JP2014137335A - 車載情報機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】利便性を低下させずに、オーディオの音質劣化の要因となるノイズ源を切り離すことができる車載情報機器を提供する。
【解決手段】入力操作を受け付ける操作入力部11と、オーディオ再生制御部8が再生対象のオーディオソースからのオーディオ信号を再生するにあたり、再生対象のオーディオソースを除いた車載情報機器1の構成部3〜10のうち、入力操作によって選択された構成部の電源停止または動作停止を行うシステム制御部2とを備える。
【選択図】図1

Description

この発明は、オーディオ再生機能を有した車載情報機器に関する。
近年、車載情報機器として、ナビゲーション機能とオーディオ再生機能の双方を有したものが普及している。この車載情報機器は、ディスプレイパネルを除く筐体部分が板金のシャーシで覆われており、2DINと呼ばれる高さ50mmの規格寸法で構成されているものが多い。このように決められた寸法の筐体内に、ナビゲーション処理部、オーディオ再生部およびディスプレイなどが格納されているため、車載情報機器では、互いの電気的なノイズによる干渉が問題となっている。
例えば、ナビゲーション処理部、デッキ部、チューナ部、ディスプレイが動作することによって、電源系またはグランド系にノイズが重畳され、あるいは、空間に電磁波が放射される。このようなノイズ成分がオーディオ再生部の再生動作に影響を与えてオーディオの音質を劣化させる要因となっている。
このような不具合を解消するため、特許文献1では、音声再生を行う動作状態とされるとき、ナビゲーション装置として機能するデータ再生部およびデータ処理部への電源電圧の供給を停止させている。
特開平7−306255号公報
特許文献1に代表される従来の技術では、オーディオ再生を行う動作状態になった場合に、他の処理部への電源供給が画一的に停止されてしまう。このため、オーディオ再生とともに動作させたい機能があっても、動作させることができず、利便性が低いという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、利便性を低下させずに、オーディオの音質劣化の要因となるノイズ源を切り離すことができる車載情報機器を得ることを目的とする。
この発明に係る車載情報機器は、再生対象のオーディオソースからのオーディオ信号を再生するオーディオ再生制御部を備えた車載情報機器において、入力操作を受け付ける操作入力部と、オーディオ再生制御部が再生対象のオーディオソースからのオーディオ信号を再生するにあたり、再生対象のオーディオソースを除いた車載情報機器の構成部のうち、入力操作によって選択された構成部の電源停止または動作停止を行う制御部とを備えたことを特徴とする。
この発明によれば、利便性を低下させずに、オーディオの音質劣化の要因となるノイズ源を切り離すことができるという効果がある。
この発明の実施の形態1に係る車載情報機器の構成を示すブロック図である。 停止デバイスの選択操作を示す図である。 縮退モード判定部を示す図である。 オーディオの再生メディアとこれに対応する縮退モードのテーブルデータを示す図である。 この発明の実施の形態2に係る車載情報機器のナビゲーション制御部の構成を示すブロック図である。 停止機能の選択操作を示す図である。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る車載情報機器の構成を示すブロック図である。図1において、車載情報機器1は、例えば、ナビゲーション装置とオーディオ装置が一体にされた、いわゆるナビ・オーディオ一体機であり、システム制御部2、外部オーディオ入力部3、ラジオチューナ部4、テレビチューナ部5、デッキ部6、ナビゲーション制御部7、オーディオ再生制御部8、映像選択部9、映像表示部10、操作入力部11および車両信号入力部12を備えて構成される。また、外部オーディオ入力部3、ラジオチューナ部4、テレビチューナ部5、デッキ部6およびナビゲーション制御部7は、音声データがオーディオ再生制御部8によって再生されるオーディオソースとして機能する。
外部オーディオ入力部3は、外部のオーディオソースからのオーディオ信号を入力してオーディオ再生制御部8に再生させる構成部である。
例えば、USB(Universal Serial Bus)コネクタ、AUX入力端子、SDカードソケットなどのメディア用スロットといった外部信号インタフェースを有し、USBメモリ、外部オーディオ機器、SDカードなどに記録されたオーディオ信号を入力する。また、外部オーディオ入力部3は、システム制御部2によって電源供給および動作が制御される。
