JP2014136434A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】重量及びコストを大きく増加させることなく、ケーシングを制振できるようにしてこもり音の低減効果を十分に得る。
【解決手段】空調用機器を収容するケーシング27を備え、車室に搭載され、生成した調和空気を車室に供給するように構成された車両用空調装置1において、ケーシング27の壁部27eと車体側部材Pとの間には、車体側部材Pに接触することによってケーシング27の振動を抑制する制振部65が設けられている。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両に搭載される車両用空調装置に関するものである。
従来から、例えば、車両用空調装置は、熱交換器等を収容するケーシングを備えており、車室に搭載されて車室の各部に調和空気を供給するように構成されている。例えば、特許文献1、2に開示されている車両用空調装置は、熱交換器に熱媒体を給排するためのパイプがケーシングから突出しており、このケーシングから突出したパイプを車体のダッシュパネルに形成した貫通孔に挿通させて車室外の配管と接続している。ケーシングのパイプ周りには、弾性材からなるシール材が設けられており、このシール材をケーシングとダッシュパネルとに押し付けてシール性を確保している。
特開2004−262297号公報 特開2005−324777号公報
ところで、例えば、車両のエンジン振動や走行時の振動等によって空調装置の周りのダッシュパネル等が振動し、この振動によってケーシングが振動してしまうことがある。また、車室外の配管と熱媒体の給排パイプとが接続されているので、車室外の配管の振動が給排パイプに伝わって熱交換器を振動させたり、ケーシングを振動させることが考えられる。
ケーシングの内部は、熱交換器等が配設された部分以外の大部分が空気通路であるので、ケーシングの一部の壁部が振動すると、それによってこもり音が発生してしまう。
こもり音対策としては、例えばケーシングに、ケーシングの樹脂材よりも高比重の制振材の貼り付けを行うことがあるが、制振効果を得るのに十分な量の制振材を貼り付けた場合、ケーシングの重量が増加するとともに、材料費も高価になってコストの高騰を招く。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、重量及びコストを大きく増加させることなく、ケーシングを制振できるようにしてこもり音の低減効果を十分に得ることにある。
上記目的を達成するために、本発明では、車体側部材を有効に利用してケーシングの振動を抑制するようにした。
第1の発明は、
空調用機器と、
上記空調用機器を収容するケーシングとを備え、車室に搭載され、生成した調和空気を車室に供給するように構成された車両用空調装置において、
上記ケーシングの壁部と車体側部材との間には、該ケーシングと該車体側部材との間をシールするシール材から離れた部位に、該車体側部材に接触することによって該ケーシングの振動を抑制する制振部が設けられていることを特徴とするものである。
この構成によれば、制振部を車体側部材に接触させることによってケーシングの壁部の振動が抑制されるので、高比重の制振材をケーシングに貼り付ける必要がなくなる。
第2の発明は、第1の発明において、
上記制振部は、発泡材であることを特徴とするものである。
この構成によれば、発泡材とすることでケーシングと車体側部材との間で吸音効果が得られ、このことによって車室内の騒音低減を図ることが可能になる。
第3の発明は、第1または2の発明において、
上記制振部は、上記ケーシングの壁部と車体側部材との隙間を埋めるものであることを特徴とするものである。
この構成によれば、ケーシングの壁部と車体側部材との隙間を埋めることで、ケーシングの壁部の振動をより一層抑制することが可能になるとともに、ケーシングの壁部と車体側部材との間で発生するこもり音も低減することが可能になる。
第4の発明は、第1から3のいずれか1つの発明において、
上記制振部は、弾性部材で構成されており、上記ケーシングの壁部と車体側部材とにより圧縮されていることを特徴とするものである。
この構成によれば、制振部がケーシングの壁部に圧接することになるので、該壁部を確実に制振することが可能になる。
第5の発明は、第1の発明において、
上記制振部は、上記ケーシングの壁部に一体成形されたリブであることを特徴とするものである。
