JP2014138660A - X線ct装置、および放射線検出器のキャリブレーション装置 - Google Patents

X線ct装置、および放射線検出器のキャリブレーション装置 Download PDF

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Abstract

【課題】広いダイナミックレンジでリニアリティを確保しアーチファクトの発生を防止できるX線CT装置を提供する。
【解決手段】X線発生部のX線モジュレーシヨン条件を設定するモジュレーション設定部と、前記モジュレーション条件にて前記X線発生部のX線出力を変調するモジュレーション部と、X線を複数の素子で検出するX線検出部からの出力を増幅し、デジタル変換処理がなされた各画素のカウント値を取得するデータ収集部と、前記X線検出部の全画素もしくは所定領域に含まれる画素に対して、各画素のカウント値を平均した平均カウント値を算出する統計処理部と、各画素のカウント値と前記平均カウント値の差分値を補正値として算出する差分計測部と、前記補正値を収集条件ごとの補正テーブルとして保持するテーブル保存部と、前記補正テーブルを用いて各画素の感度補正を行うキャリブレーション部と、を有する。
【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、X線CT装置、および放射線検出器のキャリブレーション装置に関する。
近年、X線CT装置において、被ばく低減のためこれまで余り使用されていなかった低mAs(管電流照射時間積)条件で撮影されることが多くなりつつある。これを実現するための各種補正方法が適用されてはいるが、これまで余り問題にならなったDAS(data acquisition system:データ収集)部における低カウント領域の特性が重要になってきている。特に、リニアリティ特性は画質に大きく影響を与えるのでその補正技術は非常に重要である。従来から行われている水キャリブレーションでは、X線量に対する各画素のリニアリティの補正を行っているが(例えば特許文献1参照)、X線検出器内の画素相互間の補正が不十分になる可能性がある。
すなわち、X線源と対向して配置されるX線検出器が回転する第3世代CT装置では、素子間に応答特性のばらつきがあると、リングアーチファクトやへそアーチファクトなどが発生しやすいという問題がある。特に、回転中心付近の画素間の応答特性にばらつきあると、アーチファクトになりやすい。このため、低カウント領域から高いカウント領域までの広いダイナミックレンジにおいて、各画素のリニアリティを確保しながら回転中心近傍の画素間、およびアーチファクトが観測される画素近傍の応答特性を均一化することが求められている。
さらに、DAS部を構成するDASチップに用いられるQV/ADC(電荷積分型A/Dコンバータ)のリニアリティ特性がチップごとに異なる場合、チップ間の応答特性の違いからアーチファクトが発生することがある。しかしDASチップの増幅率ごとに各チップの特性を均一にそろえることは、現状の測定技術、歩留まり等からかなり困難であることがわかっている。
特開2009−142382号公報
本発明が解決しようとする課題は、上記問題を解決し、広いダイナミックレンジでリニアリティを確保しアーチファクトの発生を防止できるX線CT装置、および放射線検出器のキャリブレーション装置を提供することを目的とする。
上記課題を達成するために、本実施形態のX線CT装置は、X線管と、前記X線管に電圧および電流を印加する高電圧発生部からなるX線発生部と、X線モジュレーシヨン条件を設定するモジュレーション設定部と、前記X線モジュレーション条件にて前記X線発生部のX線出力を変調するモジュレーション部と、前記X線発生部から発生するX線を複数の素子で検出するX線検出部と、前記X線検出部の出力を素子単位で増幅し、デジタル値へ変換された各画素のカウント値を取得するデータ収集部と、前記データ収集部の全画素もしくは所定領域に含まれる画素に対して、各画素のカウント値を平均した平均カウント値を算出する統計処理部と、各画素のカウント値と前記平均カウント値の差分値を補正値として算出する差分計測部と、前記補正値を収集条件ごとに補正テーブルとして保持するテーブル保存部と、前記補正テーブルを用いて各画素の感度補正を行うキャリブレーション部と、を有する。
また、本実施形態の放射線検出器のキャリブレーション装置は、X線発生部のX線モジュレーシヨン条件を設定するモジュレーション設定部と、前記モジュレーション条件にて前記X線発生部のX線出力を変調するモジュレーション部と、X線を複数の素子で検出するX線検出部からの出力を増幅し、デジタル変換処理がなされた各画素のカウント値を取得するデータ収集部と、前記X線検出部の全画素もしくは所定領域に含まれる画素に対して、各画素のカウント値を平均した平均カウント値を算出する統計処理部と、各画素のカウント値と前記平均カウント値の差分値を補正値として算出する差分計測部と、前記補正値を収集条件ごとの補正テーブルとして保持するテーブル保存部と、前記補正テーブルを用いて各画素の感度補正を行うキャリブレーション部と、を有する。
