JP2014136057A - ゴルフ練習兼用のトレーニング用具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 下半身強化トレーニングを行なえることは勿論、ゴルフクラブの旋回軸となる上体を振らさないスイング動作の理想的フォームを身に付けることができるゴルフ練習兼用のトレーニング用具を提供する。
【解決手段】 左右1対のガイドレール71,71を備えるベース部材70Aに、裏面側に1個のスライド支点と3個の滑動支点R1…を備える左右1対のスタンス台70B,70Bを取り付け、各スタンス台70Bは、対応するガイドレール71にスライド支点を介して往復直線動作可能、かつ、複数個の滑動支点R1…を介して回動滑動動作する。練習者は、1対のスタンス台70B,70B上に搭乗してスイング練習をする。1対のスタンス台70B,70Bは、往復直線動作と回動滑動動作との複合動作によってゴルフクラブの旋回軸を振らさないで軸足を交代させるための足運びをアシストする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ゴルフにおいて最も重要なプレー動作である、スイング動作の理想的フォームを自然に身に付けることができるとともに、スイング動作の安定に欠くことができない、下半身の強化を実現することができるようにしたゴルフ練習兼用のトレーニング用具に関する。
米国起源の野球、英国起源のゴルフは、わが国においても国民的なスポーツとして定着している。野球においてもゴルフにおいても、報道画面の花形シーンは、打撃シーンである。野球におけるバッティングは、即時得点、あわよくば、ヒーローになれる一試合に数回しか巡って来ない絶好の機会である。また、ゴルフにおけるドライバーショットは、パーを達成することができるか否かをプレー開始段階で決定する渾身の一打である。
野球選手においてもゴルフ選手においても、打撃を制することができる選手は花形選手である。このため、彼らは、職業選手であるかアマチュア選手であるかを問わず、打撃練習に多くの練習時間を投入する。ところで、野球やゴルフに限らず、あらゆるスポーツにおいて練習時間が、そのまま練習成果として好成績につながるのかという問題がある。この回答には、合理的な練習であれば、短時間の練習でもそれなりの成果が得られるとの意味合いが含まれている。今日、スポーツ医学、スポーツ科学の成果を活用することなく好成績を挙げることは難しい。今日における合理的な練習とは、いわば、スポーツ医学、スポーツ科学的な成果をも採り入れた科学的練習のことである。
上記のような合理的、科学的な視点から野球におけるバッティングとゴルフにおけるドライバーショットを観察すると、以下のような証拠により、両者は、似て非なるものである。ただし、スイング動作の開始から終了までの間に軸足の交代が行われるという点においては、両者は共通する。軸足の交代が行われるに至る中間期になされる動作が両者では大きく異なる。
野球におけるバッティングフォームは、例えば、一本足打法のように、盛大に上体を移動をさせながらスイング動作をする選手、米国チームのある巨漢打者のように下半身は殆ど動かさず、両腕を力任せに振り回す動作のみでスタンドにボールを叩き込む豪傑選手、走りながら打っているのではないかと思われるほどに前のめりで打つ選手等、選手ごとに実に多様である。これに対して、ゴルフにおけるドライバーショットは、素人目には、選手ごとのフォームの違いを見出せないほど一様である。ただし、野球選手の中にも、ゴルフにおけるドライバーショットに近いフォームでバッティング動作をきれいにまとめる選手も見受けられる。
野球のバッティングに使用されるバットは、力を伝達することができる剛体の棍棒状であり、身体の延長部材であるというような要素が強い。これに対し、ゴルフのショットに使用されるクラブは、鞭のようなしなりの良好なクラブシャフトを使用し、いわば紐の先に取り付けた錘を振り回す道具、つまり、身体エネルギーを錘の速度に変換する変換用具というような要素が強い。鞭のようにしなるクラブシャフトは、ゴルフプレイヤーの過剰なスイング力を蓄え、ゴルフプレイヤーの意図する時点で蓄えたスイング力を放出して打撃ヘッドの速度を増す。
野球においてピッチャーが投げるボールは、大きな運動エネルギーをもって打者に向かってくる動体であり、打者は、ボールが捕手の手中に収まるまでの間の任意の打点を選択し、ボールの運動エネルギーを打ち負かす大きな打撃力を与える必要がある。一方、ゴルフのドライバーショットでは、ボールは定点に静止しているのであり、十分に速度を与えた打撃ヘッドを定点に位置するボールに正確に命中させることが最も重要である。ゴルフプレイヤーは、クラブシャフトに蓄えられたスイング力をこのタイミングで放出する術を体得している。
上記のようなスイング内容の相違が、野球におけるバッティングとゴルフにおけるドライバーショットの相違を生じさせるとともに、どのような練習が合理的な練習に該当するかを示唆する。ここで、本願発明の特徴を明確にするために、ゴルフにおけるドライバーショットの合理的な練習に必要とされる要素を抽出しておく。
ドライバーショットに用いられる1番ウッドないし3番ウッドといわれるゴルフクラブは、地上レベルの定点に静止している所定質量のゴルフボールをいかに遠くまで打ち放すことができるかという観点から設計されている。地上レベルに置かれたゴルフボールをゴルフクラブの中間位置で打つことはできない。このため、ゴルフクラブは、先端部に質量を集中させた打撃ヘッドを有する。
ゴルフボールの飛距離は、ゴルフクラブによる打撃角度と打撃スピードとによって決定される。打撃角度は、打撃ヘッドのフェイスに予め設計者の計算に基づいて与えられたフェイス角度に固定されている。また、打撃ヘッドの重さは、ゴルフボールの静止慣性によって大きな影響を受けることのない範囲で、通常のゴルフプレイヤーの体力で最もスピードを上げられる質量に設定されている。プレイヤーの身長差や体力の個人差に対しては、クラブ番号を選択することによって対応することができる。