ラジオチューナ部4は、AM/FMのラジオ放送を受信して、ラジオのオーディオ信号をオーディオ再生制御部8に再生させる構成部である。また、ラジオチューナ部4は、システム制御部2によって電源供給および動作が制御される。
テレビチューナ部5は、テレビ放送を受信して、テレビのオーディオ信号をオーディオ再生制御部8に再生させる構成部である。また、テレビチューナ部5は、システム制御部2によって電源供給および動作が制御される。
デッキ部6は、CD、DVD、BDといったディスクメディアに記録されたオーディオ信号を読み出してオーディオ再生制御部8に再生させる構成部である。例えば、ディスクからオーディオ信号を読み出す機構部と、読み出したオーディオ信号をオーディオ再生制御部8で再生可能に復調する処理部から構成される。また、デッキ部6も、システム制御部2によって電源供給および動作が制御される。
ナビゲーション制御部7は、地図表示、経路探索、経路案内などのナビゲーション処理を実行する構成部であり、経路案内における音声ガイダンス信号をオーディオ再生制御部8に再生させる機能を有する。また、ナビゲーション制御部7は、実施の形態2で後述する演算部を有し、複数の機能ブロックを互いに独立して動作させることができる。
なお、ナビゲーション制御部7においても、システム制御部2によって電源供給および動作が制御される。
オーディオ再生制御部8は、オーディオソースである、外部オーディオ入力部3、ラジオチューナ部4、テレビチューナ部5、デッキ部6、およびナビゲーション制御部7からそれぞれ入力されたオーディオ信号を再生してスピーカで音声出力する。
映像選択部9は、テレビチューナ部5、デッキ部6、ナビゲーション制御部7および表示制御部24から表示データを入力して映像表示部10に表示するデータを選択する構成部である。例えば、テレビチューナ部5からのテレビ映像データ、デッキ部6からのディスク再生映像データ、ナビゲーション制御部7からの地図画面データ、および表示制御部24からの操作画面データを入力して、表示対象の映像データを選択する。なお、映像選択部9についても、システム制御部2によって電源供給および動作が制御される。
映像表示部10は、システム制御部2の表示制御部24に制御されて映像データを表示する構成部であり、例えば車載情報機器1の前面に設けられたディスプレイパネル(液晶など)で実現される。映像表示部10としては、車載情報機器と一体に設けたディスプレイであってもよく、別個に設けたディスプレイを外部接続したものであってもよい。
ただし、映像表示部10は、他の構成部と同様に、システム制御部2によって電源供給および動作が制御される。
操作入力部11は、ユーザの入力操作を受け付ける操作入力部である。例えば、ハードウェアキーなどの入力手段や映像表示部10の画面上に搭載したタッチパネルなどで実現される。車両信号入力部12は、車両側から取得した車両信号をシステム制御部2へ入力する入力部であり、車両に搭載されたセンサ類、車両制御装置から車両の状態を示す車両信号を取得する。なお、車両信号としては、例えば、ACC電源のオンオフ信号、パーキングブレーキ信号、車速パルス信号などがある。
システム制御部2は、車載情報機器1の内部構成部への電源供給および動作を制御する制御部であり、操作情報取得部20、縮退モード判定部21、車両情報取得部22、電源制御部23および表示制御部24を備えて構成される。
操作情報取得部20は、操作入力部11で受け付けられた入力操作から操作情報を取得する機能構成部であり、取得した操作情報を縮退モード判定部21へ出力する。例えば、タッチ面上の座標位置情報を入力操作として入力し、この座標位置に対応する操作を判別した操作情報を取得する。
縮退モード判定部21は、縮退モードデータを記憶するメモリ(図1において不図示)を有しており、再生対象のオーディオソースに対応する縮退モードデータを判定する機能構成部である。ここで、縮退モードデータとは、再生対象となったオーディオソースと、このオーディオソースのオーディオ信号を再生する際に電源停止または動作停止の対象として選択された構成部とが対応付けて登録されたデータである。
また、縮退モード判定部21は、再生対象のオーディオソースに対応する縮退モードデータがメモリにない場合には、このオーディオソースに対応する縮退モードデータを生成してメモリに記憶する。
さらに、縮退モード判定部21は、操作入力部11および表示制御部24と連携して、電源停止または動作停止を行う構成部をユーザに選択させるGUI(Graphical User Interface)を提供する。
さらに、縮退モード判定部21は、操作情報取得部20からの入力操作情報および車両情報取得部22からの車両情報に基づいて、構成部の電源停止または動作停止の解除を判定し、判定結果を電源制御部23に通知する。
車両情報取得部22は、車両信号入力部12から入力した車両信号に基づいて、車両の状態を示す車両情報を取得する機能構成部である。例えば、車両信号として入力した車速パルス信号から車速を算出し、車両情報として縮退モード判定部21に通知する。
