JP2014140850A - レーザ加工装置及びレーザ加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】象限突起の影響を受けずに高精度で高速加工可能なレーザ加工装置を提供する。
【解決手段】被加工材(W)が載置されるテーブル(2b)と、レーザ光(L1)を被加工材(W)に照射する加工ヘッド(10)と、加工ヘッド(10)を支持するヘッドユニット(20)と、ヘッドユニット(20)をテーブル(2b)に沿う第1軸線(X)方向に移動させる第1移動部(2c)と、ヘッドユニット(20)を第1軸線(X)方向に交わりテーブル(2b)に沿う第2軸線(Y)方向に移動させる第2移動部(2d)と、ヘッドユニット(20)に第1軸線(X)方向及び第2軸線(Y)方向に直交する第3軸線(CL1)まわりに回動可能に支持されたロータ(22b)と、ロータ(22b)内側でロータ(22b)の一直径方向のロータ(22b)外径よりも小さい移動距離(DL)で直動可能に支持され、加工ヘッド(10)をレーザ光(L1)が第3軸線(CL1)に平行な第4軸線(CL3)上に照射されるよう支持する直動ユニット(23)とを備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーザ加工装置及びレーザ加工方法に係り、特に、レーザ加工ヘッドを二次元移動させる移動機構及び二次元移動させる方法の改良に関する。
従来、X−Yの直交駆動軸を有して二次元加工を行うレーザ加工装置等の加工装置では、例えば、被加工材に原点中心の円孔を切断で設けるべく加工ヘッドを円形形状に沿って移動させる場合に、象限の境界部分において、象限突起と称される突起状の動的運動誤差が少なからず発生することが知られている。
象限突起は、加工ヘッドの速度が、XYの一方の軸において移動方向が反転する象限境界位置で0(ゼロ)となり、直交駆動軸の動作において静止摩擦と動摩擦との切り替わり等が生じるために発生する。従って、この象限突起の発生を完全に防ぐことは難しい。
そのため、象限突起の影響を回避すべく、象限突起ができるだけ発生しないようにする技術、及び発生しても製品加工上で実質的に不具合が生じない程度に抑制する技術が、種々提案されている。一例として、特許文献1に記載された技術がある。
特許文献1に記載された技術は、直交駆動軸の駆動源であるサーボモータの制御において、トルク補正タイミングを最適化することで、象限境界の通過速度によらず象限突起の程度を安定して抑制できる補正を実行できるものとして開示されている。
特開2007−257515号公報
ところで、レーザを用いた加工は、被加工材の切断等の加工を高速で行えるという利点がある。この利点を生かすためには、加工ヘッドを所望の加工経路で高速移動させるための駆動系の制御も、高速化する必要がある。
特許文献1に記載された技術は、象限突起の程度を抑制するための補正演算が必要であり、補正演算での処理量も多い。そのため、誤差の少ない加工が可能になるものの、加工ヘッドの高速移動が難しくレーザ加工への適用が必ずしも適切ではない場合があった。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、象限突起の影響を受けずに、高精度で高速の加工が可能なレーザ加工装置及びレーザ加工方法を提供することにある
上記の課題を解決するために、本発明は次の1)〜5)の構成及び6)の手順を有する。
1) 被加工材(W)をレーザ加工するレーザ加工装置であって、
前記被加工材(W)が載置されるテーブル(2b)と、
レーザ光(L1)を前記テーブル(2b)に載置された前記被加工材(W)に向け照射する加工ヘッド(10)と、
前記加工ヘッド(10)を支持するヘッドユニット(20)と、
前記ヘッドユニット(20)の位置を前記テーブル(2b)に沿う第1の軸線(X)方向に移動させる第1の移動部(2c)と、
前記ヘッドユニット(20)の位置を前記第1の軸線(X)方向に交わり前記テーブル(2b)に沿う第2の軸線(Y)方向に移動させる第2の移動部(2d)と、
前記ヘッドユニット(20)において、前記第1の軸線(X)方向及び前記第2の軸線(Y)方向に直交する第3の軸線(CL1)まわりに回動可能に支持されたロータ(22b)と、
前記ロータ(22b)の内側において、前記ロータ(22b)の一直径方向における前記ロータ(22b)の外径よりも小さい所定の移動距離(DL)で往復直動可能に支持され、かつ前記加工ヘッド(10)を、前記加工ヘッド(10)から前記レーザ光(L1)が前記第3の軸線(CL1)に平行な第4の軸線(CL3)上に照射されるよう支持する直動ユニット(23)と、
を備えたことを特徴とするレーザ加工装置(51)である。
2) 前記直動ユニット(23)は、前記加工ヘッド(10)を、前記第4の軸線(CL3)まわりに自由回転可能に支持していることを特徴とする1)に記載のレーザ加工装置(51)である。
3) 前記ヘッドユニット(20)は、中空軸型回転モータ(M1)を有し、前記ロータ(22b)は、前記中空軸型回転モータ(M1)のロータであることを特徴とする1)又は2)に記載のレーザ加工装置(51)である。
4) 前記加工ヘッド(10)は、レーザ発振器(1)からファイバ(4)を介して供給されたレーザ光(L1)を照射することを特徴とする1)〜3)のいずれか一つに記載のレーザ加工装置(51)である。
5) 前記レーザ加工装置(51)の動作を制御する制御部(3a)を備え、
前記制御部(3a)は、
