JP2014136000A - スプリンクラーヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】 外径寸法が小さく且つ全長寸法を抑えたコンパクトなスプリンクラーヘッドを提供する。
【解決手段】 消火液を流すノズル14を有する本体1と、弁体3を保持しており火災時には火災の熱により分解して本体1から脱落し弁体3を開放する感熱分解部6と、ノズル14の出口の延長上に設置され消火液を衝突させて四方へ飛散させるデフレクター41から成り、本体1に接続された筒状のフレーム2内にはガイドリング5が設置されており、フレーム2の下端にはガイドリング5の外周部が係止可能な段部22が形成され、ガイドリング5の内周部51と係合可能でデフレクター4に設置された接続部(アーム43)を本体1のノズル出口側の空間15内に収容した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、消火用のスプリンクラーヘッドに関するものである。
スプリンクラーヘッドは、内部にノズルを有する本体が充水された消火設備配管と接続されており、火災が発生したときに火災の熱を感知して自動的に作動し、ノズルから水を放出・散布して消火を行うものである。
スプリンクラーヘッドは天井に設置され、上記の消火設備配管やノズルは天井裏に配置されている。スプリンクラーヘッドは室内の美観に配慮してなるべく目立たないものが好まれており、天井からの突出部が少ないフラッシュ型スプリンクラーヘッドや、スプリンクラーヘッドが室内側から見えないようにカバープレートで覆い隠したコンシールド型スプリンクラーヘッド等が存在する。
上記のスプリンクラーヘッドにおいて、外径が小さいスプリンクラーヘッドの要望がある。外径が小さいことで天井に対して目立たず室内の美観に配慮したスプリンクラーヘッドの設置が可能になる。また施工の面においても天井ボードに穿設されるスプリンクラーヘッド挿通穴の径が小さくて済み、穴あけ作業の省力化が図れる。外径が小さいスプリンクラーヘッドとして例えば特許文献1に記載のスプリンクラーヘッドがある。
実開平5−51369号公報
特許文献1のスプリンクラーヘッドは、外径寸法は小さいが全長寸法が通常のスプリンクラーヘッドよりも長い構成となっている。近年において、共同住宅等においては天井裏の高さ寸法を制限して室内空間をより広く構成しているものがあり、このような物件では上記のスプリンクラーヘッドは意匠性が優れているものの天井裏の高さ寸法の制約によって設置が困難となっていた。
そこで本発明では、上記問題に鑑み、外径寸法が小さく且つ全長寸法を抑えたコンパクトなスプリンクラーヘッドを提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明は以下のスプリンクラーヘッドを提供する。
すなわち、消火液を流すノズルを有する本体と、弁体を保持しており火災時には火災の熱により分解して本体から脱落し弁体を開放する感熱分解部と、ノズル出口の延長上に設置され消火液を衝突させて四方へ飛散させるデフレクターから成り、本体に接続された筒状のフレーム内にはガイドリングが設置されており、フレーム下端にはガイドリングの外周部が係止可能な段部が形成され、ガイドリングの内周部と係合可能な接続部がデフレクターに設置されており、接続部は本体のノズル出口側の空間内に収容されているスプリンクラーヘッドである。
特許文献1のスプリンクラーヘッドは、デフレクターユニットの収容スペースを確保しているために全長寸法が長くなっている。本発明では、デフレクターユニットからガイドリングを分離してガイドリングをフレーム内部に収容させ、デフレクターに設置された接続部を本体内に収容させることで全長寸法を抑えたスプリンクラーヘッドを構成することができる。
前記本発明について、接続部はデフレクター上に設置されたアームとして構成可能である。
これによれば、アームによってデフレクターをガイドリングの内周部と係合させることでスプリンクラーヘッドが作動したときにガイドリングを介してデフレクターをフレーム下端から下方へ突出させて係止することができる。アームの形状としては、例えばアームをデフレクターの外周部に立設してその先端をガイドリングの内周部と係合可能なように屈曲させて構成することができる。
前記本発明について、アームの端にはストッパーが設置されており、ストッパーとガイドリングが係合するように構成可能である。