本願の発明は、ドライバーショットに関する上記前提条件下において、ゴルフボールを希望する方向に最も遠くまで打ち放すためにゴルフプレイヤーは、いかなる点に留意してスイング動作をなすべきであろうかという観点に基づいて創案されている。
結論としては、ゴルフプレイヤーは、打撃ヘッドのスピードを高めるため遠心力を活用しなければならない。ゴルフクラブが、先端に錘を取り付けた紐の性質を持つからである。遠心力を最大限に活用するためには、ゴルフクラブの旋回軸を一定に維持する必要がある。回転の軸が振れることは、打撃ヘッドが寄り道をすることになるからである。ゴルフプレイヤーは、スイング動作を大きくしなければならない、回転体の内周より外周の方が大きな遠心力が得られるからである。ゴルフプレイヤーは、スイングスケールを大きくするために、スイング開始からスイング終了までの間に軸足を交代させなければならない。上体のひねり動作のみでは、大きなスイング動作を実現することは困難であるからである。ゴルフプレイヤーは、軸足を交代させる際に回転の軸を振れさせてはならないことはいうまでない。殊に難しいのは、この最後の点、ゴルフクラブの旋回軸を一定に維持しながら軸足を交代させることが求められる点である。
スポーツの練習において、ある動作に負荷を与えることはよくある。与えられる運動課題を10キログラムの負荷を負って安定に成功することができるように練習すれば、その選手は、5キログラムの負荷では、軽々とその運動課題を達成することができる。このことは、負荷トレーニングに限らず、ある運動課題を反射的に実行できるよう身に付ける習熟トレーニングにおいても該当し、習熟のための負荷として特別に用意された用具を用いることがある。なお、ゴルフの練習用具に関しては、下記特許文献に開示されるような提案例がある。
実開平2−131477号公報
本発明の目的は、ゴルフのスイング動作において特に難しい動作内容である、ゴルフクラブの旋回軸を一定に維持しながら軸足を交代させる要領を容易に身に付けることができるゴルフ練習兼用のトレーニング用具を提供することである。身に付けようとする動作内容を反復して練習することは、従来から行われていることである。本発明は、上記目的をより確実に、より短時間で達成するため、前述したように習熟のための負荷として特別に用意された用具を用いる。
ゴルフ教室を主宰する本願の発明者らの長年の研究により、ゴルフクラブの旋回軸を一定に維持しながら軸足を交代させるには、上体を軸足の上方に移動させるような普通に見られる動作ではなく、逆に、上体の下方に軸足とする足を移動させるような動作が理想的であり、効果的であるという研究成果を得ている。ここで、ゴルフクラブの旋回軸とは、概ね、体幹の中心線に一致する。なお、体幹の中心線は、概ね、尾骨と頚椎骨を結ぶ線上に位置し、脊柱骨には一致しない。なぜならば、体幹は臓器を収納する容器としての役割を有し、このため脊柱骨は、体幹の中心線から背中側に偏って位置しているからである。
発明者らの研究により求められた軸足交代の理想動作を実行する要領としては、軸足側に体重を移動させる要領ではなく、軸足としない足を身体の斜め後方に引く要領による方が有効であるとの結論を得ている。有効であるとは、ゴルフクラブの旋回軸、つまり、体幹の中心線を振らすことなく安定に維持できるという意味である。なお、上体を捻ることは、体幹の中心線を振らすことにはならない。
なお、ゴルフにおけるスイング動作は、各プレイヤーが各自に適切なスタンスを設定して行なうのであり、軸足とは、刻々と変化する一連のスイング動作の過程において、その時点、その時点での動作を支持している主たる足をいい、上体の下方に位置する足というような位置関係を示すのではない。
しかし、上体が振れないようにしながら上体を支持している軸足を入れ代える要領は、そのような動作を意識しながらであっても、直接的な練習のみでは容易には会得することができない。このような場合、軸足を入れ代える一連の動作を時間軸に沿って複数の動作単位に分割し、分割した動作単位ごとに習熟練習を行い、最後に、習熟した動作単位を連結して所望する一連の動作を完成させるという方法がある。なお、このような練習方法は、スポーツの練習に限られたものではなく、例えば、伝統的な舞踊等のお稽古事の練習においても古くから活用されている。
本発明は、一連のスイング動作と、スイング開始からスイング終了に至るまでの一連のスイング動作をいくつかに分割した動作単位ごとの習熟練習との双方の練習を可能とし、特に、一連のスイング動作に含まれる軸足の交代ついては、本願発明者らの研究成果に基づくところの、軸足としない足を身体の斜め後方に引く、いわば、「引き足」の要領による軸足の交代練習を可能とすることを課題とする。また、課題とされた引き足の要領による軸足の交代練習においては、大腿骨背位部に位置する半腱様筋に疲労の兆候が見られることから、併せて、半腱様筋の鍛錬を意識した下半身の強化訓練を可能とすることを課題とする。
なお、半腱様筋とは、主に膝関節を屈曲させる動作に使用される筋肉であり、日常的動作においては、あまり活用されない筋肉である。膝関節は、積極的に筋力を使って屈曲させるまでもなく、体重によって容易に屈曲するからである。この半腱様筋は、上記、引き足の練習においてよく使用される。
本発明のゴルフ練習兼用のトレーニング用具は、1対のガイドレールを備えるベース部材に、練習者が搭乗する左右の足に対応する1対のスタンス台を取り付けてなり、前記ベース部材と1対のスタンス台とは、前記1対のガイドレールによって前記スライド支点をスライド動作可能に連結され、前記1対のスタンス台は、その裏面に配される滑動支点によって滑動自在に接地し、前記ガイドレールに沿って移動する往復直線動作と、前記スライド支点を中心とする前記滑動支点を介しての回動滑動動作との複合動作を可能にすることを特徴とする。
本発明のゴルフ練習兼用のトレーニング用具は、ベース部材と1対のスタンス台とからなる。ベース部材は、1対のスタンス台の被取付け部材であり、練習場所の床面等に設置される唯一の固定部材である。ベース部材は1対のガイドレールを備えることによって特徴付けられ、1対のガイドレールは、練習者の後背位側から前腹位側に向かって相互間隔が漸減する構成が好ましい。1対のスタンス台における1対は、練習者の両足に対応するための1対であり、1対のスタンス台は、練習者を直立姿勢で搭乗させるための部材である。各スタンス台の裏面側には、1個のスライド支点と少なくとも1個の滑動支点が設けられ、これらはスタンス台の四方に分散配置されている。
