JP2014136355A - ラミネート装置およびラミネート方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】被加工物の反りと充填材からの気泡の発生を防止できるようにする。
【解決手段】ラミネート装置1は、被加工物4を搬送シート11上に載置した状態で搬送を行う搬送部31と、搬送シート11の下方に配置されて、搬送シート11上の被加工物4を加熱する熱板15と、熱板15とその上方の搬送シート11との距離を調整する昇降部32と、搬送部31が被加工物4をラミネート加工する場所まで搬送した状態で、昇降部32により熱板15と搬送シート11との距離を所定の長さに設定して、熱板15により被加工物4を予備加熱する予備加熱部33と、予備加熱の終了後に、昇降部32にて熱板15の上面に搬送シート11を接触させて、熱板15により被加工物4をラミネート加工するラミネート処理部34を備える。
【選択図】図1
【解決手段】ラミネート装置1は、被加工物4を搬送シート11上に載置した状態で搬送を行う搬送部31と、搬送シート11の下方に配置されて、搬送シート11上の被加工物4を加熱する熱板15と、熱板15とその上方の搬送シート11との距離を調整する昇降部32と、搬送部31が被加工物4をラミネート加工する場所まで搬送した状態で、昇降部32により熱板15と搬送シート11との距離を所定の長さに設定して、熱板15により被加工物4を予備加熱する予備加熱部33と、予備加熱の終了後に、昇降部32にて熱板15の上面に搬送シート11を接触させて、熱板15により被加工物4をラミネート加工するラミネート処理部34を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、被加工物をラミネート加工するラミネート装置およびラミネート方法に関する。
近年、ソーラーエネルギを活用すべく、太陽電池に関する種々の開発がなされている。また、太陽電池の材料も、単結晶シリコンや多結晶シリコンを用いた結晶型の太陽電池の他、アモルファスシリコン(非結晶シリコン)を用いたアモルファス型の太陽電池など、様々なものが開発されている。しかしながら、これら結晶型とアモルファス型の何れの場合もシリコン自体は化学的変化を起こしやすく、また物理的な衝撃にも弱いので、一般には、シリコンを透明のビニールフィルムや強化ガラス、耐熱ガラスなどでラミネートした太陽電池モジュールが利用されている。
最近では、外壁材や屋根材と太陽電池モジュールを一体化させた、一体型モジュールなども製造されるようになってきている。太陽電池モジュールのラミネート加工は一般に、ビニールフィルムやガラスなどの透明部材と保護材の間に例えばEVA(エチレンビニルアセテート)樹脂などの充填材を介して太陽電池ストリングを挟み込み、これらを真空下で加熱して充填材を溶かすことにより行われる。
また、太陽電池ストリング等の被加工物の寸法が大型化していることや、生産効率を向上させるべく、複数例えば3、4枚の被加工物を同時にラミネート加工することも行われている。
従来、太陽電池モジュールなどを製造するためのラミネート装置では、特許文献1に開示されているように、ダイヤフラムによって仕切られた上チャンバと熱板を有する下チャンバとの間に搬送シートを配置し、被加工物の反りを防止するために搬送シートをリフトピンで持ち上げた状態で被加工物を搬入し、搬入完了後にリフトピンを下降させて、熱板にて被加工物を加熱していた。その後、上ケースを閉じて下ケースの上面に被加工物を密着させて、チャンバ内を真空ポンプにて減圧し、所定の真空度に達したら上チャンバ内に大気を導入して、ダイヤフラムを被加工物に押しつけてラミネート加工を行っていた。
このように、従来は、熱板にて被加工物を加熱するのと並行して、チャンバ内を真空ポンプにて減圧していたため、チャンバ内を減圧してから被加工物を加熱する手法と比べて、早期に目標温度に達するものの、チャンバ内に空気が残っている状態で被加工物が高温になってしまい、ラミネート加工前に被加工物内部の充填材が溶解されて気泡が発生するという問題がある。
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、被加工物の反りと充填材からの気泡の発生を防止できるラミネート装置およびラミネート方法を提供するものである。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様では、被加工物を搬送シート上に載置した状態で搬送を行う搬送部と、
