JP2014140217A - 無線装置 - Google Patents

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彰宏 辻村
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Abstract

【課題】無線装置の誘電体材料からなる筐体の表面にアンテナ素子を形成して、アンテナ特性を確保する。
【解決手段】無線装置の第1筐体11は、共に誘電体材料からなる上側部材11a及び下側部材11bが上下の向きに係合して形成されている。第1筐体11は、図示しない無線回路を搭載すると共に導体パターンからなる給電線路が設けられた基板16を内蔵している。上側部材11aの内面には、誘電体材料からなる接着層17を介して、導電性材料からなるアンテナ素子18が形成されている。アンテナ素子18は、例えばスプリングコネクタ等の接続部材19により、基板16の給電線路を経て無線回路に接続される。上側部材11aの外面の全部又は一部を覆うように、誘電体材料からなる被覆層20が設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は無線装置に係り、特に移動通信に用いられる無線装置に関する。
アンテナ素子を誘電体基材の表面に実装して三次元的に構成されたアンテナ部品が知られている。そのようなアンテナ部品は、例えば携帯電話機のような小型の無線装置の筐体又は回路基板に直接実装され、内蔵型アンテナとして用いられる。そのようなアンテナ部品は、その形態上の特徴から、Molded Interconnect Deviceを略してMID型アンテナと呼ばれることがある。
MID型アンテナは、アンテナを小型のモジュール部品として構成したもので、他の一般的な部品と同じように無線装置に取り付けることができる。しかし、二色成形が可能か、めっきが容易にできるかなど形成する樹脂に限定があり、薄型無線装置の筐体として使うには強度が不足して好ましくない樹脂を用いているため、筐体とは別部品となる。そのため、部品点数をさらに削減して工程を簡素化するためには、MID型アンテナの使用に代えて無線装置の筐体の面(内面又は外面)上にアンテナ素子を形成することが望ましい。一般的にアンテナは無線装置に設置したとき、アンテナの周囲の金属部品の影響が無視できず微調整が必要となる。MID型アンテナのように金型でアンテナを製作すると微調整の期間が多く必要となってしまう。また、金型が複数必要となり、アンテナを量産するまでの初期投資が膨大となる課題もある。
無線装置の筐体の一部に導体パターンを形成して給電点に接続し、アンテナとして動作させるという技術は、従来から知られている(例えば、特許文献1参照。)。
上記の特許文献1は、折りたたみ型携帯無線通信装置の一方の筐体を導電性材料で構成するか、又は絶縁性材料で構成すると共に表面に導体層を形成して、ヒンジの一部をなす導体部を介して給電点に接続することによりアンテナの一部として動作させるという内蔵型アンテナの技術を記載している。
特開2005−295578号公報(第2、6、7ページ、図1)
上述した特許文献1に記載された従来の技術のうち、絶縁性材料で構成された筐体表面にアンテナ素子用の導体層を形成する技術は、筐体自体を導電性材料で構成する技術よりもコスト面で有利である。しかし特許文献1は、いかにして絶縁性材料からなる筐体の表面にアンテナ素子を形成し、アンテナ特性を確保するかについて、具体的な内容を開示するものではない。
本発明は上記問題を解決するためになされたもので、絶縁物である誘電体材料からなる筐体の表面に形成したアンテナ素子を含むアンテナの特性を確保できるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る無線装置は、無線回路が搭載された基板と、前記基板の片面側にある第1の筐体と、前記第1の筐体とは別部材であり前記基板の反対面側にある第2の筐体とを含み、前記基板を収容した筐体と、前記第1の筐体の一面の全体を覆う外装パネルと、前記第1の筐体の前記一面に接着部材を介して設けられたアンテナと、前記無線回路と前記アンテナとを電気的に接続する接続部とを具備し、前記第1の筐体、前記外装パネル及び前記接着部の各々は、誘電体材料からなり、前記アンテナは、前記第1筐体の第1および第2の端部のうち、前記第1の端部に近い位置で前記接続部に接続され、当該接続位置から、前記第2の端部に向かう方向に向かって延びたパターンを有する。