前記加工において前記被加工材(W)に照射する前記レーザ光(L1)の移動経路(KK1)の形状に、前記所定の移動距離(DL)の半分以下となる半径の円弧又は円が含まれている場合に、前記レーザ光(L1)の前記円弧又は円の移動を、前記ロータ(22b)の回動のみで実行することを特徴とする1)〜4)のいずれか一つに記載のレーザ加工装置(51)である。
6) 被加工材(W)をレーザ加工装置(51)で加工するレーザ加工方法であって、
前記レーザ加工装置(51)は、
前記被加工材(W)が載置されるテーブル(2b)と、
前記レーザ光(L1)を前記テーブル(2b)に載置された前記被加工材(W)に向け照射する加工ヘッド(10)と、
前記加工ヘッド(10)を支持するヘッドユニット(20)と、
前記ヘッドユニット(20)の位置を前記テーブル(2b)に沿う第1の軸線(X)方向に移動させる第1の移動部(2c)と、
前記ヘッドユニット(20)の位置を前記第1の軸線(X)方向に交わり前記テーブル(2b)に沿う第2の軸線(2c)方向に移動させる第2の移動部(2c)と、
前記ヘッドユニット(20)において、前記第1の軸線(X)方向及び前記第2の軸線(Y)方向に直交する第3の軸線(CL1)まわりに回動可能に支持されたロータ(22b)と、
前記ロータ(22b)の内側において、前記ロータ(22b)の一直径方向における前記ロータ(22b)の外径よりも小さい所定の移動距離(DL)で往復直動可能に支持され、かつ前記加工ヘッド(10)を、前記加工ヘッド(10)から前記レーザ光(L1)が前記第3の軸線(CL1)に平行な第4の軸線(CL3)上に照射されるよう支持する直動ユニット(23)と、
前記レーザ加工装置(51)の動作を制御する制御部(3a)と、
を備えており、
前記加工において前記被加工材(W)に照射する前記レーザ光(L1)の経路(KK1)に円弧又は円がある場合に、前記制御部(3a)が前記円弧又は円の半径と前記所定の移動距離(DL)の半分との大小を比較する比較ステップと、
前記円弧又は円の半径が前記所定の移動距離(DL)の半分よりも小さいと判定した場合に、前記レーザ光(L1)の前記円弧又は円の移動を、前記ロータ(22b)の回動のみで実行するレーザ光移動ステップと、
を含むことを特徴とするレーザ加工方法である。
本発明によれば、レーザ加工を、象限突起の影響を受けずに、高精度で高速に行える、という効果が得られる。
本発明の実施の形態に係るレーザ加工装置における実施例の全体構成を説明するための斜視図である。 実施例のレーザ加工装置51の構成を説明するためのブロック図である。 実施例のレーザ加工装置51におけるヘッドユニット20を説明するための斜視図である。 ヘッドユニット20を説明するための上面図である。 ヘッドユニット20を説明するための縦断面図である。 実施例のレーザ加工装置51における直動ユニット23の移動範囲を説明するための上面図である。 レーザ加工装置51における動作モードを説明するためのベン図である。 レーザ加工装置51におけるヘッドユニット20を説明するための模式図である。 レーザ加工装置51におけるモードAの直線移動動作の例を説明するための図である。 図9に対して時間経過した状態を示す図である。 レーザ加工装置51におけるモードAの円形移動動作の例を説明するための図である。 図11に対して時間経過した状態を示す図である。 レーザ加工装置51におけるモードAの組み合わせ動作の例を説明するための図である。 図13に対して時間経過した状態を示す図である。 図14に対して時間経過した状態を示す図である。 図15に対して時間経過した状態を示す図である。 レーザ加工装置51におけるモードAの組み合わせ動作の他の例を説明するための図である。 図17に対して時間経過した状態を示す図である。 図18に対して時間経過した状態を示す図である。 図19に対して時間経過した状態を示す図である。 レーザ加工装置51におけるモードBの動作例における加工パターンを示す図である。 図21の加工パターンを加工するモードBの動作例を説明するための図である。 図22に対して時間経過した状態を示す図である。 図23に対して時間経過した状態を示す図である。 モードBの動作を、時間経過毎に説明するための図である。 レーザ加工装置51におけるモードB1の動作例を説明するための図である。 モードB1の他の動作例を説明するための図である。
本発明の実施の形態を、好ましい実施例により図1〜図27を参照して説明する。
まず、図1及び図2を参照して、実施例のレーザ加工装置51の概略全体構成について説明する。図1は、レーザ加工装置51全体の斜視図である。図2は、レーザ加工装置51の構成を説明するためのブロック図である。
レーザ加工装置51は、被加工材であるワークWに加工ヘッド10からレーザ光を照射して、ワークWに対し切断や孔明け等の加工を施すものである。以下、加工ヘッド10から出射されたレーザ光を照射レーザ光L1と称する。
レーザ加工装置51は、例えばファイバレーザを用いた加工装置であって、レーザ光源であるファイバレーザ発振器1と、加工ヘッド10を有するヘッドユニット20を備えてファイバレーザ発振器1から出力されたレーザ光を加工ヘッド10からワークWに対し照射レーザ光L1として照射して加工を施す本体部2と、レーザ加工装置51の全体の動作を制御する制御部3a及び記憶部3bを有する制御装置3と、を含んで構成されている。
ファイバレーザ発振器1で発振したレーザ光は、プロセスファイバ4を介してヘッドユニット20の加工ヘッド10に供給される。
制御装置3にはデータサーバ等の外部装置GSから、加工プログラムを含む加工情報J1が供給される。加工情報J1には、加工プログラムの他に加工するワークWの材質、加工寸法等の加工に必要な情報が含まれる。供給された加工情報J1は記憶部3bに記憶され、制御部3aにより参照される。