この構成によれば、部品点数を増加させることなく、制振部を設けることが可能になる。また、ケーシングの壁部にリブを設けることで壁部が振動しにくくなり、このリブが車体側部材に接触することにより、壁部がより一層振動しにくくなる。
第1の発明によれば、ケーシングの壁部と車体側部材との間に、車体側部材に接触することによってケーシングの振動を抑制する制振部を設けたので、高比重の制振材が不要になり、重量及びコストを大きく増加させることなく、ケーシングを制振してこもり音を低減することができる。
第2の発明によれば、制振部を発泡材としたので、ケーシングと車体側部材との間で吸音効果を得て車室内の騒音低減を図ることができる。
第3の発明によれば、制振部によってケーシングの壁部と車体側部材との隙間を埋めるようにしたので、こもり音の低減効果をより一層高めることができる。
第4の発明によれば、制振部を弾性部材としてケーシングの壁部と車体側部材とで圧縮するようにしたので、ケーシングの壁部を確実に制振してこもり音をより一層低減できる。
第5の発明によれば、ケーシングの壁部に一体成形したリブで制振部を構成したので、部品点数を増加させることなく、十分なこもり音の低減効果を得ることができる。
車両用空調装置の側面図である。 車両用空調装置の正面図である。 車両用空調装置の断面図である。 (a)は非圧縮状態の弾性部材を示す部分断面図であり、(b)は非圧縮状態の弾性部材を示す部分断面図である。 実施形態の変形例1に係る図4(a)相当図である。 実施形態の変形例2に係る図2相当図である。 実施形態の変形例3に係る図2相当図である。 実施形態の変形例3に係り、(a)はケーシングの部分断面図であり、(b)は車両への搭載状態を示す部分断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る車両用空調装置1の右側面図である。この車両用空調装置1が搭載される車両は、いわゆる乗用自動車であり、前席としての運転席及び助手席と、後席とが車室Sに設けられている。また、当該車両は、ハンドル(運転席)が左側に設けられている左ハンドル車である。
この車両には、図3に示すように、車室Sとエンジンルームとを仕切るためのダッシュパネルP(車体側部材)が設けられている。このダッシュパネルPは略上下方向に延びている。ダッシュパネルPの下縁部は、フロアパネル(車体側部材)Fの前縁部に連なっている。図1に示すように、ダッシュパネルPの上下方向の中間部には、後述するが車室S側のクーラパイプ及びヒータパイプをエンジンルーム側に臨ませるための開口部P1が形成されている。この開口部P1を介して車室S側のクーラパイプ及びヒータパイプと、エンジンルーム側のクーラ配管及びヒータ配管とを接続するようになっている。
尚、この実施形態の説明では、車両前側を単に「前」といい、車両後側を単に「後」といい、車両右側を単に「右」といい、車両左側を単に「左」というものとする。
車両用空調装置1は、図示しない送風ユニットと、空調ユニット20とを備えており、これら両ユニット20は、車室の前端部に配設されているインストルメントパネル(図示せず)の内部に収容されている。
インストルメントパネルの内部において、送風ユニットが車両の助手席側(右側)に配置され、空調ユニット20が車幅方向(左右方向)中央部に配置されている。送風ユニットと空調ユニット20とは接続され、送風ユニットから送風された空調用空気が空調ユニット20に導入されるようになっている。また、送風ユニットと空調ユニット20とは、車両のダッシュパネルP及びインストルメントパネルレインフォースメント(共に図示せず)に固定されている。図1及び図2における符号27bは、ダッシュパネルP等への締結部である。
送風ユニットは、シロッコファン(空調用機器)を備えた送風機を内蔵するとともに、内外気切替部を備えている。内外気切替部は、車室内の空気と車室外の空気との一方を選択して導入するためのものである。
図3に内部構造を示すように、空調ユニット20は、冷却用熱交換器としてのエバポレータ(空調用機器)21と、加熱用熱交換器としてのヒータコア(空調用機器)22と、エアミックスダンパ(空調用機器)23と、デフロスタダンパ(空調用機器)24と、ベントダンパ(空調用機器)25と、ヒートダンパ(空調用機器)26と、これらを収容する樹脂製のケーシング27とを備えている。
ケーシング27の内部には、空調用空気が流通する空気通路Rが形成されている。空気通路Rの一部を構成している冷却通路R1にエバポレータ21が配置されており、冷却通路R1内を流れる空調用空気がエバポレータ21を通過することによって冷却される。
