JP2014137355A - 超音波検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被検査物が高温でも内部の状況を、簡易な作業で検査することができる超音波検査方法を提供する。
【解決手段】超音波を発信する超音波探触子と、前記超音波を伝搬させる被検査物との間に、ファインセラミックス含む接触媒質を介在させ、前記超音波探触子に前記接触媒質を付着させる探触子側付着工程S01と、前記接触媒質の前記超音波探触子とは反対側の検査面を平滑にする探触子側平滑工程S02と、前記被検査物の表面に、前記検査面を配置する配置工程S05と、前記被検査物に対して前記超音波を発信する発信工程S07とを備えることを特徴とする超音波検査方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、超音波検査方法に関するものである。
一般に、配管の肉厚を計測する際には、超音波検査方法が用いられている。超音波検査方法は、計測する対象物の表面に配置された探触子が、超音波を出射する。出射された超音波は対象物の裏面で反射して、反射波が探触子に入射する。探触子に接続された時刻測定部が超音波を出射した時刻及び反射波が入射した時刻を測定し、接触子に接続された制御装置が出射した時刻から入射した時刻までの時間に基づいて、対象物の肉厚を導き出すものである。
ここで、探触子を対象物に密着させて探触子と対象物との間に存在する空気を最小限に抑えることで、超音波を対象物内に確実に入射させることができるとともに、反射波を確実に受信することができる。そこで、探触子の表面に例えばグリセリンペーストや水等の接触媒質を塗布して、対象物に対して接触媒質を介在させて探触子を配置する方法が採られている。
また、接触媒質として、ガラスを主成分とする流動性のある物質を用いることが提案されている(下記特許文献1参照)。
特許第4244172号公報
しかしながら、上記に示すような接触媒質として水を用いる場合には、水の沸点が100℃とされ、またグリセリンペーストの耐熱温度は400℃とされているため、対象物がさらに高温な状態では使用することができず、対象物の肉厚を計測することができないという問題点がある。
一方、上記の特許文献1に示すように、ガラスを主成分とする流動性のある接触媒質を用いれば、700℃まで計測することができる。しかし、この接触媒質は流動性があり探触子から剥がれてしまう可能性があるために、計測中、対象物と探触子との間に継続的に接触媒質を供給しなければならない。また、計測終了後には、対象物に付着した接触媒質を拭きとって除去しなければならない。このように接触媒質を計測中継続的に供給し、計測終了後に除去しなければならないという煩わしさがある。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、被検査物が高温でも内部の状況を、簡易な作業で検査することができる超音波検査方法を提供するものである。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用している。
すなわち、本発明に係る超音波検査方法は、超音波を発信する超音波探触子と、前記超音波を伝搬させる被検査物との間に、ファインセラミックスを含む接触媒質を介在させることを特徴とする。
このような超音波検査方法では、被検査物と超音波探触子との間に介在する接触媒質は、高温に耐え得るファインセラミックスを含んでいる。よって、被検査物が高温でも、接触媒質は超音波探触子と被検査物とに密着するように機能するため、超音波を被検査物に確実に伝播することができる。したがって、被検査物が高温でも内部の状況を検査することができる。
また、ファインセラミックスは常温から高温である約700℃まで固体とされているため、検査前に被検査物の上に超音波探触子を配置すれば、その後継続的に検査することができ、検査後には被検査物から超音波探触子を取り外すだけでよい。よって、煩わしい作業をともなわず簡易な作業で被検査物の内部の状況を検査することができる。