電源制御部23は、車載情報機器1の構成部3〜10の電源供給および動作可否を制御する機能構成部である。例えば、電源制御部23は、1つの電源から構成部3〜10への電源供給をオンオフ制御してもよいが、構成部3〜10が個々に有する電源のオンオフを制御してもよい。
また、電源制御部23は、オーディオ再生制御部8が再生対象のオーディオソースからのオーディオ信号を再生する際に、構成部3〜10のうち、操作情報取得部20が取得した操作情報で選択された構成部または縮退モードデータに基づく判定で指定された構成部の電源停止または動作停止を行う。
ここで、電源停止とは、対象の構成部への電源供給自体を停止する処理である。また、動作停止は、電源供給は継続するが、対象の構成部が動作するために必要なクロック信号の発振を停止する処理である。これらの処理は、いずれか一方のみを実施してもよいが、構成部の特性によってあらかじめ定めた処理を行うようにしてもよい。
表示制御部24は、映像選択部9によって選択された表示データに基づいて、映像表示部10で表示する表示画面データを生成して映像表示部10に出力し表示させる機能構成部である。また、表示制御部24は、上述したように、縮退モード判定部21と連携して電源停止または動作停止の対象となる構成部の選択用画面データを映像表示部10に表示させる。
なお、操作情報取得部20、縮退モード判定部21、車両情報取得部22、電源制御部23および表示制御部24は、車載情報機器1に搭載されたCPUが、これらの構成要素の各機能を記述したプログラムを実行することにより、ソフトウエアとハードウエアとが協働した処理手段として実現される。
次に動作について説明する。
例えば、外部オーディオ入力部3にUSBメモリを接続してUSBメモリに記録されているオーディオ信号をオーディオ再生制御部8で再生する場合に、ユーザは、操作入力部11を用いてUSBメモリに記録されたオーディオ信号の再生を指定する。この操作情報は、操作入力部11から操作情報取得部20に入力される。
操作情報取得部20は、入力した操作情報から再生対象のオーディオソースを判別し、再生対象が外部オーディオ入力部3であることを縮退モード判定部21に通知する。
縮退モード判定部21は、再生対象の外部オーディオ入力部3が縮退モードデータに登録されていない場合、表示制御部24に指示して、音質向上のために停止するデバイスを選択する選択用画面データを生成させる。表示制御部24は、再生対象の外部オーディオ入力部3を除いた構成部4〜10を選択候補とする選択用画面データを生成し、映像選択部9に出力する。映像選択部9は、表示制御部24から入力した選択用画面データを映像表示部10に出力して表示させる。
図2は停止デバイスの選択操作を示す図であり、図2(a)は選択用画面の一例を示しており、図2(b)はモード変更画面の一例を示している。ここでは、操作入力部11が映像表示部10の画面上に設けたタッチパネルである場合を示している。
例えば、映像表示部10に表示された選択用画面10aには、図2(a)に示すようにオーディオ再生制御部8がオーディオ信号を再生する際に電源停止または動作停止を行う候補となる構成部を示すアイコンが表示される。
ここで、ラジオアイコン4aはラジオチューナ部4を選択するためのアイコンであり、テレビアイコン5aはテレビチューナ部5を選択するためのアイコンである。また、デッキアイコン6aはデッキ部6を選択するためのアイコン、ナビアイコン7aはナビゲーション制御部7を選択するためのアイコンである。映像選択部9と映像表示部10については、映像表示を行う構成部のうちの少なくとも一つが選択され、オーディオ再生時も映像表示する可能性がある場合、停止対象から除外される。
ユーザAは、選択用画面10aを基に電源停止または動作停止することを望むデバイスをタッチ操作で選択する。例えば、ユーザAが、オーディオを音質よく聞きたいが、ナビゲーション処理は継続したい場合は、ナビアイコン7a以外のアイコン4a〜6aを選択する。選択後、確認画面(不図示)に遷移して確認操作を行うことで、選択したデバイス(構成部)がオーディオ再生時に電源停止または動作停止される。
選択用画面10aに基づいて構成部を選択した操作情報は、操作入力部11から、操作情報取得部20を介して縮退モード判定部21に入力される。縮退モード判定部21は、この操作情報が示す構成部を電源制御部23に通知する。電源制御部23は、この通知を受けると、オーディオ再生制御部8が外部オーディオ入力部3からのオーディオ信号を再生する際に、選択用画面10aで選択された構成部の電源停止または動作停止を行う。
なお、映像表示部10には、表示制御部24が生成した再生曲名などの簡易的な画像を表示するのみとする。