エバポレータ21は、ケーシング27の上壁部で支持される上側ヘッダタンク21aと、ケーシング27の底壁部で支持される下側ヘッダタンク21bと、コア21cとを備えている。コア21cは、図示しないが上下方向に延びる複数のチューブとフィンとを交互に並べて構成されたものである。コア21cのチューブの上端部は上側ヘッダタンク21aに連通し、下端部は下側ヘッダタンク21bに連通している。
上側ヘッダタンク21aには、図1に破線にて示すように、熱媒体としての冷媒を上側ヘッダタンク21aに流入させるための供給側クーラパイプ21dと、上側ヘッダタンク21a内の冷媒を外部に排出するための排出側クーラパイプ21eとが接続されている。供給側クーラパイプ21d及び排出側クーラパイプ21eは、ケーシング27の内部を前側へ向かって延びており、ケーシング27の前壁部を貫通して前へ突出している。供給側クーラパイプ21d及び排出側クーラパイプ21eの先端部(前端部)は、左右方向に並んでいる。供給側クーラパイプ21d及び排出側クーラパイプ21eの先端部には、膨張弁を内蔵した膨張弁ブロックBが取り付けられている。膨張弁ブロックBは、ダッシュパネルPの開口部P1内に位置する。
膨張弁ブロックBには、エンジンルーム側のクーラ配管が接続されるようになっている。エンジンルーム側のクーラ配管は、図示しないが冷凍サイクル装置の構成要素である圧縮機や凝縮器(エンジンルームに配設されている)から延びる配管である。
図2に示すように、ケーシング27の前壁部の右側には、供給側クーラパイプ21d及び排出側クーラパイプ21eの先端部を支持するブラケット27aが一体成形されている。図1に示すように、ブラケット27aは、上下方向に延びる板状で、ケーシング27と一体成形されている。ブラケット27aは、その上側が下側に比べて後に位置するように若干傾斜している。また、ブラケット27aは、ダッシュパネルPの開口部P1が形成された部分と向かい合うように配置されている。ブラケット27aの大きさは、開口部P1よりも大きく設定され、開口部P1の全体をブラケット27aによって覆うことが可能になっている。ブラケット27aの前面とダッシュパネルPとの間に、詳細は後述するが、車両用空調装置1を構成する部材であるシール材60が配設されている。
ブラケット27aの上下方向中央部よりも上側部分には、供給側クーラパイプ21d及び排出側クーラパイプ21eがそれぞれ挿通する一対の挿通孔(図示せず)が形成されている。供給側クーラパイプ21d及び排出側クーラパイプ21eは、ブラケット27aの挿通孔に挿通された状態で該挿通孔の周縁部によって略全周が支持されて位置決めされる。膨張弁ブロックBは、ブラケット27aの前面から前へ突出している。
図1及び図2に示すように、ケーシング27の底壁部には、エバポレータ21に結露して滴下した結露水を収集して排出するためのドレン部Dが設けられている。ドレン部Dには、結露水を車室外へ排出するためのドレンホースHが接続されている。
図3に示すように、ケーシング27の上壁部の前後方向中央部近傍には、エアミックス空間R3に連通するデフロスタ吹出口32が形成されている。このデフロスタ吹出口32には、図示しないがインストルメントパネルのデフロスタノズルまで延びるデフロスタダクトが接続されている。
ケーシング27の上壁部におけるデフロスタ吹出口32よりも後側には、エアミックス空間R3に連通するベント吹出口34が形成されている。このベント吹出口34には、図示しないがインストルメントパネルのベントノズルまで延びるベントダクトが接続されている。
ケーシング27の後側には、エアミックス空間R3に連通するヒート吹出口36が形成されている。このヒート吹出口36には、図示しないが乗員の足下まで延びるフットダクトが接続されている。
さらに、ケーシング27の後壁部には、車両の後部座席へ供給される空調風が吹き出す後席用吹出口37が形成されている。後席用吹出口37は、ケーシング27の後壁部の上部近傍に開口しており、エアミックス空間R3に連通している。後席用吹出口37には、後席用ダクト50が接続される。後席用ダクト50の内部には、後席用ダンパ57が収容されている。
空気通路Rの冷却通路R1の下流部は、上下に分岐しており、ケーシング27内の隔壁38の上側に形成された上側開口部29と、隔壁38の下側に形成された下側開口部28とに連通している。
下側開口部28には、空調用空気を加熱する加熱通路R2が接続されている。この加熱通路R2も空気通路Rの一部を構成するものである。上側開口部29には、空気通路Rの一部を構成しているエアミックス空間R3が接続されている。加熱通路R2の下流側は、エアミックス空間R3に接続されている。
