している。
第1壁71〜第7壁77のうち、第5壁72及び第6壁73が、それぞれ、他の外壁よりも広い面積を有している。このため、第5壁72及び第6壁73は、それぞれ、カートリッジ7における最大外壁とも呼ばれる。本実施形態では、最大外壁である第5壁72または第6壁73に対して垂直な方向が、Y軸方向である。
カートリッジ7は、ケース81と、蓋83と、回路基板85と、を有している。カートリッジ7の外壁は、ケース81と蓋83とによって構成される。カートリッジ7では、ケース81と蓋83とによって囲まれた領域内にインクが収容される。ケース81には、供給部91と、突起部93と、突起部95と、係合部97と、が設けられている。供給部91は、第1壁71に設けられている。供給部91は、土手部101を有している。土手部101は、第1壁71から第3壁74側とは反対側(−Z軸方向側)に向かって突出している。土手部101は、第1壁71からカートリッジ7内に貫通する開口部(図示せず)を囲んでいる。
カートリッジ7がホルダー25に装着された状態において、土手部101は、図3に示す土手部53よりも外側から流路51を囲む。そして、土手部101は、土手部53よりも外側から流路51を囲んだ状態で、パッキン57に当接する。これにより、インクがカートリッジ7から導入部33に供給されるときに、土手部53に囲まれた領域の外側にこぼれたインクがパッキン57と土手部101とによってせき止められる。
突起部93は、図4に示すように、第4壁76に設けられている。突起部93は、第4壁76から第2壁75側とは反対側(−X軸方向側)に向かって突出している。突起部93は、カートリッジ7がホルダー25に装着された状態において、図3に示すレバー35によって係合される。これにより、カートリッジ7がホルダー25に固定され得る。
突起部95は、図4に示すように、第2壁75に設けられている。突起部95は、第2壁75から第4壁76側とは反対側(+X軸方向側)に向かって突出している。突起部95は、Z軸方向において、第1壁71と第3壁74との間に位置している。突起部95は、カートリッジ7がホルダー25に装着された状態において、被係合部としての係合穴37(図3)に嵌合する。そして、第1壁71から第3壁74に向かう方向の力を規制するものである。
図4において、突起部95は、第1面と第2面とを有している。第1面は、第1壁71から第3壁74に向かう方向と交差する方向に延在している。第2面は、第1壁71から第3壁74に向かう方向と交差する方向に延在している。また、第2面は、前記第1面よりも第1壁71に近い側に位置している。そして、第1面と第2壁75とのなす角が直角であり、第2面と第2壁75とのなす角が鋭角である。
カートリッジ7はホルダー25に装着されたあと、ホルダー25のパッキン57の付勢力(+Z軸方向の成分を含む外力)により第1壁71から第3壁74に向かう方向(+Z軸方向)に押し上げられる。ここで突起部95が係合穴37に嵌合することで、カートリッジ7の第1壁71から第3壁74に向かう方向(+Z軸方向)への移動を制限することができる。
係合部97は、第2壁75に設けられている。係合部97は、第2壁75から第4壁76側とは反対側(+X軸方向側)に向かって突出している。係合部97は、Z軸方向において、第1壁71と第3壁74との間に位置している。本実施形態では、係合部97は、Z軸方向において、突起部95よりも第3壁74側に位置している。係合部97において、第2壁75につながる端部とは反対側の他端側は、第1壁71側に向かって屈曲している。このため、係合部97は、フック状を呈している。これにより、係合部97は、フック状に屈曲しているので、フックであるともみなされ得る。
回路基板85は、第7壁77に設けられている。回路基板85は、第7壁77に沿って延伸している。このため、回路基板85は、第1壁71及び第4壁76のそれぞれに対して傾斜している。回路基板85は、第4壁76側から第1壁71側に近づくにつれて第2壁75に近づく向きに傾斜している。回路基板85の第7壁77側とは反対側の面には、ホルダー25の接点機構103(図3)に接触する複数の端子105が設けられている。回路基板85の第7壁77側には、不揮発性メモリーなどの記憶装置(図示せず)が設けられている。複数の端子105は、この記憶装置に電気的に接続されている。
カートリッジ7がホルダー25に装着された状態において、複数の端子105は、図3に示す接点機構103に電気的に接触する。接点機構103は、フレキシブルケーブル23(図1)を介して制御部21に電気的に接続されている。そして、接点機構103とカートリッジ7の記憶装置とが、回路基板85を介して電気的につながることによって、制御部21とカートリッジ7の記憶装置との間で各種情報の伝達が可能となる。