本発明によれば、アンテナ素子を含むアンテナの特性を確保することができる。
本発明の最初の実施例に係る無線装置の外観を表す斜視図。 図1に表した無線装置を構成する筐体の内部断面図。 本発明の2番目の実施例に係る無線装置の外観を表す斜視図。 図3に表した無線装置を構成する筐体の内部断面図。 図2及び図4に表した各構成の混成に相当する構成に係る無線装置の筐体の内部断面図。 本発明の最初の実施例に係る無線装置のアンテナ素子を含むアンテナの放射効率を、筐体用部材の比誘電率が4であると仮定したシミュレーションにより求めて表す図。 本発明の最初の実施例に係る無線装置のアンテナ素子を含むアンテナの放射効率を、筐体用部材の比誘電率が2.4であると仮定したシミュレーションにより求めて表す図。
以下、図1乃至図7を参照して本発明の実施例を説明する。なお以下の各図を参照しながら上下左右又は水平、垂直(鉛直)をいうときは、特に断らない限り、図が表された紙面における上下左右又は水平、垂直(鉛直)を意味するものとする。また、各図の間で同一の符号は、同一の構成を表すものとする。
図1は、本発明の最初の実施例に係る無線装置1の外観を表す斜視図である。無線装置1は、第1筐体11と第2筐体12が接続部13を介して開閉可能に接続されることにより構成されている。図1は、第1筐体11と第2筐体12が互いに閉じられた状態を表す。第1筐体11は、例えば液晶デバイスからなる補助表示部14を備えている。
図2は、図1におけるA−A矢視図として表した第1筐体11の内部断面図である。第1筐体11は、共に誘電体材料からなる上側部材11a及び下側部材11bが上下の向きに係合して形成されている。第1筐体11は、図示しない無線回路を搭載すると共に導体パターンからなる給電線路が設けられた基板16を内蔵している。
上側部材11aの内面には、誘電体材料からなる接着層17を介して、導電性材料からなるアンテナ素子18が形成されている。アンテナ素子18は、例えばスプリングコネクタ等の接続部材19により、基板16の給電線路を経て無線回路に接続される。
誘電体材料の表面に導体パターンを形成するためには、当該表面をエッチング等の方法により化学的に粗面化し、いわゆる投錨(アンカー)効果によってめっき皮膜を付着させる方法が知られている。しかし、例えば携帯電話のような小型の無線装置においては、筐体の薄型化の要求に対応して筐体基材に機械的強度の高い誘電体材料が用いられるため、エッチングの効果が十分得られないことがある。
そこで、上側部材11aの内面に対してエッチングを施す代わりに、例えば全部又は少なくとも一部を覆う下塗り塗装用の塗膜として用いられる種類(アクリル系、アルキド系、ウレタン系、エポキシ系、その他)の接着層17を設け、その表面にアンテナ素子18の形状に合わせてめっき触媒(インク)を混入した媒体を印刷する。上記の触媒でめっきを成長させるために、まずエッチング(ただし前述のアンカー効果を得るエッチングとは異なる)により活性化して無電解めっきを行うことにより導体パターンからなるアンテナ素子18を形成することができる。あるいは無電解めっき後、短時間でめっきを厚くするために電解めっきを行ってもよい。
このように、アンテナ素子18を接着層17に配置することにより、部品点数が削減でき、部品実装時のばらつきもなく、複数のアンテナ素子も一工程で同時に形成可能となり、さらに印刷で実現すれば金型不要による初期費用削減と微調整によるリードタイムを短縮できる。また、アンテナ素子18を上側部材11aの内面に対して直接配置する場合に比べ、接着層17を介することにより、上側部材11aの樹脂材料の選択性が高い(選択の幅が広い)という利点がある。
上側部材11aの外面の全部又は一部を覆うように、誘電体材料からなる被覆層20が設けられている。被覆層20は例えば硬化性樹脂からなり、無線装置1の外表面の仕上げに用いられる意匠面塗装である。被覆層20は、例えば透明又は半透明の樹脂からなる外装パネル、あるいは二色成形で意匠面を形成したものであってもよい。