これによれば、ストッパーをリング状に形成してストッパーの外周部とガイドリングの内周部とを係合させることで、係合面積が大きくなり係合強度を向上することができる。
前記本発明について、ストッパーの外周面とガイドリングの内周面に形成したテーパー面が係合するように構成可能である。
これによれば、ストッパーとガイドリングをテーパー面で係合させたことで係合面積を確保しつつ、デフレクターの外径寸法を大きくすることができる。デフレクターの外径寸法が大きいことでノズルから放出された消火液をより遠くへ飛散させることができる。
本発明によれば、外径寸法が小さく且つ全長寸法を抑えたコンパクトなスプリンクラーヘッドを提供することができる。
第1実施形態のスプリンクラーヘッドの断面図 図1のスプリンクラーヘッドの作動時の断面図 弁体、デフレクターユニット、ガイドリングの分解断面図 デフレクターユニットの変形例 第2実施形態のスプリンクラーヘッドの断面図 図5のスプリンクラーヘッドの作動時の断面図
第1実施形態(図1〜図3)
図1に示すスプリンクラーヘッドS1は、本体1、フレーム2、弁体3、デフレクターユニット4、ガイドリング5、感熱分解部6から構成される。
本体1は筒状をしており、外周面には給水配管と接続する牡ネジ11が形成されている。牡ネジ11の根元側は外方に拡張した鍔部12となっている。鍔部12の外周部はレンチ等の締結工具が係合される部分となっており外周部の形状は六角形や八角形をしている。鍔部12の内側には牝ネジ13が形成されており、後述するフレーム2の牡ネジ21と螺合可能である。
本体1の内部はノズル14となっており、牡ネジ11によって接続された給水配管P内に充填されている水をノズル14から放出する。ノズル14は弁体3により閉塞されている。ノズル14から牝ネジ13までの間には空間15が形成されている。空間15は牡ネジ11の内部側に形成されており、空間15の内径はノズル14の内径よりも大径となっている。空間15にはデフレクターユニット4が収容される。
フレーム2は筒状であり、その内径はデフレクターユニット4よりも大径である。フレーム2の上端には前述の牝ネジ13と螺合可能な牡ネジ21が形成されている。下端にはフレームの内側に突出して形成された段部22が形成されている。
弁体3は円筒形状をしており、ノズル14の出口側の端にはリング状のシール部材31が設置される。シール部材31はゴムやフッ素樹脂から形成され、弁体3の上面に載置または貼付して設置される。
弁体3の外周部には段3Aが形成され、シール部材31側の端の外径は大きく段3Aより下方の端は外径が小さく構成される。弁体3の貫通穴3Bにはボルト32の牡ネジ部32aが挿通される。ボルト32の頭部32bはノズル14側に突出して設置され、牡ネジ32aと頭部32bの境の段部はシール部材31に当接される。
弁体3の下端(ノズル14側と反対側の端)には円柱形状の支柱33が設置される。支柱33の上端側には牝ネジ33aが形成されており、牝ネジ33aは前述のボルト32の牡ネジ32aに弁体3の穴Bと後述するデフレクターユニット4の中心穴41aを挿通させて牝ネジ33aと螺合される。支柱33の下端は鍔部33bが形成されており端面は球面形状となっている。鍔部33bは後述するガイドポスト7や円盤状バネ部材8の上に載置される。
デフレクターユニット4はデフレクター41とストッパー42から構成される。
デフレクター41は円盤形状をしており、中心には支柱33が摺動可能な中心穴41aが穿設されている。デフレクター41の外縁部には複数の爪41bがノズル14側に向かって屈曲して形成されている。また、デフレクター41とストッパー42を連結するアーム43も爪41bと同様にデフレクター41の外縁部からノズル14側に屈曲して形成されている。本実施形態においてアーム43は4箇所設置しているが、これに限らず2〜6箇所設置することができる。
ストッパー42はリング形状をしており外周面44は下方に向かって先細りのテーパー形状となっている。内周面にはアーム43が嵌め込まれる溝42aが形成されている。溝42aにアーム43の先端を嵌め込んだ後に溶接やロウ付けによりストッパー42とアーム43を結合させる。図1においてストッパー42とアーム43が本体1の空間15内に収容される。
コイルバネ44は支柱33の鍔部33bとデフレクター41の間に設置されており、弁体3を下方へ付勢している。コイルバネ44は感熱分解部6が分解作動したときに弁体3をノズル14から引き離す作用を有している。