カートリッジ7は、カートリッジ7をXZ平面で切断したときの断面図である図5に示すように、収容部111を有している。収容部111は、ケース81に設けられた凹部によって構成されている。インクは、収容部111に収容される。第1壁71から突出する土手部101に囲まれた領域内に、供給路113が設けられている。供給路113は、連通路114を介して収容部111内に連通している。収容部111内のインクは、連通路114を介して供給路113からカートリッジ7の外側に送出される。つまり、収容部111内のインクは、供給路113を通ってから導入部33(図3)に供給される。
供給路113は、カートリッジ7の収容部111側とは反対側、すなわちカートリッジ7の外側からメニスカス形成部材115によって覆われている。メニスカス形成部材115は、フォームやフィルターなどで構成されており、例えば、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂により形成されている。カートリッジ7がホルダー25に装着された状態において、メニスカス形成部材115は、導入部33(図3)に設けられたフィルター55に接触する。これにより、カートリッジ7内のインクは、供給路113、メニスカス形成部材115、及びフィルター55をこの順に通ってから、導入部33の流路51に供給される。
[カートリッジの装着方法]
カートリッジ7をホルダー25に装着する方法(装着方法)について説明する。本実施形態における装着方法では、まず、図6(A)に示すように、カートリッジ7をホルダー25に対して傾けた状態で、カートリッジ7をホルダー25内に挿入する。このとき、カートリッジ7の第1壁71が、ホルダー25の底部25Aに対して傾けられる。このとき、第1壁71は、第4壁76側から第2壁75側に近づくにつれて、底部25Aに近づく向きに傾けられる。
カートリッジ7をホルダー25に装着する方法(装着方法)について説明する。本実施形態における装着方法では、まず、図6(A)に示すように、カートリッジ7をホルダー25に対して傾けた状態で、カートリッジ7をホルダー25内に挿入する。このとき、カートリッジ7の第1壁71が、ホルダー25の底部25Aに対して傾けられる。このとき、第1壁71は、第4壁76側から第2壁75側に近づくにつれて、底部25Aに近づく向きに傾けられる。
そして、カートリッジ7をホルダー25に対して傾けた状態で、カートリッジ7を底部25Aに近づけながら、係合部97を被係合部39に引っ掛ける。前述したように、係合部97は、底部25A側に向かって屈曲したフック状を呈している。このため、係合部97と被係合部39とは、互いに引っ掛かる。なお、図6(A)では、カートリッジ7の突起部93が、レバー35に設けられた規制部121よりも+Z軸方向側に位置している状態が示されている。
次に、図6(A)に示す状態から、互いに引っ掛かっている係合部97及び被係合部39を回動支点として、第4壁76を底部25Aに近づける向きに、すなわち、第2壁75を正面に見て時計回りにカートリッジ7を回動させる。これにより、図6(B)に示すように、突起部95が係合穴37に嵌合しながら、且つ突起部93がレバー35の案内部123によって、Y軸及びX軸方向の動きが制限されながら、カートリッジ7が回動する。
さらに、図6(B)に示す状態から、カートリッジ7の第4壁76を底部25Aに近づける向きにカートリッジ7を回動させると、突起部93がさらに−Z軸方向側に押し込まれる。すると、図7(A)に示すように、レバー35は、突起部93によって−X軸方向に押されて、第5壁72を正面に見て反時計回りに回転(回動)する。その際、レバー35は、弾性部材125に当接して、第5壁72を正面に見て時計回りの向きにレバー35を押し戻す付勢力を弾性部材125から受ける。この付勢力は、+X軸方向の成分を含む外力である。つまり、レバー35の回動領域は、弾性部材125によって制限される。レバー35が弾性部材125に当接して付勢される状態は、図7(A)に示す状態から、カートリッジ7をさらに押し込んで、突起部93がレバー35の案内部123を乗り越えるまで維持される。
さらに、図7(A)に示す状態から、カートリッジ7の第4壁76を底部25Aに近づける向きにカートリッジ7を回動させて、突起部93がレバー35の案内部123を乗り越えると、図7(B)に示すように、突起部93が+X軸方向側に移動するようにレバー35が回転する。これにより、規制部121が、突起部93を係止する。突起部93が規制部121によって係止されると、カートリッジ7の+Z軸方向への動き及び−X軸方向側への動きが規制される。
カートリッジ7の係合部97と被係合部39とが係合し、供給部91が導入部33と接続し、突起部95と係合穴37とが係合し、突起部93と規制部121とが係合することで、カートリッジ7のホルダー25への装着が完了する。また、設計された装着位置に正しくカートリッジ7が装着されることで、回路基板85の複数の端子105(図4)とプリンター5側の端子群(図示せず)とが互いに電気的に接続され、カートリッジ7とプリンター5との間で信号の伝達が行なわれる。
本実施形態において、第1壁71が第1外壁に対応し、第2壁75が第2外壁に対応し、第3壁74が第3外壁に対応し、第4壁76が第4外壁に対応し、第5壁72が第5外壁に対応し、第6壁73が第6外壁に対応している。