図3は、本発明の2番目の実施例に係る無線装置2の外観を表す斜視図である。無線装置2は、第1筐体21と第2筐体22が接続部23を介して開閉可能に接続されることにより構成されている。図3は、第1筐体21と第2筐体22が互いに閉じられた状態を表す。第1筐体21は、例えば液晶デバイスからなる補助表示部24を備えている。第1筐体21の外面に、導体パターンからなるアンテナ素子25が形成されている。
図4は、図3におけるA−A矢視図として表した第1筐体21の内部断面図である。第1筐体21は、共に誘電体材料からなる上側部材21a及び下側部材21bが上下の向きに係合して形成されている。第1筐体21は、図示しない無線回路を搭載すると共に導体パターンからなる給電線路が設けられた基板26を内蔵している。
上側部材21aの外面には、全部又は少なくとも一部を覆う誘電体材料からなる接着層27を介して、上述したアンテナ素子25が形成されている。アンテナ素子25は、例えば板金で形成された板ばねやスプリングコネクタ等の接続部材29により、上側部材21aの外面と内面の間を貫通するビアホールを通し基板26の給電線路を経て無線回路に接続される。あるいは上側部材21aを貫通せずに表裏、つまり基板26側と後述する被覆層30側を接続されてもよい。
接着層27は、最初の実施例の接着層17と同じく、例えば全部又は少なくとも一部を覆う下塗り塗装用の塗膜として用いられる種類の誘電体材料である。接着層27の表面にアンテナ素子25の形状に合わせてめっき触媒(インク)を混入した媒体を印刷し、上記の触媒でめっきを成長させるために、まずエッチング(ただし前述のアンカー効果を得るエッチングとは異なる)により活性化して無電解めっきを行うことにより導体パターンからなるアンテナ素子25を形成することができる。あるいは無電解めっき後、短時間でめっきを厚くするために電解めっきを行ってもよい。
上側部材21aの外面には、アンテナ素子25の全部又は少なくとも一部を覆うように、誘電体材料からなる被覆層30が設けられている。被覆層30は、例えば硬化性樹脂からなり、無線装置1の外表面の仕上げに用いられる意匠面塗装である。被覆層30は、例えば透明又は半透明の樹脂からなる外装パネル、あるいは二色成形で意匠面を成形したものであってもよい。
このように、アンテナ素子25を接着層27に配置することにより、部品点数が削減でき、部品実装時のばらつきもなく、複数のアンテナ素子も一工程で同時に形成可能となり、上側部材21aの外部にアンテナ素子25を形成することにより、基板26からアンテナ素子25を離すことができ、実際のアンテナ体積を上側部材21aの厚み分大きく取れ、アンテナ効率の改善、広帯域化が可能となる。さらに印刷で実現すれば、金型不要による初期費用削減と微調整によるリードタイムを短縮できる。また、アンテナ素子25を上側部材21aの外面に対して直接配置する場合に比べ、接着層27を介することにより、上側部材21aの樹脂材料の選択性が高い(選択の幅が広い)という利点がある。
図5は、図3におけるA−A矢視図として表した第1筐体21の内部断面図の他の例であって、図2及び図4に表した各構成の混成に相当する構成を表す。図中の符号17ないし19は、図2と共通である。また、図中の符号21、21a、21b、25ないし27及び30は、図4と共通である。
図5においては、上側部材21aの内面に、誘電体材料からなる接着層17を介して、導電性材料からなるアンテナ素子18が形成されている。アンテナ素子18は、図2におけると同様に基板26の無線回路に接続される。また、上側部材21aの外面には、誘電体材料からなる接着層27を介してアンテナ素子25が形成されている。アンテナ素子25は、図4におけると同様に基板26の無線回路に接続される。
すなわち図5は、上側部材21aの内面と外面に、それぞれ接着層17、27を介してアンテナ素子18、25が形成された構成を表している。なお、アンテナ素子25は例えば上側部材21aの外面と内面の間を貫通するビアホールを通してアンテナ素子18と共通に給電されてもよく(図示は省略。)、又は図示しない他の接続部材により基板26の無線回路に接続されてもよい。例えば上側部材21aを貫通せずに表裏、つまり基板26側と被覆層30側を接続されてもよい。アンテナ素子18が接続される無線回路とアンテナ素子25が接続される無線回路は、同一のシステムに属するものでもよく、又はそれぞれ別個のシステムに属するものでもよい。複数のアンテナ素子が近接して配置されていてもよい。