また、本発明に係る超音波検査方法は、前記超音波探触子に前記接触媒質を付着させる探触子側付着工程と、前記接触媒質の前記超音波探触子とは反対側の検査面を平滑にする探触子側平滑工程と、前記被検査物の表面に、前記検査面を配置する配置工程と、前記被検査物に対して前記超音波を発信する発信工程とを備えることが好ましい。
このような超音波検査方法では、超音波探触子に付着された接触媒質の検査面が平滑な面とされているため、被検査物の表面に、超音波探触子に付着された接触媒質の検査面を配置した状態で、検査面と被検査物の表面とは確実に接触する。よって、超音波探触子から発信される超音波は、接触媒質を通過して被検査物に確実に伝搬されるため、被検査物の内部の状況を確実に検査することができる。
また、本発明に係る超音波検査方法は、前記被検査物の表面に前記接触媒質を付着させる被検査物側付着工程と、前記接触媒質の前記被検査物とは反対側の被検査面を平滑にする被検査物側平滑工程とを備えていてもよい。
このような超音波検査方法では、被検査物に付着された接触媒質の被検査面が平滑な面とされているため、被検査物に付着された接触媒質の被検査面に超音波探触子の検査面を配置した状態で、検査面と被検査面とはより確実に接触する。よって、超音波探触子から発信される超音波は、接触媒質を通過して被検査物により確実に伝搬されるため、被検査物の内部の状況をより確実に検査することができる。
また、本発明に係る超音波検査方法は、前記超音波探触子の表面に前記接触媒質を付着させる探触子側付着工程と、前記接触媒質を焼結する探触子側焼結工程と、前記被検査物の表面に、前記接触媒質の前記超音波探触子とは反対側の検査面を配置する配置工程と、前記被検査物に対して超音波を発信する発信工程とを備えていてもよい。
このような超音波検査方法では、超音波探触子に付着された接触媒質は、焼結により接触媒質を構成する粉末粒子間の気孔が減少した焼結体とされている。よって、被検査物の表面に超音波探触子に付着された接触媒質を配置した状態で、超音波探触子と被検査物との間に介在する空気の量を最小限に抑えて、接触媒質の焼結体と被検査物とは確実に接触する。よって、超音波探触子から発信される超音波は、接触媒質を通過して被検査物に確実に伝搬されるため、被検査物の内部の状況を確実に検査することができる。
また、本発明に係る超音波検査方法は、前記被検査物の表面に前記接触媒質を付着させる被検査物側付着工程と、前記被検査物に付着された前記接触媒質を焼結する被検査物側焼結工程とを備えていてもよい。
このような超音波検査方法では、被検査物の表面に付着された接触媒質は、焼結により接触媒質を構成する粉末粒子間の気孔が減少した焼結体とされている。よって、被検査物の表面の接触媒質に超音波探触子の接触媒質を配置した状態で、超音波探触子と被検査物との間に介在する空気の量を最小限に抑えて、超音波探触子の接触媒質の焼結体と被検査物の接触媒質の焼結体とは確実に接触する。したがって、超音波探触子から発信される超音波は、接触媒質を通過して被検査物により確実に伝搬されるため、被検査物の内部の状況をより確実に検査することができる。
また、本発明に係る超音波検査方法は、前記被検査物に対して前記超音波探触子を押圧する押圧工程を備えていてもよい。
このような超音波検査方法では、超音波探触子は被検査物に対して押圧されるため、超音波探触子は接触媒質を介して被検査物に密着する。よって、超音波探触子と被検査物との間に介在する空気の量を最小限に抑えて、両者は確実に接触する。よって、超音波探触子から発信される超音波は、接触媒質を通過して被検査物に確実に伝搬されるため、被検査物の内部の状況を確実に検査することができる。
また、本発明に係る超音波検査方法は、前記被検査物の表面に対して傾斜する第一傾斜面を有し、前記接触媒質で構成される第一傾斜構造物と、前記第一傾斜面に配置される前記超音波探触子とを有する第一探触子体を、前記被検査物の表面に配置する発信側配置工程と、前記被検査物の表面に対して傾斜する第二傾斜面を有し、前記接触媒質で構成される第二傾斜構造物と、前記第二傾斜面に配置され、前記第一探触子体から発信された前記超音波の前記被検査物における反射波を受信する超音波受信子とを有する第二探触子体を、前記被検査物の表面に配置する受信側配置工程と、前記超音波探触子が、前記被検査物に対して前記超音波を発信する発信工程と、前記超音波受信子が、前記反射波を受信する受信工程とを備えていてもよい。