ベース部材と1対のスタンス台とは、1対のガイドレールによって各スタンス台のスライド支点をスライド動作可能に拘束することによって連結される。このようにして連結された各スタンス台は、ガイドレールによって拘束された1個のスライド支点を除く少なくとも1個の滑動支点によって設置場所の床面等に滑動自在に接地する。各スタンス台は、ガイドレールに沿って拘束された往復直線動作と、スライド支点を中心とする複数個の滑動支点を介しての回動滑動動作との複合動作をすることができる。したがって、練習者が1対のスタンス台に搭乗すると、左右の足を前後方向に移動させたり、回転方向に移動させたり、互いに同じ方向にも異なる方向にも移動させるトレーニングをすることができる。
本発明としては、1対のガイドレールは、練習者の後背位側から前腹位側に向かって相互間隔が漸減するように配され、前記滑動支点を複数個備え、前記各スタンス台における前記スライド支点は、練習者の足親指側に配置され、前記1対のスタンス台は、前記複数個の滑動支点によって滑動自在に接地することが好ましい。
本発明のゴルフ練習兼用のトレーニング用具は、練習者の後背位側から前腹位側に向かって相互間隔が漸減する1対のガイドレールを備えるベース部材に、練習者が搭乗する1対のスタンス台を取り付けてなる。1対をなす各スタンス台は、裏面側の四方に分散配置する1個のスライド支点と複数個の滑動支点を備える。各スタンス台におけるスライド支点は、練習者の足親指側に配置される。ベース部材と1対のスタンス台とは、1対のガイドレールによってスライド支点をスライド動作可能に拘束することによって連結される。1対のスタンス台は、滑動支点によって滑動自在に接地し、ガイドレールに沿って移動する往復直線動作と、スライド支点を中心とする複数個の滑動支点を介しての回動滑動動作との複合動作が可能とされている。
ベース部材と1対のスタンス台とは、1対のガイドレールによって各スタンス台のスライド支点をスライド動作可能に拘束することによって連結される。このようにして連結された各スタンス台は、ガイドレールによって拘束された1個のスライド支点を除く複数個の滑動支点によって設置場所の床面等に滑動自在に接地する。この結果、各スタンス台は、ガイドレールに沿って拘束された往復直線動作と、スライド支点を中心とする複数個の滑動支点を介しての回動滑動動作との複合動作をすることができる。
右利きのプレイヤーによるゴルフのスイング動作における軸足交代の有様は、次のようなものである。プレイヤーが両腕でゴルフクラブを身体の前方斜め下向きに差し出したスタンス状態においては、プレイヤーの両足は、対等の力関係においてバランスし、軸足というものが存在しない。プレイヤーが両腕を右肩上方に回してゴルフクラブを振り上げる動作においては、脊柱骨が右方向に湾曲し、湾曲した脊柱骨を下方に延長する軸のように右足が軸足となる。この際、プレイヤーの左足は、爪先側を支点とした踵側外回し動作をし、最終的には左足踵が浮いた姿勢に至る。
次の時点では、振り上げられたゴルフクラブが振り下ろされ、プレイヤーの姿勢がスタンス状態に復帰すると同時に、ゴルフボールが打ち放される。
この後、ゴルフクラブは、打ち放されたゴルフボールを追いかけるように左肩上方に振り切られる。この際には、プレイヤーの脊柱骨が左方向に湾曲し、湾曲した脊柱骨を下方に延長する軸のように左足が軸足となる。この際、プレイヤーの右足は、爪先側を支点とした踵側外回し動作をし、最終的に右足踵が浮いた姿勢に至る。
上記ゴルフのスイングに必要とされる動作に対して、1対のスタンス台は、各スタンス台に許容された上記複合動作によって、1対のスタンス台上に搭乗した練習者がゴルフのスイング動作を練習するに際して、練習者の左足に対応するガイドレールとスタンス台によって、左足を左斜め後ろ方向に引きながら、上半身を振らすことなく、両足バランス状態からから右足へと軸足を交代させるための基本的アシスト動作と、この動作に必要とされる左足膝下部位の左足爪先側支点の踵側外回し動作をするための補助的アシスト動作とを提供することができる。同様に、右足を右斜め後ろ方向に引きながら、上半身を振らすことなく、右足から左足へと軸足を交代させるための基本的アシスト動作と、この動作に必要とされる右足膝下部位の右足爪先側支点の踵側外回し動作するための補助的アシスト動作を提供することができる。
また、1対のスタンス台は、上記左右の足に対する基本的アシスト動作と補助的アシスト動作との連続によってゴルフのスイング動作の開始から終了に至る一連の動作に対する連続的アシスト動作を提供することができる
本発明としては、前記ガイドレールと滑動支点とのいずれか一方が、ガイドレールの任意の位置にスライド支点を位置決めするストッパ部材を備え、1対のスタンス台は、ストッパ部材によって位置決めされたスライド支点の相互間隔を保って、スライド支点を中心とする前記複数個の滑動支点を介しての回動滑動動作をするという特徴的な動作によって特定される。
上記1対のスタンス台は、ストッパ部材によってガイドレールの任意の位置に位置決めされることによって、許容された複合動作に含まれるガイドレールに沿っての往復直線動作を失う。したがって、1対のスタンス台に許容され得る動作は、ガイドレールによって位置決めされたスライド支点を中心とし、残る滑動支点を介しての回動滑動動作のみである。この結果、各スタンス台の回動滑動動作は、実質的にスライド支点を中心とする揺動動作に限定される。
ゴルフのスイング動作の以外のエクササイズに活用される場合の1対のスタンス台には、前後の方向性を問題にする必要がなく、練習者は、いずれの方向を向いても搭乗することができる。1対のスタンス台を位置決めする1対のガイドレールは、平行ではない。したがって、練習者は、1対のスタンス台をガイドレールのどの位置に位置決めするかを決定することによって、自己に適するスタンス幅を選択することができる。