このように、アンテナ素子25を接着層27に配置することにより、部品点数が削減でき、部品実装時のばらつきもなく、複数のアンテナ素子も一工程で同時に形成可能となり、上側部材21aの外部にアンテナ素子25を形成することにより、基板26からアンテナ素子25を離すことができ、実際のアンテナ体積を上側部材21aの厚み分大きく取れ、アンテナ効率の改善、広帯域化、さらに上側部材21aの内面にもアンテナ素子18を形成できることにより、設計自由度が上がり、複数のアンテナ素子を近接させることができる可能性も高まる。さらに印刷で実現すれば、金型不要による初期費用削減と微調整によるリードタイムを短縮できる。また、アンテナ素子25又は18を上側部材21aの外面又は内面に対して直接配置する場合に比べ、接着層27又は17を介することにより、上側部材21aの樹脂材料の選択性が高い(選択の幅が広い)という利点がある。
図6及び図7を参照して、本発明の基本的な構成に係る無線装置1の誘電体材料の特性とアンテナ特性の関係をシミュレーションにより評価した結果の一例を説明する。図6は、無線装置1の構成に含まれる上側部材11aの誘電体材料の比誘電率を4、被覆層20の比誘電率を1から15までのパラメータとして、接着層17の比誘電率(1から15まで)に対するアンテナ素子18を含むアンテナの放射効率をシミュレーションにより求めて表す図である。
なおアンテナ素子18の共振周波数は、アンテナ素子18に近接する誘電体による波長短縮の影響により2ギガヘルツ(GHz)以上2.5GHz以下内で変化している。また、上側部材11aの誘電体材料の比誘電率の値(4)は、無線装置の筐体用部材として実用的な誘電体材料の比誘電率のうち高い方の値とした。
図6の横軸(「内」)は、第1筐体11の内側に位置する接着層17の比誘電率を表す。図の縦軸は、放射効率(パーセント値)を表す。7種類のプロットは、それぞれ図の右側の「外」に表した第1筐体11の外側に位置する被覆層20の比誘電率を表す。
図6によれば、アンテナ素子18を含むアンテナの放射効率が一つの目安として70パーセント以上であるための条件は、接着層17及び被覆層20の比誘電率がそれぞれ概ね7以下であることがわかる。接着層17の比誘電率が7以下のとき、被覆層20の比誘電率が7以下ならば放射効率が70パーセントを下回ることはないからである。
上記の放射効率の観点からは、接着層17及び被覆層20の比誘電率の下限を定める必要はない。接着層17及び被覆層20の材料を実用的な誘電体材料の中から選ぶ場合、比誘電率の下限は2.7程度である。
図7は、上側部材11aの誘電体材料の比誘電率を2.4、被覆層20の比誘電率を1から15までのパラメータとして、接着層17の比誘電率(1から15まで)に対するアンテナ素子18を含むアンテナの放射効率をシミュレーションにより求めて表す図である。
なおアンテナ素子18の共振周波数は、アンテナ素子18に近接する誘電体による波長短縮の影響により2ギガヘルツ(GHz)以上2.5GHz以下内で変化している。また、上側部材11aの誘電体材料の比誘電率の値(2.4)は、無線装置の筐体用部材として実用的な誘電体材料の比誘電率のうち低い方の値とした。
図7においても図6と同様、アンテナ素子18を含むアンテナの放射効率が一つの目安として70パーセント以上であるための条件は、接着層17及び被覆層20の比誘電率がそれぞれ概ね7以下であることがわかる。
なお、図2に示した無線装置1の第1筐体11の内部断面図において、アンテナ素子18は比誘電率1の誘電体(空気)からなる被覆層に覆われていると考えることができる。また、図4に示した無線装置2の第1筐体21の内部断面図において、第1部材21aのアンテナ素子25が形成されたのと反対側の面に比誘電率1の誘電体(空気)からなる被覆層が設けられていると考えることができる。