このような超音波検査方法では、第一探触子体の超音波探触子が発信した超音波は、第一探触子体の第一傾斜構造物を介して被検査物の内部に伝搬される。ここで、例えば被検査物に亀裂が生じていれば、伝搬された超音波は、亀裂で反射して反射波として伝搬される。伝搬された反射波は、第二探触子体の第二傾斜構造物を介して、第二探触子体の超音波受信子により受信される。よって、亀裂の上端からの反射波と亀裂の下端からの反射波とを分析することにより、亀裂深さを算出することができる。
本発明に係る超音波検査方法によれば、被検査物が高温でも、接触媒質は超音波探触子と被検査物とに密着するように機能するため、超音波を確実に伝播することができる。したがって、被検査物が高温でも内部の状況を検査することができる。また、煩わしい作業をともなわず簡易な作業で被検査物の内部の状況を検査することができる。
本発明の第一実施形態に係る超音波検査方法のフローチャートである。 本発明の第一実施形態に係る超音波検査方法を示す模式図で、(a),(b)は探触子側付着工程、(c)は探触子側平滑工程を示すものである。 本発明の第一実施形態に係る超音波検査方法を示す模式図で、(a),(b)は被検査物側付着工程、(c)は被検査物側平滑工程を示す模式図である。 本発明の第一実施形態に係る超音波検査方法の配置工程を示す模式図である。 本発明の第二実施形態に係る超音波検査方法のフローチャートである。 本発明の第三実施形態に係る超音波検査方法に用いるもので、(a)は第一傾斜構造物(第二傾斜構造物)の模式的な図、(b)は第一探触子体(第二探触子体)の模式的な図、(c)は第一探触子体を被検査物に配置した図、(d)は第一探触子体及び第二探触子体を被検査物に配置した図である。 本発明の第三実施形態に係る超音波検査方法のフローチャートである。
(第一実施形態)
以下、本発明の第一実施形態に係る超音波検査方法について、図1から図4を用いて説明する。
超音波検査方法は、例えばプラントに設けられる配管(被検査物)の肉厚を検査する方法である。
図2に示すように、前工程として、超音波を発信する超音波探触子10及び接触媒質Pを準備する。
超音波探触子10は、基部11と、該基部11に接続された正極導線D1及び負極導線D2とを有している。この一対の正極導線D1及び負極導線D2はそれぞれ、外部に設けられた制御部(不図示)に接続されている。
基部11は、例えば、正極導線D1に接続された正極電極12Aと、負極導線D2に接続された負極電極12Bと、正極電極12Aと負極電極12Bとの間に配され圧電素子で構成された圧電部13とを有している。
この超音波探触子10は、正極導線D1及び負極導線D2と接続された制御部がパルス信号を発信すると、正極導線D1介して正極電極12Aから、負極導線D2を介して負極電極12Bから、それぞれ圧電部13にパルス信号が印加される。圧電部13を構成する圧電素子は、パルス信号の印加を受けると、伸縮と膨張を繰り返して振動し超音波を発生する。
接触媒質Pは、ファインセラミックスである窒化ほう素及びテトラブトキシジルニウム(IV)とアセチルアセトンとの反応生成物を含む物質である。本実施形態では、スプレーに収容されており、表1に接触媒質Pの組成の一例を示す。なお、接触媒質Pの耐熱温度は800℃とされ、接触媒質Pを構成するファインセラミックスの粒径は例えば数十μmとされている。なお、好ましくは、接触媒質Pは窒化ほう素及びテトラブトキシジルニウム(IV)とアセチルアセトンとの反応生成物とを主成分として含むことが良い。
Figure 2014137355
次に、図2(a),(b)に示すように、探触子側付着工程S01を実行する。
超音波探触子10に接触媒質Pを付着させて、超音波探触子10に第一接触媒質層20を形成する。本実施形態では、超音波探触子10に対してスプレーに収容された接触媒質Pを吹き付けて、第一接触媒質層20を形成する。