従来の技術では、音質向上のために停止させるデバイスがあらかじめ決定されており、例えば、ACC信号のオンを起点として決まったシーケンスによって構成部の電源を順次オンし、ACC信号のオフを起点として決まったシーケンスによって構成部の電源を順次オフしていた。このため、オーディオ再生とともに動作させたい機能があっても、動作させることができず、利便性が低かった。
これに対して、この発明では、選択用画面10aなどでユーザAに停止対象のデバイスを選択させるため、利便性を低下させずに、オーディオの音質劣化の要因となるノイズ源を切り離すことができる。
縮退モード判定部21は、上述のようにしてオーディオ再生が実施されると、再生対象の外部オーディオ入力部3と、停止対象として選択された、ラジオチューナ部5、テレビチューナ部6およびデッキ部6とを対応付けた縮退モードデータを新たに生成してメモリに記憶する。このようにして、縮退モード判定部21はユーザAの選択内容を学習する。
なお、オーディオ再生が行われるごとに縮退モードデータを新たに生成して、同じ再生対象のオーディオソースに対応する複数の縮退モードデータで異なるデバイスが選択されている場合、縮退モードデータを統計的に処理して頻度の高いデバイスを最終的に停止するデバイスとしてもよい。
次回以降に外部オーディオ入力部3を再生対象のオーディオソースとする場合、ユーザAは、操作入力部11を用いてUSBメモリに記録されたオーディオ信号の再生を指定する。この操作情報は、操作入力部11から操作情報取得部20に入力される。
操作情報取得部20は、入力した操作情報から再生対象のオーディオソースを判別し、再生対象が外部オーディオ入力部3であることを縮退モード判定部21に通知する。
縮退モード判定部21は、メモリに記憶した縮退モードデータを参照して、再生対象の外部オーディオ入力部3に対応する縮退モードを特定する。
この後、縮退モード判定部21は、表示制御部24に指示して、例えば、図2(b)に示すような音質向上モードアイコン25aの選択用画面データを生成させて映像表示部10に表示させる。ユーザAが、選択用画面10bの音質向上モードアイコン25aをタッチ操作することで、縮退モードデータに登録されたデバイス(構成部)がオーディオ再生時に電源停止または動作停止される。
すなわち、音質向上モードアイコン25aを選択した操作情報は、操作入力部11から操作情報取得部20を介して縮退モード判定部21に入力される。
縮退モード判定部21は、この操作情報を入力すると、外部オーディオ入力部3に対応する縮退モードデータに登録されている構成部を電源制御部23に通知する。
電源制御部23は、オーディオ再生制御部8が外部オーディオ入力部3からのオーディオ信号を再生する際に、縮退モード判定部21から通知された構成部の電源停止または動作停止を行う。
このように、ユーザAが過去に選択した内容に応じて自動的に音質向上のためのノイズ源の切り離しを実行することにより、さらに利便性を向上させることができ、オーディオ音質の劣化を低減できる。
また、図2(b)に示すように、選択用画面10bにおいて、音質向上モードアイコン25aの選択に応じて、通常モードアイコン25bを表示する画面に遷移するように構成してもよい。この場合、ユーザAが、通常モードアイコン25bをタッチ操作で選択すると、これに応じて、電源制御部23が、停止対象のデバイスの電源停止または動作停止をただちに解除して通常の動作に復帰する。
このように、電源制御部23が、入力操作に応じて構成部の電源停止または動作停止を解除することで、容易に通常の動作モードに戻ることができ、利便性を向上させることができる。
上述では、車載情報機器1が備える操作入力部11で、再生対象のオーディオソースを選択する場合を示したが、複数のオーディオソース(構成部3〜7)のそれぞれが有する操作入力部(不図示)で再生対象を選択してもよい。
この場合、図3に示すように、外部オーディオ入力部3、ラジオチューナ部4、テレビチューナ部5、デッキ部6およびナビゲーション制御部7のうちのいずれかの操作入力部で再生対象が決定され、その操作情報が縮退モード判定部21に通知される。このようにすることでも、上記と同様な処理を行うことが可能である。
また、縮退モードデータは、図4に示すようにオーディオソースごとにあらかじめ設定したものを使用してもよい。この場合は、あらかじめ設定された構成部が停止対象となるため、ユーザの利便性を考慮して、図4に示す縮退モードデータを初期データとして使用し、オーディオ再生が実施されるごとに縮退モードデータを更新する。
さらに、縮退モード判定部21が、車両情報取得部22が取得した車両情報から自車両が停車していると判定した場合に、電源制御部23に指示して構成部の電源停止または動作停止を実行し、自車両が走行していると判定された場合には、電源制御部23に指示して構成部の電源停止または動作停止を解除するようにしてもよい。