前記搬送シートの下方に配置されて、前記搬送シート上の被加工物を加熱する熱板と、
前記熱板とその上方の前記搬送シートとの距離を調整する昇降部と、
前記搬送部が被加工物をラミネート加工する場所まで搬送した状態で、前記昇降部により前記熱板と前記搬送シートとの距離を所定の長さに設定して、前記熱板により被加工物を予備加熱する予備加熱部と、
前記予備加熱の終了後に、前記昇降部にて前記熱板の上面に前記搬送シートを接触させて、前記熱板により被加工物をラミネート加工するラミネート処理部と、を行うことを特徴とするラミネート装置が提供される。
前記搬送シートの下方に配置されて、前記搬送シート上の被加工物を加熱する熱板と、
前記熱板とその上方の前記搬送シートとの距離を調整する昇降部と、
前記搬送部が被加工物をラミネート加工する場所まで搬送した状態で、前記昇降部により前記熱板と前記搬送シートとの距離を所定の長さに設定して、前記熱板により被加工物を予備加熱する予備加熱部と、
前記予備加熱の終了後に、前記昇降部にて前記熱板の上面に前記搬送シートを接触させて、前記熱板により被加工物をラミネート加工するラミネート処理部と、を行うことを特徴とするラミネート装置が提供される。
本発明によれば、被加工物の反りと充填材からの気泡の発生を防止できる。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
(第1の実施形態)
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係るラミネート装置の概略構成を示す断面図である。図1のラミネート装置1は、上ケース2と、下ケース3とを備えており、上ケース2と下ケース3の少なくとも一方は、上下方向に移動可能とされている。上ケース2と下ケース3を接触させると、密封した空間が形成され、この空間を所定の真空度まで減圧した状態で、この空間内に配置された被加工物4のラミネート加工が行われる。本実施形態では、複数の被加工物4を同時にラミネート加工できる程度のサイズの空間を上ケース2と下ケース3で形成する例を説明する。
被加工物4は、図2に示すように、受光面側に配置される透明部材5と、その上に配置される充填材6と、その上に配置される太陽電池ストリング7と、その上に配置される充填材6と、その上に配置される保護材8とを有する。太陽電池ストリング7は、複数の太陽電池セルを直列接続したものである。充填材6は、例えばEVAなどの材料で形成される。被加工物4は、透明部材5を下にした状態で搬送される。
なお、本実施形態に係るラミネート装置1は、太陽電池ストリング7をラミネート加工する場合だけに適用されるものではなく、太陽電池ストリング7以外の種々の被加工物4をラミネート加工する場合にも適用可能である。
上ケース2には、ダイヤフラムシート9が取り付けられている。上ケース2の天板とダイヤフラムシート9の間には、上チャンバ10が形成されており、この上チャンバ10内の圧力を図示しない吸排気口から図示しない真空ポンプで減圧調整することで、ダイヤフラムシート9を天板側に移動させたり、上チャンバ10内に図示しない吸排気口から大気を導入してダイヤフラムシート9を下ケース3側に移動させることができる。
下ケース3を取り囲むように、搬送シート11が配置されている。搬入コンベア12上の被加工物4は、搬送シート11に搬送され、搬送シート11上でラミネート加工された後、搬出コンベア13に搬送される。
下ケース3の内部の下チャンバ14には、熱板15と、熱板固定部16と、昇降ピン17と、昇降プレート18と、ロータリエンコーダ付きサーボモータ19とが設けられている。なお、本明細書では、上ケース2と下ケース3を閉じたときに、ダイヤフラムシート9よりも上の密閉空間を上チャンバ10と呼び、ダイヤフラムシート9よりも下の密閉空間を下チャンバ14と呼ぶ。
熱板15は、搬送シート11の下方に配置されて、搬送シート11上の被加工物4を加熱するために用いられる。熱板固定部16は、熱板15と下ケース3の底面とに接合されて、熱板15を固定する支持部材である。