制御部3aは、参照した加工情報J1や位置情報J2(後述)等に基づいて、ファイバレーザ発振器1及び本体部2の動作を制御する制御指令を生成すると共にその制御指令により制御する。
本体部2は、ワークWを支持するために並設された複数の剣山状のスキッド2aを有する加工テーブル2bと、加工テーブル2bに設けられ、スキッド2aに支持されたワークWが平板状の場合の、ワークWの表面に沿う一方向(X軸方向)に駆動部KD1の駆動により移動するX軸キャリッジ2cと、を有している。
X軸キャリッジ2cには、ワークWの表面に沿い、かつX軸方向と直交するY軸方向に駆動部KD2の駆動により移動するY軸キャリッジ2dが設けられている。
Y軸キャリッジ2dには、ヘッドユニット20が、駆動部KD3(図1には不図示)の駆動によりZ軸方向(X軸方向及びY軸方向に直交する方向)に移動可能なように取り付けられている。
各駆動部KD1〜KD3の動作は、制御部3aにより制御される。
次に、ヘッドユニット20について図2及び図3〜図5を主に参照して説明する。
図3は、ヘッドユニット20の斜視図であり、図4はその上面図、図5は図3におけるS1−S1位置での断面図である。
ヘッドユニット20において、回転駆動部22が、回転駆動部22に備えられたロータ22bの回転軸線である回転軸線CL1を上下方向とする姿勢で、ブラケット部21によりY軸キャリッジ2dと一体的に連結されている。
回転駆動部22は、中空軸型回転モータ(例えば、中空ACサーボモータ)M1を含めて構成されており、Y軸キャリッジ2dと一体化された円環状のハウジング22aに対し、ロータ22bが内嵌して回転軸線CL1回りに回転するようになっている。中空軸型回転モータM1は、以下、単に回転モータM1とも称する。
ロータ22bは、周壁部22b1と底壁部22b2とを有して有底円環状に形成されている。
具体的には、図5に示されるように、外輪に相当するハウジング22aに対して、内輪に相当するロータ22bがベアリング(例えばクロスローラベアリング)22cにより回転自在に支持されると共に、ハウジング22a側に設けられ所定のパターンで通電される複数のコイル22a1と、ロータ22b側に設けられた複数のマグネット22bmと、の間の磁気的作用によりロータ22bが回転する。この回転には、所定角度のみ回る回動も含まれる。
この回転駆動部22における回転モータM1の駆動(複数のコイル22a1への通電)は、制御部3aにより制御される。
ロータ22bの底壁部22b2には、Z軸方向に延在する中壁部22b4が立設されている。中壁部22b4は、図4において、ロータ22bの周壁部22b1を円とみなしたときの弦に相当するように立設された部位である。
底壁部22b2には、一直径方向を長手とする長孔状の開口部22b3が、開口内に回転軸線CL1を含むように形成されている。
図4及び図5において、ロータ22bは、開口部22b3の長手方向がY軸方向に沿う回転位置(回転姿勢)で記載されている。
中壁部22b4における、回転軸線CL1側の表面22b5には、水平方向(図4ではY軸方向)に延びる一対のレール22b6が、Z軸方向に離隔して並設されている。
このレール22b6には、直動ユニット23が、そのレール22b6上を移動可能なように取り付けられている。
直動ユニット23は、中壁部22b4の表面22b5に対向する板状のベース部23a1及びベース部23a1に連結した円環状のヘッド支持部23a2を有する直動ベース23aと、ヘッド支持部23a2の貫通孔23a3内に取り付けられたラジアルベアリング23bと、ヘッド支持部23a2に対しラジアルベアリング23bにより回転軸線CL2まわりに回転自在に支持された加工ヘッド10と、を含んで構成されている。回転軸線CL2は、ラジアルベアリング23bの回転軸線である。
図3〜図5において、直動ユニット23は、回転軸線CL2が回転軸線CL1と一致する位置にある状態で示されている。
ベース部23a1における中壁部22b4と対向する対向面23a4には、一対のレール22b6それぞれに装着されてレール22b6上を移動可能な複数のブロック23cが設けられている。
また、対向面23a4には、所定のパターンで通電される複数のコイル23a5が設けられ、中壁部22b4の表面22b5にはマグネット板22b7がコイル23a5と対向するように設けられている。
これ構成により、複数のコイル23a5とマグネット板22b7との間の磁気的作用で、ベース部23a1は、中壁部22b4に沿って直動するようになっている。
すなわち、直動ユニット23とロータ22bとにおいて、複数のコイル23a5とマグネット板22b7とを含む直動モータM2が構成されている。この直動モータM2により、直動ユニット23は、ロータ22bの内側において、ロータ22bに対し、ロータ22bの一直径方向の所定の移動距離DL内で、往復直動可能とされている。この移動距離DLは、ロータ22bの外径よりも小さい値となる。
直動モータM2の駆動(複数のコイル23a5への通電)は、制御部3aにより制御される。
図6は、この往復直動を説明するための図であり、ロータ22bと直動ユニット23とが概略的に示されている。
直動ユニット23は、二点鎖線で仮想外形が示されるように、ロータ22bにおける開口部22b3の概ね一端側から他端側まで移動可能とされている(矢印参照)。この移動に伴い、加工ヘッド10の中心軸線である中心軸線CL3の位置が移動距離DL内で移動する。
