JP2014139973A - デュアルモードチョークコイル、及び、デュアルモードチョークコイルの製造方法 - Google Patents

デュアルモードチョークコイル、及び、デュアルモードチョークコイルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 単一の磁性体コアで形成でき、部品サイズの小型化及びコストの低減を図ることが可能なデュアルモードチョークコイルを提供することを目的とする。
【解決手段】 デュアルモードチョークコイル1は、柱状部12と、該柱状部12の両端に、該柱状部12から直交方向に張り出して形成された上鍔部11、下鍔部13とを有する磁性体コア10と、一対の巻線30,31が柱状部12に同一方向に巻回されて形成されたコモンモードチョークコイル部2と、コモンモードチョークコイル部2から引き出された一対の巻線30,31が上鍔部11に互いに反対方向に巻回されて形成されたディファレンシャルモードチョークコイル部3とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、デュアルモードチョークコイル、及び、該デュアルモードチョークコイルの製造方法に関する。
従来から、例えば、信号を伝送する差動伝送線路のコモンモードノイズを除去するために、コモンモードチョークコイルが使用されている。コモンモードチョークコイルは、高いコモンモードインピーダンスと、低いディファレンシャルモード(ノーマルモード)インピーダンスを持ち、コモンモードノイズを除去する一方、ディファレンシャルモードの信号を通過させる。ところで、電源ラインや音声信号ライン等では、コモンモードノイズに加えて、ディファレンシャルモードノイズ(ノーマルモードノイズ)も除去したいという要求がある。
ここで、特許文献1には、コモンモードノイズ及びディファレンシャルモードノイズに対して十分なノイズ除去効果を有するチョークコイル(デュアルモードチョークコイル)が開示されている。このチョークコイルは、一対のボビンと、これらのボビンそれぞれに巻回された巻線と、ボビンの筒状胴部にそれぞれの一辺が挿通された第1磁性体コア及び第2磁性体コアと、第1,第2磁性体コアを支持するためのベースとで構成されている。ここで、第1磁性体コアは日字形状であり、低透磁率材料からなる。また、第2磁性体コアは口字状であり、高透磁率材料からなる。さらに、第1磁性体コアと第2磁性体コアの間には、ベースの上面に設けたスペーサによって所定の隙間が確保されている。
特開平8−213242号公報
特許文献1記載のチョークコイル(デュアルモードチョークコイル)によれば、コモンモードノイズに加えてディファレンシャルモードノイズも除去することができる。しかしながら、このチョークコイルでは、コモンモードノイズ及びディファレンシャルモードノイズそれぞれに対して別々の磁性体コア等を備える必要があるため、部品サイズが大型化してしまうという問題がある。また、コストが非常に高くなる。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、部品サイズの小型化及びコストの低減を図ることが可能なデュアルモードチョークコイル及び該デュアルモードチョークコイルの製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係るデュアルモードチョークコイルは、柱状部と、該柱状部の両端に、該柱状部から略直交方向に張り出して形成された鍔部とを有する磁性体コアと、一対の線材が柱状部に同一方向に巻回されて形成されたコモンモードチョークコイル部と、コモンモードチョークコイル部から引き出された一対の線材が一方の鍔部に互いに反対方向に巻回されて形成されたディファレンシャルモードチョークコイル部とを備えることを特徴とする。
本発明に係るデュアルモードチョークコイルによれば、磁性体コアの柱状部に、一対の線材が同一方向に巻回されてコモンモードチョークコイル部が形成されている。また、磁性体コアの一方の鍔部に、一対の線材が互いに逆方向に巻回されてディファレンシャルモードチョークコイル部が形成されている。すなわち、単一の磁性体コアでデュアルモードチョークコイルが形成されている。よって、部品サイズを小型化でき、かつコストを低減することが可能となる。
本発明に係るデュアルモードチョークコイルでは、上記一方の鍔部が、対向するように形成された側面と、該側面それぞれに滑らかにつながる突起部とを有することが好ましい。