実施形態におけるX線CT装置全体のブロック構成図。 同実施形態のキャリブレーション部の動作を説明するフローチャート図。 同実施形態におけるX線検出部のX線検出素子とデータ収集部のDASチップの配置関係を示す説明図。 同実施形態におけるデータ収集部の構成を示す説明図。 同実施形態における各画素の応答特性と平均応答特性を示す説明図。 同実施形態におけるX線モジュレーションの繰り返し測定回数を説明する図。 同実施形態における補正データの算出方法を示す説明図。 同実施形態における補正データを格納する補正テーブル例。 同実施形態におけるX線フィルタの第1の移動例。 同実施形態におけるX線フィルタの第2の移動例。 同実施形態において、エネルギー特性を変化させた時の同一カウント値での補正データ算出方法を示す説明図。 同実施形態における補正テーブルの実装例。 同実施形態におけるDASチップの構成例。
以下、実施形態について図1から図13を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明において、略同一の機能及び構成を有する構成要素については同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行う。
(装置構成)
図1に示す本実施形態の画像診断装置はX線CT装置であるが、本実施形態はX線検出器のキャリブレーションに関するもので放射線検出器全般のキャリブレーション装置として適用が可能である。
図1に示すように、本実施形態のX線CT装置は、X線源とそれに対向して配置されるX線検出器が回転する第3世代CT装置であり、被検体PをX線でスキャン撮影するための架台(ガントリ)10とX線CT装置全体を制御するコンソール11から構成されている。
架台10は、X線を発生するX線発生部12、発生するX線の広がりを光学調整する光学部13、被検体Pを透過したX線を検出するX線検出部14、X線検出部14の検出出力をデジタル値の投影データとして収集するデータ収集部15、および架台10の各部を制御するための制御信号をコンソール11から伝送し、収集した投影データを架台10外に非接触で伝送する架台制御伝送部16を有している。そしてX線発生部12と対向するX線検出部14およびデータ収集部15が、寝台天板17に載置される被検体Pを中心として回転することによって被検体Pのスキャン撮影を行うことができる。
X線発生部12は、X線を発生するX線管121とX線管121に高電圧を印加する高電圧発生部122を有する。また、光学部13は、X線管121から発生するX線の線量分布をファン角方向に調整するウエッジ131と、スライス方向の照射幅を調整するスリット132を有している。
X線検出部14は、微小なX線検出素子がチャンネル方向およびスライス方向に2次元状に配列して構成される。そしてデータ収集部15は、各X線検出素子から出力される電荷を所定の増幅率で積分し電圧値に変換する増幅部151、増幅部151から出力される電圧値をアナログ・デジタル変換したデジタル値(以下カウント値と称する)を出力するA/D変換部152、およびA/D変換を行う収集タイミングなどの制御を行うコントロール部153を有している。
また、コンソール11は、架台制御伝送部16を経由して本システムを統合して制御するシステム制御部111を有している。矢印で示すように、このシステム制御部111によって、X線発生部12、光学部13、寝台天板17、およびデータ収集部15を含むX線CT装置の各部を制御する。
本実施形態においてはシステム制御部111の配下に、架台10の各部を制御する架台制御部112、本実施形態のキャリブレーションを行うキャリブレーション部113、データ収集部15からの投影データを再構成して断面像などの各種医用画像を生成する再構成部114、および補正テーブル、各種医用画像、一時的なバッファデータを記憶するデータ記憶部115を有している。
このコンソール11は、高性能なコンピュータで構成されるため、図示しないCPU、メモリ、ストレージなど一般的な構成を備える。各種医用画像をモニタに表示する表示部116とシステムを操作するための操作卓、キーボード、マウス、トラックボールなどのユーザインターフェースデバイスが接続される操作部117を備える。
(キャリブレーション方法)