この構成において、加工ヘッド10から照射される照射レーザ光L1は、中心軸線CL3上に照射される。従って、照射レーザ光L1の照射位置は、移動距離DLの範囲内で直線移動が可能になっている。また、照射レーザ光L1の照射位置である中心軸線CL3は、ラジアルベアリング23bの回転軸線CL2と平行に設定され、この例では一致している。
また、ラジアルベアリング23bの回転軸線CL2は、Z軸方向に延びており、かつ、ロータ22bの回転軸線CL1を含む一平面内を、回転軸線CL1を含む経路範囲で往復直動可能なようになっている。
図3〜図5において、直動ユニット23は、回転軸線CL1と回転軸線CL2とが一致する位置にある状態で示されている。
次に、加工ヘッド10について、図3〜図5を主に参照して説明する。
加工ヘッド10は、本筒部10aと、本筒部10aの下方側に、Z軸方向(上下方向)に移動可能に連結された移動筒部10bと、移動筒部10bの下方先端部に取り付けられたノズル部10cと、を有している。
移動筒部10bのZ軸方向の移動は、リニアアクチュエータである駆動部KD3により制御部3aの指示の下、行われる。
本筒部10aの上方端部には、ファイバホルダ10dが設けられている。ファイバホルダ10dには、プロセスファイバ4の端部に設けられたファイバコネクタ4aが接続されている。
本筒部10a内には、コリメートレンズ10eがホルダ10e1を介して取り付けられている。また、コリメートレンズ10eの下方側の移動筒部10b内には、集光レンズ10fがホルダ10f1を介して取り付けられている。
この構成において、ファイバレーザ発振器1が動作すると、そのファイバレーザ発振器1から出力されたレーザ光Lがファイバコネクタ4aから下方に向けて出射される。
このレーザ光Lは、コリメートレンズ10eで平行光にされた後、集光レンズ10fにより集光されてノズル部10cから照射レーザ光L1として出射される。移動筒部10bが上下することで、照射レーザ光L1の焦点位置が調節される。
また、本筒部10aの上方端部には、アシストガスGの供給部であるガス供給部10gが設けられ、アシストガス供給源からの配管としてホース10g1が連結されている。
外部からホース10g1を通り供給部10gに供給されたアシストガスGは、本筒部10aの内部に設けられたガス連絡経路10g2を通った後、フレキシブルな外配管10g3を経由して移動筒部10b内の集光レンズ10fとノズル部10cとの間の空間に供給されるようになっている。
各駆動部KD1〜KD3,回転モータM1,及び直動モータM2(以下、これらを纏めて単に駆動系KDとも称する)の動作により移動する部位の位置は、エンコーダやセンサ等の位置検出系KSにより検出され、位置情報J2として制御部3aに供給される(図2参照)。
レーザ加工装置51は、上述の構成により、照射レーザ光L1の照射位置の移動を、X軸方向の直動,Y方向の直動,回転軸線CL1まわりの回転(図1における矢印RT参照:以下、回転動作RTと称する),及びロータ22bの直径方向の直動(図1における矢印LN参照:以下、直動動作LNと称する)、の四種の動作でそれぞれ独立的に、又は二種以上の動作を任意に組み合わせて同時に、実行させることができる。
加工ヘッド10は、上述のように、ラジアルベアリング23bによって直動ユニット23に対し回転軸線CL2を中心に回転自在になっている。これにより、四種の動作をいかように実行しても、加工ヘッド10は、接続されているプロセスファイバ4及びホース10g1がよじれない姿勢となるように自ずと回転する。
このよじれ防止の自転をしても、照射レーザ光L1は、この例において加工ヘッド10の中心軸線CL3と一致している回転軸線CL2上に出射されるので、照射レーザ光L1のワークWへの照射位置が移動することはない。
次に、レーザ加工装置51の加工における二次元動作について説明する。以下の説明において、X軸及びY軸の動作を纏めて親軸動作とし、回転動作RT及び直動動作LNを子軸動作、と称して分類する。
レーザ加工装置51において、制御部3aは、図7に示されるモードAとモードBとの二つの加工モードを設定して動作を制御する。
モードA:親軸動作と子軸動作とを、同時には実行しないモード。
モードB:親軸動作と子軸動作とを、同時に実行するモード。
また、モードBにおいては、更にモードB1として。特有の加工形状に対応した動作をする特有形状動作モードが設定されている。
このモードは、予め加工情報J1において指定されているか、又は、制御部3aが、加工情報J1に基づいて設定するようになっている。
A,Bの各モード毎に、レーザ加工装置51における照射レーザ光L1の移動経路及びその移動のための駆動系KDの駆動方法について詳述する。
以下の説明において、ロータ22bと、直動ユニット23における、中心軸線CL3の位置、すなわち照射レーザ光L1の照射位置と、を模式的に図8のように表す。
すなわち、図8において、線分LN1が直動動作LNの直動経路TKを示し、円の中心の十字位置が回転軸線CL1の位置を示し、二重丸が加工ヘッド10の中心軸線CL3の位置、すなわち照射レーザ光L1の照射位置を示している。
制御部3aは、駆動系KDによる移動動作の内、X軸キャリッジ2c及びY軸キャリッジ2dの駆動指令については、加工テーブル上に仮想設定した直交座標系に基づいて行う。
また、ロータ22bの回転姿勢については、例えば、直動経路TKをX軸方向とした姿勢からの回転角度θで指令する(図8参照)。その際、上方視で例えば時計回りを(+)、反時計回りを(−)とする。
また、直動ユニット23の直動経路TK上の位置については、例えば、回転軸線CL1の位置からの径方向距離dとし、一方側を(+)、他方側を(−)として指令する(図8参照)。もちろん、回転及び直動について、絶対位置ではなく、回転量及び移動量でも指令可能である。