ところで、本発明に係るデュアルモードチョークコイルを製造する場合、磁性体コアの柱状部に一対の線材を巻回した後、当該磁性体コアの鍔部に一対の線材を互いに反対方向に巻回する際に、該一対の線材を分離する必要がある。この場合、磁性体コアを構成する一方の鍔部に突起部が形成されているため、該突起部が一対の線材の間に差し込まれるようにすれば、一対の線材を容易に分離することができる。よって、デュアルモードチョークコイルを製造する際の製造効率を向上することが可能となる。
本発明に係るデュアルモードチョークコイルでは、ディファレンシャルモードチョークコイル部における、一方の線材の巻き始め位置と、他方の線材の巻き始め位置とが、柱状部の周方向に沿って半周ずれていることが好ましい。
このようにすれば、一対の線材を、一方の鍔部に互いに反対方向に巻回し易くなる。よって、ディファレンシャルモードチョークコイル部を効率よく形成することができる。
本発明に係るデュアルモードチョークコイルでは、ディファレンシャルモードチョークコイル部において、一方の線材と他方の線材とが、柱状部を挟んで、一方の鍔部の両側に巻回されて形成されていることが好ましい。
このようにすれば、線材が巻回される鍔部のスペースを有効利用することができるため、部品サイズをより小型化することが可能となる。
本発明に係るデュアルモードチョークコイルの製造方法は、柱状部と、該柱状部の両端に、該柱状部から略直交方向に張り出して形成された鍔部とを有する磁性体コアの柱状部に、一対の線材を、同一方向に巻回してコモンモードチョークコイル部を形成する第1巻回工程と、第1巻回工程で形成されたコモンモードチョークコイル部から引き出した一対の線材を、磁性体コアの一方の鍔部に互いに反対方向に巻回してディファレンシャルモードチョークコイル部を形成する第2巻回工程とを備えることを特徴とする。
本発明に係るデュアルモードチョークコイルの製造方法によれば、磁性体コアの柱状部に、一対の線材が同じ方向に巻回されてコモンモードチョークコイル部が形成され、該磁性体コアの一方の鍔部に、一対の線材が互いに逆方向に巻回されてディファレンシャルモードチョークコイル部が形成される。すなわち、単一の磁性体コアにデュアルモードチョークコイルを形成することができる。よって、部品サイズを小型化でき、かつコストを低減することが可能となる。
本発明に係るデュアルモードチョークコイルの製造方法では、第1巻回工程において、柱状部の中心軸を回転軸として磁性体コアを回転させて、一対の線材を該柱状部に同一方向に巻回し、第2巻回工程において、柱状部の中心軸に対して直交する、一方の鍔部の中心軸を回転軸として、磁性体コアを回転及び逆回転させて、一対の線材を一方の鍔部に互いに反対方向に巻回することが好ましい。
この場合、一対の線材を柱状部に同一方向に巻回するときと、一対の線材を一方の鍔部に互いに反対方向に巻回するときとで、磁性体コアの回転軸が切り替えられる。そのため、双方の巻線時において、線材を効率よく巻回することができる。よって、コモンモードチョークコイル部、及びディファレンシャルモードチョークコイル部それぞれを、効率よく形成することが可能となる。
本発明に係るデュアルモードチョークコイルの製造方法では、第2巻回工程において、一方の鍔部に形成された突起部でコモンモードチョークコイル部から引き出された一対の線材を分離して、一方の線材の巻き始め位置と他方の線材の巻き始め位置とを、柱状部の周方向に沿って半周ずらした後、一方の線材と他方の線材とを、柱状部を挟んで、一方の鍔部の両側に巻回することが好ましい。
このようにすれば、一方の鍔部に形成された突起部を利用して一対の線材の分離を容易に行うことができる。また、分離した一対の線材を、鍔部の両側に互いに反対方向に巻回し易くなる。よって、ディファレンシャルモードチョークコイル部を効率よく形成することができ、デュアルモードチョークコイルを製造する際の製造効率を向上することが可能となる。
本発明に係るデュアルモードチョークコイルの製造方法では、第2巻回工程において、一対の線材を分離した後に、コモンモードチョークコイル部を固定することが好ましい。
このようにすれば、ディファレンシャルモードチョークコイルを形成する際に、線材が絡んでしまうことによる断線や、巻弛み等を防止することができる。
本発明に係るデュアルモードチョークコイルの製造方法では、第2巻回工程において、磁性体コアを回転させて、一方の線材を、一方の鍔部に巻回した後、該一方の線材に終端処理を施し、その後、磁性体コアを逆回転させて、他方の線材を、一方の鍔部に、反対方向に巻回することが好ましい。
