JP2014140332A - 油脂組成物及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】風味が改質された油脂組成物及びその製造方法の提供。
【解決手段】油脂組成物中の溶存気体を、油脂組成物中の二酸化炭素以外の気体の溶存量が特定の範囲になるまで、二酸化炭素で置換することで、油脂組成物の風味を改質できることを知見した。油脂組成物は、溶存気体の一部が二酸化炭素で置換されたものであり、油脂組成物中の二酸化炭素以外の気体の溶存量が、8.6〜17.2mg/Lであることを特徴とする。二酸化炭素炭以外の気体が、窒素、酸素、及びアルゴンからなる群から選択される少なくとも1種である。油脂組成物を用いて、マリネ、マヨネーズ、及びドレッシングからなる群から選択される少なくとも1種の酸性油脂食品が提供される。
【選択図】なし
【解決手段】油脂組成物中の溶存気体を、油脂組成物中の二酸化炭素以外の気体の溶存量が特定の範囲になるまで、二酸化炭素で置換することで、油脂組成物の風味を改質できることを知見した。油脂組成物は、溶存気体の一部が二酸化炭素で置換されたものであり、油脂組成物中の二酸化炭素以外の気体の溶存量が、8.6〜17.2mg/Lであることを特徴とする。二酸化炭素炭以外の気体が、窒素、酸素、及びアルゴンからなる群から選択される少なくとも1種である。油脂組成物を用いて、マリネ、マヨネーズ、及びドレッシングからなる群から選択される少なくとも1種の酸性油脂食品が提供される。
【選択図】なし
Description
本発明は、溶存気体の一部が二酸化炭素で置換された油脂組成物に関する。詳しくは、溶存気体を二酸化炭素で置換することで風味が改質された油脂組成物及びその製造方法に関する。さらに、溶存気体を二酸化炭素で置換する油脂組成物の風味改質方法にも関する。
食用油脂は、空気中の酸素により酸化して劣化することが知られている。食用油脂が劣化すると、それを用いた油脂食品の風味が悪化することから、食用油脂の劣化を防止する必要がある。油脂の酸化劣化を防止する手段としては、油脂にL−アスコルビン酸やL−アスコルビン酸誘導体、トコフェロール類、及び茶抽出物等の抗酸化剤を添加することが行われてきた。
さらに油脂の保存安定性を高めるために様々な研究が行われてきた。例えば、食用油脂にナノバブル窒素やマイクロバブル窒素を含有させることが提案されている(特許文献1参照)。また、油脂の保存方法において、保存容器中のヘッドスペース内に不活性ガスを充填することも提案されている(特許文献2参照)。しかしながら、これらの技術は油脂の保存安定性を高めることによって風味の劣化を抑えるものであり、油脂自体の風味を改質するものではなかった。
本発明は上記の背景技術に鑑みてなされたものであり、その目的は、風味が改質された油脂組成物及びその製造法を提供することにある。また、本発明の目的は、油脂組成物の風味改質方法を提供することにもある。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、油脂組成物中の溶存気体を、油脂組成物中の二酸化炭素以外の気体の溶存量が特定の範囲になるまで、二酸化炭素で置換することで、油脂組成物の風味を改質できることを知見した。一方、油脂組成物中の溶存気体を窒素やアルゴン等の二酸化炭素以外の不活性ガスで置換しても、油脂組成物の風味は改質されないことも知見した。本発明は、かかる知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明の一態様によれば、
溶存気体の一部が二酸化炭素で置換された油脂組成物であって、前記油脂組成物中の二酸化炭素以外の気体の溶存量が、8.6〜17.2mg/Lである油脂組成物が提供される。
溶存気体の一部が二酸化炭素で置換された油脂組成物であって、前記油脂組成物中の二酸化炭素以外の気体の溶存量が、8.6〜17.2mg/Lである油脂組成物が提供される。
本発明の態様においては、前記二酸化炭素炭以外の気体が、窒素、酸素、及びアルゴンからなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
本発明の態様においては、前記油脂組成物中の溶存酸素量が、1.8~3.6mg/Lであることが好ましい。
また、本発明の別の態様によれば、上記の油脂組成物を含んでなる油脂食品が提供される。