これにより、超音波探触子10は第一接触媒質層20と一体とされる。ここで、第一接触媒質層20の表面、つまり超音波探触子10とは反対側が検査面20Aとなっている。
次に、図2(c)に示すように、探触子側平滑工程S02を実行する。
第一接触媒質層20の検査面20Aを、例えば研磨材等により削って平滑にする。
次に、図3(a),(b)に示すように、被検査物側付着工程S03を実行する。
被検査物Zの表面Z1に接触媒質Pを付着させて、第二接触媒質層30を形成する。本実施形態では、探触子側付着工程S01と同様に、被検査物Zに対して接触媒質Pを吹き付けて、第二接触媒質層30を形成する。
これにより、被検査物Zは第二接触媒質層30と一体とされる。第二接触媒質層30の表面、つまり被検査物Zとは反対側が被検査面30Aとなっている。
次に、図3(c)に示すように、被検査物側平滑工程S04を実行する。
第二接触媒質層30の被検査面30Aを、例えば研磨材等により削って平滑にする。
次に、図4に示すように、配置工程S05を実行する。
被検査物Zに付着された第二接触媒質層30の被検査面30Aと超音波探触子10に付着された第一接触媒質層20の検査面20Aとを当接させるようにして、被検査物Zに超音波探触子10を配置する。このようにして、被検査物Zと超音波探触子10との間に、接触媒質Pを介在させている。
次に、押圧工程S06を実行する。
被検査物Zに対して、押圧部40で超音波探触子10を押圧する。
押圧部40は、超音波探触子10の第一接触媒質層20とは反対側の面に配される当接部41と、当接部41を被検査物Zに向かう方向(以下、押圧方向とする)に付勢する付勢部42と、付勢部42に対して押圧方向に力を加える駆動部43とを有している。
駆動部43が付勢部42に対して押圧方向に力を加えると、付勢部42が当接部41に対して押圧方向に付勢力を与える。これにより、当接部41は押圧方向、すなわち超音波探触子10を被検査物Zに向かって押圧する。この状態で、超音波探触子10に付着された第一接触媒質層20の検査面20Aと被検査物Zに付着された第二接触媒質層30の被検査面30Aとの間に介在する空気は、最小限に抑えられている。
この状態で、発信工程S07を実行する。
上記に示したように、超音波探触子10はパルス信号を受信すると超音波Sを発生させる。超音波Sは超音波探触子10に付着した接触媒質P及び被検査物Zに付着した接触媒質Pを通過して、被検査物Zに伝搬される。伝搬された超音波Sは、被検査物Zの裏面で反射して反射波Tとして被検査物Zを伝播する。反射波Tは、被検査物Zに付着した接触媒質P及び超音波探触子10に付着した接触媒質Pを通過して、超音波探触子10に受信される。
これにより、圧電効果が生じ、圧電部13の正極電極12A側の面と負極電極12B側の面との間に、超音波パルスに応じた電圧が発生する。このパルス状の電気信号は、正極電極12Aを介して正極導線D1を通り且つ負極電極12Bを介して負極導線D2を通り、それぞれ制御部に入力される。
制御部は、パルス信号が検出されると、超音波Sの発信から反射波Tの受信までの時間を計測する。そして、パルス信号の性状、計測した時間等から被検査物Zの肉厚や、亀裂の位置等を把握することができる。
このように構成された超音波検査方法では、被検査物Zと超音波探触子10との間に介在する接触媒質Pは、高温に耐え得るファインセラミックスを含んでいる。よって、被検査物Zが高温でも、接触媒質Pは超音波探触子10と被検査物Zとに密着するように機能するため、超音波Sを被検査物Zに確実に伝播することができる。したがって、被検査物Zが高温でも被検査物Zの肉厚や、亀裂の位置等内部の状況を検査することができる。
また、超音波探触子10に付着された接触媒質Pの超音波探触子10とは反対側に形成された検査面20Aは平滑な面とされるとともに、被検査物Zに付着された接触媒質Pの被検査物Zとは反対側に形成された被検査面30Aは平滑な面とされている。よって、被検査面30Aに検査面20Aを配置した状態で、超音波探触子10の検査面20Aと被検査物Zの被検査面30Aとは確実に接触する。よって、超音波探触子10から発信される超音波Sは、接触媒質Pを通過して被検査物に確実に伝搬されるため、検査物の内部の状況を確実に検査することができる。