このようにすれば、一対の線材を、鍔部に互いに逆方向に効率よく巻回することができる。
本発明によれば、単一の磁性体コアでデュアルモードチョークコイルを形成でき、部品サイズの小型化及びコストの低減を図ることが可能となる。
実施形態に係るデュアルモードチョークコイルの全体構成を示す部分断面図である。 実施形態に係るデュアルモードチョークコイルを構成する磁性体コアを示す平面図(上段)、正面図(中段)、底面図(下段)である。 実施形態に係るデュアルモードチョークコイルの等価回路を示す図である。 実施形態に係るデュアルモードチョークコイル(コモンモードチョークコイル部)の製造工程を示す図である。 実施形態に係るデュアルモードチョークコイル(ディファレンシャルモードチョークコイル部)の製造工程を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、各図において、同一要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
まず、図1〜図3を併せて用いて、実施形態に係るデュアルモードチョークコイル1の構成について説明する。図1は、デュアルモードチョークコイル1の全体構成を示す部分断面図である。なお、図1では、巻線構造の理解を容易にするため、巻線の表示数を減らすとともに、一部の巻線を切断して示した。図2は、デュアルモードチョークコイル1を構成する磁性体コア10を示す平面図(上段)、正面図(中段)、底面図(下段)である。図3は、デュアルモードチョークコイル1の等価回路を示す図である。
デュアルモードチョークコイル1は、主として、磁性体コア10と、該磁性体コア10に巻回された一対の巻線30,31とからなる、コモンモードチョークコイル部2、及びディファレンシャルモードチョークコイル部3を有して構成されている。
磁性体コア10は、例えば、Mn−Zn系フェライトやNi−Zn系フェライト等のフェライトで形成されている。磁性体コア10は、柱状部12と、その両端に形成された一対の鍔部11,13とからなる、断面H型に形成された磁性体コアである。柱状部12は、円柱状に形成されている。一方、一対の鍔部11,13それぞれは、柱状部10の軸線に対して略直交する方向に張り出して形成されている。
一方の鍔部(以下「上鍔部」ともいう)11は、略六角形の板状に形成されている。上鍔部11は、互いに対向するように形成された側面と、該側面から滑らかにつながる一対の鋭角な突起部11a,11aを有している。他方の鍔部(以下「下鍔部」ともいう)13は、矩形の板状に形成されている。なお、突起部11aを除いた上鍔部11と下鍔部13とは略同一サイズとされている。
下鍔部13の四隅には、側面から底面にかけて、4つの外部電極20,21,22,23が形成されている。なお、外部電極20,21,22,23は、例えば、金属メッキや、金属ペーストの焼付け等により形成される。
一対の巻線(特許請求の範囲に記載の線材に相当)30,31それぞれは、例えば、銅線を絶縁膜で被覆して成るラインである。
磁性体コア10の柱状部12には、一対の巻線30,31が、同一方向に巻回されている。これにより、コモンモードチョークコイル部2が形成される。なお、一方の巻線30の端部(始端)は、外部電極20に接続されており、他方の巻線31の端部(始端)は、外部電極21に接続されている。
また、磁性体コア10の上鍔部11には、コモンモードチョークコイル部2から引き出された一対の巻線30,31が、互いに反対方向に巻回されている。これにより、コモンモードチョークコイル部2と直列にディファレンシャルモードチョークコイル部3が形成される。
このディファレンシャルモードチョークコイル部3では、一方の巻線30の巻き始め位置と、他方の巻線31の巻き始め位置とが、柱状部12の周方向に沿って半周(0.5ターン分)ずれるように位置決めされており(詳細は後述する)、一方の巻線30と、他方の巻線31とが、柱状部12を挟んで、上鍔部11の両側(図1では左右)に巻回される。なお、一方の巻線30の端部(終端)は、外部電極22に接続され、他方の巻線31の端部(終端)は、外部電極24に接続される。