図2は、本実施形態のキャリブレーション部113で行われるキャリブレーション動作を説明するフローチャートである。また、フローチャートの各ステップで示される処理は、コンソール11にインストールされたソフトウエアによって実行される。このとき、キャリブレーション処理機能として、X線発生部12のX線モジュレーシヨン条件を設定するモジュレーション設定機能、前記X線モジュレーション条件にてX線発生部12のX線出力を変調するモジュレーション機能、データ収集部15の全画素もしくは所定領域に含まれる画素に対して、各画素のカウント値を平均した平均カウント値を算出する統計処理機能、各画素のカウント値と前記平均カウント値の差分値を補正値として算出する差分計測機能、前記補正値を収集条件ごとに補正テーブルとして保持するテーブル保存機能、および前記補正テーブルを用いて各画素の感度補正を行うキャリブレーション機能が実装される。
本実施形態では、肥満体の被検体を仮定し、比較的低カウントの領域においてアーチファクトが観測される場合について説明する。
まずステップST201においてアーチファクトが観測されたカウント値を、操作部117より校正カウントとして設定する。この校正カウント値は、データ収集部15から出力される平均カウント値を目安としてもよい。そしてこの校正カウント値を中心として所定の変調振幅も同時に設定する。この校正カウント値および所定の変調振幅を含めて校正カウント範囲を定義する。また、後述するようにキャリブレーション対象となる画素の範囲も同時に設定してもよい。
ステップST202においては、校正カウント値と所定の変調振幅に基づき、X線管121の管電流の可変範囲の設定を行う。この時、その他の条件としてX線管121の管電圧設定、後述するX線フィルタ選択、mAs(管電流照射時間積)を決定するビューレート設定、データ収集部15のDASゲイン設定などを同時に行う。すなわち設定した校正カウント値を中心として所定の振幅でカウント値が周期的に変動するように、X線モジュレーション条件が設定される。
ステップST203においては、ステップST202で設定されたX線モジュレーション条件に基づき、架台制御部112はX線発生部12に対してX線モジュレーションを行うように制御を行う。
そしてステップST204では、データ収集部15から出力されるカウント値を収集し、キャリブレーション対象の画素ごとにカウント値を計測する。
図3は、X線検出部14のX線検出素子とデータ収集部15のDASチップとの配置例を示し、図4は、データ収集部15の全体構成を示す説明図である。ここで、X線検出部14とデータ収集部15の具体的構成について図3と図4を用いて説明する。
図3に示すように、X線検出素子PDがチャンネル方向にM列(Mは自然数)配列されており、かつ各チャンネルにはスライス方向にN個(Nは自然数)のX線検出素子PDが並んで配列される。従って、X線検出部14は、N×Mの画素数を持つ。
また、複数のX線検出素子PDはまとめられてDASチップに接続されており、図3の例では、CH1の半分のX線検出素子がDASチップ#1に接続され、残りのX線検出素子がDASチップ#2に接続されている。CH2以降も同様である。
DASチップは、各X線検出素子PDから出力される電荷(電流)をゲート信号がONの間、積分するQV(電荷積分)変換器で構成される増幅部151と、アナログ値をデジタル値(カウント値)に変換し出力するA/D変換部152を有している。QV(電荷積分)変換器は電荷積分を行うためのコンデンサの値を切り替えることで増幅率を調整することができる。
また、図4に示すように、複数のDASチップを集めて1つのA/D変換基板を構成し、A/D変換基板#1からA/D変換基板#K(Kは自然数)は、コントロール部153に接続される。そしてコントロール部153はキャリブレーション対象の各画素に対応するカウント値を収集する。
ステップST205の統計処理において、キャリブレーション部113は、キャリブレーション対象の各画素のカウント値を計測することによって、図5のような応答特性(カウント値)を得ることができる。図5では煩雑になるため2画素分の曲線G#1、G#2しか明示していないが、キャリブレーション対象各画素の応答特性とキャリブレーション対象の全画素を平均した応答特性AV(平均カウント値)が得られる。この時、中心カウント値が400であり、カウント値の振幅は概ね300である。ここで100ステップごとの100〜700平均カウント値(AV:黒丸)に対する各画素のカウント値(G#1:白丸、G#2:白四角)が求められる。
キャリブレーション対象の全画素とは、X線検出器14を構成する全画素を対象としてもよいし、アーチファクトが観測された画素の近傍に位置する領域の画素をキャリブレーション対象としてよい。さらに、アーチファクトの種類によってチャンネル方向またはスライス方向にキャリブレーション対象範囲を広げて設定してもよい。また、DASチップ単位で指定してもよい。図1に示すX線検出部14の中心範囲DCは、特にアーチファクトが観測されやすいため、この部分に対しては、優先的にキャリブレーション対象としてもよい。