本実施形態によれば、カートリッジ7をホルダー25に装着するときに、係合部97が被係合部39に引っ掛けられることによって、係合部97をカートリッジ7の回動の支点とすることができる。このため、作業者は、カートリッジ7をホルダー25に装着するときに、係合部97を被係合部39に引っ掛けてから、カートリッジ7をホルダー25に装着する。つまり、係合部97によって、カートリッジ7を回動させるという動作が誘導される。この結果、カートリッジ7のホルダー25に対する誤装着を避けやすい。また、このカートリッジ7によれば、カートリッジ7にオーバーラップするひさし状の構造を省略することができるので、ホルダー25ひいてはプリンター5の小型化を図りやすい。
また、本実施形態によれば、カートリッジ7に係合部97が設けられているので、作業者に、係合部97を被係合部39に引っ掛けることを連想させやすい。このため、ホルダー25に対するカートリッジ7の装着位置や向きを認識させやすい。この結果、作業者は、カートリッジ7をホルダー25に装着するときに、ホルダー25におけるカートリッジ7の装着位置や向きの見当をつけやすい。これにより、カートリッジ7のホルダー25に対する誤装着を避けやすい。
また、本実施形態では、カートリッジ7がホルダー25に装着されるとき、メニスカス形成部材115は、図8に示すように、フィルター55に対して傾斜した状態で、フィルター55に接触し始める。このとき、メニスカス形成部材115は、メニスカス形成部材115とフィルター55との間の隙間が−X軸方向に向かって広がる方向に傾斜する。なお、図8は、供給部91と導入部33とをXZ平面で切断したときの断面図に相当する。係合部97を支点としてカートリッジ7が回動すると、フィルター55に対するメニスカス形成部材115の傾斜は、軽減していく。
これにより、メニスカス形成部材115とフィルター55との間の隙間が、狭くなっていく。このとき、供給路113内のインクがメニスカス形成部材115からカートリッジ7の外側に滲み出てくる。メニスカス形成部材115から滲み出てくるインクは、メニスカス形成部材115とフィルター55との間の隙間が狭い側から広い側に向かって、すなわちフィルター55に対するメニスカス形成部材115の傾斜に沿って広がっていく。
上記の動作により、メニスカス形成部材115から滲み出てくるインクは、メニスカス形成部材115とフィルター55とが接している部位から、メニスカス形成部材115の傾斜に沿って、すなわちメニスカス形成部材115とフィルター55との間の隙間が広い側に向かって広がっていく。メニスカス形成部材115とフィルター55と間のインクの広がりによって、メニスカス形成部材115とフィルター55と間の大気が、メニスカス形成部材115とフィルター55とが重なる領域から外側に押し出される。この結果、カートリッジ7をホルダー25に装着するときに、メニスカス形成部材115とフィルター55との間に大気を挟み込んでしまうことを避けることができる。
ここで、メニスカス形成部材115とフィルター55との間に大気が挟み込まれると、挟み込まれた大気がインクの流通を阻害してしまうことがある。このため、メニスカス形成部材115とフィルター55との間に挟み込まれた大気によって、インク流路の流路抵抗が増大してしまう。この結果、印刷ヘッド19におけるインクの吐出性能が低下してしまうことがあるので、印刷の品位が低下しやすいという課題がある。また、このような場合、カートリッジ7を交換した際に、例えば、カートリッジ7から印刷ヘッド19側に強制的にインクを吸引することによって流路抵抗を回復させることができる。しかしながら、カートリッジ7から強制的にインクを吸引するので、インクの消費量が増大するという課題がある。
これに対して、本実施形態では、メニスカス形成部材115とフィルター55との間に大気を挟み込んでしまうことを避けることができるので、インク流路の流路抵抗が増大してしまうことを避けることができる。このため、本実施形態では、印刷ヘッド19におけるインクの吐出性能を維持しやすいので、印刷の品位が低下することを避けやすい。そして、メニスカス形成部材115とフィルター55との間に大気を挟み込んでしまうことを避けることができるので、カートリッジ7から強制的にインクを吸引することを避けやすくすることができる。
また、本実施形態によれば、係合部97が、Z軸方向において第1壁71よりも第3壁74に近い位置に設けられているので、係合部97を供給部91から遠ざけることができる。係合部97が供給部91に近接すると、係合部97は、ホルダー25の導入部33に近接する。つまり、係合部97が供給部91に近接すると、係合部97は、ホルダー25の底部25Aに近接することになる。係合部97がホルダー25の底部25Aに近接すると、カートリッジ7をホルダー25に装着するときに、カートリッジ7を挟んでホルダー25に対峙する作業者からは、係合部97が視認されにくい。これに対して、本実施形態では、係合部97を供給部91から遠ざけることができるので、ホルダー25の底部25Aから係合部97を遠ざけることができる。このため、カートリッジ7をホルダー25に装着するときに、作業者から係合部97が視認されやすい。