そうすると、アンテナ素子が形成された筐体用部材の両側の面に比誘電率7以下の誘電体からなる層が設けられたという点に関して、図2において被覆層20の比誘電率を7以下とした無線装置1の構成と、図4において被覆層30の比誘電率を7以下とした無線装置2の構成は等価であるということができる。
したがって、図4に表した無線装置2の構成においても、図6又は図7に示したように接着層27及び被覆層30の比誘電率をそれぞれ7以下とすることにより、アンテナ素子25を含むアンテナの所要の放射効率を得ることができる。また、図5に表した無線装置1及び2の混成に当る構成においても、図6又は図7に示したように接着層17、27及び被覆層30の比誘電率をそれぞれ7以下とすることにより、アンテナ素子18及び25をそれぞれ含むアンテナの所要の放射効率を得ることができる。従来1層の筐体のみのアンテナ素子への影響は確認されたことはあるが、3層以上で確認されたことはない。
図2、図4又は図5において、第1部材11a又は21aの厚みは、好ましくは0.5ミリメートル(mm)以上1mm以下である。その理由は、次の通りである。無線装置の筐体は内部の基板、部品を守る働きがある。通常の使用方法では筐体の破損があってはならない。それには筐体基材を厚くする必要があるが、近年の無線装置の薄型化に対応するため、筐体を極力薄くしても強度が得られるように誘電体材料自体を強化する方法が一般的である。ただし、射出成形を行うには金型に樹脂を送り込む必要があり、筐体基材を薄くすると樹脂が入り込めない。さらに強化誘電体材料は流動性が低く、中まで入り込まない。従って、通常0.5mm以上必要となる。
図2、図4又は図5において、接着層17又は27の厚みは、好ましくは5マイクロメートル(μm)以上20μm以下である。その理由は、次の通りである。接着層17又は27は上側部材21aの内面又は外面の全部又は少なくとも一部を覆う下塗り塗装用の塗膜であるため、塗装がついていない部分をなくすために5μm以上必要である。また厚すぎると強度を上げるために必要な乾燥工程の時間が長くなるため、20μm以下とした方が望ましい。
図2、図4又は図5において、被覆層20又は30の厚みは、好ましくは5マイクロメートル(μm)以上20μm以下である。その理由は、次の通りである。被覆層20又は30は意匠面の全部又は少なくとも一部を覆う塗膜であるため、接着層17と同じ原理で塗装がついていない部分をなくすために5μm以上必要である。また厚すぎると強度を上げるために必要な乾燥工程の時間が長くなるため、20μm以下とした方が望ましい。
以上に説明した本発明の実施例によれば、無線装置の筐体表面へのアンテナ素子の形成において、層構成及び各層の比誘電率の選択により、該アンテナ素子を含むアンテナの放射効率特性を確保することができる。
以上の実施例の説明において、筐体を構成する部材やアンテナ素子の形状、構成、配置等は例示であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲でさまざまな変形が可能である。例えば、実施例では筐体部材の各面当りひとつのアンテナ素子の形成のみを説明したが、システムによらず複数のアンテナ素子を同時に形成することは可能である。また接着層が一層のみを説明したが、筐体基材である誘電体材料によっては密着性を保つために多層にしてもよい。また、本特許の説明においては接続部が複数あっても良い。またアンテナ給電部だけでなく、回路のグランドに短絡素子として接続されていてもよい。
以下に本願の原出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]第1の誘電体材料からなる部材を有して形成されると共に前記部材の一方の面に第2の誘電体材料からなる被覆層が設けられ、かつ、無線回路を内蔵してなる筐体と、
導電性材料からなり、第3の誘電体材料からなる接着層を介して前記部材の他方の面に形成されると共に前記無線回路と電気的に接続されたアンテナ素子とを
備えたことを特徴とする無線装置。
[2]第1の誘電体材料からなる部材を有して形成されると共に前記部材の一方の面に第2の誘電体材料からなる被覆層が設けられ、かつ、無線回路を内蔵してなる筐体と、
導電性材料からなり、第3の誘電体材料からなる接着層を介して前記部材の前記被覆層が設けられた面に形成されると共に前記無線回路と電気的に接続され、かつ、少なくとも一部が前記被覆層によって覆われてなるアンテナ素子とを