エアミックスダンパ23は、上側開口部29及び下側開口部28を開閉するとともに、加熱通路R2の下流端開口30も開閉するように構成されており、上側開口部29を全開にした状態で下側開口部28及び加熱通路R2の下流端開口30を全閉にし、一方、上側開口部29を全閉にした状態で下側開口部28及び加熱通路R2の下流端開口30を全開にする。
尚、エアミックスダンパ23による各開口部28,29,30の開度は任意に設定できるようになっている。
デフロスタダンパ24は、デフロスタ吹出口32を開閉するものである。また、ベントダンパ25は、ベント吹出口34を開閉するものである。さらに、ヒートダンパ26は、ヒート吹出口36を開閉するものである。
デフロスタダンパ24、ベントダンパ25及びヒートダンパ26は連動して各吹出口32,34,36を開閉し、吹出モードを切り替えることができるようになっている。
また、ヒータコア22は、加熱通路R2に配設されており、加熱通路R2内を流通する空調用空気を加熱するように構成されている。
ヒータコア22は、ケーシング27で支持される上側ヘッダタンク22aと、ケーシング27の底壁部で支持される下側ヘッダタンク22bと、コア22cとを備えている。コア22cは、図示しないが上下方向に延びる複数のチューブとフィンとを交互に並べて構成されたものである。コア22cのチューブの上端部は上側ヘッダタンク22aに連通し、下端部は下側ヘッダタンク22bに連通している。
下側ヘッダタンク22bには、熱媒体としてのエンジン冷却水を下側ヘッダタンク22bに流入させるための供給側ヒータパイプ22d(図1に示す)が接続されている。また、上側ヘッダタンク21aには、上側ヘッダタンク21a内のエンジン冷却水を外部に排出するための排出側ヒータパイプ22eが接続されている。
供給側ヒータパイプ22d及び排出側ヒータパイプ22eは、ケーシング27の外部を前側へ向かって延びており、ブラケット27aに支持されている。すなわち、ブラケット27aにおけるクーラパイプ21d,21eの支持部分よりも下側には、供給側ヒータパイプ22dが挿通する挿通孔(図示せず)が形成され、さらに、この挿通孔の下側には、排出側ヒータパイプ22eが挿通する挿通孔が形成されている。供給側ヒータパイプ22d及び排出側ヒータパイプ22eは各挿通孔に挿通した状態で該挿通孔の周縁部によって略全周が支持されて位置決めされる。供給側ヒータパイプ22d及び排出側ヒータパイプ22eはブラケット27aの前面よりも前へ突出している。
上記シール材60は、ブラケット27aの前面に貼り付けられており、ダッシュパネルPの開口部P1から車室Sに水等が浸入するのを抑制するためのものである。シール材60は、3層構造となっている。すなわち、シール材60は、遮水性を有する板状弾性材からなる車室外側層60aと、車室外側層60aよりも厚肉の板状弾性材からなる中間層60bと、車室外側層60aと同じ弾性材からなる車室内側層60cとを備えている。車室外側層60aは中間層60bに接着され、中間層60bは車室内側層60cに接着されている。中間層60bは、車室外側層60a及び車室内側層60cと比べて柔らかな材質である。
シール材60の厚みは、車両用空調装置1を車両の正規の搭載位置に搭載したときのブラケット27aの前面と、ダッシュパネルPとの離間寸法よりも長めに設定されている。従って、シール材60は、ブラケット27aとダッシュパネルPとによって圧縮される。
ケーシング27の前壁部のブラケット27aよりも左側の領域は、略上下方向に延びており、図3に示すように、ダッシュパネルPと対向する対向壁部27eとされている。対向壁部27eは、冷却通路R1の壁部となっていて、対向壁部27eの内面は、エバポレータ21の空気流入面と対向している。
ケーシング27の対向壁部27eはケーシング27の底壁部や上壁部に比べて振動し易くなっている。すなわち、ケーシング27内では上壁部や底壁部には重量物であるエバポレータ21やヒータコア22が接触しているので、上壁部や底壁部に加振力が作用しても振動しにくいが、対向壁部27eは、冷却通路R1の壁部となっていることから、ケーシング27内において接触するものがなく、加振力が作用した際には上壁部や底壁部よりも振動しやすい。対向壁部27eが振動すると、ケーシング27が鳴り、こもり音の発生原因となる。