ガイドリング5はリング形状であり、外径はフレーム2の内径よりも僅かに小さくガイドリング5がフレーム2内を摺動可能である。ガイドリング5は平時において感熱分解部6の上に載置されており、スプリンクラーヘッドS1が作動して感熱分解部6が脱落するとフレーム2の内周面に沿って下方へ移動して、外周部52が段部22に係止される。
ガイドリング5の内周部51は下方に屈曲されたテーパー形状となっている。内周部51は前述のストッパー42の外周面44と係合してデフレクターユニット4を支持することができる。上記において、ストッパー42とアーム43はガイドリング5の内周部51と係合可能な「接続部」として機能する。
ガイドリング5がフレーム2の内部を摺動する際のガイドとして外周部52にフレーム2の内周面に沿って形成した突出部53を複数設置することが可能である。突出部53によりガイドリング5がフレーム2内で傾くことを防止できる。
感熱分解部6はフレーム2の段部22に係止されており、ガイドポスト7と円盤状バネ部材8を介して弁体3をノズル14に押圧保持している。感熱分解部6は火災の熱によって分解作動してフレーム2から脱落する。感熱分解部6やガイドポスト7、円盤状バネ部材8の詳細な構造・作用については公知であり、実開平5−51368号公報や実開平5−51369号公報、特開平11−299921号公報等に記載されているので詳細な説明は省略する。
続いて第1実施形態のスプリンクラーヘッドS1の作動について説明する。
平時においてスプリンクラーヘッドS1は図中二点鎖線で示す給水配管Pに接続されている。給水配管Pの内部には水が充填されており、給水配管Pと接続された本体1のノズル14内も充水されている。
ノズル14は弁体3により閉塞されており、弁体3と接続している支柱33は円盤状バネ部材8とガイドポスト7を介して感熱分解部6により支持されている。感熱分解部6はフレーム2の段部22に係合している。感熱分解部6は天井ボードCから室内側に突出して設置され、天井ボードCにはスプリンクラーヘッドS1を挿通するための穴C1が穿設されている。
火災が発生すると、感熱分解部6に組み込まれた低融点合金61が溶融して感熱分解部6が分解作動する。分解作動した感熱分解部6はガイドポスト7や円盤状バネ部材8とともにフレーム2から脱落する。感熱分解部6が脱落したことで弁体3をノズル14側に押圧支持する力は解除され、弁体3はコイルバネ44の作用によって図中下方へ移動する。
弁体3はデフレクター4の中心穴41aに沿って下方へ移動する。またデフレクターユニット4およびガイドリング5も感熱分解部6の脱落に伴い図中下方へ移動する。ガイドリング5の外周部はフレーム2の段部22に着座し、内周部51にはデフレクター41と結合されたストッパー42の外周面が係合され、デフレクターユニット4が吊設される。
ノズル14から放出された水が弁体3およびデフレクター41に衝突して四方へ飛散され火災を消火する。以上のようにして本実施形態のスプリンクラーヘッドS1は火災を感知して消火を行う。
上記の第1実施形態ではストッパー42とアーム43を空間15内に収容して構成したが、これに限らずデフレクター41を含めて空間15内に収容させて構成することもできる。また、ストッパー42の形状として外周面44がテーパー形状の実施形態を示したが図4に示すように外周面44aの形状がテーパーの無いストレート形状にしても実施可能である。
第2実施形態(図5〜図6)
続いて第2実施形態のスプリンクラーヘッドS2について説明する。第2実施形態と第1実施形態との差異点は、接続部をデフレクターの中心部に設置したものである。本実施形態の本体1、フレーム2、感熱分解部6等の第1実施形態と構造が略同じ箇所は同符号を付して詳細な説明は省略する。
弁体35は円柱形状をしており、ノズル14の出口側の端にはシール部材35aが設置される。反対側の端には牡ネジ36が形成されている。弁体35の外周部には段35bが形成されており、ノズル14側の外径が牡ネジ36側の外径よりも大きく形成されている。
支柱37は円柱状であり、前述の牡ネジ36と螺合する牝ネジ37aを一端側に有する。他端側には鍔部33bが形成されている。支柱37の外周径は弁体35の牡ネジ36側の外径よりも小さく形成している。支柱37にはデフレクター45の中心穴45aが挿通される。