特に低カウント領域においては、雑音の観点から一回のX線モジュレーションでは精度の問題が残る。このため、図6に示すようにX線モジュレーションを繰り返し、複数回測定を繰り返す必要がある。X線モジュレーションの繰り返し回数は、ステップST201で校正カウント値が設定された時に、X線モジュレーション条件で予め設定されていてもよい。または複数回カウント値の測定を繰り返した後、各画素のカウント値の標準偏差を計測し、この標準偏差の大きさによってさらに繰り返す回数を決定してもよい。
図6の白丸で示すように、カウント値300とカウント値100では、カウント値を平均する繰り返し回数が異なり、雑音の多いカウント値100の方の平均回数を多くする。これにより、補正テーブルの精度を向上させることが可能となる。
このように時間的に繰り返し測定して求めたカウント値の補正データ算出方法について図7を用いて説明する。横軸はキャリブレーション対象の全画素にわたり、全画素のカウント値の合計を全画素数で割って求めた画素平均カウント値であり、縦軸は時間平均後の各画素の応答特性を示すカウント値を表している。
各画素の応答特性にリニアリティがある場合には、各画素のカウント値はy=xの直線上にあり、リニアリティがない場合にはy=xの直線から離れる。このため、図7に示すように、所定の平均値カウント値(例えば100ステップごと700まで)に対して各画素のカウント値と平均カウント値の差分値Dを求める。
ステップST206では、図7で求めた補正データを補正テーブルとして作成し、これをデータ記憶部115に記憶する。図8は、補正テーブル81の例である。補正テーブル81は、例えばステップST201で設定した校正カウント値を主キーとして形成されるが、収集条件も合わせて記述される。すなわち、管電圧設定、管電流設定、ビューレート設定などのモジュレーション条件や、X線フィルタ選択、DASゲイン設定などの収集条件のパラメータ値が記述される。そして、各画素をキャリブレーションする補正値が記載される。図8では、例えばCH4を構成するスライス方向の各画素(ROW)に対する補正値が記載されている。また、収集条件は上述のパラメータの他に、ウエッジの種類やスリット幅など各種スキャン条件を加えてもよい。
ステップST207では、この補正テーブル81を用いて各画素の応答特性のキャリブレーションを行う。キャリブレーション対象の各画素に対して差分値分のカウント値を補正することにより、各画素の応答特性を図7の直線y=x上に移動させることができる。これにより全ての画素の応答特性が等しく補正される。しかもモジュレーションを行うエネルギー範囲(カウント値範囲)においてもキャリブレーションが行われるため、モジュレーションされたX線量の範囲のリニアリティを確保しながらX線検出部14面内の画素の応答特性が均一になるように補正することができる。
(ダイナミックレンジの拡大)
図9に示すように。寝台90にX線フィルタ91を設置し、寝台天板17を移動することによってX線フィルタ91を切り替える。また図10に示すように、ウエッジ131にX線フィルタ91を組み込んでウエッジ131の移動機構を用いてX線フィルタ91を移動させ切り替える。
X線フィルタ91は、X線の線量を減衰させる働きとX線のパワースペクトルを所望のスペクトルにフィルタリングするために用いられる。通常、X線発生部12の管電流の調整範囲は、X線CT装置の機種にもよるが、例えば10mAから1000mAと制限されるものと仮定する。その場合、管電流1mAから10mAまで低線量範囲でのキャリブレーションができないことになる。このためX線の線量が10dB減衰するようなX線フィルタを挿入することで、管電流1mAから10mAの低線量領域を模擬的にキャリブレーションすることが可能である。すなわち、線量のダイナミックレンジを拡大させてリニアリティ補正が可能となる。なお、1000mA以上の高線量側においてもダイナミックレンジを広げてキャリブレーションを行う場合には、ビューレートを遅くするなどX線照射時間を長くすることで高カウント領域のキャリブレーションも可能となる。
また、X線フィルタに91でパワースペクトルの補正が行えるため、同一カウント値でエネルギー特性が異なる場合のキャリブレーションも可能とする。図11は、エネルギー特性を変化させた時の同一カウント値での補正データ算出方法を示している。曲線HPは、中心カウント値2000にてX線モジュレーションを行った曲線であり、曲線LPは、3dBのX線フィルタを挿入した時の曲線(中心カウント値1000)である。このどちらの曲線においてもカウント値1500(それぞれ測定点を黒丸と白丸で示す。)のキャリブレーション補正テーブルを作成することができる。同一カウント値の補正データであるが、X線フィルタによってX線パワースペクトルの形が異なるため、補正テーブルの値は異なるものとなる。