対向壁部27eに作用する加振力の原因としては様々ある。例えば、車室外、即ちエンジンルーム側のクーラ配管及びヒータ配管の振動が、車室の供給側クーラパイプ21d及び排出側クーラパイプ21eや、供給側ヒータパイプ22d及び排出側ヒータパイプ22eに伝わってエバポレータ21やヒータコア22を振動させ、この振動によって対向壁部27eに加振力が作用する。また、車両のエンジン振動や走行時の振動等によって空調装置1の周りのダッシュパネルP等が振動し、この振動によって対向壁部27eに加振力が作用する。さらに、ケーシング27内で空気が流れる際に発生した乱流や脈動等によって対向壁部27eに加振力が作用することもある。
本実施形態では、ケーシング27の対向壁部27eとダッシュパネルPとの間に、シール材60から離れた部位に、ダッシュパネルPに接触することによってケーシング27の振動を抑制するための弾性部材(制振部)65が設けられている。弾性部材65は、例えば発泡ウレタン等で構成されたものである。弾性部材65は、発泡ウレタンに限られるものではなく、弾性を有し、かつ、発泡材であればよい。弾性部材65が発泡材であることから、弾性部材65は吸音性を有している。
弾性部材65は、ケーシング27の対向壁部27eにおいてブラケット27aよりも左側に配置されている。この弾性部材65により、ケーシング27の対向壁部27eとダッシュパネルPとの隙間の一部が埋まることになる。弾性部材65の形状は、この実施形態では略矩形の板状としているが、これに限らず、例えば円形板状であってもよいし、棒状であってもよい。また、弾性部材65は、複数設けてもよい。この場合、弾性部材65同士の間隔をあけてもよいし、あけなくてもよい。
図4に示すように、弾性部材65の厚みは、車両用空調装置1を車両の正規の搭載位置に搭載したときの対向壁部27eと、ダッシュパネルPとの離間寸法よりも長めに設定されている。従って、弾性部材65は、対向壁部27eとダッシュパネルPとによって圧縮される。圧縮量としては、例えば圧縮時の厚みが非圧縮状態の厚みの40%〜60%程度になるように設定するのが好ましい。
弾性部材65は、ケーシング27の対向壁部27eに固定されている。弾性部材65の固定方法としては、例えば両面テープ、接着剤、溶着、締結部材による固定等のいずれであってもよい。尚、弾性部材65は、ダッシュパネルPにおける対向壁部27eに対向する部位に予め固定するようにしてもよい。
車両用空調装置1を車体に組み付ける際には、ケーシング27に弾性部材65を固定している場合には、車室に搭載して前方へ移動させていくことで、弾性部材65の前面がダッシュパネルPに接触して圧縮されて弾性変形する。車両用空調装置1が正規の位置で固定されると、弾性部材65の圧縮量は所定量となる。
尚、弾性部材65をダッシュパネルPに予め固定している場合も同様に車両用空調装置1を搭載することで、弾性部材65が圧縮状態となる。
次に、本実施形態に係る車両用空調装置1の作用について説明する。空調装置1の運転時には、上述した原因によってケーシング27の対向壁部27eに加振力が作用する。このとき、ケーシング27の対向壁部27eとダッシュパネルPとの間に弾性部材65が設けられており、この弾性部材65が弾性変形した状態で対向壁部27eに圧接している。この弾性部材65の圧接により、対向壁部27eを確実に制振できる。さらに、弾性部材65が吸音性を有する発泡材であるため、ケーシング27とダッシュパネルPとの間で吸音効果を得ることができ、このことによって車室内の騒音低減を図ることが可能になる。
また、ケーシング27の対向壁部27eとダッシュパネルPとの隙間を弾性部材65で埋めることができるので、ケーシング27の対向壁部27eの振動をより一層抑制することが可能になるとともに、対向壁部27eとダッシュパネルPとの間で発生するこもり音も低減することが可能になる。
以上説明したように、この実施形態に係る車両用空調装置1によれば、ケーシング27の対向壁部27eとダッシュパネルPとの間に、ダッシュパネルPに接触することによってケーシング27の振動を抑制する弾性部材65を設けたので、高比重の制振材が不要になる。よって、重量及びコストを大きく増加させることなく、ケーシング27を制振してこもり音を低減することができる。
また、弾性部材65を発泡材としたので、ケーシング27とダッシュパネルPとの間で吸音効果を得て車室内の騒音低減を図ることができる。
また、弾性部材65によってケーシング27の対向壁部27eとダッシュパネルPとの隙間を埋めるようにしたので、こもり音の低減効果をより一層高めることができる。
また、弾性部材65をケーシング27の対向壁部27eとダッシュパネルPとで圧縮するようにしたので、対向壁部27eを確実に制振してこもり音をより一層低減できる。