例えば、車両を走行させている間は、走行時の雑音(タイヤの摩擦音など)があるため、音質向上処理を実行しても乗員が効果を認識できない場合が多い。
そこで、自車両が停止しているときに音質向上処理を実行することで、走行時の雑音がなく、乗員がオーディオ聴取に専念することができる。
以上のように、この実施の形態1によれば、入力操作を受け付ける操作入力部11と、オーディオ再生制御部8が再生対象のオーディオソースからのオーディオ信号を再生するにあたり、再生対象のオーディオソースを除いた車載情報機器1の構成部3〜10のうち、入力操作によって選択された構成部の電源停止または動作停止を行うシステム制御部2とを備える。このように構成することで、利便性を低下させずに、オーディオの音質劣化の要因となるノイズ源を切り離すことができる。
また、この実施の形態1によれば、システム制御部2が、再生対象のオーディオソースと、再生対象のオーディオソースのオーディオ信号を再生する際に電源停止または動作停止の対象として選択された構成部とを対応付けた縮退モードデータを生成して記憶し、縮退モードデータに登録されたオーディオソースが再生対象となった場合、入力操作によらず、これに対応して縮退モードデータに登録されている構成部の電源停止または動作停止を行う。このようにすることで、さらに利便性を向上させることができ、オーディオ音質の劣化を低減できる。
さらに、この実施の形態1によれば、システム制御部2が、入力操作に応じて構成部の電源停止または動作停止を解除するので、ユーザ操作に応じて停止解除も可能となり、利便性を向上させることができる。
さらに、この実施の形態1によれば、車両の状態を示す車両情報を取得する車両情報取得部22を備え、システム制御部2が、車両情報から車両が停車していると判定した場合に、構成部の電源停止または動作停止を実行し、車両が走行していると判定された場合には、構成部の電源停止または動作停止を解除する。このようにすることで、車両の走行状態に応じてオーディオ音質の向上処理が可能となる。
実施の形態2.
図5は、この発明の実施の形態2に係る車載情報機器のナビゲーション制御部の構成を示すブロック図であり、図1に示した車載情報機器1のナビゲーション制御部7を、ナビゲーション制御部7Aに置き換えたものである。
図5において、ナビゲーション制御部7Aは、図1と同様に、地図表示、経路探索、経路案内などのナビゲーション処理を実行する構成部であって、複数の機能構成部72,74,75,731〜736を互いに独立して動作させることが可能な演算部73を有する。また、ナビゲーション制御部7Aは、信号入力部70、地図情報格納部71、通信制御部72、演算部73、情報記憶部74および映像音声出力部75を備えて構成される。
信号入力部70は、縮退モード判定部21からの通知を入力して演算部73に送る機能構成部である。例えば、操作情報取得部20によって取得された操作情報が、縮退モード判定部21を介して通知される。地図情報格納部71は、ナビゲーション処理に利用する地図情報が格納される記憶部である。
通信制御部72は、外部機器と通信してナビゲーション処理に利用する情報を取得する機能構成部であり、例えば、路側無線通信機と無線通信して渋滞情報などの交通情報を取得する。なお、通信制御部72は、機能制御部730によって機能の動作が制御される。
情報記憶部74は、経路探索部733による経路探索および経路案内部734による経路案内で得られた情報を適宜読み書きする記憶部である。例えば、入力操作で指定された目的地、探索結果の経路情報などを記憶する。なお、情報記憶部74は、機能制御部730によって機能の動作が制御される。
映像音声出力部75は、ナビゲーション処理で得られた、映像データを映像選択部9に出力し、音声データをオーディオ再生制御部8に出力する機能構成部である。
なお、映像音声出力部75も、機能制御部730によって機能の動作が制御される。
演算部73は、ナビゲーション制御部7Aが有する複数の機能の動作を制御する演算部であり、機能制御部730、現在位置検出部731、道路情報取得部732、経路探索部733、経路案内部734、描画部735および音声合成部736を備えて構成される。
機能制御部730は、ナビゲーション制御部7Aが備える機能構成部の動作を制御する制御部である。例えば、オーディオ再生を行う際に、通信制御部72、情報記憶部74、映像音声出力部75、現在位置検出部731、道路情報取得部732、経路探索部733、経路案内部734、描画部735および音声合成部73のうち、入力操作で選択された機能構成部または縮退モードデータに基づく判定で指定された構成部の動作停止を行う。
すなわち、機能制御部730は、縮退モードデータを記憶するメモリ(不図示)を有しており、再生対象のオーディオソースに対応する縮退モードデータを判定する。