まず、モードAの動作例として、以下の(イ)〜(ニ)の動作を説明する。
<イ:直線移動動作>
加工経路がP1からP2の線分であって、その線分上に照射レーザ光L1を直線移動させる場合には、制御部3aは、原則的に、回転動作RT及び直動動作NTは停止維持した状態で、X軸キャリッジ2c及びY軸キャリッジ2dのみを駆動する。
ただし、図9に示されるように、直線移動の始点P1と終点P2との間の距離Lkが、移動距離DL以下の場合、制御部3aは、以下の(イ−1)〜(イ−4)の手順を含むように制御してもよい。
(イ−1)制御部3aは、ロータ22bを、直動経路TKのX軸に対する角度θ1が直線移動の経路(P1〜P2)のX軸に対する傾きθkと一致するように(平行となるように)回動させる(矢印DR1)。
(イ−2)制御部3aは、直動ユニット23を、中心軸線CL3が直動経路TKの一方端に位置するように直動させる(図9:矢印DR2)。
(イ−3)制御部3aは、ヘッドユニット20を、中心軸線CL3が始点P1に位置するようにX軸キャリッジ2c及びY軸キャリッジ2dを駆動して移動する(図10:矢印DR3)。
(イ−4)制御部3aは、ファイバレーザ発振器1を動作させて加工ヘッド10から照射レーザ光L1を出射させると共に、直動モータM2を駆動して直動ユニット23を、中心軸線CL3が始点P1から終点P2まで移動するように直動させる(図10:矢印DR4)。終点P2に達したらファイバレーザ発振器1の動作を停止させる。
例えば円孔を加工形成する場合は次の(ロ)の動作を実行する。
<ロ:円形移動動作>
ワークWに、図11に示される円C1(直径D1)に相当する円孔を空ける等の加工をする場合、照射レーザ光L1をの円C1の円周に沿って移動させる。ここで、直径D1が、移動距離DL以下の場合〔半径(D1)/2が移動距離DLの半分以下の場合〕、制御部3aは、以下の(ロ−1)〜(ロ−3)の手順を含む制御をする。この直径D1(又は半径)と移動距離DLとの比較は、制御部3aが実行してもよいし、加工情報J1において予め指定され、その指定に従って制御部3aが実行するものであってもよい。
(ロ−1)制御部3aは、直動モータM2を駆動して、直動ユニット23を、中心軸線CL3が回転軸線CL1から円C1の半径(D1)/2だけ離隔するように移動させる(図11:矢印DR5)。
(ロ−2)制御部3aは、X軸キャリッジ2c及びY軸キャリッジ2dを駆動して、ヘッドユニット20を、回転軸線CL1の位置が円C1の中心CT1と一致するように移動させる(図11:矢印DR6)。
(ロ−3)制御部3aは、ファイバレーザ発振器1を動作させて加工ヘッド10から照射レーザ光L1を出射させると共に、回転モータM1を駆動してロータ22bを一回転させる(図12:矢印DR7)。回転方向は、+θ方向、−θ方向のいずれでもよい。矢印DR7は+θ方向の回転を示している。ロータ22bが一回転したら、ファイバレーザ発振器1の動作を停止させる。
この円形移動による円孔の加工において、移動部材の移動方向は加工途中で変わらず、速度が0(ゼロ)になる点もない。従って、象限突起は原理的に発生しない。また、制御部3aは、回転角度θに基づく指令のみで駆動制御可能であるから、複雑な演算が不要であり、加工ヘッドの円形移動を高速で実行することができる。
<ハ:直線移動と円形移動との組み合わせ動作>
上述の直線移動と円形移動とは、時系列的に自由に組み合わせることができる。例えば、図13に示される加工軌跡KK1を実現する駆動系KDの駆動方法について説明する。
加工軌跡KK1は、例えば、始点P3から中間点P4までがX軸と平行な直線(第1区間)であり、中間点P4から中間点P5までが半径r1の1/4円弧(第2区間)であり、中間点P5から終点P6までがY軸と平行な直線(第3区間)の、角R付きの略L字状である。
この加工軌跡KK1は、製品加工におけるコーナR付け加工に相当する。ここでコーナRの半径r1は、直動ユニット23の移動距離DLの半分以下とする。また、半径r1と移動距離DLの半分の値との比較は、予め制御部3aにより実行してもよいし、加工情報J1において予め指定され、その指定に従って制御部3aが実行するものであってもよい。
(ハ−1)制御部3aは、ロータ22bを、直動経路TKが、加工軌跡KK1中の最初の円弧(第2区間)の終了点P5に繋がる次の直線部分(第3区間)と平行になるように回動させ、図14に示した回転姿勢とする。
この例では、第3区間は中間点P5から終点P6までの直線部分であってY軸平行であるから、直動経路TKもY軸平行とする。
(ハ−2)制御部3aは、直動モータM2を駆動し、直動ユニット23を、Y軸と平行にした直動経路TK上で、中心軸線CL3が回転軸線CL1から半径r1と等しい距離(図14において便宜的にr1で示す)だけ離隔した位置になるように移動させる。
離隔させる方向は、最初の円弧(第2区間)の曲がる方向(この場合+Y)とは反対側の方向(−Y)である。
(ハ−3)制御部3aは、ヘッドユニット20を、中心軸線CL3が始点P3に位置するようにX軸キャリッジ2c及びY軸キャリッジ2dを駆動して移動する。
この移動が完了した状態が図14に示されている。
(ハ−4)制御部3aは、ファイバレーザ発振器1を動作させて加工ヘッド10から照射レーザ光L1を出射させると共に、X軸キャリッジ2cを駆動して、ヘッドユニット20を、中心軸線CL3が始点P3から中間点P4まで移動するように直動させる(図14:矢印DR8)。