また、本実施形態では、係合部97が、Z軸方向において第3壁74よりも第1壁71側に収まっているので、ホルダー25に設けられる被係合部39が第3壁74よりも+Z軸方向に突出することを抑えやすい。
本実施形態における変形例について説明する。
[変形例1]
上記実施形態では、フック状に屈曲した係合部97が採用されている。しかしながら、係合部97の形態は、これに限定されず、例えば、図9に示すように、Z軸方向において第1壁71側から第3壁74側に向かって凹となる溝131を有する形態も採用され得る。溝131に被係合部39を嵌合させることによって、溝131及び被係合部39をカートリッジ7の回動の支点とすることができる。この変形例においても、上記実施形態と同様の効果が得られる。
[変形例1]
上記実施形態では、フック状に屈曲した係合部97が採用されている。しかしながら、係合部97の形態は、これに限定されず、例えば、図9に示すように、Z軸方向において第1壁71側から第3壁74側に向かって凹となる溝131を有する形態も採用され得る。溝131に被係合部39を嵌合させることによって、溝131及び被係合部39をカートリッジ7の回動の支点とすることができる。この変形例においても、上記実施形態と同様の効果が得られる。
[変形例2]
上記実施形態では、カートリッジ7の回動の支点として、フック状に屈曲した係合部97と軸状を呈する軸部で構成された被係合部39との組み合わせが採用されている。しかしながら、カートリッジ7の回動の支点は、これに限定されない。カートリッジ7の回動の支点としては、例えば、図10に示すように、側壁41から+Z軸方向側に向かって突出する突起部133と、突起部133に嵌合する穴135が設けられた爪137との組み合わせも採用され得る。図10に示す例では、被係合部39として突起部133が採用され、係合部97として爪137が採用されている。爪137の穴135に突起部133を嵌合させることによって、穴135及び突起部133をカートリッジ7の回動の支点とすることができる。この変形例においても、上記実施形態と同様の効果が得られる。
上記実施形態では、カートリッジ7の回動の支点として、フック状に屈曲した係合部97と軸状を呈する軸部で構成された被係合部39との組み合わせが採用されている。しかしながら、カートリッジ7の回動の支点は、これに限定されない。カートリッジ7の回動の支点としては、例えば、図10に示すように、側壁41から+Z軸方向側に向かって突出する突起部133と、突起部133に嵌合する穴135が設けられた爪137との組み合わせも採用され得る。図10に示す例では、被係合部39として突起部133が採用され、係合部97として爪137が採用されている。爪137の穴135に突起部133を嵌合させることによって、穴135及び突起部133をカートリッジ7の回動の支点とすることができる。この変形例においても、上記実施形態と同様の効果が得られる。
[変形例3]
上記実施形態、変形例1、及び変形例2のそれぞれにおいて、係合部97と被係合部39とを入れ替えた構成も採用され得る。この場合、上記実施形態、変形例1、及び変形例2のそれぞれに対して、係合部97がホルダー25に設けられ、被係合部39がカートリッジ7に設けられる。この変形例においても、係合部97及び被係合部39をカートリッジ7の回動の支点とすることができる。この変形例においても、上記実施形態と同様の効果が得られる。
上記実施形態、変形例1、及び変形例2のそれぞれにおいて、係合部97と被係合部39とを入れ替えた構成も採用され得る。この場合、上記実施形態、変形例1、及び変形例2のそれぞれに対して、係合部97がホルダー25に設けられ、被係合部39がカートリッジ7に設けられる。この変形例においても、係合部97及び被係合部39をカートリッジ7の回動の支点とすることができる。この変形例においても、上記実施形態と同様の効果が得られる。
[変形例4]
また、図11(A)および図11(B)に示すように、係合部97が第4壁76から第2壁75に向かう方向(+X軸方向)に突出する突出部141と、その下方に突起部142とを有する形態も採用され得る。なお、図11(B)は図11(A)の係合部97を拡大した図である。また、図12(A)および図12(B)に示すように、ホルダー25の突起部14は底部25Aと側壁41とを有する。側壁41の頂部には被係合部39が設けられる。被係合部39には係合部97に設けられた突起部142に係合可能な溝143が形成される。これにより、突起部142及び溝143をカートリッジ7の回動の支点とすることができる。