ここで、縮退モードデータとは、再生対象となったオーディオソースと、このオーディオソースのオーディオ信号を再生する際に動作停止の対象として選択された機能構成部とが対応付けて登録されたデータである。
また、機能制御部730は、再生対象のオーディオソースに対応する縮退モードデータがメモリにない場合には、このオーディオソースに対応する縮退モードデータを生成してメモリに記憶する。
さらに、機能制御部730は、操作入力部11および描画部735と連携して、動作停止を行う機能構成部をユーザに選択させるGUIを提供する。
さらに、機能制御部730は、操作情報取得部20からの入力操作情報および車両情報取得部22からの車両情報に基づいて機能構成部の動作停止を解除する。
現在位置検出部731は、車両の現在位置情報を取得する機能構成部であり、例えば、GPS(Global Positioning System)情報を解析して自車両の位置情報を取得する。
道路情報取得部732は、通信制御部72と連携して車両の走行道路に関する道路情報を取得する機能構成部である。例えば、VICS(Vehicle Information and Communication System;登録商標、以下記載を省略する)情報センタ(図示せず)から供給される渋滞情報などのVICS情報(交通情報)を受信する。
経路探索部733は、現在位置検出部731が取得した現在位置と地図情報格納部71から読み出した地図情報に基づいて目的地までの案内経路を探索する機能構成部である。
経路案内部734は、経路探索部733が探索した経路の経路案内を行う機能構成部である。例えば、描画部735に指示して地図表示データを描画させ、音声合成部736に指示してガイダンス音声データを生成させて映像音声出力部75に出力させる。
描画部735は、ナビゲーション処理において映像表示部10に表示する表示データを描画する機能構成部である。
音声合成部736は、ナビゲーション処理において音声出力する音声データを生成する機能構成部である。
なお、機能制御部730、現在位置検出部731、道路情報取得部732、経路探索部733、経路案内部734、描画部735および音声合成部736は、ナビゲーション制御部7Aを構成するマイクロプロセッサ(演算部73に相当)が、これらの構成要素の各機能を記述したプログラムを実行することにより、ソフトウエアとハードウエアとが協働した処理手段として実現される。
次に動作について説明する。
ここでは、外部オーディオ入力部3が再生対象のオーディオソースとなった場合を例に挙げて説明する。
実施の形態1の図2(a)で示した選択用画面10aに基づいて、停止対象として選択された構成部を、縮退モード判定部21が、電源制御部23に通知し、さらに信号入力部70を介してナビゲーション制御部7Aの演算部73にも通知する。
演算部73の機能制御部730は、この通知情報からナビゲーション制御部7Aが停止対象として選択されていないことを認識した場合に、再生対象の外部オーディオ入力部3が縮退モードデータに登録されていなければ、描画部735に指示して、音質向上のために停止する機能を選択する選択用画面データを生成させる。
描画部735は、機能制御部730によって動作が制御される機能構成部72,74,75,731〜736を選択候補とする選択用画面データを生成して映像音声出力部75に出力する。これにより、映像音声出力部75は、映像選択部9を介して選択用画面データを映像表示部10に表示させる。
図6は、停止機能の選択操作を示す図であり、選択用画面の一例を示している。
ここでは、操作入力部11が映像表示部10の画面上に設けたタッチパネルである場合を示している。
例えば、映像表示部10に表示された選択用画面10cには、図6に示すように、オーディオ再生制御部8がオーディオ信号を再生する際に動作停止する候補となる機能構成部を示すアイコンが表示される。経路探索アイコン30は、経路探索部733を選択するためのアイコンであり、経路案内アイコン31は、経路案内部734を選択するためのアイコンである。また、地図表示アイコン32は、描画部735および映像音声出力部75を選択するためのアイコンである。
ユーザAは、選択用画面10cを基に動作停止することを望む機能をタッチ操作で選択する。例えば、ユーザAが、オーディオを音質よく聞きたいが、ナビゲーション処理における地図表示のみを継続したい場合は、地図表示アイコン32以外のアイコン30,31を選択する。選択後、確認画面(不図示)に遷移して確認操作を行うことで、選択した機能構成部(機能)がオーディオ再生時に動作停止される。
すなわち、選択用画面10cに基づいて構成部を選択した操作情報は、操作入力部11から、操作情報取得部20を介して縮退モード判定部21に入力される。縮退モード判定部21は、この操作情報が示す機能を、信号入力部70を介して機能制御部730に通知する。機能制御部730は、この通知を受けると、オーディオ再生制御部8がオーディオ信号を再生する際に、選択用画面10cで選択された機能の動作停止を行う。