備えたことを特徴とする無線装置。
[3]導電性材料からなると共に第4の誘電体材料からなる追加の接着層を介して前記部材の前記被覆層が設けられた面に形成され、かつ、前記無線回路と電気的に接続されると共に少なくとも一部が前記被覆層によって覆われてなる追加のアンテナ素子をさらに備えたことを特徴とする[1]に記載の無線装置。
[4]前記第3の誘電体材料は、比誘電率の値が7以下であることを特徴とする[1]又は[2]に記載の無線装置。
[5]前記第2の誘電体材料及び前記第3の誘電体材料は、比誘電率の値がそれぞれ7以下であることを特徴とする[1]又は[2]に記載の無線装置。
[6]導電性材料からなると共に第4の誘電体材料からなる追加の接着層を介して前記部材の前記被覆層が設けられた面に形成され、かつ、前記無線回路と電気的に接続されると共に少なくとも一部が前記被覆層によって覆われてなる追加のアンテナ素子をさらに備え、前記第3の誘電体材料及び前記第4の誘電体材料は比誘電率の値がそれぞれ7以下であることを特徴とする[1]又は[2]に記載の無線装置。
[7]導電性材料からなると共に第4の誘電体材料からなる追加の接着層を介して前記部材の前記被覆層が設けられた面に形成され、かつ、前記無線回路と電気的に接続されると共に少なくとも一部が前記被覆層によって覆われてなる追加のアンテナ素子をさらに備え、前記第2の誘電体材料ないし前記第4の誘電体材料は比誘電率の値がそれぞれ7以下であることを特徴とする[1]又は[2]に記載の無線装置。
[8]前記筐体の有する部材の厚みは0.5ミリメートル以上1ミリメートル以下であり、
前記アンテナ素子の厚みは10マイクロメートル以上であり、
前記接着層の厚みは5マイクロメートル以上20マイクロメートル以下であり、
前記被覆層の厚みは5マイクロメートル以上20マイクロメートル以下である
ことを特徴とする[1]又は[2]に記載の無線装置。
[9]導電性材料からなると共に第4の誘電体材料からなる追加の接着層を介して前記部材の前記被覆層が設けられた面に形成され、かつ、前記無線回路と電気的に接続されると共に少なくとも一部が前記被覆層によって覆われてなる追加のアンテナ素子をさらに備え、
前記筐体の有する部材の厚みは0.5ミリメートル以上1ミリメートル以下であり、
前記アンテナ素子及び前記追加のアンテナ素子の厚みはそれぞれ10マイクロメートル以上であり、
前記接着層及び前記追加の接着層の厚みはそれぞれ5マイクロメートル以上20マイクロメートル以下であり、
前記被覆層の厚みは5マイクロメートル以上20マイクロメートル以下である
ことを特徴とする[1]又は[2]に記載の無線装置。
[10]前記アンテナ素子又は前記追加のアンテナ素子は、めっきを成長させるインクを介して前記接着層又は前記追加の接着層に密着させたことを特徴とする[1]ないし[3]、又は[6]ないし[9]のいずれか1項に記載の無線装置。
[11]第1の誘電体材料からなる部材を有して形成されると共に前記部材の一方の面に第2の誘電体材料からなる被覆層が設けられてなる筐体と、
導電性材料からなり、第3の誘電体材料からなる接着層を介して前記部材の他方の面に形成されたアンテナ素子とを
備えたことを特徴とするアンテナ装置。
[12]第1の誘電体材料からなる部材を有して形成されると共に前記部材の一方の面に第2の誘電体材料からなる被覆層が設けられてなる筐体と、
導電性材料からなり、第3の誘電体材料からなる接着層を介して前記部材の前記被覆層が設けられた面に形成され、かつ、少なくとも一部が前記被覆層によって覆われてなるアンテナ素子とを備えたことを特徴とするアンテナ装置。
[13]導電性材料からなると共に第4の誘電体材料からなる追加の接着層を介して前記部材の前記被覆層が設けられた面に形成され、かつ、少なくとも一部が前記被覆層によって覆われてなる追加のアンテナ素子をさらに備えたことを特徴とする[11]に記載のアンテナ装置。
[14]前記第3の誘電体材料は、比誘電率の値が7以下であることを特徴とする[11]又は[12]に記載のアンテナ装置。
[15]前記第2の誘電体材料及び前記第3の誘電体材料は、比誘電率の値がそれぞれ7以下であることを特徴とする[11]又は[12]に記載のアンテナ装置。