また、図11(A)および図11(B)に示すように、係合部97が第4壁76から第2壁75に向かう方向(+X軸方向)に突出する突出部141と、その下方に突起部142とを有する形態も採用され得る。なお、図11(B)は図11(A)の係合部97を拡大した図である。また、図12(A)および図12(B)に示すように、ホルダー25の突起部14は底部25Aと側壁41とを有する。側壁41の頂部には被係合部39が設けられる。被係合部39には係合部97に設けられた突起部142に係合可能な溝143が形成される。これにより、突起部142及び溝143をカートリッジ7の回動の支点とすることができる。
この変形例においても、上記実施形態と同様の効果が得られる。さらに、突起部142は、カートリッジ7の種類を識別する識別機能を有するものであってもよい。被係合部39における溝143の位置を装着されるカートリッジ7の種類に応じて異ならせることで、対応した位置に突起部142を持つ種類のカートリッジ7以外の誤装着を防止することができる。なお、図12(B)は図12(A)の被係合部39を拡大した図である。
[変形例5]
また、図13(A)および図13(B)に示すように、係合部97が第4壁76から第2壁75に向かう方向(+X軸方向)に突出し、係合部97の下方には溝151が形成される形態も採用され得る。なお、図13(B)は図13(A)の係合部97を拡大した図である。また、図14(A)および図14(B)に示すように、ホルダー25の側壁41の頂部には、被係合部39が設けられる。被係合部39には、係合部97に設けられた溝151に係合可能な突起152が形成される。これにより、突起部151及び溝152をカートリッジ7の回動の支点とすることができる。
また、図13(A)および図13(B)に示すように、係合部97が第4壁76から第2壁75に向かう方向(+X軸方向)に突出し、係合部97の下方には溝151が形成される形態も採用され得る。なお、図13(B)は図13(A)の係合部97を拡大した図である。また、図14(A)および図14(B)に示すように、ホルダー25の側壁41の頂部には、被係合部39が設けられる。被係合部39には、係合部97に設けられた溝151に係合可能な突起152が形成される。これにより、突起部151及び溝152をカートリッジ7の回動の支点とすることができる。
この変形例においても、上記実施形態と同様の効果が得られる。さらに、溝152は、カートリッジ7の種類を識別する識別機能を有するものであってもよい。被係合部39における突起部151の位置を装着されるカートリッジ7の種類に応じて異ならせることで、対応した位置に溝152を持つ種類のカートリッジ7以外の誤装着を防止することができる。なお、図14(B)は図14(A)の被係合部39を拡大した図である。
本発明は、インクジェットプリンター及びそのインクカートリッジに限らず、インク以外の他の液体を噴射する任意の印刷装置及びそのカートリッジにも適用することができる。例えば、以下のような各種の印刷装置及びそのカートリッジに適用可能である。
(1)ファクシミリ装置等の画像記録装置。(2)液晶ディスプレイ等の画像表示装置用のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射する印刷装置。(3)有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイや、面発光ディスプレイ(Field Emission Display、FED)等の電極形成に用いられる電極材を噴射する印刷装置。(4)バイオチップ製造に用いられる生体有機物を含む液体を噴射する印刷装置。(5)精密ピペットとしての試料印刷装置。(6)潤滑油の印刷装置。(7)樹脂液の印刷装置。(8)時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する印刷装置。(9)光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂液等の透明樹脂液を基板上に噴射する印刷装置。(10)基板などをエッチングするために酸性又はアルカリ性のエッチング液を噴射する印刷装置。(11)他の任意の微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッドを備える印刷装置。
(1)ファクシミリ装置等の画像記録装置。(2)液晶ディスプレイ等の画像表示装置用のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射する印刷装置。(3)有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイや、面発光ディスプレイ(Field Emission Display、FED)等の電極形成に用いられる電極材を噴射する印刷装置。(4)バイオチップ製造に用いられる生体有機物を含む液体を噴射する印刷装置。(5)精密ピペットとしての試料印刷装置。(6)潤滑油の印刷装置。(7)樹脂液の印刷装置。(8)時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する印刷装置。(9)光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂液等の透明樹脂液を基板上に噴射する印刷装置。(10)基板などをエッチングするために酸性又はアルカリ性のエッチング液を噴射する印刷装置。(11)他の任意の微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッドを備える印刷装置。