演算部73は、マイクロプロセッサとメモリで構成されており、同時に動作させる機能が多くなると、マイクロプロセッサの動作頻度またはメモリアクセスの頻度が増加する。
このため、電源系に伝わるノイズおよび空間に放射される電磁波が増大し、オーディオの音質劣化の要因となる。
そこで、この発明では、選択用画面10cなどでユーザAに停止対象の機能を選択させるため、利便性を低下させず、オーディオの音質劣化の要因となるノイズの発生を抑えることができる。
機能制御部730は、上述のようにしてオーディオ再生が実施されると、再生対象の外部オーディオ入力部3と、停止対象として選択された機能構成部とを対応付けた縮退モードデータを新たに生成してメモリに記憶する。このようにして、機能制御部730は、ユーザAの選択内容を学習する。
なお、オーディオ再生が行われるごとに縮退モードデータを新たに生成して、同じ再生対象のオーディオソースに対応する複数の縮退モードデータで異なる機能が選択されている場合、縮退モードデータを統計的に処理して頻度の高い機能を最終的に停止する機能としてもよい。
次回以降に外部オーディオ入力部3を再生対象のオーディオソースとする場合、ユーザAは、操作入力部11を用いてUSBメモリに記録されたオーディオ信号の再生を指定する。この操作情報は、操作入力部11から操作情報取得部20に入力される。
操作情報取得部20は、入力した操作情報から再生対象のオーディオソースを判別し、再生対象が外部オーディオ入力部3であることを縮退モード判定部21に通知する。
さらに、縮退モード判定部21は、信号入力部70を介して再生対象のオーディオソースを機能制御部730に通知する。
機能制御部730は、メモリに記憶した縮退モードデータを参照して、再生対象の外部オーディオ入力部3に対応する縮退モードを特定する。
この後、機能制御部730は、描画部735に指示して、例えば、実施の形態1の図2(b)に示すような音質向上モードアイコン25aの選択用画面データを生成させて映像表示部10に表示させてもよい。この場合、ユーザAが、選択用画面10bの音質向上モードアイコン25aをタッチ操作することで、縮退モードデータに登録された機能構成部(機能)がオーディオ再生時に動作停止される。
このように、ユーザAが過去に選択した内容に応じて自動的に演算部73の処理負荷を低減させる処理を実行することで、さらに利便性を向上させることができ、オーディオ音質の劣化を低減できる。
また、図2(b)に示したように、音質向上モードアイコン25aの選択に応じて通常モードアイコン25bを表示する画面に遷移するように構成してもよい。
この場合、ユーザAが、通常モードアイコン25bをタッチ操作で選択すると、これに応じて、機能制御部730が、停止対象の機能の動作停止をただちに解除して通常の動作に復帰する。このように、機能制御部730が、入力操作に応じて機能構成部の動作停止を解除することで、容易に通常の動作モードに戻ることができ、利便性を向上させることができる。
また、縮退モードデータは、実施の形態1の図4に示すように、オーディオソースごとにあらかじめ設定したものを使用してもよい。この場合、あらかじめ設定された機能構成部が停止対象となるため、ユーザの利便性を考慮して図4に示す縮退モードデータを初期データとして使用し、オーディオ再生が実施されるごとに縮退モードデータを更新する。
さらに、機能制御部730が、縮退モード判定部21を介して車両情報取得部22から取得した車両情報に基づいて、自車両が停車していると判定した場合に機能の動作停止を実行し、自車両が走行していると判定された場合には、機能の動作停止を解除するようにしてもよい。例えば、車両を走行させている間は、走行時の雑音(タイヤの摩擦音など)があるため、音質向上処理を実行しても乗員が効果を認識できない場合が多い。
そこで、自車両が停止しているときに音質向上処理を実行することで、走行時の雑音がなく、乗員がオーディオ聴取に専念することができる。
以上のように、この実施の形態2によれば、複数の機能を互いに独立して動作させることが可能な演算部73を有するナビゲーション制御部7Aを備え、演算部73が、オーディオ再生制御部8がオーディオ信号を再生するにあたり、複数の機能のうち、入力操作によって選択された機能の動作を停止する。このようにすることで、利便性を低下させず、また、演算部73の処理負荷が低減されてノイズの発生を抑制できる。
また、この実施の形態2によれば、演算部73が、再生対象のオーディオソースと、再生対象のオーディオソースのオーディオ信号を再生する際に停止対象として選択された機能とを対応付けた縮退モードデータを生成して記憶し、縮退モードデータに登録されたオーディオソースが再生対象となった場合、入力操作によらず、これに対応して縮退モードデータに登録されている機能の動作を停止する。このようにすることで、さらに利便性を向上させることができ、オーディオ音質劣化の要因となるノイズの発生を低減できる。