本発明の態様においては、前記油脂食品が、マリネ、マヨネーズ、及びドレッシングからなる群から選択される少なくとも1種の酸性油脂食品であることが好ましい。
また、本発明の別の態様によれば、
油脂組成物を用意することと、
前記油脂組成物中の溶存気体を、前記油脂組成物中の二酸化炭素以外の気体の溶存量が8.6〜17.2mg/Lになるまで、二酸化炭素で置換することと
を含むことを特徴とする油脂組成物の製造方法が提供される。
油脂組成物を用意することと、
前記油脂組成物中の溶存気体を、前記油脂組成物中の二酸化炭素以外の気体の溶存量が8.6〜17.2mg/Lになるまで、二酸化炭素で置換することと
を含むことを特徴とする油脂組成物の製造方法が提供される。
また、本発明の別の態様によれば、
油脂組成物中の溶存気体を、前記油脂組成物中の二酸化炭素以外の気体の溶存量が8.6〜17.2mg/Lになるまで、二酸化炭素で置換することを特徴とする油脂組成物の風味改質方法が提供される。
油脂組成物中の溶存気体を、前記油脂組成物中の二酸化炭素以外の気体の溶存量が8.6〜17.2mg/Lになるまで、二酸化炭素で置換することを特徴とする油脂組成物の風味改質方法が提供される。
本発明によれば、甘めの酸味を感じる風味のバランスが優れた油脂組成物及びその製造方法を提供することができる。また、油脂組成物の風味改質方法を提供することもできる。
定義
本発明において、気体の「溶存量」や「溶存酸素量」とは、常温、例えば20〜25℃、及び常圧、例えば1気圧の条件下で測定された値である。
本発明において、気体の「溶存量」や「溶存酸素量」とは、常温、例えば20〜25℃、及び常圧、例えば1気圧の条件下で測定された値である。
油脂組成物
本発明による油脂組成物は、溶存気体の一部が二酸化炭素で置換されたものであり、油脂組成物中の二酸化炭素以外の気体の溶存量が、8.6〜17.2mg/Lであり、9.1〜16.2mg/Lであることが好ましく、9.5〜15.3mg/Lであることがより好ましい。油脂組成物中の溶存気体を、油脂組成物中の二酸化炭素以外の気体の溶存量が上記範囲程度になるまで二酸化炭素で置換することで、甘めの酸味を感じる風味のバランスが優れた油脂組成物が得られる。
本発明による油脂組成物は、溶存気体の一部が二酸化炭素で置換されたものであり、油脂組成物中の二酸化炭素以外の気体の溶存量が、8.6〜17.2mg/Lであり、9.1〜16.2mg/Lであることが好ましく、9.5〜15.3mg/Lであることがより好ましい。油脂組成物中の溶存気体を、油脂組成物中の二酸化炭素以外の気体の溶存量が上記範囲程度になるまで二酸化炭素で置換することで、甘めの酸味を感じる風味のバランスが優れた油脂組成物が得られる。
油脂組成物中の二酸化炭素以外の気体としては、窒素、酸素、及びアルゴンが挙げられる。特に、油脂組成物中の溶存酸素量が、1.8~3.6mg/Lであることが好ましく、1.9〜3.4mg/Lであることがより好ましく、2.0〜3.2mg/Lであることがさらに好ましい。油脂組成物中の溶存酸素量が上記範囲程度になるまで二酸化炭素で置換することで、甘めの酸味を感じる風味のバランスがより優れた油脂組成物が得られる。
本発明による油脂組成物に用いる食用油脂は、特に限定されず、従来公知の食用油脂を用いることができる。食用油脂としては、例えば、大豆油、菜種油、高オレイン酸菜種油、コーン油、ゴマ油、シソ油、亜麻仁油、落花生油、紅花油、高オレイン酸紅花油、高リノール酸ひまわり油、高オレイン酸ひまわり油、綿実油、ブドウ種子油、マカデミアナッツ油、ヘーゼルナッツ油、カボチャ種子油、クルミ油、椿油、茶実油、エゴマ油、ボラージ油、オリーブ油、米油、米糠油、小麦胚芽油、パーム油、パームオレイン、パーム核油、ヤシ油、カカオ脂、魚油、品種改良によって低飽和化されたこれらの油脂及びこれらの混合油脂、エステル交換油脂、水素添加油脂、分別油脂等があげられる。
本発明による油脂組成物は、抗酸化剤やその他の添加物をさらに含んでもよい。抗酸化剤は、特に限定されず、従来公知の食品用抗酸化剤を用いることができる。抗酸化剤としては、例えば、L−アスコルビン酸やL−アスコルビン酸誘導体、トコフェロール、トコトリエノール、リグナン、ユビキノン類、キサンチン類、リン脂質、オリザノール、植物ステロール、カテキン類、ポリフェノール類、及び茶抽出物が挙げられる。