スタンス幅が固定された状態において、実質的に水平方向の揺動動作をする1対のスタンス台は、搭乗した練習者の両足膝下部位に、各足の爪先側支点の踵側外回し動作または内回し動作、および、搭乗方向を反転した練習者の両足膝下部位に、各足の踵側支点爪先側外回し動作または内回し動作を提供することができる。
1対のガイドレールは、練習者の後背位側から前腹位側に向かって相互間隔が増減するようにように配されと、スクワット運動などに好適である。練習者は、両足膝下部位を捻るようにすることにより、スクワット動作に1対のスタンス台が提供する上記動作を合成させることができ、左右の足の開脚動作を伴うスクワット運動が可能である。このような、合成動作により、練習者の下半身に対して、単純なスクワット運動のみでは使われることが稀な筋肉、例えば、大腿骨背位部に位置する半腱様筋の活動が促される。この結果、単純なスクワット動作では得難い、総合的な下半身強化成果が得られる。
本発明としては、その基本発明を構成するベース部材が、1対のガイドレールと、1対のガイドレールにおける相互間隔が狭い側の一端側を相互に連結する前方連結部材と、1対のガイドレールにおける相互間隔が広い側の一端側を相互に連結する後方連結部材とからなり、1対のガイドレールは、前方連結部材と後方連結部材を介して前方側の相互間隔と後方側の相互間隔とを独立に調節可能であるという特長によって特定される。
上記解決手段は、体格差を伴う不特定の練習者に対して、本発明のゴルフ練習兼用のトレーニング用具を寸法的違和感なく適合させるための手段および、練習者の個性に基づいて許容される若干のフォーム差に適合させるための手段を示している。
ゴルフ練習兼用のトレーニング用具を構成するベース部材の1対のガイドレールは、スタンス台が提供する複合動作のうちの往復直線動作を規定するとともに、ガイドレールに取り付けられる1対のスタンス台の相互間隔であるスタンス幅を決定している。往復直線動作の動作範囲は、練習者の体格に応じて練習者自身が無意識的に決定できる。簡単にいえば、脚の長さによって自然に定まる。
これに対して、固定部材である1対のガイドレールによって規定されているスタンス幅は、練習者の体格に対する自動的な適合力を有しない。この問題に対しては、1対のガイドレールを連結部材によって連結する構造とすることによって解決の糸口とすることができる。これによって、例えば、連結部材の長さを変化させたり、取付け位置を変化させるような事後的調節が可能になる。
また、スタンス台に関しては、基本的フォームの枠内でわずかに許容される、練習者の若干のフォーム差に適合できることが好ましい。この要望に対しては、1対のガイドレールを前方連結部材と後方連結部材との2部材によって連結することよって解決される。前方連結部材と後方連結部材のいずれか一方または双方の長さや取付け位置を変化させることにより、1対のガイドレールの前方側の相互間隔と、1対のガイドレールの後方側の相互間間隔を個別に調節することができるとともに、1対のガイドレールの相対角度をも無段階で調節することができる。
本発明としては、その基本発明を構成するベース部材が、練習者の両腕を介して上体を支持する着脱自在のハンドルを備えるという特徴によって特定される。
上記解決手段は、本発明のゴルフ練習兼用のトレーニング用具の応用的活用範囲を拡大するための手段を示している。例えば、外見を気にする女性の中には、脚を細く、特に、膝関節以下の部分をすっきりと引き締めたいとの願望者の要望に対して、本発明のゴルフ練習用は、1個のスライド支点と複数個の滑動支点を備える1対のスタンス台が提供する複合動作によって、極めて好都合に応需することができる。
ヒトの膝下部位は、2本の骨によって支持されている。2本の骨は、2本の骨に連結される複数の筋肉との相互作用により、互いに交差するような配置を取り、膝下部位を捻るような動作を可能としている。人の腕の肘関節より遠位部についても同様であるが、このような複雑な動作を可能とすることが、2本の骨が並列に配置されている理由である。複雑な捻り動作の実現には、多数の筋肉組織が協力する必要があり、動作の一定時間継続する反復によって大量のカロリーとカロリー源である糖質および脂質が消耗される。これは、練習者の希望に沿う生理的反応である。
本発明のゴルフ練習兼用のトレーニング用具の1対のスタンス台は、拘束されたスライド支点を中心とする水平方向の揺動動作によって、膝下から遠位部を捻る運動に対する好適なアシスト動作を提供することができる。この際、練習者は、ハンドルにつかまることによって上半身を支えることができるので、下半身の運動に専念することができる。これによって、脚美人が相当数増加することが期待される。なお、ハンドルがゴルフのスイング動作の支障となる場合には、これを取り外すことができる。
本発明としては、前記ベース部材又は前記ハンドルに弾性索条が連結され、この弾性索条を手で操作するか、又は、この弾性索条に連結されたグリップを手で握って、身体に負荷をかける運動が可能であることを特徴とする。
上記解決手段は、例えば、多数の物品が雑多に収蔵されている自室内等、実際のゴルフクラブを使用しての練習が躊躇される場所での効果的なスイング動作練習を可能とする手段を示している。
ゴルフのスイング動作においては、スタンス姿勢からのスイング動作を開始し、最後のゴルフクラブの振り切り動作に至るまでの間に2度、ゴルフクラブを振り上げる象徴的な動作が含まれる。この際のゴルフクラブの振り上げ動作がのびのびとしない場合には、スイングスケールが小さくまとまってしまい、所望の飛距離を達成することができない。ゴルフクラブの振上げ動作のスケールアップは、振上げ動作に負荷を与えた負荷トレーニングによって実現することができる。
すなわち、練習者が弾性索条や弾性索条によって連結されたグリップを把持し、これをゴルフクラブに見立てて右肩上方または左肩上方に振り上げる動作をすると、弾性索条が練習者の動作を阻むように引張り力を増大させる。この際の引張り力は、振上げ動作に対する負荷であり、負荷を与えた練習の繰返しが可能になる。