さらに、この実施の形態2によれば、演算部73が、入力操作に応じて機能の動作停止を解除するので、ユーザ操作に応じて停止解除も可能となり、利便性を向上させることができる。
さらに、この実施の形態2によれば、車両の状態を示す車両情報を取得する車両情報取得部22を備え、演算部73が、車両情報から車両が停車していると判定した場合に機能の動作を停止し、車両が走行していると判定された場合には、機能の動作停止を解除する。このようにすることで、車両の走行状態に応じて演算部73の処理負荷を低減させる処理が可能となる。
なお、本発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1 車載情報機器、2 システム制御部、3 外部オーディオ入力部、4 ラジオチューナ部、4a ラジオアイコン、5 テレビチューナ部、5a テレビアイコン、6 デッキ部、6a デッキアイコン、7,7A ナビゲーション制御部、7a ナビアイコン、8 オーディオ再生制御部、9 映像選択部、10 映像表示部、10a,10b,10c 選択用画面、11 操作入力部、12 車両信号入力部、20 操作情報取得部、21 縮退モード判定部、22 車両情報取得部、23 電源制御部、24 表示制御部、25a 音質向上モードアイコン、25b 通常モードアイコン、30 経路探索アイコン、31 経路案内アイコン、32 地図表示アイコン、70 信号入力部、71 地図情報格納部、72 通信制御部、73 演算部、74 情報記憶部、75 映像音声出力部、730 機能制御部、731 現在位置検出部、732 道路情報取得部、733 経路探索部、734 経路案内部、735 描画部、736 音声合成部。

Claims (8)

  1. 再生対象のオーディオソースからのオーディオ信号を再生するオーディオ再生制御部を備えた車載情報機器において、
    入力操作を受け付ける操作入力部と、
    前記オーディオ再生制御部が前記再生対象のオーディオソースからのオーディオ信号を再生するにあたり、前記再生対象のオーディオソースを除いた前記車載情報機器の構成部のうち、前記入力操作によって選択された構成部の電源停止または動作停止を行う制御部とを備えたことを特徴とする車載情報機器。
  2. 前記制御部は、前記再生対象のオーディオソースと、前記再生対象のオーディオソースのオーディオ信号を再生する際に電源停止または動作停止の対象として選択された構成部とを対応付けた縮退モードデータを生成して記憶し、前記縮退モードデータに登録されたオーディオソースが再生対象となった場合、前記入力操作によらず、これに対応して前記縮退モードデータに登録されている構成部の電源停止または動作停止を行うことを特徴とする請求項1記載の車載情報機器。
  3. 複数の機能を互いに独立して動作させることが可能な演算部を有する構成部を備え、
    前記演算部は、前記オーディオ再生制御部がオーディオ信号を再生するにあたり、前記複数の機能のうち、前記入力操作によって選択された機能の動作を停止することを特徴とする請求項1記載の車載情報機器。
  4. 前記演算部は、前記再生対象のオーディオソースと、前記再生対象のオーディオソースのオーディオ信号を再生する際に停止対象として選択された機能とを対応付けた縮退モードデータを生成して記憶し、前記縮退モードデータに登録されたオーディオソースが再生対象となった場合、前記入力操作によらず、これに対応して前記縮退モードデータに登録されている機能の動作を停止することを特徴とする請求項3記載の車載情報機器。
  5. 前記制御部は、前記入力操作に応じて前記構成部の電源停止または動作停止を解除することを特徴とする請求項1記載の車載情報機器。
  6. 車両の状態を示す車両情報を取得する車両情報取得部を備え、
    前記制御部は、前記車両情報から前記車両が停車していると判定した場合に、前記構成部の電源停止または動作停止を実行し、前記車両が走行していると判定された場合には、前記構成部の電源停止または動作停止を解除することを特徴とする請求項1記載の車載情報機器。
  7. 前記演算部は、前記入力操作に応じて前記機能の動作停止を解除することを特徴とする請求項3記載の車載情報機器。
  8. 車両の状態を示す車両情報を取得する車両情報取得部を備え、
    前記演算部は、前記車両情報から前記車両が停車していると判定した場合に、前記機能の動作を停止し、前記車両が走行していると判定された場合には、前記機能の動作停止を解除することを特徴とする請求項3記載の車載情報機器。
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