例えば、被検査物Zの表面Z1に凹凸がある場合には、この被検査物Zの表面Z1に接触媒質Pを付着させて被検査面30Aを平滑にすることで、超音波探触子10に付着された接触媒質Pに形成された平滑な検査面20Aと対応する形状となる。よって、被検査物Zの接触媒質Pと超音波探触子10の接触媒質Pの接触面積を大きく確保することができるため、超音波Sの伝搬が良好とされる。
また、超音波探触子10は被検査物Zに対して押圧されるため、超音波探触子10に付着された接触媒質Pは被検査物Zに付着された接触媒質Pに密着する。よって、超音波探触子10と被検査物Zとの間に介在する空気の量を最小限に抑えて、両者は確実に接触する。よって、超音波探触子10から発信される超音波Sは、接触媒質Pを通過して被検査物に確実に伝搬されるため、検査物の内部の状況を確実に検査することができる。
また、ファインセラミックスは常温から約700℃の高温まで固体とされている。よって、検査前に超音波探触子10に接触媒質Pを付着させて、被検査物Zの上に超音波探触子10を配置すれば、その後再度接触媒質Pを付着させることなく継続的に検査することができる。また、超音波探触子10は接触媒質Pと一体とされているため、検査後には被検査物Zから超音波探触子10を取り外す作業だけで接触媒質Pもともに取り外される。したがって、煩わしい作業をともなわず簡易な作業で被検査物Zの内部の状況を検査することができる。
(第二実施形態)
以下、本発明の第二実施形態に係る超音波検査方法について、主に図5を用いて説明する。
この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と同一の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
本実施形態に係る超音波検査方法は、上述した第一実施形態に係る超音波検査方法のうち、探触子側平滑工程S02を探触子側焼結工程S12に、被検査物側付着工程S03を被検査物側焼結工程S14に、それぞれ置換するものである。それ以外の工程は、第一実施形態における工程と同一であるため説明を省略する。
探触子側焼結工程S12では、超音波探触子10に付着された接触媒質Pを焼結する。例えば、接触媒質Pを融点以下の温度に加熱し、接触媒質Pを構成する粉末粒子を互いに表面Z1に拡散させる。これにより、超音波探触子10に付着された接触媒質Pは、粉末粒子間の気孔が減少した焼結体となる。
被検査物側焼結工程S14では、被検査物Zに付着された接触媒質Pを焼結する。探触子側焼結工程と同様にして、被検査物Zに付着された接触媒質Pは、粉末粒子間の気孔が減少した焼結体となる。
このように構成された超音波検査方法では、超音波探触子10に付着された接触媒質Pは、焼結により接触媒質Pを構成する粉末粒子間の気孔が減少した焼結体とされている。また、被検査物Zの表面Z1に付着された接触媒質Pは、焼結により接触媒質Pを構成する粉末粒子間の気孔が減少した焼結体とされている。よって、被検査物Zの表面Z1の接触媒質Pに、超音波探触子10の接触媒質Pを配置した状態で、超音波探触子10と被検査物Zとの間に介在する空気の量を最小限に抑えて、超音波探触子10の接触媒質Pの焼結体と被検査物Zの接触媒質Pの焼結体とは確実に接触する。したがって、超音波探触子10から発信される超音波Sは、接触媒質Pを通過して被検査物Zに確実に伝搬されるため、被検査物Zの内部の状況を確実に検査することができる。
(第三実施形態)
以下、本発明の第二実施形態に係る超音波検査方法について、主に図6及び図7を用いて説明する。
この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と同一の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