本発明によれば、1対のスタンス台に搭乗した練習者に対して、左スタンス台が練習者に提供する複合動作によって上体を振らすことなく、左足を身体の斜め後方に滑らすように移動させることによる右足への軸足交代動作を円滑にアシストすることができるとともに、右スタンス台が練習者に提供する複合動作によって、上体を振らすことなく、右足を身体の斜め後方に滑らすように移動させることによる左足への軸足交代動作を円滑にアシストすることができる。
上記において練習者は、自己の発意に基づき、軸足を入れ代える一連の動作を時間軸に沿って複数の動作単位に分割し、分割した動作単位ごとに習熟練習を行い、最後に、習熟した動作単位を連結して所望する一連の動作を完成させるという練習方法をとることができる。
ベース部材のガイドレールとスタンス台の滑動支点とのいずれか一方に、スライド支点を位置決めするストッパ部材を設け、1対のスタンス台をストッパ部材によってガイドレールの任意の位置にロックすると、1対のスタンス台が低位置を維持しながらロックされているので、スタンス台に搭乗した練習者の多様な姿勢変化を安定に支持することができる。また、その多様な姿勢変化を伴う練習者の膝関節以下の部位に、スライド支点を中心とする複数個の滑動支点を介しての回動滑動動作、つまり捻り動作を負荷することができるので、例えば、スクワットのような典型的筋肉を目標とする典型的トレーニング動作に対して、従来使用されなった筋肉の活動を促すことができる。
上記により、ゴルフの打撃ヘッドのスイング動作や、その他の運動の、特に左右の足の動作のバランス感覚などを練習により鍛えることができる。
本発明のゴルフ練習兼用のトレーニング用具の実施の形態例を示す使用状態の斜視図である。 上記ゴルフ練習兼用のトレーニング用具の平面図である。 上記ゴルフ練習兼用のトレーニング用具の正面図である。 図2のX―X線矢視断面図である。 上記ゴルフ練習兼用のトレーニング用具の動作説明図である。 上記ゴルフ練習兼用のトレーニング用具の使用状態を示す斜視図である。 上記ゴルフ練習兼用のトレーニング用具の応用的使用状態を示す斜視図である。 本発明のゴルフ練習兼用のトレーニング用具の他の実施の形態例を示す使用状態の斜視図である。 本発明のゴルフ練習兼用のトレーニング用具のさらに他の実施の形態例を示す斜視図である。 本発明のゴルフ練習兼用のトレーニング用具の他の実施の形態の正面図である。 上記ゴルフ練習兼用のトレーニング用具の使用状態を示す背面図である。 上記ゴルフ練習兼用のトレーニング用具の使用状態を示す斜視図である。 上記ゴルフ練習兼用のトレーニング用具の応用的使用状態を示す斜視図である。
以下、本発明のゴルフ練習兼用のトレーニング用具の実施の形態例を図面を引用しながら説明する。
本発明のゴルフ練習兼用のトレーニング用具70は、主に、ゴルフゲームにおける象徴的なプレー動作であるスイング動作の要領を会得する目的で使用する(図1)。スイング動作の練習には、原則として実際のゴルフクラブ20が使用される。ただし、本発明のゴルフ練習兼用のトレーニング用具70は、後に記述するようにゴルフのスイング動作以外の幾つかのエクササイズ目的にも適性が認められる。
ゴルフ練習兼用のトレーニング用具70は、1対のスタンス台70B,70Bと、その取付け部材としてのベース部材70Aとからなるシンプルな構造体である。ベース部材70Aは、練習場所の床面等に据え置かれることによってその位置を維持する固定部材である。一方、1対のスタンス台70B,70Bは、特殊な複合動作をする。この際、1対のスタンス台70B,70B相互間には、機械的な連動関係は一切なく、各スタンス台70Bの動作は互いに独立している。
スイング動作の練習者10、または、その他のエクササイズ目的を有する者は、1対のスタンス台70B,70B上に立ち姿勢で搭乗してゴルフ練習兼用のトレーニング用具70を使用する。また、ゴルフ練習兼用のトレーニング用具70を使用する者は、予め、その構造や機能を十分に理解しておくことが好ましい。使用する用具の構造や機能を理解しているか否かは、一般的に言って、練習成果に一定の影響を与える。
ゴルフ練習兼用のトレーニング用具70全体を床面等に位置決めするベース部材70Aは、1対のガイドレール71,71間に前方連結部材72と後方連結部材73とを架橋するようにして一体化した構造体である(図1,図2,図3)。各ガイドレール71は、鋼板を所定規格の典型的な溝型に曲げ加工してなるレール状部材で、「Cチャンネル」または略して単に「Cチャン」といわれる。各ガイドレール71は、スリット開口部71Eを上面側にして用いられる(図2,図4)。各ガイドレール71は、その裏面側に滑り止め用のゴム板RBを備える。
一方、前方連結部材72,後方連結部材73は、共にガイドレール71の一辺の幅相当の一定幅に形成された帯鋼板である。1対のガイドレール71,71と前方連結部材72および後方連結部材73との連結構造は、同一構造かつ可動的構造である。各連結構造は、ガイドレール71であるCチャンネルの内部をスライドするスライド座金を含むボルトとナットの典型的なコンビネーションからなるボルトセットB1によって実現されている(図2,図3)。
前方連結部材72および後方連結部材73には、それぞれ間隔が異なる左右1対の長孔72H,72H、73H,73Hが形成されている。各ボルトセットB1は、各ガイドレール71内のスライド座金と、対応する前方連結部材72および後方連結部材73の各長孔72H,73Hを貫通して外側のナットによって両者を締め付けている。
前方連結部材72における2箇所の長孔72H,72Hの相互間隔は、後方連結部材73の2箇所の長孔73H,73Hの相互間隔に較べて小さく設定されている。このことによって、1対のガイドレール71,71に前方連結部材72に向かって間隔が狭まる相対的な角度が付与されるとともに、これらが一体化されたベース部材70Aに前後に関する方向性が与えられている(図2)。
1対のガイドレール71,71間に付与された相対角度や相互間隔は、四箇所の連結構造を実現している各ボルトセットB1の操作し易い外側に位置するナットを緩めることによって容易に調節することができる。例えば、四箇所のボルトセットB1…を適度に緩め、ガイドレール71,71の前端部を前方連結部材72の長孔72H、72Hに沿ってスライドさせることにより、1対のガイドレール71,71の相対角度を調節することができるとともに、1対のガイドレール71,71の前端部の相互間隔のみを調節することができる。このような独立の調節行為は、後方連結部材73においても同様の要領で実行することができる。