支柱37は、デフレクター45と弁体35の間に設置された「支持部材」であり、弁体35の牡ネジ36が設けられた側の外周部に形成した段部がガイドリング55との係合部38となる。
デフレクター45は円盤状であり外周部に複数の爪41bを有する。本実施形態のデフレクター45の中心穴45a付近は弁体35の方向に突出して形成されている。デフレクター45の中心穴45aは支柱37に挿通されており、デフレクター45は支柱37に沿って摺動可能である。
ガイドリング55は、リング形状であり外径はフレーム2の内径よりも僅かに小さくガイドリング5がフレーム2内を摺動可能である。ガイドリング55の中心部には支柱37が摺動可能な中心穴56が穿設されており、中心穴56の縁に前述の係合部38が係合可能である。
ガイドリング55の外周部52と中心穴56の間には、通水穴57が複数穿設されている。通水穴57はノズル14から放出された水をデフレクター45側に通過させるものである。
続いて第2実施形態のスプリンクラーヘッドS2の作動について説明する。
火災が発生してから感熱分解部6が分解作動してフレーム2から脱落するまでは第1実施形態と同様である。感熱分解部6が作動したことで弁体35およびガイドリング55は図中下方へ移動する。
弁体35と接続している支柱37はガイドリング55の中心穴56に沿って下方へ移動して係合部38が中心穴56の縁に係止される。デフレクター45は支柱37の鍔部33bに係合され、デフレクター45が吊設される。また、ガイドリング55もフレーム2内を下方へ移動して鍔部22に係止され、図6に示すようにデフレクター45はフレーム2の下端から下方へ突出している。
ノズル14から放出された水がガイドリング5の通水穴57を通過して支柱37に沿って流れ、デフレクター45から四方へ飛散して火災を消火する。以上のようにして本実施形態のスプリンクラーヘッドS2は火災を感知して消火を行う。
上記の第2実施形態の変形例として、ガイドリング55の中心穴56と係合可能な「係合部」を支柱37の外周部に設置することも可能である。また、デフレクター45を支柱37の鍔部33bに接続しているが、固定設置することも可能である。

S1、S2 スプリンクラーヘッド
1 本体
2 フレーム
3、35 弁体
4 デフレクターユニット
5、55 ガイドリング
6 感熱分解部
7 ガイドポスト
8 円盤状バネ部材
14 ノズル
15 空間
22 段部
31、35a シール部材
32 ボルト
33、37 支柱
38 係合部
41、45 デフレクター
42 ストッパー
43 アーム(接続部)
44 コイルバネ
56 中心穴
57 通水穴

Claims (8)

  1. 消火液を流すノズルを有する本体と、
    ノズルの出口を閉塞する弁体と、
    弁体を保持しており火災時には火災の熱により分解して本体から脱落し弁体を開放する感熱分解部と、ノズル出口の延長上に設置され消火液を衝突させて四方へ飛散させるデフレクターから成り、
    本体に接続された筒状のフレーム内にはガイドリングが設置されており、
    フレーム下端にはガイドリングの外周部が係止可能な段部が形成され、
    ガイドリングの内周部と係合可能な接続部がデフレクターに設置されており、
    接続部は本体のノズル出口側の空間内に収容されていることを特徴としたスプリンクラーヘッド。
  2. 接続部はデフレクター上に設置されたアームである請求項1記載のスプリンクラーヘッド。
  3. アームの端にはストッパーが設置されており、ストッパーとガイドリングが係合する請求項1または請求項2記載のスプリンクラーヘッド。
  4. ストッパーの外周面とガイドリングの内周面に形成したテーパー面が係合する請求項1〜請求項3の何れか1項記載のスプリンクラーヘッド。
  5. 接続部はデフレクターと弁体の間に設置された支持部材であり、支持部材または弁体にガイドリングとの係合部を設置した請求項1記載のスプリンクラーヘッド。
  6. 支持部材はデフレクターの中心穴に沿って摺動可能である請求項5記載のスプリンクラーヘッド。
  7. 支持部材の一端はデフレクターと接続している請求項5または請求項6記載のスプリンクラーヘッド。
  8. ガイドリングの内周部と外周部の間に通水穴が形成されている請求項5〜請求項7の何れか1項記載のスプリンクラーヘッド。
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