JP2014139494A - 吸気フード - Google Patents

Abstract

【課題】 吸気フードに吸気量の調節機能を与え、電気機器を収納する筐体の換気能力に幅を持たせる。
【解決手段】 吸気フード１１は筐体の吸気口４を覆うカバー１２を備える。カバー１２の内側に隔壁１８を斜めに立設し、隔壁１８の上端とカバー１２との間に通気部１９を形成する。隔壁１８の下板２３を第１調節具２５で支持金具２７に傾動可能に支持する。隔壁１８の上板２４を第２調節具２６で下板２３に対して高さ調節可能に取り付ける。第１および第２調節具２５，２６によりカバー１２に対する隔壁１８の上端位置を調節し、通気部１９の大きさを変え、内部機器の発熱量に応じて外気Ａの吸気量を加減する。
【選択図】 図２

Description

本発明は、電気機器を収納する筐体の吸気口に装着される吸気フードに関する。

一般に、電気機器を収納する筐体は、機器収納室を換気するために、吸気口と排気口を備えている。例えば、図６，図７に示すキュービクル１の筐体２には、扉３の下部に吸気口４が形成され、屋根５に排気口６が形成されている。そして、排気口６に排気フード７が取り付けられ、吸気口４に吸気フード１１が装着されている。

特許文献１には、吸気口にルーバを取り付け、ルーバを覆うように吸気フードを筐体に着脱可能に装着する技術が記載されている。特許文献２には、筐体の内部に雨水が浸入しないように、吸気フードの内側に仕切壁を設ける技術が記載されている。

特開２００２−３４０３８０号公報 特開２０１１−１５３７９８号公報

ところが、従来の吸気フードによると、フード自体で吸気量を調節できないため、外気の供給量が筐体側の吸気口の面積に応じて決定されていた。このため、内部機器を発熱から保護するために必要な筐体の換気能力が限定され、これに伴い、電気機器の収納数や稼働率あるいは筐体の設置場所が制限されるという問題点があった。

そこで、本発明の目的は、フード自体に吸気量の調節機能を与え、筐体の換気能力に幅を持たせることができる吸気フードを提供することにある。

上記課題を解決するために、本発明は、電気機器を収納する筐体の吸気口に装着される吸気フードにおいて、次のような手段を備えたことを特徴とする。

（１）吸気口を覆うカバーの内側に隔壁を設け、隔壁とカバーとの間に通気部を形成し、通気部の大きさが変化するようにカバーに対する隔壁の位置を調節する調節機構を備えたことを特徴とする吸気フード。

（２）通気部が隔壁の上端とカバーとの間に形成され、調節機構がカバーに対する隔壁の上端位置を調節する調節具を含むことを特徴とする吸気フード。

（３）隔壁がカバーに前後方向へ傾動可能に支持され、調節具がカバーに対する隔壁の角度を調節する第１調節具を含むことを特徴とする吸気フード。

（４）隔壁が下板と上板とから上下方向へ伸縮自在に構成され、調節具が下板に対する上板の高さを調節する第２調節具を含むことを特徴とする吸気フード。

本発明の吸気フードは、隔壁とカバーとの間に通気部を形成し、隔壁の位置調節によって通気部の大きさを変えるように構成したので、フード自体に吸気量の調節機能を与え、筐体の換気能力に幅を持たせることができるという効果がある。

本発明の一実施形態による吸気フードを内側から見た立面図である。 吸気フードの内部構造を示す図１のＩＩ−ＩＩ線断面図である。 吸気フードの下端に設けられた多孔板を示す下面図である。 吸気フードの隔壁と調節機構を示す分解斜視図である。 隔壁により通気部を縮小した状態を示す吸気フードの縦断面図である。 吸気フードを装備したキュービクルの正面図である。 図６のキュービクルの右側面図である。

以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図１〜図３に示す吸気フード１１は、キュービクル１の扉３に装着され（図６，図７参照）、外気Ａを筐体２の下部から取り入れ、内側の機器収納室に供給する。ただし、本発明の吸気フードは、キュービクルに限定されず、電気機器を収納する各種のキャビネットに適用することもできる。

吸気フード１１は、扉３の吸気口４を覆うカバー１２を備えている。カバー１２の周縁には、扉３に取り付けられる複数の取付孔１３が設けられている。カバー１２の背面には開口部１４が吸気口４と接合するように垂直に形成され、カバー１２の下端面に多数の吸気孔１５を備えた多孔板１６が水平に設けられている。

カバー１２の内側には隔壁１８が斜状に立設され、隔壁１８によりカバー１２の内部が前後に仕切られている。隔壁１８の下端は開口部１４の下側で多孔板１６に支持され、隔壁１８の上端とカバー１２との間に通気部１９が形成されている。隔壁１８の前側室２０は通気部１９を介して後側室２１に連通し、吸気フード１１の使用状態で、外気Ａが吸気孔１５から通気部１９を通り開口部１４を介して扉３の吸気口４に流入する。

図４に示すように、隔壁１８は下板２３と上板２４とから上下方向へ伸縮自在に構成されている。下板２３は第１調節具２５によりカバー１２の支持金具２７に前後方向へ傾動可能に支持されている。上板２４は第２調節具２６により下板２３に対して高さ調節可能に支持されている。そして、第１および第２調節具２５，２６によりカバー１２に対する隔壁１８の上端位置を調節し、通気部１９の大きさを変更できるようになっている。

例えば、図２に示すように、下板２３の角度θ１を大きくし、上板２４を低く調節することで、隔壁１８の上端とカバー１２の前壁１２ｆおよび頂壁１２ｕとの間の距離Ｘ１，Ｙ１を共に長くし、通気部１９の面積を拡大することができる。また、図５に示すように、下板２３の角度θ２を小さくし、上板２４を高く調節することで、隔壁１８の上端とカバー１２との距離Ｘ２，Ｙ２を共に短くし、通気部１９の面積を縮小することができる。

従って、この実施形態の吸気フード１１によれば、通気部１９の大きさを変えることで、内部機器の発熱量に応じて吸気量を容易に調節することができる。また、吸気フード１１自体が調節機能を備えているので、筐体２の内容積や内部構造を変えることなく、電気機器の収納数や稼働率あるいは筐体２の設置場所を多様に変更することができ、もって、キュービクル１の換気能力を高めることができる。

なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、吸気フードを配電盤や制御盤の筐体に装着したり、筐体の側壁や後壁に装着したりするなど、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、各部の形状や構成を適宜に変更して実施することも可能である。

１ キュービクル
２ 筐体
４ 吸気口
１１ 吸気フード
１２ カバー
１８ 隔壁
１９ 通気部
２３ 下板
２４ 上板
２５ 第１調節具
２６ 第２調節具

Claims (4)

1. 電気機器を収納する筐体の吸気口に装着される吸気フードにおいて、前記吸気口を覆うカバーの内側に隔壁を設け、隔壁とカバーとの間に通気部を形成し、通気部の大きさが変化するようにカバーに対する隔壁の位置を調節する調節機構を備えたことを特徴とする吸気フード。
2. 前記通気部が隔壁の上端とカバーとの間に形成され、前記調節機構がカバーに対する隔壁の上端位置を調節する調節具を含む請求項１記載の吸気フード。
3. 前記隔壁がカバーに前後方向へ傾動可能に支持され、前記調節具がカバーに対する隔壁の角度を調節する第１調節具を含む請求項２記載の吸気フード。
4. 前記隔壁が下板と上板とから上下方向へ伸縮自在に構成され、前記調節具が下板に対する上板の高さを調節する第２調節具を含む請求項３記載の吸気フード。

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