1対のスタンス台70B,70Bは、いずれも、変形繭形とも言うべき異形の平面形状に形成されている。この形状は、1対のスタンス台70B,70Bについて互いに対称に付与される。各スタンス台70Bに与えられた平面形状は、変形繭形とも言うべき平面形状であり、この変形繭形の平面形状は、練習者10が爪先を自然に外側に開いて1対のスタンス台70B,70B上に搭乗した際の靴底形状と、練習者10が反対向きに姿勢を変えてスタンス台70B,70Bに搭乗した際の靴底形状とを合成したものに余裕寸法を加味することによって求められる。
1対のスタンス台70B,70Bは、それぞれ裏面側の四方に分散配置された支点を有する。各スタンス台70Bにおける4個の支点は、スタンス台70B,70Bの姿勢を水平に、かつ、可動的に維持する機能を負担している。4個の支点のうちの3個は、滑動支点R1…である。滑動支点R1とは、外力によって床面上を方向を選ぶことなく低摩擦損失で移動することができる支点という意味である。また、残る1個の支点は、スライド支点R2である。スライド支点R2とは、ガイド部材に沿って低摩擦損失で往復直線動作をすることができる支点という意味である。
本実施の形態における滑動支点R1…は、球形の転動体を回転自在に軸支してなるオフセット型のキャスタによって実現されている(図3)。滑動支点R1であるオフセット型のキャスタは、例えば、事務用椅子の脚の各先端部に使用されていいる。一方、スライド支点R2,R2は、ガイドレール71内に装填した双輪のランナ部材によって実現されている(図2,図4)。車軸9の両端に1対の走行輪9R,9Rを取り付けてなる双輪のランナ部材は、例えば、アコーディオンドア等を走行させる天井レール等に装填して使用され、これも馴染みが深い。スライド支点R2であるランナ部材は、ガイドレール71によって進路を拘束されながらガイドレール71内を円滑に往復移動することができる。ただし、各ガイドレール71の任意に選択可能な中間位置には、側方から頭付きピン状のストッパ部材Pが挿通され、スライド支点R2の運動範囲を制限または固定することができる。
本発明が各滑動支点R1およびスライド支点R2に求めるものは、加えられた外力に応じて容易に移動する機能であり、そのための特別の構造ではない。つまり、このような機能が発揮される限り、滑動支点R1およびスライド支点R2として、必ずしもオフセット型のキャスタや双輪のランナ部材が使用されなければならいものではない。例えば、滑動支点R1としては、球体を無軸支持してなる無方向性キャスタを用いることができる。無軸の無方向性キャスタは、コスト面での難点があるものの、コストに見合った円滑な滑動動作を提供してくれる。また、スライド支点R2としては、例えば、車輪を備えない単なるスライド部材とすることも可能である。単なるスライド部材であっても、自己潤滑性を有するフッ素樹脂や四フッ化フルオロエチレン樹脂を用いることによって、給油を要することなく必要とされる円滑な作動を実現することができる。
ゴルフのスイング練習をすることを前提とする場合、1対のスタンス台70B,70Bにおけるスライド支点R1,R1は、練習者10の足親指側に配置される(図1と図2)。
1対のスタンス台70B,70Bは、それぞれ練習者10の足親指側に配置されたスライド支点R2,R2をベース部材70Aの対応するガイドレール71,71にスライド動作可能に拘束することによってベース部材70Aに連結され、ゴルフ練習兼用のトレーニング用具70は、このようにして組み立てられた組合せ構造物である。なお、ベース部材70Aと1対のスタンス台70B,70Bとは、ボルトセットB2によって連結される(図4)。ボルトセットB2は、各スタンス台70Bを貫通してスライド支点R2である双輪キャスタの車軸9に螺合する全ネジボルトBと、スタンス台70Bを裏面側と表面側とから締め上げる一対のナットN,Nとのコンビネーションからなる。また、全ネジボルトBには、スタンス台70B上に突出する部分を被覆するラバーキャップCPが付属する。このラバーキャップCPは、ゴルフのスイング練習をする練習者10の足親指側を示すよい目印ともなる(図1)。
ここで、練習者10を離れたゴルフ練習兼用のトレーニング用具70自体の客観的動作について説明する。ベース部材70Aは、1対のガイドレール71,71の裏面側に備えられた滑り止め用のゴム板RBを介して練習場所の床面等に安定に据え置くことができる(図3)。ベース部材70Aに取り付けられた1対のスタンス台70B,70は、前方連結部材72と後方連結部材73のそれぞれの中間点を結ぶ動作基準線CLについて対称の動作をすることができる(図2)。
各スタンス台70Bは、そのスライド支点R2がガイドレール71内にスライド動作自在に拘束されていることにより、ガイドレール71の実効長さの範囲内で往復直線動作(図5に矢印K1−K2で示す)をすることができる(図5)。また、各スタンス台70Bは、ガイドレール71に沿って移動中であるか、ガイドレール71の特定の位置に停止しているかを問わず、常に、スライド支点R2を中心に水平方向に滑動動作(図5に矢印K3−K4で示す)をすることができる。このような中心を有する水平方向についての双方向性の滑動動作は、回転、揺動又は回動と慣用表現されることもある。
各スタンス台70Bに許容された上記往復直線動作と回動滑動動作との間には、優劣関係や序列の関係は存在しない。したがって、各スタンス台70Bは、回動滑動動作をしながらガイドレール71に沿って往復直線動作をすることができると説明できる。このような動作を本発明では、複合動作と称している。
本発明のゴルフ練習兼用のトレーニング用具70が提供する上記複合動作は、実際のゴルフのスイング練習に次のように適用される(図1)。