上述したように構成されることにより、一対の巻線30,31が磁性体コア10の柱状部12に同一方向に巻回されて形成されたコモンモードチョークコイル部2と、該コモンモードチョークコイル部2から引き出された一対の巻線30,31が磁性体コア10の上鍔部11に互いに逆方向に巻回されて形成されたディファレンシャルモードチョークコイル部3とを備えるデュアルモードチョークコイル1が得られる。すなわち、単一の磁性体コア10に対して、直列に接続されたコモンモードチョークコイル部2とディファレンシャルモードチョークコイル部3が形成されたデュアルモードチョークコイル1(図3の等価回路参照)が得られる。
次に、図4及び図5を併せて用いて、本実施形態に係るデュアルモードチョークコイルの製造工程(製造方法)について説明する。ここで、図4は、デュアルモードチョークコイル1を構成するコモンモードチョークコイル部2の製造工程(製造方法)を示す図である。また、図5は、デュアルモードチョークコイル1のディファレンシャルモードチョークコイル部3の製造工程(製造方法)を示す図である。図4,5に示されるように、デュアルモードチョークコイル1の製造工程は、主として、第1〜第3工程(コモンモードチョークコイル製造工程:特許請求の範囲に記載の第1巻回工程に相当)、及び、第4〜第9工程(ディファレンシャルモードチョークコイル製造工程:特許請求の範囲に記載の第2巻回工程に相当)から成っている。以下、各工程について順に説明する。
(1)第1工程:磁性体コアセット・巻線圧着工程
巻線を行う前に、第1工程では、磁性体コア10の下鍔部13の側面及び底面に外部電極20〜23が形成される。ここで、外部電極20〜23の形成方法としては、例えば、スパッタリング法により下地電極を形成した後、バレル電界めっき法などによりNi−Sn膜を形成する方法などを用いることができる。
続いて、電極20〜23が形成された磁性体コア10が、一対のチャック100,100によりチャッキングされて巻線機にセットされる。その際に、磁性体コア10の柱状部12の中心軸が回転軸となるように、磁性体コア10がチャッキングされる。その後、一対の巻線30,31の端部(始端)が、外部電極20,21に圧着されて接続される。巻線30,31の圧着には、例えば、加熱ヒータが先端に取り付けられた圧着機などを用いることができる。
(2)第2工程:コモンモードチョークコイル部巻線工程
次に、第2工程では、磁性体コア10の柱状部12の中心軸を回転軸として、チャッキングされた磁性体コア10が回転されることにより、一対の巻線30,31が柱状部12に同一方向に巻回される。一対の巻線30,31は、巻回されている間、一定の間隔を空けて保持される。なお、この一定の間隔は、後述する第4工程で一対の巻線30,31を分離する際に、一対の巻線30,31の間に上鍔部11の突起部11aを差し込むことができるように、巻線機の位置精度等を考慮して設定される。また、柱状部12への巻線30,31の巻き付けは、下鍔部13の上面に沿うように行うことが好ましい。このようにすれば、後の工程において、上鍔部11に巻線30,31を巻回してコモンモードチョークコイル部3を形成する際に、巻線30,31の巻き付けスペースを広く取ることができる。
(3)第3工程:巻線引き出し工程
上述した第2工程において、コモンモードチョークコイル部2の形成が終了した後、第3工程では、一対の巻線30,31が、磁性体コア10の上鍔部11の突起部11aに向けて引き出される。その後、図5の第4工程に処理が移る。
(4)第4工程:巻線分離工程
第4工程では、上述した第3工程で引き出された一対の巻線30,31の間に、上鍔部11の突起部11aが差し込まれるように、一対の巻線30,31の位置が操作される。そして、巻線30及び巻線31それぞれを突起部11aの側面に沿って移動させることにより、巻線30と巻線31とが、上鍔部11の対向する側面に導かれて分離される。また、第4工程では、コモンモードチョークコイル部2を形成する巻線30,31の仮止めを目的として、巻線30と巻線31とが分離された後に、コモンモードチョークコイル部2に例えばエポキシ樹脂等が塗布されて硬化される。すなわち、磁性体コア10の柱状部12に巻回された一対の巻線30,31が固定される。
(5)第5工程:巻線移動工程
続く第5工程では、分離された一方の巻線30の巻き始め位置と、他方の巻線31の巻き始め位置とが、柱状部12の周方向に沿って半周(0.5ターン分)ずれるように、一方の巻線30が上鍔部11の側面に沿って移動される。なお、一方の巻線30に代えて、他方の巻線31を移動させてもよい。
(6)第6工程:ディファレンシャルモードチョークコイル部巻線工程1