(ハ−5)制御部3aは、手順(ハ−4)により中心軸線CL3の位置が中間点P4に達したら、X軸キャリッジ2cの駆動を停止し、回転モータM1を駆動してロータ22bを、中心軸線CL3が中間点P4から中間点P5の第2区間に対応する角度θ2だけ回動させる(図15:矢印DR9)。回転中心CL2から中心軸線CL3までの距離が、第2区間の半径と等しくなっているので、中心軸線CL3の円弧軌跡は、第2区間と一致する。
(ハ−6)制御部3aは、手順(ハ−5)により中心軸線CL3の位置が中間点P5に達したら、回転モータM1を停止し、Y軸キャリッジ2dを駆動して、ヘッドユニット20を、中心軸線CL3が中間点P5から終点P6まで移動するように直動させる(図16:矢印DR10)。
(ハ−7)制御部3aは、手順(ハ−6)により中心軸線CL3の位置が終点P6に達したら、Y軸キャリッジ2dを停止すると共にファイバレーザ発振器1の動作を停止させる。
円の半径が移動距離DL以下の場合、上述の手順(ハ−1)〜(ハ−7)によれば、X軸キャリッジ及びY軸キャリッジを使うことなく回転移動RTだけで第2区間である円弧の加工が可能になる。従って、象限突起は原理的に発生しない。また、制御部3aの制御が高速で実行されるので高速加工が可能となる。
<ニ:斜めに交わる直線移動同士の組み合わせ動作>
斜めに交わる直線移動同士の時系列的組み合わせも自由に行える。
例えば、図17に示される加工軌跡KK2を実現する駆動系KDの駆動方法について説明する。
加工軌跡KK2は、例えば、始点P7から中間点P8までがX軸と平行な直線区間(第4区間)であり、中間点P8から中間点P9までがX軸に対して角度θ3をなす直線区間(第5区間)であり、中間点P9から終点P10までがY軸と平行な直線区間(第6区間)の、角面取り付き略L字状である。
この加工軌跡KK2は、製品加工におけるC面取り加工に相当する。第5区間の長さLk2は、直動ユニット23の移動距離DL以下とする。
(ニ−1)制御部3aは、回転モータM1を駆動して、ロータ22bを、直動経路TKが加工軌跡KK2中のX軸に対して傾斜した区間(第5区間)と平行になるよう回動させ、図18に示した回転姿勢とする。
(ニ−2)制御部3aは、直動モータM2を駆動し、直動ユニット23を、加工軌跡KK2の第5区間と平行にした直動経路TK上の最端位置又はその近傍に移動させる。
(ニ−3)制御部3aは、ヘッドユニット20を、中心軸線CL3が始点P7に位置するようにX軸キャリッジ2c及びY軸キャリッジ2dを駆動して移動する。
この移動が完了した状態が図18に示されている。
(ニ−4)制御部3aは、ファイバレーザ発振器1を動作させて加工ヘッド10から照射レーザ光L1を出射させると共に、X軸キャリッジ2cを駆動して、ヘッドユニット20を、中心軸線CL3が始点P7から中間点P8まで移動するように直動させる(図18:矢印DR11)。
(ニ−5)制御部3aは、手順(ニ−4)により中心軸線CL3の位置が中間点P8に達したら、X軸キャリッジ2cの駆動を停止し、直動モータM2を駆動して直動ユニット23を、直動経路TK上に中心軸線CL3が中間点P7から中間点P9まで、距離Lk2だけ移動させる(図19:矢印DR12)。
(ニ−6)制御部3aは、手順(ニ−5)により中心軸線CL3の位置が中間点P9に達したら、直動モータM2を停止し、Y軸キャリッジ2dを駆動して、ヘッドユニット20を、中心軸線CL3の位置が中間点P9から終点P10まで移動するように直動させる(図20:矢印DR13)。
(ニ−7)制御部3aは、手順(ニ−6)により中心軸線CL3の位置が終点P10に達したら、Y軸キャリッジ2dを停止すると共にファイバレーザ発振器1の動作を停止させる。
手順(ニ−2)において、中間点P8に位置を合わせる際の中心軸線CL3の直動経路TK上の位置は、最端位置に限定されない。この位置は、直動ユニット23を、直動経路TK内で距離Lk2だけ移動できる位置であればよい。
上述の例のように、C面取りの部分の長さLk2が移動距離DL以下の場合、上述の手順(ニ−1)〜(ニ−7)によれば、X軸キャリッジ及びY軸キャリッジを使うことなく直動動作LNだけで第5区間である斜辺の加工が可能になる。従って、制御部3aにおける制御のための演算が高速にできるので、高速加工が可能となる。
上述の動作(イ)〜(ニ)において、直線区間は、X軸又はY軸に平行でなくてもよい。
次に、ヘッドユニット20の移動を、X軸キャリッジ2c及びY軸キャリッジ2dによる親軸動作と回転動作RT及び直動動作LNの子軸動作とを、同時実行して行うモードBの例を説明する。
<ホ:繰り返し出現する形状の移動動作>
ある方向に繰り返して設定された独立図形それぞれの形状に沿って、照射レーザ光L1の照射位置を移動させる場合である。例えば図21に例示されるような、直線D20上に設定された複数の円H1〜円H3の連続加工が該当する。
この場合、ヘッドユニット20を、X軸キャリッジ2c及びY軸キャリッジ2dの駆動によって、円H1〜H3それぞれの中心CT1〜CT3を通る直線D20上を移動させつつ、所定の加工経路上で、回転動作RTと直動動作LNとを同時実行させる。
以下、最初の円H1の形状に沿って照射レーザ光L1の照射位置を移動させる手順について説明する。
(ホ−1)制御部3aは、回転モータM1を駆動して、ロータ22bを、直動経路TKが直線D20と平行になるように回動すると共に、直動モータM2を駆動して、直動ユニット23を、中心軸線CL3の位置が回転軸線CL1よりも進行方向(加工方向)側に位置するように移動させる。この状態のロータ22bの回転姿勢が図22に示されてる。
(ホ−2)制御部3aは、X軸キャリッジ2c及びY軸キャリッジ2dを駆動して、ヘッドユニット20を、回転中心CL3の位置が直線D20上に位置するように移動する(図23:DR14)。