尚、図5に示す変形例1のように、弾性部材65を多層構造としてもよい。この変形例1では、弾性部材65を、ケーシング27に固定される第1発泡材65aと、第1発泡材65aの前面に貼り付けられる第2発泡材65bと、第2発泡材65bの前面に貼り付けられる第3発泡材65cとを有するものとしている。第2発泡材65bの厚みは、第1発泡材65aや第3発泡材65cの厚みよりも厚く設定されている。また、第1発泡材65aや第3発泡材65cの発泡度合いは、第2発泡材65bよりも密である。材質は、第1発泡材65a及び第3発泡材65cをゴムスポンジとし、第2発泡材65bを発泡ウレタンとしている。ケーシング27に接触する部分をゴムスポンジとすることで、発泡ウレタンとする場合に比べて制振効果が高まる。
また、図6に示す変形例2のように、弾性部材65をシール材60に一体成形してもよい。この変形例2では、弾性部材65がシール材60の左縁部に連なって左側へ延びるように形成されている。弾性部材65をシール材60と一体成形したことで、部品点数を増加させることなく、ケーシング27の制振効果を得ることができる。
また、図7及び図8に示す変形例3のように、ケーシング27のリブ66,66によって対向壁部27eを制振するようにしてもよい。この変形例3では、ケーシング27の対向壁部27eに一対のリブ66,66を一体成形している。リブ66,66は上下方向に延びるものであり、互いに左右方向に間隔をあけて配置されている。リブ66,66は、左右方向に延びるものであってもよいし、1つだけ設けてもよいし、3つ以上設けてもよい。この変形例3では、リブ66,66の突出方向先端部がダッシュパネルPの車室側に設けられたインシュレータ(車体側部材)67に接触する。すなわち、リブ66,66は、インシュレータ67に接触することによってケーシング27の振動を抑制する制振部である。この変形例3のものでは、部品点数を増加させることなく、制振部を設けることができる。また、ケーシング27の対向壁部27eにリブ66,66を設けることで対向壁部27eが振動しにくくなる。
また、制振部としての弾性部材65やリブ66は、例えば送風ユニットの壁部を制振するものとして設けてもよい。
また、弾性部材65は、ダッシュパネルPに直接接触させるようにしてもよいし、インシュレータ67に接触させるようにしてもよい。
また、弾性部材65やリブ66は、例えばフロアパネルFに接触させるようにしてもよい。
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明に係る車両用空調装置は、例えば自動車の車室に搭載する場合に適用できる。
1 車両用空調装置
21 エバポレータ(空調用機器)
21d,21e クーラパイプ
22 ヒータコア(空調用機器)
22d,22e ヒータパイプ
27 ケーシング
27a ブラケット
27e 対向壁部
60 シール材
65 弾性部材(制振部)
66 リブ(制振部)
67 インシュレータ(車体側部材)
F フロアパネル(車体側部材)
P ダッシュパネル(車体側部材)
P1 開口部
S 車室
R エンジンルーム

Claims (5)

  1. 空調用機器と、
    上記空調用機器を収容するケーシングとを備え、車室に搭載され、生成した調和空気を車室に供給するように構成された車両用空調装置において、
    上記ケーシングの壁部と車体側部材との間には、該ケーシングと該車体側部材との間をシールするシール材から離れた部位に、該車体側部材に接触することによって該ケーシングの振動を抑制する制振部が設けられていることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 請求項1に記載の車両用空調装置において、
    上記制振部は、発泡材であることを特徴とする車両用空調装置。
  3. 請求項1または2に記載の車両用空調装置において、
    上記制振部は、上記ケーシングの壁部と車体側部材との隙間を埋めるものであることを特徴とする車両用空調装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、
    上記制振部は、弾性部材で構成されており、上記ケーシングの壁部と車体側部材とにより圧縮されていることを特徴とする車両用空調装置。
  5. 請求項1に記載の車両用空調装置において、
    上記制振部は、上記ケーシングの壁部に一体成形されたリブであることを特徴とする車両用空調装置。
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