次に、第6工程では、まず、一対の突起部11a,11aを通る軸(すなわち、柱状部12の中心軸に対して直交し、かつ突起部11aを通る上鍔部11の中心軸)が回転軸となるように、一対のチャック110,110によって磁性体コア10がチャッキングされる。そして、磁性体コア10が回転されることにより、巻線30,31が、上鍔部11に巻回される。
(7)第7工程:巻線終端処理工程1
続いて第7工程では、上述した第6工程において巻回された巻線31の終端処理が行われる。すなわち、巻線31の端部(終端)が、外部電極23に圧着されて接続された後、余った巻線が切断される。なお、巻線31の圧着には、上述した圧着機などが好適に用いられる。これにより、片方のディファレンシャルモードチョークコイルが形成される。
(8)第8工程:ディファレンシャルモードチョークコイル部巻線工程2
続いて、第8工程では、上述した第6工程での回転方向と逆の方向に磁性体コア10が回転(すなわち逆回転)されて、巻線30が上鍔部11に巻回される。その際に、上記第6工程で上鍔部11に巻回された巻線30は一旦解かれ、さらに、巻線31の巻回方向とは反対方向に、巻線30が巻回される。これにより、巻線30と巻線31とが、磁性体コア10の柱状部12を挟んで、上鍔部11の両側に、互いに逆方向に巻回される。
第9工程(9):巻線終端処理工程2
続いて第9工程では、上述した第8工程において巻回された巻線30の終端処理が行われる。すなわち、巻線30の端部(終端)が、外部電極22に圧着されて接続された後、余った巻線が切断される。これにより、もう片方のディファレンシャルモードチョークコイルが形成される。
以上のようにして、一対の巻線30,31が磁性体コア10の柱状部12に同一方向に巻回されて形成されたコモンモードチョークコイル部2と、該コモンモードチョークコイル部2から引き出された一対の巻線30,31が磁性体コア10の上鍔部11に互いに逆方向に巻回されて形成されたディファレンシャルモードチョークコイル部3とを備えるデュアルモードチョークコイル1が製造される。
以上、説明したように、本実施形態によれば、磁性体コア10の柱状部12に、一対の巻線30,31が同一方向に巻回されてコモンモードチョークコイル部2が形成され、該磁性体コア10の上鍔部11に、一対の線材30,31が互いに逆方向に巻回されてディファレンシャルモードチョークコイル部3が形成される。すなわち、単一の磁性体コア10にデュアルモードチョークコイル1を形成することができる。よって、部品サイズを小型化でき、かつコストを低減することが可能となる。
また、本実施形態によれば、ディファレンシャルモードチョークコイル部3において、一方の巻線30と他方の巻線31とが、柱状部12を挟んで上鍔部11の両側に巻回されている。そのため、巻線30,31が巻回される上鍔部11のスペースを有効に利用することができ、部品サイズをより小型化することが可能となる。
本実施形態によれば、磁性体コア10を構成する上鍔部11に突起部11aが形成されているため、この上鍔部11に形成された突起部11aを利用して一対の巻線30,31の分離を容易に行うことができる。また、分離した一方の巻線30の巻き始め位置と、他方の巻線31の巻き始め位置とを、柱状部12の周方向に沿って半周ずらすことにより、分離した一対の巻線30,31を、上鍔部11の両側に互いに反対方向に巻回し易くできる。よって、ディファレンシャルモードチョークコイル部3を効率よく形成することができ、デュアルモードチョークコイル1を製造する際の製造効率を向上することが可能となる。
また、本実施形態によれば、一対の巻線30,31を柱状部12に同一方向に巻回するときと、一対の巻線30,31を、上鍔部11に互いに反対方向に巻回するときとで、磁性体コア10の回転軸が切り替えられる。そのため、双方の巻線時において、線材を効率よく巻回することができる。よって、コモンモードチョークコイル部2、及びディファレンシャルモードチョークコイル部3それぞれを、効率よく形成することができる。
本実施形態によれば、一対の巻線30,31が分離された後に、コモンモードチョークコイル部2が樹脂硬化される。そのため、その後、ディファレンシャルモードチョークコイル部3を形成する際に、巻線30,31が絡んでしまうことによる断線や、巻弛み等を防止することができる。