なお、「液滴」とは、印刷装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、「液体」とは、印刷装置が噴射させることができるような材料であれば良い。例えば、「液体」は、物質が液相であるときの状態の材料であれば良く、粘性の高い又は低い液状態の材料、及び、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような液状態の材料も「液体」に含まれる。また、物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたものなども「液体」に含まれる。上記のような「液体」を、「液状体」とも表現することができる。液体や液状体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インクおよび油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種の液体状組成物を包含するものとする。
1…液体噴射システム、5…プリンター、7…カートリッジ、11…紙送りローラー、13…キャリッジモーター、15…駆動ベルト、17…キャリッジ、19…印刷ヘッド、21…制御部、23…フレキシブルケーブル、25…ホルダー、25A…底部、31…凹部、33…導入部、35…レバー、37…係合穴、39…被係合部、41…側壁、43…側壁、45…側壁、47…側壁、51…流路、53…土手部、55…フィルター、57…パッキン、71…第1壁、72…第5壁、73…第6壁、74…第3壁、75…第2壁、76…第4壁、77…第7壁、81…ケース、83…蓋、85…回路基板、91…供給部、93…突起部、95…突起部、97…係合部、101…土手部、103…接点機構、105…端子、111…収容部、113…供給路、114…連通路、115…メニスカス形成部材、121…規制部、123…案内部、125…弾性部材、131…溝、133…突起部、135…穴、137…爪、141…突出部、142…突起部、143…溝、151…溝、152…突起。
Claims (13)
- 液体収容容器保持部に装着可能な液体収容容器であって、
液体供給部を備える第1外壁と、
前記第1外壁と交差する第2外壁と、
前記第2外壁から突出する第1係合部と、を有し、
前記液体収容容器保持部に対して前記液体収容容器を装着するとき、前記第2外壁が前記液体収容容器保持部の側壁と対向し、前記第1係合部が前記側壁の頂部に設けられた第1被係合部に係合され前記液体収容容器の回動支点となる、
ことを特徴とする液体収容容器。 - 請求項1に記載の液体収容容器において、
前記第2外壁と交差し、かつ前記第1外壁に対向する第3外壁と、をさらに有し、
前記第1係合部が前記第3外壁の端部から前記第3外壁と平行な方向に突出するものである、
ことを特徴とする液体収容容器。 - 請求項1または2に記載の液体収容容器において、
前記第2外壁から突出する第2係合部をさらに有し、
前記第2係合部が前記第1係合部よりも前記第1外壁に近い側に位置し、前記液体収容容器保持部に対して前記液体収容容器を装着するとき、前記第1係合部が前記第1被係合部に係合されたあと、前記第2係合部が前記側壁に設けられた第2被係合部に係合するものである、
ことを特徴とする液体収容容器。 - 液体収容容器保持部に装着可能な液体収容容器であって、
第1外壁と、
前記第1外壁と交差する第2外壁と、
前記第2外壁と交差し、かつ前記第1外壁に対向する第3外壁と、
前記第2外壁から突出する第1係合部と、
前記第2外壁から突出し、かつ前記第1係合部よりも前記第1外壁側に位置する第2係合部と、を有し、
前記液体収容容器保持部に対して前記液体収容容器を装着するとき、前記第2外壁が前記液体収容容器保持部の側壁と対向し、前記第1係合部が前記側壁の頂部に設けられた第1被係合部に係合され前記液体収容容器の回動支点となり、前記第2係合部が前記側壁に設けられた第2被係合部に係合するものである、
ことを特徴とする液体収容容器。 - 請求項3または4に記載の液体収容容器において、
前記液体収容容器保持部に対して前記液体収容容器を装着した状態において、前記第2係合部が前記第1外壁から前記第3外壁に向かう方向の力を規制するものである、
ことを特徴とする液体収容容器。 - 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の液体収容容器において、
前記第2係合部が第1面と第2面とを有し、