まず、本実施形態に係る超音波検査方法で用いる超音波検査装置について説明する。
図6(d)に示すように、超音波検査装置100は、超音波Sを発信する第一探触子体101と、発信された超音波Sが被検査物Zの内部に伝搬されて反射された反射波Tを受信する第二探触子体102とを備えている。
第一探触子体101は、被検査物Z上に配される第一傾斜構造物110と、超音波Sを発信する超音波探触子120と、第一傾斜構造物110と超音波探触子10との間に介在し接触媒質Pで形成された接合部130とを有している。
第一傾斜構造物110は、接触媒質Pで構成されている。この第一傾斜構造物110は、被検査物Z上に載置される底部111と、底部111から立設された複数の側壁部112と、一の側壁部112から底部111に対して傾斜する第一傾斜壁部(第一傾斜面)113と、底部111とは反対を向く上壁部114とを有している。この第一傾斜壁部113は、被検査物Zの表面Z1に対して所定角度傾斜するように形成されている。
この第一傾斜構造物110は、例えば上記の底部111、複数の側壁部112、第一傾斜壁部113及び上壁部114に対応した形状の型枠(不図示)内に、ファインセラミックスを充填することにより形成される。
超音波探触子120は、第一実施形態に係る超音波探触子10と同様に、基部161と、該基部161に接続された正極導線D3及び負極導線D4とを有している。
第二探触子体102は、第二傾斜構造物210と、第一探触子体101から発信された超音波Sの被検査物Zにおける反射波Tを受信する超音波受信子220と、第二傾斜構造物210と超音波受信子220との間に介在し接触媒質Pで形成された接合部230とを有している。
第二傾斜構造物210は、第一傾斜構造物110と同様に接触媒質Pで構成されている。この第二傾斜構造物210は、底部211と、側壁部212と、傾斜壁部(第二傾斜面)213と、上壁部214とを有している。
超音波受信子220は、超音波探触子120と同様に、基部261と、該基部261に接続された正極導線D5及び負極導線D6とを有している。
次に、上記のように構成された超音波検査装置100を用いた超音波検査方法について説明する。
超音波検査方法は、発信側配置工程S21と、受信側配置工程S22と、発信工程S23と、受信工程S24とを備えている。
発信側配置工程S21では、第一探触子体101の底部111が被検査物Zの表面Z1と当接するように、被検査物Zの上に第一探触子体101を配置する。
受信側配置工程S22では、第二探触子体102の底部211が被検査物Zの表面Z1と当接するように、被検査物Zの上に第二探触子体102を配置する。
発信工程S23では、第一実施形態の発信工程S07と同様に、超音波探触子120が被検査物Zに対して、超音波Sを発信する。
受信工程S24では、被検査物Zに生じた亀裂Qで反射された反射波Tを受信する。ここで、反射波Tは、亀裂Qの上端Q1からの第一反射波T1と、亀裂Qの下端Q2からの第二反射波T2とされている。
このように構成された超音波検査方法では、第一探触子体101の超音波探触子120が発信した超音波Sは、第一探触子体101の第一傾斜構造物110を介して被検査物Zの内部に伝搬される。ここで、例えば被検査物Zに亀裂Qが生じていれば、伝搬された超音波Sは、亀裂Qで反射して第一反射波T1及び第二反射波T2として伝搬される。伝搬された第一反射波T1及び第二反射波T2は、第二探触子体102の第二傾斜構造物210を介して、第二探触子体102の超音波受信子220により受信される。よって、亀裂Qの上端Q1からの第一反射波T1と亀裂Qの下端Q2からの第二反射波T2とを分析することにより、亀裂Qの深さを算出することができる。
なお、上述した実施の形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、第三実施形態において、図6(c)に示すように第一探触子体101が被検査物Zにおける反射波を受信できる構成として、被検査物Zの表面Z1に第二探触子体102を配置せずに、第一探触子体101を配置して表面Z1上に移動させる。この場合、反射波により生じるパルス状の電気信号を分析することにより、亀裂Qの位置を特定することができる。