その他の添加物は、特に限定されず、乳化剤、結晶調整剤、香辛料、着色成分、糖類、香料等の従来公知の食品添加物を用いることができる。乳化剤としては、例えば、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリソルベート、縮合リシノレイン脂肪酸エステル、モノグリセリン脂肪酸エステル等の合成乳化剤や、大豆レシチン、卵黄レシチン、大豆リゾレシチン、卵黄リゾレシチン、酵素処理卵黄、サポニン、植物ステロール類、乳脂肪球皮膜等の合成乳化剤でない乳化剤が挙げられる。結晶調整剤としては、例えば、トリアシルグリセロール、ジアシルグルセロール、ワックス類、ステロールエステル類等が挙げられる。香辛料としては、例えば、カプサイシン、アネトール、オイゲノール、シネオール、ジンゲロン等が挙げられる。着色成分としては、例えば、カロテン、アスタキサンチン等が挙げられる。
油脂食品
本発明による油脂食品は、その油脂中に本発明による油脂組成物を含んでなるものである。油脂食品中の油脂組成物の含有量は、特に限定されず、油脂食品の種類に応じて、適宜調整することができる。油脂食品としては、マリネ、マヨネーズ、及びドレッシング等の酸性油脂食品が挙げられる。
本発明による油脂食品は、その油脂中に本発明による油脂組成物を含んでなるものである。油脂食品中の油脂組成物の含有量は、特に限定されず、油脂食品の種類に応じて、適宜調整することができる。油脂食品としては、マリネ、マヨネーズ、及びドレッシング等の酸性油脂食品が挙げられる。
油脂組成物の製造方法
本発明による油脂組成物の製造方法は、油脂組成物を用意することと、油脂組成物中の溶存気体を、油脂組成物中の二酸化炭素以外の気体の溶存量が8.6〜17.2mg/Lになるまで、好ましくは9.1〜16.2mg/Lになるまで、より好ましくは9.5〜15.3mg/Lになるまで、二酸化炭素で置換することとを含むものである。油脂組成物中の溶存気体を、油脂組成物中の二酸化炭素以外の気体の溶存量が上記範囲程度になるまで二酸化炭素で置換することで、甘めの酸味を感じる風味のバランスが優れた油脂組成物を製造することができる。
本発明による油脂組成物の製造方法は、油脂組成物を用意することと、油脂組成物中の溶存気体を、油脂組成物中の二酸化炭素以外の気体の溶存量が8.6〜17.2mg/Lになるまで、好ましくは9.1〜16.2mg/Lになるまで、より好ましくは9.5〜15.3mg/Lになるまで、二酸化炭素で置換することとを含むものである。油脂組成物中の溶存気体を、油脂組成物中の二酸化炭素以外の気体の溶存量が上記範囲程度になるまで二酸化炭素で置換することで、甘めの酸味を感じる風味のバランスが優れた油脂組成物を製造することができる。
本発明による油脂組成物の製造方法は、さらに、油脂組成物中の溶存酸素量が、好ましくは1.8~3.6mg/Lになるまで、より好ましくは1.9〜3.4mg/L、さらに好ましくは2.0〜3.2mg/Lになるまで、二酸化炭素で置換することを含むものである。油脂組成物中の溶存酸素量が上記範囲程度になるまで二酸化炭素で置換することで、甘めの酸味を感じる風味のバランスがより優れた油脂組成物を製造することができる。
用意する油脂組成物は、特に限定されず、原料として上記で説明した食用油脂を用いることができる。抗酸化剤やその他の添加物についても、上記で説明した通りである。
油脂組成物中の溶存気体を二酸化炭素に置換する方法は、特に限定されず、例えば容器中の油脂組成物に二酸化炭素をバブリングすることが挙げられる。バブリングの際、容器は開放系であってもよく、常圧または加圧下の密閉系であってもよい。
油脂組成物の風味改質方法
本発明による油脂組成物の風味改質方法は、油脂組成物中の溶存気体を、前記油脂組成物中の二酸化炭素以外の気体の溶存量が8.6〜17.2mg/Lになるまで、好ましくは9.1〜16.2mg/Lになるまで、より好ましくは9.5〜15.3mg/Lになるまで、二酸化炭素で置換するものである。油脂組成物中の溶存気体を、油脂組成物中の二酸化炭素以外の気体の溶存量が上記範囲程度になるまで二酸化炭素で置換することで、油脂組成物を甘めの酸味を感じる風味のバランスが優れたものに改質することができる。
本発明による油脂組成物の風味改質方法は、油脂組成物中の溶存気体を、前記油脂組成物中の二酸化炭素以外の気体の溶存量が8.6〜17.2mg/Lになるまで、好ましくは9.1〜16.2mg/Lになるまで、より好ましくは9.5〜15.3mg/Lになるまで、二酸化炭素で置換するものである。油脂組成物中の溶存気体を、油脂組成物中の二酸化炭素以外の気体の溶存量が上記範囲程度になるまで二酸化炭素で置換することで、油脂組成物を甘めの酸味を感じる風味のバランスが優れたものに改質することができる。