(ホ−3)制御部3aは、X軸キャリッジ2c及びY軸キャリッジ2dを駆動して、ヘッドユニット20を加工方向への速度V1での移動を開始すると共に、ファイバレーザ発振器1を動作させて加工ヘッド10から照射レーザ光L1を出射させる。
さらに、照射レーザ光L1の出射開始に合わせて、回転モータM1を駆動してロータ22bを角速度Vθで回転させると共に、直動モータM2を駆動して直動ユニット23を速度V2で移動させる(図24)。
制御部3aは、速度V1,V2及び角速度Vθを、中心軸線CL3の位置の軌跡が、円H1の形状と合致するように算出して設定する。
例えば、速度V1及び角速度Vθを時間変化なく一定とした場合、V2は、移動方向も含めて時間により変化する時間の関数V2(t)となる。
これ以降、図25に示されるように、ロータ22bの回転を継続して中心軸線CL3の位置の軌跡が正円となるようにする。
すなわち、図25(a)に示される状態で照射レーザ光L1の出射を開始し、角速度Vθでロータ22bは回転を開始する。ヘッドユニット20は、直線D20上を速度V1で等速移動している。
図25(b)は、角速度Vθ及び速度V1一定で、ロータ22bの回転角度が90°を越えた状態を示す。制御部3aは、ロータ22bの角速度Vθ一定の回転と、ヘッドユニット20の速度V1一定での直動と、を考慮して、回転中心CL3の位置が正円を描くように、直動経路TK上の回転中心CL3の位置及びロータ22bの直動の速度V2(t)を求め、ロータ22bがその速度V2(t)で移動するように直動モータM2を駆動させる。
図25(c)は、ロータ22bの回転角度が180°を超えた状態を示す。また、図25(d)は、ロータ22bの回転角度が360°となった状態を示す。
(ホ−4)図25(d)に示された状態で軌跡KK3は円を形成するので、制御部3aは、ファイバレーザ発振器1の動作を停止し、ロータ22bの回転を停止させる。
(ホ−5)次いで、円H2の対応をすべく、X軸キャリッジ2c及びY軸キャリッジ2dによる速度V1なる移動は継続し、手順(ホ−1)から繰り返して動作を実行させる。
X軸キャリッジ2c及びY軸キャリッジ2dによる移動方向は一直線に限らない。曲線であってもよく、複数直線の組み合わせでもよく、直線と曲線の組み合わせであってもよい。
このモードBの加工は、モードAにおける動作(ハ)の、直線移動と円形移動とを時系列的に独立して実行する方法でも実現できるが、モードBによれば、ヘッドユニット20が直線D20方向に常に移動しているので、加工時間が短縮される。
<特有形状動作>
次に、モードB1の特有形状動作の例を説明する。
ヘッドユニット20の移動を、X軸キャリッジ2c及びY軸キャリッジ2dによる動作と、回転動作RT又は直動動作LNと、を同時実行して行うことで、次に説明する一移動方向に沿って連続する形状への対向も可能である。
<ジグザグ形状動作>
図26に示されるように、一移動方向である直線D21に沿ってジグザグ状の移動軌跡を描くこともできる。
制御部3aは、X軸キャリッジ2c及びY軸キャリッジ2dを駆動して、直線D21上に回転軸線CL1が位置したヘッドユニット20を、直線D21の加工方向に向け移動させる。これと同時に、回転モータM1を駆動して、直動ユニット23が回転軸線CL1上に中心軸線CL3が位置していない状態のロータ22bを、+θ方向と−θ方向とで交互に回動させる。
これにより、直線D21を跨ぐ略ジグザグ状の移動軌跡KK4を得る。
この移動軌跡KK4は、レーザ溶接におけるウィービングに相当する溶接が可能となる。
<その他>
同様に、サイクロイド曲線、インボリュート等の特有形状についても、その形状に沿って加工ヘッド10を移動させることが可能である。これらに限定されず、各種の曲線、また、任意の曲線等の移動も可能である。
動作(ロ)において、円の半径が移動距離DLを越える場合は、従来のX−Y軸動作により円形に沿った二次元移動を行う必要がある。しかしながら、一般的に、切断加工する円弧は、その大部分が100mm以下の半径の円弧であるため、直動ユニット23の移動距離DLを100mm程度に設定すれば、大部分の円又は円弧の加工を象限突起の発生なく行うことができる、
制御部3aは、回転動作RT及び直動動作LNを、回転角度θ及び径方向距離dで指令するだけでなく、X−Y座標系から演算で変換した極座標系で指令することができる。
本発明の実施例は、上述した構成及び手順に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において変形例としてもよい。
駆動系KD,回転モータM1,及び直動モータM2に用いるモータ等の動力源の種類及びその詳細形式は限定されない。
制御装置3は、ファイバレーザ発振器1又は本体部2に備えられていてもよい。
図1〜図5には不図示であるが、ロータ22bの上面には、保護や塵埃進入防止のため、加工ヘッド10以外の部分を塞ぐ蛇腹状カバーを設けるとよい。
レーザはファイバレーザに限定されない。YAG等の他の固体レーザや炭酸ガスレーザであってもよい。
X軸及びY軸として説明した親軸は、必ずしも直交するものに限定されない。斜交して二次元移動可能とするものであってもよい。
1 ファイバレーザ発振器
2 本体部
2a スキッド、 2b 加工テーブル
2c X軸キャリッジ、 2d Y軸キャリッジ
3 制御装置、 3a 制御部、 3b 記憶部
4 プロセスファイバ、 4a ファイバコネクタ
10 加工ヘッド
10a 本筒部、 10b 移動筒部、 10c ノズル部
10d ファイバホルダ、 10e コリメートレンズ