先に記述したように、ゴルフ練習兼用のトレーニング用具70のベース部材70Aには、前後に関する方向性が与えられている。つまり、ベース部材70Aは、前後対称構造ではない。1対のガイドレール71,71間の相互間隔が狭められている方を前方(図1矢印F1)とし、ゴルフのスイング練習においては、練習者10は、前方F1を向いてスタンス台70B,70B上に搭乗する。この際、各スタンス台70Bとガイドレール71とを連結しているボルトセットB2に取り付けられたラバーキャップCPが足の親指側に位置することを確認するのがよい。
軸足が存在しない中立的な準備動作によってクラブヘッド23と図示しないゴルフボールとの位置関係の設定を終えた練習者10は、打撃を実行するためにゴルフクラブ20を振り上げる(図1)。この動作においては、例外なく右足2Rが軸足とされる。ここで、右足2Rを軸足とするために上体を右足2R側に移動させた場合には、準備動作によって設定したゴルフボールと身体の位置関係の設定の意義が大きく損なわれる。
この問題に対し、本発明のゴルフ練習兼用のトレーニング用具70は、右足2Rを僅かに屈曲させつつ、ガイドレール71に沿って左足2Lのスタンス台70Bを斜め後方に退避させることの反射効として右足2Rを軸足とする動作をアシストすることができる。この動作において、ゴルフクラブ20の旋回中心となる練習者10の上体は、殆ど振れない。また、この際には、引き足とされた左足2Lの爪先側支点の踵側外回し動作(図5の矢印K4で示す)もアシストされる。これによって、練習者10は、拘束感を伴わないのびのびとしたスイングを行うことができる。
なお、ゴルフ練習兼用のトレーニング用具70を用いない実際のショット動作においては、上記のように左足2Lを移動させることはしない。しかし、上記のような動作を反復して練習することによって、上体を振らさないで軸足を決定するために両足に加える力の方向と配分要領が会得される。このことが重要である。
この後、練習者10は、ゴルフクラブ20を一気に振り切る(図6)。この動作と同時に、右足2Rから左足2Lへと軸足の交代が行われる。この際の軸足の交代は、左足2L側に上体を移動させるのではなく、右足2R用のスタンス台70Bをガイドレールに沿って移動させることによる右足2Rを斜め後方に退避させる動作の反射効として行われる。本発明のゴルフ練習兼用のトレーニング用具70は、このような軸足交代動作を好適にアシストしてくれる。なお、実際のショット動作において現実には移動させない足を移動させながら練習することの意義は、上記したように、軸足を交代させる際の両足に加える力の方向と配分要領を会得することにある。
ゴルフクラブ20の旋回中心となる上体を振らさない上記スイング動作によって、ゴルフヘッド23は、練習者10が想定した速度と角度で正しくゴルフボールに命中し、練習者10は、その結果に十分満足するであろう。
本発明のゴルフ練習兼用のトレーニング用具70がゴルフのスイング練習以外のエクササイズに適用される場合としては、例えば、スクワット動作による下半身強化訓練を挙げることができる(図7)。この際、各ガイドレール71,71に挿通したストッパ部材P,Pによって、1対のスタンス台70B,70Bの往復直線動作を制限することができる(図2参照)。このスクワット運動のときの1対のガイドレール71,71は、練習者の後背位側から前腹位側に向かって相互間隔が増減するようにように配されることになる。ストッパ部材P,Pによって1対のスタンス台70B,70Bの往復直線動作は生じない状態で、練習者は、左右の足の開脚動作を伴うスクワット運動が可能である。
練習者10は、前方F1向きまたは後方F2向きに、スタンス台70B,70Bに搭乗する(図7)。不動の床面等で実施するのと異なり、練習者10は、例えば、両足膝下部位を捻るようにすることにより、スクワット動作に1対のスタンス台70B,70Bが提供する回動滑動動作(図7矢印K3−K4で示す)を合成させることができる。このような、合成動作により、練習者の下半身に対して、単純なスクワット運動のみでは使われることが稀な筋肉、例えば、下肢膝下部位の捻り運動に関与する前脛骨筋やヒラメ筋、さらには、大腿骨背位部に位置する半腱様筋をも鍛錬することができる。このような複合的な鍛錬は、あらゆる種類のスポーツにおける下半身の安定感に直接的または間接的に寄与することができる。
本発明のゴルフ練習兼用のトレーニング用具70は、若干の構成部材の付加的変更により、適合可能なエクササイズの種類を拡大することが可能である(図8,図9)。
ゴルフ練習兼用のトレーニング用具70には、負荷トレーニング用の弾性索条74を付加することができる(図8)。弾性索条74は、引張力によって伸張するとともに、引張力からの開放によって自由長さに復帰する機能を有する。このような機能は、例えば、荷造り用の被覆ゴム紐、紐状に裁断されたタイヤチューブ、コイルスプリング等によって選択自在に提供される。弾性索条74の一端には、ゴルフクラブ20のグリップ21部分またはこれに相当するグリップ部材が取り付けられている。
ゴルフ練習兼用のトレーニング用具70のベース部材70Aを構成する前方連結部材72には、弾性索条74の連結部材とするための連結金具74Pが取り付けられるとともに、グリップ21の端部にも、同様の連結金具74Pが準備されている。弾性索条74は、前方連結部材72の連結金具74Pとグリップ21の連結金具74P間を適切な自由長さで連結している。連結された弾性索条74は、実際には存在しないゴルフクラブ20を振り上げる動作に擬して実行されるグリップ21を振り上げる動作によって引き伸ばされ(図8に示す状態)、その際に生じる弾性回復力によってこの動作に負荷を加えることができる。負荷は、同様に、ゴルフクラブ20を振り切る動作に擬して行われる動作に対しても付与される(図6参照)。このような練習は、実際にゴルフクラブ20を振れない狭い場所でも可能である。練習者10は、狭い場所での負荷トレーニングによってゴルフスイング動作のスケールアップ等の練習成果を享受することができる。
ゴルフ練習兼用のトレーニング用具70には、図示しない練習者の両腕を介して上体を支持する着脱自在のハンドル75を付加することができる(図9)。ハンドル75は、高さを確保するマスト部75Mの上端に練習者の両手に対応する横向きのグリップ部75Hを備え、全体としてT字形を呈する。ハンドル75は、マスト部75Mの下端部に、固定ジョー75Jと可動ジョー75Kと可動ジョー75Kを駆動するノブ付きネジ75Nとからなるバイス構造を有する。