昇降プレート18は、サーボモータ19の駆動力により、上下方向に移動可能とされている。サーボモータ19は、現在の昇降ピン17の高さを不図示のロータリエンコーダにて計測して、昇降ピン17の高さが目標高さに一致するように、昇降プレート18を上下に駆動する。昇降ピン17の目標高さを設定する際には、被加工物4の種類ごとに、被加工物4の予備加熱時とラミネート加工時の昇降ピン17の最適高さをそれぞれサンプル実験等により測定して、その最適高さを目標高さとする。一つのサーボモータ19だけでは、昇降プレート18を駆動するのに十分な駆動力が得られない場合は、複数のサーボモータ19で昇降プレート18を駆動してもよい。
昇降ピン17の上面は搬送シート11に接触され、下面は昇降プレート18に接触されている。昇降ピン17は、昇降プレート18が上下すると、それに合わせて上下する。
図3は図1のラミネート装置1の処理動作を示すフローチャート、図4は図1のラミネート装置1の各処理工程での平面図および断面図である。図3の例では、複数(例えば4つ)の被加工物4をラミネート装置1に搬送して、これら4つの被加工物4を同時にラミネート加工する例を示している。図3のフローチャートの少なくとも一部は、図1のラミネート装置1内に例えば不図示のコントローラを設けて、このコントローラが行ってもよい。あるいは、図3のフローチャートの少なくとも一部は、作業者が手作業で行ってもよい。
まず、図4(b)に示すように、搬入コンベア12から、4つの被加工物4を順にラミネート装置1に搬送する(ステップS1)。4つの被加工物4をラミネート装置1に搬送した状態では、図4(a)に示すように、一つの被加工物4の底面側には、搬送シート11を間に挟んで、4×3=12個の昇降ピン17が配置されている。これら昇降ピン17は、搬送シート11の裏面側に接触されており、搬送シート11が熱板15よりも上方に配置されるように、いずれの昇降ピン17も同じ高さに設定されている。昇降ピン17の個数は被加工物4のサイズや重量に合わせて増減すればよい。
このように、搬送時に搬送シート11を熱板15よりも上方に配置する理由は、搬送時には被加工物4が熱板15により加熱されないようにして、被加工物4の反りを防止するためである。
ラミネート装置1への4つ被加工物4の搬送作業が完了すると、上ケース2と下ケース3を閉じて、上チャンバ10と下チャンバ14の各々の図示しない吸排気口から図示しない真空ポンプで所定の真空度まで減圧しつつ、図4(c)に示すように、昇降ピン17を所定位置まで下降させて、被加工物4の予備加熱を行う(ステップS2)。この予備加熱では、被加工物4に含まれる充填材6が溶解する温度よりも低い温度(例えば、70〜100℃程度)で被加工物4が予備加熱されるように、昇降ピン17の高さを設定する。被加工物4の予備加熱を行う理由は、予備加熱なしで、上ケース2と下ケース3を閉じて減圧しつつ被加工物4の加熱を行おうとすると、まだかなりの空気が残っている状態で被加工物4が加熱されることになり、充填材6からの気泡が発生するためである。また、充填材6からの気泡の発生を防止するために、上ケース2と下ケース3を閉じて減圧し終わってから被加工物4を加熱しようとすると、被加工物4の加熱が終わるまでにかなりの時間がかかってしまい、作業効率が悪くなってしまう。
本実施形態のように、上ケース2と下ケース3を閉じて、減圧しつつ予備加熱を行えば、充填材6からの気泡の発生を防止しつつ被加工物4を予備加熱でき、その後のラミネート加工時に短時間で被加工物4を所定の高温度に設定でき、ラミネート加工に要する時間を短縮できる。
なお、被加工物4内の充填材6や透明部材5等の材料や厚み等により、熱板15からの熱伝導率は異なる。また、充填材6の材料によって溶融する温度は異なるため、被加工物4の種類に応じて、最適な高さに昇降ピン17を設定して予備加熱を行う必要がある。一般には、被加工物4と熱板15との距離が離れているほど、対流が起こって熱が伝わりにくくなる。よって、被加工物4の熱伝導率が高い場合や充填材6の溶融温度が低い場合には、昇降ピン17をより高くして、被加工物4と熱板15との距離を離すのが望ましい。
被加工物4が所定の予備加熱温度(例えば70〜100℃程度)になり、かつ上ケース2と下ケース3の間の閉じられた空間(下チャンバ14)と上チャンバ10が所定の真空度(例えば、1torr以下の真空度)に減圧されるまで待機し(ステップS3)、その後に、図4(d)に示すように、昇降ピン17をさらに下降させて、被加工物4を搬送シート11を介して熱板15に接触させて、被加工物4がラミネート加工に適した温度(例えば、130℃以上)になるまで熱板15にて加熱する(ステップS4)。上ケース2と下ケース3の間の閉じられた空間(下チャンバ14)が例えば1torr以下まで減圧されているので被加工物4を130℃以上まで加熱しても、充填材6に気泡が発生するおそれはない。