また、第一実施形態及び第二実施形態では、超音波探触子120と被検査物Zの両方に接触媒質Pを付着しているが、本発明はこれに限られず、超音波探触子120と被検査物Zとの間に接触媒質Pを介在させればよい。よって、超音波探触子120及び被検査物Zの一方に接触媒質Pを設ける構成としてもよい。さらには、超音波探触子120及び被検査物Zとは別部材で接触媒質Pを構成し、超音波探触子120と被検査物Zとで接触媒質Pを挟み込むように、超音波探触子120と被検査物Zとの間に接触媒質Pを配置するだけでもよい。
Z…被検査物 Z1…表面 10…超音波探触子 11…基部 D1…正極導線 D2…負極導線 12A…正極電極 12B…負極電極 13…圧電部 S…超音波 T…反射波 P…接触媒質 20…第一接触媒質層 20A…検査面 30…第二接触媒質層 30A…被検査面 40…押圧部 41…当接部 42…付勢部 43…駆動部 S01…探触子側付着工程 S02…探触子側平滑工程 S03…被検査物側付着工程 S04…被検査物側平滑工程 S05…配置工程 S06…押圧工程 S07…発信工程

Claims (7)

  1. 超音波を発信する超音波探触子と、
    前記超音波を伝搬させる被検査物との間に、ファインセラミックスを含む接触媒質を介在させることを特徴とする超音波検査方法。
  2. 請求項1に記載の超音波検査方法において、
    前記超音波探触子に前記接触媒質を付着させる探触子側付着工程と、
    前記接触媒質の前記超音波探触子とは反対側の検査面を平滑にする探触子側平滑工程と、
    前記被検査物の表面に、前記検査面を配置する配置工程と、
    前記被検査物に対して前記超音波を発信する発信工程とを備えることを特徴とする超音波検査方法。
  3. 請求項2に記載の超音波検査方法において、
    前記被検査物の表面に前記接触媒質を付着させる被検査物側付着工程と、
    前記接触媒質の前記被検査物とは反対側の被検査面を平滑にする被検査物側平滑工程とを備えることを特徴とする超音波検査方法。
  4. 請求項1に記載の超音波検査方法において、
    前記超音波探触子の表面に前記接触媒質を付着させる探触子側付着工程と、
    前記接触媒質を焼結する探触子側焼結工程と、
    前記被検査物の表面に、前記接触媒質の前記超音波探触子とは反対側の検査面を配置する配置工程と、
    前記被検査物に対して超音波を発信する発信工程とを備えることを特徴とする超音波検査方法。
  5. 請求項4に記載の超音波検査方法において、
    前記被検査物の表面に前記接触媒質を付着させる被検査物側付着工程と、
    前記被検査物に付着された前記接触媒質を焼結する被検査物側焼結工程とを備えることを特徴とする超音波検査方法。
  6. 請求項2から請求項5のいずれか一項に記載の超音波検査方法において、
    前記被検査物に対して前記超音波探触子を押圧する押圧工程を備えることを特徴とする超音波検査方法。
  7. 請求項1に記載の超音波検査方法において、
    前記被検査物の表面に対して傾斜する第一傾斜面を有し、前記接触媒質で構成される第一傾斜構造物と、前記第一傾斜面に配置される前記超音波探触子とを有する第一探触子体を、前記被検査物の表面に配置する発信側配置工程と、
    前記被検査物の表面に対して傾斜する第二傾斜面を有し、前記接触媒質で構成される第二傾斜構造物と、前記第二傾斜面に配置され、前記第一探触子体から発信された前記超音波の前記被検査物における反射波を受信する超音波受信子とを有する第二探触子体を、前記被検査物の表面に配置する受信側配置工程と、
    前記超音波探触子が、前記被検査物に対して前記超音波を発信する発信工程と、
    前記超音波受信子が、前記反射波を受信する受信工程とを備えることを特徴とする超音波検査方法。
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