ハンドル75は、バイス構造をなす固定ジョー75Jと可動ジョー75Kとの間に、ベース部材70Aの前方連結部材72または後方連結部材73を挟み込んでノブ付きネジ75Nを締め上げることによりベース部材70Aに除去可能に取り付けることができる。練習者は、ハンドルにつかまることによって上半身を支えることができるので、1対のスタンス台70B,70Bが提供する複合動作による下半身の運動に専念することができる。1対のスタンス台70B,70Bが提供する複合運動が互いに独立していることにより、練習者に歩行運動や膝下部位捻り運動やツイスト運動、その他の運動を安全に提供することができる。
その他、本発明のゴルフ練習兼用のトレーニング用具70に付加することができる構成としては、1対のスタンス台70B,70Bに関するものがある。現時点での各スタンス台70Bは、平面的に形成されている。しかし、スタンス台70Bには、例えば、運動靴に対する滑り止め部材や、足の裏の経絡に対する刺激部材等を固定的または除去可能に付加することができる。
次に、本発明の他の実施の形態のゴルフ練習兼用のトレーニング用具80を図10ないし図13に基づき説明する。
前記ゴルフ練習兼用のトレーニング用具70はその先端側(つま先側)の各滑動支点R1がほぼ同じ位置であったのに対して、図10ないし図13のゴルフ練習兼用のトレーニング用具80の後端側(ゴルフスイング動作のときの踵側)の各滑動支点R1bとR1cの位置が大きく前後にずらした位置になっている。これにより回転方向が小さなスムーズな回動滑動動作が可能になっている。なお、先端側(つま先側)の各滑動支点R1aは、上記滑動支点Raに対応する位置になっているが、その位置は調整可能である。また、後方連結部材73には長孔73aが形成されて、1対のガイドレール71,71の間隔調整が可能になっている。なお、前方連結部材72にも長孔を設けて、1対のガイドレール71,71の間隔調整が可能にしても良い。また、ラバーキャップCPを取り付けるための孔がCPaが複数形成されて、ラバーキャップCPの位置を変更可能にしている。また、各ガイドレール71,71に挿通するストッパ部材P,Pをロックするための孔a1,a2が複数形成されている。そして、ゴルフのスイング練習をすることを前提とする場合、1対のスタンス台70B,70Bにおけるスライド支点R1,R1は、練習者10の足親指側に配置される(図12)。
ここで、ゴルフ練習兼用のトレーニング用具80を使用した負荷トレーニングとしては、弾性索条74を付加することができる(図13)。弾性索条74は、引張力によって伸張するとともに、引張力からの開放によって自由長さに復帰する機能を有する。この弾性索条74をハンドル75に巻きつけ固定して、弾性索条74の一端を手で握り、ゴルフのスイング動作をする。図13に示すように、膝の分にも弾性索条74を絡めるようにすることで、膝から意識したゴルフのスイング動作、つまり膝の動きを制限しつつスイングするなどの練習が可能である。
10 練習者、
R1 滑動支点、
R2 スライド支点、
P ストッパ部材、
21 グリップ、
70,80 ゴルフ練習兼用のトレーニング用具、
70A ベース部材、
70B スタンス台、
71 ガイドレール、
72 前方連結部材、
73 後方連結部材、
74 弾性索条、
75 ハンドル、
K1−K2 往復直線動作、
K3−K4 回動滑動動作

Claims (6)

  1. 1対のガイドレールを備えるベース部材に、練習者が搭乗する左右の足に対応する1対のスタンス台を取り付けてなり、
    前記ベース部材と1対のスタンス台とは、前記1対のガイドレールによって前記スライド支点をスライド動作可能に連結され、
    前記1対のスタンス台は、その裏面に配される滑動支点によって滑動自在に接地し、前記ガイドレールに沿って移動する往復直線動作と、前記スライド支点を中心とする前記滑動支点を介しての回動滑動動作との複合動作を可能にすることを特徴とするゴルフ練習兼用のトレーニング用具。
  2. 1対のガイドレールは、練習者の後背位側から前腹位側に向かって相互間隔が漸減するように配されか、又は、練習者の後背位側から前腹位側に向かって相互間隔が増減するように配され、
    前記滑動支点を、前記各スタンス台における前記スライド支点とは位置を変えて複数個備えることを特徴とする請求項1記載のゴルフ練習兼用のトレーニング用具。
  3. 前記ガイドレールと前記滑動支点とのいずれか一方は、前記ガイドレールの任意の位置に前記スライド支点を位置決めするストッパ部材を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のゴルフ練習兼用のトレーニング用具。
  4. 前記ベース部材は、前記1対のガイドレールと、前記1対のガイドレールにおける前記相互間隔が狭い側の一端側を相互に連結する前方連結部材と、前記1対のガイドレールにおける前記相互間隔が広い側の一端側を相互に連結する後方連結部材とからなり、
    前記1対のガイドレールは、前記前方連結部材と後方連結部材を介して前方側の相互間隔と後方側の相互間隔とを調節可能であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のゴルフ練習兼用のトレーニング用具。
  5. 前記ベース部材は、練習者の両腕を介して上体を支持する着脱自在のハンドルを備えることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のゴルフ練習兼用のトレーニング用具。
  6. 前記ベース部材又は前記ハンドルに弾性索条が連結され、この弾性索条を手で操作するか、又は、この弾性索条に連結されたグリップを手で握って、身体に負荷をかける運動を可能にすることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のゴルフ練習兼用のトレーニング用具。
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