なお、上述したステップS3では、上ケース2と下ケース3を閉じた後に上チャンバ10を減圧する例を示したが、上ケース2と下ケース3を閉じる前に、上チャンバ10の減圧を開始してもよい。
被加工物4が所定の温度以上になると、上チャンバ10内の不図示の吸排気口から大気を導入する。これにより、上チャンバ10内の圧力が、上ケース2と下ケース3の間の閉じられた空間(下チャンバ14)の圧力よりも高くなり、ダイヤフラムシート9が被加工物4の方向に押しつけられる。これにより、透明部材5と保護材8の間に充填材6を介して太陽電池ストリング7が挟み込まれた状態で、充填材6が溶解することにより、ラミネート加工が行われる(ステップS5)。
ラミネート加工が完了すると、下チャンバ3にも大気を導入して、上チャンバ2の圧力と下チャンバ3の圧力が等しくなると、ダイヤフラムシート9が平坦になる。そして、上チャンバ2の圧力と下チャンバの圧力がともに大気圧になると、上ケース2を上方に持ち上げて、搬送シート11を搬送方向に移動させて、ラミネート加工された被加工物4を搬出コンベア13まで搬送する(ステップS6)。
図3のフローチャートの処理をコントローラが行う場合、コントローラの内部構成は、図5のようなブロック構成になる。すなわち、図5に示すコントローラ30は、搬送部31と、昇降部32と、予備加熱部33と、ラミネート処理部34とを有する。
搬送部31は、被加工物4を搬送シート11上に載置した状態で、搬入コンベア12、ラミネート装置1および搬出コンベア13の間で搬送を行う。搬送部31の処理は、図3のステップS1とS6に対応する。
昇降部32は、昇降ピン17、昇降プレート18およびサーボモータ19を用いて、熱板15とその上方の搬送シート11との距離を調整する。昇降部32の処理は、図3のステップS1とS2とS4に対応する。
予備加熱部33は、搬送部31が被加工物4をラミネート加工する場所まで搬送した状態で、昇降部32により熱板15と搬送シート11との距離を所定の長さに設定して、熱板15により被加工物4を予備加熱する。予備加熱部33の処理は、図3のステップS2に対応する。
ラミネート処理部34は、予備加熱の終了後に、昇降部32にて熱板15の上面に搬送シート11を接触させて、熱板15により被加工物4をラミネート加工する。ラミネート処理部34の処理は、図3のステップS5に対応する。
このように、第1の実施形態では、ラミネート装置1に被加工物4を搬送して、上ケース2と下ケース3とを閉じて真空引きするのに並行して、昇降ピン17をラミネート加工時の高さよりも高い位置で被加工物4を熱板15にて予備加熱し、真空引きが終了して所定の真空度まで減圧された後に、搬送シート11が熱板15に接触するまで昇降ピン17を下げて、被加工物4をさらに加熱し、被加工物4が所定の温度になると、上チャンバ10に図示しない吸排気口から大気を導入してダイヤフラムシート9を被加工物4の方向に押しつけてラミネート加工を行う。真空引きをしている最中に予備加熱を行い、下チャンバ14の圧力が設定値に達した後にラミネート加工に必要な温度まで被加工物4を加熱するため、その際に充填材6に気泡が発生するおそれがなくなる。また、真空引きに並行して予備加熱を行うことで、被加工物4をラミネート加工に必要な温度まで加熱するまでに要する時間を短縮できる。
以上により、本実施形態によれば、被加工物4を反らせることなく、また、充填材6に気泡を発生させることなく、品質を落とさずに短時間で効率よくラミネート加工を行うことができる。
(第2の実施形態)
以下に説明する第2の実施形態では、被加工物4のそれぞれごとに昇降プレート18を設けるものである。
以下に説明する第2の実施形態では、被加工物4のそれぞれごとに昇降プレート18を設けるものである。
図6は第2の実施形態によるラミネート装置1の各処理工程での平面図および断面図である。第2の実施形態によるラミネート装置1は、第1の実施形態と同様に、複数(例えば4つ)の被加工物4を同時にラミネート加工することができるが、被加工物4のそれぞれごとに昇降プレート18を設けている点で第1の実施形態と異なっている。
第2の実施形態によるラミネート装置1では、図3と同様の手順でラミネート加工を行う。図6(b)は4つの被加工物4をラミネート装置1に搬送した状態を示している。図示のように、被加工物4のそれぞれごとに、昇降プレート18と、ロータリエンコーダ付きサーボモータ19とが設けられている。したがって、被加工物4のそれぞれは、対応する昇降プレート18により、それぞれ独立して高さ調整を行うことができる。