本発明による油脂組成物の風味改質方法は、さらに、油脂組成物中の溶存酸素量が、好ましくは1.8~3.6mg/Lになるまで、より好ましくは1.9〜3.4mg/L、さらに好ましくは2.0〜3.2mg/Lになるまで、二酸化炭素で置換することを含むものである。油脂組成物中の溶存酸素量が上記範囲程度になるまで二酸化炭素で置換することで、油脂組成物を甘めの酸味を感じる風味のバランスがより優れたものに改質することができる。
用意する油脂組成物は、特に限定されず、原料として上記で説明した食用油脂を用いることができる。抗酸化剤やその他の添加物についても、上記で説明した通りである。また、油脂組成物中の溶存気体を二酸化炭素に置換する方法も、上記で説明した通りである。
以下に、実施例と比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例の内容に限定して解釈されるものではない。
I.油脂中の溶存気体の置換試験
大豆油(日清大豆サラダ油:日清オイリオグル―プ(株)製)を用意し、容器に加えて23.0℃に保持した。また、キャノーラ油(日清キャノーラ油:日清オイリオグループ(株)製)を用意し、容器に加えて21.1℃に保持した。未置換の大豆油を例1の油脂サンプルとした。溶存酸素量及び二酸化炭素以外の気体の溶存量は、表1に示す通りであった。なお、溶存酸素量は、溶存酸素量測定装置(蛍光式溶存酸素計FOM−1000:株式会社オートマチックシステムリサーチ製)を用いて測定した。二酸化炭素以外の気体の溶存量は、測定した溶存酸素量に基づき計算した値(溶存酸素量×100/20.95)である。
大豆油(日清大豆サラダ油:日清オイリオグル―プ(株)製)を用意し、容器に加えて23.0℃に保持した。また、キャノーラ油(日清キャノーラ油:日清オイリオグループ(株)製)を用意し、容器に加えて21.1℃に保持した。未置換の大豆油を例1の油脂サンプルとした。溶存酸素量及び二酸化炭素以外の気体の溶存量は、表1に示す通りであった。なお、溶存酸素量は、溶存酸素量測定装置(蛍光式溶存酸素計FOM−1000:株式会社オートマチックシステムリサーチ製)を用いて測定した。二酸化炭素以外の気体の溶存量は、測定した溶存酸素量に基づき計算した値(溶存酸素量×100/20.95)である。
大豆油100gに対して、窒素を8.5mL/分でバブリングし、表1の溶存酸素量でバブリングを停止して、例2〜例3の油脂サンプルを得た。溶存酸素量及び二酸化炭素以外の気体の溶存量は、表1に示す通りであった。
大豆油100gに対して、二酸化炭素を8.5mL/分でバブリングし、表1の溶存酸素量でバブリングを停止して、例4〜例12の油脂サンプルを得た。溶存酸素量及び二酸化炭素以外の気体の溶存量は、表1に示す通りであった。
キャノーラ油100gに対して、二酸化炭素を8.5mL/分でバブリングし、表1の溶存酸素量でバブリングを停止して、例13〜例15の油脂サンプルを得た。溶存酸素量及び二酸化炭素以外の気体の溶存量は、表1に示す通りであった。
例1〜例15の油脂サンプルの風味を下記の基準で官能評価した。
・評価基準
○:甘めの酸味を感じる風味のバランスが優れたものに改質されていた。
△:苦めの酸味を感じる風味のバランスが悪いものに改質されていた。
×:酸味を感じず、風味が改質されていなかった。
・評価基準
○:甘めの酸味を感じる風味のバランスが優れたものに改質されていた。
△:苦めの酸味を感じる風味のバランスが悪いものに改質されていた。
×:酸味を感じず、風味が改質されていなかった。
II.油脂食品の製造(1)
例1及び例7の油脂サンプルをそれぞれ用いて、表2の配合で以下の手順でマヨネーズを製造した。まず、卵黄・卵白を泡立て器で均一に混ぜた。続いて、フードプロセッサーに油脂サンプル以外を入れて、10秒間かき混ぜた。さらに、90秒間かき混ぜながら、油脂サンプルを少量ずつ加えた。さらに、180秒間かき混ぜて、マヨネーズを得た。
例1及び例7の油脂サンプルをそれぞれ用いて、表2の配合で以下の手順でマヨネーズを製造した。まず、卵黄・卵白を泡立て器で均一に混ぜた。続いて、フードプロセッサーに油脂サンプル以外を入れて、10秒間かき混ぜた。さらに、90秒間かき混ぜながら、油脂サンプルを少量ずつ加えた。さらに、180秒間かき混ぜて、マヨネーズを得た。