また、本実施形態によれば、磁性体コア10が回転されて、巻線31が上鍔部11に巻回された後、該巻線31に終端処理が施され、その後、磁性体コア10が逆回転されて、巻線30が、上鍔部11に反対方向に巻回される。そのため、一対の巻線30,31を、上鍔部11に互いに逆方向に効率よく巻回することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、磁性体コア10の上鍔部11を略六角形の板状に形成したが、例えば、一方の突起部11aを削除し、略五角形の板状に形成してもよい。また、突起部を無くした構成としてもよい。さらに、磁性体コア10の形状や外部電極20〜23の配置等は上記実施形態には限られない。
1 デュアルモードチョークコイル
2 コモンモードチョークコイル部
3 ディファレンシャルモードチョークコイル部
10 磁性体コア
11 上鍔部
11a 突起部
12 柱状部
13 下鍔部
20,21,22,23 外部電極
30,31 巻線

Claims (9)

  1. 柱状部と、該柱状部の両端に、該柱状部から略直交方向に張り出して形成された鍔部とを有する磁性体コアと、
    一対の線材が前記柱状部に同一方向に巻回されて形成されたコモンモードチョークコイル部と、
    前記コモンモードチョークコイル部から引き出された前記一対の線材が一方の前記鍔部に互いに反対方向に巻回されて形成されたディファレンシャルモードチョークコイル部と、を備えることを特徴とするデュアルモードチョークコイル。
  2. 前記一方の鍔部は、対向するように形成された側面と、該側面それぞれに滑らかにつながる突起部とを有することを特徴とする請求項1に記載のデュアルモードチョークコイル。
  3. 前記ディファレンシャルモードチョークコイル部は、一方の線材の巻き始め位置と、他方の線材の巻き始め位置とが、前記柱状部の周方向に沿って半周ずれていることを特徴とする請求項1又は2に記載のデュアルモードチョークコイル。
  4. 前記ディファレンシャルモードチョークコイル部は、一方の線材と、他方の線材とが、前記柱状部を挟んで、前記一方の鍔部の両側に巻回されて形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のデュアルモードチョークコイル。
  5. 柱状部と、該柱状部の両端に、該柱状部から略直交方向に張り出して形成された鍔部とを有する磁性体コアの前記柱状部に、一対の線材を同一方向に巻回してコモンモードチョークコイル部を形成する第1巻回工程と、
    前記第1巻回工程で形成された前記コモンモードチョークコイル部から引き出した前記一対の線材を、前記磁性体コアの一方の前記鍔部に、互いに反対方向に巻回してディファレンシャルモードチョークコイル部を形成する第2巻回工程と、を備えることを特徴とするデュアルモードチョークコイルの製造方法。
  6. 前記第1巻回工程では、前記柱状部の中心軸を回転軸として前記磁性体コアを回転させて、前記一対の線材を前記柱状部に同一方向に巻回し、
    前記第2巻回工程では、前記柱状部の中心軸に対して直交する、前記一方の鍔部の中心軸を回転軸として前記磁性体コアを回転及び逆回転させて、前記一対の線材を、前記一方の鍔部に互いに反対方向に巻回することを特徴とする請求項5に記載のデュアルモードチョークコイルの製造方法。
  7. 前記第2巻回工程では、前記一方の鍔部に形成された突起部で前記コモンモードチョークコイル部から引き出された前記一対の線材を分離して、一方の線材の巻き始め位置と、他方の線材の巻き始め位置とを、前記柱状部の周方向に沿って半周ずらした後、前記一方の線材と、前記他方の線材とを、前記柱状部を挟んで、前記一方の鍔部の両側に巻回することを特徴とする請求項5又は6に記載のデュアルモードチョークコイルの製造方法。
  8. 前記第2巻回工程では、前記一対の線材を分離した後に、前記コモンモードチョークコイル部を固定することを特徴とする請求項7に記載のデュアルモードチョークコイルの製造方法。
  9. 前記第2巻回工程では、前記磁性体コアを回転させて、一方の線材を、前記一方の鍔部に巻回した後、該一方の線材に終端処理を施し、その後、前記磁性体コアを逆回転させて、他方の線材を、前記一方の鍔部に反対方向に巻回することを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載のデュアルモードチョークコイルの製造方法。
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