図6(c)は4つの被加工物4を予備加熱する状態を示している。4つの被加工物4のそれぞれは、独立して高さ調整されるため、図示のように、4つの被加工物4の高さは必ずしも同じにはならない。
本実施形態によれば、別種類の被加工物4を同時にラミネート加工する場合でも、被加工物4のそれぞれごとに、最適な高さに設定して予備加熱を行うことができる。よって、異なる種類の被加工物4を同時にラミネート加工することができる。
図6(d)は予備加熱と下チャンバ14の圧力が設定値に達した後に4つの被加工物4をラミネート加工する状態を示している。ラミネート加工する際には、搬送シート11が熱板15に接触するように昇降ピン17が下げられるため、4つの被加工物4とも、同じ高さに設定される。
被加工物4の外形サイズは、必ずしも一定ではなく、被加工物4の種類によってその外形サイズも異なる。本実施形態によれば、複数の昇降プレート18にて一つの被加工物4を昇降させることで、大サイズの被加工物4のラミネート加工にも容易に対応可能である。
例えば、図6(a)の破線20は、2つの昇降プレート18で大サイズの被加工物4を一つ昇降させる例を示しており、これにより、合わせて2つの大サイズの被加工物4を同時にラミネート加工することができる。
このように、第2の実施形態では、複数の被加工物4のそれぞれごとに昇降プレート18とサーボモータ19を設けるため、被加工物4のそれぞれごとに個別に高さ調整をして予備加熱を行うことができる。よって、種類がそれぞれ異なる複数の被加工物4を同時にラミネート加工する場合であっても、被加工物4のそれぞれを最適な高さに設定して予備加熱を行うことができ、充填材6への気泡の発生をより確実に防止できる。また、複数の昇降プレート18で一つの被加工物4を昇降することで、サイズの大きな被加工物4をラミネート加工することもできる。
(第3の実施形態)
以下に説明する第3の実施形態では、搬送シート11の皺や弛みによる捩れ等を防止するものである。
以下に説明する第3の実施形態では、搬送シート11の皺や弛みによる捩れ等を防止するものである。
図7は第3の実施形態によるラミネート装置1の各処理工程での平面図および断面図である。第3の実施形態によるラミネート装置1は、第1の実施形態によるラミネート装置1の構成に加えて、サポートバー(支持部材)21を設けたものである。サポートバー21は、搬入コンベア12の近くと、搬出コンベア13の近くとに設けられている。サポートバー21は、被加工物が搬送シート11上を搬送されてくるときに、搬送シート11の下面に接触する高さに設定される。より詳細には、サポートバー21の上面は、昇降ピン17の上面と同じ高さか、昇降ピン17の上面よりもわずかに高い高さに設定される。これにより、搬送シート11は、サポートバー21により均すことで搬送中の搬送シート11の皺や弛みを抑えることができる。これにより、搬送シート11の皺や弛みを原因として、搬送シート11が昇降ピン17に引っかかって、傷や破れが生じるおそれを防止できる。
被加工物をラミネート装置1に搬送し終わった後は、図7(c)、図7(d)および図7(e)に示すように、サポートバー21は熱板15の上面位置または、それより低い位置まで下げられる。よって、図4(c)および図4(d)と同様に、予備加熱およびラミネート加工を行うことができる。その後、図7(e)でラミネート加工された後、搬出コンベア13まで搬送される。
なお、サポートバー21の昇降制御は、例えば、シリンダを用いて行えばよい。あるいは、サーボモータ19を用いてサポートバー21の昇降制御を行ってもよい。
このように、第3の実施形態では、搬入コンベア12の近くと搬出コンベア13の近くにそれぞれサポートバー21を設けて、搬送時に搬送シート11の皺や弛みを取るようにするため、搬送シート11が昇降ピン17に引っかかるおそれがなくなり、搬送シート11が昇降ピン17により傷ついたり、破れたりする不具合が起きなくなる。
なお、図7に示したサポートバー21は、第2の実施形態による図6のラミネート装置に設けてもよい。
本発明の態様は、上述した個々の実施形態に限定されるものではなく、当業者が想到しうる種々の変形も含むものであり、本発明の効果も上述した内容に限定されない。すなわち、特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更および部分的削除が可能である。