得られた例1及び例7のマヨネーズの風味を6名で官能評価を行った。結果は、例1のマヨネーズに対する例7のマヨネーズの相対比較のコメントの形式で下記に示す。本発明による油脂組成物を用いてマヨネーズを製造することで、良好な風味をもつマヨネーズが得られたことが分かる。
・評価結果
酸味が際立ち、良好な風味であった:4名
さっぱりして、良好な風味であった:2名
・評価結果
酸味が際立ち、良好な風味であった:4名
さっぱりして、良好な風味であった:2名
III.油脂食品の製造(2)
例1及び例7の油脂サンプルを用いて、表3の配合で以下の手順でマリネを製造した。まず、塩、こしょう、レモン汁、及び油脂サンプルを混ぜて、漬け汁をつくった。次に、スライスしたサーモン、玉ねぎ、及びレモンを漬け汁に入れて、6時間冷蔵庫で冷却して、マリネを得た。
例1及び例7の油脂サンプルを用いて、表3の配合で以下の手順でマリネを製造した。まず、塩、こしょう、レモン汁、及び油脂サンプルを混ぜて、漬け汁をつくった。次に、スライスしたサーモン、玉ねぎ、及びレモンを漬け汁に入れて、6時間冷蔵庫で冷却して、マリネを得た。
得られた例1及び例7のマリネの風味を6名で官能評価を行いった。結果は、例1のマリネに対する例7のマリネの相対比較のコメントの形式で下記に示す。本発明による油脂組成物を用いてマリネを製造することで、良好な風味をもつマリネが得られたことが分かる。
・評価結果
酸味が際立ち、すっきりしていて、良好な風味であった:3名
ややすっきりして、酸味を感じ易く、良好な風味であった:1名
レモンの味が引き立ち、良好な風味であった:2名
・評価結果
酸味が際立ち、すっきりしていて、良好な風味であった:3名
ややすっきりして、酸味を感じ易く、良好な風味であった:1名
レモンの味が引き立ち、良好な風味であった:2名
Claims (7)
- 溶存気体の一部が二酸化炭素で置換された油脂組成物であって、前記油脂組成物中の二酸化炭素以外の気体の溶存量が、8.6〜17.2mg/Lであることを特徴とする油脂組成物。
- 前記二酸化炭素炭以外の気体が、窒素、酸素、及びアルゴンからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の油脂組成物。
- 前記油脂組成物中の溶存酸素量が、1.8~3.6mg/Lである、請求項1又は2に記載の油脂組成物。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の油脂組成物を含んでなる、油脂食品。
- 前記油脂食品が、マリネ、マヨネーズ、及びドレッシングからなる群から選択される少なくとも1種の酸性油脂食品である、請求項4に記載の油脂食品。
- 油脂組成物を用意することと、
前記油脂組成物中の溶存気体を、前記油脂組成物中の二酸化炭素以外の気体の溶存量が8.6〜17.2mg/Lになるまで、二酸化炭素で置換することと
を含むことを特徴とする油脂組成物の製造方法。 - 油脂組成物中の溶存気体を、前記油脂組成物中の二酸化炭素以外の気体の溶存量が8.6〜17.2mg/Lになるまで、二酸化炭素で置換することを特徴とする油脂組成物の風味改質方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013011144A JP2014140332A (ja) | 2013-01-24 | 2013-01-24 | 油脂組成物及びその製造方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017006064A (ja) * | 2015-06-23 | 2017-01-12 | 花王株式会社 | 油相及び水相を含有する液体調味料の製造方法 |
US11147301B2 (en) | 2014-06-24 | 2021-10-19 | Kao Corporation | Manufacturing method for liquid seasoning containing oil phase and water phase |
-
2013
- 2013-01-24 JP JP2013011144A patent/JP2014140332A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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