10e1 ホルダ、 10f 集光レンズ、 10f1 ホルダ
10g ガス供給部、 10g1 ホース、 10g2 ガス連絡経路
10g3 外配管
20 ヘッドユニット
21 ブラケット部
22 回転駆動部
22a ハウジング、 22a1 コイル、 22b ロータ
22bm マグネット、 22b1 周壁部、 22b2 底壁部
22b3 開口部、 22b4 中壁部、 22b5 表面
22b6 レール、 22b7 マグネット板、 22c ベアリング
23 直動ユニット
23a 直動ベース、 23a1 ベース部、 23a2 ヘッド支持部
23a3 貫通孔、 23a4 対向面、 23a5 コイル
23b ラジアルベアリング、 23c ブロック
51 レーザ加工装置
C1 円、 CT1〜CT3 中心
CL1 (ロータ22bの)回転軸線
CL2 (ラジアルベアリング23bの)回転軸線
CL3 (加工ヘッド10の)中心軸線
D1 直径、 D20,D21 直線、 DL 移動距離
G アシストガス、 GS 外部装置
H1〜H3 円
J1 加工情報、 J2 位置情報
KD 駆動系、 KD1〜KD3 駆動部
KK1〜KK4 加工軌跡、 KS 位置検出系
L レーザ光、 L1 照射レーザ光
Lk,Lk2 距離、 LN 直動動作、 LN1 線分
M1 中空軸型回転モータ(回転モータ)、 M2 直動モータ
P1,P3,P7 始点、 P2,P6,P10 終点
P4,P5,P8,P9 中間点
RT 回転動作、 r1 半径
TK 直動経路
Vθ 角速度、 V1,V2,V2(t) 速度
W ワーク
θ 回転角度、 θk 傾き、 θ1〜θ3 角度

Claims (6)

  1. 被加工材をレーザ加工するレーザ加工装置であって、
    前記被加工材が載置されるテーブルと、
    レーザ光を前記テーブルに載置された前記被加工材に向け照射する加工ヘッドと、
    前記加工ヘッドを支持するヘッドユニットと、
    前記ヘッドユニットの位置を前記テーブルに沿う第1の軸線方向に移動させる第1の移動部と、
    前記ヘッドユニットの位置を前記第1の軸線方向に交わり前記テーブルに沿う第2の軸線方向に移動させる第2の移動部と、
    前記ヘッドユニットにおいて、前記第1の軸線方向及び前記第2の軸線方向に直交する第3の軸線まわりに回動可能に支持されたロータと、
    前記ロータの内側において、前記ロータの一直径方向における前記ロータの外径よりも小さい所定の移動距離で往復直動可能に支持され、かつ前記加工ヘッドを、前記加工ヘッドから前記レーザ光が前記第3の軸線に平行な第4の軸線上に照射されるよう支持する直動ユニットと、
    を備えたことを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 前記直動ユニットは、前記加工ヘッドを、前記第4の軸線まわりに自由回転可能に支持していることを特徴とする請求項1記載のレーザ加工装置。
  3. 前記ヘッドユニットは、中空軸型回転モータを有し、前記ロータは、前記中空軸型回転モータのロータであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のレーザ加工装置。
  4. 前記加工ヘッドは、レーザ発振器からファイバを介して供給されたレーザ光を照射することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
  5. 前記レーザ加工装置の動作を制御する制御部を備え、
    前記制御部は、
    前記加工において前記被加工材に照射する前記レーザ光の移動経路の形状に、前記所定の移動距離の半分以下となる半径の円弧又は円が含まれている場合に、前記レーザ光の前記円弧又は円の移動を、前記ロータの回動のみで実行することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
  6. 被加工材をレーザ加工装置で加工するレーザ加工方法であって、
    前記レーザ加工装置は、
    前記被加工材が載置されるテーブルと、
    レーザ光を前記テーブルに載置された前記被加工材に向け照射する加工ヘッドと、
    前記加工ヘッドを支持するヘッドユニットと、
    前記ヘッドユニットの位置を前記テーブルに沿う第1の軸線方向に移動させる第1の移動部と、
    前記ヘッドユニットの位置を前記第1の軸線方向に交わり前記テーブルに沿う第2の軸線方向に移動させる第2の移動部と、
    前記ヘッドユニットにおいて、前記第1の軸線方向及び前記第2の軸線方向に直交する第3の軸線まわりに回動可能に支持されたロータと、
    前記ロータの内側において、前記ロータの一直径方向における前記ロータの外径よりも小さい所定の移動距離で往復直動可能に支持され、かつ前記加工ヘッドを、前記加工ヘッドから前記レーザ光が前記第3の軸線に平行な第4の軸線上に照射されるよう支持する直動ユニットと、
    前記レーザ加工装置の動作を制御する制御部と、
    を備えており、
    前記加工において前記被加工材に照射する前記レーザ光の経路に円弧又は円がある場合に、前記制御部が前記円弧又は円の半径と前記所定の移動距離の半分との大小を比較する比較ステップと、
    前記円弧又は円の半径が前記所定の移動距離の半分よりも小さいと判定した場合に、前記レーザ光の前記円弧又は円の移動を、前記ロータの回動のみで実行するレーザ光移動ステップと、
    を含むことを特徴とするレーザ加工方法。
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