1 ラミネート装置、2 上ケース、3 下ケース、4 被加工物、5 透明部材、6 充填材、7 太陽電池ストリング、8 保護材、9 ダイヤフラムシート、10 上チャンバ、11 搬送シート、12 搬入コンベア、13 搬出コンベア、14 下チャンバ、15 熱板、16 熱板固定部、17 昇降ピン、18 昇降プレート、19 サーボモータ、21 サポートバー
Claims (7)
- 被加工物を搬送シート上に載置した状態で搬送を行う搬送部と、
前記搬送シートの下方に配置されて、前記搬送シート上の被加工物を加熱する熱板と、
前記熱板とその上方の前記搬送シートとの距離を調整する昇降部と、
前記搬送部が被加工物をラミネート加工する場所まで搬送した状態で、前記昇降部により前記熱板と前記搬送シートとの距離を所定の長さに設定して、前記熱板により被加工物を予備加熱する予備加熱部と、
前記予備加熱の終了後に、前記昇降部にて前記熱板の上面に前記搬送シートを接触させて、前記熱板により被加工物をラミネート加工するラミネート処理部と、を有することを特徴とするラミネート装置。 - 前記被加工物は、ラミネート加工の材料として用いられる充填材を含んでおり、
前記予備加熱部は、前記充填材が溶解する温度よりも低い温度で予備加熱を行うことを特徴とする請求項1に記載のラミネート装置。 - 前記昇降部は、被加工物の種類ごとに、予備加熱時における前記熱板と前記搬送シートとの距離を設定することを特徴とする請求項1または2に記載のラミネート装置。
- 前記昇降部は、
それぞれの上面が前記搬送シートの下面に接触された状態で前記搬送シートを上下させる複数の昇降ピンと、
前記複数の昇降ピンの下面に接触された状態で前記複数の昇降ピンを上下させる昇降プレートと、
前記昇降プレートを上下させる制御を行う昇降プレート駆動部と、を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のラミネート装置。 - 前記昇降プレートおよび前記昇降プレート駆動部は、被加工物のそれぞれごとに設けられており、
前記昇降プレート駆動部のそれぞれは、前記予備加熱時には、対応する前記昇降プレートの高さ調整を個別に行うことを特徴とする請求項4に記載のラミネート装置。 - ラミネート加工する場所まで搬送された被加工物の搬送方向の前方および後方に少なくとも設けられ、被加工物の搬送時に前記搬送シートの下面に接触される支持部材を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のラミネート装置。
- 被加工物を搬送シート上に載置した状態で搬送を行うステップと、
前記搬送シートの下方に熱板が配置されて、前記搬送シート上の被加工物を加熱するステップと、
前記熱板とその上方の前記搬送シートとの距離を調整するステップと、
前記搬送部が被加工物をラミネート加工する場所まで搬送した状態で、前記昇降部により前記熱板と前記搬送シートとの距離を所定の長さに設定して、前記熱板により被加工物を予備加熱するステップと、
前記予備加熱の終了後に、前記昇降部にて前記熱板の上面に前記搬送シートを接触させて、前記熱板により被加工物をラミネート加工するステップと、を行うことを特徴とするラミネート方法。
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Cited By (1)
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WO2017208909A1 (ja) * | 2016-06-01 | 2017-12-07 | 三菱電機株式会社 | ラミネート装置、ラミネート方法および太陽電池モジュールの製造方法 |
-
2013
- 2013-01-16 JP JP2013005595A patent/JP2014136355A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2017208909A1 (ja) * | 2016-06-01 | 2017-12-07 | 三菱電機株式会社 | ラミネート装置、ラミネート方法および太陽電池モジュールの製造方法 |
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