このように、キャリブレーションのダイナミックレンジの拡大が可能となるとともに、X線のエネルギー特性の違いを加味した補正テーブルを用いてキャリブレーションを行うことが可能である。
また、個別の被検体に限定したキャリブレーションも行うことも可能である。例えば、被検体Pを撮影した時にアーチファクトが観測されたカウント値を設定し、被検体PのX線減衰量を模擬するX線フィルタを用いる。そしてX線モジュレーション条件は被検体Pを撮影した時のスキャン条件と同一にする。このような条件でキャリブレーションを行えば、実際の撮影条件に近い形でキャリブレーションが可能となるため、アーチファクトの発生を防止できる。また校正カウント値を限定することにより、キャリブレーション時間を短くすることが可能である。
(補正テーブルの実装)
上述した実施形態においては、補正テーブル81をコンソール11内のデータ記憶部115に持つことを仮定して説明した。しかし補正テーブルは、その他の場所に様々なキャリブレーション単位で保持することが可能である。すなわち図12に示すように、DASチップ内で処理する画素の応答特性がばらつく場合には各DASチップ内に補正テーブル81aを持ち、DASチップごとに応答特性が異なる場合は、A/D変換基板それぞれに補正テーブル81bを持ち、またコントロール部153で統合的に補正テーブル81cを持つことができる。
また図12のDASチップは、図3に示したDASチップと異なり、X線検出素子からのPD入力と外部参照電流源入力(REF入力)を切り替えるSWを有している。これは、DASチップ単体でキャリブレーションを行うために利用される。すなわち、X線モジュレーションを模擬する外部参照電流源を接続し、上述のキャリブレーションを行うことでDASチップ単位のキャリブレーションが行える。これにより、従来困難であったDASチップ単体で画素間の応答特性やリニアリティの補正が行える。
図13は、キャリブレーション機能を有するDASチップの例である。特にDASチップの集積度が上がった場合、放射線検出器のキャリブレーション機能をDASチップ内に含むことが考えられる。すなわち、このDASチップ133は、X線検出素子PD#1からPD#N×Mまでの入力端子、各入力端子が接続されるN×M個のDAS回路、変調可能な参照電流源REFI、補正テーブルやキャリブレーションを行うためのプログラムが格納されるメモリ134、およびキャリブレーションを実行するためのマイクロプロセッサ135が配置されている。さらにマイクロプロセッサ135は、I/F(インターフェース)136と接続され外部とのデータ通信により制御が可能である。
DAS回路は、DAS#1に示すように、X線検出素子からの入力(PD#1)と参照電流源REFIからの入力を切り替えるスイッチSWと、電流(電荷)を電圧に積分する時の増幅率を決定する複数のコンデンサCがスイッチGSW(図では3つを示す)で切り替え可能に接続された電荷積分回路QVと、電荷積分回路QVから出力される電圧をデジタルに変換するA/DコンバータADC、およびメモリ134に保存された補正テーブルの各画素に対する補正データをA/DコンバータADCの出力と足し合わせる加算器ADDを有している。
マイクロプロセッサ135は、キャリブレーション実行の際、まず各DAS回路のスイッチSWを参照電流源REFI側に切換え、所定のモジュレーション条件にて参照電流源REFIの電流を変調する。そしてA/DコンバータADCから出力されるカウント値を全てのDAS回路から収集し、全画素のカウント値の平均を求める。そして上述したように平均カウントとの差分値Dを求め、これらを補正テーブルとしてメモリに格納する。
図13の電荷積分回路QVに接続される3つのコンデンサC1〜C3の切り替えを行うことで6段階のDASゲインの切り替えが行える。このため各DASゲインにおいても補正テーブルを作成し、異なるDASゲインでのキャリブレーションを可能にする。このような構成にすれば、X線CT装置に組み込まなくてもDASチップ133単体での画素間の応答特性や広いリニアリティの補正が行える。
以上述べたように本実施形態においては、広いダイナミックレンジで画素間の補正が行えるとともに、アーチファクトが確認されるカウント値や雑音の多い低カウント値を指定してキャリブレーションが行える。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。
実施形態では、特にアーチファクトが観測される低線量領域について詳細に説明したが、これに限定せず広いダイナミックレンジを指定してキャリブレーションを行える。すなわち、アーチファクトの有無にかかわらず、始めから広いダイナミックレンジの校正カウント値の範囲を指定し、複数の補正テーブルからキャリブレーションを行うことも可能である。また主としてX線CT装置を例にとり説明したが、放射線検出器を有する装置全般のキャリブレーションにも適用可能である。