[16]導電性材料からなると共に第4の誘電体材料からなる追加の接着層を介して前記部材の前記被覆層が設けられた面に形成され、かつ、少なくとも一部が前記被覆層によって覆われてなる追加のアンテナ素子をさらに備え、前記第3の誘電体材料及び前記第4の誘電体材料は、比誘電率の値がそれぞれ7以下であることを特徴とする[11]又は[12]に記載のアンテナ装置。
[17]導電性材料からなると共に第4の誘電体材料からなる追加の接着層を介して前記部材の前記被覆層が設けられた面に形成され、かつ、少なくとも一部が前記被覆層によって覆われてなる追加のアンテナ素子をさらに備え、前記第2の誘電体材料ないし前記第4の誘電体材料は、比誘電率の値がそれぞれ7以下であることを特徴とする[11]又は[12]に記載のアンテナ装置。
[18]前記筐体の有する部材の厚みは0.5ミリメートル以上1ミリメートル以下であり、
前記アンテナ素子の厚みは10マイクロメートル以上であり、
前記接着層の厚みは5マイクロメートル以上20マイクロメートル以下であり、
前記被覆層の厚みは5マイクロメートル以上20マイクロメートル以下である
ことを特徴とする[11]又は[12]に記載のアンテナ装置。
[19]導電性材料からなると共に第4の誘電体材料からなる追加の接着層を介して前記部材の前記被覆層が設けられた面に形成され、かつ、少なくとも一部が前記被覆層によって覆われてなる追加のアンテナ素子をさらに備え、
前記筐体の有する部材の厚みは0.5ミリメートル以上1ミリメートル以下であり、前記アンテナ素子及び前記追加のアンテナ素子の厚みはそれぞれ10マイクロメートル以上であり、
前記接着層及び前記追加の接着層の厚みはそれぞれ5マイクロメートル以上20マイクロメートル以下であり、
前記被覆層の厚みは5マイクロメートル以上20マイクロメートル以下である
ことを特徴とする[11]又は[12]に記載のアンテナ装置。
[20]前記アンテナ素子又は前記追加のアンテナ素子は、めっきを成長させるインクを介して前記接着層又は前記追加の接着層に密着させたことを特徴とする[11]ないし[13]、又は[16]ないし[19]のいずれか1項に記載のアンテナ装置。
1、2 無線装置
11、21 第1筐体
11a、21a 上側部材
11b、21b 下側部材
12、22 第2筐体
13、23 接続部
14、24 補助表示部
16、26 基板
17、27 接着層
18、25 アンテナ素子
19、29 接続部材
20、30 被覆層

Claims (8)

  1. 無線回路が搭載された基板と、
    前記基板の片面側にある第1の筐体と、前記第1の筐体とは別部材であり前記基板の反対面側にある第2の筐体とを含み、前記基板を収容した筐体と、
    前記第1の筐体の一面の全体を覆う外装パネルと、
    前記第1の筐体の前記一面に接着部材を介して設けられたアンテナと、
    前記無線回路と前記アンテナとを電気的に接続する接続部とを具備し、
    前記第1の筐体、前記外装パネル及び前記接着部の各々は、誘電体材料からなり、
    前記アンテナは、前記第1筐体の第1および第2の端部のうち、前記第1の端部に近い位置で前記接続部に接続され、当該接続位置から、前記第2の端部に向かう方向に向かって延びたパターンを有する、無線装置。
  2. 前記接着部材の厚みは前記第1の筐体の厚みよりも薄い請求項1記載の無線装置。
  3. 前記接着部材の厚みは5マイクロメートル以上20マイクロメートル以下である請求項1または2記載の無線装置。
  4. 前記接着層の比誘電率は7以下である請求項1〜3のいずれか1項記載の無線装置。
  5. 前記接続部は前記第1の筐体を貫通するビアホールを通して前記無線回路と前記アンテナとを電気的に接続する請求項1〜4のいずれか1項記載の無線装置。
  6. 前記外装パネルの比誘電率は7以下である請求項1〜5のいずれか1項記載の無線装置。
  7. 前記第1の筐体の厚みは0.5ミリメートル以上1ミリメートル以下である請求項1〜6のいずれか1項記載の無線装置。
  8. 前記筐体は表示部を備える請求項1〜7のいずれか1項記載の無線装置。
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