前記第1面が前記第1外壁から前記第3外壁に向かう方向と交差する方向に延在し、
前記第2面が前記第1外壁から前記第3外壁に向かう方向と交差する方向に延在し、
前記第2面が前記第1面よりも前記第1外壁に近い側に位置し、
前記第1面と前記第2外壁とのなす角が直角であり、前記第2面と前記第2外壁とのなす角が鋭角である、
ことを特徴とする液体収容容器。 - 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の液体収容容器において、
前記第1外壁と交差し、かつ前記第2外壁に対向する第4外壁と、
前記第1外壁、前記第2外壁、前記第3外壁および前記第4外壁と交差する第5外壁と、
前記第1外壁、前記第2外壁、前記第3外壁および前記第4外壁と交差し、かつ前記第5外壁に対向する第6外壁と、をさらに有する、
ことを特徴とする液体収容容器。 - 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の液体収容容器において、
前記第1係合部及び前記第1被係合部のうちの一方は、前記第1係合部が突出する方向とは交差する方向に延在する軸部を含み、
前記第1係合部及び前記第1被係合部のうちの他方は、前記軸部に引っ掛けられるフックを含む、
ことを特徴とする液体収容容器。 - 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の液体収容容器において、
前記第1被係合部が、前記第1係合部が突出する方向とは交差する方向に延在するとともに、前記第1被係合部が延在する方向とは交差する方向に陥没する溝を含み、
前記第1係合部が、前記溝に係合する突起を含む、
ことを特徴とする液体収容容器。 - 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の液体収容容器において、
前記第1被係合部が、前記第1係合部が突出する方向とは交差する方向に延在するとともに、前記第1被係合部が延在する方向とは交差する方向に突出する突起を含み、
前記第1係合部が、前記突起に係合する溝を含む、
ことを特徴とする液体収容容器。 - 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の液体収容容器において、
前記第1係合部及び前記第1被係合部のうちの一方は、穴が設けられた爪を含み、
前記第1係合部及び前記第1被係合部のうちの他方は、前記穴に係合する突起部を含む、
ことを特徴とする液体収容容器。 - 液体供給部を備える第1外壁と、前記第1外壁と交差する第2外壁と、前記第2外壁から突出する第1係合部と、を有する液体収容容器を装着可能な液体収容容器保持部であって、
前記液体収容容器を装着したとき、前記第1外壁に対向する底部と、
前記液体収容容器を装着したとき、前記第2外壁に対向する側壁と、を有し、
前記側壁の頂部に第1被係合部が設けられ、前記第1係合部が突出する方向とは交差する方向に前記第1被係合部が延在し、かつ前記第1被係合部が前記第1係合部に設けられた突起に係合可能な溝を含む、
ことを特徴とする液体収容容器保持部。 - 液体供給部を備える第1外壁と、前記第1外壁と交差する第2外壁と、前記第2外壁から突出する第1係合部と、を有する液体収容容器を装着可能な液体収容容器保持部であって、
前記液体収容容器を装着したとき、前記第1外壁に対向する底部と、
前記液体収容容器を装着したとき、前記第2外壁に対向する側壁と、を有し、
前記側壁の頂部に第1被係合部が設けられ、前記第1係合部が突出する方向とは交差する方向に前記第1被係合部が延在し、かつ前記第1被係合部が前記第1係合部に設けられた溝に係合可能な突起を含む、
ことを特徴とする液体収容容器保持部。
Priority Applications (1)
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JP2013009913A JP2014140996A (ja) | 2013-01-23 | 2013-01-23 | 液体収容容器、液体収容容器保持部 |
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JP2013009913A JP2014140996A (ja) | 2013-01-23 | 2013-01-23 | 液体収容容器、液体収容容器保持部 |
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Family Applications (1)
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- 2013-01-23 JP JP2013009913A patent/JP2014140996A/ja active Pending
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