さらに本実施形態は、上述の記載から明らかのように、キャリブレーション時にはX線発生部と対向するX線検出部が必ずしも回転動作する必要がない。
これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…架台、
11…コンソール、
12…X線発生部、
13…光学部、
14…X線検出部、
15…データ収集部、
16…架台制御伝送部、
17…寝台天板、
111…システム制御部、
112…架台制御部、
113…キャリブレーション部、
114…再構成部、
115…データ記憶部、
116…表示部、
117…操作部。

Claims (12)

  1. X線管と、前記X線管に電圧および電流を印加する高電圧発生部からなるX線発生部と、
    X線モジュレーシヨン条件を設定するモジュレーション設定部と、
    前記X線モジュレーション条件にて前記X線発生部のX線出力を変調するモジュレーション部と、
    前記X線発生部から発生するX線を複数の素子で検出するX線検出部と、
    前記X線検出部の出力を素子単位で増幅し、デジタル値へ変換された各画素のカウント値を取得するデータ収集部と、
    前記データ収集部の全画素もしくは所定領域に含まれる画素に対して、各画素のカウント値を平均した平均カウント値を算出する統計処理部と、
    各画素のカウント値と前記平均カウント値の差分値を補正値として算出する差分計測部と、
    前記補正値を収集条件ごとに補正テーブルとして保持するテーブル保存部と、
    前記補正テーブルを用いて画素単位の感度補正を行うキャリブレーション部と、
    を有するX線CT装置。
  2. 校正対象のカウント値を校正カウント値として設定するカウント値設定部をさらに有し、前記モジュレーション設定部は前記校正カウント値に対応するX線モジュレーシヨン条件を設定する請求項1記載のX線CT装置。
  3. 前記カウント値設定部は、校正対象の画素範囲を設定する請求項2記載のX線CT装置。
  4. 前記X線モジュレーション条件は、前記校正カウント値に対応するX線モジュレーションの繰り返し回数がパラメータとして設定され、各画素のカウント値は前記繰り返し回数分の測定値の加算平均が算出される請求項3記載のX線CT装置。
  5. 前記X線出力の減衰量およびスペクトル特性を調整する特性の異なる複数のX線フィルタさらに有し、前記X線フィルタを交換可能に配置する請求項4記載のX線CT装置。
  6. 前記X線モジュレーション条件は、さらに前記X線発生部の管電圧、管電流、ビューレート、および前記X線フィルタの種類のうち少なくとも1つ以上をパラメータとする請求項5記載のX線CT装置。
  7. 前記収集条件は、前記校正カウント値に対して、前記データ収集部の増幅利得、および前記X線モジュレーション条件のいずれか1つ以上をパラメータとする請求項6記載のX線CT装置。
  8. 前記画素単位の感度補正は、前記データ収集部を構成するチップ単位、基板単位、および検出器単位を含む所定の校正単位で行われる請求項1から7のいずれかに記載のX線CT装置。
  9. X線発生部のX線モジュレーシヨン条件を設定するモジュレーション設定部と、
    前記モジュレーション条件にて前記X線発生部のX線出力を変調するモジュレーション部と、
    X線を複数の素子で検出するX線検出部からの出力を増幅し、デジタル変換処理がなされた各画素のカウント値を取得するデータ収集部と、
    前記X線検出部の全画素もしくは所定領域に含まれる画素に対して、各画素のカウント値を平均した平均カウント値を算出する統計処理部と、
    各画素のカウント値と前記平均カウント値の差分値を補正値として算出する差分計測部と、
    前記補正値を収集条件ごとの補正テーブルとして保持するテーブル保存部と、
    前記補正テーブルを用いて画素単位の感度補正を行うキャリブレーション部と、
    を有するキャリブレーション装置。
  10. キャリブレーション対象の平均カウント値を校正カウント値として設定するカウント値設定部をさらに有し、前記モジュレーション設定部は校正カウント値に対応するX線モジュレーシヨン条件を設定する請求項9記載のキャリブレーション装置。
  11. 前記画素単位の感度補正は、前記データ収集部を構成するチップ単位、基板単位、および検出器単位を含む所定の校正単位で行われる請求項10記載のキャリブレーション装置。
  12. 前記データ収集部に、さらに前記X線検出器からの出力を模擬する電流源を有し、前記X線検出部からの入力を前記電流源と切り替えて画素単位のキャリブレーションを行う請求項11記載のキャリブレーション装置。
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